JP2010170829A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010170829A
JP2010170829A JP2009012182A JP2009012182A JP2010170829A JP 2010170829 A JP2010170829 A JP 2010170829A JP 2009012182 A JP2009012182 A JP 2009012182A JP 2009012182 A JP2009012182 A JP 2009012182A JP 2010170829 A JP2010170829 A JP 2010170829A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
ink
layer
inkjet ink
organic electroluminescent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009012182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4898850B2 (ja
Inventor
Yu Kawanishi
裕 河西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2009012182A priority Critical patent/JP4898850B2/ja
Priority to TW99101445A priority patent/TW201033302A/zh
Priority to PCT/JP2010/050670 priority patent/WO2010084897A1/ja
Priority to EP10733504.4A priority patent/EP2391186A4/en
Priority to KR1020117019245A priority patent/KR101690806B1/ko
Priority to US13/145,479 priority patent/US20120021547A1/en
Priority to CN2010800052190A priority patent/CN102293055A/zh
Publication of JP2010170829A publication Critical patent/JP2010170829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4898850B2 publication Critical patent/JP4898850B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/52Electrically conductive inks
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/12Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating
    • H10K71/13Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating using printing techniques, e.g. ink-jet printing or screen printing
    • H10K71/135Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating using printing techniques, e.g. ink-jet printing or screen printing using ink-jet printing
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/12Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating
    • H10K71/15Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating characterised by the solvent used
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/16Deposition of organic active material using physical vapour deposition [PVD], e.g. vacuum deposition or sputtering
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10S428/917Electroluminescent

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】吐出された液滴がリガメントを引かず、付着した際に良好に濡れ広がる有機EL素子用インクジェットインクを提供すること。
【解決手段】水と、界面活性剤と、水性高分子材料とを含み、静的表面張力が40mN/m以下であり、かつ最大泡圧法により測定される100Hzでの動的表面張力が55mN/m以上である、有機EL素子用インクジェットインク。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび該インクを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という場合がある。)は、一対の電極と、該電極間に設けられる1または複数の有機層とを含んで構成される。有機EL素子は、有機層として少なくとも発光層を備え、電圧を印加することによって、一対の電極から注入される正孔と電子とが発光層で再結合することによって発光する。
工程の簡易さの観点から、有機層を塗布法によって形成することが検討されている。その1つとして、有機層を構成する有機化合物や溶媒等を含むインクをノズルから液滴として吐出し、所定の位置に付着させるインクジェットプリント法がある(例えば特許文献1参照)。
従来のインクジェットプリント法に用いられるインクジェット用インクは、付着したインクの液滴が濡れ広がりにくかったり、ノズルから吐出する際に液滴が球形にならず、ノズルの開口から液滴が尾を引くことがあるという問題がある(以下、リガメントを引くという場合がある)。
液滴の濡れ広がり性が悪い場合は、インクが所望の面積に広がり難いために、塗布して形成した膜の厚さが不均一になりやすい。また、液滴がリガメントを引く場合は、液滴の直進性の悪化や、液滴先端部が所望の位置に着弾する一方で液滴の尾の部分(リガメント部)が塗布を行う所定の枠の外にはみだす現象等が生じ、高精度にインクを塗布することが困難になる。
特許文献2には、カラーフィルター用インクジェットインクの濡れ広がり性を向上させる技術が記載されている。このインクは、バインダー成分、顔料、及び溶剤からなり、更に表面張力が低いアルカン系溶剤を含むことを特徴としている。この特徴により、インクの粘度及び表面張力が適切に低下して、インク自体の濡れ広がり性が向上している。
特許文献3には、カラーフィルター用インクジェットインクのインク付着精度を向上させる技術が記載されている。このインクは、遅い蒸発速度と高い表面張力を有する溶剤を複数種類組み合わせて含むことを特徴としている。この特徴により、インクは表面張力が高くなり、インクジェット法によって形成される液滴は球に近い形状になる。
このように、インクの濡れ広がり性か、または吐出される液滴の形状か、いずれかを改良する技術は存在している。しかし、両性能を両立して、吐出された液滴がリガメントを引かず、付着した際に良好に濡れ広がるインクジェット用インクはこれまでに存在しない。尚、特許文献2及び3に記載の技術は溶剤型インクに関する技術であり、水性インクの特性については記載されていない。
特開平10−12377号公報 特開2006−284752 特開2008−70864
本発明は、吐出された液滴がリガメントを引かず、付着した際に良好に濡れ広がる水性有機EL素子用インクジェットインクを提供することを目的とする。
即ち、本発明は、水と、界面活性剤と、水性高分子材料とを含み、
静的表面張力が40mN/m以下であり、かつ最大泡圧法により測定される100Hzでの動的表面張力が55mN/m以上である、有機EL素子用インクジェットインクを提供する。
ある一形態においては、前記界面活性剤が直鎖状ポリエーテルアルコールを含む。
ある一形態においては、前記直鎖状ポリエーテルアルコールの分子量が250〜600である。
ある一形態においては、前記直鎖状ポリエーテルアルコールが、式
[化1]
−(O−R−OH
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基であり、Rは置換基を有していてもよいアルキレン基であり、nは自然数である。Rが複数存在する場合、各々のRは同一であっても相異なっていてもよい。)
に示される構造である。
ある一形態においては、前記Rは炭素数4〜20の直鎖状アルキル基であり、Rは炭素数1〜10の直鎖状アルキレン基であり、nは1〜12の整数である。
ある一形態においては、前記界面活性剤がペンタエチレングリコールモノドデシルエーテルである。
ある一形態においては、前記界面活性剤の含有量が有機EL素子用インクジェットインクの全量100重量部に対して0.001〜10重量部である。
ある一形態においては、前記水性高分子材料が水性導電性高分子である。
また、本発明は、一対の電極と、該電極間に設けられる有機層とを備える有機EL素子の製造方法であって、
前記有機EL素子用インクジェットインクを用いて、インクジェット法によって前記有機層を形成する工程を含む、有機EL素子の製造方法を提供する。
本発明の有機EL素子用インクジェットインクは、液滴がリガメントを引かないために高い精度で所望の位置にインクを付着させることができる。また、液滴が付着した箇所に良好に濡れ広がるため、インクを塗布して形成した膜の厚さが均一になる。そのため、本発明の有機EL素子用インクジェットインクは工業的に極めて有用である。
インク1〜3の動的表面張力を示すグラフである。 インク1が滴下している形状を示す写真である。 インク2が滴下している形状を示す写真である。 インク3が滴下している形状を示す写真である。
有機EL素子用インクジェットインク
本発明の有機EL素子用インクジェットインクは水性インクである。水性インクとは溶媒の主成分として水を含有するインクをいう。主成分とは少なくとも約50重量%を占める成分をいう。有機EL素子用インクジェットインクの全量を100重量部とすると、水が占める割合は、通常50重量部〜99.989重量部であり、好ましくは60重量部〜99.9重量部である。
本発明の有機EL素子用インクジェットインクは静的表面張力が40mN/m以下と小さいので、ノズルから吐出されたインクが着弾したときに、着弾面において濡れ広がりやすい。仮にインクの静的表面張力が大きいと、着弾面においてインクが濡れ広がりにくく、また特に後述するように隔壁で囲まれた画素領域にインクを滴下する場合、インクが隔壁で弾かれ易いので、隔壁に接する周縁部の膜厚が薄くなる。
これに対し、静的表面張力の小さいインクを用いることによって、インクの濡れ広がりをよくするとともに、隔壁での弾きを防ぐことができ、したがって、乾燥したときに均一な膜厚の有機膜を形成することができる。なお静的表面張力は、測定対象となる液が静止またはそれに準ずる状態で測定された際の表面張力のことであり、本明細書では、静的表面張力は、ペンダントドロップ法によって測定された値である。好ましくは、本発明の有機EL素子用インクジェットインクは、静的表面張力が20〜45mN/mであり、より好ましくは25〜40mN/mである。
また、本発明の有機EL素子用インクジェットインクの動的表面張力は、最大泡圧法により測定される100Hzでの値が55mN/m以上と高い。例えばインクジェット装置では、ノズルに設けられたピエゾ素子に電圧を印加し、ピエゾ素子を所定の振動数で振動させることによって、インクを滴下している。このように所定の周期でインクを滴下するインクジェット装置では、吐出される際のインクの状態はインクの動的表面張力に大きく依存する。
有機EL素子用インクジェットインクの動的表面張力が低いと、前述したように吐出される液滴がリガメントを引くために、ノズルを移動しながらインクを滴下していると、インクを所期の位置に高精度に付着させることが難しくなる。これに対し、有機EL素子用インクジェットインクの動的表面張力を高めることによってリガメントの発生を抑制すると、球状の液滴としてインクを滴下することができるので、所期の位置に高精度にインクを着弾させることができる。
静的表面張力の小さいインクでは、動的表面張力も小さいのが通常であるが、本発明の有機EL素子用インクジェットインクは、特定の界面活性剤等を用いることによって、静的表面張力および動的表面張力の関係を所定の値に調整して製造することができ、これによって、所定の位置に均一な膜厚の有機膜を形成することができる。本明細書では、動的表面張力は、最大泡圧法によって測定された値であり、単に動的表面張力と記述する際には泡吐出周波数100Hzの時の表面張力をさすものとする。最大泡圧法による動的表面張力は、例えば、LAUDA社製動的表面張力測定装置「Bubble Pressure Tensiometer MPT2」によって測定できる。好ましくは、本発明の有機EL素子用インクジェットインクは、動的表面張力が50〜80mN/mであり、より好ましくは55〜75mN/mである。
かかる界面活性剤の中でも、例えば、ノニオン性界面活性剤が好ましく、具体的にはポリエーテルアルコール類が例示される。ノニオン性界面活性剤の分子形状は直鎖状であることが好ましい。界面活性剤のより好ましい具体例には、ポリエーテルモノオール及びポリエーテルジオールが挙げられる。また、界面活性剤の分子量は100〜800、好ましくは200〜700、より好ましくは250〜600である。
界面活性剤の分子量が100未満であると、動的表面張力の値が小さくなりやすくなり、800を超えると、静的表面張力の値と100Hzにおける動的表面張力の値との差が小さい場合がある。
特に好ましい界面活性剤は、式
[化2]
−(O−R−OH
(式中において、Rは置換基を有していてもよいアルキル基であり、Rは置換基を有していてもよいアルキレン基であり、nは自然数である。Rが複数存在する場合、各々のRは同一であっても相異なっていてもよい。)
に示される構造のポリエーテルモノオールである。
アルキル基Rの炭素数は、1〜20であることが好ましく、4〜16であることが更に好ましい。アルキル基は直鎖状であるとインクの表面張力の調整を行い易く、好ましい。またアルキル基の有する置換基としては、アルコキシ基などを挙げることができる。アルキレン基Rの炭素数は、1〜10であることが好ましく、2〜6であることが更に好ましい。
nは、1〜12、好ましくは3〜10の整数である。nが12を超えると、周波数を増加させても動的表面張力が大きくならない場合がある。界面活性剤の特に好ましい具体例は、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテルである。
また有機EL素子用インクジェットインクの全量を100重量部とすると、界面活性剤が占める割合は、通常0.001重量部〜10重量部であり、好ましくは0.01重量部〜5重量部である。界面活性剤の量が0.001重量部未満であると、表面張力に影響を及ぼさない場合があり、10重量部を超えると、静的表面張力の値と100Hzにおける動的表面張力の値との差が小さい場合がある。
本発明で用いる界面活性剤は、親水性疎水性パラメータ(HLB値)が2〜25であることが好ましく、より好ましくは3〜18である。界面活性剤のHLB値が2未満である場合又は25を超える場合は、界面活性剤が界面よりパルク側に存在し、界面活性を示さないことがある。
水性高分子材料とは水溶性高分子又は水分散性高分子をいう。水性高分子材料は以下において説明する正孔輸送層、正孔注入層、発光層、電子輸送層などとなる材料であればよい。かかる水性高分子材料の例は水性導電性高分子である。具体的には、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)及びポリ(4−スチレンスルホン酸)等が例示される。
水性高分子材料としては、特に水性高分子材料として、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリ(4−スチレンスルホン酸)との混合物(PEDOT/PSS)を用いた場合に、所定の位置に均一な膜厚の有機膜を形成することができるので、PEDOT/PSSからなる有機膜を形成する際に用いるインクジェット用インクとして好適である。
なお本明細書において、水性高分子材料とは、ポリスチレン換算の数平均分子量が800以上の材料を表し、好ましくは800〜1000000、より好ましくは1000〜500000である。水性高分子材料の数平均分子量が1000000を超えると、リガメントが長くなり、インクジェット装置から吐出した際の直進性が悪くなる。
また有機EL素子用インクジェットインクの全量を100重量部とすると、水性高分子材料が占める割合は、通常0.01重量部〜20重量部であり、好ましくは0.1重量部〜10重量部である。水性高分子材料の量が0.01重量部未満であると、塗布して形成した膜の膜厚が所望の値にならない場合があり、10重量部を超えると、インクの粘度が著しく高くなる場合やリガメントを引きやすくなる場合等、インクジェットインクに適さなくなることがある。
また有機EL素子用インクジェットインクは、水、界面活性剤および水性高分子材料以外のものを含んでいてもよく、例えばグリセリン、エチレングリコールなどの多価アルコールを含んでいてもよい。
有機EL素子用インクジェットインクの静的表面張力および動的表面張力は、組成物の混合割合および界面活性剤の種類を適宜選択することによって調整することができる。特に表面張力は、界面活性剤の種類を適宜選択することによって調整可能である。例えば界面活性剤を加える場合、周波数が大きくなるほど表面張力の大きさが増加する傾向にあるが、用いる界面活性剤の分子量が大きい場合、周波数を増加させても表面張力がさほど大きくならないことがある。所定の分子量の界面活性剤を用いることによって、静的表面張力が小さくかつ動的表面張力の大きい有機EL素子用インクジェットインクを実現することができる。
具体的には、界面活性剤として、式
[化3]
2a+1(OCOH
(式中、a及びnは自然数を表す。)
で示される構造のポリエーテルモノオールを用いる場合、nが大きい界面活性剤ほど、泡吐出周波数を高周波数にしても表面張力の増加分は小さくなる。上記式中のnは、1〜12、好ましくは3〜10の整数である。
本発明の有機EL素子用インクジェットインクは、上述した各成分を適量混合することによって製造される。成分を混合する順序は特に限定されず、均一な混合が実現されるように行えばよい。例えば、まず、溶媒に界面活性剤を混合し、この混合物に水性高分子材料を混合し、更にその他の成分を混合して均一化する。
有機EL素子の製造方法
次に有機EL素子用インクジェットインクを用いて有機EL素子を製造する方法について説明する。有機EL素子、一対の電極と、該電極間に設けられる有機層とを備える。本発明では、この有機層を上記有機EL素子用インクジェットインクを用いて、インクジェットプリント法によって形成する。
有機EL素子は、通常基板上に設けられる。例えば表示装置用のパネルでは、基板上において格子状に形成された隔壁に囲まれる画素領域にそれぞれ形成される。
具体的にはアクティブマトリクス型の表示装置では、基板上において行列状に離散的に陽極が配置され、基板の厚み方向の一方から見て、各陽極の表面が露出するように格子状の隔壁が設けられる。この隔壁は例えば感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィによって形成される。隔壁に囲まれた領域が画素領域に相当する。
前述した有機EL素子用インクジェットインクの水性高分子材料として、正孔輸送層、正孔注入層、発光層、電子輸送層などとなる材料を用い、インクジェット装置を用いて、各画素領域に有機EL素子用インクジェットインクを滴下する。次に焼成または放置することにより溶媒を乾燥させることで各画素領域に有機層を形成することができる。これによって、正孔輸送層、正孔注入層、発光層、電子輸送層などを画素領域内において膜厚が均一となるように形成することができる。なおインクの滴下および乾燥を繰返すことで、正孔輸送層、正孔注入層、発光層、電子輸送層などからなる積層体を形成することができる。さらに、陰極を形成することで、それぞれが画素として機能する有機EL素子を形成することができる。
なお、本発明の有機EL素子用インクジェットインクはアクティブマトリクス型の基板に限らずに、パッシブマトリクス型の基板であっても好適に用いることができ、また、陽極よりも陰極を基板寄りに配置する構成の有機EL素子にも好適に用いることができる。またストライプ状に配置された隔壁間に有機EL素子を形成する際にも、本発明の有機EL素子用インクジェットインクは好適に用いることができる。
有機EL素子の一般的構成
次に有機EL素子の構成についてさらに詳細に説明する。本実施の形態の有機EL素子は、陽極と、陰極と、陽極および陰極の間に配置される発光層とを必須の構成要件として有し、陽極と発光層との間、及び/又は発光層と陰極との間に、発光層とは異なる他の層を有していてもよい。また陽極と陰極との間には、一層の発光層に限らずに、複数の発光層が配置されてもよい。
陰極と発光層との間に設けられる層としては、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層などを挙げることができる。陰極と発光層との間に、一層のみが設けられる場合には、該層を電子注入層という。また陰極と発光層との間に電子注入層と電子輸送層との両方の層が設けられる場合、陰極に接する層を電子注入層といい、この電子注入層を除く層を電子輸送層という。
電子注入層は、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有する層である。電子輸送層は、陰極、電子注入層または陰極により近い電子輸送層からの電子注入を改善する機能を有する層である。正孔ブロック層は、正孔の輸送を堰き止める機能を有する層である。なお電子注入層、及び/又は電子輸送層が正孔の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が正孔ブロック層を兼ねることがある。
正孔ブロック層が正孔の輸送を堰き止める機能を有することは、例えばホール電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
陽極と発光層との間に設けられる層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層などを挙げることができる。陽極と発光層との間に、一層のみが設けられる場合には、該層を正孔注入層という。陽極と発光層との間に、正孔注入層と正孔輸送層との両方の層が設けられる場合、陽極に接する層を正孔注入層といい、この正孔注入層を除く層を正孔輸送層という。
正孔注入層は、陽極からの正孔注入効率を改善する機能を有する層である。正孔輸送層は、陽極、正孔注入層または陽極により近い正孔輸送層からの正孔注入を改善する機能を有する層である。電子ブロック層は、電子の輸送を堰き止める機能を有する層である。なお正孔注入層、及び/又は正孔輸送層が電子の輸送を堰き止める機能を有する場合には、これらの層が電子ブロック層を兼ねることがある。
電子ブロック層が電子の輸送を堰き止める機能を有することは、例えば、電子電流のみを流す素子を作製し、その電流値の減少で堰き止める効果を確認することが可能である。
なお、電子注入層および正孔注入層を総称して電荷注入層と言う場合があり、電子輸送層および正孔輸送層を総称して電荷輸送層と言う場合がある。
本実施の形態の有機EL素子のとりうる層構成の一例を以下に示す。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
c)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
e)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
f)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
e)陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
f)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
g)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
h)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
j)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
k)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
l)陽極/発光層/電子注入層/陰極
m)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
n)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(ここで、記号「/」は、記号「/」を挟む各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
本実施の形態の有機EL素子は、2層以上の発光層を有していてもよく、2層の発光層を有する有機EL素子としては、上記a)〜n)の層構成のうちのいずれか1つにおいて、陽極と陰極とに挟持された積層体を「繰り返し単位A」とすると、以下のo)に示す層構成を挙げることができる。
o)陽極/(繰り返し単位A)/電荷注入層/(繰り返し単位A)/陰極
また、3層以上の発光層を有する有機EL素子としては、「(繰り返し単位A)/電荷注入層」を「繰り返し単位B」とすると、以下のp)に示す層構成を挙げることができる。
p)陽極/(繰り返し単位B)x/(繰り返し単位A)/陰極
なお記号「x」は、2以上の整数を表し、(繰り返し単位B)xは、繰り返し単位Bがx段積層された積層体を表す。
ここで、電荷注入層とは電界を印加することにより、正孔と電子を発生する層である。電荷発生層としては、例えば酸化バナジウム、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide:略称ITO)、酸化モリブデンなどから成る薄膜を挙げることができる。
本実施の形態の有機EL素子は、発光層からの光を外に取出すために、通常、発光層を基準にして光が取出される側に配置される全ての層を透明なものとしている。一例として基板/陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極/封止部材という層構成を有する有機EL素子について説明すると、発光層からの光を基板側から取出す所謂ボトムエミッション型の有機EL素子の場合には、基板、陽極、電荷注入層及び正孔輸送層の全てを透明なものとし、発光層からの光を封止部材側から取出す所謂トップエミッション型の有機EL素子の場合には、電子輸送層、電荷注入層、陰極及び封止部材の全てを透明なものとする。また一例として基板/陰極/電荷注入層/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/電荷注入層/陽極/封止部材という構成を有する有機EL素子について説明すると、ボトムエミッション型の素子の場合には、基板、陰極、電荷注入層および電子輸送層の全てを透明なものとし、トップエミッション型の有機EL素子の場合には、正孔輸送層、電荷注入層、陰極および封止部材の全てを透明なものとする。ここで透明の程度としては、光の取出される側の有機EL素子の最表面と、発光層との間の可視光透過率が40%以上のものが好ましい。紫外領域または赤外領域の発光が求められる有機EL素子の場合には、当該領域において40%以上の光透過率を示すものが好ましい。
本実施の形態の有機EL素子は、さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入性の改善のために、電極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよい。また界面での密着性向上や混合の防止などのために、前述した各層間に薄いバッファー層を挿入してもよい。
積層する層の順序、層数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜設定することができる。
有機EL素子の具体的構成
次に、有機EL素子を構成する各層の材料および形成方法について、より具体的に説明する。
<基板>
基板は、有機EL素子を製造する工程において変化しないものが好適に用いられ、例えばガラス、プラスチック、およびシリコン基板、並びにこれらを積層したものなどが用いられる。前記基板としては、市販のものが使用可能であり、また公知の方法により製造することができる。
<陽極>
陽極は、陽極を通して発光層からの光を取出す構成の有機EL素子の場合、透明又は半透明の電極が用いられる。透明電極または半透明電極としては、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物および金属などの薄膜を用いることができ、光透過率の高いものが好適に用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:略称IZO)、金、白金、銀、および銅などから成る薄膜が用いられ、これらの中でもITO、IZO、または酸化スズから成る薄膜が好適に用いられる。陽極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法などを挙げることができる。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極には、光を反射する材料を用いてもよく、該材料としては、仕事関数3.0eV以上の金属、金属酸化物、金属硫化物が好ましい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができ、例えば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
<正孔注入層>
正孔注入層を構成する正孔注入材料としては、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、および酸化アルミニウムなどの酸化物や、フェニルアミン系化合物、スターバースト型アミン系化合物、フタロシアニン系化合物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、およびポリチオフェン誘導体などを挙げることができる。
正孔注入層の成膜方法としては、例えば正孔注入材料を含む溶液からの成膜を挙げることができる。溶液からの成膜に用いられる溶媒としては、正孔注入材料を溶解させるものであれば特に制限はなく、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタンなどの塩素系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテートなどのエステル系溶媒、および水を挙げることができる。なお、前述した有機EL素子用インクジェットインクにおける水性高分子材料として正孔注入層となる材料を用いる場合には、前述した有機EL素子用インクジェットインクにおける水性高分子材料以外の溶液を溶媒として用いる。
溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法などの塗布法を挙げることができる。なお本発明の有機EL素子用インクジェットインクを用いる場合には、インクジェットプリント法が用いられる。具体的には、水性高分子材料としてPEDOT/PSSを用いた有機EL素子用インクジェットインクを、インクジェット装置を用いて塗布することにより、正孔注入層を形成することができる。
正孔注入層の膜厚は、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように適宜設定され、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなるので好ましくない。従って正孔注入層の膜厚は、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<正孔輸送層>
正孔輸送層を構成する正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などを挙げることができる。
これらの中で正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などの高分子正孔輸送材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
正孔輸送層の成膜方法としては、特に制限はないが、低分子の正孔輸送材料では、高分子バインダーと正孔輸送材料とを含む混合液からの成膜を挙げることができ、高分子の正孔輸送材料では、正孔輸送材料を含む溶液からの成膜を挙げることができる。
溶液からの成膜に用いられる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はなく、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタンなどの塩素系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテートなどのエステル系溶媒などを挙げることができる。なお、前述した有機EL素子用インクジェットインクにおける水性高分子材料として正孔輸送層となる材料を用いる場合には、前述した有機EL素子用インクジェットインクにおける水性高分子材料以外の溶液を溶媒として用いる。
溶液からの成膜方法としては、前述した正孔中注入層の成膜法と同様の塗布法を挙げることができる。
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収の弱いものが好適に用いられ、例えばポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサンなどを挙げることができる。
正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように適宜設定され、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送層の膜厚は、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<発光層>
発光層は、通常、主として蛍光及び/又はりん光を発光する有機物、または該有機物とこれを補助するドーパントとから形成される。ドーパントは、例えば発光効率の向上や、発光波長を変化させるために加えられる。なお、有機物は、低分子化合物でも高分子化合物でもよく、発光層は、ポリスチレン換算の数平均分子量が、10〜10である高分子化合物を含むことが好ましい。発光層を構成する発光材料としては、例えば以下の色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料、ドーパント材料を挙げることができる。
(色素系材料)
色素系材料としては、例えば、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体化合物、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、ピロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマー、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体などを挙げることができる。
(金属錯体系材料)
金属錯体系材料としては、例えば中心金属に、Al、Zn、Beなど、またはTb、Eu、Dyなどの希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造などを有する金属錯体を挙げることができ、例えばイリジウム錯体、白金錯体などの三重項励起状態からの発光を有する金属錯体、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体などを挙げることができる。
(高分子系材料)
高分子系材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素系材料や金属錯体系発光材料を高分子化したものなどを挙げることができる。
上記発光性材料のうち、青色に発光する材料としては、ジスチリルアリーレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、およびそれらの重合体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリビニルカルバゾール誘導体、ポリパラフェニレン誘導体やポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、緑色に発光する材料としては、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
また、赤色に発光する材料としては、クマリン誘導体、チオフェン環化合物、およびそれらの重合体、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。なかでも高分子材料のポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリフルオレン誘導体などが好ましい。
(ドーパント材料)
ドーパント材料としては、例えばペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾロン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンなどを挙げることができる。なお、このような発光層の厚さは、通常約2nm〜200nmである。
<発光層の成膜方法>
発光層の成膜方法としては、発光材料を含む溶液を塗布する方法、真空蒸着法、転写法などを用いることができる。溶液からの成膜に用いる溶媒としては、前述の溶液から正孔輸送層を成膜する際に用いられる溶媒と同様の溶媒を挙げることができる。
発光材料を含む溶液を塗布する方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法およびノズルコート法などのコート法、並びにグラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法などの塗布法を挙げることができる。パターン形成や多色の塗分けが容易であるという点で、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェットプリント法などの印刷法が好ましい。また、昇華性を示す低分子化合物の場合には、真空蒸着法を用いることができる。さらには、レーザーによる転写や熱転写により、所望のところのみに発光層を形成する方法も用いることができる。なお水性高分子材料として発光材料を用いる本発明の有機EL素子用インクジェットインクを塗布液として用いる場合には、インクジェットプリント法が用いられる。
<電子輸送層>
電子輸送層を構成する電子輸送材料としては、公知のものを使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体などを挙げることができる。
これらのうち、電子輸送材料としては、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子の電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液若しくは溶融状態からの成膜を挙げることができ、高分子の電子輸送材料では溶液または溶融状態からの成膜を挙げることができる。なお溶液または溶融状態からの成膜する場合には、高分子バインダーを併用してもよい。溶液から電子輸送層を成膜する方法としては、前述の溶液から正孔輸送層を成膜する方法と同様の成膜法を挙げることができる。なお水性高分子材料として電子輸送材料を用いた本発明の有機EL素子用インクジェットインクを塗布液として用いる場合には、インクジェットプリント法が用いられる。
電子輸送層の膜厚は、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように適宜設定され、少なくともピンホールが発しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
<電子注入層>
電子注入層を構成する材料としては、発光層の種類に応じて最適な材料が適宜選択され、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうちの1種類以上含む合金、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物、またはこれらの物質の混合物などを挙げることができる。アルカリ金属、アルカリ金属の酸化物、ハロゲン化物、および炭酸化物の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、酸化リチウム、フッ化リチウム、酸化ナトリウム、フッ化ナトリウム、酸化カリウム、フッ化カリウム、酸化ルビジウム、フッ化ルビジウム、酸化セシウム、フッ化セシウム、炭酸リチウムなどを挙げることができる。また、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、酸化バリウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。電子注入層は、2層以上を積層した積層体で構成されてもよく、例えばLiF/Caなどを挙げることができる。電子注入層は、蒸着法、スパッタリング法、印刷法などにより形成される。電子注入層の膜厚としては、1nm〜1μm程度が好ましい。
<陰極>
陰極の材料としては、仕事関数の小さく、発光層への電子注入が容易で、電気伝導度の高い材料が好ましい。また陽極側から光を取出す有機EL素子では、発光層からの光を陰極で陽極側に反射するために、陰極の材料としては可視光反射率の高い材料が好ましい。陰極には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属およびIII−B族金属などを用いることができる。陰極の材料としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、前記金属のうちの2種以上の合金、前記金属のうちの1種以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうちの1種以上との合金、またはグラファイト若しくはグラファイト層間化合物などが用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などを挙げることができる。また、陰極としては導電性金属酸化物および導電性有機物などから成る透明導電性電極を用いることができる。具体的には、導電性金属酸化物として酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO、およびIZOを挙げることができ、導電性有機物としてポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などを挙げることができる。なお、陰極は、2層以上を積層した積層体で構成されていてもよい。なお、電子注入層が陰極として用いられる場合もある。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して適宜設定され、例えば10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法などを挙げることができる。
<絶縁層>
絶縁層の材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料などを挙げることができる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた有機EL素子としては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けたもの、陽極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けたものを挙げることができる。
以上説明した有機EL素子は、曲面状や平面状の照明装置、例えばスキャナの光源として用いられる面状光源、および表示装置に好適に用いることができる。
有機EL素子を備える表示装置としては、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置などを挙げることができる。ドットマトリックス表示装置には、アクティブマトリックス表示装置およびパッシブマトリックス表示装置などがある。有機EL素子は、アクティブマトリックス表示装置、パッシブマトリックス表示装置において、各画素を構成する発光素子として用いられる。また有機EL素子は、セグメント表示装置において、各セグメントを構成する発光素子として用いられ、液晶表示装置において、バックライトとして用いられる。
水と、界面活性剤と、水性高分子材料とを含み、静的表面張力が40mN/m以下であり、かつ最大泡圧法により測定される100Hzでの動的表面張力が55mN/m以上である、インクジェットインクは、有機トランジスタ、有機太陽電池の製造にも好適に用いることができる。
調製例1
PEDOT/PSS水溶液(商品名:Clevious P VP CH8000、H.C. Stark社製)とグリセリンとを70:30の重量比で混合し、インク1を調整した。
実施例1
ペンタエチレングリコールドデシルエーテルと水とを5:95の重量比で混合し、PEGDE水溶液を調製した。次いで、PEDOT/PSS水溶液(商品名:Clevious P VP CH8000、H.C. Stark社製)とグリセリンとPEGDE水溶液とを70:29:1の重量比で混合し、インク2を調整した。
調製例2
PEDOT/PSS水溶液(商品名:Clevious P VP CH8000、H.C. Stark社製)とPEGDE水溶液とグリセリンとアセチレン基を有する界面活性剤を含むサーフィノール溶液(商品名:サーフィノール104PA、日信化学工業社製、サーフィノール104とイソプロパノールとを50:50の重量比で混合した溶液)とを70:29:1の重量比で混合し、インク3を調整した。
静的表面張力の測定
接触角測定装置(商品名:OCA30、data physics社製)を用い、ペンダントドロップ法により、インク1〜3の静的表面張力を測定した。インク1の静的表面張力は69.6mN/mであり、インク2の静的表面張力は31.4mN/mであり、インク3の静的表面張力は32.1mN/mであった。
動的表面張力の測定
泡吐出周波数を変化させながら、インク1〜3の動的表面張力を動的表面張力測定装置(商品名:Bubble Pressure Tensiometer MPT2、LAUDA社製)を用いて測定した。結果を図1に示す。インク2は、静的表面張力が40mN/m以下であり、図1に示すように、100Hzでの動的表面張力が55mN/m以上であった。
実施例2
次に、インクジェット装置(Dimatix社製、Model DMP-2831)を用いてインク2をノズルから滴下し、備え付けのカメラで液滴を観察した。インク滴下時、ピエゾ素子には25ボルトの電圧を印加し、周波数は1000Hzであった。図3は、インク2の滴下の様子を示す。また、インク2を基板上に吐出したところ、インク2は濡れ広がった。
比較例1
インク2にかえてインク1を用いた以外は、実施例2と同様の方法でインクを滴下した。図2は、インク1の滴下の様子を示す。また、インク1を基板上に吐出したところ、インク1は濡れ広がらなかった。
比較例2
インク2にかえてインク3を用いた以外は、実施例2と同様の方法でインクを滴下した。図4は、インク3の滴下の様子を示す。
図2〜4では、上方が鉛直方向上方を表し、下方が鉛直方向下方を表しており、上方の左右にそれぞれノズルが映されており、この2本のノズルから下方に向けてインクが吐出される状態を表している。図2、図3では、液滴が正常に滴下されているところ、図4では、リガメントを引いている。このように動的表面張力が大きいインク1、2では、所期の液滴を滴下するのに適しているが、動的表面張力の小さいインク3では、リガメントを引いてしまい、所期の液滴を滴下することができない。なお、インク1は、リガメントを引いていないが、静的表面張力が大きいので、着弾面において濡れ広がらないが、静的表面張力の小さいインク2は、着弾面において濡れ広がる。
実施例3
ガラス基板上に陽極であるITO電極のパターンを形成し、その上にパンク材料をパターニングしてパンクを形成する。基板を洗浄後、基板の表面にOプラズマ処理を行い、続けてCFプラズマ処理を行う。パンクで囲まれた領域内にインクジェト装置(Dimatix社製、Model DMP-2831)を用いてインク2をノズルから滴下し、正孔注入層を形成する。正孔注入層上に発光材料と溶媒とを含む溶液を塗布し、発光層を形成する。発光層上にバリウムを蒸着し、その上にアルミニウムを蒸着する。その後、ガラス封止を行なうことで、有機EL素子を製造することができる。

Claims (9)

  1. 水と、界面活性剤と、水性高分子材料とを含み、
    静的表面張力が40mN/m以下であり、かつ最大泡圧法により測定される100Hzでの動的表面張力が55mN/m以上である、有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインク。
  2. 前記界面活性剤が直鎖状ポリエーテルアルコールを含む請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインク。
  3. 前記直鎖状ポリエーテルアルコールの分子量が100〜800である、請求項1又は2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインク。
  4. 前記直鎖状ポリエーテルアルコールが、式
    [化1]
    −(O−R−OH
    (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基であり、Rは置換基を有していてもよいアルキレン基であり、nは自然数である。Rが複数存在する場合、各々のRは同一であっても相異なっていてもよい。)
    に示される構造である請求項2又は3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインク。
  5. 前記Rは炭素数4〜20の直鎖状アルキル基であり、Rは炭素数1〜10の直鎖状アルキレン基であり、nは1〜12の整数である請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインク。
  6. 前記界面活性剤がペンタエチレングリコールモノドデシルエーテルである、請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインク。
  7. 前記界面活性剤の含有量が有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクの全量100重量部に対して0.001〜10重量部である請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインク。
  8. 前記水性高分子材料が水性導電性高分子である、請求項1〜7のいずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインク。
  9. 一対の電極と、該電極間に設けられる有機層とを備える有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であって、
    請求項1〜8のいずれか記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクを用いて、インクジェット法によって前記有機層を形成する工程を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
JP2009012182A 2009-01-22 2009-01-22 有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法 Active JP4898850B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009012182A JP4898850B2 (ja) 2009-01-22 2009-01-22 有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
TW99101445A TW201033302A (en) 2009-01-22 2010-01-20 Ink-jet ink for organic electroluminescence element and method for manufacturing organic electroluminescence element
EP10733504.4A EP2391186A4 (en) 2009-01-22 2010-01-21 INK JET PRINTING INK FOR ORGANIC ELECTROLUMINESCENT ELEMENT, AND METHOD FOR MANUFACTURING ORGANIC ELECTROLUMINESCENCE ELEMENT
KR1020117019245A KR101690806B1 (ko) 2009-01-22 2010-01-21 유기 전계 발광 소자용 잉크젯 잉크 및 유기 전계 발광 소자의 제조 방법
PCT/JP2010/050670 WO2010084897A1 (ja) 2009-01-22 2010-01-21 有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
US13/145,479 US20120021547A1 (en) 2009-01-22 2010-01-21 Ink-jet ink for organic electroluminescent devices and method for producing organic electroluminescent devices
CN2010800052190A CN102293055A (zh) 2009-01-22 2010-01-21 有机电致发光元件用喷墨墨液及有机电致发光元件的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009012182A JP4898850B2 (ja) 2009-01-22 2009-01-22 有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010170829A true JP2010170829A (ja) 2010-08-05
JP4898850B2 JP4898850B2 (ja) 2012-03-21

Family

ID=42355949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009012182A Active JP4898850B2 (ja) 2009-01-22 2009-01-22 有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20120021547A1 (ja)
EP (1) EP2391186A4 (ja)
JP (1) JP4898850B2 (ja)
KR (1) KR101690806B1 (ja)
CN (1) CN102293055A (ja)
TW (1) TW201033302A (ja)
WO (1) WO2010084897A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014040550A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性組成物、および塗膜を有するフィルム
JP2014040549A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性高分子およびそれを含む導電性組成物、ならびにそれらを含む塗膜を有するフィルム
JP2014040548A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性高分子およびそれを含む導電性組成物、ならびにそれらを含む塗膜を有するフィルム
JP2014523464A (ja) * 2012-05-11 2014-09-11 エルジー・ケム・リミテッド 導電性高分子インク組成物及びそれを含む有機太陽電池
JP2018103057A (ja) * 2011-11-17 2018-07-05 日本電信電話株式会社 生体電極
JP2021504542A (ja) * 2018-08-31 2021-02-15 エルジー・ケム・リミテッド 有機発光素子用インク組成物
JP2022505685A (ja) * 2018-06-29 2022-01-14 ドラキュラ テクノロジーズ 導電性ポリマー組成物及びその製造方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7474053B2 (ja) * 2018-03-30 2024-04-24 積水化学工業株式会社 有機el表示素子用封止剤
KR102316066B1 (ko) * 2018-07-27 2021-10-21 주식회사 엘지화학 잉크 조성물, 이를 이용한 유기 발광 소자 및 이의 제조방법
CN109535843A (zh) * 2018-11-06 2019-03-29 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 一种喷墨打印墨水及其制备方法
CN109651882B (zh) * 2018-12-24 2022-03-04 郑州大学 一种喷墨打印用空穴注入层墨水及其在有机发光显示中的应用
KR20210130889A (ko) * 2020-04-22 2021-11-02 삼성디스플레이 주식회사 발광 소자 잉크 및 표시 장치의 제조 방법

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238851A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インクおよびインクジェット記録用インクの製造方法
JP2004115649A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用顔料インク及びインクジェット記録方法
JP2004115708A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用顔料インク及びインクジェット記録方法
JP2007056239A (ja) * 2005-07-26 2007-03-08 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インクセット
WO2007045198A2 (de) * 2005-10-18 2007-04-26 Forschungszentrum Jülich GmbH Verfahren zur effizienzsteigerung von tensiden, zur aufweitung des temperaturfensters, zur unterdrückung lamellarer mesophasen in mikroemulsionen mittels additiven sowie mikroemulsion
JP2008001003A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット画像記録方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3036436B2 (ja) 1996-06-19 2000-04-24 セイコーエプソン株式会社 アクティブマトリックス型有機el表示体の製造方法
US6031019A (en) * 1997-02-07 2000-02-29 Kao Corporation Aqueous ink for ink-jet printing
US6372154B1 (en) * 1999-12-30 2002-04-16 Canon Kabushiki Kaisha Luminescent ink for printing of organic luminescent devices
CN1511898B (zh) * 2002-09-18 2010-04-28 夏普株式会社 油墨组合物、使用它的记录法及记录图像、油墨组和喷墨头
JP4272412B2 (ja) * 2002-11-15 2009-06-03 シャープ株式会社 インク組成物、これを用いる記録方法および記録画像、ならびにインクセットおよびインクヘッド
CN100594560C (zh) * 2003-06-20 2010-03-17 爱克发-格法特公司 制备导电涂层的方法
JP2008518452A (ja) * 2004-10-29 2008-05-29 アグフア−ゲヴエルト プリント可能な有機質不揮発性受動記憶要素とその製法
JP4742648B2 (ja) 2005-03-31 2011-08-10 大日本印刷株式会社 カラーフィルター用インクジェットインク及びその製造方法、カラーフィルターの製造方法、並びに液晶表示装置の製造方法
US20080022885A1 (en) 2006-07-27 2008-01-31 Applied Materials, Inc. Inks for display device manufacturing and methods of manufacturing and using the same
WO2008035501A1 (fr) * 2006-09-22 2008-03-27 Sharp Kabushiki Kaisha Solution de revêtement pour élément électroluminescent organique, cet élément et son procédé de production

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238851A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インクおよびインクジェット記録用インクの製造方法
JP2004115649A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用顔料インク及びインクジェット記録方法
JP2004115708A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用顔料インク及びインクジェット記録方法
JP2007056239A (ja) * 2005-07-26 2007-03-08 Brother Ind Ltd インクジェット記録用水性インクセット
WO2007045198A2 (de) * 2005-10-18 2007-04-26 Forschungszentrum Jülich GmbH Verfahren zur effizienzsteigerung von tensiden, zur aufweitung des temperaturfensters, zur unterdrückung lamellarer mesophasen in mikroemulsionen mittels additiven sowie mikroemulsion
JP2008001003A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット画像記録方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018103057A (ja) * 2011-11-17 2018-07-05 日本電信電話株式会社 生体電極
US11862359B2 (en) 2011-11-17 2024-01-02 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Conductive polymer fibers, method and device for producing conductive polymer fibers, biological electrode, device for measuring biological signals, implantable electrode, and device for measuring biological signals
JP2019135003A (ja) * 2011-11-17 2019-08-15 日本電信電話株式会社 生体電極
JP2014523464A (ja) * 2012-05-11 2014-09-11 エルジー・ケム・リミテッド 導電性高分子インク組成物及びそれを含む有機太陽電池
US9966548B2 (en) 2012-05-11 2018-05-08 Lg Chem, Ltd. Conductive polymer ink composition and organic solar cell including the same
JP2014040550A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性組成物、および塗膜を有するフィルム
JP2014040548A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性高分子およびそれを含む導電性組成物、ならびにそれらを含む塗膜を有するフィルム
JP2014040549A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性高分子およびそれを含む導電性組成物、ならびにそれらを含む塗膜を有するフィルム
JP2022505685A (ja) * 2018-06-29 2022-01-14 ドラキュラ テクノロジーズ 導電性ポリマー組成物及びその製造方法
JP7292385B2 (ja) 2018-06-29 2023-06-16 ドラキュラ テクノロジーズ 導電性ポリマー組成物及びその製造方法
JP2021504542A (ja) * 2018-08-31 2021-02-15 エルジー・ケム・リミテッド 有機発光素子用インク組成物
JP7012852B2 (ja) 2018-08-31 2022-02-14 エルジー・ケム・リミテッド 有機発光素子用インク組成物
US11377570B2 (en) 2018-08-31 2022-07-05 Lg Chem, Ltd. Ink composition for organic light emitting device

Also Published As

Publication number Publication date
JP4898850B2 (ja) 2012-03-21
EP2391186A4 (en) 2013-09-25
KR20110119716A (ko) 2011-11-02
US20120021547A1 (en) 2012-01-26
EP2391186A1 (en) 2011-11-30
CN102293055A (zh) 2011-12-21
TW201033302A (en) 2010-09-16
WO2010084897A1 (ja) 2010-07-29
KR101690806B1 (ko) 2016-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4898850B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用インクジェットインクおよび有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5314393B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
CN101855941A (zh) 电子器件,显示装置及电子器件的制造方法
JP2010103460A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子および有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、表示装置
WO2010029882A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子製造用のインキ、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、および表示装置
WO2010035643A1 (ja) パターン塗布用基板および有機el素子
JP4983890B2 (ja) 有機el素子の製造方法
JP4983940B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP2010033931A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、発光装置および表示装置
WO2009122870A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子および表示装置
JP2010192472A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2009238708A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP2010129345A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP5155085B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子、およびその製造方法
JP2010160945A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法
JP5672789B2 (ja) 発光装置の製造方法
JP5120050B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2011065288A1 (ja) 発光装置の製造方法
JP2013157171A (ja) 発光装置の製造方法
JP2013157170A (ja) 発光装置
JP2010027539A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
WO2013024885A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2011014251A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2013042041A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111109

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20111109

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20111129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4898850

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350