JP2003238706A - 離型フィルム用ポリエステルフィルム - Google Patents

離型フィルム用ポリエステルフィルム

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JP2003238706A
JP2003238706A JP2002045524A JP2002045524A JP2003238706A JP 2003238706 A JP2003238706 A JP 2003238706A JP 2002045524 A JP2002045524 A JP 2002045524A JP 2002045524 A JP2002045524 A JP 2002045524A JP 2003238706 A JP2003238706 A JP 2003238706A
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博輝 奥村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型フィルムに加工して用いた際に優れた効
果を有し、例えば、セラミック積層コンデンサーに使用
するグリーンシート成型などに好適に使用することので
きるポリエステルフィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムにおいて、一方の
面(A面)の最大突起高さ(Rmax(A))が200
nm以下であり、かつ中心面平均粗さ(SRa(A))
が10nm以下であることを特徴とする離型フィルム用
ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型フィルムのベ
ースフィルムに関し、詳しくはセラミック積層コンデン
サーに使用するグリーンシート成型などに好適に使用さ
れる離型フィルムのベースフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック積層コンデンサー用に
グリーンシート成形用キャリアフィルムとして、ポリエ
ステルフィルムを基材とする離型フィルムが使用されて
おり、近年、電子機器の小型化に伴うコンデンサーの小
型化に伴い、セラミックグリーンシート自体が薄膜化さ
れている。かかる状況の中、セラミックスラリー塗工時
のスラリーのはじき、ピンホールの発生、グリーンシー
ト剥離時には、グリーンシートの破断等の不具合が頻発
するようになり、改良が求められている。また、離型層
を設置して巻き取る際にブロッキング発生や離型フィル
ムの搬送性悪化等の問題が生じる場合があり、セラミッ
ク層の両面に電極を設けてコンデンサとした際の誘電率
のバラツキが大きくなる等、これらを改良できる離型フ
ィルムが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決しようとするものであり、その解決課題
は、離型フィルムとして用いた際に優れた効果を有する
ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の構成を有す
るフィルムにより、上記課題が容易に解決できることを
見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、ポリエステル
フィルムにおいて、一方の面(A面)の最大突起高さ
(Rmax(A))が200nm以下であり、かつ中心
面平均粗さ(SRa(A))が10nm以下であること
を特徴とする離型フィルム用ポリエステルフィルムに存
する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、ジカルボン酸とジオー
ルとから、あるいはジカルボン酸とヒドロキシカルボン
酸とから重縮合によって得られるエステル基を含むポリ
マーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、コ
ハク酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ドデカン二酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオ
ールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタン
ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロ
キシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示するこ
とができる。
【0007】かかるポリマーの代表的なものとして、ポ
リエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6―ナフタレート等が例示され
る。これらのポリマーはホモポリマーであってもよく、
また第3成分を共重合させたものでもよい。本発明のフ
ィルムとしては、優れた強度や寸法安定性の観点から二
軸延伸フィルムが好ましく用いられるが、未延伸または
少なくとも一方に延伸されたポリエステルフィルムを用
いることもできる。本発明におけるポリエステルフィル
ムは、一方の表面(A面)のRmax(A)が200n
m以下であり、かつSRa(A)が10nm以下である
ことが肝要であり、特にRmax(A)が100nm以
下であることが望ましい。A面は、離型層設置面となる
のが通常であるが、A面のRmaxが200nmより大
きく、かつSRa(A)が10nmより大きい場合、離
型層を設置した際に、離型層の抜け(ピンホール)や塗
工ムラが起こり、実用上好ましくない。
【0008】また、本発明のフィルムの厚みムラは通常
5%以下であり、さらには3%以下、特に1%以下であ
ることが望ましい。厚みムラが5%を超える場合、離型
層およびセラミック誘電層を設置しセラミックコンデン
サ用グリーンシートを作成後、当該シートを積層する際
に位置ずれが生じたり、またその後の加圧工程において
局所的な応力集中が発生し、結果として静電容量が不均
一になったりすることがある。さらに、本発明のフィル
ムにおいて、A面の反対面(C面)の中心面平均粗さS
Ra(C)は10〜50nm、特に15〜30nmであ
ることが好ましい。SRa(C)が10nm未満の場
合、離型フィルムとした際に、ブロッキングの発生や離
型フィルムの搬送性悪化等の問題が生じる場合がある。
また、SRa(C)が50nmを超える場合、離型層設
置面への表面突起の転写、いわゆる裏写りが生じる場合
がある。
【0009】かかるポリエステルフィルムのRmax、
SRaを前述の範囲とするには、不活性微粒子、例えば
シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、酸化チタン、酸化
アルミニウム、硫酸バリウム、ゼオライト等の無機粒
子、またはシリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、アクリ
ル樹脂等の有機粒子を単独または混合体でフィルム中に
配合させることが好ましい。この場合、使用する粒子の
平均粒径、添加量、さらに粒径分布は、本発明の要旨を
逸脱しない限り、特に限定されるものではないが、平均
粒径は0.1〜4.0μmの範囲、添加量は0.01〜
3.0重量%の範囲、粒径分布はその分散が小さいこと
がそれぞれ好ましい。また、本発明のポリエステルフィ
ルムのフィルムヘーズは、20%以下であることが好ま
しく、特に10%以下が好ましい。フィルムヘーズが2
0%以上であると、そのフィルムを用いてグリーンシー
トとした際に、グリーンシートの検査として広く用いら
れている、透過光を使用した目視によるグリーンシート
のピンホール検査の際に障害となることがある。
【0010】本発明のポリエステルフィルムは、本発明
の要旨を越えない限り、単層フィルムであっても複数の
層が積層された多層フィルムよいが、片面を極めて平滑
にしピンホールの数や塗工ムラを低減化させ、同時に平
滑面の反対面を粗面化することにより耐ブロッキング性
を保持させようとした場合、例えば2種2層や3種3層
といった構成で表裏異粗度であることが望ましく、さら
には、例えば3種3層といった中間層と2つの表層とを
相異なる原料配合とすることができるようなフィルム構
成とすることにより、中間層に微粒子を配合しなくと
も、表層にのみ微粒子を添加するだけで本発明の要旨を
満足する場合があり、微粒子を起因とする異物の削減や
生産コスト低減化等が可能となり、より望ましい。
【0011】以下、本発明のフィルムの製造方法に関し
て具体的に説明するが、本発明の効果を満足する限り、
本発明は以下の例示に特に限定されるものではない。公
知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融押出
装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上である温
度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをダイ
から押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の
温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配
向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させ
るため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めるこ
とが好ましく、本発明においては静電印加密着法および
/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
【0012】本発明においては、このようにして得られ
たシートを2軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条
件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ま
しくは縦方向に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦
1軸延伸フィルムとした後、横方向に90〜160℃で
2〜6倍延伸を行い、150〜240℃で1〜600秒
間熱処理を行うことが好ましい。さらにこの際、熱処理
の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリン
グゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.
1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、必要に応じ
て再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。本
発明のポリエステルフィルムは、本発明の効果を損なわ
ない範囲であれば、その要求特性に応じて必要な特性、
例えば帯電防止性、耐候性および表面硬度の向上のた
め、必要に応じて縦延伸終了後、横延伸のテンター入口
前にコートをしてテンター内で乾燥する、いわゆるイン
ラインコートを行ってもよい。また、フィルム製造後に
オフラインコートで各種のコートを行ってもよい。この
ようなコートは片面、両面のいずれでもよい。コーティ
ングの材料としては、オフラインコーティングの場合は
水系および/または溶媒系のいずれでもよいが、インラ
インコーティングの場合は水系または水分散系が好まし
い。
【0013】また、本発明のポリエステルフィルムに
は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の熱可
塑性樹脂、例えばポリエチレンナフタレート、ポリトリ
メチレンテレフタレート等を混合することができる。ま
た、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、顔料、蛍
光増白剤等を混合することができる。本発明のポリエス
テルフィルムに離型層を設置する場合、離型層を構成す
る材料は離型性を有するものであれば特に限定されるも
のではなく、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするタイ
プでも良いし、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッ
ド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等による変性シリ
コーンタイプ等を使用しても良い。それらの中でも、硬
化型シリコーン樹脂を主成分とした場合に離型性が良好
な点で良い。硬化型シリコーン樹脂の種類としては溶剤
付加型・溶剤縮合型・溶剤紫外線硬化型、無溶剤付加
型、無溶剤縮合型、無溶剤紫外線硬化型、無溶剤電子線
硬化型等いずれの硬化反応タイプでも用いることができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、種々の諸物性、
特性は以下のように測定、または定義されたものであ
る。実施例中、「%」は「重量%」を意味する。
【0015】(1)最大突起高さ(Rmax)の測定 3cm角のフィルム試料の表面にAl蒸着を行い、直接
位相検出干渉法、いわゆる2光束干渉法を用いた非接触
式3次元粗さ計(マイクロマップ社製512)で、測定
波長:554nm、対物レンズ倍率:20倍の条件に
て、232μm×177μmの測定領域におけるA面の
P−V値を50点にわたり測定し、50点のP−V値を
平均して試料の最大突起高さ(Rmax)とした。
【0016】(2)中心面平均粗さの測定 3cm角のフィルム試料の表面にAl蒸着を行い、直接
位相検出干渉法、いわゆる2光束干渉法を用いた非接触
式3次元粗さ計(マイクロマップ社製512)で、測定
波長:554nm、対物レンズ倍率:20倍の条件に
て、突起高さ分布曲線より、232μm×177μmの
測定領域におけるA面、およびC面の中心面平均粗さS
Raを50点にわたり測定し、50点のSRa値を平均
して、フィルムのSRaを算出した。
【0017】(3)厚みムラの測定 安立電気社製連続フィルム厚み測定器(電子マイクロメ
ーター使用)により、二軸延伸フィルムの縦方向、およ
び横方向に沿って測定し、3m長さについて、下記式
により算出した。 厚みムラ(%)=(最大厚み−最小厚み)×100/平均厚み …
【0018】(4)フィルムヘーズの測定 JIS−K6714に準じ、日本電色工業社製分球式濁
度計NDH−20Dによりフィルムのヘーズを測定し
た。
【0019】(5)スラリー塗工性の評価 A層の表面に、硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「K
S−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CA
T−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)
/トルエン混合溶媒系2200部より成る離型剤を塗工
量が0.1g/mmになるように塗布して離型フィル
ムを得た。その後、下記組成より成るセラミックスラリ
ーを湿潤状態で5μmとなるように離型面上に塗布し、
その際のスラリー塗工性を下記判定基準にて判定を行っ
た。
【0020】 <セラミックスラリー組成> セラミック粉体(チタン酸バリウム) 100部 結合剤(ポリビニルブチラール樹脂) 5部 可塑剤(フタル酸ジオクチル) 1部 トルエン/MEK混合溶媒(1:1の配合比率) 10部
【0021】<スラリー塗工性 判定基準> ◎:スラリーの塗工性が極めて良好 ○:スラリーの塗工性が良好 △:微小なスラリーのはじきが見られる ×:スラリーをはじく ◎、○は実用上問題ないレベルである。
【0022】(6)セラミックグリーンシートの厚みム
ラ評価 A層の表面に、硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「K
S−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CA
T−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)
/トルエン混合溶媒系2200部よりなる離型剤を塗工
量が0.1g/mmになるように塗布して離型フィル
ムを得た。その後、下記組成よりなるセラミックスラリ
ーを公知の手法により湿潤状態で12μmとなるように
離型面にセラミック層を塗設し、セラミックグリーンシ
ートを作成し、セラミックグリーンシートの厚さを非接
触式のβ線厚み計にてフィルム上における縦方向、横方
向のセラミック層の厚みを実測し、その結果を基に下記
判定基準にて判定を行った。
【0023】 <セラミックスラリー組成> セラミック粉体(チタン酸バリウム) 100部 結合剤(ポリビニルブチラール樹脂) 5部 可塑剤(フタル酸ジオクチル) 1部 トルエン/MEK混合溶媒(1:1の配合比率) 10部
【0024】<グリーンシート厚みムラ判定基準> ◎:厚みムラが1%未満 ○:厚みムラが1以上2%未満 △:厚みムラが2%以上3%未満 ×:厚みムラが3%以上 ○、◎は実用上問題のないレベルである。
【0025】(7)耐擦傷性 大平理化工業(株)社製RUBBING TESTER
を使用し、専用のフェルトで試料表面を10往復摩擦さ
せた。この時の荷重は200gであった。摩擦後の表面
を目視で観察し、以下のランクに分けた。 ◎:キズが付かないか殆ど付かない △:キズが少ない ×:キズが多い △、◎が実用上問題のないレベルである。
【0026】(8)離型フィルムのブロッキング性の評
価 A層の表面に、硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「K
S−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CA
T−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)
/トルエン混合溶媒系2200部よりなる離型剤を塗工
量が0.1g/mmになるように塗布して離型フィル
ムを得た。その後、作成した離型フィルムを10cm角
に裁断し、離型面と離型層が設けられていない面が合わ
さるように10枚重ね、100℃、1時間、10kg/
cmの条件下でプレスした後、剥離時のブロッキング
発生の程度を、下記判定基準にて判定した。 <判定基準> ◎:ブロッキングの発生が全く認められない。 ○:ブロッキングの発生が殆どない。 △:ブロッキングの発生が認められる。 ×:ブロッキングの発生が顕著に認められる。 ◎、○、△は、実用上問題ないレベルである。
【0027】実施例1 (ポリエステルチップの製造法)ジメチルテレフタレー
ト100部、エチレングリコール70部、および酢酸カ
ルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温す
ると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、
反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実
質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04
部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法
に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げ
て、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じ
て、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応
を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステルAを
得た。上記ポリエステルAを製造する際、平均粒径0.
7μmの炭酸カルシウムを20000ppm添加し、ポ
リエステルBを得た。さらに、上記ポリエステルAを製
造する際、平均粒径2.4μmの非晶質シリカを200
00ppm添加し、ポリエステルCを得た。さらに、上
記ポリエステルAを製造する際、平均粒径0.2μmの
酸化アルミニウムを20000ppm添加し、ポリエス
テルDを得た。
【0028】(ポリエステルフィルムの製造)上記ポリ
エステルA、Dをそれぞれ50%、50%の割合で混合
した混合原料1をA層の原料とし、ポリエステルA、C
をそれぞれ95%、5%の割合で混合した混合原料2を
C層の原料とし、2台の押出機に各々を供給し、各々2
85℃で溶融した後、A層およびC層を最外層(表層)
20℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種2層
の層構成で共押出し冷却固化させて無配向シートを得
た。次いで、90℃にて縦方向に3倍延伸した後、テン
ター内で予熱工程を経て100℃で4倍の横延伸、23
0℃で10秒間の熱処理を行い、このフィルムの巻き上
げ直前のフィルム厚みを非接触式のオンライン厚さ計に
て横方向にスキャンしながら厚みムラ実測し、測定した
厚みパターンに応じて口金の間隔を調整し、厚みムラを
制御した38μmのポリエステルフィルムを得た。な
お、各層の厚さは下記表1に示すとおりであった。得ら
れたポリエステルフィルムは、グリーンシートの厚みム
ラレベルが良く、スラリー塗工性、耐ブロッキング性、
透明性にも優れ、実用性の高いフィルムであった。
【0029】実施例2〜3 実施例1で原料配合を表1のように変更した点、および
実施例1と同様な方法にて厚みムラを制御して表1の厚
みムラとした以外、実施例1と同様な方法にて38μm
のポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステル
フィルムは、表1に示したような結果となり、いずれも
実用性の高いフィルムであった。
【0030】実施例4〜6 表1に示す原料配合にて各層の混合原料を作成し、3台
の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、
A層およびC層を最外層(表層)、B層を中間層とし
て、20℃に冷却したキャスティングドラム上に、3種
3層の層構成で共押出し冷却固化させて無配向シートを
得た以外、実施例1と同様な方法にて製造し、ポリエス
テルフィルムを得た。なお、ポリエステルフィルムの各
層の厚さは表1に示すとおりであった。得られたポリエ
ステルフィルムは、グリーンシートの厚みムラレベルが
良く、スラリー塗工性、耐ブロッキング性、透明性にも
優れ実用性の高いフィルムであった。
【0031】比較例1〜3、実施例7 A層、B層、C層の原料配合、および厚みムラを下記表
2に示すとおりとした以外、実施例4と同様にして製造
し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステ
ルフィルム(比較例1〜3)は、表2に示すような特性
であり、それぞれ実用性に欠けたフィルムであった。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、離型フィルムとして用
いた際に優れた効果を有するポリエステルフィルムを提
供することができ、その工業的価値は高い。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムにおいて、一方の
    面(A面)の最大突起高さ(Rmax(A))が200
    nm以下であり、かつ中心面平均粗さ(SRa(A))
    が10nm以下であることを特徴とする離型フィルム用
    ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 厚みムラが5%以下であることを特徴と
    する請求項1記載の離型フィルム用ポリエステルフィル
    ム。
  3. 【請求項3】 A面の反対面(C面)の中心面平均粗さ
    SRa(C)が10〜50nmであることを特徴とする
    請求項1または2記載の離型フィルム用ポリエステルフ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 フィルムヘーズが20%以下であること
    を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の離型フィル
    ム用ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 少なくとも2層以上の共押出による積層
    体であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載
    の離型フィルム用ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか記載のポリエステ
    ルフィルムのA面上に離型層を設置してなるグリーンシ
    ート用離型フィルム。
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