JP2010170604A - 光ディスク装置、光ピックアップ、プリフォーマット信号生成方法及びプログラム - Google Patents

光ディスク装置、光ピックアップ、プリフォーマット信号生成方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】層間迷光による影響を低減しつつ、光ディスク上の記録トラックに予め設定されているプリフォーマット信号を安定して検出することができる光ディスク装置、光ピックアップ、プリフォーマット信号生成方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】光ディスク装置1は、反射光ビームLRをホログラム素子17により回折させ、1次光のうち反射光ビームLR1A及びLR1Bをそれぞれ縦方向へ回折させて受光部D2の受光領域D2A及びD2Bによりそれぞれ受光して受光信号S2A及びS2Bを生成し、信号処理部4により、受光信号S2A及びS2Bに基づきプリフォーマット信号SWBL1を生成する。従って、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによる迷光パターンWの影響を排除したプリフォーマット信号SWBL1を生成できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、光ディスク装置、光ピックアップ、プリフォーマット信号生成方法及びプログラムに関し、例えば複数の記録層を有する光ディスクに対応する光ディスク装置に適用して好適なものである。
近年急速に開発が進められている光ディスク装置では、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びBlu−ray Disc(登録商標、以下BDと呼ぶ)等のような光ディスクに対して、光ビームを照射し、その反射光を読み取ることにより情報を再生する。
この光ディスクには、記録すべき情報が符号化されると共に変調された上で、螺旋状又は同心円状に形成されたトラックにピット等として記録される。
そこで光ディスク装置では、対物レンズにより光ビームを集光し、光ディスクから情報を再生する際、光ディスクの記録層に螺旋状又は同心円状に形成されているトラックに対し、当該光ビームの焦点を合わせる。
このとき光ディスク装置は、フォトディテクタに所定形状の受光領域を設けるなどして反射光を受光する。そして、光ディスク装置は、その受光結果を基に、光ビームを照射すべきトラック(以下これを「目標トラック」と呼ぶ)と光ビームの焦点との、フォーカス方向及びトラッキング方向に関するずれ量を表す「フォーカスエラー信号」及び「トラッキングエラー信号」をそれぞれ算出する。
続いて光ディスク装置は、フォーカスエラー信号を基に対物レンズをフォーカス方向へ移動すると共に、トラッキングエラー信号を基に当該対物レンズをトラッキング方向へ移動することにより、光ビームの焦点を目標トラックに合わせる。
かかるトラッキングエラー信号の算出手法としては、プッシュプル法や3ビーム法等の種々の手法が知られており、さらには1ビームプッシュプル法と呼ばれる手法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、光ディスク装置は、光ディスクに情報を記録したり、光ディスクから情報を再生する場合、光ビームの焦点が合っている目標トラックが、光ディスクのどの位置に相当するのかという情報(以下「アドレス情報」と呼ぶ。)を取得する。また、アドレス情報と共にかアドレス情報に代えて、記録部分の終わり位置や未記録部分の始まり位置を示す絶対時間や、記録クロックを表した「時間情報」を取得する場合もある。このアドレス情報や時間情報等のように予め光ディスクに埋め込まれている情報を、「プリフォーマット情報」とも言う。
このようなアドレス情報等は、トラックに沿って形成された案内溝(「グルーブ」とも言う。)と、案内溝間にやはりトラックに沿って形成された「ランド」などを利用して、プリフォーマットとして光ディスクに記録されている。このようなアドレス情報等の付加方法としては、例えば、「ランドプリピット方式(LPP;Land Pre−Pit)」と「高周波ウォブルグルーブ方式(ADIP;Address In Pre−groove)」とが挙げられる。
LPPでは、ランドにピットを間欠的に形成して、そのピットから得られる「プリピット信号」からアドレス情報等が生成される。一方、ADIPでは、グルーブを蛇行させることにより形成される「ウォブル(wobble)」の周波数として高周波が使用され、そのウォブルから得られる「ウォブル信号」の位相からアドレス情報等が生成される。その他、ウォブル付き情報ピット列により、アドレス情報等としてウォーターマーク等の信号を重畳した光ディスクも実用化されている。
なお、これらのウォブル信号やプリピット信号等は、記録可能な光ディスクであれ再生専用の光ディスクであれ、記録トラックに予め設定された信号であるため、「プリフォーマット信号」とも呼ばれる。このプリフォーマット信号を検出する受光素子(光検出器)は、同時に再生RF信号の検出にも使用され、4分割した受光素子であればフォーカスエラー信号等の検出にも用いられることが多い(特許文献2〜3参照)。
特開2007−213754号公報(第15図) 特開1993−128564号公報 特開1994−290462号公報 特開2005−293637号公報 特開2004−273024号公報
ところで光ディスクのなかには、2層の記録層を有し、各記録層でそれぞれ所定の反射率により光ビームを反射するものがある。
光ディスク装置は、このように複数の記録層を有する光ディスクに対しては、所望の記録層に光ビームの焦点を合わせるよう構成要素を制御した上で、その反射光を検出する。
しかしながら、光ディスクは、物理的な性質により、いずれの記録層が所望の記録層であるかに拘わらず、各記録層において常に所定の反射率で光ビームを反射する。
このため光ディスク装置は、所望の記録層と異なる他の記録層において反射された光ビーム(いわゆる「層間迷光」)が、フォトディテクタの受光領域に照射されてしまう場合がある。このとき光ディスク装置は、この層間迷光によってトラッキングエラー信号に誤差を生じトラッキング制御を正しく行い得ないおそれがある。また、光ディスク装置は、この層間迷光が所望の記録層からの反射光と干渉し、更に光ディスクの層間距離が変動したり、光ディスクが傾いて光路長が変動することにより、反射光に複雑な変調を生じさせてしまうことがある。このような変調は、ウォブル信号やプリピット信号にノイズ成分として重畳されてしまい、正確なアドレス情報等の読み出しの妨げとなる。
このとき光ディスク装置では、いずれの記録層を所望の記録層としているかにより、層間迷光の照射状態が相違することになる。
このため特許文献1等に示したような光ディスク装置では、例えば受光領域の配置パターンや反射光を領域ごとに分割する際の分割パターン等が配慮されている。これによりかかる光ディスク装置は、いずれの記録層を所望の記録層としている場合であっても、この層間迷光が照射されないよう、或いは照射された際にもプリフォーマット信号やトラッキングエラー信号等に誤差を生じさせないようになされている。
ところで光ディスクについては、記録容量を増加させるために、例えば4層や6層の記録層を設けることが考えられる。この場合にも光ディスクは、いずれの記録層が所望の記録層であるかに拘わらず、各記録層において常に所定の反射率で光ビームを反射することになる。
このとき光ディスク装置では、いずれの記録層を所望の記録層としている場合であっても、他の記録層からの層間迷光が必ず発生することになる。また光ディスクでは、いずれの記録層を所望の記録層としているかにより、所望の記録層と他の記録層との層間距離が相違する。このとき層間迷光は、層間距離に応じてその照射状態がそれぞれ相違することになる。
このため上述した構成の光ディスク装置は、4層や6層等の多数の記録層を有する光ディスクにおいて生じるそれぞれの層間迷光を受光領域にかからないよう回避し得ない場合がある。このような場合、光ディスク装置は、トラッキングエラー信号に誤差を生じてしまい、トラッキング制御を適切に行い得ないおそれがある。
一方、記録又は再生を行っている所望の層から発せられ、受光素子に入射する信号光の中心部には、隣接するトラックにおける位相や位置が異なるウォブルやプリピットで発生するいわゆる「ビート」により、変調成分が重畳されてしまうことがある。このようなビートによる変調成分は、上記層間迷光と同様に、プリフォーマット信号の読み取り精度に悪影響を与えることがあり、正確なアドレス情報等の生成にとっても悪影響を及ぼすおそれがある。
そこで、上記特許文献5には、受光素子上における信号光の中央部分を、選択的に使用しない検出素子により、ウォブル信号等の演算を行う構成が提案されている。しかしながら、この特許文献5に記載の光ディスク装置であっても、2層以上の記録層を有する光ディスクを使用する場合、上記の層間迷光の影響が生じてしまい、プリフォーマット信号の読み取り精度に悪影響を与えてしまう場合がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、層間迷光による影響を低減しつつ、光ディスク上の記録トラックに予め設定されているプリフォーマット信号を安定して検出することが可能な、新規かつ改良された光ディスク装置、光ピックアップ、プリフォーマット信号生成方法及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、光ビームを出射する光源と、
光ディスクに1又は2以上設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に上記光ビームを集光する対物レンズと、
上記光ビームが上記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを集光する集光レンズと、
上記反射光ビームを直進又は回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、第1領域により当該反射1次光ビームの一部を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、第2領域により当該反射1次光ビームの一部を上記第1方向へ回折させて第2ビームとするホログラム素子と、
上記反射0次光ビームの照射位置における上記第1方向側にそれぞれ設けられた第1受光領域及び第2受光領域により、上記第1ビーム及び上記第2ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成する光検出器と、
上記第1受光領域及び上記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、上記光ディスクのトラック溝に予め記録されたプリフォーマット情報を表すプリフォーマット信号を生成する信号処理部と、
を有する、光ディスク装置が提供される。
また、上記光検出器は、上記反射0次光ビームの照射位置に設けられ複数の受光領域に分割された0次光受光部を有し、
上記信号処理部は、
上記プリフォーマット信号の生成に使用する受光信号として、上記0次光受光領域の複数の受光領域それぞれにより生成された受光信号、及び、上記第1受光領域及び上記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号のいずれかを一方を選択可能な切替回路を有し、
上記切替回路が上記0次光受光領域の複数の受光領域それぞれにより生成された受光信号を選択した場合、当該受光信号を基に、上記プリフォーマット信号を生成可能であってもよい。
また、上記第1領域は、上記反射1次光ビームのうち上記トラック溝により回折された+1次光が含まれる部分に対応し、
上記第2領域は、上記反射1次光ビームのうち上記トラック溝により回折された−1次光が含まれる部分に対応してもよい。
この光ピックアップでは、反射光ビームのうち光ビームがトラック溝により回折された+1次光及び−1次光が含まれるプッシュプル領域と、当該+1次光及び−1次光が含まれないレンズシフト領域とについて、互いに異なる方向へ回折して受光することができる。これにより、プッシュプル領域及びレンズシフト領域が互いに層間迷光ビームによる影響を与えあうことなく、対象記録層に近接した他の記録層又は最も離隔した他の記録層のいずれにおいて反射されてなる層間迷光ビームをも受光しないようにすることができる。
また、上記光検出器は、上記光ビームの一部が上記光ディスクにおける上記対象記録層から最も離隔した他の記録層により反射されてなる層間迷光ビームが上記ホログラム素子を直進して生じた0次光ビームの照射範囲外に、上記第1受光領域及び上記第2受光領域が配置されていてもよい。
また、上記光検出器は、上記反射0次光ビームの照射位置に設けられ複数の受光領域に分割された0次光受光部を有し、
上記信号処理部は、上記0次光受光領域の複数の受光領域それぞれにより生成された受光信号を基に、上記光ディスクのトラック溝に記録された情報を表す再生RF信号を生成してもよい。
また、上記ホログラム素子は、上記第1領域及び上記第2領域において上記反射光ビームのほぼ全てを上記第1ビーム及び上記第2ビームとして回折させ、
上記光検出器は、上記第1領域及び上記第2領域に相当する部分を含まない上記反射0次光ビームを上記0次光受光部により受光してもよい。
また、上記ホログラム素子は、上記トラック溝の像における走行方向に略平行な方向を上記第1方向として上記第1ビーム及び上記第2ビームを進行させてもよい。
また、上記ホログラム素子は、上記第1ビーム及び上記第2ビームにおける回折角度を互いに相違させて上記第1方向へそれぞれ進行させてもよい。
また、上記光検出器は、上記光ビームの一部が上記光ディスクにおける上記対象記録層以外の他の上記記録層により反射されてなる層間迷光を受光する迷光受光領域が、上記第1受光領域及び上記第2受光領域の近傍に設けられていてもよい。
また、上記ホログラム素子は、上記反射1次光ビームのうち上記トラック溝により回折された+1次光及び−1次光が含まれず上記光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第3領域により当該反射1次光ビームの一部を上記第1方向と相違する第2方向へ回折させて第3ビームとし、上記反射1次光ビームのうち上記トラック溝により回折された+1次光及び−1次光が含まれず上記光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第4領域により当該反射1次光ビームの一部を上記第2方向へ回折させて第4ビームとし、
上記光検出器は、上記反射0次光ビームの照射位置における上記第2方向側にそれぞれ設けられた第3受光領域及び第4受光領域により、上記第3ビーム及び上記第4ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成し、
上記信号処理部は、上記第1受光領域、上記第2受光領域、上記第3受光領域及び上記第4受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、上記トラッキング方向に関する上記光ビームの焦点と上記トラック溝の中心線とのずれ量を表すトラッキングエラー信号を生成させ、
上記光ディスク装置は、
上記対物レンズを、上記対象記録層に螺旋状又は同心円状に形成されたトラック溝とほぼ直交するトラッキング方向へ移動させるレンズ移動部と、
上記トラッキングエラー信号を基に上記レンズ移動部を介して上記対物レンズを上記トラッキング方向へ移動させるサーボ制御部と、
を有してもよい。
また、上記光ビームと異なる波長でなる第2光ビームを出射する第2光源と、
上記第2光ビームをメイン光ビーム及び2本のサブ光ビームに分離する分離器と、
上記トラック溝と異なる大きさでなる第2トラック溝が記録層に形成された第2光ディスクに対し、上記メイン光ビーム及び2本の上記サブ光ビームをそれぞれ集光することにより、上記第2トラック溝と直交する方向に関し上記メイン光ビームの焦点から内周側及び外周側にそれぞれ所定間隔だけ離隔して上記サブ光ビームの焦点をそれぞれ形成させる第2対物レンズと、
を更に有し、
上記レンズ移動部は、上記対物レンズ及び上記第2対物レンズを一体に移動させ、
上記光検出器は、上記メイン光ビームが上記光ディスクにより反射されてなるメイン反射光ビームを上記0次光受光部により受光すると共に、上記サブ光ビームが上記光ディスクによりそれぞれ反射されてなるサブ反射光ビームを、上記反射0次光ビームの照射位置を挟んで対向する位置にそれぞれ設けられた第5受光領域及び第6受光領域によりそれぞれ受光してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、光ビームを出射する光源と、
光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に上記光ビームを集光する対物レンズと、
上記光ビームが上記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを集光する集光レンズと、
上記反射光ビームを直進又は回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、第1領域により当該反射1次光ビームの一部を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、第2領域により当該反射1次光ビームの一部を上記第1方向へ回折させて第2ビームとするホログラム素子と、
上記反射0次光ビームの照射位置における上記第1方向側にそれぞれ設けられた第1受光領域及び第2受光領域により、上記第1ビーム及び上記第2ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成する光検出器と、
を有し
所定の信号処理部により、上記第1受光領域及び上記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、上記光ディスクのトラック溝に予め記録されたプリフォーマット情報を表すプリフォーマット信号を生成する、光ピックアップが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、光源により、光ビームを出射し、
対物レンズにより、光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に上記光ビームを集光し、
集光レンズにより、上記光ビームが上記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを集光し、
ホログラム素子により、上記反射光ビームを直進又は回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、第1領域により当該反射1次光ビームの一部を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、第2領域により当該反射1次光ビームの一部を上記第1方向へ回折させて第2ビームとし、
光検出器の、上記反射0次光ビームの照射位置における上記第1方向側にそれぞれ設けられた第1受光領域及び第2受光領域により、上記第1ビーム及び上記第2ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成し、
信号処理部により、上記第1受光領域及び上記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、上記光ディスクのトラック溝に予め記録されたプリフォーマット情報を表すプリフォーマット信号を生成する、プリフォーマット信号生成方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、
光ビームを出射する光源と、光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に上記光ビームを集光する対物レンズと、上記光ビームが上記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを集光する集光レンズと、上記反射光ビームを直進又は回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、第1領域により当該反射1次光ビームの一部を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、第2領域により当該反射1次光ビームの一部を上記第1方向へ回折させて第2ビームとするホログラム素子と、上記反射0次光ビームの照射位置における上記第1方向側にそれぞれ設けられた第1受光領域及び第2受光領域により、上記第1ビーム及び上記第2ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成する光検出器と、を有する光ピックアップを制御する制御機能と、
上記第1受光領域及び上記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、上記光ディスクのトラック溝に予め記録されたプリフォーマット情報を表すプリフォーマット信号を生成する信号処理機能と、
を実現させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、光ディスク上の記録トラックに予め設定されているプリフォーマット信号を安定して検出することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、以下では本発明の各実施形態について理解が容易になるように、次の順序で説明する。
<1.第1の実施形態>
[1−1.光ディスク装置の構成]
[1−2.光ピックアップの構成]
[1−2−1.ホログラム素子17]
[1−2−2.光検出器19]
[1−3.迷光の照射と受光領域の配置]
[1−4.プリフォーマット信号等の生成]
[1−4−1.フォーカスエラー信号SFE1]
[1−4−2.トラッキングエラー信号STE1]
[1−4−3.フォーカス制御及びトラッキング制御]
[1−4−4.再生RF信号SRF]
[1−4−5.プリフォーマット信号]
[1−5.光ディスクの種類判別]
[1−6.動作及び効果]
[1−6−1.動作]
[1−6−2.効果]
[1−6−3.関連技術との比較]
<2.第2の実施形態>
<3.第3の実施形態>
[3−1.光ディスク装置の構成]
[3−2.光ピックアップの構成]
[3−3.プリフォーマット信号等の生成]
[3−4.動作及び効果]
[3−4−1.動作]
[3−4−2.効果]
<4.第4の実施形態>
[4−1.光ディスク装置の構成]
[4−2.光ピックアップの構成]
[4−3.プリフォーマット信号等の生成]
[4−4.動作及び効果]
[4−4−1.動作]
[4−4−2.効果]
<5.第5の実施形態>
[5−1.光ディスク装置の構成]
[5−2.光ピックアップの構成]
[5−3.動作及び効果]
[5−3−1.動作]
[5−3−2.効果]
<6.第6の実施形態>
[6−1.光ディスク装置の構成]
[6−2.光ピックアップの構成]
[6−2−1.BD方式の光ディスク100Bへの光ビームの照射及び受光]
[ウォブル信号の切替]
[6−2−2.CD方式の光ディスク100Cへの光ビームの照射及び受光]
[6−2−3.DVD方式の光ディスク100Dへの光ビームの照射及び受光]
[6−3.動作及び効果]
[6−3−1.動作]
[6−3−2.効果]
<7.他の実施形態>
<1.第1の実施形態>
[1−1.光ディスク装置の構成]
図1に示すように、光ディスク装置1は、統括制御部2を中心に構成されており、光ディスク100に対し情報を記録し、また当該光ディスク100から情報を再生する。
光ディスク100は、記録層Yにおいて、螺旋状又は同心円状のトラック溝(グルーブ)が形成されており、当該トラック溝に沿って情報が記録される。因みに光ディスク100は、例えば4層の記録層Y0、Y1、Y2及びY3(以下、これらをまとめて記録層Yと呼ぶ)を有している。
統括制御部2は、図示しないCPU(Central Processing Unit)と、各種プログラム等が格納されるROM(Read Only Memory)と、当該CPUのワークメモリとして用いられるRAM(Random Access Memory)と、を有する。
統括制御部2は、光ディスク100から情報を再生するか、光ディスク100に情報を記録する場合、駆動制御部3を介してスピンドルモータ5を回転駆動させ、ターンテーブル5Tに載置された光ディスク100を所望の速度で回転させる。
また統括制御部2は、駆動制御部3を介してスレッドモータ6を駆動させることにより、光ピックアップ7を移動軸に沿ってトラッキング方向、すなわち光ディスク100の内周側又は外周側へ向かう方向へ移動させる。
光ピックアップ7は、対物レンズ8や2軸アクチュエータ9等の複数の部品が取り付けられており、統括制御部2の制御に基づいて光ディスク100へ光ビームを照射する。
因みに統括制御部2は、光ディスク100に光ビームを照射する場合、記録層Y0〜Y3のうち情報を読み出す対象とする記録層Y、すなわち光ビームの焦点を合わせるべき記録層Yを対象記録層YTとして選定する。
また光ピックアップ7は、光ビームが光ディスク100により反射された反射光ビームを受光し、その受光結果に応じた受光信号を生成して信号処理部4へ供給する。
信号処理部4は、供給された受光信号を用いた所定の演算処理を行うことによりフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、アドレス情報等をそれぞれ生成し、これらを駆動制御部3等へ供給する。
駆動制御部3のサーボ制御部3Aは、供給されたフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を基に、対物レンズ8を駆動するための駆動信号を生成し、これを光ピックアップ7の2軸アクチュエータ9へ供給する。
光ピックアップ7の2軸アクチュエータ9は、この駆動信号に基づいて対物レンズ8のフォーカス制御及びトラッキング制御を行い、当該対物レンズ8により集光される光ビームの焦点位置を調整する(詳しくは後述する)。
また駆動制御部3は、統括制御部2から対象記録層YTの通知を受け、当該対象記録層YTに当該光ビームの焦点を合わせるようフォーカス制御を行う。
信号処理部4は、受光信号に対し所定の演算処理、復調処理及び復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生する。
また統括制御部2は、光ディスク100に情報を記録する場合、図示しない外部機器等から記録すべき情報を受け付け、これを信号処理部4へ供給する。信号処理部4は、当該情報に対し所定の符号化処理や変調処理等を施すことにより記録用信号を生成し、これを光ピックアップ7へ供給する。また、統括制御部2は、この際、信号処理部4からアドレス情報や時間情報などのプリフォーマットされた情報を取得し、その情報に基づいて、記録開始位置や記録・再生タイミング等を制御する。なお、このようなプリフォーマットされた情報は、光ディスク100に記録されている情報を再生する際にも、同様に使用されてもよい。
光ピックアップ7は、光ビームを記録用の強度とすると共に記録用信号に応じて変調させることにより、記録用信号に応じた記録マークを形成していく。例えば光ディスク100がBD−RE(Blu−ray Disc−Rewritable)と同様の記録方式の場合、記録層を形成する材料を局所的に相変化させることにより当該記録マークを形成する。
このように光ディスク装置1は、光ディスク100に対し光ピックアップ7から光ビームを照射させ、その反射光を基にフォーカス制御及びトラッキング制御を行いながら、情報の再生処理や記録処理を行う。
[1−2.光ピックアップの構成]
光ピックアップ7は、図2に示すように、光ディスク100に光ビームL1を照射し、当該光ディスク100により当該光ビームL1が反射されてなる反射光ビームLRを受光する。
レーザダイオード11は、光源制御部21の制御の基で、例えば波長約405[nm]の青紫色レーザ光でなる光ビームL1を発散光として出射する。またレーザダイオード11は、光ビームL1がP偏光となるようにその取付角度等が調整されている。
実際上統括制御部2は、光源制御部21を制御することにより、レーザダイオード11から光ビームLを発射させ、コリメータレンズ12へ入射させる。コリメータレンズ12は、光ビームLを発散光から平行光に変換し、偏光ビームスプリッタ13へ入射させる。
偏光ビームスプリッタ13は、光ビームの偏光方向に応じて透過率が相違する反射透過面13Sを有しており、P偏光の光ビームをほぼ100%の割合で透過すると共に、S偏光の光ビームをほぼ100%の割合で反射する。
実際上偏光ビームスプリッタ13は、反射透過面13Sにより光ビームL1をほぼ100%の割合で透過させ、球面収差補正部14へ入射させる。
球面収差補正部14は、例えば液晶素子でなり、光ビームL1の球面収差を変化させ1/4波長板15へ入射させるようになされている。また球面収差補正部14は、サーボ制御部3Aの球面収差制御部3ASにより、液晶素子による球面収差の変化度合いを調整する。なお、この図2に記載の球面収差補正部14として、ビームエクスパンダを使用することもできる(第3の実施形態等参照。)。ビームエクスパンダからなる球面収差補正部14は、光ビームL1の進行方向に沿って並べられた凹レンズと凸レンズを有し、サーボ制御部3Aの球面収差制御部3ASにより凹レンズが光軸方向前後に駆動される。その結果、対物レンズ8に入射する光ビームL1は、平行光・発散光・収束光に切替えられる。
実際上球面収差補正部14は、統括制御部2及び球面収差制御部3ASの制御に基づき、光ビームL1が集光され光ディスク100の対象記録層YTに到達した際に生じる球面収差と逆特性となるような球面収差を当該光ビームL1に予め与える。これにより球面収差補正部14は、光ビームL1の対象記録層YTへの到達時における球面収差を補正することができる。
1/4波長板15は、光ビームを直線偏光と円偏光との間で相互変換し得るようになされており、例えばP偏光でなる光ビームL1を左円偏光に変換し、対物レンズ8へ入射させる。
対物レンズ8は、光ビームL1を集光する。ここで統括制御部2は、フォーカス制御部3AFを介して、フォーカスアクチュエータ9Fにより対物レンズ8のフォーカス方向に関する位置を調整する。このため対物レンズ8は、光ビームL1の焦点F1を光ディスク100の対象記録層YTにおおよそ合わせることができる。
このとき光ビームL1は、対象記録層YTで反射されることにより、反射光ビームLRとなり、対物レンズ8へ入射される。また反射光ビームLRは、円偏光における回転方向が反射時に反転されるため、右円偏光となる。
例えば記録層Y0が対象記録層YTであった場合、図3に示すように、光ビームL1は、記録層Y0において反射されることにより反射光ビームLRとなる。
この後反射光ビームLRは、対物レンズ8により発散光から平行光に変換され、1/4波長板15により右円偏光からS偏光(直線偏光)へ変換され、さらに球面収差補正部14へ入射される。
球面収差補正部14は、反射光ビームLRが対象記録層YTにより反射されてから対物レンズ8を通過するまでの間に生じた球面収差を補正し、当該反射光ビームLRを偏光ビームスプリッタ13へ入射させる。
偏光ビームスプリッタ13は、S偏光でなる反射光ビームLRを反射透過面13Sにおいて反射し、集光レンズ16へ入射させる。集光レンズ16は、反射光ビームLRを収束光に変換し、ホログラム素子17へ入射させる。
[1−2−1.ホログラム素子17]
図4に示すように、ホログラム素子17は、回折素子としての性質により、反射光ビームLRを直進又は回折させて少なくとも0次光及び1次光に分離する。そして、ホログラム素子17は、0次光でなる反射光ビームLR0をほぼ直進させると共に、1次光でなる反射光ビームLR1については0次光と異なる方向へ進行させ、シリンドリカルレンズ18へ入射させる。
ここでホログラム素子17は、図4(A)に示すように反射光ビームLRの通過部分が複数の領域17A〜17Eに分割されており、また図4(B)に示すように各領域ごとに反射光ビームLRの回折方向が設定されている。
領域17Aは、反射光ビームLR1のうち、光ディスク100のトラックにより回折された1次回折光Diff1(すなわち+1次光又は−1次光)を含み、且つ当該光ディスク100の内周側部分に相当する部分を反射光ビームLR1Aとする。このとき領域17Aは、反射光ビームLR1Aをほぼトラックの走行方向に沿った方向(便宜上、以下この方向を縦方向と呼ぶ)へ回折させる。
領域17Bは、反射光ビームLR1のうち、光ディスク100のトラックにより回折された1次回折光Diff1(すなわち−1次光又は+1次光)を含み、且つ当該光ディスク100の外周側部分に相当する部分を反射光ビームLR1Bとする。このとき領域17Bは、反射光ビームLR1Bをほぼ縦方向へ、且つ反射光ビームLR1Aよりも僅かに大きく回折させる。
領域17C1及び17C2(以下、これらをまとめて領域17Cと呼ぶ)は、反射光ビームLR1のうち、光ディスク100のトラックにより回折された1次回折光Diff1を殆ど含まない部分を、反射光ビームLR1Cとする。このとき領域17Cは、反射光ビームLR1Cをほぼトラックの走行方向と直交する方向(便宜上、以下この方向を横方向と呼ぶ)へ回折させる。
一方、領域17D1及び17D2(以下、これらをまとめて領域17Dと呼ぶ)は、反射光ビームLR1のうち、光ディスク100のトラックにより回折された1次回折光Diff1を殆ど含まない他の部分を、反射光ビームLR1Dとする。このとき領域17Dは、反射光ビームLR1Dをほぼ横方向へ、且つ反射光ビームLR1Cよりも僅かに小さく回折させる。
なお、領域17Cが回折した反射光ビームLR1Cは、反射光ビームLR1の中央部分を除いた領域のうち、当該光ディスク100の内周側部分に相当する部分である。一方、領域17Dが回折した反射光ビームLR1Dは、反射光ビームLR1の中央部分を除いた領域のうち、当該光ディスク100の外周側部分に相当する部分である。
領域17Eは、反射光ビームLR1の中央部分を反射光ビームLR1Eとする。このとき領域17Eは、反射光ビームLR1Eを縦方向及び横方向のほぼ中間となる斜め方向、すなわち図の左下方向へ回折させる。
かくしてホログラム素子17は、1次光でなる反射光ビームLR1のうち、プッシュプル成分を含む部分を反射光ビームLR1A及びLR1Bとし、これらを縦方向へそれぞれ回折させる。なおプッシュプル成分とは、光ビームL1の焦点F1が所望のトラックに対し内周側又は外周側へ変位した際に光量が変動する成分、すなわち反射光ビームLRのうち、光ディスク100のトラックにより回折されなかった0次光と、トラックにより回折された±1次光とが重なり合い干渉する部分にて発生する変調成分を意味する。
またホログラム素子17は、反射光ビームLR1のうち、プッシュプル成分を殆ど含まず、且つトラックの走行方向における前後部分を反射光ビームLR1C及びLR1Dとし、これらを横方向へそれぞれ回折させる。
因みにホログラム素子17は、各領域17A〜17Eにいわゆるバイナリ型のホログラムが形成されているため、実際には回折作用によりそれぞれ+1次光及び−1次光が生じる。しかしながら光ピックアップ7では、ホログラム素子17における回折の1次光としては、+1次光又は−1次光のいずれか一方のみを利用し、他方は利用しなくてもよい。
このようにホログラム素子17は、反射光ビームLR1を領域ごとに設定された方向へ回折させることにより、複数の反射光ビームLR1A〜LR1Eに分割するようになされている。なお、ホログラム素子17が反射光ビームLR1を回折させる方向は、上記の例に限定されるものではなく、様々な方向に設定されることが可能である。また、ホログラム素子17に形成された各領域17A〜17Eの分割形態も、この例に限定されるものではない。
シリンドリカルレンズ18は、ホログラム素子17を回折せずに直進する0次光でなる反射光ビームLR0に非点収差を持たせ、光検出器19へ照射する。
因みにシリンドリカルレンズ18は、その光学的性質により、1次光でなる反射光ビームLR1A、LR1B、LR1C、LR1D及びLR1Eについても同様に非点収差を持たせることになる。しかしながら反射光ビームLR1A〜LR1Eは、ホログラム素子17に形成された回折格子により、予め当該非点収差を相殺するような波面収差が与えられ、これによりシリンドリカルレンズ18から出射される時点で収差を持たない。
[1−2−2.光検出器19]
図5に示すように、光検出器19は、複数の受光部(受光素子)D1〜D4が形成され、さらに各受光部D1〜D4にそれぞれ複数の受光領域が形成されている。
受光部D1は、0次光でなる反射光ビームLR0の光軸に対応する基準点Pを中心に、縦方向及び横方向にそれぞれ2分割された、すなわち格子状に4分割された受光領域D1A、D1B、D1C及びD1Dにより当該反射光ビームLR0を受光する。因みに受光領域D1A〜D1Dは、いずれもほぼ同等の大きさでなる略正方形状に形成されている。
また受光領域D1A、D1B、D1C及びD1Dは、それぞれの受光量に応じた受光信号S1A、S1B、S1C及びS1Dを生成し、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
さらに受光領域D1A、D1B、D1C及びD1Dの周囲には、迷光(詳しくは後述する)を検出するための迷光受光領域D1P、D1Q、D1R及びD1Sが設けられている。この迷光受光領域D1P、D1Q、D1R及びD1Sも、それぞれの受光量に応じた受光信号S1P、S1Q、S1R及びS1Sを生成し、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
受光部D2は、基準点Pから縦方向に離隔した箇所に設けられており、互いに縦方向に並べて、すなわち基準点Pから縦方向へ延長される仮想的な直線VL1に沿って、受光領域D2A及びD2Bが配置されている。因みに受光領域D2A及びD2Bは、いずれもほぼ同等の大きさでなる略正方形状に形成されている。
受光領域D2A及びD2Bは、プッシュプル成分を含む反射光ビームLR1A及びLR1Bをそれぞれ受光し、それぞれの受光量に応じた受光信号S2A及びS2Bを生成して、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
さらに受光部D2には、縦方向に沿って、受光領域D2A及びD2Bにそれぞれ隣接するよう、迷光を検出するための迷光受光領域D2P及びD2Qが設けられている。この迷光受光領域D2P及びD2Qも、それぞれの受光量に応じた受光信号S2P及びS2Qを生成し、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
受光部D3は、基準点Pから横方向に離隔した箇所に設けられており、互いに横方向に並べて、すなわち基準点Pから横方向へ延長される仮想的な直線VL2に沿って、受光領域D3C及びD3Dが配置されている。因みに受光領域D3C及びD3Dは、いずれもほぼ同等の大きさでなる略正方形状に形成されている。
受光領域D3C及びD3Dは、反射光ビームLR1C及びLR1Dをそれぞれ受光し、それぞれの受光量に応じた受光信号S3C及びS3Dを生成して、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
さらに受光部D3には、横方向に沿って、受光領域D3C及びD3Dにそれぞれ隣接するよう、迷光を受光するための迷光受光領域D3R及びD3Sが設けられている。この迷光受光領域D3R及びD3Sも、それぞれの受光量に応じた受光信号S3R及びS3Sを生成し、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
受光部D4は、基準点Pから斜め方向(すなわち縦方向及び横方向のほぼ中間となる方向)に離隔した箇所に設けられており、格子状に4分割された受光領域D4A、D4B、D4C及びD4Dにより反射光ビームLR1Eを受光する。因みに受光部D4における各受光領域の分割方向は、受光部D1における分割方向と約45度の角度をなすように設定されている。また受光領域D4A〜D4Dは、いずれもほぼ同等の大きさでなる略正方形状に形成されている。
また受光領域D4A、D4B、D4C及びD4Dは、それぞれの受光量に応じた受光信号S4A、S4B、S4C及びS4Dを生成し、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
図6に、この光ピックアップ7において反射光ビームLR1がホログラム素子17により回折されると共に複数に分割され光検出器19へ照射される様子を立体的かつ模式的に表す。
このように光検出器19は、受光部D1〜D4の各受光領域により反射光ビームLR0、LR1A〜LR1Eをそれぞれ受光し、それぞれの受光量に応じた受光信号をそれぞれ生成してヘッドアンプ22へ供給する。
因みに光ピックアップ7では、集光レンズ16及びホログラム素子17の設計等により、反射光ビームLR1A、LR1B、LR1C、LR1D、LR1Eそれぞれが光検出器19においてほぼ焦点を結ぶ。このため光検出器19の受光部D2、D3及びD4それぞれに形成されるビームスポットは、ほぼ点状に収束している。しかし、図5等では、ビームの対応関係が判りやすいように、ビームの形状をそのまま示している。ただし、他の図ではほぼ点状又は円状に示すこととする。
[1−3.迷光の照射と受光領域の配置]
ところで光ディスク100は、記録層Y1〜Y3において常にそれぞれ所定の反射率で光ビームを反射させると共にその残りを透過させる。従って、記録層Y1を透過した光ビームが、記録層Y0において反射される。
このため図3に示したように、光ディスク装置1により例えば記録層Y0が対象記録層YTとして選定されていたとしても、光ビームL1は、常に他の記録層Y1〜Y3によってもそれぞれ反射されることになる。このように、他の記録層Y1〜Y3により光ビームL1の一部が反射されてなる光ビームを層間迷光ビームLNと呼ぶ。
層間迷光ビームLNは、反射光ビームLRと同様の光路を通り、ホログラム素子17により回折された上で、最終的に光検出器19に照射される。
しかしながら層間迷光ビームLNは、反射光ビームLRと比較して、対物レンズ8から光ビームL1として出射されてから光検出器19に到達するまでの光路長が相違する。
光ピックアップ7では、反射光ビームLRについて、光検出器19が対象記録層YTの共焦点となるように各種光学部品の配置や光学特性等が定められている。このため層間迷光ビームLNは、反射光ビームLRと同様の分割パターンにより分割され、且つ焦点が外れた状態、いわゆるデフォーカスした状態で光検出器19に照射される。
さらに光ディスク100は、他の記録層Y1〜Y3を複数(この場合は3層)有しており、層間迷光ビームLNの中でも、他の記録層Y1〜Y3のいずれにおいて反射された光ビームであるかにより、光検出器19上でのデフォーカスの状態が相違することになる。
図7(A)に示すように、例えば他の記録層Y3、すなわち対象記録層YTである記録層Y0から最も離れた記録層Yにより反射されてなる層間迷光ビームLNは、光検出器19上で比較的大きく広がった迷光パターンW3を形成する。この迷光パターンW3を形成する層間迷光ビームLNを、ここでは層間迷光ビームLN3と呼ぶ。
この迷光パターンW3は、ホログラム素子17により0次光の迷光パターンW30が形成されると共に、1次光のうち領域17A及び17Bにより迷光パターンW3A及びW3Bが形成される。そして、迷光パターンW3は、領域17C1、17C2、17D1及び17D2により迷光パターンW3C1、W3C2、W3D1及びW3D2がそれぞれ形成されている。
ここで光検出器19の受光部D2及びD3は、図7(A)に示したように、照射範囲が最も広がる迷光パターンW3(つまり対象記録層YTから最も離隔した記録層Y3からの迷光)がかからないように配置されている。つまり、受光部D2及びD3は、迷光パターンW30、迷光パターンW3A及びW3B、並びに迷光パターンW3C1、W3C2、W3D1及びW3D2のいずれもがかからないよう配置されている。
一方、図7(B)に示すように、他の記録層Y1、すなわち対象記録層YTである記録層Y0に近接した記録層Yにより反射されてなる層間迷光ビームLN(以下これを層間迷光ビームLN1と呼ぶ)は、迷光パターンW1を形成する。迷光パターンW1は、光検出器19上で比較的狭い範囲に縮まっている。
この迷光パターンW1は、迷光パターンW3と対応している。つまり、迷光パターンW1は、ホログラム素子17により0次光の迷光パターンW10が形成されると共に、1次光のうち領域17A及び17Bにより迷光パターンW1A及びW1Bが形成される。そして、迷光パターンW1は、領域17C1、17C2、17D1及び17D2により迷光パターンW1C1、W1C2、W1D1及びW1D2がそれぞれ形成されている。
光検出器19の受光部D2は、図7(B)に示したように、照射範囲が最も縮まる迷光パターンW1の場合に、ホログラム素子17の領域17A及び17Bにより形成される迷光パターンW1A及びW1Bがかからないよう配置されている。
ここで迷光パターンW1A及びW1Bの間隔u2は、図7(B)に示したように比較的狭くなる。また対象記録層YTよりも奥側に他の記録層Yがある場合には、迷光パターンW1A及びW1Bは、仮想的な直線VL1(図5)に対してそれぞれ反転した位置に移動する。このため光検出器19では、受光領域D2A及びD2Bが横方向に並べられることなく縦方向に並べられると共に、横方向の幅が間隔u2よりも小さく設定される。
また光検出器19の受光部D3は、この迷光パターンW1の場合に、ホログラム素子17の領域17C1、17C2、17C3及び17C4により形成される迷光パターンW3C1、W3C2、W3D1及びW3D2がいずれもかからないよう配置されている。
ここで迷光パターンW1C1及びW1C2の間隔u3は、図7(B)に示したように比較的狭くなる。このため光検出器19では、受光領域D3C及びD3Dが縦方向に並べられることなく横方向に並べられると共に、横方向の幅が間隔u3よりも小さく設定される。
ここで、図8に、対象記録層YTとの間の層間隔が異なる2の記録層(例えば記録層Y3,記録層Y1)により光検出器19に形成される迷光パターンWを重ねて示す。この図8では、層間隔の例として、対象記録層YTと間の層間隔が45[μm]である記録層Y3と、10[μm]である記録層Y1とによる迷光パターンWを示した。
また図8では、光ディスク100の照射面100A側から見て対象記録層YTよりも手前側に他の記録層Yがある場合の迷光パターンWを実線で表しており、対象記録層Yよりも奥側に他の記録層Yがある場合の迷光パターンを破線で表している。
このように光検出器19の各受光領域は、対象記録層YTからの距離が相違する他の記録層Yにより反射された様々な層間迷光ビームLNにより形成される様々な大きさの迷光パターンWが、受光部D2及びD3にかからないように配置されている。
さらに光ピックアップ7では、ホログラム素子17及び光検出器19の取付位置を調整する際、受光部D4における検出結果を用いる。
すなわち光ピックアップ7は、その組立工程等において、調整用の光ディスク100が装填された上で、統括制御部2の制御に基づき、光ビームL1を当該光ディスク100へ照射する。
これに応じて光検出器19の受光部D1には、0次光でなる反射光ビームLR0が非点収差を持った状態で照射される。
この組立工程において、光検出器19は、後述するフォーカスエラー信号SFE1が値「0」となるように、反射光ビームLR0の光軸に沿った方向に関する取付位置及び当該光軸に直交する平面における取付位置が微調整される。
これにより、光検出器19は、反射光ビームLR0の光軸に沿った方向に関する取付位置が最適化され、また縦方向及び横方向に関する取付位置も最適化される。
さらに光検出器19は、受光信号S4A及びS4Dの和と受光信号S4B及びS4Cの和とがほぼ同等の信号レベルになるよう、基準点Pを中心とした取付角度が調整される。これにより光検出器19は、基準点Pを中心とした回転方向に関する取付角度についても最適化される。
さらにホログラム素子17は、受光信号S4A及びS4Bの和と受光信号S4C及びS4Dの和がほぼ同等の信号レベルになるよう、反射光ビームLR0の光軸に沿った方向に関する位置が調整される。これによりホログラム素子17は、反射光ビームLR0の光軸に沿った方向に関する取付位置についても最適化される。
このように光検出器19では、各記録層Yからの層間迷光ビームLNを回避し得るように、受光部D2の受光領域D2A及びD2B並びに受光部D3の受光領域D3C及びD3Dがそれぞれ配置されている。
[1−4.プリフォーマット信号等の生成]
光ディスク装置1のヘッドアンプ22(図2)は、受光信号S1A、S1B、S1C及びS1D、S2A及びS2B、S3C及びS3D、並びにS4A、S4B、S4C及びS4Dをそれぞれ増幅し、信号処理部4へ供給する。
またヘッドアンプ22は、迷光受光信号S1P、S1Q、S1R及びS1S、S2P及びS2Q、並びにS3R及びS3Sについてもそれぞれ増幅し、信号処理部4へ供給する。
[1−4−1.フォーカスエラー信号SFE1]
信号処理部4は、フォーカスエラー信号演算回路4Fによりフォーカスエラー信号SFE1を生成する。このフォーカスエラー信号演算回路4Fの構成を図9Aに示す。
図9Aに示すように、フォーカスエラー信号演算回路4Fは、例えば、加算回路4F1、4F2と減算回路4F3を有する。そして、フォーカスエラー信号演算回路4Fは、これらの構成により、次の(1A)式に従った演算を行い、非点収差法によるフォーカスエラー信号SFE1を算出し、これをサーボ制御部3Aのフォーカス制御部3AFへ供給する。
Figure 2010170604
…(1A)
このフォーカスエラー信号SFE1は、光ディスク100において、光ビームL1の焦点F1と対象記録層YTとのずれ量を表すことになる。
なお、フォーカスエラー信号演算回路4Fは、図9Aに示す構成に加え、更に2の加算回路・2の減算回路・1の係数乗算回路を有することにより、次の(1B)式に従った演算を行ってもよい。そして、フォーカスエラー信号演算回路4Fは、上記同様非点収差法によるフォーカスエラー信号SFE1を算出し、これをサーボ制御部3Aのフォーカス制御部3AFへ供給する。
Figure 2010170604
…(1B)
因みに(1B)式において、係数kは所定の係数を表しており、k×{(S1P+S1R)−(S1Q+S1S)}の項については、迷光により受光信号に不均一さが生じる場合に当該不均一さを補正するために設けられている。
[1−4−2.トラッキングエラー信号STE1]
また信号処理部4は、トラッキングエラー信号の生成については、DPD(Differential Phase Detection)法等の位相差法又は1ビームプッシュプル法のいずれかを用いる。
具体的に信号処理部4は、光ディスク100の種類に応じて、当該光ディスク100が記録層Yにピット列が予め形成されたBD−ROM(Read Only Memory)などのような光ディスクの場合には位相差法を用いる。また信号処理部4は、当該光ディスク100が記録可能なBD−R(Recordable)又はBD−RE(Rewritable)等であった場合には、1ビームプッシュプル法を用いる。
信号処理部4は、1ビームプッシュプル法を用いる場合、トラッキングエラー信号演算回路4Tによって次の(2A)式に従った演算を行うことによりトラッキングエラー信号STE1を算出する。さらに信号処理部4は、当該トラッキングエラー信号STE1をサーボ制御部3Aのトラッキング制御部3ATへ供給する。
なお図9Bに示すように、トラッキングエラー信号演算回路4Tは、この(2A)式に従った演算をする場合、減算回路4T1、4T2と係数乗算回路4T3と減算回路4T4とにより構成されうる。
Figure 2010170604
…(2A)
このトラッキングエラー信号STE1は、光ディスク100において、光ビームL1の焦点F1と対象記録層YTにおける所望のトラックとのずれ量を表すことになる。
なお、トラッキングエラー信号演算回路4Tは、図9Bに示す構成に加えて、更に4の減算回路と2の係数乗算回路を有することにより、次の式(2B)式に従った演算を行ってもよい。そして、トラッキングエラー信号演算回路4Tは、演算したトラッキングエラー信号STE1をサーボ制御部3Aのトラッキング制御部3ATへ供給する。
Figure 2010170604
…(2B)
因みに(2A)式及び(2B)式において、係数α及びjはそれぞれ所定の係数を表している。また(S2A−S2B)の項は、プッシュプル成分(すなわち光ビームL1の焦点F1と所望のトラックとの相対的な変位)にレンズシフト成分(すなわち対物レンズ8のトラッキング方向への変位)が加算された値に相当する。さらにα×(S3C−S3D)の項は、レンズシフト成分の値に相当する。
すなわち(2A)式及び(2B)式の前半部分では、レンズシフト成分が加算されたプッシュプル成分の値から、レンズシフト成分のみを減算することにより、プッシュプル成分を算出している。
さらに(2B)式の後半部分であるj×{(S2P−S2Q)−α×(S3R−S3S)}の項については、フォーカスエラー信号SFE1の場合と同様、迷光により受光信号に不均一さが生じる場合に当該不均一さを補正するために設けられている。
一方信号処理部4は、位相差法を用いる場合、受光信号S1A、S1B、S1C及びS1Dを基に、次に示す(3)式に従った演算処理を行うことによりトラッキングエラー信号STE1を生成し、これをサーボ制御部3Aのトラッキング制御部3ATへ供給する。
Figure 2010170604
…(3)
因みに、この際、トラッキングエラー信号演算回路4Tは、2の加算回路と1の減算回路と2の位相抽出回路を有する。そして、この構成で演算される(3)式では、演算子φは信号位相を表しており、式全体としては位相差を算出している。
[1−4−3.フォーカス制御及びトラッキング制御]
サーボ制御部3Aのフォーカス制御部3AF(図2)は、フォーカスエラー信号SFE1を基にフォーカス駆動信号SFD1を生成し、これをフォーカスアクチュエータ9Fへ供給する。フォーカスアクチュエータ9Fは、フォーカス駆動信号SFD1に基づき対物レンズ8をフォーカス方向へ駆動する(以下これをフォーカス制御と呼ぶ)。
光ディスク装置1は、このフォーカス制御を繰り返し行う(すなわちフィードバック制御を行う)ことにより、光ビームL1の焦点F1と対象記録層YTとのフォーカス方向に関するずれ量を任意の目標値に収束させていく。
またサーボ制御部3Aのトラッキング制御部3AT(図2)は、トラッキングエラー信号STE1を基に、トラッキング駆動信号STD1を生成し、これをトラッキングアクチュエータ9Tへ供給する。トラッキングアクチュエータ9Tは、トラッキング駆動信号STD1に基づき対物レンズ8をトラッキング方向へ駆動する(以下これをトラッキング制御と呼ぶ)。
光ディスク装置1は、このトラッキング制御についても繰り返し行う(すなわちフィードバック制御を行う)ことにより、光ビームL1の焦点F1と対象記録層YTにおける所望のトラックとのトラッキング方向に関するずれ量を任意の目標値に収束させていく。
かくして光ディスク装置1は、フォーカス制御及びトラッキング制御を行うことにより、光ビームL1の焦点F1を対象記録層YTにおける所望のトラックに合わせることができる。
[1−4−4.再生RF信号SRF]
また光ディスク装置1は、信号処理部4の再生信号演算回路4Rにより再生RF信号SRFを算出する。この再生信号演算回路4Rの構成を図9Cに示す。
図9Cに示すように、再生信号演算回路4Rは、1の加算回路4R1(3の加算回路で構成されてもよい。)を有する。そして、再生信号演算回路4Rは、これらの構成により、次の(4)式に従って受光信号S1A〜S1Dを加算することにより再生RF信号SRFを算出する。
Figure 2010170604
…(4)
この再生RF信号SRFは、0次光でなる反射光ビームLR0全体の光量に相当すると共に、光ディスク100に記録された信号を表している。その後再生信号演算回路4Rは、再生RF信号SRFに対し所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生する。
[1−4−5.プリフォーマット信号]
上述の通り、光ディスク100上には、アドレス情報や時間情報などが、予めウォブル又はプリピット等として埋め込まれ、光ディスク100はプリフォーマットされている。そこで、光ディスク装置1は、信号処理部4のプリフォーマット信号演算回路(例えばウォブル信号演算回路4W)を使用して、ウォブル信号又はプリピット信号等のプリフォーマット信号を抽出する。なお、以下では、説明の便宜上、プリフォーマット信号の一例として、ウォブル信号を抽出する場合について説明するが、プリフォーマット信号は特に限定されるものではない。プリピット信号やウォブル付き情報ピット列による信号等を抽出する場合も同様の構成を使用することが可能である。
図9Bに示すように、信号処理部4のウォブル信号演算回路4Wは、プリフォーマット信号演算回路の一例であり、トラッキングエラー信号演算回路4Tから、減算回路4T1の出力信号をタッピングする。その結果、ウォブル信号SWBL1としては、次の(5)式により演算された信号が抽出される。
Figure 2010170604
…(5)
なお、ウォブル信号演算回路4Wは、上記のように信号をタッピングする場合、減算回路4T1を有しているとも言える。また、タッピングする代りに、ウォブル信号演算回路4Wは、自ら減算回路を有し、(5)式を演算して、ウォブル信号SWBL1を算出してもよい。
このウォブル信号SWBL1は、上述の通り、プッシュプル成分(すなわち光ビームL1の焦点F1と所望のトラックとの相対的な変位)を含む
このウォブル信号SWBL1は、(5)式を参照すれば判るとおり、層間迷光ビームLNが回避された受光部D2の受光領域D2A及びD2Bからの受光信号S2A及びS2Bから生成される。従って、ウォブル信号演算回路4Wは、迷光による影響を受けないウォブル信号SWBL1を生成することができる。この際、受光信号S2A及びS2Bは、信号光の中央部からの信号(受光信号S1A、S1B、S1C及びS1D)でもない。よって、ウォブル信号演算回路4Wは、ビートによる影響も受けないウォブル信号SWBL1を生成することができる。
このウォブル信号演算回路4Wは、その後、ウォブル信号SWBL1に対して、所定の復調処理や復号処理等を施すことにより、光ディスク100に予め埋め込まれているアドレス情報や時間情報等のプリフォーマットされた情報を抽出することができる。
なお、このウォブル信号SWBL1は、受光領域D2A及びD2Bからの受光信号S2A及びS2Bを使用し、この受光信号S2A及びS2Bは、反射光ビームLR1A及びLR1Bから生成される(図6)。また、反射光ビームLR1A及びLR1Bは、ホログラム素子17の領域17A及び17Bにより回折された反射光ビームLRである。よって、反射光ビームLR1A及びLR1Bは、図4に示すように、光ディスク100のトラックのプッシュプル成分を含む。従って、ウォブル信号演算回路4Wは、トラックのプッシュプル成分を含む受光信号S2A及びS2Bから、ウォブル信号SWBL1を生成することができる。このようにウォブル信号SWBL1を生成することにより、ウォブル信号演算回路4Wは、アドレス情報や時間情報などのプリフォーマットされた情報を正確かつ確実に抽出可能なウォブル信号SWBL1を生成することができる。
[1−5.光ディスクの種類判別]
ところで光検出器19に形成される迷光パターンWは、図7(A)及び(B)に示したように、層間迷光ビームLNが反射された記録層Yと対象記録層YTとの間隔に応じて、その照射範囲が変化する。
具体的に光検出器19では、記録層Yと対象記録層YTとの間隔が広い場合には、迷光パターンWの照射範囲が広がり、反対に当該間隔が狭い場合には、迷光パターンWの照射範囲が狭まる。
これを換言すれば、光ディスク100が装填された直後等、当該光ディスク100に形成されている記録層Yの数が不明であるときに、迷光パターンWの形成範囲を基に、光ディスク100における記録層Yの数をある程度判別できることになる。
特に光検出器19は、図7(A)及び(B)に示したように、迷光パターンW10及びW30のいずれもが、受光部D1の迷光受光領域D1P、D1Q、D1R、D1Sにかかるよう照射されている。
一方、光検出器19は、光ディスク100が記録層Yを1層のみ有している場合、原理的に層間迷光ビームLNが発生しないため、受光部D1の迷光受光領域D1P、D1Q、D1R、D1Sに迷光パターンがかかることはない。
そこで信号処理部4のメディア判別信号演算回路4Mは、受光部D1の迷光受光領域D1P、D1Q、D1R、D1Sにより生成された受光信号S1P、S1Q、S1R及びS1Sが、所定の閾値以上であるか否かを判別する。
メディア判別信号演算回路4Mは、受光信号S1P、S1Q、S1R及びS1Sが閾値以上であった場合、迷光受光領域D1P、D1Q、D1R、D1Sに迷光パターンWが形成されており、光ディスク100が記録層Yを2層以上有していると判別する。
一方メディア判別信号演算回路4Mは、受光信号S1P、S1Q、S1R及びS1Sが閾値未満であった場合、迷光受光領域D1P、D1Q、D1R、D1Sに迷光パターンWが形成されておらず、光ディスク100が記録層Yを1層のみ有していると判別する。
かくして光ディスク装置1の信号処理部4は、受光信号S1P、S1Q、S1R及びS1Sを基に、迷光パターンWの有無を判別し、その判別結果から光ディスク100の記録層Yが1層であるか、或いは2層以上であるかを判別することが可能である。
[1−6.動作及び効果]
[1−6−1.動作]
以上の構成において光ディスク装置1の光ピックアップ7は、光ビームL1を光ディスク100へ照射し、当該光ディスク100により反射されてなる反射光ビームLRをホログラム素子17により分離する。
ホログラム素子17は、0次光でなる反射光ビームLR0をほぼ直進させると共に、領域17A〜17E(図4(A))ごとに、1次光でなる反射光ビームLR1を回折させる。
このときホログラム素子17は、反射光ビームLR1A及びLR1Bをそれぞれ縦方向へ回折させ、反射光ビームLR1C及びLR1Dをそれぞれ横方向へ回折させ、さらに反射光ビームLR1Eを斜め方向へ回折させる。
これに応じて光検出器19は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより反射光ビームLR0を受光し、受光信号S1A〜S1Dを生成する。また光検出器19は、受光部D2の受光領域D2A及びD2Bにより反射光ビームLR1A及びLR1Bをそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。さらに光検出器19は、受光部D3の受光領域D3C及びD3Dにより反射光ビームLR1C及びLR1Dをそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
信号処理部4は、ヘッドアンプ22により増幅された各受光信号を基に、フォーカスエラー信号演算回路4Fにより(1A)式又は(1B)式に従ってフォーカスエラー信号SFE1を算出する。また信号処理部4は、トラッキングエラー信号演算回路4Tにより(2A)式又は(2B)式に従ってトラッキングエラー信号STE1を算出して、これらをサーボ制御部3Aへ供給する。
サーボ制御部3Aは、フォーカス制御部3AFによってフォーカスエラー信号SFE1を基にフォーカス駆動信号SFD1を生成しフォーカスアクチュエータ9Fへ供給することにより、フォーカス制御を行う。
またサーボ制御部3Aは、トラッキング制御部3ATによってトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング駆動信号STD1を生成しトラッキングアクチュエータ9Tへ供給することにより、トラッキング制御を行う。
更に信号処理部4は、ヘッドアンプ22により増幅された各受光信号を基に、ウォブル信号演算回路4Wにより(5)式に従ったウォブル信号SWBL1を算出するか抽出する。そして、この信号処理部4は、ウォブル信号SWBL1から、アドレス情報や時間情報等のプリフォーマットされた情報を生成し、統括制御部2に出力する。統括制御部2は、アドレス情報や時間情報等に基づいて、記録又は再生動作を制御することができる。
[1−6−2.効果]
従って光ディスク装置1は、光検出器19の受光部D2及びD3によって反射光ビームLR1A、LR1B、LR1C及びLR1Dをそれぞれ受光できる。そして、光ディスク装置1は、その受光結果である受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dを用いて生成したトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング制御を行うことができる。
1ビームプッシュプル法では、一般に、再生RF信号SRFの信号レベルを高めるべく、ホログラム素子17の回折作用により、0次光でなる反射光ビームLR0の光強度を1次光でなる反射光ビームLR1の光強度よりも高めている。
これに伴い光検出器19では、1次光でなる反射光ビームLR1A、LR1B、LR1C1、LR1C2、LR1D1及びLR1D2の照射強度が相対的に弱くなり、受光信号S1A等のS/N(Signal/Noise)比等も比較的低くなってしまう。
このため光ディスク装置1では、光検出器19において1次光を受光するための受光領域D2A、D2B、D3C及びD3Dに迷光パターンWがかかった場合、ウォブル信号SWBL1やトラッキングエラー信号STE1の精度が大幅に低下してしまうおそれがあった。
これに対しホログラム素子17は、プッシュプル成分を多く含む反射光ビームLR1A及びLR1Bと、レンズシフト成分を多く含む反射光ビームLR1C及びLR1Dとを、互いに異なる方向へ回折させている。これにより光検出器19では、領域17A及び17Bによる迷光パターンが受光部D3に照射されることを回避できると共に、領域17C及び17Dによる迷光パターンが受光部D2に照射されることも回避できる。
このため光検出器19では、受光部D2については、0次光並びに領域17A及び17Bに起因した迷光パターンWを回避するよう設計すれば良い。また、受光部D3については、0次光並びに領域17C及び17Dに起因した迷光パターンWを回避するよう設計すれば良い。従って、設計上の難易度を緩和することができる。
さらに光検出器19では、受光部D2が基準点Pから見て縦方向に配置されている。また受光領域D2A及びD2Bは、互いに縦方向に並べて配置され、横方向に関して間隔u2(図7(B))未満に収まるように設定されている。
このため光検出器19は、図7(A)及び(B)に示したように、層間迷光ビームLNがホログラム素子17の領域17A及び17Bによりそれぞれ回折され形成された迷光パターンWが、受光領域D2A及びD2Bにかかることはない。因みにこの迷光パターンWとは、迷光パターンW3A及びW3B(図7(A))やW1A及びW1B(図7(B))等をいう。
特に光検出器19は、仮にホログラム素子17における格子ピッチの誤差や光ビームL1における波長のずれ等の要因により回折角が設計上の値からずれたとしても、迷光パターンWが受光領域D2A及びD2Bにかかることはない。
すなわち光検出器19では、基本的に、受光信号S2A及びS2Bに層間迷光ビームLNの影響が表れることはない。
また光検出器19は、受光部D3が基準点Pから見て横方向に配置されている。また受光領域D3C及びD3Dは、互いに横方向に並べて配置され、縦方向に関して間隔u3(図7(B))未満に収まるようになされている。
このため光検出器19では、図7(A)及び(B)に示したように、層間迷光ビームLNがホログラム素子17の領域17C1、17C2、17D1及び17D2によりそれぞれ回折され形成された迷光パターンWが、受光領域D3C及びD3Dにかかることはない。因みにこの迷光パターンWとは、迷光パターンW3C1、W3C2、W3D1及びW3D2(図7(A))やW1C1、W1C2、W1D1及びW1D2(図7(B))等をいう。
特に光検出器19は、仮にホログラム素子17における格子ピッチの誤差や光ビームL1における波長のずれ等の要因により回折角が設計上の値からずれたとしても、迷光パターンWが受光領域D3C及びD3Dにかかることはない。
すなわち光検出器19では、基本的に、受光信号S3C及びS3Dについても層間迷光ビームLNの影響が表れることはない。
従って、受光信号S2A、S2Bを用いて算出されるウォブル信号SWBL1(プリフォーマット信号の一例)について、層間迷光ビームLNの影響が表れることは殆どないといえる。また、受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dを用いて算出されるトラッキングエラー信号STE1についても、層間迷光ビームLNの影響が表れることは殆どないといえる。
かくして光検出器19は、光ディスク100における対象記録層YTからの層間距離が相違する複数の記録層Yに起因した種々の迷光パターンWを効果的に回避し得るよう受光領域D2A、D2B、D3C及びD3Dが配置されている。このため光ディスク装置1は、ウォブル信号SWBL1及びトラッキングエラー信号STE1の精度を殆ど低下させずに済む。
さらに光検出器の受光部D2には、迷光検出用の迷光受光領域D2P及びD2Qが設けられており、受光部D3には、迷光検出用の迷光受光領域D3R及びD3Sが設けられている。
これに応じて信号処理部4のトラッキングエラー信号演算回路4Tでは、(2B)式の後半部分にj×{(S2P−S2Q)−α×(S3R−S3S)}の項が設けられている。
このため信号処理部4では、何らかの要因により受光領域D2A及びD2B又はD3C及びD3Dに迷光パターンWがかかり、層間迷光ビームLNによる影響が受光信号S2A、S2B、S3C又はS3Dに含まれた場合でも、その影響を効果的に排除可能である。
さらに光ピックアップ7は、集光レンズ16及びホログラム素子17の設計により、光検出器19の受光部D2、D3及びD4へ照射される反射光ビームLR1A等を点状のビームスポットとするよう集光している。このため光ピックアップ7は、光検出器19における各受光領域の面積を小さく抑えることができると共に、対物レンズ8のレンズシフトが生じた際の各ビームスポットの移動量も小さく抑えることができる。
このとき光ピックアップ7は、迷光パターンWについても極力小さく集光することになるため、当該迷光パターンWの照射範囲をできるだけ狭めることができる。
以上の構成によれば、光ディスク装置1の光ピックアップ7は、ホログラム素子17により回折されない0次光でなる反射光ビームLR0をほぼ直進させ、光検出器19の受光部D1により検出して受光信号S1A〜S1Dを生成する。
また光ピックアップ7は、ホログラム素子17により回折される1次光でなる反射光ビームLR1のうち反射光ビームLR1A及びLR1Bをそれぞれ縦方向へ回折させて受光部D2の受光領域D2A及びD2Bによりそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。
さらに光ピックアップ7は、ホログラム素子17により回折される1次光でなる反射光ビームLR1のうち反射光ビームLR1C及びLR1Dをそれぞれ横方向へ回折させて受光部D3の受光領域D3C及びD3Dによりそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
これにより光ディスク装置1は、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したウォブル信号SWBL1を生成できる。よって、光ディスク装置1は、アドレス情報や時間情報などのプリフォーマットされた情報を正確かつ安定して抽出することができる。
更に、光ディスク装置1は、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したトラッキングエラー信号STE1を生成でき、精度良くトラッキング制御を行うことができる。
[1−6−3.関連技術との比較]
ここで、第1の実施形態による光ディスク装置1を、関連技術による光ディスク装置と比較することにより、上記の効果を更に具体的に説明する。
関連技術による光ディスク装置は、例えば上記特許文献5に記載されているように、3ビームプッシュプル法により、ウォブル信号等を算出する。この場合、例えば、図2に示す光ピックアップの構成において、例えば、ビームスプリッタ13の上流側に、入射光の光ビームL1を回折させて3本の光束に分割する回折光学素子(図示せず。第6の実施形態のグレーティング132に対応。)を有する。この3本の光束のうち、回折されずに直進する光束は、上記光ビームL1に相当し、ここでは主光ビームL1−Mと呼ぶ。一方、その他の回折された2本の光束を、ここでは副光ビームL1−S1及びL1−S2と呼ぶことにする。
主光ビームL1−Mは、上記光ビームL1と同様に、光ディスク100で反射して、主反射ビームLR−Mとなる。副光ビームL1−S1及びL1−S2は、上記光ビームL1−Mとずれた光路を通過し、同じく光ディスク100で反射して、副反射光ビームLR−S1及びL1−S2となる。この関連技術による光ディスク装置では、上記第1の実施形態の光ディスク装置1と異なり、ホログラム素子17を備えず、かつ、光検出器19及び信号処理部4の変りに、光検出器99及び他の信号処理部を有する。なお、その他の構成等は、上記第1の実施形態の光ディスク装置1とほぼ同様に構成可能であるため、以下では相違点を中心に説明する。
図10Aに、この光検出器99の受光部の構成を示す。
光検出器99は、主反射光ビームLR−Mと副反射光ビームLR−S1及びL1−S2それぞれに対して、受光部DM1と受光部DS1及びDS2を有する。
受光部DM1は、上記受光部D1と同様に、3ビームに分割する回折光学素子で回折されていない0次光でなる主反射光ビームLR−M(上記反射光ビームLR0に相当)の光軸に対応する基準点Pを中心に、縦方向及び横方向にそれぞれ2分割されている。つまり、受光部DM1は、格子状に4分割された受光領域DM1A、DM1B、DM1C及びDM1Dにより当該反射光ビームLRを受光する。受光領域DM1A、DM1B、DM1C及びDM1Dは、それぞれの受光量に応じた受光信号SM1A、SM1B、SM1C及びSM1Dを生成して、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
受光部DS1は、基準点Pからほぼ縦方向一側に離隔した箇所に設けられており、互いに縦方向に並べて、すなわち基準点Pから縦方向へ延長される仮想的な直線VL1にほぼ沿って、受光領域DS1A及びDS1Bが配置されている。
受光領域DS1A及びDS1Bは、副反射光ビームLR−S1をそれぞれ受光し、それぞれの受光量に応じた受光信号SS1A及びSS1Bを生成して、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
受光部DS2は、基準点Pからほぼ縦方向他側に離隔した箇所に設けられており、互いに縦方向に並べて、すなわち基準点Pから縦方向へ延長される仮想的な直線VL1にほぼ沿って、受光領域DS2A及びDS2Bが配置されている。
受光領域DS2A及びDS2Bは、副反射光ビームLR−S2をそれぞれ受光し、それぞれの受光量に応じた受光信号SS2A及びSS2Bを生成して、これらをヘッドアンプ22(図2)へ送出する。
この関連技術による光ディスク装置の場合、信号処理部は、図9Bに示したウォブル信号演算回路4W及びトラッキングエラー信号演算回路4Tの代りに、図10Bに示すウォブル信号演算回路4W−M及びトラッキングエラー信号演算回路4T−M等を有する。なお、フォーカスエラー信号演算回路及び再生信号演算回路については、上記フォーカスエラー信号演算回路4F及び再生信号演算回路4Rと同様に構成される。ただし、このフォーカスエラー信号演算回路及び再生信号演算回路では、受光信号S1A〜S1Dの代りに、上記受光信号SM1A〜SM1Dが使用される。
図10Bに示すように、関連技術の信号処理部は、更に、主プッシュプル演算回路4P−Mと副プッシュプル演算回路4P−Sを有する。主プッシュプル演算回路4P−Mは、加算回路4P1及び4P2と減算回路4P3を有し、主プッシュプル信号を生成する。副プッシュプル演算回路4P−Sは、加算回路4P4及び4P5と減算回路4P6を有し、副プッシュプル信号を生成する。
一方、ウォブル信号演算回路4W−Mは、主プッシュプル信号をタッピングして、ウォブル信号SWL0を生成する。つまり、ウォブル信号演算回路4W−Mは、これらの構成により、次の(5M)式に従って演算されたウォブル信号SWBL0を生成することになる。
Figure 2010170604
…(5M)
トラッキングエラー信号演算回路4T−Mは、係数乗算回路4T3と減算回路4T4を有し、主プッシュプル信号及び副プッシュプル信号から、トラッキングエラー信号STE0を生成する。つまり、トラッキングエラー信号演算回路4T−Mは、これらの構成により、次の(2M)式に従って演算し、トラッキングエラー信号STE0を算出することになる。
Figure 2010170604
…(2M)
この関連技術による光ディスク装置が使用する受光信号SM1A〜SM1D、SS1A及びSS1B、SS2A及びSS2Bは、図10Aに示すように、迷光ビームW−M、W−S1、W−S2が重畳している。従って、ここで計算されるウォブル信号SWL0等は、上記第1実施形態の光ディスク装置1のように迷光の影響を受けないウォブル信号SWL1と異なり、迷光の影響を受けてしまう。従って、多層の光ディスク100を使用する場合、この関連技術による光ディスク装置では、安定かつ確実なプリフォーマット信号の抽出が難しかった。これに対して、上記第1の実施形態による光ディスク装置1は、迷光の影響を受けないプリフォーマット信号の抽出が可能である。
また、一般に、ウォブル信号は、トラッキングエラー信号よりも高い帯域が使用されるため、ウォブル信号を生成する各回路は、トラッキングエラー信号を生成する各回路よりも高い帯域に許容しうるものが使用される。従って、関連技術による信号処理部は、ウォブル信号SWBL0を生成する際に、加算回路4P1及び4P2、減算回路4P3、ウォブル信号演算回路4W−Mの4つの回路に、高い帯域が許容される回路を使用する必要がある。一方、第1の実施形態による信号処理部4は、図9Bに示すように、ウォブル信号SWBL1を生成する際に、減算回路4T1及びウォブル信号演算回路4Wの2つの回路に、高い帯域が許容される回路を使用するだけですむ。従って、第1の実施形態による光ディスク装置1では、高価な高い帯域が許容される回路の使用個数を減らしつつ、安定したウォブル信号SWBL1を生成することが可能である。
<2.第2の実施形態>
第2の実施形態による光ディスク装置30は、第1の実施形態による光ディスク装置1と比較して、信号処理部4、光ピックアップ7、ホログラム素子17及び光検出器19に代えて、信号処理部34、光ピックアップ37、ホログラム素子47及び光検出器49が設けられている点が異なっている。
信号処理部34は、信号処理部4と同様に所定の演算処理を行うことによりフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号をそれぞれ生成し、これらを駆動制御部3へ供給するものの、信号処理部4とは演算処理の内容が一部相違している(詳しくは後述する)。なお、他の構成等については基本的には第1の実施形態の信号処理部4と同様に構成される。
光ピックアップ37のホログラム素子47は、図4と対応する図11に示すように、光ピックアップ7のホログラム素子17と比較して、同様の分割パターンにより分割されているものの、領域47A及び47Bに形成される回折素子の種類が相違している。
すなわち領域47A及び47Bは、いわゆるブレーズドホログラムでなり、反射光ビームLRのうち当該領域47A及び47Bにかかる部分について、そのほぼ全てを1次光として回折させ反射光ビームLR1A及びLR1Bとするようになされている。
また領域47C1、47C2、47D1及び47D2は、第1の実施形態と比較して、それぞれ1次光でなる反射光ビームLR1C1、LR1C2、LR1D1及びLR1D2の回折角度が小さくなるよう設計されている。図12に、反射光ビームLR1A〜LR1Dが照射される様子を模式的に示している。
光検出器49は、図7と対応する図13に示すように、光検出器19と比較して、受光部D3が受光部D1に近接した箇所に設けられている。
実際上、光検出器49には、例えば層間迷光ビームLN3が照射された場合、図7の迷光パターンW3と対応する迷光パターンW5が形成される。
この迷光パターンW5を迷光パターンW3(図7(A))と比較すると、0次光による迷光パターンW50については、これと対応する迷光パターンW30からホログラム素子47の領域47A及び47Bに相当する部分が欠落したような形状となっている。これは、領域47A及び47Bにおいて0次光が殆ど発生しないことによるものである。
また迷光パターンW50は、迷光パターンW30と比較して、横方向への広がりが抑えられた形状となっている。このため光検出器49は、受光部D3が受光部D1に近接しているものの、当該受光部D3に当該迷光パターンW50がかからないように形成されている。
一方、信号処理部34では、上述した(4)式に代えて、所定の係数γを用い、次に示す(6)式により再生RF信号SRFを算出する。
Figure 2010170604
…(6)
この第2の実施形態では、反射光ビームLRのうちいわゆるプッシュプル成分については、そのほぼ全てが1次光でなる反射光ビームLR1A及びLR1Bとして受光部D2の受光領域D2A及びD2Bに照射される。
このため(6)式では、(4)式と比較してγ×(S2A+S2B)の項が加算されている。
因みに光ディスク装置30は、その他の点については、第1の実施形態による光ディスク装置1とほぼ同様に構成されている。
以上の構成において、第2の実施形態による光ディスク装置30の光ピックアップ37は、光ビームL1を光ディスク100へ照射し、当該光ディスク100により反射されてなる反射光ビームLRをホログラム素子47により分離する。
ホログラム素子47は、領域47A及び47B(図11(A))以外の部分について0次光でなる反射光ビームLR0をほぼ直進させると共に、領域47A〜47Eごとに、1次光でなる反射光ビームLR1を回折させる。
このときホログラム素子47は、反射光ビームLR1A及びLR2Aをそれぞれ縦方向へ回折させ、反射光ビームLR1C及びLR1Dをそれぞれ横方向へ回折させ、さらに反射光ビームLR1Eを斜め方向へ回折させる。
これに応じて光検出器49は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより反射光ビームLR0を受光し、受光信号S1A〜S1Dを生成する。また光検出器49は、受光部D2の受光領域D2A及びD2Bにより反射光ビームLR1A及びLR1Bをそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。さらに光検出器49は、受光部D3の受光領域D3C及びD3Dにより反射光ビームLR1C及びLR1Dをそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
信号処理部34は、フォーカスエラー信号演算回路4Fにより(1A)式又は(1B)式に従ってフォーカスエラー信号SFE1を算出する。また信号処理部34は、トラッキングエラー信号演算回路4Tにより(2A)式又は(2B)式に従ってトラッキングエラー信号STE1を算出して、これらをサーボ制御部3Aへ供給する。
サーボ制御部3Aは、第1の実施形態と同様、フォーカス制御及びトラッキング制御を行う。
従って光ディスク装置30は、光検出器49の受光部D2及びD3によって反射光ビームLR1A、LR1B、LR1C及びLR1Dをそれぞれ受光できる。そして、光ディスク装置30は、その受光結果である受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dを用いて生成したトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング制御を行うことができる。
また、信号処理部34は、ヘッドアンプ22により増幅された各受光信号を基に、ウォブル信号演算回路4Wにより(5)式に従ったウォブル信号SWBL1を算出するか抽出する。そして、この信号処理部34は、ウォブル信号SWBL1から、アドレス情報や時間情報等のプリフォーマットされた情報を生成し、統括制御部2に出力する。統括制御部2は、アドレス情報や時間情報等に基づいて、記録又は再生動作を制御することができる。
このとき光検出器49では、受光部D3が受光部D1に近接して配置されているものの、0次光に起因する迷光パターンW50のうち、ホログラム素子47の領域47A及び47Bに相当する部分が欠落していることから、当該迷光パターンW50がかかることはない。
すなわちホログラム素子47の領域47C1、47C2、47D1及び47D2は、第1の実施形態におけるホログラム素子17の領域17C1、17C2、17D1及び17D2と比較して、1次光の回折角度を小さくすることができる。
一般に、ホログラム素子は、回折角度を大きくする場合、格子のピッチを細かくする必要があり、設計上或いは製造上の制約となる可能性がある。これに対し第2の実施形態によるホログラム素子47では、領域47C1、47C2、47D1及び47D2について格子のピッチを荒くすることができるので、設計上或いは製造上の制約を緩和することができる。
さらに光ディスク装置30は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dによりプッシュプル成分が殆ど含まれない反射光ビームLR0を受光できる。よって、光ディスク装置30は、その受光結果である受光信号S1A〜S1Dを用いて生成したフォーカスエラー信号SFE1を基に、プッシュプル成分による外乱が抑制された安定したフォーカス制御を実行することができる。なお、プッシュプル成分による外乱とは、いわゆるフォーカスエラー信号へのトラッキングエラー信号の漏れ込み等を意味する。その他の点について、この光ディスク装置30は、第1の実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
以上の構成によれば、光ディスク装置30の光ピックアップ37は、反射光ビームLRをホログラム素子47により直進又は回折させる。その結果、光ピックアップ37は、領域47A及び47Bに相当する部分を除いた0次光でなる反射光ビームLR0をほぼ直進させ、光検出器49の受光部D1により検出して受光信号S1A〜S1Dを生成する。
また光ピックアップ37は、ホログラム素子47により回折される1次光でなる反射光ビームLR1のうち反射光ビームLR1A及びLR2Aをそれぞれ縦方向へ回折させて受光部D2の受光領域D2A及びD2Bによりそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。
さらに光ピックアップ37は、ホログラム素子47により回折される1次光でなる反射光ビームLR1のうち反射光ビームLR1C及びLR1Dをそれぞれ横方向へ回折させて受光部D3の受光領域D3C及びD3Dによりそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
これにより光ディスク装置30は、第1の実施形態と同様、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したウォブル信号SWBL1を生成できる。よって、光ディスク装置30は、アドレス情報や時間情報などのプリフォーマットされた情報を正確かつ安定して抽出することができる。なお、この際、第2の実施形態では、上記のように、ホログラム素子47の領域47A及び47Bがいわゆるブレーズドホログラムで形成される。従って、反射光ビームLRのうち当該領域47A及び47Bにかかる部分は、そのほぼ全てを1次光として回折させ反射光ビームLR1A及びLR1Bとなる。従って、ウォブル信号演算回路4Wにより算出又は抽出される上記(5)式に従ったウォブル信号SWBL1として、第1の実施形態に比べて、ホログラム素子による減衰を受けないため、より強い強度の信号を得ることができる。
更に、光ディスク装置30は、第1の実施形態と同様、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したトラッキングエラー信号STE1を生成でき、精度良くトラッキング制御を行うことができる。
<3.第3の実施形態>
[3−1.光ディスク装置の構成]
第3の実施形態による光ディスク装置50(図1)は、第1の実施形態による光ディスク1と比較して、サーボ制御部3A、信号処理部4及び光ピックアップ7に代えて、サーボ制御部53A、信号処理部54及び光ピックアップ57が設けられている点が異なっている。
サーボ制御部53Aは、図14に示すように、第1の実施形態におけるサーボ制御部3A(図2)と比較して、球面収差制御部3ASに代えて球面収差制御部53ASが設けられている点が異なっているものの、他は同様に構成されている。
信号処理部54は、信号処理部4の各演算回路とそれぞれ対応する各演算回路を有しているものの、その演算処理は信号処理部4における演算処理と一部相違している(詳しくは後述する)。
[3−2.光ピックアップの構成]
光ピックアップ57は、光ピックアップ7(図2)と比較して、球面収差補正部14、ホログラム素子17及び光検出器19に代えて、球面収差補正部64、複合ホログラム素子67及び光検出器69が設けられている点で異なっている。
球面収差補正部64は、凸レンズでなりその位置が固定された固定レンズ64Fと、凹レンズでなり光ビームL1の光軸に沿った方向へ移動し得る可動レンズ64Mとにより、いわゆるガリレオ式のビームエクスパンダとして構成されている。この可動レンズ64Mは、サーボ制御部53Aの球面収差制御部53ASからの制御に基づき移動する。
実際上球面収差補正部64は、可動レンズ64Mにより光ビームL1を一度拡散し、続いて固定レンズ64Fにより当該光ビームL1を集光する。
これにより球面収差補正部64は、第1の実施形態における球面収差補正部14と同様に、光ビームL1に対し、当該光ビームL1が集光され光ディスク100の対象記録層YTに到達した際に生じる球面収差と逆特性となるような球面収差を予め与えることができる。
複合ホログラム素子67は、光ピックアップ7(図2)におけるホログラム素子17に代わるものであり、偏光ビームスプリッタ13から見て集光レンズ16の手前に配置されている。
この複合ホログラム素子67は、図15に模式的な断面図を示すように、1/2波長板67A、偏光ホログラム67B及び偏光ホログラム67Cが積層されたような一体化したような構成となっている。
実際上、反射光ビームLRは、偏光ビームスプリッタ13からS偏光の光ビームとして入射される。図15では、S偏光でなる反射光ビームLRの偏光方向を、紙面に垂直な方向として表している。
1/2波長板67Aは、反射光ビームLRの偏光方向を所定角度回転させることにより、S偏光成分を所定の割合まで低下させると共にその残りをP偏光成分として、偏光ホログラム67Bへ入射させる。
偏光ホログラム67Bは、光ビームのうち特定の偏光方向成分に対して回折作用を呈するようになされており、実際上反射光ビームLRのうちP偏光成分に対してのみ回折作用を呈し、S偏光成分については何ら作用せず透過させる。
また偏光ホログラム67Bは、図4(A)と対応する図16(A)に示すように、ホログラム素子17と同様の分割パターンにより、領域67BA、67BB、67BC1、67BC2、67BD1、67BD2及び67BEに分割されている。
領域67BA〜67BEは、図4(B)と対応する図16(B)に示すように、それぞれ回折格子が形成されると共にその回折方向が設定されている。領域67BA、67BB、67BEにおける1次光の回折方向は、領域17A、17B及び17Eと同様に構成されている。そして、領域67BC1、67BC2、67BD1及び67BD2における1次光の回折方向は、領域17C1、17C2、17D1及び17D2とそれぞれ反転している。
すなわち偏光ホログラム67Bは、反射光ビームLRをほぼ1次光のみに回折させるブレーズド型のホログラムでなり、反射光ビームLRのうちS偏光成分をそのまま透過させ、P偏光成分を領域ごとに回折させるようになされている。
偏光ホログラム67Cは、偏光ホログラム67Bと異なる偏光方向成分に対して回折作用を呈するようになされており、反射光ビームLRのうちS偏光成分に対してのみ回折作用を呈し、P偏光成分については何ら作用せず透過させる。
この偏光ホログラム67Cは、図17(A)に示すように、全体が一様な回折格子として構成されており、図17(B)に示すように斜め方向、すなわち偏光ホログラム67Bの領域67BEと直交する方向に1次光を回折させるようになされている。因みに偏光ホログラム67Cは、いわゆるバイナリ型のホログラムでなり、光ビームを0次光及び±1次光に分離するようになされている。
実際上偏光ホログラム67Cは、図18に示すように、反射光ビームLRのうち偏光ホログラム67Bを透過したS偏光成分(以下これを反射光ビームLRSと呼ぶ)に対し回折作用を呈する。
このとき偏光ホログラム67Cは、0次光でなる反射光ビームLRS0をそのまま直進させる。更に、偏光ホログラム67Cは、+1次光でなる反射光ビームLRS+1及び−1次光でなる反射光ビームLRS−1をそれぞれ斜め方向、すなわち縦方向及び横方向のいずれとも相違する方向に回折させる。
因みに偏光ホログラム67Cは、反射光ビームLRのうちP偏光成分、すなわち偏光ホログラム67Bにより領域ごとに回折された反射光ビームLRPA〜LRPEについては、回折作用を呈することなくそのまま透過させる。
集光レンズ16は、複合ホログラム素子67から出射された反射光ビームLRPA〜LRPE、LRS0、LRS+1及びLRS−1をそれぞれ集光し、シリンドリカルレンズ18へ入射させる。
シリンドリカルレンズ18は、第1の実施形態と同様、0次光でなる反射光ビームLRS0、+1次光でなる反射光ビームLRS+及び−1次光でなる反射光ビームLRS−1に非点収差を持たせ、光検出器69へ照射する。
因みにシリンドリカルレンズ18は、その光学的性質により、1次光でなる反射光ビームLRPA〜LRPEについても同様に非点収差を持たせることになる。しかしながら反射光ビームLRPA〜LRPEは、偏光ホログラム67Bにおいて回折される際に、予め当該非点収差を相殺するような収差が与えられている。
このため反射光ビームLRPA〜LRPEは、シリンドリカルレンズ18から出射される時点で収差を持たないことになる。
光検出器69は、図19に示すように、光検出器19(図7)と一部類似した構成となっており、当該光検出器19と同様の受光部D1、D2及びD4が設けられている。
すなわち光検出器69は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより反射光ビームLRS0を受光し、受光部D2の受光領域D2A及びD2Bにより反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ受光する。また光検出器69は、受光部D4の受光領域D4A〜D4Dにより反射光ビームLRPEを受光する。
ところで光検出器69は、光検出器19の受光部D3に代わる受光部D13が設けられている。この受光部D13は、受光部D3と同様に基準点Pの横方向に配置されているものの、仮想的な直線VL1を対称中心として当該受光部D3と対称な位置に配置されている。
また受光部D13は、受光領域D3C及びD3Dとそれぞれ対応する受光領域D13C及びD13Dと、迷光受光領域D3R及びD3Sとそれぞれ対応する受光領域D13R及びD13Sとが設けられている。
受光領域D13Cは、反射光ビームLRPC1及びLRPC2(以下これらをまとめて反射光ビームLRPCと呼ぶ)を受光して受光信号S3Cを生成する。また受光領域D13Dは、反射光ビームLRPD1及びLRPD2(以下これらをまとめて反射光ビームLRPDと呼ぶ)を受光して受光信号S3Dを生成する。
さらに光検出器69は、仮想的な直線VL1を対称中心として受光部D4とおおよそ対称となる位置、すなわち基準点Pからみて斜め方向となり、受光部D2及びD13からほぼ等距離となるような位置に、受光部D11が設けられている。
受光部D11は単一の受光領域D11により反射光ビームLRS+1を受光し、その光量に応じた受光信号S11を生成してヘッドアンプ72(図14)へ供給する。
また光検出器69は、基準点Pを中心として受光部D11とほぼ対称な位置に受光部D12が設けられている。
受光部D12は単一の受光領域D12により反射光ビームLRS−1を受光し、その光量に応じた受光信号S12を生成してヘッドアンプ72(図14)へ供給する。
このように光検出器69は、受光部D1、D2、D4、D13、D11及びD12の各受光領域により反射光ビームLRS0、LRPA〜LRPE、LRS+1及びLRS−1をそれぞれ受光する。そして、光検出器69は、それぞれの受光量に応じた受光信号をそれぞれ生成してヘッドアンプ72へ供給する。
ところで光検出器69は、図20に示すように、第1の実施形態と同様の原理により、層間迷光ビームLN上によって迷光パターンW13が形成される。因みに迷光パターンW13は、迷光パターンW3と同様に、照射範囲が最も広がったときの迷光パターンを表している。
この迷光パターンW13は、図20に示すように、図7(A)に示した迷光パターンW3と比較して、仮想的な直線VL1(図19)を対称中心として迷光パターンW3C1、W3C2、W3D1及びW3D2とそれぞれ対称に迷光パターンW13C1、W13C2、W13D1及びW13D2が形成されている。
また迷光パターンW13には、層間迷光ビームLNが偏光ホログラム67Cにより回折されてなる迷光パターンW13S+1及びW13S−1がそれぞれ形成される。
この光検出器69では、受光部D2及びD13について、光検出器19の受光部D2及びD3と同様に、迷光パターンW130、迷光パターンW13A及びW13B、並びに迷光パターンW13C1、W13C2、W13D1及びW13D2のいずれもがかからないよう配置されている。
このため光検出器69では、受光領域D2A、D2B、D13C及びD13Dによりそれぞれ生成する受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dに対し、層間迷光ビームLNによる誤差を殆ど生じさせることがない。
[3−3.プリフォーマット信号等の生成]
実際上、光ディスク装置50は、サーボ制御部53Aにより、第1の実施形態における光ディスク装置1と同様のフォーカス制御及びトラッキング制御を行い得るようになされている。
すなわち信号処理部54のフォーカスエラー信号演算回路54Fは、上述した(1A)式又は(1B)式に従った演算を行うことによりフォーカスエラー信号SFE1を算出し、これをサーボ制御部53Aのフォーカス制御部53AFへ供給する。
また信号処理部54のトラッキングエラー信号演算回路54Tは、1ビームプッシュプル法によりトラッキングエラー信号を生成する場合、上述した(2A)式又は(2B)式に従った演算を行うことによりトラッキングエラー信号STE1を算出する。そして、トラッキングエラー信号演算回路54Tは、このトラッキングエラー信号STE1をサーボ制御部53Aのトラッキング制御部53ATへ供給する。
一方信号処理部54のトラッキングエラー信号演算回路54Tは、位相差法によりトラッキングエラー信号を生成する場合、上述した(3)式に従った演算を行うことによりトラッキングエラー信号STE1を算出する。そして、トラッキングエラー信号演算回路54Tは、このトラッキングエラー信号STE1をサーボ制御部53Aのトラッキング制御部53ATへ供給する。
さらに信号処理部54は、第1の実施形態と異なり、次に示す(7)式に従って受光信号S11及びS12を加算することにより再生RF信号SRFを算出する。
Figure 2010170604
…(7)
すなわち光ディスク装置50では、反射光ビームLRS+1及びLRS−1の受光結果を基に再生RF信号SRFを生成する。
その後再生信号演算回路54Rは、再生信号演算回路4R(図2)と同様、再生RF信号SRFに対し所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生する。
また、信号処理部54のウォブル信号演算回路54Wは、上述した(5)式に従ったウォブル信号SWBL1を算出するか抽出する。そして、この信号処理部54は、ウォブル信号SWBL1から、アドレス情報や時間情報等のプリフォーマットされた情報を生成し、統括制御部2に出力する。統括制御部2は、アドレス情報や時間情報等に基づいて、記録又は再生動作を制御することができる。
[3−4.動作及び効果]
[3−4−1.動作]
以上の構成において光ディスク装置50の光ピックアップ57は、光ビームL1を光ディスク100へ照射し、当該光ディスク100により反射されS偏光でなる反射光ビームLRを複合ホログラム素子67により分離する。
複合ホログラム素子67は、1/2波長板67Aにより反射光ビームLRにおけるS偏光成分及びP偏光成分の割合を変化させる。その後、複合ホログラム素子67は、偏光ホログラム67Bにより反射光ビームLRにおけるS偏光成分を透過させて反射光ビームLRSとし、当該反射光ビームLRにおけるP偏光成分に対し領域67BA〜67BEごとに回折させる。
このとき偏光ホログラム67Bは、反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ縦方向へ回折させ、反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ横方向へ回折させ、さらに反射光ビームLRPEを斜め方向へ回折させる。
さらに複合ホログラム素子67は、偏光ホログラム67CによりS偏光でなる反射光ビームLRSを回折させると共に、P偏光でなる反射光ビームLRPA〜LRPEを透過させる。このとき偏光ホログラム67Cは、0次光でなる反射光ビームLRS0をほぼ直進させ、+1次光及び−1次光でなる反射光ビームLRS+1及びLRS−1をそれぞれ反射光ビームLRPEとほぼ直交する斜め方向へ回折させる。
これに応じて光検出器69は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより反射光ビームLRS0を受光し、受光信号S1A〜S1Dを生成する。また光検出器69は、受光部D2の受光領域D2A及びD2Bにより反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。さらに光検出器69は、受光部D13の受光領域D13C及びD13Dにより反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
信号処理部54は、ヘッドアンプ72により増幅された各受光信号を基に、フォーカスエラー信号演算回路54Fにより(1A)式又は(1B)式に従ってフォーカスエラー信号SFE1を算出する。また信号処理部54は、トラッキングエラー信号演算回路54Tにより(2A)式又は(2B)式に従ってトラッキングエラー信号STE1を算出して、これらをサーボ制御部53Aへ供給する。
サーボ制御部53Aは、トラッキング制御部53ATによってトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング駆動信号STD1を生成しトラッキングアクチュエータ9Tへ供給することにより、トラッキング制御を行う。
更に信号処理部54は、ヘッドアンプ72により増幅された各受光信号を基に、ウォブル信号演算回路54Wにより(5)式に従ったウォブル信号SWBL1を算出するか抽出する。そして、この信号処理部54は、ウォブル信号SWBL1から、アドレス情報や時間情報等のプリフォーマットされた情報を生成し、統括制御部52に出力する。統括制御部52は、アドレス情報や時間情報等に基づいて、記録又は再生動作を制御することができる。
[3−4−2.効果]
従って光ディスク装置50は、光検出器69の受光部D2及びD13によって反射光ビームLRPA、LRPB、LRPC及びLRPDをそれぞれ受光できる。そして、光ディスク装置50は、その受光結果である受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dを用いて生成したトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング制御を行うことができる。
ここで光検出器69では、光検出器19と同様、受光部D2が基準点Pから見て縦方向に配置され、且つ受光領域D2A及びD2Bが互いに縦方向に並べて配置されているため、種々の迷光パターンWを回避することができる。
また光検出器69では、受光部D13が基準点Pから見て横方向に配置され、且つ受光領域D13C及びD13Dが互いに横方向に並べて配置されているため、種々の迷光パターンWを回避することができる。
すなわち光検出器69は、光ディスク100における対象記録層YTからの層間距離が相違する複数の記録層Yにより生成される種々の迷光パターンWを効果的に回避し得るよう受光領域D2A、D2B、D13C及びD13Dが配置されている。このため、光ディスク装置50は、正確なウォブル信号SWBL1を抽出することができ、かつ、トラッキングエラー信号STE1の精度を殆ど低下させずに済む。
また光ディスク装置50は、信号処理部54の再生信号演算回路54Rにおいて、2つの受光信号S11及びS12を加算することにより再生RF信号SRFを算出することができる。
このため光ディスク装置50は、4つの受光信号S1A〜S1Dを加算することにより再生RF信号SRFを算出する光ディスク1と比較して、介在するアンプ回路(ヘッドアンプ72内)の数を削減することができる。よって、光ディスク装置50は、再生RF信号SRに含まれるアンプノイズ成分を低減することができる。
さらに光ディスク装置50では、球面収差補正部64により光ビームL1及び反射光ビームLRに生じる球面収差を補正する。これにより光ディスク装置50は、例えばコリメータレンズ12を光軸方向に移動させて当該球面収差を補正する構成の光ディスク装置と比較して、対物レンズ8から出射される光ビームL1の光量を変動させることなく安定化することができる。
その他、光ディスク装置50は、第1の実施形態における光ディスク装置1と同様の作用効果も奏し得る。
以上の構成によれば、光ディスク装置50の光ピックアップ57は、反射光ビームLRを複合ホログラム素子67によって回折させることにより反射光ビームLRS0をほぼ直進させ、光検出器69の受光部D1により検出して受光信号S1A〜S1Dを生成する。
また光ピックアップ57は、反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ縦方向へ回折させて受光部D2の受光領域D2A及びD2Bによりそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。
さらに光ピックアップ57は、反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ横方向へ回折させて受光部D13の受光領域D13C及びD13Dによりそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
これにより光ディスク装置50は、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したウォブル信号SWBL1を生成できる。よって、光ディスク装置50は、アドレス情報や時間情報などのプリフォーマットされた情報を正確かつ安定して抽出することができる。
更に、光ディスク装置50は、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したトラッキングエラー信号STE1を生成でき、精度良くトラッキング制御を行うことができる。
<4.第4の実施形態>
[4−1.光ディスク装置の構成]
第4の実施形態による光ディスク装置70(図1)は、第3の実施形態による光ディスク50と比較して、信号処理部54及び光ピックアップ57に代えて、信号処理部74及び光ピックアップ77が設けられている点が異なっている。
信号処理部74は、信号処理部54と比較して、再生信号演算回路54Rに代えて再生信号演算回路74Rが設けられている点が異なるものの、他の演算処理は信号処理部54における各演算回路と同様に構成されている。
[4−2.光ピックアップの構成]
図21に示すように、光ピックアップ77は、光ピックアップ57(図14)と比較して、複合ホログラム素子67及び光検出器69に代えて、複合ホログラム素子87及び光検出器89が設けられている点で異なっている。
複合ホログラム素子87は、図15と対応する図22に示すように、第3の実施形態における複合ホログラム素子67と比較して、偏光ホログラム67Bに代えて偏光ホログラム87Bが設けられている。そして、複合ホログラム素子87は、偏光ホログラム67Cに代えて偏光ホログラム87Cが設けられている。なお、1/2波長板67Aについては同様に構成されている。
偏光ホログラム87Bは、反射光ビームLRを0次光及び1次光に回折させるバイナリ型のホログラムでなり、偏光ホログラム67Bと同様に領域67BA〜67BE(図16)に分割されている。
偏光ホログラム87Cは、偏光ホログラム67C(図17)と同様、反射光ビームLRのうちS偏光成分に対してのみ回折作用を呈し、P偏光成分については何ら作用せず透過させるようになされている。
この偏光ホログラム87Cは、図17(A)と対応する図23(A)に示すように、全体が一様な回折格子として構成されているものの、偏光ホログラム67Cと異なり、光ビームをほぼ1次光にのみ回折する、いわゆるブレーズドホログラムが形成されている。
このため偏光ホログラム87Cは、図23(B)に示すように、縦方向及び横方向のいずれとも相違する斜め方向のうちの一方、すなわち図の左上方向へのみ1次光を回折させる。
実際上偏光ホログラム87Cは、図24に示すように、反射光ビームLRのうち偏光ホログラム87Bを透過した反射光ビームLRSに対し回折作用を呈する。
このとき偏光ホログラム87Cは、1次光でなる反射光ビームLRS1を斜め方向に回折させる。
因みに偏光ホログラム87Cは、反射光ビームLRのうちP偏光成分、すなわち偏光ホログラム87Bを直進する反射光ビームLRP0及び偏光ホログラム87Bにより領域ごとに回折された反射光ビームLRPA〜LRPEについては、偏光ホログラム67Cと同様、回折作用を呈することなくそのまま透過させる。
集光レンズ16は、複合ホログラム素子87から出射された反射光ビームLRP0、LRPA〜LRPE及びLRS1をそれぞれ集光し、シリンドリカルレンズ18へ入射させる。
シリンドリカルレンズ18は、第1の実施形態と同様、0次光でなる反射光ビームLRP0に非点収差を持たせ、光検出器89へ照射する。
因みにシリンドリカルレンズ18は、その光学的な性質により、1次光でなる反射光ビームLRPA〜LRPE及びLRS1についても同様に非点収差を持たせることになる。しかしながら反射光ビームLRPA〜LRPE及びLRS1は、偏光ホログラム87B及び87Cにおいて回折される際に、予め当該非点収差を相殺するような収差が与えられている。
このため反射光ビームLRPA〜LRPE及びLRS1は、シリンドリカルレンズ18から出射される時点で収差を持たないことになる。
一方、光検出器69と対応する光検出器89は、図19と対応する図25に示すように、光検出器69から受光部D11が省略された構成となっている。
受光部D12は受光領域D12Aにより反射光ビームLRS1を受光し、その光量に応じた受光信号S12を生成してヘッドアンプ72(図21)へ供給するようになされている。
このように光検出器89は、受光部D1、D2、D4、D13及びD12の各受光領域により反射光ビームLRP0、LRPA〜LRPE及びLRS1をそれぞれ受光する。そして、光検出器89は、それぞれの受光量に応じた受光信号をそれぞれ生成してヘッドアンプ72へ供給する。
ところで光検出器89は、図22と対応する図26に示すように、層間迷光ビームLN上によって迷光パターンW23が形成される。因みに迷光パターンW23は、迷光パターンW13と同様に、照射範囲が最も広がったときの迷光パターンを表している。
この迷光パターンW23は、迷光パターンW13と比較して、迷光パターンW13S+1の部分が省略された形状となっている。偏光ホログラム87Cがブレーズドホログラムでなり、光ビームを回折させる際に1次光を1本のみ生成することによるものである。
このため光検出器89では、第3の実施形態における光検出器69と同様、受光部D2及びD13について、迷光パターンW23P0、W23S1及びW23PA〜W23PEのいずれもがかからないよう配置されている。
このため光検出器89では、受光領域D2A、D2B、D13C及びD13Dによりそれぞれ生成する受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dに対し、層間迷光ビームLNによる誤差を殆ど生じさせることがない。
[4−3.プリフォーマット信号等の生成]
実際上、光ディスク装置70は、第3の実施形態における光ディスク装置50と同様、サーボ制御部53Aによりフォーカス制御及びトラッキング制御を行い得るようになされている。
また信号処理部74は、第3の実施形態と異なり、次に示す(8)式に従って受光信号S12を再生RF信号SRFとする。
Figure 2010170604
…(8)
すなわち光ディスク装置70では、反射光ビームLRS1の受光結果を基に再生RF信号SRFを生成する。
その後再生信号演算回路74Rは、再生信号演算回路54R(図12)と同様、再生RF信号SRFに対し所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生する。
[4−4.動作及び効果]
[4−4−1.動作]
以上の構成において、光ディスク装置70の光ピックアップ77は、光ビームL1を光ディスク100へ照射し、当該光ディスク100により反射されS偏光でなる反射光ビームLRを複合ホログラム素子87により分離する。
複合ホログラム素子87の1/2波長板67Aは、第3の実施形態と同様、まず反射光ビームLRにおけるS偏光成分及びP偏光成分の割合を変化させる。続いて偏光ホログラム87Bは、反射光ビームLRにおけるS偏光成分を透過させて反射光ビームLRSとし、当該反射光ビームLRにおけるP偏光成分に対し領域67BA〜67BEごとに回折させる。
このとき偏光ホログラム87Bは、反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ縦方向へ回折させ、反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ横方向へ回折させ、さらに反射光ビームLRPEを斜め方向へ回折させる。さらに偏光ホログラム87Bは、反射光ビームLRPのうち回折しなかった0次光を反射光ビームLRP0としてそのまま直進させる。
さらに複合ホログラム素子87の偏光ホログラム87Cは、S偏光でなる反射光ビームLRSを回折させると共に、P偏光でなる反射光ビームLRP0及びLRPA〜LRPEを透過させる。このとき偏光ホログラム87Cは、1次光でなる反射光ビームLRS1を反射光ビームLRPEとほぼ直交する斜め方向へ回折させる。
これに応じて光検出器89は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより反射光ビームLRP0を受光し、受光信号S1A〜S1Dを生成する。また光検出器89は、受光部D2の受光領域D2A及びD2Bにより反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。さらに光検出器89は、受光部D13の受光領域D13C及びD13Dにより反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
信号処理部74は、第3の実施形態と同様、ヘッドアンプ72により増幅された各受光信号を基に、フォーカスエラー信号演算回路54Fにより(1A)式又は(1B)式に従ってフォーカスエラー信号SFE1を算出する。また信号処理部74は、ヘッドアンプ72により増幅された各受光信号を基に、トラッキングエラー信号演算回路54Tにより(2A)式又は(2B)式に従ってトラッキングエラー信号STE1を算出する。そして、信号処理部74は、これらの信号をサーボ制御部53Aへ供給する。
サーボ制御部53Aは、トラッキング制御部53ATによってトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング駆動信号STD1を生成しトラッキングアクチュエータ9Tへ供給することにより、トラッキング制御を行う。
更に信号処理部74は、ヘッドアンプ72により増幅された各受光信号を基に、ウォブル信号演算回路54Wにより(5)式に従ったウォブル信号SWBL1を算出するか抽出する。そして、この信号処理部74は、ウォブル信号SWBL1から、アドレス情報や時間情報等のプリフォーマットされた情報を生成し、統括制御部52に出力する。統括制御部52は、アドレス情報や時間情報等に基づいて、記録又は再生動作を制御することができる。
[4−4−2.効果]
従って光ディスク装置70は、光検出器89の受光部D2及びD13によって反射光ビームLRPA、LRPB、LRPC及びLRPDをそれぞれ受光できる。そして、光ディスク装置70は、その受光結果である受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dを用いて生成したトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング制御を行うことができる。
ここで光検出器89では、光検出器69と同様、受光部D2が基準点Pから見て縦方向に配置され、且つ受光領域D2A及びD2Bが互いに縦方向に並べて配置されているため、種々の迷光パターンWを回避することができる。
また光検出器89では、光検出器69と同様、受光部D13が基準点Pから見て横方向に配置され、且つ受光領域D13C及びD13Dが互いに横方向に並べて配置されているため、種々の迷光パターンWを回避することができる。
すなわち光検出器89は、光ディスク100における対象記録層YTからの層間距離が相違する複数の記録層Yにより生成される種々の迷光パターンWを効果的に回避し得るよう受光領域D2A、D2B、D13C及びD13Dが配置されている。このため、光ディスク装置70は、正確なウォブル信号SWBL1を抽出することができ、かつ、トラッキングエラー信号STE1の精度を殆ど低下させずに済む。
また光ディスク装置70は、信号処理部74の再生信号演算回路74Rにおいて、受光信号S12を基に再生RF信号SRFを算出することができる。
このため光ディスク装置70は、2つの受光信号S11及びS12を加算することにより再生RF信号SRFを算出する光ディスク装置50と比較して、介在するアンプ回路(ヘッドアンプ72内)の数をさらに削減することができる。このため、再生RF信号SRに含まれるアンプノイズ成分を一段と低減することができる。
また光ディスク装置70は、複合ホログラム素子87の偏光ホログラム87Cにより1次光でなる反射光ビームLRS1の非点収差を抑制しているので、反射光ビームLRS1を受光部D12の受光領域D12Aにほぼ点状に収束させて照射できる。このため、受光部D12の受光領域の総面積を小さくすることができ、受光領域の電気的な容量を低減して、再生RF信号SRFの周波数特性を改善することができる。
その他、光ディスク装置70は、第3の実施形態における光ディスク装置50と同様の作用効果も奏し得る。
以上の構成によれば、光ディスク装置70の光ピックアップ77は、反射光ビームLRを複合ホログラム素子77によって回折させることにより反射光ビームLRP0をほぼ直進させ、光検出器89の受光部D1により検出して受光信号S1A〜S1Dを生成する。
また光ピックアップ77は、反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ縦方向へ回折させて受光部D2の受光領域D2A及びD2Bによりそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。
さらに光ピックアップ77は、反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ横方向へ回折させて受光部D13の受光領域D13C及びD13Dによりそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
これにより光ディスク装置70は、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したウォブル信号SWBL1を生成できる。よって、光ディスク装置70は、アドレス情報や時間情報などのプリフォーマットされた情報を正確かつ安定して抽出することができる。
更に、光ディスク装置70は、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したトラッキングエラー信号STE1を生成でき、精度良くトラッキング制御を行うことができる。
<5.第5の実施形態>
[5−1.光ディスク装置の構成]
第5の実施形態による光ディスク装置90(図1)は、第4の実施形態による光ディスク70と比較して、光ピックアップ77に代えて光ピックアップ91が設けられている点が異なっているものの、他は同様に構成されている。
[5−2.光ピックアップの構成]
図21との対応部分に同一符号を付した図27に示すように、光ピックアップ91は、光ピックアップ77と比較して、複合ホログラム素子87に代えて、1/2波長板95、ロションプリズム96及びホログラム素子97が設けられている点で異なっている。
1/2波長板95は、複合ホログラム素子87の1/2波長板67Aと同様、反射光ビームLRの偏光方向を所定角度回転させることにより、S偏光成分を所定の割合まで低下させると共にその残りをP偏光成分として、ロションプリズム96へ入射させる。
ロションプリズム96は、複屈折性結晶を用いたニコルプリズムと呼ばれる偏光子の一種であり、入射された光ビームのうち所定の偏光方向成分を屈折させると共に、他の偏光方向成分を透過させ直進させる。
またロションプリズム96は、縦方向及び横方向のいずれとも約45度をなす斜め方向、すなわち図23における左斜め上方向へ光ビームを屈折させるようになされている。
因みにロションプリズム96は、屈折作用により光ビームの進行方向を変化させるため、ホログラム素子等による回折作用の場合と比較して、その進行方向を大きく変化させることができる。
実際上ロションプリズム96は、図28に示すように、反射光ビームLRのうちS偏光成分を屈折させて反射光ビームLRSとすると共に、P偏光成分をそのまま透過させて反射光ビームLRSとして、これらをホログラム素子97へ入射させる。
ホログラム素子97は、複合ホログラム素子87の偏光ホログラム87Bとほぼ同様に構成されており、S偏光成分の光ビームはそのまま透過する一方、P偏光成分の光ビームに対し回折作用を呈し、0次光及び1次光に分離することができる。
またホログラム素子97は、偏光ホログラム87Bと同様に複数の領域に分割されており、反射光ビームLRPに対して領域ごとに回折作用を呈することにより、反射光ビームLRPA〜LRPEに分割する。
このとき反射光ビームLRPA及びLRPBはそれぞれ縦方向へ回折され、反射光ビームLRPC及びLRPDはそれぞれ横方向へ回折され、また反射光ビームLRPEは斜め方向(図25における左斜め下方向)へ回折される。
さらにホログラム素子97は、反射光ビームLRPのうち回折しなかった0次光を反射光ビームLRP0としてそのまま直進させる。
このように第5の実施形態では、第4の実施形態における複合ホログラム素子87に代わり、1/2波長板95、ロションプリズム96及びホログラム素子97により、反射光ビームLRを複数の反射光ビームLRS、LRPA〜LRPE及びLRP0に分離する。
光検出器89は、第4の実施形態と同様、受光部D2の受光領域D2A及びD2Bにより反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ受光し、受光部D13の受光領域D13C及びD13Dにより反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ受光する。また光検出器89は、受光部D4の受光領域D4A〜D4Dにより反射光ビームLRPEを受光する。
さらに光検出器89は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより、反射光ビームLRP0を受光し、受光部D12により、第4の実施形態における反射光ビームLRS1に代えて反射光ビームLRSを受光する。
このとき光検出器89では、第4の実施形態と同様、図26に示したように、受光部D2及びD13について、迷光パターンW23P0、W23S1及びW23PA〜W23PEのいずれもがかからない。
このため光検出器89では、第4の実施形態と同様、受光領域D2A、D2B、D13C及びD13Dによりそれぞれ生成する受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dに対し、層間迷光ビームLNによる誤差を殆ど生じさせないようになされている。
また光ディスク装置90は、第4の実施形態における光ディスク装置70と同様、ウォブル信号演算回路54Wによりウォブル信号を算出でき、かつ、サーボ制御部53Aによりフォーカス制御及びトラッキング制御を行うことができる。
さらに光ディスク装置90は、第4の実施形態と同様、信号処理部74により(8)式に従って再生RF信号SRFを生成し、所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより、光ディスク100に記録されている情報を再生することができる。
[5−3.動作及び効果]
[5−3−1.動作]
以上の構成において、光ディスク装置90の光ピックアップ91は、光ビームL1を光ディスク100へ照射する。そして、光ピックアップ91は、当該光ディスク100により反射されS偏光でなる反射光ビームLRを1/2波長板95、ロションプリズム96及びホログラム素子97により分離する。
1/2波長板95は、まず反射光ビームLRにおけるS偏光成分及びP偏光成分の割合を変化させる。続いてロションプリズム96は、P偏光成分を透過させて反射光ビームLRPとする一方、S偏光成分を屈折させて反射光ビームLRSとし、斜め方向へ進行させる。
ホログラム素子97は、S偏光でなる反射光ビームLRSを透過させる一方、P偏光でなる反射光ビームLRPに対し領域ごとに回折させ、反射光ビームLRP0及びLRPA〜LRPEに分離する。
これに応じて光検出器89は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより反射光ビームLRP0を受光し、受光信号S1A〜S1Dを生成する。また光検出器89は、受光部D2の受光領域D2A及びD2Bにより反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。さらに光検出器89は、受光部D13の受光領域D13C及びD13Dにより反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
信号処理部74は、第3の実施形態と同様、ヘッドアンプ72により増幅された各受光信号を基に、フォーカスエラー信号演算回路54Fにより(1A)式又は(1B)式に従ってフォーカスエラー信号SFE1を算出する。また信号処理部74は、ヘッドアンプ72により増幅された各受光信号を基に、トラッキングエラー信号演算回路54Tにより(2)式に従ってトラッキングエラー信号STE1を算出する。そして、信号処理部74は、これらの信号をサーボ制御部53Aへ供給する。
サーボ制御部53Aは、トラッキング制御部53ATによってトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング駆動信号STD1を生成しトラッキングアクチュエータ9Tへ供給することにより、トラッキング制御を行う。
更に信号処理部74は、ヘッドアンプ72により増幅された各受光信号を基に、ウォブル信号演算回路54Wにより(5)式に従ったウォブル信号SWBL1を算出するか抽出する。そして、この信号処理部74は、ウォブル信号SWBL1から、アドレス情報や時間情報等のプリフォーマットされた情報を生成し、統括制御部52に出力する。統括制御部52は、アドレス情報や時間情報等に基づいて、記録又は再生動作を制御することができる。
[5−3−2.効果]
従って光ディスク装置90は、第4の実施形態と同様、光検出器89の受光部D2及びD13によって反射光ビームLRPA、LRPB、LRPC及びLRPDをそれぞれ受光できる。そして、光ディスク装置90は、その受光結果である受光信号S2A、S2B、S3C及びS3Dを用いて生成したトラッキングエラー信号STE1を基にトラッキング制御を行うことができる。
また光ディスク装置90の光ピックアップ91では、ロションプリズム96による屈折作用により反射光ビームLRSの進行方向を変化させることができる。このため光ディスク装置90は、第4の実施形態による光ディスク装置70のように、回折角度を大きくするために偏光ホログラム87Cにおけるホログラムの格子ピッチを小さくするといった設計上の制約を考慮する必要がない。
その他、光ディスク装置90は、第4の実施形態における光ディスク装置70と同様の作用効果も奏し得る。
以上の構成によれば、光ディスク装置90の光ピックアップ91は、反射光ビームLRをロションプリズム96によって屈折させることにより反射光ビームLRSを斜め方向に屈折させる。そして、光ピックアップ91は、更に、ホログラム素子97によって反射光ビームLRP0をほぼ直進させ、光検出器89の受光部D1により検出して受光信号S1A〜S1Dを生成する。
また光ピックアップ91は、ホログラム素子97によって反射光ビームLRPA及びLRPBをそれぞれ縦方向へ回折させて受光部D2の受光領域D2A及びD2Bによりそれぞれ受光し、受光信号S2A及びS2Bを生成する。
さらに光ピックアップ77は、反射光ビームLRPC及びLRPDをそれぞれ横方向へ回折させて受光部D13の受光領域D13C及びD13Dによりそれぞれ受光し、受光信号S3C及びS3Dを生成する。
これにより光ピックアップ91は、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したウォブル信号SWBL1を生成できる。よって、光ディスク装置90は、アドレス情報や時間情報などのプリフォーマットされた情報を正確かつ安定して抽出することができる。
更に、これにより光ディスク装置90は、複数の記録層Yからの層間迷光ビームLNによりそれぞれ形成される迷光パターンWの影響を排除したトラッキングエラー信号STE1を生成でき、精度良くトラッキング制御を行うことができる。
<6.第6の実施形態>
[6−1.光ディスク装置の構成]
第6の実施形態では、光ディスク装置110が方式が異なる複数種類の光ディスク100に対応可能に形成される点が、上記各実施形態と異なる。ここでは、複数種類の光ディスク100の例として、例えば、BD方式でなる光ディスク100(以下、これを光ディスク100Bと呼ぶ)、DVD方式でなる光ディスク100(以下これを光ディスク100Dと呼ぶ)及びCD方式でなる光ディスク100(以下これを光ディスク100Cと呼ぶ)を挙げて説明する。
図1との対応部分に同一符号を付した図29に示すように、光ディスク装置110は、第1の実施形態における統括制御部2、駆動制御部3、信号処理部4及び光ピックアップ7に代えて、統括制御部112、駆動制御部113、信号処理部114及び光ピックアップ117が設けられている。
統括制御部112は、統括制御部2と同様、図示しないCPUと、各種プログラム等が格納されるROMと、当該CPUのワークメモリとして用いられるRAMとによって構成されており、光ディスク装置110全体を統括制御する。
具体的に統括制御部112は、統括制御部2の各機能に加え、光ディスク100の種類を判別すると共に、駆動制御部113、信号処理部114、光ピックアップ117等に対し、当該光ディスク100の種類に応じた切換命令等を供給する。
光ピックアップ117は、光ディスク100の種類に応じて、当該光ディスク100に対応した光ビームを照射し、また当該光ビームが当該光ディスク100により反射されてなる反射光ビームを受光することができる(詳しくは後述する)。
信号処理部114は、信号処理部4と同様、供給された受光信号を用いた所定の演算処理を行うことによりウォブル信号、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号等をそれぞれ生成する。そして、信号処理部114は、ウォブル信号からアドレス情報等のプリフォーマットされた情報を生成して統括制御部112に供給すると共に、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号を、駆動制御部113へ供給する。
統括制御部112は、信号処理部114からプリフォーマットされた情報を取得し、その情報に基づいて、記録開始位置や記録・再生タイミング等を制御する。駆動制御部113のサーボ制御部113Aは、第1の実施形態におけるサーボ制御部3Aと同様に、対物レンズ8又は135のフォーカス制御及びトラッキング制御を行う(詳しくは後述する)。
このように光ディスク装置110は、光ディスク100に対し光ピックアップ117から光ビームを照射させ、その反射光を基にフォーカス制御及びトラッキング制御を行いながら、情報の再生処理や記録処理を行うことができる。
[6−2.光ピックアップの構成]
図2との対応部分に同一符号を付した図30に示すように、光ピックアップ117は、光ディスク100B、光ディスク100D及び光ディスク100Cに対してそれぞれに適した波長である光ビームを照射すると共に、それぞれの反射光ビームを受光する。なお、この波長の例としては、光ディスク100Bでは波長約405[nm]、光ディスク100Dでは波長約660[nm]、光ディスク100Cでは波長約780[nm]が挙げられる。
因みに光ディスク装置110は、所定のメディア判別処理を行うことにより、光ディスク100がBD方式の光ディスク100B、DVD方式の光ディスク100D又はCD方式の100Cのいずれであるかを判別することができる。
[6−2−1.BD方式の光ディスク100Bへの光ビームの照射及び受光]
光ディスク100がBD方式の光ディスク100Bであった場合、光ディスク装置110の統括制御部112は、光ピックアップ117から、当該光ディスク100Bに適した波長の光ビームを照射させるようになされている。
具体的に光ピックアップ117のレーザダイオード11は、光源制御部120の制御の基で、第1の実施形態と同様、波長約405[nm]の青紫色レーザ光でなる光ビームLBを発散光として出射することができる。またレーザダイオード11は、光ビームLBがP偏光となるようにその取付角度等が調整されている。
実際上統括制御部112は、光源制御部120を制御することにより、レーザダイオード11から光ビームLBを発射させ、コリメータレンズ12へ入射させる。コリメータレンズ12は、光ビームLBを発散光から平行光に変換し、偏光プリズム121へ入射させる。
偏光プリズム121は、偏光方向に応じて透過率が相違する反射透過面121Bにより、P偏光の光ビームを約90%の割合で透過し残りを反射すると共に、S偏光の光ビームをほぼ100%の割合で反射するようになされている。
また反射透過面121Bは、波長約405[nm]の光ビームLBに関して作用し、波長約660[nm]及び波長約780[nm]の光ビームに関しては作用せず通過させるようになされている。
実際上偏光プリズム121は、反射透過面121Bにより光ビームLBを約90%の割合で透過させて球面収差補正部64へ入射させると共に、残りの約10%を反射させてフロントモニタ光ビームLBMとし、フロントモニタ光検出器122へ入射させる。
フロントモニタ光検出器122は、フロントモニタ光ビームLBMを受光し、その光量に応じたフロントモニタ受光信号SFMを生成して光源制御部120へ供給する。これに応じて光源制御部120は、フロントモニタ受光信号SFMを基に、レーザダイオード11から出射する光ビームLBの光量が所望の値となるようフィードバック制御する。
一方、球面収差補正部64は、光ビームLBに対し、第3の実施形態と同様に、当該光ビームLBが集光され光ディスク100Bの対象記録層YTに到達した際に生じる球面収差と逆特性となるような球面収差を予め与える。
1/4波長板15は、第1の実施形態と同様、例えばP偏光でなる光ビームLBを左円偏光に変換し、対物レンズ8へ入射させる。
対物レンズ8は、第1の実施形態と同様、光ビームLBを集光する。ここで統括制御部112は、フォーカス制御部113AFを介して、フォーカスアクチュエータ9Fにより対物レンズ8のフォーカス方向に関する位置を調整している。このため対物レンズ8は、光ビームLBの焦点FBを光ディスク100Bの対象記録層YTにおおよそ合わせるよう照射する。
このとき光ビームLBは、対象記録層YTで反射されることにより、反射光ビームLBRとなり、対物レンズ8へ入射される。また反射光ビームLBRは、円偏光における回転方向が反射時に反転されるため、右円偏光となる。
この後反射光ビームLBRは、第1の実施形態における反射光ビームLRと同様、対物レンズ8により発散光から平行光に変換され、1/4波長板15により右円偏光からS偏光(直線偏光)へ変換され、さらに球面収差補正部64へ入射される。
球面収差補正部64は、反射光ビームLBRが対象記録層YTにより反射されてから対物レンズ8を通過するまでの間に生じた球面収差を補正し、当該反射光ビームLBRを偏光プリズム121へ入射させる。
偏光プリズム121は、S偏光でなる反射光ビームLBRを反射透過面121Bにおいて反射し、ホログラム素子123へ入射させる。
ホログラム素子123は、波長約405[nm]でなる反射光ビームLBRに対し回折素子としての性質により反射光ビームLBRを少なくとも0次光及び1次光に分離し、両者をアナモルフィックレンズ124へ入射させる。
またホログラム素子123は、図4と対応する図31に示すように、複数の領域123A〜123Eに分割されている。そして、ホログラム素子123は、各領域によりホログラム素子17の領域17A〜17Eと同様の回折角度でそれぞれ反射光ビームLBRを回折させ、0次光でなる反射光ビームLBR0とは異なる方向へ進行させる。
すなわちホログラム素子123は、領域123A及び123Bにより反射光ビームLBR1A及びLBR1Bをそれぞれ縦方向へ回折させる。またホログラム素子123は、領域123C1、123C2、123D1及び123D2により反射光ビームLBR1C1、LBRC2、LBRD1及びLBRD2をそれぞれ横方向へ回折させる。さらにホログラム素子123は、領域123Eにより反射光ビームLBR1Eを斜め方向へ回折させる。
アナモルフィックレンズ124は、第1の実施形態における集光レンズ16及びシリンドリカルレンズ18の機能を有しており、0次光でなる反射光ビームLBR0に非点収差を持たせ、光検出器125へ照射する。
因みにアナモルフィックレンズ124は、1次光でなる反射光ビームLBR1A〜LBR1Eについても非点収差を与えることになる。しかしながら1次光でなる反射光ビームLBR1A〜LBR1Eは、ホログラム素子123により回折された際、当該非点収差を相殺するような光学的特性が与えられる。
すなわち1次光でなる反射光ビームLBR1A〜LBR1Eは、アナモルフィックレンズ124から出射される時点において、非点収差を有しない。
また光ピックアップ117では、光検出器125からアナモルフィックレンズ124までの間隔u8が、次に示す(9)式により算出される間隔u7よりも大きくなるように設計されている。
Figure 2010170604
…(9)
(9)式において、間隔u1は光ディスク100Bにおける記録層Y同士の間隔の最大値、例えば図3における記録層Y0及びY3の間隔を表しており、横倍率Mは、光ディスク100Bから光検出器125に至る光路における光学系の横倍率を表している。
すなわち光ピックアップ117では、反射光ビームLBR等の光路上における光検出器125から間隔u7の範囲内には、他の光学部品等が設けられていない。
光検出器125は、図32に示すように、第1の実施形態における光検出器19(図5)と一部類似した構成を有しており、当該光検出器19と同様の受光部D1〜D4が形成されている。
すなわち光検出器125は、受光部D1〜D4において反射光ビームLBR0、LBR1A、LBR1B、LBR1C、LBR1D及びLBR1Eをそれぞれ受光し、その受光結果に応じてそれぞれ各受光信号を生成して、ヘッドアンプ126(図30)へ供給する。
さらに光検出器125は、受光部D1を縦方向から挟むように受光部D21及びD22が追加されると共に、受光部D1、D21及びD22から横方向へそれぞれ所定距離だけ離隔した箇所に受光部D31、D32及びD33が設けられている。
受光部D21は、縦方向に関して2分割された受光領域D21A及びD21Bを有している。受光領域D21A及びD21Bは、それぞれの受光量に応じた受光信号S21A及びS21Bを生成し、これらをヘッドアンプ126へ送出する。
受光部D22は、受光部D21と同様、縦方向に関して2分割された受光領域D22A及びD22Bを有している。受光領域D22A及びD22Bは、それぞれの受光量に応じた受光信号S22A及びS22Bを生成し、これらをヘッドアンプ126へ送出する。
この場合、光ディスク装置110では、光ディスク装置1の場合と同様に、信号処理部114によりウォブル信号SWBL1、フォーカスエラー信号SFE1及びトラッキングエラー信号STE1等を算出する。そして、これらの信号は、それぞれ対応する統括制御部112又はサーボ制御部113A等へ供給される。また信号処理部114は、再生RF信号SRF等も同様に算出する。
統括制御部112は、光ディスク装置1の統括制御部12と同様に、信号処理部114でウォブル信号SFE1から抽出されるプリフォーマットされた情報を取得し、その情報に基づいて、記録開始位置や記録・再生タイミング等を制御する。サーボ制御部113Aは、光ディスク装置1のサーボ制御部3Aと同様に、フォーカスエラー信号SFE1に基づいたフォーカス制御及びトラッキングエラー信号STE1に基づいたトラッキング制御を行う。
[ウォブル信号の切替]
この際、第6の実施形態による光ディスク110では、上記(5)式により算出されるウォブル信号SWBL1と、次の(10)式により算出されるウォブル信号SWBL2とを切替えることが可能である。なお、この(10)式によるウォブル信号の演算は、上記(5M)に示した関連技術にかかるウォブル信号演算式に対応する。
Figure 2010170604
…(10)
この切替を行うために、信号処理部114は、図33に示すような切替回路114Sを有することが望ましい。ここで、図33を参照しつつ、このウォブル信号の切替について詳しく説明する。
光ディスク装置110が有する信号処理部114のトラッキングエラー信号演算回路114Tと、ウォブル信号演算回路114Wと、切替回路114Sとの構成の例を、図33に示す。
図33に示すように、トラッキングエラー信号演算回路114Tは、図9Bに示した第1の実施形態のトラッキングエラー信号演算回路4Tに対応する第1トラッキングエラー信号演算回路114T1を有する。また、トラッキングエラー信号演算回路114Tは、図10Bに示した関連技術のトラッキングエラー信号演算回路4T−M、主プッシュプル演算回路4P−M及び副プッシュプル演算回路4P−Sにそれぞれ対応する第2トラッキングエラー信号演算回路114TM、主プッシュプル演算回路114PM及び副プッシュプル演算回路114PMを、更に有する。
そして、切替回路114Sは、ウォブル信号演算回路114Wがタッピングするプッシュプル信号を、第1トラッキングエラー信号演算回路114T1による信号と、主プッシュプル演算回路114PMによる信号との間で切替えることができる。従って、ウォブル信号演算回路114Wは、切替回路114Sにより、上記(5)式により演算されたウォブル信号SWBL1、又は、関連技術の(5M)式に対応する上記(10)式より演算されたウォブル信号SWBL2を選択的に生成することになる。
この切替回路114Sは、統括制御部112により制御される。
統括制御部112は、例えば、光ディスク100Bが単層光ディスクの場合には、ウォブル信号SWBL2が出力され、多層光ディスクの場合には、ウォブル信号SWBL1が出力されるように、切替回路114Sを制御してもよい。
単層光ディスクであれば、迷光による影響はほとんどなく、かつ、ホログラム素子123で回折された反射光ビームによる受光信号S2A及びS2Bよりも、回折されてない反射光ビームによる受光信号S1A〜S1Dの方が信号強度は強い。従って、この場合、単層光ディスクであれば、信号強度の強いウォブル信号SWBL2を使用することができ、プリフォーマットされた情報をより確実に生成することが可能となる。一方、多層光ディスクの場合には、ウォブル信号SWBL1を使用することにより、迷光の影響を低減させて、より確実にプリフォーマットされた情報を生成することが可能となる。
ただし、この際、統括制御部112は、[1−5.光ディスクの種類判別]で説明したように、光ディスクの種類を自動的に判定し、自動的に切替回路114Sを制御することも可能である。
なお、統括制御部112による切替回路114Sの制御は、この例に限定されるものではなく、例えば、光ディスク100の種類(例えば光ディスク100C及び100D)や光ディスク装置110の性質等を考慮して、適宜変更されてもよい。例えば、光ディスク装置110の性質や設計等によれば、使用するウォブル信号に制約を受けたり、利便性を考えるとウォブル信号を選択したい場合がある。第6の実施形態による光ピックアップ117によれば、このような場合にも利用者の利便性又は光ディスク装置110の性質や設計等を考慮したウォブル信号の切替が可能である。
また、図33に示すウォブル信号を切替える構成によれば、上記第1の実施形態の(1A)式によるトラッキングエラー信号STE1だけでなく、上記関連技術の(2M)式に相当する次の式(11)で演算されるトラッキングエラー信号STE2も生成できる。
Figure 2010170604
…(11)
従って、信号処理部114は、ウォブル信号だけでなく、トラッキングエラー信号も、第1の実施形態によるものと、関連技術によるものとの間で切替えることが可能である。ただし、この場合、関連技術で説明した回折光学素子(図示せず)がレーザダイオード11の下流に配置されることとなる。
[6−2−2.CD方式の光ディスク100Cへの光ビームの照射及び受光]
光ディスク100がCD方式の光ディスク100Cであった場合、光ディスク装置110の統括制御部112は、光ピックアップ117から、当該光ディスク100Cに適した波長の光ビームを照射させるようになされている。
因みに光ディスク100Cは、その規格上、記録層Yは1層のみとなっている。以下の説明では、便宜上、この記録層Yを対象記録層YTと呼ぶ。
光ピックアップ117のレーザダイオード131は、図34に示すように、波長約780[nm]の光ビームを出射するレーザチップ131Cと波長約660[nm]の光ビームを出射するレーザチップ131Dが所定の間隔u5だけ離隔した状態で設けられている。またレーザダイオード131は、光ビームLCがP偏光となるようにその取付角度等が調整されている。
実際上統括制御部112は、光源制御部120を制御することにより、レーザダイオード131のレーザチップ131Cから波長約780[nm]の赤外色レーザ光でなる光ビームLCを発散光として出射させ、グレーティング132へ入射させる。
グレーティング132(回折光学素子の一例)は、光ビームLCを回折させることにより、0次光でなる光ビームLCA、+1次光でなる光ビームLCB及び−1次光でなる光ビームLCCに分離し、これらをコリメータレンズ133へ入射させる。
この光ビームLCB及びLCCは、その光軸が光ビームLCAの光軸から僅かに離れた状態で光ビームLCAとほぼ平行に進行し、当該光ビームLCAと同様に収束・発散・反射等されることになる。このため、以下では光ビームLCAを中心に説明し、光ビームLCB及びLCCの説明については一部省略する。
コリメータレンズ133は、光ビームLCAを発散光から平行光に変換し、偏光プリズム121へ入射させる。
偏光プリズム121は、偏光方向に応じて透過率が相違する反射透過面121DCにより、P偏光の光ビームを約90%の割合で透過し残りを反射すると共に、S偏光の光ビームをほぼ100%の割合で反射する。また反射透過面121Bは、波長約660[nm]及び波長約780[nm]の光ビームに関して作用し、波長約405[nm]の光ビームに関しては作用せず通過させる。
実際上偏光プリズム121は、反射透過面121DCにより光ビームLCAを約90%の割合で透過させて1/4波長版134へ入射させると共に、残りの約10%を透過させてフロントモニタ光ビームLCMとしてフロントモニタ光検出器122へ入射させる。
フロントモニタ光検出器122は、フロントモニタ光ビームLBMの場合と同様、フロントモニタ光ビームLCAMを受光し、その光量に応じたフロントモニタ受光信号SFMを生成して光源制御部120へ供給する。これに応じて光源制御部120は、フロントモニタ受光信号SFMを基に、レーザダイオード131から出射する光ビームLCの光量が所望の光量となるようフィードバック制御するようになされている。
1/4波長板134は、1/4波長板15と同様、光ビームを直線偏光と円偏光との間で相互変換し得るようになされており、例えばP偏光でなる光ビームLCAを左円偏光に変換し、対物レンズ135へ入射させる。
対物レンズ135は、光ビームLCAを集光する。ここで統括制御部112は、フォーカス制御部113AFを介して、フォーカスアクチュエータ9Fにより対物レンズ135のフォーカス方向に関する位置を調整している。このため対物レンズ135は、光ビームLCAの焦点FCAを光ディスク100Cの対象記録層YTにおおよそ合わせるよう照射する。
このとき光ビームLCAは、対象記録層YTで反射されることにより反射光ビームLCARとなり、対物レンズ135へ入射される。また反射光ビームLCARは、円偏光における回転方向が反射時に反転されるため、右円偏光となる。
因みに光ビームLCB及びLCCは、それぞれ対物レンズ135により集光され、その焦点FCB及びFCCが焦点FCAから1/2トラックずつトラッキング方向へずれた位置に形成される。
すなわち光ビームLCAは、いわゆるメインビームとしてその焦点FCAが所望トラックに合うよう照射される。光ビームLCB及びLCCは、いわゆるサイドビームとしてそれぞれの焦点FCB及びFCCが所望トラックから1/2トラックずつ離隔した箇所に照射される。
このとき光ビームLCB及びLCCは、対象記録層YTにおいてそれぞれ反射され、反射光ビームLCBR及びLCCRとなる。反射光ビームLCBR及びLCCRは、それぞれの光軸が、光ビームLCAの反射光である反射光ビームLCARの光軸から僅かに離れた状態で、当該反射光ビームLCARとほぼ平行に進行していくことになる。なお、反射光ビームLCBR及びLCCRの説明についても、光ビームLCB及びLCCの場合と同様に一部省略する。
この後反射光ビームLCARは、反射光ビームLBRと同様、対物レンズ135により発散光から平行光に変換され、1/4波長板134により右円偏光からS偏光(直線偏光)へ変換され、さらに偏光プリズム121へ入射される。
偏光プリズム121は、S偏光でなる反射光ビームLCARを反射透過面121DCにおいて反射し、反射透過面121Bを透過させてホログラム素子123へ入射させる。
ホログラム素子123は、波長約780[nm]でなる反射光ビームLCARを少なくとも0次光及び1次光に分離し、アナモルフィックレンズ124へ入射させる。
なお、ホログラム素子123により回折された反射光ビームLCARの0次光以外の成分については、最終的にはCD方式の信号検出に関わる受光部D1、D21及びD22には照射されないため、以下では説明を省略する。ホログラム素子123により回折された反射光ビームLCBR及びLCCRの0次光以外の成分についても同様に省略する。
アナモルフィックレンズ124は、反射光ビームLCARをメイン反射光ビームとして集光すると共に非点収差を持たせ、光検出器125へ照射する。このとき反射光ビームLCBR及びLCCRもそれぞれサブ反射光ビームとして集光される。
光検出器125は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより反射光ビームLCARを受光し、その受光結果に応じてそれぞれ受光信号S1A〜S1Dを生成して、ヘッドアンプ126へ供給する。
また光検出器125は、受光部D21により反射光ビームLCBRを受光し、その受光結果に応じて受光信号S21A及びS21Bを生成して、これらをヘッドアンプ126へ送出する。
これと同様に光検出器125は、受光部D22により反射光ビームLCCRを受光し、その受光結果に応じて受光信号S22A及びS22Bを生成して、これらをヘッドアンプ126へ送出する。
ヘッドアンプ126は、ヘッドアンプ22と同様、各受光信号をそれぞれ増幅し、信号処理部114へ供給する。
信号処理部114のトラッキングエラー信号演算回路114Tは、所定の係数δを用い次の(12)式に従った演算を行うことにより、DPP(Differential Push Pull)法に従ったトラッキングエラー信号STE2を算出する。
Figure 2010170604
…(12)
信号処理部114は、このトラッキングエラー信号STE2をサーボ制御部113Aのトラッキング制御部113ATへ供給する。
サーボ制御部113Aのトラッキング制御部113ATは、トラッキングエラー信号STE2を基にトラッキング駆動信号STD2を生成し、これをトラッキングアクチュエータ9Tへ供給する。トラッキングアクチュエータ9Tは、トラッキング駆動信号STD2に基づき対物レンズ135をトラッキング方向へ駆動する。かくしてサーボ制御部113Aは、DPP法によるトラッキング制御を行う。
またサーボ制御部113Aは、光ディスク装置1のサーボ制御部3Aと同様に、非点収差法に従ってフォーカスエラー信号SFE1を算出し、これに基づいたフォーカス制御を行う。
さらに信号処理部114の再生信号演算回路114Rは、第1の実施形態と同様、上述した(4)式に従って受光信号S1A〜S1Dを加算することにより再生RF信号SRFを算出する。
そして信号処理部114のウォブル信号演算回路114Wは、上記(10)式に従った演算を行うか、その演算結果をタッピングすることにより、ウォブル信号SWBL2を生成する。そして、ウォブル信号演算回路114Wは、ウォブル信号SWBL2からアドレス情報等のプリフォーマットされた情報を生成して、統括制御部112に供給する。統括制御部112は、光ディスク装置1の統括制御部12と同様に、信号処理部114でウォブル信号から抽出されるプリフォーマットされた情報を取得し、その情報に基づいて、記録開始位置や記録・再生タイミング等を制御する。なお、この(10)式によるウォブル信号の演算は、上記(5M)に示した関連技術にかかるウォブル信号演算式に対応する。
このように光ディスク装置110の光ピックアップ117では、光検出器125の受光部D1により、BD方式の光ディスク100Bによる反射光ビームLBR0及びCD方式の光ディスク100Cによる反射光ビームLCARの双方を受光することができる。
[6−2−3.DVD方式の光ディスク100Dへの光ビームの照射及び受光]
光ディスク100がDVD方式の光ディスク100Dであった場合、光ディスク装置110の統括制御部112は、光ピックアップ117から、当該光ディスク100Dに適した波長の光ビームを照射させる。
実際上統括制御部112は、光源制御部120を制御することにより、レーザダイオード131のレーザチップ131Dから波長約660[nm]の赤色レーザ光でなる光ビームLCを発散光として出射させ、グレーティング132へ入射させる。
この光ビームLDは、光ビームLCと発光点が距離u5だけ離隔していることから、光ビームLCの光軸から僅かに離隔した光軸に沿って進行することになる。
グレーティング132は、光ビームLDを回折させることにより、0次光でなる光ビームLDA、+1次光でなる光ビームLDB及び−1次光でなる光ビームLDCに分離し、これらをコリメータレンズ133へ入射させる。
この光ビームLDB及びLDCは、光ビームLCB及びLCCの場合と同様、その光軸が光ビームLDAの光軸から僅かに離れた状態で光ビームLDAとほぼ平行に進行し、当該光ビームLDAと同様に収束・発散・反射等されることになる。このため、以下では光ビームLDAを中心に説明し、光ビームLDB及びLDCの説明については一部省略する。
光ビームLDA、LDB及びLDCは、それぞれ光ビームLCA、LCB及びLCCと同様に、偏光プリズム121及び1/4波長版134を介して対物レンズ135に入射され、光ディスク100Dの対象記録層YTに焦点を合わせて集光される。
このとき光ビームLDA、LDB及びLDCは、光ビームLCA、LCB及びLCCの場合と同様、対象記録層YTにおいてそれぞれ反射され、反射光ビームLDAR、LDBR及びLDCRとなる。
反射光ビームLDBR及びLDCRは、それぞれの光軸が反射光ビームLDARの光軸から僅かに離れた状態で、当該反射光ビームLDARとほぼ平行に進行していく。なお、反射光ビームLDBR及びLDCRの説明についても、光ビームLCB及びLCCの場合と同様に一部省略する。
この後反射光ビームLDARは、反射光ビームLCARと同様、対物レンズ135により発散光から平行光に変換され、1/4波長板134により右円偏光からS偏光(直線偏光)へ変換され、さらに偏光プリズム121へ入射される。
偏光プリズム121は、S偏光でなる反射光ビームLDARを反射透過面121DCにおいて反射し、反射透過面121Bを透過させてホログラム素子123へ入射させる。
ホログラム素子123は、波長約660[nm]でなる反射光ビームLDARを少なくとも0次光及び1次光に分離し、アナモルフィックレンズ124へ入射させる。
なお、ホログラム素子123により回折された反射光ビームLDARの0次光以外の成分については、最終的にはDVD方式の信号検出に関わる受光部D31〜D33には照射されないため、以下では説明を省略する。ホログラム素子123により回折された反射光ビームLDBR及びLDCRについても同様に省略する。
アナモルフィックレンズ124は、反射光ビームLDARを集光すると共に非点収差を持たせ、光検出器125へ照射する。このとき反射光ビームLDBR及びLDCRもそれぞれ集光される。
光検出器125の受光部D1は、レーザダイオード131のレーザチップ131Cを光源とする反射光ビームLCAの照射位置に合わせてある。このため、当該レーザチップ131Cから所定の距離u5だけ離隔したレーザチップ131Dを光源とする反射光ビームLDAは、当該受光部D1から所定の距離u6だけ離隔した箇所、すなわち受光部D31上に照射される。因みに距離u6は、距離u5及び光ピックアップ117における光学設計等を基に定められる値となる。
光検出器125は、受光部D31の受光領域D31A〜D31Dにより反射光ビームLDARを受光し、その受光結果に応じてそれぞれ受光信号S31A〜S31Dを生成して、ヘッドアンプ126へ供給する。
また光検出器125は、受光部D32の受光領域D32A及びD32Bにより反射光ビームLDBRを受光し、その受光結果に応じて受光信号S32A及びS32Bを生成して、これらをヘッドアンプ126へ送出する。
これと同様に光検出器125は、受光部D33の受光領域D33A及びD33Bにより反射光ビームLDCRを受光し、その受光結果に応じて受光信号S33A及びS33Bを生成して、これらをヘッドアンプ126へ送出する。ヘッドアンプ126は、各受光信号をそれぞれ増幅して信号処理部114へ供給する。
信号処理部114のトラッキングエラー信号演算回路114Tは、上述した(12)式と対応する(13)式に従った演算を行うことにより、DPP法に従ったトラッキングエラー信号STE2を算出する。そして、トラッキングエラー信号演算回路114Tは、このトラッキングエラー信号STE2をサーボ制御部113Aのトラッキング制御部113ATへ供給する。
Figure 2010170604
…(13)
信号処理部114は、このトラッキングエラー信号STE2をサーボ制御部113Aのトラッキング制御部113ATへ供給する。
サーボ制御部113Aのトラッキング制御部113ATは、トラッキングエラー信号STE2を基にトラッキング駆動信号STD2を生成し、これをトラッキングアクチュエータ9Tへ供給する。トラッキングアクチュエータ9Tは、トラッキング駆動信号STD2に基づき対物レンズ135をトラッキング方向へ駆動する。かくしてサーボ制御部113Aは、DPP法によるトラッキング制御を行う。
またサーボ制御部113Aは、非点収差法に従ってフォーカスエラー信号SFE1を算出し、これに基づいたフォーカス制御を行うようになされている。
さらに信号処理部114の再生信号演算回路114Rは、上述した(4)式に従って受光信号S31A〜S31Dを加算することにより再生RF信号SRFを算出する。
そして信号処理部114のウォブル信号演算回路114Wは、上記(10)式に対応する次の(14)式に従った演算を行うか、その演算結果をタッピングすることにより、ウォブル信号SWBL2を生成する。そして、ウォブル信号演算回路114Wは、ウォブル信号SWBL2からアドレス情報等のプリフォーマットされた情報を生成して、統括制御部112に供給する。統括制御部112は、光ディスク装置1の統括制御部12と同様に、信号処理部114でウォブル信号から抽出されるプリフォーマットされた情報を取得し、その情報に基づいて、記録開始位置や記録・再生タイミング等を制御する。なお、この(14)式によるウォブル信号の演算は、上記(5M)に示した関連技術にかかるウォブル信号演算式に対応する。
Figure 2010170604
…(14)
このように光ディスク装置110の光ピックアップ117では、光検出器125の受光部D31、D32及びD33により、DVD方式の光ディスク100Dによる反射光ビームLDAR、LDBR及びLDCRをそれぞれ受光することができる。
[6−3.動作及び効果]
[6−3−1.動作]
以上の構成において、光ディスク装置110の光ピックアップ117は、光ディスク100がBD方式の光ディスク100Bであった場合、光検出器125により、第1の実施形態における光検出器19と同様に各受光信号を生成する。
これにより光ディスク装置110は、第1の実施形態と同様、層間迷光ビームLNの影響を受けることなく、アドレス情報等を抽出し、かつ、フォーカス制御及びトラッキング制御を行うことができる。
一方、光ディスク装置110の光ピックアップ117は、光ディスク100がCD方式の光ディスク100Cであった場合、グレーティング132により光ビームLCを0次光及び±1次光に分離する。そして、光ピックアップ117は、0次光及び±1次光のそれぞれを光ディスク100Cの対象記録層YTにより反射させる。
さらに光ピックアップ117は、光検出器125の受光部D1、D21及びD22により反射光ビームLCAR、LCBR及びLCCRをそれぞれ受光し、受光信号をそれぞれ生成する。
信号処理部114は、関連技術による3ビームプッシュプル法によりウォブル信号SWBL2を生成し、そのウォブル信号SWBL2からプリフォーマットされた情報を抽出して、統括制御部112に提供する。統括制御部112は、その情報に基づき記録開始位置や記録・再生タイミング等を制御する。
更に信号処理部114は、DPP法に従い受光信号を用いてトラッキングエラー信号STE2を算出し、これをサーボ制御部113Aへ供給する。サーボ制御部113Aは、トラッキングエラー信号STE2に基づきトラッキング制御を行う。
[6−3−2.効果]
従って光ディスク装置110は、光ピックアップ117の光検出器125において、第1の実施形態における光検出器19に受光部D21及びD22を追加した構成とすることにより、DPP法に対応した受光信号を生成することができる。
すなわち光ディスク装置110では、光ディスク100がBD方式又はCD方式のいずれの場合であっても、光検出器125の受光部D1による受光信号S1A〜S1Dを用いて、ウォブル信号SWBL2を生成することができる。そして、更に光ディスク装置110では、このような場合でも、同様にフォーカスエラー信号SFE1又は再生RF信号SRFを生成することができる。更に、光ディスク100がBD方式の場合、光検出器125の受光部D2による受光信号S2A及びS2Bを用いて、ウォブル信号SWBL1を生成することもできる。
このとき光検出器125は、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dにより反射光ビームLBRS0及び反射光ビームLCRAの双方を受光することができる。これにより光ディスク装置110では、両者をそれぞれ独立した受光領域により受光する場合と比較して、光検出器125の小型化を図ることができ、ヘッドアンプ126内のアンプ回路数を削減することができる。
また光ディスク装置110は、レーザダイオード131においてレーザチップ131C及び131Dを間隔u5だけ離隔させる。そして、光ディスク装置110は、光検出器125において受光部D1、D21及びD22と受光部D31、D32及びD33との中心同士がそれぞれ間隔u6だけ離隔している。
これにより光ディスク装置110は、1個の光検出器125によりBD方式、DVD方式及びCD方式それぞれの反射光ビームを受光することができ、部品点数の削減や装置構成の小型化を図ることができる。
特にレーザダイオード131は、その製造工程により、レーザチップ131D及び131Cの間隔のばらつきをほぼ皆無とすることができる。これにより光検出器125については、間隔u6をほぼ一定の値として設計することができる。
またホログラム素子123は、波長選択性を有することにより、波長約405[nm]でなる反射光ビームLBRを回折させることができる。それと共に、ホログラム素子123は、波長約660[nm]でなる反射光ビームLDAR、LDBR及びLDCR並びに波長約780[nm]でなる反射光ビームLCAR、LCBR及びLCCRをいずれも回折させずに透過させることができる。
すなわちホログラム素子123は、反射光ビームLDAR、LDBR及びLDCR並びに反射光ビームLCAR、LCBR及びLCCRを不必要に回折させることがないため、光検出器125上に不必要な迷光を照射させずに済む。
さらに光ディスク装置110では、アナモルフィックレンズ124と光検出器125との間にホログラム素子123を設けず、当該ホログラム素子123をアナモルフィックレンズ124の手前に配置している。
一般に、アナモルフィックレンズ124等により反射光ビームLBRを集光させたとき、層間迷光ビームLN等も集光される。ここで、層間迷光ビームLNの焦点は、反射光ビームLBRの手前又は奥に形成されることになる。
ここで光ピックアップの構成としては、集光レンズの焦点距離等を考慮した上で小型化したい場合に、第1の実施形態のように、集光レンズ16と光検出器19との間にホログラム素子17を設ける構成も考えられる。
しかしながらこのような構成の場合、層間迷光ビームLNは、光ディスク100における層間隔等によっては、ホログラム素子17等のように介在する光学部品の表面付近や異なる素材の境界面付近で焦点を形成する可能性がある。
仮にホログラム素子17の表面に微少な異物が付着し、或いは傷付けられ、さらには気泡が混入していた場合、層間迷光ビームLNは小さく集光されているため、その大部分が遮られることになる。この状態でレンズシフトが生じると、層間迷光ビームLNがこれに連れて動くことになり、当該層間迷光ビームLNの透過・遮断状態が大幅に変化する。この結果、迷光パターンWの明るさが大きく変動され、各種受光信号に影響が生じるおそれがある。
これに対し光ディスク装置110では、アナモルフィックレンズ124と光検出器125との間における、層間迷光ビームLNの焦点が形成され得る位置に光学部品の表面や境界面等を何ら設けていないため、このような問題を未然に防止することができる。
また光ディスク装置110の場合、ホログラム素子123は、平行光である反射光ビームLBR等について回折作用を呈すれば良い。このためホログラム素子123は、収束光でなる当該反射光ビームLBRに対し回折作用を呈する場合と比較して、設計難易度や製造難易度を緩和することができる。さらに光ディスク装置110は、これと同様に、偏光プリズム121等の他の光学部品についても、平行光でなる光ビームに対し所定の作用を行い得れば良いため、収束光中に設けられる場合と比較してその設計難易度や製造難易度等を緩和することができる。
さらに光ディスク装置110では、第3の実施形態と同様、球面収差補正部64により光ビームLB及び反射光ビームLBRに生じる球面収差を補正するため、対物レンズ8から出射される光ビームLBの光量を変動させることなく安定化することができる。
以上の構成によれば、第6の実施形態による光ディスク装置110は、BD方式の光ディスク100Bについては第1の実施形態と同様に、アドレス情報や時間情報などのプリフォーマットされた情報を正確かつ安定して抽出することができる。この際、やはり層間迷光ビームの影響を殆ど受けることはない。更に、第6の実施形態による光ディスク装置110は、BD方式の光ディスク100Bについては第1の実施形態と同様に、トラッキング制御及びフォーカス制御を行うことができる。この際もやはり層間迷光ビームの影響を殆ど受けることはない。これに加えて光ディスク装置110は、DVD方式の光ディスク100D及びCD方式の光ディスク100Cについては、光検出器125の受光部D1、D21及びD22又は受光部D31、D32及びD33による受光結果を基に、ウォブル信号を生成できる。同様に、光ディスク装置110は、DPP法によるトラッキング制御を行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
<7.他の実施形態>
例えば、上述した第1の実施形態においては、反射光ビームLR1A及びLR1Bを縦方向、すなわち光ディスク100に形成されているトラック溝の像における走行方向と略平行な方向へ回折させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、反射光ビームLR1A及びLR1Bを他の方向へそれぞれ回折させるようにしても良い。この場合、少なくとも反射光ビームLR1C及びLR1Dと異なる方向であることが望ましく、また光検出器19の受光部D2を、当該他の方向と対応するよう設ければ良い。第2〜第6の実施形態においても同様である。
また上述した第1の実施形態においては、反射光ビームLR1C及びLR1Dを横方向、すなわち光ディスク100に形成されているトラック溝の像における走行方向と略直交する方向へ回折させるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、反射光ビームLR1C及びLR1Dを他の方向へそれぞれ回折させるようにしても良い。この場合、この場合、少なくとも反射光ビームLR1A及びLR1Bと異なる方向であることが望ましく、また光検出器19の受光部D3を、当該他の方向と対応するよう設ければ良い。第2〜第6の実施形態においても同様である。
さらに上述した第1の実施形態においては、光検出器19の受光部D2において、受光領域D2A及びD2Bを互いに縦方向に並べて配置するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば迷光パターンW1A及びW1B(図7(B))の形成範囲に入らないよう配置可能な場合に、受光領域D2A及びD2Bを互いに横方向や他の方向に並べて配置するようにしても良い。第2〜第6の実施形態においても同様である。この場合、ホログラム素子17における領域17A及び17Bにおける回折角度については、それぞれ適宜設定されていれば良い。
さらに上述した第1の実施形態においては、光検出器19の受光部D3において、受光領域D3C及びD3Dを互いに横方向に並べて配置するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限られない。例えば迷光パターンW1C1及びW1C2(図7(B))の形成範囲に入らず、且つ迷光パターンW1D1及びW1D2の形成範囲に入らないよう配置可能な場合に、受光領域D3C及びD3Dを互いに縦方向や他の方向に並べて配置するようにしても良い。この場合、ホログラム素子17における領域17C1及び17C2並びに領域17D1及び17D2における回折角度については、それぞれ適宜設定されていれば良い。
さらに上述した第1の実施形態においては、反射光ビームLR1A及びLR1Bを図5及び図6等における下方向へ回折させ、受光部D2を基準点Pの下側に設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば反射光ビームLR1A及びLR1Bを図5及び図6等における上方向へ回折させ、受光部D2を基準点Pの上側に設けるようにしても良い。また、例えば反射光ビームLR1Aを上方向へ、反射光ビームLR1Bを下方向へそれぞれ回折させ、受光領域D2Aを基準点Pの上側に設け、受光領域D2Bを基準点Pの下側に設けるようにしても良い。第2〜第6の実施形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施形態においては、反射光ビームLR1C1、LR1C2、LR1D1及びLR1D2を図5及び図6等における左方向へ回折させ、受光部D3を基準点Pの左側に設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば反射光ビームLR1C1、LR1C2、LR1D1及びLR1D2を図5及び図6等における右方向へ回折させ、受光部D2を基準点Pの右側に設けるようにしても良い。また、例えば反射光ビームLR1C1及びLR1C2を左方向へ、反射光ビームLR1D1及びLR1D2を右方向へそれぞれ回折させ、受光領域D3Cを基準点Pの左側に設け、受光領域D3Dを基準点Pの右側に設けるようにしても良い。第2〜第6の実施形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施形態においては、光検出器19の受光部D2及びD3を、対象記録層YTから最も離隔した記録層Yによる層間迷光ビームLNがホログラム素子17により回折されたときの0次光ビームの照射範囲外に配置する場合について述べた。つまり、迷光検出器19の受光部D2及びD3を、光パターンW30(図7(A))の形成範囲外に配置するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば迷光パターンW30による影響を無視し得るような場合に、光検出器19における当該迷光パターンW30の形成範囲内にD2及びD3を配置するようにしても良い。第2〜第6の実施形態においても同様である。特に第3及び第4の実施形態においては、受光部D11及びD12についても同様である。
さらに上述した第1の実施形態においては、光検出器19における受光部D4の受光領域D4A、D4B、D4C及びD4Dを、受光部D1の受光領域D1A〜D1Dを約45度回転させたような形状とした。
しかしながら本発明はこれに限らず、当該受光部D4及び各受光領域D4A〜D4Dが種々の形状であっても良く、さらには任意数の受光領域に分割されていても良い。この場合、要は種々の演算処理により光検出器19の取付角度を算出し得るような受光信号を生成し得れば良い。
さらに上述した第1の実施形態においては、受光部D4により反射光ビームLR1Eを検出し、その検出結果を基に光検出器19の取付角度調整に用いるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、設計精度により取付角度の調整が不要の場合や他の手法により取付角度の調整を行い得る場合等に、受光部D4における受光信号を何ら用いないようにし、或いは当該受光部D4を省略しても良い。
さらに上述した第1の実施形態においては、各領域17A〜17Eにいわゆるバイナリ型のホログラムを形成するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、各領域17A〜17Eにいわゆるブレーズ型のホログラムを形成するようにしても良い。これにより、1次回折光の利用効率を高めることができる。第2〜第6の実施形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施形態においては、反射光ビームLR1A〜LR1Eをそれぞれ光検出器19に焦点を結ぶよう照射する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、反射光ビームLR1A〜LR1Eが光検出器19において焦点を結んだ状態とならなくとも良い。この場合、受光領域D2A、D2B、D3C及びD3D等において各反射光ビームを漏れなく受光し得れば良い。第2〜第6の実施形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施形態においては、図5に示したように、受光部D1において、受光領域D1A〜D1Dを略正方形と見なしたときの対角線の延長線上に相当する箇所に、それぞれ略正方形状でなる4個の迷光受光領域D1P〜D1Sを設けた。
しかしながら本発明はこれに限らず、各迷光受光領域D1P〜D1Sを受光領域D1A〜D1Dの周囲における任意の箇所に配置し、或いは各迷光受光領域D1P〜D1Sを種々の形状や大きさとし、さらには任意数の迷光受光領域を設けるようにしても良い。この場合、迷光受光領域の位置、形状や面積等に応じて(1B)式の係数k等を適宜設定すれば良い。
また、トラッキングエラー信号STE1において迷光による影響を無視できる場合には、光検出器19の受光部D2における迷光受光領域D2P及びD2Q並びに受光部D3における迷光受光領域D3R及びD3Sを省略しても良い。この場合、(2A)式に示したように、(2B)式の後半部分を省略することができる。
さらに、フォーカスエラー信号SFE1において迷光による影響を無視できる場合には、光検出器19の受光部D1における迷光受光領域D1P〜D1Sを省略しても良い。この場合、(1A)式に示したように、(1B)式の後半部分を省略することができる。
さらに上述した第1の実施形態においては、迷光受光領域D1P〜D1Sにより生成する受光信号S1P〜S1Sを基に、光ディスク100が記録層Yを1層のみ有しているか否かを判別するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、迷光パターンWを形成する層間迷光ビームLNが光ディスク100において反射された際の、対象記録層YTから記録層Yまでの距離に応じて迷光パターンWの有無が変化する箇所に迷光受光領域を追加しても良い。この場合、例えば迷光パターンW30(図7(A))がかかるものの迷光パターンW10(図7(B))がかからない箇所が考えられる。
これにより光ディスク装置1は、信号処理部4のメディア判別信号演算回路4Mにおいて、当該追加した迷光受光領域により生成した受光信号を基に、光ディスク100における記録層Yの数を判別することができる。
さらに上述した第1の実施形態においては、シリンドリカルレンズ18を光検出器19から離隔して配置した。そして、ホログラム素子17により、反射光ビームLRの回折時に、シリンドリカルレンズ18により与えられる非点収差と逆の光学特性を予め持たせる場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば図35及び図36に示すように、シリンドリカルレンズ18に代わる光学素子142を光検出器19に近接して設けるようにしても良い。この光学素子142は、0次光でなる反射光ビームLR0の通過部分にのみシリンドリカルレンズ18と同様の効果を有するレンズ面142Sが形成されている。
これにより光学素子141は、1次光でなる反射光ビームLR1A等に不要な非点収差を持たせてしまうことがない。またこの場合、ホログラム素子141は、ホログラム素子17のように反射光ビームLRを回折させる際に非点収差と逆の光学特性を予め与える必要がないため、その設計上の制約が緩和されることになる。第2〜第5の実施形態についても同様である。
さらに上述した第6の実施形態においては、光ディスク装置110がBD方式の光ディスク100B、DVD方式の光ディスク100D及びCD方式の光ディスク100Cに対応するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばDVD方式の光ディスク100Dに対応し得ないようにしても良い。この場合、光ピックアップ117のレーザダイオード131からレーザチップ131Dを省略することができ、また図37に示すように、光検出器125から受光部D31、D32及びD33を省略することができる。
さらに上述した第6の実施形態においては、グレーティング132並びにコリメータレンズ132及び133をそれぞれ個別に設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば図30と一部対応する図38に示すように、光ピックアップ150において、グレーティング132並びにコリメータレンズ12及び133の機能を一体化した一体型コリメータレンズ151を用いるようにしても良い。
この場合、一体型コリメータレンズ151は、光ビームLD及びLCが通過する部分にグレーティング132と同等の機能を有する回折格子151Sにより、当該光ビームLD及びLCをそれぞれ分離することができる。
またホログラム素子123及びアナモルフィックレンズ124(図30)についても、それぞれ個別に設ける以外にも、図38に示すように、当該ホログラム素子123及び当該アナモルフィックレンズ124の機能を一体化したホログラム一体型アナモルフィックレンズ152を用いるようにしても良い。
この場合、反射光ビームの出射面にホログラム素子123と同様の機能を有するホログラム152Sにより、反射光ビームを領域ごとに回折させることができる。
これにより光ピックアップ150は、光ピックアップ117と比較して、部品点数を削減でき、製造工数や調整工数の削減を図ることができる。
さらに上述した第1の実施形態においては、集光レンズ16と光検出器19との間にホログラム素子17を設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、第6の実施形態と同様、偏光ビームスプリッタ13と集光レンズ16との間や、偏光ビームスプリッタ13と1/4波長板15との間にホログラム素子17を設けるようにしても良い。後者の場合、ホログラム素子17を偏光ホログラム素子として反射光ビームLRのみに作用するようにすることが考えられる。
或いは、光ピックアップ150のホログラム一体型アナモルフィックレンズ152のように、集光レンズ16の出射面にホログラム素子17と同様の機能を有するホログラムを形成するようにしても良い。
さらに上述した第6の実施形態においては、アナモルフィックレンズ124及び光検出器125等を特に密封せずに設置するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えばアナモルフィックレンズ124から光検出器125までの間等、少なくとも光検出器125から(9)式により算出される間隔u7に至るまでの空間を密封するようにしても良い。これにより、異物等によって層間迷光ビームLNが部分的に遮断されることを未然に防止することができる。
さらに上述した第6の実施形態においては、ホログラム素子123が波長780[nm]でなる光ビームLCを回折させるようにした場合について述べた。しかしながら本発明では、ホログラム素子123に波長選択性を持たせることにより、反射光ビームLCAR〜LCCR及びLDAR〜LDCRをそのまま透過させるようにしても良い。
さらに上述した第1の実施形態においては、図4に示したように、ホログラム素子17における領域17A及び領域17Eの境界線と、領域17B及び領域17Eの境界線とをそれぞれ直線状とする場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば図4と対応する図39(A)及び(B)に示すように、これらの境界線を曲線状としたホログラム素子161を用いるようにしても良い。更に、折れ線状としたホログラム素子162等、当該境界線が種々の形状でなるホログラム素子を用いるようにしても良い。第2〜第6の実施形態においても同様である。
さらに上述した第3〜第6の実施形態においては、球面収差補正部64を凸レンズの固定レンズ64Fと凹レンズの可動レンズ64Mとにより、いわゆるガリレオ式のビームエクスパンダとして構成する場合について述べた(図14、図21、図30)。
しかしながら本発明はこれに限らない。例えば図40に示すように、球面収差補正部64に代わる球面収差補正部170として、いずれも凸レンズでなる固定レンズ170Fと可動レンズ170Mとにより、いわゆるケプラー式のビームエクスパンダとして構成するようにしても良い。
この場合、さらに光ビームの焦点付近にスリット170Sを設けることにより、層間迷光ビームの大部分を効果的に遮断することができ、光検出器125上に形成される迷光パターンWを縮小させることができる。
これにより、例えば光検出器125上における受光部D1から受光部D2、D3及びD4間での間隔を狭めて小型化することも可能となる。またホログラム素子69については、反射光ビームLBRの回折角度を小さくすることができるので、格子ピッチを比較的大きくすることができ、設計上の制約を緩和できる。
さらに上述した第1の実施形態においては、ヘッドアンプ22内の複数のアンプ回路により受光信号S1A〜S1Dをそれぞれ増幅してから(4)式に従って加算することにより、再生RF信号SRFを算出するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば受光信号S1A〜S1Dを(4)式に従って加算してからヘッドアンプ22内の単一のアンプ回路により増幅して再生RF信号SRFを生成するようにしても良い。この場合、利用するアンプ回路の数を削減することができるので、アンプ回路により重畳され得るアンプノイズを低減することが可能となる。
また、例えば(1A)式及び(1B)式における(S1A+S1C)や(S1B+S1D)等の加算演算等についても、当該加算演算後にアンプ回路によって増幅するようにしても良い。他の演算式及び第2〜第6の実施形態についても同様である。
さらに上述した第1の実施形態においては、光ディスク装置1が光ディスク100に対し情報の記録処理及び再生処理の双方を行い得るようにした場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、例えば光ディスク100の再生処理のみを行い得る光ディスク装置に本発明を適用するようにしても良い。第2〜第6の実施形態についても同様である。さらに第6の実施形態においては、例えばBD方式の光ディスク100Dについては再生処理のみを行い、DVD方式の光ディスク100D及びCD方式の光ディスク100Cについては記録処理及び再生処理の双方を行い得るようにする等しても良い。
さらに上述した実施形態においては、光源としてのレーザダイオード11と、対物レンズとしての対物レンズ8と、レンズ移動部としての2軸アクチュエータ9と、集光レンズとしての集光レンズ16と、ホログラム素子としてのホログラム素子17と、光検出器としての光検出器19とによって光ピックアップとしての光ピックアップ7を構成する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる光源と、対物レンズと、レンズ移動部と、集光レンズと、ホログラム素子と、光検出器とによって光ピックアップを構成するようにしても良い。
さらに上述した実施形態においては、光源としてのレーザダイオード11と、対物レンズとしての対物レンズ8と、レンズ移動部としての2軸アクチュエータ9と、集光レンズとしての集光レンズ16と、ホログラム素子としてのホログラム素子17と、光検出器としての光検出器19と、信号処理部としての信号処理部4と、サーボ制御部としてのサーボ制御部3Aとによって光ディスク装置としての光ディスク装置1を構成する場合について述べた。
しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の回路構成でなる光源と、対物レンズと、レンズ移動部と、集光レンズと、ホログラム素子と、光検出器と、信号処理部と、サーボ制御部とによって光ディスク装置を構成するようにしても良い。
また、上記各実施形態で説明した統括制御部2等、信号処理部4等、サーボ制御部3A等、光源制御部21等における処理は、専用のハードウエア(演算回路等)により実行させてもよいが、ソフトウエアにより実行させてもよい。一連の処理をソフトウエアにより行う場合、図41に示すような汎用又は専用のコンピュータ900にプログラムを実行させることにより、上記の一連の処理を実現することができる。
図41は、プログラムを実行することにより一連の処理を実現するコンピュータ900の構成例を説明するための説明図である。一連の処理を行うプログラムのコンピュータ900による実行について説明すれば、以下のようになる。
図41に示すように、コンピュータ900は、例えば、バス901及びバス902と、ブリッジ903と、CPU(Central Processing Unit)904と、記録装置と、入出力インターフェイス907と、入力装置908と、出力装置909と、ドライブ912と、通信装置914となどを有する。これらの各構成は、ブリッジ903により接続されたバス901及びバス902や、入出力インターフェイス907等を介して相互に情報を伝達可能に接続されている。
プログラムは、例えば、記録装置の一例である、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージ装置911・ROM(Read Only Memory)905・RAM(Random Access Memory)906等に記録しておくことがきる。
また、プログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD(Compact Disc)・MO(Magneto Optical)ディスク・DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体913に、一時的又は永続的に記録しておくこともできる。このようなリムーバブル記憶媒体913は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。これらのリムーバブル記憶媒体913に記録されたプログラムは、ドライブ912により読み出されて、入出力インターフェイス907・バス901,902等を介して上記の記録装置に記録されてもよい。
更に、プログラムは、例えば、ダウンロードサイト・他のコンピュータ・他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、プログラムは、LAN(Local Area Network)・インターネット等のネットワーク915を介して転送され、通信装置914がこのプログラムを受信する。そして、通信装置914が受信したプログラムは、入出力インターフェイス907・バス901,902等を介して上記の記録装置に記録されてもよい。
そして、CPU904が、上記の記録装置に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、上記の一連の処理が、実現される。この際、CPU904は、例えば、上記の記録装置からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM905に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU904は、例えば、プログラムを通信装置914やドライブ912を介して受信する場合、受信したプログラムを記録装置に記録せずに直接実行してもよい。
更に、CPU904は、必要に応じて、例えばマウス・キーボード・マイク(図示せず)等の入力装置908から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
そして、CPU904は、上記の一連の処理を実行した結果を、例えばモニタなどの表示装置・スピーカやヘッドホンなどの音声出力装置等の出力装置909から出力してもよい。更にCPU904は、必要に応じてこの処理結果を通信装置914から送信してもよく、上記の記録装置やリムーバブル記憶媒体913に記録させてもよい。
本発明は、映像や音声或いは種々のデータ等の情報を光ディスクに記録し、また当該光ディスクから当該情報を再生する光ディスク装置でも利用できる。
第1の実施形態による光ディスク装置の構成を示す略線図である。 第1の実施形態による光ピックアップの構成を示す略線図である。 光ディスクの記録層による光ビームの反射の説明に供する略線図である。 第1の実施形態によるホログラム素子の構成を示す略線図である。 第1の実施形態による光検出器の構成を示す略線図である。 第1の実施形態による光ビームの分離の様子を示す略線的斜視図である。 迷光パターンの形成(1)を示す略線図である。 迷光パターンの形成(2)を示す略線図である。 第1の実施形態によるフォーカスエラー信号演算回路の構成例を示す略線図である。 第1の実施形態によるトラッキングエラー信号演算回路及びウォブル信号演算回路の構成例を示す略線図である。 第1の実施形態による再生信号演算回路の構成例を示す略線図である。 関連技術による光検出器の構成を示す略線図である。 関連技術によるトラッキングエラー信号演算回路及びウォブル信号演算回路の構成例を示す略線図である。 第2の実施形態によるホログラム素子の構成を示す略線図である。 第2の実施形態による光ビームの分離の様子を示す略線的斜視図である。 第2の実施形態による光検出器の構成及び迷光パターンの形成を示す略線図である。 第3の実施形態による光ピックアップの構成を示す略線図である。 第3の実施形態による複合ホログラム素子の構成を示す略線図である。 偏光ホログラムの構成(1)を示す略線図である。 偏光ホログラムの構成(2)を示す略線図である。 第3の実施形態による光ビームの分離の様子を示す略線的斜視図である。 第3の実施形態による光検出器の構成を示す略線図である。 第3の実施形態による迷光パターンの形成を示す略線図である。 第4の実施形態による光ピックアップの構成を示す略線図である。 第4の実施形態による複合ホログラム素子の構成を示す略線図である。 偏光ホログラムの構成(3)を示す略線図である。 第4の実施形態による光ビームの分離の様子を示す略線的斜視図である。 第4の実施形態による光検出器の構成を示す略線図である。 第4の実施形態による迷光パターンの形成を示す略線図である。 第5の実施形態による光ピックアップの構成を示す略線図である。 第5の実施形態における光学素子の配置の説明に供する略線図である。 第6の実施形態による光ディスク装置の構成を示す略線図である。 第6の実施形態による光ピックアップの構成を示す略線図である。 第6の実施形態によるホログラム素子の構成を示す略線図である。 第6の実施形態による光検出器の構成を示す略線図である。 第1の実施形態によるトラッキングエラー信号演算回路及びウォブル信号演算回路の構成例を示す略線図である。 2波長レーザダイオードの構成を示す略線的斜視図である。 他の実施形態によるシリンドリカルレンズの構成(1)を示す略線図である。 他の実施形態によるシリンドリカルレンズの構成(2)を示す略線図である。 他の実施形態による光検出器の構成を示す略線図である。 他の実施形態による光ピックアップの構成を示す略線図である。 他の実施形態によるホログラム素子の構成を示す略線図である。 他の実施形態による球面収差補正部の構成を示す略線図である。 プログラムを実行することにより一連の処理を実現するコンピュータの構成例を説明するための説明図である。
1、30、50、70、110 光ディスク装置
2、112 統括制御部
3、53、113 駆動制御部
3A、53A、113A サーボ制御部
3AT、53AT、113AT トラッキング制御部
4、34、54、74、114 信号処理部
4T、54T、114T トラッキングエラー信号演算回路
4W ウォブル信号演算回路
7、37、57、77、117 光ピックアップ
8、135 対物レンズ
9 2軸アクチュエータ
9T フォーカスアクチュエータ
11、131 レーザダイオード
16 集光レンズ
17、47、123 ホログラム素子
17A、17B、17C1 領域
17C2、17D1、17D2、17E 領域
18 シリンドリカルレンズ
19、69、89、125 光検出器
67、87 複合ホログラム素子
67A 1/2波長板
67B、67C、87C 偏光ホログラム
100 光ディスク
114S 切替回路
Y 記録層
YT 対象記録層
D1、D2、D3、D4、D11、D12 受光領域群
D21、D22、D31、D32、D33 受光領域群
D2A、D2B、D3C、D3D 受光領域
S2A、S2B、S3C、S3D 受光信号
L1 光ビーム
LR 反射光ビーム
LN 層間迷光ビーム
W 迷光パターン
STE1、STE2 トラッキングエラー信号

Claims (14)

  1. 光ビームを出射する光源と、
    光ディスクに1又は2以上設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に前記光ビームを集光する対物レンズと、
    前記光ビームが前記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを集光する集光レンズと、
    前記反射光ビームを直進又は回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、第1領域により当該反射1次光ビームの一部を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、第2領域により当該反射1次光ビームの一部を前記第1方向へ回折させて第2ビームとするホログラム素子と、
    前記反射0次光ビームの照射位置における前記第1方向側にそれぞれ設けられた第1受光領域及び第2受光領域により、前記第1ビーム及び前記第2ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成する光検出器と、
    前記第1受光領域及び前記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、前記光ディスクのトラック溝に予め記録されたプリフォーマット情報を表すプリフォーマット信号を生成する信号処理部と、
    を有する、光ディスク装置。
  2. 前記光検出器は、前記反射0次光ビームの照射位置に設けられ複数の受光領域に分割された0次光受光部を有し、
    前記信号処理部は、
    前記プリフォーマット信号の生成に使用する受光信号として、前記0次光受光領域の複数の受光領域それぞれにより生成された受光信号、及び、前記第1受光領域及び前記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号のいずれかを一方を選択可能な切替回路を有し、
    前記切替回路が前記0次光受光領域の複数の受光領域それぞれにより生成された受光信号を選択した場合、当該受光信号を基に、前記プリフォーマット信号を生成可能である、請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記第1領域は、前記反射1次光ビームのうち前記トラック溝により回折された+1次光が含まれる部分に対応し、
    前記第2領域は、前記反射1次光ビームのうち前記トラック溝により回折された−1次光が含まれる部分に対応する、請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 前記光検出器は、前記光ビームの一部が前記光ディスクにおける前記対象記録層から最も離隔した他の記録層により反射されてなる層間迷光ビームが前記ホログラム素子を直進して生じた0次光ビームの照射範囲外に、前記第1受光領域及び前記第2受光領域が配置されている、請求項1〜3のいずれかに記載の光ディスク装置。
  5. 前記光検出器は、前記反射0次光ビームの照射位置に設けられ複数の受光領域に分割された0次光受光部を有し、
    前記信号処理部は、前記0次光受光領域の複数の受光領域それぞれにより生成された受光信号を基に、前記光ディスクのトラック溝に記録された情報を表す再生RF信号を生成する、請求項1に記載の光ディスク装置。
  6. 前記ホログラム素子は、前記第1領域及び前記第2領域において前記反射光ビームのほぼ全てを前記第1ビーム及び前記第2ビームとして回折させ、
    前記光検出器は、前記第1領域及び前記第2領域に相当する部分を含まない前記反射0次光ビームを前記0次光受光部により受光する、請求項5に記載の光ディスク装置。
  7. 前記ホログラム素子は、前記トラック溝の像における走行方向に略平行な方向を前記第1方向として前記第1ビーム及び前記第2ビームを進行させる、請求項1に記載の光ディスク装置。
  8. 前記ホログラム素子は、前記第1ビーム及び前記第2ビームにおける回折角度を互いに相違させて前記第1方向へそれぞれ進行させる、請求項1に記載の光ディスク装置。
  9. 前記光検出器は、前記光ビームの一部が前記光ディスクにおける前記対象記録層以外の他の前記記録層により反射されてなる層間迷光を受光する迷光受光領域が、前記第1受光領域及び前記第2受光領域の近傍に設けられている、請求項8に記載の光ディスク装置。
  10. 前記ホログラム素子は、前記反射1次光ビームのうち前記トラック溝により回折された+1次光及び−1次光が含まれず前記光ディスクの内周側に相当する部分に対応する第3領域により当該反射1次光ビームの一部を前記第1方向と相違する第2方向へ回折させて第3ビームとし、前記反射1次光ビームのうち前記トラック溝により回折された+1次光及び−1次光が含まれず前記光ディスクの外周側に相当する部分に対応する第4領域により当該反射1次光ビームの一部を前記第2方向へ回折させて第4ビームとし、
    前記光検出器は、前記反射0次光ビームの照射位置における前記第2方向側にそれぞれ設けられた第3受光領域及び第4受光領域により、前記第3ビーム及び前記第4ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成し、
    前記信号処理部は、前記第1受光領域、前記第2受光領域、前記第3受光領域及び前記第4受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、前記トラッキング方向に関する前記光ビームの焦点と前記トラック溝の中心線とのずれ量を表すトラッキングエラー信号を生成させ、
    前記光ディスク装置は、
    前記対物レンズを、前記対象記録層に螺旋状又は同心円状に形成されたトラック溝とほぼ直交するトラッキング方向へ移動させるレンズ移動部と、
    前記トラッキングエラー信号を基に前記レンズ移動部を介して前記対物レンズを前記トラッキング方向へ移動させるサーボ制御部と、
    を有する、請求項1に記載の光ディスク装置。
  11. 前記光ビームと異なる波長でなる第2光ビームを出射する第2光源と、
    前記第2光ビームをメイン光ビーム及び2本のサブ光ビームに分離する分離器と、
    前記トラック溝と異なる大きさでなる第2トラック溝が記録層に形成された第2光ディスクに対し、前記メイン光ビーム及び2本の前記サブ光ビームをそれぞれ集光することにより、前記第2トラック溝と直交する方向に関し前記メイン光ビームの焦点から内周側及び外周側にそれぞれ所定間隔だけ離隔して前記サブ光ビームの焦点をそれぞれ形成させる第2対物レンズと、
    を更に有し、
    前記レンズ移動部は、前記対物レンズ及び前記第2対物レンズを一体に移動させ、
    前記光検出器は、前記メイン光ビームが前記光ディスクにより反射されてなるメイン反射光ビームを前記0次光受光部により受光すると共に、前記サブ光ビームが前記光ディスクによりそれぞれ反射されてなるサブ反射光ビームを、前記反射0次光ビームの照射位置を挟んで対向する位置にそれぞれ設けられた第5受光領域及び第6受光領域によりそれぞれ受光する、請求項10に記載の光ディスク装置。
  12. 光ビームを出射する光源と、
    光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に前記光ビームを集光する対物レンズと、
    前記光ビームが前記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを集光する集光レンズと、
    前記反射光ビームを直進又は回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、第1領域により当該反射1次光ビームの一部を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、第2領域により当該反射1次光ビームの一部を前記第1方向へ回折させて第2ビームとするホログラム素子と、
    前記反射0次光ビームの照射位置における前記第1方向側にそれぞれ設けられた第1受光領域及び第2受光領域により、前記第1ビーム及び前記第2ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成する光検出器と、
    を有し、
    所定の信号処理部により、前記第1受光領域及び前記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、前記光ディスクのトラック溝に予め記録されたプリフォーマット情報を表すプリフォーマット信号を生成する、光ピックアップ。
  13. 光源により、光ビームを出射し、
    対物レンズにより、光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に前記光ビームを集光し、
    集光レンズにより、前記光ビームが前記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを集光し、
    ホログラム素子により、前記反射光ビームを直進又は回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、第1領域により当該反射1次光ビームの一部を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、第2領域により当該反射1次光ビームの一部を前記第1方向へ回折させて第2ビームとし、
    光検出器の、前記反射0次光ビームの照射位置における前記第1方向側にそれぞれ設けられた第1受光領域及び第2受光領域により、前記第1ビーム及び前記第2ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成し、
    信号処理部により、前記第1受光領域及び前記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、前記光ディスクのトラック溝に予め記録されたプリフォーマット情報を表すプリフォーマット信号を生成する、プリフォーマット信号生成方法。
  14. コンピュータに、
    光ビームを出射する光源と、光ディスクに複数設けられた記録層のうち対象とする対象記録層に前記光ビームを集光する対物レンズと、前記光ビームが前記光ディスクにより反射されてなる反射光ビームを集光する集光レンズと、前記反射光ビームを直進又は回折させて反射0次光ビーム及び反射1次光ビームに分離する際、第1領域により当該反射1次光ビームの一部を所定の第1方向へ回折させて第1ビームとし、第2領域により当該反射1次光ビームの一部を前記第1方向へ回折させて第2ビームとするホログラム素子と、前記反射0次光ビームの照射位置における前記第1方向側にそれぞれ設けられた第1受光領域及び第2受光領域により、前記第1ビーム及び前記第2ビームをそれぞれ受光して受光信号を生成する光検出器と、を有する光ピックアップを制御する制御機能と、
    前記第1受光領域及び前記第2受光領域によりそれぞれ生成された受光信号を基に、前記光ディスクのトラック溝に予め記録されたプリフォーマット情報を表すプリフォーマット信号を生成する信号処理機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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