JP2012210012A - パワーモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】パワーモジュールを搭載する機器の小型化を図ると共に、EMIノイズを効果的に抑制することができるパワーモジュールを得ること。
【解決手段】商用交流電源1から生成された高圧直流電源を交流電源に変換してモータ12に供給するインバータ主回路9と、高圧直流電源を一定の低電圧値の直流電源に変換する電源回路6と、直流電源により動作し、インバータ主回路9を駆動する駆動回路8と、直流電源により動作し、インバータ主回路9の駆動周波数を制御する制御部7と、を備え、インバータ主回路9、電源回路6、駆動回路8、および制御部7を1つのパッケージの内部に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワーモジュールに関する。
従来、モータを駆動するためのパワーデバイスとして、複数の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下、「IGBT」という)をブリッジ接続して構成されるインバータ主回路と、そのインバータ主回路を駆動する駆動回路とを内蔵したパワーモジュール、あるいは、パワーモジュールに過電流保護機能や過熱保護機能等の自己保護機能を組み込んだインテリジェントパワーモジュール(Intelligent Power Module:IPM)が用いられている(例えば、特許文献1)。
特開2001−327171号公報
上記従来技術では、駆動回路に与える駆動パルス信号は、パワーモジュールの外部に設けたCPU等の制御回路で生成して入力し、その制御回路やパワーモジュール内部の駆動回路等の電源は、同様にパワーモジュールの外部に設けたDCDCコンバータ等の電源回路で生成して供給している。また、パワーモジュールおよびDCDCコンバータの双方に、それぞれヒートシンク等の放熱器を取り付ける必要がある場合もある。このため、パワーモジュールの外部に設ける部品点数が多くなり、パワーモジュールを搭載する機器の小型化が図りにくい、という問題点があった。また、DCDCコンバータの出力配線長が長くなる要因となり、不要なスイッチングノイズ等の不要輻射(EMI)ノイズを放射しやすい、という問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、機器の小型化を図ると共に、EMIノイズを効果的に抑制することを可能とするパワーモジュールを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるパワーモジュールは、モータの駆動に用いるパワーモジュールであって、商用交流電源から生成された高圧直流電源を交流電源に変換して前記モータに供給するインバータ主回路と、前記高圧直流電源を一定の低電圧値の直流電源に変換する電源回路と、前記直流電源により動作し、前記インバータ主回路を駆動する駆動回路と、前記直流電源により動作し、前記インバータ主回路の駆動周波数を制御する制御部と、を備え、前記インバータ主回路、前記電源回路、前記駆動回路、および前記制御部が1つのパッケージの内部に設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、パワーモジュールを搭載する機器の小型化を図ると共に、EMIノイズを効果的に抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。 図2は、実施の形態2にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。 図3は、実施の形態3にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。 図4は、実施の形態4にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。 図5は、実施の形態5にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。 図6は、実施の形態6にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかるパワーモジュールについて説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかるパワーモジュール10は、インバータ主回路9と、インバータ主回路9を駆動するための駆動回路8と、駆動回路8に供給する駆動パルス信号を生成する制御部7と、駆動回路8および制御部7に供給する直流電源を生成する電源回路6とを、パワーモジュール10の構成要素として1つのパッケージの内部に備えている。
パワーモジュール10は、商用交流電源1から供給される交流電圧を全波整流または半波整流ないしは倍電圧整流して高圧直流電圧を生成する整流平滑回路2と、パワーモジュール10の駆動制御対象であるモータ12とが接続され、運転モード切替手段3からモータ12の回転数指令値等を含む運転モード情報が入力され、位置検知回路11からモータ12のロータの磁極位置を示すロータ位置情報が入力される。なお、位置検知回路11は、モータ12のロータの磁極位置を検出するものであれば、どのような構成であってもよい。
インバータ主回路9は、例えばIGBT等のスイッチング素子およびダイオード素子が逆並列に接続された複数の素子対がブリッジ接続されて構成され、整流平滑回路2から供給された高圧直流電源を、モータ12の駆動用の交流電源に変換する。なお、インバータ主回路9を構成する素子対の数は、モータ12の構成によって変わる。例えば、モータ12が三相交流モータであれば、インバータ主回路9は、6つの素子対がフルブリッジ接続され構成される。
電源回路6は、制御部用電源4および駆動回路用電源5を備えている。制御部用電源4および駆動回路用電源5は、それぞれ、例えば降圧チョッパ方式によるDCDCコンバータ等の直流電圧変換回路であり、スイッチング素子およびダイオード素子を含み構成される。制御部用電源4および駆動回路用電源5は、内部のスイッチング素子をパルス駆動することにより、整流平滑回路2から供給される高圧直流電圧から、それぞれ所定の低電圧値の直流電圧を生成する。なお、制御部用電源4および駆動回路用電源5では、例えば、制御部7用として5V、駆動回路8用として15Vの直流電圧が生成される。
制御部7は、制御部用電源4から供給された直流電圧により動作し、運転モード情報およびロータ位置情報に基づいて、モータ12の回転数が回転数指令値により指定された回転数となるように、インバータ主回路9の駆動周波数を制御して、駆動回路8に与える駆動パルス信号を生成する。
駆動回路8は、駆動回路用電源5から供給された直流電圧により動作し、制御部7から出力された駆動パルス信号に基づいて、インバータ主回路9のスイッチング素子を駆動する。
上述したように、本実施の形態では、パワーモジュール10の構成要素として、インバータ主回路9および駆動回路8に加えて、駆動回路8に与える駆動パルス信号を生成する制御部7と、駆動回路8および制御部7に供給する直流電源を生成する電源回路6とを、1つのパッケージの内部に備えている。一般に、電源回路をパワーモジュールの外部に配置する場合には、電源回路と駆動回路あるいは制御回路との間の配線長が長くなり、電源回路を構成するDCDCコンバータのスイッチング素子をパルス駆動することにより生じるスイッチングノイズ等のEMIノイズを放射しやすくなる。さらに、インバータ主回路および電源回路の両方をヒートシンク等の放熱器により放熱する必要がある場合には、それぞれ個別に放熱器を備える必要がある。
本実施の形態では、電源回路6をパワーモジュール10の構成要素として含み、1つのパッケージの内部に設けているので、電源回路6を構成するDCDCコンバータの出力配線長が短くなり、DCDCコンバータのスイッチング素子のパルス駆動により生じるスイッチングノイズ等のEMIノイズの放射が抑制される。また、例えば、パワーモジュール10の外装(図示せず)に設けた1つの放熱器(図示せず)により、インバータ主回路9および電源回路6の放熱を行うようにする等、放熱構造の小型化を図ることも可能である。
以上説明したように、実施の形態1のパワーモジュールによれば、パワーモジュールの構成要素として、インバータ主回路および駆動回路に加えて、駆動回路に与える駆動パルス信号を生成する制御部と、駆動回路および制御部に供給する直流電圧を生成する電源回路とを、1つのパッケージの内部に備えるようにしたので、パワーモジュールの外部に設ける部品点数を削減することができ、延いては、パワーモジュールを搭載する機器の小型化を図ることが可能となる。また、電源回路を構成するDCDCコンバータの出力配線長を短くすることができるので、スイッチングノイズ等のEMIノイズを効果的に抑制することが可能となる。
実施の形態2.
図2は、実施の形態2にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図2に示すように、実施の形態2にかかるパワーモジュール10aは、実施の形態1にかかる構成に加えて、整流平滑回路2をパワーモジュール10aの構成要素として1つのパッケージの内部に備えている。
一般に、インバータ主回路に高圧直流電圧を供給する経路が長くなると、インバータ主回路を構成するスイッチング素子をパルス駆動することにより生じるスイッチングノイズ等のEMIノイズを放射しやすくなる。本実施の形態では、整流平滑回路2をパワーモジュール10aの構成要素として含み、1つのパッケージの内部に設けているので、インバータ主回路9に高圧直流電圧を供給する経路が短くなり、インバータ主回路9を構成するスイッチング素子のパルス駆動により生じるスイッチングノイズ等のEMIノイズの放射が抑制される。
以上説明したように、実施の形態2のパワーモジュールによれば、実施の形態1にかかる構成に加えて、整流平滑回路をパワーモジュールの構成要素として1つのパッケージの内部に備えるようにしたので、パワーモジュールの外部に設ける部品点数をさらに削減することができ、延いては、パワーモジュールを搭載する機器のさらなる小型化を図ることが可能となる。また、インバータ主回路に高圧直流電圧を供給する経路を短くすることができるので、インバータ主回路を構成するスイッチング素子のパルス駆動により生じるスイッチングノイズ等のEMIノイズを効果的に抑制することが可能となる。
なお、整流平滑回路の構成部品には、平滑用の電解コンデンサが含まれるが、この電解コンデンサは、一般に部品外形が大きく、パワーモジュールのパッケージの内部に設けることによりパワーモジュールの小型化を阻害する場合には、パワーモジュールのパッケージの外部に設けるように構成にしてもよい。
実施の形態3.
本実施の形態では、商用交流電源から供給される交流電圧値の異常を検出してモータを停止させる異常電圧保護を行う例について説明する。図3は、実施の形態3にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。なお、実施の形態1あるいは2と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
実施の形態3にかかるパワーモジュール10bでは、整流平滑回路2で生成した高圧直流電圧を分圧した分圧電圧を制御部7aに入力している。また、制御部7aには、パワーモジュール10bの外部に設けられた不足電圧保護レベル設定手段13から不足電圧閾値が入力され、同様にパワーモジュール10bの外部に設けられた過電圧保護レベル設定手段14から過電圧閾値が入力されている。
制御部7aは、入力された分圧電圧が不足電圧閾値以下あるいは過電圧閾値以上である場合に、駆動パルス信号の出力を停止し、モータ12を停止させる異常電圧保護手段(図示せず)を備えている。
不足電圧閾値および過電圧閾値は、パワーモジュール10b内で使用する部品の耐電圧や発熱等を考慮して、パワーモジュール10bの外部に設けられた不足電圧保護レベル設定手段13および過電圧保護レベル設定手段14により任意に設定することが可能である。例えば、商用交流電源1から供給される交流の基準電圧をAC100Vとして、AC70V以下あるいはAC130V以上である場合に、異常電圧と判断して保護を行うようにする場合には、AC70Vに相当する不足電圧閾値を設定し、AC130Vに相当する過電圧閾値を設定すればよい。なお、不足電圧閾値および過電圧閾値は、例えば、アナログ電圧レベルの設定値であってもよいし、データ化された情報であってもよい。また、不足電圧閾値を設定範囲の下限に設定し、過電圧閾値を設定範囲の上限に設定して、異常電圧保護を行わないようにすることも可能である。
以上説明したように、実施の形態3のパワーモジュールによれば、商用交流電源から供給される交流電圧値の異常を検出してモータを停止させる異常電圧保護手段を備え、交流電圧値の異常を検出するための閾値を、パワーモジュールの外部から任意に設定できるようにしたので、パワーモジュール内で使用する部品の耐電圧や発熱等を考慮して、パワーモジュールを使用する環境や条件に合わせた最適な異常電圧保護を行うことができ、信頼性、汎用性の高いパワーモジュールを得ることができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、インバータ主回路に流れるモータ電流の過電流を検出してモータを停止させる過電流保護を行う例について説明する。図4は、実施の形態4にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。なお、実施の形態1あるいは2と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
実施の形態4にかかるパワーモジュール10cでは、パワーモジュール10cの外部に設けられた電流検知回路16により検出されたインバータ主回路9に流れるモータ電流が制御部7bに入力される。また、制御部7bには、パワーモジュール10cの外部に設けられた過電流保護レベル設定手段15から過電流閾値が入力されている。
制御部7bは、入力されたモータ電流が過電流閾値以上である場合に、駆動パルス信号の出力を停止し、モータ12を停止させる過電流保護手段(図示せず)を備えている。
過電流閾値は、パワーモジュール10cの駆動制御対象となるモータ12の性能や仕様に合わせて、パワーモジュール10cの外部に設けられた過電流保護レベル設定手段15により任意に設定することが可能である。なお、過電流閾値は、例えば、アナログ電圧レベルの設定値であってもよいし、データ化された情報であってもよい。
以上説明したように、実施の形態4のパワーモジュールによれば、インバータ主回路に流れるモータ電流の過電流を検出してモータを停止させる過電流保護手段を備え、モータ電流の過電流を検出するための閾値を、パワーモジュールの外部から任意に設定できるようにしたので、パワーモジュールの駆動制御対象となるモータの性能や仕様に合わせた最適な過電流保護を行うことができ、信頼性、汎用性の高いパワーモジュールを得ることができる。
実施の形態5.
本実施の形態では、パワーモジュールの異常温度を検出してモータを停止させる過熱保護を行う例について説明する。図5は、実施の形態5にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。なお、実施の形態1あるいは2と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
実施の形態5にかかるパワーモジュール10dでは、パワーモジュール10dの外部に設けられたサーミスタ(図示せず)によりパワーモジュール10dの周囲温度が検出され、制御部7cに入力される。また、制御部7cには、パワーモジュール10dの外部に設けられた過熱保護レベル設定手段17から過熱異常閾値が入力されている。
制御部7cは、入力された温度が過熱異常閾値以上である場合に、駆動パルス信号の出力を停止し、モータ12を停止させる過熱保護手段(図示せず)を備えている。
過熱異常閾値は、パワーモジュール10d内で使用する部品の耐熱等を考慮して、パワーモジュール10dの外部に設けられた過熱保護レベル設定手段17により任意に設定することが可能である。なお、過電流閾値は、例えば、アナログ電圧レベルの設定値であってもよいし、データ化された情報であってもよい。また、サーミスタは、パワーモジュール10dの内部に設けるようにしてもよいし、あるいは、インバータ主回路9のスイッチング素子に内蔵して半導体の接合温度を検出するように構成することも可能である。
以上説明したように、実施の形態5のパワーモジュールによれば、パワーモジュールの異常温度を検出してモータを停止させる過熱保護手段を備え、パワーモジュールの異常温度を検出するための閾値を、パワーモジュールの外部から任意に設定できるようにしたので、パワーモジュール内で使用する部品の耐熱等を考慮して、パワーモジュールを使用する環境や条件に合わせた最適な過熱保護を行うことができ、信頼性、汎用性の高いパワーモジュールを得ることができる。なお、異常温度を検出した際、モータ回転数を下げて動作継続し、異常温度閾値を下回ったら所定の回転数で動作復帰するようにしてもよい。
実施の形態6.
本実施の形態では、実施の形態3〜5に記載した異常電圧保護、過電流保護、および過熱保護を行う例について説明する。図6は、実施の形態6にかかるパワーモジュールのブロック構成の一例を示す図である。なお、実施の形態1〜5と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
実施の形態6にかかるパワーモジュール10eでは、制御部7dは、異常電圧保護手段(図示せず)、過電流保護手段(図示せず)、および過熱保護手段(図示せず)を備え、不足電圧保護レベル設定手段13から入力された不足電圧閾値、および過電圧保護レベル設定手段14から入力された過電圧閾値に基づいて、商用交流電源1から供給される交流電圧値の異常を検出して異常電圧保護を行い、過電流保護レベル設定手段15から入力された過電流閾値に基づいて、インバータ主回路9に流れるモータ電流の過電流を検出して過電流保護を行い、過熱保護レベル設定手段17から入力された過熱異常閾値に基づいて、パワーモジュール10eの異常温度を検出して過熱保護を行う。
これら不足電圧閾値、過電圧閾値、過電流閾値、および過熱異常閾値の各閾値は、それぞれ、パワーモジュール10e内で使用する部品の耐電圧や発熱、あるいは耐熱等を考慮して、パワーモジュール10eを使用する環境や条件、あるいはパワーモジュールの駆動制御対象となるモータの性能や仕様に合わせて、任意に設定することができる。
以上説明したように、実施の形態6のパワーモジュールによれば、異常電圧保護手段、過電流保護手段、および過熱保護手段の各自己保護手段を備え、これら各自己保護を行うための閾値を、パワーモジュールの外部から任意に設定できるようにしたので、パワーモジュール内で使用する部品の耐電圧や発熱、あるいは耐熱等を考慮して、パワーモジュールを使用する環境や条件、あるいはパワーモジュールの駆動制御対象となるモータの性能や仕様に合わせた最適な自己保護を行うことができ、信頼性、汎用性のより高いパワーモジュールを得ることができる。
なお、上述した実施の形態では、電源回路は、例えば降圧チョッパ方式によるDCDCコンバータ等により構成されるものとして説明したが、リニアレギュレータにより構成されていてもよい。また、電源回路で生成された直流電圧は、パワーモジュールの外部に出力することも可能であり、例えば、位置検知回路やその他の回路等の電源電圧として用いてもよい。
また、実施の形態に記載した電源回路やインバータ主回路を構成するスイッチング素子およびダイオード素子は、一般に、珪素(シリコン:Si)系半導体によって形成されるが、Si系半導体と比較して、大きなエネルギーバンド幅を持つワイドバンドギャップ(WBG)半導体によって形成されていることが好ましい。このWBG半導体としては、例えば、炭化珪素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)系材料、またはダイヤモンド等がある。
例えば、このようなWBG半導体によって形成されたスイッチング素子やダイオード素子は、耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、スイッチング素子やダイオード素子の小型化が可能であり、これら小型化されたスイッチング素子やダイオード素子を用いることにより、これらの素子を組み込んだパワーモジュールの小型化が可能となる。
また、耐熱性も高いため、ヒートシンクの放熱フィンの小型化が可能であり、パワーモジュールの一層の小型化が可能になる。
さらに、電力損失が低いため、スイッチング素子やダイオード素子の高効率化が可能であり、延いては、パワーモジュールの高効率化が可能になる。
したがって、WBG半導体によって形成されたスイッチング素子やダイオード素子を用いて、パワーモジュール内部の電源回路やインバータ主回路を構成することにより、パワーモジュールを搭載する機器のさらなる小型化、高効率化を図ることができる。
なお、スイッチング素子及びダイオード素子の両方がワイドバンドギャップ半導体によって形成されていることがより望ましいが、いずれか一方の素子がWBG半導体よって形成されていてもよく、いずれの場合においても、実施の形態に記載の効果を得ることができる。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
1 商用交流電源
2 整流平滑回路
3 運転モード切替手段
4 制御部用電源
5 駆動回路用電源
6 電源回路
7,7a,7b,7c,7d 制御部
8 駆動回路
9 インバータ主回路
10,10a,10b,10c,10d,10e パワーモジュール
11 位置検知回路
12 モータ
13 不足電圧保護レベル設定手段
14 過電圧保護レベル設定手段
15 過電流保護レベル設定手段
16 電流検知回路
17 過熱保護レベル設定手段

Claims (8)

  1. モータの駆動に用いるパワーモジュールであって、
    商用交流電源から生成された高圧直流電圧を交流電圧に変換して前記モータに供給するインバータ主回路と、
    前記高圧直流電圧を所定の低電圧値の直流電圧に変換する電源回路と、
    前記直流電圧で動作し、前記インバータ主回路を駆動する駆動回路と、
    前記直流電圧で動作し、前記インバータ主回路の駆動周波数を制御する制御部と、
    を備え、
    前記インバータ主回路、前記電源回路、前記駆動回路、および前記制御部が1つのパッケージの内部に設けられたことを特徴とするパワーモジュール。
  2. 前記商用交流電源から前記高圧直流電圧を生成する整流平滑回路をさらに備え、前記整流平滑回路が前記パッケージの内部にさらに設けられたことを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール。
  3. 前記制御部は、前記商用交流電源の電圧値が不足電圧閾値以下であるか、あるいは、過電圧閾値以上である場合に、前記モータを停止させる異常電圧保護手段を備え、
    前記不足電圧閾値は、前記パッケージの外部に設けられた不足電圧保護レベル設定手段により設定され、
    前記過電圧閾値は、前記パッケージの外部に設けられた過電圧保護レベル設定手段により設定された
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のパワーモジュール。
  4. 前記制御部は、前記インバータ主回路に流れるモータ電流が過電流閾値以上である場合に、前記モータを停止させる過電流保護手段を備え、
    前記過電流閾値は、前記パッケージの外部に設けられた過電流保護レベル設定手段により設定された
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
  5. 前記制御部は、前記パワーモジュールの温度が過熱異常閾値以上である場合に、前記モータを停止あるいは回転数を低下させる過熱保護手段を備え、
    前記過熱異常閾値は、前記1つのパッケージの外部に設けられた過熱保護レベル設定手段により設定された
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
  6. 前記インバータ主回路または前記電源回路を構成するスイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体によって形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
  7. 前記インバータ主回路または前記電源回路を構成するダイオード素子は、ワイドバンドギャップ半導体によって形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のパワーモジュール。
  8. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、またはダイヤモンドであることを特徴とする請求項6または7に記載のパワーモジュール。
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