JP2010116727A - 道路用標示体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】柱状体に形成された本体部1と、その下端を支持固定する第一のベース部3とを備えた道路用標示体について、第一のベース部3の下端にアンカーボルト5を設け路面に固定可能にする。
また、第二のベース部6を第一のベース部3と別体に形成し、その上端面に第一のベース部3の下端部を挿入可能な凹部を形成し、この凹部の底面にアンカーボルト5を挿通可能な通孔61を第二のベース部6の下面に至るように形成する。
凹部に第一のベース部3の下端部を挿入し、通孔61に挿通させたアンカーボルト5を路面に埋設固定したアンカーナットに着脱自在に螺合させれば、第一のベース部3と第二のベース部6とを路面に固定出来る。
【選択図】 図4
Description
すなわち本発明に係る道路用標示体は、柱状体に形成された本体部と、該本体部の下端を支持固定するベース部とを備えた道路用標示体であって、
前記ベース部はその下端面において本体部の軸方向へ向けてアンカーボルトが突出して設けられた第一のベース部として形成されており、
前記アンカーボルトを路面に埋設固定したアンカーナットに着脱自在に螺合させて前記第一のベース部を路面に固定可能とするともに、
扁平で前記第一のベース部よりも平面視の大きさが大きな形状の第二のベース部が前記第一のベース部と別体に形成され、
該第二のベース部の上端面には前記第一のベース部の下端部を出入自在に挿入可能な凹部が形成され、
該凹部の底面には第二のベース部の下面に至る通孔が前記アンカーボルトを挿通可能に形成されており、
前記凹部に前記第一のベース部の下端部が挿入され、前記通孔に挿通された前記アンカーボルトを路面に埋設固定したアンカーナットに着脱自在に螺合させて、
前記第一のベース部と第二のベース部とを路面に固定可能としていることを特徴としている。
また、第一のベース部を路面に固定可能とするとともに、これと別体に形成した第二のベース部に第一のベース部を挿入してそれぞれを路面に固定可能としているので、設置場所の状況や、視認性、意匠性、耐久性などの目的に応じて第一のベース部のみの固定と第二のベース部を利用した固定とを容易に使い分けることができ、一つの品種の道路用標示体で複数のベース形状を選択可能にできる。また第一のベース部を挿入可能な第二のベース部を複数種類用意すれば、一つの品種の道路用標示体で利用可能なベース形状の選択の幅をより大きくすることができる。このように、一つの品種で複数のベース形状を選択可能とすることで、施工時の品種選択の幅を広げ、受注対応に必要な在庫量を削減することができる。
前記第一のベース部の上下方向の大きさを、前記凹部の深さよりも小さく形成すれば、車輪は本体部が折れ曲がる根本部分に直接接触せずに、第二のベース部を介して本体部の上を乗り越えていくので、本体部の根本の折れ曲がり部分へ加えられる車輪からの荷重などの力が第二のベース部によって分散され軽減されるため、本体部が破壊されにくくなり道路用標示体の耐久性が向上する。
図1は本発明に係る道路用標示体の実施の一形態を示す正面図であり、図2は図1の断面図であり、図3は第二のベース部を用いた実施の一形態を示すベース部付近の正面図であり、図4は図3の断面図であり、図5は図3の第二のベース部の平面図とそのA−A断面図であり、図6は本発明に係る道路用標示体の実施の他の一形態を占めすベース部付近の断面図である。
第一のベース部3の側壁には、帯状の反射部材2を取り付けるための側壁溝部35が全周に亘って形成されている。第一のベース3の材質は、成形の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。また、耐衝撃性に優れる塩化ビニル、ASA樹脂、ABS樹脂なども好適に用いることができる。
帯状の反射部材2は、第一のベース部3の側壁溝部35に巻回されて取り付けられている。反射部材2は、側壁溝部35に巻回させることで外れにくくなると共に、反射器21を第一のベース部3の外面からそれ程突設させることなく設けることができ、また上下方向への位置ずれを防ぐことができ好ましい。また、第一のベース部3の外周への反射部材2の取り付けは、側壁溝部35を設けずに行っても良い。また、反射部材2は、反射テープをそのまま貼着してもよく、ガラス製の反射器をそのまま第一のベース部3の外周に埋め込むように取り付けてもよい。
第一のベース部3を回転させて、アンカーボルト5の雄ねじ部51を路面に埋設して固定されたアンカーナット7に螺入させれば、第一のベース部3を路面に固定することができる。
本体部1は内部に中空部12を有する中空柱状体で、上端に中空部12を塞ぐように上壁部13が形成されている。
また上壁部13の中央には、その上面から中空部12に至る空気抜き孔14が形成されている。
空気抜き孔14を設けることで、本体部1が車両等に踏みつけられて潰れる際に、中空部12内部の空気が空気抜き孔14から排出されるので、本体部1が内部の空気の圧力の上昇によって破裂することが防止される。
本体部1の上部には空気抜き孔14が設けられているため、雨天時などにはこの空気抜き孔14から中空部12へ雨水などが浸入し、第一のベース部3の上部に貯留する。水抜き孔34を設けることで、貯留した水を中空部12から排出することができる。
補強部4を設けることで、道路用標示体の上を車両が通過するなどして本体部1が折れ曲がる場合に、本体部1の根本部分にかかる応力を補強部4に分散させることができ、本体部1の疲労による破壊の発生を低減させることができる。
このように環状溝31の外側の側壁31aが他よりも高くなるように環状溝31および環状溝36を形成することで、本体部1の上を車両の車輪が踏み越えていくような場合には、車輪はまず第一のベース部3の外側に接触し、本体部1と補強部4の折れ曲がる根本部分には直接接触しない。これによって本体部1および補強部4の根本の折れ曲がり部分へ加えられる車輪からの荷重などの力が、この第一のベース部3の外側で分散され軽減されるため、本体部1と補強部4が破壊されにくくなり耐久性が向上する。
6は第二のベース部であり、扁平な円錐台形状に形成されている。
第二のベース部の上面の中央には、第一のベース部の下端面32に対応する形状にくぼんだ凹部62が設けられており、凹部62は第一のベース部3の下端が出入自在に挿入可能に形成されている。
また、凹部62の底面の中央には、第二のベース部6の下面に至る通孔61が設けられており、第一のベース部3の下端面32に突設されたアンカーボルト5が出入自在に挿通可能に形成されている。
通孔61にアンカーボルト5を貫通させて、凹部62の中に第一のベース部3の下端部分を挿入させ、第二のベース部6の下面より突出させたアンカーボルト5の雄ねじ部51を路面に埋設固定したアンカーナットに螺入させれば、第一のベース部3と第二のベース部6を路面に固定することができる。
また、第一のベース部3の側壁に設けられた側壁溝部35は、第一のベース部3の下端部分が凹部62に挿入されたときに、第二のベース部6の上端よりも高い位置となるように形成されている。
このように側壁溝部35を設けることで、第一のベース部3に取り付けた反射部材2が、凹部62の中に埋没することがなく、車両などからのライトの光を再帰反射させ、道路用標示体の視認性を向上させることができる。
凹部62の底面において、第一のベース部3の下端部分を凹部62に挿入したときに、第一のベース部3の水抜き孔34の下部にあたる位置に円形溝部65が形成されている。円形溝部65は、通孔61の周囲全周に亘る円周形状に形成されており、円形溝部65の内側には円形溝部65から通孔61に至る内溝部66が複数形成されている。水抜き孔34の下部に円形溝部65が設けられることで、水抜き孔34を通じて排出されてきた本体部1の内部の水が、円形溝部65内に流れ込み、内溝部66を通って通孔61に排出される。通孔61に排出された水は、路面と第二のベース部6の底面とに生じた隙間を通じて外部に排出される。
第二のベース部6と第一のベース部3は、平面視からの形状がそれぞれ円形をしているため、第二のベース部6の凹部62における水抜き孔24の位置を固定することができないが、円形溝部65を円周形状に形成することで、水抜き孔24がどこに位置しても、排出される水を円形溝部65で受け止めることができる。
本実施形態は、第一のベース部3の上下方向の大きさが、第二のベース部に設けた凹部62の深さよりも小さく形成され、第一のベース部3の側壁に側壁溝部35と反射部材2が設けられていない点が、前記の実施形態と異なる事項である。
前記第一のベース部の上下方向の大きさを、前記凹部の深さよりも小さく形成することで、道路用標示体を車両の車輪が衝突して乗り越える場合、車輪は本体部1が折れ曲がる根本部分に直接接触せずに、第二のベース部6を介して本体部1の上を乗り越えていく。このため、本体部1の根本の折れ曲がり部分へ加えられる車輪からの荷重などの力が第二のベース部6によって分散されて軽減され、本体部1が破壊されにくくなり道路用標示体の耐久性が向上する。
11 反射シート
12 中空部
13 上壁部
14 空気抜き孔
2 反射部材
3 第一のベース部
31 環状溝
32 下端面
33 凸部
34 水抜き孔
35 側壁溝部
36 環状溝
4 補強部
5 アンカーボルト
51 雄ねじ部
6 第二のベース部
61 通孔
62 凹部
63 側壁溝部
65 円形溝部
66 内溝部
67 外溝部
7 アンカーナット
71 雌ねじ部
72 ナット凹部
Claims (2)
- 円筒形状に形成された本体部と、上面に形成された環状溝に前記本体部の下端を挿入して支持固定するベース部とを備えた道路用標示体であって、
前記環状溝は環の外側の側壁の高さが内側の側壁よりも高く形成され、
前記ベース部はその下端面において本体部の軸方向へ向けてアンカーボルトが突出して設けられた第一のベース部として形成されており、
前記アンカーボルトを路面に埋設固定したアンカーナットに着脱自在に螺合させて前記第一のベース部を路面に固定可能とするともに、
扁平で前記第一のベース部よりも平面視の大きさが大きな形状の第二のベース部が前記第一のベース部と別体に形成され、
該第二のベース部の上端面には前記第一のベース部の下端部を出入自在に挿入可能な凹部が形成され、
該凹部の底面には第二のベース部の下面に至る通孔が前記アンカーボルトを挿通可能に形成されており、
前記凹部に前記第一のベース部の下端部が挿入され、前記通孔に挿通された前記アンカーボルトを路面に埋設固定したアンカーナットに着脱自在に螺合させて、
前記第一のベース部と第二のベース部とを路面に固定可能としていることを特徴とする道路用標示体。 - 前記第一のベース部の上下方向の大きさが前記凹部の深さよりも大きく形成され、前記凹部に前記第一のベース部が挿入されたときに前記第二のベース部の上端から突出する前記第一のベース部の側面部に再帰反射性を有する反射部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の道路用標示体。
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