JP2010254955A - アンダーフィル剤およびそれを用いた半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)重量平均分子量3万以上のポリエーテルスルホン樹脂と、(b)エポキシ化合物を含有し、(c)溶剤の含有量が1重量%以下であることを特徴とするアンダーフィル剤。
【選択図】 なし
Description
K1c=PmaxSf(a/W)/BW3/2
ただし、Pmaxは最大破壊荷重[kN]、Sはスパン間距離(治具ローラー間距離)[cm]、aはき裂長さ[cm]、Wは試験片幅[cm]、Bは試験片厚さ[cm]である。またf(a/W)は、a/W=X、S/W=4.0とし、f(X)は次の式で求められる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、システムコントローラーWaters 2690(ウォーターズ(株)製)を用いて、NMP(LiCl(0.05mol/L))/H3PO4(0.05mol/L)=10/1の展開溶媒を0.4mL/分の条件で用いてポリエーテルスルホン樹脂の分子量を測定し、標準ポリスチレンの校正曲線を用いて重量平均分子量(Mw)を算出した。
アンダーフィル剤にNMPを固形分濃度70重量%になるように加えて溶液を作製した後、スピンコート法で塗布し、次いで120℃のホットプレート(大日本スクリーン製造(株)製SKW−636)で3分間ベークし、厚さ10μm±1μmのプリベーク膜を作製した。この膜をイナートオーブン(光洋サーモシステム(株)製INH−21CD)に投入し、170℃の硬化温度まで80分間かけて上昇させ、170℃で120分間加熱処理を行った。その後、オーブン内が50℃以下になるまで徐冷し、キュア膜を得た。次に得られたシリコンウエハ上のキュア膜を47重量%フッ化水素酸に室温で7分間浸した後、水道水で洗浄し、破れないように慎重にシリコンウエハから剥離した。
核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)測定法により、測定機器は日本電子EX−270型(270MHz)を用いた。測定溶媒にはCDCl3、DMSOを用い必要に応じて重水(D2O)を用いた。CDCl3を用いた場合は化学シフトσ7.26PPMをリファレンスとし、DMSOを用いた場合は化学シフトσ2.5PPMをリファレンスとした。サンプルを2滴程サンプルチューブに投入しサンプルチューブの底から高さ4cm位になるように測定溶媒を投入し、重水は必要に応じて上下に振り撹拌して測定用サンプルとした。化学シフトがσ7.50〜σ6.50PPMにシフトされるポリマーユニット由来の芳香族環の水素原子と末端フェノール性水酸基の検出ピークの積分強度比から末端水酸基含有率(モル%)を求めた。
アンダーフィル剤を直径25mmの円板型アルミニウム製ディスポーザブルパラレルプレート二枚の間隔が0.5mmになるように二枚の平行円板の間に充填し、ついでAR−G2レオメーター(ティーエーインスツルメント(株)製)にて昇温速度2℃/分、角周波数3s−1(周波数は0.5Hz)の条件で、25〜170℃における粘弾性−温度曲線を測定した。
アンダーフィル剤をガラスのスクリュー管に入れ、各サンプルを23℃で6時間静置後肉眼で観察し、アンダーフィル剤の溶解性を評価した。全体的に非相溶であり、均一にポリマーが分散されているものを非相溶、所々でポリマーがやや不均一に溶解され、一部凝集がみられるものを部分相溶、全体的に均一にポリマーが溶解されているものを溶解とした。
アンダーフィル剤をガラスのスクリュー管に入れて、各サンプルを23℃で粘度η0を測定し2週間放置後、上記(3)の方法を用いて再度室温での粘度η1を測定し以下の式の通り増粘率(%)を算出した。粘度が変わらないものを○、30%以上増粘したものを×とした。
増粘率(%)=[(η1−η0)/(η0)]×100 。
上記(2)に記載の方法で得られたキュア膜10mgをアルミニウムセルに入れ、シールしたものを測定用サンプルとした。示差走査熱量計DSC−50(島津製作所(株)製)を用いて、窒素流量20ml/分の条件で、昇温速度5℃/分、20℃〜300℃の温度範囲で熱量の測定を行った。得られたチャートを用いて硬化開始温度を次のようにして求めた。例えば、図1は、実施例7のアンダーフィル剤G−1のDSC曲線である。図1においてDSC曲線1は25〜140℃の温度範囲に認められる直線部分L1、立ち上がり後ピークPに到達するまでに認められる直線部分L2を有する。L1の延長線である直線2と、L2の延長線である直線3との交点4をアンダーフィル剤G−1の硬化開始温度とした。
ASTM D5045に準じて破壊靭性値K1cの測定を行った。すなわち、アンダーフィル剤を“テフロン(登録商標)”製の鋳型に流し込み、イナートオーブン(光洋サーモシステム(株)製INH−21CD)に投入し、170℃の硬化温度まで80分間かけて上昇させ、170℃で120分間加熱処理を行った。その後、オーブン内が50℃以下になるまで徐冷し、硬化物を得た。得られた硬化物をオートカッターで切り出し、厚み6mm×幅12mm×長さ52.8mmの試料片を得た後、さらに予備クラックを入れ、テンシロン万能試験機(エーアンドデイ(株)製)を用いて、温度23℃、クロスヘッド速度10mm/分、エッジスパン間隔48mmの条件で3点曲げ試験を行い、測定した最大破壊荷重から、破壊靭性値K1c(MPa・m1/2)の値を求めた。K1cの値を求める式は次の式で表される。
K1c=PmaxSf(a/W)/BW3/2
ただし、Pmaxは最大破壊荷重[kN]、Sはスパン間距離(治具ローラー間距離)[cm]、aはき裂長さ[cm]、W=試験片幅[cm]、B=試験片厚さ[cm]である。またf(a/W)は、a/W=X、S/W=4.0とし、f(X)は次の式で求められる。
銅回路が形成されたポリイミド基板と、該基板上に搭載された半導体素子との空隙に、アンダーフィル剤を充填し、その後170℃で1時間加熱処理して硬化させた。直径3μm以上のボイドの有無を半導体検査装置C−SAM(SONIX(株)製)を用いて調
べた。測定範囲は3mm×3mmとした。
上記(2)に記載の方法で得られたキュア膜を3mm×17mmに切り出し、熱機械分析装置SS−6100(セイコーインスツルメント(株)製)を用いて、引っ張りモード、温度範囲25〜170℃、昇温速度5℃/分、初期荷重0.5g、チャック間15mmの条件でキュア膜の伸びを測定した。得られた測定結果から下記の計算式を用いてT1〜T2℃の平均熱線膨張係数を算出した。ここでLT1はT1℃でのサンプル長、LT2はT2℃でのサンプル長である。
平均熱線膨張係数=(1/LT1)[(LT2−LT1)/(T2−T1)] 。
SP値は、文献「ポリマー・エンジニアリング・アンド・サイエンス(R.F.Fedors,Polymer.Eng.,14,(2)147−154(1974)」に記載された方法により求めた。すなわち、求める化合物の構造式において、原子および原子団の蒸発エネルギーとモル体積のデータより次式にて算出した。
窒素導入管、撹拌棒、温度計を取り付けた500mLの3つ口フラスコに乾燥窒素気流下、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン25.02g(0.1モル、和光純薬工業(株)製)と、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン28.72g(0.1モル、和光純薬工業(株)製)と、無水炭酸カリウム27.6g(0.2モル、東京化成工業(株)製)をNMP(三菱化学(株)製)440gとトルエン49g(東京化成工業(株)製)に溶解させ、溶液の温度を150℃で6時間反応させた。その後冷却を行い、溶液の温度が室温にまで低下したら、メタノール3Lに溶液を投入し、白色のポリマー固体を得た。このポリマー固体をろ過で集め、さらにメタノール洗浄を2回行った後、水で3回洗浄を行った。洗浄後、集めたポリマー固体を90℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリエーテルスルホン樹脂Aを得た。得られた粉体を、KBr法による赤外吸収スペクトルで測定したところ、ポリエーテルスルホンの構造に起因するピークが1578cm−1付近、1484cm−1、1238cm−1、1149cm−1、1103cm−1付近に検出された。このようにして得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)を算出したところ、92000であった。また末端水酸基含有率は40モル%であった。また得られた粉体を用いてDSC法を用いてガラス転移温度を測定したところ、230℃であった。
窒素導入管、撹拌棒、温度計を取り付けた500mLの3つ口フラスコに乾燥窒素気流下、スミカエクセル4800P24.6g(0.11モル、住友化学工業(株)製)と、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン0.41g(0.0016モル、和光純薬工業(株)製)と、無水炭酸カリウム1.47g(0.01モル、東京化成工業(株)製)をNMP180gとトルエン20gに溶解させ、溶液の温度を150℃で5時間反応させた。その後冷却を行い、溶液の温度が室温にまで低下したら、メタノール3Lに溶液を投入し、白色のポリマー固体を得た。このポリマー固体をろ過で集め、さらにメタノール洗浄を2回行った後、水で3回洗浄を行った。洗浄後、集めたポリマー固体を90℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリエーテルスルホン樹脂Bを得た。得られた粉体を、KBr法による赤外吸収スペクトルで測定したところ、ポリエーテルスルホンの構造に起因するピークが1578cm−1付近、1484cm−1、1238cm−1、1149cm−1、1103cm−1付近に検出された。このようにして得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)を算出したところ、33000であった。また末端水酸基含有率は50モル%であった。また得られたポリマー粉体を用いてDSC法を用いてガラス転移温度を測定したところ、220℃であった。
窒素導入管、撹拌棒、温度計を取り付けた500mLの3つ口フラスコに乾燥窒素気流下、スミカエクセル5300P20g(0.086モル、住友化学工業(株)製)と、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン1.13g(0.0045モル、和光純薬工業(株)製)と、無水炭酸カリウム0.251g(0.0086モル、東京化成工業(株)製)をNMP180gとトルエン20gに溶解させ、溶液の温度を150℃で5時間反応させた。その後冷却を行い、溶液の温度が室温にまで低下したら、メタノール3Lに溶液を投入し、白色のポリマー固体を得た。このポリマー固体をろ過で集め、さらにメタノール洗浄を2回行った後、水で3回洗浄を行った。洗浄後、集めたポリマー固体を90℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリエーテルスルホン樹脂Cを得た。得られた粉体を、KBr法による赤外吸収スペクトルで測定したところ、ポリエーテルスルホンの構造に起因するピークが1578cm−1付近、1484cm−1、1238cm−1、1149cm−1、1103cm−1付近に検出された。このようにして得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)を算出したところ、20100であった。また末端水酸基含有率は50モル%であった。また得られたポリマー粉体を用いてDSC法を用いてガラス転移温度を測定したところ、210℃であった。
窒素導入管、撹拌棒、温度計を取り付けた500mLの3つ口フラスコに乾燥窒素気流下、スミカエクセル4800P20g(0.086モル、住友化学工業(株)製)と、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン5.38g(0.00215モル、和光純薬工業(株)製)と、無水炭酸カリウム1.19g(0.0086モル、東京化成工業(株)製)をNMP180gとトルエン20gに溶解させ、溶液の温度を150℃で5時間反応させた。その後冷却を行い、溶液の温度が室温にまで低下したら、メタノール3Lに溶液を投入し、白色のポリマー固体を得た。このポリマー固体をろ過で集め、さらにメタノール洗浄を2回行った後、水で3回洗浄を行った。洗浄後、集めたポリマー固体を90℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリエーテルスルホン樹脂Dを得た。得られた粉体を、KBr法による赤外吸収スペクトルで測定したところ、ポリエーテルスルホンの構造に起因するピークが1578cm−1付近、1484cm−1、1238cm−1、1149cm−1、1103cm−1付近に検出された。このようにして得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)を算出したところ、7968であった。また末端水酸基含有率は50モル%であった。また得られたポリマー粉体を用いてDSC法を用いてガラス転移温度を測定したところ、210℃であった。
冷却管および撹拌装置付きの1Lセパラブルフラスコに、数平均分子量1100のジオール型ポリプロピレングリコール110g(0.1mol)を入れて窒素雰囲気下、80℃で撹拌しながらジブチルスズラウリレート0.67gを滴下した。その後、フェニルイソシアネート23.8g(0.2mol)を加えて、80℃で90分間撹拌してフェニルイソシアネートで末端封止したポリプロピレングリコールを得た。合成した液状末端フェニルイソシアネート変性ポリプロピレングリコールの構造はFT−IRと1H−NMRとGPCで確認した。数平均分子量は1340であった。
冷却管および撹拌装置付きの1Lセパラブルフラスコに、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物411.9g(1.40mol)、ビス(3−カルボキシ−4−アミノフェニル)メタン71.58g(0.25mol)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン186g(0.75mol)をトリエチレングリコールジメチルエーテル(商品名、丸善石油化学(株)製)溶媒中で温度160℃で6時間撹拌してポリイミド溶液(固形分濃度56.5%)を得た。撹拌終了し、室温まで冷却後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿をろ過して回収し、水で3回洗浄した後、真空乾燥機を用いて80℃、20時間乾燥し、白色粉末のポリイミド化合物を得た。
ポリエーテルスルホン樹脂:
スミカエクセル5003P(商品名、住友化学工業(株)製:重量平均分子量67250、末端フェノール性水酸基含有率46モル%、ガラス転移温度230℃)
ウルトラゾーンE2020P(商品名、住友化学工業(株)製:重量平均分子量56000、末端フェノール性水酸基含有率44モル%、ガラス転移温度225℃)
スミカエクセル4800P(商品名、住友化学工業(株)製:重量平均分子量66700、末端フェノール性水酸基無し、ガラス転移温度225℃)
スミカエクセル3600P(商品名、住友化学工業(株)製:重量平均分子量46000、末端フェノール性水酸基無し、ガラス転移温度225℃)
一般式(1)で表されるエポキシ化合物:
GAN(商品名、日本化薬工業(株)製):ジグリシジルアニリン)
GOT(商品名、日本化薬工業(株)製):ジグリシジルオルソトルイジン)
一般式(2)で表されるエポキシ化合物:
トリグリシジルp−アミノフェノール=“jER”630(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製:p−アミノフェノールトリグリシジルエポキシ化合物)
トリグリシジルp−アミノクレゾール=p−アミノクレゾールトリグリシジルエポキシ化合物
一般式(3)で表されるエポキシ化合物:
TGDDM=“jER”604(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製:ジアミノジフェニルメタン型エポキシ化合物)
TGDDS:ジアミノジフェニルスルホン型エポキシ化合物
(1)〜(3)以外のエポキシ化合物:
“jER”807(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製:ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂)
YED216M(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製):1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル)
エポキシ化合物A=“エピクロン”850S(商品名、大日本インキ化学工業(株)製:ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂)
エポキシ化合物B=2−t−ブチル−5−メチルフェノールと4−ヒドロキシベンズアルデヒドとの重縮合物から誘導されるエポキシ化合物(特公平7−121979号公報、参考例1に準じて合成)
エポキシ化合物C= “jER”157S70(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製):ビスフェノールA型ノボラックエポキシ化合物)
エポキシ化合物D==“jER”1032H60(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製):トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ化合物)
SP値が2.00×104〜2.60×104(J/m3)1/2であるエポキシ化合物:
“jER”828(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製):エポキシ当量187g/eq、SP値=12.31(cal/cm3)1/2=2.52×104(J/m3)1/2
“jER”807(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製):エポキシ当量169g/eq、SP値=11.47(cal/cm3)1/2=2.35×104(J/m3)1/2
N660(商品名、DIC(株)製:クレゾールノボラック型固形エポキシ樹脂:エポキシ当量206g/eq、SP値=10.11(cal/cm3)1/2=2.07×104(J/m)1/2)
EXA4710(商品名、DIC(株)製:ナフタレン型固形エポキシ樹脂:エポキシ当量170g/eq、SP値=10.07(cal/cm3)1/2=2.06×104(J/m)1/2))
SP値が1.60×104〜1.80×104(J/m3)1/2であるエポキシ化合物:
エポライト400E(商品名、共栄社化学(株)製):ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、エポキシ当量264〜290g/eq、SP値=8.58(cal/cm3)1/2=1.76×104(J/m3)1/2
YED216M(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製):1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エポキシ当量148g/eq、SP値=8.25(cal/cm3)1/2=1.69×104(J/m3)1/2
オキセタン化合物:
POX(略号)=OXT−211(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製):3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン
OXIPA(略号)=“エタナコール”OXIPA(商品名、宇部興産(株)製)
硬化剤および硬化促進剤:
硬化剤A:芳香族ジアミン(4,4’−ジアミノジフェニルスルホンと3,3’−ジアミノジフェニルスルホンの1対1混合物(和光純薬工業(株)製))
硬化剤A−2:APB−N:芳香族ジアミン:m−ビス(m−アミノフェノキシ)ベンゼン(三井化学(株)製))
硬化剤A−3:TPE−R:芳香族ジアミン:m−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン(和歌山精化工業(株)製))
硬化剤A−4:APB−5:芳香族ジアミン:ビス(m−(m−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン(三井化学(株)製))
硬化促進剤B:3,4−ジクロロフェニル−N,N−ジメチル尿素(東京化成工業(株)製)
硬化剤C:2E4MZ(2−エチル−4−メチルイミダゾール)(商品名、四国化成工業(株)製、非水溶性)
硬化剤D:芳香族ジアミン=カヤハードA−A(商品名、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、日本化薬(株)製)
ポリエーテルスルホン以外の熱可塑性樹脂:
マレイミド化合物:下記一般式(8)で表される、b=2〜3のポリテトラメチレングリコール連結鎖を有する化合物
変性ポリプロピレングリコール化合物:合成例5で得られた化合物
ポリイミド化合物:合成例6で得られたポリイミド化合物
無機微粒子および有機微粒子:
球状シリカ微粒子A:アドマファインGRJ(商品名、アドマテックス(株)製:表面型修飾シリカ微粒子、表面修飾粒子、平均粒子径0.5μm)
球状スチレン微粒子A:ガンツパール(商品名、ガンツ化成(株)製、:ポリスチレン系有機微粒子、平均粒子径2.5μm)
溶剤:
溶剤A:NMP(略号)=:N−メチルピロリドン(商品名、東京化成工業(株)製、沸点202−204℃)
溶剤B:DMF(略号)=:N,N−ジメチルホルムアミド(商品名、和光純薬工業(株)製、沸点153℃)
溶剤C:トリグライム(略号)=:トリエチレングリコールジメチルエーテル(商品名、丸善石油化学(株)製、沸点216℃) 。
合成例1で得られたポリエーテルスルホン樹脂A10g、GOT12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させ、その後硬化剤Aを17g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤A−1を得た。得られたアンダーフィル剤A−1のガラス転移温度、粘度特性、溶解性、保存安定性、硬化開始温度、破壊靭性値、ボイドの有無を、前記方法により測定および評価した。
ポリエーテルスルホン樹脂A10gに代えてスミカエクセル5003P10gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンダーフィル剤B−1を得、実施例1と同様に測定および評価した。
ポリエーテルスルホン樹脂A10gに代えてウルトラゾーンE2020P10gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンダーフィル剤C−1を得、実施例1と同様に測定および評価した。
ポリエーテルスルホン樹脂A10gに代えて合成例2で得られたポリエーテルスルホン樹脂B10gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンダーフィル剤D−1を得、実施例1と同様に測定および評価した。
ポリエーテルスルホン樹脂A10gに代えてスミカエクセル4800P10gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンダーフィル剤E−1を得、実施例1と同様に測定および評価した。
ポリエーテルスルホン樹脂A10gに代えてスミカエクセル3600P10gを用いた以外は実施例1と同様にして、アンダーフィル剤F−1を得、実施例1と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させ、その後硬化剤Aを17g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−1を得た。得られたアンダーフィル剤G−1のガラス転移温度、粘度特性、溶解性、保存安定性、硬化開始温度、破壊靭性値、ボイドの有無、平均熱線膨張係数を、前記方法により測定および評価した。平均熱線膨張係数の測定温度範囲はT1=25℃、T2=170℃とした。
スミカエクセル5003P10gを25gに代えた以外は実施例7と同様にして、アンダーフィル剤G−2を得た。得られたアンダーフィル剤G−2のガラス転移温度、粘度特性、溶解性、保存安定性、硬化開始温度、破壊靭性値、ボイドの有無を、前記方法により測定および評価した。
スミカエクセル5003P10gを5gに代えた以外は実施例7と同様にして、アンダーフィル剤G−3を得、実施例8と同様に測定および評価した。
トリグリシジルp−アミノフェノール10gに代えてトリグリシジルp−アミノクレゾール10gを用いた以外は実施例7と同様にして、アンダーフィル剤G−4を得、実施例8と同様に測定および評価した。
TGDDM10gに代えてTGDDS10gを用いた以外は実施例7と同様にして、アンダーフィル剤G−5を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させ、その後硬化剤Aを17g、硬化促進剤Bを1g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−6を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、球状シリカ微粒子Aを6g加えて,30分間撹拌して混合させた後、3本ロールで混練した。その後硬化剤Aを17g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−7を得、実施例7と同様に測定および評価した。
球状シリカ微粒子A6gを25gに代えた以外は実施例13と同様にして、アンダーフィル剤G−8を得、実施例7と同様に測定および評価した。
球状シリカ微粒子A6gを60gに代えた以外は実施例13と同様にして、アンダーフィル剤G−9を得、実施例7と同様に測定および評価した。
球状シリカ微粒子A6gを140gに代えた以外は実施例13と同様にして、アンダーフィル剤G−10を得、実施例7と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、球状スチレン微粒子Aを25g加えて、30分間撹拌して混合させた後,3本ロールで混練した。その後硬化剤Aを17g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−11を得、実施例7と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、溶剤Aを0.5g加えてさらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−12を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10g、OXIPA5gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、硬化剤Aを17g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−13を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10g、POX5gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、硬化剤Aを17g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−14を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10g、“jER”807 10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、硬化剤Aを17g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−15を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、GAN12g、トリグリシジルp−アミノフェノール10g、TGDDM10g、YED216M5gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、硬化剤Aを17g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−16を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、“jER”828 10g、YED216M10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、硬化剤A−2を8.85g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−17を得、実施例8と同様に測定および評価した。
“jER”828 10gに代えて“jER”807 10gを用い、硬化剤A−2を8.85gから9.26gに変更した以外は実施例23と同様にして、アンダーフィル剤G−18を得た。得られたアンダーフィル剤G−18のガラス転移温度、粘度特性、溶解性、保存安定性、硬化開始温度、破壊靭性値、ボイドの有無、平均熱線膨張係数(T1=25℃、T2=60℃)を、前記方法により測定および評価した。
窒素導入管、撹拌棒、温度計を取り付けた500mLの3つ口フラスコにN660 10gとYED216M10gを投入し、乾燥窒素気流下、70℃で1時間撹拌して溶解させた。さらにスミカエクセル5003P10gを添加し、遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で30分間撹拌して混合させた後、硬化剤A−2を8.48g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−19を得、実施例8と同様に測定および評価した。
窒素導入管、撹拌棒、温度計を取り付けた500mLの3つ口フラスコにEXA4710 10gとYED216M10gを投入し、乾燥窒素気流下、80℃で1時間撹拌して溶解させた。さらにスミカエクセル5003P10gを添加し、遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で30分間撹拌して混合させた後、硬化剤A−2を9.24g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−20を得、実施例8と同様に測定および評価した。
YED216M10gに代えてエポライト400E 10gを用い、硬化剤A−2を9.26gから6.96gに変更した以外は実施例24と同様にして、アンダーフィル剤G−21を得、実施例8と同様に測定および評価した。
硬化剤A−2 9.26gに代えて硬化剤A−3 9.26gを用いた以外は実施例24と同様にして、アンダーフィル剤G−22を得、実施例8と同様に測定および評価した。
硬化剤A−2 9.26gに代えて硬化剤A−4 15.10gを用いた以外は実施例24と同様にして、アンダーフィル剤G−23を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10g、“jER”807 10g、YED216M10gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、球状シリカ微粒子Aを4.36g加えて、30分間撹拌して混合させた後、3本ロールで混練した。硬化剤A−2を9.26g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィル剤G−24を得、実施例24と同様に測定および評価した。
硬化剤A−2 9.26gに代えて硬化剤A 7.86gを用いた以外は実施例24と同様にして、アンダーフィル剤G−25を得、実施例8と同様に測定および評価した。
溶剤A0.5gを40gに代えた以外は実施例15と同様にして、アンダーフィル剤G’−1を得、実施例8と同様に測定および評価した。
エポキシ化合物を用いなかった以外は実施例7と同様にして、アンダーフィル剤G’−2を得たが、固体粉体の状態であった。
スミカエクセル5003Pを用いなかった以外は実施例7と同様にして、アンダーフィル剤G’−3を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10gに代えてポリエーテルスルホン樹脂Cを用いた以外は実施例7と同様にして、アンダーフィル剤G’−4を得、実施例8と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P10gに代えてポリエーテルスルホン樹脂Dを用いた以外は実施例7と同様にして、アンダーフィル剤G’−5を得、実施例8と同様に測定および評価した。
エポキシ樹脂A10g、マレイミド化合物10g、球状シリカ微粒子A12gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、3本ロールで混練した。その後硬化剤Cを0.2g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィルG’−6を得、実施例7と同様に測定および評価した。
トリグリシジルp−アミノフェノール25g、YED216M25g、エポキシ樹脂A25g、変性ポリプロピレングリコール化合物13g、球状シリカ微粒子A154gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、3本ロールで混練した。その後硬化剤Dを48g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、最後に脱泡を行い、アンダーフィルG’−7を得、実施例7と同様に測定および評価した。
スミカエクセル5003P30g、エポキシ樹脂B47g、エポキシ樹脂C23g、エポキシ樹脂D23g、球状シリカ微粒子A25gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、3本ロールで混練した。その後硬化剤Cを0.1g添加し、さらに30分間撹拌して混合させた。最後に溶剤Bを100g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、脱泡を行い、アンダーフィルG’−8を得、実施例7と同様に測定および評価した。
エポキシ樹脂D15g、ポリイミド化合物57gを遊星式撹拌脱泡機(マゼルスター(クラボウ製))を用いて25℃で60分間撹拌して混合させた後、硬化剤Cを0.3g添加し、さらに30分間撹拌して混合させた。最後に溶剤Cを44g添加し、さらに30分間撹拌して混合させ、脱泡を行い、アンダーフィルG’−9を得、実施例8と同様に測定および評価した。
2:L1の延長線
3:L2の延長線
4:交点
P:ピーク
L1:直線部分
L2:立ち上がり後ピークに到達するまでに認められる直線部分
Claims (11)
- (a)重量平均分子量3万以上のポリエーテルスルホン樹脂と、(b)エポキシ化合物を含有し、(c)溶剤の含有量が1重量%以下であることを特徴とするアンダーフィル剤。
- 前記(a)重量平均分子量3万以上のポリエーテルスルホン樹脂を5〜40重量%含有することを特徴とする請求項1記載のアンダーフィル剤。
- 前記(a)重量平均分子量3万以上のポリエーテルスルホン樹脂がフェノール性水酸基を有することを特徴とする請求項1または2記載のアンダーフィル剤。
- 前記(b)エポキシ化合物が下記一般式(1)〜(3)のいずれかで表されることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のアンダーフィル剤。
- 前記(b)エポキシ化合物が、SP値が1.60×104〜1.80×104(J/m3)1/2であるエポキシ化合物と、SP値が2.00×104〜2.60×104(J/m3)1/2であるエポキシ化合物とをそれぞれ一種以上含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のアンダーフィル剤。
- さらに(d)シリカ、チタニア、ジルコニア、窒化ケイ素、アルミナ、セリア、タルクおよび炭酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の無機微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のアンダーフィル剤。
- さらに(e)ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンエーテル、ポリエステルおよびポリカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも一種の有機微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のアンダーフィル剤。
- さらに硬化剤を含有し、硬化剤の含有量が、前記(a)成分のポリエーテルスルホン樹脂と前記(b)エポキシ化合物との総量100重量部に対して0.1〜60重量部であることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のアンダーフィル剤。
- 動的粘弾性測定(昇温速度2℃/分)により得られる粘弾性−温度曲線において、粘度の最低値η*が1.0×102Pa・s以下であり、かつ粘度の最低値を示す温度が70〜120℃であることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載のアンダーフィル剤。
- 破壊靭性値K1cが1.5MPa・m1/2以上である請求項1〜9いずれか記載のアンダーフィル剤。
- 請求項1〜10いずれか記載のアンダーフィル剤を用いた半導体装置。
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