JP2010172183A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の強制対流によって冷却される半導体デバイスを備えた電力変換装置において、許容温度の異なる半導体デバイスを効率良く冷却することのできる冷却構造を得る。
【解決手段】上記半導体デバイス(11,12)は、相対的に許容温度の低いシリコンデバイス(11)と該シリコンデバイス(11)よりも許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)とを有している。上記シリコンデバイス(11)及びワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)は、該シリコンデバイス(11)で発生した熱を流体の強制対流の上流側で放熱し、該ワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)で発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、強制対流によって冷却される半導体デバイスを備えた電力変換装置に関する。
従来より、電力変換装置に用いられる半導体デバイスを流体の強制対流によって冷却する構成が知られている。このような電力変換装置では、例えば特許文献1に開示されるように、ファン等によって空気の強制対流を生じさせて、その空気の流れによって半導体デバイスを冷却するようにしている。
また、現在、半導体デバイスの主材料としては、シリコンが用いられているが、例えば上記特許文献1にも開示されるように、シリコンよりも許容温度が高く、低損失で高速動作が可能なSiCなどのワイドバンドギャップ半導体を半導体デバイスの主材料として用いることが考えられている。
特開2008−60430号公報
ところで、半導体デバイスの主材料を、現在、一般的に用いられているシリコンから上述のワイドバンドギャップ半導体へ移行する場合、シリコンを主材料としたものとワイドバンドギャップ半導体を主材料としたものとが混在した状態になることが考えられる。そうすると、シリコンを主材料とする半導体デバイス(以下、シリコンデバイスともいう)と、ワイドバンドギャップ半導体を主材料とする半導体デバイス(以下、ワイドバンドギャップ半導体デバイスともいう)とでは、許容温度が異なるため、各半導体デバイスの温度が許容温度以下になるような冷却構造を採用する必要がある。
そのような冷却構造の一つとして、例えば、上記シリコンデバイス及びワイドバンドギャップ半導体デバイスを別々の冷却機構によって冷却することが考えられるが、そのような構成ではファンやポンプなどの強制対流の発生源が余分に必要になるとともに、流路等も別に設ける必要があり、あまり効率の良い冷却構造とはいえない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、流体の強制対流によって冷却される半導体デバイスを備えた電力変換装置において、許容温度の異なる半導体デバイスを効率良く冷却することのできる冷却構造を得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る電力変換装置(1)では、許容温度の低い低温デバイス(11)で発生した熱を流体の強制対流の上流側で放熱し、許容温度の高い高温デバイス(12)で発生した熱を強制対流の下流側で放熱するように、上記低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)を設けることで、一つの流体の流れによって許容温度の異なる半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却できるようにした。
具体的には、第1の発明では、流体の強制対流によって冷却される半導体デバイス(11,12)を備えた電力変換装置を対象とする。
そして、上記半導体デバイス(11,12)は、相対的に許容温度の低い低温デバイス(11)と該低温デバイス(11)よりも許容温度の高い高温デバイス(12)とを有し、上記低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)は、上記低温デバイス(11)で発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、上記高温デバイス(12)で発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように設けられているものとする。
この構成により、相対的に許容温度の低い低温デバイス(11)と該低温デバイス(11)よりも許容温度の高い高温デバイス(12)を、一つの流体の流れ(強制対流)によって冷却することができ、許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することができる。すなわち、流体の強制対流の上流側で、許容温度の低い低温デバイス(11)で発生した熱を放熱することにより、該低温デバイス(11)を優先して冷却することができる。一方、上記強制対流の下流側で許容温度の高い高温デバイス(12)で発生した熱を放熱することで、上記低温デバイス(11)を冷却した後の比較的、温度が高くなった流体によって上記高温デバイス(12)が冷却されることになるが、該高温デバイス(12)の許容温度は相対的に高いため、上記流体によっても高温デバイス(12)の温度を許容温度以下とすることが可能になる。
したがって、許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)に対して、別々の冷却機構を設ける必要がなくなるので、ファンやポンプなどの強制対流の発生源や流体の流路の数を減らすことができる。よって、上述の構成により、上記複数の半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することができる冷却構造を得ることができる。
上述の構成において、上記低温デバイス(11)は、上記高温デバイス(12)よりも上記強制対流の上流側に配置されているものとする(第2の発明)。こうすることで、上記低温デバイス(11)を流体の強制対流の上流側で確実に冷却することができ、上記第1の発明の構成を確実且つ容易に実現することができる。
また、上記低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)の少なくとも一方には、上記流体に放熱するための放熱部(13,14,21)が設けられていてもよい(第3の発明)。
このように、半導体デバイス(11,12)に放熱のための放熱部(13,14,21)が設けられている場合にも、上記第1の発明の構成のように、低温デバイス(11)の熱が流体の強制対流の上流側で放熱され、高温デバイス(12)の熱が流体の強制対流の下流側で放熱されるように、半導体デバイス(11,12)及び放熱部(13,14,21)を配置することで、上記第1の発明と同様、許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することができる冷却構造を得ることができる。
また、上記放熱部(21)は、上記低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)で発生した熱を上記流体に放熱するように、それらのデバイス(11,12)に跨って設けられていて、上記低温デバイス(11)は、上記放熱部(21)上の上記高温デバイス(12)よりも上記強制対流の上流側に配置されているのが好ましい(第4の発明)。
これにより、許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)を一つの放熱部(21)上に配置する場合、低温デバイス(11)を高温デバイス(12)よりも強制対流の上流側に配置することで、許容温度の低い低温デバイス(11)を確実且つ効率良く冷却することができる。すなわち、許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)に対して共通の放熱部(21)を設ける場合でも、上述のような構成にすることで、該半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することができる。
さらに、一つの放熱部(21)上に複数の半導体デバイス(11,12)を配置することで、該放熱部(21)を電装品箱に取り付けるための取付ネジの数を低減できるとともに、取付作業の軽減も図れる。
また、上記低温デバイス(11)は、シリコンを主材料として構成されていて、上記高温デバイス(12)は、ワイドバンドギャップ半導体を主材料として構成されているのが好ましい(第5の発明)。このような構成でも、上記第1から第4の発明のような構成にすることで、該第1から第4の各発明の作用が得られる。
特に、上記ワイドバンドギャップ半導体は、SiC、GaNまたはダイヤモンドのいずれかであるのが好ましい(第6の発明)。これにより、低損失で高速動作可能な半導体デバイスを実現することができる。そして、このような半導体デバイスを用いる場合でも、上記第1から第4の発明のような構成にすることで、該第1から第4の各発明の作用が得られる。
さらに、上記流体は、空気、水、または冷凍サイクルを行う冷媒回路内の冷媒のいずれかであるのが好ましい(第7の発明)。強制対流させる流体として空気を用いれば、水や冷媒を強制対流させる場合のように配管を用いる必要がなくなるため、簡単な構成で半導体デバイスを冷却することができる。また、強制対流させる流体として水や冷媒を用いれば、空気に比べて冷却性能を向上できるため、半導体デバイスをより効率良く冷却することができる。
また、上記半導体デバイス(11,12)が、スイッチング動作を行う構成では、上記半導体デバイス(11,12)のうち、相対的な関係においてスイッチング周波数がより高いものが上記高温デバイス(12)、スイッチング周波数がより低いものが上記低温デバイス(11)であることが好ましい(第8の発明)。
上記半導体デバイス(11,12)がスイッチング動作を行う構成では、スイッチング周波数がより高い半導体デバイス(11,12)の方が、スイッチング周波数がより低いものよりも高温になりがちである。しかし、この構成では、スイッチング周波数がより低い半導体デバイス(11,12)、すなわち低温デバイス(11)が効率的に冷却される。
また、上記低温デバイス(11)及び上記高温デバイス(12)は、直流電力又は交流電力を所定の電圧、電流の直流電力、又は所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換する変換部(2,4)を構成してもよい(第9の発明)。
このようにすることで、スイッチングにより電力変換を行う電力変換装置において、上記各発明の作用を得ることが可能になる。
また、上記変換部(2,4)として、交流電力をダイオード(2a)で整流して直流電力に変換するコンバータ回路(2)と、複数のスイッチング素子(4a)で上記コンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、を備えた構成では、上記変換部(2,4)では、上記ダイオード(2a)が上記低温デバイス(11)、上記スイッチング素子(4a)が上記高温デバイス(12)であることが好ましい(第10の発明)。
また、上記変換部(2,4)として、交流電力をダイオード(2a)で整流して直流電力に変換する整流回路(65)、及び昇圧形チョッパ回路(60)を有したコンバータ回路(2)を備え、上記昇圧形チョッパ回路(60)は、上記整流回路(65)の一方の出力ノードと接続されたリアクトル(2b)、該リアクトル(2b)と直列接続されたダイオード(63)、及び、上記整流回路(65)のもう一方の出力ノードと該リアクトル(2b)との間に設けられたスイッチング素子(62)を有した構成では、上記変換部(2,4)では、上記コンバータ回路(2)の上記ダイオード(2a)が上記低温デバイス(11)、上記昇圧形チョッパ回路(60)の上記ダイオード(63)及び上記スイッチング素子(62)の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることが好ましい(第11の発明)。
また、上記昇圧形チョッパ回路(60)は、ソフトスイッチング方式の回路であってもよい(第12の発明)。
また、上記変換部(2,4)として、昇圧形交流チョッパ回路(70)、及び上記昇圧形交流チョッパ回路(70)の出力をダイオード(2a)で整流して直流電力に変換する整流回路(65)を有したコンバータ回路(2)と、複数のスイッチング素子(4a)で上記コンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、を備え、上記昇圧形交流チョッパ回路(70)は、交流電源(6)の所定の出力ノードと整流回路(65)の所定の入力ノードに接続されたリアクトル(2b)、及び、該リアクトル(2b)と該整流回路(65)の他の入力ノードとに接続された双方向スイッチ(72)を有した構成では、上記変換部(2,4)では、上記スイッチング素子(4a)が上記低温デバイス(11)、上記双方向スイッチ(72)及び上記ダイオード(2a)の各半導体デバイスが高温デバイス(12)であることが好ましい(第13の発明)。
また、上記変換部(2,4)として、交流電力をダイオード(2a)で整流して直流電力に変換する整流回路(65)を有したコンバータ回路(2)と、降圧形チョッパ回路(90)と、複数のスイッチング素子(4a)で上記降圧形チョッパ回路(90)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、を備え、上記降圧形チョッパ回路(90)が、上記整流回路(65)の一方の出力ノードに接続されたスイッチング素子(91)、該スイッチング素子(91)に直列接続されたリアクトル(92)、該コンバータ回路(2)の他方の出力ノードと該スイッチング素子(91)との間に接続された第1ダイオード(93)、及び直列接続の該スイッチング素子(91)と該リアクトル(92)に対して並列接続された第2ダイオード(94)を有した構成では、上記変換部(2,4)では、上記コンバータ回路(2)の上記ダイオード(2a)及び上記降圧形チョッパ回路(90)の上記第2ダイオード(94)の各半導体デバイスが上記低温デバイス(11)、上記降圧形チョッパ回路(90)の上記スイッチング素子(91)及び上記第1ダイオード(93)の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることが好ましい(第14の発明)。
また、上記変換部(2,4)として、交流電力をダイオード(2a)で整流する整流回路(65)、トランス(102)、スイッチング素子(101)、及び2次側ダイオード(103)を有し、該トランス(102)の一次側コイルと該スイッチング素子(101)とが該整流回路(65)の出力ノード間で直列接続され、該トランス(102)の二次側コイルに2次側ダイオード(103)が接続されたフライバックコンバータ回路(2)と、複数のスイッチング素子(4a)で上記フライバックコンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、を備えた構成では、上記変換部(2,4)では、上記インバータ回路(4)の上記スイッチング素子(4a)が上記低温デバイス(11)、上記フライバックコンバータ回路(2)の上記スイッチング素子(101)、上記整流回路(65)の上記ダイオード(2a)及び上記2次側ダイオード(103)の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることが好ましい(第15の発明)。
また、上記変換部(2,4)として、フォワードコンバータ、プッシュプル方式コンバータ、三相一石コンバータ、及びフルブリッジ方式コンバータの何れかの方式のコンバータ回路(2)と、複数のスイッチング素子(4a)で上記コンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、を備えた構成では、上記変換部(2,4)では、上記インバータ回路(4)の上記スイッチング素子(4a)が上記低温デバイス(11)、上記コンバータ回路(2)の少なくとも一部の半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることが好ましい(第16の発明)。
また、上記変換部(2,4)として、複数のスイッチング素子(2d)がブリッジ接続された整流回路(65)、又はスイッチング素子(2d)とダイオード(2a)が混合ブリッジ接続された整流回路(65)を有し、該整流回路(65)にリアクトル(2b)を介して交流電力が入力されるコンバータ回路(2)と、複数のスイッチング素子(4a)で上記コンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、を備えた構成では、上記変換部(2,4)では、上記インバータ回路(4)の上記スイッチング素子(4a)が上記低温デバイス(11)、上記ブリッジ接続の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることが好ましい。(第17の発明)。
本発明に係る電力変換装置(1)によれば、低温デバイス(11)で発生した熱を流体の強制対流の上流側で放熱させて、高温デバイス(12)で発生した熱を流体の強制対流の下流側で放熱させるようにしたため、一つの流体の流路によって許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することができる。したがって、上述の構成により、複数の半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することができる冷却構造が得られる。特に、第2の発明によれば、上記低温デバイス(11)を高温デバイス(12)よりも強制対流の上流側に配置することで、上記第1の発明の構成を確実に実現することができる。
また、第3の発明によれば、上記低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)の少なくとも一方に放熱部(13,14,21)が設けられている構成においても、低温デバイス(11)で発生した熱は強制対流の上流側に放熱し、高温デバイス(12)で発生した熱は強制対流の下流側に放熱するように構成されているため、上記第1の発明の効果と同様の効果が得られる。
また、第4の発明によれば、上記放熱部(21)が、低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)に跨って設けられている構成においても、該低温デバイス(11)を高温デバイス(12)よりも強制対流の上流側に配置することで、上記第1の発明の効果と同様の効果が得られる。
また、第5の発明によれば、上記低温デバイス(11)はシリコンを主材料としていて、上記高温デバイス(12)はワイドバンドギャップ半導体を主材料としている場合でも、上記第1から第4の各発明のような構成にすることで、該各発明の効果が得られる。
特に、第6の発明によれば、上記ワイドバンドギャップ半導体は、SiC、GaN、ダイヤモンドのいずれかであるため、低損失で高速動作可能な高温デバイス(12)をより確実に実現でき、この構成においても、上記第1から第4の各発明のような構成にすることで、該各発明の効果が得られる。
さらに、第7の発明によれば、上記流体は、空気、水、または冷凍サイクルを行う冷媒回路内の冷媒であるため、空気を強制対流させれば、簡単な構成で冷却構造を実現でき、水や冷媒を強制対流させれば、より効率良く半導体デバイス(11,12)を冷却することができる。
また、第8の発明によれば、所定の半導体デバイス(11,12)のスイッチング周波数の高周波化と、各半導体デバイス(11,12)の冷却の効率化の両立を実現できる。
また、第9の発明によれば、スイッチングにより電力変換を行う変換部(2,4)を備えた構成において、上記変換部(2,4)の所定の半導体デバイス(11,12)のスイッチング周波数の高周波化と、各半導体デバイス(11,12)の冷却の効率化の両立を実現できる。
また、第10の発明によれば、上記スイッチング素子(4a)のスイッチング周波数の高周波化が可能になり、インバータ回路(4)の制御帯域の拡大が可能になる。また、該インバータ回路(4)のスイッチング周波数を可聴周波数以上にすれば、スイッチングによる騒音の低減も可能になる。
また、第11の発明によれば、スイッチング素子(62)のスイッチング周波数の高周波化が可能になり、結果として、リアクトル(2b)の小型化も可能になる。
また、第12の発明によれば、ソフトスイッチング方式の昇圧形チョッパ回路(60)を有した電力変換装置において、上記第11の発明と同様の効果を得ることが可能になる。
また、第13の発明によれば、双方向スイッチ(72)のスイッチング周波数の高周波化が可能になり、結果として、リアクトル(2b)の小型化も可能になる。
また、第14の発明によれば、降圧形チョッパ回路(90)のスイッチング素子(91)や第1ダイオード(93)のスイッチング周波数の高周波化が可能になり、結果として、リアクトル(92)の小型化も可能になる。
また、第15の発明によれば、ダイオード(2a)、スイッチング素子(101)、2次側ダイオード(103)のスイッチング周波数の高周波化が可能になり、結果として、トランス(102)の小型化も可能になる。
また、第16の発明によれば、コンバータ回路(2)の所定の半導体デバイスのスイッチング周波数の高周波化が可能になり、上記第15の発明と同様の効果を得ることが可能になる。
また、第17の発明によれば、整流回路(65)におけるスイッチング周波数の高周波化が可能になり、結果として、リアクトル(92)の小型化も可能になる。
図1は、本発明の実施形態1に係る電力変換装置の概略構成を示す図である。 図2は、実施形態1における電力変換装置の冷却構造を模式的に示す図である。 図3は、実施形態1の変形例における冷却構造の図2相当図である。 図4は、実施形態2に係る電力変換装置の冷却構造の図2相当図である。 図5は、本発明の実施形態3に係る電力変換装置の構成例を示す図である。 図6は、(A)がいわゆる単相倍電圧整流回路でコンバータ回路を構成した例を示す図であり、(B)がいわゆる三相全波整流回路でコンバータ回路を構成した例を示す図である。 図7は、本発明の実施形態4に係る電力変換装置の構成例を示す図である。 図8は、実施形態4の変形例1に係る電力変換装置の構成を示す図である。 図9は、実施形態4の変形例2に係る電力変換装置の構成を示す図である。 図10は、本発明の実施形態5に係る電力変換装置の構成例を示す図である。 図11(A)〜(C)は、双方向スイッチの構成例を示す図である。 図12は、実施形態5の変形例に係るコンバータ回路の構成例を示す図である。 図13は、本発明の実施形態6に係る電力変換装置の構成例を示す図である。 図14は、本発明の実施形態7に係る電力変換装置の構成例を示す図である。 図15は、本発明の実施形態8に係る電力変換装置の構成例を示す図である。 図16は、(A)が単相交流用のPWMコンバータ回路の構成例を示す図であり、(B)が三相交流用のPWMコンバータ回路の構成例を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
本発明の実施形態1について以下で説明する。図1に示すように、本実施形態に係る電力変換装置(1)は、コンバータ回路(2)とコンデンサ回路(3)とインバータ回路(4)とを備えている。なお、上記電力変換装置(1)は、例えば空気調和装置の冷媒回路に設けられた圧縮機の電動機(5)(以下、モータともいう)を駆動するために用いられる。ここで、空気調和装置の冷媒回路は、特に図示しないが、圧縮機と凝縮器と膨張機構と蒸発器とが閉回路を構成するように接続されてなり、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うように構成されている。この冷媒回路によって、冷房運転では、蒸発器で冷却された空気が室内へ供給され、暖房運転では、凝縮器で加熱された空気が室内へ供給される。
上記コンバータ回路(2)は、複数のダイオード(2a)を備えていて、商用電源(6)から出力される交流電力を整流するように構成されている。特に図示しないが、上記コンバータ回路(2)は、複数のダイオード(例えば三相交流であれば6個)がブリッジ状に接続されており、これにより整流回路を構成している。なお、本実施形態では、上記コンバータ回路(2)を複数のダイオード(2a)によって構成しているが、この限りではなく、トランジスタなどのスイッチング素子によって構成し、交流電力を直流電力に整流するように該スイッチング素子を駆動制御してもよい。
上記コンデンサ回路(3)は、上記コンバータ回路(2)の出力側に並列に接続されるコンデンサ(3a)を備えている。このコンデンサ回路(3)を設けることによって、上記コンバータ回路(2)で整流された電圧を平滑化することができる。これにより、上記インバータ回路(4)側に直流電力を安定して供給することができる。
上記インバータ回路(4)は、上記コンバータ回路(2)に対して上記コンデンサ回路(3)とともに並列に接続されている。このインバータ回路(4)は、複数のスイッチング素子(4a)(例えば三相交流であれば6個)がブリッジ結線されてなる。すなわち、特に図示しないが、上記インバータ回路(4)は、2つのスイッチング素子(4a,4a)を互いに直列接続してなる3つのスイッチングレグが並列に接続されてなるもので、これらのスイッチング素子(4a)のオンオフ動作によって、直流電圧を交流電圧に変換し、モータ(5)へ供給するように構成されている。なお、本実施形態では、図1に示すように、上記各スイッチング素子(4a)は、トランジスタとダイオードとが逆並列に接続されてなるが、この限りではなく、スイッチング可能な構成であれば他の構成であってもよい。
上述のような構成の電力変換装置(1)において、上記コンバータ回路(2)のダイオード(2a)は、シリコンを主材料とする半導体デバイス(11)(以下、シリコンデバイスともいう)であり、上記インバータ回路(4)のスイッチング素子(4a)は、SiCやGaN、ダイヤモンドなどのワイドバンドギャップ半導体を主材料とする半導体デバイス(12)(以下、ワイドバンドギャップ半導体デバイスともいう)である。上述のとおり、上記シリコンデバイス(11)は、シリコンを主材料としているため、シリコンとワイドバンドギャップ半導体との物性の違いから、ワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)よりも許容温度が低い(シリコンデバイスの許容温度は約150度以下である。一方、ワイドバンドギャップ半導体デバイスは、約200度以上でも動作可能で、SiCを主材料とする半導体デバイスは、理論的には800度以上でも動作する)。すなわち、上記シリコンデバイス(11)が本発明の低温デバイスに、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)が本発明の高温デバイスに、それぞれ対応している。
ここで、上記シリコンデバイス(11)やワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)のような半導体デバイスは、その動作によって発熱するため、デバイスの温度が許容温度以下になるように、冷却する必要がある。一般的に、半導体デバイスのジャンクション温度t(℃)は下式によって求められ、このtを許容温度tmax以下にする必要がある。
=P・Rθ+t
ここで、上式において、半導体デバイスの電力損失をP(W)、半導体デバイスから外部までの熱抵抗をRθ(℃/W)、外部の温度をt(℃)とする。
上式のtを許容温度tmax以下にしようとすると、Pはデバイス及び製品の仕様によって決まるため、Rθを小さくするか、若しくはtmaxとtaの温度差(tmax−t)を大きくする必要がある。
上記Rθを小さくするためには、半導体デバイスに設けるヒートシンクなどの冷却器を大型化するか、若しくは、半導体デバイスに流す冷却風の流量を増やす必要がある。しかしながら、冷却器を大型化するとコストアップになり、冷却風の流量を増やすと、その分、冷却ファンが汚れやすくなったり、冷却フィンや周辺で結露が生じやすくなったりする可能性がある。
一方、tmaxとtの温度差(tmax−t)を大きくするためには、複数の半導体デバイスを個別に冷却する必要があり、複数の冷却ファンを用いる必要がある。このように他方のデバイスで加熱された空気を流すことなく、複数の半導体デバイスにそれぞれ別の流路で空気を流すことにより、tの上昇を抑えることができ、tmaxとtの温度差(tmax−t)を大きくすることができる。しかしながら、このような構成にするためには、複数の半導体デバイスに対してそれぞれ別の流路を設ける必要があるため、構造が複雑になり、コストアップやメンテナンス作業の増大につながるという問題が生じる。
これに対し、本発明では、許容温度tmaxの異なる複数の半導体デバイス(11,12)を冷却する場合に、該各半導体デバイス(11,12)の許容温度tmaxが異なる点に着目し、該半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することのできる冷却構造を見出した。
具体的には、図2に示すように、相対的に許容温度の低いシリコンデバイス(11)を、空気の強制対流(図中の白抜き矢印)の上流側に配置するとともに、該シリコンデバイス(11)よりも許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)を、該シリコンデバイス(11)よりも強制対流の下流側に配置する。これにより、許容温度の低いシリコンデバイス(11)を空気によって効率良く冷却することができる。一方、その下流側に位置するワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)には、上記シリコンデバイス(11)で発生した熱によって温められた空気が流れることになるが、該ワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)の許容温度が相対的に高いため、上記空気でも該ワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)を許容温度以下になるように冷却することができる。
なお、上記半導体デバイス(11,12)には、それぞれ、冷却性能を向上するためのヒートシンク(13,14)(放熱部)が設けられている。また、本実施形態では、上記半導体デバイス(11,12)に対して空気の強制対流を生じさせる発生源として、冷却ファン(15)を用いている。
−実施形態1の効果−
以上より、この実施形態によれば、相対的に許容温度の低いシリコンデバイス(11)を空気の強制対流の上流側に配置し、該シリコンデバイス(11)よりも許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)を強制対流の下流側に配置したため、一つの空気の流路によって、許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)を冷却することができる。
したがって、上述のような構成にすることで、空気の強制対流の発生源としての冷却ファン(15)や空気の流路を一つ設ければ足りるため、複数の半導体デバイス(11,12)に対してそれぞれ冷却風を当てる場合に比べて、低コストで効率良く半導体デバイス(11,12)を冷却することができる。また、流路ごとにフィルタを設ける構成の場合には、上述のように流路を一つにすることで、フィルタの数を減らすことができ、フィルタのメンテナンスが容易になる。
さらに、上述のような構成にすることで、許容温度の低いシリコンデバイス(11)及び許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)の両方において、許容温度tmaxとtの温度差(tmax−t)を大きくすることができるため、半導体デバイスから外部までの熱抵抗Rθを大きくしても上記デバイス(11,12)の温度を許容温度以下にすることができ、冷却器の小型化を図れる。また、上述のように、許容温度tmaxとtの温度差(tmax−t)を大きくできることによって、上記デバイス(11,12)に対する冷却風の流量も下げることができ、冷却ファンが汚れにくくなるとともに、冷却フィンや周辺の結露の発生も抑えることができる。
また、強制対流させる流体として空気を用いることで、水や冷媒を用いる場合のように、配管等を設ける必要がなくなるため、簡単な構成で半導体デバイス(11,12)を冷却することができる。
−実施形態1の変形例−
この変形例は、図3に示すように、一つのヒートシンク(21)によってシリコンデバイス(11)及びワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)を冷却するように構成されている点で上記実施形態1とは異なる。なお、上記実施形態1の構成と異なる部分についてのみ以下で説明し、同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
具体的には、上記シリコンデバイス(11)及びワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)は、一つのヒートシンク(21)上に配設されている。そして、このような構成でも、相対的に許容温度の低い上記シリコンデバイス(11)は、空気の強制対流の上流側に配置され、該シリコンデバイス(11)よりも許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)は、空気の強制対流の下流側に配置されている。
これにより、一つのヒートシンク(21)で許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)を冷却する場合にも、許容温度の低い方のシリコンデバイス(11)を確実に冷却しつつ、許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)の温度を許容温度以下にすることができる。したがって、この場合にも、低コストで効率良く半導体デバイス(11,12)を冷却することのできる冷却構造を容易に実現できる。
しかも、ヒートシンク(21)が一つになるので、図示しない電装品箱への取付ネジの数を低減できるとともに、取付作業の軽減も図れる。
《実施形態2》
図4に本発明の実施形態2に係る電力変換装置の冷却構造を示す。この冷却構造では、冷媒回路内を流れる冷媒を用いて半導体デバイス(11,12)を冷却する点でのみ上記実施形態1と異なる。そのため、上記実施形態1と同一の部分には同一の符号を付して、異なる部分について以下で説明する。
具体的には、半導体デバイス(11,12)は、冷媒回路内を流れる冷媒が流通可能なように構成された冷却ジャケット(31,32)(放熱部)上に配設されている。そして、相対的に許容温度の低いシリコンデバイス(11)(低温デバイス)及びその冷却ジャケット(31)は、冷媒の流れ(強制対流、図中の黒塗り矢印)の上流側に配置されていて、該シリコンデバイス(11)よりも許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)(高温デバイス)及びその冷却ジャケット(32)は、冷媒の流れ(強制対流)の下流側に配置されている。
すなわち、上記冷媒の流れる冷媒配管(33)に対して、上記シリコンデバイス(11)の冷却ジャケット(31)は上流側に位置する一方、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)の冷却ジャケット(32)は下流側に位置している。
これにより、上記冷媒配管(33)内を流れる冷媒は、まず、上記冷却ジャケット(31)内を流れて該冷却ジャケット(31)上のシリコンデバイス(11)を冷却した後、上記冷却ジャケット(32)内を流れて該冷却ジャケット(32)上のワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)を冷却する。
−実施形態2の効果−
以上より、この実施形態によれば、冷媒配管(33)に対して、上流側に許容温度の低いシリコンデバイス(11)及びその冷却ジャケット(31)を設け、下流側に許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)及びその冷却ジャケット(32)を設けたため、一つの冷媒流路を流れる冷媒によって、許容温度の異なる複数の半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することができる。
したがって、冷媒の強制対流の発生源としての圧縮機や冷媒配管を一つ設ければ足りるため、複数の半導体デバイスの冷却ジャケットに対してそれぞれ冷媒を流す場合に比べて、低コストで効率良く半導体デバイスを冷却することができる。
しかも、強制対流させる流体として冷媒を用いることで、空気を用いる場合に比べて、半導体デバイス(11,12)を効率良く冷却することができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記各実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記各実施形態では、許容温度の低いシリコンデバイス(11)及び許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)の2つの半導体デバイスを冷却するように構成されているが、この限りではなく、3つ以上の半導体デバイスを冷却するようにしてもよい。なお、この場合にも、流体(空気や冷媒など)の強制対流の上流側から下流側に向かって、許容温度の低いものから順に配置すればよい。
また、上記各実施形態では、コンバータ回路(2)は、許容温度の低いシリコンデバイス(11)のみによって、インバータ回路(4)は、許容温度の高いワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)のみによって、それぞれ構成されているが、この限りではなく、上記コンバータ回路(2)やインバータ回路(4)などは、シリコンデバイス(11)とワイドバンドギャップ半導体デバイス(12)が混在して構成されていてもよい。
また、上記実施形態1では、複数の半導体デバイス(11,12)に対して、該半導体デバイス(11,12)で発生した熱を放熱するためのヒートシンク(13,14)がそれぞれ設けられているが、この限りではなく、一部の半導体デバイスのみにヒートシンクを設けてもよいし、いずれの半導体デバイスにもヒートシンクを設けないようにしてもよい。
また、上記実施形態2では、複数の半導体デバイス(11,12)に対して、それぞれ、冷却ジャケット(31,32)を設けているが、この限りではなく、上記実施形態1の変形例におけるヒートシンク(21)のように、上記半導体デバイス(11,12)に対して共通の冷却ジャケットを1つ設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態2では、強制対流させる流体として冷媒を用いているが、この限りではなく、水などの液体を強制対流させて、冷却ジャケットを介して半導体デバイスを冷却するようにしてもよい。
《実施形態3》
以下の各実施形態では、上記電力変換装置(1)のインバータ回路(4)等の回路構成の具体例を説明する。
図5は、本発明の実施形態3に係る電力変換装置(1)の構成例を示す図である。同図に示すように、電力変換装置(1)は、上記実施形態1等と同様に、コンバータ回路(2)、コンデンサ回路(3)(コンデンサ(3a))、及びインバータ回路(4)を備えている。コンバータ回路(2)及びインバータ回路(4)は、本発明の変換部の一例である(以下、他の実施形態でも同様)。
本実施形態のコンバータ回路(2)は、いわゆる単相全波整流回路である。具体的には、このコンバータ回路(2)は、4つのダイオード(2a)、及びリアクトル(2b)を備え、4つのダイオード(2a)はブリッジ接続されて整流回路(65)を構成している。そして、整流回路(65)の正側の出力ノードはリアクトル(2b)を介してコンデンサ回路(3)の一方の接続ノードに接続され、負側の出力ノードはコンデンサ回路(3)のもう一方の接続ノードに接続されている。また、整流回路(65)の入力ノードは、商用電源(6)(単相交流)に接続されている。したがって、本実施形態では各ダイオード(2a)のスイッチング周波数は、商用電源(6)の周波数(例えば50Hz又は60Hz)である。
また、インバータ回路(4)は、コンデンサ回路(3)を介してコンバータ回路(2)が接続され、該コンバータ回路(2)が出力した直流を三相交流に変換して、負荷として接続されたモータ(5)へ供給するようになっている。本実施形態のインバータ回路(4)は、具体的には図5に示すように、ブリッジ接続された6つのスイッチング素子(4a)を備え、それぞれのスイッチング素子(4a)には、還流ダイオード(4b)が逆並列接続されている。より詳しくは、このインバータ回路(4)は、正負1対の直流母線が設けられており、これらの直流母線間には、2つのスイッチング素子(4a,4a)を互いに直列接続してなる3つのスイッチングレグが並列に接続されている。そして、それぞれのスイッチングレグの各中間点(M1,M2,M3)は、出力交流の各相(U相,V相,W相)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を出力するノードであり、各中間点(M1,M2,M3)はモータ(5)の各相の巻き線にそれぞれ接続されている。
このインバータ回路(4)では、上記直流母線に、コンデンサ回路(3)を介して、コンバータ回路(2)が出力した直流電力が供給され、各スイッチング素子(4a)が、例えばPWM制御によってスイッチング動作を行うことで、所定の交流電力が負荷に供給される。インバータ回路(4)における各スイッチング素子(4a)のスイッチング周波数は、いわゆるキャリア周波数の設定により異なるが、本実施形態では6kHzである。すなわち、本実施形態では、各スイッチング素子(4a)のスイッチング周波数は、各ダイオード(2a)のスイッチング周波数よりも高いのである。なお、本実施形態では、各スイッチング素子(4a)に還流ダイオード(4b)が逆並列に接続されているが、この限りではなく、スイッチング可能な構成であれば他の構成であってもよい。
〈各半導体デバイスの選定及び配置〉
本実施形態では、コンバータ回路(2)の各ダイオード(2a)は上記シリコンデバイスである。また、インバータ回路(4)の各スイッチング素子(4a)及び各還流ダイオード(4b)は上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスである。すなわち、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(各スイッチング素子(4a)及び各還流ダイオード(4b))の許容温度は、各ダイオード(2a)の許容温度よりも高く、各ダイオード(2a)と、インバータ回路(4)の各半導体デバイスとは、前者(ダイオード(2a))が上記低温デバイス(11)、後者(各スイッチング素子(4a)及び各還流ダイオード(4b))が上記高温デバイス(12)の関係にある(図5を参照)。そして、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(高温デバイス)のスイッチング周波数は、各ダイオード(2a)(低温デバイス)のスイッチング周波数よりも高く、インバータ回路(4)の各半導体デバイスの方が、コンバータ回路(2)の各ダイオード(2a)よりも高温になりがちである。したがって、本実施形態では、各ダイオード(2a)で発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、インバータ回路(4)の各半導体デバイスで発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように、これらの半導体デバイスを設けている。
〈本実施形態における効果〉
例えば、従来の電力変換装置における半導体デバイスの配置では、ワイドバンドギャップ半導体デバイスを用いて、そのスイッチング周波数を従来のシリコンデバイスよりも高めた場合、ワイドバンドギャップ半導体デバイスおよびワイドバンドギャップ半導体デバイスの近くに配置されたシリコンデバイスの温度が上昇してシリコンデバイスを破壊する可能性がある。そのため、ワイドバンドギャップ半導体デバイスのスイッチング周波数を高めるには限界があった。これに対し、本実施形態では、上記のように、各ダイオード(2a)(低温デバイス)やインバータ回路(4)の各半導体デバイス(高温デバイス)を配置することで、各ダイオード(2a)を効果的に冷却できる。それゆえ、本実施形態では、ワイドバンドギャップ半導体デバイスであるスイッチング素子(4a)や還流ダイオード(4b)のスイッチング周波数をより高めることが可能になる。
そして、このように、スイッチング周波数の高周波化が可能になれば、インバータ回路(4)の制御帯域の拡大が可能になる。また、スイッチング周波数を可聴周波数以上にすれば、スイッチングによる騒音の低減も可能になる。
《実施形態3の変形例》
図6は、実施形態3の変形例に係る電力変換装置(1)構成例を示す図である。詳しくは図6の(A)は、いわゆる単相倍電圧整流回路でコンバータ回路(2)を構成した例であり、2つのダイオード(2a)と2つのコンデンサ(2c)とがブリッジ接続されている。また、図6の(B)は、いわゆる三相全波整流回路でコンバータ回路(2)を構成した例である。これらの例においても、各ダイオード(2a)は上記シリコンデバイスである。すなわち、インバータ回路(4)の各半導体デバイスの許容温度は、各ダイオード(2a)の許容温度よりも高く、各ダイオード(2a)と、インバータ回路(4)の各半導体デバイスとは、前者が上記低温デバイス(11)、後者が上記高温デバイス(12)の関係にある。この構成においても、各ダイオード(2a)で発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、各スイッチング素子(4a)や各還流ダイオード(4b)で発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように、これらの半導体デバイスを配置することで、上記実施形態3と同様の効果を得ることが可能になる。
《実施形態4》
図7は、本発明の実施形態4に係る電力変換装置(1)の構成例を示す図である。本実施形態は、コンバータ回路(2)の構成が上記実施形態3と異なっている。本実施形態のコンバータ回路(2)は、いわゆる昇圧形PFC(Power Factor Correction)コンバータ回路であり、図7に示すように、整流回路(65)と昇圧形チョッパ回路(60)とを備えている。
この例では、整流回路(65)は、ブリッジ接続された4つのダイオード(2a)を備えている。この例でも整流回路(65)の各ダイオード(2a)のスイッチング周波数は、商用電源(6)の周波数(例えば50Hz又は60Hz)である。
また、昇圧形チョッパ回路(60)は、リアクトル(2b)、スイッチング素子(62)、及びダイオード(63)を備え、力率改善回路(PFC回路)として機能する。この例では、リアクトル(2b)は、一端側が整流回路(65)の正側の出力ノード、他の一端側がダイオード(63)にそれぞれ接続されている。また、スイッチング素子(62)は、リアクトル(2b)とダイオード(63)との接続ノードと、整流回路(65)の負側の出力ノードとの間に接続されている。本実施形態のコンバータ回路(2)では、昇圧形チョッパ回路(60)のスイッチング素子(62)のスイッチングにより、整流回路(65)の各ダイオード(2a)の導通幅(オンの期間)が広がることになる。スイッチング素子(62)のスイッチング周波数は種々の設定が可能であるが、この例では20kHzである。なお、本実施形態でもインバータ回路(4)における各スイッチング素子(4a)のスイッチング周波数は、6kHzである。
〈各半導体デバイスの選定及び配置〉
本実施形態では、コンバータ回路(2)の各ダイオード(2a)は上記シリコンデバイスである。また、昇圧形チョッパ回路(60)のスイッチング素子(62)とダイオード(63)とは、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスである。そのため、スイッチング素子(62)及びダイオード(63)の許容温度は、整流回路(65)の各ダイオード(2a)の許容温度よりも高い。すなわち、整流回路(65)の各ダイオード(2a)と、昇圧形チョッパ回路(60)の各半導体デバイス(ダイオード(63)及びスイッチング素子(62))とは、前者(ダイオード(2a))が上記低温デバイス(11)、後者(ダイオード(63)及びスイッチング素子(62))が上記高温デバイス(12)の関係にある(図7を参照)。そして、昇圧形チョッパ回路(60)の各半導体デバイス(高温デバイス)のスイッチング周波数は、各ダイオード(2a)(低温デバイス)のスイッチング周波数よりも高く、昇圧形チョッパ回路(60)の各半導体デバイスの方が、整流回路(65)の各ダイオード(2a)よりも高温になりがちである。したがって、本実施形態では、整流回路(65)の各ダイオード(2a)で発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、昇圧形チョッパ回路(60)のダイオード(63)及びスイッチング素子(62)で発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように、これらの半導体デバイスは設けられているのである。
なお、本実施形態では、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(スイッチング素子(4a)及び各還流ダイオード(4b))は、上記シリコンデバイスで構成しても、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスで構成してもよい。例えば、インバータ回路(4)の各半導体デバイスを上記シリコンデバイスで構成した場合には、インバータ回路(4)の各半導体デバイスは、低温デバイス(11)なので、インバータ回路(4)の各半導体デバイスは、発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱するように配置する。一方、インバータ回路(4)の各半導体デバイスを上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスで構成した場合には、インバータ回路(4)の各半導体デバイスは、高温デバイス(12)なので、発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように配置する。
《本実施形態における効果》
本実施形態でも、上記のように、低温デバイス(11)と高温デバイス(12)を配置することで、低温デバイス(11)(この例ではダイオード(2a))を効果的に冷却できる。それゆえ、本実施形態では、ワイドバンドギャップ半導体デバイスであるスイッチング素子(62)やダイオード(63)のスイッチング周波数をより高めることが可能になる。そして、スイッチング素子(62)やダイオード(63)のスイッチング周波数を高くすることができると、リアクトル(2b)の小型化が可能になる。
《実施形態4の変形例1》
図8は、実施形態4の変形例1に係る電力変換装置の構成を示す図である。この例では、上記実施形態4と比べ、整流回路(65)の構成が異なっている。図8の例では、交流電源(6)は三相交流を出力する電源であり、整流回路(65)は、6つのダイオード(2a)がブリッジ接続されて三相交流を整流するようになっている。この例でも整流回路(65)の各ダイオード(2a)は、上記シリコンデバイスである。すなわち、各ダイオード(2a)は、上記低温デバイス(11)である。そのため、各ダイオード(2a)は、発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱するように配置する。これにより、本変形例でも上記実施形態4の電力変換装置(1)と同様の効果を得ることが可能になる。
《実施形態4の変形例2》
図9は、実施形態4の変形例2に係る電力変換装置(1)の構成を示す図である。この例は、昇圧形チョッパ回路(60)を、いわゆるソフトスイッチング方式の回路で構成した例である。具体的には、昇圧形チョッパ回路(60)は、上記実施形態4の変形例1の昇圧形チョッパ回路(60)に、ソフトスイッチング用コイル(66)、ダイオード(67)、及びソフトスイッチング用コンデンサ(68)を追加したものである。この例では、ソフトスイッチング用コンデンサ(68)は、ダイオード(63)と並列接続され、ダイオード(67)は、スイッチング素子(62)に逆並列接続されている。また、ソフトスイッチング用コイル(66)は、リアクトル(2b)、ダイオード(63)間の接続ノードと、スイッチング素子(62)との間に接続されている。そして、本変形例の昇圧形チョッパ回路(60)では、ソフトスイッチング用コイル(66)とソフトスイッチング用コンデンサ(68)で共振回路が構成されている。
本変形例では、ダイオード(67)もワイドバンドギャップ半導体デバイスである。そのため、ダイオード(67)は、発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように配置する。これにより、本変形例でも上記実施形態4の電力変換装置(1)と同様の効果を得ることが可能になる。なお、ソフトスイッチング方式の回路では、いわゆるハードスイッチング方式の回路と比べ電流ピークが大きくなるが、上記のようにワイドバンドギャップ半導体デバイスを用いたことにより、大電流での破損が起こりにくいという利点を得られる。
《実施形態5》
図10は、本発明の実施形態5に係る電力変換装置(1)の構成例を示す図である。本実施形態は、コンバータ回路(2)の構成が上記実施形態3等と異なっている。本実施形態のコンバータ回路(2)は、いわゆる昇圧形PFCコンバータ回路であり、整流回路(65)と昇圧形交流チョッパ回路(70)を備えている。
このコンバータ回路(2)では、整流回路(65)は、図10に示すように、4つのダイオード(2a)を備え、4つのダイオード(2a)はブリッジ接続されている。
また、昇圧形交流チョッパ回路(70)は、リアクトル(2b)、双方向スイッチ(72)を備え、双方向スイッチ(72)がスイッチングを行うことで、商用電源(6)の出力を昇圧して整流回路(65)に供給するようになっている。双方向スイッチ(72)のスイッチング周波数は、種々の設定が可能であるが、本実施形態では20kHzである。
具体的に、この昇圧形交流チョッパ回路(70)では、リアクトル(2b)が、商用電源(6)の一方の出力ノードと、整流回路(65)の入力ノードとの間に接続され、双方向スイッチ(72)は、リアクトル(2b)の整流回路(65)側のノードと、商用電源(6)のもう一方の出力ノードとの間に接続されている。なお、双方向スイッチ(72)には、種々の構成のものを採用できる。例えば、図11の(A)〜(C)は、双方向スイッチ(72)の構成例を示す図である。図11の(A)〜(C)に示すように、双方向スイッチ(72)は、スイッチング素子(72a)とダイオード(72b)とを組み合わせて構成することができる。
このコンバータ回路(2)では、双方向スイッチ(72)のオンオフに応じて、整流回路(65)の各ダイオード(2a)がオンオフする。具体的には、双方向スイッチ(72)がオンのときにダイオード(2a)がオフ、双方向スイッチ(72)がオフのときにダイオード(2a)がオンになる。すなわち、双方向スイッチ(72)と同じスイッチング周波数で、整流回路(65)のダイオード(2a)がオンオフするのである。なお、本実施形態でもインバータ回路(4)における各スイッチング素子(4a)のスイッチング周波数は、6kHzである。
〈各半導体デバイスの選定及び配置〉
本実施形態では、双方向スイッチ(72)と、整流回路(65)の各ダイオード(2a)とは、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスである。また、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(スイッチング素子(4a)及び還流ダイオード(4b))は、上記シリコンデバイスである。そのため、双方向スイッチ(72)及び各ダイオード(2a)の許容温度は、インバータ回路(4)の各半導体デバイスの許容温度よりも高い。すなわち、インバータ回路(4)の各半導体デバイスと、コンバータ回路(2)の各半導体デバイス(双方向スイッチ(72)及び各ダイオード(2a))とは、前者(各スイッチング素子(4a)及び還流ダイオード(4b))が低温デバイス(11)、後者(双方向スイッチ(72)、及び各ダイオード(2a))が高温デバイス(12)の関係にある(図10を参照)。そして、各高温デバイス(双方向スイッチ(72)や各ダイオード(2a))のスイッチング周波数は、低温デバイス(インバータ回路(4)の各スイッチング素子(4a)及び各還流ダイオード(4b))のスイッチング周波数よりも高く、双方向スイッチ(72)や各ダイオード(2a)の方が、インバータ回路(4)の各スイッチング素子(4a)や各還流ダイオード(4b)よりも高温になりがちである。したがって、本実施形態では、インバータ回路(4)の各スイッチング素子(4a)や還流ダイオード(4b)で発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、コンバータ回路(2)の双方向スイッチ(72)及び各ダイオード(2a)で発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように、これらの半導体デバイスは設けられているのである。
《本実施形態における効果》
本実施形態でも、上記のように、低温デバイス(11)と高温デバイス(12)を配置することで、低温デバイス(11)(この例ではスイッチング素子(4a)や還流ダイオード(4b))を効果的に冷却できる。それゆえ、本実施形態では、ワイドバンドギャップ半導体デバイスである双方向スイッチ(72)や各ダイオード(2a)のスイッチング周波数をより高めることが可能になる。そして、このようにスイッチング周波数を高くすることができると、リアクトル(2b)の小型化が可能になる。
《実施形態5の変形例》
図12は、実施形態5の変形例に係る電力変換装置(1)の構成例を示す図である。この例では、コンバータ回路(2)は、三相交流を整流するようになっている。具体的には、整流回路(65)は、6つのダイオード(2a)がブリッジ接続されて三相交流を整流するようになっている。そして、昇圧形交流チョッパ回路(70)のリアクトル(2b)は、三相交流電源である商用電源(6)の各相に対応して、3つ設けられている。また、双方向スイッチ(72)も各リアクトル(2b)に対応して3つ設けられている。各双方向スイッチ(72)は、一端側が、対応したリアクトル(2b)と接続され、他の一端同士が互いに接続されている。この例においても、各双方向スイッチ(72)と各ダイオード(2a)がワイドバンドギャップ半導体デバイスで構成された高温デバイス(12)である。そのため、本変形例でも、各双方向スイッチ(72)と各ダイオード(2a)とは、発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように配置している。これにより、本変形例でも上記実施形態5の電力変換装置(1)と同様の効果を得ることが可能になる。
なお、上記の双方向スイッチ(72)は、いわゆるY結線にて接続されているが、Δ結線にて接続されてもよい。
《実施形態6》
図13は、本発明の実施形態6に係る電力変換装置(1)の構成例を示す図である。本実施形態は、いわゆる擬似電流形インバータ回路の一例である。本実施形態の電力変換装置(1)は、図13に示すように、コンバータ回路(2)、コンデンサ回路(3)、降圧形チョッパ回路(90)、及びインバータ回路(4)を備えている。
本実施形態では、コンバータ回路(2)は、6つのダイオード(2a)を備え、これらのダイオード(2a)がブリッジ接続されて整流回路(65)を構成している。この整流回路(65)は、三相交流を出力する商用電源(6)に接続されている。この例でも各ダイオード(2a)のスイッチング周波数は、商用電源(6)の周波数(例えば50Hz又は60Hz)である。なお、商用電源(6)として単相交流電源を用いることも可能である。この場合には、4つのダイオード(2a)をブリッジ接続して整流回路(65)を構成する。
また、降圧形チョッパ回路(90)は、スイッチング素子(91)、リアクトル(92)、第1ダイオード(93)、及び第2ダイオード(94)を備え、本発明の変換部の一例である。降圧形チョッパ回路(90)では、スイッチング素子(91)は、その一端が整流回路(65)の正側の出力ノードに接続され、他の一端側でリアクトル(92)と直列に接続されている。また、第1ダイオード(93)は、スイッチング素子(91)及びリアクトル(92)間の接続ノードと、整流回路(65)の負側の出力ノードとに接続されている。また、第2ダイオード(94)は、インバータ回路(4)の正側の直流母線とコンデンサ(3a)とに接続され、インバータ回路(4)からの電流をコンデンサ回路(3)のコンデンサ(3a)に還流させるようになっている。スイッチング素子(91)のスイッチング周波数は種々の設定が可能であるが、この例では20kHzである。なお、本実施形態でもインバータ回路(4)における各スイッチング素子(4a)のスイッチング周波数は、6kHzである。
〈各半導体デバイスの選定及び配置〉
本実施形態では、整流回路(65)の各ダイオード(2a)は上記シリコンデバイスである。また、降圧形チョッパ回路(90)では、スイッチング素子(91)及び第1ダイオード(93)は、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスであり、第2ダイオード(94)は、上記シリコンデバイスである。そのため、スイッチング素子(91)及び第1ダイオード(93)の許容温度は、整流回路(65)の各ダイオード(2a)や第2ダイオード(94)の許容温度よりも高い。すなわち、各ダイオード(2a)及び第2ダイオード(94)のそれぞれと、降圧形チョッパ回路(90)の各半導体デバイス(スイッチング素子(91)及び第1ダイオード(93))とは、前者(各ダイオード(2a)及び第2ダイオード(94))が上記低温デバイス(11)、後者(スイッチング素子(91)及び第1ダイオード(93))が上記高温デバイス(12)の関係にある(図13を参照)。そして、スイッチング素子(91)、及び第1ダイオード(93)(高温デバイス)のスイッチング周波数は、各ダイオード(2a)や第2ダイオード(94)(低温デバイス)のスイッチング周波数よりも高く、スイッチング素子(91)や第1ダイオード(93)の方が、各ダイオード(2a)や第2ダイオード(94)よりも高温になりがちである。したがって、本実施形態では、各ダイオード(2a)及び第2ダイオード(94)で発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、スイッチング素子(91)や第1ダイオード(93)で発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように、これらの半導体デバイスは設けている。
なお、本実施形態では、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(スイッチング素子(4a)及び各還流ダイオード(4b))は、上記シリコンデバイスで構成しても、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスで構成してもよい。例えば、インバータ回路(4)の各半導体デバイスを上記シリコンデバイスで構成した場合には、インバータ回路(4)の各半導体デバイスは、低温デバイス(11)なので、インバータ回路(4)の各半導体デバイスは、発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱するように配置する。一方、インバータ回路(4)の各半導体デバイスを上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスで構成した場合には、インバータ回路(4)の各半導体デバイスは、高温デバイス(12)なので、発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように配置する。
《本実施形態における効果》
本実施形態でも、上記のように、低温デバイス(11)と高温デバイス(12)を配置することで、低温デバイス(11)(この例ではダイオード(2a)と第2ダイオード(94))を効果的に冷却できる。それゆえ、本実施形態では、ワイドバンドギャップ半導体デバイスであるスイッチング素子(91)や第1ダイオード(93)のスイッチング周波数をより高めることが可能になる。そして、このようにスイッチング周波数を高くすることができると、リアクトル(92)の小型化が可能になる。
《実施形態7》
図14は、本発明の実施形態7に係る電力変換装置(1)の構成例を示す図である。本実施形態は、コンバータ回路(2)の構成が上記実施形態3等と異なっている。本実施形態のコンバータ回路(2)は、いわゆるフライバックコンバータ回路の一例である。本実施形態ではコンバータ回路(2)は、4つのダイオード(2a)、スイッチング素子(101)、トランス(102)、及び2次側ダイオード(103)を備え、コンデンサ回路(3)を介してインバータ回路(4)と接続されている。より詳しくは、このコンバータ回路(2)では、4つのダイオード(2a)は、ブリッジ接続されて整流回路(65)を構成している。この整流回路(65)は、入力ノードが単相交流電源である商用電源(6)に接続され、出力ノード間には、トランス(102)の一次側コイルとスイッチング素子(101)とが直列接続されている。また、トランス(102)の二次側コイルの一端には、2次側ダイオード(103)が接続されている。
このコンバータ回路(2)では、スイッチング素子(101)のスイッチング周波数は、種々の設定が可能であるが、本実施形態では20kHzである。そして、この回路構成では、整流回路(65)の各ダイオード(2a)は、スイッチング素子(101)のオンオフに応じてオンオフする。すなわち、各ダイオード(2a)のスイッチング周波数は、スイッチング素子(101)のスイッチング周波数(この例では20kHz)と同じである。なお、インバータ回路(4)の各スイッチング素子(4a)のスイッチング周波数は、いわゆるキャリア周波数の設定により異なるが、本実施形態では6kHzである。
〈各半導体デバイスの選定及び配置〉
本実施形態では、コンバータ回路(2)の各半導体デバイス(スイッチング素子(101)、各ダイオード(2a)、及び2次側ダイオード(103))は、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスである。また、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(スイッチング素子(4a)及び各還流ダイオード(4b))は、上記シリコンデバイスである。そのため、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスの許容温度は、インバータ回路(4)の各半導体デバイスの許容温度よりも高い。すなわち、この電力変換装置(1)では、インバータ回路(4)の各半導体デバイスが低温デバイス(11)であり、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)である。そして、コンバータ回路(2)の各半導体デバイス(高温デバイス)のスイッチング周波数は、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(低温デバイス)のスイッチング周波数よりも高く、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスの方が、インバータ回路(4)の各半導体デバイスよりも高温になりがちである。したがって、本実施形態では、インバータ回路(4)の各半導体デバイスで発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスで発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように、これらの半導体デバイスは設けている。
〈本実施形態における効果〉
本実施形態でも、上記のように、低温デバイス(11)と高温デバイス(12)を配置することで、低温デバイス(11)(この例ではスイッチング素子(4a)や還流ダイオード(4b))を効果的に冷却できる。それゆえ、本実施形態では、ワイドバンドギャップ半導体デバイスである、スイッチング素子(101)、各ダイオード(2a)、及び2次側ダイオード(103)のスイッチング周波数をより高めることが可能になる。そして、このようにスイッチング周波数を高くすることができると、トランス(102)の小型化が可能になる。
《実施形態8》
図15は、本発明の実施形態8に係る電力変換装置(1)の構成例を示す図である。本実施形態は、コンバータ回路(2)の構成が上記実施形態3等と異なっている。本実施形態のコンバータ回路(2)は、いわゆるPWMコンバータ回路の一例である単相混合ブリッジ回路で構成されている。具体的に本実施形態ではコンバータ回路(2)は、2つのダイオード(2a)と2つのスイッチング素子(2d)が、図15に示すように、ブリッジ接続されて整流回路(65)を構成している。これらのスイッチング素子(2d)には、ダイオード(2e)が逆並列接続されている。整流回路(65)には、単相交流電源である商用電源(6)が、リアクトル(2b)を介して接続され、該整流回路(65)の出力は、コンデンサ回路(3)を介してインバータ回路(4)に接続されている。スイッチング素子(2d)のスイッチング周波数は、種々の設定が可能であるが、本実施形態では20kHzである。なお、インバータ回路(4)の各スイッチング素子(4a)のスイッチング周波数は、いわゆるキャリア周波数の設定により異なるが、本実施形態では6kHzである。
〈各半導体デバイスの選定及び配置〉
本実施形態の電力変換装置(1)では、コンバータ回路(2)の各半導体デバイス(各ダイオード(2a)、スイッチング素子(2d)、及びダイオード(2e))は、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイスである。また、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(スイッチング素子(4a)及び各還流ダイオード(4b))は、上記シリコンデバイスである。そのため、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスの許容温度は、インバータ回路(4)の各半導体デバイスの許容温度よりも高い。すなわち、この電力変換装置(1)では、インバータ回路(4)の各半導体デバイスが低温デバイス(11)であり、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)である。そして、コンバータ回路(2)の各半導体デバイス(高温デバイス)のスイッチング周波数は、インバータ回路(4)の各半導体デバイス(低温デバイス)のスイッチング周波数よりも高く、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスの方が、インバータ回路(4)の各半導体デバイスよりも高温になりがちである。したがって、本実施形態では、インバータ回路(4)の各半導体デバイスで発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスで発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように、これらの半導体デバイスは設けている。
〈本実施形態における効果〉
本実施形態でも、上記のように、低温デバイス(11)と高温デバイス(12)を配置することで、低温デバイス(11)(この例ではスイッチング素子(4a)や還流ダイオード(4b))を効果的に冷却できる。それゆえ、本実施形態では、ワイドバンドギャップ半導体デバイスである、各ダイオード(2a)、各スイッチング素子(2d)、及びダイオード(2e)のスイッチング周波数をより高めることが可能になる。そして、このようにスイッチング周波数を高くすることができると、リアクトル(2b)の小型化が可能になる。
《実施形態8の変形例》
図16は、実施形態8の変形例に係る電力変換装置(1)の構成例を示す図であり、(A)が単相交流用のPWMコンバータ回路の構成例を示す図であり、(B)が三相交流用のPWMコンバータ回路の構成例を示す図である。図16(A)に示した単相交流用のPWMコンバータ回路の例では、4つのスイッチング素子(2d)がブリッジ接続され、リアクトル(2b)を介して商用電源(6)(単相交流)と接続されている。これらのスイッチング素子(2d)にもダイオード(2e)がそれぞれ逆並列接続されている。一方、図16(B)に示した三相交流用のPWMコンバータ回路例では、6つのスイッチング素子(2d)がブリッジ接続されて構成されている。また、図16(B)の例では、リアクトル(2b)は、三相交流電源である商用電源(6)の各相に対応して3つ設けられている。これらの例でも、コンバータ回路(2)の各半導体デバイスは、上記ワイドバンドギャップ半導体デバイス(高温デバイス(12))であり、インバータ回路(4)の各半導体デバイスは、上記シリコンデバイスである。したがって、本変形例においても、上記実施形態8の電力変換装置(1)と同様に、低温デバイス(11)と高温デバイス(12)を配置することで、低温デバイス(11)を効果的に冷却でき、上記実施形態8の電力変換装置(1)と同様の効果を得ることが可能になる。
《その他のコンバータ回路の例》
電力変換装置(1)のコンバータ回路(2)には、上記の例の他にも、例えば、フォワードコンバータ、プッシュプル方式コンバータ、三相一石コンバータ、フルブリッジ方式コンバータ等を採用することが可能である。これらの形式のコンバータ回路を採用した場合には、例えば、インバータ回路(4)の各スイッチング素子(4a)を上記低温デバイス(11)で構成し、コンバータ回路(2)の少なくとも一部の半導体デバイスを高温デバイス(12)で構成する。
以上説明したように、本発明の電力変換装置は、許容温度の異なる半導体デバイスを冷却する場合に特に有用である。
1 電力変換装置
2 コンバータ回路
2a ダイオード
3 コンデンサ回路
3a コンデンサ
4 インバータ回路
4a スイッチング素子
5 モータ(電動機)
6 商用電源
11 シリコンデバイス(低温デバイス)
12 ワイドバンドギャップ半導体デバイス(高温デバイス)
13,14 ヒートシンク(放熱部)
15 冷却ファン
21 ヒートシンク(放熱部)
31,32 冷却ジャケット(放熱部)
33 冷媒配管
60 昇圧形チョッパ回路
62 スイッチング素子
63 ダイオード
65 整流回路
70 昇圧形交流チョッパ回路
72 双方向スイッチ
90 降圧形チョッパ回路
91 スイッチング素子
92 リアクトル
93 第1ダイオード
94 第2ダイオード
101 スイッチング素子
102 トランス
103 2次側ダイオード

Claims (17)

  1. 流体の強制対流によって冷却される半導体デバイス(11,12)を備えた電力変換装置であって、
    上記半導体デバイス(11,12)は、相対的に許容温度の低い低温デバイス(11)と該低温デバイス(11)よりも許容温度の高い高温デバイス(12)とを有し、
    上記低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)は、上記低温デバイス(11)で発生した熱を上記流体の強制対流の上流側で放熱し、上記高温デバイス(12)で発生した熱を上記流体の強制対流の下流側で放熱するように設けられていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1において、
    上記低温デバイス(11)は、上記高温デバイス(12)よりも上記強制対流の上流側に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1または2において、
    上記低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)の少なくとも一方には、上記流体に放熱するための放熱部(13,14,21)が設けられていることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項3において、
    上記放熱部(21)は、上記低温デバイス(11)及び高温デバイス(12)で発生した熱を上記流体に放熱するように、それらのデバイス(11,12)に跨って設けられていて、
    上記低温デバイス(11)は、上記放熱部(21)上の上記高温デバイス(12)よりも上記強制対流の上流側に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一つにおいて、
    上記低温デバイス(11)は、シリコンを主材料として構成されていて、
    上記高温デバイス(12)は、ワイドバンドギャップ半導体を主材料として構成されていることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項5において、
    上記ワイドバンドギャップ半導体は、SiC、GaNまたはダイヤモンドのいずれかであることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一つにおいて、
    上記流体は、空気、水、または冷凍サイクルを行う冷媒回路内の冷媒のいずれかであることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項1から7の何れか一つにおいて、
    上記半導体デバイス(11,12)は、スイッチング動作を行うものであり、
    上記半導体デバイス(11,12)のうち、相対的な関係においてスイッチング周波数がより高いものが上記高温デバイス(12)、スイッチング周波数がより低いものが上記低温デバイス(11)であることを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項8において、
    上記低温デバイス(11)及び上記高温デバイス(12)は、直流電力又は交流電力を所定の電圧、電流の直流電力、又は所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換する変換部(2,4)を構成していることを特徴とする電力変換装置。
  10. 請求項9において、
    上記変換部(2,4)として、
    交流電力をダイオード(2a)で整流して直流電力に変換するコンバータ回路(2)と、
    複数のスイッチング素子(4a)で上記コンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、
    を備え、
    上記変換部(2,4)では、上記ダイオード(2a)が上記低温デバイス(11)、上記スイッチング素子(4a)が上記高温デバイス(12)であることを特徴とする電力変換装置。
  11. 請求項9において、
    上記変換部(2,4)として、
    交流電力をダイオード(2a)で整流して直流電力に変換する整流回路(65)、及び昇圧形チョッパ回路(60)を有したコンバータ回路(2)を備え、
    上記昇圧形チョッパ回路(60)は、上記整流回路(65)の一方の出力ノードと接続されたリアクトル(2b)、該リアクトル(2b)と直列接続されたダイオード(63)、及び、上記整流回路(65)のもう一方の出力ノードと該リアクトル(2b)との間に設けられたスイッチング素子(62)を有し、
    上記変換部(2,4)では、上記コンバータ回路(2)の上記ダイオード(2a)が上記低温デバイス(11)、上記昇圧形チョッパ回路(60)の上記ダイオード(63)及び上記スイッチング素子(62)の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることを特徴とする電力変換装置。
  12. 請求項11において、
    上記昇圧形チョッパ回路(60)は、ソフトスイッチング方式の回路であることを特徴とする電力変換装置。
  13. 請求項9において、
    上記変換部(2,4)として、
    昇圧形交流チョッパ回路(70)、及び上記昇圧形交流チョッパ回路(70)の出力をダイオード(2a)で整流して直流電力に変換する整流回路(65)を有したコンバータ回路(2)と、
    複数のスイッチング素子(4a)で上記コンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、
    を備え、
    上記昇圧形交流チョッパ回路(70)は、交流電源(6)の所定の出力ノードと整流回路(65)の所定の入力ノードに接続されたリアクトル(2b)、及び、該リアクトル(2b)と該整流回路(65)の他の入力ノードとに接続された双方向スイッチ(72)を有し、
    上記変換部(2,4)では、上記スイッチング素子(4a)が上記低温デバイス(11)、上記双方向スイッチ(72)及び上記ダイオード(2a)の各半導体デバイスが高温デバイス(12)であることを特徴とする電力変換装置。
  14. 請求項9において、
    上記変換部(2,4)として、
    交流電力をダイオード(2a)で整流して直流電力に変換する整流回路(65)を有したコンバータ回路(2)と、
    降圧形チョッパ回路(90)と、
    複数のスイッチング素子(4a)で上記降圧形チョッパ回路(90)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、
    を備え、
    上記降圧形チョッパ回路(90)は、上記整流回路(65)の一方の出力ノードに接続されたスイッチング素子(91)、該スイッチング素子(91)に直列接続されたリアクトル(92)、該コンバータ回路(2)の他方の出力ノードと該スイッチング素子(91)との間に接続された第1ダイオード(93)、及び直列接続の該スイッチング素子(91)と該リアクトル(92)に対して並列接続された第2ダイオード(94)を有し、
    上記変換部(2,4)では、上記コンバータ回路(2)の上記ダイオード(2a)及び上記降圧形チョッパ回路(90)の上記第2ダイオード(94)の各半導体デバイスが上記低温デバイス(11)、上記降圧形チョッパ回路(90)の上記スイッチング素子(91)及び上記第1ダイオード(93)の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることを特徴とする電力変換装置。
  15. 請求項9において、
    上記変換部(2,4)として、
    交流電力をダイオード(2a)で整流する整流回路(65)、トランス(102)、スイッチング素子(101)、及び2次側ダイオード(103)を有し、該トランス(102)の一次側コイルと該スイッチング素子(101)とが該整流回路(65)の出力ノード間で直列接続され、該トランス(102)の二次側コイルに2次側ダイオード(103)が接続されたフライバックコンバータ回路(2)と、
    複数のスイッチング素子(4a)で上記フライバックコンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、
    を備え、
    上記変換部(2,4)では、上記インバータ回路(4)の上記スイッチング素子(4a)が上記低温デバイス(11)、上記フライバックコンバータ回路(2)の上記スイッチング素子(101)、上記整流回路(65)の上記ダイオード(2a)及び上記2次側ダイオード(103)の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることを特徴とする電力変換装置。
  16. 請求項9において、
    上記変換部(2,4)として、
    フォワードコンバータ、プッシュプル方式コンバータ、三相一石コンバータ、及びフルブリッジ方式コンバータの何れかの方式のコンバータ回路(2)と、
    複数のスイッチング素子(4a)で上記コンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、
    を備え、
    上記変換部(2,4)では、上記インバータ回路(4)の上記スイッチング素子(4a)が上記低温デバイス(11)、上記コンバータ回路(2)の少なくとも一部の半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることを特徴とする電力変換装置。
  17. 請求項9において、
    上記変換部(2,4)として、
    複数のスイッチング素子(2d)がブリッジ接続された整流回路(65)、又はスイッチング素子(2d)とダイオード(2a)が混合ブリッジ接続された整流回路(65)を有し、該整流回路(65)にリアクトル(2b)を介して交流電力が入力されるコンバータ回路(2)と、
    複数のスイッチング素子(4a)で上記コンバータ回路(2)の出力をスイッチングして所定の電圧、電流、周波数の交流電力に変換するインバータ回路(4)と、
    を備え、
    上記変換部(2,4)では、上記インバータ回路(4)の上記スイッチング素子(4a)が上記低温デバイス(11)、上記ブリッジ接続の各半導体デバイスが上記高温デバイス(12)であることを特徴とする電力変換装置。
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