JP2010202785A - 液晶性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】極薄肉の成形品においても良好な難燃性を有し、耐加水分解性に優れた成形品を得ることができる液晶性ポリエステル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)特定の構造単位(I)−(−O−Ph−CO−)−、(II)−(−O−R1−O−)−、および(IV)−(−CO−R2−CO−)−、または(I)−(−O−Ph−CO−)−、(II)−(−O−R1−O−)−、(III)−(−O−CH2CH2−O−)−および(IV)−(−CO−R2−CO−)−(ただしR1、R2は特定の芳香環を有する構造の基を示す)からなる液晶性ポリエスエル樹脂100重量部に対して、(B)下記構造式からなる有機リン化合物を0.5〜15重量部、
(C)シリカ0.01〜5重量部を含有液晶性ポリエステル樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(A)特定の構造単位(I)−(−O−Ph−CO−)−、(II)−(−O−R1−O−)−、および(IV)−(−CO−R2−CO−)−、または(I)−(−O−Ph−CO−)−、(II)−(−O−R1−O−)−、(III)−(−O−CH2CH2−O−)−および(IV)−(−CO−R2−CO−)−(ただしR1、R2は特定の芳香環を有する構造の基を示す)からなる液晶性ポリエスエル樹脂100重量部に対して、(B)下記構造式からなる有機リン化合物を0.5〜15重量部、
(C)シリカ0.01〜5重量部を含有液晶性ポリエステル樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、難燃性が優れ、かつ良好な機械的特質および耐加水分解性を備えた耐熱性の優れた液晶性ポリエステル樹脂組成物に関するものである。
近年プラスチックの高性能化に対する要求がますます高まり、種々の新規性能を有するポリマーが数多く開発され、市場に供されているが、中でも分子鎖の平行な配列を特徴とする光学異方性の液晶性ポリエステルなどの液晶性樹脂が優れた成形性と機械的性質を有する点で注目され、機械部品、電気・電子部品などに用途が拡大されつつある。中でも良流動性を必要とするコネクタなどの電気・電子部品に用いられている。
このような液晶性樹脂の良流動性を生かした薄肉成形品や複雑な形状の成形品では、近年、機器の小型化や軽量化に伴い、さらなる薄肉化や形状の複雑化が進みつつある。このような電気・電子部品や機械部品に用いられる薄肉部を有する成形品では、難燃性が要求されるために、種々の方法が検討されている。
例えば、特許文献1にはハロゲン系の難燃剤を添加する方法、特許文献2にはシリコーンを添加する方法、特許文献3、特許文献4にはリン系化合物を添加する方法、特許文献5、特許文献6には赤燐を添加する方法などが開示されている。
しかしながらハロゲン系難燃剤やリン系化合物を添加する公知の方法では、難燃性がある程度向上するが、0.5mm以下の薄肉部を有するようなコネクタなどの精密成形品においては、まだ十分ではない。
よって本発明は、上述の問題を解決し、極薄肉の成形品においても良好な難燃性を有する液晶性ポリエステル樹脂組成物が得られ、かつ耐加水分解性に優れた成形品を得ることを課題とする。
すなわち本発明は、
1.(A)下記構造単位(I)、(II)および(IV)、または(I)、(II)、(III)および(IV)からなる液晶性ポリエスエル樹脂100重量部に対して、
1.(A)下記構造単位(I)、(II)および(IV)、または(I)、(II)、(III)および(IV)からなる液晶性ポリエスエル樹脂100重量部に対して、
(ただし式中のR1は
から選ばれた1種以上の基を示し、R2は
から選ばれた1種以上の基を示す。ただし式中Xは水素原子または塩素原子を示す。)
(B)有機リン化合物を0.5〜15重量部、
(C)シリカ0.01〜5重量部を含有する液晶性ポリエステル樹脂組成物。
2.(C)シリカの平均粒子径が0.2〜2.0μmである(1)に記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物。
3.(A)液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対し、(D)全芳香族液晶性ポリエステル樹脂を0.1〜10重量部を含有する(1)または(2)に記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物。
4.(B)有機リン化合物が下記構造式で示される(1)〜(3)のいずれか1項に記載の液晶性ポリエステル組成物。
(B)有機リン化合物を0.5〜15重量部、
(C)シリカ0.01〜5重量部を含有する液晶性ポリエステル樹脂組成物。
2.(C)シリカの平均粒子径が0.2〜2.0μmである(1)に記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物。
3.(A)液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対し、(D)全芳香族液晶性ポリエステル樹脂を0.1〜10重量部を含有する(1)または(2)に記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物。
4.(B)有機リン化合物が下記構造式で示される(1)〜(3)のいずれか1項に記載の液晶性ポリエステル組成物。
(ここでR3〜R6は下記構造単位から選ばれた1種以上の基を示し、これらは同じであっても異なっていてもよい。
また、R7は下記構造単位から選ばれた1種以上の基を示す)。
本発明の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、極薄肉の成形品においても良好な難燃性を有する液晶性ポリエステル樹脂組成物が得られ、かつ耐加水分解性に優れた成形品を得ることができる。本発明の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、形状が複雑で薄肉の電気・電子部品や機械部品に用いられる成形品に有用である。
本発明は、特定の液晶性ポリエスエル100重量部に対して、有機リン化合物を1〜15重量部、シリカ0.01〜5重量部を含有する液晶性ポリエステル組成物である。
本発明において用いる液晶性ポリエスエル樹脂(A)は、下記構造単位(I)、(III)および(IV)、または(I)、(II)、(III)および(IV)
(ただし式中のR1は
から選ばれた1種以上の基を示し、R2は
から選ばれた1種以上の基を示す。ただし式中Xは水素原子または塩素原子を示す。)
からなる。
からなる。
これらのうちR1としては、
が、R2としては
が最も好ましい。
上記構造単位(I)は、好ましくは、p−ヒドロキシ安息香酸から生成したポリエステルの構造単位であり、構造単位(II)は、好ましくは、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどから選ばれた芳香族ジオールから生成した構造単位を、構造単位(III)は、好ましくは、エチレングリコールから生成した構造単位を、構造単位(IV)は、好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸などから生成した構造単位を示す。
本発明において用いられる(A)成分の液晶性ポリエステルが、構造単位(I)、(III)および(IV)からなる共重合体の場合は、構造単位(I)は、好ましくは、構造単位(I)および(III)の合計に対して30〜95モル%であり、より好ましくは40〜92モル%である。また、構造単位(IV)は、好ましくは、構造単位(III)と実質的に等モルである。
本発明において用いられる(A)成分の液晶性ポリエステルは、上記構造単位(II)を含むと、液晶性ポリエステル樹脂組成物の耐熱性が向上し、好ましい。上記構造単位(I) 、(II)、(III) および(IV)からなる共重合体の場合は、構造単位(I)および(II)の合計は、好ましくは、構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して30〜95モル%であり、より好ましくは40〜92モル%である。構造単位(III)は、好ましくは、構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して70〜5モル%、より好ましくは60〜8モル%である。また、構造単位(IV)は、好ましくは、構造単位(II)および(III)の合計と実質的に等モルである。構造単位(I)および(II)の合計が構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して95モル%より大きいと流動性が低下して重合時に固化し、30モル%より小さいと耐熱性が不良となる場合がある。また、構造単位(I)の(II)に対するモル比[(I) /(II)]は、75/25〜95/5が好ましく、さらに好ましくは78/22〜93/7である。75/25未満であったり、95/5より大きい場合には耐熱性、流動性が不良となる場合がある。
上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成分以外に3,3’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン等の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸などを本発明の目的を損なわない程度の少割合の範囲でさらに共重合せしめることができる。
本発明において使用する上記液晶性ポリエステルの製造方法は、公知のポリエステルの重縮合法に準じて製造できる。
例えば、上記液晶性ポリエステルの製造において、次の製造方法が好ましく挙げられる。
(1)p−アセトキシ安息香酸、4,4’−ジアセトキシビフェニル、ジアセトキシベンゼンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物とテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸およびポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルのポリマー、オリゴマまたはビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルから脱酢酸重縮合反応によって製造する方法。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、無水酢酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルのポリマー、オリゴマまたはビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートなど芳香族ジカルボン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルとを脱酢酸重縮合反応によって製造する方法。
これらの重縮合反応は無触媒でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウムなどの金属化合物を添加した方が好ましいときもある。
また、酸化防止剤および熱安定剤としては、例えばヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類、ホスフィナート類およびこれらの置換体などが用いられ、これらの中でも、ホスファイト類およびホスフィナート類の化合物が好ましく使用され、亜リン酸、次亜リン酸の金属塩がより好ましく使用される。
かかる亜リン酸、次亜リン酸の金属塩の金属種については、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属(I族の金属)、マグネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属(II族の金属)が好ましく使用され、より好ましくはアルカリ金属が使用される。
これらの酸化防止剤および熱安定剤の中でも、さらに具体的には、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸カルシウムなどが好ましく使用され、特に好ましくは、次亜リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウムなどのナトリウム金属塩が使用される。
本発明で用いる液晶性ポリエステルは、ペンタフルオロフェノール中で対数粘度を測定することが可能であり、その際には0.1g/dlの濃度で60℃で測定した値で0.3dl/g以上が好ましく、0.5〜3.0dl/gが特に好ましい。
また、本発明における液晶性ポリエステルの溶融粘度は、10〜20,000ポイズが好ましく、特に20〜10,000ポイズがより好ましい。
なお、この溶融粘度は融点(Tm)+10℃の条件で、ずり速度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターによって測定した値である。
ここで、融点(Tm)とは示差熱量測定において、重合を完了したポリマーを室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)を指す。
本発明の液晶性ポリエステル組成物(B)は、有機リン化合物を0.5〜15重量部含有する。
有機リン化合物の添加量は、液晶性ポリエステル100重量部当り0.5〜15重量部であり、好ましくは、1〜10重量部であり、より好ましくは、1〜7重量部である。添加量が0.5重量部よりも少ないと難燃効果が不十分であり、また15重量部より多いときには機械的、熱的特性が低下する。
本発明において(B)成分として用いられる有機リン化合物は、好ましくは、下記構造式からなるものである。
これらのうちR3〜R6は下記構造単位から選ばれた1種以上の基を示し、これらは同じであっても異なっていてもよい。
また、R7は下記構造単位から選ばれた1種以上の基を示す。
本発明において(B)成分として用いられる有機リン化合物は、より好ましくは、耐熱性の観点からR7は、
が好ましい。
有機リン化合物の一例として、大八化学工業(株)社製PX−200、PX−202、CR−741、(株)アデカ社製FP−600などから選ばれる1種もしくは2種以上の市販品が使用することができる。これらの中でも、PX−202が好ましく用いられる。
本発明の液晶性ポリエステル樹脂組成物は、(C)シリカ0.01〜5重量部を含有する。シリカの添加量は、液晶性ポリエステル100重量部当り0.05〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量部であり、さらにより好ましくは1〜5重量部である。添加量が0.01重量部よりも少ないと難燃効果が不十分であり、また、5重量部より多い場合には機械的特性が低下する。
本発明において(C)成分として用いられるシリカは、平均粒子径が0.2〜2.0μmが好ましく、より好ましくは、0.3〜1.2μm、さらに好ましくは0.4〜0.8μmである。ここで言う平均粒径とは、数平均粒径である。数平均粒径はレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(HORIBA社製“LA−300”)において測定できる。
本発明において(C)成分として用いられるシリカは、本発明の液晶性ポリエステル樹脂組成物の樹脂中における分散性を向上させるという観点から乾式法で合成された球状シリカが好ましいが、湿式法で合成されたシリカを粉砕し分級することによって得られる微細シリカも用いることができる。
上記のようなシリカ粒子の製造方法は、例えば、乾式法としてシリコン粉末を原料とし酸化気流中で自己燃焼させて得られるVMC(Vaporized Metal Combustion)法やPVS(Physical Vapor Synthesis)法等の燃焼法が挙げられる。また、湿式法として、沈降法やゲル法が挙げられる。
また、本発明では、液晶性ポリエステル樹脂組成物の樹脂中の分散性向上の観点からこれら球状シリカの表面を、エポキシ基、アミノ基、オキサゾリニル基、アルコキシ基、カルボキシル基のいずれかの官能基を有する化合物で表面処理を行った表面処理球状シリカを用いることもできる。
官能基としては、エポキシ基、オキサゾリニル基、メトキシ基が好ましく、より好ましくはエポキシ基、オキサゾリニル基である。
このような官能基を有する化合物の例としては、シランカップリング剤 、チタンカップリング剤等のカップリング剤を挙げることができ、なかでも使い易さとコストの面からシランカップリング剤が好ましく使用できる。
また、液晶性ポリエステル樹脂組成物の成型加工性向上の観点からシリカ中の水分は低い方がよく、上記のようなシリカ粒子は無孔質微粒子であることが好ましいが、多孔質であっても乾燥することでシリカ中の水分を蒸発させることで用いることができる。
本発明では、好ましくは、(A)液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対し、(D)全芳香族液晶性ポリエステル樹脂を0.1〜10重量部を含有する。
本発明において(D)成分として用いられる全芳香族液晶性ポリエステル樹脂は、全芳香族成分からなる異方性溶融相を形成し得るポリエステルであり、例えば芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族ジカルボニル単位などから選ばれた構造単位からなり、かつ方性溶融相を形成する液晶性ポリエステルである。
芳香族オキシカルボニル単位としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などから生成した構造単位、芳香族ジオキシ単位としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなどから生成した構造単位、芳香族ジカルボニル単位としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸などから生成した構造単位が挙げられる。
全芳香族液晶性ポリエステル樹脂の具体例としては、p−ヒドロキシ安息香酸および6 −ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p− ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位、芳香族ジヒドロキシ化合物、芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、ハイドロキノンから生成した構造単位、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸、芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、テレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステルなどが挙げられる。
特に好ましいのは、下記構造単位(I)、(V)、(VI)、(VII)および(VIII)から構成される全芳香族液晶性ポリエステル樹脂である。
上記構造単位(I)は、好ましくは、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位であり、構造単位(V)は、好ましくは、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位を、構造単位(VI)は、好ましくは、ハイドロキノンから生成した構造単位を、構造単位(VII)はテレフタル酸から生成した構造単位を、構造単位(VIII)は、好ましくは、イソフタル酸から生成した構造単位である。
本発明の全芳香族液晶性ポリエステル樹脂が上記構造単位(I)、(V)、(VI)、(VII)および(VIII)から構成される場合、構造単位(I)は構造単位(I)、(V)および(VI)の合計に対して65〜75モル% が好ましく、より好ましくは68〜72モル%である。また、構造単位(V)は、構造単位(V)および(VI)の合計に対して65〜75モル%が好ましく、より好ましくは68〜72モル% である。また、構造単位(VII)は、構造単位(VII)および(VIII)の合計に対して、75〜8 0 モル%が好ましく、より好ましくは78〜80モル%である。
構造単位(V)および(VI)の合計と(VII)および(VIII)の合計は実質的に等モルであることが好ましいが、ポリマーの末端基を調節するためにカルボン酸成分またはヒドロキシル成分を過剰に加えてもよい。すなわち「実質的に等モル」とは、末端を除くポリマー主鎖を構成するユニットとしては等モルであるが、末端を構成するユニットとしては必ずしも等モルとは限らないことを意味する。重合系において、構造単位(V)および(VI)の合計と(VII)および(VIII)の合計は実質的に等モルである場合には、速やかに重合反応が進み、短時間で合成することができるために好ましい。
これら全芳香族液晶性ポリエステル樹脂の添加量は、好ましくは、(A)液晶性ポリエステル100重量部当り0.1〜10重量部であり、より好ましくは2〜7重量部であり、さらにより好ましくは3〜5重量部である。添加量が、0.1重量部よりも少ないと難燃効果が小さく、また、10重量部より多いときには熱的特性が低下するため好ましくない。
なお、本発明において、有機臭素化合物、好ましくは臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシポリマー、臭素化ポリフェニレンエーテルを少量併用してもよく、有機リン化合物が臭素原子を含有した有機リン化合物であってもよい。
また、本発明の液晶性ポリエステル組成物に対して充填剤を添加することにより、機械的特性、耐熱性をいっそう改善することができる。
充填剤を添加する場合、その添加量は液晶性ポリエステル100重量部に対して200重量部以下が好ましく、15〜150重量部が特に好ましい。
本発明において用いることができる充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミック繊維、ボロンウィスカー繊維、アスベスト繊維、グラファイト、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、ワラステナイト、酸化チタン、二硫化モリブデン、等の繊維状、粉状、粒状あるいは板状の無機フィラーが挙げられる。これら無機フィラーの中でもガラス繊維、マイカ、タルクを用いることが特に好ましい。又、これらの充填剤についてもシラン系、チタネート系などのカップリング剤、その他の表面処理剤で処理されたものを用いてもよい。
更に、本発明の液晶性ポリエステル組成物には、本発明の目的を損なわない程度の範囲で、酸化防止剤および熱安定剤(たとえばヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(たとえばレゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤(モンタン酸およびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスなど)、染料(たとえばニトロシンなど)および顔料(たとえば硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、帯電防止剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、所定の特性を付与することができる。
これらを添加する方法は溶融混練することが好ましく、溶融混練には公知の方法を用いることができる。たとえば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸もしくは二軸押出機などを用い、200〜350℃の温度で溶融混練して組成物とすることができる。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。ここで%および部とはすべて重量%および重量部をあらわす。
(A)液晶性ポリエステル樹脂
[参考例1]
p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル184重量部、テレフタル酸165重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテレフタレ−ト156重量部を撹拌翼、留出管を備えた重合容器に計量し、重合容器上部に設けられ、重合容器の上部と配管で結ばれた撹拌設備を有する重合容器とは別の容器(重合容器の容積の1/10)に調整した次亜リン酸ナトリウムを0.3g/mLの濃度で溶解した酢酸溶液を、重合容器に添加される次亜リン酸ナトリウムが2.6重量部(液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して0.2重量部)になるように計量して重合容器に添加した。
[参考例1]
p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル184重量部、テレフタル酸165重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテレフタレ−ト156重量部を撹拌翼、留出管を備えた重合容器に計量し、重合容器上部に設けられ、重合容器の上部と配管で結ばれた撹拌設備を有する重合容器とは別の容器(重合容器の容積の1/10)に調整した次亜リン酸ナトリウムを0.3g/mLの濃度で溶解した酢酸溶液を、重合容器に添加される次亜リン酸ナトリウムが2.6重量部(液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対して0.2重量部)になるように計量して重合容器に添加した。
さらに無水酢酸1031重量部を重合容器に仕込み、145℃で1時間、145℃〜250℃で4時間、250〜330℃で1.5時間反応させた後、330℃、1.5時間で0.5mmHgに減圧し、さらに10分間反応させ重縮合を行った。 その結果、芳香族オキシカルボニル単位80モル当量、芳香族ジオキシ単位11モル当量、エチレンジオキシ単位9モル当量、芳香族ジカルボン酸単位20モル当量からなる融点330℃、溶融粘度20Pa・s(せん断速度1000/s、融点+10℃)の液晶性ポリエステル樹脂を得た。
(B)有機リン化合物
大八化学工業(株)社製“PX−202”を用いた。
大八化学工業(株)社製“PX−202”を用いた。
(C)シリカ
(C−1)アドマテックス(株)社製“AdmaFine S0−C2”を用いた。このシリカは平均粒子径0.4〜0.6μmであり、比表面積5〜9m2/gであり、水分率は0.05wt%である。
(C−1)アドマテックス(株)社製“AdmaFine S0−C2”を用いた。このシリカは平均粒子径0.4〜0.6μmであり、比表面積5〜9m2/gであり、水分率は0.05wt%である。
(C−2)水澤化学工業(株)社製“Mizukasil P−801”を用いた。このシリカは平均粒子径2.5〜2.7μmであり、比表面積140m2/gである。
(D)全芳香族液晶性ポリエステル樹脂
[参考例2]
攪拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸870重量部(6.30モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル327重量部(1.89モル)、ハイドロキノン89重量部(0.81モル)、テレフタル酸292重量部(1.76モル)、イソフタル酸157g(0.95モル)および無水酢酸1367重量部(フェノール性水酸基合計の1.03当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた後、320℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を320℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に90分間反応を続け、トルクが15kg・cmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズした。この全芳香族液晶性ポリエステルはp−オキシベンゾエート単位がp−オキシベンゾエート単位、4,4’−ジオキシビフェニル単位および1,4−ジオキシベンゼン単位の合計に対して70モル%、4,4’−ジオキシビフェニル単位が4,4’−ジオキシビフェニル単位および1,4−ジオキシベンゼン単位の合計に対して70モル%、テレフタレート単位がテレフタレート単位およびイソフタレート単位の合計に対して65モル%からなり、Tmは314℃で、液晶開始温度は295℃であった。数平均分子量12,000であり、高化式フローテスター(オリフィス0.5φ×10mm)を用い、温度324℃、剪断速度1,000/sで測定した溶融粘度が20Pa・sであった。
[参考例2]
攪拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸870重量部(6.30モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル327重量部(1.89モル)、ハイドロキノン89重量部(0.81モル)、テレフタル酸292重量部(1.76モル)、イソフタル酸157g(0.95モル)および無水酢酸1367重量部(フェノール性水酸基合計の1.03当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら145℃で2時間反応させた後、320℃まで4時間で昇温した。その後、重合温度を320℃に保持し、1.0時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に90分間反応を続け、トルクが15kg・cmに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm2(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズした。この全芳香族液晶性ポリエステルはp−オキシベンゾエート単位がp−オキシベンゾエート単位、4,4’−ジオキシビフェニル単位および1,4−ジオキシベンゼン単位の合計に対して70モル%、4,4’−ジオキシビフェニル単位が4,4’−ジオキシビフェニル単位および1,4−ジオキシベンゼン単位の合計に対して70モル%、テレフタレート単位がテレフタレート単位およびイソフタレート単位の合計に対して65モル%からなり、Tmは314℃で、液晶開始温度は295℃であった。数平均分子量12,000であり、高化式フローテスター(オリフィス0.5φ×10mm)を用い、温度324℃、剪断速度1,000/sで測定した溶融粘度が20Pa・sであった。
なお、融点(Tm)は示差熱量測定において、ポリマーを室温から40℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm2)とした。
また、分子量は液晶性ポリエステルが可溶な溶媒であるペンタフルオロフェノールを使用してGPC−LS(ゲル浸透クロマトグラフ−光散乱)法により測定し、数平均分子量を求めた。
(E)炭酸カルシウム
炭酸カルシウムである白石工業(株)社製“Actifort 700”を用いた。
炭酸カルシウムである白石工業(株)社製“Actifort 700”を用いた。
(F)充填剤
日本電気硝子(株)社製“チョップドストランドECS 03 T−747H”を用いた。
日本電気硝子(株)社製“チョップドストランドECS 03 T−747H”を用いた。
また、各特性の測定方法は以下の通りである。
[各特性の測定方法]
(1)難燃性
ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)社製)を用いて、シリンダ−温度を液晶性ポリエステルの融点+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、燃焼試験片(1/32”×1/2”×5”)を得た。
(1)難燃性
ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)社製)を用いて、シリンダ−温度を液晶性ポリエステルの融点+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、燃焼試験片(1/32”×1/2”×5”)を得た。
前記の燃焼試験片を用い、UL94V垂直試験に定められている評価基準に従い、難燃性を評価した。第1接炎後と第2接炎後に消火するまでの合計時間を燃焼時間とした。
また、ドリップ性の評価としてドリップしないもしくはドリップしても綿発火しないものを「優れる」(○で表記)、ドリップして綿発火するものについて「劣る」(×で表記)とした。
難燃性の総合評価としては、上記燃焼時間が50秒以下であり、かつドリップ性において優れているものを「優れる」(○で表記)、燃焼時間が50秒以上のものについては「劣る」(×で表記)、もしくは、燃焼時間が50秒以内であってもドリップ性が劣るものについては「劣る」(×で表記)とした。
(2)機械強度
ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、シリンダ−温度を液晶性ポリエステルの融点+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、ASTM1号ダンベル試験片を得た。ASTM1号ダンベル試験片を用い、ASTM D638規格(1996年制定)にしたがい引張試験の測定を行った。
ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)を用いて、シリンダ−温度を液晶性ポリエステルの融点+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、ASTM1号ダンベル試験片を得た。ASTM1号ダンベル試験片を用い、ASTM D638規格(1996年制定)にしたがい引張試験の測定を行った。
(3)加水分解性
前記のASTM1号ダンベル試験片を小型耐圧容器に入れ純水を満たした後、100℃のギヤオーブンに入れ5日間熱処理し、引張強度保持率(処理後の引張強度/処理前の引張強度×100)を測定することによって調べた。
前記のASTM1号ダンベル試験片を小型耐圧容器に入れ純水を満たした後、100℃のギヤオーブンに入れ5日間熱処理し、引張強度保持率(処理後の引張強度/処理前の引張強度×100)を測定することによって調べた。
(4)耐フクレ性
ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)社製)を用いて、シリンダ−温度を液晶性ポリエステルの融点+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、厚み0.5mm、幅12.7mm、長さ100mmの薄肉棒流動試験片を得た。この試験片を270℃で3分間保持した後、室温まで冷却することで熱処理を行った。熱処理後の試験片を目視にて観察し、フクレがないものを○、フクレがあるものを×とした。
ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)社製)を用いて、シリンダ−温度を液晶性ポリエステルの融点+10℃に設定し、金型温度90℃の条件で射出成形を行い、厚み0.5mm、幅12.7mm、長さ100mmの薄肉棒流動試験片を得た。この試験片を270℃で3分間保持した後、室温まで冷却することで熱処理を行った。熱処理後の試験片を目視にて観察し、フクレがないものを○、フクレがあるものを×とした。
[実施例1〜5]
スクリュー径44mmの同方向回転ベント付き2軸押出機(日本製鋼所製、TEX−44)を用いて、表1に示したように、(A)液晶性ポリエステル樹脂、(B)有機リン化合物、(C)シリカ、必要に応じて(D)全芳香族液晶性ポリエステル樹脂を元込め部から添加した。必要に応じて(E)充填剤を中間添加口から投入した。
スクリュー径44mmの同方向回転ベント付き2軸押出機(日本製鋼所製、TEX−44)を用いて、表1に示したように、(A)液晶性ポリエステル樹脂、(B)有機リン化合物、(C)シリカ、必要に応じて(D)全芳香族液晶性ポリエステル樹脂を元込め部から添加した。必要に応じて(E)充填剤を中間添加口から投入した。
さらに、シリンダー温度を液晶性ポリエステルの融点+10℃に設定し、スクリュー回転数250r.p.mの条件で溶融混練したのち、ストランドカッターによりペレットを得た。
得られたペレットを熱風乾燥後、ファナックロボショットα−30C(ファナック(株)製)に供し、各種成形品を得た。さらに前記の測定方法で種々の値を測定し、表1にその結果を示した。
[比較例1〜6]
スクリュー径44mmの同方向回転ベント付き2軸押出機(日本製鋼所製、TEX−44)を用いて、実施例1〜5と同様にして、表1に示した組成物について、各種成形品を得た。さらに前記の測定方法で種々の値を測定し、表1にその結果を示した。
スクリュー径44mmの同方向回転ベント付き2軸押出機(日本製鋼所製、TEX−44)を用いて、実施例1〜5と同様にして、表1に示した組成物について、各種成形品を得た。さらに前記の測定方法で種々の値を測定し、表1にその結果を示した。
表1からも明らかなように、本発明の実施例1〜5の液晶性ポリエステル組成物は、比較例1〜6に示した液晶性ポリエステル組成物に比較して、加水分解性、耐フクレ性に優れており、難燃性、耐加水分解性が特異的に改善されていることがわかる。
Claims (4)
- (C)シリカの平均粒子径が0.2〜2.0μmである請求項1に記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物。
- (A)液晶性ポリエステル樹脂100重量部に対し、(D)全芳香族液晶性ポリエステル樹脂を0.1〜10重量部を含有する請求項1または2に記載の液晶性ポリエステル樹脂組成物。
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JP2009050393A JP2010202785A (ja) | 2009-03-04 | 2009-03-04 | 液晶性ポリエステル樹脂組成物 |
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Cited By (1)
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US8440780B2 (en) | 2010-12-27 | 2013-05-14 | Toray Industries, Inc. | Wholly aromatic liquid crystalline polyester and method of producing the same |
-
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- 2009-03-04 JP JP2009050393A patent/JP2010202785A/ja active Pending
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