JP2010161098A - リードフレームの製造方法及びリードフレーム、ヒートシンクの製造方法及びヒートシンク - Google Patents

リードフレームの製造方法及びリードフレーム、ヒートシンクの製造方法及びヒートシンク Download PDF

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Abstract

【課題】封止樹脂が剥離しにくいリードフレームの製造方法及びそのような製造方法により製造されたリードフレームを提供すること。
【解決手段】金属製のリードフレームと、ICチップを樹脂封止して製造するICパッケージ2用のリードフレームの製造方法であって、リードフレームのダイパッド11の裏面のコーナー部の距離L2の長さを2辺とする特定の領域D2に、波長1μm程度で平均出力が数Wのレーザ光線を数回〜数十回同一位置に照射して深さ2〜30μmのディンプルを形成し、これを多数高密度で設けることでエッチング加工と同等の特性を有したディンプルを熱による変質や変形を抑制しつつ極めて生産性高く形成することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、リードフレームの製造方法及びリードフレームに係り、詳しくは樹脂との密着性に優れた樹脂封止パッケージに用いるリードフレームの製造方法及びリードフレーム、樹脂封止パッケージに用いるヒートシンクの製造方法及びヒートシンクに関する。
樹脂封止パッケージに用いるリードフレームのダイパッド(アイランド)にICチップを両面テープなどで固定し、ボンディング後に樹脂で封止するICパッケージが多数用いられているが、特に、近年はパッケージの薄型化が顕著で樹脂層が薄く、金属製のリードフレームとこれを封止する樹脂は、膨張率の違いなどから剥がれやすいという問題があった。とりわけ面積が大きく発熱の大きなダイパッド裏面は樹脂が剥離しやすい場所である。
そこで、ダイパッドと樹脂との密着性を高めるため、例えば、プレスによるディンプルを多数設けるようなものが考えられた。
また、エッチングによるディンプルを多数設けて、剥がれにくくするようなものも提案された。
さらに、特許文献1に記載されたようなリードフレームも提案された。これは、リードフレームの銅素材と、表面のメッキ層との間にニッケルメッキを施し局部電池が発生して腐食が進むことを有効に防止する。そしてこのニッケルメッキを、パラジウム或いはパラジウム合金皮膜の厚さを徒に厚くしなくてもチップ搭載面に必要なアンカー効果を得ることができるようにパラジウム合金の下メッキとして針状の結晶を多数析出させるようにしたニッケル粗化メッキとした。
このようにリードフレームの表面を故意に粗化することで、樹脂との密着力を高めるリードフレームがあった。
ところが、前記プレスによるディンプルでは、加工性は高いもののリードフレームの反りなどの原因となるという問題があった。
また、エッチングによるディンプルでは反りは生じ難いものの大量生産に向いておらず、プレス工程でリードフレームを形成するものについては、さらにエッチング工程を加えるため追加の設備が必要となったり、工数が増加したりして、極めて生産性が悪くなるという問題があった。
また、ニッケル粗化メッキによる方法は、さらに大掛かりな設備や熟練が必要で、内製を行なうには不向きである。その上、リードフレームのアウターリードを粗化するとモールド形成時のバリの除去などに支障をきたす場合があることからアウターリードを避けて加工しなければならないという問題からその作業が煩雑であった。それに加えて、42合金(Ni42%含有Fe合金)では、電位の問題から採用できず銅製のリードフレームに限定されるという問題もあった。
そこで、特許文献2に記載されているようなレーザ加工機によるディンプルを形成したリードフレームが提案された。このICリードフレーム材の製造方法では、素材状態においてダイパッドの裏面となる部位若しくは打抜処理後のダイパッド裏面にレーザ加工機によるレーザ照射により0.5mm〜1.0mmのピッチで、深さ30〜50μmで直径が0.3〜0.5mmのディンプルをダイパッド裏面全面に碁盤の目状に施す。このことで、ICモールドパッケージ用に用いられるICリードフレーム材として、樹脂との間で高い密着力の得られるものを製造することができた。
特開平9−298265号公報 特開平7−326699号公報
通常このようなレーザ加工に用いられるレーザ加工機は、レーザ光線で金属の板(板金)に穴をあけ、切断し、溶接をするマシンであり、穴あけ・切断には出力の大きい炭酸ガスレーザ装置を使うことが多く、一方、溶接にはYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)の結晶体を使うYAGレーザ装置が用いられている。通常2〜6kwの出力を備え、小型の物でも出力は1kw程度であり、スポット径も大きい。そのため、特許文献2に開示された方法では、一番小さくとも0.5mm〜1.0mmのピッチで、深さ30〜50μmで直径が0.3〜0.5mm程度のディンプルを設けている。
ところで、リードフレームは、少量生産の場合はエッチング加工による製造が容易で、プレス加工による製造はプレス型などが必要となってしまうため少量生産に向かない。一方、大量生産の場合は、エッチング加工では製造の効率が悪く、プレス加工が有利である。製品の開発局面では少量多品種のICパッケージが生産されるが、特定のICパッケージが大量生産に移行することがある。
上述のように、エッチングによるリードフレームの生産の場合は、エッチングによる微細なディンプルを形成することができる。しかしながら、大量生産が必要になりプレス生産による生産に移行した場合、ディンプルのみをエッチングにより形成するのは、生産効率の点から現実的でない。
一方、特許文献2に記載されたレーザ加工機によるディンプルでは、生産効率は良く樹脂との密着性は高いものの、ディンプルの直径が大きくなったりや深さが深くなったりするため、ディンプルを形成することができなかったりエッチングで製造していたリードフレームと特性が変化してしまったりする。もちろんディンプルの形成を止めてしまうと密着性が低下する。そうすると結局、当初の設計から変更せざるを得ず、長時間掛けて再び製品の耐久試験などをやり直す必要が生じるという極めて煩雑な問題が生じてきた。
また、通常のレーザ加工機による加工では、ディンプルを形成するときの温度が上昇し、過熱していわゆる焦げ(金属の酸化)が生じ、表面の特性が変わってしまったり、金属表面の変色を招き見栄えが悪くなるという問題もあった。
それだけでなく、熱による金属の反り・歪み・伸縮など平面性を損なうこともあり、特に近年の薄型のパッケージでは精度に与える影響が考えられる。
さらに、不純物の酸化物が煤としてコンタミネーションとなったような場合は、ボンディング不良やクラックの原因ともなりうるためパッケージの信頼性低下を招くことも考えられる。
本発明は、例えばリードフレームの製造方法がエッチング加工からプレス加工に移行したときでも、エッチング加工のリードフレームと同等の特性を有するリードフレームを生産効率高く製造できる製造方法及びそのような製造方法により製造されたリードフレームを提供することにある。
また、金属の表面の過熱を防止し熱による変質や変形の少ないリードフレームの製造方法及びそのような製造方法により製造されたリードフレームを提供することにある。
なお、同様な問題は、リードフレームと、ここに接着されるICチップとの間にも生じる。さらに、ICパッケージ内のICチップと、このICチップの放熱のためのヒートシンク及びその製造方法においても生じるため、併せてこれらにおいても適用することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係るリードフレームの製造方法では、金属製のリードフレームと、ICチップを樹脂封止して製造するICパッケージ用のリードフレームの製造方法であって、前記リードフレームに、出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を複数回同一位置に照射してディンプルを形成することを要旨とする。
本発明によれば、例えばリードフレームの製造方法がエッチング加工からプレス加工に移行したときでも、エッチング加工のリードフレームと同等の特性を有する浅いディンプルを備えたリードフレームを生産効率高く製造することができる。
また、加工に必要な熱エネルギーを分散して与えるため、金属の表面の過熱を防止し熱による変質や変形の少ないリードフレームを製造することができる。
特に、従来の汎用のレーザ加工機で形成するディンプルに比べて浅く、精度の点で良好である。
また、過熱による、金属の酸化や、含有している成分の酸化物によるコンタミネーションとなる物質が生成されることが少なく、ICパッケージとしての信頼性を高めることもできる。
また、装置も簡単で、加工も短時間で、かつ極めて容易にできる。
なお、前記レーザ光線の出力を2.4W以上とすれば、特に効率的にディンプルを形成することができる。
一方、前記レーザ光線の出力を6W以下とすれば、金属の過熱を効果的に抑制でき、金属及び含有物の酸化物の生成を抑制することができる。
そして、望ましくは、前記レーザ光線の出力が3.6W以上4.8W以下とすれば、効率が良く、それでいて過熱を抑制できるバランスのよい製造方法とすることができる。
請求項2に係る発明では、請求項1に記載のリードフレームの製造方法において、前記レーザ光線は、YAGレーザ装置により射出される印字用のレーザマーカから射出されることを要旨とする。
本発明によれば、小型のレーザ装置とすることができ、特にプレス工程やめっき工程にインラインでディンプルを形成する工程を加えることができる。また、通常のレーザ加工装置に比べ、比較的安価で、1ラインに複数のレーザ装置を配備して同時に稼動させることも容易になる。
さらに、前記レーザ光線は、波長が1064nmのものや、その半波長の532nmのものとすることができ、CO2レーザなどに比べて反射が少なく、特にリードフレームに用いられる材質に対して熱吸収率が高く、加工に適した波長のレーザ光線とすることができる。
特に、本願の発明においては、印字用のレーザマーカを用いて微細加工するため、通常用いられるレーザ加工機では出力させることができない極めて小さい出力のスポット径の小さなレーザ光線を発生でき、かつ出力や照射制御も精度高く精密にコントロールでき、その上装置も極めて小型で低価格である。そのため、インラインで好適に使用することができる。1ラインに複数のレーザ装置を備えることも好ましい。
請求項3に係る発明では、請求項1又は2に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプルを、2回以上、50回以内に分割してレーザ光線を照射して形成することを要旨とする。
本発明によれば、加工に必要な熱エネルギーを分割して与えるため、金属表面の温度上昇を防止して効果的に過熱を抑制するとともに、効果的に樹脂との密着性を高める所定の深さのディンプルを形成することができる。
その一方で、50回以内に分割してレーザ光線を照射して形成するため、加工時間を短くして、生産効率を上げることができる。
請求項4に係る発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプルの深さを、1〜20μmに形成することを要旨とする。
本発明によれば、アンカー効果により樹脂との密着性を高め効果的にリードフレームと樹脂の剥離を抑制するに十分な深さを備えつつ、かつ、リードフレームの強度低下・歪み・変形や、ディンプル内の空気の残留などを抑制できるように深すぎないディンプルとすることができる。
特に、1〜20μmとすることで密着性と強度のバランスの取れたリードフレームを製造することができる。
請求項5に係る発明では、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記複数のディンプルを、隣接するディンプルと0.5mm以下の間隔で形成することを要旨とする。
本発明によれば、従来のレーザ加工機でのディンプル形成の密度に比べ、はるかに密度が高いため、浅いディンプルでも効果的に密着性を高めることができる。
請求項6に係る発明では、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法前記ディンプルを、線状に連続して形成することを特徴とする。
本発明によれば、剥離の応力が集中しにくく、浅いディンプルでも効果的に密着性を高めることができる。
請求項7に係る発明では、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記リードフレームは、ダイパッドを備え、前記ディンプルを、当該ダイパッドのICチップを搭載する面と反対の面の周縁部の領域に形成することを要旨とする。
本発明によれば、本発明者が確認した知見に基づき、ダイパッドを備えたICパッケージにおいて、全面的にディンプルを形成することなく、もっとも剥離の応力が集中するところにディンプルを形成することで、少ない加工時間で効果的にICパッケージにおける樹脂の剥離を抑制することができる。
請求項8に係る発明では、請求項7に記載のリードフレームの製造方法前記ダイパッドの周縁部において不連続な領域に形成することを要旨とする。
本発明は、発明者の知見に基づいたもので、この領域にディンプルを設けることで狭い面積で効率的に樹脂の剥離を抑制することができることに基づく。
本発明によれば、当該ダイパッドのICチップを搭載する面と反対の面の周縁部の領域の一部のみを加工することで、さらに効率的に剥離を抑制することができる。特に、前記ディンプルを形成する領域を、同周端縁から1mmの距離までより狭い領域に形成しても、十分な剥離抑制の効果が得られる。もちろん、これより狭い範囲でも十分な効果を得られることができるが、少なくとも、前記ダイパッドの周端縁から、同周端縁から0.3mmの距離より広くすれば、通常十分な剥離の抑制をすることができる。
請求項9に係る発明では、請求項8に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプルを形成する領域を、前記ダイパッドのコーナー部のみに形成することを要旨とする。
本発明によれば、この領域にディンプルを設けることで最も少ない面積で極めて効率的に樹脂の剥離を抑制することができる。面積が小さいため、リードフレームに与える熱の影響は最小となり、工数も極めて少なく、大量生産にも対応することが可能になったものである。
請求項10に係る発明では、請求項1〜9のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプルを、少なくとも前記リードフレームのボンディング面を除くインナーリード若しくは吊りリードの樹脂封止された場合に樹脂と接する面のいずれかに形成することを要旨とする。
本発明によれば、ディンプルを極めて小さく密度高く形成できるため、そのため、これまで従来のレーザ加工機では直径が大きすぎてディンプルが形成できなかったインナーリードや吊りリードにおいても、ディンプルを形成することができ、インナーリードではボンディング面を避けて効果的に樹脂の剥離を防止することができるようになった。インナーリードや吊りリードでは、片面のみにディンプルを形成してもよいが、両面にディンプルを形成することでさらに樹脂の剥離を効果的に抑制できる。特に、ボンディング面にはディンプルを選択的に形成しないことができるので、ボンディングには悪い影響を与えることがない。もちろん、アウターリードも選択的にディンプルを形成しないことで、パッケージの形成時のバリ取り工程において、支障をきたすこともない。また、吊りリードでも、ダイパッドの平坦性の精度を損なうこともない。
請求項11に係る発明では、請求項7〜9のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記ダイパッドのICチップとの接着面において前記ディンプルを形成することを要旨とする。
本発明によれば、樹脂に限らず、両面テープや接着剤など幅広くアンカー効果を発揮できるので、目的に応じて前記ダイパッドのICチップとの接着面においてディンプルを形成することでその接着性を高めることができる。特に、生産ラインのインラインで加工できるので、請求項1〜10の発明とともに容易に適用できる。本発明の場合、ディンプルの深さや密度を容易にコントロールできるため、場所によって、深さや密度を変更することが好ましい。
請求項12に係るリードフレームでは、請求項1〜11のいずれか1項のリードフレームの製造方法により製造され、特定のディンプルを備えたことを要旨とする。
本発明によれば、請求項1〜11のリードフレームの製造方法により形成された特定のディンプルを備えるため、樹脂や接着剤との密着性が高く、強度的に安定したリードフレームとすることができる。
請求項13に係るヒートシンクの製造方法では、金属製のリードフレームと、ICチップと、ICチップの放熱用の金属製のヒートシンクを樹脂封止して製造するICパッケージ用のヒートシンクの製造方法であって、前記ヒートシンクに、出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を複数回同一位置に照射してディンプルを形成することを要旨とする。
本発明によれば、リードフレーム限定されず、ICパッケージ内で、ヒートシンクにおいても同様の課題を有しているため、このようなヒートシンクにディンプルを設けることで、強度や制度に影響を与えないで樹脂との密着性を高めることができる。
請求項14に係る発明では、請求項13に記載のヒートシンクの製造方法において、前記ヒートシンクのICチップとの接着面において前記ディンプルを形成することを要旨とする。
本発明によれば、接着剤との密着性を高めることができる。
請求項15に係るヒートシンクでは、請求項13又は14に記載のヒートシンクの製造方法により製造されたことを要旨とする。
本発明によれば、樹脂や接着剤との密着性が高く、強度や精度の良好なヒートシンクとすることができる。
本発明によれば、例えばリードフレームの製造方法がエッチング加工からプレス加工に移行したときでも、エッチング加工のリードフレームと同等の特性を有するリードフレームを生産効率高く製造できる製造方法及びそのような製造方法により製造されたリードフレームを提供することができる。
また、金属の表面の過熱を防止し熱による変質や変形の少ないリードフレームの製造方法及びそのような製造方法により製造されたリードフレームを提供することができる。
なお、同様な問題は、リードフレームと、ここに接着されるICチップとの間にも生じる。さらに、ICパッケージ内のICチップと、このICチップの放熱のためのヒートシンクにおいても生じるため、併せてこれらにおいても適用することができる。
ICパッケージの断面図。 組み付け前のリードフレームの平面図。 本実施形態のダイパッドに設けられたディンプルの領域の一例を示す平面図。 本実施形態のダイパッドに設けられたディンプルの領域の別の一例を示す平面図。 本実施形態のインナーリード及び吊りリード設けられたディンプルの領域の一例を示す平面図。 ヒートシンクを備えたICパッケージの断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化したリードフレームの製造方法の一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
<形成されるICパッケージ>
まず、図1により本発明のリードフレーム1が適用されるICパッケージの一例について、説明する。図1は、ICパッケージ2を図2のリードフレーム1のA−A部分で断面図とした図である。このICパッケージ2は、金属製のリードフレーム1と、ICチップ3を封止樹脂4により封止して形成されている。
IC(integrated circuit)チップ3は、半導体集積回路を備え、上面周端部に外部と電気的に接続するための端子31がアレイ状に設けられている。このICチップ3は、リードフレーム1のダイパッド(アイランド)11に熱硬化性の接着剤を塗布したポリイミド両面接着テープを介して載置されて固定される。
図2は、組み立て前のリードフレーム1を平面視したものである。この段階では、ICパッケージの組立て後に切り落とされるフレーム枠17を備えている。リードフレーム1は、全体が略正方形で、中央部には、この実施形態では正方形のダイパッド11が設けられており、その四隅には、吊りリード(ダイパッドサポート)12がそれぞれ中心から斜め四方に延びるように設けられている。図2おいて、二点鎖線で示された部分が樹脂で封止される部分である。ダイパッド11の周囲には、一定の間隙が設けられ、図2において4つの吊りリード12を境に、それぞれ上下左右に延びる平行なインナーリード13が櫛状に多数設けられる。また、インナーリード13のダイパッド11と対向する内側端部上側の面には、ボンディングポイントとなるボンディング面14がそれぞれ設けられている。
図1に示すように、このボンディング面14と、ICチップ3の端子31とは、ボンディングワイヤ5によりそれぞれ電気的に接続されている。そして、この状態で、エポキシ樹脂などの封止樹脂4により樹脂封止され、気密に絶縁されている。
なお、図2において、インナーリード13から封止樹脂4の外部に延びる部分は、樹脂封止後に、その周囲をダムバー16を含めフレーム枠17が切除されて、図1に示すように屈曲されてアウターリード15を構成し、基板(不図示)に実装する場合の端子として機能する。
なお、本願で基板に実装される側を下側(若しくは裏側)、実装される側と反対側を上側(若しくは表側)ということがある。
<リードフレーム>
次に、本発明により製造されるリードフレーム1について、さらに説明を加える。
(1)実施例1
リードフレーム1の素材は、実施例1では、42合金である。42合金は、強度・防錆性の良好なFe/Niが主体で、Niが42質量%で残部がFeである。強度・弾性・防錆・はんだ濡れ性・導電性の向上などを目的に適宜他の金属・非金属などが添加されてもよい。厚さは、実施形態では0.15mmである。
実施例1では、ボンディング面14には、Agメッキが施されている。
(2)実施例2
実施例2では、銅合金を使用している。基本的には電気抵抗の低い純銅性で、強度・弾性・防錆・はんだ濡れ性・導電性の向上などを目的に適宜他の金属・非金属などが添加されてもよい。厚さは、実施形態では0.15mmである。
実施例2では、ボンディング面14には、Agメッキが施されている。また、アウターリード15には、実装用にはんだメッキが施されている。
(3)実施例3
実施例3では、素材はCu合金で、Cu合金部分の厚さは、実施形態では0.15mmである。Pd−PPF(Palladium Pre Plated Lead Frame) として構成され、全体があらかじめ下メッキとして0.5μmのNiメッキが施されて、その上にPdメッキがなされている。さらに、Auメッキをアウターリードに施している。
<ディンプル>
次に、本実施形態のディンプルについて説明する。本実施形態のディンプルは、基本的にレーザ光線のパルスを所定位置に、所定回数、所定出力で照射し、その部分を加熱して溶融させるものである。
<半径>
およそ20〜25μmのクレータ状のディンプルが形成された。
<深さ>
以下の表は、平均出力3.6Wでパルス数を変化させてその深さを焦点深度計で測定した。
<評価>
基本的には、過熱による酸化に関して目視による色の変化を観察し、基準色サンプルと比較してこい褐色に変化したものは、焦げ(酸化)が進行したものと判断して不適とした。また、耐久性試験と接着強度の試験を参考とした。耐久性は、所定時間振動を与え剥離したものは不適とした。接着強度については、SEMIジャパン編、2000年2月29日発行、Semiconductor Equipment and Materials International の「BOOK OF SEMI STANDARDS 1999 日本語版第4分冊」P359-367記載の、「SEMI G69-0996 試験方法 リードフレームとモールディングコンパウンド間の接着強度の測定」に準拠する。
最終的には、これらを考慮しつつ総合的な判定をおこなった。○は最も好ましいもの、△は好ましいもの、×は、使用は可能で許容できるが、この試験の基準は満たさないものである。従って、ここで×の評価のものでも、本発明の効果を奏しうることを付言する。
具体的には、実施例1の40回、50回では、色彩が濃くなり△の判定としたが、異物などの発生などもなく十分に実用範囲であった。その他の○の判定では、変色も小さく過熱により焦げは十分に抑制できた。
一方、実施例2,3の1回のものは、ディンプルが浅く×の判定としたが、ディンプルのないものとは接着強度に有意差が認められたので、発明の効果は認められた。また、実施例1の1回のものを△と判定したが、接着強度の向上は認められた。用途によっては十分な接着強度である。その他の○の判定では、耐久性が求められるあらゆる用途に適している。
Figure 2010161098
ディンプルの深さとしては、接着強度試験等から少なくとも1.0μm、できれば1.5μm、特に2μm以上が好ましい。一方、30μm以下、特に20μm以下が強度や変形に影響を与えにくいことから好ましい。そこでこれらを基準に評価する。
以上の基準から結果を評価すると、1回の照射では、実施例1,2では十分な深さが得られなかった。なお、1回の照射で十分な深さを得ようして出力を上げると(例えば平均出力12Wを超える出力)、過熱による影響が出るおそれが強くなる。照射を5回繰り返すと、いずれも過熱による影響も無く概ね十分な深さが得られた。
なお、付言すると、本実施形態にかかわらず、本願発明の低出力のレーザ光線による加工であれば、要求されるディンプルの深さ・加工対象の材料により、1回の照射で径の小さな浅いディンプルを形成することも可能になるため、低出力のレーザ光線の1回の照射でディンプルを形成するものも、本発明に属するものである。
一方、50回まで照射すると、実施例1では深さが30μmより深くなる恐れが強く、これ以上照射すると強度や精度の影響を及ぼす可能性が出てきた。なお、出力を下げて(例えば平均出力1.2W未満)50回以上に分割して照射することは、1回当たりのパルスで温度が十分に上昇しなくなるという問題があり、加工時間の関係から50回以上に分割する意義もない。
よって、加工出力(平均)は、1.2W以上12W以下で、照射回数は、いずれも5回から50回が適当と判断した。なお、表にはないが、1回でも概ね良好であるため、少なくとも2回に分割すれば、本願発明の効果は奏しうる。したがって、2〜50回の範囲が適当であると判断できる。
ディンプルの深さを、1.0〜20μmに形成することで、密着性が向上するとともに、リードフレームの強度や変形がないことが確認された。
ディンプルの深さは、少なくとも1.0μm以上が効果があり、好ましくは、1.5μm以上、望ましくは2.0μm以上である。10μm以上に形成することで、さらに密着性が高いものとすることができる。
一方、30μm以下であればほとんど精度には影響を与えず、20μmでは、その影響は確認できなかった。
<ピッチ>
例えば、出願人の製造するQFP等の256ピンのリードフレームでは、そのインナーリード先端のピッチは、130μmとなり、インナーリード先端の幅は75μm、隣接するリードとの幅は僅か55μm程度となるが、本実施形態においては、この程度の狭い場所においても、マトリクス状などのパターンでディンプルを形成することが可能である。
ディンプルの形成パターンとしては、例えば、リードの長手方向と直交する方向に、0.5mm間隔で平行な線状に設けて縞模様に形成することも効果がある。
さらに、厚みも125μm程度しかないが、本実施形態では、2〜20μm程度の浅いディンプルを形成できるため、インナーリードの反りや歪みなど、精度に与える影響が極めて小さい。とりわけ熱の影響が極めて小さいため、深さに加えて、極めて精度が高い加工をすることが可能となった。
一方、ディンプルを高密度で配設することで、ディンプル一つひとつへの応力集中を避け、より耐久性の高いものとすることができる。従来できなかった、ディンプルを、隣接するディンプルと0.5mm〜0.001mm以下の間隔で形成することで、本実施形態の特有の効果を発揮することができる。もちろん、これより密度の高いディンプルの配設は、加工時間との関係から適切なものが選択されるであろう。さらに、隣接するディンプルが重なり合うようなピッチにすることもできる。
<形状>
ディンプルの形状を顕微鏡で観察すると、ミルククラウン状のクレータとなっていることがわかる。そして、その周縁には溶融した金属が、球状になって突出して凝固している。このため、ディンプルの凹部だけでなく、この周縁部の形状にアンカー効果があることは明らかである。この形状は、隣接するディンプルが重なり合うようなピッチにしたような場合にも効果を奏する。
<配置>
ディンプルの配置は、要求される密度と加工時間に応じて、例えば、長方形を形成するマトリクス状や、三角形を形成するパターンで、所定の領域に多数配置する。もちろん、ランダムに配置されたものも応力が分散される点から好ましい。
また、ダイパッド11の周縁部に設ける場合は、終端縁に沿って直線状に配列することも好ましい。さらに、環状に曲線状に配置してもよい。また、これらの直線と平行な複数の直線若しくは曲線として配置してもよい。さらに、碁盤の目状の格子状に配置することもできる。
線状に配置するディンプルは、隣接するディンプルと接触するようにして連続するように配置しても、点線状に配置してもよい。要求される密着性及び加工時間とのバランスによる。
<ディンプル形成エリア>
<ダイパッド>
次に、ディンプルを形成する領域について説明する。まず、ディンプルをダイパッド11の下面(基板実装側)全面に配設することも可能であるが、ダイパッド11と封止樹脂4との剥離が、その周縁部から生じることが発明者の知見から判明している。
このため、図3に示すように、ダイパッド11の下側(ICチップ3の反対側)の周縁部に環状に設けた領域D1にディンプルを配設する。
また、密着強度と加工時間の兼ね合いから、必ずしも連続した環状に領域を設ける必要はなく、図4に示すように、ダイパッド11の周縁部において不連続な領域D2にディンプルを形成してもよい。
この場合において、ディンプルを形成する領域D2を、ダイパッド11の周端縁から、この周端部から少なくとも0.3mmまでの距離の領域を含むことが望ましい。一方、広くても周端縁から1mmまでの距離の領域であれば十分である。つまり図3に示す周端部からの距離L1を0.3mm〜1.0mmとすることで必要かつ十分な強度を得て、加工効率も高いものとすることができる。
また、不連続に領域D2を設ける場合は、図4に示すように、ディンプルを形成する領域D2を、ダイパッド11のコーナー部に形成することが好ましい。この部分が最も剥離を生じやすいため、この部分にディンプルを設けることで、最も効果的に剥離を抑制できる。
また、この場合において、コーナー部に形成するディンプルの領域D2を、少なくともダイパッド11の頂点となるべき点から0.5mmの距離L2の長さの2辺とする直角二等辺三角形の領域を含むことで、加工時間も短く、かつ効果的に密着性を高めることができる。もちろん、加工時間と要求される強度により変更できる。
<インナーリード>
リードフレーム1と封止樹脂4の剥離は、最も面積が大きく、ICチップ3の熱の影響を受けやすいダイパッド11にディンプルを設けるのが効果的であるが、図5に示すように、ディンプルを、リードフレーム1のボンディング面14を除く、インナーリード13の樹脂封止された場合に封止樹脂4と接する領域D3に形成することも好ましい。この場合は、リードフレーム1の下面に限らず、ボンディング面14を備える上面側にもディンプルを形成することでより密着性が高まる。特に過酷な条件で使用され、信頼度が要求される場合には好ましい。このような場所にディンプルを形成するのは、従来の汎用レーザ加工機では到底なしえなかった。
<吊りリード>
さらに、同様の理由から、図5に示すようにディンプルを、リードフレーム1のダイパッド11の吊りリード12の樹脂封止された場合に封止樹脂4と接する領域D4に形成することも好ましい。この場合も、上面及び下面においてディンプルを形成するのが効果的である。
<接着面への適用>
この実施形態において、ディンプルは、リードフレーム1と封止樹脂4との密着性を高めるために設けている。しかしながら、ディンプルのアンカー効果は、封止樹脂との密着性を高めるだけに留まらない。そこで、図1に示す、ダイパッド11のICチップ3との接着面11aにおいてディンプルを形成することも好ましい。このように接着面11aにおいて、ディンプルを形成することで、そのアンカー効果で接着剤や接着用両面テープの熱硬化性接着剤との密着性を高めることができる。
<リードフレームの製造方法>
ここで、ICパッケージに用いるリードフレームの製造方法について説明する。まず、リールに巻き取られた板厚0.15mmの金属条(ここでは例としてCu合金若しくは42合金であるが、SUSなど、これに限らない。)から、例えば、1次スタンピング、メッキ、2次スタンピングの各工程により製造される。
1次スタンピングの複数の工程で銅条を順次プレスしてリードフレーム1の形状に打抜く。この段階では、リードフレーム1全体は平面になっている。順送りされながらインナーリード13の先端部分のボンディング面14のコイニング加工なども行われる。そして、ボンディング面14のAgメッキが施される。
2次スタンピングで、ディプレス加工によって、ダイパッド11が押し下げられるように吊りリード12が斜面に成形される。そして必要に応じて洗浄、コロビ修正、ストレス除去等、その他の最終的な調整が行われてリードフレーム1として製品が完成する。
本実施形態のディンプル形成工程は、メッキ後の工程とすることが、アンカー効果を損なわないことから好ましい。
なお、後述のように、ディンプル形成工程は、前準備も後処理もなく、且つ前後の工程に影響を与えないため、基本的にどの工程の間にも入れることができる。また、装置も小型で設置場所も極めて小さく、加工時間も短くできるため、プレス工程とプレス工程の間などにも行なうことができる。
<ディンプル形成工程>
<レーザ装置>
<周波数>金属の種類によってレーザ光線の吸収率が異なり、例えば、Cuは、550nmで35%程度でそれより長波長では極端に吸収率が低下する。650nmでは、およそ8%である。また、Auでは、450nmでは光吸収率が60%を超えるが650nmでは、およそ7%程度まで落ちる。Niでは、450nmで、およそ46%程度であるが、それより長波長では徐々に光吸収率が落ちるが、1064nmでも37%程度の光吸収率があり、波長に対する光吸収率の変化は少ない。また、Feでは、450nm〜1064nmの間で45〜48%程度の光吸収率を示し波長の影響は小さいといえる。上述の表1からも分かるように、FeとNiの合金である42合金は、Cu合金よりもディンプルを形成しやすい。一方、CO2レーザは、波長が9.3〜10.6μmと長いため、高出力で熱効率も高いものの、金属の表面での反射率が高く、結局金属の表面の加工には適していない。
つまり、レーザ装置の加工効率は、金属の種類とレーザの波長によって大きく異なる。
上記のとおり、リードフレーム1に用いられる金属では、レーザ光線は、波長が概ね532nm≦λ≦1064nmであると特に効率的である。特に、短波長の方が、熱効率が低いとしても化学的な反応に結びつきやすく、過熱を抑制しやすい。
このような波長を持ったレーザ装置としては、一般には、固体レーザが取り扱いや波長の面から適しており、YAG結晶中のイットリウムを他の希土類元素で置換した種々のYAGレーザ装置(Yttrium Aluminum Garnet)がある。ネオジム添加YAGを用いたNd:YAGレーザは波長が1064nmの近赤外線若しくはこの半波長の532nmの緑色の可視光線を発する。実施形態に示すイッテルビウムを添加したファイバレーザであるイッテルビウム添加ファイバ増幅レーザなども、同様の波長のレーザを発することができ、装置が極めて小型化され、電気効率もよく、特にリードフレームの生産ラインにインラインでディンプル形成工程を設けるのに適している。この工程では、複数のレーザ装置を用いて加工することで処理時間を短縮し生産ラインのボトルネックとなることを回避することも容易である。
<出力制御>
本実施形態では、1回のパルス時間や出力を抑え、平均出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を複数回同一位置に照射してディンプルを形成することを特徴とするものである。このような照射方法により、ディンプル形成時の過熱を抑制し、酸化物の生成や、熱による金属の反りや歪みなどの変形を抑制しつつ短時間で適正なディンプルを形成するものである。
特に、1.2W以上であれば有効に加工ができ、レーザ光線の平均出力が2.4W以上であると作業効率が上がり短時間で加工ができ、特にインラインで加工する場合に、他の工程のタクトタイムに同期させやすくなる。
一方、レーザ光線の出力が12W以下、特に6W以下であると、過熱による焦げ(酸化)を防止し、酸化による不測のコンタミネーションの発生を有効に抑制することができる。
特に、レーザ光線の出力が3.6W以上4.8W以下であると、バランスの加工を行なうことができる。このことから、本実施形態では、平均出力3.6Wとしている。
ここでは、平均出力により好ましい出力を定義しているが、パルスはピークパワーが大きく立ち上がりが良いものが、熱の拡散が少なく好ましい。例えば、ピークパワーは8kw以上で、パルス時間は300ns以下が好ましい。特に、ピークパワーが2〜20kw、好ましくは10kw、パルスは、短ければ短いほどよいが、30ns以下が好ましい。
また、レーザ光線のスポット径は、小径が好ましい。
<時間制御>
また、本実施形態のディンプル形成工程では、ディンプルを2回以上に分割して同一位置にレーザ光線を照射して形成する。このため、1回当たりのエネルギーを小さくしてディンプルが過熱することを抑制できる。
一方、ディンプルを、50回以内に分割してレーザ光線を照射して形成することにより、加工時間を短くすることができる。
<深さ制御>
最終的なディンプルの深さは、レーザ装置の出力と、レーザ光線のスポット径、金属の反射率、1パルス当たりの時間、照射するパルス回数などに依存し、気温なども影響するので、焦点深度計などで計測して、その結果をフィードバックして制御することも好ましい。
<位置制御>
前述のとおり、ディンプルの密度を高めることで、応力の集中を抑制でき、一つひとつのディンプルを小さくすることが可能になる。このためレーザ光線の位置制御は精密に制御できることが好ましい。
(好ましい実施例)
<機種>本実施形態では、汎用のレーザ加工機では出力できない小さな出力で、複数回同一位置での加熱をすることでディンプルの過熱を防止している。そこで、本実施形態では、通常物体の表面に大きな傷をつけないで、或いはまったく傷つけないで変色させるだけで文字や記号を印字するレーザマーカー(レーザ印字機)を用いて、このビームを繰り返し照射することでレーザ加工している。
このレーザマーカーは、通常では対象物に深く傷つけない、つまり形状を加工しないで文字などを可視的に表示するもので、レーザマーカーをレーザ加工に使用するというのは、当業者の常識に反した発明者独自の発想に基づくものである。
具体的には、SUNX株式会社のレーザマーカFAYb、型式名「LP−V10U」を用いて実施した。このレーザマーカは、Yb(イッテルビウム)添加ファイバ方式レーザλ=1.06μmクラス4レーザ射出装置を備えている製品である。
平均出力は、12Wのもので、0〜100%の出力調整が可能となっている。ピークパワーは、1pulsあたり、20kwで30nsであり、高ピークの出力となっている。
この出力を調整して実施したところ、出力が10%(1.2%)未満では、十分に温度が上昇せず加工できなかった。一方、出力が100%(12W)では、焦げ(目視で確認できる酸化による黒化)を生じる程度が大きいことが分かった。また、20%(2.4W)〜50%(6W)が加工性が高く、焦げも少ない。特に30%(3.6W)が最も適正であった。
なお、レーザ光線の位置制御は、印字方式ガルバノスキャニング方式を採用しており、高速のスキャンが可能で、スキャンスピード最大12,000mm/sで、インラインで使用しても高い加工能率を示す。
また、0.001mm間隔でディンプルの形成が設定可能であり、ディンプルの配列も、CADデータであるDXF形式の入力や、画像データであるBMP/JPEGなどで容易にディンプルの指定ができる。そのため、連続した直線・曲線状のディンプルも、一定間隔のディンプルも容易に形成できる。
<ICパッケージの製造方法>
以下、この完成したリードフレーム1を用いてICパッケージ2を製造する過程の概略を説明する。このように完成したリードフレーム1上にICチップ3が、接着材や両面テープを介在して載置され接着される。このICチップ3の所定の端子31とインナーリード13のボンディング面14のボンディングポイントとがキャピラリー(不図示)によりボンディングワイヤ5でワイヤボンディングされ電気的に接続される。その後、これらの位置の固定、絶縁、劣化の防止、外部環境からの保護のためエポキシ樹脂などの封止樹脂4により樹脂封止される。樹脂の硬化後、ダムバー16が切除され、はみ出した不要な封止樹脂が除去され、図2に示すフレーム枠17からICパッケージ2が切り取られる。そして、アウターリード15が所定の形状に整形されて、必要に応じて洗浄、刻印がなされ、ICパッケージ2として完成する。
<実施形態の効果>
(1) 本実施形態によれば、例えばリードフレームの製造方法がエッチング加工からプレス加工に移行したときでも、エッチング加工のリードフレームと同等の特性を有する浅いディンプルを備えたリードフレームを生産効率高く製造することができる。
(2) また、加工に必要な熱エネルギーを分散して与えるため、金属の表面の過熱を防止し熱による変質や変形の少ないリードフレームを製造することができる。
(3) 特に、従来の汎用のレーザ加工機で形成するディンプルに比べて浅く、精度の点で良好である。
(4) また、過熱による、金属の酸化や、含有している成分の酸化物によるコンタミネーションとなる物質が生成されることが少なく、ICパッケージとしての信頼性を高めることもできる。
(5) また、装置も簡単で、加工も短時間で、かつ極めて容易にできる。
(6) 小型のレーザ装置とすることができ、特にプレス工程やめっき工程にインラインでディンプルを形成する工程を加えることができる。また、他のレーザ装置に比べ、比較的安価で、1ラインに複数のレーザ装置を配備して同時に稼動させることも容易になる。
(7) 特にリードフレームに用いられる材質に対して熱吸収率が高く、加工に適した波長のレーザ光線とすることができる。
(8) 本実施形態では、レーザマーカを用い、特殊な使い方をすることで、その特質を生かし通常用いられるレーザ加工機では出力させることができない極めて小さい出力のレーザ光線を発生でき、かつ出力や照射制御も精密にコントロールでき、その上装置も極めて小型で低価格である。そのため、インラインで好適に使用することができる。
(9) 本実施形態によれば、本発明者が確認した知見に基づき、ダイパッドを備えたICパッケージにおいて、もっとも剥離の応力が集中するところにディンプルを形成することで、少ない加工時間で効果的にICパッケージにおける樹脂の剥離を抑制することができる。
(10) 特に本実施形態によれば、発明者の知見に基づいたもので、この領域にディンプルを設けることが狭い面積で効率的に樹脂の剥離を抑制することができる。
(11) ディンプルを形成する領域を、前記ダイパッドのコーナー部に形成することで極めて効率的に樹脂の剥離を抑制することができる。
(12) ディンプルを極めて小さく密度高く形成できるため、これまで通常のレーザ加工機ではできなかったインナーリード13においても、ボンディング面14を避けてディンプルを形成することができ、インナーリード13においても効果的に樹脂の剥離を防止することができるようになった。特に、インナーリード13では、片面のみにディンプルを形成してもよいが、両面にディンプルを形成することでさらに樹脂の剥離を効果的に抑制できる。特に、ボンディング面14にはディンプルを選択的に形成しないことができるので、ボンディングには悪い影響を与えることがない。
(13) ディンプルを極めて小さく密度高く形成できるため、これまで通常のレーザ加工機ではできなかった吊りリードにおいてもディンプルを形成することができ、インナーリードにおいても効果的に樹脂の剥離を防止することができるようになった。特に、吊りリードでは、片面のみにディンプルを形成してもよいが、両面にディンプルを形成することでさらに樹脂の剥離を効果的に抑制できる。特に、本発明では、吊りリードの傾きなど精度に与える影響が少ない。
(14) 樹脂に限らず、両面テープや接着剤など幅広くアンカー効果を発揮できるので、目的に応じて前記ダイパッドのICチップとの接着面においてディンプルを形成することでその接着性を高めることができる。特に、生産ラインのインラインで加工できるので、樹脂との接着面の加工とともに容易に適用できる。
(15) そして、本実施形態のリードフレームでは、このような製造方法により形成されたディンプルを備えるため、樹脂や接着剤との密着性が高く、強度的に安定したリードフレームとすることができる。
(第2の実施形態)
次に、図6を参照して第2の実施形態を説明する。本実施形態は、第1の実施形態と異なるのは、ICパッケージ2にヒートシンク6を備えたことにある。このヒートシンク(ヒートスプレッダ)は、ICチップ3に密着させ、ICチップ3の熱を吸収し、大気に拡散する部材である。従来は、密着性を高めるための表面の粗化を、プレスやエッチング、あるいはショットブラストによってもおこなっていた。このうちショットブラストが設備も簡易で一番作業効率が良いが、ショットの一部が残留するとコンタミネーションとなり、ICパッケージの信頼性を損ねる原因となりことがあった。
本実施形態のパッケージは、金属製のリードフレーム1と、ICチップ3と、ICチップの放熱用の金属製のヒートシンク6を樹脂封止して製造する。このリードフレーム1は、例えば、BGA(Ball Grid Array )タイプのものである。このヒートシンク6に、第1の実施形態と同様のディンプルを形成する。ディンプルの形成は、基本的に第1の実施形態と同じ方法であるが、ヒートシンク6は厚みが厚く、第1の実施形態のリードフレーム1の厚みの0.15mmに比較して、ヒートシンク6は1.0mmと厚くなっている。このため、熱に対する反りや歪みは生じにくく、ディンプルの深さはもっと深いものとしてもよい。ただし、過熱による酸化物の生成に関しては、第1の実施形態と同様な課題を有するため、出力は大きくしないで、パルス数を多くすることで、ディンプルを深くすることが望ましい。
また、ヒートシンク6とICチップ3との接着においても、ヒートシンク6にディンプルを形成することで、密着性が向上する。
第2の実施形態では、特に次のような効果がある。
(16) ヒートシンク6と封止樹脂4との密着性が向上する。
(17) ヒートシンク6とICチップ3との密着性が向上する。
1…リードフレーム、2…ICパッケージ、3…ICチップ、4…封止樹脂、5…ボンディングワイヤ、6…ヒートシンク、11…ダイパッド、11a…接着面、12…吊りリード、13…インナーリード、14…ボンディング面、15…アウターリード、16…ダムバー、17…フレーム枠、31…端子、D1、D2、D3、D4…(ディンプル形成)領域、L1、L2…距離(長さ)。
上記課題を解決するため、請求項1に係るリードフレームの製造方法では、ICチップを搭載するダイパッド備えた金属製のリードフレームと、当該リードフレームを前記ICチップとともに樹脂封止して製造するICパッケージ用のリードフレームの製造方法であって、前記リードフレームに、出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を5回〜50回同一位置に繰り返し照射して、深さ10〜30μmのディンプルを前記ダイパッドのICチップを搭載する面と反対の面の封止樹脂と接する面に面状に形成することを要旨とする。
一方、前記レーザ光線の出力を6W以下とすれば、金属の過熱を効果的に抑制でき、金属及び含有物の酸化物の生成を抑制することができる。
そして、望ましくは、前記レーザ光線の出力が3.6W以上4.8W以下とすれば、効率が良く、それでいて過熱を抑制できるバランスのよい製造方法とすることができる。
さらに、加工に必要な熱エネルギーを分割して与えるため、金属表面の温度上昇を防止して効果的に過熱を抑制するとともに、効果的に樹脂との密着性を高める所定の深さのディンプルを形成することができる。
その一方で、50回以内に分割してレーザ光線を照射して形成するため、加工時間を短くして、生産効率を上げることができる。
さらに、アンカー効果により樹脂との密着性を高め効果的にリードフレームと樹脂の剥離を抑制するに十分な深さを備えつつ、かつ、リードフレームの強度低下・歪み・変形や、ディンプル内の空気の残留などを抑制できるように深すぎないディンプルとすることができる。
特に、10〜30μmとすることで密着性と強度のバランスの取れたリードフレームを製造することができる。
特に、10μm以上に形成することで、さらに密着性が高いものとすることができる。
請求項に係る発明では、請求項1又は請求項2に記載のリードフレームの製造方法において、前記複数のディンプルを、隣接するディンプルと0.5mm以下の間隔で形成することを要旨とする。
本発明によれば、従来のレーザ加工機でのディンプル形成の密度に比べ、はるかに密度が高いため、浅いディンプルでも効果的に密着性を高めることができる。
請求項に係る発明では、請求項1〜のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法前記ディンプルを、線状に連続して形成することを特徴とする。
本発明によれば、剥離の応力が集中しにくく、浅いディンプルでも効果的に密着性を高めることができる
請求項に係る発明では、請求項1〜4のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法前記ダイパッドの周縁部において不連続な領域に形成することを要旨とする。
本発明は、発明者の知見に基づいたもので、この領域にディンプルを設けることで狭い面積で効率的に樹脂の剥離を抑制することができることに基づく。
請求項に係る発明では、請求項に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプルを形成する領域を、前記ダイパッドのコーナー部のみに形成することを要旨とする。
請求項に係る発明では、請求項1〜のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプルを、少なくとも前記リードフレームのボンディング面を除くインナーリード若しくは吊りリードの樹脂封止された場合に樹脂と接する面のいずれかに形成することを要旨とする。
請求項に係る発明では、請求項1〜7のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、さらに前記ダイパッドのICチップとの接着面において前記ディンプルを形成することを要旨とする。
請求項に係るリードフレームでは、請求項1〜のいずれか1項のリードフレームの製造方法により製造され、特定のディンプルを備えたことを要旨とする。
本発明によれば、請求項1〜のリードフレームの製造方法により形成された特定のディンプルを備えるため、樹脂や接着剤との密着性が高く、強度的に安定したリードフレームとすることができる。
請求項10に係るヒートシンクの製造方法では、金属製のリードフレームと、ICチップと、ICチップの放熱用の金属製のヒートシンクを樹脂封止して製造するICパッケージ用のヒートシンクの製造方法であって、
前記ヒートシンクに、出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を5回〜50回同一位置に繰り返し照射して、深さ10〜30μmのディンプルを封止樹脂と接する面に面状に形成することを要旨とする。
請求項11に係る発明では、請求項10に記載のヒートシンクの製造方法において、前記ヒートシンクのICチップとの接着面において前記ディンプルを形成することを要旨とする。
本発明によれば、接着剤との密着性を高めることができる。
請求項12に係るヒートシンクでは、請求項10又は11に記載のヒートシンクの製造方法により製造されたことを要旨とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係るリードフレームの製造方法では、ICチップを搭載するダイパッド備えた金属製のリードフレームと、当該リードフレームを前記ICチップとともに樹脂封止して製造するICパッケージ用のリードフレームの製造方法であって、前記リードフレームに、出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を5回〜50回同一位置に繰り返し照射して、深さ10〜30μmのディンプルを形成するとともに、前記ダイパッドのICチップを搭載する面と反対の面の封止樹脂と接する面の領域であるディンプル形成エリアにおいて当該ディンプルを隣接するディンプルと0.5mm以下の間隔で多数配置することを要旨とする。
一方、前記レーザ光線の出力を6W以下とすれば、金属の過熱を効果的に抑制でき、金属及び含有物の酸化物の生成を抑制することができる。
そして、望ましくは、前記レーザ光線の出力が3.6W以上4.8W以下とすれば、効率が良く、それでいて過熱を抑制できるバランスのよい製造方法とすることができる。
さらに、加工に必要な熱エネルギーを分割して与えるため、金属表面の温度上昇を防止して効果的に過熱を抑制するとともに、効果的に樹脂との密着性を高める所定の深さのディンプルを形成することができる。
その一方で、50回以内に分割してレーザ光線を照射して形成するため、加工時間を短くして、生産効率を上げることができる。
さらに、アンカー効果により樹脂との密着性を高め効果的にリードフレームと樹脂の剥離を抑制するに十分な深さを備えつつ、かつ、リードフレームの強度低下・歪み・変形や、ディンプル内の空気の残留などを抑制できるように深すぎないディンプルとすることができる。
特に、10〜30μmとすることで密着性と強度のバランスの取れたリードフレームを製造することができる。
特に、10μm以上に形成することで、さらに密着性が高いものとすることができる。
加えて、本発明によれば、当該ディンプルを隣接するディンプルと0.5mm以下の間隔で多数配置するため、従来のレーザ加工機でのディンプル形成の密度に比べ、はるかに密度が高いため、浅いディンプルでも効果的に密着性を高めることができる。
請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプル形成エリアに形成された多数のディンプルを、接触させて配置して線状に連続して形成することを特徴とする。
請求項4に係る発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプル形成エリアを、前記ダイパッドの周縁部において不連続な領域に形成することを要旨とする。
本発明は、発明者の知見に基づいたもので、この領域にディンプルを設けることで狭い面積で効率的に樹脂の剥離を抑制することができることに基づく。
請求項5に係る発明では、請求項4に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプル形成エリアを、前記ダイパッドのコーナー部のみに形成することを要旨とする。
請求項6に係る発明では、請求項1〜5のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、前記ディンプルを、少なくとも前記リードフレームのボンディング面を除くインナーリード若しくは吊りリードの樹脂封止された場合に樹脂と接する面のいずれかに形成することを要旨とする。
請求項7に係る発明では、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、さらに前記ダイパッドのICチップとの接着面において前記ディンプルを形成することを要旨とする。
請求項8に係るリードフレームでは、請求項1〜7のいずれか1項のリードフレームの製造方法により製造され、特定のディンプルを備えたことを要旨とする。
本発明によれば、請求項1〜8のリードフレームの製造方法により形成された特定のディンプルを備えるため、樹脂や接着剤との密着性が高く、強度的に安定したリードフレームとすることができる。
請求項9に係るヒートシンクの製造方法では、金属製のリードフレームと、ICチップと、ICチップの放熱用の金属製のヒートシンクを樹脂封止して製造するICパッケージ用のヒートシンクの製造方法であって、前記ヒートシンクに、出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を5回〜50回同一位置に繰り返し照射して、深さ10〜30μmのディンプルを形成するとともに、樹脂封止する面若しくはICチップとの接着面の領域であるディンプル形成エリアにおいて、当該ディンプルを隣接するディンプルと0.5mm以下の間隔で多数配置することを要旨とする。
請求項10に係る発明では、請求項9に記載のヒートシンクの製造方法において、前記ヒートシンクのICチップとの接着面において前記ディンプルを形成することを要旨とする。
本発明によれば、接着剤との密着性を高めることができる。
請求項11に係るヒートシンクでは、請求項9又は10に記載のヒートシンクの製造方法により製造されたことを要旨とする。

Claims (15)

  1. 金属製のリードフレームと、ICチップを樹脂封止して製造するICパッケージ用のリードフレームの製造方法であって、
    前記リードフレームに、出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を複数回同一位置に照射してディンプルを形成することを特徴とするリードフレームの製造方法。
  2. 前記レーザ光線は、YAGレーザ装置により射出される印字用のレーザマーカから射出されることを特徴とする請求項1に記載のリードフレームの製造方法。
  3. 前記ディンプルを、2回以上、50回以内に分割してレーザ光線を照射して形成することを特徴とする請求項1又は2に記載のリードフレームの製造方法。
  4. 前記ディンプルの深さを、1〜20μmに形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法。
  5. 前記複数のディンプルを、隣接するディンプルと0.5mm以下の間隔で形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法。
  6. 前記ディンプルを、線状に連続して形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法。
  7. 前記リードフレームは、ダイパッドを備え、
    前記ディンプルを、当該ダイパッドのICチップを搭載する面と反対の面の周縁部の領域に形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法。
  8. 前記ダイパッドの周縁部において不連続な領域に形成することを特徴とする請求項7に記載のリードフレームの製造方法。
  9. 前記ディンプルを形成する領域を、前記ダイパッドのコーナー部のみに形成することを特徴とする請求項8に記載のリードフレームの製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法において、少なくとも前記ディンプルを、前記リードフレームのボンディング面を除くインナーリード若しくは吊りリードの樹脂封止された場合に樹脂と接する面のいずれかに形成することを特徴とするリードフレームの製造方法。
  11. 前記ダイパッドのICチップとの接着面において前記ディンプルを形成することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のリードフレームの製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項のリードフレームの製造方法により製造され、特定のディンプルを備えたことを特徴とするリードフレーム。
  13. 金属製のリードフレームと、ICチップと、ICチップの放熱用の金属製のヒートシンクを樹脂封止して製造するICパッケージ用のヒートシンクの製造方法であって、
    前記ヒートシンクに、出力が1.2W以上12w以下のレーザ光線を複数回同一位置に照射してディンプルを形成することを特徴とするヒートシンクの製造方法。
  14. 前記ヒートシンクのICチップとの接着面において前記ディンプルを形成することを特徴とする請求項13に記載のヒートシンクの製造方法。
  15. 請求項13又は14に記載のヒートシンクの製造方法により製造されたことを特徴とするヒートシンク。
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