JP2002500640A - ポリ脂環式ホスホエステル化合物よりなる生分解性組成物、物品、及びその使用方法 - Google Patents

ポリ脂環式ホスホエステル化合物よりなる生分解性組成物、物品、及びその使用方法

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ギルフォード ファーマシュウティカルズ インコーポレイテッド
ジョンズ ホプキンス ユニバーシティ スクール オブ メディシン
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Abstract

(57)【要約】 式Iに示される繰り返しモノマー単位を有するポリマーよりなる生分解性で、流動可能な又は柔軟なポリマー組成物が記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 ポリ脂環式ホスホエステル化合物よりなる生分解性組成物、物品、及びその使用 方法 発明の背景技術 1.発明の分野 本発明は、インビボで無毒の残留物に分解される生分解性ポリホスホエステル 組成物、特にポリマーの主鎖に脂環式構造を有するそれらに関する。本発明の組 成物は、特に局在化され、コントロールされた薬デリバリーシステム用の柔軟な あるいは流動可能な材料として有用である。 2.従来技術の説明 生体適合性ポリマー材料は治療薬デリバリー及び医薬移植適用への使用が拡大 してきている。もし、医療上の移植が薬のデリバリー又は他のコントロールされ た放出システムとしての使用を意図しているのであれば、生分解性ポリマーキャ リヤーの使用は治療薬をコントロールされたやり方で局所的に送り込む1つの有 効な手段である。Langerら.,“Chemical and Physical Structures of Polymer s as Carriers for Contr olled Release of Bioactive Agents”,J.Macro.Sc ience,Rev.Macro.Chem.Phys.,C23:1,61−126(1983)参照。その結果、要求 される薬の全量が少なくなり、有毒な副作用を最小限にすることができる。ポリ マーは、時には治療薬を局所的に放出を維持させるキャリヤーとして使用されて いる。Leongら.,“Polymeric Controlled Drug Delivery”,Advanced Drug De livery Reviews,1:199〜233(1987);Langer,“New Methods of Drug Deliver y”,Science,249:1527〜33(1990);Chienら.,Novel Drug Delivery Systems (1982)参照。このようなデリバリーシステムは治療効果の増進と全体としての 毒性の減少の可能性を提供する。 非生分解性ポリマーマトリックスを使用したときには、治療薬を放出するステ ップはこのマトリックスの内部への水の拡散、治療薬の溶解、及びこのマトリッ クスのチャンネルを通じてのこの治療薬の拡散放出からなる。その結果、溶解状 態にある治療薬の平均滞留時間は、それが起こるであろうマトリックスのチャン ネルの通過がもはや必要なくなる生分解性マトリックスよりも非生分解性マトリ ックスのほうが長くなる。 多くの薬剤は半減期が短いので、治療薬はそれが放出される前に非生分解性マ トリックスのなかで分解されあるいは不活性化されることがある。これは、多く の生物学的巨大分子例えば蛋白や比較的小さいポリペプチドは一般的に加水分解 的に不安定であり、また大部分のポリマーマトリックスの透過率が非常に低いの でこれらの分子にとって特に重要である。非生分解マトリックスにおいては、多 くの生体巨大分子が凝集して溶液から沈澱を開始しキャリヤーマトリックスの拡 散放出に必要なチャンネルを塞いでしまう。 これらの問題は、拡散放出に加えて団体のポリマーマトリックスの分解による 治療薬のコントロールされた放出をもたらす生分解性の硬いマトリックスの使用 によってある程度緩和される。可能な固体の生分解性材料として研究された合成 ポリマーのクラスの例には、ポリエステル(Pittら.,Biodegradable Drug Deli very Systems Based on Aliphatic Polyesters”:Application to contracepti ves and Narcotic Antagonists”,Controlled Release of Bioactive Material s.19〜44(Richard Baker ed.,1980);ポリアミノ酸及びシュードポリアミノ (Pulapuraら.,“Trends in the Development of Bioresorbable Polymers for Medical Applications”,J.Biomaterials Appl.,6:1,216〜50(1992); ポリウレタン(Bruinら.,“Biodegradable Lysine Diisocyanate‐based Poly (Glycolide‐co‐ε Caprolactone)‐Urethane Network in Artificial Skin ”,Biomaterials,11:4,291〜95(1990);ポリオルトエステル(Hellerら. ,“Release of Norethindrone from Poly(Ortho Esters)”,Polymer Engineeri ng Sci.,21:11, 727〜31(1981);及びポリアンハイドライド(Leongら.,“Polyanhydrides for Controlled Release of Bioactive Agents”,Biomaterials 7:5,364〜71(19 86)が含まれる。 ポリホスフェート、ポリホスホネート及びポリホスファイトと呼ばれるホスフ ェート結合を有するポリマーが知られている。Penczekら.,Handbook of Polyme r Synthesis,Chapter 17,“Phosphorus‐Containing Polymers”,(Hans R.Kr icheldorf ed.,1992)参照。それぞれリン原子に結合されている異なる側鎖を有 するこれらの三つのクラスの化合物のそれぞれの構造は次の通りである。 これらのポリマーの多用性は反応の多重性が知られているリン原子の多用性か ら来ている。その結合は3P軌道や各種の3S−3P混成軌道を含み、d軌道も 受け入れられるのでspd混成軌道もまた可能である。こうして、これらのポリ ホスホエステルの物理化学的性質はRまたはR’基のどちらかを変えることによ って容易に変えることができる。このポリマーの生分解性は基本的にこのポリマ ーの主鎖における生理学的に不安定なホスホエステル結合によるものである。主 鎖や側鎖を操作することによって広範囲の生分解率を得ることができる。 ポリホスホエステルの付加的特徴は官能側基を利用しうることである。リンは 5価になりうるので、薬の分子あるいは他の生物学的活性物質をこのポリマーに 化学的に結合させることができる。たとえば、−o−カルボキシル基を持ってい る薬を加水分解可能なホスホエステル結合を介してリンに結合させることができ る。Leong,米国特許第5,194,581及び第5,256765号明細書参照。この主鎖におけ るP−O−C基はポリマーの ガラス転移温度も下げ、さらに重要なことに特性決定と処理に望ましい普通の有 機溶剤への溶解性を与える。 しかしながら、ホスホエステルを含む多くの公知の生分解性ポリマーを用いた 薬デリバリーシステムは剛性材料のものであった。この場合、薬はこのポリマー に組み込まれ、この混合物は移植用の筒状、ディスク状、あるいは繊維などの形 に成形される。 しかしながら、蛋白や他の大きさ生体分子は特別に不安定であり、固体のポリ マーマトリックスキャリヤーと一緒に壊れてしまうので、やはり剛性の生分解性 のものからの送り出しは困難である。特に、ポリマーが投与されて分解しはじめ ると、高濃度の微小環境が、ポリマーのイオン化、プロトン付加あるいは、加水 分解された崩壊副産物からつくり出される。蛋白は、これらの条件下では容易に 変性あるいは分解されて治療に役立たなくなってしまう。 さらに、剛性の薬デリバリーシステムの調製プロセスでは、蛋白などの生物学 的に活性な物質が一般に極端な応力にさらされる。製造に必要な工程は過度の加 熱、極端なpH、多量の有機溶媒、架橋剤、凍結及び乾燥を含むことがある。製 造あるいは調製された薬デリバリーシステムは投与までにかなり長い時間貯蔵さ れなければならず、固体の生分解性放出システム内で蛋白の長期安定性の問題に ついてはほとんど情報が得られていない。 剛性のポリマーは微小球やマイクロカプセルなどの小さい粒子の形で注射器や カテーテルによって体内に挿入することができる。しかしながら、それらは相変 らず固体粒子なので、時には好ましい放出プロフィールに必要な、連続した、物 質に近い、モノリシックなマトリックスを形成しない。 さらに、これらのポリマーから調製され、体内に放出される生物学的に活性な 物質を含む微小球やマイクロカプセルは大規模生産が難しいことがある。大部分 のマイクロカプル化プロセスは、高温と有機溶媒との触媒と蛋白の生物学的活性 を損いやすい工程を含んでいる。さらに、それらは貯蔵中にしばしば問題を起し 、注入の際に、粒子の性質から注入 器内で閉塞を起こしたり、この微粒子が注入される軟組織の痛みの原因となる。 Dunnらは、米国特許第5,278,201号、第5,278,202号及び第5,340,849号明 細書において、固体の直鎖の生分解性ポリマー又はコポリマーを溶媒に溶解して 溶液にした、熱可塑性薬デリバリーシステムを開示している。一度、このポリマ ー溶液を多量の水が有る体内に入れると、その溶媒はポリマーから離れて放散あ るいは拡散し、残されたポリマーは凝固しあるいは固化して固体物質になる。し かながら、このシステムは溶媒の存在を必要とし、受け入れることができる生体 適合性がある充分無毒な有機溶媒を見つけることは難しい。 こうして、インビボで用いて、好ましくは相当量の有機溶媒の存在を必要とせ ずに、疎水性医薬や、治療上有用な蛋白などの大きく嵩ばる生体巨大分子を含む 各種の異なる生物学的に活性な物質を放出することができる柔軟なあるいは流動 可能な生分解性組成物とそれを提供する方法の必要性が存在している。周囲の軟 組織の損傷を最小にできる方法でのコントロールされた放出を提供できる生分解 性ポリマー組成物の継続した必要性も存在している。 Cooverら、米国特許第3,271,329号明細書には、ジアルキル又はジアリ ールハイドロジェンホスファイトとある種のジオール化合物、例えば1,4−シ クロヘキサンジメタノールから作製した有機リンポリマーが開示されている。1 欄24〜34行参照。Vandenbergら、米国特許第3,655,585号明細書には、少なくと も1つの次式の繰返し単位を有するリンのポリマーが開示されている。 式中、Rはアルキルであることができ、Zはシクロヘキシレンなどのアルキレン であることができる。1欄28−55行参照。Herwigら、米国特許第3,875,263号明 細書には、環状アルキレン部分、例えば1,4−メチ レン−シクロヘキサンを有するジホスフィン酸エスチルが開示されている。1欄 18−37行及び2欄13行参照。 しかしながら、これらの特許は全て、このような化合物とこのような化合物か らつくられた重合体組成物は押出されあるいは成形されて物品を形成し、あるい は紡糸されて繊維にされ(Cooverら)、潤滑剤、ガソリン及び剛性樹脂や他のポ リマーの添加剤として用いられ(VandenbergらとHerwigら)、あるいはコーティ ングコンパウンドとして用いられている(Hrwigら)。これらの化合物は、当業 者に主に高い耐燃性と防火性(CooverらとHerwigら)あるいは耐化と熱に対する 安定性の増加と衝撃強度の向上(Vandenbergら)を与えるものとして知られてい る。 発明の要約 ポリ脂環式ホスホエステル化合物を含むポリマー組成物が、疎水性薬を含む大 きな及び/又は嵩ばる生体巨大分子であっても、あるいは治療上有用な蛋白など の大きく嵩ばる生体巨大分子であっても、それら用の好都合に柔軟なあるいは流 動可能なキャリヤーを提供することを今回発見した。この本発明の生分解性ポリ マー組成物は式Iに示される繰返しモノマー単位を有するポリマーよりなる。 式中、RとR’は独立して直鎖又は分岐状の脂肪族であり、無置換でも1以上の 非阻害性置換基で置換されていてもよい。 Lは2価の脂環式基であり、 R”はM、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、複素環式 又はヘテロシクロオキシよりなる群より選ばれたものであり、 nは5−1000であり、 この生分解性ポリマー組成物は生分解前及び生分解時の両方とも生体適 合性を有している。特に好ましい態様においては、R、R’及びR”の1以上が 生理的環境においては放出されうる形の生物学的に活性な物質である。 本発明はまた、移植、注入、あるいは他の体内に1部又は全体が設置されるの に有用な柔軟な物品よりなり、該物品は、R,R’,R”,L及びnが前記定義 の通りである式Iに示された繰返しモノマー単位を有するポリマーよりなる、生 分解性で流動可能なあるいは柔軟なポリマー組成物よりなるものである。 本発明のさらに別の態様においては、 (a) 生物学的に活性な物質を式Iに示される繰返しモノマーを有する生分 解性ポリマーと組合せて移植又は注入可能なポリマー組成物を形成し、そして、 式中、R,R’,R”,L及びnは前記定義の通りである。 (b)ステップ(a)で形成されたポリマー組成物を、該ポリマー組成物が少なく とも1部が生物学的液に接するようにインビボでの体内の予め選定しておいた部 位に一部あるいは全部設置する ステップよりなる生物学的に活性な物質のコントロールされた放出方法を提供す る。 本発明の組成物は、好ましくは粘稠で流動可能な“ゲル状”材料又は柔軟な材 料よりなっているので、それらは多種類の薬、例えばパクリタキセルのような疎 水性薬から蛋白のような大きな水溶性巨大分子までの送り出しに用いることがで きる。流動可能でなくても、本発明の組成物はやはり柔軟であって、大きな蛋白 を少なくとも1部をこの蛋白が分解される前にマトリックスから拡散させる。こ うして、本発明は使用に便利でかつ大きな生体巨大分子を有効なやり方で送り出 すのに便利なデリ バリーシステムを提供するものである。 図面の簡単な説明 図1は31P−NMRと1H−NMRで決定したP(トランス−CHDM−HOP) の構造を示すものである。 図2はP(シス−/トランス−CHDM−HOP)のクロマトグラムと分子量 分布を示すものである。 図3Aは、P(トランス−CHDM−HOP)の周波数の関数として活性エネ ルギーをグラフで表わしたものであり、図3Bは対応する粘度の温度依存性を示 すものである。 図4Aは72時間インキュベーション後のP(CHDM−HOP)表面上で成長 したHEK293細胞を示しており、図4Bは72時間インキュベーション後のTC PS表面上で成長したHEK293細胞を示している。 図5はリン酸塩緩衝液中での本発明の3つのポリホスホエステルのインビトロ での分解速度への側鎖の構造の影響をグラフで表したものである。 図6はポリマーP(CHDM−HOP)に33%充填された生体巨大分子FIT C−BSAの放出曲線を示すものである。 図7は充填レベル30%,10%,及び1%の関数としてのFITC−BSAのイ ンビトロでの放出動力学をグラフで表わしたものである。 図8は充填レベル10%でのFITC−BSAの蛋白放出動力学への側鎖の構造 のインビトロでの影響をグラフで表したものである。 図9はP(CHDM−HOP)からの低分子量薬(ドキソルビシン、シスプラ チン及び5−フルオロウラシル)の放出を示すものである。 図10はP(CHDM−HOP)マトリックスからのシスプラチンとドキソルビ シンの同時放出をグラフで表わしたものである。 図11は時間を関数としてリン酸塩緩衝液中のP(CHDM−HOP)マトリッ クスから放出されたIL−2の累積パーセントをグラフで表したものである。 図12はリン酸塩緩衝液中のP(CHDM−HOP)マトリックスから放出され たIL−2の累積パーセントの検量線を示すものである。 図13は皮下の大きな丸薬として投与しあるいはP(CHDM−HOP)マトリ ックスに分散したIL−2の薬物動態学を比較するものである。 図14はBalb/cマウスの皮下注射部位の組織学的検査の結果を示すものである。 図15はインビボでのメラノーマ腫瘍モデルの腫瘍移植4週間後のマウス内の腫 瘍の大きさの分布を示すものである。 図16はインビボでのメラノーマ腫瘍モデルの腫瘍移植6週間後のマウス内の腫 瘍の大きさの分布を示すものである。 図17はインビボでのメラノーマ腫瘍モデルにおける4つの異なる処置グループ の生存率の時間変化を示すものである。 図18は本発明の2つのポリマー組成物、ひとつはポリマーP(CHDM−HOP) 中の化学療法剤、パクリタキセルよりなるものであり、ポリマーP(CHDM− HOP)中のパクリタキセルよりなるものである、の放出曲線を示すものである 。 図19はP(CHDM−HOP)/リドカイン混合物の3つの異なる試料からの リドカインのインビトロでの放出曲線を示すものである。 図20Aはインキュベーション時間を関数とするインビトロで放出されたリドカ インの累積量を示し、図20Bは時間の平方根の関数とするリドカインの放出を示 すものである。 図21はP(CHDM−HOP)または生理食塩溶液に入れたリドカイン25mgを インビボでの注入後の最大侵害効果のパーセントを時間に対してプロットしたも のである。 図22はP(CHDM−HOP)または生理食塩溶液に入れたリドカイン25mgを 注入後の最大運動機能効果のパーセントを時間に対してプロットしたものである 。 図23は生理食塩溶液に入れたリドカイン25mg、P(CHDM−HOP)に入れ たリドカイン25mg、及びP(CHDM−HOP)に入れたリドカイン50mgを注入 後の血清中のリドカインの濃度を示すものである。 発明の詳細な説明本発明のポリマー組成物 ここで使用されている“脂肪族”の用語は、直鎖、分岐あるいは環状のアルカ ン、アルケンあるいはアルキンを意味する。本発明のポリ脂環式ホスホエステル 組成物における好ましい直鎖又は分岐の脂肪族基は約1−20の炭素原子を有して いる。好ましい脂環式基は1以上の不飽和部位を持つことができるが、芳香性は ない。 ここで使用されている“アリール”の用語は4n+2のπ電子を有する不飽和 環状炭素化合物を意味する。 ここで使用されている“複素環式”の用語は環の1以上の原子が炭素以外、例 えば窒素、酸素あるいは硫黄である、飽和又は不飽和の環状化合物を意味する。 ここで使用されている“非阻害性置換基”の用語はモノマーとは反応するが、 重合反応を触媒せず、停止させずあるいは他の阻害をせず、そして得られたポリ マー鎖と分子内あるいは分子間の反応をしない置換基を意味する。 本発明の生分解性で注入可能なポリマー組成物は式Iに示される繰返しモノマ ー単位を有するポリマーよりなる。 式中、RとR’はそれぞれ独立して直鎖又は分岐の脂肪族であり、無置換又は1 以上の非阻害性置換基で置換されている。RとR’はこのポリマーの重合や生分 解反応に対して望ましくない阻害をしない限りいかなる脂肪族部分であってもよ い。 RとR’は好ましくは1−20の炭素原子を有するものである。例えばRとR’ はメチレン、エチレン、1,2−ジメチルエチレン、n−プロピレン、イソプロ ピレン、2−メチルプロピレン、2,2−ジメチル−プロピレン又はtert− ブチレン、n−ペンチレン、tert−ペンチレン、n−ヘキシレン、n−ヘプ チレン等のアルキレン基;エテニレン、プロペニレン、ドデセニレン等のアルケ ニレン;プロペニレン、ヘ キシニレン、オクタジセニニレン等のアルキニレン;非阻害性置換基で置換され た脂肪族基、例えばヒドロキシ、ハロゲンまたは窒素置換脂肪族基:であっても よい。しかしながら、好ましくは、RとR’はそれぞれ分岐した又は直鎖のアル キレン基であり、さらに好ましくは炭素数が1から7のアルキレン基である。最 も好ましくはRはメチレン又はエチレン基である。 本発明の一つの態様においては、R、R’又はRとR’の両方は生理的環境で 放出されうる形の生物学活性物質であることができる。この生物学的に活性な物 質がこのようにしてポリホスホエステルの主鎖の1部になっている場合には、そ れは本発明の組成物によって形成されたポリマーマトリックスが分解するにつれ て放出される。 一般的にいって、本発明の生物学的に活性な物質は組成物の目的によって巾広 く変わる。“生物学的に活性を有する物質”の用語は特に限定されるものではな く、薬物、ビタミン、ミネラル補給、病気の治療、予防、診断、療養又は緩和に 使用される物質あるいは身体の構造や機能に影響を与える物質、あるいは予め定 められた生理的な環境に置かれた後に生物学的活性になりあるいは活性が増加す るプロ(前駆体)医薬を含む。この活性物質は単一物質あるいは、物質の組合せ として記載されていてもよい。 生物学的に活性な物質の広いカテゴリーの限定されない例には次の拡大された 治療のカテゴリーが含まれる。β−アドレナリン性ブロッキング剤、同化剤、ア ンドロゲン性ステロイド、制酸薬、抗喘息薬、抗アレルゲン物質、抗コレステロ ール血症及び抗脂質薬、抗コリン性剤と交感神経興奮性剤、抗凝固剤、抗痙攣剤 、抗下痢剤、抗吐剤、抗高血圧症剤、抗感染症剤、抗炎症剤、例えばステロイド 、非ステロイド性抗炎症剤、抗マラリア剤、抗うつ剤、抗嘔吐剤、抗新生物剤、 抗肥満症剤、抗パーキンソン病剤、解熱及び鎮痛剤、抗ケイレン剤、抗トロンボ チック剤、抗尿酸血症剤、抗アンギナ剤、抗ヒスタミン剤、抗咳嗽剤、食欲抑制 剤、ベンゾフェナントリジンアルカロイド、生物学的製剤、心臓作用剤、脳拡張 剤、冠状拡張剤、充血除去剤、利尿剤、診断剤、赤血球造血剤、エ ストロゲン、去痰剤、胃腸鎮静剤、液素性剤、過血糖症剤、睡眠薬、低血糖症剤 、イオン交換樹脂、緩下剤、ミネラル補給剤、縮瞳剤、粘液溶解剤、筋神経薬、 栄養物質、血管拡張剤、月経前期剤、プロスタグランジン、精神精力剤、精神療 法剤、鎮静剤、興奮剤、甲状腺及び抗甲状腺剤、トランキライザー、ウテリン弛 緩剤、ビタミン、抗原性物質、及びプロ医薬。 これまでの述べたカテゴリーから有用な生物学的に活性な物質の具体的な例は 次のものを含む。 (a)抗新生物剤例えばアンドロゲンインヒビター、抗代謝産物、細胞毒性剤、 及びイムノモジュレーター;(b)抗咳嗽剤例えばデキストロメトルファン、デキ ストロメトルファン臭素酸塩、ノスカピン、カルベタペンタンクエン酸塩及びク ロルフェジアノール塩酸塩;(c)抗ヒスタミン剤例えばクロルフェニラミンマレ イン酸塩、フェニンダミン酒石酸塩、ピリラミンマレイン酸塩、ドキシラミンコ ハク酸塩、及びフェニルトロキサミンクエン酸塩;(d)充血除去薬例えばフェニ ルエフェリン塩酸塩、フェニルプロパノールアミン塩酸塩、シュードエフェドリ ン塩酸塩、及びエフェドリン;(e)各種のアルカロイド例えばコデインリン酸塩 、コデイン硫酸塩及びモルヒネ;(f)ミネラル補給剤例えば塩化カリウム、塩化 亜鉛、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、並びにその他のアルカリ金属塩及び アルカリ土類金属塩;(g)イオン交換樹脂例えばコレストリルアミン;(h)抗不整 脈剤例えばN−アセチルプロカインアミド;(i)解熱剤及び鎮痛剤例えばアセタ ミノフェン、アスピリン及びイブプロフェン;(j)食欲抑制剤例えばフェニルプ ロパノールアミン塩酸塩又はカフェイン;(k)去痰剤例えばガイフェネシン;(l) 制酸剤例えば水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム;(m)生化学製剤例え ばペプチド、ポリペプチド、蛋白及びアミノ酸、ホルモン、インターフェロン又 はサイトカイン、及び他の生物活性ペプチド性化合物、例えばhGH、tPA、 カルシトニン、ANF、EPO及びインシュリン;並びに(n)抗感染症剤例えば 抗菌剤、抗ウィルス剤、防腐剤及び抗生物質;並びに(o)減感作剤と抗原性物質 、例えばワクチン塗布に有用なもの。 より詳しくは、有用な生物学的に活性な物質の限定されない例には次の治療の カテゴリーが含まれる。非ステロイド系抗炎症薬、阿片剤働筋及びサリチル酸塩 のような鎮痛薬、H1−ブロッカーやH2−ブロッカーのような抗ヒスタミン剤、 駆虫剤、抗無気症剤、抗生物質、アミノグリコシド抗生物質、抗菌抗生物質、セ ファロスポリン抗生物質、マクロライド抗生物質、各種のβ−ラクタム抗生物質 、ペニシリン抗生物質、キノロン抗生物質、スルホナミド抗生物質、テトラサイ クリン抗生物質、抗マイコバクテリア剤、抗マラリア性抗原生動物剤、抗ウイル ス剤、抗レトロウイルス剤、疥癬剤及び尿の抗感染剤等の抗感染剤、アルキル化 剤、窒素マスタードアルキル化剤、ニトロソウレアアルキル化剤、抗代謝物質、 プリン類縁抗代謝物質、ピリミジン類縁抗代謝物質、ホルモン性抗新生物剤、天 然抗新生物剤、抗生物質天然抗新生物剤及ひヒンカアルカロイド天然抗新生物剤 などの抗新生物剤、抗コリン性剤、抗ムスカリン性抗コリン性剤、エルゴットア ルカロイド、副交感神経刺激興奮剤、コリン性働筋副交感神経刺激興奮剤、コリ ンエステラーゼ阻害剤副交感神経刺激興奮剤、交感神経遮断剤、α−ブロッカー 交感神経遮断剤、β−ブロッカー交感神経遮断剤、交感神経興奮剤及びアドレナ リン性働筋交感神経興奮剤などの自律神経剤;心臓血管剤、例えば抗アンギナ剤 、β−ブロッカー抗アンギナ剤、カルシウム−チャンネルブロッカー抗アンギナ 剤、ニトレート抗アンギナ剤、抗不整脈剤、心臓グリコシド抗不整脈剤、クラス I抗不整脈剤、クラスII抗不整脈剤、クラスIII抗不整脈剤、クラスIV抗不整脈 剤、抗高血圧剤、α−ブロッカー抗高血圧剤、アンギオテンシン転換酵素インヒ ビター(ACEインヒビター)抗高血圧剤、β−ブロッカー抗高血圧剤、カルシ ウムチャンネルブロッカー抗高血圧剤、中枢作用アドレナリン性抗高血圧剤、利 尿剤抗高血圧剤、末梢血管拡張剤、抗高血圧剤、抗脂血症剤、胆汁酸隔離抗脂血 症剤、HMG−CoAレダクターゼインヒビター抗脂血症剤、筋変力症剤、心臓 グリコシド筋変力症剤、及びトロンボリティック剤;皮膚剤、例えば抗ヒスタミ ン剤、抗炎症剤、コルチコステロイド抗炎症剤、かゆみ止剤/局所麻酔薬、局所 抗感染症剤、抗菌局所抗感染剤、抗ウイルス局所抗感染剤 及び局所抗新生物剤;電解及び腎剤、例えば酸性化剤、アルカリ性化剤、利尿剤 、カルボニックアンヒドラーゼインヒビター利尿剤、ループ利尿剤、浸透性利尿 剤、カリウム回避利尿剤、チアジド利尿剤、電解質置換、及び尿酸尿剤;酵素、 例えばパンクレアチン酵素及びトロンボリティック酵素;胃腸剤、例えば抗下痢 剤、抗吐剤、胃腸用抗炎症剤、サリチル酸塩胃腸用抗炎症剤、抗酸抗潰瘍剤、胃 酸ポンプインヒビター抗潰瘍剤、胃粘膜抗潰瘍剤、H2ブロッカー抗潰瘍剤、胆 石症剤、消化薬、催吐剤、緩下剤及び軟便化剤、並びにプロカイネテック剤;一 般の麻酔薬、例えば吸入麻酔薬、ハロゲン化吸入麻酔薬、静脈注射麻酔薬、バル ビツール酸塩静脈注射麻酔薬、ベンゾジアゼピン静脈注射麻酔薬、及び阿片働筋 静脈注射麻酔薬;血液剤、例えば抗貧血剤、造血剤抗貧血剤、凝固剤、抗凝固剤 、止血凝固剤、血小板インヒビター凝固剤、トロンボリティック酵素凝固剤、及 び血漿増量剤;ホルモン及びホルモン調節剤、例えば堕胎薬、副腎剤、コルチコ ステロイド副腎剤、アンドロゲン、抗アンドロゲン、抗糖尿病剤、スルホニルウ レア抗糖尿病剤、抗低血糖症剤、経口避妊薬、プロゲスチン避妊薬、エストロゲ ン、受精剤、分娩促進剤、上皮小体剤、脳下垂体ホルモン、プロゲスチン、抗甲 状腺剤、甲状腺ホルモン、及び陣痛剤;免疫生化学剤、例えばイムノグロブリン 、免疫抑制剤、トキソイド、及びワクチン;局所麻酔薬、例えばアミド局所麻酔 薬及びエステル局所麻酔薬;筋骨格剤、例えば抗痛風抗炎症剤、コルチコステロ イド抗炎症剤、金化合物抗炎症剤、免疫抑制剤抗炎症剤、非ステロイド抗炎症剤 (NSAIDs)、サリチル酸塩抗炎症剤、骨格筋弛緩剤、筋神経ブロッカー骨 格筋弛緩剤、及び逆筋神経ブロッカー骨格筋弛緩剤;神経剤、例えば抗痙攣剤、 バルビツール酸塩抗痙攣剤、ベンゾジアゼピン抗痙攣剤、抗片頭痛剤、抗パーキ ンソン病剤、抗めまい剤、阿片働筋剤、及び阿片拮抗剤、眼科薬、例えば抗緑内 障剤、β−ブロッカー抗緑内障剤、縮瞳性抗緑内障剤、散瞳症剤、アドレナリン 性働筋散瞳症剤、抗ムスカリン性散瞳症剤、眼科用麻酔薬、眼科用抗感染剤、眼 科用アミノグリコシド抗感染症剤、眼科用マクロライド抗感染症剤、眼科用キノ ロン抗感染症剤、眼科用スルホナミド抗感染症剤、眼科用テト ラサイクリン抗感染症剤、眼科用抗炎症剤、眼科用コルチコステロイド抗炎症剤 、及び眼科用非ステロイド抗炎症剤(NSAIDs);精神病剤、例えば抗ウツ 剤、複素環式抗ウツ剤、モノアミンオキシダーゼインヒビター(MAOls)、 選択性セロトニン再摂取阻害剤(SSRIs)、トリサイクリック抗ウツ剤、抗 躁病剤、抗精神病剤、フェノチアジン抗精神病剤、不安除去剤、鎮静剤、及び催 眠薬、バルビツール酸塩鎮痛剤と催眠剤、ベンゾジアゼピン不安除去剤、鎮痛剤 と催眠剤、並びに精神刺激剤;呼吸剤、例えば抗咳嗽剤、気管支拡張剤、アドル ナリン性働筋気管支拡張剤、抗ムスカリン性気管支拡張剤、去痰剤、粘液除去剤 、呼吸器抗炎症剤、及び呼吸器コルチコステロイド抗炎症剤;毒物学製剤、例え ば解毒薬、重金属拮抗質/キレート化剤、物質濫用剤、阻止物質濫用剤、中止物 質濫用剤;ミネラル;並びにビタミン、例えばビタミンA、ビタミンB、ビタミ ンC、ビタミンD、ビタミンE、及びビタミンK。 上記のカテゴリーにおける有用な生物学的に活性な物質の好ましいクラスは、 次のものを含む。 (1)非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、無痛覚薬、例えばジクロフェ ナック、イブプロフェン、ケトプロフェン、及びナプロキセン;(2)阿片働筋無 痛覚薬、例えばコデイン、フェンタニル、ハイドロモルホン、及びモルフィネ; (3)サリチル酸塩無痛覚薬、例えばアスピリン(ASA)(腸溶性ASA);(4)H1 ブロッカー抗ヒスタミン剤、例えばクレマスチン及びターフェナジン;(5)H2 ブロッカー抗ヒスタミン剤、例えばシメチジン、ファモチジン、ニザジン、及び ラニチジン;(6)抗感染症剤、例えばムピロシン;(7)抗無気性抗感染症剤、例え ばクロラムフェニコール及びクリンダマイシン;(8)抗菌性抗生物質抗感染症剤 、例えばアンホテリシンb、クロトリマゾール、フルコナゾール、及びケトコナ ゾール;(9)マクロライド抗物質抗感染症剤、例えばアジスロマイシン及びエリ スロマイシン;(10)各種のβ−ラクタム抗生物質抗感染症剤、例えばアズトレオ ナム及びイミペネム;(11)ペニシリン抗生物質抗感染症剤、例えばナフシリン、 オキサシリン、ペニシリンG、及びペニシリンV;(12)ノロン抗生物質抗感染症 剤、例えばシプロフロ キサシン及びノルフロキサシン;(13)テトラサイクリン抗生物質抗感染症剤、例 えばドキシサイクリン、ミノサイクリン、及びテトラサイクリン;(14)抗結核性 抗マイコバクテリア性抗感染症剤、例えばイソニアジド(INH)、及びリファ ムピン;(15)抗原生動物性抗感染症剤、例えばアトバクオン及びダプソン;(16) 抗マラリヤ性抗原生動物抗感染症剤、例えばクロロキーネ及びピリメタミン;(1 7)抗レトロウイルス性抗感染症剤、例えばリトナビア及びジドブジン;(18)抗ウ イルス性抗感染症剤、例えばアサイクロビア、ガンシクロビア、インターフェロ ンアルファ、及びリマンタジン;(19)アルキル化抗新生物剤、例えばカルボプラ チン及びシスプラチン;(20)ニトロソウレアアルキル化抗新生物剤、例えばカル ムスチン(BCNU);(21)抗代謝性抗新生物剤、例えばメトトレキセート;(2 2)ピリミジン類縁抗代謝性抗新生物剤、例えばフルオロウラシル(5−FU)及 びゲムシタバイン;(23)ホルモン性抗新生物剤、例えばゴセレリン、ロイプロラ イド、及びタモキシフェン;(24)天然抗新生物剤、例えばアルデスロイキン、イ ンターロイキン−2、ドセタキセル、エトポサイド(VP−16)、インターフェ ロンアルファ、パクリタキセル、及びトレチノイン(ATRA);(25)抗生物質 天然抗新生物剤、例えばブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、 ドキソルビシン、及びミトマイシン;(26)ビンカアルカロイド天然抗新生物剤、 例えばビンブラスチン及びビンクリスチン;(27)自律神経剤、例えばニコチン; (28)抗コリン性自律神経剤、例えばベンズトロピン及びトリヘキシフェニジル; (29)抗ムスカリン性抗コリン性自律神経剤、例えばアトロピン及びオキシブチニ ン;(30)エルゴットアルカロイド自律神経剤、例えばブロモクリプチン;(31)コ リン性働筋副交感神経刺激興奮剤、例えばピロカルピン;(32)コリンエステラー ゼインヒビター副交感神経刺激興奮剤、例えばピリドスチグミン;(33)α−ブロ ッカー交感神経遮断剤、例えばプラゾシン;(34)β−ブロッカー交感神経遮断剤 、例えばアテノロール;(35)アドレナリン性働筋、例えばアルブテロール及びド ウブタミン;(36)心臓血管剤、例えばアスピリン(ASA)(腸溶性ASA); (37)β−ブロッカー抗アンギナ剤、例えばアテノロール及 びプロプラノロール;(38)カルシウム−チャンネルブロッカー抗アンギナ剤、例 えばニフェジピン及びベラパミル;(39)ニトレート抗アンギナ剤、例えばイソソ ルバイドジニトレート(ISDN);(40)心臓グリコシド抗不整脈剤、例えばジ ゴキシン;(41)クラスI抗不整脈剤、例えばリドカイン、メキシレチン、フェニ トイン、プロカインアミド、及びキニジン;(42)クラスII抗不整脈剤、例えばア テノロール、メトプロロール、プロプラノロール、及びチモロール;(43)クラス III抗不整脈剤、例えばアミオダロン;(44)クラスIV不整脈剤、例えばディルチ アゼム及びベラパミル;(45)α−ブロッカー抗高血圧剤、例えばプラゾシン;(4 6)アンジオテンシン転換酵素インヒビター(ACEインヒビター、抗高血圧剤、 例えばカプトプリル及びエナラプリル;(47)β−ブロッカー抗高血圧剤、例えば アテノロール、メトプロロール、ナドロール、及びプロパノロール;(48)カルシ ウムーチャンネルブロッカー抗高血圧剤、例えばディルチアゼム及びニフェジピ ン;(49)中枢作用アドレナリン性抗高血圧剤、例えばクロニジン及びメチルドー パ;(50)利尿薬抗高血圧剤、例えばアミロライド、フロセマイド、ハイドロクロ ロチアジド(HCTZ)、及びスピロノラクトン;(51)末梢血管拡張剤抗高血圧 剤、例えばヒドララジン及びミノキシジル;(52)抗脂肪血症剤、例えばゲムフィ ブロジル及びプロブコル;(53)胆汁酸隔離抗脂肪血症剤、例えばコレスチラミン ;(54)HMG‐CoAレダクターゼインヒビター抗脂肪血症剤、例えばロバスタチ ン及びプラバスタチン;(55)筋変力症剤、例えばアムリノン、ドウブタミン、及 びドーパミン;(56)心臓グリコシド筋変力症剤、例えばジゴキシン;(57)トロン ボリティック剤、例えばアルテプラーゼ(TPA)、アニストレプラーゼ、スト レプトキナーゼ、及びウロキナーゼ;(58)皮膚科用薬剤、例えばコルチシン、イ ソトレチノイン、メトトレキセート、ミノキシジル、トレチノイン(ATRA) ;(59)皮膚科用コルチコステロイド抗炎症剤、例えばベタメタソン及びデキサメ タゾン;(60)抗菌性局所抗感染症剤、例えばアムホテリシンB、クロトリマゾー ル、マイコナゾール、及びニスタチン;(61)抗ウイルス性局所抗感染症剤、例え ばアサイクロビル;(62)局所抗新生物剤、例え ばフルオロウラシル(5−FU);(63)電解及び腎剤、例えばラクチュロース; (64)ループ利尿剤、例えばフロセミド;(65)カリウム回避利尿剤、例えばトリア ムテレン;(66)チアジド利尿剤、例えばハイドロクロロチアザイド(HCTZ) ;(67)尿酸尿症剤、例えばプロベネシド;(68)酵素例えばRNアーゼ及びDNア ーゼ;(69)トロンボリティック酵素、例えばアルテプラーゼ、アニストレプラー ゼ、ストレプトキナーゼ及びウロキナーゼ;(70)抗吐剤、例えばプロクロルペラ ジン;(71)サリチル酸性胃腸用抗炎症剤、例えばスルファサラジン;(72)胃酸ポ ンプインヒビター抗潰瘍剤、例えばオメプラゾール;(73)H2−ブラッカー抗潰 瘍剤、例えばシメチジン、ファモチジン、ニザチジン、及びランチジン;(74)消 化薬、例えばパンクレリパーゼ;(75)プロカイネティック剤、例えばエリスロマ イシン;(76)阿片働筋静脈注射麻酔薬、例えばフェンタニル;(77)造血剤抗貧血 剤、例えばエリスロポエチン、フィルグラスチム(G‐CSF)、及びサルグラ モスチム(GM‐CSF);(78)凝固剤、例えば抗ヘモフィリック因子1−10( AHF 1‐10);(79)抗凝固剤、例えばワルファリン;(80)トロンボリティッ ク酵素凝固剤、例えばアルテプラーゼ、アニストレプラーゼ、ストレプトキナー ゼ及びウロキナーゼ;(81)ホルモン及びホルモン調節剤、例えばブロモクリプチ ン;(82)堕胎薬、例えばメトトレキセート;(83)抗糖尿病剤例えばインシュリン ;(84)経口避妊薬、例えばエストロゲン及びプロゲスチン;(85)プロゲスチン避 妊薬、例えばレボノルゲストレル及びノルゲストレル;(86)エストロゲン例えば 共役エストロゲン、ジエチルスチルベストロール(DES)、エストロゲン(エ ストラジオール、エストロン、及びエストロピペイト);(87)受精剤、例えばク ロミフェン、ヒトコリオニックゴナダトロピン(HCG)、及びメノトロピンズ ;(88)上皮小体剤例えばカルシトニン;(89)脳下垂体ホルモン、例えばデスモプ レッシン、ゴセレリン、オキシトシン及びバソプレッシン(ADH);(90)プロ ゲスチン、例えばメドロキシプロゲステロン、ノルエチンドロン、及びプロゲス テロン;(91)甲状腺ホルモン、例えばレボチロキシン;(92)免疫生化学剤、例え ばインターフェローベーター−1b及びインターフェロ ンガンマ−1b;(93)イムノグロブリン、例えば免疫グロブリンIM、IMIG 、IGIM及び免疫グロブリンIV、IVIG、IGIV、;(94)アミド局所麻 酔薬、例えばリドカイン;(95)エステル局所麻酔薬、例えばベンゾカイン及びプ ロカイン;(96)筋骨格コルチコステロイド抗炎症剤、例えばベクロメタゾン、ベ タメタゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、ハイドロコルチゾン及びプレドニゾ ン;(97)筋骨格抗炎症免疫抑制剤、例えばアザチオプリン、サイクロホスファミ ド、及びメトトレキセート;(98)筋骨格非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs) 、例えばジクロフェナック、イブプロフェン、ケトプロフェン、ケトルラック、 及びナプロキャン;(99)骨格筋弛緩剤、例えばバクロフェン、サイクロベンザプ リン、及びジアザパム;(100)逆筋神経ブロッカー骨格筋弛緩剤、例えばピリド スチグマイン;(101)神経剤、例えばニモジピン、リルゾール、タクリン及びチ クロピジン;(102)抗ケイレン剤、例えばカルバマゼピン、ガバペンチン、ラモ トリギン、フェニトメン、及びバルプロイン酸;(103)バルビツール酸塩抗ケイ レン剤、例えばフェノバルビタール及びプリミドン;(104)ベンゾジアゼピン抗 ケイレン剤、例えばクロナゼパム、ジアゼパム及びロラゼパム;(105)抗パーキ ンソン病剤、例えばブロモクリプチン、レボドーパ、カルビドーパ、及びペルゴ ライド;(106)抗めまい剤、例えばメクリジン;(107)阿片働筋剤、例えばコデイ ン、フェンタニル、ハイドロモルホン、メタドン、及びモルヒネ;(108)阿片 拮抗剤、例えばナロキソン:(109)β−ブロッカー抗緑内障剤、例えばチモロー ル;(110)縮瞳性抗緑内障剤、例えばプロカルピン;(111)眼科用アミノグリコ シド抗感染症剤、例えばゲンタマイシン、ネオマイシン、及びトブラマイシン; (112)眼科用キノロン抗感染症剤、例えばシプロフロキサシン、ノルフロキサシ ン、及びオフロキサシン;(113)眼科用コルチコステロイド抗炎症剤、例えば デキサメタゾン及びプレドニソロン;(114)眼科用非ステロイド抗炎症剤(NS AIDs)、例えばジクロフェナック;(115)抗精神病剤、例えばクロザピン、 ハロペリドール、及びリスペリドン;(116)ベンゾジアゼピン不安定除去剤、鎮 痛剤と催眠薬、例えばクロナゼパム、ジアゼパム、ローラゼパム、オ キサゼパム及びプラゼパム;(117)精神刺激剤、例えばメチルフェニデート及び ペモリン;(118)抗咳嗽剤、例えばコデイン;(119)気管支拡張剤、例えばテオフ ィリン;(120)アドレナリン性働筋気管支拡張剤、例えばアルブテロール;(121) 呼吸器コルチコステロイド炎症剤、例えばデキサメタゾン;(122)解毒剤、例え ばアルマゼニル及びナロキソン;(123)重金属拮抗質/キレート化剤、例えば ペニシラミン;(124)阻止物質濫用剤、例えばジスルフィラム、ナルトレキゾン 、及びニコチン;(125)中止物質濫用剤、例えばブロモクリプチン;(126)ミネ ラル、例えば鉄、カルシウム、及びマグネシウム;(127)ビタミンB化合物、例 えばシアノコバラミン(ビタミンB12)及びニアシン(ビタミンB3);(128) ビタミンC化合物、例えばアスコルビン酸;並びに(129)ビタミンD化合物、例 えばカルシトリオール。 これまで述べてきたものに加えて、次のあまり一般的でない薬もまた使用でき る。クロルヘキシジン;油中エストラジオールサイピオネート;油中エストラジ オールバレレート;フルルビプロフェン;フルルビプロフェンナトリウム塩;イ ベルメクチン;レボドーパ;ナファレリン;及びソマトロピン。 さらに、次の新薬も使うことができる: リコンビナントベータグルカン;牛イムノグロブリン濃縮物;牛スーパーオキシ ドジスムターゼ;フルオロウラシル、エピネフリン、及び牛コラーゲンからなる 調剤;リコンビナントヒルジン(r−Hir)、HIV‐1イムノゲン;ヒト抗 −TAC抗体;リコンビナントヒト成長ホルモン(r‐hGH);リコンビナン トヒトヘモグロビン(r‐Hb);リコンビナントヒトメカセルミン(r‐IG F‐1);リコンビナントインターフェロンベータ−1a;レノグラスチム(G ‐CSF);オランザピン;リコンビナント甲状腺刺激ホルモン(r‐TSH) 及びトポテカン。 さらにまた、次の静脈内の産物も使用しうる: アサイクロビルナトリウム塩;アルデスロオイキン;アテノロール;ブレオマイ シン硫酸塩、ヒトカルシトニン;サルモンカルシトニン;カル ボプラチン;カルムスチン;ダクチノマイシン、ダウノルビシンHCL;ドウセ タキセル;ドキソルビシン(HCL);エポエチンアルファ;エトポサイド(V P−16);フルオロウラシル(5−FU);ガンシクロビルナトリウム塩;ゲン タマイシン硫酸塩;インターフェロンアルファ;ロイプロライド酢酸塩;ナペリ ジンHCL;メタドンHCL;メトトレキセートナトリウム塩;パクリタキセル ;ラニチジンHCL;ビンブラスチン硫酸塩;及びジドブジン(AZT)。 なおさらに次に記するペプチド、蛋白、他の大きい分子もまた使用することが できる。例えば、突然変異体、類縁体を含むインタロイキン1から18;インター フェロンα、βおよびγ;黄体化ホルモン放出ホル(LHRH)及び類縁体、ゴ ナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、形質転換成長因子−β(TGF−β) 、繊維芽細胞成長因子(FGF)、潰瘍壊死因子α及びβ(TNF−α&β)、 神経成長因子(NGF)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、表皮成長因子( EGF)、繊維芽細胞成長因子相同因子(FGFHF)、肝細胞成長因子(HG F)、インシュリン成長因子(IGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、侵 入禁止因子−2(IIF−2)、骨形成蛋白1−7(BMPI−7)、ソマトス タイン、チモシン−α−1、γ−グロブリン、スーパーオチシドジスムターゼ( SOD)、補体因子。 あるいは、この生物学的に活性な物質はペントース糖とリン酸基が交互に配列 された主鎖をもつポリヌクレオチド鎖に結合されたヌクレオチドからなる核酸で あってもよい。遺伝療法における患者へ遺伝子を送り込むための細胞ベースのシ ステムの開発の複雑化を避けるひとつの方法はレトロウイルスのベクターを直接 ターゲットの細胞に送り込むことである。例えば、この技術は血管壁の内皮細胞 を感染させるのに用いられたことがある。本発明のポリマーと組成物は、そのよ うなレトロウイルスのベクター及び/又は関連する遺伝子物質のインビボでの他 の部位の直接送り込み、例えば嚢胞袍性線維液のような肺の慢性の病気の治療の ための肺の送り込みとか、体のいかなる局所の腫瘍の治療のための送り込みに用 いることができる。 好ましくは、この生物学的に活性な物質はペプチド、ポリペプチド、蛋白、ア ミノ酸、多糖類、成長因子、ホルモン、抗脈管形成因子、インターフェロン又は サイトカイン、抗原性物質及びプロ医薬からなる群から選ばれる。特に好ましい 態様においては、この生物学的に活性な物質は治療薬又はプロ医薬、最も好まし くは化学療法剤及び他の抗新生物剤例えばパクリタキセル、抗生物質、抗ウイル ス剤、抗菌剤、抗炎症剤、及び抗凝固剤、ワクチンの塗布に有用な抗原又は対応 するプロ医薬よりなる群から選ばれた医薬である。 これらの生物学的に活性な薬剤は種々の形態で使用することができる。これら には、特に限定されないが、帯電していない分子、分子錯体、塩、エーテル、エ ステル、アミド、等の移植され、注入され又は他の手段で体内に置かれたときに 生物学的に活性化される形態が含まれる。 本発明のポリマー組成物におけるLは、この組成物のポリマーの重合反応又は 生分解反応を阻害しないいかなる2価の脂環式基であってもよい。有用なL基の 具体例には、無置換の及び置換されたシクロアルキレン基、例えばシクロペンチ レン、2−メチルシクロペンチレン、シクロヘキシレン、2−クロロシクロヘキ シレン等、シクロアルケニレン、例えばシクロヘキセニレン;及び1以上の側に 追加の環構造物が融合あるいは架橋されたシクロアルキレン基、例えばテトラリ ニレン、デカリニレン及びノルピナニレン;等が含まれる。 本発明のポリマー組成物におけるR”は、アルキル、アルコキシ、アリール、 アリールオキシ、複素環式又はヘテロシクロオキシ基である。有用なアルキルR ”基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert −ブチル、−C817等の基;非阻害性置換基、例えばハロゲン基;対応するアル コキシ基;そして生物学的に活性な物質と共役してペンダントの薬剤デリバリー シムテムを形成するアルキルを包含する。 R”がアルキル又はアルコシキのときには、好ましくは約2から約20の炭素原 子、より好ましくは約6から約15の炭素原子を含む。R”がアリール基または対 応するアリールオキシ基であるときは、一般的に約5 から約14の炭素原子、好ましくは、数が約5から12の炭素原子を含み、そして任 意に互いに連合する1以上の環を含んでもよい。特に適当な芳香族基の例は、フ ェニル、フェノキシ、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル等を包含す る。 Rが複素環式またはヘテロシクロキシである場合には、それは典型的には約5 から14の環形成原子、好ましくは約5から12の環形成原子と、1以上の異種原子 を含む。適する複素環式基の例には、フラン、チオフェン、ピロール、イソピロ ール、3−イソピロール、ピラゾール、2−イソイミダゾール、1,2,3−トリ アゾール、1,2,4−トリアゾール、オキサゾール、チアゾール、イソチアゾー ル、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,5−オ キサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,3,4−オキサトリアゾ ール、1,2,3,5−オキサトリアゾール、1,2,3−ジオキサゾール、1,2, 4−ジオキサゾール、1,3,2−ジオキサゾール、1,3,4−ジオキサゾール、 1,2,5−オキサトリアゾール、1,3−オキサチオール、1,2−ピラン、1, 4−ピラン、1,2−ピロン、1,4−ピロン、1,2−ジオキシン、1,3−ジオ キシン、ピリジン、N−アルキルピリジニウム、ピリダジン、ピリミジン、ピラ ジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,2,3−トリアジン、 1,2,4−オキサジン、1,3,2−オキサジン、1,3,5−オキサジン、1,4 −オキサジン、o−イソオキサジン、p−イソオキサジン、1,2,5−オキサチ アジン、1,2,6−オキサチアジン、1,4,2−オキサジアジン、1,3,5,2 −オキサジアジン、アゼピン、オキセピン、チエピン、1,2,4−ジアゼピン、 インデン、イソインデン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、チオナフテン、イ ソチオナフテン、インドール、インドレニン、2−イソベンザゾール、1,4− ピリンジン、ピランド[3,4−b]−ピロール、イソインダゾール、インドキ サジン、ベンゾキサゾール、アンスラニル、1,2−ベンゾピラン、1,2−ベン ゾピロン、1,4−ベンゾピロン、2,1−ベンゾピロン,2,3−ベンゾピロン 、キノリン、イソキノリン、12,−ベンゾジアジン、1,3−ベンゾジアジン、 ナフチリジン、ピリ ド[3,4−b]−ピリジン,ピリド[3,2−b]−ピリジン、ピリド[4,3 −b]ピリジン、1,3,2−ベンゾキサジン、1,4,2−ベンゾキサジン、2, 3,1−ベンゾキサジン、3,1,4−ベンゾキサジン、1,2−ベンズイソキサジ ン、1,4−ベンズイソキサジン、カルバゾール、キサントレン、エクリジン、 プリン等が含まれる。好ましくは、R”が複素環式またはヘテロシクロキシの場 合には、それがフラン、ピリジン、N−アルキルピリジン、1,2,3−及び1, 2,4−トリアゾール、インデン、アントラセンおよびプリン環よりなる群から 選ばれる。 特に好ましい態様においては、R”はアルキル基、アルコキシ基、フェニル基 、フェノキシ基またはヘテロシクロオキシ基であり、特に好ましくは、1から10 個の炭素原子を有するアルコキシ基である。最も好ましくは、R”はエトキシ又 はヘキシルオキシ基である。 あるいは、この側鎖R”はポリマー主鎖に例えばイオン結合又は共有結合で結 合してぶらさがる生物学的に活性な物質であってもよい。このペンダントシステ ムでは、生物学的に活性な物質は生理的条件下でR”とリン原子を結ぶ結合が切 れることによって放出される。 “n”の数は、ポリマーに望まれる生分解性と放出性に大きく依存して変化す るが、典型的には約5と1000との間で変化する。好ましくは、nは約5から約50 0まで、最も好ましくは、約5から約200までである。 本発明の組成物で用いられるポリマーの分子量は大きく変わることができるが 、このポリマーが流動可能又は柔軟な状態を保てるのに充分な程低くなければな らない。例えば重量平均分子量(Mw)は典型的には約2,000から約400,000ダル トン、好ましくは約2,000から約200,000ダルトン、最も好ましくは約2,000から 約50,000ダルトンまで変わる。数平均分子量(Mw)もまた大きく変わることが できるが、一般的には約1,000から約200,000ダルトン、好ましくは約1,000から 約100,000ダルトン、最も好ましくは約1,000から約25,000ダルトンまでの範囲に 入る。 生分解性ポリマーはインビボでの療法の間に分解しうるという点で非生分解性 ポリマーとは異なっている。これは、一般的にはそのポリマー のモノマーのサブユニットまでの破壊を含んでいる。原理的には、このポリマー の究極の加水分解産物は脂環式ジオール、脂肪族アルコール及びホスフェートで ある。これらの分解産物は全て無毒になりうるものである。しかしながら、この 加水分解の中間のオリゴマー産物は異なる性質を持っているかも知れない。こう して、注入や体内への全体又は一部の設置を意図している生分解性ポリマーの毒 性は、例え明らかに見掛け上無害のモノマー構造物から合成されたとしても、一 般的には1又はそれ以上の毒性分析の後に決定される。 当業者に知られている毒性及び/又は生体適合性の試験は多く異なる方法があ る。しかしながら、典型的な毒性検定は、次の方法でGT3TKB癌細胞のよう な生きている癌細胞を用いて実施される。 分解されたポリマー産物の種々異なった濃度の200μLを96ウエル組織 培養板に置き、ヒト胃癌細胞(GT3TKB)を104/ウエル密度で接種する。分解 されたポリマー産物をGT3TKB細胞と共に48時間培養する。検定の結果を、相対成 育%対組織培養ウエル中の分解ポリマー濃度としてプロットすることができる。 薬デリバリーシステムなどの医療への適用で使用されるポリマーは、ラットの 皮下への移植や注入などの同知のインビボ生体適合性試験でこのシステムで挿入 部位でのかなりのレベルの痛みや炎症なしに加水分解することを確認することに よって評価できる。 本発明で使用される生分解性ポリマーは好ましくはそれ自身が生体適合性を有 するのに充分に純粋であり、生分解の際に生体適合性を残している。“生体適合 性”は生分解産物やポリマーが無毒であり、血管の多い組織に注入されあるいは 緊密な接触状態に置かれたときに最小限の組織への刺激をもたらすにすぎない。 本発明のポリマー組成物では有機溶媒は必要ないので、生体適合性への要求はよ り容易に達成される。 本発明で用いられるポリマーは合成・糖製及び取扱いを容易にするために1以 上の一般の有機溶媒に溶けることが好ましい。一般の有機溶媒にはエタノール、 クロロホルム、ジクロロメタン、アセトン、酢酸エチ ル、DMAC、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルス ルホキシドなどの溶媒が含まれる。このポリマーは上記の溶媒の少なくとも1つ に溶けることが好ましい。 本発明のポリマーは、追加の生体適合性モノマー単位が本発明の生分解性と望 ましい流動性を阻害しない限り、それらもまた含むことができる。そのような追 加のモノマー単位は目標とする薬放出に望まれる正確な放出プロフィール又は他 への適用で望まれる正確な生分解速度の設計においてより大きな柔軟性を与えた かも知れない。このような追加のモノマー単位を用いるときには、しかしながら 、それらが、粘度、流動性、柔軟性あるいは形態などの所望の物理的性質を有す る生分解性コポリマーの製造を保証するのに充分な少量を用いるべきである。 そのような追加の生分解性モノマーの例は、他のポリホスホエステル、ポリラ クチド、ポリグリコライド、ポリカプロラクトン、ポリアンハイドライド、ポリ アミド、ポリウレタン、ポリエステルアミド、ポリオルトエステル、ポリジオキ サン、ポリアセタール、ポリケタール、ポリカーボネート、ポリオルトカーボネ ート、ポリホスファゼン、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバレレー ト、ポリアルキレンオキサレート、ポリアルキレンサクシネート、ポリリンゴ酸 、ポリアミノ酸、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリヒドロ キシセルロース、キチン、キトサン、及び上記の物質のコポリマー、ターポリマ ー又は組合せ又は混合物に見出される繰返し単位を含む。 追加のモノマー単位を用いるときには、結晶化度がより低く疎水性がより大き いものが好ましい。望ましい物性を有する特に好ましい繰返し単位は、ポリラク チド、ポリカプロラクトン、及びグリコライドとそれらのコポリマーであってよ り非晶質領域のなるべく多いものである。ポリ(脂環式ホスホエステル)ポリマーの合成 ポリホスフェートを製造する最も普通の一般反応は下記の式によるホスホロジ クロリデートとジオールの間の脱塩酸反応である。 大部分のポリホスフェートは、適当に置換されたジクロライドとジオールとの 縮合によっても得られる。 ポリホスフェートは、グリコールから二段縮合反応によって製造されている。 グリコールと反応させるのに20%モル過剰量のジメチルホスファイトが使用され 、次いで高温によってオリゴマー中のメトキシホスホニル末端基を除去する。 溶融重縮合の利点は溶媒と多量の他の添加剤の使用を避けて精製をより簡単に できることである。それはまた、適度に高分子量のポリマーを提供することがで きる。しかしながら、しばしばある程度厳密な条件が要求され、直鎖酸分解(も し水が存在していれば加水分解)をもたらす。もしポリマーの主鎖が高分子ラジ カルの再結合が続いて起こる水素原子引抜きや酸化を受けやすい場合には、架橋 反応のような望ましくない熱で引き起こされる副反応もまた起こりうる。 これらの副反応を最少限にするために重合反応はまた溶液中で行なうことがで きる。溶液重縮合反応はプレポリマーとリン成分の両方が共通の溶媒に溶けるこ とが必要である。一般的には塩素化有機溶媒、例えばクロロホルム、ジクロロメ タンあるいはジクロロエタン等が使用される。 溶液重合は好ましくは等モル量の反応体と化学量論量の酸受容体、通常はピリ ジンやトリエチルアミン等の第三アミンの存在下で行なわれる。次いで、生成物 は一般的には非溶媒による沈殿で溶液から分離され、当業者が知っている常法、 例えば希HCIのような酸性水溶液洗浄などによって塩酸塩を除去することによ り精製される。 反応時間は溶融重合より溶液重合のほうが長くなりやすい。しかしながら、全 体としてより温和な反応条件を用いることができるので、副反応を最小限にする ことができ、より敏感な官能基をポリマーに組み込む ことができる。さらに、望ましくない高分子量には溶液重合法ではなりにくい。 高い反応速度を望むときには界面重縮合法を用いることができる。温和な条件 によって副反応を最小限にすることができ、溶液法におけるジオールとジクロリ デート出発物質の間の化学量論的な当量には不要である。しかしながら、酸クロ ライドの加水分解がアルカリ性水相で起こりうる。水に対していくらかの溶解度 をもっている感受性ジクロリデートは一般的には重合よりむしろ加水分解される 。クラウンエーテルや第三アンモニウムクロライドのような相移動触媒を、イオ ン化されたジオールを界面へ移動させて重縮合反応を容易にするために使用する ことができる。界面重縮合後のポリマーの収率と分子量は反応時間、モノマーの モル比率、混ざり合わない溶媒の容量比率、酸受容体の種類、及び相移動触媒の 種類と濃度によって影響される。 本発明の好ましい態様においては、式Iの生分解性ポリマーは式 HO−T−L−R’−OH 式中、R,R’及びLは前記定義の通りである。 を有するジオールを式IIのホスホロジハライデート 式中、“ハロ”はBr,Cl又はIであり、R”は前記定義の通りである。 と反応させて式Iのポリマーを生成させるステップよりなる方法によって製造さ れる。このジオールHO−R−L−R’−OHは化学のスタンダードな方法で製 造することができ、多くのこの化合物が市販されている。 R又はR’が生物学的に活性な物質であるときは、この生物学的に活性な物質 はそれ自身が、例えばエストラジオールのようなジオールであることが好ましい 。あるいは、この生物学的に活性な物質は、カルボン酸のカルボキシル基と反応 して、ポリホスホエステル構造を形成するのに用いることができる末端のヒドロ キシル基を生成するジアミノ化合物であってもよい。 この重合反応の目的は、(i)脂環式繰返し単位と(ii)ホスホエステル繰返し単 位よりなるポリマーを形成することである。その結果は、ホモポリマー、比較的 均質なコポリマー又は幾分不均質な微小結晶構造を有するブロックコポリマーで ありうる。これらの3つの態様はコントロールされた放出媒体としての使用に全 く適している。 本発明で用いられるポリマーの製造に用いられる方法は、溶媒が用いられてい るか、もしそうであれば、所望の分子量、所望の溶解度、副反応を形成する反応 体の感受性、及び触媒の存在のいずれかによるが、温度を巾広く変えることがで きる。しかしながら、好ましくは、この方法は溶解条件では約0から約+235℃ の範囲の温度を用いることができる。幾分低い温度、例えば約−50から約100℃ が溶液重合法あるいはカチオン性又はアニオン性触媒の使用で可能になりうる。 この方法に要求される時間もまた、用いた反応の種類、所望の分子量、及び一 般に、反応を所望の実結度まで進行させる多かれ少なかれ厳密な条件の使用の必 要によるが、巾広く変えることができる。しかしながら、典型的には、この方法 は約30分から4日間の間が採用される。 この方法が塊状、溶液、界面重縮合又は他のいかなる便利な重合法であるとき は、この方法は好ましくは溶液条件が採用される。特に有用な溶媒には、メチレ ンクロライド、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジ メチルスルホキシド、トルエン又は多種類の他の不活性な有機溶媒が含まれる。 特に、溶液重合反応が用いられるときには、酸受容体を重合反応の間に存在さ せることが望ましい。酸受容体の特に適当なクラスは、第三アミン、例えばピリ ジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、置換ア ニリン及び置換アミノピリジンを含む。最も好ましい酸受容体は置換アミノピリ ジンである4−ジメチルアミノピリジン("DMAP")である。 溶液重合における添加順序は、ジオールの相対的反応性、式IIのホスホロジハ ライデート、これらの反応体の純度、重合反応が行なわれる温度、重合反応に用 いられる攪拌の程度等によってかなり変えることができる。しかしながら、好ま しくは、ジオールは溶媒と酸受容体を合わせ、それからホスホロジハライデート をゆっくり添加するのが好ましい。例えば、ホスホロジハライデートを溶媒に溶 かした溶液をジオールと溶媒と酸受容体の冷却した反応混合物に滴下して重合反 応の速度を調節することができる。 式Iのポリマーは、沈殿、不混和性溶媒による抽出、蒸発、濾過、結晶化等の 常法によって反応混合物から単離される。しかしながら、一般的には、式Iのポ リマーはこのポリマーの溶液を非溶媒あるいは部分溶媒、例えばジメチルエーテ ルや石油エーテルで急冷(quench)することによって単離と精製の両方が 行なわれる。 生分解性と放出性 式Iのポリマーは、ポリマーのホスホエステル結合の加水分解の作用として少 なくとも1部がコントロールされた、生分解速度によって通常特徴づけられる。 他の因子もまた重要である。例えば生分解ポリマーのインビボでの寿命もまたそ の分子量、結晶化度、生物学的な安定性及び架橋度によって変わる。一般的には 、分子量が大きくなる程、結晶化度が高くなる程、そして生物学的な安定性が大 きくなる程、生分解は遅くなる。それに加えて、このポリマーの分解速度は長さ のちがう側鎖を選択することによってさらにコントロールすることができる。従 って、分解時間は巾広く、好ましくは1日未満から数カ月まで、変えることがで きる。 従って、この側鎖の構造は生物学的に活性な物質よりなる組成物の放出挙動に 影響を与えることができる。例えば、ホスフェート側鎖をより親油性に、より疎 水性にあるいは嵩ばった基へ変えることにより分解プロセスをスローダウンさせ るであろう。こうして、嵩ばった芳香族側鎖 よりも小さな脂肪族基側鎖をもたせることによって、ポリマー組成物からの放出 が通常はやくなる。さらに、式Iの主鎖部分におけるR及び/又はR’がそれ自 身生物学的に活性な物質であるときにはインビボでの生物学的に活性な物質の放 出速度は第1に生分解速度によって左右される。放出される生物学的に活性な物 質がリン側鎖R”に共役してペンダント医薬デリバリーシステムを形成している ときには、この放出プロフィールはリン−R”結合の不安定性によって相当程度 左右される。 ポリマーの機械的性質はまたこのポリマーのを含む組成物の流動性又は柔軟性 についても重要である。例えば、ガラス転移温度は体温において本発明の組成物 が流動性を保てるのに充分な程低いことが好ましい。さらに好ましくは、本発明 で用いられるポリマーのガラス転移温度は約0から約37℃、最も好ましくは約0 から約25℃である。 ポリマー組成物 本発明のポリマー組成物は柔軟な又は流動可能な材料であることができる。“ 流動可能な”とは、体温において時間を越えて、それを含む空間の形をとる可能 性を意味する。これは、例えばある部位に噴霧され、例えば23ゲージ針を装着し た注射器で手動で注入され、あるいはカテーテルによって送り込まれることがで きる液体組成物を含んでいる。 しかしながら、“流動可能な”の用語は、また、高粘度であるが相変わらず流 動可能な材料を所望の部位に管から注ぎ、絞り出し又は手動手段よりも大きな注 入圧を与える市販のパワー注射器のいずれかで注射して送り出すことができる室 温で高粘度の“ゲル状”材料も含む。用いられるポリマー自身が流動可能である ときには、本発明のポリマー組成物は、それが粘性であっても、流動可能にする 生体適合性溶媒を含む必要はない、たとえ生体適合性溶媒の微量又は残留量があ ったとしても、ポリマーの粘性は、このポリマーの主鎖におけるシクロヘキサン ジメタノール異性体のシス−、トランス−異性体の混合によるほか、このポリマ ーの分子量によって調整することができる。 生物学的に活性な物質が存在しなくても、本発明のポリマー組成物は各種の医 療への応用に利用できる。例えば、注射後にそれを注入して、 内蔵や組織を被覆しあるいはカプセル化する一時的な生体力学的バリヤー、例え ば腹部手術後のゆ着の防止に用いられるバリヤーを形成することができる。この ポリマー組成物はまた、骨ワックス、骨や結合組織の傷を直す充填材、体内に傷 を防止しあるいは体内の傷を治ゆを促進する一時的な体内の“包帯”、あるいは 固体の移植器具の被覆を生成させるのに使用することできる。 生分解可能な組成物は皮下に注入して組織をつくりあるいは欠損を埋めること もできる。この注入されたポリマー組成物は体内でゆっくり生分解して自然の組 織を成長させ、消失していくこのポリマーマトリックスと置換させていく。こう して、この材料が軟組織欠損に注入されると、それはこの欠損を埋め、自然のコ ラーゲン組織を成長させる足場を提供する。このコラーゲン組織は徐々に生分解 組織に取って代わっていくだろう。しかしながら、本発明のポリマー組成物は、 好ましくは生物学的に活性な物質を含み、それが大きな生体巨大分子であっても 継続するこの生物学的に活性な物質のコントロールされた有効な放出を提供する 。こうして、好ましい態様においては、この生分解性組成物は、 (a)少なくとも1つの生物学的に活性な物質と、 (b)R,R’,L,R’及びnが前記定義の通りである式Iに示された繰 返しモノマー単位を有するポリマー の両方からなる。 この生物学的に活性な物質は治療に有効な量が使用され、この量は用いられる 生物学的に活性な物質に大きく依存して巾広く変わる。この組成物に入れられる 生物学的に活性な物質の量もまた、所望の放出プロフィール、生物学的効果に要 求される物質の濃度、及び治療のために生物学的に活性な物質の放出されるべき 時間の長さにも依存している。好ましくは、この生物学的に活性な物質は本発明 のポリマーマトリックスと異なる充填レベルで、室温でそして有機溶媒を必要と せずに容易に混合することができる。しかしながら、混合をよりはやくあるいは 完全に混合するために、混合プロセスの間に溶媒を使用し、混合が完了したとき にこの溶媒を蒸発させて除去すことも可能である。 加えられる生物学的に活性な物質の量は、この組成物に望まれる物性を維持す るのに受け入れられる溶液あるいは分散物の粘度の点を除いて、臨界的な上限は ない。このデリバリーシステムに入れられるこの物質の下限は、薬の活性と治療 に必要な時間の長さに依存している。こうして生物学的に活性な物質の量は所望 の生理的効果が得られた程少量ではなく、生物学的に活性な物質がコントロール できないやり方で放出される程多量でもない量にされるべきである。 典型的には、これらの限定の範囲内で生物学的に活性な物質は約1%から約65 %の量が本発明のデリバリーシステムに入れられる。しかしながら、特に効能の ある生物学的に活性な物質の場合には治療に有効なレベルがより少ない量で得ら れる。 さらに、本発明のポリマー組成物は、他の生体適合性ポリマー又はコポリマー がこの組成物の生分解可能な又は力学的な性質の望まない阻害をしない限り、こ の追加のポリマー又はコポリマーとの混合物よりなっていてもよい。本発明のポ リマーとこのような他のポリマーとの混合物は目標とする薬デリバリーに望まれ る正確な放出プロフィール又は所望の正確な生分解速度の設計に対してより大き な柔軟性を与えるかも知れない。このような追加の生体適合性ポリマーの例には 、他のポリホスホエステル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリオルトエス テル、ポリホスファゼン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリミノカーボネート及 びポリアンハイドライドが含まれる。 薬剤として受け入れられるポリマーキャリヤーも広範囲の添加材が含まれる。 特に限定されないが、そのような材料には希釈剤、結合剤及び接着剤、活剤、崩 壊剤、着色剤、増量剤、芳香剤、甘味料、及びその他の各種の材料、例えば特定 の医薬組成物をつくるためのバッファー及び吸着剤などが、これらの添加材のい ずれもが本発明のポリマー組成物の生体適合性、生分解性、及び流動性又は柔軟 性を阻害しない条件で含まれる。 生物学的に活性な物質の送り出しのために、この生物学的に活性な物質はポリ マー組成物に添加される。この生物学的に活性な物質は、溶解 してポリマー組成物における合理的な一定の濃度の均質な溶液としてもよく、あ るいは分散して“充填”の望ましいレベル(生物学的に活性な物質を含む組成物 全体のグラム数に対する生物学的に活性な物質のグラム数であり、通常はパーセ ントで表される。)におけるこのポリマー組成物内での懸濁液又は分散液として もよい。 一方、この生分解性ポリマー又は生物学的に活性な薬剤は、柔軟な又は流動可 能な組成物へのこの生物学的に活性な薬剤の均質でモノリシックな分布又は微細 分散をより効率よくつくる無毒の少量の溶媒に溶解してもよいが、本発明の利点 は、好ましい態様においては、溶媒を必要とせずに流動可能な組成物をつくるこ とである。さらに、溶媒の使用は避けることが好ましい、何故なら、一旦溶媒を 含むポリマー組成物の全体又は1部が体内に置かれると、この溶媒はポリマーか ら離れて分数あるいは拡散し、体内で処理されあるいは除去されなければならず 、病気や傷で既に害をうけているときの身体の浄化能力に余計な負担をかけるこ とになる。 しかしながら、溶媒が混合を容易にし、あるいは本発明のポリマー組成物の流 動性を維持するために使用されるときには、それは無毒であるかあるいは生体適 合性でなければならず、また最少必要量が使用されるべきである。明らかに有毒 な溶媒は、生体内に1部であっても、いかなる材料にも使用してはならない。こ のような溶媒はまた投与部位において組織に刺激や壊死をもたらしてはならない 。 使用時に適当で生体適合性の溶媒の例には、N−メチル−2−ピロリドン、2 −ピロリドン、エタノール、プロピレングリコール、アセトン、酢酸メチル、酢 酸エチル、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド 、テトラヒドロフラン、カプロラクタム、ジメチルスルホキシド、オレイン酸、 又は1−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オンが含まれる。好ましい溶媒には 、溶媒和能力と生体適合性の点から、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリ ドン、ジメチルスルホキシド及びアセトンが含まれる。 流動可能な又は柔軟なデリバリーシステム その最も簡単な形態は、生分解性治療剤デリバリーシステムは、ポリマー主鎖 に組み込まれた不安定な(生分解性の)結合を有するポリマーマトリックスへの 生物学的に活性な物質の溶液又は分散液よりなるものである。この結合の切断に よって水不溶性のポリマーは水溶性で体から排せつできる低分子量のポリマーフ ラグメントに変わる。 この生物学的に活性な物質は一般的には、インビボでこのポリマーマトリック スが生分解するとすぐにこのマトリックスから放出される。いくつかの生物学的 に活性な物質については、この物質は、非拡散性物質が体液にさらされている点 までこのポリマーが分解された後にはじめて放出される。ポリマーの分解が開始 したときに、このポリマーマトリックスによって完全に囲まれている生物学的に 活性な物質は放出されはじめる。しかしながら、このメカニズムでは、剛性で固 体の移植構造体内にからまっている長いペプチド鎖はマトリックスとともに分解 されて残りのペプチド鎖から切り放されやすく、それによって分子の不完全なフ ラグメントが放出される。 本発明のポリマー組成物では、しかしながら、このポリマーは典型的にはペプ チドや蛋白が部分的に放出された後に分解する。特に好ましいメカニズムにおい ては、ペプチド鎖が本発明の組成物から放出されているときには、この組成物は 相変わらず柔軟であり、ポリマーマトリックス自身あるいはポリマーの生分解の 前に大きな分子の蛋白を少なくとも1部をこのポリマーマトリックスを通じて拡 散させる。 この組成物からの蛋白の最初の放出速度はそれ故一般的にマトリックス構造内 の通路を通じての拡散によってコントロールされ、その速度は蛋白の分子量に反 比例する。しかしながら、一旦、ポリマーの分解がはじまるとマトリックス内に 残っている蛋白は腐食の力によっても放出されるようになる。 本発明の生分解性で非晶質のマトリックスは典型的には他の鎖と会合している ポリマー鎖を含んでいる。これらの会合は、水素結合やファンデルワールス相互 作用やポリマーの結晶領域間や本質上イオン性である相互作用とは反対に、マト リックス内のポリマー鎖の単なるからみつき によって生み出されるものである。あるいはブロックコポリマーの合成や2つの 異なるポリマーの配合によって、物理的及び機械的性質の巾広く異なる粘性な“ パテ状の”材料をつくり出すことができる。 生物学的に活性な物質が蛋白のときは、特定の蛋白とポリマー材料の内の相互 作用によってこの組成物の物性がしばしば影響を受ける。重要な因子には次のも のが含まれる。 (i)蛋白の分子量:これは拡散性について重要なパラメーターである。 (ii)蛋白の等電点:これは電荷と電荷の間の相互作用を有する。 (iii)蛋白中のシステインの存在:これは分子内のジスルフィド結合の形成に 関与しうる。 (iv)蛋白の主要なアミノ酸配列:これはポリマー性材料と会合して化学修飾さ れやすくしうる。 (v)蛋白での炭水化物の存在又は不在:これはポリマー性材料との相互作用を 助長しあるいは妨げうる。 (vi)蛋白の相対的疎水性:これはポリマーの疎水性部位と相互作用しうる。 (vii)蛋白の不均質性:これは蛋白がリコンビナント法で製造されるときにし ばしば存在する。 特に好ましい態様においては、本発明の組成物は体内に注入するのに充分に流 動可能である。注入された組成物が注入あるいは他の手段で血管の多い組織と直 接接する状態に置かれた後の組織の痛みを最小限にするのに特に主要である。 本発明の組成物とポリマーの生物学的に活性な物質は均質なマトリックスを形 成してもよく、あるいはこの生物学的に活性な物質は何らかの方法でポリマーの なかにカプセル化してもよい。例えば、生物学的に活性な物質をまず微小球でカ プセル化して、次いで少なくとも微小球構造の一部を残してこのポリマーに結合 させる。あるいは、生物学的に活性な物質は本発明のポリマーとは全く混ざり合 わずに、ポリマーに溶解されるのではなくむしろ微小球として分散させてもよい 。いかなる形でも受け入れられるが、この組成物の物質性とは関係なく、生物学 的に活性 な物質のかなりの部分がホスホエステル結合の加水分解によるポリマーの生分解 より前にインビボで放出されることが好ましい。 1つの態様においては、本発明のポリマー組成物は、注入などによって液体で 投与できるが注入部位のまわりの局在化された区域に薬を維持しうる充分な粘度 を残している、柔かい、薬デリバリー“デポ”を形成するのに使用される。この ようにして形成されるデポの分解時間は選抜されたポリマーとその分子量によっ て数日から数年まで変えることができる。流動可能な形のポリマー組成物を用い ることによって、切開の必要性すら取除くことができる。いずれにしても、この 柔軟なあるいは流動可能なデリバリー“デポ”は、それが体内で占める空間の形 を、周囲の組織の外傷を最小にして調節する。 本発明の柔軟な又は流動可能なポリマー組成物は、筋肉や脂肪などの軟組織、 骨や軟骨などの硬組織、歯根膜、口、膣、直腸、鼻腔、などのキャビティー、歯 根膜空胴又は眼の盲嚢などのポケットを含む体内の如何なるところにも配置する ことができる。この組成物は開いている傷に噴霧しもしくは注ぎ、又は手術中に 部位デリバリーシステムとして使用することもできる。 本発明の組成物が流動可能であるときは火傷のようなより深い傷に注入して深 い傷跡の形成を防止することができる。この組成物はまた、異なるタイプの組織 、例えば腹部手術特に組織、臓器、補綴器具をカプセル化しうるその能力により 直接の巾着を防止する一時的なバリヤーとして働かせることもできる。 遺伝子治療においては、本発明の柔軟な又は他派流動可能な組成物は、遺伝子 を細胞に基いたシステムを含むことなく患者に送り込む手段を提供するのに有用 でありうる。特に、本発明の組成物は、そうでなければ遺伝子ベクターの直接の 送り込みができない部位へ注入しうる。さらに、継続する遺伝子治療の必要性に 基づいて、本発明の組成物からの生物学的に活性な物質を継続して放出する能力 は遺伝子ベクターをそれを含む部位へ再導入する侵入方法の繰返しの必要性を取 除くだろう。 整形外科への適用では、本発明の流動可能なあるいは柔軟な組成物は 骨の欠損や結合組織の傷の修復に有用である。例えば、この生分解性組成物は、 骨が固定されて支持されているときに、骨形成性蛋白を充填して大きな帯状の欠 損に有用な骨の植接用片を形成することができる。この組成物はまた、適当な整 形外科的空間に注入して、このポリマーマトリックスが無毒な残留物に分解され る前に、細胞の付着と増殖を容易にすることができる。 一旦注入されると、本発明のポリマー組成物は、血液、内蔵分泌物、粘膜、髄 液などの生物学的な液に少なくとも1部が接触している筈である。薬デリバリー システムには、この移植されたあるいは注入された組成物は、そのマトリックス に含まれている生物学的に活性な物質をコントロールされた速度でこの物質が使 い尽されるまで放出し続いて生分解性ポリマーマトリックスからの生物学的に活 性な物質は拡散又は溶解の一般則に従う。 次の実施例は本発明の好ましい態様を説明するものであるが、何ら本発明を限 定するものではない。全てのポリマー分子量は平均分子量である。全てのパーセ ントは、特に注記がない限り、最後のデリバリーシステムあるいは調製される処 方の重量パーセントであり、全ての合計は100重量%と等しい。 実施例 [実施例1] ポリホスホエステルP(トランス−CHDM‐HOP)の合成 アルゴン気流下で、10gのトランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール( CHDM)、1.794gの4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、15.25ml(14 .03g)のN−メチルモルホリン(NMN)、及び50mlのメチレンクロライドを ロートを備えた2507mlフラスコに移した。このフラスコのなかの溶液を攪拌しな がら−15℃まで冷却し、15.19gのヘキシルホスホロジクロリデート(HOP) を30mlのメチレンクロライドに溶解した溶液をロートを通じて加えた。反応混合 物の温度を沸点まで徐々に上界させ、一夜還流温度に保った。 この反応混合物を濾過し、濾液を蒸発乾固した。残渣を100mlのクロロホルム に再溶解した。この溶液をHClとNaClの混合物の0.1M溶液で洗浄し、無 水Na2SO4上で乾燥し、500mlエーテルに入れて急冷した(quenched)。生成 した流動可能な沈殿物を集めて真空下で乾燥し、粘稠なシロップの流動性をもつ 透明な淡黄色ゲル状のポリマーを得た、このポリマーの収率は70〜80%であった 。P(トランス−CHDM−HOP)の構造を、図1に示す31P−NMRと1H−NMR スペクトルと、FT−IRスペクトルで確認した。分子量(Mw=8584:Mn= 3076)は、ポリスチレンを検定標準として、図2に示すように、ゲルパーミエー ションクロマトグラフィー(GPC)で決定した。 [実施例2] ポリホスホエステルP(シスとトランス−CHDM‐HOP)の合成 ポリホスホエステルP(シス/トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノー ルヘキシルホスフェートを、シスとトランス−1,4−シクロヘキサンジメタノ ールの混合物を出発物質に用いた点を除いて、実施例1で前述した方法に従って 作製した。期待通り、生成したシス/トランス−P(CHDM‐HOP)は実施例1で 得られたトランス異性体よりも粘性が少なかった。 [実施例3] 低分子量P(CHDM‐HOP)の合成 アルゴン気流下で、10gのトランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール( CHDM)、15.25ml(14.03g)のN−メチルモルホリン(NMM)、及び50m Lのメチレンクロライドをロートを備えた250mL フラスコに移した。このフラスコのなかの溶液を攪拌しながら−40℃まで冷却し た。15.19gのヘキシルホスホロジクロリデート(HOP)を20mLのメチレン クロライドに溶かした溶液をロートを通じて加え、追加の10mLのメチレンクロ ライドを用いてロートを通じて洗い落した。この混合物を徐々に室温まで高め、 4時間攪拌した。 この反応混合物を濾過し、濾液を蒸発乾固した。残渣を100mLのクロロホル ムに再溶解した。この溶液を0.5M HCl−混合物溶液で洗浄し、飽和NaCl 溶液で溶液で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥し、1:5エーテル−石油混合物 に入れて急冷した。生成したオイル状沈殿物を集めて真空下で乾燥し、透明な淡 黄色粘稠物質を得た。この生成物の構造を1H−NMR、31P−NMR及びFT −IRスペクトルで確認した。 [実施例4] ポリホスホエステルP(トランス−CHDM‐BOP)の合成 アルゴン気流下で、10gのトランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール( CHDM)、0.424g(5%)の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、15. 25mL(14.03g)のN−メチルモルホリン(NMM)、及び50mLのメチレン クロライドをロートを備えた250mlフラスコに移した。このフラスコのなかの溶 液を攪拌しながら−40℃まで冷却した。13.24gのブチルホスホロジクロリデー ト(BOP)を20mLのメチレンクロライドに溶解した溶液をロートを通じて加 え、追加の10mLの メチレンクロライドを用いてロートを通じて洗い落した。この混合物を沸点まで 徐々に加熱し、4時間還流した。この反応混合物を濾過し、濾液を60℃より低く 保つように注意しながら蒸発乾固した。残渣を100mLのクロロホルムに再溶解 した。この溶液を0.5MHcl−NaCl溶液と飽和NaCl溶液で洗浄し、無 水Na2SO4で乾燥し、1:5エーテル一石油混合物に入れて急冷した。生成し たオイル状沈殿物を集めて真空下で乾燥し、透明な淡黄色粘稠物質を得た。 [実施例5] ポリホスホエステルP(トランス−CHDM‐EOP)の合成 トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)をエチルホルホ ロジクロリデート(EOP)を出発物質に用いて、実施例1の方法でポリマーP (CHDM‐EOP)を作製した。 [実施例6] P(トランス−CHDM‐HOP)の流動学的性質 P(トランス−CHDM‐HOP)は室温で流動可能なゲル状であった。このポリマ ーは25℃における定常粘度が327Pa・s(図3Bに示す。)、流水活性エネルギー が67.5KJ/mol(図3Aに示す。)であった。 [実施例7] P(トランス−CHDM‐HOP)のインビトロでの細胞毒性 カバースリップをスピンコーティング法によりP(トランス−CHDM−HOP) でコーティングした。このコーティングされたカバースリップを乾燥し、フード 付のUV照射を一夜行って殺菌した。P(トランス −CHDM‐HOP)でコーティングしたカバースリップの1枚を6ウエルプレートの 各ウエルの底に置いた。5×105個のHEK293(ヒト胚性腎)細胞を各ウエルに 入れ、37℃で72時間培養した。その結果得られた細胞形態を、組織培養ポリスチ レン(TCPS)を陽性対照として用いて調べた。P−(CHDM‐HOP)の表面で 成長した細胞はややより遅い速度で増殖した。しかしながら、このポリマー表面 で成長した細胞の形態はTCPSの表面で成長した細胞の形態と似ていた。いず れも72時間インキュベーション後のものである。このポリマーの表面で成長した EHK293細胞の形態を示す図4Aと、TCPSの表面で成長したHEK293細胞 の形態を示す図4B参照。 [実施例8] P(CHDM−アルキルホスフェート)のインビトロでの分解 次のポリホスフェートを前述のようにして作製した。 各ポリマーのサンプル50mgを5mLの0.1M,pH7.4のリン酸塩緩衡生理食塩溶 液(PBS)中で37℃でインキュベートした。程々の時点で上澄液を注き出し、 ポリマーサンプルを3回蒸留水で洗った。次いで、ポリマーサンプルをクロロホ ルムで抽出し、このクロロホルム溶液を蒸発乾固した。当初の50mgサンプルと比 較した減量を分析した。PBS中でのポリホスフェートのインビトロでの分解速 度における側鎖の構造の効果を図5にグラフで示す。 [実施例9] P(CHDM‐HOP)によるインビトロでの蛋白放出プロフィール ポリマーP(CHDM‐HOP)を蛋白FITC‐BSA(牛血清アルブミン、蛋白、蛍光標 識でラベルされている)と2:1(w/w)の比率(33%充填)で混合した。こ のポリマー蛋白混合物の測定された量(66mg又は104mg)を10mlのPBS(0.1M, pH7.4)、リン酸塩緩衡液に入れた。一定間隔(およそ毎日)でサンプルを遠心 し、上澄の緩衡液を除いて吸収分光分析(501nm)にかけ、そして、新しい量 の緩衡液をサンプルに加えた。時間に対してFICT‐BSAの累積放出パーセントを プロットして得られた放出曲線を図6にグラフで表す。両方とも蛋白の充填レベ ルは33重量%であった。 [実施例10] 各種の充填レベルでのインビトロでの蛋白放出プロフィール FITC‐BSAをP(CHDM‐HOP)と異なる充填レベル(1%,10%及び30%)で室 温で混合物が均質のペーストになるまで混合した。60mgのこの蛋白充填ポリマー ペーストを6mLの0.1mgリン酸塩緩衡液に入れ、37℃で一定で振盪を行った。 各種の時点でサンプルを遠心し、上澄液を新しい緩衡液と交換した。上澄液中の 放出されたFITC‐BSAを501nmでUV分光分析法で測定した。充填レベルの関数 としてのFITC‐BSAのインビトロでの放出動力学を図7にグラフで示す。 [実施例11] FITC‐BSAのインビトロでの蛋白放出動力学における側鎖構造の 影響 次のポリマーを前述のようにして作製した。 P(CHDM‐EOP) P(CHDM‐BOP)及び P(CHDM‐HOP) FITC‐BSAを各ポリマーと10%充填レベルで室温で混合して均質のペーストにし た。60mgのこの蛋白充填ポリマーペーストを6mLの0.1mgリン酸塩緩衡液に入 れ、37℃で一定振盪を行った。各種の時点でサンプルを遠心し、上澄液を新しい 緩衡液と交換した。上澄液中の放出されたFITC-BSAを501nmでUV分光分析法 で測定した。10%充填レベルでのFITC‐BSAのインビトロでの蛋白放出動力学に おける側鎖 の変化のインビトロでの効果を図8にグラフで示す。 [実施例12] ドキソルビシン、シスプラチン又は5−フロオロウラシルを含むP(CHDM‐HO P)ペーストをそれぞれ100mgのP(CHDM‐HOP)に1mgの所望の薬を室温で混合し て作製した。60mgの薬充填ペーストのアリコットを6mLの0.1Mリン酸塩緩衡 液に入れ37℃で一定振盪することを、それぞれ試験される薬に対する3つのサン プルに対して行った。各種の時点で上澄液を新しい緩衡液と交換した。ドキソル ビシンと5−クルオロウラシルの上澄液でのレベルをそれぞれUV分光分析法で 484nm及び280nmで定量した。シスプラチンのレベルは原子吸光分光分析器で 測定した。P(CHDM‐HOP)からのこれらの低分子量薬の放出を図9に示す。 [実施例13] P(CHDM‐HOP)からのドキソルビシンとシスプラチンのインビ トロでの同時放出プロフィール 300mgのP(CHDM‐HOP)に6mgのドキソルビシンと6mgのシスプラチンを室温で 混合し均一の分散物を形成してペーストを作製した。100mgのこのペーストのサ ンプルを10mLのリン酸塩緩衡液(pH7.4)中で37℃で振盪しながらインキュベ ートした。異なる時点でサンプルを遠心し、9mLの上澄液を引き抜いて新しい 緩衡液と交換した。引き抜いた上澄液は484nmで分光測定分析して引き抜いた 上澄液中に放出されたドキソルビシンの量を求め、シスプラチンの放出は原子吸 光分光分析器で測定した。P(CHDM‐HOP)からのシスプラチンとドキソルビシ ンの同時放出を図10にグラフで示す。 [実施例14] P(CHDM‐HOP)からのインビトロのインターロイキン−2の放 出 330mgのP(CHDM‐HOP)を3mgのIL−2と室温でスパチュラで混合して均一な 分散物としてペーストを作製した。95mgのこのP(CHDM−HOP)/IL−2ペ ーストのサンプルを37℃の5mLの0.1Mリン酸塩緩衡液(pH7.4)に入れた。 各種の時点でこのサンプルを遠心し、4mLの上澄液で引き抜いて交換した。引 き抜いた上澄液は前述のLL −2培養法を用いてIL−2を分析した。放出されたIL−2の累積パーセント をベーストに配合したIL−2の当初の量に基づいて計算した。最終時点でIL −2はまだサンプルに残っていた。日数での時間に対するP(CHDM‐HOP)マト リックスから放出されたIL−2の累積パーセントを図11にグラフで示す。 [実施例15] 組織培養におけるP(CHDM‐HOP)からのインターロイキン−2 のインビトロでの放出 凍結乾燥されたヒトインターロイキン−2(“IL−2”,18×106IU)と240m gのP(CHDM‐HOP)を室温でスパチュラで物質になるまで混合してペーストを作製 した。このP(CHDM‐HOP)/IL−2ペーストの3つの80mgサンプルを1.5mL の組織培養物(10%FCSを含むRPMI1640培地)と37℃で一定振盪下でイン キュベートした。各種の時点でサンプルを遠心し、上澄液を引き抜いて新しい培 地と交換した。引き抜いた上澄液サンプル中のIL−2の量はELISA法で測 定した。放出された生物学的に活性なIL−2の量を次のCTLL細胞培養法で 分析した。すなわち、CTLL細胞を96ウエルプレートとウエル当り2×104細 胞の濃度で入れ、引き抜いた上澄液の一部とインキュベートした。インキュベー ション2日後に細胞の増殖速度をWST−1アッセイで評価した。検量線を組織 培養用培地におけるP(CHDM‐HOP)からのIL−2の放出のアッセイのために 平行に設けた。IL−2の維持された放出によってつくられた検量線を図12に示 す。生物学的な活性の30%が全ての時点で保持されていることが完全データによ って確かめられた。 [実施例16] P(CHDM‐HOP)からのインターロイキン−2のインビボでの放 出 P(CHDM‐HOP)のサンプルを2.5MRadsでのガンマ線で殺菌し、実施例15で前 述した方法と同じやり方でIL−2を無菌的に混合した。6−8週令の6匹雌の Balb/cマウスに3.5×10「IUのIL−2を含む50mgのIL−2ポリマーペース トサンプルを皮下注射した。2匹の追加のマウスにはIL−2の同じ投与量を大 きな丸薬で注入し、2匹の追 加のマウスには対照としてブランクのP(CHDM‐HOP)を注入した。 各種の時点で50μLの血液を尾静脈から集めた。各グループの血液サンプルは 一緒にして1%BSA加HBSSで希釈した。この血清を分離して前述のIL− 2アッセイを行った。P(CHDM−HOP)/IL−2充填ペースト注入後3週間ま で血清中に検出可能なレベルでIL−2が存在し、IL−2の放出の維持がイン ビボで達成された。これに対し、IL−2丸薬を注入されたマウスではIL−2 のレベルは48時間後には検出不可能になった。図13はIL−2の投与が丸薬であ るかP(CHDM−HOP)マトリックスに分散されたものであるかによる薬物動態 学をグラフで比較したものである。図14は、このインビボ実験での皮下注射部位 の組織学的検査を表している。 [実施例17] P(トランス−CHDM‐HOP)のインビボでの生体適合性 ポリマーP(トランス−CHDM‐HOP)を実施例1に記載した方法で合成した。 注入を容易にするためにエチルアルコールを容量%で10%と20%のレベルでポリ マーに加えて粘度を減少させた。このポリマーのみの25μL、10%アルコールを 含むポリマー25μL及び20%アルコールを含むポリマー25μLのサンプルをスプ ラークデューリーラットの背筋に注入した。注入部位の組織を注入3日後又は13 日後に採取し、パラフィン組織用に処理し、ヘマトキシレン、エオシン塗料で染 色し、分析した。医薬グレードのシリコンオイルを対照群のラットには注入した 。 エタノールで希釈したポリマーを注入したラットの背筋部位の組織検査を行っ たところ、急性の刺激に対する応答はみられなかった。マクロフアージの存在レ ベルは医薬グレードのシリコンオイルを注入した対照群と同程度であり、3日目 又は13日目に取り出したサンプルのいずれにおいても神経糸は存在しなかった。 [実施例18] インビトロでの腫瘍モデルでの薬の感度 薬としてドキソルビシン“DOX”、シスプチン又は5−フルオロウラシル( “5−FU”)を用いてメラノーマ細胞株B16/F10に対しインビトロでの研究 を行った。このB16/F10細胞を異なる濃度のDOX、 シスプラチン及び5−FUの存在下で培養した。このデータによれば、DOXは 0.1μg/mLであってもこの細胞培養物に対して最も強い阻害効果を示した。 [実施例19] インビトロでの腫瘍モデルにおけるインターロイキン−2とドキ ソルビシンのP(CHDM‐HOP)からのコントロールされたデリバリー 凍結乾燥したインターロイキン−2(“IL−2”)をキロンから購入し、マ ウスインターフェロン−γ(“mIFN‐γ”)はベーリンガーマンハイムから 入手し、ドキソルビシン塩酸塩(“DOX”)はシグマから入手した。6−8週 令のC57BL/6マウスはチャールスリバーから入手した。攻撃性ミエローマ細 胞株B16/F10はマウスに腫瘍を発生させるのに用い、この細胞は毎週継代して 維持した。ポリマーP(CHDM‐HOP)は実施例1に記載した方法で合成した。 マウスは表IIに示すようにランダムにグループに割り当てた。ミエローマ細胞 株の細胞で腫瘍注入した日を0日とした。各マウスはリン酸塩緩衡生理食塩溶液 (PBS)に入れた腫瘍細胞50μl(105)を左の脇腹皮下注入した。3日目と 7日目に、腫瘍を有するマウスの右脇腹に次のいずれかの処方で注入を行った。 (1)IL−2の大きな丸薬、(2)DOXの大きな丸薬、(3)IL−2のポリマーペ ースト、(4)DOXのポリマーペースト、(5)IL−2とDOXを両方含むポリマ ーベースト、(6)IL−2とmIFN−γを両方含むポリマーペースト、対照群 と陰性対照群には3日目又は7日目には注入をしなかった。 IL−2又はDOXの大きな丸薬調剤は注入直前にIL−2又はDOXの適当 量を50μlの等張溶液に溶解して調製した。IL−2、DOX、IL−2とDO Xの両方の混合物は又はIL−2とmIFN−γの混合物のポリマーペーストの 処方は、50μlの殺菌したP(CHDM‐HOP)にこの薬を均質になるまで混合して 調製した。 瘍成長28日目と42日目に各種のマウスの腫瘍の大きさを測定した。その結果を 下記の表IIIに示すが、この表は28日目と42日目の腫瘍の体積の成長の数値デー タと薬でグループ化された実験で生き残ったマウスの数を示している。腫瘍の体 積はOsiekaら,1981の方法に従って、長さと巾の2乗の積の半分として計算した 。 *平均の標準誤差 これらの測定に基いて、28日目(腫瘍移植後4週間)の腫瘍の大きさを図15に、 42日目(腫瘍移植後6週間)のものを図16にそれぞれグラフで示した。これらの グラフは、腫瘍をもっているマウスに対して与えられた治療の相違によって細分 化されてプロットされている。 28日目の結果は、対照群(治療なしの腫瘍)とIL−2の丸薬注入と比べて、 ポリマー/IL−2ペースト注入を受けたマウスのグループは腫瘍の成長を遅ら せることに成功した。しかしながら、7日目までポリマー/IL−2ペースト注 入を受けていないマウスのグループでは7日目までに腫瘍は既にかなりの大きさ になっていて、腫瘍の大きさの有意な減少は観察されなかった。 すぐれた腫瘍の減少はIL−2とDOXの組合せで得られた、IL−2とDO Xの両方を含むポリマーペーストの注入で治療した腫瘍の平均サイズは対照群の 腫瘍と比べてかなり小さかった。特に、3日目にIL−2とDOX/ポリマーペ ーストを受けたマウスの平均の腫瘍サイズは、対照群のものが2458mm3であっ たのに対し、657.3mm3であった。治療が腫瘍成長7日目まで遅れても、IL− 2とDOXの両方を含むポリマーペースト処方ではやはり治療効果がみられた。 IL−2とDOXの両方を含むポリマーペーストの3日目の注入が腫瘍の成長 を遅らせる最もよい結果を与えることが腫瘍成長42日目の結果によっても認めら れた。本発明のポリマーペーストにおけるIL−2とDOXの組合せの療法では 、より多くの試験動物で腫瘍のサイズがより小さくなった。図15に示す分布デー タによれば、IL−2とDOXを組み合わせたポリマーペースト療法では、DO Xのみのポリマーペースト注入の場合の範囲の内側にある唯一のマウスと比較し て、1000mm3より小さい腫瘍を持つ4匹のマウスがいた。腫瘍成長42日目での 評価のように、IL−2単独では最も望ましい効果は得られないこともまた明ら かにされた。28日目での小さな腫瘍サイズの良好な分布にもかかわらず、長期間 の生存データはこの時点での腫瘍成長の進行ばかりでなく、長期間継続するコン トロールされたIL−2のデリバリーの欠如によっても悪影響を受けているよう に思われた。IL−2とDOXの両方のポリマ ーペースト処方では、ポリマーはゆっくり分解し、治療剤の拡散速度をずっと徐 々に低下させていく。 しかしながら、各グループ内の腫瘍サイズの分布の有意差から、表IIIに見ら れるような平均の腫瘍サイズは完全な画をもたらさない。本発明の治療の意義の より充分な理解は、腫瘍移植後6週間の腫瘍サイズの分散度を示す図16の分布グ ラフと、DOX単独又はIL−2とDOXの組合せを含むペーストを3日目に注 入した動物の群を除いて、42日目の測定の前に全てのグループのマウスが大量死 したことを示す図17の生存曲線の比較データによって得ることができる。こうし て、これらのデータは全体として、ペーストに入れたIL−2とDOXの組合せ の療法によって腫瘍の成長をかなり遅らせ、延命させることを示している。 DOSを含むポリマーペースト注入後約3−4日の早い死は、少なくとも1因 がこれらの弱い動物に与えるDOXの毒性作用によるものと思われた。DOX丸 薬は早い死をもたらさなかったが、これは丸薬で注入されたDOXの体内での早 い分配と排除によるのであろう。 〔実施例20〕 パクリタキセルのP(CHDM‐HOP)又はP(CHDM‐HOP)への 含有 実施例1のP(CHDM‐HOP)と実施例5のP(CHDM‐EOP)のポリマーのそれぞ れ100mgをエタノールに約50%の濃度で溶解した。ポリマーが完全に溶解してか ら、5mgのパクリタキセル粉末(化学療法薬)をこの溶液に加えてこの粉末が完 全に溶解するまで攪拌した。この溶液を氷水に注入してポリマー組成物を沈殿さ せた。得られた懸濁液を遠心し、傾瀉し、一夜凍結乾燥して粘稠なゲル状生成物 を得た。 〔実施例21〕 パクリタキセルのP(CHDM‐HOP)とPC(HDM‐EOPから のインビトロでの放出 試験する実施例20のパクリタキセルポリマー処方の両方5mgを1.7mLの小型 プラスチック遠心管に入れて、80%PBSと20%PEG400の混合緩衝液1mL とともに37℃でインキュベートした。供試する各処方の4つのサンプルを調製し た。およそ毎日である特定時点で、このPBS:PEG緩衝液をHPLCによる パクリタキセル分析用に注ぎ出し、 この小型遠心管に新しい緩衝液を加えた。この放出研究は26日目で停止し、この 時点でポリマーに残っているパクリタキセルを溶媒で押出してパクリタキセルの 物質収支を求めた。 両ポリマーからのパクリタキセルの放出で得られた放出関係を図18に示す。パ クリタキセルの全回収率はP(CHDM‐HOP)処方では65%、P(CHDM‐HOP処方で は75%であった。 〔実施例22〕 P(CHDM‐HOP)/リドカインペーストの調製 P(CHDM‐HOP)とリドカイン(塩基、シグマ、Cat#L−7757)のペーストを次 のように機械的に混合して調製した。すなわち、60mgのP(CHDM‐HOPと16mgの リドカインをガラス顕微鏡スライド上に計量した。このポリマーとリドカイン薬 をスパチュラで均一混合物が得られるまで充分に混合した。得られたリドカイン /ポリマー混合物は、リドカインが固体で残っている24%w/wリドカインペース トであった。 〔実施例23〕 P(CHDM‐HOP)からのリドカインのインビトロでの放出 上記の実施例22で調製したリドカイン/ポリマー混合物の約10mgを37℃でシェ ーカーの上にある2.0mLのリン酸塩緩衝溶液(PBS)(0.1M、pH7.4)に入 れた。この緩衝液を特定時点ごとに交換し、サンプルを引き抜いた。ポリマーか らサンプルへ放出されたリドカインはHLPCで分析した。 リドカイン/ポリマー混合物の3つの異なるサンプルの結果を図19にグラフで 示した。図20Aは、インキュベーション時間を関数とするリドカインの放出累積 量を表わし、図20Bは、時間の平方根に対する放出されたリドカインの累積量を 示しており、そこでは薬の約90%が1週間の間に放出されたことを示している。 リドカインの放出量と時間の平方根の間の直線関係は薬放出のメカニズムが試験 期間の間主に拡散によっていることを示した。 〔実施例24〕 インビボでのラットの坐骨神経モデルでのP(CHDM−HOP )からのリドカインの放出 単一頸静脈カテーテルを体重が約150−200gの雄のスプラーグーデュ ュウリーラットに挿入した。このラットを約0.3〜0.4mLの麻酔薬カクテテル(25 mg/mLケタミン、2.5mg/mLキシラジン及び14.5%200プルーフエタノール) をi.p.注射して麻酔した。この動物の坐骨神経を同定した。各動物に、P(CHDM ‐HOP)又は生理食塩水に入れた25mg又は50mgのリドカインを坐骨神経に1回注 射してこの神経をブロックした。対照群のラットにはポリマーだけを同量坐骨神 経に注射した。 ラットはずっと観察し、運動と有害受容器の両方の応答について次のように採 点した。 運動応答と機能 正常運動機能=0 少し足を引きずる=1 かなり足を引きずる=2 及び 運動機能なし=3 有害受容器応答と機能 正常有害受容器応答=0 有害受容器応答が少し遅れる=1 有害受容器応答が遅れる=2 及び 有害受容器応答なし=3 血液サンプルをやはり特定時点ごとに集めて、リドカインの血清濃度をHLPC で分析した。 図22は、P(CHDM‐HOP)又は生理食塩水に入れたリドカイン25mgを注射後時 間と最大運動機能効果のパーセントのプロットを示す。このグラフでの100パー セントの最大パーセント効果は“運動応答なし”に対する“3”点を表わしてい る。リドカインを含む調剤を注射されたラットは全て注射後1時間の間完全に運 動がブロックされていた。下記の表IVは、生理食塩水又はP(CHDM‐HOP)に入 れたリドカインの注射後のリドカインブロッキング効果の持続時間をまとめたも のである。P(CHDM‐HOP)に入れたリドカインの運動機能ブロックの持続時間はリドカイ ン生理食塩水によって得られるものよりも明らかに長かった。しかしながら、運 動機能をブロックする範囲は1部だけであり、ラットはその足を少し引きずりな がら動くことができた。完全な運動ブロックの増加はよりリドカイン濃度が高い 50mgのリドカインにおいてすら極めて少ないことも注目される。 下記の表Vは、生理食塩水又はP(CHDM‐HOP)に入れた25mgのリドカイン投 与後の有害受容器応答が完全にブロックされたラットのパーセントを表わす。リドカイン/生理食塩水と比較して、リドカイン/P(CHDM‐HOP)処方ではリ ドカインの知覚ブロッキング効果がかなり延長された。 図21は、P(CHDM‐HOP)又は生理食塩水に入れた25mgのリドカインを注射後 の時間に対する最大有害受容器効果のパーセントをプロットしたものである。こ のグラフの100%の最大パーセント効果は“3”点、すなわち“有害受容器応答 なし”を表わしている。再度、生理食塩 水中のリドカインからのデータと比較すると、リドカイン/P(CHDM‐HOP)グ ループでは局部的な麻酔効果がかなり長くなっていることが観察された。 リドカイン/生理食塩水とリドカイン/P(CHDM‐HOP)処方の両方とも知覚 のブロックからの完全な回復よりもかなり早く運動のブロックからの回復が起っ たことも注目される。これらのラットはしばしば彼らの後肢で動き回り、苦痛の 刺激に対する明らかな応答は運動機能が回復してからかなり後に回答するので、 本発明の薬剤組成物は臨床における局所麻酔の投与と慢性の苦痛の管理に充分に 適していると信じられる。 図23は、生理食塩水に入れた25mgのリドカイン、P(CHDM‐HOP)に入れた25m gのリドカイン、及びP(CHDM‐HOP)に入れた50mgのリドカインの注入後の血清 中のリドカインの濃度を示すものである。このポリマー処方でのリドカインの濃 度の増加によって、麻酔作用の持続時間は体循環でのリドカインの濃度の増加が ほとんどなしに延長され、大多数の薬の拡散が局所に制限されていることが示さ れた。 これまで説明してきた本発明は、多くのやり方に変えられることは明らかであ ろう。このような変更は本発明の精神と範囲からの離脱とはみなされないもので あり、全てのこのような変更は次のクレームの範囲に含まれることを意味してい る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08G 79/04 C08G 79/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ウエンビン・ダング アメリカ合衆国 メリーランド州21234, バルチモア,ターレトンレイン,2320F (72)発明者 ハイ−クアン・マオ アメリカ合衆国 メリーランド州21204, トウソン,ステフェンソンレイン,334, アパートメントC8 (72)発明者 イリーナ・シパノバーカディヤラ アメリカ合衆国 メリーランド州21231, バルチモア,ランカスターストリート 1531 (72)発明者 カム・ダブリュー・レオング アメリカ合衆国 メリーランド州21042, エリコットシティー,ブレコンショアロー ド,10242 (72)発明者 ツオング・ツアオ アメリカ合衆国 メリーランド州21234, バルチモア,ターレトンレイン,2320F (72)発明者 ジェームズ・ピー・イングリッシュ アメリカ合衆国 アラバマ州35043,チェ ルシー,カントリーロード39,2440

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式Iに示される繰返しモノマー単位を有するポリマーよりなる生分解性で 、流動可能な又は柔軟なポリマー組成物 式中、RとR’は独立して直鎖又は分岐状の脂肪族であり、無置換でも1以上の 非阻害性置換基で置換されていてもよい。 Lは2価の脂環式基であり、 R”はM、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、複素環式 又はヘテロシクロオキシよりなる群より選ばれたものであり、 nは5−1000であり、 この生分解性ポリマー組成物は生分解前及び生分解時の両方とも生体適合性を有 している。 2.RとR’のそれぞれが1から7の炭素原子を有する分岐又は直鎖のアルキ レン基である請求の範囲第1項のポリマー組成物。 3.RとR’がメチレン基又はエチレン基である請求の範囲第1項のポリマー 組成物。 4.R”がアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基又はヘテロ シクロオキシ基である請求の範囲第1項のポリマー組成物。 5.R”がアルコキシ基である請求の範囲第1項のポリマー組成物。 6.nが5から500である請求の範囲第1項のポリマー組成物。 7.Lが無置換又は非阻害性置換基で置換された脂環式基である請求の範囲第 1項のポリマー組成物。 8.Lがシクロヘキシレンである請求の範囲第7項のポリマー組成物。 9.前記のポリマーが追加の生体適合性モノマー単位を含み、又は他の生体適 合性ポリマーと混合されている請求の範囲第1項のポリマー組成物。 10.前記のポリマーの分子量(Mw)が約2,000から400,000ダルトンである請 求の範囲第1項のポリマー組成物。 11.前記の組成物が少なくとも1つの生物学的に活性な物質も含んでいる請求 の範囲第1項のポリマー組成物。 12.前記の生物学的に活性な物質がペプチド、ポリペプチド、蛋白、アミノ酸 、多糖類、成長因子、坑脈管形成因子、インターフェロン又はサイトカイン、坑 原生物質及びこれらの物質のプロ医薬よりなる群から選ばれたものである請求の 範囲第11項のポリマー組成物。 13.前記の生物学的に活性な物質が治療薬又はプロ医薬である請求の範囲第11 項のポリマー組成物。 14.前記の薬が坑新生物剤、局所麻酔薬、抗生物質、坑ウイルス剤、坑菌剤、 坑炎症剤、坑凝固剤、ワクチンの塗布に適する抗原生物質及びこれらの物質のプ ロ医薬よりなる群から選ばれたものである請求の範囲第13項のポリマー組成物。 15.前記の生物学的に活性な物質と前記のポリマーが非晶質でモノリシックな マトリックスを形成している請求の範囲第11項のポリマー組成物。 16.前記のポリマー組成物が無毒であり、注入されあるいは他の手段で血管の 多い組織に緊密に接する状態に置かれたときに組織への刺激が最小である請求の 範囲第1項のポリマー組成物。 17.1つの組織の他へのゆ着を防止し又は臓器もしくは組織をカプセル化する 一時的なパリヤーフィルムであって、該バリヤーフィルムが請求の範囲第1項の ポリマー組成物よりなるもの。 18.式Iに示される繰返しモノマー単位を有するポリマーよりなる生分解性で 、流動可能な又は柔軟なポリマー組成物 式中、RとR’は独立して直鎖又は分岐状の脂肪族であり、無置換でも1以上の 非阻害性置換基で置換されていてもよい。 Lは2価の脂環式基であり、 R”はM、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、複素環式 又はヘテロシクロオキシよりなる群より選ばれたものであり、 nは5−1000であり、 この生分解性ポリマー組成物は生分解前及び生分解時の両方とも生体適合性を有 しており、 そして、R,R’及びR”の1以上が生理的環境において放出されうる形態の 生物学的に活性な物質である。 19.RとR’のそれぞれが1から7の炭素原子を有する分岐又は直鎖のアルキ レン基である請求の範囲第18項のポリマー組成物。 20.RとR’がメチレン基又はエチレン基である請求の範囲第18項のポリマー 組成物。 21.R”がアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基又はヘテロ シクロオキシ基である請求の範囲第18項のポリマー組成物。 22.R”がアルコキシ基である請求の範囲第18項のポリマー組成物。 23.nが5から500である請求の範囲第18項のポリマー組成物。 24.Lが無置換又は非阻害性置換基で置換された脂環式基である請求の範囲第 18項のポリマー組成物。 25.Lがシクロヘキシレンである請求の範囲第24項のポリマー組成物。 26.前記のポリマーが追加の生体適合性モノマー単位を含み、又は他の生体適 合性ポリマーと混合されている請求の範囲第18項のポリマー組 成物。 27.前記のポリマーの分子量(Mw)が約2,000から400,000ダルトンである請 求の範囲第18項のポリマー組成物。 28.R”が生物学的に活性な物質である請求の範囲第18項のポリマー組成物。 29.R又はR’が生物学的に活性な物質である請求の範囲第18項のポリマー組 成物。 30.前記の生物学的に活性な物質がペプチド、ポリペプチド、蛋白、アミノ酸 、多糖類、成長因子、ホルモン、坑脈管形成因子、インターフェロン又はサイト カイン、坑原生物質及びこれらの物質のプロ医薬よりなる群から選ばれたもので ある請求の範囲第18項のポリマー組成物。 31.前記の生物学的に活性な物質が治療薬又はプロ医薬である請求の範囲第18 項のポリマー組成物。 32.前記の薬が坑新生物剤、局所麻酔薬、抗生物質、坑ウイルス剤、坑菌剤、 坑炎症剤、坑凝固剤、ワクチンの塗布に適する抗原生物質及びこれらの物質のプ ロ医薬よりなる群から選ばれたものである請求の範囲第31項のポリマー組成物。 33.前記のポリマー組成物が無毒であり、注入されあるいは他の手段で血管の 多い組織に緊密に接する状態に置かれたときに組織への刺激が最小である請求の 範囲第18項のポリマー組成物。 34.式Iに示される繰返しモノマー単位を有するポリマーよりなる生分解性で 、流動可能な又は柔軟なポリマー組成物よりなり、移植、注入又は他の手段で全 体又は1部が体内に置かれるのに有用な柔軟な物品。 式中、RとR’は独立して直鎖又は分岐状の脂肪族であり、無置換でも1以上の 非阻害性置換基で置換されていてもよい。 Lは2価の脂環式基であり、 R”はM、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、複素環式 又はヘテロシクロオキシよりなる群より選ばれたものであり、 nは5−1000であり、 この生分解性ポリマー組成物は生分解前及び生分解時の両方とも生体適合性を有 している。 35.RとR’のそれぞれが1から20の炭素原子を有する分岐又は直鎖のアルキ レン基である請求の範囲第34項の物質。 36.R”がアルコキシ基である請求の範囲第34項の物質。 37.Lが1から20炭素原子を有し、無置換又は非阻害性置換基で置換された脂 環式基である請求の範囲第34項の物質。 38.nが5から500である請求の範囲第34項の物質。 39.前記のポリマーが追加の生体適合性モノマー単位を含み、又は前記のポリ マー組成物が1以上の追加の生体適合性ポリマーを含んでいる請求の範囲第34項 の物質。 40.前記の生物学的に活性な物質がペプチド、ポリペプチド、蛋白、アミノ酸 、多糖類、成長因子、ホルモン、坑脈管形成因子及び他の坑新生物剤、インター フェロン又はサイトカイン、坑原生物質及びこれらの物質のプロ医薬よりなる群 から選ばれたものである請求の範囲第34項の物質。 41.前記の生物学的に活性な物質が治療薬又はプロ医薬である請求の範囲第34 項の物質。 42.前記の薬が化学療法剤、局所麻酔薬、抗生物質、坑ウイルス剤、坑菌剤、 坑炎症剤、坑凝固剤、ワクチンの医薬よりなる群から選ばれたも請求の範囲第34 項の物質。 43.前記の生物学的に活性な物質と前記のポリマーが非晶質でモノリシックな マトリックスを形成している請求の範囲第34項の物質。 44.前記のポリマー組成物が無毒であり、注入されあるいは他の手段で血管の 多い組織に緊密に接する状態に置かれたときに組織への刺激が 最小である請求の範囲第34項の物質。 45.次のステップよりなる生物学的に活性な物質のコントロールされた放出方 法。 (a)生物学的に活性な物質を式Iに示される繰返しモノマー単位を有する 生分解性ポリマーと組み合わせて流動可能な又は柔軟な組成物を形成し、そして 、 式中、RとR’は独立して直鎖又は分岐状の脂肪族であり、無置換でも1以 上の非阻害性置換基で置換されていてもよい。 Lは2価の脂環式基であり、 R”はM、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、複素環 式又はヘテロシクロ被素環式オキシよりなる群より選ばれたものであり、 nは5−1000であり、 この生分解性ポリマー組成物は生分解前及び生分解時の両方とも生体適合性 を有している。 (b)該ポリマー組成物を、該ポリマー組成物が少なくとも1部が生物学的 液に接するようにインビボでの体内の予め選定しておいた部位に一部あるいは全 部設置する 46.RとR’のそれぞれが1から20の炭素原子を有する分岐又は直鎖のアルキ レン基である請求の範囲第45項の方法。 47.R”がアルコキシ基である請求の範囲第45項の方法。 48.Lが1から20炭素原子を有し、無置換又は非阻害性置換基で置換された脂 環式基である請求の範囲第45項の方法。 49.nが5から500である請求の範囲第45項の方法。 50.前記のポリマーが追加の生体適合性モノマー単位を含み、又は前 記のポリマー組成物がl以上の追加の生体適合性ポリマーを含んでいる請求の範 囲第45項の方法。 51.前記の生物学的に活性な物質がペプチド、ポリペプチド、蛋白、アミノ酸 、多糖類、成長因子、ホルモン、坑脈管形成因子及び他の坑新生物剤、インター フェロン又はサイトカイン、坑原生物質及びこれらの物質のプロ医薬よりなる群 から選ばれたものである請求の範囲第45項の方法。 52.前記の生物学的に活性な物質が治療薬又はプロ医薬である請求の範囲第45 項の方法。 53.前記の薬が化学療法剤、局所麻酔薬、抗生物質、坑ウイルス剤、坑菌剤、 坑炎症剤、坑凝固剤、ワクチンの医薬よりなる群から選ばれたも請求の範囲第52 項の方法。 54.前記の生物学的に活性な物質と前記のポリマーが非晶質でモノリシックな マトリックスを形成している請求の範囲第45項の方法。 55.前記のポリマー組成物が無毒であり、注入されあるいは他の手段で血管の 多い組織に緊密に接する状態に置かれたときに組織への刺激が最小である請求の 範囲第45項の方法。 56.前記の薬がβ−アドレナリン性ブロッキング剤、同化剤、アンドロゲン性 スラロイド、制酸薬、抗喘息薬、抗アレルゲン物質、抗コレステロール血症及び 抗脂質薬、抗コリン性剤と交感神経興奮性剤、抗痙攣剤、抗下痢剤、抗吐剤、抗 高血圧症剤、抗感染症剤、抗マラリア剤、抗うつ剤、抗嘔吐剤、抗肥満症剤、抗 パーキンソン病剤、解熱及び鎮痛剤、抗ケイレン剤、抗トロンボチック剤、抗尿 酸血症剤、抗アンギナ剤、抗ヒスタミン剤、抗咳嗽剤、食欲抑制剤、ベンゾフェ ナントリジンアルカロイド、生物学的製剤、心臓作用剤、脳拡張剤、冠状拡張剤 、充血除去剤、利尿剤、診断剤、赤血球造血剤、エストロゲン、去痰剤、胃腸鎮 静剤、液素性剤、過血糖症剤、睡眠薬、低血糖症剤、イオン交換剤、緩下剤、ミ ネラル補給剤、縮瞳剤、粘液溶解剤、筋神経薬、栄養物質、血管拡張剤、月経前 期剤、プロスタグランジン、精神精力剤、精神療法剤、鎮静剤、興奮剤、甲状腺 及び抗甲状腺剤、トランキライザー、ウテリン 弛緩剤、ビタミン、及びこれらの物質のプロ医薬よりなる群から選ばれたもので ある請求の範囲第13項のポリマー組成物。 57.前記の薬がβ−アドレナリン性ブロッキング剤、同化剤、アンドロゲン性 スラロイド、制酸薬、抗喘息薬、抗アレルゲン物質、抗コレステロール血症及び 抗脂質薬、抗コリン性剤と交感神経興奮性剤、抗痙攣剤、抗下痢剤、抗吐剤、抗 高血圧症剤、抗感染症剤、抗マラリア剤、抗うつ剤、抗嘔吐剤、抗肥満症剤、抗 パーキンソン病剤、解熱及び鎮痛剤、抗ケイレン剤、抗トロンボチック剤、抗尿 酸血症剤、抗アンギナ剤、抗ヒスタミン剤、抗咳嗽剤、食欲抑制剤、ベンゾフェ ナントリジンアルカロイド、生物学的製剤、心臓作用剤、脳拡張剤、冠状拡張剤 、充血除去剤、利尿剤、診断剤、赤血球造血剤、エストロゲン、去痰剤、胃腸鎮 静剤、液素性剤、過血糖症剤、睡眠薬、低血糖症剤、イオン交換剤、緩下剤、ミ ネラル補給剤、縮瞳剤、粘液溶解剤、筋神経薬、栄養物質、血管拡張剤、月経前 期剤、プロスタグランジン、精神精力剤、精神療法剤、鎮静剤、興奮剤、甲状腺 及び抗甲状腺剤、トランキライザー、ウテリン弛緩剤、ビタミン、及びこれらの 物質のプロ医薬よりなる群から選ばれたものである請求の範囲第31項のポリマー 組成物。 58.前記の薬がβ−アドレナリン性ブロッキング剤、同化剤、アンドロゲン性 スラロイド、制酸薬、抗喘息薬、抗アレルゲン物質、抗コレステロール血症及び 抗脂質薬、抗コリン性剤と交感神経興奮性剤、抗痙攣剤、抗下痢剤、抗吐剤、抗 高血圧症剤、抗感染症剤、抗マラリア剤、抗うつ剤、抗嘔吐剤、抗肥満症剤、抗 パーキンソン病剤、解熱及び鎮痛剤、抗ケイレン剤、抗トロンボチック剤、抗尿 酸血症剤、抗アンギナ剤、抗ヒスタミン剤、抗咳嗽剤、食欲抑制剤、ベンゾフェ ナントリジンアルカロイド、生物学的製剤、心臓作用剤、脳拡張剤、冠状拡張剤 、充血除去剤、利尿剤、診断剤、赤血球造血剤、エストロゲン、去痰剤、胃腸鎮 静剤、液素性剤、過血糖症剤、睡眠薬、低血糖症剤、イオン交換剤、緩下剤、ミ ネラル補給剤、縮瞳剤、粘液溶解剤、筋神経薬、栄養物質、血管拡張剤、月経前 期剤、プロスタグランジン、精神精力剤、精神療法剤、鎮静剤、興奮剤、甲状腺 及び抗甲状腺剤、トランキライザー、ウテリン 弛緩剤、ビタミン、及びこれらの物質のプロ医薬よりなる群から選ばれたもので ある請求の範囲第41項のポリマー組成物。 59.前記の薬がβ−アドレナリン性ブロッキング剤、同化剤、アンドロゲン性 スラロイド、制酸薬、抗喘息薬、抗アレルゲン物質、抗コレステロール血症及び 抗脂質薬、抗コリン性剤と交感神経興奮性剤、抗痙攣剤、抗下痢剤、抗吐剤、抗 高血圧症剤、抗感染症剤、抗マラリア剤、抗うつ剤、抗嘔吐剤、抗肥満症剤、抗 パーキンソン病剤、解熱及び鎮痛剤、抗ケイレン剤、抗トロンボチック剤、抗尿 酸血症剤、抗アンギナ剤、抗ヒスタミン剤、抗咳嗽剤、食欲抑制剤、ベンゾフェ ナントリジンアルカロイド、生物学的製剤、心臓作用剤、脳拡張剤、冠状拡張剤 、充血除去剤、利尿剤、診断剤、赤血球造血剤、エストロゲン、去痰剤、胃腸鎮 静剤、液素性剤、過血糖症剤、睡眠薬、低血糖症剤、イオン交換剤、緩下剤、ミ ネラル補給剤、縮瞳剤、粘液溶解剤、筋神経薬、栄養物質、血管拡張剤、月経前 期剤、プロスタグランジン、精神精力剤、精神療法剤、鎮静剤、興奮剤、甲状腺 及び抗甲状腺剤、トランキライザー、ウテリン弛緩剤、ビタミン、及びこれらの 物質のプロ医薬よりなる群から選ばれたものである請求の範囲第52項のポリマー 組成物。
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