JP2010209355A - ホルムアルデヒド臭が低減されたポリアセタール樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、包装された樹脂および成型パーツのホルムアルデヒド臭がかなり低減されているだけでなく、すぐれた熱安定性、空気オーブン劣化性および成型性を有する新規なポリアセタール樹脂組成物、およびそれから成型された製品を提供する。
【解決手段】ホルムアルデヒド臭を低減するための、(i)少なくとも1つのアミノ基および2個以上の炭素原子を含み、2〜8の範囲のPkbの弱塩基性度を有する低揮発性の低分子量第1級または第2級アミノ化合物、(ii)スクシンイミド、(iii)アントラニル酸、(iv)4−アミノ安息香酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される臭気低減用添加剤のポリアセタール樹脂への取り込み。臭気低減用添加剤と弱酸性イミノの組み合わせは、ホルミアルデヒド臭をさらに低減する相乗効果を有することが見出された。
【選択図】なし

Description

(発明の分野)
本発明は、包装された樹脂および成型パーツのホルムアルデヒド臭がかなり低減されているだけでなく、すぐれた熱安定性、空気オーブン劣化性および成型性を有する新規なポリアセタール樹脂組成物、およびそれから成型された製品に関する。
(背景)
本出願は、特願2000−609495の分割出願である。
ポリアセタール樹脂は、主にホルムアルデヒドモノマーまたはホルムアルデヒドの三量体であるトリオキサンを含む出発物質を重合することによって調製され、引張強度、剛性、並びに耐疲労性、耐すべり磨耗性、耐化学薬品性などのようなすぐれた機械的および物理的特性を示す。この樹脂は、すぐれた物理的特性(機械的および電気的特性のような)および化学的特性によって、エンジニアリングプラスチック材料として様々な用途に広範に使用されている。しかし、この樹脂は時に室温においてさえ、これらの原料となっているホルムアルデヒドを微量に放出する。同様に、ポリアセタール樹脂で成型された製品も微量のホルムアルデヒドを放出することがあり、このことはある状況ではその成型パーツの魅力を低下させる。
特許文献1は、酸性ヒダントインおよびイミダゾール誘導体を含む、臭気レベルの低下したポリアセタール組成物を開示している。
米国特許第5,866,671号明細書
ポリアセタール樹脂のホルムアルデヒド臭、並びにポリアセタール樹脂で成型された製品から発生するホルムアルデヒド臭を低減させる手段が依然として求められている。
(発明の概要)
本発明者らは驚くべきことに、
a)ポリアセタール樹脂、および
b)樹脂のホルムアルデヒド濃度を50%未満に低下するのに十分な量の少なくとも1種の臭気低減用添加剤を含む新規な組成物を見出した。臭気低減用添加剤は、(i)少なくとも1つのアミノ基および2個以上の炭素原子を含み、2〜8の範囲のPkbの弱塩基性度を有する低揮発性の低分子量第1級または第2級アミノ化合物、(ii)スクシンイミド、(iii)アントラニル酸、(iv)4−アミノ安息香酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
本発明はまた、a)ポリアセタール樹脂、b)(i)少なくとも1つのアミノ基および2個以上の炭素原子を含み、2〜8の範囲のPkbの弱塩基性度を有する低揮発性の低分子量第1級または第2級アミノ化合物、(ii)スクシンイミド、(iii)アントラニル酸、(iv)4−アミノ安息香酸からなる群から選択される、十分な量の少なくとも1種の臭気低減用添加剤、およびc)活性イミノを有する弱酸性有機環状化合物を含む、少なくとも半分にホルムアルデヒド臭を低下させる相乗効果をもたらす新規な組成物に関する。
(発明の詳細な説明)
ポリアセタール樹脂
本発明の組成物に用いられうるベースとなるポリアセタール樹脂は、オキシメチレン繰返し単位(−CH2O−)からなる高分子量ポリマーであり、ポリオキシメチレンホモポリマー、コポリマー(ブロック共重合体を含む)およびオキシメチレン単位と少量の他の構成単位を含むターポリマーから選択されうる。
本発明の組成物に用いられるポリアセタールはさらに、線状であるか、枝分かれしているか、または架橋されており、保護されてないかまたは保護されているかのいずれかの末端基をもつ。ポリアセタール樹脂は、一般に5000から100000の、好ましくは10000から70000の範囲の数平均分子量をもつ。分子量は、公称60および1000オングストロームの細孔径をもつDu Pont PSM bimodal column kitを用いて、m−クレゾール中160℃でゲル浸透クロマトグラフィによって簡便に測定できる。
本発明で用いられるポリアセタールはホモポリマー、コポリマーまたはこれらの混合物でありうる。好ましいホモポリマーは、一般に無水ホルムアルデヒドまたはその環状三量体すなわちトリオキサンの重合によって調製される。一般に、ホモポリマーはオキシメチレン単位に比べてより安定性を有する適当な部分による末端キャッピングによって熱分解に対して安定化される。一方、好ましいコポリマーは高級オキシアルキレン単位(例えば、2個以上の隣接炭素原子をもつ)がランダムに散在した、約85から99.9%の間のオキシメチレン繰返し単位を含む高分子量ポリマーである。
コポリマーは、ポリアセタール組成物を調製するのに一般に用いられているもののような、1種または複数のコモノマーを含むことができる。より一般に使われるコモノマーには、2〜12個の炭素原子のアルキレンオキシドおよびそれらのホルムアルデヒドとの環状付加生成物が含まれる。コモノマーの量は、20重量%以下、好ましくは15重量%以下、最も好ましくは約2重量%である。最も好ましいコモノマーはエチレンオキシドである。一般に、ポリアセタールホモポリマーは、そのより大きな剛性のためにコポリマーより好ましい。好ましいポリアセタールホモポリマーには、末端のヒドロキシル基が化学反応で末端キャップされてエステルまたはエーテル基、好ましくはそれぞれアセテートまたはメトキシ基を生成したものが含まれる。
添加剤
本発明の臭気低減用添加剤には、i)少なくとも1つのアミノ基および2個以上の炭素原子を含み2〜8の範囲のPkbの弱塩基性度を有する水溶性の低分子量第1級または第2級アミノ化合物、(ii)スクシンイミド、(iii)アントラニル酸、(iv)4−アミノ安息香酸、およびこれらの混合物が含まれる。
少なくとも1つのアミノ基および2個以上の炭素原子を含む水溶性の低分子量第1級または第2級アミノ化合物に関して、アミノ基の数に関してどのような特定の限定もなされない。アミノ化合物は、2個以上の炭素原子をもつ脂肪族、脂環式、芳香族または複素環式基(group)でありうる。アミノ化合物は1種または複数のアミノ基以外の基、例えば、ヒドロキシル、エステル、エーテル、カルボキシル、カルボニル、アミド、イミド、スルホン酸、カルボキシアミド、イミノおよび/または不飽和基を含んでよい。
水溶性で低分子量の第1級または第2級アミノ化合物は、弱い塩基であること、すなわち約2〜8の範囲の塩基性度pkbを有する、好ましくはたいへん弱い塩基であること、すなわち約4〜8の範囲の塩基性度pKbを有することにより特徴づけられる。
水溶性で低分子量の第1級または第2級アミノ化合物はさらに、低揮発性であること、すなわちアミノ化合物の沸点は次のようであるべきである:Tbp>Tm−60C、(ここでTbpはアミノ化合物の沸点であり、Tmはベースとなるポリアセタール樹脂の融点である)という特徴をもつ。
このような水溶性の低分子量第1級または第2級アミノ化合物の具体例には、これらに限定はされないが、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、p−アミノ安息香酸エチル、アントラニル酸メチルおよびm−アミノ安息香酸ブチルのようなアミノ安息香酸アルキル、2−アミノ−2−エチル−プロパンジオール、および、2−アミノ−2−メチル−プロパノールが含まれる。
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、p−アミノ安息香酸エチル、2−アミノ−2−エチル−プロパンジオールおよび2−アミノ−2−メチル−プロパノールが、本発明に従う水溶性の低分子量第1級または第2級アミノ化合物としての使用するのに好ましい。トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよびp−アミノ安息香酸エチルが最も好ましい。
本発明の組成物に加えられる臭気低減用添加剤の量は、樹脂またはその成型パーツのホルムアルデヒドのレベルを半分に減らすのに十分な量であるべきである。添加剤の量は、ポリアセタール樹脂100重量部あたり約0.01〜10重量部、好ましくは0.02〜5重量部、そして最も好ましくは0.05〜2重量部である。
他の添加剤
本発明の組成物はさらに、潤滑剤、成核剤、離型剤、帯電防止剤、界面活性剤、有機高分子材料、無機、有機、繊維状、顆粒状または板状充填材、抗酸化剤、顔料、着色剤、カーボンブラック、ガラス繊維のような強化剤および充填材などを含む1種または複数の通常の添加剤を、本発明の効果を打ち消さないような量で含むことができる。
用いられうる代表的な潤滑剤には、これらに限定はされないが、ジメチルポリシロキサンおよびその修飾体のようなシリコーンタイプ;オレイン酸アミド;アルキル酸アミド、例えばステアリン酸アミドタイプ;ビスアミドのようなビス−脂肪酸アミドタイプの潤滑剤;非イオン系界面活性剤タイプの潤滑剤;炭化水素タイプの潤滑剤ワックス、クロロハイドロカーボン、フルオロカーボン;オキシ−脂肪酸を含む脂肪酸タイプの潤滑剤;脂肪酸の低級アルコールエステルを含むエステルタイプの潤滑剤;多価体、ポリグリコール、ポリグリセロールを含むアルコールタイプの潤滑剤、金属をもつラウリン酸、ステアリン酸などのような金属石鹸が含まれる。
また、樹脂の酸化的劣化を防ぐために抗酸化剤の添加が望ましい。ヒンダードフェノールタイプの抗酸化剤が好ましく、100℃より高く、特に120℃を超える融点をもつこれらの抗酸化剤が最も好ましい。
本発明の組成物に熱安定剤、例えばポリアミド樹脂、アミド化合物、尿素誘導体およびトリアジン誘導体を、ホルムアルデヒドスカベンジャーとして添加することも望ましい。
適切なポリアミド樹脂には、ポリアミド化合物、特にナイロンターポリマー、水酸基含有ポリマー、および不融性の窒素または水酸基含有化合物、例えば、ポリアミド6、ポリアミド6/12コポリマー、ポリアミド6/66/610ターポリマー、ポリアミド6/66/612ターポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー、アクリルアミド(コ)ポリマー、アクリルアミド/N,N−メチレンビス−アクリルアミドコポリマー、ステアリン酸モノグリセリドおよびポリベータアラニンなどが含まれる。
適切なアミド化合物は、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンジアミン−ジステアリン酸アミド、エチレンジアミン−ジベヘン酸アミド、ヘキサメチレンジアミン−ジステアリン酸アミド、エチレンジアミン−ジオレイン酸アミド、エチレンジアミン−ジエルカ酸アミド、キシリレンジアミン−ジエルカ酸アミド、ジ(キシリレンジアミン−ステアリン酸アミド)セバシン酸などである。
適切な尿素誘導体は、N−フェニル尿素、N,N’−ジフェニル尿素、N−フェニルチオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素などである。
適切なトリアジン誘導体は、メラミン、ベンゾグアナミン、N−フェニルメラミン、N,N’−ジフェニルメラミン、N−メチロールメラミン、N,N’−トリメチロールメラミン、2,4−ジアミノ−6−シクロヘキシルトリアジンなどである。
これらの熱安定剤は独立にまたは組み合わせで用いることができる。これらの中で、ナイロン66、ポリベータ−アラニン、エチレンジアミン−ジステアリン酸アミド、エチレンジアミン−ジベヘン酸アミド、エチレンジアミン−ジエルカ酸アミド、ジ(キシリレンジアミン−ステアリン酸アミド)セバシン酸アミドが好ましい。
調製
本発明の組成物は混合のどのような手段によっても調製できる。添加剤は、乾性粉末として、濃縮物(「マスターバッチ」)として、分散物として、または溶液として添加できる。取り込みの1つの好ましい方法は、ペレットをコートするように臭気低減用添加剤をポリアセタール樹脂ペレットに添加すること、およびそうすることで押出機または射出成型機内で混合物を混合することを含む。さらに、臭気低減用添加剤は、他の添加剤、例えば熱安定剤、抗酸化剤、充填材などがそこに混合されるのと同時にポリアセタール樹脂に合されてもよい。添加剤は粒子の形態でまたは溶融状態で添加されてもよい。
これらのポリアセタール樹脂組成物の成型パーツは、圧縮成型、真空成形、射出成型、押出成型、ブロー成型、回転成型、溶融紡糸、および熱成型を含むプラスチック成形の技術分野における従来のどのような成型プロセスによっても成形されうる。射出成型が特に好ましい。特許請求された組成物の射出成型の間、型に付着した型の堆積物は目視で評価され、ほとんど観察されないか、または全く見られなかった。
(実施例)
実施例および比較例において、アセタール樹脂組成物および成型の特性は以下のようにして決められた。
熱安定性テスト 2gの樹脂ペレットを窒素雰囲気中250℃で30分溶融した。樹脂の分解で生成したホルムアルデヒドガスを4%の重亜硫酸ナトリウム水溶液に導入し、次に0.1N塩酸(HCl)で滴定した。生成されたホルムアルデヒドガスの量(TEF)は以下の式で表される。
生成したホルムアルデヒドの量(%)=30.03NV/S×100
ここでVは30分後に滴定に要したHClの量(ml)であり、NはHClの規定度(ml中)であり、Sはサンプルの量(g)であり、30.03はホルムアルデヒドの分子量であった。
臭気テスト1−ペレット:樹脂ペレット100gを300mlのポリエチレン容器に密封し様々な温度、すなわち室温、50℃および80℃に保った。テスト開始時、それから1および2時間後にそれぞれ10mlの気体を容器から注射器を使って抜き取り、ホルムアルデヒド濃度をLion Company製のFormaldemeter Mark IIという名称の気相測定装置を用いて測定した。
臭気テスト2−ペレット:密封されたポリエチレン製の50ポンドの袋に樹脂ペレットを室温で保存した。気体試料を、1ccの気体を密封された袋から抜き取ることで試験し、ホルムアルデヒド濃度を気相測定装置Formaldemeter Mark IIを用いて測定した。
臭気テスト3−成型された引張試験片テスト:1/16インチの引張試験片を特許請求された組成物、並びに対照組成物で成型した。引張試験片試料を密封した1ガロンのポリエチレン容器内に室温で保存した。気体試料を、1ccの気体を密封された容器から抜き取ることで試験し、ホルムアルデヒドのレベルを気相測定装置Formaldemeter Mark IIを用いて測定した。
臭気テスト4−成型パーツテスト:成型パーツを特許請求された組成物で成型し、密封された300mlのポリエチレン容器内に様々な温度、すなわち50℃および80℃で保った。気体試料を、1ccの気体を密封された容器から抜き取ることで試験し、ホルムアルデヒドのレベルをLion Company製の気相測定装置Formaldemeter Mark IIを用いて測定した。
成分:以下の実施例で使用されたポリアセタール樹脂は次の通りであった。
1.ポリアセタールA、イーアイデュポンドゥヌムールアンドカンパニー(Wilmington Delaware USA)(「デュポン」)から入手可能であり、約37,000の数平均分子量をもつ;
2.ポリアセタールB、デュポンから入手可能であり、約30,000の数平均分子量をもつ;
3.ポリアセタールC、デュポンから入手可能であり、約77,000の数平均分子量をもつ;
4.ポリアセタールD、Duracon(登録商標)M25の商品名で日本のポリプラスチックスから入手可能。
実施例で使用された添加剤は以下の表に列挙されている通りである。実施例で、THAMはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、EPAはp−アミノ安息香酸エチル、AEPDは2−アミノ−2−エチル−プロパンジオール、AMPは2−アミノ−2−メチル−プロパノールである。
調製:ポリアセタール樹脂を添加剤と押出機中で混合し、得られた樹脂をペレット化し、いくつかの例では成型パーツに成形した。試料を熱安定性テストおよび様々な臭気テストによって評価した。比較例は、いかなる臭気低減用添加剤も全く含まない同種のポリアセタールを加工することによって得たものであった。
評価結果は以下の表に列挙されており、本発明の添加剤を用いた実施例は樹脂の溶融安定性に大した悪影響を及ぼすことなく樹脂のホルムアルデヒド臭を減らすことができたということを例示している。
実験の最初の1組では、オリアセタールBを使用しホルムアルデヒドのレベルを臭気テスト1(ペレットは300mlのPEボトル中)だけでなく熱安定性テストも使用し測定した。
Figure 2010209355
次の組の実験では、ポリアセタールAを使用しホルムアルデヒドのレベルを臭気テスト2(50ポンド密封PE袋)だけでなく熱安定性テストも使用し測定した。
Figure 2010209355
第3組の実験では、ポリアセタールCおよびDを使用し、ホルムアルデヒドのレベルを臭気テスト1(ペレットは300mlのPEボトル中)で測定した。
Figure 2010209355
表4では、ポリアセタールAを用いホルムアルデヒドのレベルを臭気テスト2(50ポンド密封袋)および3(引張試験片試料)で測定した。いくつかの実施例では、5,5−ジメチルヒダントイン(DMH)のような活性イミノをもつ酸性有機環状化合物を本発明の添加剤に加えた。
本発明の臭気低減用添加剤と弱酸性イミノの組合わせはホルムアルデヒド臭を低減する相乗効果をもつことを見出した。
Figure 2010209355
別の組の実験では、ポリアセタールBを使用しホルムアルデヒドのレベルを臭気テスト1(ペレットはPEボトル中)を用いて測定した。
Figure 2010209355
実施例をポリアセタールBの30gの成型パーツで繰り返し、ホルムアルデヒドのレベルを臭気テスト4(成型パーツは300mlのPEボトル中)を用いて測定し、本発明の臭気低減用添加剤と5,5−ジメチルヒダントイン(DMH)のような活性イミノをもつ弱酸性有機環状化合物の組み合わせの相乗効果を確認した。
Figure 2010209355
前記の説明から明らかなように、調製された材料および実施した手順は、広範な本発明の特定の実施形態にのみ関連する。本発明の形態は例示され説明されたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく修飾を行うことができる。従って本発明がこれらによって限定されるということを意図するわけではない。

Claims (2)

  1. (a)エステル基によって末端キャッピングされたアセタールホモポリマー樹脂、および(b)少なくとも1つのアミノ基および2個以上の炭素原子を含み、2〜8の範囲のpKbを有する低揮発性の低分子量第1級または第2級アミノ化合物を含むポリアセタール樹脂組成物であって、
    スーパーポリアミドまたはフェノール性抗酸化剤が該組成物から除外され、排除され、かつ
    該組成物が、ポリアセタール樹脂自身のホルムアルデヒド濃度の約50%未満である、室温におけるホルムアルデヒド濃度によって特徴づけられる組成物。
  2. アミノ化合物が、Tbp>T−60℃(式中、Tbpはアミノ化合物の沸点であり、Tはポリアセタール樹脂の融点である。)によって特徴づけられる請求項1に記載の組成物。
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