図1は、本発明の実施の一形態である会議室予約システム1の構成を示すブロック図である。本発明に係る入室制御方法は、入室制御装置である会議室予約システム1で処理される。会議室予約システム1は、サーバ10、会議室20、モニタ30、端末40およびネットワーク50を含んで構成される。
端末40は、たとえばパーソナルコンピュータなどによって構成され、ネットワーク50に接続される。端末40は、サーバ10から受信する情報、たとえば操作画面などの情報を表示し、操作画面に応答して入力される情報をサーバ10に送信する。利用者は、端末40を操作することによって、会議のスケジュールおよび参加予定者を、サーバ10が管理する予約管理システムに登録することができる。ネットワーク50は、ネットワーク50に接続される装置間での情報の送受信を可能にする通信回線であり、たとえばイントラネットあるいはインターネットによって構成される。
サーバ10は、会議室予約部11、入退室管理部12、社員情報記録部13および会議監視部14を含んで構成され、ネットワーク50に接続される。サーバ10は、たとえば図示しない中央処理装置(Central Processing Unit:以下「CPU」という)、および図示しない記憶装置によって構成される一般的に用いられるコンピュータである。記憶装置は、たとえば半導体メモリおよびハードディスク装置などによって構成され、サーバ10を制御するための制御プログラム、および制御するために必要な情報を記憶する。
サーバ10は、記憶装置に記憶される制御プログラムをCPUで実行することによって、会議室予約部11、入退室管理部12、社員情報記録部13および会議監視部14の機能を実現し、予約管理システムを管理する。予約管理システムの管理は、たとえば会議室20の予約の管理、会議室20への人の入退室の管理、および会議室20の扉の施錠および解錠の管理である。
会議室予約部11は、会議室の予約を行なうための画面を端末40に表示し、利用者が端末40に表示された画面で入力する会議開催年月日、会議開始時間および終了時間、ならびに会議参加者などの情報を会議室ごとに受け付け、会議室予約情報として記憶装置に記憶する。入退室管理部12は、会議室予約部11が記憶する会議室予約情報に基づいて、各会議室に入退室する人が、その会議室で開催されている会議への参加が登録されている人であるか否かを判定する。さらに、入退室監視部21から受け取る情報に基づいて、各会議室に入室している人の社員コードを、入室社員情報として記憶装置に記憶する。識別情報である社員コードは、社員を識別するための識別情報である。
入室許可者記憶手段である社員情報記録部13は、社員の社員コードおよび社員名、ならびに生体認証を用いる場合は各社員の生体情報などの情報を、社員情報として記憶装置に記憶する。社員名は、社員の氏名である。生体情報は、各人の生体的特徴を表す情報であり、たとえば指紋、網膜あるいは顔などの情報である。
会議監視部14は、会議室予約情報と入室社員情報とをチェックし、表示部31への表示を制御する。入退室管理部12は、開催されている会議への参加が登録されているか否かを判定し、判定結果に応じて、会議室の施錠および解錠、ならびにスピーカの出力を制御する。
会議室20は、会議室、応接室、教室、あるいは講堂など、人が集合して情報を交換するための部屋であり、パーティションで区切られた空間であってもよい。各会議室20には、各出入り口に設けられる扉の近辺に入退室監視部21および施錠部22が固着され、モニタ30およびスピーカ36が設置されている。
取得手段である入退室監視部21は、たとえば社員コードが磁気的に記録される社員カードなどの社員証を読み取るカードリーダ、あるいは指紋認証などの生体認証を行なう装置によって構成され、ネットワーク50に接続される。入退室監視部21は、入退室する人の識別情報を取得し、取得した識別情報に、入室したか退室したかを示す情報を含めて、入退室管理部12に送る。識別情報は、たとえばカードリーダを用いる場合は、社員コードであり、生体認証を行なう場合は、生体情報であり、併用する場合は、社員コードおよび生体情報である。
入退室管理部12は、入退室監視部21から受け取った識別情報が入室した人の社員コードであれば、そのまま入室社員情報に登録し、入退室監視部21から受け取った識別情報が退室した人の社員コードであれば、入室社員情報からその社員コードを削除する。入退室監視部21から受け取った識別情報が生体情報である場合は、生体情報に対応する社員コードを、社員情報記録部13によって記憶される社員情報から検索する。入退室監視部21から受け取った識別情報が入室した人の生体情報であると、検索した社員コードを入室社員情報に登録し、入退室監視部21から受け取った識別情報が退室した人の生体情報であると、検索した社員コードを入室社員情報から削除する。
規制手段である施錠部22は、会議室20の扉に設けられる鍵の施錠および解錠を行う。入退室監視部21は、入退室管理部12から解錠の指示を受けると、施錠部22に解錠を指示する。施錠部22は、通常は施錠した状態であり、入退室監視部21から解錠の指示をうけると、解錠して入退室を可能とし、人が入退室すると、施錠する。入退室管理部12および入退室監視部21は、制御手段である。
モニタ30は、たとえば表示部31、操作部32、図示しないCPU、ならびに半導体メモリおよびハードディスク装置などの図示しない記憶装置によって構成され、ネットワーク50に接続される。モニタ30は、会議室20でテレビジョン会議を行うため、あるいは資料を表示するために用いられる。記憶装置は、オペレーティングシステム(以下「OS」という)、アプリケーションプログラム(以下単に「プログラム」という)、モニタ30を制御するための制御プログラム、および制御するために必要な情報を記憶する。サーバ10は、モニタ30の記憶装置に記憶される制御プログラムをモニタ30のCPUで実行することによって、モニタ監視部33、モニタ制御部34および制御部35の機能を実現する。
表示手段である表示部31は、たとえば液晶ディスプレイよって構成され、大きい会議室に設置される場合などは、大型の液晶ディスプレイが用いられる。表示部31は、モニタ制御部34から指示される情報を表示する。以下、表示部31のことを単に「モニタ」ともいう。操作部32は、たとえばマウスなどのポインティングデバイス、およびキーボードなどの文字入力デバイスによって構成され、リモートコントローラ(以下「リモコン」という)、あるいはタッチセンサであってもよいし、これらを併用してもよい。操作部32は、入力される情報をモニタ制御部34に送る。
モニタ監視部33は、表示部31に情報が表示されているか否か、およびスピーカ36から音が出力されているか否かを監視する。モニタ制御部34は、入退室管理部12から、解錠確認信号を受信すると、後述する制御設定情報に従って、扉の施錠および解錠、またはスピーカからの音の出力の制限を制御する。解錠確認信号は、入室しようとしている社員が、会議室予約情報62に登録されていない社員であり、情報の漏えいを防止する必要があることを、モニタ制御部34に知らせるための信号である。モニタ制御部34は、扉の施錠および解錠を、入退室管理部12に指示して制御し、スピーカからの音の出力の制限を、制御部35に指示して制御する。入退室管理部12およびモニタ制御部34は、比較手段である。
制御部35は、モニタ制御部34から、スピーカからの音の出力を制限するように指示されると、入室した第三者にスピーカ36からの音が聞こえない状態になるように、スピーカ36の出力を制御する。スピーカ36は、指向性があり、超音波を出力することによって音を出力する指向方向を制御し、音が伝搬する出力領域を制御可能なスピーカである。スピーカ36は、制御部35からの指示に基づいて、音を出力する指向方向を制御する。
図2は、スピーカ36の音の出力領域を示す図である。図2に示されるスピーカ36a,36bは、それぞれ、出力領域25a,25bに音を出力する。壁24で囲まれる会議室には、扉23が設けられる。図2に示した例では、スピーカ36aは、表示部31に向かって、左側に設置され、スピーカ36bは、表示部31に向かって、右側に設置されている。扉23は、表示部31に向かって、右側に設けられている。図2(a)は、扉25が閉じられて状態であり、スピーカ36a,36bは、それぞれの出力領域25a,25bに音を出力している。
図2(b)は、扉23付近を含む出力領域25bに音を出力するスピーカ36bの出力を停止することによって、扉23を開いて入室した第三者にスピーカ36a,36bからの音が聞こえないようにした状態を示す図である。図2(c)は、扉23付近を含む出力領域25bに音を出力するスピーカ36bから出力される音を出力領域25cに出力するように、たとえば超音波を用いて制御することによって、扉23を開いて入室した第三者にスピーカ36a,36bからの音が聞こえないようにした状態を示す図である。スピーカ36bから出力する音の領域は、出力領域25cの方が出力領域25bよりも、指向性が絞られ、スピーカ36bを中心とする角度がより小さく狭い領域となっている。
図3は、社員情報記録部13によって記憶される社員情報61の構成の一例を示す図である。社員情報61は、たとえば「社員コード」、「社員名」および「役職レベル」の項目を含み、社員コードごとに社員名などの項目が対応付けられている。役職レベルは、社員に付与される役職の高さを表し、上位の役職ほど数字が大きい。社員情報61は、たとえば社員が入社したときに登録され、定期的に、あるいは必要があれば、適宜更新される。図3に示した社員情報61には、社員コード「0001」が社員名「早川太郎」に付与され、役職レベルが「1」であることが示され、社員コード「0002」が社員名「佐藤二郎」に付与され、役職レベルが「3」であることが示され、社員コード「0003」が社員名「鈴木三郎」に付与され、役職レベルが「2」であることが示されている。
図4は、会議室予約部11によって記憶される会議室予約情報62の構成の一例を示す図である。会議室予約情報62は、たとえば「年月日」、「時間」および「参加者リスト」の項目を含み、会議室ごとに、これらの項目が対応付けられている。「年月日」は、会議が開催される予定の年月日であり、「時間」は、会議が開催される予定の開始時間および終了時間であり、「参加者リスト」は、会議に参加する予定の社員の社員コードの一覧である。
図4に示した会議室予約情報62には、「会議室1」について、年月日「2007.04.01」の年月日の時間「09:00−10:00」の時間帯に、参加者リスト「0010,0011」の社員が参加する会議、および年月日「2007.04.01」の年月日の時間「10:00−14:00」の時間帯に、参加者リスト「0001,0002,0003」の社員が参加する会議が登録されている。
図5は、モニタ制御部34によって記憶される表示データ制限情報63の構成の一例を示す図である。表示データ制限情報63は、たとえば「表示データ」および「表示レベル」の項目を含み、表示データごとに表示レベルが記憶されている。表示情報である表示データは、会議で用いられる書類および図画を含む文書を表すデータである。閲覧レベルである表示レベルは、表示データの閲覧が許可されるレベルを表し、その表示データの閲覧が許可されている役職レベルのうち最も低い役職レベルが設定される。したがって、表示レベルより低い役職レベルの社員は、その表示データを閲覧することができない。モニタ制御部34は、記憶手段である。
図5に示した表示データ制限情報63には、表示データ「経営資料.ppt」について表示レベル「3」が示され、表示データ「*.jpg」について表示レベル「1」が示され、表示データ「企画資料.doc」について表示レベル「2」が示されている。
図6は、会議室予約部11によって表示される会議室予約状況確認画面71の一例を示す図である。会議室予約状況確認画面71は、会議室の予約状況を確認し、会議室の予約を行うための画面であり、会議室予約部11によって端末40に表示される。会議室予約状況確認画面71には、「予約状況」というタイトルが表示され、日付入力欄710、予約確認ボタン711、日付表示欄712、予約状況欄713および閉じるボタン714が設けられる。
日付入力欄710は、会議室の予約確認あるいは予約する年月日を入力するための入力欄であり、「日付」と付記されている。予約確認ボタン711は、日付入力欄710に入力した年月日の予約状況を表示させるための操作ボタンである。操作ボタンの操作は、たとえば表示画面に表示されるポインタをマウスによって操作ボタンの位置に移動し、マウスを左クリックすることによって操作することができる。操作ボタンの操作は、以下に示す他の操作ボタンについても同様である。
日付表示欄712は、予約状況欄713に表示される予約状況の年月日を示し、矢印の範囲が予約済みであることを示すコメント「予約済<−>」が示されている。会議室予約状況確認画面71を開いた直後は、日付表示欄712には、会議室予約状況確認画面71を開いた年月日が表示される。
予約状況欄713は、日付表示欄712に示される年月日の施設名ごとの予約状況を示す表示欄であり、施設名ごとに予約ボタン715が設けられる。施設名は、会議室などの部屋を識別するための部屋識別情報であり、たとえば会議室の名称である。施設名ごとに設けられた予約ボタン715のうちいずれかの予約ボタン715を操作すると、操作された予約ボタン715に対応付けられている施設名の会議室を予約するための会議室予約入力画面72を表示することができる。閉じるボタン714は、会議室予約状況確認画面71を閉じるための操作ボタンである。
図6に示した会議室予約状況確認画面71には、日付入力欄710に「2010」年「4」月「1」日と入力され、日付表示欄712に「2010年4月1日」と示されている。予約状況欄713には、時刻「9:00」から時刻「17:00」までの時刻が1時間ごとに示され、会議室1については、時刻「9:00」から時刻「10:00」までの1時間予約され、会議室2については、時刻「10:00」から時刻「11:00」までの1時間予約され、会議室3については、時刻「9:00」から時刻「15:00」までの6時間予約されている。
図7は、会議室予約部11によって表示される会議室予約入力画面72の一例を示す図である。会議室予約入力画面72は、会議室の予約を行うための画面であり、会議室予約部11によって端末40に表示される。会議室予約入力画面72には、施設名表示欄720、日付表示欄721、時間帯入力欄722、参加者リスト表示欄723、参加追加社員コード入力欄724、追加ボタン725、会議室予約登録ボタン726および閉じるボタン727が設けられる。
施設名表示欄720は、予約を行う施設名を表示する表示欄であり、「施設名」と付記され、会議室予約状況確認画面71で操作された予約ボタン715に対応する施設名と同じ施設名が表示される。日付表示欄721は、会議室の予約を行う年月日を示す表示欄であり、「日付」と付記され、会議室予約状況確認画面71の日付表示欄712に表示されていた年月日と同じ年月日が表示される。時間帯入力欄722は、会議を行う予定の時間帯を入力するための入力欄であり、「時間」と付記され、開始時間および終了時間を入力する。
参加者リスト表示欄723は、会議に参加する予定の社員の社員コードおよび社員名の一覧を表示する表示欄であり、「参加者リスト」と付記され、社員コードと社員名とが対応付けられて表示される。参加者の数が参加者リスト表示欄723に表示することができる数よりも多い場合は、参加者リスト表示欄723にあるスクロールボタン728を操作することによって、見えていない社員コードおよび社員名を表示することができる。
参加追加社員コード入力欄724は、施設名表示欄720に示される会議室で、日付表示欄721に示される年月日および時間帯入力欄722に示される時間帯に開催される予定の会議に参加する予定の社員の社員コードを入力するための入力欄であり、「参加追加社員コード」と付記されている。
追加ボタン725は、参加追加社員コード入力欄724に入力された社員コードを参加者リスト表示欄723に追加するための操作ボタンである。会議室予約部11は、追加ボタン725が操作されると、参加追加社員コード入力欄724に入力された社員コードに対応付けられた社員名を、社員情報記録部13によって記憶される社員情報61が示す社員名の中から検索し、検索した社員名を、参加追加社員コード入力欄724に入力された社員コードに対応付けて、参加者リスト表示欄723に追加して表示する。
会議室予約登録ボタン726は、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報を、会議室予約情報62に登録するための操作ボタンである。会議室予約登録ボタン726が操作されると、会議室予約部11は、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報、具体的には、施設名表示欄720に表示した施設名、日付表示欄721に表示した年月日、時間帯入力欄722に入力された開始時間および終了時間、ならびに参加者リスト表示欄723に表示した社員コードを、会議室予約情報62に登録する。閉じるボタン727は、会議室予約入力画面72を閉じるための操作ボタンである。
図7に示した会議室予約入力画面72には、施設名表示欄720に「会議室1」、日付表示欄721に「2010年4月1日」、時間帯入力欄722に「10」時「00」分〜「12」時「00」分と示されている。参加者リスト表示欄723には、社員コード「0001」に対応して社員名「佐藤一郎」が示され、社員コード「0002」に対応して社員名「鈴木二郎」が示され、参加追加社員コード入力欄724には、参加追加社員コード「0003」が入力されている。
図8は、会議室予約部11によって表示される会議室予約登録完了画面73の一例を示す図である。会議室予約登録完了画面73は、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報を、会議室予約情報62に登録したことを示す画面であり、会議室予約部11によって端末40に表示される。会議室予約登録完了画面73には、コメント欄731およびOkボタン732が設けられる。
コメント欄731には、「予約を受け付けました。」というコメントが表示され、会議室予約入力画面72で入力された情報を会議室予約情報62に登録したことを示す。会議室予約部11は、会議室予約入力画面72で会議室予約登録ボタン726が操作されたとき、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報が示す会議の予定が、既に会議室予約情報62に登録されている会議の予約と重複しない場合に、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報を、会議室予約部11によって会議室予約情報62に登録し、会議室予約登録完了画面73を表示する。
Okボタン732は、利用者がコメント欄731に表示されたコメントを確認したことを示すための操作ボタンであり、Okボタン732が操作されると、会議室予約情報62に登録された情報を反映した会議室予約状況確認画面71を表示する。
図9は、会議室予約部11によって表示される会議室予約未登録確認画面74の一例を示す図である。会議室予約未登録確認画面74は、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報を会議室予約情報62に登録しなかったことを示す画面であり、会議室予約部11によって端末40に表示される。会議室予約未登録確認画面74には、コメント欄741およびOkボタン742が設けられる。
コメント欄741には、「その時間帯は、既に予約済みです。再度時間を確認の上入力して下さい。」というコメントが表示され、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報を、会議室予約情報62に登録しなかったことを示す。会議室予約部11は、会議室予約入力画面72で会議室予約登録ボタン726が操作されたとき、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報が示す会議の予定が、既に会議室予約情報62に登録されている会議の予約と重複している場合に、会議室予約入力画面72で表示した情報および入力された情報を会議室予約情報62に登録することなく、会議室予約未登録確認画面74を表示する。
Okボタン742は、利用者がコメント欄741に表示されたコメントを確認したことを示すための操作ボタンであり、Okボタン742が操作されると、会議室予約入力画面72に戻る。
図10は、モニタ制御部34によって表示される制御設定画面75の一例を示す図である。制御設定画面75は、表示部31に表示される表示データおよびスピーカ36から出力される音(以下「音声」ともいう)などの情報が第三者に漏洩することを防止するための制御方法を設定するための画面であり、表示部31に表示される。制御設定画面75には、「情報漏洩防止制御方法」というタイトルが表示され、音声消音設定欄751、右側出力設定欄752、左側出力設定欄753、施錠設定欄754および閉じるボタン755が設けられている。
音声消音設定欄751、右側出力設定欄752、左側出力設定欄753および施錠設定欄754は、それぞれ左側に丸印が設けられ、それぞれの丸印の右側に、音声消音設定欄751は、「音声を消音にする」と表示され、右側出力設定欄752は、「音声を右側だけに出力する」と表示され、左側出力設定欄753は、「音声を左側だけに出力にする」と表示され、施錠設定欄754は、「部屋を施錠する」と表示されている。利用者は、マウスなどによって、音声消音設定欄751、右側出力設定欄752、左側出力設定欄753および施錠設定欄754の丸印のうちいずれか1つの丸印のみを選択することができ、選択された丸印が黒い丸印とされ、他の丸印は白い丸印とされる。閉じるボタン755は、制御設定画面75を閉じるための操作ボタンである。図10に示した制御設定画面75には、音声消音設定欄751の丸印が黒い丸印であり、音声消音設定欄751の「音声を消音にする」設定にすることを示している。
モニタ制御部34は、閉じるボタン755が操作されると、制御設定画面75に設定された情報を制御設定情報として記憶装置に記憶する。モニタ制御部34は、音声消音設定欄751の丸印が黒い丸印であると、制御設定情報の設定方法として「消音」を記憶し、右側出力設定欄752の丸印が黒い丸印であると、制御設定情報の設定方法として「左側」を記憶し、左側出力設定欄753の丸印が黒い丸印であると、制御設定情報の設定方法として「右側」を記憶し、施錠設定欄754の丸印が黒い丸印であると、制御設定情報の設定方法として「施錠」を記憶する。
図11は、モニタ制御部34によって表示される警告画面76の一例を示す図である。警告画面76は、入退室監視部21によって取得された社員コードが会議室予約情報62に登録されていない場合に、表示部31に表示される画面である。警告画面76には、コメント欄761、Okボタン762およびNGボタン763が設けられる。
コメント欄761には、「警告 開議に登録されていない人が入室しようとしています。」というコメントが表示され、社員コードが会議室予約情報62に登録されていない人が入室しようとしていることを警告する。Okボタン762は、登録されていない人の入室を許可するか否かおよび音の出力を制限するか否かを判定する処理を続行することを指示するための操作ボタンであり、NGボタン763は、登録されていない人の入室を許可しないことを指示するための操作ボタンである。
図12は、会議室予約部11によって表示される表示レベル設定画面77の一例を示す図である。表示レベル設定画面77は、会議で用いられる表示データ、たとえば会議で用いられる書類および図画などの文書を表すデータの表示レベルを設定するための画面であり、会議室予約部11によって端末40に表示される。表示レベル設定画面77には、「表示データ制限リスト」というタイトルが表示され、表示データリスト覧770、表示データ追加削除欄774、および閉じるボタン779が設けられる。
表示データリスト覧770には、「表示データ」と付記される表示データ欄771、「表示レベル」と付記される表示レベル欄772、およびスクロールボタン773が設けられる。表示データ欄771は、表示部31に表示される表示データを識別するための表示データ識別情報、たとえば表示データのファイル名の一覧である。表示レベル欄772は、各表示データの表示レベルをファイル名に対応づけた一覧である。スクロールボタン773は、表示データリスト覧770に表示されていない表示データおよび表示レベルを表示するために、表示される表示データおよび表示レベルをスクロールする操作ボタンである。
表示データ追加削除欄774は、表示データリスト覧770に表示データおよび表示レベルを追加、または表示データリスト覧770に登録されている表示データおよび表示レベルを削除する操作を行うための操作欄である。表示データ追加削除欄774には、表示データ入力欄775、表示レベル入力欄776、追加ボタン777、および削除ボタン778が設けられる。表示データ入力欄775は、追加する表示データのファイル名を入力する入力欄であり、表示レベル入力欄776は、追加する表示データの表示レベルを入力する入力欄である。
追加ボタン777は、表示データ入力欄775に入力されたファイル名および表示レベル入力欄776に入力された表示レベルを表示データリスト覧770に追加することを指示する操作ボタンである。削除ボタン778は、表示データ入力欄775で選択された行の表示データのファイル名および表示レベルを、表示データリスト覧770から削除することを指示する操作ボタンである。会議室予約部11は、追加ボタン777が操作されると、表示データ入力欄775に入力された表示データのファイル名、および表示レベル入力欄776に入力された表示レベルを表示データリスト覧770に追加する。削除ボタン778が操作されると、表示データ入力欄775で選択された行の表示データのファイル名および表示レベルを、表示データリスト覧770から削除する。
閉じるボタン779は、表示レベル設定画面77に含まれる表示データおよび表示レベルを、表示データ制限情報63に登録し、表示レベル設定画面77を閉じることを指示する操作ボタンである。会議室予約部11は、閉じるボタン779が操作されると、表示レベル設定画面77に含まれる表示データおよび表示レベルを表示データ制限情報63に登録し、表示レベル設定画面77を閉じる。会議室予約部11は、表示レベル設定画面77で登録された表示データおよび表示レベルを反映した表示データ制限情報63を、各会議室20のモニタ制御部34に送り、それぞれのモニタ30の記憶装置に記憶させる。
図12に示した表示レベル設定画面77には、表示データ欄771に、ファイル名が上段から順に「経営資料.ppt」、「*.jpg」および「企画資料.doc」が示され、表示レベル欄772に、各表示データについての表示レベルが上段から順に「3」、「1」および「2」と示されている。図12に示した表示データ追加削除欄774には、表示データ入力欄775にファイル名「*.bmp」と示され、表示レベル入力欄776に表示レベル「1」と示されている。
図13は、利用者および会議室予約部11によって実行される会議室管理処理の処理手順を示すフローチャートである。会議室予約システム1の電源が投入され動作可能状態になると、ステップA1に移る。
ステップA1では、利用者は、会議室を予約したいか否かを判断する。会議室を予約したい場合は、ステップA2に進み、会議室を予約したくない場合は、会議室管理処理を終了する。ステップA2では、会議室予約状況確認画面71を表示する。具体的には、利用者が、たとえばサーバ10によって端末40に表示されるメインメニューの中から、会議室の予約のメニューを選択すると、会議室予約部11は、会議室予約状況確認画面71を端末40に表示する。
ステップA3では、利用者は、予約確認をするか否かを判断する。予約確認をする場合は、ステップA7に進み、予約確認をしない場合は、ステップA4に進む。ステップA4では、利用者は、会議室を予約するか否かを判断する。会議室を予約する場合は、会議室予約状況確認画面71の予約ボタン715のうち、予約したい会議室に対応付けられている予約ボタン715を押して、ステップA8に進み、会議室を予約しない場合は、ステップA5に進む。ステップA5では、利用者は、会議室予約を終了するか否かを判断する。会議室予約を終了する場合は、ステップA6に進み、会議室予約を終了しない場合は、ステップA2に戻る。
ステップA7では、予約確認処理を実行した後、ステップA2に戻る。ステップA8では、会議室予約処理を実行した後、ステップA2に戻る。ステップA6では、利用者は、閉じるボタン714を押す。閉じるボタン714が押されると、会議室予約部11は、端末40に表示した会議室予約状況確認画面71を閉じて、会議室管理処理を終了する。
図14は、会議室管理処理に含まれる予約確認処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示したフローチャートのステップA7の処理で、ステップB1に移る。
ステップB1では、利用者は、会議室予約状況確認画面71の日付入力欄710に、予約確認したい年月日を入力し、予約確認ボタン711を押す。ステップB1では、会議室予約部11は、予約確認ボタン711が押されたか否かを判定する。予約確認ボタン711が押されると、ステップB3に進み、予約確認ボタン711が押されないと、ステップB2に戻り、予約確認ボタン711が押されるのを待つ。ステップB3では、会議室予約部11は、日付入力欄710に入力された年月日の予約状況を会議室予約情報62から取得し、取得した予約状況を予約状況欄713に反映した会議室予約状況確認画面71を表示し、予約確認処理を終了する。
図15は、会議室管理処理に含まれる会議室予約処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示したフローチャートのステップA8の処理で、ステップC1に移る。
ステップC1では、会議室予約部11は、日付表示欄712に表示されていた年月日について、押された予約ボタン715に対応付けられた会議室の会議室予約入力画面72を表示する。ステップC2では、利用者は、会議室を予約したいか否かを判断する。会議室を予約したい場合は、ステップC3に進み、会議室を予約したくない場合は、ステップC7に進む。
ステップC3では、利用者は、時間帯入力欄722に予約したい時間を入力する。ステップC4では、利用者は、会議に参加する予定のすべての人を入力したか否かを判断する。会議に参加する予定のすべての人を入力した場合は、ステップC8に進み、会議に参加する予定のすべての人を入力していない場合は、ステップC5に進む。ステップC5では、利用者は、会議室予約入力画面72の参加追加社員コード入力欄724に、会議に参加する予定の社員の社員コードを入力する。
ステップC6では、利用者は、会議室予約入力画面72の追加ボタン725を押す。追加ボタン725が押されると、会議室予約部11は、参加追加社員コード入力欄724に入力された参加追加社員コードを、参加者リスト表示欄723の参加者リストに追加する。そして、追加した参加追加社員コードに対応する人物名つまり社員名も、社員情報記録部13によって記憶される社員情報61から検索し、検索した社員名を参加者リストに追加して表示し、ステップC4に戻る。
ステップC7では、利用者は、閉じるボタン727を押す。閉じるボタン727が押されると、会議室予約部11は、端末40に表示した会議室予約入力画面72を閉じて、会議室予約処理を終了する。ステップC8では、利用者は、会議室予約入力画面72の会議室予約登録ボタン726を押す。
ステップC9では、会議室予約部11は、既存の会議室予約と重複しているかを判定する。会議室予約入力画面72の施設名表示欄720に表示される会議室で日付表示欄721が示す年月日および時間帯入力欄722に入力された時間帯が、会議室予約情報62が示す予約と重複していると、既存の会議室予約と重複していると判定し、ステップC12に進み、会議室予約入力画面72の施設名表示欄720に表示される会議室で日付表示欄721が示す年月日および時間帯入力欄722に入力された時間帯が、会議室予約情報62が示す予約と重複していないと、既存の会議室予約と重複していないと判定し、ステップC10に進む。
ステップC10では、会議室予約部11は、会議室予約情報62に、入力された情報を登録する。具体的には、会議室予約部11は、会議室予約情報62に、会議室予約入力画面72の施設名表示欄720に表示される会議室で日付表示欄721が示す年月日について、時間帯入力欄722に入力された時間帯を登録する。
ステップC11では、会議室予約部11は、会議室予約登録完了画面73を端末40に表示し、会議室予約登録完了画面73のOkボタン732が押されると、会議室予約登録完了画面73を閉じて、会議室予約処理を終了する。ステップC12では、会議室予約部11は、会議室予約未登録確認画面74を表示し、会議室予約未登録確認画面74のOkボタン742が押されると、会議室予約未登録確認画面74を閉じて、ステップC1に戻る。
図16は、入退室管理部12および入退室監視部21によって実行される会議室入退室処理の処理手順を示すフローチャートである。会議室入退室処理は、利用者が会議室に入退室するときの手続および処理を示す。会議室予約システム1の電源が投入され動作可能状態になると、ステップD1に移る。会議室20の扉23は、基本的にはロックつまり施錠されている。会議室20には、社員であれば入室可能であるが、社員でない人は入室することはできない。社員であっても会議に参加する予定でない人に、会議室20内で取扱われる情報が漏えいしないようにスピーカ36および施錠部22が制御される。
ステップD1では、利用者は、会議室に入室したいか否かを判断する。会議室に入室したい場合は、ステップD2に進み、会議室に入室したくない場合は、会議室入退室処理を終了する。取得ステップであるステップD2では、利用者は、入室したい会議室の入退室監視部21に、社員証を読み込ませる。ステップD3では、入退室監視部21は、社員証から社員コードを読み込み、読み込んだ社員コードを、ネットワーク50を介して入退室管理部12に送信する。ステップD4では、入退室管理部12は、社員コードを受信すると、受信した社員コードを、社員情報記録部13によって記憶される社員情報61とを照合する。
ステップD5では、受信した社員コードが登録されているか否かを判定する。入退室管理部12は、照合した結果、受信した社員コードに一致する社員コードが社員情報記録部13によって記憶される社員情報61にあると、受信した社員コードが登録されていると判定し、ステップD6に進む。照合した結果、受信した社員コードに一致する社員コードが社員情報記録部13によって記憶される社員情報61にないと、受信した社員コードが登録されていないと判定し、会議室入退室処理を終了する。
ステップD6では、入退室管理部12は、受信した社員コードを、会議室予約部11によって記憶される会議室予約情報62と照合する。ステップD7では、受信した社員コードは、現在時刻の会議室予約情報62に登録されているか否かを判定する。入退室管理部12は、照合した結果、受信した社員コードに一致する社員コードが会議室予約部11によって記憶される会議室予約情報62にあると、受信した社員コードは、現在時刻の会議室予約情報62に登録されていると判定し、ステップD8に進む。受信した社員コードに一致する社員コードが会議室予約部11によって記憶される会議室予約情報62にないと、受信した社員コードは、現在時刻の会議室予約情報62に登録されていないと判定し、ステップD10に進む。
ステップD8では、入退室管理部12は、当該会議室の入退室監視部21、すなわち受信した社員コードを送信した入退室監視部21に、扉のロック解除の信号を送信する。ステップD9では、入退室監視部21は、施錠部22へ扉のロック解除を指示し、会議室入退室処理を終了する。ステップD8およびステップD9は、規制解除ステップである。ステップD10では、入退室管理部12は、モニタ制御部34に、解除確認信号を送信する。入退室管理部12は、解除確認信号をモニタ制御部34に送信するとき、受信した社員コードの人の役職レベルを、社員情報61から読み出し、読み出した役職レベルを表す役職レベル情報を解除確認信号とともに送信する。
ステップD11では、入退室管理部12は、モニタ制御部34から解除可能信号が返信されたか否かを判定する。入退室管理部12は、モニタ制御部34から送信された解除可能信号を受信すると、モニタ制御部34から解除可能信号が返信されたと判定し、ステップD8に進む。モニタ制御部34から送信された解除不可信号を受信すると、あるいは予め定めるタイムアウト時間が経過すると、モニタ制御部34から解除可能信号が返信されないと判定し、会議室入退室処理を終了する。
図17は、利用者およびモニタ制御部34によって実行される制御設定処理の処理手順を示すフローチャートである。たとえばリモコンに設けられている設定ボタンを操作すると、あるいは表示部31に表示されている設定アイコンをマウスもしくはキーボードによってクリックすると、ステップE1に移る。
ステップE1では、モニタ制御部34は、制御設定画面75を表示部31に表示する。ステップE2では、利用者は、設定を終了するか否かを判断する。設定を終了するときは、ステップE7に進み、設定を終了しないときは、ステップE3に進む。ステップE3では、利用者は、消音に設定するか否かを判断する。消音に設定するときは、ステップE8に進み、消音に設定しないときは、ステップE3に進む。
ステップE4では、利用者は、「右側だけに出力する」に設定するか否かを判断する。「右側だけに出力する」に設定するときは、ステップE10に進み、「右側だけに出力する」に設定しないときは、ステップE5に進む。たとえば、会議室の扉が、表示部31に向かって左側にある場合、設定時に右側だけから音を出力するように設定しておけば、会議に関係のない第三者が、不意に左側にある扉から会議室に入室しても、スピーカ36から出力される音を第三者に聞かれることを防止することができる。ステップE5では、利用者は、「左側だけに出力する」に設定するか否かを判断する。「左側だけに出力する」に設定するときは、ステップE12に進み、「左側だけに出力する」に設定しないときは、ステップE6に進む。ステップE6では、利用者は、施錠に設定するか否かを判断する。施錠に設定するときは、ステップE14に進み、施錠に設定しないときは、ステップE2に戻る。
ステップE7では、利用者は、制御設定画面75の閉じるボタン755を操作して、制御設定画面75を閉じて、制御設定処理を終了する。ステップE8では、利用者は、制御設定画面75の音声消音設定欄751の丸印を選択する。ステップE9では、モニタ制御部34は、制御設定情報の設定方法に「消音」と記憶し、ステップE2に戻る。ステップE10では、「右側だけに出力する」を選択する。すなわち、利用者は、制御設定画面75の右側出力設定欄752の丸印を選択する。ステップE11では、モニタ制御部34は、制御設定情報の設定方法に「右側」と記憶し、ステップE2に戻る。ステップE12では、「左側だけに出力する」を選択する。すなわち、利用者は、制御設定画面75の左側出力設定欄753の丸印を選択する。ステップE13では、モニタ制御部34は、制御設定情報の設定方法に「左側」と記憶し、ステップE2に戻る。ステップE14では、「施錠」を選択する。すなわち、利用者は、制御設定画面75の施錠設定欄754の丸印を選択する。ステップE15では、モニタ制御部34は、制御設定情報の設定方法に「施錠」と記憶し、ステップE2に戻る。
図18は、モニタ制御部34によって実行される第1のモニタ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。第1のモニタ制御処理は、音の出力制限および扉の解錠の制御を行う。たとえば会議を行うために、モニタ30の電源が投入され動作可能状態になると、ステップF1に移る。
ステップF1では、解錠確認信号を受信したか否かを判定する。モニタ制御部34は、入退室管理部12から解錠確認信号を受信すると、同時に送信される役職レベル情報を受信して、ステップF2に進み、入退室管理部12から解錠確認信号を受信しないと、ステップF4に進む。ステップF2では、第2のモニタ制御処理を実行した後、ステップF3に進む。ステップF3では、第3のモニタ制御処理を実行した後、ステップF4に進む。ステップF4では、モニタ制御を終了するか否かを判定する。会議が終了したとき、施錠が不要になったとき、あるいはモニタ30の電源が切断されたときなどに、モニタ制御を終了すると判定し、第1のモニタ制御処理を終了する。会議が終了したとき、施錠が不要になったとき、あるいはモニタ30の電源が切断されたときなどでないとき、モニタ制御を終了しないと判定し、ステップF1に戻る。
図19は、第1のモニタ制御処理に含まれる第2のモニタ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。図18に示したフローチャートのステップF2の処理で、ステップG1に移る。
ステップG1では、モニタ制御部34は、警告画面76をモニタつまり表示部31に表示する。ステップG2では、入室を許可するか否かを判定する。モニタ制御部34は、警告画面76のOkボタン762が操作されると、入室を許可すると判定し、ステップG3に進み、NGボタン763が操作されると、入室を許可しないと判定し、図18に示したステップF1に戻る。
ステップG3では、モニタ上にデータが表示されているか否かを判定する。モニタ制御部34は、表示部31に表示データを表示していると、モニタ上にデータが表示されていると判定し、ステップG4に進み、表示部31に表示データを表示していないと、モニタ上にデータが表示されていないと判定し、第2のモニタ制御処理を終了する。
ステップG4では、モニタ上に表示されているデータで、表示データ制限情報63の「表示データ」の項目にマッチするものがあるか否かを判定する。モニタ制御部34は、モニタに表示している表示データのファイル名に一致するファイル名が、モニタ30の記憶装置に記憶される表示データ制限情報63の「表示データ」の項目のファイル名の中にあると、モニタ上に表示されているデータで、表示データ制限情報63の「表示データ」の項目にマッチするものがあると判定し、ステップG5に進む。モニタに表示している表示データのファイル名に一致するファイル名が、表示データ制限情報63の「表示データ」の項目のファイル名の中にないと、モニタ上に表示されているデータで、表示データ制限情報63の「表示データ」の項目にマッチするものがないと判定し、第2のモニタ制御処理を終了する。
ステップG5では、モニタ制御部34は、マッチする表示データの表示レベルのうちで最も大きい値の表示レベルを「最大表示レベル」として、モニタ30の記憶装置に記憶し、第2のモニタ制御処理を終了する。
図20は、第1のモニタ制御処理に含まれる第3のモニタ制御処理の処理手順を示すフローチャートである。図18に示したフローチャートのステップF3の処理で、ステップH1に移る。
ステップH1では、モニタ制御部34は、制御設定情報の「設定方法」は「消音」であるか否かを判定する。「設定方法」が「消音」であると、ステップH7に進み、設定方法」が「消音」でないと、ステップH2に進む。ステップH2では、モニタ制御部34は、制御設定情報の「設定方法」は「右側」であるか否かを判定する。「設定方法」が「右側」であると、ステップH8に進み、設定方法」が「右側」でないと、ステップH3に進む。ステップH3では、モニタ制御部34は、制御設定情報の「設定方法」は「左側」であるか否かを判定する。「設定方法」が「左側」であると、ステップH9に進み、設定方法」が「左側」でないと、ステップH4に進む。ステップH4では、モニタ制御部34は、制御設定情報の「設定方法」は「施錠」であるか否かを判定する。「設定方法」が「施錠」であると、ステップH5に進み、「設定方法」が「施錠」でないと、第3のモニタ制御処理を終了する。
比較ステップである。ステップH5では、入室者の役職レベルは、「最大表示レベル」より大きいか否かを判定する。モニタ制御部34は、図18に示したステップF1で受信した役職レベル情報が示す役職レベルが、モニタ30の記憶装置に記憶した「最大表示レベル」より大きいと、すなわち、閲覧が許可されていると、入室者の役職レベルが「最大表示レベル」より大きいと判定し、ステップH10に進む。図18に示したステップF1で受信した役職レベル情報が示す役職レベルが、モニタ30の記憶装置に記憶した「最大表示レベル」より大きくないと、すなわち、閲覧が許可されていないと、入室者の役職レベルが「最大表示レベル」より大きくないと判定し、ステップH6に進む。ステップH6では、モニタ制御部34は、入退室管理部12に「解錠不可信号」を送信し、第3のモニタ制御処理を終了する。解錠不可信号は、扉23の解錠を行わないことを示す信号である。
ステップH7では、モニタ制御部34は、スピーカ36からの音の出力を停止することを制御部35に指示する。制御部35は、スピーカ36からの音の出力を停止することをモニタ制御部34から指示されると、スピーカ36を制御して、スピーカ36からの音の出力を停止させ、ステップH10に進む。ステップH8では、モニタ制御部34は、モニタに向かって右側のみにスピーカ36からの音が聞こえるようにすることを制御部35に指示する。制御部35は、モニタに向かって右側のみにスピーカ36からの音が聞こえるようにすることを、モニタ制御部34から指示を受けると、スピーカ36を制御し、モニタに向かって右側のみにスピーカ36からの音が聞こえるようにし、ステップH10に進む。
ステップH9では、モニタ制御部34は、モニタに向かって左側のみにスピーカ36からの音が聞こえるようにすることを制御部35に指示する。制御部35は、モニタに向かって左側のみにスピーカ36からの音が聞こえるようにすることを、モニタ制御部34から指示を受けると、スピーカ36を制御し、図2(b)あるいは図2(c)に示したように、モニタに向かって左側のみにスピーカ36からの音が聞こえるようにし、ステップH10に進む。ステップH10では、モニタ制御部34は、入退室管理部12に「解錠可能信号」を送信し、第3のモニタ制御処理を終了する。解錠可能信号は、扉23の解錠を行うことを示す信号である。
このように、表示部31によって、複数の表示データが表示可能であり、モニタ制御部34によって、前記複数の表示データのそれぞれに、閲覧が許可されるレベルを表す表示レベルを表す閲覧レベル情報が関連付けて記憶され、かつ社員情報記録部13によって、各人を識別するための社員コードのそれぞれに設定される役職レベル情報が記憶される。入退室監視部21によって、表示部31が設置されている会議室20に入室する人の社員コードが取得され、入退室管理部12およびモニタ制御部34によって、社員情報記録部13に記憶される役職レベル情報のうち入退室監視部21によって取得された社員コードに設定されている役職レベル情報が示す役職レベルと、モニタ制御部34に記憶される閲覧レベル情報のうち表示部31に表示している表示データに関連付けられている閲覧レベル情報が示す表示レベルとが比較され、比較結果に基づいて閲覧が許可されているか否かが判定され、施錠部22によって、会議室20への人の入室が規制される。そして、入退室管理部12および入退室監視部21によって、入退室管理部12およびモニタ制御部34によって比較された比較結果が、閲覧が許可されていることを示すとき、施錠部22による入室の規制を解除するように制御される。
したがって、会議室などの部屋のモニタに表示される情報に付与される閲覧を許可するレベルに応じて前記部屋への人の入室制限を制御することができる。
さらに、表示レベルは、各人に付与される役職の高さを表す役職レベルによって表されるので、表示レベルが付与されている表示データが用いられている部屋への入室を、社員の役職に応じて制限することができる。
さらに、社員情報記録部13によって、各人を識別するための社員コードのうち、表示部31が設置されている会議室20で開催される会議へ出席する予定の人の社員コードが、各人の役職レベルを表す役職レベル情報と関連付けて記憶される。そして、入退室管理部12およびモニタ制御部34によって、社員情報記録部13に記憶される社員コードのうち入退室監視部21によって取得された社員コードに関連付けられている役職レベル情報が示す役職レベルが、モニタ制御部34に記憶される閲覧レベル情報のうち表示部31に表示している表示データに関連付けられている閲覧レベル情報が示す表示レベル未満であるとき、閲覧が許可されていないと判定される。したがって、社員コードを取得することによって、役職レベルに応じた入室制限を行うことができる。
さらに、入退室管理部12およびモニタ制御部34によって、表示部31に表示されている表示データが複数であり、かつ複数の表示データの表示レベルが同一でないとき、社員情報記録部13に記憶される社員コードのうち入退室監視部21によって取得された社員コードに関連付けられている役職レベル情報が示す役職レベルが、表示部31に表示されている複数の表示データの表示レベルのうち最大の表示レベル未満であるとき、閲覧が許可されていないと判定される。したがって、複数の表示データが表示されていても、表示されているすべての表示データを閲覧することができる人以外の人の入室を制限することができる。
さらに、図16に示したステップD2では、複数の表示データを表示する表示部31が設置されている会議室20に入室する人の社員コードを、人の社員コードを取得する入退室監視部21が取得する。図20に示したステップH5では、前記複数の表示データのそれぞれに、閲覧が許可されるレベルを表す表示レベルを表す閲覧レベル情報を関連付けて記憶するモニタ制御部34に記憶される閲覧レベル情報のうち、表示部31に表示された表示データに関連付けられている閲覧レベル情報が示す表示レベルと、図16に示したステップD2で取得された社員コードに設定されている役職レベルとを比較し、比較結果に基づいて閲覧が許可されているか否かを判定する。そして、図16に示したステップD8およびステップD9では、図20に示したステップH5で比較された比較結果が、閲覧が許可されていることを示すとき、会議室20への人の入室を規制する施錠部22が、図16に示したステップD2で取得された社員コードの人が会議室20へ入室することの規制を解除する。
したがって、本発明に係る入室制御方法を適用すれば、会議室などの部屋のモニタに表示される情報に付与される表示レベルに応じて会議室などの部屋への入室制限を制御することができる。