JP2010143037A - 離型フィルム - Google Patents

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Mitsuo Domitsu
光生 道満
Yasuyuki Nogami
康幸 野上
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Abstract

【課題】
特にセラミックコンデンサー用グリンシート形成等の平面性を要求されるシート成型(あるいは粘着層成型)に用いられる離型フィルムにおいて、離型層形成面の表面粗さ及び表面突起、さらには、経時或は加熱処理された場合に発生する表面粗れ及び表面突起、さらには帯電による異物付着、或は、離型層の脱落や削れにより平面性が損なわれることなく、次工程において成型フィルムの破れやピンホール状のハジキ等の欠点を生じさせることの無い離型フィルムを提供すること。
【解決手段】
高平面性を有するフィルムを基材とし、中間層として酸化ケイ素皮膜を形成することで、加熱や経時においても高平面性を有し、また同時に、帯電防止性及び高密着性を有する離型フィルム。
【選択図】なし

Description

積層セラミックコンデンサー用グリンシート形成用途など、高平面性を要求されるシート成型や粘着層成型に用いられる離型フィルムに関するものである。
従来、プラスチックフィルムの表面に離型層を設けた離型フィルムは、粘着ラベル、粘着フィルム、液晶用偏光フィルムなどの離型フィルム、又は、積層セラミックコンデンサー用グリンシート、ポリ塩化ビニルシートなどの成型に使用する工程用フィルムとして広く利用されている。
積層セラミックコンデンサー製造用の離型フィルムとしては、機械的強度、耐熱性、熱寸法安定性及び耐薬品性に優れ、且つ経済的にも有利であるポリエチレンテレフタレートの少なくとも片面に、離型層を設けたキャリアフィルムが一般的に使用されている。
近年、積層セラミックコンデンサーは、小型と高容量化のために、セラミックシートの厚さをより薄膜化し、且つより多層化することが盛んに行われている。現在はセラミックシートの厚み3〜10μmのものが用いられているが、薄膜化シートとしては1〜3μm程度の厚みのものが用いられており、さらには0.5〜1μm以下の厚みのものが開発され、近年では0.5μm以下の厚みのものが検討されている。
しかしながら、このようにセラミックシートの厚みが薄くなるにつれ、セラミックシート表面に転写される微細な離型フィルムの凹凸が、セラミックシートの厚みムラとなり、コンデンサー耐電圧不良を起こす。或は、微細な離型フィルム突起がセラミックシートの破れやピンホール状のハジキなどの欠点を生じやすくする為、離型フィルムの表面粗さや突起を更に厳しく制限する必要が生じた。
離型層形成面の表面粗さ及び表面突起は、基材フィルムに起因するところが大きく、基材フィルムの表面粗さを10〜30nmとし、また270nm以上の表面突起について規定することが提案されている(特許文献1)。
しかしながら、この提案においては、近年のセラミックグリンシートのような薄膜の成型シートを製造するにあたり、離型層形成面の表面粗さ及び表面突起に関し更なる改善が必要であった。
また、この提案では離型フィルムが、長時間の経時や、或は次工程でシート成型の加熱処理などをした場合に、基材フィルム自体の微小変形や基材フィルムより発生するオリゴマーが、表面粗れや表面突起となり、基材フィルム、ひいては離型層形成面の平面性を損ねる。また次工程で成型フィルムの厚みムラや破れ、或はピンホール状のハジキ等の欠点を生じる結果となるが、それらに対し何ら対処が成されていない。
この為、離型層表面の平面性と同時に、経時或は加熱処理をした場合においても、離型層形成面の平面性が失われない対処が強く望まれていた。
更に、シリコーン樹脂などの離型層は誘電率が高く、セラミックシートを剥離するときの剥離帯電が大きい。そのため離型フィルムを繰り出した際の帯電により異物が付着し、離型層表面の表面突起同様に、成型フィルムの厚みムラや破れ、或はピンホール状のハジキ等の欠点を生じる原因となることが知られている。
また剥離帯電は放電引火の危険性がありセラミックシート成型に用いられる溶剤に引火する危険性があるため、除電設備の強化やライン速度の低下を余儀なくされる。さらに放電はシリコーンの離型性を破壊することが知られており、帯電の少ない、或いは帯電しても減衰の早い離型フィルムが求められている。
これらの剥離帯電を改善するため、基材フィルムと離型用シリコーン樹脂層の間に側鎖に4級アンモニウム塩を含むポリアクリレート系帯電防止剤とバインダーポリマーからなる中間層を設け剥離帯電の少ない離型フィルムの提案が成されている(特許文献2)。
しかしながら、この提案(特許文献2)においては、側鎖に4級アンモニウム塩を含むポリアクリレート系帯電防止剤を使用しており、帯電防止剤を単一で使用した場合は塗膜耐久性が不十分であり、バインダーポリマーを加えることで塗膜耐久性は高まるが、その結果帯電防止効果を損ねる問題があった。
加えて、この提案(特許文献2)においては、セラミックグリンシートのようなシート成型に要望される離型フィルムの離型層形成面の平面性、つまりは離型層形成面の表面粗さや表面突起の高さが規定されておらず、更には、経時或は加熱処理をした場合における離型層形成面の表面粗さや表面突起の高さについても、何ら規定されておらず、前述した課題を達成するには不十分である。
また、離型層を形成面する樹脂としては、塗膜としての耐久性が求められる。一般に離型用シリコーン樹脂がこの用途に広く使用されているが、基材フィルム上に形成されたシリコーン樹脂の離型層は柔らかく脆いため、工程中に摩擦などが掛かると離型層の脱落、或は離型層の削れカスが生じるため、離型層表面の表面突起同様に、成型フィルムの厚みムラや破れ、或はピンホール状のハジキ等の欠点を生じる原因となる。
特開2001-323079号公報 特開2000-141568号公報
特にセラミックコンデンサー用グリンシート形成等の平面性を要求されるシート成型(あるいは粘着層成型)に用いられる離型フィルムにおいて、離型層形成面の表面粗さ及び表面突起、さらには、経時或は加熱処理された場合に発生する表面粗れ及び表面突起、さらには帯電による異物付着、或は、離型層の脱落や削れにより平面性が損なわれることなく、次工程において成型フィルムの破れやピンホール状のハジキ等の欠点を生じさせることの無い離型フィルムを提供すること。
本発明者らは、このような状況に鑑み、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、平面性の高い基材フィルムの少なくとも片面に、中間層として、経時或は加熱処理による平面性の低下を抑制する効果、帯電防止効果、さらには離型層の途膜耐久性をも高める効果を有する酸化ケイ素膜を設けることによって、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明するに至った。
かかる課題を解決するための本発明は、次の構成を特徴とするものである。すなわち、基材層、酸化ケイ素からなる中間層及び中間層に隣接する離型層を有する、少なくとも3層からなる離型フィルムであって、前記基材層は少なくとも片面の三次元平均表面粗さSRaが9nm以下であり、且つ表面突起高さが200nm以上の突起を持たない離型フィルム。
特にセラミックコンデンサー用グリンシート形成等の平面性を要求されるシート成型、或は粘着層成型に用いられる離型フィルムにおいて、離型層の表面粗さ及び表面突起、さらには、経時或は加熱処理された場合に発生する表面粗れ及び表面突起、さらには帯電による異物付着、或は離型層の脱落や削れにより平面性が損なわれることなく、次工程において成型フィルムの破れやピンホール状のハジキ等の欠点を生じさせることの無い離型フィルムを提供することができる。
本発明の離型フィルムは、少なくとも3層以上の積層構造を有するものである。特に限定されないが、本発明が適用できる一般的なフィルムの積層数は3〜5層である。
本発明の離型フィルムの層構成としては、基材層/中間層/離型層の3層構成、離型層/中間層/基材層/中間層/離型層の5層構成が好ましく挙げられるが、これら例示されたものに限定されるものではなく、用途に応じて離型層/中間層/基材層/中間層、或は、離型層/中間層/基材層/離型層といった4層構造をとっても良い。
本発明における基材層は基材フィルムからなり、該基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等が挙げられるが、特にセラミックコンデンサー用グリンシート形成のような平面性の要求されるシート成型(あるいは粘着層成型)に使用される基材フィルムとしては、機械的強度、耐熱性、熱寸法安定性および耐薬品性に優れ、且つ経済的である2軸延伸ポリエステル基材フィルムが好適に用いられる。
本発明における基材層は、少なくとも片面の三次元平均表面粗さSRaが9nm以下であり、かつ突起高さが200nm以上の表面突起を持たない基材層であることが必要である。基材層において三次元平均表面粗さSRaを9nm以下、好ましくは2nm以下とすることで離型層の平面性が向上する。なお、SRaの下限は1nmである。また、基材層において突起高さが200nm以上の表面突起が存在すると、グリンシートなどの極薄シート成型(次工程)において、ピンホールハジキや破れの原因となる。
基材フィルムの厚みとしては、25〜125μmが好ましく、さらに好ましくはコストの面から25〜50μmである。
本発明において、基材フィルムの非塗工面は、その表面粗さや表面突起は特に規定されるものではないが、離型フィルムを巻物状にするなどで離型層や成型シートへ表面突起の転写が懸念される場合は、中間層及び層形成面と同等の平滑性があり、表面突起を持たないことが好ましい。
しかし巻物状としての取扱上のハンドリング性や、離型層形成面と非塗工面との接触面積が支配的な剥離帯電が問題になる場合は、非塗工面を、離型層形成面や次工程において成型するシートに対し表面粗さや表面突起の転写が著しく生じない範囲で粗くしても良い。
基材層の基材フィルムとしては、例えばルミラーR80やU491(東レ株式会社製)などを用いることができる。本発明における中間層は、基材フィルム製膜時のインラインコート、オフラインコートを問わず、酸化ケイ素で形成される層である。層形成の手法としては、特に限定されるものではないが、前述の成分を含む塗液を塗布し、乾燥して形成することができる。
前述の成分を含む塗液としては水を媒体とするものでもよく、有機溶剤を媒体とするものでもよいが、好ましくは低級アルコールと水とを混合した媒体を用いる。塗液としては、市販されているコルコートN-103X(コルコート社製)などを使用してもよい。
有機溶剤としてはメチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールが挙げられる。有機溶剤を用いる場合、これらを単独、もしくは複数を組み合わせて用いることができる。
低級アルコールと水とを混合した媒体としては、例えば、エタノール4重量%、2−プロパノール41重量%、1−ブタノール51重量%および水4重量%からなる媒体が挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
本発明における塗液の固形分濃度は、特にこれに限定されるものではないが、通常10重量%以下であり、更には0.5〜5重量%であることが好ましい。0.5重量%未満であると、基材フィルムへの濡れ性が不足し、他方、10重量%を超えると表面状態が粗れる恐れがあり好ましくない。
中間層の厚みは40〜160nmであることが好ましく、より好ましくは80〜160nmである。中間層の厚みを該範囲内とすることで、離型フィルムを160℃の条件下に5分さらした場合でも離型層の表面粗れや表面突起を抑制できる。また、中間層および離型層の表面抵抗値を9×1012Ω/□以下とすることができ、離型フィルムに帯電防止効果を付与し、異物付着を抑えることができる。さらに耐溶剤離型性保持率を85%以上とすることができ、離型層の脱落や削れが起りにくくなる。厚みが40nm未満であると、十分な帯電防止効果及び耐溶剤離型性保持率が得られず、160nmを越えると中間層表面に微細なクラッキングが生じ、表面状態が粗れてしまい好ましくない。
中間層の塗布方法としては、グラビアコーティング、メイヤーバーコーティング、エアーナイフコーティング、ドクターナイフコーティング等に挙げられるコーティング方式を利用することが出来るが、平面粗さSRaが9nm以下、表面突起高さ200nm以下とする為には乾燥効果工程での風量、温度等を最適に行う必要がある。
グラビアロールを使用し加工する場合には、同じ理由からレベリングの点で塗剤は適切な粘度となるよう希釈し、またグラビアメッシュを400μm以下とし、乾燥オーブン温度は160℃以下とする。
本発明における、離型層は、その形成に関して、基材フィルム製膜時のインラインコート、オフラインコートを問わず、離型層形成剤を塗布することによって形成される塗膜である。
離型層形成剤としては、公知のものを適宜使用することができる。例えば、アルキッド樹脂系離型剤、ポリオレフィン系離型剤、長鎖アルキル基含有樹脂系離型剤、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤、有機系とシリコーン系の混合もしくは共重合樹脂系離型剤などが挙げられる。このうち、優れた離型性や耐熱性からシリコーン系離型剤が特に望ましい。シリコーン系離型剤は、反応形態で分けると、付加反応型や縮合反応型などの加熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型、熱と紫外線の併用硬化型などがあるが、いずれのシリコーン系離型剤も使用し得る。
離型層の厚みは、10〜500nmであることが好ましく、20〜300nmであることがより好ましい。塗布層が薄すぎると剥離性能が低下し、厚すぎると平面性や乾燥性が悪化したり、シリコーン移行性が発生するため好ましくない。
本発明における離型層は、160℃、5分の加熱処理前及び処理後において、少なくとも片面の三次元平均表面粗さSRaが好ましくは9nm以下、より好ましくは8nm以下、さらに好ましくは6nm以下、最も好ましくは2nm以下であり、かつ突起高さが200nm以上の表面突起を持たない離型層であることが好ましい。離型層において三次元平均表面粗さSRaを9nm以下とすることで平面性が向上する。また、離型層において突起高さが200nm以上の表面突起が存在すると、グリンシートなどの極薄シート成型(次工程)において、ピンホールハジキや破れの原因となる。なお、SRaの下限は1である。
離型用シリコーン樹脂を塗布する方法としては、グラビアコーティング、メイヤーバーコーティング、エアーナイフコーティング、ドクターナイフコーティング等に挙げられるコーティング方式を利用することが出来るが、付加反応型離型用シリコーン樹脂の場合において、平面粗さSRaが9nm以下、表面突起高さ200nm以下とする為には、グラビアロールを使用し加工する場合、レベリングの点でグラビアメッシュを400μm以下、乾燥オーブン温度は160℃以下とする。
本発明において、中間層および離型層の表面抵抗値は9×1012Ω/□以下であることが好ましい。表面抵抗値を9×1012Ω/□以下、さらに放電抑制値を10V以上とすることで、十分な帯電防止効果が得られ、塵などの付着を防ぐことができる。
本発明の離型フィルムの耐溶剤離型性保持率は85%以上であることが好ましく、90〜100%であることがより好ましい。耐溶剤離型層保持率は綿布の擦れと溶剤への耐性を示す。本発明における中間層はPETとシリコ-ンに対して共に密着性が良いため、耐溶剤離型層保持率は向上し、脱落や削れが起りにくくなる。
本発明の離型フィルムは、中間層の効果により、シリコーン硬化反応を良好にし、シート成型、或は粘着層成型の際に加わる熱による重剥離化を軽減し、良好な剥離を得ることができる。 本発明の離型フィルムは、特にセラミックコンデンサー用グリンシート形成等の平面性を要求されるシート成型、或は粘着層成型に用いられる離型フィルムとして好適に用いることができる。
以下に実施例として本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、本発明に関するフィルムの評価方法は以下の通りである。
(1)三次元表面粗さ SRa
離型フィルムの中間層及び離型層形成面を160℃で5分加熱し、光干渉式高精度表面測定器(松下インター社製 WYKO NT1000)にて、視野187×245μmにて測定した。測定は12回行い、最大値と最小値を除いた10回分の測定より求めた平均値を三次元平均表面粗さSRaとして求めた。
(2)表面突起発生加熱促進試験
離型フィルムを、160℃で5分加熱し、中間層及び離型層形成面を、分子間力表面粗さ測定機(キーエンス社製 NANOSCALE HYBRID MIACROSCOPE VN−8010型)を用いて、200μm角を10点測定し、高さ200nm以上の表面突起合計個数を数えた。
(3)表面抵抗値
23℃×65%RH環境下にて、表面抵抗測定機(三菱油化製 ハイレスター HT-201検出限界上限値9×1012Ω/□)を用い、離型フィルムの離型層形成面側の任意3点を測定した。その平均値を表面抵抗値とした。
(4)耐溶剤離型性保持率
テスター産業社製、学振型摩擦試験機II型を用いて、離型フィルムの離型層形成面をトルエン約1ml染み込ませた綿布(金巾3号)で荷重200gf×30往復擦過し、フィルム面についた溶剤を乾燥させた後、ポリエステル粘着テープ(日東電工社製No.31Bテープ、18mm幅)を、5kgローラーで圧着させながら貼り合わせ、1時間放置し、引張り試験機で剥離速度300mm/分、剥離角度180°でテープを剥離した時の荷重を測定した。この剥離力をトルエン含浸綿布で擦過した後の離型層形成面の剥離力とした。
離型フィルムの離型層形成面に、ポリエステル粘着テープ(日東電工社製No.31Bテープ、18mm幅)を、5kgローラーで圧着させながら貼り合わせ、1時間放置し、引張り試験機で剥離速度300mm/分、剥離角度180°でテープを剥離した時の荷重を測定した。この剥離力を離型層面の剥離力とした。
耐溶剤離型性保持率=A / B × 100
A:離型層の剥離力。
B:トルエン含浸綿布で擦過した後の剥離力。
(5)放電抑制値
菊水電子工業社製部分放電試験機KPD2050 を用いて、温度23℃、湿度50%、電圧印加時間を22秒とし、中間層を有する離型フィルム50mm角切片を測定した。測定は12回行い、最大値と最小値を除いた10回分の測定より求めた平均値を、中間層を有する離型フィルムの部分放電圧とした。
菊水電子工業社製部分放電試験機KPD2050 を用いて、温度23℃、湿度50%、電圧印加時間を22秒とし、中間層を有さない離型フィルム50mm角切片を測定した。測定は12回行い、最大値と最小値を除いた10回分の測定より求めた平均値を、中間層を有さない離型フィルムの部分放電圧とした。
放電抑制値=A - B
A:中間層を有する離型フィルムの部分放電圧。
B:中間層を有さない離型フィルムの部分放電圧。
(6)加熱重剥離化率
23℃×65%RH環境下にて、離型フィルムの離型層形成面に、ポリエステル粘着テープ(日東電工社製No.31Bテープ、18mm幅)を、5kgローラーで圧着させながら貼り合わせ、70℃乾燥オーブンにて24時間放置した後、引張り試験機で剥離速度300mm/分、剥離角度180°でテープを剥離した時の荷重を測定した値を31Bテープ70℃加熱剥離力とした。
離型フィルムの離型層形成面に、ポリエステル粘着テープ(日東電工社製No.31Bテープ、18mm幅)を、5kgローラーで圧着させながら貼り合わせ、23℃×60%条件下にて24時間放置し、引張り試験機で剥離速度300mm/分、剥離角度180°でテープを剥離した時の荷重を31Bテープ常温剥離力とした。
加熱重剥離化率=A / B × 100
A:31Bテープ70℃加熱剥離力。
B:31Bテープ常温剥離力。
(7)総合評価
上記6項を総合評価し、良好な平面性と帯電防止性と密着性を有する離型フィルムとして、特に優れている:A、優れている:B、合格とする:C、不合格:Dとした。
(実施例1)
酸化ケイ素膜形成剤であるコルコートN-103X(コルコート社製)を40重量部、IPAを30重量部、MEKを30重量部混合した中間層塗工液を作成した。
付加反応型の硬化型シリコーン樹脂であるKS847H(信越化学工業(株))10重量部、硬化剤であるPL−50T(信越化学工業(株))0.05重量部、トルエン/MEK(50/50)混合液100重量部を混合した離型層塗工液を作成した。
基材フィルムとして、東レ(株)社製ポリエステルフィルム、ルミラーR80の平滑面側に、中間層塗工液Aを乾燥後塗工厚みが40nmとなるように調整し塗布、125℃オーブンで3秒間脱溶剤した。
引き続き離型層塗工液を乾燥後塗工厚みが100nmとなるように調整し塗布、150℃オーブンで12秒間脱溶剤及び硬化反応させ、離型フィルムを得た。この離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(実施例2)
実施例1において、中間層塗工液を乾燥後塗工厚みが80nmとなるように調整し塗布した他は、実施例1と同様に実施した。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(実施例3)
実施例1において、中間層塗工液を乾燥後塗工厚みが160nmとなるように調整し塗布した他は、実施例1と同様に実施した。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(実施例4)
実施例1において、基材フィルムを東レ(株)社製ポリエステルフィルムU491とした他は、実施例1と同様に実施した。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(実施例5)
実施例2において、基材フィルムを東レ(株)社製ポリエステルフィルムU491とした他は、実施例2と同様に実施した。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(実施例6)
実施例3において、基材フィルムを東レ(株)社製ポリエステルフィルムU491とした他は、実施例3と同様に実施した。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(比較例1)
実施例1において、中間層塗工を行わない外は、実施例1と同様に実施した。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(比較例2)
基材フィルムを東レ(株)社製ポリエステルフィルム、ルミラーR56に変えた以外は、実施例3と同様に行った。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(比較例3)
比較例2において、中間層塗工を行わない外は、実施例1と同様に実施した。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(比較例4)
実施例4において、中間層塗工を行わない外は、実施例4と同様に実施した。離型フィルムの評価結果を表1および表2に示した。
(比較例5)
東レ(株)社製ポリエステルフィルム、ルミラーR80の評価結果を表1に示した。
(比較例6)
東レ(株)社製ポリエステルフィルム、ルミラーR56の平滑面側の評価結果を表1に示した。
(比較例7)
東レ(株)社製ポリエステルフィルムU491の平滑面側の評価結果を表1に示した。
Figure 2010143037
Figure 2010143037

Claims (5)

  1. 基材層、酸化ケイ素からなる中間層及び中間層に隣接する離型層を有する、少なくとも3層からなる離型フィルムであって、前記基材層は少なくとも片面の三次元平均表面粗さSRaが9nm以下であり、且つ表面突起高さが200nm以上の突起を持たない離型フィルム。
  2. 下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とする請求項1記載の離型フィルム。
    (1)前記離型層は、三次元平均表面粗さSRaが9nm以下であり、且つ表面突起高さが200nm以上の突起を持たない。
    (2)160℃×5分の加熱処理後において、前記離型層は、三次元平均表面粗さSRaが9nm以下であり、且つ表面突起高さが200nm以上の突起を持たない。
    (3)前記中間層及び離型層の表面抵抗値が9×1012Ω/□以下である。
  3. 耐溶剤離型性保持率が85%以上である請求項1または2記載の離型フィルム。
    耐溶剤離型性保持率=A / B × 100
    A:離型層の剥離力。
    B:トルエン含浸綿布で擦過した後の剥離力。
  4. 放電抑制値が10V以上である請求項1〜3のいずれかに記載の離型フィルム。
    放電抑制値=A - B
    A:中間層を有する離型フィルムの部分放電圧。
    B:中間層を有さない離型フィルムの部分放電圧。
  5. 加熱重剥離化率が150%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の離型フィルム。
    加熱重剥離化率=A / B × 100
    A:31Bテープ70℃加熱剥離力。
    B:31Bテープ常温剥離力。
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