JP2008287851A - 光ディスク装置及び光ピックアップ - Google Patents

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聡 石井
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Abstract

【課題】回折迷光の影響を抑制し得る。
【解決手段】光ディスク装置1は、反射光ビームL13を多段状に鋸歯形状の回折格子が形成されてなるブレーズドHOEとしての分割導光部47によって回折し、1次光ビームである分割光ビームL17C及びL17Dを受光する検出領域32C及び32Dと、反射光ビームL12の光軸の延長線を中心としたとき、検出領域32C及び32Dよりも遠方に設けられ、反射光ビームL14及びL15を第2の受光部としての検出領域32I及び32Lによって受光し、分割導光部47は、分割光ビームL17C及びL17Dを検出領域32C及び32Dに受光させつつ、強度の大きい高次の回折光ビームである回折迷光UMを第2の受光部である検出領域32I及び32Lに受光させないように導光領域47C及び47Dに設けられた回折格子の格子角度が設定されるようにした。
【選択図】図23

Description

本発明は光ピックアップ及び光ピックアップに関し、例えば複数の情報記録層を有する多層光ディスクに対して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置に適用して好適なものである。
従来、光ディスク装置においては、光ディスクに対して音楽コンテンツや映像コンテンツ、或いは各種データ等の情報を記録し、また当該光ディスクから当該情報を再生するようになされたものが広く普及している。
実際上、光ディスク装置は、光ディスクの信号記録層に同心円状又は螺旋状に形成されたトラックに対して書込用の光ビームを照射することにより、所定形状のピットを形成して情報の記録を行う。また光ディスク装置は、当該トラックに読出用の光ビームを照射してその反射光ビームを複数の検出領域に分割されたフォトディテクタで受光する。
光ディスク装置は、当該反射光ビームの受光量に応じて検出領域ごとに検出信号を生成すると共に、当該検出信号に基づいて信号記録層に記録された情報を読み出すための再生RF信号を生成することにより、情報の再生を行うようになされている。
このとき光ディスク装置は、検出信号に基づいて光ディスクの信号記録層に光ビームを合焦させるためのフォーカスエラー信号を生成し、当該フォーカスエラー信号を基に当該光ビームの焦点距離を制御して光ディスクの信号記録層に光ビームを合焦させる、いわゆるフォーカス制御を行うようになされている。
また光ディスク装置は、検出信号に基づいて所定の信号処理を施すことにより、光ビームの照射位置と所望のトラックとのずれ量に応じたトラッキングエラー信号を生成し、当該トラッキングエラー信号を基に当該光ビームの照射位置を制御して当該ずれ量を削減させる、いわゆるトラッキング制御を行うようになされている。
ところで光ディスク装置の中には、信号記録層を複数有するいわゆる多層ディスクに記録された情報を再生し得るようになされたものがある。この光ディスク装置では、目的とする情報が記録された信号記録層(以下、これを対象記録層と呼ぶ)に光ビームを合焦するように照射するものの、他の信号記録層によって光ビームの一部が反射され、当該他の信号記録層によって反射された不要な迷光(以下、これを層間迷光と呼ぶ)が発生する。
光ディスク装置は、反射光ビームと共に層間迷光をフォトディテクタで受光することになるため、当該層間迷光による成分が検出信号に含まれてしまい、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に影響を与えてしまう。
そこでフォトディテクタの近傍に迷光検出用フォトディテクタを設置して層間迷光による光量を表す迷光信号を生成し、当該迷光信号を検出信号から減算することにより、当該検出信号から層間迷光の影響を除去するようになされたものがある。
特開2005−353252公報
ところでかかる構成の光ディスク装置では、フォトディテクタにおける各検出領域と同一面積となる迷光検出用フォトディテクタを設置し、検出信号から迷光信号を単純に減算するようになされている。
しかしながらこの光ディスク装置では、迷光検出用フォトディテクタの面積が大きいため、特許文献1の図2に示すように、迷光検出量フォトディテクタの一部が層間迷光よりも外側に配置されることになり、このときフォトディテクタにおける層間迷光による受光量と、迷光検出用フォトディテクタにおける層間迷光の受光量とが大きく相違する可能性が生じる。
この場合光ディスク装置は、検出信号から層間迷光の影響を十分に除去できないという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、検出信号から高い精度で層間迷光の影響を除去し得る光ディスク装置及び光ピックアップを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の光ディスク装置においては、光源から出射した光ビームを、対物レンズを介して複数の情報記録層を有する光ディスクに対して照射する光ディスク装置において、光ビームを照射する対象となる対象記録層によって反射されてなる反射光ビームを受光して受光量に応じたメイン検出信号を生成するメインフォトディテクタと、メインフォトディテクタの近傍に設けられ、対象記録層以外の情報記録層によって反射されてなる層間迷光をメインフォトディテクタよりも小さい面積で層間迷光を受光することにより、メインフォトディテクタが受光する層間迷光と近い光強度でなる層間迷光のみを受光し、受光量に応じた迷光検出信号を生成する迷光用フォトディテクタと、迷光検出信号に所定の係数を乗算した乗算信号をメイン検出信号における層間迷光の光量とし、メイン検出信号から層間迷光の光量を除去する信号処理部とを設けるようにした。
これにより、迷光検出信号に基づいて高い精度でメイン検出信号における層間迷光の光量を算出することができる。
また本発明の光ピックアップにおいては、光源から出射した光ビームを、対物レンズを介して複数の情報記録層を有する光ディスクに対して照射する光ピックアップにおいて、光ビームを照射する対象となる対象記録層によって反射されてなる反射光ビームを受光して受光量に応じたメイン検出信号を生成するメインフォトディテクタと、メインフォトディテクタの近傍に設けられ、対象記録層以外の情報記録層によって反射されてなる層間迷光をメインフォトディテクタよりも小さい面積で層間迷光を受光することにより、メインフォトディテクタが受光する層間迷光と近い光強度でなる層間迷光のみを受光し、受光量に応じて生成される迷光信号が、所定の係数を乗算することによりメイン検出信号における層間迷光の光量として使用される迷光用フォトディテクタとを設けるようにした。
これにより、迷光検出信号に基づいて高い精度でメイン検出信号における層間迷光の光量を算出することができる。
本発明によれば、迷光検出信号に基づいて高い精度でメイン検出信号における層間迷光の光量を算出することができ、かくして検出信号から層間迷光の影響を十分に除去し得る光ディスク装置及び光ピックアップを実現できる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)第1の実施の形態
(1−1)光ディスク装置の構成
図1において、光ディスク装置1は、全体としてBD(Blu-ray Disc、登録商標)−RE(Rewritable)ディスクやBD−ROM(Read Only Memory)ディスク等でなる光ディスク100に対して音楽コンテンツ、映像コンテンツ又は各種データ等の情報を記録し、また当該光ディスク100から当該情報を再生するようになされている。
システムコントローラ11は、光ディスク装置1全体を統括制御するようになされており、光ディスク100が装填された状態で、操作部12より当該光ディスク100からの情報の再生命令を取得すると、当該光ディスク100の信号記録層に記録されている情報を特定するためのアドレス情報IAと共に、情報読出命令MRを駆動制御部13へ送出する。
駆動制御部13は、システムコントローラ11からの情報読出命令に応じて、スピンドルモータ14を制御することにより光ディスク100を所定の回転速度で回転させると共に、当該データ読出命令MR及びアドレス情報IAを基に送りモータ15を制御することにより、光ピックアップ20を当該光ディスク100の径方向に移動させ、当該光ディスク100の信号記録層におけるアドレス情報IAに応じたトラック(以下、これを所望トラックと呼ぶ)に光ビームを集光した状態で照射させる。
このとき光ピックアップ20は、光ディスク100に照射した光ビームが反射されてなる反射光ビームを受光し、その光量に応じた検出信号を生成し、信号処理部17へ送出する。
信号処理部17は、この検出信号に基づいて所望トラックに対する光ビームの照射位置のずれ量に応じたトラッキングエラー信号STEと光ディスク100の信号記録層に対する光ビームの焦点のずれ量に応じたフォーカスエラー信号SFEとを生成してこれらを駆動制御部13へ送出すると共に、当該検出信号を基に再生RF信号SRFを生成して信号変復調部18へ送出する。
駆動制御部13は、トラッキングエラー信号STE及びフォーカスエラー信号SFEに基づいたトラッキング制御信号CT及びフォーカス制御信号CFを生成し、これらを光ピックアップ20へ送出する。これに応じて光ピックアップ20は、トラッキング制御及びフォーカス制御を行い、光ビームの焦点を光ディスク100の所望トラックに合わせるようになされている。
信号変復調部18は、再生RF信号SRFに対して所定の復調処理や復号化処理等を施すことにより情報を再生し、これを外部機器(図示せず)へ送出する。
また光ディスク装置1は、信号変復調部18に入力された記録信号に対して所定の変調処理を施し、これを信号処理部17により記録用の信号に変換した後、光ピックアップ20から当該記録用の信号に応じた記録用ビームを出射させることにより、記録信号に応じた情報を光ディスク100に記録する。
このように光ディスク装置1は、光ピックアップ20から光ディスク100の信号記録層における所望トラックに対して焦点を合わせた光ビームを照射することにより、所望の情報を再生または記録し得るようになされている。
(1−2)光ピックアップの構成
図2に示すように、光ピックアップ20は、光集積素子21の内部から出射された出射光ビームL11(図示せず)を、コリメータレンズ22により平行光に変換し、1/4波長板23により直線偏光から円偏光に変換して立ち上げミラー24により光ディスク100(図示せず)が存在する鉛直前方向へ立ち上げ、対物レンズ25により当該出射光ビームL11を収束光に変換する。
そして光ピックアップ20は、アクチュエータなどでなる駆動部27によって光ディスク100の半径方向となるトラッキング方向及び当該光ディスク100と近接又は離隔するフォーカス方向に対物レンズ25を移動させることにより、当該光ディスク100における信号記録層上の所望トラックに合焦させる。
また光ピックアップ20は、光ディスク100の信号記録層において出射光ビームL11が反射された反射光ビームL12を対物レンズ25へ入射させて発散光から平行光に変換し、立ち上げミラー24により光集積素子21が設けられた下方向へ寝かせ、1/4波長板23により円偏光から直線偏光に変換しコリメータレンズ22により収束光に変換した後、当該光集積素子21へ入射させる。
(1−2−1)光集積素子における出射光ビームの光路
実際上、光集積素子21は、図3(A)に示すように、ベース部30を中心に構成されており、当該ベース部30の下面側に、レーザダイオード31が取り付けられるようになされている。
ベース部30の上側には、フォトディテクタ32が取り付けられると共に、スペーサ33が取り付けられ、その上側にそれぞれ薄板状に構成された板状部材34A〜34Dが積層されてなる偏光フィルタ部34が取り付けられ、さらにその上側に偏光プリズム35が取り付けられている。
図3(B)に示すように、偏光フィルタ部34の板状部材34A〜34Dには、各種ホログラムや波長板等が形成されている。偏光フィルタ部34には、各種ホログラムや波長板等が組み合わされることにより、1/2波長板39、特許文献2に記載された手法により出射光ビームL11の強度を減衰させる機能および強度分布を補正する機能を備えるアッテネータ部40、及び反射光ビームL12を通過する際の分割導光パターンを切り換える分割導光パターン切換部41が構成されている。
特開2002−260272公報
光集積素子21は、システムコントローラ11(図1)の制御に基づき、レーザダイオード31から出射光ビームL11を上方へ出射させ、ベース部30を上下に貫通するように設けられた貫通穴及びスペーサ33の内部に設けられた空洞部を通過させて、当該出射光ビームL11を偏光フィルタ部34へ入射させる。
このとき偏光フィルタ部34の板状部材34Aは、出射光ビームL11をそのまま通過させ、板状部材34Bに設けられた1/2波長板39により出射光ビームL11の偏光面を所定の角度だけ回転させて偏光方向を紙面左水平右方向とし、板状部材34Bと板状部材34Cとの間に設けられたアクティブ波長板42へ入射させる。
アクティブ波長板42は、液晶素子でなり、システムコントローラ11(図1)の制御に基づいて出射光ビームL11の中心から所定半径部分の領域における偏光面を所望の角度だけ回転させ、板状部材34Dの偏光ホログラム43へ入射させる。偏光ホログラム43は、出射光ビームL11における特定の方位の偏光成分でなる光ビームを回折させて偏光プリズム35へ入射させるようになされている。
ここで光集積素子21は、光ディスク100への信号の記録時に、アクティブ波長板42を通過する出射光ビームL11の中心から所定半径部分の領域の偏光面の相対的な回転を略0度(紙面左水平右方向に平行な方向)に調整する。このため光集積素子21は、偏光ホログラム43による回折を発生させず、偏光プリズム35の偏光面35Aにおいて出射光ビームL11の光量のほぼ全てを透過させ、当該光集積素子21の上方に配置されたコリメータレンズ22(図1)の方向へ出射することになる。これにより光集積素子21は、光ディスク100への信号の記録時に、レーザパワーを効率良く使用することができる。
また光集積素子21は、光ディスク100に記録された信号の読取時に、アクティブ波長板42を通過する出射光ビームL11の中心から所定半径部分の領域の偏光面に相対的な角度を与えるように調整する。このため光集積素子21は、出射光ビームL11のうち強度が強い中心部分のみを選択的に偏光ホログラム43により回折させ、回折された光ビームを偏光プリズム35の偏光面35Aにおいて反射させ、図の水平左方向に配置されたアッテネータ部動作確認用フォトディテクタ36に入射させる。さらに光集積素子21は、出射光ビームL11の中心部における強度を減衰させた状態で偏光プリズム35の偏光面35Aを透過させ、当該光集積素子21の上方に配置されたコリメータレンズ22(図2)の方向に出射させる。
これにより光集積素子21は、光ディスク100に記録された信号の読取時に、当該光ディスク100の記録面上で同一の読取パワーを発生させた場合におけるレーザダイオード31の出射パワーを上昇させ、レーザノイズを相対的に低減させることができると共に、出射光ビームL11の強度分布をより均一化して光ディスク100の記録面上における光スポットの集光性能を改善させることができる。
さらに、システムコントローラ11(図1)は、アッテネータ部動作確認用フォトディテクタ36に入射する光量を検出することにより、アクティブ波長板42の動作状態を監視している。これによりシステムコントローラ11は、アッテネータ部40により出射光量が減衰されている状態で光ディスク100に対して記録パワーの出射光ビームL11を照射させるといった、レーザダイオード31の出射光量の定格を超える動作が起きることを抑制し得るようになされている。
(1−2−2)光集積素子における反射光ビームの光路
一方、光集積素子21(図3(A))は、偏光プリズム35の上方から入射される反射光ビームL12を偏光面35A及び反射面35Bにおいてそれぞれ反射させることにより、当該反射光ビームL12を板状部材34Dに設けられたフォーカスサーボ用ホログラム44へ入射させる。
板状部材34D(図3(B))の下面側には、偏光ホログラム43に加えてフォーカスサーボ用ホログラム44が形成されている。このフォーカスサーボ用ホログラム44は、反射光ビームL12を0次光でなる反射光ビームL13、負のパワーが付与された+1次光でなる反射光ビームL14及び正のパワーが付与された−1次光でなる反射光ビームL15に分離させると共に、板状部材34Cへ入射させる。
板状部材34Bと板状部材34Cとの間には、アクティブ波長板42に加えて液晶素子でなるアクティブ波長板45が形成されている。アクティブ波長板45は、システムコントローラ11(図1)の制御に基づいて液晶セルへの印加電圧を変化させることにより、反射光ビームL13〜L15の偏光面を任意に回転させ、これを板状部材34Bへ入射させるようになされている。
すなわちアクティブ波長板45は、液晶セルへの印加電圧に応じて、例えば図の水平方向に偏光された反射光ビームL13〜L15を透過させるか、或いは図の鉛直方向(すなわち図の手前側又は奥側の方向)に偏光された反射光ビームL13〜L15を透過させるかを切り換えるようになされている。
板状部材34Bの下面側及び板状部材34Aの上面側には、偏光ホログラムでなる分割導光部46及び47が形成されている。
分割導光部46は、図4(A)に示すように、4つの導光領域46A〜46Dに分割されており、反射光ビームL13(図3(B))が当該分割導光部46を透過する際の透過断面R11を4つの透過断面R11A〜R11Dに分割するようになされている。
実際上、分割導光部46には、図5(A)に示すように、4つの導光領域46A〜46DにそれぞれブレーズドHOE(Holographic Optical Element)でなる偏光ホログラムが形成されており、反射光ビームL13(図3(B))を分割した分割光ビームL16A〜L16Dをそれぞれ水平左方向又は水平右方向へ回折させるようになされている。因みに分割導光部46は板状部材34Bの下面に形成されているが、説明の都合上、図5(A)では当該分割導光部46を上側から見た様子を表している。
ここで図5(B)及び(C)に断面を示すように、導光領域46A及び46Dは、それぞれ反射光ビームL13のうち透過断面R11A及びR11D(図5(A))に相当する部分をそれぞれ水平左方向又は水平右方向へ比較的小さく回折させることにより、それぞれ水平左方向又は水平右方向へ比較的中央寄りに進行する分割光ビームL16A及びL16Dを生成する。
また導光領域46B及び46Cは、それぞれ反射光ビームL13のうち透過断面R11B及びR11C(図5(A))に相当する部分をそれぞれ水平左方向及び水平右方向へ比較的大きく回折させることにより、水平左方向及び水平右方向の比較的外側へ進行する分割光ビームL16B及びL16Cを生成する。
一方、分割導光部47は、図4(B)に示すように、7つの導光領域47A〜47Gに分割されており、反射光ビームL13(図3(B))が当該分割導光板47を透過する際の透過断面R12を7つの透過断面R12A〜R12Gに分割するようになされている。
実際上、分割導光部47の上面には、図6(A)に示すように、導光領域47Gを除く6つの導光領域47A〜47FにそれぞれブレーズドHOEでなる偏光ホログラムが形成されており、反射光ビームL13(図3(B))を分割した分割光ビームL17A〜L17Fをそれぞれ図中水平左方向又は水平右方向へ回折させ、また導光領域47Gを透過した分割光ビームL17Gを中央方向へ進行させるようになされている。
ここで図6(B)及び(C)に断面を示すように、導光領域47A、47E、47B及び47Fは、それぞれ反射光ビームL13のうち透過断面R12A、R12E、R12B及びR12F(図4(B))に相当する部分をそれぞれ水平左方向又は水平右方向へ比較的小さく回折させることにより、それぞれ水平左方向又は水平右方向へ比較的中央寄りに進行する分割光ビームL17A、L17E、L17B及びL17Fを生成する。
また導光領域47C及び47Dは、それぞれ反射光ビームL13のうち透過断面R12C及びR12D(図4(B))に相当する部分をそれぞれ水平左方向又は水平右方向へ比較的大きく回折させることにより、水平左方向又は水平右方向の比較的外側へ進行する分割光ビームL17C及びL17Dを生成する。
ところで分割導光部46及び分割導光部47は、それぞれ複屈折性を有する材料で構成されると共に、複屈折における反射光ビームL13〜L15の各偏光方向に対する屈折率が互いに異なるように、換言すれば複屈折における進相軸及び遅相軸の方向が互いに異なるように構成されている。
このため、例えば図3(B)の左水平右方向に偏光された反射光ビームL13が入射された場合、板状部材34Bに形成された分割導光部46は当該反射光ビームL13に対して回折作用するものの、板状部材34Aに形成された分割導光部47は当該反射光ビームL13に対して回折作用せず、分割光ビームL16A〜L16Dをそのまま透過させる。
一方、例えば図3(B)の鉛直方向(すなわち紙面手前側又は奥側の方向)に偏光された反射光ビームL13が入射された場合、これと反対に、板状部材34Bに形成された分割導光部46は当該反射光ビームL13に対して回折作用せずにそのまま透過させ、板状部材34Aに形成された分割導光部47は当該反射光ビームL13に対して回折作用することにより分割光ビームL17A〜L17Gに分割する。
このため光ピックアップ20の分割導光パターン切換部41(図3(B))は、アクティブ波長板45の液晶セルに印加する電圧を変更して反射光ビームL13の偏光方向を切り換えることにより、当該反射光ビームL13に対して分割導光部46により回折させるか、或いは分割導光部47により回折させるかを切り換えることができる。
すなわち光ピックアップ20の分割導光パターン切換部41は、システムコントローラ11の制御に基づいてアクティブ波長板45の液晶セルへの印加電圧を変更することにより、反射光ビームL13を分割光ビームL16A〜L16Dに分割するか、或いは分割光ビームL17A〜L17Gに分割するかといった、反射光ビームL13の分割パターンを切り換えることができる。
また、光ピックアップ20の分割導光パターン切換部41は、例えば分割導光部46又は47をメカニカルに切り換える場合と比較して、切換動作用の空間を設ける必要がないため、極めて小型に構成することができる。
(1−2−3)フォトディテクタの構成
フォトディテクタ32は、図7に示すように、分割光ビームL16A〜L16D又はL17A〜L17Gが照射される上面に、それぞれ矩形状でなる検出領域32A〜32E、32X1、32X2、32Y1及び32Y2、並びに32H〜32Mが設けられている。
検出領域32Eは、対物レンズ25の中心が出射光ビームL11の光軸と重なるレンズ基準位置に当該対物レンズ25が存在するときに、仮に分割導光部46又は47が存在しなかった場合に当該フォトディテクタ32に到達する反射光ビームL13の光軸の位置と重なる中心点U2にその中心が重なるように配置されている。検出領域32A及び検出領域32Bは、検出領域32E左側近傍位置及び右側近傍位置にそれぞれ配置され、検出領域32C及び検出領域32Dは、それぞれ当該検出領域32A、左隣及び検出領域32Bの右隣に配置されている。
検出領域32X1、32X2、32Y1及び32Y2は、層間迷光(詳しくは後述する)を検出するために設けられており、検出領域32A及び32Bの鉛直前方向又は鉛直後方向にそれぞれ配置されている。
検出領域32H〜32Mは、SSD(Spot Size Detection)法に従ってフォーカスエラー信号SFEを生成するために設けられている。検出領域32H、32I及び32Jは、矩形状の領域が鉛直方向に3分割されてなると共に検出領域32Dの左外方に配置され、また検出領域32K、32L及び32Mは、矩形状の領域が鉛直方向に3分割されてなると共に検出領域32Cの右外方に配置されている。
因みにSSD法では、+1次光と−1次光とにおける倍率の違いにより、フォトディテクタ32の検出領域32H、32I及び32Jの鉛直方向における幅と、フォトディテクタ32の検出領域32K、32L及び32Mの鉛直方向における幅とが同等である場合、生成されるフォーカスエラー信号SFEが非対称となってしまう(特許文献3参照)。そこでフォトディテクタ32は、検出領域32H、32I及び32Jの鉛直方向における幅が、検出領域32K、32L及び32Mの鉛直方向における幅よりも広くなるようになされることにより、フォーカスエラー信号SFEが生成された際の対称性を向上させることができる。
フォトディテクタ32は、各検出領域32A〜32Mにそれぞれ形成されたビームスポットの光量に応じて光電変換処理を行うことによりそれぞれ電気信号を生成し、それぞれをアンプ(図示せず)によって増幅することにより15種類の検出信号を生成するようになされている。
(1−3)反射光ビームの検出
光ディスク装置1は、BD−ROMに対してはDPD法によるトラッキング制御を行う一方、BD−REに対しては1スポットPP法によるトラッキング制御を行う。このため分割導光部46又は47を切り替えることにより、光ディスク装置1に装填された光ディスク100の種類に応じて、トラッキング制御を切り替えるようになされている。
(1−3−1)BD−REに対する信号の生成
(1−3−1−1)再生RF信号の生成及び1ビームPP法によるトラッキングエラー信号の生成
光ディスク装置1の光ピックアップ20(図1)は、光ディスク100がBD−REディスクであった場合、図8(B)に示すように、アクティブ波長板45の液晶セルへの印加電圧を変更することにより、偏光方向が鉛直方向となった反射光ビームL13〜L15を透過させる。
このとき光ピックアップ20は、分割導光部47により反射光ビームL13を分割光ビームL17A〜L17Gに分割し、これらをフォトディテクタ22の検出領域32A〜32Eへ照射させる。
この結果、フォトディテクタ32の検出領域32A〜32Eには、図9(B)に示すように、透過断面R12A〜R12G(図4(B))とそれぞれほぼ相似形でなるビームスポットP12A〜P12Gが形成される。
この場合、分割導光部47の導光領域47A及び47E(図6(A))により分割光ビームL17A及びL17Eが同一の方向へ回折されるため、フォトディテクタ32の検出領域32Aには、分割光ビームL17AによるビームスポットP12A及び分割光ビームL17EによるビームスポットP12Eが形成される。同様に、導光領域47B及び47F(図6(A))により分割光ビームL17B及びL17Fが同一の方向へ回折されるため、フォトディテクタ32の検出領域32Bには、分割光ビームL17BによるビームスポットP12B及び分割光ビームL17FによるビームスポットP12Fが形成される。
また、フォトディテクタ32の検出領域32C、32D及び32Eには、分割光ビームL17C、L17D及びL17GによるビームスポットP12C、P12D及びP12Gがそれぞれ形成される。
これによりフォトディテクタ32の検出領域32A〜32Dは、それぞれビームスポットP12A+P12E、P12B+P12F、P12C及びP12Dの各光量に応じた4種類の検出信号S12A〜S12Dを生成する。
これに応じて光ディスク装置1(図1)は、検出信号S12A〜S12Dを用いてトラッキングエラー信号STE(詳しくは後述する)を生成する。
さらに光ディスク装置1は、検出信号S12C及びS12Dを基に(1)式に従いトラックのグルーブ構造におけるウォブルの検出状態を表すウォッブル信号WBを生成し、BD−REディスクである光ディスク100(図1)に対応したアドレス情報読み出しを行う。
さらに光ディスク装置1(図1)は、検出信号S12A〜S12Eを用いた(2)式に従い再生RF信号SRFを生成するようになされている。
(1−3−1−2)SSD法によるフォーカスエラー信号の生成
またフォトディテクタ32の検出領域32H〜32J及び32K〜32Mには、反射光ビームL14及びL15に基づくビームスポットP12H及びP12Kが形成されている。フォトディテクタ32は、ビームスポットP12H及びP12Kのうち、当該検出領域32H〜32J及び32K〜32Mにそれぞれ照射される部分の光量を基に検出信号S12H〜S12J及びS12K〜S12Mを生成する。
これに応じて光ディスク装置1(図1)は、検出信号S12H〜S12J及びS12K〜S12Mと定数αとを用いて、(3)式に従いフォーカスエラー信号SFEを生成し、当該フォーカスエラー信号SFEを基にフォーカス制御を行うようになされている。
(1−3−2)BD−ROMに対する信号の生成
光ディスク装置1の光ピックアップ20(図1)は、光ディスク100がBD−ROMディスクであった場合、図8(A)に示すように、アクティブ波長板45の液晶セルへの印加電圧を変更することにより、偏光方向が水平方向となった反射光ビームL13〜L15を透過させる。
このとき光ピックアップ20は、分割導光部46により反射光ビームL13を分割光ビームL16A〜L6Dに分割し、それぞれフォトディテクタ32の検出領域32A〜32Dへそれぞれ照射させる。
この結果、フォトディテクタ32の検出領域32A〜32Dには、図9(A)に示すように、透過断面R11A〜R11D(図4(A))とそれぞれほぼ相似形でなるビームスポットP11A〜P11Dが形成され、当該ビームスポットP11A〜P11Dの各光量に応じた検出信号S11A〜S11Dを生成する。
これに応じて光ディスク装置1(図1)は、検出信号S11A〜S11Dの位相差を用いてトラッキングエラー信号STE11を算出し、当該トラッキングエラー信号STE11を基に、BD−ROMディスクである光ディスク100(図1)に対応したDPD法によるトラッキング制御を行うようになされている。
またフォトディテクタ32の検出領域32H〜32J及び32K〜32Mには、反射光ビームL14及びL15に基づくビームスポットP11H及びP11Kが形成されており、当該検出領域32H〜32J及び32K〜32Mにおける検出信号S11H〜S11J及びS11K〜S11Mを生成する。
これに応じて光ディスク装置1(図1)は、検出信号S11H〜S11J及びS11K〜S11Mと所定の定数αとを用いた(4)式に従いフォーカスエラー信号SFEを生成し、当該フォーカスエラー信号SFEを基にフォーカス制御を行うようになされている。
さらに光ディスク装置1(図1)は、検出信号S11A〜S11Dを用いた(5)式に従い再生RF信号SRFを生成するようになされている。
(1−4)層間迷光による影響の低減
(1−4−1)層間迷光の発生
ところで、光ディスク100のなかには、2層の信号記録層を有するものがある(以下、これを2層ディスクと呼ぶ)。光ディスク装置1は、この2層ディスクでなる光ディスク100を再生する場合、目的とするデータが記録されている信号記録層(以下、これを対象記録層と呼ぶ)に対して出射光ビームL11を合焦させることにより、当該対象記録層からデータを読み出すようになされている。
このとき光ディスク装置1は、光ピックアップ20の内部において、図10に模式的に示すように、反射光ビームL13を分割した分割光ビームL16A〜L16D又はL17A〜L17Gをフォトディテクタ32の上面に照射させることになる。
しかしながら光ディスク装置1では、出射光ビームL11の一部が対象記録層と異なる信号記録層(以下、これを非対象記録層と呼ぶ)において反射された光ビーム、いわゆる層間迷光もフォトディテクタ32に到達することになる。
例えば光ディスク装置1では、対象記録層が光ディスク100の奥側の信号記録層、すなわちL0層である場合、図11に示すように、非対象記録層であるL1層による層間迷光である迷光ビームL21が分割導光部46及び47に対して収束光として入射する。
これに対して光ディスク装置1では、対象記録層が光ディスク100のL1層である場合、図10と対応する図12に示すように、非対象記録層であるL0層による層間迷光である迷光ビームL22が分割導光部46及び47に対して発散光として入射する。
ここで光ピックアップ20の分割導光部47は、図6(A)と対応する図13に示すように、中心部分にブレーズドHOEを有していない導光領域47Gが、また導光領域47Gの両脇(水平左右方向)にブレーズドHOEでなる導光領域47C及び47Dが、導光領域47Gの鉛直前後方向に同じくブレーズドHOEでなる導光領域47A、47B、47E及び47Fがそれぞれ配置されている。
因みに図13には、反射光ビームL13が分割導光部47を透過する際の透過断面R12に加えて、迷光ビームL21(図11)が分割導光部47を透過する際の透過断面R21及び迷光ビームL22(図12)が分割導光部47を透過する際の透過断面R22を示している。
そして分割導光部47は、図9(B)に示したように、透過断面R12(図4(B))のうち上下の部分である透過断面R12A、R12B、R12E及びR12Fに対応するビームスポットP12A、P12B、P12E及びP12Fを比較的中心点U2(図7)寄りの検出領域32A及び32Bに照射させ、透過断面R12のうち中段の透過断面R12C及びR12D対応するビームスポットP12C及びP12Dを比較的外側の検出領域32C及び32Dに照射させている。
さらに分割導光部47は、導光領域47Gを通過する層間迷光をそのまま透過する一方、導光領域47C及び47Dを通過する層間迷光を比較的大きく水平左右方向にそれぞれ回折し、導光領域47A、47B、47E及び47Fを通過する層間迷光を比較的小さく水平左右方向にそれぞれ回折する。
これにより光ピックアップ20では、例えば対象記録層が光ディスク100のL0層である場合、図14(A)及び(B)に示すように、L1層による層間迷光LB1のうち、分割導光部47Gを通過した迷光中央領域LBG1Gが検出領域32A及び32Bの一部に照射されることになる。
また光ピックアップ20では、例えば対象記録層が光ディスク100のL1層である場合、図15(A)及び(B)に示すように、L0層による層間迷光LB0がフォトディテクタ32の検出領域32A〜32Dの全体に照射されることになる。
なお図示しないが、フォトディテクタ32の検出領域32H〜32Mは層間迷光LB1の外側に配置されており、フォトディテクタ32において、L1層による層間迷光LB1及びL0層による層間迷光LB0のいずれもが検出領域32H〜32J及び32K〜32Mに照射されないようになされている。
また光ピックアップ20では、分割導光部47の導光領域47Gを通過した分割光ビームL17Gをトラッキングエラー信号検出の演算に用いないことにより、光ディスク100における信号記録層の記録・未記録状態の違いによるトラッキングエラー信号STEのオフセットを抑制することができる。
そのうえ光ピックアップ20では、トラックのグルーブ構造に含まれるウォッブル信号WBについて、分割導光部47の導光領域47C及び47Dにより分割された分割光ビームL17C及びL17Dのみを使用することにより、特許文献3に記載されているような隣接トラックの影響による当該ウォッブル信号WBのビート成分を抑制することができ、当該ウォッブル信号WBの精度を向上させてアドレス情報の読み出し性能を向上させることができる。
特開2004−273024公報
(1−4−2)対物レンズの移動と層間迷光
本実施の形態では、検出領域32A及び32Bよりも小さい面積でなる迷光用検出領域を当該検出領域32A及び32Bの近傍に配置すると共に、検出領域32A及び32Bに対する迷光検出領域の面積比に基づいて検出領域32A及び32Bによって検出される層間迷光LB1の光量を算出する。
すなわち図16に示すように、フォトディテクタ32は、検出領域32Aの近傍、鉛直方向に、当該検出領域32Aによって検出される層間迷光LB1を検出するための2つの迷光用検出領域32X(32X1及び32X2)を設けている。
この迷光用検出領域32X1及び32X2は、検出領域32Aと水平方向に同一の長さ(約50[μm])を有する矩形でなり、鉛直方向の2辺が検出領域32Aと一直線上に並ぶように配置されている。
また迷光用検出領域32X1及び32X2は、鉛直方向の長さ(約14[μm])が検出領域32A(約70[μm])の1/5でなり、検出領域32Aに対して外側に位置する鉛直方向の一辺(以下、これを迷光外側辺と呼ぶ)SDX1及びSDX2から検出領域32Aにおける迷光用検出領域32X1及び32X2と対向する鉛直方向の一辺(以下、これを対向辺と呼ぶ)SDA1及びSDA2までの距離が、検出領域32Aの鉛直方向の長さの半分以下となる約25[μm]になるよう配置されている。
さらにフォトディテクタ32は、検出領域32Bによって検出される層間迷光LBを検出するために、迷光用検出領域32Xと同一形状でなる2つの迷光用検出領域32Y(32Y1及び32Y2)を迷光用検出領域32Xと鉛直方向を軸として対称になるように配置している。
そして迷光用検出領域32X1、32X2、32Y1及び32Y2は、受光量に応じた検出信号SX1、SX2、SY1及びSY2をそれぞれ生成する。
このため光ディスク装置1は、検出信号SX1とSX2、SY1とSY2をそれぞれ加算することにより、迷光用検出領域32X及び32Yに対応する検出信号SX(SX1+SX2)及びSY(SY1+SY2)を算出すると共に、迷光用検出領域32X及び32Yに対する面積比(2:5)に応じた係数β(5/2)を検出信号SX及びSYにそれぞれ乗算し、基準位置からの対物レンズ25の移動量を表すレンズシフト信号SLSを算出することにより、(6)式に従って当該レンズシフト信号SLSから層間迷光LBの影響の殆どを除去し得るようになされている。
また光ディスク装置1は、(7)式に従ってトラッキングエラー信号STEを算出することにより、層間迷光LBの影響を低減したトラッキングエラー信号STEを生成し得るようになされている。
ところで、図17に示すように、レーザダイオード31から出射される出射光ビームL11はガウス分布GDを有している。このため出射光ビームL11では、中心部分の光強度(以下、これを中心光強度と呼ぶ)MPが最も大きく、外側程その光強度が小さくなっている。この影響により、層間迷光LBも同様に中心部分の光強度が最大となる光強度分布を有している。
すなわちフォトディテクタ32は、迷光用検出領域32X及び32Yによって検出領域32A及び32Bの近傍の層間迷光LBを受光できるため、検出領域32A及び32Bが実際に受光するのと近い光強度でなる層間迷光LBのみを選択的に受光することができる。
またフォトディテクタ32は、検出領域32Aに対して1/5の面積でなる2つの迷光用検出領域32X1及び32X2を検出領域32Aの鉛直方向両側にそれぞれ設けたことにより、例えば検出領域32Aの2/5でなる迷光検出領域32Xを一つ設ける場合と比較して、より検出領域32Aの近傍の層間迷光LBのみを受光することができるため、一段と正確に層間迷光LBの光量を検出することができる。
ここで光ピックアップ20では、光ディスク100における所望のトラックに出射光ビームL11を照射するために、駆動部27によって対物レンズ25を、出射光ビームL11の光軸と対物レンズ25の中心とが一致するレンズ基準位置からトラッキング方向に移動する。
光ピックアップ20では、この対物レンズ25の移動に伴って反射光ビームL13の光軸が水平左右方向に移動するため、ビームスポットP12A、P12B、P12C、P12D、P12E及びP12Fの形状がそれぞれ変化する。
すなわち図18に示すように、レンズ基準位置のときには、図13(A)に示したように、対物レンズ25がレンズ基準位置にあるときには分割導光部47の中心を反射光ビームL13が通過するため、各ビームスポットP12A、P12B、P12C、P12D、P12E及びP12Fがほぼ左右対称に照射される。
このとき層間迷光の中心(以下、これを迷光中心CBと呼ぶ)がフォトディテクタ32の中心に位置している場合には、検出領域32A及び32Bによって検出される層間迷光LB1による光量がそれぞれ同一となり、(6)式及び(7)式のように、トラッキングエラー信号STEが算出される際に層間迷光LBの光量が相殺されるため、層間迷光LB1Gがトラッキングエラー信号STEに影響を与えることはない。
これに対して対物レンズ25がレンズ基準位置から一方向に移動した場合、例えば図13(B)に示すように、対物レンズ25の移動に応じて反射光ビームL13の光軸が各分割領域47に対して水平右方向へシフトした状態で入射される。
このため図19に示すように反射光ビームL13の移動方向と同一方向となる水平右方向に回折されるビームスポットP12A、P12C及びP12Eは、大きくなる一方、水平左方向に回折されるビームスポットP12B、P12D及びP12F(図17)は、レンズ基準位置のとき(図16)と比較して小さくなる。
このとき層間迷光LB0の光軸(中心)である迷光中心CBは、ビームスポットP12と同様の水平方向に移動する。
図15(B)の拡大図である図20に示すように、対物レンズ25がレンズ基準位置から移動することにより反射光ビームL13が例えば水平右方向に移動した場合、図21に示すように層間迷光LBは、反射光ビームL13の動きとは逆方向となる水平左方向へ全体的に移動する。
この場合、迷光用検出領域32X及び32Yは、検出領域32A及び32Bの近傍の層間迷光LB0のみを選択的に受光することにより、層間迷光LB0の光強度分布の影響を検出することができ、層間迷光LBの光量を検出領域32A及び32Bから減算することにより、検出信号12A及び12Bからから層間迷光LBによる光量を高い精度で除去することができる。
またL1層による層間迷光LB1は、図14(B)の拡大図である図22に示すように、レンズ基準位置において導光領域47を通過した長方形状を有する層間迷光LB1(以下、これを迷光中央領域LB1Gと呼ぶ)が検出領域32Eの全面、並びに検出領域32A及び32Bの一部にのみ照射される。
L1層による層間迷光LB1は、レンズ基準位置(図22)のときと比較して、図23に示すように、例えば対物レンズ25が移動して反射光ビームL13の光軸が水右左方向に移動した場合、層間迷光LB0と同様に当該反射光ビームL13の動きとは逆方向となる水平左方向へ全体的に移動する。
このときフォトディテクタ32では、迷光中央領域LBG1が水平左方向へ移動することに伴って、検出領域32Aによって検出される迷光中央領域LB1Gの光量が増大し、検出領域32Bによって検出される迷光中央領域LB1Gの光量が減少する。
フォトディテクタ32では、迷光用検出領域32X及び32Yの長手方向を迷光中央領域LB1Gの移動する水平方向に配置し、かつ当該長手方向が検出領域32A及び32Bと同一の長さとなるように構成されている。
これによりフォトディテクタ32は、検出領域32Aのうち迷光中央領域LBG1がかかる面積の割合と、迷光用検出領域32X1及び32X2のうち迷光中央領域LBG1がかかる面積の割合とがほぼ同一となるため、検出領域32A及び32Bに受光される迷光中央領域LBG1の光量を確実に検出して検出領域32A及び32Bに受光される迷光中央領域LBG1の光量を精度良く検出し得るようになされている。
すなわち対物レンズ25のトラッキング方向への駆動範囲は通常約50[μm]、最大でも約100[μm]程度が想定されている。図23では対物レンズ25をレンズ基準位置から200[μm]移動させたときの層間迷光LB1を示しており、迷光ビームLB1Gの移動による検出領域32A及び32Bの光量の変化を確実に検出できることがわかる。なお、検出領域32C及び32Dには殆ど層間迷光LBが照射されることはない。
さらにフォトディテクタ32は、迷光用検出領域32X1、32X2、32Y1及び32Y2の面積を検出領域32A及び32Bに比して小さくすることにより、迷光中央領域LB1Gの鉛直方向両端から迷光用検出領域32X及び32Yの鉛直方向両端までの距離d(図22)を大きくできる。
このためフォトディテクタ32は、層間迷光LB1のサイズが変化して迷光中央領域LB1Gの面積が小さくなった場合であっても、迷光中央領域LBG1が迷光用検出領域32X及び32Yよりも小さくなることを防止でき、迷光用検出領域32X及び32Yによって迷光中央領域LB1Gの光量を漏らすことなく確実に検出することができる。
図24に、検出領域32A及び32Bによって検出される光量(分割光ビームL17A、L17B、L17E及びL17Fに基づく信号光+層間迷光LB1)を表す信号光+迷光グラフG1と、迷光検出領域32X及び32Yによる受光量に基づいて算出された、検出領域32A及び32Bによって検出される層間迷光LB1の光量を表す迷光グラフG2と、信号光+迷光グラフG1から迷光グラフG2を減算することにより算出された信号光グラフG3((6)式に従って算出されたレンズシフト信号SLS)とを示している。
図からわかるように、信号光グラフG3は対物レンズ25の駆動量に応じてほぼ線形に変化しており、対物レンズ25の移動量を精度良く表している。従って光ディスク装置1では、(7)式に従ってトラッキングエラー信号STEを算出することにより、層間迷光LB1の影響を殆ど除去した精度の高いトラッキングエラー信号STEを生成することができる。
このように光ディスク装置1は、迷光用検出領域32X及び32Yの面積をそれぞれ検出領域32A及び32Bの半分以下に抑えると共に、当該迷光用検出領域32X及び32Yをそれぞれ2つに分割して検出領域32A及び32Bの両側にそれぞれ配置することにより、検出信号SX(SX1+SX2)及びSY(SY1+SY2)に対して単に面積比に応じた係数βを乗算するだけで、検出領域32A及び32Bによって検出される層間迷光LBの光量を高い精度で算出し得るようになされている。
また光ディスク装置1は、反射光ビームL13を分割導光部47によって分割することにより反射光ビームL17としてフォトディテクタ32で受光するため、層間迷光LB1が分割導光部47で分割され、迷光中央領域LBG1のみが検出領域32A及び32Bに検出される構成でなる。
このため光ディスク装置1は、層間迷光LB1が照射される可能性のある位置に配置された検出領域32A及び32Bに沿って、対物レンズ25の移動する水平方向に対してその長手方向が平行になるように迷光用検出領域32X及び32Yを配置したことにより、検出領域32A及び32Bに検出される迷光中央領域LBG1を精度良く検出し得るようになされている。
(1−5)動作及び効果
以上の構成において、光ディスク装置1は、光源であるレーザダイオード31から出射した光ビームである出射光ビームL11を、対物レンズ25を介して複数の情報記録層を有する光ディスク100に対して照射する光ディスク装置1において、出射光ビームL11を照射する対象となる対象記録層によって反射されてなる反射光ビームL17を受光して受光量に応じたメイン検出信号である検出信号S12Aを生成する。
さらに光ディスク装置1は、メインフォトディテクタである検出領域32Aの近傍に設けられた検出領域32Aよりも小さい面積でなる迷光用フォトディテクタとしての迷光用検出領域32Xによって検出領域32Aが受光する対象記録層以外の情報記録層で反射された迷光ビームである層間迷光LBと近い光強度でなる層間迷光LBのみを受光し、層間迷光LBを受光して受光量に応じた迷光検出信号としての検出信号SXを生成する。
さらに光ディスク装置1は、検出領域32Aと迷光用検出領域32Xとの面積比に応じた係数βを検出信号SXに乗算した乗算信号(β(SX))を、それぞれ検出領域32Aが受光する層間迷光LBの光量として、検出信号S12Aにおける層間迷光LBの光量(β(SX))を当該検出信号S12Aから除去するようにした。
これにより光ディスク装置1は、迷光用検出領域32Xによって検出領域32Aと近い光強度でなる層間迷光LBのみを受光することができるため、検出信号S12Aから乗算信号をそれぞれ減算することにより、当該検出信号S12Aから層間迷光LBに基づく光量を高い精度で除去することができ、当該検出信号S12Aに基づいて生成されるサーボ制御信号であるトラッキングエラー信号STEの精度を向上することができる。
また光ディスク装置1は、迷光用検出領域32Xを、検出領域32X1及び32X2としてそれぞれ2つに分割し、検出領域32Aを挟んで囲むようにそれぞれ配置することにより、例えば何らかの原因によって層間迷光LBの光強度が検出領域32A及び迷光用検出領域32Xに対して(鉛直方向に)相違するような場合や、斜め方向に相違するような場合であっても、検出信号SX1及びSX2を加算することにより、光強度の相違分を互いに相殺できるため、検出信号S12Aから層間迷光LBを適切に除去することができる。
さらに光ディスク装置1は、迷光用検出領域32Xを矩形状に形成し、対物レンズ25が光ディスク100の半径方向に移動するのに伴い層間迷光LBが移動する移動方向(水平方向)に対して長手方向が平行になるように配置している。
これにより光ディスク装置1は、小さい面積でなるにも拘らず、対物レンズ25の移動量よりも長い距離に渡って迷光用検出領域32Xを配置できるため、対物レンズ25の移動に伴う検出信号S12Aにおける層間迷光LBの光量の変化を確実に検出することができる。
また光ディスク装置1は、分割導光部47によって反射光ビームL13を複数の分割光ビームL17に分割し、当該分割光ビームL17を対応する検出領域32Aでそれぞれ受光し、対象記録層でないL1層による層間迷光LB1が分割導光部47で分割されてなる分割迷光ビームとしての迷光中央領域LB1Gを受光する可能性のある位置に迷光用検出領域32Xを配置することにより、検出領域32Aによって受光する迷光中央領域LB1Gを効率良く受光することができる。
さらに光ディスク装置1は、一の検出領域32Aによる検出信号S12Aから他の検出領域32Bによる検出信号S12Bを減算することによりトラッキングエラー信号STEを生成し、迷光用検出領域32X及び32Yを検出領域32A及び32Bに対応させて2つ設ける共に、鉛直方向を軸として迷光用検出領域32X及び32Yを対称に配置することにより、対物レンズ25の中心が出射光ビームL11の光軸と重なるレンズ基準位置において、各迷光用検出領域32X及び32Yがほぼ同一の光強度でなる層間迷光LBを受光する。
これにより光ディスク装置1は、(6)式のように検出信号SX及びSYの一方から他方を減算することになるため、層間迷光LBにおける鉛直方向のガウス分布による検出領域32A及び32Bに対する検出領域32X及び32Yの光強度の相違を相殺して小さくすることができ、検出信号S12A及びS12Bから精度良く層間迷光LBの光量を除去することができる。
以上の構成によれば、光ディスク装置1は、検出領域32Aの近傍に当該検出領域32Aよりも小さい面積でなる迷光用検出領域32Xを設け、当該迷光用検出領域32Xの受光量から、検出領域32Aと迷光用検出領域32Xとの面積比に応じた係数βを乗算した迷光検出領域32Xの受光量を減算することにより、検出領域32Aにおける層間迷光LBを高い精度で算出することができ、かくして当該迷光用検出領域32Xの受光量から層間迷光LBを高い精度で除去し得る光ディスク装置及び光ピックアップを実現できる。
(1−6)他の実施の形態
なお上述した実施の形態においては、分割導光部47が7分割され、その中央部分に導光領域47Gを有するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば導光領域47GがI型の形状を有する分割導光部や、当該導光領域47Gを有さず、単に6分割された分割導光部など、種々の分割パターンでなる分割導光部を用いるようにしても良い。
また上述した実施の形態においては、検出領域32A及び32Bの近傍に迷光用検出領域32X及び32Yを配置し、検出領域32A及び32Bの受光量から層間迷光LBの受光量を除去するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば検出領域32Eや、検出領域32C及び32Dの近傍に迷光用検出領域を配置し、これらの受光量から層間迷光LBの受光量を減算するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、検出領域32A及び32Bを挟むように各2つの迷光用検出領域32X1及び32X2並びに32Y1及び32Y2を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図25に示すように、検出領域32A及び32Bの片側にのみ各1つの迷光用検出領域32X及び32Yを設けるようにしても良い。
なお図25では、迷光用検出領域32X及び32Yは、鉛直方向の長さLX及びLYが検出領域32A及び32Bの鉛直方向の長さLAの1/2となっており、迷光用検出領域32X及び32Yの面積が検出領域32A及び32Bの1/2となっている。従って、(6)式における係数βは「2.0」となる。なお、迷光検出領域32X及び32Yは、検出領域32A及び32Bの近傍に配置されることにより正確に層間迷光LBの光量を検出するようにしているが、係数βを例えば「2.2」としても良い。これにより層間迷光LBの強度分布に応じて迷光検出領域32X及び32Yが検出する光量の誤差を補正することができる。
さらに上述した実施の形態においては、ブレーズドHOEでなる分割導光部47によって分割した分割光ビームL17を各検出領域32A〜32Mで受光するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図26に示すように、反射光ビームL13〜L15を分割することなく、検出領域90Aa〜90Mで受光すると共に、このときの層間迷光LBを検出領域90H〜90J及び90K〜90Mに隣接して設けられた迷光用検出領域90X及び90Yによって受光するようにしても良い。
この場合であっても、光ディスク装置1は、検出領域と比して小さい面積でなる迷光用検出領域90X及び90Yで受光することにより、同一面積でなる迷光用検出領域を設ける場合と比較して、高い精度で層間迷光LBを検出することができる。
また光ディスク装置1では、迷光用検出領域90X及び90Yを検出領域90H及び90Mに隣接させることにより、迷光用検出領域と検出領域90H及び90Mとの間に隙間がある場合と比較して、一段と光強度の近い層間迷光LBを受光することができ、層間迷光LBを高い精度で算出することが可能となる。
さらに光ディスク装置1では、検出領域90H〜90J及び90K〜90Mと迷光用検出領域90X及び90Yとの面積比に応じて検出領域90H〜90J及び90K〜90Mによる検出信号から層間迷光LBの光量を除去することにより、光ディスク100に情報を再生及び記録する際におけるフォーカスエラー信号の生成時に本発明を適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、2層ディスクでなる光ディスク100に対して情報の記録及び再生を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3層以上の情報記録層を有する多層ディスクに対して情報の記録及び再生を実行するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、光ディスク装置1において光ディスク100から情報を再生する際におけるトラッキングエラー信号の生成時に本発明を適用する場合について述べたが、これに限らず、例えば当該光ディスク100に情報を記録する際におけるトラッキングエラー信号の生成時に本発明を適用するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、矩形状でなる迷光用検出領域32Xを配置するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば正方形や多角形など、層間迷光LBの形状に応じて適した形状でなる迷光用検出領域32Xを設けるようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、検出領域32Aを挟むように迷光用検出領域32X1及び32X2を配置するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、四角形でなる検出領域32Aを囲むように例えば辺の数と同数の4つの迷光用検出領域32X1〜32X4を配置するようにしても良い。これにより、フォトディテクタ32は、いずれの方向に層間迷光LBの光強度が相違する場合であっても、迷光用検出領域32X1〜32X4間で光強度の相違分の受光量を相殺することができる。
さらに上述した実施の形態においては、検出領域32Aと迷光用検出領域32Xとの面積比に応じた係数βを検出信号SXに乗算した乗算信号を検出領域32Aにおける層間迷光の受光量とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば検出領域32Aにおいて常に層間迷光が照射される部分に対応する領域に迷光用検出領域32Xを設けず、面積比に応じた係数βを乗算した乗算信号に対して常に照射される層間迷光の受光量を加算した値を層間迷光の受光量とするようにしてもよい。このように光ディスク装置1では、検出領域32Aと迷光用検出領域32Xとの面積比に応じて層間迷光の受光量を算出することにより、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに上述した実施の形態においては、駆動部としての駆動部27と、メインフォトディテクタとしての検出領域32A及び32Bと、迷光用フォトディテクタとしての検出領域32X及び32Yとによって光ピックアップとしての光ピックアップ30を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなるブ駆動部と、メインフォトディテクタと、迷光用フォトディテクタとによって本発明の光ピックアップを構成するようにしても良い。
さらに上述した実施の形態においては、駆動部としての駆動部27と、メインフォトディテクタとしての検出領域32A及び32Bと、迷光用フォトディテクタとしての検出領域32X及び32Yと、信号処理部としての信号処理部16とによって光ディスク装置としての光ディスク装置1を構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなるブ駆動部と、メインフォトディテクタと、迷光用フォトディテクタと、信号処理部とによって本発明の光ディスク装置を構成するようにしても良い。
(2)第2の実施の形態
図27〜30は第2の実施の形態を示すもので、図1〜28に示す第1の実施の形態に対応する部分を同一符号で示している。本実施の形態では、検出領域32A及び32Bと同一面積でなる迷光用検出領域を当該検出領域32A及び32Bの近傍に配置すると共に、この迷光用検出領域によって検出された光量を検出領域32A及び32Bによって検出される層間迷光L1の光量とする点が、第1の実施の形態と異なっている。なお光ディスク装置1及び光ピックアップ20としての構成は第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
(2−1)フォトディテクタの構成
図27に示すように、フォトディテクタ70は、検出領域32Aの近傍、鉛直方向に、当該検出領域32Aによって受光される層間迷光LBを検出するための2つの迷光用検出領域32Xa(32Xa1及び32Xa2)を設けている。なお図27では、第1の実施の形態と同様の構成でなる検出領域32K〜32Jを省略して示している。
この迷光用検出領域32Xa1及び32Xa2は矩形でなり、水平方向に検出領域32Aと同一の長さを有すると共に、鉛直方向の2辺が検出領域32Aと一直線上に並ぶように配置されている。また迷光用検出領域32Xa1及び32Xa2は、鉛直方向の長さLXaが検出領域32Aの長さLAの1/2でなる。
すなわち迷光用検出領域32Xa1及び32Xa2は、その面積が検出領域32Aのほぼ半分となり、迷光用検出領域32Xa1及び32Xa2を合算した面積が検出領域32Aの面積とほぼ同一となる。
またフォトディテクタ70は、検出領域32Bの近傍、鉛直方向に、当該検出領域32Bによって受光される層間迷光LBを検出するための2つの迷光用検出領域32Y(32Ya1及び32Ya2)を設けている。この迷光用検出領域32Ya1及び32Ya2は、迷光用検出領域32Xa1及び32Xa2と同一構成でなる。
因みにフォトディテクタ70は、検出領域32A及び32Bと比して水平方向に大きくなるように検出領域32Ca及び32Daを形成している。これは、検出領域検出領域32A及び32Bによって受光されるスポットP12A及びP12E並びにP12B及びP12Fよりも、検出領域32Ca及び32Daによって受光されるスポットP12C及びP12Dが大きいことを反映させたものである。
ところで図28に示すように、光ディスク100では、記録マークRMが全く形成されていない未記録領域YRと、記録マークRMが既に形成された記録済領域FRとが混在する場合がある。
光ディスク100は、記録マークRMにおける反射率が記録マークRM以外の部分の反射率と異なっていることから、図記録領域YRと記録済領域FRとでは、光ビーム40に対する平均的な反射率が異なることになる。
なお図29に示すように、光ディスク100において対物レンズ25が移動する移動軸線ML上においてトラックに対する接線方向をタンジェンシャル方向とし、当該トラックに対する法線方向(すなわちトラック半径方向)をラジアル方向とする。またフォトディテクタ70上では、対物レンズ25がラジアル方向に移動したときに反射光スポットQが移動する方向が水平方向、タンジェンシャル方向に対応する方向が鉛直方向となる。
上述したように光ディスク装置1は、出射光ビームL11を光ディスク100に対して照射する際、非対象記録層に対して焦点が一致しない(すなわちデフォーカスした)状態で出射光ビームL11を照射することになる。このため図28に示したように、非対象記録層に形成される他層スポットOAは、その直径がトラックピッチTPよりも遥かに大きくなる。
この非対象記録層に対して照射された出射光ビームL11は、当該非対象記録層によって反射されると共に、対象記録層によって反射された反射光ビームL12と同様の光路を辿り、図30(A)に示すように、不必要な層間迷光LBとしてフォトディテクタ70に受光されることになる。
このため他層スポットOAがタンジェンシャル方向に平行な未記録領域YRと記録済領域FRとの境界線(以下、れを記録境界線と呼ぶ)BL上に存在すると、図30(B)に示すように、フォトディテクタ70上の層間迷光LBに未記録領域YRと記録済領域FRとに対応する明暗が出現する。
この明暗の境界線(以下、これを明暗境界線と呼ぶ)ELは、タンジェンシャル方向と対応する鉛直方向に平行に出現し、記録境界線BLがラジアル方向に移動するのに応じて、当該ラジアル方向と対応する水平方向に移動する。
フォトディテクタ70では、検出領域32A及び32Bの水平方向に同一の長さを有する迷光検出領域32Xa1及び32Xa2を、検出領域32A及び32Bと鉛直方向に並列に配置している。このためフォトディテクタ70は、層間迷光LB内に出現した明暗境界線ELが移動することにより、検出領域32A及び32Bが受光する層間迷光LBの光量の変化を迷光検出領域32Xa1及び32Xa2によって適切に検出することができる。
そして光ディスク装置1は、迷光用検出領域32Xa1及び32Xa2によって検出した光量の合計を検出領域32Aによって受光される層間迷光LBの光量とし、迷光用検出領域32Ya1及び32Ya2によって検出した光量の合計を検出領域32Bによって受光される層間迷光LBの光量とし、トラッキングエラー信号STEを算出する。
具体的に迷光用検出領域32Xa1、32Xa2、32Ya1及び32Ya2は、受光量に応じた検出信号SXa1、SXa2、SYa1及びSYa2をそれぞれ生成する。また検出領域32A及び32Bは、受光量に応じた検出信号S12A及びS12Bをそれぞれ生成する。
そして光ディスク装置1は、検出信号SXa1とSXa2、SYa1とSYa2をそれぞれ加算することにより、迷光用検出領域32Xa及び32Yaに対応する検出信号SXa(SXa1+SXa2)及びSYa(SYa1+SYa2)を算出する。光ディスク装置1は、検出信号S12A及びS12Bから検出信号SXa及びSYaをそれぞれ減算することにより、検出信号S12A及びS12Bから層間迷光LBの受光量を除去する。
すなわち光ディスク装置1は、(8)式に従って基準位置からの対物レンズ25の移動量を表すレンズシフト信号SLSを算出することにより、フォトディテクタ70が鉛直方向に明暗境界線ELを有する層間迷光LB0を受光した場合であっても、当該レンズシフト信号SLSから層間迷光LB0の影響の殆どを除去し得るようになされている。
また光ディスク装置1は、L1層からの層間迷光LB1(図22)の場合も同様に、上述した迷光中央領域LB1Gの移動及び明暗境界線ELの移動に応じて、検出領域32A及び32Bにおいて変化する層間迷光LB1の受光量を適切に検出し、レンズシフト信号SLSから層間迷光LB1の影響の殆どを除去し得るようになされている。
また光ディスク装置1は、(7)式に従ってトラッキングエラー信号STEを算出することにより、層間迷光LBの影響を低減したトラッキングエラー信号STEを生成し得るようになされている。
なお記録境界線BLに起因する明暗境界線ELが生じた場合の層間迷光LBの受光について説明したが、他の要因に起因する明暗を有する層間迷光LBについても同様の効果を得ることができる。また図では明暗境界線ELを明確な境界線として示しているが、例えば光量が徐々に変化する場合であっても同様の効果をえることができる。
因みに図27においてフォトディテクタ70は、水平方向に並ぶ検出領域32A〜32Eに対し、傾斜した状態でスポットP12A〜P12Eを受光している。これは、検出領域32I及び32L(図9)に高次光ビームが受光されることを防止し、当該高次光ビームがフォーカスエラー信号SFEに与える影響を抑制するためである。
(2−2)動作及び効果
以上の構成によれば、光ディスク装置1は、フォトディテクタ70における検出領域32A及び32Bが受光する層間迷光LBの光量を検出するため、当該検出領域32A及び32Bと同一面積及び鉛直方向に同一幅でなる迷光用検出領域32X及び32Yを、検出領域32A及び32Bと鉛直方向に並列に設けるようにした。
これにより光ディスク装置1は、検出領域32A及び32Bの受光量を表す検出信号S12A及びS12Bから迷光用検出領域32Xa及び32Yaの受光量を表す検出信号SXa及びSYaを減算するだけの簡易な処理によって、検出信号S12A及びS12Bから層間迷光LBの影響を除去することができる。
また光ディスク装置1は、迷光用検出領域32X及び32Yを各2つの迷光用検出領域32Xa1及び32Xa2、並びに迷光用検出領域32Ya1及び32Ya2に分割し、検出領域32A及び32Bの両側から挟むように配置した。
これにより光ディスク装置1は、検出領域32A及び32Bと同一面積でなる各1の迷光用検出領域32X及び32Yを配置する場合と比較して、各迷光用検出領域32Xa1、32Xa2、32Ya1及び32Ya2を、検出領域32A及び32Bのより近傍に配置することができ、検出領域32A及び32Bによって受光する層間迷光LBの光量をより正確に検出することができる。
また明暗境界線ELが鉛直方向から傾斜して出現するような場合であっても、迷光用検出領域32Xa1及び32Xa2を合算することにより検出領域32Aに対する受光量の差異を相殺することができ、層間迷光LBの光量を高い精度で検出することができる。
(3)第3の実施の形態
図31〜32は第3の実施の形態を示すもので、図27〜30に示す第2の実施の形態に対応する部分を同一符号で示している。本実施の形態では、検出領域32A及び32Bだけでなく、検出領域32Ca及び32Daに受光される層間迷光LBの光量を検出する点が第2の実施の形態と異なっている。なお光ディスク装置1及び光ピックアップ20としての構成は第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
(3−1)フォトディテクタの構成
図31に示すように、フォトディテクタ71は、検出領域32A及び32Bの近傍、鉛直方向に、第2の実施の形態と同様の構成でなる迷光用検出領域32X(32Xa1及び32Xa2)並びに32Y(32Ya1及び32Ya2)を設けている。なお図31では、第1の実施の形態と同様の構成でなる検出領域32K〜32Jを省略して示している。
さらにフォトディテクタ71は、検出領域32Caの近傍に、当該検出領域32Caによって受光される層間迷光LBを検出するための迷光用検出領域32Z(32Z1及び32Z2)を設けている。
この迷光用検出領域32Z1及び32Z2は矩形でなり、水平方向に検出領域32Caと同一の長さを有すると共に、鉛直方向の2辺が検出領域32Caと一直線上に並ぶように配置されている。また迷光用検出領域32Z1及び32Z2は、鉛直方向の長さLZaが、検出領域32Caの長さLCの1/2でなる。
すなわち迷光用検出領域32Z1及び32Z2は、その面積が検出領域32Caのほぼ半分となり、迷光用検出領域32Z1及び32Z2を合算した面積が検出領域32Caの面積とほぼ同一となる。
また検出領域32Bの近傍、鉛直方向に、当該検出領域32Daによって受光される層間迷光LBを検出するための2つの迷光用検出領域32V(32V1及び32V2)を設けている。この迷光用検出領域32V1及び32V2は、迷光用検出領域32Z1及び32Z2と同一構成でなる。
従って光ディスク装置1は、迷光用検出領域32Z1及び32Z2によって検出した光量の合計を検出領域32Caによって受光される層間迷光LBの光量とし、迷光用検出領域32V1及び32V2によって検出した光量の合計を検出領域32Daによって受光される層間迷光LBの光量とし、トラッキングエラー信号STEを算出する。
具体的に迷光用検出領域32Z1、32Z2、32V1及び32V2は、受光量に応じた検出信号SZ1、SZ2、SV1及びSV2をそれぞれ生成する。また検出領域32Ca及び32Daは、受光量に応じた検出信号S12C及びS12Dをそれぞれ生成する。
そして光ディスク装置1は、検出信号SZ1とSZ2、SV1とSV2をそれぞれ加算することにより、迷光用検出領域32Z及び32Vに対応する検出信号SZ(SZ1+SZ2)及びSV(SV1+SV2)を算出する。光ディスク装置1は、検出信号S12C及びS12Dから検出信号SZ及びSVをそれぞれ減算することにより、検出信号S12C及びS12Dから層間迷光LB0の受光量を除去する。
すなわち光ディスク装置1は、(8)式に従って基準位置からの対物レンズ25の移動量を表すレンズシフト信号SLSを算出すると共に、(9)式に従ってトラッキングエラー信号STEを算出する。
この結果光ディスク装置1は、図32(A)に示すように、フォトディテクタ71が層間迷光LB0を受光した場合であっても、層間迷光LB0の影響を低減したトラッキングエラー信号STEを生成し得るようになされている。
なお検出領域32Ca及び32Daは、層間迷光LB1を元々受光しない(図22及び図23)ため、フォトディテクタ71が層間迷光LB1を受光するような場合には、層間迷光LB0のときのような効果を得ることはない。
(3−2)動作及び効果
以上の構成によれば、光ディスク装置1は、フォトディテクタ71における検出領域32A及び32Bが受光する層間迷光LBの光量を検出するため、当該検出領域32A及び32Bと同一面積及び鉛直方向に同一幅でなる迷光用検出領域32X及び32Yを、検出領域32A及び32Bと鉛直方向に並列に設けている。
さらに光ディスク装置1は、フォトディテクタ71における検出領域32Ca及び32Daが受光する層間迷光LBの光量を検出するため、当該検出領域32Ca及び32Daと同一面積及び鉛直方向に同一幅でなる迷光用検出領域32Z及び32Vを、検出領域32Ca及び32Daと鉛直方向に並列に設けるようにした。
すなわち迷光中央領域LB1Gの移動に伴う層間迷光LB1の光量変化は検出領域32A及び32Bにのみ生じるのに対し、明暗境界線ELの移動に伴う層間迷光LB0の光量変化は検出領域32A及び32Bのみならず検出領域32Ca及び32Daにも及ぶ可能性がある。
光ディスク装置1は、迷光用検出領域32Z及び32Vを設けることにより、検出領域32A及び32Bの受光量に基づいて生成される検出信号S12A及びS12Bから層間迷光LB0の影響を除去できるだけでなく、検出領域32Ca及び32Daの受光量に基づいて生成される検出信号12C及び12Dから層間迷光LB0の影響を除去することができる。
この結果、例えば図32(B)に示すように、層間迷光LB0が鉛直方向に平行な明暗境界線ELを有するような場合であっても、適切に検出信号S12C及びS12Dから層間迷光LB0の影響を除去することができる。
(4)他の実施の形態
なお特に述べていないが、上述した第1の実施の形態においても、第2の実施の形態と同様に明暗境界線ELが移動することに伴って検出領域32A及び32Bが受光する層間迷光LB0の光量の変化を適切に検出することができる。
さらに上述した第1の実施の形態においては、検出領域32A及び32Bが受光する層間迷光LBの光量を検出するための迷光用検出領域32X及び32Yを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、検出領域32C及び32Dの近傍にも同様に迷光用検出領域を設けることができる。これにより、第3の実施の形態と同様の効果をえることができる。
本発明は、光ビームを用いて光記録媒体に情報を記録し又は再生する種々の光情報装置でも利用できる。
光ディスク装置の全体構成を示すブロック図である。 光ピックアップの構成を示す略線的斜視図である。 光集積素子の構成を示す略線図である。 分割導光部の構成(1)を示す略線図である。 分割導光部の構成(2)を示す略線図である。 分割導光部の構成(3)を示す略線図である。 フォトディテクタにおける検出領域の配置を示す略線図である。 反射光ビームの分割及び導光の説明に供する略線図である。 フォトディテクタの検出領域に形成されるビームスポットの様子を示す略線図である。 光ピックアップ内の光路(1)を示す略線図である。 光ピックアップ内の光路(2)を示す略線図である。 光ピックアップ内の光路(3)を示す略線図である。 分割導光部における迷光の説明に供する略線図である。 L0層に対する光ビームの照射とL1層からの層間迷光を示す略線図である。 L1層に対する光ビームの照射とL0層からの層間迷光を示す略線図である。 迷光フォトディテクタの構成を示す略線図である。 光ビームのガウス分布の説明に供する略線図である。 レンズ基準位置におけるビームスポットを示す略線図である。 レンズ基準位置から移動したときのビームスポットを示す略線図である。 レンズ基準位置におけるL0層からの層間迷光を示す略線図である。 レンズ基準位置から移動したときのL0層からの層間迷光を示す略線図である。 レンズ基準位置におけるL1層からの層間迷光を示す略線図である。 レンズ基準位置から移動したときのL1層からの層間迷光を示す略線図である。 レンズシフト信号と迷光信号の関係を示す略線図である。 第1の実施の形態によるフォトディテクタの変形例(1)を示す略線図である。 第1の実施の形態によるフォトディテクタの変形例(2)を示す略線図である。 第2の実施の形態によるフォトディテクタの構成を示す略線図である。 非対称記録層におけるスポットの説明に供する略線図である。 方向の定義の説明に供する略線図である。 第2の実施の形態による層間迷光の受光を示す略線図である。 第3の実施の形態によるフォトディテクタの構成を示す略線図である。 第3の実施の形態による層間迷光の受光を示す略線図である。
符号の説明
1……光ディスク装置、19……信号演算部、20……光ピックアップ、20、21……分割導光板、32、70、71、90……フォトディテクタ、32A〜32M……検出領域、41……分割導光パターン切換部、11……システムコントローラ、21……光集積素子、32……フォトディテクタ、32A〜32M、32Ca、32Da……検出領域、32X、32X1、32X2、32Xa、32Xa1、32Xa2、32Y、32Y1、32Y2、32Ya、32Ya1、32Ya2、32V、32V1、32V2、32Z、32Z1、32Z2、90X、90Y……迷光用検出領域、44……フォーカスサーボ用ホログラム、45……アクティブ波長板、46、47……分割導光部、46A〜46D、47A〜47G……導光領域、100……光ディスク、L12、L13、L14、L15……反射光ビーム、L16A〜L16D、L17A〜L17G……分割光ビーム、P1A〜P1D、P2A〜P2F、P11A〜P11D、P12A〜P12G……ビームスポット、LB、LB0、LB1……層間迷光、LBG1……中央迷光領域。

Claims (7)

  1. 光源から出射した光ビームを、対物レンズを介して複数の情報記録層を有する光ディスクに対して照射する光ディスク装置において、
    光ビームを照射する対象となる対象記録層によって反射されてなる反射光ビームを受光して受光量に応じたメイン検出信号を生成するメインフォトディテクタと、
    上記メインフォトディテクタの近傍に設けられ、上記対象記録層以外の情報記録層によって反射されてなる層間迷光を上記メインフォトディテクタよりも小さい面積で上記層間迷光を受光することにより、上記メインフォトディテクタが受光する上記層間迷光と近い光強度でなる上記層間迷光のみを受光し、受光量に応じた迷光検出信号を生成する迷光用フォトディテクタと、
    上記迷光検出信号に所定の係数を乗算した乗算信号を上記メイン検出信号における上記層間迷光の光量とし、上記メイン検出信号から上記層間迷光の光量を除去する信号処理部と
    を具えることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 上記信号処理部は、
    上記係数として、上記メインフォトディテクタと上記迷光用フォトディテクタとの面積比に応じた係数を上記迷光検出信号に乗算する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 上記迷光用フォトディテクタは、
    複数の迷光用検出領域を有しており、上記メインフォトディテクタを囲むようにそれぞれ配置される
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
  4. 上記迷光用フォトディテクタは、
    矩形状に形成されており、上記対物レンズの中心が上記光ビームの光軸と重なるレンズ基準位置から上記光ディスクの半径方向に移動するのに伴い上記層間迷光が移動する移動方向に対して平行に長手方向が配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 上記反射光ビームを複数の分割光ビームに分割する分割導光部
    を具え、
    上記メインフォトディテクタは、
    複数のメイン検出領域を有し、上記分割光ビームを対応するメイン検出領域でそれぞれ受光し、
    上記迷光用フォトディテクタは、
    上記層間迷光が上記分割導光部で分割されてなる分割層間迷光を受光する可能性のある位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
  6. 上記メインフォトディテクタは、
    複数のメイン検出領域を有し、
    上記信号処理部は、
    上記メイン検出領域のうち、一のメイン検出領域によるメイン検出信号から他のメイン検出領域によるメイン検出信号を減算することにより上記サーボ制御信号を生成し、
    上記迷光用フォトディテクタは、
    上記複数のレンズ移動量検出領域に対応させて複数設けられると共に、上記対物レンズの中心が上記光ビームの光軸と重なるレンズ基準位置において、各上記迷光用フォトディテクタがほぼ同一の光強度でなる上記層間迷光を受光するように配置されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
  7. 光源から出射した光ビームを、対物レンズを介して複数の情報記録層を有する光ディスクに対して照射する光ピックアップにおいて、
    光ビームを照射する対象となる対象記録層によって反射されてなる反射光ビームを受光して受光量に応じたメイン検出信号を生成するメインフォトディテクタと、
    上記メインフォトディテクタの近傍に設けられ、上記対象記録層以外の情報記録層によって反射されてなる層間迷光を上記メインフォトディテクタよりも小さい面積で上記層間迷光を受光することにより、上記メインフォトディテクタが受光する上記層間迷光と近い光強度でなる上記層間迷光のみを受光し、受光量に応じて生成される上記迷光信号が、所定の係数を乗算することにより上記メイン検出信号における上記層間迷光の光量として使用される迷光用フォトディテクタと
    を具えることを特徴とする光ピックアップ。
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