JP2020122161A - 封止用液状樹脂組成物及び電子部品装置 - Google Patents

封止用液状樹脂組成物及び電子部品装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い流動性、耐熱性を維持し、ブリード現象の発生が抑制できる封止用液状樹脂組成物を提供すること。【解決手段】封止用液状樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)1分子中にアミノ基を少なくとも1つ有する硬化剤、(C)高分子樹脂及び(D)無機充填材を含み、前記(C)高分子樹脂の重量平均分子量が、10,000以上であり、前記(A)エポキシ樹脂が、ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂とグリシジルアミン型エポキシ樹脂とを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、封止用液状樹脂組成物及び電子部品装置に関する。
近年、半導体チップ等の電子部品装置のトレンドとして高集積化が要求されており、例えば、チップと基板間とがはんだバンプで接合されたフリップチップパッケージが半導体モジュールに用いられる場合が多い。
このような半導体モジュールは、例えば、携帯電話及びスマートフォンといった小型モバイル機器に搭載されており、年々市場での需要が大きくなっている。フリップチップパッケージには、その絶縁性を確保するために封止材としてアンダーフィルが用いられている。アンダーフィルは室温で流動性を示すため、毛細管現象を利用することでチップと基板との間に充填され、その後アンダーフィルを硬化させる方法等によりパッケージの封止性が得られている。
このような半導体モジュールの製造過程で、未硬化のアンダーフィルを硬化させる際に、アンダーフィルに含まれる液状成分がアンダーフィルから滲み出るブリード現象が生じる場合があった。ブリード現象が生じると、アンダーフィルから滲み出した液状成分が半導体基板上の配線を汚染してしまい、半導体モジュールの信頼性、接合性等が低下する場合があった。
ブリード現象が発生する問題に対し、例えば、特開2000−178342号公報には、半導体モジュールを接合する絶縁ペーストとして、数平均分子量が600〜1000であるエポキシ化合物を含有するものが開示されている。この絶縁ペーストによれば、半導体モジュールを製造した際にブリード現象が解消されると、特開2000−178342号公報には記載されている。
しかしながら、近年、半導体チップは益々小型化が求められてきており、半導体チップと半導体チップの周辺に配置される配線との間の距離が密となっている。このような小型化された半導体チップでは、良好な成形性に加えて、より厳密なブリード現象の防止が求められる。しかし、特開2000−178342号公報に開示の絶縁ペーストでは、近年の小型化された半導体モジュールに適用した場合にも充分にブリード現象を防止でき、高い流動性を保持しているとは言い難く、流動性を維持しつつブリード現象の発生を抑制できる樹脂組成物が求められていた。
半導体モジュールに適用されるソルダーレジスト基板の表面に液状成分が滲み出すことでブリード現象が生ずるが、ブリード現象での液状成分の滲み出しの程度は基板の種類にも依存する。また、基板表面がプラズマ処理されている場合、特にブリード現象が発生しやすい。プラズマ処理は半導体モジュールの封止前工程で界面の洗浄に用いられるため、製造上避けて通れない場合が多い。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、高い流動性、耐熱性を維持し、ブリード現象の発生が抑制できる封止用液状樹脂組成物及びこれを用いた電子部品装置を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> (A)エポキシ樹脂、(B)1分子中にアミノ基を少なくとも1つ有する硬化剤、(C)高分子樹脂及び(D)無機充填材を含み、前記(C)高分子樹脂の重量平均分子量が、10,000以上である封止用液状樹脂組成物。
<2> 前記(C)高分子樹脂のFedors法によるSP値(cal/cm0.5が、9.0〜12.5である<1>に記載の封止用液状樹脂組成物。
<3> 前記(C)高分子樹脂の含有率が、固形分全量に対し0.05質量%〜5.0質量%である<1>又は<2>に記載の封止用液状樹脂組成物。
<4> 前記(A)エポキシ樹脂が、25℃で液状のエポキシ樹脂を含む<1>〜<3>のいずれか1項に記載の封止用液状樹脂組成物。
<5> 前記(C)高分子樹脂が、メタクリル酸エステル構造、ポリエステル構造又はフェノキシ構造を有する<1>〜<4>のいずれか1項に記載の封止用液状樹脂組成物。
<6> メタクリル酸エステル構造を有する前記(C)高分子樹脂が、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルとのブロック共重合体を含む<5>に記載の封止用液状樹脂組成物。
<7> ポリエステル構造を有する前記(C)高分子樹脂が、ポリエステルポリオールを含む<5>に記載の封止用液状樹脂組成物。
<8> フェノキシ構造を有する前記(C)高分子樹脂が、エポキシ当量が3,000g/eq以上の、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂又はビスフェノールA及びビスフェノールFの共重合エポキシ樹脂を含む<5>に記載の封止用液状樹脂組成物。
<9> 回路層を有する基板と、
前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された素子と、
前記基板と前記素子との間隙に充填された<1>〜<8>のいずれか1項に記載の封止用液状樹脂組成物の硬化物と、
を備える電子部品装置。
<10> (A)エポキシ樹脂、(B)1分子中にアミノ基を少なくとも1つ有する硬化剤、(C)高分子樹脂及び(D)無機充填材を含み、前記(C)高分子樹脂のFedors法によるSP値(cal/cm0.5が、9.0〜12.5である封止用液状樹脂組成物。
本発明によれば、高い流動性、耐熱性を維持し、ブリード現象の発生が抑制できる封止用液状樹脂組成物及びこれを用いた電子部品装置を提供できる。
以下、本発明の封止用液状樹脂組成物及び電子部品装置を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本明細書において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において組成物中の各成分の含有率は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率を意味する。
本明細書において組成物中の各成分の粒子径は、組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本明細書において「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
[封止用液状樹脂組成物]
第一実施形態の封止用液状樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)1分子中にアミノ基を少なくとも1つ有する硬化剤(以下、(B)特定硬化剤と称することがある。)、(C)高分子樹脂及び(D)無機充填材を含み、前記(C)高分子樹脂の重量平均分子量が、10,000以上のものである。
また、第二実施形態の封止用液状樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)1分子中にアミノ基を少なくとも1つ有する硬化剤、(C)高分子樹脂及び(D)無機充填材を含み、前記(C)高分子樹脂のFedors法によるSP値(cal/cm0.5が、9.0〜12.5のものである。
以下、第一実施形態の封止用液状樹脂組成物及び第二実施形態の封止用液状樹脂組成物を合わせて本実施形態の封止用液状樹脂組成物又は単に封止用液状樹脂組成物と称する。
本発明者等は鋭意検討した結果、上記の目的を達成するため、封止用液状樹脂組成物に重量平均分子量が10,000以上の高分子樹脂又はSP値が9.0〜12.5の高分子樹脂を含有させることで、高い流動性、耐熱性を維持し、ブリード現象の発生を抑制できる封止用液状樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
本実施形態の封止用液状樹脂組成物によれば、高い流動性、耐熱性を維持し、ブリード現象の発生が抑制できる。その理由は明確ではないが、以下のように推察される。
第一実施形態の封止用液状樹脂組成物に含まれる重量平均分子量が10,000以上の(C)高分子樹脂は、封止用液状樹脂組成物に含まれる液状成分と相溶することができる。そのため、液状成分がソルダーレジスト基板へ滲み出すのを防止できると考えられる。重量平均分子量が10,000以上の高分子樹脂が、ブリード現象を抑制する効果を発揮させる役割を果たしていると考えられる。
また、本実施形態の封止用液状樹脂組成物が(A)エポキシ樹脂及び(B)特定硬化剤を含有することから、本実施形態の封止用液状樹脂組成物の硬化物が優れた耐熱性を獲得できると考えられる。
また、第二実施形態の封止用液状樹脂組成物に含まれるSP値が9.0〜12.5の(C)高分子樹脂は、液状成分の親水性(疎水性)と比較的近い親水性(疎水性)を有するため、ブリード現象の発生を抑制できる傾向にあることを本発明者等は見出した。
その理由は明確ではないが、液状成分の親水性(疎水性)と比較的近い親水性(疎水性)を有する高分子樹脂(C)を封止用液状樹脂組成物に含有させることで、封止用液状樹脂組成物中において、高分子樹脂が液状成分と相溶しやすくなることにより、液状成分の一部がソルダーレジスト基板上に滲み出すことを防ぎ、ブリード現象を抑制する効果を向上させることができると考えられる。
本実施形態においては、封止用液状樹脂組成物に含まれる成分の親水性(疎水性)を表す指標として、溶解度パラメータ(SP値)が用いられる。封止用液状樹脂組成物に用いられる成分のSP値としては、通常、8〜14程度である。
封止用液状樹脂組成物を構成する各成分が2種以上の材料を併用している場合の各成分のSP値は、併用されている材料のSP値の加重平均により求めることができる。例えば、(A)エポキシ樹脂としてエポキシ樹脂αとエポキシ樹脂βとが併用されている場合、(A)エポキシ樹脂のSP値は、エポキシ樹脂αのSP値とエポキシ樹脂βのSP値との加重平均を意味する。
本明細書におけるSP値の算出手法を以下に記載する。
SP値は、Fedors法に基づいてδ=ΣE/ΣVの式より計算することができる。ここで、δはSP値を、Eは蒸発エネルギーを、Vはモル体積を意味している(参考文献:R.T.Fedors, Polymer Engineering and Science,14,147(1974)、日本接着協会誌Vol.22 No.10(1986))。
以下に、本実施形態の封止用液状樹脂組成物を構成する各成分の詳細について説明する。
<(A)エポキシ樹脂>
本実施形態の封止用液状樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂を含有する。
(A)エポキシ樹脂は、封止用液状樹脂組成物に、硬化性及び接着性を付与し、封止用液状樹脂組成物の硬化物に、耐久性及び耐熱性を付与する。
(A)エポキシ樹脂としては特に限定されるものではなく、ナフタレン型エポキシ樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、水添ビスフェノールA等のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を代表とするフェノール類とアルデヒド類の反応により得られるノボラック樹脂をエポキシ化したもの;フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロロヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のアミン化合物とエピクロロヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
(A)エポキシ樹脂のエポキシ当量は、粘度調整の観点から、80g/eq〜250g/eqであることが好ましく、85g/eq〜240g/eqであることがより好ましく、90g/eq〜230g/eqであることがさらに好ましい。
本明細書におけるエポキシ当量の測定手法を以下に記載する。
エポキシ樹脂をメチルエチルケトンに溶解する。溶解液に氷酢酸、セチルトリメチル臭化アンモニウム及びスクリーン指示薬(バテンブルー0.3gを氷酢酸100mlに溶解した溶液と、チモールブルー1.5gをメタノール500mlに溶解した溶液を混合して調製したもの)を加え、0.1Nに調整した過塩素酸溶液を用いて滴定し、溶液の色がピンクに変化し、ピンク色で1分間持続した点を終点とする。また、ブランクテストを行い、下記式よりエポキシ当量を算出する。
エポキシ当量(g/eq)=(1000×W)/{(S−B)×N}
W:試料質量
B:ブランクテストに使用した0.1N過塩素酸溶液の量
S:サンプルの滴定に使用した0.1N過塩素酸溶液の量
N:過塩素酸溶液の規定度(0.1N)
(A)エポキシ樹脂は、流動性の観点から25℃で液状のエポキシ樹脂を含むことが好ましい。本実施形態においては、封止用液状樹脂組成物の流動性に影響を与えない範囲内であれば、25℃で固形のエポキシ樹脂を併用することもできる。
なお、本実施形態において、成分が25℃で液状であるとは、25℃における粘度が50Pa・s以下であることをいう。
(A)エポキシ樹脂として25℃で液状のエポキシ樹脂を含むことで、本実施形態の封止用液状樹脂組成物の流動性が向上する傾向にある。
(A)エポキシ樹脂の25℃における粘度としては、0.01Pa・s〜40Pa・sであることが好ましく、0.5Pa・s〜30Pa・sであることがより好ましい。
本明細書において、(A)エポキシ樹脂の25℃における粘度は、E型粘度計(コーン角3°、回転数10min−1)を用いて、25℃において測定された値をいう。
(A)エポキシ樹脂の重量平均分子量は特に限定されるものではない。(A)エポキシ樹脂の重量平均分子量としては、100〜1,000であることが好ましく、150〜800であることがより好ましく、200〜500であることがさらに好ましい。
本明細書における重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定手法を以下に記載する。
重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算することにより導出する。GPCの条件は、以下に示すとおりである。
−GPC条件−
ポンプ:日立 L−6000型(株式会社日立製作所製)
カラム:以下の計3本
Gelpack GL−R420
Gelpack GL−R430
Gelpack GL−R440
(以上、日立化成株式会社製、商品名)
溶離液:テトラヒドロフラン
測定温度:25℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI(株式会社日立製作所製)
(A)エポキシ樹脂のSP値は、8〜14であることが好ましく、8.5〜13であることがより好ましく、9〜13であることがさらに好ましい。
(A)エポキシ樹脂としては、市販品を用いてもよい。市販品の(A)エポキシ樹脂としては、新日鉄住金化学株式会社製ビスフェノールF型エポキシ樹脂(品名:YDF−8170C、SP値が11.4)、新日鉄住金化学株式会社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂(品名:YD−128、SP値が10.9)、三菱化学株式会社製アミン型エポキシ樹脂(品名:jER−630、SP値が11.0)等が挙げられるが、(A)エポキシ樹脂は、これら具体例に限定されるものではない。(A)エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(A)エポキシ樹脂の含有率としては、固形分全量に対して5質量%〜40質量%であることが好ましく、7質量%〜35質量%であることがより好ましく、10質量%〜30質量%であることがさらに好ましい。
本実施形態において「固形分」とは封止用液状樹脂組成物から揮発性の成分を除去した残分を意味する。
<(B)1分子中にアミノ基を少なくとも1つ有する硬化剤(特定硬化剤)>
本実施形態の封止用液状樹脂組成物は、(B)特定硬化剤を含有する。
(B)特定硬化剤は、(A)エポキシ樹脂を硬化させることができるものであれば特に限定されるものではない。(B)特定硬化剤としては、封止用液状樹脂組成物に含有したときに、25℃で封止用液状樹脂組成物が流動性を示すことができるものであるならば、液状のものでも固形状のものでも使用可能である。
(B)特定硬化剤として25℃で液状の硬化剤を含むことで、本実施形態の封止用液状樹脂組成物の流動性が向上する傾向にある。
(B)特定硬化剤としては、鎖状脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、脂肪芳香族アミン、芳香族アミン等が挙げられ、芳香族アミンが耐熱性と電気特性の観点から好ましい。
(B)特定硬化剤としては、具体的には、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン等の鎖状脂肪族アミン;N−アミノエチルピペラジン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノジシクロへキシルメタン、1,3−ジアミノメチルシクロヘキサン等の環状脂肪族アミン;m−キシリレンジアミン等の脂肪芳香族アミン;メタフェニレンジアミン、1,3−ジアミノトルエン、1,4−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノトルエン、3,5−ジエチル−2,4−ジアミノトルエン、3,5−ジエチル−2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノアニソール等の芳香環が1個の芳香族アミン;2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリン)、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ポリテトラメチレンオキシドジパラアミノベンゾエート等の芳香環が2個の芳香族アミン;芳香族ジアミンとエピクロロヒドリンとの縮合物;芳香族ジアミンとスチレンとの反応生成物などが挙げられる。
(B)特定硬化剤は、市販品を用いてもよい。市販品の(B)特定硬化剤としては、日本化薬株式会社製アミン硬化剤(品名:カヤハード−AA、SP値が11.1)、三菱化学株式会社製アミン硬化剤(品名:jERキュアW、SP値が10.8)等が挙げられるが、(B)特定硬化剤は、これらに限定されるものではない。(B)特定硬化剤は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本実施形態の封止用液状樹脂組成物における(A)エポキシ樹脂と(B)特定硬化剤との含有比率は特に制限されない。それぞれの未反応分を少なく抑えるために、(A)エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の当量数に対する(B)特定硬化剤に含まれるアミノ基の当量数の比率(アミノ基の当量数/エポキシ基の当量数)は、0.6〜1.4の範囲であることが好ましく、0.7〜1.3の範囲であることがより好ましく、0.8〜1.2の範囲であることがさらに好ましい。
本実施形態においては、(B)特定硬化剤以外のその他の硬化剤を用いてもよい。その他の硬化剤としては、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、カルボン酸ジヒドラジド硬化剤等が挙げられる。
(B)特定硬化剤以外のその他の硬化剤を併用する場合、全硬化剤成分に占めるその他の硬化剤の割合は1質量%〜50質量%であることが好ましく、5質量%〜35質量%であることがより好ましく、8質量%〜20質量%であることがさらに好ましい。
<(C)高分子樹脂>
本実施形態の封止用液状樹脂組成物は、(C)高分子樹脂を含有する。
第一実施形態の封止用液状樹脂組成物に用いられる(C)高分子樹脂としては、重量平均分子量(Mw)が10,000以上であれば特に限定されるものではない。耐熱性と流動性の観点から、(C)高分子樹脂の重量平均分子量(Mw)は10,000〜100,000であることが好ましい。
(C)高分子樹脂の重量平均分子量が10,000以上であれば、ブリード現象を抑制する効果に優れる傾向にある。
第一実施形態の封止用液状樹脂組成物に用いられる(C)高分子樹脂のSP値は、ブリード現象を抑制する観点から、9.0〜12.5であることが好ましく、9.2〜12.5であることがより好ましく、9.4〜12.5であることがさらに好ましい。SP値が9.0〜12.5の範囲の(C)高分子樹脂を用いることで、液状成分がより滲み出しにくくなり、ブリード現象を抑制する効果がさらに向上すると考えられる。
また、第二実施形態の封止用液状樹脂組成物に用いられる(C)高分子樹脂としては、SP値が9.0〜12.5であれば特に限定されるものではない。第二実施形態の封止用液状樹脂組成物に用いられる(C)高分子樹脂のSP値は、9.2〜12.5であることが好ましく、9.4〜12.5であることがより好ましい。
SP値が9.0〜12.5の(C)高分子樹脂としては、例えば、メタクリル酸ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂及びポリビニルアルコールが挙げられる。
(C)高分子樹脂の含有率としては、流動性及び耐熱性の観点から、固形分全体に対して0.05質量%〜5質量%の範囲であることが好ましく、0.08質量%〜3質量%の範囲であることがより好ましく、0.1質量%〜2質量%の範囲であることがさらに好ましい。(C)高分子樹脂は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(C)高分子樹脂としては、流動性、耐熱性及び硬化性の観点から、メタクリル酸エステル構造、ポリエステル構造又はフェノキシ構造を有する高分子樹脂が好ましい。
−メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂−
メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂としては、1種類のメタクリレートモノマーを重合して得られるメタクリル酸ポリマーが挙げられる。
また、メタクリル酸エステル構造をもつ高分子樹脂としては、性質の異なる二種類以上のポリマー鎖を含むブロック共重合体が挙げられる。ブロック共重合体としてはX−Y−X型又はX−Y−X’型のブロック共重合体が好ましい。X−Y−X型又はX−Y−X’型ブロック共重合体のうち、中央のYがソフトブロックであり、両外側のX及びX’がハードブロックであることが好ましい。本実施形態において、ソフトブロックとハードブロックとは、ポリマー鎖のガラス転移点(Tg)の高低により区別され、最もTgの低いポリマー鎖をソフトブロックと称し、ソフトブロックに比較してTgの高いポリマー鎖をハードブロックと称する。
ソフトブロックのTgは、好ましくは0℃未満であり、−20℃以下であることがより好ましい。ハードブロックのTgは、好ましくは0℃以上であり、50℃以上であることがより好ましい。
(C)高分子樹脂がX−Y−X型又はX−Y−X’型のブロック共重合体である場合、ハードブロックのTgが50℃以上であり、ソフトブロックのTgが−20℃以下であるブロック共重合体がさらに好ましい。ハードブロックのTgが50℃以上であり、ソフトブロックのTgが−20℃以下であるブロック共重合体を用いることで、両外側のポリマー鎖(X及びX’)が樹脂マトリックスに相溶となり、且つ中央のポリマー鎖(Y)が樹脂マトリックスに不相溶となりやすいことから、樹脂マトリックス中においてブロック共重合体が特異的な構造を示しやすくなると考えられる。
本明細書において、ガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置を用いて測定されるDSC曲線の変異点を調べることで求めることができる。Tgの異なるポリマー鎖を含むブロック共重合体における、各ポリマー鎖のTgは、DSC曲線においてそれぞれのTgに相当する吸熱ピークから決定することができる。
(C)高分子樹脂がX−Y−X型又はX−Y−X’型のブロック共重合体である場合、X又はX’を構成するポリマー鎖は、ポリメチル(メタ)アクリレート(PMMA又はPMAA)、ポリスチレン(PS)等を含むことが好ましく、Yを構成するポリマー鎖は、ポリn−ブチルアクリレート(PBA)、ポリブタジエン(PB)等を含むことが好ましい。(C)高分子樹脂は、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルとのブロック共重合体を含むことがより好ましい。
市販品のブロック共重合体としては、アルケマ株式会社製のリビング重合を用いて製造されるアクリル系トリブロックコポリマーが挙げられる。ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリメチルメタクリレートに代表されるSBMタイプ、ポリメチルメタクリレート−ポリブチルアクリレート−ポリメチルメタクリレートに代表されるMAMタイプ、さらにはカルボン酸変性又は親水基変性処理されたMAM Nタイプ、MAM Aタイプ等が挙げられる。SBMタイプとしてはE41、E40、E21、E20等が挙げられ、MAMタイプとしてはM51、M52、M53、M22等が挙げられ、MAM Nタイプとしては52N、22N等が挙げられ、MAM AタイプとしてはSM4032XM10等が挙げられる。
また、株式会社クラレ製のKURARITYもメタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルより誘導されるブロック共重合体であり、LA1114、LA2140e、LA2330、LA2250、LA4285等が挙げられる。
ブロック共重合体におけるメタクリル酸メチル由来の構造単位の含有率は30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。共重合体中のメタクリル酸メチル由来の構造単位の含有率が増えるほどSP値が上昇し、エポキシ樹脂との相溶性が良好になり、ブリード現象を抑制する効果をより発揮することができる傾向にある。株式会社クラレ製のブロック共重合体のうち、メタクリル酸メチル由来の構造単位の含有率が50質量%であるLA4285を用いることがブリード現象を抑制する観点からさらに好ましい。一方、ブロック共重合体におけるメタクリル酸メチル由来の構造単位の含有率は80質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましい。
メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂の重量平均分子量は、10,000〜100,000の範囲であることが好ましく、流動性の観点から15,000〜90,000の範囲であることがより好ましい。また、ブリード現象を抑制する観点から20,000〜85,000の範囲であることがさらに好ましい。メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂の重量平均分子量が10,000以上であれば、目的とするブリード現象を抑制する効果以外にも強靭性及び柔軟性が向上する効果が得られる傾向にある。また、メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂の重量平均分子量が100,000以下であれば、封止用液状樹脂組成物の増粘に起因するアンダーフィルとしての充填性の悪化を抑制できる傾向にある。
メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂は、25℃において液状であるものが好ましいが、固形のものも使用することができる。メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂が液状である場合、組成物中に容易に溶解させることが可能となる。なお、メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂が固形の場合は、(A)エポキシ樹脂又は(B)特定硬化剤にメタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂を溶解させることで組成物が均一となりやすく、安定した特性を得ることが出来るようになる。
メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂として、25℃で液状のメタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂を含むことで、本実施形態の封止用液状樹脂組成物の流動性が向上する傾向にある。
−ポリエステル構造を有する高分子樹脂−
ポリエステル構造を有する高分子樹脂としては特に限定されるものではない。ポリエステル構造を有する高分子樹脂としては、ポリエステルポリオールが好ましい。ポリエステル構造を有する高分子樹脂としては、ポリオールとカルボン酸又はその無水物との反応物等が挙げられる。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂としてポリエステルポリオールを用いることで、封止用液状樹脂組成物中でポリエステルポリオールが安定に存在できることから貯蔵安定性が良好となり、またポリエステルポリオールと他の成分との相溶性にも優れる。
ポリオールとカルボン酸又はその無水物とを反応させてポリエステル構造を有する高分子樹脂を合成する場合、分子鎖の末端は主としてカルボキシ基又は水酸基となるところ、本実施形態で用いられるポリエステルポリオールは、ポリエステル構造を有する高分子樹脂のうち分子鎖の末端が主として水酸基である樹脂をいう。ポリエステルポリオールの水酸基価は、1mgKOH/g〜100mgKOH/gであることが好ましく、2mgKOH/g〜80mgKOH/gであることがより好ましく、4mgKOH/g〜60mgKOH/gであることがさらに好ましい。また、ポリエステルポリオールの酸価は、10mgKOH/g以下であることが好ましく、8mgKOH/g以下であることがより好ましく、6mgKOH/g以下であることがさらに好ましい。
本明細書における水酸基価の測定手法を以下に記載する。
水酸基価の測定はJIS K 0070:1992に準拠して行う。
(a)試薬
・アセチル化試薬(無水酢酸−ピリジン)
・N/2水酸化カリウム−エタノール溶液
(b)操作
測定試料をアセチル化試薬でアセチル化した後、過剰の酢酸をN/2水酸化カリウム−エタノール溶液で滴定する。
(c)計算
次式によって水酸基価を求める。
水酸基価=((VB−V)×F×28.05)/S
V :本試験のN/2水酸化カリウム−エタノール溶液の滴定量(mL)
VB:空試験のN/2水酸化カリウム−エタノール溶液の滴定量(mL)
F :N/2水酸化カリウム−エタノール溶液のファクター
S :測定試料採取量(g)
本明細書における酸価の測定手法を以下に記載する。
測定試料の約1gを精秤した後、この測定試料にアセトンを30g添加し、これを溶解する。次いで、指示薬であるフェノールフタレインをその溶液に適量添加して、0.1N(モル/リットル)のKOH水溶液を用いて滴定を行う。そして、次式により酸価を算出する。
A=10×Vf×56.1/(Wp×I)
式中、Aは酸価(mgKOH/g)を示し、Vfは0.1NのKOH水溶液の滴定量(mL)を示し、Wpは測定試料の質量(g)を示し、Iは測定試料中の不揮発分の割合(質量%)を示す。
測定試料中の不揮発分の割合(質量%)は、下記方法により測定される。
アルミカップの中に測定試料を約2g入れて、その投入質量W0を小数点以下第三位まで測定する。その後、測定試料を100℃の恒温槽で1時間乾燥し、不揮発分の質量Wを小数点以下第三位まで測定する。不揮発分の割合は、次式により算出する。
不揮発分の割合(%)=W/W0×100
ポリエステル構造を有する高分子樹脂の合成に使用されるポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリブチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の低分子量ポリオール、低分子量ポリオールのアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂の合成に使用されるカルボン酸又はその無水物としては、例えば、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸等の二塩基酸及びこれら二塩基酸の無水物が挙げられる。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂としては、飽和化合物が好ましく、飽和非晶性化合物がより好ましい。ポリエステル構造を有する高分子樹脂が飽和化合物であれば、ポリエステル構造を有する高分子樹脂の構造中にポリエン構造を含むことにならないため、ポリエン構造の存在に起因する耐劣化性及び耐候性の悪化が抑制される傾向にある。ポリエステル構造を有する高分子樹脂が非晶性化合物の場合、ポリエステル構造を有する高分子樹脂が結晶構造を形成しにくいため、封止用液状樹脂組成物を増粘させにくく、充填性の悪化が抑制される傾向にある。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂が飽和化合物であるか否かは、ヨウ素価によって判断できる。ヨウ素価が3g/100g以下であれば、ポリエステル構造を有する高分子樹脂が飽和化合物であると判断することができる。
本明細書におけるヨウ素価の測定手法を以下に記載する。
測定試料を0.25g〜0.35gの範囲で精秤し、200mlのヨウ素フラスコに入れ、30mlのクロロホルムを添加して測定試料を溶解する。これにWijs試薬(三塩化ヨウ素7.9g及びヨウ素8.2gを、それぞれ200ml〜300ml氷酢酸に溶解後、両液を混合して1lとする)をホールピペットで正確に20ml加え、次いで2.5質量%酢酸第二水銀氷酢酸溶液10mlを添加後、20分間暗所に放置して反応を完結させる。これに新しく調製した20質量%KI溶液を5ml添加し、1質量%澱粉溶液を指示薬として用い、0.1N−Na標準液で滴定する。同様に空試験も行って、以下の式によりヨウ素価Yを計算する。
ヨウ素価Y(g/100g)=(Aml−Bml)0.1N×f×126.9×100/Sg
A:空試験に要した0.1N−Na標準液のml数
B:本試験に要した0.1N−Na標準液のml数
f:0.1N−Na標準液の力価
S:測定試料のg数
ポリエステル構造を有する高分子樹脂が非晶性樹脂であるか否かは、示差走査熱量測定(DSC)において測定可能な融点を持たないか否かで判断することができる。測定可能な融点を持たない樹脂は、非晶性樹脂と判断する。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂の重量平均分子量は、10,000〜100,000の範囲であることが好ましく、流動性の観点から10,000〜50,000の範囲であることがより好ましい。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂のTgは、−20℃〜100℃の範囲であることが好ましく、−20℃〜80℃の範囲であることがより好ましい。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、3以下であることが好ましく、2.5以下であることがより好ましい。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂の重量平均分子量及びTgを上記範囲とすることで、硬化物に柔軟性及び靭性を与えることができ、アンダーフィルとしての信頼性の向上に寄与することができる。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂は市販品を用いてもよく、その具体例としては、東洋紡株式会社製バイロン(非晶性ポリエステル、バイロン200、バイロン240、バイロン245、バイロン280、バイロン296、バイロン600等)などが挙げられる。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂は、25℃において液状であるものが好ましいが、固形のものも使用することができる。ポリエステル構造を有する高分子樹脂が液状である場合、組成物中に容易に溶解させることが可能となる。なお、ポリエステル構造を有する高分子樹脂が固形の場合は、(A)エポキシ樹脂又は(B)特定硬化剤にポリエステル構造を有する高分子樹脂を溶解させることで組成物が均一となりやすく、安定した特性を得ることが出来るようになる。
ポリエステル構造を有する高分子樹脂として、25℃で液状のポリエステル構造を有する高分子樹脂を含むことで、本実施形態の封止用液状樹脂組成物の流動性が向上する傾向にある。
−フェノキシ構造を有する高分子樹脂−
フェノキシ構造を有する高分子樹脂は、骨格中に反応性に富むエポキシ基、水酸基等を有している。本実施形態で用いられるフェノキシ構造を有する高分子樹脂は、エポキシ当量が3,000g/eq以上のエポキシ樹脂であってもよい。
フェノキシ構造を有する高分子樹脂としては、ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ノボラック骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。
ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA及びビスフェノールFの共重合エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。これらビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂のエポキシ当量は3,000g/eq以上であってもよい。
これらフェノキシ構造を有する高分子樹脂のうち、コスト、流動性及び耐熱性の観点から、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールA及びビスフェノールFの共重合エポキシ樹脂であることが好ましい。
フェノキシ構造を有する高分子樹脂の重量平均分子量は、10,000〜100,000の範囲であることが好ましく、流動性の観点から15,000〜90,000の範囲であることがより好ましい。また、ブリード現象を抑制する観点から20,000〜85,000の範囲であることがさらに好ましい。
市販品のフェノキシ樹脂としては、例えば、三菱化学株式会社製のjER−1256、jER−4250及びjER−4275、並びに新日鉄住金化学株式会社製のYP−50、YP−50S、YP−70、ZX−1356−2、FX−316、YPB−43C及びYPB−43Mが挙げられる。フェノキシ樹脂は、優れた耐熱性及び耐湿性を有し、ブリード現象を抑制する効果とともにパッケージ封止後の信頼性向上に寄与することもできる。
フェノキシ構造を有する高分子樹脂は、25℃において液状であるものが好ましいが、固形のものも使用することができる。フェノキシ構造を有する高分子樹脂が液状である場合、組成物中に容易に溶解させることが可能となる。なお、フェノキシ構造を有する高分子樹脂が固形の場合は、(A)エポキシ樹脂又は(B)特定硬化剤にフェノキシ構造を有する高分子樹脂を溶解させることで組成物が均一となりやすく、安定した特性を得ることが出来るようになる。
フェノキシ構造を有する高分子樹脂として、25℃で液状のフェノキシ構造を有する高分子樹脂を含むことで、本実施形態の封止用液状樹脂組成物の流動性が向上する傾向にある。
本実施形態において、(A)エポキシ樹脂のSP値と(C)高分子樹脂のSP値との差は4〜6の範囲内であることが好ましく、2〜4の範囲内であることがより好ましく、0〜2の範囲内であることがさらに好ましい。
本実施形態において、(B)特定硬化剤のSP値と(C)高分子樹脂のSP値との差は4〜6の範囲内であることが好ましく、2〜4の範囲内であることがより好ましく、0〜2の範囲内であることがさらに好ましい。
<(D)無機充填材>
本実施形態の封止用液状樹脂組成物は、(D)無機充填材を含有する。
(D)無機充填材を含有すると、耐ヒートサイクル性、耐湿性及び硬化物の応力低減の観点から好ましい。
(D)無機充填材としては特に限定されるものではない。(D)無機充填材の具体例としては、コロイダルシリカ、疎水性シリカ、球状シリカ等のシリカ、タルクなどが挙げられる。これらの中でも、球状シリカが、流動性の観点から、好ましい。
本実施形態において、シリカが「球状」であるとは、次のとおりである。すなわち、天然シリカ又は合成シリカを加熱処理して球状化する場合、溶融しなかった粒子は形状が真球状にならない場合がある。また、溶融した粒子同士が複数融着したものが混在する場合がある。さらに、蒸発したシリカ蒸気がほかの粒子表面に付着して固化し、結果的に微粒子が付着した球状シリカ粒子が得られる場合がある。シリカが実質的に球状とはこのような形状の粒子の混在を許容するものであるが、例えば、粒子の球形度をワーデルの球形度[(粒子の投影面積に等しい円の直径)/(粒子の投影像に外接する最小円の直径)]で表したとき、この値が0.9以上の粒子がシリカ全体の90質量%以上である場合に、シリカが「球状」であると称することとする。
(D)無機充填材としては、平均粒子径が0.01μm〜20μmの球状シリカがより好ましく、平均粒子径が0.02μm〜10μmの球状シリカがさらに好ましい。
本明細書における平均粒子径の測定手法を以下に記載する。
平均粒子径は、レーザー回析/散乱式粒度分布測定装置LA−920(株式会社堀場製作所製)を用いて粒子数とその頻度を基とした粒度分布により測定された値をいう。分散溶媒としては、粒子を分散させるために水、アセトン又はエタノールのいずれかを使用することが好ましい。測定条件としては、粒子濃度を質量基準で数十ppm〜数百ppmとし、超音波処理時間を30分とし、測定温度を常温(25℃)とする。
市販品の(D)無機充填材としては、株式会社アドマテックス製球状シリカ(品名:SO−E2)、株式会社アドマテックス製球状シリカ(品名:SE2300)等が挙げられるが、(D)無機充填材は、これら具体例に限定されるものではない。
(D)無機充填材は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(D)無機充填材は、後述する(F)カップリング剤の少なくとも1種によって予め表面処理されたものを用いてもよく、(F)カップリング剤によって表面処理の施された(D)無機充填材と、表面処理が施されていない(D)無機充填材とを併用してもよい。(F)カップリング剤によって表面処理の施された(D)無機充填材を用いることで、(D)無機充填材と樹脂成分との親和性が向上し、封止用液状樹脂組成物の作業性及び流動性並びに硬化物の靭性、弾性率及び接着力を向上させることができる。
(D)無機充填材を(F)カップリング剤によって表面処理する場合の、(D)無機充填材と(F)カップリング剤との比率は、(D)無機充填材に対して(F)カップリング剤が0.2質量%〜5質量%であることが好ましく、0.3質量%〜3質量%であることがより好ましく、0.4質量%〜2質量%であることがさらに好ましい。
(D)無機充填材の含有率は、固形分全量に対し40質量%〜85質量%であることが好ましく、46質量%〜78質量%であることがより好ましく、50質量%〜70質量%であることがさらに好ましい。
<(E)ゴム添加物>
封止用液状樹脂組成物は、必要に応じて、(E)ゴム添加物を含有してもよい。
封止用液状樹脂組成物が(E)ゴム添加物を含有すると、応力緩和の観点から好ましい。
(E)ゴム添加物の種類は特に限定されるものではなく、従来公知のものから適宜選択して用いることができる。(E)ゴム添加物の具体例としては、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。(E)ゴム添加物は、25℃で固体のものを使用してもよいし、液状のものを使用してもよい。耐熱性の観点から、(E)ゴム添加物は粒子状のものが好ましい。
(E)ゴム添加物が25℃で固体である場合、(E)ゴム添加物の形態は特に限定されず、粒子状、粉末状、ペレット状等のものを使用することができる。(E)ゴム添加物が粒子状の場合は、平均粒子径は0.01μm〜20μmであることが好ましく、0.02μm〜10μmであることがより好ましく、0.03μm〜5μmであることがさらに好ましい。
(E)ゴム添加物が25℃で液状である場合、(E)ゴム添加物としては、ポリブタジエン、ブタジエン・アクリロニトリルコポリマー、ポリイソプレン、ポリプロピレンオキシド、ポリオルガノシロキサン等の低分子量成分が挙げられる。低分子量成分の(E)ゴム添加物を用いる場合、(E)ゴム添加物の重量平均分子量は5,000〜80,000であることが好ましく、8,000〜50,000であることがより好ましい。
(E)ゴム添加物が25℃で固体である場合、加熱して(A)エポキシ樹脂又は(B)特定硬化剤に溶解させて使用することが好ましい。
また、(E)ゴム添加物は、末端にエポキシ基と反応する基を有するものを使用することができる。末端にエポキシ基と反応する基を有する(E)ゴム添加物は、25℃で固体であっても液状であってもよい。エポキシ基と反応する基としては、カルボキシ基、水酸基、アミノ基等が挙げられる。
市販品の(E)ゴム添加物としては、宇部興産株式会社製のCTBN1300、ATBN1300−16、CTBN1008−SP等、東レ・ダウコーニング株式会社製シリコーンゴムパウダー(品名:AY42−119等)、JSR株式会社製ゴムパウダー(品名:XER81等)などが挙げられるが、(E)ゴム添加物は、これら具体例に限定されるものではない。また、(E)ゴム添加物は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
封止用液状樹脂組成物が(E)ゴム添加物を含有する場合、(E)ゴム添加物の含有率としては、固形分全量に対して0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、0.3質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜3質量%であることがさらに好ましい。
<カップリング剤>
封止用液状樹脂組成物は、必要に応じて、(F)カップリング剤を含有してもよい。
封止用液状樹脂組成物が(F)カップリング剤を含有すると、密着性の観点から好ましい。
(F)カップリング剤の種類は特に制限されるものではなく、従来公知のものから適宜選択して用いることができる。(F)カップリング剤の具体例としては、1級アミノ基、2級アミノ基及び3級アミノ基からなる群より選択される少なくとも1種を有するシラン化合物、エポキシ基を有するシラン化合物、メルカプト基を有するシラン化合物、アルキル基を有するシラン化合物、ウレイド基を有するシラン化合物、ビニル基を有するシラン化合物等のシラン系化合物;チタネート系化合物などが挙げられる。これらの中でも、密着性の観点からエポキシ基を有するシラン化合物であることが好ましい。
市販品の(F)カップリング剤としては、信越化学工業株式会社製KBM−403、KBE−903、KBE−9103等が挙げられるが、(F)カップリング剤は、これら具体例に限定されるものではない。(F)カップリング剤は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(F)カップリング剤は、(D)無機充填材の表面処理剤として(D)無機充填材の表面に付着した状態で封止用液状樹脂組成物に含有されてもよい。
封止用液状樹脂組成物が(F)カップリング剤を含有する場合、(F)カップリング剤の含有率としては、固形分全量に対して0.1質量%〜2質量%であることが好ましく、0.2質量%〜1.5質量%であることがより好ましく、0.3質量%〜1質量%であることがさらに好ましい。
<その他の成分>
封止用液状樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに必要に応じ、作業性向上のための揺変剤、カーボンブラック等の顔料、染料、イオントラップ剤、消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤、反応性希釈剤、有機溶剤などを含有することができる。
<封止用液状樹脂組成物の調製方法>
封止用液状樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)特定硬化剤、(C)高分子樹脂及び(D)無機充填材並びにその他の添加剤を一括して又は別々に、必要により加熱しながら、撹拌し、溶融し、混合し、又は分散し、必要に応じて脱泡することにより調製することができる。特に、(A)エポキシ樹脂、(B)特定硬化剤及び(C)高分子樹脂が固形の場合には、固体のまま配合すると樹脂粘度が上昇し、作業性が悪化するため、予め加熱により液状化して混合等することが好ましい。これらの混合、撹拌、分散等の装置としては、特に限定されるものではなく、撹拌装置及び加熱装置を備えたらいかい機、3本ロールミル、ボールミル、プラネタリーミキサー、ビーズミル等を用いることができる。
<封止用液状樹脂組成物の物性>
封止用液状樹脂組成物の粘度は特に制限されない。中でも流動性の観点から、25℃において0.1Pa・s〜100.0Pa・sであることが好ましく、0.1Pa・s〜50.0Pa・sであることがより好ましい。なお、封止用液状樹脂組成物の粘度は、E型粘度計(コーン角度3°、回転数10min−1)を用いて、25℃において測定される。
封止用液状樹脂組成物をフリップチップ用のアンダーフィル材等の用途で用いる場合、100℃〜120℃付近で数十μm〜数百μmの狭ギャップ間に充填する際の指標として、110℃における粘度が0.20Pa・s以下であることが好ましく、0.15Pa・s以下であることがより好ましく、0.10Pa・s以下であることがさらに好ましい。なお、110℃での封止用液状樹脂組成物の粘度はレオメーターAR2000(TAインストルメント製、アルミコーン40mm、せん断速度32.5/sec)により測定される。
封止用液状樹脂組成物は、E型粘度計を用いて25℃で測定される回転数2.5min−1における粘度に対する回転数10min−1における粘度の比((回転数2.5min−1での粘度)/(回転数10min−1での粘度))である揺変指数が0.5〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.2であることがより好ましい。
揺変指数が上記の範囲内であると封止用液状樹脂組成物をアンダーフィル材の用途で使用する場合のフィレット形成性が向上する。なお、封止用液状樹脂組成物の粘度及び揺変指数は、エポキシ樹脂の組成、無機充填材の含有量、必要に応じて用いられる揺変剤の種類、含有量等を適宜選択することで所望の範囲とすることができる。
封止用液状樹脂組成物の貯蔵安定性についての指標となるポットライフは、25℃、24時間雰囲気下における貯蔵の前後の粘度の変化率として下記式に基づいて算出する。
ポットライフ(%)=100×((貯蔵後の粘度−貯蔵前の粘度)/貯蔵前の粘度)
ポットライフは、数値が小さいものほど貯蔵安定性が高いことを示し、150%以下であることが好ましく、130%以下であることがより好ましく、100%以下であることがさらに好ましい。
[電子部品装置]
本実施形態の電子部品装置は、回路層を有する基板と、前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された素子と、前記基板と前記素子との間隙に充填された本実施形態の封止用液状樹脂組成物の硬化物と、を備える。本実施形態の電子部品装置は、本実施形態の封止用液状樹脂組成物を用いて素子を封止することで得ることができる。素子が本実施形態の封止用液状樹脂組成物によって封止されていることで、本実施形態の電子部品装置は、耐温度サイクル性に優れる。
電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、リジッド配線板、フレキシブル配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、抵抗アレイ、コイル、スイッチ等の受動素子などを搭載し、必要な部分を本実施形態の封止用液状樹脂組成物で封止して得られる電子部品装置などが挙げられる。特に、リジッド配線板、フレキシブル配線板、配線済みのガラス基板等に半導体素子をバンプ接続によりフリップチップボンディングした半導体装置を対象とすることができる。具体的な例としては、フリップチップBGA(Ball Grid Array)/LGA(Land Grid Array)、COF(Chip On Film)等の電子部品装置が挙げられる。
本実施形態の封止用液状樹脂組成物は信頼性に優れたフリップチップ用のアンダーフィル材として好適である。本実施形態の封止用液状樹脂組成物の使用に特に好適なフリップチップの分野としては、配線基板と半導体素子を接続するバンプ材質が従来の鉛含有はんだではなく、Sn−Ag−Cu系等の鉛フリーはんだを用いたフリップチップ半導体部品である。本実施形態の封止用液状樹脂組成物によれば、従来の鉛はんだと比較して物性的に脆い鉛フリーはんだでバンプ接続をしたフリップチップに対しても良好な信頼性を維持できる。また、ウエハーレベルCSP等のチップスケールパッケージを基板に実装する際にも本実施形態の封止用液状樹脂組成物を適用することで、信頼性の向上を図る事ができる。
本実施形態の封止用液状樹脂組成物を用いて電子部品を封止する方法としては、ディスペンス方式、注型方式、印刷方式等が挙げられる。
本実施形態の封止用液状樹脂組成物を硬化する場合の硬化条件等としては特に限定されるものではなく、例えば、80℃〜165℃で、1分間〜150分間の加熱処理を行うことが好ましい。
本実施形態の封止用液状樹脂組成物を用いることで、ブリード現象が抑制されたフリップチップ実装体等の電子部品装置を容易に製造することができる。
以下、本発明について、実施例により説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、部及び%は断りのない限り、質量部及び質量%を示す。
表1〜表4に示す組成となるように各成分を配合し、三本ロール及び真空らいかい機にて混練分散して、実施例1〜19及び比較例1の封止用液状樹脂組成物を作製した。なお、表中の配合単位は質量部であり、また「−」は「配合無し」を表す。さらに封止用液状樹脂組成物における無機充填材の含有率(質量%)は、各成分の配合量から算出した。
(実施例1〜19、比較例1)
(A)エポキシ樹脂として、下記材料を用意した。
・エポキシ樹脂1:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学株式会社製、商品名「YDF−8170C」、エポキシ当量が160g/eq、重量平均分子量が350、SP値が11.4)
・エポキシ樹脂2:3官能のエポキシ基を有するアミン型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「jER−630」、エポキシ当量が96g/eq、重量平均分子量が290、SP値が11.0)
(B)特定硬化剤として、下記材料を用意した。
・アミン硬化剤1;ジアミノトルエン型アミン硬化剤(三菱化学株式会社製、商品名「jERキュアW」、SP値が10.8)
・アミン硬化剤2;ジアミノジフェニルメタン型アミン硬化剤(日本化薬株式会社製、商品名「カヤハード−AA」、SP値が11.1)
(C)高分子樹脂として、下記材料を用意した。
(メタクリル酸エステル構造を有する高分子樹脂)
・高分子樹脂1;(クラレ株式会社製、商品名「LA1114」、重量平均分子量が60,000〜80,000、SP値が9.2、メタクリル酸メチル由来の構造単位の含有率が5質量%)
・高分子樹脂2;(クラレ株式会社製、商品名「LA2140e」、重量平均分子量が60,000〜80,000、SP値が9.4、メタクリル酸メチル由来の構造単位の含有率が20質量%)
・高分子樹脂3;(クラレ株式会社製、商品名「LA2250」、重量平均分子量が60,000〜80,000、SP値が9.5、メタクリル酸メチル由来の構造単位の含有率が30質量%)
・高分子樹脂4;(クラレ株式会社製、商品名「LA4285」、重量平均分子量が60,000〜80,000、SP値が9.6、メタクリル酸メチル由来の構造単位の含有率が50質量%)
(ポリエステル構造を有する高分子樹脂)
・高分子樹脂5(東洋紡株式会社製、商品名「バイロン200」、水酸基価が5mgKOH/g、酸価が2mgKOH/g、重量平均分子量が40,000、非晶性樹脂)
・高分子樹脂6(東洋紡株式会社製、商品名「バイロン280」、水酸基価が6mgKOH/g、酸価が2mgKOH/g、重量平均分子量が40,000、非晶性樹脂)
・高分子樹脂7(東洋紡株式会社製、商品名「バイロン500」、水酸基価が5mgKOH/g、酸価が2mgKOH/g、重量平均分子量が50,000、非晶性樹脂)
(フェノキシ構造を有する高分子樹脂)
・高分子樹脂8(新日鉄住金化学株式会社製、商品名「ZX−1356−2」、重量平均分子量が50,000)
・高分子樹脂9(三菱化学株式会社製、商品名「jER−1256」、エポキシ当量が8,000g/eq、重量平均分子量が50,000)
(D)無機充填材として、下記材料を用意した。
・無機充填材1;平均粒子径が0.5μmのエポキシ基を有するシラン化合物で処理が施された球状シリカ(株式会社アドマテックス製、商品名「SE2200−SEJ」)
着色剤としてカーボンブラック(三菱化学株式会社製、商品名「MA−100」)を用意した。
上記で得られた封止用液状樹脂組成物について、以下のようにして諸特性の評価を行った。また、以下の表1〜表4に各数値を示す。
(1)流動特性:粘度及び揺変指数
封止用液状樹脂組成物の25℃における粘度(Pa・s)を、E型粘度計(コーン角度3°、回転数10min−1)を用いて測定した。
また、揺変指数は、25℃で測定される回転数2.5min−1における粘度に対する回転数10min−1における粘度の比((回転数2.5min−1での粘度)/(回転数10min−1での粘度))とした。
110℃における粘度(Pa・s)は、レオメーターAR2000(アルミコーン40mm、せん断速度32.5/sec)を用いて測定した。
(2)耐熱性:Tg、熱膨張係数(CTE)
封止用液状樹脂組成物を下記条件で硬化して作製した試験片(φ4mm×20mm)を、熱機械分析装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製商品名TMAQ400)を用い、荷重15g、測定温度−50℃〜220℃、昇温速度5℃/分の条件で測定した。
またTg以下の温度範囲における熱膨張係数をCTE1、Tg以上の温度範囲における熱膨張係数をCTE2とした。Tg及びCTEは熱的安定性を示し、Tgは100℃前後が、CTE1及びCTE2は低いほど好ましい。
(硬化条件)
硬化条件は、165℃で、2時間とした。
(3)ブリード長さの測定
ソルダーレジスト基板に、Arプラズマ処理(400W、2分間)を行い、このArプラズマ処理を行ったソルダーレジスト基板上に、シリンジに充填された封止用液状樹脂組成物を、25Gのニードルにて30mg吐出してポッティングし、150℃で120分間硬化させた。硬化後、光学顕微鏡を用いて、ブリードの長さを測定した。結果を表1〜表4に示す。評価基板には、FR−4(日立化成株式会社製、MRC−E−679)上にソルダーレジスト1(太陽インキ製造株式会社製 PSR−4000 AUS308)及びソルダーレジスト2(太陽インキ製造株式会社製 PSR−4000 AUS703)を形成したものを使用した。
表1〜表4の結果から、実施例に係る封止用液状樹脂組成物は耐熱性に優れ、且つ比較例に係る封止用液状樹脂組成物に比較してブリードが短いことがわかる。このことから、本実施形態に係る封止用液状樹脂組成物は、高い耐熱性を維持したまま、ブリード現象の発生を抑制できることがわかる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (11)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)1分子中にアミノ基を少なくとも1つ有する硬化剤、(C)高分子樹脂及び(D)無機充填材を含み、
    前記(C)高分子樹脂の重量平均分子量が、10,000以上であり、
    前記(A)エポキシ樹脂が、ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂とグリシジルアミン型エポキシ樹脂とを含む封止用液状樹脂組成物。
  2. 前記(C)高分子樹脂のFedors法によるSP値(cal/cm0.5が、9.0〜12.5である請求項1に記載の封止用液状樹脂組成物。
  3. 前記(C)高分子樹脂の含有率が、固形分全量に対し0.05質量%〜5.0質量%である請求項1又は請求項2に記載の封止用液状樹脂組成物。
  4. 前記(A)エポキシ樹脂が、25℃で液状のエポキシ樹脂を含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の封止用液状樹脂組成物。
  5. 前記(C)高分子樹脂が、メタクリル酸エステル構造、ポリエステル構造又はフェノキシ構造を有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の封止用液状樹脂組成物。
  6. メタクリル酸エステル構造を有する前記(C)高分子樹脂が、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルとのブロック共重合体を含む請求項5に記載の封止用液状樹脂組成物。
  7. ポリエステル構造を有する前記(C)高分子樹脂が、ポリエステルポリオールを含む請求項5に記載の封止用液状樹脂組成物。
  8. フェノキシ構造を有する前記(C)高分子樹脂が、エポキシ当量が3,000g/eq以上の、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂又はビスフェノールA及びビスフェノールFの共重合エポキシ樹脂を含む請求項5に記載の封止用液状樹脂組成物。
  9. 前記(D)無機充填材が、(F)カップリング剤の少なくとも1種によって予め表面処理されたものを含む請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の封止用液状樹脂組成物。
  10. 回路層を有する基板と、
    前記基板上に配置され、前記回路層と電気的に接続された素子と、
    前記基板と前記素子との間隙に充填された請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の封止用液状樹脂組成物の硬化物と、
    を備える電子部品装置。
  11. (A)エポキシ樹脂、(B)1分子中にアミノ基を少なくとも1つ有する硬化剤、(C)高分子樹脂及び(D)無機充填材を含み、
    前記(C)高分子樹脂のFedors法によるSP値(cal/cm0.5が、9.0〜12.5であり、
    前記(A)エポキシ樹脂が、ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂とグリシジルアミン型エポキシ樹脂とを含む封止用液状樹脂組成物。
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