JP2018124431A - 加飾フィルム - Google Patents

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寛 稲田
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Abstract

【課題】金属調の光沢の再現性が高い加飾フィルムを提供する。
【解決手段】最表面に配置される第1の反射防止層と、第1のコレステリック液晶層と、第2のコレステリック液晶層と、第1の反射防止層とは反対側の最表面に配置される第2の反射防止層とをこの順に有し、第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、波長選択反射性を有し、第1のコレステリック液晶層は選択反射波長の右円偏光を反射し、第2のコレステリック液晶層は第1のコレステリック液晶層と同じ選択反射波長の左円偏光を反射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、加飾フィルムに関する。
一般に、外観が加飾された物品を容易にかつ低コストで作製するために、加飾シートを物品に貼り付けることが行なわれている。例えば、金属調の加飾シートを物品に貼り付けることで、容易にかつ低コストで物品に金属調の光沢を付与することができる。
金属調を付与する加飾シートとして、金属粒子を含有する樹脂シートが用いられている。しかしながら、例えば、携帯電話等の電波により通信する機能を有する物品を加飾する場合には、金属を含有するシートは透過する電波を減衰させてしまうという問題があった。そこで、金属を含有せずに金属調の光沢を再現する加飾シートとしてコレステリック液晶相を固定してなる層を有する加飾シートが提案されている。
例えば、特許文献1には、第1のコレステリック規則性を有する樹脂層と、第2のコレステリック規則性を有する樹脂層とを含む積層体を含む加飾シートであって、第1のコレステリック規則性を有する樹脂層は、第1の円偏光を透過させ、第1の円偏光とは異なる偏光である第2の円偏光を反射させる層であり、第2のコレステリック樹脂層は、第1のコレステリック規則性を有する樹脂層を透過した第1の円偏光の少なくとも一部を反射するよう配置される加飾シートが記載されている。
特開2010−111104号公報
しかしながら、コレステリック液晶相を固定してなる層を用いる加飾フィルムにおいて、金属調の光沢の再現性を向上させる検討は十分になされていなかった。
本発明は、上記実情に鑑みて、金属調の光沢の再現性が高い加飾フィルムを提供することを課題とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、最表面に配置される第1の反射防止層と、第1のコレステリック液晶層と、第2のコレステリック液晶層と、第1の反射防止層とは反対側の最表面に配置される第2の反射防止層とをこの順に有し、第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、波長選択反射性を有し、第1のコレステリック液晶層は選択反射波長の右円偏光を反射し、第2のコレステリック液晶層は第1のコレステリック液晶層と同じ選択反射波長の左円偏光を反射することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 最表面に配置される第1の反射防止層と、
第1のコレステリック液晶層と、
第2のコレステリック液晶層と、
第1の反射防止層とは反対側の最表面に配置される第2の反射防止層とをこの順に有し、
第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、波長選択反射性を有し、
第1のコレステリック液晶層は選択反射波長の右円偏光を反射し、
第2のコレステリック液晶層は第1のコレステリック液晶層と同じ選択反射波長の左円偏光を反射する加飾フィルム。
(2) 第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層の厚みが、選択反射波長の5倍以上である(1)に記載の加飾フィルム。
(3) 第1の反射防止層および第2の反射防止層はそれぞれ、可視光の鏡面反射率が5%以下である(1)または(2)に記載の加飾フィルム。
(4) 第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、選択反射波長が異なる2以上の反射層を有する(1)〜(3)のいずれかに記載の加飾フィルム。
(5) 第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層がそれぞれ、選択反射波長が異なる2以上の反射領域を有し、
面方向に垂直な方向から見た際の、第1のコレステリック液晶層の反射領域の形成パターンと、第2のコレステリック液晶層の反射領域の形成パターンとが等しく、
かつ、面方向の同じ位置の第1のコレステリック液晶層の反射領域と、第2のコレステリック液晶層の反射領域との選択反射波長が同じである(1)〜(4)のいずれかに記載の加飾フィルム。
本発明によれば、金属調の光沢の再現性が高い加飾フィルムを提供することができる。
本発明の加飾フィルムの一例を模式的に示す断面図である。 本発明の加飾フィルムの他の一例を模式的に示す断面図である。 周波数と反射率との関係を示すグラフである。
以下、本発明の加飾フィルムについて詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、「直交」および「平行」とは、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、「直交」および「平行」とは、厳密な直交あるいは平行に対して±10°未満の範囲内であることなどを意味し、厳密な直交あるいは平行に対しての誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
また、「直交」および「平行」以外で表される角度、例えば、15°や45°等の具体的な角度についても、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、本発明においては、角度は、具体的に示された厳密な角度に対して、±5°未満であることなどを意味し、示された厳密な角度に対する誤差は、±3°以下であるのが好ましく、±1°以下であるのが好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレートのいずれか一方または双方」の意味で使用される。
本明細書において、「同じ」、「同一」または「等しい」などというとき、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。また、本明細書において、「全部」、「いずれも」または「全面」などというとき、100%である場合のほか、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含み、例えば99%以上、95%以上、または90%以上である場合を含むものとする。
可視光は電磁波のうち、ヒトの目で見える波長の光であり、380nm〜780nmの波長域の光を示す。非可視光は、380nm未満の波長域または780nmを超える波長域の光である。
またこれに限定されるものではないが、可視光のうち、420nm〜490nmの波長域の光は、青色光であり、495nm〜570nmの波長域の光は、緑色光であり、620nm〜750nmの波長域の光は、赤色光である。
赤外光のうち、近赤外光は780nm〜2500nmの波長域の電磁波である。紫外光は波長10〜380nmの範囲の光である。
本明細書において、選択反射波長とは、対象となる物(部材)における透過率の極小値をTmin(%)とした場合、下記の式で表される半値透過率:T1/2(%)を示す2つの波長の平均値のことを言う。
半値透過率を求める式: T1/2=100−(100−Tmin)÷2
本明細書において、「ヘイズ」は、日本電色工業株式会社製のヘーズメーターNDH−2000を用いて測定される値を意味する。
理論上は、ヘイズは、以下式で表される値を意味する。
(380〜780nmの自然光の散乱透過率)/(380〜780nmの自然光の散乱透過率+自然光の直透過率)×100%
散乱透過率は分光光度計と積分球ユニットを用いて、得られる全方位透過率から直透過率を差し引いて算出することができる値である。直透過率は、積分球ユニットを用いて測定した値に基づく場合、0°での透過率である。つまり、ヘイズが低いということは、全透過光量のうち、直透過光量が多いことを意味する。
屈折率は、波長589.3nmの光に対する屈折率である。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は、各々、波長λにおける面内のレターデーション、および、厚さ方向のレターデーションを表す。特に記載がないときは、波長λは、550nmとする。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は、AxoScan OPMF−1(オプトサイエンス社製)において、波長λで測定した値である。AxoScanにて平均屈折率((Nx+Ny+Nz)/3)と膜厚(d(μm))を入力することにより、
遅相軸方向(°)
Re(λ)=R0(λ)
Rth(λ)=((Nx+Ny)/2−Nz)×d
が算出される。
なお、R0(λ)は、AxoScanで算出される数値として表示されるものであるが、Re(λ)を意味している。
本明細書において、屈折率Nx、Ny、Nzは、アッベ屈折計(NAR−4T、アタゴ(株)製)を使用し、光源にナトリウムランプ(λ=589nm)を用いて測定する。また波長依存性を測定する場合は、多波長アッベ屈折計DR−M2(アタゴ(株)製)にて、干渉フィルタとの組み合わせで測定できる。
また、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することもできる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
本発明の加飾フィルムは、
最表面に配置される第1の反射防止層と、
第1のコレステリック液晶層と、
第2のコレステリック液晶層と、
第1の反射防止層とは反対側の最表面に配置される第2の反射防止層とをこの順に有し、
第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、波長選択反射性を有し、
第1のコレステリック液晶層は選択反射波長の右円偏光を反射し、
第2のコレステリック液晶層は第1のコレステリック液晶層と同じ選択反射波長の左円偏光を反射する加飾フィルムである。
<加飾フィルム>
以下に、本発明の加飾フィルムの好適な実施態様の一例について図面を参照して説明する。
図1に、本発明の加飾フィルムの一例の模式的な断面図を示す。
なお、本発明における図は模式図であり、各層の厚みの関係や位置関係などは必ずしも実際のものとは一致しない。以下の図も同様である。
図1に示すように、加飾フィルム10aは、第1の反射防止層16aと、粘着層18と、基材フィルム14と、第1のコレステリック液晶層12rと、粘着層18と、第2のコレステリック液晶層12lと、基材フィルム14と、粘着層18と、第2の反射防止層16bとをこの順に有する。
(コレステリック液晶層)
第1のコレステリック液晶層12rは、495nm〜570nmの波長域の光(すなわち、緑色光)の右円偏光を反射し、緑色光の左円偏光および他の波長域の光を透過する。
また、第2のコレステリック液晶層12lは、緑色光の左円偏光を反射し、緑色光の右円偏光および他の波長域の光を透過する。
第1のコレステリック液晶層12rおよび第2のコレステリック液晶層12lはそれぞれ、コレステリック液晶相を固定してなるものであり、特定の波長域の一方の方向の円偏光に対して波長選択反射性を有する。すなわち、第1のコレステリック液晶層12rと第2のコレステリック液晶層12lとは、選択反射波長が同じで、偏光方向が異なる光を反射する。
ここで、本発明において、第1のコレステリック液晶層12rの選択反射波長と、第2のコレステリック液晶層12lの選択反射波長とが同じであるとは、第1のコレステリック液晶層12rの選択反射波長と、第2のコレステリック液晶層12lの選択反射波長の差が25nm以内であることを意味する。また、第1のコレステリック液晶層12rの選択反射波長と、第2のコレステリック液晶層12lの選択反射波長の差は20nm以内であるのが好ましく、15nm以内であるのがより好ましい。
なお、図1に示す例では、第1のコレステリック液晶層12rおよび第2のコレステリック液晶層12lの選択反射波長は、495nm〜570nmの波長域(緑色光)としたが、これに限定はされず、可視光(380〜780nm程度)および近赤外光(780〜2000nm程度)のいずれの範囲にも設定することが可能である。例えば、第1のコレステリック液晶層12rおよび第2のコレステリック液晶層12lの選択反射波長は、620nm〜750nmの波長域(すなわち、赤色光)であってもよいし、420nm〜490nmの波長域(すなわち、青色光)であってもよい。
第1のコレステリック液晶層12rおよび第2のコレステリック液晶層12lは、反射光の偏光方向が異なる以外は同様の構成を有するので、以下においては、まとめてコレステリック液晶層として説明を行なう。
コレステリック液晶相の選択反射波長λは、コレステリック液晶相における螺旋構造のピッチP(=螺旋の周期)に依存し、コレステリック液晶相の平均屈折率nとλ=n×Pの関係に従う。そのため、この螺旋構造のピッチを調節することによって、選択反射波長を調節することができる。コレステリック液晶相のピッチは、重合性液晶化合物と共に用いるキラル剤の種類、またはその添加濃度に依存するため、これらを調節することによって所望のピッチを得ることができる。
また、選択反射を示す選択反射帯域(円偏光反射帯域)の半値幅Δλ(nm)は、コレステリック液晶相の屈折率異方性Δnと螺旋のピッチPとに依存し、Δλ=Δn×Pの関係に従う。そのため、選択反射帯域の幅の制御は、Δnを調節して行うことができる。Δnは、コレステリック液晶相を形成する液晶化合物の種類およびその混合比率、ならびに、配向固定時の温度により調節できる。なお、コレステリック液晶相における反射率はΔnに依存することも知られており、同程度の反射率を得る場合に、Δnが大きいほど、螺旋ピッチの数を少なく、すなわち膜厚を薄く、することができる。
螺旋のセンスおよびピッチの測定法については「液晶化学実験入門」日本液晶学会編 シグマ出版2007年出版、46頁、および「液晶便覧」液晶便覧編集委員会 丸善 196頁に記載の方法を用いることができる。
コレステリック液晶相の反射光は円偏光である。反射光が右円偏光であるか左円偏光であるかは、コレステリック液晶相は螺旋の捩れ方向による。コレステリック液晶相による円偏光の選択反射は、コレステリック液晶相の螺旋の捩れ方向が右の場合は右円偏光を反射し、螺旋の捩れ方向が左の場合は左円偏光を反射する。
従って、加飾フィルム10aにおいて、第1のコレステリック液晶層12r、ならびに、後述する図2の赤色右円偏光反射層22rRおよび緑色右円偏光反射層22rGは、右捩れのコレステリック液晶相を固定してなる層である。また、第2のコレステリック液晶層12l、ならびに、後述する図2の赤色左円偏光反射層22lRおよび緑色左円偏光反射層22lGは、左捩れのコレステリック液晶相を固定してなる層である。
なお、コレステリック液晶相の旋回の方向は、反射領域を形成する液晶化合物の種類または添加されるキラル剤の種類によって調節できる。
なお、コレステリック液晶層は、1層からなるものでも、多層構成でもよい。
反射する光の波長領域を広くするには、選択反射波長λをずらした層を順次積層することで実現することができる。また、ピッチグラジエント法と呼ばれる層内の螺旋ピッチを段階的に変化させる方法で、波長範囲を広げる技術も知られており、具体的にはNature 378、467−469(1995)、特開平6−281814号公報、および、特許4990426号公報に記載の方法などが挙げられる。
コレステリック液晶層の厚みには限定はないが、コレステリック液晶層による反射率をより高くするために、選択反射波長の5倍以上とするのが好ましく、10倍以上がより好ましい。
コレステリック液晶層の厚みを上記範囲とすることで、コレステリック液晶層による選択反射波長における反射率を高くすることができる。反射率としては、第1のコレステリック液晶層と第2のコレステリック液晶層との合計での選択反射波長の反射率が90%以上となるのが好ましい。
(基材フィルム)
基材フィルム14は、コレステリック液晶層を支持する支持体である。
基材フィルムとしては透明性を有し、支持性を有するフィルムであれば限定はなく、光学フィルムに用いられる種々の公知の基材フィルムが利用可能である。例えば、基材フィルムとしては、PETフィルム、TACフィルム、アクリル系樹脂フィルム等が挙げられる。
基材フィルムの厚みには限定はないが、透明性および支持性の観点から、20μm以上200μm以下が好ましく、30μm以上150μm以下がより好ましい。
(反射防止層)
第1の反射防止層16aおよび第2の反射防止層16bは、加飾フィルム10aの最表面に積層され、加飾フィルム10aと外部との界面での反射を抑制するものである。
なお、第1の反射防止層16aおよび第2の反射防止層16bは、配置位置が異なるのみで同じ構成を有するので、以下の説明においてはまとめて反射防止層として説明をおこなう。
反射防止層は、光学フィルムで用いられる従来公知の反射防止層が各種利用可能である。
例えば、微細な表面凹凸を形成した膜のほか、高屈折率層と低屈折率層を組み合わせた2層膜の構成、中屈折率層、高屈折率層、および低屈折率層を順次積層した3層膜構成の膜などが挙げられる。
構成例としては、下側から順に、高屈折率層/低屈折率層の2層のものや、屈折率の異なる3層を、中屈折率層(下層よりも屈折率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層されているもの等があり、更に多くの反射防止層を積層するものも提案されている。中でも、耐久性、光学特性、コストや生産性等から、ハードコート層上に、中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層の順に有することが好ましく、例えば、特開平8−122504号公報、特開平8−110401号公報、特開平10−300902号公報、特開2002−243906号公報、特開2000−111706号公報等に記載の構成が挙げられる。また、膜厚変動に対するロバスト性に優れる3層構成の反射防止フィルムは特開2008−262187号公報に記載されている。また、各層に他の機能を付与させてもよく、例えば、防汚性の低屈折率層、帯電防止性の高屈折率層、帯電防止性のハードコート層、防眩性のハードコート層としたもの(例、特開平10−206603号公報、特開2002−243906号公報、特開2007−264113号公報等)等が挙げられる。
反射防止層を構成する無機材料としては、SiO2、SiO、ZrO2、TiO2、TiO、Ti23、Ti25、Al23、Ta25、CeO2、MgO、Y23、SnO2、MgF2、WO3等が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。これらの中でも、SiO2、ZrO2、TiO2およびTa25は、低温で真空蒸着が可能であり、プラスチック基板の表面にも膜を形成可能であるので好ましい。
無機材料で形成される多層膜としては、基板側からZrO2層とSiO2層の合計光学的膜厚がλ/4、ZrO2層の光学的膜厚がλ/4、最表層のSiO2層の光学的膜厚がλ/4の、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に成膜する積層構造が例示される。ここで、λは設計波長であり、通常520nmが用いられる。最表層は、屈折率が低く、かつ反射防止層に機械的強度を付与できることからSiO2とすることが好ましい。
無機材料で反射防止層を形成する場合、成膜方法は例えば真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法、飽和溶液中での化学反応により析出させる方法等を採用することができる。
低屈折率層に用いる有機材料としては、例えばFFP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等を挙げることができ、また特開2007−298974号公報に記載の含フッ素硬化性樹脂と無機微粒子を含有する組成物や、特開2002−317152号公報、特開2003−202406号公報、および特開2003−292831号公報に記載の中空シリカ微粒子含有低屈折率コーティング組成物を好適に用いることができる。成膜方法は、真空蒸着法の他、スピンコート法、ディップコート法、グラビアコート法などの量産性に優れた塗装方法で成膜することができる。
低屈折率層は、屈折率が1.30〜1.51であることが好ましい。1.30〜1.46であることが好ましく、1.32〜1.38が更に好ましい。
中屈折率層、高屈折率層に用いる有機材料としては、芳香環を含む電離放射線硬化性化合物、フッ素以外のハロゲン化元素(例えば、Br,I,Cl等)を含む電離放射線硬化性化合物、S,N,P等の原子を含む電離放射線硬化性化合物などの架橋または重合反応で得られるバインダー、およびそれに添加するTiO2を主成分とする無機粒子をあげることができる。具体的には特開2008−262187号公報の段落番号[0074]〜[0094]に記載のものが例示できる。
高屈折率層の屈折率は、1.65〜2.20であることが好ましく、1.70〜1.80であることがより好ましい。中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整される。中屈折率層の屈折率は、1.55〜1.65であることが好ましく、1.58〜1.63であることが更に好ましい。
反射防止層の膜厚は、特に限定されるものではないが、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましく、2〜4μmが特に好ましい。
また、反射防止層は、単体での可視光の鏡面反射率が5%以下が好ましく3%以下がより好ましい。
鏡面反射率は、反射防止層単体(反射防止フィルム)の裏面をサンドペーパーで粗面化した後に黒色インクで処理し、裏面反射をなくした状態で、表面側を、分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、380〜780nmの波長領域において、入射角5°における鏡面分光反射率を測定しすることで得られる。結果には450〜650nmの鏡面反射率の算術平均値を用いた。
(粘着層)
粘着層18は、第1のコレステリック液晶層12rと第2のコレステリック液晶層12lと間に配置され、第1のコレステリック液晶層12rと第2のコレステリック液晶層12lとを貼り合わせるものである。また、粘着層18は、第1の反射防止層16aと基材フィルム14との間に配置され、第1の反射防止層16aと基材フィルム14とを貼り合わせるものである。また、粘着層18は、第2の反射防止層16bと基材フィルム14との間に配置され、第2の反射防止層16bと基材フィルム14とを貼り合わせるものである。
粘着層18は、対象となる層(シート状物)を貼り合わせられる物であれば、公知の各種の材料からなるものが利用可能である。粘着層18としては限定はない。例えば、粘着層18は貼り合わせる際には流動性を有し、その後、固体になる、接着剤からなる層でもよい。あるいは、粘着層18は貼り合わせる際にゲル状(ゴム状)の柔らかい固体で、その後もゲル状の状態が変化しない、粘着剤からなる層でもよい。あるいは、粘着層18は接着剤と粘着剤との両方の特徴を持った材料からなる層でもよい。従って、粘着層18は、光学透明接着剤(OCA(Optical Clear Adhesive))、光学透明両面テープ、紫外線硬化型樹脂等、シート状物の貼り合わせに用いられる公知のものを用いればよい。
前述のとおり、コレステリック液晶相を固定してなる層を用いる加飾フィルムにおいて、金属調の光沢の再現性を向上させる検討は十分になされていなかった。
これに対して、本発明者らの検討の結果、第1の反射防止層と、第1のコレステリック液晶層と、第2のコレステリック液晶層と、第2の反射防止層とをこの順に有し、第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、波長選択反射性を有し、第1のコレステリック液晶層は選択反射波長の右円偏光を反射し、第2のコレステリック液晶層は第1のコレステリック液晶層と同じ選択反射波長の左円偏光を反射する構成とすることで、金属調の光沢の再現性を向上できることがわかった。
コレステリック液晶層は、液晶を微細な螺旋構造に配列することで特定の波長を選択的に反射する。そのため、コレステリック液晶層により選択的に反射された光は指向性が高い。また、選択反射波長が同じで右円偏光を反射するコレステリック液晶層と左円偏光を反射するコレステリック液晶層とを積層することで、選択反射波長の光の反射率を高くすることができる。
さらに、加飾フィルムの両面の最表面に反射防止層を配置することで、加飾フィルムと他の部材あるいは空気との界面での反射を抑制できる。これにより、選択反射波長における反射率とその他の波長における反射率との差を大きくできコントラスト比を高くできる。また、界面で反射される光は拡散され指向性が低い。そのため、加飾フィルムの最表面に反射防止層を配置して最表面での反射を抑制することで、加飾フィルムによる反射光全体に対する拡散光の割合を低減して、反射光の指向性をより高くすることができる。
ここで、加飾フィルムの視認側の最表面に反射防止層を配置するのみでなく、視認側の反対側の最表面(以下、裏面ともいう)に反射防止層を配置することで、視認側から加飾フィルムに入射し、加飾フィルムの裏面側の界面で反射する光も低減することができる。これにより、選択反射波長における反射率とその他の波長における反射率との差を大きくできコントラスト比を高くできる。また、加飾フィルムによる反射光全体に対する拡散光の割合を低減して、反射光の指向性をより高くすることができる。
このように、本発明の加飾フィルムは、選択反射波長における反射率を高くし、選択反射波長における反射率とその他の波長における反射率との差(コントラスト比)を大きくし、反射光全体に対する拡散光の割合を低減して、反射光の指向性を高くすることで、金属調の光沢の再現性を向上することができる。
なお、本発明の加飾フィルムは、第1の反射防止層16a側を視認側としてもよく、第2の反射防止層16b側を視認側としてもよい。
ここで、図1に示す例では、第1のコレステリック液晶層12rおよび第2のコレステリック液晶層12lはそれぞれ、選択反射波長の右円偏光または左円偏光を反射する1層のコレステリック液晶層からなる構成としたがこれに限定はされない。第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、選択反射波長が異なる2以上の層からなる構成としてもよい。
図2に示す加飾フィルム10bは、第1の反射防止層16aと、粘着層18と、基材フィルム14と、第1のコレステリック液晶層20rと、粘着層18と、第2のコレステリック液晶層20lと、基材フィルム14と、粘着層18と、第2の反射防止層16bとをこの順に有する。
第1のコレステリック液晶層20rは、赤色光の右円偏光を反射し、赤色光の左円偏光および他の波長域の光を透過する赤色右円偏光反射層22rRと、緑色光の右円偏光を反射し、緑色光の左円偏光および他の波長域の光を透過する緑色右円偏光反射層22rGの2層が積層された構成を有する。
また、第2のコレステリック液晶層20lは、赤色光の左円偏光を反射し、赤色光の右円偏光および他の波長域の光を透過する赤色左円偏光反射層22lRと、緑色光の左円偏光を反射し、緑色光の右円偏光および他の波長域の光を透過する緑色左円偏光反射層22lGの2層が積層された構成を有する。
このように、第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層を選択反射波長の異なる反射層を2層以上積層した構成とすることで、白色光を含む種々の色を再現することができる。
例えば、コレステリック液晶層が赤色光を反射する反射層と緑色光を反射する反射層の2層からなる場合には、加飾フィルムは、黄色(金色)の金属調の光沢を再現することができる。また、コレステリック液晶層が赤色光を反射する反射層と緑色光を反射する反射層と青色光を反射する反射層との3層からなる場合には、白色(銀色)の金属調を再現することができる。
また、図1に示す例においては、1層のコレステリック液晶層の全面で同じ選択反射波長の光を反射する構成としたがこれに限定はされず、コレステリック液晶層は選択反射波長が異なる2以上の反射領域を有していてもよい。
具体的には、第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層が選択反射波長が異なる2以上の反射領域を有し、面方向に垂直な方向から見た際の、第1のコレステリック液晶層の反射領域の形成パターンと、第2のコレステリック液晶層の反射領域の形成パターンとが等しく、かつ、面方向の同じ位置の第1のコレステリック液晶層の反射領域と、第2のコレステリック液晶層の反射領域との選択反射波長が同じである構成としてもよい。
例えば、面方向から垂直な方向から見た際に、第1のコレステリック液晶層の中央から半分の領域の一方を、赤色の右円偏光を選択反射波長とする反射領域とし、他方の領域を緑色の右円偏光を選択反射波長とする反射領域とし、第2のコレステリック液晶層の中央から半分の領域の一方を、赤色の左円偏光を選択反射波長とする反射領域とし、他方の領域を緑色の左円偏光を選択反射波長とする反射領域としてもより。これにより、赤色の金属調の光沢を持つ領域と緑色の金属調の光沢を持つ領域とを有する加飾フィルムとすることができる。
また、図1に示す例においては、第1のコレステリック液晶層12rを支持する基材フィルム14および第2のコレステリック液晶層12lを支持する基材フィルム14を有する構成としたが、これに限定はされず、基材フィルム14を有さない構成としてもよい。
また、図1に示す例においては、第1のコレステリック液晶層12rと第2のコレステリック液晶層12lとは粘着層により接着される構成としたが、これに限定はされない。例えば、第1のコレステリック液晶層12rが積層された基材フィルム14と、第2のコレステリック液晶層12lが積層された基材フィルム14とが、基材フィルム14同士が接着される構成としてもよい。あるいは、基材フィルムの一方の面に第1のコレステリック液晶層12rが積層され、他方の面に第2のコレステリック液晶層が積層される構成としてもよい。
また、図1に示す例においては、第1の反射防止層16aは、第1のコレステリック液晶層12rが積層された基材フィルム14に粘着層18を介して積層され、第2の反射防止層16bは、第2のコレステリック液晶層12lが積層された基材フィルム14に粘着層18を介して積層される構成としたが、これに限定はされない。
第1の反射防止層16aは、粘着層18を介して第1のコレステリック液晶層12rに積層され、第2の反射防止層16bは、粘着層18を介して第1のコレステリック液晶層12lに積層される構成としてもよい。あるいは、第1の反射防止層16aと第1のコレステリック液晶層12rとが直接積層され、第2の反射防止層16bと第2のコレステリック液晶層12lとが直接積層される構成としてもよい。
また、上述した各例では、コレステリック液晶層(反射層、反射領域)の選択反射波長は、赤色(620nm〜750nmの波長域)、緑色(495nm〜570nmの波長域)、または、青色(420nm〜490nmの波長域)としたが、これに限定はされず、他の波長域を選択反射波長としてもよい。例えば、赤外線を選択反射波長としてもよい。なお、赤外線とは、780nmを超え、1mm以下の波長領域の光であり、中でも、近赤外領域とは、780nmを超え、2000nm以下の波長領域の光である。
(コレステリック液晶層の作製方法)
次に、コレステリック液晶層(反射層、反射領域)について説明する。
コレステリック液晶層は、コレステリック液晶相を固定して得ることができる。コレステリック液晶相を固定した構造は、コレステリック液晶相となっている液晶化合物の配向が保持されている構造であればよく、典型的には、重合性液晶化合物をコレステリック液晶相の配向状態としたうえで、紫外線照射、加熱等によって重合、硬化し、流動性が無い層を形成して、同時に、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることない状態に変化した構造であればよい。なお、コレステリック液晶相を固定した構造においては、コレステリック液晶相の光学的性質が保持されていれば十分であり、液晶化合物はもはや液晶性を示していなくてもよい。例えば、重合性液晶化合物は、硬化反応により高分子量化して、もはや液晶性を失っていてもよい。
コレステリック液晶層の形成に用いる材料としては、液晶化合物を含む液晶組成物などが挙げられる。液晶化合物は重合性液晶化合物であることが好ましい。
重合性液晶化合物を含む液晶組成物はさらに界面活性剤、キラル剤、重合開始剤等を含んでいてもよい。
−−重合性液晶化合物−−
重合性液晶化合物は、棒状液晶化合物であっても、円盤状液晶化合物であってもよいが、棒状液晶化合物であることが好ましい。
コレステリック液晶層を形成する棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
重合性液晶化合物は、重合性基を液晶化合物に導入することで得られる。重合性基の例には、不飽和重合性基、エポキシ基、およびアジリジニル基が含まれ、不飽和重合性基が好ましく、エチレン性不飽和重合性基が特に好ましい。重合性基は種々の方法で、液晶化合物の分子中に導入できる。重合性液晶化合物が有する重合性基の個数は、好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜3個である。重合性液晶化合物の例は、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、同5622648号明細書、同5770107号明細書、国際公開WO95/22586号公報、同95/24455号公報、同97/00600号公報、同98/23580号公報、同98/52905号公報、特開平1−272551号公報、同6−16616号公報、同7−110469号公報、同11−80081号公報、および特開2001−328973号公報などに記載の化合物が含まれる。2種類以上の重合性液晶化合物を併用してもよい。2種類以上の重合性液晶化合物を併用すると、配向温度を低下させることができる。
重合性液晶化合物の具体例としては、下記式(1)〜(11)に示す化合物が挙げられる。
[化合物(11)において、X1は2〜5(整数)である。]
また、上記以外の重合性液晶化合物としては、特開昭57−165480号公報に開示されているようなコレステリック相を有する環式オルガノポリシロキサン化合物等を用いることができる。さらに、前述の高分子液晶化合物としては、液晶を呈するメソゲン基を主鎖、側鎖、あるいは主鎖および側鎖の両方の位置に導入した高分子、コレステリル基を側鎖に導入した高分子コレステリック液晶、特開平9−133810号公報に開示されているような液晶性高分子、特開平11−293252号公報に開示されているような液晶性高分子等を用いることができる。
また、液晶組成物中の重合性液晶化合物の添加量は、液晶組成物の固形分質量(溶媒を除いた質量)に対して、75〜99.9質量%であることが好ましく、80〜99質量%であることがより好ましく、85〜90質量%であることが特に好ましい。
−−キラル剤(光学活性化合物)−−
キラル剤はコレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋の捩れ方向または螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に制限はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN(twisted nematic)、STN(Super-twisted nematic)用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が含まれる。キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤と液晶化合物とがいずれも重合性基を有する場合は、重合性キラル剤と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性キラル剤が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基またはアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
なお、後述するように、コレステリック液晶層を製造する際に、光照射によってコレステリック液晶相の螺旋ピッチの大きさを制御する場合、光に感応しコレステリック液晶相の螺旋ピッチを変化させ得るキラル剤(以後、感光性キラル剤とも称する)を用いることが好ましい。
感光性キラル剤とは、光を吸収することにより構造が変化し、コレステリック液晶相の螺旋ピッチを変化させ得る化合物である。このような化合物としては、光異性化反応、光二量化反応、および、光分解反応の少なくとも1つを起こす化合物が好ましい。
光異性化反応を起こす化合物とは、光の作用で立体異性化または構造異性化を起こす化合物をいう。光異性化化合物としては、例えば、アゾベンゼン化合物、および、スピロピラン化合物などが挙げられる。
また、光二量化反応を起こす化合物とは、光の照射によって、二つの基の間に付加反応を起こして環化する化合物をいう。光二量化化合物としては、例えば、桂皮酸誘導体、クマリン誘導体、カルコン誘導体、および、ベンゾフェノン誘導体などが挙げられる。
上記感光性キラル剤としては、以下の一般式(I)で表されるキラル剤が好ましく挙げられる。このキラル剤は、光照射時の光量に応じてコレステリック液晶相の螺旋ピッチ(捻れ力、螺旋の捻れ角)などの配向構造を変化させ得る。
一般式(I)中、Ar1とAr2は、アリール基または複素芳香環基を表す。
Ar1とAr2で表されるアリール基は、置換基を有していてもよく、総炭素数6〜40が好ましく、総炭素数6〜30がより好ましい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、シアノ基、または、複素環基が好ましく、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基がより好ましい。
このようなアリール基のうち、下記一般式(III)または(IV)式で表されるアリール基が好ましい。
一般式(III)中のR1および一般式(IV)中のR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、または、シアノ基を表す。なかでも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、または、アシルオキシ基が好ましく、アルコキシ基、ヒドロキシル基、または、アシルオキシ基がより好ましい。
一般式(III)中のL1および一般式(IV)中のL2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、または、ヒドロキシル基を表し、炭素数1〜10のアルコキシ基、または、ヒドロキシル基が好ましい。
lは0、1〜4の整数を表し、0、1が好ましい。mは0、1〜6の整数を表し、0、1が好ましい。l、mが2以上のときは、L1とL2は互いに異なる基を表してもよい。
Ar1とAr2で表される複素芳香環基は、置換基を有していてもよく、総炭素数4〜40が好ましく、総炭素数4〜30がより好ましい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、または、シアノ基が好ましく、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、または、アシルオキシ基がより好ましい。
複素芳香環基としては、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、および、ベンゾフラニル基などが挙げられ、この中でも、ピリジル基、または、ピリミジニル基が好ましい。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶性化合物量の0.01モル%〜200モル%が好ましく、1モル%〜30モル%がより好ましい。
−−重合開始剤−−
液晶組成物が重合性化合物を含む場合は、重合開始剤を含有していることが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜12質量%であることがさらに好ましい。
−−架橋剤−−
液晶組成物は、硬化後の膜強度向上、耐久性向上のため、任意に架橋剤を含有していてもよい。架橋剤としては、紫外線、熱、湿気等で硬化するものが好適に使用できる。
架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のアジリジン化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、ビウレット型イソシアネート等のイソシアネート化合物;オキサゾリン基を側鎖に有するポリオキサゾリン化合物;ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合物などが挙げられる。また、架橋剤の反応性に応じて公知の触媒を用いることができ、膜強度および耐久性向上に加えて生産性を向上させることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤の含有量は、3質量%〜20質量%が好ましく、5質量%〜15質量%がより好ましい。架橋剤の含有量が、3質量%未満であると、架橋密度向上の効果が得られないことがあり、20質量%を超えると、コレステリック液晶層の安定性を低下させてしまうことがある。
−−その他の添加剤−−
液晶組成物中には、必要に応じて、さらに界面活性剤、重合禁止剤、酸化防止剤、水平配向剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、金属酸化物微粒子等を、光学的性能等を低下させない範囲で添加することができる。
液晶組成物は溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アルキルハライド類、アミド類、スルホキシド類、ヘテロ環化合物、炭化水素類、エステル類、エーテル類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境への負荷を考慮した場合にはケトン類が特に好ましい。上述の単官能重合性モノマーなどの上述の成分が溶媒として機能していてもよい。
(加飾フィルムの作製方法)
以下、加飾フィルムの作製方法について説明する。
まず、第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層となる、重合性液晶化合物および感光性キラル剤を含む液晶組成物をそれぞれ調製する。
次に、第1のコレステリック液晶層となる液相組成物を基材フィルム上に塗布して、塗布層を形成する。塗布方法としては、公知の方法を適用できる。また、必要に応じて、液晶組成物を塗布した後、乾燥処理を実施してもよい。
さらに、感光性キラル剤が感光する波長の光を照射する露光装置を用いて、塗布層に露光処理を施し、露光した塗布層を形成する。露光した塗布層は、感光性キラル剤が感光し、その構造が変化する。
さらに、塗布層に対して加熱装置を用いて加熱処理(熟成処理)を施し、加熱した塗布層を形成する。塗布層中においては、液晶化合物が配向して、コレステリック液晶相が形成される。これにより、基材フィルムの上に第1のコレステリック液晶層が形成される。
第2のコレステリック液晶層についても同様に、別の基材フィルム上に液晶組成物を塗布して、塗布層に露光処理および加熱処理を施して第2のコレステリック液晶層を形成する。
その後、基材フィルム上に形成した第1のコレステリック液晶層と、別の基材フィルム上に形成した第2のコレステリック液晶層とを対面させて粘着層を介して接着する。
次に、各基材フィルムのコレステリック液晶層が積層された面の反対側の面それぞれに、粘着層を介して反射防止層を積層して、加飾フィルムが作製される。
なお、上記製造方法の例においては、コレステリック液晶層同士を接着した後に、反射防止層を積層する構成としたが、これに限定はされず、各コレステリック液晶層を形成した後に、反射防止層を積層し、その後、コレステリック液晶層同士を接着する構成としてもよい。
また、上記製造方法の例においては、コレステリック液晶層を基材フィルムに積層したまま各層を積層する構成としたが、これに限定はされず、例えば、第1のコレステリック液晶層と第2のコレステリック液晶層とを接着した後に、基材フィルムを剥離して、第1のコレステリック液晶層および第2のコレステリック液晶層それぞれに反射防止層を積層する構成としてもよい。
あるいは、基材フィルムに各コレステリック液晶層を形成した後に、コレステリック液晶層側に反射防止層を積層して基材フィルムを剥離し、コレステリック液晶層同士を接着する構成としてもよい。
以上、本発明の加飾フィルムについて詳細に説明したが、本発明は上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、使用量、物質量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
実施例1として、図1に示すような構成の加飾フィルム10aを作製した。
(第1のコレステリック液晶層となる液晶組成物の調製)
下記に示す組成物を、25℃に保温された容器中にて、攪拌、溶解させ、第1のコレステリック液晶層となるコレステリック液晶インク液A(液晶組成物)を調製した。
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コレステリック液晶インク液A
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下記の液晶化合物1 0.8g
下記の液晶化合物2 0.2g
下記構造のキラル剤1 55.9mg
下記構造の水平配向剤1 0.2mg
下記構造の水平配向剤2 0.5mg
開始剤:IRGACURE 907 (BASF社製) 40mg
MEK(メチルエチルケトン) 1.6g
シクロヘキサノン 0.1g
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(第2のコレステリック液晶層となる液晶組成物の調製)
下記に示す組成物を、25℃に保温された容器中にて、攪拌、溶解させ、第2のコレステリック液晶層となるコレステリック液晶インク液B(液晶組成物)を調製した。
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コレステリック液晶インク液B
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上記の液晶化合物1 0.8g
上記の液晶化合物2 0.2g
下記構造のキラル剤2 95mg
上記構造の水平配向剤1 0.2mg
上記構造の水平配向剤2 0.5mg
開始剤:IRGACURE 907 (BASF社製) 40mg
MEK(メチルエチルケトン) 1.6g
シクロヘキサノン 0.1g
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(コレステリック液晶層の形成)
基材フィルムとして、厚み100μmの東洋紡(株)社製PET(ポリエチレンテレフタレート、コスモシャインA4100)フィルムを用いて、上記で調製したコレステリック液晶インク液Aを基材フィルム上にワイヤーバーで塗布した。塗布は乾燥後の塗布層の厚みが2〜5μm程度になるように調整して、室温にて行い、塗膜を形成した。
その後、90℃で1分間、防爆送風乾燥機SHH−202(エスペック社製)にて熱処理を実施した。
次に、窒素雰囲気下(酸素濃度500ppm以下)、室温で、加熱処理後の塗布層に一定時間UV照射を行い塗布層を硬化させて第1のコレステリック液晶層を形成した。露光量は200mJ/cmとした。UV照射の光源としては、「EXECURE3000−W」(HOYA CANDEO OPTRONICS(株)社製)を用いた。
形成された第1のコレステリック液晶層は、選択反射波長が513nmで右円偏光を反射するものである。
第2のコレステリック液晶層についても同様に、別の基材フィルム上にコレステリック液晶インク液Bを塗布し、加熱処理およびUV照射を行って第2のコレステリック液晶層を形成した。
形成された第2のコレステリック液晶層は、選択反射波長が513nmで左円偏光を反射するものである。
(反射防止層の貼合)
各基材フィルムの、コレステリック液晶層が形成された面の反対側の面に粘着層(MCS70:株式会社美舘イメージング製)を介して、反射防止層(MTAR−1、株式会社美舘イメージング社製)を貼合した。これにより、第1のコレステリック液晶層、基材フィルム、粘着層および反射防止層が積層された積層体1と、第2のコレステリック液晶層、基材フィルム、粘着層および反射防止層が積層された積層体2とを形成した。
(コレステリック液晶層の貼合)
次に、積層体1の第1のコレステリック液晶層と、積層体2の第2のコレステリック液晶層とを粘着層(MCS70:株式会社美舘イメージング製)を介して接着し、加飾フィルムを作製した。
[実施例2]
コレステリック液晶インク液Aに代えて、下記のコレステリック液晶インク液Cを用いて第1のコレステリック液晶層を形成し、コレステリック液晶インク液Bに代えて下記のコレステリック液晶インク液Dを用いて第2のコレステリック液晶層を形成した以外は、実施例1と同様にして、加飾フィルムを作製した。
コレステリック液晶インク液Cは、キラル剤1の添加量を54.8mgとした以外はコレステリック液晶インク液Aと同様である。形成された第1のコレステリック液晶層は、選択反射波長が542nmで右円偏光を反射するものである。
また、コレステリック液晶インク液Dは、キラル剤2の添加量を92.5mgとした以外はコレステリック液晶インク液Bと同様である。形成された第2のコレステリック液晶層は、選択反射波長が542nmで左円偏光を反射するものである。
[比較例1]
反射防止層を有さない以外は実施例1と同様にして加飾フィルムを作製した。
[比較例2]
第1のコレステリック液晶層側の反射防止層を有さない以外は実施例1と同様にして加飾フィルムを作製した。
[比較例1]
反射防止層を有さない以外は実施例2と同様にして加飾フィルムを作製した。
<評価>
(反射率)
各実施例および比較例で作製した加飾フィルムについて、波長と反射率との関係を測定した。
反射率は、自動絶対反射率測定システムARMN−735(日本分光株式会社製)および紫外可視分光光度計V−670(日本分光株式会社製)を用いて測定した。
選択反射波長での反射率、550〜800nmで最も低い反射率(以下、ベース反射率という)、および、選択反射波長の反射率とベース反射率との反射率差を表1に示す。
また、図3に実施例1の反射率と波長との関係を表すグラフを示す。
(金属調の光沢感)
作製した加飾フィルムを第1のコレステリック液晶層側から観察し金属調の光沢の程度を目視により評価した。
評価は、10人による官能評価で行い、金属調の光沢が強いと評価した人数により評価した。
結果を表1に示す。
表1に示すとおり、本発明の実施例は、比較例に比べて選択反射波長での反射率が高く、かつ、ベース透過率が高くなり、選択反射波長とそれ以外の波長との反射率差および透過率差がより大きくなる。これにより、目視での官能評価のとおり、金属調の光沢感が向上する。
以上の結果より本発明の効果は明らかである。
10a、10b 加飾フィルム
12r、20r 第1のコレステリック液晶層
12l、20l 第2のコレステリック液晶層
14 基材フィルム
16a 第1の反射防止層
16b 第2の反射防止層
18 粘着層
22rR 赤色右円偏光反射層
22rG 緑色右円偏光反射層
22lR 赤色左円偏光反射層
22lG 緑色左円偏光反射層

Claims (5)

  1. 最表面に配置される第1の反射防止層と、
    第1のコレステリック液晶層と、
    第2のコレステリック液晶層と、
    前記第1の反射防止層とは反対側の最表面に配置される第2の反射防止層とをこの順に有し、
    前記第1のコレステリック液晶層および前記第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、波長選択反射性を有し、
    前記第1のコレステリック液晶層は選択反射波長の右円偏光を反射し、
    前記第2のコレステリック液晶層は前記第1のコレステリック液晶層と同じ選択反射波長の左円偏光を反射する加飾フィルム。
  2. 前記第1のコレステリック液晶層および前記第2のコレステリック液晶層の厚みが、前記選択反射波長の5倍以上である請求項1に記載の加飾フィルム。
  3. 前記第1の反射防止層および前記第2の反射防止層はそれぞれ、可視光の鏡面反射率が5%以下である請求項1または2に記載の加飾フィルム。
  4. 前記第1のコレステリック液晶層および前記第2のコレステリック液晶層はそれぞれ、選択反射波長が異なる2以上の反射層を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の加飾フィルム。
  5. 前記第1のコレステリック液晶層および前記第2のコレステリック液晶層がそれぞれ、選択反射波長が異なる2以上の前記反射領域を有し、
    面方向に垂直な方向から見た際の、前記第1のコレステリック液晶層の前記反射領域の形成パターンと、前記第2のコレステリック液晶層の前記反射領域の形成パターンとが等しく、
    かつ、面方向の同じ位置の前記第1のコレステリック液晶層の前記反射領域と、前記第2のコレステリック液晶層の前記反射領域との選択反射波長が同じである請求項1〜4のいずれか一項に記載の加飾フィルム。
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