JP2010142963A - 離型フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性及び低熱膨張性に優れ、その使用後においてリサイクルが容易な離型フィルムを提供する。
【解決手段】液晶ポリエステルフィルムと離型層とが積層されてなり、
前記液晶ポリエステルフィルムが、流動開始温度が250℃以上且つ溶剤可能性の液晶ポリエステルからなるフィルムであることを特徴とする離型フィルムを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は離型フィルムに関する。
離型フィルムは、その表面において剥離機能を発現するという特性を有し、セラミックコンデンサーやプリント基板材料等の電子部品を製造する際、該電子部品を保護するために使用される工程フィルム、或いは、粘着テープや各種粘着ラベル等の粘着面上に剥離部材として積層されて用いられる剥離フィルム、セラミックシート製造に用いられる支持基材等に使用されている。
このような離型フィルムは剥離機能を有する離型層と樹脂基材とから通常形成されている。該樹脂基材としては従来、紙、ポリプロピレンフィルム等が使用されているが、このような樹脂基材を有する離型フィルムは、たとえばセラミックシート製造に用いられる支持基材に使用するうえでは、その耐熱性は不十分であり、熱膨張したり、熱収縮したりすることも問題点として指摘されていた。そこで、このような耐熱性を改良したものとして、特許文献1にはポリフェニレンスルフィドフィルムを用いた離型フィルムが提案されている。
特開平5−286084号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている離型フィルムにおいても、その熱収縮率(100℃,30分)は0.04%(400ppm)以上であり、十分小さいとはいえなかった。また、離型フィルムは、その使用後は産業廃棄物となるものであり、該離型フィルムを形成している材料をリサイクルできれば、産業廃棄物の発生量の低減に繋がることになる。したがって、このようなリサイクルが可能な離型フィルムは、市場からの要請も大きいといえるが、これまでリサイクルを実現し得る離型フィルムは、ほとんど検討されていない。特許文献1の離型フィルムにおいても、該離型フィルムで使用されているポリフェニレンスルフィドは分離回収することが困難であり、リサイクルに適した材料といえるものではなかった。
そこで、本発明の目的は、離型フィルムとしての使用に十分な耐熱性及び低熱膨張率を有し、しかも使用後はリサイクルが容易となる離型フィルムを提供することにある。
本発明者等は、前記課題を解消すべく鋭意検討を重ねてきた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の<1>を提供する。
<1>液晶ポリエステルフィルムと離型層とが積層されてなり、
前記液晶ポリエステルフィルムが、流動開始温度が250℃以上且つ溶剤可能性の液晶ポリエステルを含むフィルムである、離型フィルム
さらに本発明は、前記<1>に係る好適な実施態様として、以下の<2>〜<5>を提供する。
<2>前記液晶ポリエステルが、以下の式(1)で表される構造単位と、式(2)で表される構造単位と、式(3)で表される構造単位とを有し、全構造単位の合計に対して式(1)で表される構造単位が30〜80モル%、式(2)で表される構造単位が35〜10モル%、式(3)で表される構造単位が35〜10モル%からなる液晶ポリエステルである、<1>の離型フィルム;
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(式中、Ar1は、フェニレン、ナフチレン;Ar2は、フェニレン、ナフチレン又は以下の式(4)で表される基;Ar3は、フェニレン又は以下の式(4)で表される基;X及びYは、それぞれ独立にO又はNHを表わす。なお、Ar1、Ar2及びAr3の芳香環に結合している水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar11−Z−Ar12
(式中、Ar11及びAr12はそれぞれ独立に、フェニレン又はナフチレンを表す。ZはO、CO又はSO2を表す。)
<3>前記式(3)のX及びYのうち、少なくとも一方がNHである、<2>の離型フィルム;
<4>前記液晶ポリエステルフィルムが、温度150〜200℃の範囲で測定される熱膨張係数が20ppm/℃以下のフィルムである、<1>〜<3>のいずれの離型フィルム;
<5>前記剥離層が、シリコン系樹脂及び/又はフッ素系樹脂を含む層である、<1>〜<4>のいずれの離型フィルム
本発明の離型フィルムは、たとえばセラミックシート製造用の支持基材としても、十分な耐熱性及び低熱膨張率を有する。また、本発明の離型フィルムは、その使用後において当該離型フィルムに用いた材料をリサイクルすることが容易であり、産業廃棄物の発生量の低減に繋がることから産業上極めて有用である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
<液晶ポリエステル>
本発明に用いる液晶ポリエステルとは、溶融時に光学異方性を示し、450℃以下の温度で異方性溶融体を形成するという特性を備えたポリエステルである。この液晶ポリエステルとしては、下記式(1)で表される構造単位(以下、「式(1)構造単位」という)と、下記式(2)で表される構造単位(以下、「式(2)構造単位」という)と、下記式(3)で表される構造単位(以下、「式(3)構造単位」という)とを有し、全構造単位の合計に対して、式(1)構造単位が30〜80モル%、式(2)構造単位が35〜10モル%、式(3)構造単位が35〜10%であるものが好ましい。
(1)−O−Ar1−CO−
(2)−CO−Ar2−CO−
(3)−X−Ar3−Y−
(式中、Ar1は、フェニレン、ナフチレン;Ar2は、フェニレン、ナフチレン又は以下の式(4)で表される基;Ar3は、フェニレン又は以下の式(4)で表される基;XおよびYはO又はNHを表わし、XとYが同じ構成であってもよい。なお、Ar1、Ar2及びAr3の芳香環に結合している水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar11−Z−Ar12
(式中、Ar11及びAr12はそれぞれ独立に、フェニレン又はナフチレンを表す。ZはO、CO又はSO2を表す。)
式(1)構造単位は、芳香族ヒドロキシカルボン酸由来の構造単位であり、該芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−4−ナフトエ酸等を挙げることができる。
式(2)構造単位は、芳香族ジカルボン酸由来の構造単位であり、該芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエ−テル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルケトン−4,4’−ジカルボン酸等を挙げることができる。
式(3)構造単位は、芳香族ジオール、フェノール性水酸基を有する芳香族アミン又は芳香族ジアミンに由来する構造単位である。該芳香族ジオールとしては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等を挙げることができる。
また、該フェノール性水酸基を有する芳香族アミンとしては、p−アミノフェノール、3−アミノフェノール等が挙げられ、該芳香族ジアミンとしては、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン等が挙げられる。
本発明に用いる液晶ポリエステルは溶剤可溶性であり、かかる溶剤可溶性とは、温度50℃において、1重量%以上の濃度で溶剤に溶解することを意味する。この場合の溶剤とは、前記液晶ポリエステルフィルムを製造する際に使用する溶液組成物の調製に用いる好適な溶剤の何れか1種であり、詳細は後述する。
このような溶剤可溶性を有する液晶ポリエステルとしては、前記式(3)構造単位として、フェノール性水酸基を有する芳香族アミン及び/又は芳香族ジアミンに由来する構造単位を含むものが好ましい。すなわち、式(3)で表される構造単位として、X及びYの少なくとも一方がNHである構造単位を含むと好ましく、実質的に全ての式(3)構造単位が、以下の式(3’)で表される構造単位(以下、「式(3’)構造単位」という)であることがより好ましい。
(3’)−X−Ar3−NH−
(式中、Ar3及びXは前記式(3)と同義である。)
式(3’)構造単位は全構造単位の合計に対して、35〜10モル%含むと好ましく、33〜25モル%の範囲で含むとより好ましく、こうすることにより溶剤可溶性は一層良好になる。このように式(3’)構造単位を、式(3)構造単位として有する液晶ポリエステルは、溶剤に対する溶解性が優れており、本発明の離型フィルムにおいて、該離型フィルムにある液晶ポリエステルフィルムから液晶ポリエステルを、より容易に回収することができる。
式(1)構造単位は全構造単位の合計に対して、30〜80モル%の範囲であり、35〜50モル%の範囲であるとより好ましい。このようなモル分率で式(1)構造単位を含む液晶ポリエステルは、液晶性を十分維持しながらも、溶剤に対する溶解性がより優れる傾向にある。さらに、式(1)構造単位を誘導する芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸及び/又は2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸が容易に入手できるという点で好ましい。
式(2)構造単位は全構造単位の合計に対して、35〜10モル%の範囲であり、33〜25モル%の範囲であるとより好ましい。このようなモル分率で式(2)構造単位を含む液晶ポリエステルは、液晶性を十分維持しながらも、溶剤に対する溶解性がより優れる傾向にある。式(2)構造単位を誘導する芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる群より選ばれる少なくも1種が容易に入手できるという点で好ましく、イソフタル酸及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸がより好ましい。
また、より高度の液晶性を発現する液晶ポリエステルを得る点では、式(2)構造単位と式(3)構造単位とのモル分率は、[式(2)構造単位]/[式(3)構造単位]で表して、0.9/1.0〜1.0/0.9の範囲が好適である。
次に液晶ポリエステルの製造方法について簡単に説明する。
本発明に用いる液晶ポリエステルは、種々公知の方法により製造可能である。好適な液晶ポリエステルである、式(1)構造単位、式(2)構造単位及び式(3)構造単位からなる液晶ポリエステルを製造する場合、これら構造単位を誘導するモノマーを、エステル形成性・アミド形成性誘導体に転換した後、重合させて液晶ポリエステルを製造する方法が、操作が簡便であるため好ましい。
前記エステル形成性・アミド形成性誘導体について、例を挙げて説明する。
芳香族ヒドロキシカルボン酸や芳香族ジカルボン酸のような、カルボキシル基を有するモノマーのエステル形成性・アミド形成性誘導体としては、当該カルボキシル基が、ポリエステルやポリアミドを生成する反応を促進するように、酸塩化物、酸無水物等の反応活性の高い基になっているものや、当該カルボキシル基が、エステル交換・アミド交換反応によりポリエステルやポリアミドを生成するようにアルコール類やエチレングリコールなどとエステルを形成しているもの等が挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸や芳香族ジオール等のような、フェノール性水酸基を有するモノマーのエステル形成性・アミド形成性誘導体としては、エステル交換反応によりポリエステルやポリアミドを生成するように、フェノール性水酸基がカルボン酸類とエステルを形成しているもの等が挙げられる。
また、芳香族ジアミンのように、アミノ基を有するモノマーのアミド形成性誘導体としては、例えば、アミド交換反応によりポリアミドを生成するように、アミノ基がカルボン酸類とアミドを形成しているもの等が挙げられる。
これらの中でも液晶ポリエステルをより簡便に製造するうえでは、
芳香族ヒドロキシカルボン酸と、
芳香族ジオール、フェノール性水酸基を有する芳香族アミン、芳香族ジアミンといったフェノール性水酸基及び/又はアミノ基を有するモノマーとを、
脂肪酸無水物でアシル化してエステル形成性・アミド形成性誘導体(アシル化物)とした後、該アシル化物のアシル基と、カルボキシ基を有するモノマーのカルボキシ基とがエステル交換・アミド交換を生じるようにして重合させ、液晶ポリエステルを製造する方法が特に好ましい。
このような液晶ポリエステルの製造方法は、例えば、特開2002−220444号公報又は特開2002−146003号公報に記載されている。
アシル化においては、フェノール性水酸基とアミノ基との合計に対して、脂肪酸無水物の使用量が1.0〜1.2倍当量であることが好ましく、1.05〜1.1倍当量であるとより好ましい。脂肪酸無水物の使用量が1.0倍当量未満では、重合時にアシル化物や原料モノマーが昇華して易くなるという不都合が生じ易い傾向があり、また、1.2倍当量を超える場合には、得られる液晶ポリエステルの着色が著しくなる傾向がある。
アシル化は、130〜180℃で5分〜10時間反応させることが好ましく、140〜160℃で10分〜3時間反応させることがより好ましい。
アシル化に使用される脂肪酸無水物は、価格と取扱性の観点から、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸又はこれらから選ばれる2種以上の混合物が好ましく、特に好ましくは無水酢酸である。
アシル化に続く重合は、130〜400℃で0.1〜50℃/分の割合で昇温しながら行うことが好ましく、150〜350℃で0.3〜5℃/分の割合で昇温しながら行うことがより好ましい。
また、重合においては、アシル化物のアシル基がカルボキシル基の0.8〜1.2倍当量であることが好ましい。
アシル化及び/又は重合の際には、平衡を移動させるため、副生する脂肪酸や未反応の脂肪酸無水物は蒸発させる等して系外へ留去することが好ましい。
なお、アシル化や重合においては触媒の存在下に行ってもよい。該触媒としては、従来からポリエステルの重合用触媒として公知のものを使用することが可能であり、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモン等の金属塩触媒、N,N-ジメチルアミノピリジン、N―メチルイミダゾール等の有機化合物触媒を挙げることができる。
ただし、金属を含む触媒は不純物として前記液晶ポリエステルフィルムに残存した場合、離型フィルムを電子部品の保護フィルムとして使用したとき、当該電子部品を汚染するおそれがある。したがって、前記の触媒の中でも、N,N-ジメチルアミノピリジン、N―メチルイミダゾール等の窒素原子を2個以上含む複素環状化合物が好ましく使用される(特開2002−146003号公報参照)。
該触媒は、通常モノマーの投入時に一緒に投入され、アシル化後も除去することは必ずしも必要ではなく、該触媒を除去しない場合には、アシル化からそのまま重合に移行することができる。
このような重合で得られた液晶ポリエステルは、その流動開始温度が250℃以上であれば、そのまま前記液晶ポリエステルフィルムの製造用として用いることができるが、耐熱性や液晶性という特性の更なる向上のためには、より高分子量化させることが好ましく、このような高分子量化には固相重合を行うことが好ましい。この固相重合に係る一連の操作を説明する。上述の重合で得られた、比較的低分子量の液晶ポリエステル(以下、場合により「プレポリマー」という)を取り出し、粉砕してパウダー状もしくはフレーク状にする。続いて、粉砕後のプレポリマーを、例えば、窒素等の不活性ガスの雰囲気下、20〜350℃で、1〜30時間固相状態で加熱処理するという操作により固相重合は実施できる。該固相重合は、攪拌しながらでも、攪拌することなく静置した状態で行ってもよい。なお、流動開始温度200℃程度のプレポリマーを用いた場合、その流動開始温度を250℃以上にするための固相重合の好適条件を詳述する。反応温度としては、210℃を越えることが好ましく、より一層好ましくは220℃〜350℃の範囲である。反応時間は1〜10時間から選択されることが好ましい。なお、本発明でいう流動開始温度とは、フローテスターによる溶融粘度の評価において、9.8MPaの圧力下で液晶ポリエステルの溶融粘度が4800Pa・s以下になる温度をいう。この流動開始温度とは、液晶ポリエステルの分子量の目安として当業者には周知のものである(小出直之編,「液晶ポリマー−合成・成形・応用−」,95〜105頁、シーエムシー、1987年6月5日発行)。
既述のように、本発明に用いる液晶ポリエステルの流動開始温度は250℃以上であることが必要である。このような流動開始温度の液晶ポリエステルを含む液晶ポリエステルフィルム、特に、このような流動開始温度の液晶ポリエステルからなる液晶ポリエステルフィルムを有する離型フィルムは、耐熱性が十分であり、さらに低熱膨張率の離型フィルムを実現できる。この観点から、該流動開始温度は260℃以上であるとさらに好ましい。また、該流動開始温度の上限は、液晶ポリエステルが溶剤可溶性を維持できる範囲で決定されるが、330℃以下であることが好ましい。流動開始温度が330℃以下であれば、液晶ポリエステルの溶剤に対する溶解性がより良好になることに加え、後述する溶液組成物を得たとき、その粘度が著しく大にならないので、該溶液組成物の取扱性が良好となる傾向がある。このような流動開始温度の液晶ポリエステルを得るには、前記固相重合の重合条件を適宜最適化すればよい。
<液晶ポリエステルフィルム>
本発明に用いる液晶ポリエステルフィルムは、離型フィルムとして十分な表面平滑性を有するものを得る点から、前記した液晶ポリエステルを溶剤に溶解してなる溶液組成物を用い、該溶液組成物をキャスト製膜することで製造された液晶ポリエステルフィルムが好ましい。
前記溶液組成物の調製に使用する溶剤は、液晶ポリエステルを溶解可能なものから選択されるが、上述した好適な液晶ポリエステル、特に前記式(3’)構造単位を含む液晶ポリエステルを用いた場合、該液晶ポリエステルはハロゲン原子を含まない非プロトン性溶剤に対して十分な溶解性を発現するので、このような非プロトン性溶剤の使用が好適である。
ハロゲン原子を含まない非プロトン性溶剤とは、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤;アセトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル等のエステル系溶剤;γ―ブチロラクトン等のラクトン系溶剤;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶剤;トリエチルアミン、ピリジン等のアミン系溶剤;アセトニトリル、サクシノニトリル等のニトリル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ系溶剤;ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄系溶剤、ヘキサメチルリン酸アミド、トリn−ブチルリン酸等のリン系溶剤が挙げられる。なお、上述の液晶ポリエステルの溶剤可溶性とは、これらから選ばれる少なくとも1つの非プロトン性溶剤に可溶であることを指すものである。
前記液晶ポリエステルの溶剤可溶性をより一層良好にして、溶液組成物が得られやすい点では、例示した溶剤の中でも、双極子モーメントが3以上5以下の非プロトン性極性溶剤を用いることが好ましい。中でも、アミド系溶剤、ラクトン系溶剤が好ましく、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)がより好ましい。更には、前記溶剤が、1気圧における沸点が180℃以下の揮発性の高い溶剤であると、後述する成形体の製造がより容易になるので好ましく、このような点からはDMF、DMAcを用いることが特に好ましい。
前記溶液組成物には、得られる液晶ポリエステルフィルムが、表面平滑性や耐熱性を著しく損なわないのであれば、添加剤を含有させることができる。この場合の添加剤としては、各種の無機粉体や樹脂、分散剤、カップリング剤、滑剤、酸化防止剤等が挙げられる。
前記無機粉体としては具体的には、例えばアルミナ、シリカ等の小径粒状物質、雲母、粘度鉱物等の板状・鱗片状物質、ホウ酸アルミ、チタン酸カリウム等の短繊維状又はウイスカー状物質等が挙げられる。
前記樹脂としては、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルエーテル及びその変性物、ポリエーテルイミド等の熱可塑性樹脂;グリシジルメタクリレートとポリエチレンの共重合体に代表されるエラストマー;フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられ、これらは一種だけでなく、二種以上が添加されていてもよい。ただし、このような樹脂は液晶ポリエステルフィルムの耐熱性を著しく損なわないようにして、種類及びその使用量を選択することが重要である。
液晶ポリエステルフィルム製造に用いる溶液組成物は、前記の液晶ポリエステルと前記溶剤、必要に応じて添加される添加剤を混合することで製造することができる。その混合順は限定されるものではない
まず、適当な加温装置及び攪拌装置を備えた混合機に、液晶ポリエステルと溶剤とを投入し、該溶剤に該液晶ポリエステルを十分溶解させる。この溶解における温度条件は、室温から使用した溶剤の沸点までの範囲とすることができるが、50℃以上溶剤の沸点以下の温度範囲から選択されることが好ましい。また溶解時間は、0.1〜10時間程度から選択される。また、この溶解の際には、液晶ポリエステルの酸化劣化を良好に防止する点から、窒素ガス等の不活性ガスにより前記混合機内を十分置換しておくことが好ましい。
また、添加剤を使用する場合には、前記溶液組成物に対し、さらに該添加剤を混合すればよい。なお、添加剤として無機粉体等、溶液組成物に不溶のものを使用する際には、当該無機粉体等を十分分散させるために、プラネタリーミキサーやビーズミル、ボールミル、超音波分散機、三本ロール分散機等を使用すればよい。また、このようにして得られた溶液組成物に対し、さらに脱泡処理を行ってもよい。
前記溶液組成物において、溶剤として好適な非プロトン性溶剤を用いた場合、該非プロトン性溶剤100重量部に対して、液晶ポリエステルが3〜50重量部、好ましくは5〜40重量部とすることが好ましい。このような配合割合であれば、該非プロトン性溶剤に該液晶ポリエステルを十分溶解することができる。また、このようにして得られる溶液組成物からキャスト製膜して液晶ポリエステルフィルムを得ると、得られたフィルムに厚みムラ等が生じるといった不都合も起こり難い傾向がある。
本発明に用いる液晶ポリエステルフィルム製造として好適なキャスト製膜に関し簡単に説明する。
まず、適当な支持基材を準備する。かかる支持基材は使用する溶液組成物に対して十分な耐久性を有し、表面平滑性に優れたものが好ましい。このような支持基材としては、銅箔、SUS箔又はガラス板等が使用可能である。特に銅箔は、該銅箔上に液晶ポリエステルフィルムを形成した後、エッチング等により銅箔を溶解除去して液晶ポリエステルフィルムを得やすいという利点がある。
次に、準備した支持基材上に前記溶液組成物を塗工する。この塗工には、ローラーコート法、ディップコート法、バーコート法、スプレイコート法、スピナーコート法、カーテンコート法、スロットコート法、スクリーン印刷法等の公知の方法が適用できる。このよう方法により前記溶液組成物を塗工して、支持基材上に液晶ポリエステルフィルムの前駆体フィルムが形成される。
次に、前記支持基材上に形成した前駆体フィルムから、該前駆体フィルムに残存している非プロトン性溶剤等の揮発成分を除去する。揮発成分の除去には、加熱、減圧、通風又はこれらを組み合わせた方法が採用できるが、中でも生産効率、取扱性の点から、加熱して揮発成分を蒸発除去することが好ましく、通風しつつ加熱することがより好ましい。加熱により揮発成分を除去する場合、温度80〜200℃において10〜120分間程度保持すればよい。
揮発成分を除去して得られるフィルムは、液晶ポリエステルの特性をさらに向上させるために、さらに高温下で加熱処理することが好ましい。この場合の加熱処理としては、温度250〜350℃において30〜180分間保持すればよい。なお、かかる加熱処理は窒素等の不活性ガスの雰囲気下で行うことが好ましい。
このような加熱処理を行った後、支持基材を剥離する、又は溶解除去することによって、液晶ポリエステルフィルムが得られる。
かくして得られる液晶ポリエステルフィルムは、その膜厚が10〜500μmであることが好ましく、20〜100μmであることがさらに好ましい。このような厚みの液晶ポリエステルフィルムであれば、実用的な離型フィルムの製造を可能とする。
また、このような液晶ポリエステルフィルムは、その表面に適当な表面処理を施すことができる。このような表面処理法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、スパッタリング処理、溶剤処理、紫外線処理、研磨処理、赤外線処理、オゾン処理などが挙げられる。ただし、これらの表面処理は、液晶ポリエステルフィルムの表面平滑性を著しく損なわないようにして選択する必要がある。
<離型フィルム>
本発明の離型フィルムは、上述の液晶ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に離型層を積層して製造することができる。
該離型層としては、従来の離型フィルムに使用されていた種々のものが適用できるが、中でも十分な耐熱性を維持しつつ、良好な剥離性を発現できる点で、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂又はこれらを組み合わせて形成されたものが好ましい。
以下、離型層として好適なシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂に関し説明する。
シリコン系樹脂としては、珪素に結合したメチル基に代表されるアルキル基の低極性により離型性が実現されるシリコンオイルや、シリコンコンパウンド等、離型剤として一般的に用いられているものが使用できる。
一方、フッ素系樹脂としては、ポリパーフルオロアルカン、ポリパーフルオロアルキルエーテル等の、離型剤として一般的に用いられているものが使用できる。
シリコン系樹脂又はフッ素系樹脂が溶剤可溶性であれば、適当な溶剤に溶解して、数重量%〜数十重量%の溶液を調製し、この溶液を前記液晶ポリエステルフィルム上に塗工することで離型層を形成することができる。また、該シリコン系樹脂又は該フッ素系樹脂が溶剤に不溶又は難溶である場合には、これらの樹脂が微粒子状で溶剤に分散してなるエマルジョンを調製し、該エマルジョンを前記液晶ポリエステルフィルム上に塗工して、離型層を形成することもできる。
また、これらのシリコン系樹脂及びフッ素系樹脂からなる群より選ばれる樹脂を含む前記溶液又は前記エマルジョン(以下、「離型剤の溶液又はエマルジョン」という)には、液晶ポリエステルフィルム上に離型層を強固に固着させるために付加重合性化合物が含まれていてもよい。該付加重合性化合物としては、例えばビニル基、アクリル基、メタクリル基等を有する高分子化合物を具体的に挙げることができる。特にアクリル基やメタクリル基を有する付加重合性化合物は、比較的取扱いも簡便であり、またその重合性にも優れている上、得られる離型層の硬度が十分となる傾向がある。特に硬度の高い離型層を得たい時には、メタクリル基を有する付加重合性化合物を用いるとよく、逆に柔らかい離型層を得たい場合にはアクリル基を有する付加重合性化合物を用いるとよい。
液晶ポリエステルフィルム上に塗工された前記溶液又は前記エマルジョンは、適当な方法で硬化させることで離型層が形成される。この場合の硬化はシリコン系樹脂やフッ素系樹脂の種類によって適切な方法が採用できるが、熱によって付加反応、縮合反応を生じさせて硬化させることが好ましい。一般に熱硬化は80〜200℃で10秒〜数時間処理することによって行なわれる。また、該離型層は、その強度(硬度)向上等を目的として、UV照射や電子線照射をさらに行ってもよい。
このようにして形成された離型層の厚みは、得られる離型フィルムの使用用途により適宜最適化することができる。
既述のように、前記液晶ポリエステルフィルム上に前記離型層を形成・積層して製造される本発明の離型フィルムは、流動開始温度250℃以上という液晶ポリエステルから形成された液晶ポリエステルフィルムを有しているので、実用上十分な耐熱性を有するものである。また、既述したような液晶ポリエステルを用い、キャスト製膜により得られた液晶ポリエステルフィルムは極めて低熱膨張性であり、離型フィルムの低熱膨張性を実現する。具体的にいうと、既述のようにして製造された液晶ポリエステルフィルムは、温度150〜200℃の範囲での熱膨張係数が20ppm/℃以下という低熱膨張率を実現することができる。また、該熱膨張率は10ppm/℃以下であるとさらに好ましい。また、該液晶ポリエステルフィルムは、溶剤可溶性の液晶ポリエステルを含むものであり、例えば溶剤による溶出処理等により、離型層と容易に分離することが可能であることから、液晶ポリエステルをリサイクルすることが極めて容易である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、液晶ポリエステルフィルムの物性は以下のようにして測定した。
・線膨張率
JIS C6481「プリント配線板用銅張積層板試験方法」に準拠して、TMA装置(SII製)にて100〜250℃の温度範囲で測定した。単位はppm/℃である。
(製造例1)
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸941g(5.0モル)、4−ヒドロキシアセトアニリド378g(2.5モル)、イソフタル酸415g(2.5モル)及び無水酢酸868g(8.5モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら170分かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。取り出した内容物を室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕した。粉砕して得られた粉末を島津製作所フローテスターCFT−500により評価したところ、流動開始温度は185℃であった。続いて、この粉末を、窒素雰囲気において250℃で10時間で固相重合させ、得られた固形物を再度粗粉砕機で粉砕して粉末状にし、これをさらに窒素雰囲気において250℃で3時間で固相重合させることで液晶ポリエステル(LCP1)を得た。このLCP1の流動開始温度は320℃であった。
かくして得られたLCP1を24g、N−メチルピロリドン(NMP)276gに加え、140℃で4時間加熱して溶液組成物1を得た。この溶液組成物1の溶液粘度は800cPであった。なお、この溶融粘度は、B型粘度計(東機産業製、「TVL−20型」、ローターNo.21(回転数:20rpm))を用いて、測定温度23℃で測定した値である。
得られた溶液組成物を銅箔(3EC‐VLP三井金属社製(18μm))上にバーコート法で塗工した後、100℃で1時間、さらに320℃で3時間加熱処理して、この銅箔上に液晶ポリエステルフィルムを形成させた。次いで塩化第二鉄溶液(木田株式会社製 40°ボーメ)で全ての銅箔を溶解除去して、液晶ポリエステルフィルム(フィルム1)を得た。得られたフィルム1の厚みは25μmであった。
(製造例2)
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸941g(5.0モル)、4、4’−ジヒドロキシビフェニル466g(2.5モル)、イソフタル酸415g(2.5モル)及び無水酢酸1123g(11.0モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら170分かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。取り出した内容物を室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕して、粉末を得た。この粉末の流動開始温度は229℃であった。この粉末を、窒素雰囲気において264℃で3時間加熱処理し、固相重合を行い、液晶ポリエステル(LCP2)を得た。このLCP2の流動開始温度は303℃であった。
かくして得られたLCP2を27g、p−クロロフェノール(PCP)273gに加え、120℃で8時間加熱して溶液組成物2を得た。この溶液組成物2の溶液粘度は7000cPであった。なお、この溶融粘度は、B型粘度計(東機産業製、「TVL−20型」、ローターNo.23(回転数:10rpm))を用いて、測定温度50℃で測定した値である。
得られた溶液組成物2を銅箔(3EC‐VLP三井金属社製(18μm))上にバーコート法で塗工した後、100℃で1時間、さらに320℃で3時間熱処理して銅箔上に液晶ポリエステルフィルムを形成させた。次いで塩化第二鉄溶液(木田株式会社製 40°ボーメ)で全ての銅箔を除去して、液晶ポリエステルフィルム(フィルム2)を得た。得られたフィルム2の厚みは20μmであった。
(参考例1、2)
製造例1〜2で得られたフィルム1及びフィルム2に関し、上述したMD及びTDの線膨張率を測定した。線膨張率は、150〜200℃までのものと、200〜250℃のものと2水準で測定した。なお、かかる線膨張率はバーコート法で塗工した際の流れ方向(MD)と該流れ方向に直行する方向(TD)を合わせて求めた。
その結果を表1にまとめる。
Figure 2010142963
(実施例1、2)
製造例1〜2で得られた、フィルム1及び2は実用的に十分に低い線膨張率(熱膨張率)を示し、さらにMD及びTDの線膨張率をみてもほぼ同等のものである。このようなフィルムに、シリコン系樹脂及び/又はフッ素系樹脂を含む剥離層を形成せしめた離型フィルムは、例えば、セラミックシート製造に用いられる支持基材としても十分な耐熱性及び低熱膨張率を有し、しかも使用後はリサイクルが容易であるため、環境的見地からも有用な離型フィルムとなり得る。

Claims (5)

  1. 液晶ポリエステルフィルムと離型層とが積層されてなり、
    前記液晶ポリエステルフィルムが、流動開始温度250℃以上且つ溶剤可溶性の液晶ポリエステルを含むフィルムであることを特徴とする離型フィルム。
  2. 前記液晶ポリエステルが、以下の式(1)で表される構造単位と、式(2)で表される構造単位と、式(3)で表される構造単位とを有し、全構造単位の合計に対して式(1)で表される構造単位が30〜80モル%、式(2)で表される構造単位が35〜10モル%、式(3)で表される構造単位が35〜10モル%からなる液晶ポリエステルであることを特徴とする請求項1記載の離型フィルム。
    (1)−O−Ar1−CO−
    (2)−CO−Ar2−CO−
    (3)−X−Ar3−Y−
    (式中、Ar1は、フェニレン、ナフチレン;Ar2は、フェニレン、ナフチレン又は以下の式(4)で表される基;Ar3は、フェニレン又は以下の式(4)で表される基;X及びYは、それぞれ独立にO又はNHを表わす。なお、Ar1、Ar2及びAr3の芳香環に結合している水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
    (4)−Ar11−Z−Ar12
    (式中、Ar11及びAr12はそれぞれ独立に、フェニレン又はナフチレンを表す。ZはO、CO又はSO2を表す。)
  3. 前記式(3)のX及びYのうち、少なくとも一方がNHであることを特徴とする請求項2記載の離型フィルム。
  4. 前記液晶ポリエステルフィルムが、温度150〜200℃の範囲で測定される熱膨張係数が20ppm/℃以下のフィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の離型フィルム。
  5. 前記剥離層が、シリコン系樹脂及び/又はフッ素系樹脂を含む層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の離型フィルム。
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