JP2010154447A - デジタル放送受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御部21(制御手段)は、受信再生部A(第1の受信手段)で視聴している放送の受信状態がサービスエリアを移動することにより悪化した場合に、受信再生部B(第2の受信手段)の受信状態が良好であれば、受信再生部B(第2の受信手段)で視聴中の放送局の情報から現在地に関する情報を抽出し、この情報と記憶手段(記憶部22)に予め保持している放送局の情報から、現在地で受信可能な第1の受信手段の物理チャンネルを決定して系列局サーチを行う。
【選択図】図1
Description
このとき、車載用のデジタル放送受信装置は、視聴者に現在視聴中の番組と同じ番組を継続して視聴させるため、視聴していた番組を放送している放送局の新たな中継局(送信所)、もしくはそれまでに視聴していた番組の放送局と同じ系列の放送局を自動選局するための系列局サーチを行う。
しかしながら、ナビゲーション機能を持たないデジタル放送受信装置では、この目的のためにのみGPS機能を搭載すればコストアップになるため、この方法は適用することがためらわれる。
しかしながら、車両の移動等により受信位置が変化して受信環境が悪化した場合、視聴中の番組受信を一旦停止し、チャンネルテーブルに保持された系列局をサーチすることによって放送地域を推定し、推定された地域の物理チャンネルで選局を行い、基準値以上の受信品質を確保したところで一旦受信停止した放送番組を継続再生する、それぞれの動作が唯1個の受信装置によって逐次制御されるため、番組視聴を継続するための選局にかかる処理時間は依然として短縮されない。
図1は、この発明の実施の形態1に係るデジタル放送受信装置の全体構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、この発明の実施の形態1に係るデジタル放送受信装置は、2系統の受信再生部A、Bと、制御部21と、記憶部22と、により構成される。
ここで、TSは、スクランブルのかかったパケットと、スクランブルのかかっていないパケットから構成されており、スクランブルのかかったパケットは、デスクランブラ4でスクランブルが解かれる。デスクランブラ4でスクランブルが解かれたTSは、デマルチプレクサ5に入力される。
オーディオストリームはオーディオデコーダ6でデコードされ、音声出力部8を介して音声出力として前席モニタ10に出力される。ビデオストリームは、ビデオデコーダ7でデコードされ、映像出力部9を介して映像出力として前席モニタ10に出力される。なお、SIは、制御部21に入力される。
上記したように、TSは、スクランブルのかかったパケットと、スクランブルのかかっていないパケットから構成されており、スクランブルのかかったパケットは、デスクランブラ14でスクランブルが解かれる。デスクランブラ14でスクランブルが解かれたTSは、デマルチプレクサ15に入力される。
オーディオストリームはオーディオデコーダ16でデコードされ、音声出力部18を介して音声出力として後席モニタ20に出力される。ビデオストリームは、ビデオデコーダ17でデコードされ、映像出力部19を介して映像出力として後席モニタ20に出力される。なお、SIは、制御部21に入力される。
ここでは、制御部21は、特に、受信再生部Aで系列局サーチが行われた場合、受信再生部Bが出力するTSの情報に基づき同じ系列局のTSの物理チャンネルを取得し、取得した物理チャンネルから選局切り替えを行う。より具体的には、受信再生部Aで系列局サーチが行われた場合、受信再生部Bが出力するTSの地域情報から現在地における県域を推定し、記憶部22を参照して同じ系列局のTSで推定された県域を対象地域とするTSを選択し、対応する物理チャンネルから選局切り替えを行う。なお、このとき参照される記憶部22には、放送局の県域単位での放送対象エリアの情報が保持される。
図2に示されるように、制御部が系列局サーチに関連して実行するプログラムは、受信再生部A(B)毎に、SI入力部31(41)と、受信可否判定部32(42)と、TS識別判定部33(43)と、系列識別判定部35(45)と、地域識別判定部34(44)と、同一地域内/同一系列識別TS判定部36(46)と、選局指示部37(47)と、を含む。
受信可否判定部32(42)は、TSに含まれるべき所定のデータが見つかれば受信可と判定し、一定時間内に所定のデータが見つからなければ受信不可と判定する機能を有する。受信可否判定部32(42)は、例えば、PAT(Program Association Table)があれば受信可と判定し、一定時間内にPATが見つからなければ受信不可と判定する。TS識別判定部33(43)は、TSのTS識別を判定する機能を有する。TS識別判定部33(43)は、例えば、PATに含まれるTS識別(TS-ID)を取得する。
系列識別判定部35(45)は、TSの系列識別を判定する機能を有する。系列識別判定部35(45)は、例えば、BIT(Broadcaster Information table)に含まれている拡張ブロードキャスタ記述子内のアフィリエーションIDを取得し、もしくはTS識別判定部33(43)で取得したTS識別と、記憶部22に保持されている各放送局の情報とから判定する。
選局指示部37(47)は、同一地域内/同一系列識別TS判定部36(46)で判定されたTSのひとつ、または複数のチャンネルを順次選局するようにチューナ2(12)を制御する機能を有する。
なお、地域識別「20」は岩手県、「18」は秋田県を示し、それぞれの県域を放送サービスエリアとする放送局(TS)は複数あり、かつ、それぞれのTSに複数の物理チャンネルが割り当てられていることを示している。
以下、図4、図5のフローチャートを参照しながら、図1から図3に示したこの発明の実施の形態1に係るデジタル放送受信装置の動作について詳細に説明するが、ここでは受信再生部Aと受信再生部Bとにより別々の番組を視聴しており、例えば、前席モニタ10で「RAB青森放送」、後席モニタ20で「IBCテレビ」を視聴しているときに、前席で系列局サーチを開始した場合の動作を例示して説明する。
このとき、制御部21は、まず、TS識別判定部33が、前席モニタ10で視聴中のTSの系列識別を判定する(図4のステップST401)。ここに示す例では、受信再生部Aで視聴中のTSの系列識別はRAB青森放送の「2」になる。
この例によれば、受信再生部Aの同一地域内/同一系列識別TS判定部36は、系列識別「2」のテレビ岩手を抽出して選局指示部37を制御する。
この例によれば、選局指示部37は、チューナ2を制御することよりテレビ岩手の「17」、「18」、「27」、「29」、「32」の物理チャンネルを、いずれかが受信できるまで順次選局切り替えを行う。
受信可否判定部32により受信可と判定されると(ステップST408“YES”)、系列識別判定部35は、受信したTSの系列識別を判定する(ステップST409)。ここで、その系列識別が系列局サーチ開始前と同一の系列識別であると判定されれば(ステップST410“YES”)、同一地域内/同一系列識別TS判定部36を介して制御される選局指示部37は、そのままの状態を維持して系列局サーチを完了する。
この例によれば、ABS秋田放送や、図3に示されていない系列識別「2」のTSが選択され、選局指示部37を介してチューナ2の選局切り替えが実行される。
上記した選局操作の都度、受信可否判定部32は放送を受信できたか否かを判定し(ステップST415)、受信可と判定された場合(ステップST415“YES”)、系列識別判定部35が、受信したTSの系列識別を判定する(ステップST416)。ここで、その系列識別が、系列局サーチ開始前と同一の系列識別であると判定された場合(ステップST417“YES”)、同一地域内/同一系列識別TS判定部36により制御される選局指示部37は、そのままの状態を維持して系列局サーチを完了する。
なお、ステップST418で全TSの全ての物理チャンネル選局済と判定された場合(ステップST418“YES”)、または、ステップST413で同一の系列識別のTSが無いと判定された場合(ステップST413“NO”)、制御部21による制御の下、前席モニタ10に受信可能なTSが無いことを表示して系列局サーチを完了する。
具体的には、各放送局の県域単位の放送対象エリアの情報を記憶部22に予め保持しておき、制御部21は、例えば、受信再生部Aで系列局サーチを行う場合、受信再生部Bで視聴中の放送局の放送対象エリアと同じエリアを放送対象エリアとする系列局から同じ系列局のサーチを行うことにより、視聴を継続するための選局にかかる処理時間の短縮をはかるともに、受信再生部A、Bで、別々の番組を視聴するシステムにも適用可能なデジタル放送受信装置を提供することができる。また、受信再生部Bが出力するTSの地域情報から現在地における県域が推定できるため、GPS等の専用の現在地検出手段が不要となり、コストを抑制できる。
上記したこの発明の実施の形態1に係るデジタル放送受信装置では、それぞれが独立に番組の受信再生を行っている受信再生部A、Bを備え、同時並行で系列局サーチが実行できない状況において、一方の受信再生部A(B)で系列局サーチが開始されたときに他方の受信再生部B(A)で視聴しているTSの地域情報から現在地の県域を推定し、記憶部22を参照して、同一系列のTSで推定された県域を対象地域とするTSを選択し、対応する物理チャネルから系列局をサーチする構成とした。
このため、例えば、図3に示されるように、選択されたTSに対応する物理チャンネルは比較的多数あり、この中から受信可能であって、かつ、系列局サーチ開始前と同じ系列識別の物理チャンネルを特定するまでには一定の時間を要する。したがって、同じ状況において、記憶部22に、送信所毎に各TSの物理チャンネル情報を予め保持しておくことで、他方の受信再生部B(A)で視聴しているTSの物理チャンネルから受信している送信所を推定し、記憶部22を参照して同一系列のTSで推定された物理チャネルから系列局をサーチする構成とすれば、選局切り替えの対象となる物理チャンネル数によっては選局処理にかかる時間が一層短縮されるはずである。
図6に示されるように、図2に示した地域識別判定部34および44が、送信所識別判定部38および48に、同一地域内/同一系列識別TS判定部36および46が同一送信所/同一系列識別TS判定部39および49に変更されたことを除けば、この発明の実施の形態2に係るデジタル放送受信装置の制御部21が実行するプログラムの構造は、図2に示した実施の形態1と同様である。
このとき、選局指示部37は、同一送信所/同一系列識別TS判定部39で判定された少なくとも一つのTS、または複数の物理チャンネルを順次選局するようにチューナ2を制御する。
このとき、選局指示部47は、同一送信所/同一系列識別TS判定部49で判定された少なくとも一つのTS、または複数の物理チャンネルを順次選局するようにチューナ12を制御する。
なお、NHK教育・青森、RAB青森放送、ATV青森テレビ、青森朝日放送、ならびに岩手県の各TS名においても同様に、相当の系列識別、送信所識別、UHFチャンネル(物理チャンネル)情報がそれぞれ割り付けられ記憶されていることを示している。
以下、図8、図9のフローチャートを参照しながら、図6、図7に示したこの発明の実施の形態2に係るデジタル放送受信装置の動作について詳細に説明するが、ここでは受信再生部Aと受信再生部Bとにより別々の番組を視聴しており、例えば、受信再生部A(前席モニタ10)でRAB青森放送を22チャンネルで、受信再生部B(後席モニタ20)でIBCテレビを15チャンネルで視聴しているときに、前席で系列局サーチを開始した場合の動作を例示して説明する。
制御部21は、まず、受信再生部AのTS識別判定部33が、前席モニタ10で視聴中のTSの系列識別を判定する(ステップST801)。この例では、系列識別は、RAB青森放送の「2」になる。
続いて、送信所識別判定部48に制御が移り、送信所識別判定部48は、後席モニタ20で視聴中のTSの物理チャンネルから送信所識別を判定する(ステップST804)。この例によれば、送信所識別判定部48により判定される送信所識別はIBCテレビの「15」チャンネルであり、図7から明らかなように、「15」チャンネルを放送している送信所識別は、「604022」、「604027」、「604040」、「604066」の4個あることがわかる。
この例によれば、図7から明らかなように、送信所識別「604022」のうち、前席モニタ10で視聴中のRAB青森放送の系列識別「2」と同じ系列識別のTSはテレビ岩手になり、その物理チャンネルは「17」になる。同様に、送信所識別「604027」に対応する物理チャンネルは「27」、送信所識別「604040」に対応する物理チャンネルは「17」、送信所識別「604066」に対応する物理チャンネルは「27」になり、このため、同一送信所/同一系列識別TS判定部39は、物理チャンネル「17」と「27」を抽出する。
この例によれば、選局指示部37は、テレビ岩手の「17」、「27」チャンネルを、いずれかが受信できるまで順に選局する。
受信可否判定部32により放送が受信可と判定されると(ステップST808“YES”)、系列識別判定部35が受信したTSの系列識別を判定する(ステップST809)。ここで、その系列識別が系列局サーチ開始前と同一の系列識別であれば(ステップST810“YES”)、同一送信所/同一系列識別TS判定部39を介して制御される選局指示部37は、そのままの状態を維持して系列局サーチを完了する。
この例では、ABS秋田放送や、図7に示されていない列識別「2」のTSが選択され、選局指示部37を介してチューナ2の選局切り替えが実行される。
上記選局操作の都度、受信可否判定部32は、放送を受信できたか否かを判定し(ステップST815)、受信できたら(ステップST815“YES”)、系列識別判定部35が受信したTSの系列識別を判定する(ステップST816)。ここで、その系列識別が系列局サーチ開始前と同一の系列識別であれば(ステップST817“YES”)、同一送信所/同一系列識別TS判定部39を介して制御される選局指示部37は、そのままの状態を維持して系列局サーチを完了する。
また、ステップST818で全チャンネル選局済と判定された場合(ステップST818“YES”)、または、上記したステップST813で同一の系列識別のTSが無いと判定された場合(ステップST813“NO”)、制御部21は、前席モニタ10に受信可能なTSが無いことを表示して系列局サーチを完了する。
また、制御手段(制御部21)は、例えば、図9に示されるように、同じ系列局のTSの物理チャンネルが見つからなかった場合、サーチ済みの同じ系列のTSを除く任意のTSのうち、第2の受信手段(受信再生部B)が出力するTSと同じ系列のTSの物理チャンネルから選局切り替えを行う(ステップST813〜ST818)。
また、この発明の実施の形態2に係るデジタル放送受信装置によれば、県域を推定して物理チャンネルの選局切り替えを行う実施の形態1に比較して、送信所を推定して物理チャンネルの選曲切り替えを行うことから絞り込まれる物理チャンネル数は激減し、このため選局処理にかかる時間が一層短縮できる。
更に、この発明の実施の形態1、2に係るデジタル放送受信装置によれば、第1と第2の2系統の受信再生部A、Bを有するデジタル放送受信装置についてのみ説明したが、受信再生部Cを更に有する等、3系等以上の受信再生部がある場合、系列局サーチを行う系統以外の複数の系統で視聴しているTSの情報を利用すれば同様の効果が得られる。
例えば、制御部21が、第1の受信手段(受信再生部A)で受信しているデジタル放送の受信状態が悪化した場合、第2の受信手段(受信再生部B)で受信しているデジタル放送の受信状態が良好であれば、第2の受信手段(受信再生部B)が出力するTSの情報から現在地に関する情報を抽出し、抽出された現在地に関する情報に基づき記憶手段(記憶部22)を参照して第1の受信手段で受信可能な同じ系列局のTSの物理チャンネル情報を取得し、取得した物理チャンネル情報から系列局サーチを行うデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
受信再生部B(第2の受信手段)11 アンテナ、12 チューナ、13 OFDM復調部、14 デスクランブラ、15 デマルチプレクサ、16 オーディオデコーダ、17 ビデオデコーダ、18 音声出力部、19 映像出力部、20 前席モニタ
21 制御部(制御手段)、31,41 SI入力部、32,42 受信可否判定部、33,43 TS識別判定部、34,44 地域識別判定部、35,45 系列識別判定部、36,46 同一地域内/同一系列識別TS判定部、37,47 選局指示部、38,48 送信所識別判定部、39,49 同一送信所/同一系列識別TS判定部、22 記憶部(記憶手段)。
Claims (5)
- それぞれが独立してデジタル放送を受信して復調し、トランスポートストリームを出力する第1の受信手段、および第2の受信手段と、
放送データが予め保持されている記憶手段と、
前記第1の受信手段で受信しているデジタル放送の受信状態が悪化した場合、前記第2の受信手段で受信しているデジタル放送の受信状態が良好であれば、前記第2の受信手段が出力する前記トランスポートストリームの情報から現在地に関する情報を抽出し、前記抽出された現在地に関する情報に基づき前記記憶手段を参照して、前記第1の受信手段で受信可能な同じ系列局のトランスポートストリームの物理チャンネル情報を取得し、前記取得した物理チャンネル情報から系列局サーチを行う制御手段と、
を備えたことを特徴とするデジタル放送受信装置。 - 前記放送データは、放送局の県域単位での放送対象エリアの情報を含み、
前記制御手段は、
前記第1の受信手段で系列局サーチが行われた場合、前記第2の受信手段が出力するトランスポートストリームの地域情報から現在地における県域を推定し、前記記憶手段を参照して前記第1の受信手段で受信可能な同じ系列局のトランスポートストリームで前記推定された県域を対象地域とするトランスポートストリームを選択し、対応する物理チャンネルから選局切り替えを行うことを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信装置。 - 前記放送データは、送信所毎に前記トランスポートストリームの物理チャンネル情報を含み、
前記制御手段は、
前記第1の受信手段で系列局サーチが行われた場合、前記第2の受信手段が出力するトランスポートストリームの物理チャンネル情報から受信している送信所を推定し、前記記憶手段を参照して前記第1の受信手段で受信可能な同じ系列局のトランスポートストリームで前記推定された送信所の物理チャンネルから選局切り替えを行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載のデジタル放送受信装置。 - 前記制御手段は、
前記第1の受信手段の同じ系列局のトランスポートストリームの物理チャンネルが見つからなかった場合、前記系列局サーチ済みの同じ系列のトランスポートストリームを除く任意のトランスポートストリームのうち、前記第2の受信手段が出力するトランスポートストリームと同じ系列のトランスポートストリームの物理チャンネルから選局切り替えを行うことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のデジタル放送受信装置。 - 前記制御手段は、
前記第1の受信手段の受信状態が許容値以下になった場合、もしくはユーザ操作により同じ系列局のサーチが指示された場合に前記選局切り替えを行うことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のデジタル放送受信装置。
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