JP2010153520A - 配線基板 - Google Patents

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晃一郎 下上
Yasuhiro Sugimoto
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Abstract

【課題】電源電圧を供給する配線ペアのループインダクタンスが小さく、他の配線ペアとの干渉が抑制され、耐ノイズ性の優れた配線構造を有する配線基板を提供する。
【解決手段】本発明の配線基板は、両面に導体層21、23が形成されたコア層11と、両面に導体層22、24が形成されたコア層12と、コア層11、12の間を接着する絶縁層13と、コア層11の側に積層され外側に導体層29が形成された絶縁層14と、コア層12の側に積層され外側に導体層30が形成された絶縁層15とを備えている。それぞれ絶縁層13、14、15を挟んで対向する各一対の導体層には、一方の導体層に形成された電源配線と、他方の導体層に形成されたグランド配線からなる配線ペアが構成され、そのループインダクタンスが低減可能であって、かつ他の配線ペアとの相互干渉の抑制が可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、それぞれ両面に導体層が形成された複数のコア層と、各々のコア層を接着する複数の絶縁層と、を交互に積層した配線基板に関するものである。
従来、コア層を中央に配置し、その上方と下方に導体層及び絶縁層を交互に積層形成した配線基板が用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような配線基板に半導体チップを載置してパッケージを構成する場合は、外部基板から半導体チップに対して電源電圧を供給するための配線構造が必要となる。そのため、配線基板の複数の導体層のうち、信号配線が形成されない領域において、電源配線とグランド配線からなる配線ペアが形成される。このとき、配線ペアのループインダクタンスが増大すると、ノイズの影響を受けやすくなり、電源電圧に多くのノイズ成分が含まれることになる。よって、配線基板において、負荷に供給される電源電圧の安定化を図るべく、配線ペアのループインダクタンスを低下させるための配線構造が求められる。
特開2005−150553号公報
一般に、電源電圧を供給するための配線ペアのループインダクタンスを低下させるには、その面積をできるだけ増やす必要がある。そのためには、配線基板において多層の導体層を形成し、積層方向に多数の配線ペアが配置される構造にすればよい。しかし、多数の配線ペアを異なる導体層に形成する場合、配線ペア同士が近距離に配置されることになり、隣接する配線間で互いに電磁的な干渉が増加することが問題となる。一方、配線基板の各層を厚くして配線ペア同士の距離を確保することは配線基板のサイズの制約から望ましくない。このように、従来の配線基板では、配線ペアのループインダクタンスが小さく、かつ隣接する配線ペア同士の相互干渉が小さい配線構造を実現することは困難であった。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、電源電圧を供給するための複数の配線ペアを多層の導体層に形成する場合であっても、ループインダクタンスの低減と、隣接する配線ペア同士の相互干渉の抑制とを実現可能な配線構造を採用して、電源系の耐ノイズ性が良好な配線基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の配線基板は、それぞれ両面に導体層が形成された複数のコア層と、積層された前記複数のコア層のうち、積層方向に隣接する各コア層の導体層同士の間をそれぞれ接着する一又は複数の第1絶縁層と、前記複数のコア層の積層方向の一端側に積層され、前記複数のコア層と対向する外側に導体層が形成された第2絶縁層と、前記複数のコア層の積層方向の他端側に積層され、前記複数のコア層と対向する外側に導体層が形成された第3絶縁層とを備えて構成され、各々の前記第1絶縁層を挟んで対向する各一対の導体層と、前記第2絶縁層を挟んで対向する一対の導体層と、前記第3絶縁層を挟んで対向する一対の導体層は、各々の一方の導体層に電源配線が形成され、かつ各々の他方の導体層にグランド配線が形成されていることを特徴としている。
本発明の配線基板によれば、第1絶縁層を介して複数のコア層が接着され、積層方向の両端側にそれぞれ第2絶縁層、第3絶縁層が形成され、第1〜第3絶縁層の各々の両側には、対向配置される一対の導体層が形成される。そして、第1絶縁層を挟んで対向する一対の導体層と、第2絶縁層を挟んで対向する一対の導体層と、第3絶縁層を挟んで対向する一対の導体層には、それぞれ電源配線とグランド配線からなる配線ペアが形成される。よって、一般に絶縁層に比べてコア層が厚く形成されることから、各々の配線ペアにおいて対向する電源配線とグランド配線は、絶縁層を挟んで近距離に配置され、異なる配線ペア同士は、コア層を挟んで比較的離れた配置となる。そのため、各々の配線ペアは、電源配線とグランド配線の磁界がキャンセルしあってループインダクタンスが低減されるとともに、異なる配線ペアの間の電磁的な相互干渉を抑制することが可能となり、電源系の耐ノイズ性の向上を図ることができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の配線基板は、それぞれ両面に導体層が形成された第1コア層及び第2コア層と、前記第1コア層及び前記第2コア層のそれぞれの一方の導体層同士の間を接着する第1絶縁層と、前記第1コア層の他方の導体層の側に積層され、前記第1コア層と対向する外側に導体層が形成された第2絶縁層と、前記第2コア層の他方の導体層の側に積層され、前記第2コア層と対向する外側に導体層が形成された第3絶縁層とを備えて構成され、前記第1、第2、第3絶縁層を挟んで対向する各一対の導体層は、各々の一方の導体層に電源配線が形成され、かつ各々の他方の導体層にグランド配線が形成されていることを特徴としている。
本発明において、前記第1、第2、第3絶縁層を挟んで対向する各々の前記一対の導体層は、それぞれの導体層の積層順に従って前記電源配線と前記グランド配線を交互に形成することが望ましい。この場合、それぞれの前記電源配線には、前記導体層ごとに電気的に分離された電源電圧を接続し、それぞれの前記グランド配線には、前記導体層ごとに電気的に分離されたグランド電位を接続してもよい。
本発明において、前記第1コア層及び前記第2コア層は、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層の厚さの3倍以上の厚さに形成することが望ましい。
本発明によれば、複数のコア層の上下に絶縁層と導体層を交互に積層した配線基板において、それぞれ絶縁層を挟んで対向する各一対の導体層に、電源配線とグランド配線からなる配線ペアを形成したので、配線ペアを近接配置させて磁界をキャンセルし、ループインダクタンスを低減することができる。そして、隣接する配線ペア同士はコア層を挟んで十分な距離を置いて配置できるので、異なる配線ペア同士の電磁的な相互干渉を抑制可能となる。従って、配線基板に載置された半導体チップ等の搭載部品に対し、電源を供給するための配線構造のループインダクタンスを低減させ、かつ耐ノイズ性の向上を図り、高速かつ安定な駆動を実現することができる。
以下、本発明を適用した配線基板の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の配線基板における要部の断面構造を示す図である。図1に示す配線基板10は、半導体チップやチップコンデンサ等の電子部品が載置されたパッケージとして用いられるが、図1では配線基板10の部分的な構造を示している。図1に示すように、配線基板10は、2層のコア層11、12と、コア層11、12の間に形成された絶縁層13と、コア層11の上部に形成された絶縁層14、16、18と、コア層12の下部に形成された絶縁層15、17、19とを含む構造を有している。
コア層11、12は、例えば、ガラス繊維を含んだエポキシ樹脂からなり、150μm程度の厚さで形成される。コア層11は、下部に導体層21が形成され、上部に導体層23が形成されている。また、コア層12は、上部に導体層22が形成され、下部に導体層24が形成されている。各々の導体層21〜24には、それぞれ所定のパターンを有する信号配線、電源配線、グランド配線が形成されている。これら各配線のうち、本実施形態においては、電源配線とグランド配線の配置に特徴があるが、詳しくは後述する。
上層のコア層11と下層のコア層12は、導体層21と導体層22の間を樹脂材料からなる絶縁層13により接着されている。絶縁層13は、例えば、接着性を有する絶縁フィルムからなり、40〜60μm程度の厚さで形成される。このように、2層のコア層11、12における一対の導体層21、22は、絶縁層13を挟んで対向配置されている。
コア層11の上部には絶縁層14が積層形成されるとともに、コア層12の下部には絶縁層15が積層形成されている。絶縁層14、15の所定位置には、円錐形状のビアホールに銅めっきを施して形成した複数のビア導体25、26が設けられている。また、絶縁層14の上部には導体層29が形成されるとともに、絶縁層15の下部には導体層30が形成されている。よって、一対の導体層23、29は絶縁層14を挟んで対向配置されるとともに、一対の導体層24、30は絶縁層15を挟んで対向配置されている。
2層のコア層11、12及び絶縁層13、14、15には、所定箇所を積層方向に貫通するスルーホール導体27が形成されている。スルーホール導体27の内部は、例えば、ガラスエポキシ等からなる充填樹脂28により埋められている。スルーホール導体27により、上述した各導体層21、22、23、24、29、30の任意の配線パターンを積層方向に接続導通することができる。
絶縁層14の導体層29側には、絶縁層16が積層形成されるとともに、絶縁層15の導体層30側には、絶縁層17が積層形成されている。これらの絶縁層16、17の所定位置には、上記ビア導体25、26と同様に形成される複数のビア導体31、32が設けられている。また、絶縁層16の上部には導体層33が形成されるとともに、絶縁層17の下部には導体層34が形成されている。絶縁層16の導体層33側には、ソルダーレジスト層18が積層形成されるとともに、絶縁層17の導体層34側には、ソルダーレジスト層19が積層形成されている、
上部のソルダーレジスト層18において、複数箇所が開口されて下方の導体層33が露出し、そこに複数の半田バンプ35が形成されている。各々の半田バンプ35は、配線基板10に載置される半導体チップ等の電子部品(不図示)の各パッドに接続される。また、下部のソルダーレジスト層19において、複数箇所が開口されて上方の導体層34を露出させた複数の接続パッド36が形成されている。各々の接続パッド36には、BGAパッケージ用の半田ボール(不図示)に接続される。
次に、本実施形態の配線基板10の配線構造について説明する。図2は、図1の配線基板10における配線構造に着目して模式的に示した図である。図2では、配線基板10の上層側から、6層の導体層29、23、21、22、24、30の位置関係を示している。既に述べたように、本実施形態の配線基板10は、中央の絶縁層13を挟んで対向配置される一対の導体層21、22と、上部の絶縁層14を挟んで対向配置される一対の導体層29、23と、下部の絶縁層15を挟んで対向配置される一対の導体層24、30とを含んでいる。なお、図2においては、導体層21、22、23、24、29、30のみを示し、他の構成要素については図示を省略している。また、導体層29、30のさらに外側の導体層33、34も図示されていない。
図2に示すように、上部の一対の導体層29、23のうち、一方の導体層29には電源電圧VDD1の配線が形成されるとともに、他方の導体層23には、グランド電位VSS1の配線が形成されている。中央の一対の導体層21、22のうち、一方の導体層21には電源電圧VDD2の配線が形成されるとともに、他方の導体層22には、グランド電位VSS2の配線が形成されている。下部の一対の導体層24、30のうち、一方の導体層24には電源電圧VDD3の配線が形成されるとともに、他方の導体層30には、グランド電位VSS3の配線が形成されている。このように、配線基板10の上層から順に、各導体層には電源配線とグランド配線が交互に形成されている。
ここで、電源配線が形成される導体層21、29、24と、グランド配線が形成される導体層22、23、30には、図2に示すように、部分的には信号配線が含まれる。よって、導体層21、29、24においては電源配線が占有する面積の比率が十分に高く、導体層22、23、30においてはグランド配線が占有する面積の比率が十分に高ければ、他の配線が混在していたとしても本実施形態の配線構造の特徴は満たされる。図1は、ビア導体25、26やスルーホール導体27が集中する部分であるため、信号配線が比較的高い比率となる状態が示されているが、配線基板10の全体では電源配線やグランド配線の面積の比率を十分に高くすることができる。
図2には、コア層11、12の厚さT1、T2と、絶縁層13、14、15の厚さT3、T4、T5をそれぞれ示している。絶縁層13、14、15の厚さT3、T4、T5に比べると、コア層11、12の厚さT1、T2は十分に大きいことがわかる。このようにコア層11、12は、主に接着層として用いられる絶縁層13、14、15よりも厚く形成されるのが通常である。この場合、一対の導体層21、22が間隔T3で対向し、一対の導体層23、29が間隔T4で対向し、一対の導体層24、30が間隔T5で対向する。そして、それぞれ3対の導体層は、互いに対となる導体層との間の距離に比べ、異なる対に属する導体層との間の距離が十分に大きくなる。
なお、図2において、互いに異なる電源配線及びグランド配線からなる3組の配線ペアが3対の導体層に形成される例を示しているが、共通の電源電圧及びグランド電位の配線ペアを3対の導体層に形成してもよい。例えば、配線基板10の所定箇所で分岐する電源電圧VDD及びグランド電位VSSの配線群として、3対の導体層のうち、導体層29、21、24に電源電圧VDDの配線を形成し、導体層23、22、30にグランド電位VSSの配線を形成してもよい。
次に、本実施形態の配線基板10の配線構造に基づく機能及び作用について説明する。本実施形態の配線基板10の配線構造は、電源及びグランドの配線ペアのループインダクタンスを低減できる点に特徴がある。図3は、電源電圧VDD及びグランド電位VSSの各配線が対向配置された配線ペアにおける電流と磁界の状態を示している。図3に示すように、VDD用の配線W1とVSS用の配線W2が、所定の厚さの絶縁層ILを挟んで対向配置されている。そして、配線W1には、電源電圧VDDに基づく電流I1が図3の右方向に流れるものとする。この場合、電源電圧VDDから配線W1を介して負荷に電流I1が流れたとき、負荷から配線W2を介してグランド電位VSSに戻る電流I2が流れる。この電流I2は、電流I1とは逆方向に流れ、概ね同じ大きさとなる。
図3に示すように、配線W1を流れる電流I1により、アンペールの右ねじの法則に従う磁界M1が発生する。同様に、配線W2を流れる電流I2により、磁界M2が発生する。ここで、絶縁層ILの厚さが十分に薄く一対の配線W1、W2が近接配置される状況では、電流I1、I2は互いに逆向きでほぼ大きさが等しいことから、配線W1の磁界M1と配線W2の磁界M2とは、互いにキャンセルしあって弱めあうように作用する。
ここで、一対の配線W1、W2からなる配線ペアのループインダクタンスLlpは、次式によって与えられる。
(数1)
Llp=Lv+Lg−2M
ただし、Lv:VDD用の配線W1の自己インダクタンス
Lg:VSS用の配線W2の自己インダクタンス
M :配線W1、W2の間の相互インダクタンス
上記数1において、自己インダクタンスLv、Lgの各値が与えられたとき、相互インダクタンスMを増加させるほどループインダクタンスLlpを低減することができる。図3に示すように、それぞれの磁界M1、M2が互いにキャンセルする状態では、相互インダクタンスMが大きくなっている。よって、数1に示すループインダクタンスLlpを低減可能となる。一方、配線ペアにおける配線W1、W2の間隔に比べ、他の配線ペアとの間隔を十分に大きくとれば、他の配線ペアで発生する磁界の影響を軽減することができる。このような配線構造により、電源を供給するための配線ペアにおいて、他の配線ペアとの相互干渉を抑制しつつ、ループインダクタンスLlpに起因するノイズを減少させることができる。
図4は、本実施形態の配線基板10の設計条件に応じたシミュレーションの結果を示している。図4では、図2に示した配線基板10の各層の厚さT1〜T5に関して2通りの条件A、Bを設定し、ループインダクタンスのシミュレーションを行った結果を示している。条件A、Bにおいて、コア層11、12の厚さT1、T2は150μmと同様に設定され、絶縁層13、14、15の厚さT3、T4、T5が変更されている。厚さT3、T4、T5を小さく設定した場合の条件Aでは、ループインダクタンス16.5pHが得られ、厚さT3、T4、T5を条件Aに比べて大きく設定した場合の条件Bでは、ループインダクタンス17.0pHが得られた。
図4に示すように、コア層11、12に比べて相対的に絶縁層13、14、15を薄く設計するほど、ループインダクタンスを減少させることができる。本実施形態の配線基板10において、コア層11、12の厚さと絶縁層13、14、15の厚さの比は、配線基板10の全体の厚さや製造容易性などに制約されるが、コア層11、12が絶縁層13、14、15の厚さの3倍以上の厚さになるように形成することが好ましい。
ここで、図4に対する比較例として、2層ではなく1層のコア層を用いた構造に対して、同様のシミュレーションを行った。すなわち、中央に厚さ300μmのコア層を配置し、上部には2層の絶縁層を積層し、かつ下部にも2層の絶縁層を積層し、全部で4層の絶縁層の厚さは全て50μmとした。そして、コア層の上部に3層かつコア層の下部に3層の全部で6層の導体層を形成し、図2と同様、上部から交互に電源電圧VDDの配線とグランド電位VSSの配線を配置した。この比較例に対するシミュレーションの結果、ループインダクタンス17.2pHが得られ、上記の条件A、Bに比べてループインダクタンスが増加することが確認できた。この理由は、中央のコア層を挟んで配線ペアが形成されるので、その間隔が広くなり過ぎるとともに、この配線ペアを構成する各々の導体層が上方又は下方の他の配線ペアに近接配置されるためである。
次に、本実施形態の配線基板10を含むパッケージの構造例を説明する。図5は、半導体チップ40とチップコンデンサ41を載置した配線基板10の全体構造を模式的に示している。図5では、配線基板10のコア層11、12、絶縁層13〜17、ソルダーレジスト層18、19は図示を省略しているが、各導体層21〜24、29、30により形成される配線構造を示している。すなわち、中央の導体層21、22に形成される配線ペアWP1と、上部の導体層23、29に形成される配線ペアWP2と、下部の導体層24、30に形成される配線ペアWP3が示されている。それぞれの配線ペアWP1、WP2、WP3には、電源電圧VDDを伝送する上側の電源配線と、グランド電位VSSを伝送する下側のグランド配線が含まれる。
半導体チップ40は、下面に形成された複数のパッドが図1の複数の半田バンプ35に接続されている。半導体チップ40の複数のパッドは、スルーホール導体27やビア導体25、26から形成される複数の接続経路を経由して、配線基板10の下面の複数の接続パッド36に接続される。この複数の接続経路には、半導体チップ40に電源電圧を供給するための一対の配線ペアWPaが含まれる。配線ペアWPaのうち、一方の電源配線には電源電圧VDDが伝送され、他方のグランド配線にはグランド電位VSSが伝送される。配線ペアWPaは、各導体層の所定の位置で、上記配線ペアWP1、WP2、WP3のそれぞれに接続される。
チップコンデンサ41は、半導体チップ40と逆側の端部に配置され、下面に形成された一対の電極が電源電圧VDDとグランド電位VSSに接続される。この一対の電極は、スルーホール導体27やビア導体25、26から形成される一対の接続経路(一対の配線ペアWPb)を経由して、配線基板10の下面の一対の接続パッド36に接続される。これにより、配線ペアWPbを経由して伝送される電源電圧VDD及びグランド電位VSSがチップコンデンサ41により平滑化されてノイズが除去される。配線ペアWPbは、各導体層の所定の位置で、上記配線ペアWP1、WP2、WP3のそれぞれに接続される。
以上の構造により、3系統の配線ペアWP1、WP2、WP3を介して、それぞれ異なる回路に電源電圧VDDが供給される。そして、それぞれの配線ペアWP1、WP2、WP3は、上述の作用によりループインダクタンスが低減するとともに、異なる配線ペアWP1、WP2、WP3同士が離れて配置されるため、互いの電磁的な干渉を抑制することができる。よって、外部から配線基板10に供給される電源系のノイズの増加を防止し、半導体チップ40の動作の信頼性を高めることができる。
以上、本実施形態に基づき本発明の内容を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことができる。例えば、本実施形態では、2層のコア層11、12を備える配線基板10を用いる場合を説明したが、2層に限られることなくより多層のコア層を形成してもよい。図6は、N層のコア層を備える配線基板10aに対し本発明を適用する場合の配線構造を模式的に示している。図6に示す配線基板10aは、N層のコア層50と、N+1層の絶縁層51が交互に積層形成され、導体層52、53からなるN+1個の配線ペアが対向配置された構造を有している。図6では、上層から順に番号を付加し、コア層50(1)〜50(N)、絶縁層51(1)〜51(N+1)、上側の導体層52(1)〜52(N+1)、下側の導体層53(1)〜53(N+1)とそれぞれ表記している。このような構造を有する配線基板10aにおいては、電源電圧をN+1個の配線ペアを経由して供給し、それぞれの配線ペアにおいてループインダクタンスを低減でき、かつ異なる配線ペア同士の相互干渉を抑制することができる。
本実施形態の配線基板における要部の断面構造を示す図である。 本実施形態の配線基板における配線構造を模式的に示す図である。 電源電圧及びグランド電位の各配線が対向配置された配線ペアにおける電流と磁界の状態を示す図である。 本実施形態の配線基板の設計条件に応じたシミュレーションの結果を示す図である。 本実施形態の配線基板を含むパッケージの構造例として、半導体チップとチップコンデンサを載置した配線基板の全体構造を模式的に示す図である。 N層のコア層を備える配線基板に対し本発明を適用する場合の配線構造を模式的に示す図である。
符号の説明
10…配線基板
11、12…コア層
13、14、15、16、17…絶縁層
18、19…ソルダーレジスト層
21、22、23、24、29、30、33、34…導体層
25、26、31、32…ビア導体
27…スルーホール導体
28…充填樹脂
35…半田バンプ
36…接続パッド
40…半導体チップ
41…チップコンデンサ

Claims (5)

  1. それぞれ両面に導体層が形成された複数のコア層と、
    積層された前記複数のコア層のうち、積層方向に隣接する各コア層の導体層同士の間をそれぞれ接着する一又は複数の第1絶縁層と、
    前記複数のコア層の積層方向の一端側に積層され、前記複数のコア層と対向する外側に導体層が形成された第2絶縁層と、
    前記複数のコア層の積層方向の他端側に積層され、前記複数のコア層と対向する外側に導体層が形成された第3絶縁層と、
    を備えた配線基板であって、
    各々の前記第1絶縁層を挟んで対向する各一対の導体層と、前記第2絶縁層を挟んで対向する一対の導体層と、前記第3絶縁層を挟んで対向する一対の導体層は、各々の一方の導体層に電源配線が形成され、かつ各々の他方の導体層にグランド配線が形成されていることを特徴とする配線基板。
  2. 両面に導体層が形成された第1コア層と、
    両面に導体層が形成された第2コア層と、
    前記第1コア層及び前記第2コア層のそれぞれの一方の導体層同士の間を接着する第1絶縁層と、
    前記第1コア層の他方の導体層の側に積層され、前記第1コア層と対向する外側に導体層が形成された第2絶縁層と、
    前記第2コア層の他方の導体層の側に積層され、前記第2コア層と対向する外側に導体層が形成された第3絶縁層と、
    を備えた配線基板であって、
    前記第1絶縁層を挟んで対向する一対の導体層と、前記第2絶縁層を挟んで対向する一対の導体層と、前記第3絶縁層を挟んで対向する一対の導体層は、各々の一方の導体層に電源配線が形成され、かつ各々の他方の導体層にグランド配線が形成されていることを特徴とする配線基板。
  3. 各々の前記第1絶縁層を挟んで対向する前記一対の導体層と、前記第2絶縁層を挟んで対向する前記一対の導体層と、前記第3絶縁層を挟んで対向する前記一対の導体層は、それぞれの導体層の積層順に従って前記電源配線と前記グランド配線が交互に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板。
  4. それぞれの前記電源配線には、前記導体層ごとに電気的に分離された電源電圧が接続されるとともに、それぞれの前記グランド配線には、前記導体層ごとに電気的に分離されたグランド電位が接続されていることを特徴とする請求項3に記載の配線基板。
  5. 前記第1コア層及び前記第2コア層は、前記第1絶縁層、前記第2絶縁層、前記第3絶縁層の厚さの3倍以上の厚さに形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の配線基板。
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