JP2010111104A - 加飾シート及び成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属調の光沢等の所望の外観を有するものとでき、成形が容易で、低コストで製造でき、環境負荷が低く、電磁波透過性に優れ、且つ耐久性に優れた加飾シートを提供する。
【解決手段】第1のコレステリック規則性を有する樹脂層21と、第2のコレステリック規則性を有する樹脂層23とを含む積層体20を含む加飾シート100であって、前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層21は、第1の円偏光を透過させ、第1の円偏光とは異なる偏光である第2の円偏光を反射させる層であり、前記第2のコレステリック樹脂層23は、前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層21を透過した前記第1の円偏光の少なくとも一部を反射するよう配置される、加飾シート100;並びに、当該加飾シート100を含む成形体。
【選択図】図1

Description

本発明は、加飾シート及びに関し、特に、所望の反射帯域の光を反射させることができ、金属光沢等の外観を有するものとしうる加飾積層シート及び当該加飾シートを含む成形体に関する。
一般に、外観が加飾された物品を効率的に製造するために、物品の外面の部材として、成形が容易な加飾シートを用い、これを成形体として物品の部材の形状とすることが知られている。例えば、物品に金属調の光沢を有する外観を与えるため、金属粒子を含有する樹脂製シートを用いて物品の外装部分の部材を作製することが行なわれている。
しかしながら、金属を含有する樹脂は、その製造工程において重金属を使用する必要が生じる場合があり環境負荷が高い。また、携帯電話といった電波により通信する機能を有する物品を加飾する場合、金属を含有するシートは透過する電波を減衰させてしまう。このため、金属調の光沢を有するが、金属の含有量が少ないか若しくは金属を含有しない加飾シートが求められている。
金属調の光沢を有するが金属を含有しない加飾シートは、金属以外の物質からなる構造により、金属と同様の光沢を示すことが求められる。そのような加飾シートとしては、厚みが制御された屈折率の異なる多数の樹脂層を交互に積層したシートが知られている(特許文献1)。
しかしながら、このような原理により金属調の光沢を有するシートを得るためには、数百層といった非常に多数の層を積層する必要があり、構造が複雑であり、成形時における層間剥離、層の厚みの不均一による色相の不良等が生じるため、製造工程が複雑であり且つ歩留まりが悪く、しかも、使用時における層間剥離、経時的な層の厚みの変化による色相変化等の劣化が生じ易いという問題点がある。
特開2008−200861号公報
本発明の目的は、金属調の光沢等の所望の外観を有するものとでき、成形が容易で、低コストで製造でき、環境負荷が低く、電磁波透過性に優れ、且つ耐久性に優れた加飾シートを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するため検討した結果、所定のコレステリック規則性を有する樹脂層を組み合わせた積層体を用いることにより、当該課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明によれば、下記〔1〕〜〔6〕が提供される。
〔1〕 第1のコレステリック規則性を有する樹脂層と、第2のコレステリック規則性を有する樹脂層とを含む積層体を含む加飾シートであって、
前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層は、第1の円偏光を透過させ、第1の円偏光とは異なる偏光である第2の円偏光を反射させる層であり、
前記第2のコレステリック樹脂層は、前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層を透過した前記第1の円偏光の少なくとも一部を反射するよう配置される、加飾シート。
〔2〕 前記第1及び第2のコレステリック規則性を有する樹脂層が、厚さ方向において段階的または連続的にピッチが変化したヘリカル構造を有する、〔1〕に記載の加飾シート。
〔3〕 前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層と、前記第2のコレステリック規則性を有する樹脂層との間に設けられた1/2波長板をさらに含み、
前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層のねじれ方向が、前記第2のコレステリック規則性を有する樹脂層のねじれ方向と同じ向きである、〔1〕又は〔2〕に記載の加飾シート。
〔4〕 前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層のねじれ方向が、前記第2のコレステリック規則性を有する樹脂層のねじれ方向と逆向きである、〔1〕又は〔2〕に記載の加飾シート。
〔5〕 前記積層体の両外側の層として、1対の外側樹脂層をさらに含む、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の加飾シート。
〔6〕 〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の加飾シート含む成形体。
本発明の加飾シート及び成形体は、所定のコレステリック規則性を有する樹脂層を組み合わせた積層体を含むことにより、金属調の光沢等の所望の外観を有するものとできる。特に、金属を含有しなくても金属調の光沢を得ることができるので、かかる意匠的外観を有しながら、成形が容易で、低コストで製造でき、環境負荷が低く、電磁波透過性に優れ、且つ耐久性に優れた加飾シート及び成形体とすることができる。
特に、前記第1及び第2のコレステリック規則性を有する樹脂層が、厚さ方向において段階的または連続的にピッチが変化したヘリカル構造を有することにより、従来技術の加飾シートに比べて、少ない層数で良好な金属調の光沢を得ることができる。
また特に、前記積層体の両側に外側樹脂層をさらに含むことにより、成形性をさらに向上させることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。
本発明の加飾シートは、第1のコレステリック規則性を有する樹脂層(以下、コレステリック規則性を有する樹脂層を単に「コレステリック樹脂層」という場合がある。)と、第2のコレステリック樹脂層とを含む積層体を含む。
(第1実施形態)
図1は、本発明の加飾シートの第1の実施形態を概略的に示す縦断面図である。
図1において、加飾シート100は、第1のコレステリック樹脂層21と、1/2波長板22と、第2のコレステリック樹脂層23とを含む積層体20を含む。そして、加飾シート100は、積層体20の両外側、即ち図1における図示では第1のコレステリック樹脂層21の上側及び第2のコレステリック樹脂層の下側に、それぞれ外側樹脂層24,25を備えている。層21〜25は、適切な粘着剤(不図示)を介して粘着されることにより、一体となり一枚の加飾シート100を構成している。
本発明においては、第1のコレステリック樹脂層は、第1の円偏光を透過させ、第1の円偏光とは異なる偏光である第2の円偏光を反射させる層であり、第2のコレステリック樹脂層は、第1のコレステリック樹脂層を透過した第1の円偏光の少なくとも一部を反射するよう配置される。これを以下において第1実施形態の例に基づいて説明する。
図1に示す加飾シート100においては、第1のコレステリック樹脂層21及び第2のコレステリック樹脂層23はいずれも、同じ向きのねじれ方向を有し、いずれも左円偏光(本実施形態における第1の円偏光)を透過させ右円偏光(本実施形態における第2の円偏光)を反射させる。加飾シート100の上面51に自然光11が入射すると、自然光11は外側樹脂層24を透過した後、第1のコレステリック樹脂層21に達する。一般に自然光は右円偏光と左円偏光の和とみなすことができるところ、ここで、自然光11のうちの右円偏光成分は反射され(11R)、一方左円偏光成分は第1のコレステリック樹脂層21を透過する(12L)。このようにして、第1のコレステリック樹脂層21による選択的な透過及び反射が達成される。
第1のコレステリック樹脂層21を透過した左円偏光12Lは、1/2波長板22に入射する(13L)。左円偏光13Lは1/2波長板22を透過する際、右円偏光13Rに変換され、第2のコレステリック樹脂層23に達する。ここで、右円偏光13Rは、キラリティを維持したまま、即ち右円偏光のまま反射され(14R)、1/2波長板22を再び透過し、ここで左円偏光14Lに変換される。このようにして、第2のコレステリック樹脂層における第1の円偏光の反射が達成される。
1/2波長板22から出射した左円偏光は第1のコレステリック樹脂層21を透過し(15L)、外側樹脂層24を透過し、光16Lとして出射する。このようにして、加飾シート100に入射した自然光11は、右円偏光及び左円偏光のいずれも反射されて出射し、その結果加飾シート100の表面を、金属調等の光沢を有する表面とすることができる。
第1実施形態においては、第1及び第2のコレステリック樹脂層の間に1/2波長板を有する構成とすることにより、第1のコレステリック樹脂層と第2のコレステリック樹脂層のねじれ方向を同じ向きとすることになる。これにより、同一のコレステリック樹脂層を第1及び第2のコレステリック樹脂層として共通に用いることができる。具体的には、同じ製造方法で製造したコレステリック樹脂層を第1及び第2のコレステリック樹脂層として用いることができる。より具体的には、同時に製造した同一製造ロットのコレステリック樹脂層を第1及び第2のコレステリック樹脂層として用いることができ、さらには一枚のコレステリック樹脂層として製造したものを分割してそれぞれ第1及び第2のコレステリック樹脂層として用いることもできる。このように、同一のコレステリック樹脂層を第1及び第2のコレステリック樹脂層として用いうることにより、光学特性が揃った樹脂層を容易に設けることができ、それにより良好な光沢を有する加飾シートを容易に製造することが可能となる。
本発明においては、第1及び第2のコレステリック規則性を有する樹脂層が、厚さ方向においてピッチが変化したヘリカル構造を有することが、少ない層数で良好な金属調の光沢を得る上で好ましい。厚さ方向におけるピッチの変化は段階的または連続的なものとすることができ、特に連続的なものとすることにより、より少ない層数でより良好な金属調の光沢を得ることができる。
加飾シート100において、本発明の任意の構成要素である外側樹脂層24及び25は、種々の機能を有する層とすることができ、特に好ましくは、後に詳述するとおり、加飾シート100の成形性を向上させる層とすることができる。
外側樹脂層24及び25のいずれも透明な樹脂の層である場合、加飾シート100は、その両面において光を反射することができ、従って両面を、光沢を有する表面として用いることができる。この場合において、加飾シート100の層25側の表面52から光が入射した場合には、コレステリック樹脂層23が本発明でいう第1のコレステリック樹脂層として機能し、コレステリック樹脂層21が本発明でいう第2のコレステリック樹脂層として機能する。
または、外側樹脂層24及び25の一方を、透明でない層とすることもできる。例えば、樹脂層24を透明な樹脂の層とし、一方樹脂層25を不透明な樹脂の層とすることにより、光の透過が無く且つ樹脂層24側の表面において光沢を有する加飾シートとすることができる。なお、透明な樹脂の層とは、1mm厚における全光線透過率が80%以上の樹脂により構成されている層のことである。
本発明の加飾シートの表面の外観は、可視光のうちの広い帯域(例えば400〜700nm)を反射させることにより、金属調の光沢を有する外観とすることができるが、これに限られず、後述する着色層を設けたり、コレステリック樹脂層の反射帯域を適宜制御(可視域の一部の範囲のみを反射帯域とする等)することにより、着色された金属のような外観など、種々の色彩、質感、模様のの外観とすることができる。
(第2実施形態)
図2は、本発明の加飾シートの第2の実施形態を概略的に示す縦断面図である。
図2に示す加飾シート200は、1/2波長板が無い点、及び第2のコレステリック樹脂層43が、第1のコレステリック樹脂層と、逆向きのねじれ方向を有している点において、第1実施形態の加飾シート100と異なっている。
加飾シート200においては、第1のコレステリック樹脂層21は左円偏光(本実施形態における第1の円偏光)を透過させ右円偏光(本実施形態における第2の円偏光)を反射させる。一方、第2のコレステリック樹脂層23は、左円偏光を反射させ右円偏光を透過させる。加飾シート200の上面51に自然光31が入射すると、第1実施形態における場合と同様に、右円偏光成分は反射され(31R)、一方左円偏光成分は第1のコレステリック樹脂層21を透過し(32L)、第1のコレステリック樹脂層21による選択的な透過及び反射が達成される。
第1のコレステリック樹脂層21を透過した左円偏光32Lは、第2のコレステリック樹脂層43に達する。ここで、左円偏光32Lは、キラリティを維持したまま、即ち左円偏光のまま反射される(33L)。このようにして、第2のコレステリック樹脂層43における第1の円偏光の反射が達成される。
第2のコレステリック樹脂層43から出射した左円偏光は第1のコレステリック樹脂層21を透過し、樹脂層24を透過し、光34Lとして出射する。このようにして、加飾シート200に入射した自然光31は、右円偏光及び左円偏光のいずれも反射されて出射し、その結果加飾シート200の表面を、金属調等の光沢を有する表面とすることができる。
第2実施形態においては、第1及び第2のコレステリック樹脂層のねじれ方向が逆向きであるので、これらは別々に製造しなければならないが、これらの間に1/2波長板を設ける必要が無いため、その分の製造が簡便であり、また1/2波長板に起因する光学的損失が少ないことによる反射量の増大を期待しうる。
(その他の実施形態)
上に述べた実施形態においては、第1及び第2のコレステリック樹脂層をそれぞれ1層のみ設けたが、コレステリック樹脂層の層数はこれには限定されず、第1及び第2のコレステリック樹脂層をそれぞれ2層以上設けることもできる。ただし、本発明においては特に、厚さ方向においてピッチが連続的に変化したヘリカル構造を有するコレステリック樹脂層を採用した場合、第1及び第2のコレステリック樹脂層1層ずつ又は2層ずつといった少ない層数で、例えば引用文献1に記載されるような数百層を有するシートと比較しても遜色無い金属調の光沢を得ることが可能となる。
本発明の加飾シートは、上に述べた各層に加えて、必要に応じて任意にその他の層を有することができる。具体的には後述する様々な機能を有する層を設けることができ、またコレステリック樹脂層の形成に用いた透明樹脂基材及び配向膜を、剥離せずそのまま本発明の加飾シートに組み込むこともできる。
(各構成要素)
次に、本発明の加飾シートにおける必須及び任意の構成要素の好ましい例をより具体的に説明する。
(コレステリック樹脂層)
本発明の加飾シートにおけるコレステリック樹脂層について説明する。
本発明において、コレステリック規則性を有する樹脂層が有するコレステリック規則性とは、一平面上では分子軸が一定の方向に並んでいるが、それに重なる次の平面では分子軸の方向が少し角度をなしてずれ、さらに次の平面ではさらに角度がずれるというように、重なって配列している平面を順次透過して進むに従って当該平面中の分子軸の角度がずれて(ねじれて)いく構造である。このように分子軸の方向がねじれてゆく構造は光学的にカイラルな構造となる。
コレステリック樹脂層は、通常円偏光分離機能を有する。すなわち、ある特定波長域の左回転若しくは右回転の円偏光を透過し、それ以外の円偏光を反射する機能を有する。コレステリック樹脂層における反射は、円偏光を、そのキラリティを維持したまま反射する。本発明においては、この円偏光分離機能を可視光の全波長領域にわたって発揮するコレステリック樹脂層を備えることが好ましい。このような特性を有することにより、特許文献1に記載されるもののような従来技術の非金属製金属調光沢加飾シートに比べて、著しく少ない層数で、金属調の光沢を得ることが可能となる。このような特性を有するコレステリック樹脂層としては、後に詳述する、厚さ方向において段階的または連続的にピッチが変化したヘリカル構造を有するコレステリック樹脂層を用いることができる。
円偏光分離機能を発揮する波長は、コレステリック樹脂におけるらせん構造のピッチに依存する。らせん構造のピッチとは、らせん構造において分子軸の方向が平面を進むに従って少しずつ角度がずれていき、そして再びもとの分子軸方向に戻るまでの平面法線方向の距離である。このらせん構造のピッチの大きさを変えることによって、円偏光分離機能を発揮する波長を変えることができる。
コレステリック樹脂層は、樹脂層形成用の適切な基材上にコレステリック液晶組成物の塗膜を設け、前記塗膜を硬化して得ることができる。そしてコレステリック液晶組成物としては、液晶性化合物を含有し、塗膜とした際にコレステリック液晶相を呈しうる組成物を用いることができる。ここで液晶性化合物としては、重合性液晶性化合物を用いることができる。かかる重合性液晶性化合物を重合させることにより、塗膜を硬化させ、液晶性化合物の分子配向を呈したまま硬化した非液晶性の樹脂層を得ることができる。なお、ここで便宜上液晶組成物と称する材料は、2以上の物質の混合物のみならず、単一の物質からなる材料をも包含する。
本発明において、コレステリック樹脂層の固有複屈折値Δnは、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.22以上である。このような高いΔn値を有することにより、高い輝度向上効果を得ながら、斜め方向から観察した際の色相変化を小さくすることができる。このような高いΔn値を有するコレステリック樹脂層は、後述するコレステリック液晶組成物(X)のような液晶組成物を用いることにより形成することができる。なお、Δn値が0.30以上の化合物を用いると、紫外線吸収スペクトルの長波長側の吸収端が可視域に及ぶ場合があるが、該スペクトルの吸収端が可視域に及んでも所望する光学的性能に悪影響を及ぼさない限り、使用可能である。
本発明に用いるコレステリック樹脂層としては、例えば、(i)らせん構造のピッチの大きさを段階的に変化させたコレステリック樹脂層、(ii)らせん構造のピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック樹脂層等が挙げられる。
(i)らせん構造のピッチを段階的に変化させたコレステリック樹脂層は、例えば、青色の波長域の光で円偏光分離機能を発揮するらせん構造のピッチを有するコレステリック樹脂層、緑色の波長域の光で円偏光分離機能を発揮するらせん構造のピッチを有するコレステリック樹脂層及び赤色の波長域の光で円偏光分離機能を発揮するらせん構造のピッチを有するコレステリック樹脂層を積層することによって得ることができる。また、反射される円偏光の中心波長が470nm、550nm、640nm、及び770nmであるコレステリック樹脂層をそれぞれ作製し、これらのコレステリック樹脂層を任意に選択し、反射光の中心波長の順序で3〜7層積層することによって得ることができる。本発明においては、らせん構造のピッチの大きさが異なるコレステリック樹脂層を積層する場合には、各コレステリック樹脂層で反射する円偏光の回転方向は同じ方向とする。また、らせん構造のピッチの大きさが異なるコレステリック樹脂層の積層順序は、らせん構造のピッチの大きさで、昇順又は降順になるようにすることが、視野角の広い液晶表示装置を得るために好ましい。これらコレステリック樹脂層の積層は、粘着剤や接着剤を介して固着することによって行なうことができ、あるコレステリック樹脂層を形成した上に他のコレステリック樹脂層を順次形成していくことによって行なうこともできる。
(ii)らせん構造のピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック樹脂層は、その製法によって特に制限されないが、このようなコレステリック樹脂層の製法の好ましい例としては、コレステリック樹脂層を形成するための重合性液晶性化合物を含有するコレステリック液晶組成物を、好ましくは配向膜等の他の層上に塗布して液晶組成物の層を得、次いで1回以上の、光照射及び/又は加温処理により、らせん構造のピッチを連続的に変化させた状態で当該層を硬化する方法が挙げられる。当該コレステリック液晶組成物の好ましい態様としては、下記に詳述するコレステリック液晶組成物(X)を挙げることが出来る。
(ii)のらせん構造のピッチの大きさを連続的に変化させたコレステリック樹脂層は、1層のみを、第1又は第2のコレステリック樹脂層として用いてもよく、または複数層を重ねて第1又は第2のコレステリック樹脂層として用いてもよい。例えば、可視光波長領域のうちの一部の領域において円偏光分離機能を発揮するコレステリック樹脂層と、他の領域において円偏光分離機能を発揮するコレステリック樹脂層とを組み合わせ、可視光波長領域のうちの広い領域において円偏光分離機能を発揮するコレステリック樹脂層としたものを用いることができる。
前記コレステリック液晶組成物(X)は、下記一般式(1)で表される化合物、及び特定の棒状液晶性化合物を含有する。これら各成分について順次説明する。
1−A1−B−A2−R2 (1)
一般式(1)において、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレンオキサイド基、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、アミノ基、及びシアノ基からなる群より選択される基である。ここで、(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルの意味である。
前記アルキル基及びアルキレンオキサイド基は置換されていないか若しくはハロゲン原子で1つ以上置換されていてもよい。前記ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、アミノ基、及びシアノ基は炭素原子数1〜2個のアルキル基、アルキレンオキサイド基と結合していてもよい。
1及びR2として好ましいものとしては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、アミノ基、及びシアノ基が挙げられる。
また、R1及びR2の少なくとも一方は反応性基であることが好ましい。R1及び/又はR2として反応性基を有することにより、前記一般式(1)で表される化合物が硬化時に液晶層中に固定され、より強固な膜を形成することができる。ここで反応性基とは、カルボキシル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基、及びアミノ基を挙げることができる。
一般式(1)において、A1及びA2はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−ビシクロヘキシレン基、及び2,6−ナフチレン基からなる群より選択される基を表す。前記1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−ビシクロヘキシレン基、及び2,6−ナフチレン基は、置換されていないか若しくはハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素原子数1〜10個のアルキル基、ハロゲン化アルキル基で1つ以上置換されていてもよい。A1及びA2のそれぞれにおいて、2以上の置換基が存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
1及びA2として特に好ましいものとしては、1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、及び2,6−ナフチレン基からなる群より選択される基が挙げられる。これらの芳香環骨格は脂環式骨格と比較して比較的剛直であり、後述する棒状液晶性化合物のメソゲンとの親和性が高く、配向均一能がより高くなる。
一般式(1)において、Bは単結合、−O−、−S−、−S−S−、−CO−、−CS−、−OCO−、−CH2−、−OCH2−、−C=N−N=C−、−NHCO−、−OCOO−、−CH2COO−、及び−CH2OCO−からなる群より選択される。
Bとして特に好ましいものとしては、単結合、−OCO−及び−CH=N−N=CH−が挙げられる。
一般式(1)の化合物は、少なくとも一種が液晶性を有することが好ましく、また、キラリティを有することが好ましい。また、コレステリック液晶組成物(X)は、一般式(1)の化合物として、複数の光学異性体の混合物を含有することが好ましい。例えば、複数種類のエナンチオマー及び/又はジアステレオマーの混合物を含有することができる。一般式(1)の化合物の少なくとも一種は、その融点が、50℃〜150℃の範囲内であることが好ましい。
一般式(1)の化合物が液晶性を有する場合には、高Δnであることが好ましい。高Δn液晶を含有させることによって、コレステリック液晶組成物(X)としてのΔnを向上させることができ、選択反射帯域の広いコレステリック樹脂層を作製することができる。一般式(1)の化合物の少なくとも一種のΔnは好ましくは0.18以上、より好ましくは0.22以上とすることができる。
一般式(1)の化合物として特に好ましい具体例としては、例えば下記の化合物(A1)〜(A3)及び(A5)〜(A10)が挙げられる:
Figure 2010111104
Figure 2010111104
上記化合物(A3)において、「*」はキラル中心を表す。
前記コレステリック液晶組成物(X)は、Δnが0.18以上であって、1分子中に少なくとも2つ以上の反応性基を有する棒状液晶性化合物を含有する。
前記棒状液晶性化合物としては、式(2)で表される化合物を挙げることができる。
3−C3−D3−C5−M−C6−D4−C4−R4 式(2)
(式中、R3及びR4は反応性基であり、それぞれ独立して(メタ)アクリル基、(チオ)エポキシ基、オキセタン基、チエタニル基、アジリジニル基、ピロール基、ビニル基、アリル基、フマレート基、シンナモイル基、オキサゾリン基、メルカプト基、イソ(チオ)シアネート基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、及びアルコキシシリル基からなる群より選択される基を表す。D3及びD4は単結合、炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、及び炭素原子数1〜20個の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレンオキサイド基からなる群より選択される基を表す。C3〜C6は単結合、−O−、−S−、−S−S−、−CO−、−CS−、−OCO−、−CH2−、−OCH2−、−CH=N−N=CH−、−NHCO−、−OCOO−、−CH2COO−、及び−CH2OCO−からなる群より選択される基を表す。Mはメソゲン基を表し、具体的には、非置換又は置換基を有していてもよい、アゾメチン類、アゾキシ類、フェニル類、ビフェニル類、ターフェニル類、ナフタレン類、アントラセン類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類の群から選択された2〜4個の骨格を、−O−、−S−、−S−S−、−CO−、−CS−、−OCO−、−CH2−、−OCH2−、−CH=N−N=CH−、−NHCO−、−OCOO−、−CH2COO−、及び−CH2OCO−等の結合基によって結合されて形成される。)
前記、メソゲン基Mが有しうる置換基としては、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1〜10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、−O−R5、−O−C(=O)−R5、−C(=O)−O−R5、−O−C(=O)−O−R5、−NR5−C(=O)−R5、−C(=O)−NR5、または−O−C(=O)−NR5を表す。ここで、R5及びRは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、アルキル基である場合、当該アルキル基には、−O−、−S−、−O−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−NR6−C(=O)−、−C(=O)−NR6−、−NR6−、または−C(=O)−が介在していてもよい(ただし、−O−および−S−がそれぞれ2以上隣接して介在する場合を除く。)。ここで、R6は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。前記「置換基を有してもよい炭素数1〜10個のアルキル基」における置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素原子数1〜6個のアルコキシ基、炭素原子数2〜8個のアルコキシアルコキシ基、炭素原子数3〜15個のアルコキシアルコキシアルコキシ基、炭素原子数2〜7個のアルコキシカルボニル基、炭素原子数2〜7個のアルキルカルボニルオキシ基、炭素原子数2〜7個のアルコキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
本発明において、該棒状液晶性化合物は非対称構造であることが好ましい。ここで非対称構造とは、一般式(2)において、メソゲン基Mを中心としてR3−C3−D3−C5−と−C6−D4−C4−R4が異なる構造のことをいう。該棒状液晶性化合物として、非対称構造のものを用いることにより、配向均一性をより高めることができる。
本発明において、前記棒状液晶性化合物は、そのΔn値が好ましくは0.18以上、より好ましくは0.22以上である。Δn値が0.30以上の化合物を用いると、紫外線吸収スペクトルの長波長側の吸収端が可視域に及ぶ場合があるが、該スペクトルの吸収端が可視域に及んでも所望する光学的性能に悪影響を及ぼさない限り、使用可能である。このような高いΔn値を有することにより、高い光学的性能(例えば、円偏光の選択反射性能)を有するコレステリック樹脂層を与えることができる。
本発明において、前記棒状液晶性化合物は、1分子中に少なくとも2つ以上の反応性基を有するものとすることができる。前記反応性基としては、具体的にはエポキシ基、チオエポキシ基、オキセタン基、チエタニル基、アジリジニル基、ピロール基、フマレート基、シンナモイル基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、オキサゾリン基、メルカプト基、ビニル基、アリル基、メタクリル基、及びアクリル基が挙げられる。これらの反応性基を有することにより、コレステリック液晶組成物を硬化させた際に、安定した硬化物を得ることができる。1分子中に反応性基が1つ以下の化合物を用いると、コレステリック液晶組成物を硬化させた際に、架橋した硬化物が得られないため実用に耐えうる膜強度が得られないおそれがある。後述する架橋剤を使用した場合でも、膜強度が不足してしまい実用が困難となる場合がある。実用に耐えうる膜強度とは鉛筆硬度(JIS K5400)でHB以上、好ましくはH以上である。膜強度がHBより低いと傷がつきやすくハンドリング性に欠けてしまう。好ましい鉛筆硬度の上限は、光学的性能や耐久性試験に悪影響を及ぼさなければ特に限定されない。
棒状液晶性化合物の好ましい具体例としては、以下の化合物(B1)〜(B9)が挙げられるが、本発明における棒状液晶性化合物は下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 2010111104
前記コレステリック液晶組成物(X)において、(前記一般式(1)の化合物の合計重量)/(棒状液晶性化合物の合計重量)の重量比は0.05〜1、好ましくは0.1〜0.65、より好ましくは0.15〜0.45である。前記重量比が0.05より少ないと配向均一性が不十分となる場合があり、また逆に1より多いと配向均一性が低下したり、液晶相の安定性が低下したり、液晶組成物としてのΔnが低下して所望する光学的性能(例えば、円偏光を選択的に反射させる特性)が得られない場合があり好ましくない。なお、合計重量とは、1種を用いた場合にはその重量を、1種以上用いた場合には合計の重量を示す。
前記コレステリック液晶組成物(X)において、前記一般式(1)の化合物の分子量が600未満、前記棒状液晶化合物の分子量が600以上であることが好ましい。一般式(1)の化合物の分子量が600未満であることにより、それよりも分子量の大きい棒状液晶化合物の隙間に入り込むことができ、配向均一性を向上させることができる。
本発明において、前記コレステリック液晶組成物(X)等のコレステリック液晶組成物は、硬化後の膜強度向上や耐久性向上のために、任意に架橋剤を含有することができる。当該架橋剤としては、液晶組成物を塗布した液晶層の硬化時に同時に反応したり、硬化後に熱処理を行って反応を促進したり、又は湿気により自然に反応が進行して液晶層の架橋密度を高めることができ、かつ配向均一性を悪化させないものを適宜選択し用いることができ、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。架橋剤の具体例としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート型イソシアネート、ビウレット型イソシアネート、アダクト型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン等のアルコキシシラン化合物;が挙げられる。また、該架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度や耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。
前記架橋剤の配合割合は、コレステリック液晶組成物を硬化して得られる硬化膜中に0.1〜15重量%となるようにすることが好ましい。該架橋剤の配合割合が0.1重量%より少ないと架橋密度向上の効果が得られず、逆に15重量%より多いと液晶層の安定性を低下させてしまうため好ましくない。
本発明において、コレステリック液晶組成物は、任意に光開始剤を含有することができる。当該光開始剤としては、紫外線又は可視光線によってラジカル又は酸を発生させる公知の化合物が使用できる。具体的には、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾフェノン、ビアセチル、アセトフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンジルイソブチルエーテル、テトラメチルチウラムモノ(ジ)スルフィド、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、β−アイオノン、β−ブロモスチレン、ジアゾアミノベンゼン、α−アミルシンナックアルデヒド、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、pp’−ジクロロベンゾフェノン、pp’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ジフェニルスルフィド、ビス(2,6−メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、アントラセンベンゾフェノン、α−クロロアントラキノン、ジフェニルジスルフィド、ヘキサクロルブタジエン、ペンタクロルブタジエン、オクタクロロブテン、1−クロルメチルナフタリン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(o−ベンゾイルオキシム)]や1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン1−(o−アセチルオキシム)などのカルバゾールオキシム化合物、(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、3−メチル−2−ブチニルテトラメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−(p−フェニルチオフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。また、所望する物性に応じて2種以上の化合物を混合することができ、必要に応じて公知の光増感剤や重合促進剤としての三級アミン化合物を添加して硬化性をコントロールすることもできる。
該光開始剤の配合割合はコレステリック液晶組成物中0.03〜7重量%であることが好ましい。該光開始剤の配合量が0.03重量%より少ないと重合度が低くなってしまい膜強度が低下してしまう場合があるため好ましくない。逆に7重量%より多いと、液晶の配向を阻害してしまい液晶相が不安定になってしまう場合があるため好ましくない。
本発明において、コレステリック液晶組成物は、任意に界面活性剤を含有することができる。当該界面活性剤としては、配向を阻害しないものを適宜選択して使用することができる。当該界面活性剤としては、具体的には、疎水基部分にシロキサン、フッ化アルキル基を含有するノニオン系界面活性剤が好適に使用でき、1分子中に2個以上の疎水基部分を持つオリゴマーが特に好適である。これらの界面活性剤は、OMNOVA社PolyFoxのPF−151N、PF−636、PF−6320、PF−656、PF−6520、PF−3320、PF−651、PF−652、ネオス社フタージェントのFTX−209F、FTX−208G、FTX−204D、セイミケミカル社サーフロンのKH−40等を用いることができる。界面活性剤の配合割合はコレステリック液晶組成物を硬化して得られる硬化膜中0.05重量%〜3重量%となるようにすることが好ましい。該界面活性剤の配合割合が0.05重量%より少ないと空気界面における配向規制力が低下して配向欠陥が生じる場合があるため好ましくない。逆に3重量%より多い場合には、過剰の界面活性剤が液晶分子間に入り込み、配向均一性を低下させる場合があるため好ましくない。
本発明において、コレステリック液晶組成物は、任意にカイラル剤を含有することができる。前記カイラル剤の具体例としては、特開2005−289881号公報、特開2004−115414号公報、特開2003−66214号公報、特開2003-313187号公報、特開2003−342219号公報、特開2000−290315号公報、特開平6−072962号公報、米国特許第6468444号公報、WO98/00428号公報、特開2007−176870号公報、等に掲載されるものを適宜使用することができ、例えばBASF社パリオカラーのLC756として入手できる。
前記カイラル剤は、所望する光学的性能を低下させない範囲で添加することができる。前記カイラル剤の含有割合は、前記コレステリック液晶組成物中、通常1〜60重量%である。
本発明において、コレステリック液晶組成物は、必要に応じてさらに他の任意成分を含有することができる。当該他の任意成分としては、溶媒、ポットライフ向上のための重合禁止剤、耐久性向上のための酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等を挙げることができる。これらの任意成分は、所望する光学的性能を低下させない範囲で添加できる。
本発明において使用するコレステリック液晶組成物の製造方法は、特に限定されず、上記各成分を混合することにより製造することができる。
透明樹脂等のフィルムからなる基材の表面上に、必要に応じて配向膜を設け、さらに必要に応じてコロナ放電処理ラビング処理等の処理を施し、この面上にコレステリック液晶組成物の塗膜を設け、さらに必要に応じて配向処理及び/又は硬化の処理を行うことにより、コレステリック樹脂層を得ることができる。塗布は、公知の方法、例えば押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法等により実施することができる。
前記配向処理は、例えば塗膜を50〜150℃で0.5〜10分間加温することにより行うことができる。当該配向処理を施すことにより、塗膜中のコレステリック液晶組成物を良好に配向させることができる。
前記硬化の処理は、1回以上の光照射と加温処理との組み合わせにより行うことができる。加温条件は、具体的には例えば、温度40〜200℃、好ましくは50〜200℃、さらに好ましくは50〜140℃、時間は1秒〜3分、好ましくは5〜120秒とすることができる。本発明において光照射に用いる光とは、可視光のみならず紫外線及びその他の電磁波をも含む。光照射は、具体的には例えば波長200〜500nmの光を0.01秒〜3分照射することにより行うことができる。
ここで、0.01〜50mJ/cm2の微弱な紫外線照射と加温とを複数回交互に繰り返すことにより、らせん構造のピッチの大きさを連続的に大きく変化させた、反射帯域の広い円偏光分離素子とすることができる。上記の微弱な紫外線照射等による反射帯域の拡張を行った後に、50〜10,000mJ/cm2といった比較的強い紫外線を照射し、液晶性化合物を完全に重合させ、コレステリック樹脂層とすることができる。上記の反射帯域の拡張及び強い紫外線の照射は、空気下で行ってもよく、又はその工程の一部又は全部を、酸素濃度を制御した雰囲気(例えば、窒素雰囲気下)中で行うこともできる。
本発明において、配向膜等の他の層上へのコレステリック液晶組成物の塗布及び硬化の工程は、1回に限られず、塗布及び硬化を複数回繰り返し2層以上のコレステリック樹脂層を形成することもできる。ただし、前記コレステリック液晶組成物(X)等の液晶組成物を用いることにより、1回のみのコレステリック液晶組成物の塗布及び硬化によっても、良好に配向したΔnが0.18以上の棒状液晶性化合物を含み、かつ5μm以上といった厚みのコレステリック樹脂層を容易に形成することができる。
本発明において、コレステリック樹脂層の乾燥膜厚は10μm以下であることが好ましく、より好ましくは2〜7μm、さらにより好ましくは3〜6μmとすることができる。膜厚を10μm以下とすることにより、斜め方向から観察した際の色相の変化を低減することができ、一方2μm以上とすることにより、十分な反射率を得ることができる。なお、前記乾燥膜厚は、コレステリック樹脂層が2以上の層である場合は、各層の膜厚の合計を、コレステリック樹脂層が1層である場合にはその膜厚をさす。
得られたコレステリック樹脂層は、基材及び配向膜と共にそのまま本発明の加飾シートに用いてもよく、必要に応じて基材等を剥離しコレステリック樹脂層のみを転写して本発明の加飾シートに用いてもよい。コレステリック樹脂層を基材と共に加飾シートに用いる場合は、かかる基材が、樹脂層(図1及び図2における樹脂層24及び25)となるようにコレステリック樹脂層を加飾シート中に配置することもできる。
コレステリック樹脂層の形成に用いうる透明樹脂基材は、特に限定されず1mm厚で全光透過率80%以上の基材を使用することができる。具体的には、脂環式オレフィンポリマー、ポリエチレンやポリプロピレンなどの鎖状オレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、変性アクリルポリマー、エポキシ樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂などの合成樹脂からなる単層又は積層のフィルムが挙げられる。これらの中でも、脂環式オレフィンポリマー又は鎖状オレフィンポリマーが好ましく、透明性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、脂環式オレフィンポリマーが特に好ましい。
コレステリック樹脂層の形成に用いうる配向膜は、基材表面上に、必要に応じてコロナ放電処理等を施した後、配向膜の材料を水又は溶剤に溶解させた溶液等を、リバースグラビアコーティング、ダイレクトグラビアコーティング、ダイコーティング、バーコーティング等の公知の方法を用いて塗布し、乾燥させ、その後乾燥塗膜にラビング処理を施すことにより形成することができる。前記配向膜の材料としては、セルロース、シランカップリング剤、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エポキシアクリレート、シラノールオリゴマー、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、ポリオキサゾール、環化ポリイソプレンなどを用いることができるが、変性ポリアミドが特に好ましい。
前記変性ポリアミドとしては、芳香族ポリアミド又は脂肪族ポリアミドに変性を加えたものを挙げることができ、脂肪族ポリアミドに変性を加えたものが好ましい。具体的には例えば、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12、3元ないし4元共重合ナイロン、脂肪酸系ポリアミド、又は脂肪酸系ブロック共重合体(例えばポリエーテルエステルアミド、ポリエステルアミド)に変性を加えたものを挙げることができる。当該変性としては、末端アミノ変性、カルボキシル変性、ヒドロキシル変性などの変性、並びにアミド基の一部をアルキルアミノ化又はN−アルコキシアルキル化する変性を挙げることができる。N−アルコキシアルキル化変性ポリアミドとしては、ナイロン−6、ナイロン−66、又はナイロン−12等の共重合ナイロンのアミド基の一部をN−メトキシメチル化したものが挙げられる。前記変性ポリアミドの重量平均分子量は、好ましくは5000〜500000、より好ましくは10000〜200000とすることができる。
配向膜の厚さは、所望する液晶層の配向均一性が得られる膜厚であればよく、0.001〜5μmであることが好ましく、0.01〜2μmであることがさらに好ましい。
コレステリック樹脂層のねじれ方向は、使用するカイラル剤の種類(構造)により適宜選択できる。ねじれを右方向とする場合には、右旋性を付与するカイラル剤を用い、ねじれ方向を左方向とする場合には、左旋性を付与するカイラル剤を用いることで実現できる。
(1/2波長板)
本発明の加飾シートが任意に有しうる1/2波長板は、透過する円偏光のねじれ方向を逆方向としうる層である。即ち、1/2波長板は、それを透過する右円偏光を左円偏光に、左円偏光を右円偏光に変換することができる。
1/2波長板は、全光線透過率が高いものが、加飾シートの光反射量を高める上で好ましい。また、薄く軽量で成形が容易であるものであることが、加飾シートを薄く軽量とし且つ易成形性を高める上で好ましい。さらに、1/2波長板は、広帯域、即ち円偏光のねじれ方向を変換できる波長範囲が広いものであることが好ましい。これらの好ましい特性を備える1/2波長板としては、延伸フィルム等の、光学異方性を有する樹脂のシートを用いることが好ましい。
本発明において用いる1/2波長板は、波長550nmで測定した面内レターデーション値Re(550)と波長450nmで測定した面内レターデーション値Re(450)との比Re(450)/Re(550)が好ましくは1.007以下であり、より好ましくは1.006以下である。比Re(450)/Re(550)の下限は好ましくは0.5、より好ましくは0.7である。Re(450)/Re(550)が前記範囲に入る1/2波長板を備えることにより、発色のよい金属調の色調を得ることができる。
なお、レターデーションには、フィルム面内のレターデーション(Re)とフィルム厚さ方向のレターデーション(Rth)がある。フィルム面内のレターデーション(Re)は、フィルム面内の主屈折率をnx、nyとし、フィルムの厚さをd(nm)とすると、Re=(nx−ny)×dで求めることができる。フィルム厚さ方向のレターデーション(Rth)は、フィルム面内の主屈折率をnx、nyとし、フィルム厚さ方向の屈折率をnz、フィルムの厚さをd(nm)とすると、Rth={(nx+ny)/2−nz}×dで求めることができる。Re及びRthは、市販の自動複屈折計(王子計測社製、「KOBRA−21ADH」)を用いて測定できる。
前記1/2波長板は、波長550nmで測定した面内レターデーションRe(550)が250〜300nmであることが好ましい。また、1/2波長板は、可視域の波長領域全体において、ある波長λでのレタ−デーションRe(λ)と波長λの比Re(λ)/λが通常0.45〜0.55、好ましくは0.46〜0.54、より好ましくは0.28〜0.52の範囲である。
前記1/2波長板は、上記特性を有するものであれば、単層構造のものであっても積層構造のものであってもよい。
1/2波長板を構成する光学異方性素子は、透明樹脂フィルムを延伸配向することによって得ることができる。光学異方体の遅相軸は、通常、その延伸方向、またはそれと直交する方向に生じる。なお、遅相軸とは、直線偏光を入射させた際に、位相の遅れが最大になる方向である。
1/2波長板に用いる透明樹脂フィルムは、1mm厚における全光線透過率が80%以上の樹脂により構成されることが好ましい。このような樹脂としては、例えば、脂環式構造を有する重合体樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどの鎖状オレフィン系重合体、ポリカーボネート系重合体、ポリエステル系重合体、ポリスルホン系重合体、ポリエーテルスルホン系重合体、およびポリビニルアルコール系重合体などの正の固有複屈折を有する樹脂;ビニル芳香族系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体、ポリメチルメタクリレート系重合体、セルロースエステル系重合体、などの負の固有複屈折を有する樹脂を挙げることができる。なお、これらは2種以上を組み合わせて、あるいは単独で使用できる。
正の固有複屈折を有する樹脂の中では、脂環式構造を有する重合体樹脂や鎖状オレフィン系重合体が好ましく、特に透明性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などに優れるので脂環式構造を有する重合体樹脂が好ましい。脂環式構造を有する重合体樹脂としては、例えば、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、およびビニル脂環式炭化水素重合体を挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系重合体は、透明性と成形性が良好なので好適に用いることができる。ノルボルネン系重合体としては、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体、ノルボルネン系単量体と他の単量体との開環共重合体及びこれら重合体の水素添加物;ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体と他の単量体との付加共重合体及びこれらの重合体の水素添加物などを挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系単量体の開環重合体又は開環共重合体の水素添加物は、透明性に優れるので、特に好ましい。
負の固有複屈折を有する樹脂の中では、ビニル芳香族系重合体、ポリアクリロニトリル系重合体およびポリメチルメタクリレート系重合体の中から選択される少なくとも1種が好ましい。中でも複屈折発現性が高いという観点から、ビニル芳香族系重合体がより好ましい。ビニル芳香族系重合体とは、ビニル芳香族単量体の重合体、又はビニル芳香族単量体と共重合可能な単量体との共重合体をいう。ビニル芳香族単量体としては、スチレン;4−メチルスチレン、4−クロロスチレン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−tert−ブトキシスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体;などが挙げられる。これらを単独で使用しても2種以上併用してもよい。ビニル芳香族単量体と共重合可能な単量体としては、プロピレン、ブテン等のオレフィン;アクリロニトリル等のα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体;アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸;アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル;マレイミド;酢酸ビニル;塩化ビニル;などが挙げられる。ビニル芳香族系重合体の中でも、耐熱性が高い点で、スチレン又はスチレン誘導体と無水マレイン酸との共重合体が好ましい。
前記透明樹脂としては、フィルムの耐熱性に優れる点から、そのガラス転移温度Tgが90℃以上であるものが好ましく、100℃以上であるものが特に好ましい。また、前記透明樹脂としては、100〜200℃であることが好ましく、120〜140℃であることがより好ましい。前記透明樹脂フィルムの形成方法は特に制限されず、例えば、溶液流延法や溶融押出法などの方法により形成できる。この中でも、溶剤を使用しない溶融押出法は、フィルムの揮発性成分の含有量を少なくでき、100μm以上で、Rthの大きいフィルムが作製しやすく、製造コストの観点からも好ましい。溶融押出法としては、Tダイを用いる方法やインフレーション法などが挙げられるが、生産性や厚さ精度に優れる点でTダイを用いる方法が好ましい。
1/2波長板のレターデーションは、例えば、フィルムの材質や、延伸前のフィルムの厚み、延伸倍率や延伸温度等の延伸条件を適宜設定することによって制御できる。フィルムの延伸は、該透明樹脂のガラス転移温度をTgとするとき、好ましくはTg−30℃からTg+60℃の温度範囲、より好ましくはTg−10℃からTg+50℃の温度範囲にて、好ましくは1.01〜2倍の延伸倍率で行う。延伸速度は、好ましくは5〜1000mm/秒、より好ましくは10〜750mm/秒である。延伸速度が上記範囲にあると、延伸制御が容易となり、さらに面精度やレターデーションのバラツキが小さい光学異方体が得られる。
本発明に用いる1/2波長板の厚み方向の屈折率nzは特に制限されない。例えば、nzと他の主屈折率nx及びnyとが、nx>ny>nz、nx>ny=nz、nx>nz>ny、nx=nz>ny、nz>nx>nyなる関係になるものが挙げられる。また、1/2波長板は、その厚みが、好ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜250μm、特に好ましくは20〜120μmである。
複数層の光学異方性を有する樹脂のシートを積層して得られる広帯域の1/2波長板のより具体的な例としては、同じ材料で同じ位相差のシートを、遅相軸を異なる角度で貼りあわせてなる1/2波長板(特開2004−258508号公報参照)、及び固有屈折率の異なる材料同士を貼り合わせてなる1/2波長板(特開2003−090912号公報参照)を挙げることができる。前者の1/2波長板は、例えば、延長方向に対する延伸方向が異なる複数種類の斜め延伸シートを貼り合せることによって、効率的に製造することができ、一方後者の1/2波長板としては、例えば、ノルボルネン樹脂等の固有複屈折値が正の樹脂からなるフィルムを延伸してなる延伸フィルムと、スチレン無水マレイン酸樹脂等の固有複屈折値が負の樹脂からなるフィルムを延伸してなる延伸フィルムとを、これらの配向方向が平行になるよう積層してなるものが、効率的に製造することが出来且つ広帯域の1/2波長板であるため好ましい。
1/2波長板を構成する光学異方性を有するフィルムのさらに別の例として、液晶性化合物を配向固定することによって得られるフィルムを挙げるることができる。
液晶性化合物は光学異方性を有しており、これを一定方向に配列し固定化することによって光学異方性のあるフィルムを得ることができる。具体的には、重合開始剤又は架橋剤の存在下、紫外線又は熱により重合もしくは架橋する性質を有する低分子量又は高分子量の液晶性化合物、あるいはそれらの混合物を、実質的に均一に配向させた状態で重合又は架橋反応により固定化させて得ることができる。
1/2波長板を得るために用いる液晶性化合物としては、棒状液晶性化合物又はディスコティック液晶性化合物、あるいはこれらの混合物などを挙げることができる。棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾキノン類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、トラン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類などが挙げられる。また、以上のような低分子液晶性化合物だけでなく、高分子棒状液晶性化合物も用いることができる。さらに、棒状液晶性化合物の具体例として、特開平7−294735号公報、特開2002−174724号公報及び特開平8−283748号公報に記載されている重合性液状組成物等が挙げられる。棒状液晶性化合物を用いた光学異方体の例として、液晶を垂直配向させた膜でnz>nx=ny(なお、nxとnyとが近似する場合も含む。)の関係を示すものが、傾斜配向させた膜でnz>nx>nyの関係を示すものがあげられる。
ディスコティック液晶性化合物としては、種々の文献(例えば、C.Desrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page111(1981年);日本化学会編、季刊化学総説、No.22,液晶の化学、第5章第10章第2節(1994年);B.Kohne et al.,angew.Chem.Soc.Chem.Comm.page1794(1985年);およびJ.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page2655(1994年);等)に記載されたものが挙げられる。ディスコティック液晶性化合物の重合については、特開平8−27284号公報に記載がある。ディスコティック液晶性化合物を重合により固定するために、ディスコティック液晶性化合物の円盤状コアに、連結基を介して重合性基を結合させることができる。このようなディスコティック液晶性化合物としては、例えば、特開2000−284126号公報に記載されたものが挙げられる。
液晶性化合物の配向は、通常、基材上に形成された配向膜上に液晶性化合物を塗布することによって行うことができる。配向膜の材料は、通常、光学的に等方性を有する高分子化合物とすることができる。基材及び配向膜の材料は、具体的には、上に述べたコレステリック樹脂層の形成に用いるものとして挙げたものと同様のものを用いることができる。
液晶性化合物の配向固定化膜からなる光学異方性層の厚みは特に制限されないが、入射光に対して1/2波長のレタ−デーションを与える1/2波長板として十分な機能を付与する上では、通常0.5〜50μmであるのが好ましい。液晶性化合物の固定化膜の種類と液晶性化合物の固定化膜層の厚みを所定のものに設定することで、液晶性化合物の固定化膜の層からなる1/2波長板を得ることができる。
(粘着層)
本発明において、第1及び第2のコレステリック樹脂層、1/2波長板、及びその他の任意に設けうる各層は、粘着層を介して一体化させることができる。
粘着層は、粘着性を発現するポリマー(以下において単に「主ポリマー」という場合がある。)を含む粘着性組成物を積層させ、必要に応じて硬化させてなる層とすることができる。
前記主ポリマーとしては、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチレン−酢酸ビニル系、エチレン−アクリル酸エステル系、エチレン−塩化ビニル系、スチレン−ブタジエン−スチレン等の合成ゴム系、エポキシ系、シリコーン系のポリマーを使用することができる。特に、アクリル系、ウレタン系、エチレン−酢酸ビニル系が好ましく用いられる。
アクリル系ポリマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸のような不飽和カルボン酸;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸とポリエチレングリジコール又はポリプロピレングリコールとのモノエステルなどのヒドロキシル基含有ビニル単量体;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有ビニル単量体;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル;(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリアミド、メトキシエチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有ビニル単量体;メタクリロキシプロピルメトキシシランなどのケイ素含有ビニル単量体;(メタ)アクリロイルアジリジンなどのアジリジン基含有ビニル単量体;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン、メチルスチレンなどの芳香族基含有ビニル単量体;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの脂環式アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル;エチレングリコールジ(メタ)アクリリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリロイル基を2個以上有する単量体;その他酢酸ビニル、塩化ビニル、マクロモノマー、ジビニルベンゼンなどの単一重合体ないし複数の単量体の共重合体を挙げることができる。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸とメタクリル酸の両方を意味し、(メタ)アクリレートは、アクリレートとメタクリレートの両方を意味する。
ウレタン系ポリマーとしては、一般的なポリオールとイソシアネート化合物の反応物を挙げることができる。
ポリオールとしては、メチレンオキサイド鎖、エチレオキサイド鎖、エチレンオキサイド鎖、プロピレンオキサイド鎖、ブチレンオキサイド鎖などのアルキレンオキサイド鎖の繰り返し構造を単独で、あるいは2種類以上有するポリエーテルポリオール;テレフタル酸、アジピン酸、アジピン酸、セバチン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメット酸などの酸化合物とエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルペンタンジオールなどのグリコール成分とのエステル化反応により得られるポリエステルポリオール;上記酸化合物とグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのポリオールとの反応で得られるポリエステルポリオール;ポリカプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトンなどのラクトン類の開環重合で得られるポリエステルポリオールなどを挙げることができる。
イソシアネート化合物としては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカンメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシナネートなどの脂肪族ポリイソシアネート;ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族脂肪族ポリイソシアネート;3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネートメチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4’−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどの脂環族ポリイソシアネートなどを挙げることができる。
エチレン−酢酸ビニル系共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−酢酸ビニル−カルボン酸共重合体が挙げられ、好ましくは酢酸ビニルの共重合率が10〜46重量%のものを挙げることができる。
主ポリマーの分子量範囲は、重量平均分子量で、10,000〜1,000,000であることが好ましく、50,000〜500,000であることがより好ましい。重量平均分子量が10,000より低いと、粘着層の白化が起こりやすいため好ましくない。また、重量平均分子量が1,000,000より大きいとゲル化しやすく、かつ粘着層液粘度が高く取り扱いにくいため好ましくない。
前記粘着性組成物は、前記主ポリマーに加えて、アセトフェノン含有化合物をさらに含有することができる、これらの化合物は、前記主ポリマー100重量部に対して0.5〜10重量部含有することが好ましい。前記アセトフェノン含有化合物とは、アセトフェノン及びアセトフェノンの水素原子の1以上が任意の基で置換された化合物であり、具体的には例えば、アセトフェノンの−CH基が脂環式化合物又はその誘導体で置換された化合物(1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン等)、及びベンゾインエーテル含有化合物(ベンゾインの−OH基の水素原子が他の有機基で置換された構造を有するエーテル、及び当該エーテルの水素原子の1以上が任意の基で置換された化合物)を挙げることができる。
アセトフェノン含有化合物としては、具体的には、アセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(IRG651 チバスペシャリティケミカルズ(株)製)、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン(DAROCURE1173 チバスペシャリティケミカルズ(株)製)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(IRG184 チバスペシャリティケミカルズ(株)製)、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1−オン(IRG907 チバスペシャリティケミカルズ(株)製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRG2959チバスペシャリティケイミカルズ(株)製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1−オン(IRG369 チバスペシャリティケミカルズ(株)製)などを挙げることができる。ベンゾインエーテル含有化合物としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルブチルエーテルなどを挙げることができる。これらアセトフェノン含有化合物を含有することにより、粘着層としての性能をより良好にすることができる。
前記粘着性組成物には、主ポリマーの種類に応じて、さらに他の配合剤を配合することができる。他の配合剤としては、粘着付与剤、架橋剤又は硬化剤、酸化防止剤、消泡剤、安定剤が挙げられる。
上記粘着付与剤は、軟らかくなりかつ固体表面が濡れやすくなった主ポリマーに、粘着力を付与するものである。このような粘着付与剤としては、ロジンおよびロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油樹脂、水素化石油樹脂などが挙げられる。これらの中でも、透明性や主ポリマーとの相溶性に優れる点で、石油樹脂、水素化石油樹脂、テルペンフェノール樹脂が好ましい。粘着付与剤の配合量は、主ポリマー100重量部に対して、好ましくは2〜50重量部であり、より好ましくは5〜20重量部である。粘着付与剤の添加量が2重量部より少ないと、粘着付与剤の効果が発現しないおそれがあり、逆に添加量が50重量部を超えると、粘着剤の凝集力の低下による粘着力の低下が見られる傾向があるため好ましくない。
上記架橋剤又は硬化剤としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート等の多官能アクリレート化合物;トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、トリメチロールプロパントリレンジイソシアネート、ジフェニルメタントリイソシアネートなどの多官能イソシアネート架橋剤又は硬化剤;エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、などのエポキシ系架橋剤又は硬化剤;ビニルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン,N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのシラン系架橋剤又は硬化剤;メラミン樹脂系架橋剤;金属キレート系架橋剤;アミン系架橋剤が用いられる。架橋剤又は硬化剤の配合量は、主ポリマー100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部であり、より好ましくは0.01〜3重量部である。架橋剤又は硬化剤の添加量が0.001重量部より少ないと、架橋剤の効果が発現せず、耐候性試験などで発泡や剥離が目立つおそれがある。逆に架橋剤又は硬化剤の添加量が10重量部より多くなると、粘着剤の応力緩和性が低下し、ソリなどが目立つおそれがある。
上記酸化防止剤としては、テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン等のフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤の配合量は、粘着層の透明性や粘着力が低下しない範囲である。
前記粘着性組成物は、温度23℃におけるせん断貯蔵弾性率が0.1〜10MPaであることが好ましい。かかる範囲のせん断貯蔵弾性率とすることにより、粘着性組成物が適度な粘着性を有し得る。ただし、これに限らずより高いせん断貯蔵弾性率を有する、いわゆるホットメルト型接着剤をも本発明において粘着性組成物として用いることができる。
前記粘着性組成物の調製方法は、均一な混合および分散状態が得られる方法であれば限定されず、例えば上記各成分を加熱、攪拌、超音波処理等で混合することにより行うことができる。
本発明において、粘着層の膜厚は5〜30μmであることが好ましく、10〜25μmであることがより好ましい。膜厚が5μm以上とすることにより接着強度を確保することができ、一方膜厚が30μm以下とすることにより、透過率などの光学性能を維持することができる。
(外側樹脂層)
本発明において、外側樹脂層は、第1及び第2のコレステリック樹脂層を含む積層体の外側に設けられる層である。外側樹脂層の設けられる位置は、加飾シートの最外層に限られず、後述するその他の層より内側に設けられていてもよい。
外側樹脂層の材質は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよく、ホモ樹脂であってもよく、共重合または2種類以上のブレンドであってもよいが、成形性が良好である点から、熱可塑性樹脂であることが特に好ましい。また、各樹脂中には、各種添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、熱安定剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、屈折率調整のためのドープ粒子などが添加されていてもよい。
熱可塑性樹脂の例としては、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレン・ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、脂環族ポリオレフィン樹脂、ナイロン6・ナイロン66などのポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート・ポリブチレンテレフタレート・ポリプロピレンテレフタレート・ポリブチルサクシネート・ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、4フッ化エチレン樹脂・3フッ化エチレン樹脂・3フッ化塩化エチレン樹脂・4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体・フッ化ビニリデン樹脂などのフッ素樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリグリコール酸樹脂、ポリ乳酸樹脂、脂環式構造を有する樹脂などを用いることができる。この中で、強度・耐熱性・透明性の観点から、特にポリエステル樹脂または、脂環式構造を有する樹脂であることがより好ましい。本発明で言うポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸成分骨格とジオール成分骨格との重縮合体であるホモポリエステルや共重合ポリエステルのことをいう。ここで、ホモポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンジフェニルレートなどが代表的なものである。特にポリエチレンテレフタレートは、安価であるため、非常に多岐にわたる用途に用いることができ好ましい。また、脂環式構造を有する樹脂は、主鎖及び/又は側鎖にシクロアルカン構造を有する非晶性のオレフィンポリマーである。具体的には、(1)ノルボルネン重合体、(2)単環の環状オレフィン重合体、(3)環状共役ジエン重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物などが挙げられる。これらの中でも、透明性や成形性の観点からノルボルネン重合体がより好ましい。これらの脂環式構造を有する樹脂は、特開平5−310845号公報、特開平5−97978号公報、米国特許第6,511,756号公報に記載されているものが挙げられる。
外側樹脂層の厚みは、50〜300μmであることが好ましく、100〜250μmであることがより好ましい。かかる厚さの範囲とすることにより、加飾シートに良好な成形性賦与することができる。
(着色層)
本発明の加飾シートには、必要に応じて着色層を設けることができる。かかる着色層を設けることにより、加飾シートの色目を調整することができる。コレステリック樹脂層は、その選択反射帯域を自由に設計することができるが、それによって生じる色と、着色層による着色とを組み合わせることによって、金属調の光沢、又はその他の特定の色彩を帯びた光沢を所望に応じて得ることができる。本発明の加飾シートにおいて着色層を設ける位置は、特に限定されないが、第1及び第2のコレステリック樹脂層よりも外側に設けることが好ましい。
(その他の層)
本発明の加飾シートには、上に述べた各層に加えて、必要に応じて任意にその他の層を設けることができる。具体的には例えば、加飾シートの最外層に、易接着層、易滑層、ハードコート層、帯電防止層、耐摩耗性層、反射防止層、色補正層、紫外線吸収層、印刷層、金属層、透明導電層、ガスバリア層、ホログラム層、剥離層、粘着層、エンボス層、接着層などの機能性層を設けることができる。
(成形体)
本発明の成形体は、前記本発明の加飾シートを含む。
本発明の成形体は、前記本発明の加飾シートを、任意の成形法で成形して得ることができる。かかる成形法としては、例えば真空成形、真空圧空成形、プラグアシスト真空圧空成形、インモールド成形、インサート成形、冷間成形、プレス成形、絞り成形などの各種成形法を用いることができる。本発明の成形体は、これらのうちの所望のものを適宜選択して製造することができるため、低コストで製造することができる。
本発明の成形体には、前記本発明の加飾シートに加え、必要に応じてさらに他の部材を設けることができる。具体的には例えば、ハードコート層、エンボス層、耐候層(UVカット層)、着色層、接着層、基材樹脂層などの部材を、前記成形の前又は後に、接着、融着等により付け加えることができる。
本発明の加飾シート及び成形体は、金属を含まず樹脂のみで構成することが可能であるため、環境負荷が小さく、リサイクル性に優れ、また電磁波透過性に優れたものとすることができる。
本発明の加飾シート及び成形体は、携帯電話、電話、パソコン、オーディオ機器、家電機器、無線通信機器、車載部品、建築材料、ゲーム機、アミューズメント機器、包装容器などの物品において、その外装材等の部材として用いることができる。特に、本発明の加飾シート及び成形体は、携帯電話、電話、パソコン、オーディオ機器、家電機器、無線通信機器、車載部品、ゲーム機などの無線で情報通信を行う機能を有する機器(無線情報通信機器)の装飾部品として、好ましく用いることができる。本発明の成形体は、金属調光沢等の光沢を有する外観を有しながら、電磁波透過性に優れるので、従来の金属を含む金属調の装飾材料のように電磁波障害を引き起こさないものとすることができる。このため、本発明の加飾シート及び成形体を情報通信機器の装飾部品として用いると、機器の小型化や薄型化を可能とすることができ、また情報通信機器内部の回路設計の自由度を増大させることができる。
本発明の加飾シート及び成形体は、前記実施形態に限定されず、本願特許請求の範囲内及びその均等の範囲内での変更を施すことができ、また、上に述べたもの以外にもさらに他の任意の構成要素を含むことができる。
以下、実施例及び比較例を参照して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。以下において、成分の量比に関する「部」及び「%」は、別に断らない限り重量部を表す。
<製造例1:右旋性コレステリック樹脂層の製造>
(1−1:透明樹脂基材の製造)
脂環式オレフィンポリマーからなるフィルム(オプテス社製、商品名「ゼオノアフィルムZF14−100」、厚み100μm)の両面をコロナ放電処理した。5%のポリビニルアルコールの水溶液をこのフィルムの片面に♯2のワイヤーバーを使用して塗布し、塗膜を乾燥し、膜厚0.1μmの配向膜を形成した。次いでこの配向膜をラビング処理し、配向膜を有する透明樹脂基材を調製した。
(1−2:右旋性コレステリック樹脂層の形成)
下記の組成で、コレステリック樹脂層を構成するためのコレステリック液晶組成物を調製した。
(コレステリック液晶組成物 組成)
固形分率40重量%
重合性液晶化合物(Δn(ne−no)=0.22) 29.1重量%
重合性非液晶化合物 7.28重量%(下記構造(A10)を有する単官能アクリレート)
光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 商品名OXE02) 1.2重量%
界面活性剤(セイミケミカル社製、商品名KH−40) 0.04重量%
右旋性カイラル剤(BASF社製、商品名LC756) 2.38重量%
溶媒 シクロペンタノン 60重量%
Figure 2010111104
このコレステリック液晶組成物を♯10のワイヤーバーを使用して、上記(1−1)で製造した配向膜を有する透明樹脂基材の、配向膜を有する面に塗布した。塗膜を100℃で5分間乾燥及び配向熟成した。塗膜にさらに0.1〜45J/cmの微弱な紫外線(波長365nm)の照射処理と、それに続く100℃で1分間の加温処理からなるプロセスを2回繰り返した後、窒素雰囲気下で2,000mJ/cm2の紫外線を照射して、乾燥膜厚5μmのコレステリック樹脂層を有する積層体(透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層の層構成を有する)を作製した。得られた積層体の反射スペクトルを分光器(日本分光社製 JASCO V−550)を用いて測定したところ、波長400〜700nmの帯域において、40〜50%程度の略均一な反射率を有していた。
<製造例2:左旋性コレステリック樹脂層の形成)
カイラル剤として、左旋性カイラル剤(BASF社製、商品名LC766)を用いた他は、上記製造例1と同様に操作し、左旋性コレステリック樹脂層(透明樹脂基材−配向膜−左旋性コレステリック樹脂層の層構成を有する)を作製した。
<製造例3:1/2波長板の製造>
ノルボルネン系樹脂のペレット(日本ゼオン社製、ZEONOR1420)を100℃で5時間乾燥し、押出し機に供給し、ポリマーパイプ及びポリマーフィルターを経てTダイからキャスティングドラム上にシート状に押出し、冷却し、厚み160μmの未延伸フィルムを得た。
未延伸フィルムをテンター延伸機に供給して、延伸温度148℃、延伸倍率3倍の条件で延伸し、幅1300mmの延伸フィルムを、1/2波長板として得た。得られた1/2波長板について、レターデーション測定装置(王子計測機器社製、KOBRA−21SDH)でレターデーションを測定したところ、270nmであった。
<製造例4:粘着層の作成>
ポリエチレンテレフタレートセパレータ(リンテック社製、商品名「PET50AL」)に、SKダイン2094(綜研化学(株)製、アクリル酸エステル共重合体、固形分率25%、溶媒:酢酸エチル/2−ブタノン=93/7)400部とE−AX(綜研化学(株)製、多官能エポキシ架橋剤)1.1部との混合物を、ギャップ200μmのブレードを用いて塗布し、100℃にて2分乾燥し、セパレータ−膜厚20μmの粘着層の層構成を有する積層体を得た。
<実施例1>
製造例2で得た左旋性コレステリック樹脂層を有する積層体のコレステリック樹脂層側の面に、製造例4で得た積層体の粘着層側の面を合わせてこれらを貼り合わせ、続いてセパレーターを剥離し、透明樹脂基材−配向膜−左旋性コレステリック樹脂層−粘着層の層構成を有する積層体(1A)を得た。
続いて、積層体(1A)の粘着層側の面に、製造例1で得た右旋性コレステリック樹脂層を有する積層体の基材側の面を合わせてこれらを貼り合わせ、透明樹脂基材−配向膜−左旋性コレステリック樹脂層−粘着層−透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層の層構成を有する積層体(1B)を得た。
続いて、積層体(1B)の両面のそれぞれに、製造例4で得た積層体の粘着層側の面を合わせてこれらを貼り合わせ、続いてセパレーターを剥離し、粘着層−透明樹脂基材−配向膜−左旋性コレステリック樹脂層−粘着層−透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層の層構成を有する積層体(1C)を得た。
続いて、積層体(1C)の両面のそれぞれに、外側樹脂層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、商品名 ルミラー T60、厚み100μm)を貼付し、外側樹脂層−粘着層−透明樹脂基材−配向膜−左旋性コレステリック樹脂層−粘着層−透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層−外側樹脂層の層構成を有する加飾シート(1)を得た。
得られた加飾シート(1)を、以下の通り評価した。
(外観)
得られた加飾シート(1)の外観を目視で確認し、目視にて判定し、着色のない金属調である場合を「優」、わずかに着色している金属調である場合を「良」、着色していたり、角度によって色が付いたりする場合を「不良」とした。結果を表1に示す。
(成形性)
薬品包装械(FBP−M2、CKD社製)を用いて130℃で成形を行い、加飾シートに、円柱状部分(直径9mm×高さ5mm)合計10個を縦5個、横2個、中心間隔15mmの配列で成形した。このとき、加飾シートが円柱状の形状に追従して変形するものは、成形性が高いと判断し、「優良」とした。また、加飾シートが円柱状の形状に追従するものの、角部分が十分に成形されないものを「良」とした。さらに加飾シートが円柱状の形状に追従せず、ほとんど変形しないものは成形性が低いと判断し、「不良」とした。評価結果を表1に示す。
(層間剥離)
成形後の加飾シートをエポキシ樹脂に包埋したのち、ミクロトーム(大和工業社製、RUB−2100)を用いてスライスし、断面を日立製作所製電解放出形走査電子顕微鏡S−4700を用いて観察した。このとき、加飾シートに層間剥離が生じていないものを「良」、層間剥離を生じているものを「不良」とした。評価結果を表1に示す。
<実施例2>
製造例1で得た右旋性コレステリック樹脂層を有する積層体のコレステリック樹脂層側の面に、製造例4で得た積層体の粘着層側の面を合わせてこれらを貼り合わせ、続いてセパレーターを剥離し、透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層の層構成を有する積層体(2A)を得た。
続いて、積層体(2A)の粘着層側の面に、製造例3で得た延伸フィルムを貼り合わせ、その上にさらに、製造例4で得た積層体の粘着層側の面を合わせてこれらを貼り合わせ、続いてセパレーターを剥離し、透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層−1/2波長板−粘着層の層構成を有する積層体(2B)を得た。
続いて、積層体(2B)の粘着層側の面に、もう一枚の、製造例1で得た右旋性コレステリック樹脂層を有する積層体の基材側の面を合わせてこれらを貼り合わせ、透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層−1/2波長板−粘着層−透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層の層構成を有する積層体(2C)を得た。
続いて、積層体(2C)の両面のそれぞれに、製造例4で得た積層体の粘着層側の面を合わせてこれらを貼り合わせ、続いてセパレーターを剥離し、粘着層−透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層−1/2波長板−粘着層−透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層の層構成を有する積層体(2D)を得た。
続いて、積層体(2D)の両面のぞれぞれに、外側樹脂層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、商品名ルミラー T60、厚み100μm)を貼付し、外側樹脂層−粘着層−透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層−1/2波長板−粘着層−透明樹脂基材−配向膜−右旋性コレステリック樹脂層−粘着層−外側樹脂層の層構成を有する加飾シート(2)を得た。
得られた加飾シート(2)を、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1において作製した積層体(1B)をそのまま、加飾シート(1)と同様に評価した。結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例2において作製した積層体(2C)をそのまま、加飾シート(2)と同様に評価した。結果を表1に示す。
<比較例1>
特許文献1の実施例と同様にしてフィルムを得て、これを実施例1〜4における加飾シートの評価と同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 2010111104
表1の結果から、本発明の加飾シートは、少ない層からなるシートでありながら、多数の層のから構成された比較例のフィルムと同等の、金属調の光沢を有する外観を呈することが分かる。さらに、両面に外側樹脂層を有する実施例1及び2の加飾シートは、成形性も良好であり、物品を加飾するための部材として非常に有用であることが分かる。
本発明の加飾シートの一例を概略的に示す縦断面図である。 本発明の加飾シートの他の一例を概略的に示す縦断面図である。
符号の説明
11、31 入射光
11R、13R、14R、31R 右円偏光
12L、13L、14L、15L、32L、33L、34L 左円偏光
20 積層体
21 第1のコレステリック樹脂層
22 1/2波長板
23、43 第2のコレステリック樹脂層
24、25 外側樹脂層
51、52 面
100、200 加飾シート

Claims (6)

  1. 第1のコレステリック規則性を有する樹脂層と、第2のコレステリック規則性を有する樹脂層とを含む積層体を含む加飾シートであって、
    前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層は、第1の円偏光を透過させ、第1の円偏光とは異なる偏光である第2の円偏光を反射させる層であり、
    前記第2のコレステリック樹脂層は、前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層を透過した前記第1の円偏光の少なくとも一部を反射するよう配置される、加飾シート。
  2. 前記第1及び第2のコレステリック規則性を有する樹脂層が、厚さ方向において段階的または連続的にピッチが変化したヘリカル構造を有する、請求項1に記載の加飾シート。
  3. 前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層と、前記第2のコレステリック規則性を有する樹脂層との間に設けられた1/2波長板をさらに含み、
    前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層のねじれ方向が、前記第2のコレステリック規則性を有する樹脂層のねじれ方向と同じ向きである、請求項1又は2に記載の加飾シート。
  4. 前記第1のコレステリック規則性を有する樹脂層のねじれ方向が、前記第2のコレステリック規則性を有する樹脂層のねじれ方向と逆向きである、請求項1又は2に記載の加飾シート。
  5. 前記積層体の両外側の層として、1対の外側樹脂層をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の加飾シート。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の加飾シート含む成形体。
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