JP5860356B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置に関する。
従来、空気調和装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器が冷媒配管で接続された冷媒回路と、圧縮機を駆動する整流器、直流リアクトル、直流平滑コンデンサおよびインバータが電気配線で接続された電気回路と、を備える。このうち、電気回路の発熱部品であるインバータについては、冷媒回路上の高温部に密接させ、インバータと冷媒回路内の冷媒との間で熱交換を行い、インバータを冷却している。このような技術が、例えば、下記特許文献1において開示されている。
また、電気回路の発熱部品としては整流器も該当するが、整流器については、その構造や特性から、インバータと同様に冷媒回路や別の冷却器と密接させて冷却し、冷媒回路はその熱を利用することが可能であると容易に想起できる。
特開2006−42529号公報(第5―7頁、第1図)
しかしながら、上記従来の技術によれば、リアクトルも電気回路の発熱部品に該当するが、その構造からインバータや整流器と同様の冷却ができない。そのため、リアクトルについては自然冷却によって室外機外へ熱を排出しており、その熱を冷媒回路で利用することができない、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、リアクトルでの発熱を冷媒回路で利用可能な空気調和装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機と、交流電源から入力した電力を昇圧して前記圧縮機に電力を供給する電気回路部と、前記圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、が冷媒配管で接続され、前記冷媒が流れる経路となる冷媒回路と、を備え、前記電気回路部は、前記交流電源から入力した電力を昇圧する回路の構成部品としてリアクトルを備えており、前記リアクトルを、前記冷媒回路を構成する冷媒配管のうちで、前記圧縮機から圧縮後の冷媒が吐出する吐出部からの冷媒配管に密接して配置前記冷媒に、銅より比透磁率の高い材料を粉末状にして加える、ことを特徴とする。
本発明によれば、リアクトルでの発熱を冷媒回路で利用できる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1における空気調和装置の室外機を示す斜視図である。 図2は、実施の形態1における空気調和装置の冷媒回路と電気回路とを示す回路図である。 図3は、実施の形態1における室外機の電気回路の詳細を示す回路図である。 図4は、実施の形態4における空気調和装置の冷媒回路と電気回路とを示す回路図である。 図5は、実施の形態5における空気調和装置の冷媒回路と電気回路とを示す回路図である。 図6は、実施の形態6における室外機の電気回路の詳細を示す回路図である。
以下に、本発明にかかる空気調和装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態における空気調和装置の室外機を示す斜視図である。空気調和装置の室外機1は、電気回路箱2と、圧縮機3と、熱交換器4と、プロペラファン5と、を備える。圧縮機3の吐出部3aからの冷媒配管6−1には、電気回路箱2の外部に出て電気回路箱2に接続する電気配線を巻きつける。この巻きつけた電気配線を、電気回路箱2の構成部品であるリアクトル7とする。なお、吐出部3aからの冷媒配管6−1については、説明に必要な部分として、圧縮機3からの吐出部3aと接続する部分のみを図示している。
図2は、本実施の形態における空気調和装置の冷媒回路と電気回路とを示す回路図である。空気調和装置の室外機1は、交流電源10から電気回路箱2に交流電力を供給し、電気回路部である電気回路箱2において昇圧動作を行い、昇圧後の電力を圧縮機3に与えて圧縮機3を運転する。圧縮機3から吐出される圧縮後の冷媒は、冷媒配管6−1、四方弁8、冷媒配管6−2、室外機1の熱交換器4、冷媒配管6−3、膨張弁9、冷媒配管6−4、室内機11の熱交換器12、冷媒配管6−5、四方弁8、冷媒配管6−6、を流れ、最終的には圧縮機3に戻って再び圧縮され熱交換に再利用される。これらの冷媒が流れる経路が冷媒回路13となる。室外機1の熱交換器4と室内機11の熱交換器12は、四方弁8の動作により、一方が凝縮器、他方が蒸発器として動作する。ここで、リアクトル7は、圧縮機3で圧縮された冷媒が最初に通過する吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつける。すなわち、リアクトル7は、高温状態の冷媒が通過する吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつけられることになる。
図3は、本実施の形態における室外機の電気回路の詳細を示す回路図である。電気回路箱2は、リアクトル7と、整流器21と、半導体スイッチ22と、ダイオード23と、直流平滑コンデンサ24と、インバータ25と、を備える。交流電源10の交流電圧は、整流器21で整流され、電気回路箱2の外部にあって吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつけられたリアクトル7と、ダイオード23を通じて直流平滑コンデンサ24を充電し一定の直流電圧に変換される。この直流電圧を、インバータ25によって圧縮機3を運転するための交流電圧に変換する。
つづいて、室外機1の電気回路箱2における電圧の昇圧動作について説明する。本実施の形態では、圧縮機3の吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつけられた電気配線はコイル形状となってリアクトル7を形成し、両端には自己インダクタンスが生じて直流リアクトルとしての働きを持つようになる。その結果、半導体スイッチ22の動作によりリアクトル7の両端に電圧が生じ、この電圧を、ダイオード23を通じて直流平滑コンデンサ24を充電することにより直流電圧を昇圧することができる。インバータ25の運転損失は直流電圧が高いほど小さくなるため、圧縮機3の運転効率を向上させることができる。
また、リアクトル7には交流電源10からの電流がそのまま流れることから発熱部品となる。ここで、本実施の形態では、リアクトル7を吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつけて密接させることにより、リアクトル7から吐出部3aからの冷媒配管6−1への熱交換が可能となる。これにより、リアクトル7で発生した熱を冷媒回路で利用することが可能になる。すなわち、本来、高温部分であって、冷媒回路の中でも特に高温高圧であることが望ましい吐出部3aからの冷媒配管6−1に発熱部品のリアクトル7を巻きつけることにより、リアクトル7での発熱を吐出部3aからの冷媒配管6−1を通過する冷媒に与えることで、冷媒回路での温度上昇に利用することができる。
なお、図3ではリアクトル7が直流リアクトルとしての役割を持つが、その役割は直流リアクトルに限定されるものではなく、電気回路箱2内部の回路の構成によっては交流リアクトルとしての役割を持つものであってもよい。また、空気調和装置の室外機1の冷媒回路構成も図1から図3のものに限定されるものではなく、例えば、四方弁8のない構成であれば圧縮機3の吐出部3aから次の冷媒回路の構成部品(図2では、室外機1の熱交換器4)までの間であれば、リアクトル7はどの部分にあってもよい。
なお、リアクトル7を、圧縮機3の吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつける場合について説明したが、これに限定するものではない。例えば、リアクトル7を吐出部3aからの冷媒配管6−1に密接して配置することでも、リアクトル7で発生した熱を冷媒回路で利用することが可能である。また、吐出部3aに近いほど冷媒の温度は高温であると予測されることから、リアクトル7の位置は吐出部3aに近い方が望ましい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、電気回路箱の構成である電気配線を、圧縮機の吐出部からの冷媒配管に巻きつけてリアクトルとしての働きを持つようにした。これにより、リアクトルと吐出部からの冷媒配管を密接させたことで、リアクトルから吐出部からの冷媒配管への熱交換が可能となり、リアクトルで発生した熱を室外機外へ排出することなく、冷媒回路で利用することができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、吐出部からの冷媒配管を比透磁率の高い材料で構成する。実施の形態1と異なる部分について説明する。
本実施の形態の室外機1および電気回路箱2の構成は実施の形態1と同様である。ここで、リアクトル7の電気配線に電流が流れると、その内部には磁束が発生する。その磁束密度は、電気配線の電流やリアクトルの電気配線の巻き数のほか、電気配線内部の物質の透磁率に比例する。リアクトル7の自己インダクタンスは磁束密度に比例することから、リアクトル7の電流と巻き数が一定であれば、自己インダクタンスはその透磁率に比例することになる。そして、リアクトル7の自己インダクタンスをより大きくすると、電気回路を構成する昇圧回路で昇圧される直流電圧はより大きくなる。
透磁率μは、真空中の透磁率μ0=4π×10-7と、μとの比μSとの積として表されることもあり、このμSを比透磁率という。通常、リアクトルは自己インダクタンスを大きくするために、比透磁率が1000以上である鉄を芯部の材料(コア)として用いる。
空気調和装置の冷媒配管は、一般的に、耐食性を考慮して銅が使われることが多い。しかしながら、銅の透磁率は真空中や空気中とほぼ同等であるため、リアクトル7を銅製の冷媒配管に巻きつけたとしてもリアクトルの自己インダクタンスはコアのない状態と同等にしかならない。
そこで、本実施の形態では、圧縮機3の吐出部3aからの冷媒配管6−1に、本来の材料である銅に替えて比透磁率の高い材料である鉄を用いる。これにより、吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつけたリアクトル7の内部に発生する磁束密度が増大し、それに伴ってリアクトル7の自己インダクタンスも増大し、その結果として、昇圧回路で昇圧される直流電圧もより大きくなり、圧縮機3の運転効率を向上させることができる。なお、銅よりも比透磁率の高い材料であれば、比透磁率の高い材料として鉄に限定するものではなく、他の材料を用いることも可能である。
以上説明したように、本実施の形態では、吐出部からの冷媒配管に比透磁率1000以上の材料を用いることとした。これにより、リアクトルの内部に発生する磁束密度が増大して自己インダクタンスも増大し、その結果、昇圧回路で昇圧される直流電圧もより大きくなり、圧縮機の運転効率を向上させることができる。
実施の形態3.
本実施の形態では、冷媒配管を流れる冷媒に比透磁率の高い材料を加える。実施の形態1、2と異なる部分について説明する。
通常、冷媒は、主に炭素、フッ素、水素の化合物で構成されており、これらの材料の比透磁率は空気と同等である。ここで、本実施の形態では、冷媒内での流動性が高くなるよう粉末状とした、比透磁率が1000以上である鉄を冷媒に加える。これにより、吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつけたリアクトル7の内部に発生する磁束密度が増大し、それに伴ってリアクトル7の自己インダクタンスも増大し、その結果として、昇圧回路で昇圧される直流電圧もより大きくなり、圧縮機3の運転効率を向上させることができる。なお、実施の形態2と同様、比透磁率の高い材料であれば、冷媒に加える材料として鉄に限定するものではなく、他の材料を用いることも可能である。
以上説明したように、本実施の形態では、吐出部からの冷媒配管を流れる冷媒に比透磁率1000以上の材料を加えることとした。これにより、リアクトルの内部に発生する磁束密度が増大して自己インダクタンスも増大し、その結果、昇圧回路で昇圧される直流電圧もより大きくなり、圧縮機の運転効率を向上させることができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、圧縮機の吐出部からの冷媒配管の形状をコイル形状とする。実施の形態1〜3と異なる部分について説明する。
図4は、本実施の形態における空気調和装置の冷媒回路と電気回路とを示す回路図である。室外機1aでは、図2と異なり、リアクトルを、電気回路箱2aから電気配線ではなく、圧縮機3の吐出部3aからの冷媒配管をコイル形状にして構成する。本実施の形態では、このリアクトルとして機能する吐出部3aの冷媒配管の部分をリアクトル6−1aとする。冷媒回路13aにおいて、リアクトル6−1aは、コイル形状で内部が中空の配管であり、コイル形状部の両端に電気回路箱2aからの電気配線を接続する構成とする。すなわち、リアクトル6−1aは、電気回路箱2aの構成部品となる。
実施の形態1〜3では、電気回路箱2に接続する電気配線を吐出部3aからの冷媒配管6−1に巻きつけてリアクトル7としていた。通常、リアクトル7の電気配線は絶縁材料の被覆があることから、発熱部品であるリアクトル7と吐出部3aからの冷媒配管6−1を流れる冷媒との間の熱抵抗は高い。そのため、リアクトル7で発生する熱は、より熱抵抗の低い空気中に発散しやすくなり、リアクトル7から冷媒配管6−1を流れる冷媒への熱交換効率は低い。
そこで、本実施の形態では、空気調和装置の室外機1aにおいて、吐出部3aからの冷媒配管をコイル形状としてリアクトル6−1aを構成し、そのコイル形状部(リアクトル6−1a)の両端に電気回路箱2aからの電気配線を接続し、コイル形状の吐出部3aからの冷媒配管自体に電流を流す。これにより、吐出部3aからの冷媒配管のコイル形状部の両端に自己インダクタンスが生じて直流リアクトル(リアクトル6−1a)としての働きを持つようになることに加えて、吐出部3aからの冷媒配管そのものに電流が流れて発熱部品となることから、吐出部3aからの冷媒配管を流れる冷媒は発熱部品に直接触れることになり、発熱部品から冷媒への熱抵抗は小さくなる。その結果、吐出部3aからの冷媒配管で発生する熱は冷媒へ伝わりやすくなり、冷媒回路での熱利用効率をより高くすることができる。
以上説明したように、本実施の形態では、吐出部からの冷媒配管をコイル形状で内部が中空の配管とし、コイル形状部の両端に電気回路箱からの電気配線を接続し、吐出部からの冷媒配管のコイル形状部をリアクトルとすることとした。これにより、吐出部からの冷媒配管に電流が流れて発熱部品となって、発熱部品である吐出部からの冷媒配管に冷媒が直接触れることから、吐出部からの冷媒配管で発生する熱が冷媒へ伝わりやすくなり、冷媒回路での熱利用効率をより高くすることができる。
実施の形態5.
本実施の形態では、吐出部からの冷媒配管のコイル形状部の両端を絶縁材料で構成する。実施の形態4と異なる部分について説明する。
図5は、本実施の形態における空気調和装置の冷媒回路と電気回路とを示す回路図である。室外機1bでは、図4と異なり、吐出部3aからの冷媒配管のコイル形状部(リアクトル6−1a)の両端を、絶縁材料で構成された絶縁配管6−1b,6−1cに接続して冷媒回路を構成する。
実施の形態4では、冷媒回路の他の冷媒配管をはじめ圧縮機3や熱交換器4などの構成部品も材料が金属であることが多いため、このような場合、冷媒回路全体が全て電気的に導通してしまう。その結果、吐出部3aからの冷媒配管から他の冷媒回路部品を通じて電気回路が地絡するだけでなく、空気調和装置の室外機1bや室内機11に人体が触れるおそれがある。
そこで、本実施の形態では、冷媒回路13bにおいて、吐出部3aからの冷媒配管のコイル形状部(リアクトル6−1a)の両端に絶縁配管6−1b,6−1cを接続して冷媒回路を構成する。これにより、吐出部3aからの冷媒配管のコイル形状部(リアクトル6−1a)を流れる電流は冷媒回路の他の冷媒配管や構成部品に流れることを防止できるため、他の冷媒回路部品を介して地絡することや、空気調和装置の室外機1bや室内機11に人体が触れる不具合を防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、吐出部からの冷媒配管のコイル形状部(リアクトル)の両端に、絶縁配管を接続して冷媒回路を構成するようにした。これにより、吐出部からの冷媒配管を流れる電流が他の部品に流れることはなくなるため、電気回路の地絡や人体に電流が流れることを防止することができる。
実施の形態6.
本実施の形態では、電気回路箱の構成部品にワイドバンドギャップ型の半導体を用いる。実施の形態1〜5と異なる部分について説明する。
図6は、本実施の形態における室外機の電気回路の詳細を示す回路図である。ここでは、電気回路箱2bにおいて、図3に示す半導体スイッチ22を、ワイドバンドギャップ型の半導体で構成された半導体スイッチ22aに置き換えている。ワイドバンドギャップ型の半導体で構成された半導体スイッチとしては、例えば、炭化ケイ素で構成された金属酸化膜型電界効果トランジスタ(MOSFET)がある。また、図3に示すダイオード23を、ワイドバンドギャップ型の半導体で構成されたダイオード23aに置き換えている。ワイドバンドギャップ型の半導体で構成されたダイオードとしては、例えば、炭化ケイ素で構成されたショットキーバリアダイオードがある。
ワイドバンドギャップ型の半導体は、産業向けおよび家庭電器向けの電気機器のインバータ回路およびコンバータ回路の半導体として広く適用されているシリコンの半導体と比較して大きなエネルギーバンド幅を持つ半導体の総称であり、パワー半導体に用いられるものとしては窒化ガリウムや炭化ケイ素がある。ワイドバンドギャップ型の半導体は、シリコン半導体と比較して逆回復電荷の蓄積が極めて少ないという特性がある。そのため、ワイドバンドギャップ型のダイオードを用いた場合は、半導体スイッチ素子のターンオンの際のダイオードの逆回復動作による逆回復電流や振動電流の発生も極めて小さいため、これに伴う逆回復損失量Errも極めて小さくなる。
例えば、実施の形態1(図3参照)において、半導体スイッチ22のターンオン時間Tonを短くして電流の時間変化率dI/dtを大きくすると、ダイオード23の逆回復電流のピーク値も大きくなることが明らかにされている。その結果、ダイオード23の逆回復損失量Errも増大するだけでなく、ターンオン時間Tonをさらに短くすると逆回復電流のピーク値が過大となって多大なエネルギーがダイオード23に与えられ、ダイオード23を熱破壊に至らしめることがある。
これに対して、本実施の形態(図6参照)では、ワイドバンドギャップ型の半導体で構成されたダイオード23aに置き換えたことにより、ダイオード23aで発生する逆回復損失量Errそのものを小さくしたことに加えて、ダイオード23aの逆回復電荷蓄積が極めて小さくなる。このことから、ターンオン時間Tonを短くして電流の時間変化率dI/dtを大きくしても逆回復損失量Errが顕著に増大することはなく、また、逆回復電流のピーク値が過大になることもないため、ダイオード23aを破壊に至らしめる可能性も低い。このため、ワイドバンドギャップ型の半導体で構成された半導体スイッチ22aのターンオン時間Tonを小さくすることができ、その結果として、半導体スイッチ22aのスイッチング周波数を大きくすることができる。
このような構成では、実施の形態1〜3におけるリアクトル7や、実施の形態4、5における吐出部3aからの冷媒配管のコイル形状部(リアクトル6−1a)のように、その芯部に比透磁率の高い材料が存在しない場合であっても、半導体スイッチ22aのスイッチング周波数を大きくすることによって芯部に発生する磁束密度を増大し、リアクトル部分の両端の自己インダクタンスを大きくすることができる。その結果、昇圧回路で昇圧される直流電圧もより大きくなり、圧縮機3の運転効率をより向上させることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、半導体スイッチ22およびダイオード23をワイドバンドギャップ型の半導体で構成された半導体スイッチ22aおよびダイオード23aに置き換えることとした。これにより、半導体スイッチ22aのスイッチング周波数を大きくすることができるため、リアクトル7や吐出部3aからの冷媒配管のコイル形状部(リアクトル6−1a)の芯部に発生する磁束密度を増大し、リアクトル部分の両端の自己インダクタンスを大きくできることから、昇圧回路で昇圧される直流電圧もより大きくなり、圧縮機3の運転効率をより向上させることができる。
以上のように、本発明にかかる空気調和装置は、圧縮機に電力を供給する電気回路箱を備える場合に有用であり、特に、電気回路箱が発熱部品を有する場合に適している。
1,1a,1b 室外機、2,2a,2b 電気回路箱、3 圧縮機、3a 吐出部、4 熱交換器、5 プロペラファン、6−1,6−2,6−3,6−4,6−5,6−6 冷媒配管、6−1a リアクトル、6−1b,6−1c 絶縁配管、7 リアクトル、8 四方弁、9 膨張弁、10 交流電源、11 室内機、12 熱交換器、13,13a,13b 冷媒回路、21 整流器、22,22a 半導体スイッチ、23,23a ダイオード、24 直流平滑コンデンサ、25 インバータ。

Claims (7)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    交流電源から入力した電力を昇圧して前記圧縮機に電力を供給する電気回路部と、
    前記圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、が冷媒配管で接続され、前記冷媒が流れる経路となる冷媒回路と、
    を備え、
    前記電気回路部は、前記交流電源から入力した電力を昇圧する回路の構成部品としてリアクトルを備えており、
    前記リアクトルを、前記冷媒回路を構成する冷媒配管のうちで、前記圧縮機から圧縮後の冷媒が吐出する吐出部からの冷媒配管に密接して配置
    前記冷媒に、銅より比透磁率の高い材料を粉末状にして加える、
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記リアクトルを、前記吐出部付近に配置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記リアクトルを、前記冷媒配管に巻きつけて構成する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和装置。
  4. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    交流電源から入力した電力を昇圧して前記圧縮機に電力を供給する電気回路部と、
    前記圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、が冷媒配管で接続され、前記冷媒が流れる経路となる冷媒回路と、
    を備え、
    前記吐出部付近の冷媒配管の形状をコイル形状とし、前記冷媒配管のコイル形状部分の両端に前記電気回路部からの電気配線を接続して、当該冷媒配管のコイル形状部分を、前記電気回路部において、前記交流電源から入力した電力を昇圧する回路の構成部品であるリアクトルと
    前記冷媒に、銅より比透磁率の高い材料を粉末状にして加える、
    ことを特徴とする空気調和装置。
  5. 前記冷媒配管のコイル形状部分の両端において、前記電気回路部からの電気配線を接続したところより外側部分を、絶縁材料を用いて冷媒配管を構成する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の空気調和装置。
  6. 前記冷媒配管を、銅より比透磁率の高い材料で構成する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の空気調和装置。
  7. 前記電気回路部は、前記交流電源から入力した電力を昇圧する回路の構成部品として半導体スイッチを備えており、
    前記半導体スイッチを、ワイドギャップ型の半導体で構成する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1つに記載の空気調和装置。
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