JP2008309898A - 偽造防止媒体および判別方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より高い偽造防止効果を達成すること。
【解決手段】本発明の偽造防止媒体10は、一方の主面にレリーフ型の回折格子が形成された回折格子形成層2と、ヘリカルピッチが互いに異なりかつ回折格子形成層2と向き合った複数のコレステリック液晶層4および5とを含んだことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、商品券などの有価証券、クレジットカード、およびブランド品や機器部品の偽造を防止するために利用可能な偽造防止技術に関する。
近年、光の干渉を用いて立体画像や特殊な装飾画像を表現することができるホログラムなどの回折格子や光学特性が異なる複数の薄膜を重ねた多層薄膜などのOVD(optical variable device)が偽造防止手段として利用されるようになってきた。OVDは、DOVID(diffractive optical variable imaging device)とも呼ばれており、その特徴の1つに見る角度に応じた色相の変化(カラーシフト)がある。
これらOVDは、高度の製造技術を要すること、独特な視覚効果を有し、一瞥で真偽判定が可能であることなどから、クレジットカード、有価証券または証明書などの偽造防止手段として利用されている。最近では、これら以外にも、OVDは、スポーツ用品、コンピュータ部品をはじめとする電子または電気製品、ソフトウェアが記録された記録媒体などに貼り付けて、その商品が真正品であることを証明する認証シールや、それら商品のパッケージに貼り付けられる封印シールでも広く使われるようになってきた。
このようなOVDの特徴は偽造防止手段としての利用に有利であるが、あるOVDが表示する画像と類似の画像は、市販のOVDを利用して再現することができる。そのため、OVDの偽造防止効果は、必ずしも高いということはできない。
このような問題に対し、ヘリカル構造が異なる複数のコレステリック液晶層を組み合わせることが提案されている。例えば、特許文献1には、選択反射波長が異なる複数のコレステリック液晶層を並べたまたは積層した偽造防止媒体が記載されている。また、特許文献2には、左回りのヘリカル構造を有するコレステリック液晶層と右回りのヘリカル構造を有するコレステリック液晶層とを並べた偽造防止媒体が記載されている。
これら偽造防止媒体は、円偏光子を用いた場合には、偽造品から容易に判別することができる。しかしながら、これらを肉眼で観察した場合には、偽造防止効果はコレステリック液晶のカラーシフト効果しかない。そのため、円偏光子を用いた真偽判定の頻度が少ない用途では、偽造防止効果が不十分となる可能性がある。
特許3652476号公報 特開2000−1071号公報
本発明は、より高い偽造防止効果を達成することにある。
上記課題を解決するための第1の発明は、一方の主面にレリーフ型の回折格子が形成された回折格子形成層と、ヘリカルピッチが互いに異なりかつ回折格子形成層と向き合った複数のコレステリック液晶層とを含んだことを特徴とする偽造防止媒体である。
また、第2の発明は、主面を被覆した光反射性の回折格子効果層をさらに含んだことを特徴とする第1の発明の偽造防止媒体である。
また、第3の発明は、回折格子効果層は、主面の一部のみを被覆したことを特徴とする第2の発明の偽造防止媒体である。
また、第4の発明は、主面の一部の領域のみを被覆した回折格子効果層をさらに含み、複数のコレステリック液晶層の少なくとも1つは、主面の他の領域と向き合っていることを特徴とする第1の発明の偽造防止媒体である。
また、第5の発明は、複数のコレステリック液晶層の少なくとも2つは互いに向き合っていることを特徴とする第1から第4の発明のいずれか1つの偽造防止媒体である。
また、第6の発明は、複数のコレステリック液晶層の少なくとも1つと回折格子形成層との間に介在し、回折格子形成層の一部のみと向き合った光吸収層をさらに含んだことを特徴とする第1から第4の発明のいずれか1つの偽造防止媒体である。
また、第7の発明は、複数のコレステリック液晶層と回折格子形成層との積層体と向き合った光吸収層をさらに含んだことを特徴とする第1から第4の発明のいずれか1つの偽造防止媒体である。
また、第8の発明は、真正であるか否かが未知の物品を検証具を用いて真正品と非真正品との間で判別する方法であって、真正品は、第1から第7の発明のいずれか1つの偽造防止媒体を支持した物品であって、複数のコレステリック液晶層の少なくとも2つは前記回折格子形成層の異なる領域と向き合っており、検証具は円偏光子であり、検証具を照明して真正であるか否かが未知の物品に円偏光を照射したときに真正であるか否かが未知の物品からの反射光のうち検証具を透過する光が表示する画像と、真正であるか否かが未知の物品に自然光を照射したときに真正であるか否かが未知の物品からの反射光が表示する画像とで、コントラスト比が異なる複数の領域を、真正であるか否かが未知の物品が含んでいない場合には、真正であるか未知の物品は非真正品であると判断することを特徴とする判別方法である。
本発明によれば、より高い偽造防止効果を達成することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する記載は省略する。
図1は、本発明の第1実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示す偽造防止媒体のII−II線に沿った断面図である。この偽造防止媒体10は、真正品であることが確認されるべき物品に支持させる。
この偽造防止媒体10は、図2に示す基材1を含んでいる。基材1は、透明性が高く、コーティングや蒸着加工などの加工に耐え得る素材を含んだ材料からなる。基材1の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)などの高分子材料を使用することができる。
基材1の一方の主面上には、回折格子形成層2が全体にわたって形成されている。回折格子形成層2には、ホログラムなどのレリーフ型の回折格子が形成されている。回折格子は、光の干渉を利用して、例えば、立体画像、カラーシフトを生じる像、独特の光輝感を有する像を表示することができる。
回折格子形成層2は、例えば、基材1の一方の主面上に熱可塑性樹脂層を形成し、この熱可塑性樹脂層に、微細な凹凸を有する原版を加熱しながら押し当てることにより得られる。あるいは、回折格子形成層2は、基材1の一方の主面上に熱硬化性または光硬化性樹脂を含有した塗膜を形成し、この塗膜を基材1と原版とで挟持し、この状態で樹脂を熱または光硬化させることにより得られる。
回折格子形成層2上には、回折格子効果層3が形成されている。回折格子効果層3は、回折格子の回折効率を高める役割を果たす。回折格子効果層3の材料としては、例えば、反射率の高いAl、Sn、Cr、Ni、Cu、Auなどの金属材料や、TiOのような高屈折率の金属酸化物を用いることができるが、光反射性が得られれば特に限定されない。回折格子効果層3は、例えば、回折格子効果層3が金属反射層である場合には、蒸着によって形成することができる。
基材1の回折格子形成層2が形成された面と反対側の主面上には、複数,ここでは2つ,のコレステリック液晶層4および5が、光吸収層6を介して形成されている。この偽造防止媒体10において、コレステリック液晶層4は「T」の像を形成し、コレステリック液晶層5は「P」の像を形成している。
ここで、コレステリック液晶について説明する。
コレステリック液晶は、複数の分子層からなる。コレステリック液晶の分子の配向方向は、各々の分子層においては一定であるが、隣り合う分子層間でわずかに異なっている。このようにして、コレステリック液晶において、液晶分子は、右まわりまたは左まわりのヘリカル構造を形成している。
コレステリック液晶は、そのヘリカルピッチに対応した波長の光を反射する性質を持つ。この性質は選択反射性と呼ばれている。そして、白色光のもとで視点位置を変えてコレステリック液晶を観察すると、見かけ上のヘリカルピッチが変化するため、美しいカラーシフトが生じる。
また、コレステリック液晶は、そのヘリカル構造の捩じれ方向と同じ方向に回転する偏光面を有する円偏光を、偏光面の捩じれ方向を維持したまま反射し、偏光面の回転方向が逆向きの円偏光を透過させる。この性質は、円偏光選択性と呼ばれている。
すなわち、コレステリック液晶は、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光又は左円偏光に対して最大の反射率を示す。そして、この反射率は、円偏光の波長がヘリカルピッチに対応した波長からずれるのに応じて小さくなる。
この偽造防止媒体10では、コレステリック液晶層4が含んだ分子は、捩じれ方向が右回りであり、ピッチが280nm,緑色の色相に対応,のヘリカル構造を形成している。そして、コレステリック液晶層5が含んだ分子は、捩じれ方向が右回りであり、ピッチが約360nm,赤色の色相に対応,のヘリカル構造を形成している。ちなみに、プレーナーの選択反射の式によると、2P・sinθ=nλ(ここで、P:コレステリック液晶のヘリカルピッチ、λ:反射光の波長、θ:光の入射角度)となり、コレステリック液晶に対して垂直に白色光が入射した場合、コレステリック液晶のヘリカルピッチの2倍の波長の光が垂直に反射される。
コレステリック液晶層4および5は、コレステリック構造を有する化合物を含んだ材料、またはネマチック液晶にカイラル剤を添加してコレステリック構造をもたせたものを含んだ材料から製造することができる。コレステリック液晶は、例えば、ネマチック液晶に添加するカイラル剤の量や種類を変化させることで、ヘリカルピッチや偏光面の捩じれ方向を変えることができる。液晶分子の両末端に、例えば、アクリル基のような重合基を導入することもできる。そのような液晶材料は、液晶分子の配向を完了させた後、その配向を固定することができ、有用である。コレステリック液晶層4および5の形成方法は後述する。
光吸収層6は、基材1とコレステリック液晶層4および5との間に介在している。光吸収層6は、コレステリック液晶層4および5の選択反射による視覚効果を高める役割を果たす。すなわち、光吸収層6は、コレステリック液晶層4または5を透過した光が基材1上で反射・散乱し、コレステリック液晶が選択反射した光に混ざりあうことを、その光を吸収することによって防ぐ働きを持つ。
光吸収層6の材料としては、光を透過し難くかつ吸収しやすい材料,例えば、黒色インクまたは黒色に近い色のインク,を用いることができる。また、偽造防止媒体10のデザインや視認性を考慮して、赤色などの色相を呈する材料を使用することもできる。
光吸収層6は、例えば、基材1の回折格子形成層2が形成された面と反対側の主面上の所定の位置に上述の材料を印刷することで形成される。
コレステリック液晶層4および5は、例えば、以下のように形成する。まず、液晶材料を有機溶剤に溶解させた塗工液を光吸収層6上に塗布する。次に、その塗膜を乾燥し、液晶分子を配向させた後、紫外線照射を行って固定化して、コレステリック液晶層4または5を得ることができる。
以下、この偽造防止媒体10のうち、コレステリック液晶層4およびこれと向き合った部分からなる領域を第1光反射領域11と呼び、コレステリック液晶層5およびこれと向き合った部分からなる領域を第1光反射領域12と呼び、さらにその他の部分を第3光反射領域13と呼ぶ。
次に、偽造防止媒体10に自然光を照射して、これを肉眼で観察した場合に見える画像について説明する。
まず、第1光反射領域11による光反射について説明する。なお、ここでは、一例として、以下、偽造防止媒体10を略垂直方向から照射し、その各領域を略垂直方向から観察した場合を説明する。
コレステリック液晶層4は、照射された自然光のうち、ヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光,すなわち、緑色の右円偏光,を反射する。一方、コレステリック液晶層4を透過した光は、光吸収層6によって吸収される。したがって、第1光反射領域11は、コレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する緑色の画像を表示する。
次に、第2光反射領域12による光反射について説明する。
コレステリック液晶層5は、照射された自然光のうち、ヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光,すなわち、赤色の右円偏光,を反射する。一方、コレステリック液晶層5を透過した光は、光吸収層6によって吸収される。したがって、第2光反射領域12は、コレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する赤色の画像を表示する。
次に、第3光反射領域13による光反射について説明する。
基材1に入射した自然光は、基材1を透過する。この透過光は、回折格子形成層2に入射する。
回折格子形成層2に入射した光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射される。この界面には回折格子が設けられているので、先の反射光の少なくとも一部は回折光である。この回折光を含んだ反射光は、回折格子形成層2および基材1を透過する。観察者は、この透過光を見ることで、回折格子の視覚効果を知覚する。したがって、第3光反射領域13は、回折格子の視覚効果を有する画像を表示する。
このように、第1光反射領域11と第2光反射領域12と第3光反射領域13とは、異なる視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を肉眼で観察した場合、これら領域11〜13の各々は、別の領域からの判別が可能な可視像を形成している。なお、第1光反射領域11および第2光反射領域12では、自然光のうちヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光のみが反射され、それ以外の光成分は光吸収層6によって吸収される。したがって、第3光反射領域13は、これら領域より明度がより高い画像を表示する。
次に、この偽造防止媒体10を支持した物品が真正品であることを確認するためなどに用いる検証具について説明する。
ここで用いる検証具は、直線偏光フィルムと、λ/4位相差層とを含んでいる。
直線偏光フィルムは、例えば、吸収型の偏光フィルムである。この場合、直線偏光フィルムは、その透過軸と平行な偏光面を持つ直線偏光は透過させ、透過軸と直交する偏光面を持つ直線偏光を吸収する。
吸収型の偏光フィルムとしては、例えば、PVAからなる延伸フィルムにヨードを吸収させたPVA−ヨウ素型フィルムまたは二色性染料型フィルムを用いることができる。これら偏光フィルムは、物理的強度が低いため、トリアセチルロース(TAC)からなるフィルムで挟んで使用してもよい。
λ/4位相差層は、直線偏光フィルムの一方の主面と向き合っている。λ/4位相差層の進相軸は、直線偏光フィルム側からλ/4位相差層を見た場合に、直線偏光フィルムの透過軸に平行な方向から時計回りに45°回転させた方向である。この検証具は右円偏光子として機能する。
波長λは、設計波長である。設計波長λは、ここでは、コレステリック液晶4のヘリカルピッチに対応した560nmである。
次に、この検証具を用いて、偽造防止媒体10を支持した物品が真正品であることを検証する方法を説明する。
図3は、図1および図2に示す偽造防止媒体10と上で説明した検証具とを重ねた場合に観察可能な画像の一例を概略的に示す平面図である。
図3では、偽造防止媒体10と検証具50とを、検証具50のλ/4位相差層が光反射領域11、12および13と向き合うように配置している。この場合、図3に示すように、第1光反射領域11は明部として見え、第2光反射領域12は第1光反射領域11と比較して暗く見える。また、第3光反射領域13は、第1光反射領域11と比べて暗く見える。この理由を、以下に説明する。
検証具50の直線偏光フィルムに自然光を照射すると、検証具50は、光反射領域11、12および13に向けて、検証具50の設計波長λと同じ波長の右円偏光と、これとは異なる波長の右楕円偏光とを含んだ光を射出する。
まず、第1光反射領域11による光反射について説明する。
図2に示すコレステリック液晶層4は、検証具50が射出した光のうち、波長が検証具50の設計波長λと等しい右円偏光を選択反射する。コレステリック液晶層4が反射した右円偏光は、検証具50のλ/4位相差層に入射する。λ/4位相差層は、この右円偏光を直線偏光へと変換する。この直線偏光の偏光面は、直線偏光フィルムの透過軸と平行である。したがって、コレステリック液晶層4が反射した光は、検証具50を透過する。
一方、検証具50が射出した光のうち、設計波長λとは異なる波長の光成分は、コレステリック液晶層4を透過する。この透過光は、光吸収層6で吸収される。
以上の理由から、検証具50を介して偽造防止媒体10の第1光反射領域11を観察した場合、観察者は、緑色の色相の光を知覚する。第1光反射領域11の画像の明度は、肉眼で観察した場合と検証具50を介して観察した場合との間で、大きな変化はない。
次に、第2光反射領域12による光反射について説明する。
コレステリック液晶層5は、検証具50が射出した光のうち、波長がコレステリック液晶層5のヘリカルピッチに対応した右円偏光を選択反射する。検証具50のλ/4位相差層は、コレステリック液晶層5が反射した右円偏光を右楕円偏光に変換する。この右楕円偏光のうち、直線偏光フィルムの透過軸OPと平行な偏光面を持つ光成分のみが検証具50の直線偏光フィルムを透過する。
一方、検証具50が射出した光のうち、残りの光成分は、コレステリック液晶層5を透過し、光吸収層6によって吸収される。
以上の理由から、検証具50を介して偽造防止媒体10の第2光反射領域12を観察した場合、観察者は、赤色の色相の光を知覚する。コレステリック液晶層5に照射される光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の光成分の一部は、光吸収層6に吸収される。そして、コレステリック液晶層5が選択反射した光の一部も、検証具50の直線偏光フィルムに吸収される。それゆえ、検証具50を介して観察した場合に表示される第2光反射領域12の画像の明度は、肉眼で観察した場合と比べて、より低くなる。
次に、第3光反射領域13による光反射ついて説明する。
まず、第3光反射領域13に照射される光のうち、検証具50の設計波長λと等しい波長の光について説明する。基材1および回折格子形成層2を透過した右円偏光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左円偏光に変換される。この界面には回折格子が設けられているので、先の反射光の少なくとも一部は回折光である。先の界面で反射された光は、回折格子形成層2および基材1を透過する。検証具50のλ/4位相差層は、この透過光としての左円偏光を、設計波長λと等しい波長の光を直線偏光フィルムの透過軸OPと直交する偏光面を持つ直線偏光に変換する。この直線偏光は検証具50の直線偏光フィルムを透過できない。
次に、第3光反射領域13に照射される光のうち、設計波長λとは異なる波長の光について説明する。基材1および回折格子形成層2を透過した右円偏光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左円偏光へと変換される。この反射光の少なくとも一部は回折光である。先の界面で反射された光は、回折格子形成層2および基材1を透過する。検証具50のλ/4位相差層は、この透過光の各光成分を、偏光面が直線偏光フィルムの透過軸OPと直交する直線偏光、左円偏光または左楕円偏光に変換する。これらのうち、直線偏光フィルムは、その透過軸OPと平行な偏光面を持つ直線偏光成分のみを透過させる。
以上の理由から、検証具50を介して偽造防止媒体10の第3光反射領域13を観察した場合、観察者は、回折格子の視覚効果を知覚することができる。なお、設計波長λとは異なる波長の光の一部が検証具50の直線偏光フィルムに吸収されるので、検証具50を介して観察した第3光反射領域13の画像が有する回折格子の視覚効果は、肉眼で観察した画像と比べて、より小さい。また、観察者は、検証具50の設計波長λ,すなわち、560nm,に近い波長の光は極めて少ししか知覚できず、それ以外の波長の光の多くも検証具50の直線偏光フィルムによって吸収される。したがって、第3光反射領域13は、第1光反射領域11および第2光反射領域12と比べて、より暗く見える。さらに、検証具50を介して観察した第3光反射領域13の画像は、肉眼で観察した画像と比べて、明度が極めて低い。
このように、検証具50を介して偽造防止媒体10を観察した場合、第1光反射領域11は明部として見え、第2光反射領域12は第1光反射領域11より暗く見える。また、第3光反射領域13は第1光反射領域11よりも暗く見える。つまり、検証具50を使用することにより、光反射領域11、12および13が表示する画像のコントラスト比を変化させることができる。
したがって、このような偽造防止媒体10を支持させた物品と偽造品などの非真正品とを肉眼で判別できない場合であっても、検証具50などの偏光子を使用することによりそれらを判別することができる。すなわち、真正であるか否かが未知の物品が、偏光子を介して観察することでコントラスト比が変化する像を含んでいない場合には、その物品は非真正品であると判断できる。
このような表示画像の変化は、偽造防止媒体10の複写物で再現することはできない。また、偽造防止媒体10は、コレステリック液晶層4および5による画像と回折格子の視覚効果を有する画像を表示するので、市販のOVDを利用して再現することもできない。また、偽造防止媒体10の複製は困難である。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
図4は、本発明の第2実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す平面図である。図5は、図4に示す偽造防止媒体のV−V線に沿った断面図である。
この偽造防止媒体10は、光吸収層6を省略したこと以外は、図1および図2を参照しながら説明した偽造防止媒体10とほぼ同様である。以下、この偽造防止媒体10のうち、コレステリック液晶層4およびこれと向き合った部分からなる領域を第4光反射領域14と呼び、コレステリック液晶層5およびこれと向き合った部分からなる領域を第5光反射領域15と呼び、さらにその他の部分を第3光反射領域13と呼ぶ。
この偽造防止媒体10に自然光を照射して、これを肉眼で観察した場合に見える画像について説明する。
まず、第4光反射領域14による光反射について説明する。
第1実施形態で説明したように、コレステリック液晶層4は、照射された自然光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光,すなわち、緑色の右円偏光,を反射する。
コレステリック液晶層4を透過した光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この入射光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射される。先の界面には回折格子が設けられているので、この反射光の少なくとも一部は回折光である。この回折光を含んだ反射光は、回折格子形成層2および基材1を透過する。
コレステリック液晶層4は、この透過光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光成分を選択反射し、残りの光成分を透過させる。この反射光としての右円偏光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この右円偏光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左円偏光に変換される。この左円偏光は、回折格子形成層2、基材1およびコレステリック液晶層4を透過する。コレステリック液晶層4を透過したこれらの光は、観察者に、回折格子の視覚効果を知覚させる。
以上のように、第4光反射領域14は、偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合に、緑色を帯び、コレステリック液晶の視覚効果と回折格子の視覚効果とを有する画像を表示する。
次に、第5光反射領域15による光反射について説明する。
第5光反射領域15による光反射は、コレステリック液晶層5の選択反射波長がコレステリック液晶層4と異なること以外は、第4光反射領域14による光反射と同様である。したがって、第5光反射領域15は、赤色を帯び、コレステリック液晶の視覚効果と回折格子の視覚効果とを有する画像を表示する。
なお、第3光反射領域13が表示する画像は、第1実施形態の第3光反射領域13が表示する画像と同じ視覚効果を有している。
このように、第3光反射領域13と第4光反射領域14と第5光反射領域15とは、それぞれ異なる視覚効果を有している。つまり、偽造防止媒体10を肉眼で観察した場合、これら領域13〜15の各々は、互いからの判別が可能な可視像を形成する。
次に、検証具を介して偽造防止媒体10を観察した場合に見える画像について説明する。
図6は、図4および図5に示す偽造防止媒体と検証具とを重ねた場合に観察可能な画像の一例を概略的に示す平面図である。
図6では、偽造防止媒体10と第1実施形態で説明したのと同様の検証具50とを、検証具50のλ/4位相差層が光反射領域13、14および15と向き合うように配置している。この場合、図6に示すように、第4光反射領域14は明部として見え、第5光反射領域15は第4光反射領域14と比較して暗く見える。また、第3光反射領域13は、第4光反射領域14と比べて暗く見える。この理由を、以下に説明する。
まず、第4光反射領域14による光反射について説明する。
検証具50は、偽造防止媒体10に向けて、波長が設計波長λと等しい右円偏光と、それ以外の波長の右楕円偏光とを射出する。コレステリック液晶層4は、波長λの右円偏光を選択反射し、それ以外の波長の右楕円偏光を透過させる。コレステリック液晶層4が選択反射した右円偏光は、検証具50のλ/4位相差層によって直線偏光へと変換される。この直線偏光は、検証具50の直線偏光フィルムを透過する。
コレステリック液晶層4を透過した右楕円偏光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左楕円偏光へと変換される。なお、この反射光の少なくとも一部は回折光である。この反射光としての左楕円偏光は、検証具50のλ/4位相差層によって右楕円偏光へと変換される。直線偏光フィルムは、この右楕円偏光の一部のみを透過させる。観察者は、この透過光を見ることで、回折格子の視覚効果を知覚する。
以上の理由から、検証具50を介して偽造防止媒体10の第4光反射領域14を観察した場合、観察者は、緑色を帯びた画像を知覚する。なお、設計波長λとは異なる波長の光の一部は検証具50の直線偏光フィルムに吸収されるので、回折格子の視覚効果は、肉眼で観察した画像と比べて、より小さい。
次に、第5光反射領域15による光反射について説明する。
コレステリック液晶層5は、検証具50が射出した右円偏光および右楕円偏光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長を有する右円偏光成分を選択反射し、残りの光成分を透過させる。この透過光は、コレステリック液晶層5のヘリカルピッチに対応した波長を有する直線偏光と、設計波長λと等しい波長を有する右円偏光と、それら以外の波長を有する右楕円偏光とを含んでいる。
コレステリック液晶層5が選択反射した光の一部は検証具50を透過し、残りは検証具50に吸収される。コレステリック液晶層5を透過した光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射される。この反射光の一部は検証具50を透過し、残りは検証具50に吸収される。
以上の理由から、検証具50を介して偽造防止媒体10の第5光反射領域15を観察した場合、観察者は、赤色を帯びた画像を知覚する。なお、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面が反射した光の一部は検証具50の直線偏光フィルムに吸収されるので、回折格子の視覚効果は、肉眼で観察した画像と比べて、より小さい。また、第1実施形態で説明したのと同じ理由により、第5光反射領域15が表示する画像の明度は、肉眼で観察した場合と比べて、より低くなる。
第3光反射領域13による光反射は、図3を参照しながら説明したのと同様である。すなわち、検証具50を介して観察した場合、第3光反射領域13からは、観察者は、回折格子の視覚効果を知覚できる。また、第3光反射領域13は、第4光反射領域14および第5光反射領域15と比べて、より暗く見える。さらに、検証具50を介して観察した第3光反射領域13の画像は、肉眼で観察した画像と比べて、明度が極めて低い。
このように、検証具50を介して偽造防止媒体10を観察した場合、第4光反射領域14は明部として見え、第5光反射領域15は第4光反射領域14よりも暗く見える。また、第3光反射領域13は、第4光反射領域14よりも暗く見える。つまり、検証具50を使用することにより、光反射領域13、14および15が表示する画像のコントラスト比を変化させることができる。したがって、この偽造防止媒体10を用いた場合も、図1および図2を参照しながら説明した偽造防止媒体10と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明のさらに他の実施形態を説明する。
図7は、本発明の第3実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図である。
図7の偽造防止媒体10は、以下の構成を採用した以外は、図1および図2に示す偽造防止媒体10と同様である。すなわち、この偽造防止媒体では、コレステリック液晶層4および5は、基材1と光吸収層6との間に介在している。コレステリック液晶層4および5は1つの連続膜を形成しており、光吸収層6はこの連続膜の全面を被覆している。そして、回折格子効果層3はパターニングされている。
この偽造防止媒体10の前面,すなわち、偽造防止媒体10の画像を表示する面,は、回折格子効果層3側の面である。この偽造防止媒体10は、回折格子形成層2のうち回折格子効果層3と向き合っておらずかつコレステリック液晶層4と向き合った部分とこれと向き合った部分とからなる領域11と、回折格子形成層2のうち回折格子効果層3と向き合っておらずかつコレステリック液晶層5と向き合った部分とこれと向き合った部分とからなる領域12と、その他の領域13とを含んでいる。
この偽造防止媒体10に自然光を照射して、これを肉眼で観察した場合、領域11〜13は、それぞれ、第1実施形態の光反射領域11〜13と同様の視覚効果を持つ画像を表示する。すなわち、領域11はコレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する緑色の画像を表示し、領域12はコレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する赤色の画像を表示し、領域13は回折格子の視覚効果を有する画像を表示する。なお、領域11および12が表示する画像は、回折格子の視覚効果をさらに有し得る。
このように、領域11と領域12と領域13とは、異なる視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を肉眼で観察した場合、これら領域11〜13の各々は、別の領域からの判別が可能な可視像を形成している。
次に、検証具を介して偽造防止媒体10を観察した場合に見える画像について説明する。ここでは、第1実施形態で説明したように偽造防止媒体10と検証具50とを配置する。この場合、領域11〜13による光反射は、図3を参照しながら説明したのとほぼ同様である。すなわち、領域11は明部として見え、領域12は領域11と比較して暗く見える。また、領域13は、領域11と比べて暗く見えるが、回折格子の視覚効果を有する像を表示する。つまり、検証具50を使用することにより、領域11、12および13が表示する画像のコントラスト比を変化させることができる。したがって、この偽造防止媒体10を用いた場合も、図1および図2を参照しながら説明した偽造防止媒体10を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明のさらに他の実施形態を説明する。
図8は、本発明の第4実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図である。
図8の偽造防止媒体10は、以下の構成を採用した以外は、図1および図2に示す偽造防止媒体10と同様である。すなわち、この偽造防止媒体10では、回折格子効果層3はパターニングされている。コレステリック液晶層4および5は、回折格子形成層2上に、回折格子効果層3と面内方向に隣り合うように並べられている。そして、光吸収層6は、コレステリック液晶層4および5上に形成されている。
この偽造防止媒体10の前面は、基材1側の面である。この偽造防止媒体10は、コレステリック液晶層4およびこれと向き合った部分からなる領域11と、コレステリック液晶層5およびこれと向き合った部分からなる領域12と、その他の領域13とを含んでいる。
この偽造防止媒体10に自然光を照射して、これを肉眼で観察した場合、領域11〜13は、それぞれ、第1実施形態の光反射領域11〜13と同様の視覚効果を持つ画像を表示する。すなわち、領域11はコレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する緑色の画像を表示し、領域12はコレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する赤色の画像を表示し、領域13は回折格子の視覚効果を有する画像を表示する。
このように、領域11と領域12と領域13とは、異なる視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を肉眼で観察した場合、これら領域11〜13の各々は、別の領域からの判別が可能な可視像を形成している。
次に、検証具を介して偽造防止媒体10を観察した場合に見える画像について説明する。ここでは、第1実施形態で説明したように偽造防止媒体10と検証具50とを配置する。この場合、領域11〜13による光反射は、図3を参照しながら説明したのとほぼ同様である。すなわち、領域11は明部として見え、領域12は領域11と比較して暗く見える。また、領域13は、領域11と比べて暗く見えるが、回折格子の視覚効果を有する像を表示する。つまり、検証具50を使用することにより、領域11、12および13が表示する画像のコントラスト比を変化させることができる。したがって、この偽造防止媒体10を用いた場合も、図1および図2を参照しながら説明した偽造防止媒体10を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明のさらに他の実施形態を説明する。
図9は、本発明の第5実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図である。
この偽造防止媒体10は、以下の構成を採用した以外は、図1および図2に示す偽造防止媒体10と同様である。すなわち、この偽造防止媒体10では、回折格子効果層3はパターニングされている。コレステリック液晶層4および5は、基材1と回折格子形成層2との間であって、回折格子効果層3の開口に対応した位置に配置されている。そして、光吸収層6は、回折格子効果層3と回折格子形成層2の回折格子効果層3から露出した部分とを被覆しかつその間隙を埋めるように形成されている。
この偽造防止媒体10の前面,すなわち、偽造防止媒体10の画像を表示する面,は、基材1側の面である。この偽造防止媒体10は、コレステリック液晶層4およびこれと向き合った部分からなる領域11と、コレステリック液晶層5およびこれと向き合った部分からなる領域12と、その他の領域13とを含んでいる。
この偽造防止媒体10に自然光を照射して、これを肉眼で観察した場合、領域11〜13は、それぞれ、第1実施形態の光反射領域11〜13と同様の視覚効果を持つ画像を表示する。すなわち、領域11はコレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する緑色の画像を表示し、領域12はコレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する赤色の画像を表示し、領域13は回折格子の視覚効果を有する画像を表示する。
このように、領域11と領域12と領域13とは、異なる視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を肉眼で観察した場合、これら領域11〜13の各々は、別の領域からの判別が可能な可視像を形成している。
次に、検証具を介して偽造防止媒体10を観察した場合に見える画像について説明する。ここでは、第1実施形態で説明したように偽造防止媒体10と検証具50とを配置する。この場合、領域11〜13による光反射は、図3を参照しながら説明したのとほぼ同様である。すなわち、領域11は明部として見え、領域12は領域11と比較して暗く見える。また、領域13は、領域11と比べて暗く見える。つまり、検証具50を使用することにより、領域11、12および13が表示する画像のコントラスト比を変化させることができる。したがって、この偽造防止媒体10を用いた場合も、図1および図2を参照しながら説明した偽造防止媒体10を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明のさらに他の実施形態を説明する。
図10は、本発明の第6実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図である。
図10の偽造防止媒体10は、以下の構成を採用した以外は、図1および図2に示す偽造防止媒体10と同様である。すなわち、この偽造防止媒体10では、コレステリック液晶層4および5は、1つの連続膜を形成しており、基材1と回折格子形成層2との間に介在している。そして、回折格子効果層3はパターニングされており、光吸収層6は、この回折格子効果層3と回折格子形成層2の回折格子効果層3から露出した部分とを被覆している。
この偽造防止媒体10の前面は、基材1側の面である。この偽造防止媒体10は、回折格子形成層2のうち回折格子効果層3と向き合っておらずかつコレステリック液晶層4と向き合った部分とこれと向き合った部分とからなる領域11と、回折格子形成層2のうち回折格子効果層3と向き合っておらずかつコレステリック液晶層5と向き合った部分とこれと向き合った部分とからなる領域12と、回折格子形成層2のうち回折格子効果層3およびコレステリック液晶層4と向き合った部分とこれと向き合った部分とからなる領域14と、回折格子形成層2のうち回折格子効果層3およびコレステリック液晶層5と向き合った部分とこれと向き合った部分とからなる領域15とを含んでいる。
この偽造防止媒体10に自然光を照射して、これを肉眼で観察した場合、領域11および12は、それぞれ、第1実施形態の光反射領域11および12と同様の視覚効果を持つ画像を表示する。すなわち、領域11はコレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する緑色の画像を表示し、領域12はコレステリック液晶の選択反射に起因した視覚効果を有する赤色の画像を表示する。また、この場合、領域14は第2実施形態の第4光反射領域14と同様の視覚効果を持つ画像を表示し、領域15は第5光反射領域15と同様の視覚効果を持つ画像を表示する。すなわち、領域14は、緑色を帯び、コレステリック液晶の視覚効果と回折格子の視覚効果とを有する画像を表示する。領域15は、赤色を帯び、コレステリック液晶の視覚効果と回折格子の視覚効果とを有する画像を表示する。
なお、領域11および領域12では、自然光のうちヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光のみが反射され、それ以外の光成分は光吸収層6によって吸収される。一方、領域14および領域15は、ヘリカルピッチと対応しない波長の光成分も反射する。したがって、領域14および領域15は、領域11および領域12と比べて、より明度の高い画像を表示する。
このように、領域11と領域12と領域14と領域15とは、異なる視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を肉眼で観察した場合、これら領域11、12、14および15の各々は、別の領域からの判別が可能な可視像を形成している。
次に、検証具を介して偽造防止媒体10を観察した場合に見える画像について説明する。ここでは、第1実施形態で説明したように偽造防止媒体10と検証具50とを配置する。この場合、領域11および12による光反射は、図3を参照しながら説明したのと同様であり、領域14および15による光反射は、第2実施形態で説明したのと同様である。この場合、領域14は明度が最も高い明部として見え、領域12は明度が最も低い暗部として見える。領域11および領域15は領域12と領域14との間の明度の画像を表示する。領域11は、領域15と比べてより明度の高い画像を表示することもあれば、領域15と比べてより明度の低い画像を表示することもある。
つまり、検証具50を使用することにより、領域11、12、14および15のそれぞれが表示する画像の間のコントラスト比を変化させることができる。したがって、この偽造防止媒体10を用いた場合も、図1および図2を参照しながら説明した偽造防止媒体10を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
なお、図7〜図10の偽造防止媒体10では、コレステリック液晶層4および5が、基材1の背面側に形成されている。この場合、基材1として、TACやPCからなる無延伸フィルムを用いることが好ましい。これらの無延伸フィルムは、コレステリック液晶が選択反射した光の円偏光性を損なうことなく透過させる。
次に、本発明のさらに他の実施形態を説明する。
図11は、本発明の第7実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す平面図である。図12は、図11に示す偽造防止媒体のXII−XII線に沿った断面図である。
図11および図12に示す偽造防止媒体10は、以下の構成を採用したこと以外は、図4および図5に示す偽造防止媒体10と同様である。すなわち、この偽造防止媒体10では、コレステリック液晶層5を省略している。コレステリック液晶層4は、基材1上に、菱形のパターンをなすように形成されている。そして、コレステリック液晶層4上には、コレステリック液晶層7が、「T」および「P」のパターンをなすように形成されている。
偽造防止媒体10のコレステリック液晶層7が含んだ分子は、捩じれ方向が右回りであり、ピッチが約550nmのヘリカル構造を形成している。このヘリカルピッチは、赤外領域の波長に対応している。なお、ヘリカルピッチは、約400nm以上であれば、赤外領域に対応する。
この偽造防止媒体10の前面は、コレステリック液晶層7側の面である。この偽造防止媒体10は、コレステリック液晶層7およびこれと向き合った部分からなる第6光反射領域16と、コレステリック液晶4のうちコレステリック液晶7と向き合っていない部分およびこれと向き合った部分からなる第4光反射領域14と、その他の部分である第3光反射領域13とを含んでいる。
この偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合に見える画像について説明する。
まず、第6光反射領域16による光反射について説明する。
コレステリック液晶層7は、照射された自然光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光を選択反射する。ただし、この光は、赤外光であるため、肉眼で知覚することはできない。
照射光の他の光成分は、コレステリック液晶層7を透過する。コレステリック液晶層4はこの透過光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光,すなわち、緑色の右円偏光,を選択反射し、その他の光成分を透過させる。この反射光としての右円偏光は、コレステリック液晶層7を透過する。
コレステリック液晶層4を透過した光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この入射光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射される。先の界面には回折格子が設けられているので、この界面で反射される光の少なくとも一部は回折光である。この回折光を含んだ反射光は、回折格子形成層2および基材1を透過する。
コレステリック液晶層4は、この透過光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光を選択反射し、残りの光成分を透過させる。この反射光としての右円偏光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この右円偏光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左円偏光に変換される。この左円偏光は、回折格子形成層2、基材1およびコレステリック液晶層4を透過する。これらの透過光はコレステリック液晶層7に入射する。この入射光の可視光成分は、コレステリック液晶層7を透過する。コレステリック液晶層7を透過したこれらの光は、観察者に、回折格子の視覚効果を知覚させる。
以上のように、第6光反射領域16は、偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合に、緑色を帯び、コレステリック液晶の視覚効果と回折格子の視覚効果とを有する画像を表示する。
第4光反射領域14が表示する画像は、第2実施形態で説明したのと同様である。すなわち、第4光反射領域14は、偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合に、緑色を帯び、コレステリック液晶の視覚効果と回折格子の視覚効果とを有する画像を表示する。
第3光反射領域13が表示する画像は、第1実施形態の第3光反射領域13が表示する画像と同じ視覚効果を有する。すなわち、第3光反射領域13は、偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合に、回折格子の視覚効果を有する画像を表示する。
このように、第6光反射領域16と第4光反射領域14とは、同様の視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合、これら領域16および14は、互いからの判別が困難な潜像を形成している。また、これら領域16および14と領域13とは、異なる視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合、これらは互いからの判別が可能な可視像を形成している。なお、第3光反射領域13は、第6光反射領域16および第4光反射領域14が表示する画像と比べて、より高い明度の画像を表示する。
次に、偽造防止媒体10を約30°傾けた角度から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合に見える画像について説明する。
まず、第6反射領域16による反射について説明する。
上記のように観察条件を変化させると、コレステリック液晶層7の選択反射波長は、赤外波長領域から短波長側にシフトして、赤色の色相に対応する波長へと変化する。また、コレステリック液晶層4の選択反射波長は、コレステリック液晶層7と同様に、短波長側にシフトして、青色の色相に対応する波長へと変化する。つまり、コレステリック液晶層7は赤色の色相の右円偏光を選択反射し、コレステリック液晶層4は、青色の色相の右円偏光を選択反射する。この反射光としての右円偏光は、コレステリック液晶層7を透過する。
コレステリック液晶層7および4を透過した光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この入射光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射される。先の界面には回折格子が設けられているので、この界面で反射される光の少なくとも一部は回折光である。この回折光を含んだ反射光は、回折格子形成層2および基材1を透過する。
コレステリック液晶層4は、この透過光のうち、先の青色の色相に対応する波長の右円偏光成分を反射し、残りの光成分を透過させる。この反射光としての右円偏光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この右円偏光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左円偏光に変換される。この左円偏光は、回折格子形成層2、基材1およびコレステリック液晶層4を透過する。これらの透過光はコレステリック液晶層7に入射する。この入射光の可視光成分は、コレステリック液晶層7を透過する。この透過光は、観察者に、回折格子の視覚効果を知覚させる。
したがって、第6光反射領域16は、赤色と青色との加法混色により生じる色を帯び、コレステリック液晶による視覚効果と回折格子の視覚効果とを有する画像を表示する。
次に、第4光反射領域14による光反射について説明する。
上で説明したように、コレステリック液晶層4は、青色の色相の右円偏光を選択反射し、残りの光成分を透過させる。
コレステリック液晶層4を透過した光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この入射光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射される。先の界面には回折格子が設けられているので、この反射光の少なくとも一部は回折光である。この回折光を含んだ反射光は、回折格子形成層2および基材1を透過する。
コレステリック液晶層4は、この透過光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光成分を反射し、残りの光成分を透過させる。この反射光としての右円偏光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この右円偏光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左円偏光に変換される。この左円偏光は、回折格子形成層2、基材1およびコレステリック液晶層4を透過する。コレステリック液晶層4を透過したこれらの光は、観察者に、回折格子の視覚効果を知覚させる。
したがって、第4光反射領域14は、青色を帯び、コレステリック液晶の視覚効果と回折格子の視覚効果とを有する画像を表示する。
第3光反射領域13は、略垂直方向から偽造防止媒体10を照明および観察した場合と同様に、回折格子の視覚効果を有する画像を表示する。
このように、偽造防止媒体10を傾けて観察すると、第6光反射領域16と第4光反射領域14と第3光反射領域13とは、異なる視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を傾けることにより、第6光反射領域16と第4光反射領域14とが形成している潜像を可視化させることができる。
次に、偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から検証具を介して観察した場合に見える画像について説明する。ここでは、第1実施形態で説明したように偽造防止媒体10と検証具50とを配置する。
まず、第6光反射領域16による光反射について説明する。
検証具50は、偽造防止媒10に向けて、波長が設計波長λに対応した右円偏光と、それ以外の波長の右楕円偏光とを射出する。コレステリック液晶層7は、可視光成分を透過させる。
コレステリック液晶層4はこの透過光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光,すなわち、緑色の右円偏光,を選択反射し、その他の光成分を透過させる。この反射光としての右円偏光は、コレステリック液晶層7を透過する。この右円偏光は、検証具50のλ/4位相差層によって直線偏光へと変換される。この直線偏光は、検証具50の直線偏光フィルムを透過する。
コレステリック液晶層4を透過した右楕円偏光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この入射光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左楕円偏光に変換される。なお、この反射光の少なくとも一部は回折光である。この反射光としての左楕円偏光は、回折格子形成層2および基材1を透過する。
コレステリック液晶層4は、この透過光のうち、そのヘリカルピッチに対応した波長の右円偏光成分を選択反射し、残りの光成分を透過させる。この反射光としての右円偏光は、基材1を透過し、回折格子形成層2に入射する。この右円偏光は、回折格子形成層2と回折格子効果層3との界面で反射され、左円偏光に変換される。この左円偏光は、回折格子形成層2、基材1およびコレステリック液晶層4を透過する。これらの透過光はコレステリック液晶層7に入射する。この入射光の可視光成分は、コレステリック液晶層7を透過する。
この透過光のうち、設計波長λの右円偏光は、検証具50のλ/4位相差層によって直線偏光へと変換される。この直線偏光は、検証具50の直線偏光フィルムを透過する。一方、先の透過光に含まれる左楕円偏光は、検証具50のλ/4位相差層によって右楕円偏光へと変換される。直線偏光フィルムは、この右楕円偏光の一部のみを透過させる。観察者は、この透過光を見ることで、回折格子の視覚効果を知覚する。
以上の理由から、検証具50を介して偽造防止媒体10の第6光反射領域16を観察した場合、観察者は、緑色を帯びた画像を知覚する。なお、設計波長λとは異なる波長の光の一部は検証具50の直線偏光フィルムに吸収されるので、この画像が有している回折格子の視覚効果は、肉眼で観察した画像と比べて、より小さい。
第4光反射領域14による光反射は、図6を参照しながら説明したのと同様である。すなわち、検証具50を介して観察した場合、観察者は、緑色を帯びた画像を知覚する。また、設計波長λとは異なる波長の光の一部は検証具50の直線偏光フィルムに吸収されるので、この画像が有している回折格子の視覚効果は、肉眼で観察した画像と比べて、より小さい。
第3光反射領域13による光反射は、図3を参照しながら説明したのと同様である。すなわち、検証具50を介して観察した場合、第3光反射領域13からは、観察者は、回折格子の視覚効果を知覚できる。また、第3光反射領域13は、第6光反射領域16および第4光反射領域14と比べて、より暗く見える。さらに、検証具50を介して観察した第3光反射領域13の画像は、肉眼で観察した画像と比べて、明度が極めて低い。
このように、検証具50を介して偽造防止媒体10を観察した場合、第6光反射領域16と第4光反射領域14とは、同様の視覚効果を有する画像を表示する。つまり、偽造防止媒体10を略垂直方向から自然光で照明しかつ略垂直方向から観察した場合、これら領域16および14は、検証具50を使用するか使用しないかにかかわらず、互いからの判別が困難な潜像を形成している。また、第3光反射領域13は、領域16および14よりも暗く見える。つまり、検証具50を使用することにより、光反射領域16および14が表示する画像と光反射領域13が表示する画像とのコントラスト比を変化させることができる。
したがって、この偽造防止媒体10を用いた場合も、図1および図2を参照しながら説明した偽造防止媒体10と同様の効果を得ることができる。加えて、この偽造防止媒体10を真正であることが確認されるべき物品に支持させた場合、真正品と偽造品などの非真正品とを肉眼で判別することができる。すなわち、真正であるか否かが未知の物品が、照明方向および/または観察方向を変えることによって可視化する潜像を含んでいない場合には、その物品は非真正品であると判断できる。つまり、この偽造防止媒体10は、より高い偽造防止効果を有する。
なお、第7実施形態では、コレステリック液晶層7に選択反射波長が赤外領域の波長から赤色の色相に対応する波長へと変化する設計を採用し、コレステリック液晶層4には選択反射波長が緑色の色相に対応する波長から青色の色相に対応する波長へと変化する設計を採用したが、コレステリック液晶層7および4には他の設計を採用してもよい。例えば、コレステリック液晶層7に選択反射波長が紫外領域の波長から青色の色相に対応する波長へと変化する設計を採用することもできる。
上述した偽造防止媒体10には、様々な変形が可能である。
例えば、これら偽造防止媒体10は、最前面層として、紫外線や物理衝撃から他の層を保護する光透過性の保護層をさらに含んでいてもよい。例えば、図11および図12の偽造防止媒体10が、光透過性の保護層を含んでいる場合、劣化が生じにくくなるのに加え、第6反射領域16と第4光反射領域14との境界の判別がさらに困難になる。
偽造防止媒体10の背面には、粘着または接着加工を施してもよい。すなわち、偽造防止媒体10を用いて、偽造防止ラベルとして使用可能な粘着ラベルを形成してもよい。
偽造防止媒体10は、様々な方法で印刷物に適用できる。例えば、上記の粘着ラベルを印刷物に貼り付けてもよい。この場合、基材1に切り込みまたはミシン目を設けておいてもよい。すなわち、ラベルを剥がそうとしたときに、基材1が切り込みからまたはミシン目の位置で破れるような構造を採用してもよい。
偽造防止媒体10を含んだ転写箔を用いて偽造防止媒体を印刷物に適用することもできる。この転写箔は、例えば、基材フィルムと、基材フィルム上に形成された剥離層と、その前面が剥離層と接した偽造防止媒体10と、偽造防止媒体10の背面に形成された接着層とを含む。剥離層としては、例えば、基材フィルムにシリコーン樹脂などの離型剤を塗布してなる離型剤層や、基材フィルムからの剥離性のよい高分子樹脂層を用いることができる。なお、転写箔の偽造防止媒体10は、基材1を含んでいなくてもよい。
偽造防止媒体10を印刷物に適用する場合、スレッド(ストリップ、フィラメント、糸状物、安全帯片などとも称される)と呼ばれる形態で、紙にすき込んでもよい。もちろん、偽造防止媒体10は、印刷物以外の物品に適用することもできる。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本例では、図8に示す偽造防止媒体を以下の方法により製造した。
まず、厚さ25μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意した。次に、回折格子形成層を形成すべく、このフィルムの片面に以下の組成の高分子樹脂インキを乾燥膜厚が5μmとなるように塗布した。
アクリルポリオール(商品名:ダイヤナール LR209 三菱レーヨン(株)製) 20重量%
イソシアネート硬化剤(商品名:デュラネート 24A−100 旭化成(株)製) 5重量%
溶剤(50重量部のメチルエチルケトンと50重量部のトルエンとの混合液) 75重量%
この塗膜を150℃で10秒間の乾燥に供した後、ロールエンボス法を用いて塗膜上にホログラムパターンを形成した。これにより、回折格子形成層を得た。
次に、回折格子形成層の全面に、真空蒸着法を用いて、厚さが50μmのアルミニウム蒸着層を形成した。このアルミニウム蒸着層は、以下の方法によりパターニングした。
すなわち、まず、回折格子効果層上に、以下の組成のインキを乾燥膜厚が1μmとなるようにパターン印刷した。
ポリビニルアルコール(商品名:ポバール 117 クラレ(株)製) 10重量%
溶剤(水) 90重量%
この塗膜は、100℃で2分間の乾燥に供した。これによりマスク層を得た。
次に、この積層体を50℃に加熱した1.5NのNaOH溶液中に10秒間浸して、アルミニウム蒸着層をエッチングした。積層体の表面に残留している液を0.1NのHCl溶液にて中和した後、この積層体を水洗し、100℃で60秒間の乾燥に供した。これにより、回折格子効果層として、パターニングされたアルミニウム蒸着層を得た。
次に、回折格子形成層のアルミニウム蒸着層が形成されていない領域の一部の上に第1液晶層を形成すべく、平台校正機を用いて、以下の組成のインキを硬化膜厚が5μmとなるようグラビア印刷した。
光重合性ネマチック液晶(商品名:パリオカラー LC242 BASF(株)製) 31.7重量%
カイラル剤(商品名:パリオカラー LC756 BASF(株)製) 1.7重量%
重合開始剤(商品名:イルガキュア 184 チバガイギー(株)製) 0.5重量%
溶剤(メチルエチルケトン) 66.1重量%
続いて、回折格子形成層のアルミニウム蒸着層が形成されていない領域の残りの部分の上に第2コレステリック液晶層を形成すべく、平台校正機を用いて、以下の組成のインキを硬化膜厚が5μmとなるようグラビア印刷した。
光重合性ネマチック液晶(商品名:パリオカラー LC242 BASF(株)製) 32.0重量%
カイラル剤(商品名:パリオカラー LC756 BASF(株)製) 1.3重量%
重合開始剤(商品名:イルガキュア 184 チバガイギー(株)製) 0.5重量%
溶剤(メチルエチルケトン) 66.2重量%
これら塗膜は、紫外線照射を行って硬化させた。これにより、第1および第2コレステリック液晶層を得た。
次に、第1および第2コレステリック液晶層上に、印刷用墨インキ(商品名:New LPスーパー R92墨 東洋インキ(株)製)を、硬化膜厚が2μmとなるように印刷した。
印刷後、80℃で30秒乾燥させた。これにより、光吸収層を得た。以上のようにして、図8に示す偽造防止媒体を製造した。
次に、回折格子効果層および光吸収層上に、以下の組成の粘着剤インキを、乾燥膜厚3μmとなるように塗布した。
アクリル系接着剤(商品名:SKダイン1501B 綜研化学(株)製) 50重量%
溶剤(メチルエチルケトン) 50重量%
この塗膜を80℃で60秒間の乾燥に供した。これにより粘着層を得た。以上のようにして、偽造防止ラベルを製造した。
この偽造防止ラベルを白色光で照明しながら肉眼で観察した。その結果、第1コレステリック液晶層が形成された領域は緑色を帯びかつコレステリック液晶の視覚効果を有する画像を表示し、第2コレステリック液晶層が形成された領域は赤色を帯びかつコレステリック液晶の視覚効果を有する画像を表示し、それ以外の領域は干渉によるカラーシフトを生じる画像を表示した。
次に、この偽造防止ラベルと設計波長が550nmである右円偏光子とを、右円偏光子のλ/4位相差層が偽造防止ラベルと対向するように重ね合わせ、この状態で右円偏光子に白色光を照射しながら偽造防止媒体を観察した。その結果、第1コレステリック液晶層が形成された領域は右円偏光子を介さないで観察した場合とほぼ同じ明度の画像を表示し、第2コレステリック液晶層が形成された領域は第1コレステリック液晶層が形成された領域よりも暗く見えた。また、その他の領域は、第1コレステリック液晶層が形成された領域よりも暗く見えたが、カラーシフトを生じる画像を表示した。
(実施例2)
本例では、図1および図2に示す偽造防止媒体を以下の方法により製造した。
厚さ38μmの透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意した。次に、回折格子形成層を形成すべく、このフィルムの片面に以下の組成の高分子樹脂インキを乾燥膜厚が2μmとなるように塗布した。
アクリルポリオール(商品名:ダイヤナール LR209 三菱レーヨン(株)製) 20重量%
イソシアネート硬化剤(商品名:デュラネート 24A−100 旭化成(株)製) 5重量%
溶剤(50重量部のメチルエチルケトンと50重量部のトルエンとの混合液) 75重量%
この塗膜を150℃で30秒間の乾燥に供した後、ロールエンボス法を用いて塗膜上にホログラムパターンを形成した。これにより、回折格子形成層を得た。
次に、回折格子形成層の全面に、真空蒸着法を用いて、厚さが50μmのアルミニウム蒸着層を形成した。
次に、基材の回折格子形成層が形成された面と反対側の面に、印刷用墨インキ(商品名:New LPスーパー R92墨 東洋インキ(株)製)を、硬化膜厚が2μmとなるようにパターン印刷した。
印刷後、この塗膜を硬化させた。これにより、「T」および「P」のパターンを形成している光吸収層を得た。
次に、T形状の光吸収層上に第1コレステリック液晶層を形成すべく、平台校正機を用いて、以下の組成のインキを硬化膜厚が5μmとなるようグラビア印刷した。
光重合性ネマチック液晶(商品名:パリオカラー LC242 BASF(株)製) 31.7重量%
カイラル剤(商品名:パリオカラー LC756 BASF(株)製) 1.7重量%
重合開始剤(商品名:イルガキュア 184 チバガイギー(株)製) 0.5重量%
溶剤(メチルエチルケトン) 66.1重量%
続いて、P形状の光吸収層上に第2コレステリック液晶層を形成すべく、平台校正機を用いて、以下の組成のインキを硬化膜厚が5μmとなるようグラビア印刷した。
光重合性ネマチック液晶(商品名:パリオカラー LC242 BASF(株)製) 32.0重量%
カイラル剤(商品名:パリオカラー LC756 BASF(株)製) 1.3重量%
重合開始剤(商品名:イルガキュア 184 チバガイギー(株)製) 0.5重量%
溶剤(メチルエチルケトン) 66.2重量%
これら塗膜は、紫外線照射を行って硬化させた。これにより、第1および第2コレステリック液晶層を得た。以上のようにして、図1および図2に示す偽造防止媒体を製造した。
次に、回折格子効果層および光吸収層上に、以下の組成の粘着剤インキを、乾燥膜厚3μmとなるように塗布した。
アクリル系接着剤(商品名:SKダイン1501B 綜研化学(株)製) 50重量%
溶剤(メチルエチルケトン) 50重量%
この塗膜を80℃で60秒間の乾燥に供することにより粘着層を得た。以上のようにして、偽造防止ラベルを製造した。
この偽造防止ラベルを白色光で照明しながら肉眼で観察した。その結果、第1コレステリック液晶層が形成された領域は緑色を帯びかつコレステリック液晶の視覚効果を有する画像を表示し、第2コレステリック液晶層が形成された領域は赤色を帯びかつコレステリック液晶の視覚効果を有する画像を表示し、それ以外の領域は干渉によるカラーシフトを生じる画像を表示した。
次に、この偽造防止ラベルと設計波長が550nmである右円偏光子とを、右円偏光子のλ/4位相差層が偽造防止ラベルと対向するように重ね合わせ、この状態で右円偏光子に白色光を照射しながら偽造防止媒体を観察した。その結果、第1コレステリック液晶層が形成された領域は右円偏光子を介さないで観察した場合とほぼ同じ明度の画像を表示し、第2コレステリック液晶層が形成された領域は第1コレステリック液晶層が形成された領域よりも暗く見えた。また、その他の領域は、第1コレステリック液晶層が形成された領域よりも暗く見えた。
本発明の第1実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す平面図。 図1に示す偽造防止媒体のII−II線に沿った断面図。 図1および図2に示す偽造防止媒体と検証具とを重ねた場合に観察可能な画像の一例を概略的に示す平面図。 本発明の第2実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す平面図。 図4に示す偽造防止媒体のV−V線に沿った断面図。 図4および図5に示す偽造防止媒体と検証具とを重ねた場合に観察可能な画像の一例を概略的に示す平面図。 本発明の第3実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図。 本発明の第4実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図。 本発明の第5実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図。 本発明の第6実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図。 本発明の第7実施形態の偽造防止媒体を概略的に示す断面図。 図11に示す偽造防止媒体のXII−XII線に沿った断面図。
符号の説明
1…基材、2…回折格子形成層、3…回折格子効果層、4…コレステリック液晶層、5…コレステリック液晶層、6…光吸収層、7…コレステリック液晶層、10…偽造防止媒体、11…第1光反射領域、12…第2光反射領域、13…第3光反射領域、14…第4光反射領域、15…第5光反射領域、16…第6光反射領域、50…検証具。

Claims (8)

  1. 一方の主面にレリーフ型の回折格子が形成された回折格子形成層と、ヘリカルピッチが互いに異なりかつ前記回折格子形成層と向き合った複数のコレステリック液晶層とを含んだことを特徴とする偽造防止媒体。
  2. 前記主面を被覆した光反射性の回折格子効果層をさらに含んだことを特徴とする請求項1記載の偽造防止媒体。
  3. 前記回折格子効果層は、前記主面の一部のみを被覆したことを特徴とする請求項2記載の偽造防止媒体。
  4. 前記主面の一部の領域のみを被覆した回折格子効果層をさらに含み、
    前記複数のコレステリック液晶層の少なくとも1つは、前記主面の他の領域と向き合っていることを特徴とする請求項1の偽造防止媒体。
  5. 前記複数のコレステリック液晶層の少なくとも2つは互いに向き合っていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の偽造防止媒体。
  6. 前記複数のコレステリック液晶層の少なくとも1つと前記回折格子形成層との間に介在し、前記回折格子形成層の一部のみと向き合った光吸収層をさらに含んだことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の偽造防止媒体。
  7. 前記複数のコレステリック液晶層と前記回折格子形成層との積層体と向き合った光吸収層をさらに含んだことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の偽造防止媒体。
  8. 真正であるか否かが未知の物品を検証具を用いて真正品と非真正品との間で判別する方法であって、
    前記真正品は、請求項1から7のいずれか1項記載の偽造防止媒体を支持した物品であって、前記複数のコレステリック液晶層の少なくとも2つは前記回折格子形成層の異なる領域と向き合っており、
    前記検証具は円偏光子であり、
    前記検証具を照明して前記真正であるか否かが未知の物品に円偏光を照射したときに前記真正であるか否かが未知の物品からの反射光のうち前記検証具を透過する光が表示する画像と、前記真正であるか否かが未知の物品に自然光を照射したときに前記真正であるか否かが未知の物品からの反射光が表示する画像とで、コントラスト比が異なる複数の領域を、前記真正であるか否かが未知の物品が含んでいない場合には、前記真正であるか未知の物品は非真正品であると判断することを特徴とする判別方法。
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