JP2010100542A - 架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法、架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子、前記シリカ粒子のコロイド、前記シリカ粒子を用いた複合粒子、及び前記複合粒子の製造方法 - Google Patents

架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法、架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子、前記シリカ粒子のコロイド、前記シリカ粒子を用いた複合粒子、及び前記複合粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリカ粒子へ生体分子等を結合させるために有用なイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有したシリカ粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】非プロトン性溶媒に分散したシリカ粒子の分散液に、2個以上の架橋性官能基を有する架橋性化合物を含有させ、前記シリカ粒子の表面に前記架橋性化合物を反応させて共有結合させ、前記2個以上の架橋性官能基のうち少なくとも1個の未反応の架橋性官能基を前記シリカ粒子の表面に存在させる工程を含んでなる架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法、イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子、イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子が非プロトン性溶媒に分散したコロイド、前記シリカ粒子を用いた複合粒子、及び前記複合粒子の製造方法に関する。
近年、数nm〜1μm程度の微粒子が様々な分野に応用され、注目を集めている。例えば、吸着剤、触媒などに用いられる、多孔質シリカ粒子やゼオライト粒子、顔料に用いられるカーボンブラック、金属酸化物粒子、無機化合物粒子、導電材料に使われる金属ナノ粒子、樹脂の補強剤に使われるシリカ粒子など粒子の材質および用途は多岐にわたる。また、半導体ナノ粒子や、蛍光物質を封入したシリカ粒子は、特にバイオ分野において、新たな蛍光標識剤として、蛍光試薬への応用が期待されている。また、色素を高濃度に封入したシリカ粒子は高いモル吸光係数を有し、高感度な発色試薬への応用が期待される。
蛍光試薬、発色試薬等の標識試薬は、蛍光粒子または発色粒子表面にタンパク質や、DNAが結合したものであり、このタンパク質やDNAが特定の生体分子と相互作用することによって、生体分子の検出、定量、染色等に利用されるものである。
蛍光粒子や発色粒子を標識試薬として用いるためには、生体分子を結合するための官能基を導入するために表面修飾が必要である。
シリカ粒子と生体分子を一体化し安定に機能させるためには、シリカ粒子の表面に生体分子を不可逆的に結合させることが必要である。そのためにはイオン結合や物理化学的吸着ではなく、シリカ粒子の表面に生体分子を共有結合させることが必要である。
生体分子のうち、タンパク質は、アミノ基、水酸基等を有する。また、DNAについても、末端修飾によってアミノ基を導入することが出来る。よってシリカ粒子の表面にイソシアネート基またはエポキシ基を存在させれば縮合剤を用いることなく、容易にシリカ粒子の表面にタンパク質、DNA等の生体分子を反応させて共有結合させることが可能である。
以上の観点より、蛍光粒子などの標識粒子への応用には表面修飾が必要となる。粒子の表面修飾の方法としては、高分子のビーズに取り込ませる方法、脂質二重膜に内包させる方法、チオール基を介して低分子を結合する方法などが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、高分子のビーズに取り込ませる方法は、コストがかかり、また、粒径が増大してしまうことが問題である。脂質二重膜に内包させる方法は、水中での分散安定性は高いものの、脂質二重膜自体が不安定なため、長期的な分散安定性の点で問題がある。チオール基を介して低分子を結合させる方法に関しても、適用できる粒子が金属に限られる。
また、シリカ粒子の表面にイソシアネート基を導入する方法としては、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどのイソシアネート基を有するシランカップリング剤をシリカ粒子表面に縮合反応させて結合させる方法が考えられる。また、シリカ粒子の表面にエポキシ基を導入する方法としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランなどのエポキシ基を有するシランカップリング剤をシリカ粒子表面に縮合反応させて結合させる方法が考えられる。
しかし、イソシアネート基やエポキシ基は水分子やアルコール分子が容易に反応し、失活してしまう。特に、シランカップリング剤をシリカ粒子表面に縮合反応させる条件である、酸性又は塩基性の反応液中ではイソシアネート基やエポキシ基を有するシランカップリング剤は容易に失活してしまい、反応性の高い状態、すなわち活性化状態のイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基をシリカ粒子の表面に導入し存在させることができないことが問題であった。
特開2003−11505公報 特開2004−77389公報 特開2006−131771公報
本発明の目的は、上記の問題点に鑑みて、シリカ粒子へ生体分子等を結合させるために有用なイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有したシリカ粒子の製造方法、生体分子等と高い反応性で結合しうるイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子、及び前記架橋性官能基が失活することがない前記シリカ粒子のコロイドを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、粒子に結合させた生体分子の前記粒子からの脱離を防ぐ複合粒子、分散安定性に優れる前記複合粒子のコロイド及び測定結果の再現性に優れ、極微量標的物質の高感度定量分析が可能な分析試薬として用いられる複合粒子、及び煩雑な操作を要しない前記複合粒子の製造方法を提供することにある。
上記課題は下記の手段により達成された。すなわち、本発明は、
(1) 非プロトン性溶媒に分散したシリカ粒子の分散液に、2個以上の架橋性官能基を有する架橋性化合物を含有させ、前記シリカ粒子の表面に前記架橋性化合物を反応させて共有結合させ、前記2個以上の架橋性官能基のうち少なくとも1個の未反応の架橋性官能基を前記シリカ粒子の表面に存在させる工程を含んでなることを特徴とする架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法、
(2) 前記架橋性官能基がイソシアネート基又はエポキシ基であり、前記架橋性化合物がイソシアネート基2個以上を有するポリイソシアネート化合物又はエポキシ基2個以上を有するポリエポキシ化合物であることを特徴とする(1)に記載の製造方法、
(3) 前記ポリイソシアネート化合物が、イソシアネート基2〜20個を有する炭素原子数2〜100の炭化水素化合物であり、前記ポリエポキシ化合物が、エポキシ基2〜20個を有する炭素原子数4〜100の炭化水素化合物であることを特徴とする(2)に記載の製造方法、
(4) 前記非プロトン性溶媒がジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジクロロメタンまたはクロロホルムのいずれかである(1)〜(3)のいずれか1項に記載の製造方法、
(5) 原料となる前記シリカ粒子が、アミノ基を少なくとも1つ有するアルキル基が粒子表面に共有結合してなるシリカ粒子であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の製造方法、
(6) 架橋性官能基を少なくとも1つ有する基が粒子表面に共有結合してなる、平均粒径1nm〜1μmの架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子、
(7) 前記(6)に記載のシリカ粒子が非プロトン性溶媒に分散したシリカ粒子コロイド、
(8) 前記非プロトン性溶媒が、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルまたはアセトンのいずれかであることを特徴とする(7)に記載のシリカ粒子コロイド、
(9) 前記(6)に記載のシリカ粒子に、生体分子が共有結合してなるシリカ粒子/生体分子の複合粒子、
(10) 前記生体分子が、抗原、抗体、DNA、RNA、糖、糖鎖、リガンド、受容体、ペプチド及び化学物質からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする(9)に記載の複合粒子、
(11) 前記(10)に記載の複合粒子を分散媒中に分散してなる複合粒子コロイド、
(12) 前記(11)に記載の複合粒子コロイドを用いてなる分析試薬、及び
(13) 非プロトン性溶媒に分散した架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子と生体分子とを反応させて共有結合させることを特徴とする(9)又は(10)に記載の複合粒子の製造方法
を提供するものである。
本発明の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法は、生体分子等を結合させるために有用なイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子を製造することができる。
本発明の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法は、反応溶媒として水、アルコール等を用いないので、前記イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基が水分子やアルコール分子と反応して失活することがなく、前記生体分子等と高い反応性で結合しうるイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子を製造することができる。
本発明の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子は、前記製造方法により得ることができ、生体分子等と高い反応性を有するイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有する。また、粒子表面にイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基が存在することにより、粒子同士の立体反発力が高く、分散安定性に優れる。
本発明のシリカ粒子コロイドは、イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有する前記シリカ粒子を非プロトン性溶媒に分散してなるので、前記イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基が水分子やアルコール分子と反応して失活することがない。
本発明の複合粒子は、シリカ粒子に生体分子を共有結合してなるので、前記シリカ粒子からの前記生体分子の脱離を防止できる。
本発明の複合粒子は、分析試薬として十分な量の生体分子を共有結合してなり、非特異的吸着を防止し、分散安定性に優れる前記複合粒子のコロイドを形成することから、測定結果の再現性に優れ、信頼性が高く、シグナル/ノイズ比の高い極微量標的試料の高感度分析が可能である。
ここで、「非特異的吸着」とは、特定の官能基又はリガンドに特異的に結合する以外の規則に従わない吸着をいい、意図する以外の吸着現象をいう。「吸着」とは、イオン結合、静電的引力(正電荷と負電荷間に働くクーロン力)、ファンデルワールス力または疎水性相互作用による一体化をいう。
本発明の複合粒子の製造方法は、縮合剤等を用いた煩雑な操作を要することなく前記複合粒子を製造できる。
まず、本発明の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法について説明する。
本発明の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」ということもある。)は、非プロトン性溶媒に分散したシリカ粒子の分散液に、2個以上の架橋性官能基を有する架橋性化合物を含有させ、前記シリカ粒子の表面に前記架橋性化合物を反応させて共有結合させ、前記2個以上の架橋性官能基のうち少なくとも1個の未反応の架橋性官能基を前記シリカ粒子の表面に存在させる工程を含んでなることを特徴とする。
本発明において、非プロトン性溶媒とは、化学反応の条件下で解離してプロトン(H+)を生じない溶媒をいう。前記非プロトン性溶媒の具体例としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられ、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン又はトルエンが好ましい。
本発明において、架橋性化合物とは、前記シリカ粒子と反応し共有結合形成する化合物をいい、前記複合粒子において、架橋剤として前記シリカ粒子と前記生体分子とを架橋する化合物をいう。
本発明において、架橋性官能基とは、前記架橋性化合物が有する、前記シリカ粒子又は前記生体分子と反応し共有結合形成する官能基をいう。
前記架橋性官能基の具体例としては、イソシアネート基、エポキシ基、アルデヒド基、シアノ基、イソチオシアネート基等が挙げられ、イソシアネート基又はエポキシ基が好ましい。
前記架橋性官能基を2個以上有する架橋剤(架橋性化合物)の具体例としては、2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物、2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物、2個以上のアルデヒド基を有するポリアルデヒド化合物等が挙げられる。
本発明において、前記ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2個以上有する限り特に制限はないが、イソシアネート基2〜20個を有する炭素原子数2〜100の炭化水素化合物であることが好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物の具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネートなどが挙げられる。
また、本発明において、前記ポリエポキシ化合物としては、エポキシ基を2個以上有する限り特に制限はないが、エポキシ基2〜20個を有する炭素原子数4〜100の炭化水素化合物であることが好ましい。
前記ポリエポキシ化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,2,8,9−ジエポキシリモネン、フロログリシノールトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジルエーテル、トリヒドロキシフェニルメタントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
また、本発明において、前記ポリアルデヒド化合物としては、アルデヒド基を2個以上有する限り特に制限はないが、アルデヒド基2〜20個を有する炭素原子数2〜100の炭化水素化合物であることが好ましい。
前記ポリアルデヒド化合物の具体例としては、グリオキサール、ブタンジアルデヒド、ブテンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、アジプアルデヒド、オクタンジアルデヒド、2,6−ジアルデヒドピリジン、2,4−ジアルデヒドピリジン、2,4,6−トリアルデヒドピリジン、エチレンジアミンテトラアセトアルデヒド、ポルフィリンテトラアルデヒドなどが挙げられる。
シリカ粒子表面にはシロキサン結合を形成するに至らないシラノール基(Si−OH)が存在していることが知られている(例えば、Analytical Chemistry,Vol.73,No.20,4988−4993(2001)参照。)。
本発明の製造方法において、前記架橋性化合物がポリイソシアネート化合物である場合には、下記スキーム中の(a)に示すように、前記ポリイソシアネート化合物内のイソシアネート基のうち少なくとも1個がシリカ粒子表面の前記シラノール基と反応しウレタン結合(−NHCOO−)を形成し共有結合することができる。
また、前記架橋性化合物がポリエポキシ化合物である場合には、下記スキーム中の(b)に示すように、前記ポリエポキシ化合物内のエポキシ基のうち少なくとも1個がシリカ粒子表面の前記シラノール基と反応しエーテル結合を形成し共有結合することができる。
また、本発明の製造方法において用いる原料となるシリカ粒子は、表面にアミノ基を少なくとも1つ有するアルキル基が粒子表面に共有結合してなるシリカ粒子であってもよい。この場合、本発明の製造方法において、前記架橋性化合物がポリイソシアネート化合物である場合には、上記スキーム中の(c)に示すように、前記ポリイソシアネート化合物内のイソシアネート基のうち少なくとも1個はシリカ粒子表面の前記アミノ基と反応しウレイレン結合(いわゆる尿素結合;−NHCONH−)を形成し共有結合することができる。
一方、前記架橋性化合物がポリエポキシ化合物である場合には、前記ポリエポキシ化合物内のエポキシ基のうち少なくとも1個がシリカ粒子表面の前記アミノ基と反応する場合は、上記スキーム中の(d)に示すように、アミノアルコールを形成し共有結合することができる。
さらに、上記スキーム中の(e)に示すように、前記架橋性化合物が架橋性官能基を3個以上有する場合には、2以上の多点で前記架橋性化合物がシリカ粒子と共有結合することができ、前記結合をより安定化することができる。なお、上記スキーム中の(e)は、ポリイソシアネート化合物がイソシアネート基を3個有する場合を例示する。
前記架橋性化合物において、シリカ粒子表面の前記シラノール基等と反応した前記架橋性官能基以外の架橋性官能基は、水分子やアルコールなどの求核性を有する化学種と反応し失活することなく反応性を維持したままシリカ粒子表面に存在させることができる。すなわち、本発明の製造方法において、前記シリカ粒子の表面にイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を少なくとも1つ有する基を共有結合させることができる。
イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を少なくとも1つ有する前記基の具体例としては、炭素原子数2〜100の、N−アルキルカルバメート基、β‐ヒドロキシアルコキシ基、N’−アルキルウレイド基、β‐ヒドロキシアルキルアミノ基等が挙げられる。
本発明の製造方法において、シリカ粒子表面の前記シラノール基又は前記アミノ基と前記架橋性化合物との反応時間は30分〜48時間が好ましい。反応温度は特に制限はないが、0〜100℃であることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記シリカ粒子と反応させる前記架橋性化合物の使用量としては、前記シリカ粒子100質量部に対し、50質量部以上が好ましく、前記シリカ粒子100質量部に対し、100〜2000質量部がより好ましく、500〜1000質量部がさらに好ましい。
また、前記反応工程において前記非プロトン性溶媒に分散した分散液中の前記シリカ粒子の濃度は、前記シリカ粒子が安定に分散する濃度であれば特に制限はないが、5質量%以下であることが好ましく、0.2〜2質量%であることがより好ましい。
上述のように調製すると、球状、もしくは、球状に近いシリカ粒子が製造できる。球状に近いシリカ粒子とは、具体的には長軸と短軸の比が2以下の形状である。
所望の平均粒径のシリカ粒子を得るためには、YM−10、YM−100(いずれも商品名、ミリポア社製)等の限外ろ過膜を用いて限外ろ過を行い、粒径が大きすぎたり小さすぎる粒子を除去するか、または適切な重力加速度で遠心分離を行い、上清または沈殿のみを回収することで可能である。
本発明の製造方法において用いる原料となるシリカ粒子は特に制限はなく、任意のいかなる調製方法によって得られたシリカ粒子であってもよい。例えば、Journal of Colloid and Interface Science,159,150−157(1993)に記載のゾル−ゲル法で調製されるシリカ粒子等が挙げられる。
本発明の製造方法において、原料となるシリカ粒子は、国際公開2007/074722A1公報に記載された蛍光色素化合物含有コロイドシリカ粒子の調製方法に準じて得られた、機能性化合物を含有するシリカ粒子を用いることが特に好ましい。
ここで、前記機能性化合物の具体例としては、蛍光色素化合物、吸光化合物、磁性化合物、放射線標識化合物、pH感受性色素化合物等が挙げられる。
前記蛍光色素化合物及び前記吸光化合物の具体例として、5−(及び−6)−カルボキシテトラメチルローダミン(商品名、emp Biotech GmbH社製)、DY550又はDY630(いずれも商品名、Dyomics GmbH社製)等を挙げることができる。前記磁性化合物、前記放射線標識化合物及び前記pH感受性色素化合物としては、メチルビオロゲン、キシレノールオレンジ、4−アミノ−(2,3,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ)、4−マレイミド−(2,3,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ)、キシレンシアノール、ブロモフェノールブルー等が挙げられる。
前記機能性化合物を含有するシリカ粒子の好ましい調製方法の態様としては、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル基、マレイミド基、イソシアナート基、イソチオシアナート基、アルデヒド基、パラニトロフェニル基、ジエトキシメチル基、エポキシ基、シアノ基等の活性基を有する前記機能性化合物と、それら活性基と対応して反応する置換基(例えば、アミノ基、水酸基、チオール基)を有するオルガノアルコキシシラン化合物とを反応させ、共有結合させて得られた生成物に1又は2種以上のシラン化合物を縮重合反応させてシロキサン結合を形成させることにより調製することができる。これによりオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とがシロキサン結合してなるシリカ粒子が得られる。
一般にシリカとは、シロキサン結合(Si−O結合)に基づくケイ素原子及び酸素原子からなる3次元構造体を指すが、本発明においては前述のようなオルガノシロキサン成分を含有するケイ素原子及び酸素原子からなる3次元構造体を含むものとする。
前記活性基を有する前記機能性化合物と、前記置換基を有するオルガノアルコキシシラン化合物との反応は、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)等の溶媒に溶解した後、室温(例えば、23℃)条件下で攪拌して行うことができる。反応時間としては特に制限はないが、0.5〜5時間反応させることが好ましい。その場合、反応に用いる前記機能性有機分子と前記オルガノアルコキシシラン化合物との割合は特に制限はないが、モル換算で等量であることが好ましい。
前記機能性有機分子と前記オルガノアルコキシシラン化合物とを反応させて得られた前記生成物に縮重合反応させる前記シラン化合物の使用量としては、前記生成物に対する混合モル比率として、1:100〜1:5の範囲で反応させることが好ましく、1:50〜1:10の範囲で反応させることがより好ましい。
前記オルガノアルコキシシラン化合物として3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、シラン化合物としてテトラエトキシシラン(TEOS)を用いた場合の反応を模式的に下記に例示する。
前記活性基を有する前記機能性化合物の具体例として、5−(及び−6)−カルボキシテトラメチルローダミン−NHSエステル(商品名、emp Biotech GmbH社製)、下記式でそれぞれ表されるDY550−NHSエステル又はDY630−NHSエステル(いずれも商品名、Dyomics GmbH社製)等のNHSエステル基を有する蛍光色素化合物を挙げることができる。
前記置換基を有するオルガノアルコキシシラン化合物の具体例として、APS、3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル-トリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤を挙げることができる。中でも、APSが好ましい。
前記機能性有機分子と前記オルガノアルコキシシラン化合物とを反応させて得られた前記生成物に縮重合させる前記シラン化合物としては、特に制限はないが、テトラエトキシシラン(TEOS)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、γ‐メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)、γ‐メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、及び3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシランを挙げることができる。中でも、前記シリカ粒子内部のシロキサン成分を形成する観点からはTEOSが好ましく、前記シリカ粒子内部のオルガノシロキサン成分を形成する観点からはAPSが好ましい。
本発明者らは、アミノ基を少なくとも1つ有するアルキル基が粒子表面に共有結合してなるシリカ粒子の製造方法について特許出願している(特願2008−128884)。その方法に準じてアミノ基を少なくとも1つ有するアルキル基が粒子表面に共有結合してなるシリカ粒子を調製することが好ましい。具体的には、本発明の製造方法において用いる原料となるシリカ粒子(例えば、以上説明したように調製された機能性化合物を含有するシリカ粒子)を、塩酸を含有させた水/アルコール混合溶媒に分散させた分散液にAPSを含有させ、前記シリカ粒子の表面にAPSを反応させることでアミノ基を少なくとも1つ有するアルキル基が粒子表面に共有結合してなるシリカ粒子(具体的には、3−アミノプロピル基がケイ素原子を介して粒子表面に共有結合してなるシリカ粒子)を調製することができる。
前記APSの使用量としては、原料として用いる前記シリカ粒子1mgに対して、1〜50mgであることが好ましい。
前記塩酸は、用いられる前記水に対し、0.1〜10mol/lの濃度で含有させることが好ましく、前記水に対し、0.5〜2mol/lの濃度で含有させることがより好ましい。
水と混合させるアルコールとしては、エタノール、メタノール等が挙げられるが、エタノールが好ましい。反応時間は30分〜48時間が好ましい。反応温度は特に制限はないが、4〜60℃であることが好ましい。
次に、本発明の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子について説明する。
本発明の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子は、前述のように本発明の製造方法によって製造することができ、平均粒径1nm〜1μmのイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を少なくとも1つ有する基が粒子表面に共有結合してなる平均粒径1nm〜1μmのシリカ粒子であることを特徴とする。
イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を少なくとも1つ有する前記基については、本発明の製造方法の項で前述したものと同様である。
本発明のシリカ粒子コロイドは、イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有する前記シリカ粒子を非プロトン性溶媒に分散してなる。
前記非プロトン性溶媒は前記シリカ粒子を安定に分散させるだけでなく、求核種とならないので、前記シリカ粒子の有する、イソシアネート基、エポキシ基等の前記架橋性官能基を安定に維持するストック溶媒として機能することができる。
前記非プロトン性溶媒の具体例及び好ましい例は、本発明の製造方法の項で説明したものと同様である。
また、本発明のシリカ粒子コロイド中の前記シリカ粒子の濃度は、前記シリカ粒子が安定に分散する濃度であれば特に制限はないが、20質量%以下であることが好ましく、0.2〜10質量%であることがより好ましい。
本発明のシリカ粒子コロイドは、後述のように、生体分子を含有する溶液と混合することにより縮合剤等を用いた煩雑な操作を要することなく、分析試薬としてのシリカ粒子/生体分子の複合粒子を調製できる。
次に、本発明のシリカ粒子/生体分子の複合粒子及びその製造方法について説明する。
ここで「複合粒子」とは、共有結合形成により生体分子と一体化したシリカ粒子をいう。
本発明のシリカ粒子/生体分子の複合粒子は、前記非プロトン性溶媒に分散した前記架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子と前記生体分子とを反応させて共有結合させることにより調製することができる。
これにより、前記シリカ粒子と前記生体分子とが、前記架橋性化合物を介して架橋されてなる複合粒子を調製することができる。
具体的には、イソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有する前記シリカ粒子を非プロトン性溶媒に分散した前記シリカ粒子コロイドと生体分子を含有する溶液とを室温条件下で混合することにより反応させることができる。反応時間としては特に制限はないが、0.5〜5時間反応させることが好ましい。その場合、前記シリカ粒子と反応させる前記生体分子の使用量としては、前記シリカ粒子100質量部に対し、5質量部以上が好ましく、前記シリカ粒子100質量部に対し、10〜50質量部がより好ましい。
前記架橋した後、前記複合粒子と前記シリカ粒子に共有結合していない前記生体分子との分離は、遠心分離または限外ろ過によって可能である。
前記シリカ粒子の表面と、前記生体分子とを反応させて共有結合させた後は、粒子が基板やターゲット以外の生体分子などと非特異的吸着することを防止する観点から、PEG(ポリエチレングリコール)、BSA(ウシ血清アルブミン)などの任意のブロッキング剤でブロッキング処理を施してもよい。
前記生体分子が共有結合したか否かの確認は、前記シリカ粒子及び前記生体分子の混合液から遠心分離または限外ろ過で粒子を除去した溶液に含まれる前記生体分子を一般的なタンパク質定量法(例えば、BCA(ビシンコニン酸)法、UV法、Lowry法、Bradford法)で定量し、減少した前記生体分子の量を定量することで行うことができる。
共有結合させる前記生体分子としては、抗原、抗体、DNA、RNA、糖、糖鎖、リガンド、受容体、ペプチド又は化学物質などが挙げられる。
ここで、リガンドとはタンパク質と特異的に結合する物質をいい、例えば、酵素に結合する基質、補酵素、調節因子、あるいはホルモン、神経伝達物質などをいい、低分子量の分子やイオンばかりでなく、高分子量の物質も含む。
また化学物質とは天然有機化合物に限らず、人工的に合成された生理活性を有する化合物や環境ホルモン等を含む。
本発明の製造方法において、原料として用いる前記シリカ粒子の平均粒径は、1nm〜1μmであることが好ましく、20nm〜500nmであることがより好ましい。
本発明のイソシアネート基、エポキシ基等の架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の平均粒径は1nm〜1μmであり、20nm〜500nmであることがより好ましい。
本発明の複合粒子の平均粒径は、特に制限はないが1nm〜1μmであることが好ましい。
前記平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等の画像から無作為に選択した100個のシリカ粒子又は複合粒子の合計の投影面積からシリカ粒子又は複合粒子の占有面積を画像処理装置によって求め、この合計の占有面積を、選択したシリカ粒子又は複合粒子の個数(100個)で割った値に相当する円の直径の平均値(平均円相当直径)を求めたものである。
前記平均粒径は、一次粒子が凝集してなる二次粒子を含む概念の後述する「動的光散乱法による粒度」とは異なり、一次粒子のみからなる粒子の平均粒径である。
本発明において、前記複合粒子の「動的光散乱法による粒度」とは、動的光散乱法により測定され、前記の平均粒径とは異なり、一次粒子だけでなく、一次粒子が凝集してなる二次粒子をも含めた概念であり、前記複合粒子の分散安定性を評価する指標となる。
その測定装置としては、ゼータサイザーナノ(商品名;マルバーン社製)が挙げられる。この手法は、微粒子などの光散乱体による光散乱強度の時間変動を測定し、その自己相関関数から光散乱体のブラウン運動速度を計算し、その結果から光散乱体の粒度分布を導出するというものである。
粒度分布の変動係数いわゆるCV値は特に制限はないが、10%以下が好ましく、8%以下がより好ましい。
本明細書及び特許請求の範囲において、単分散とはCV値15%以下の粒子群をいう。
次に、本発明のシリカ粒子のζ電位について説明する。
分散媒と、それに対して相対的に運動しているコロイド粒子とが接触したときに界面で電荷分離が起こる。このとき粒子表面には粒子と逆の符号を持ったイオンが集まり、層を形成する。これを電気二重層と呼ぶ。粒子表面に十分近い領域では反対電荷を持ったイオンは表面に強く引き付けられ運動性が無いため固定相と呼ばれる。それより外側のイオンは運動性を有しており拡散層と呼ばれる。また固定層と拡散層の接触面を滑り面と呼ぶ。粒子から十分離れた、電荷が中性となっている領域の電位をゼロと定義したときの滑り面の電位がζ電位(以下、単に「ゼータ電位」ということもある)であり、すなわち界面動電電位である。
前記ゼータ電位は、コロイド粒子の分散安定性、凝集性、表面改質等を評価する上での指標となる。すなわち、コロイド粒子は帯電しており、その帯電による静電的反発力の大きさが前記ゼータ電位の絶対値の大きさに対応しているので、前記ゼータ電位の絶対値の大きさは、コロイド粒子の分散安定性の指標となる(例えば、北原文雄、古澤邦夫、尾崎正孝、大島広行、「Zeta Potentialゼータ電位:微粒子界面の物理化学」、サイエンティスト社、1995参照。)。
また、コロイド粒子がマイナスに帯電すると前記ゼータ電位は負の値となるのに対し、コロイド粒子がプラスに帯電すると前記ゼータ電位は正の値となる。
本発明の粒子表面にイソシアネート基またはエポキシ基を有するシリカ粒子は、pH7の純水中におけるζ電位の絶対値が1〜70mVであることが好ましく、前述のようにアミノ基を粒子表面に豊富に有する観点から、30〜60mVであることがより好ましい。
前記絶対値が小さすぎると、容易に凝集体が生じる。また、前記絶対値が大きすぎると、静電的相互作用によって非特異的吸着が増大する。
ゼータ電位測定装置としては、ゼータサイザーナノ(商品名、マルバーン社製)、ELS−Z1(商品名、大塚電子社製)、NICOMP 380ZLS(商品名、IBC社製)等を用いることができる。
次に、本発明の複合粒子を用いてなる複合粒子コロイドについて説明する。
前記複合粒子コロイドは、本発明の複合粒子を分散媒中に分散してなる。
前記複合粒子コロイドの分散媒については特に制限はなく、前記複合粒子を均一に分散するものであればよく、親水性の溶媒が好ましく、例えば、水、メタノール、エタノール、水とメタノールの混合溶媒、水とエタノールの混合溶媒、PBS(リン酸緩衝食塩水)、Tris緩衝液、HEPES緩衝液等の緩衝液が挙げられる。
また、前記複合粒子コロイドには、前述の非特異的吸着をさらに防止する観点から、ポリエチレングリコール(PEG)、ウシ血清アルブミン(BSA)などの任意のブロッキング剤を含有させてもよい。
次に、本発明の複合粒子を用いてなる分析試薬について説明する。
本発明の複合粒子を用いてなる分析試薬は、前記複合粒子コロイドを用いてなり、前記複合粒子コロイドに含有される前記複合粒子に、蛍光、吸光、磁性、放射線、pH感受性等の標識を付与することで達成される。前記複合粒子に前記標識を付与する方法としては、前述のように、蛍光色素化合物、吸光化合物、磁性化合物、放射線標識化合物、pH感受性色素化合物等の前記機能性化合物を含有するシリカ粒子を用いて前記複合粒子を製造する方法などが挙げられる。
前記分析試薬の具体例としては、生体分子検出試薬、生体分子定量試薬、生体分子分離試薬、生体分子回収試薬または免疫染色用試薬が挙げられる。
前記複合粒子コロイドに含有される前記複合粒子が、前記生体分子を分子認識する生体分子ないしは生理活性物質を標的とすることができ、それら標的である生体分子ないしは生理活性物質を検出、定量、分離または回収する分析試薬とすることができる。また、前記生体分子と、標的である生体分子ないしは生理活性物質との分子認識が、抗原−抗体反応である場合は、前記複合粒子コロイドを用いてなる免疫染色用試薬とすることができる。
ここで、分子認識とは、(1)DNA分子間又はDNA−RNA分子間のハイブリダイゼーション、(2)抗原抗体反応、(3)酵素(受容体)−基質(リガンド)間の反応など、生体分子間の特異的相互作用をいう。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、以下の実施例において「部」とは「質量部」を表し、「%」は「質量%」を表し、「分子量」は「重量平均分子量」を表す。

参考例 (本発明の製造に用いるシリカ粒子の調製)
5−(及び−6)−カルボキシテトラメチルローダミン・スクシンイミジルエステル(商品名、emp Biotech GmbH社製)29.0mgを5mlのジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。ここに13.0μlのAPSを加え、室温(23℃)で1時間反応を行った。
得られた反応液1.6mlにエタノール28ml、TEOS1.6ml、蒸留水5.6ml、28質量%アンモニア水1.4mlを加え、マグネチック・スターラーで撹拌し、室温で24時間反応を行った。
反応液を18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。
沈殿したシリカ粒子に蒸留水を20ml加え、粒子を分散させ、再度18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本洗浄操作をさらに2回繰り返し、標識シリカ粒子分散液に含まれる未反応のTEOSやアンモニア等を除去し、平均粒径208nmのシリカ粒子250mgを得た。収率約72%。
図1は、得られたローダミン含有シリカ粒子のSEM写真像を示す図である。図1中のスケールバーは500nmを示す。図中、白く見える球形状物質が、得られたローダミン含有シリカ粒子である。
実施例1(ヘキサメチレンジイソシアナートを用いたイソシアネート基の導入)
参考例で得られたシリカ粒子コロイド(40mg/ml,蒸留水に分散)1mlを18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。
沈殿したシリカ粒子にジメチルホルムアミドを1ml加え、粒子を分散させ、再度18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本操作をさらに2回繰り返し、最後にジメチルホルムアミドを1ml加え、ジメチルホルムアミドに分散したシリカ粒子コロイド(40mg/ml)を1ml得た。
得られたコロイド125μlにジメチルホルムアミド335μlと、ヘキサメチレンジイソシアナート(商品名、東京化成工業(株)製)40μlを加え、室温で2時間混合した。続いて、18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。沈殿した粒子に蒸留水を1ml加え、粒子を分散させ、再度18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行った。最後に蒸留水200μlを加え、粒子を分散させ、イソシアネート基を粒子表面に有したシリカ粒子(25mg/ml)を200μl得た。
実施例2(トルエン−2,6−ジイソシアネートを用いたイソシアネート基の導入)
参考例で得られたシリカ粒子コロイド(40mg/ml,蒸留水に分散)1mlを18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。
沈殿したシリカ粒子にジメチルホルムアミドを1ml加え、粒子を分散させ、再度18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本操作をさらに2回繰り返し、最後にジメチルホルムアミドを1ml加え、ジメチルホルムアミドに分散したシリカ粒子コロイド(40mg/ml)を1ml得た。
得られたコロイド125μlにジメチルホルムアミド335μlとトルエン−2,6−ジイソシアネート(商品名、和光純薬工業(株)製)40μlを加え、室温で2時間混合した。続いて、18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。沈殿した粒子に蒸留水を1ml加え、粒子を分散させ、再度18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行った。最後に蒸留水200μlを加え、粒子を分散させ、イソシアネート基を粒子表面に有したシリカ粒子(25mg/ml)を200μl得た。
実施例3(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを用いたイソシアネート基の導入)
参考例で得られたシリカ粒子コロイド(40mg/ml,蒸留水に分散)1mlを18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。
沈殿したシリカ粒子にジメチルホルムアミドを1ml加え、粒子を分散させ、再度18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行った。本操作をさらに2回繰り返し、最後にジメチルホルムアミドを1ml加え、ジメチルホルムアミドに分散したシリカ粒子コロイド(40mg/ml)を1ml得た。
得られたコロイド125μlにジメチルホルムアミド335μlとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(商品名;ミリオネートMR−200、日本ポリウレタン工業(株)製)40mgを加え、室温で2時間混合した。続いて、18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を除去した。沈殿した粒子に蒸留水を1ml加え、粒子を分散させ、再度18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行った。最後に蒸留水200μlを加え、粒子を分散させ、イソシアネート基を粒子表面に有したシリカ粒子(25mg/ml)を200μl得た。
実施例4(イソシアネート基を修飾したシリカ粒子のBSA修飾)
実施例1、実施例2、実施例3でそれぞれ調製した、表面にイソシアネート基を導入したシリカ粒子コロイド(25mg/ml)200μlに、蒸留水200μlと5mg/mlのBSA(商品名;アルブミン,ウシ血清由来,結晶品、和光純薬工業(株)製)100μlを加え室温で2時間混合し反応させた。
比較として、参考例で得られたシリカ粒子コロイド(40mg/ml,蒸留水に分散)125μlに、蒸留水275μlと5mg/mlのBSA(商品名;アルブミン,ウシ血清由来,結晶品、和光純薬工業(株)製)100μlを加え室温で2時間混合し反応させた。
2時間混合後、各コロイドを18000xgの重力加速度で30分間遠心分離を行い、上清を回収した。上清のタンパク質濃度をBCA法によって測定し、反応開始時のBSAの量から減少したBSAの量を求め、さらに粒子1mgあたりに結合したBSAの量を求めた。その結果、ヘキサメチレンジイソシアナートで処理した実施例1のシリカ粒子では粒子1mgあたり57μgのBSAが結合し、トルエン−2,6−ジイソシアネートで処理した実施例2のシリカ粒子では粒子1mgあたり38μgのBSAが結合し、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートで処理した実施例3のシリカ粒子では粒子1mgあたり60μgのBSAが結合した。一方、表面修飾をしていない参考例のシリカ粒子では粒子1mgあたり8μgのBSAが結合した。
粒子の単位面積当たりのタンパク質結合量をC[mg/m]、粒子の密度をρ[g/cm]、粒子の直径をd[μm]とすると、単位重量あたりの粒子に結合するタンパク質の量S[μg/mg]は式1で表される(例えば、Analytical Biochemistry,105,375−382,(1980)参照。)。従って、粒子の単位面積当たりのタンパク質結合量Cは式2で表される。
本実施例で得られた単位重量あたりの粒子に結合するBSAの量を用い、粒径を0.21μm、密度を2.0g/cmとして単位面積当たりのBSA結合量を式2から計算したところ、ヘキサメチレンジイソシアナートで処理した実施例1のシリカ粒子では4.0mg/m、トルエン−2,6−ジイソシアネートで処理した実施例2のシリカ粒子では2.7mg/m、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート処理した実施例3のシリカ粒子では4.2mg/m、表面修飾をしていない参考例のシリカ粒子では0.6mg/mと算出された。上記結果を表1にまとめる。

比較例(カルボキシル基が粒子表面に導入されたラテックス粒子に対するBSAの結合)
粒径210nmの、粒子表面にカルボキシル基が導入されたラテックス粒子(カタログ番号;PC02N/2825、Bangs Laboratories社製、濃度10%)50μlに蒸留水を125μl加えた。ここに0.5MのMES(2−Morpholinoethanesulfonic acid)緩衝液(pH6.0)を50μl、50mg/mlのNHS(N−ヒドロキシスクシンイミド)水溶液を200μl、19.2mg/mlのEDC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)水溶液を75μl加え、30分間混合した。
反応液を15000×gの重力加速度で15分遠心分離し、上清を除去後、蒸留水を1ml加え粒子を分散させた。再び15000×gの重力加速度で15分遠心分離し、上清を除去後、50mMのKHPO緩衝液(pH8.0)400μlに分散させた。ここに50mMのKHPO緩衝液(pH8.0)に溶解した5mg/mlのBSA(商品名;アルブミン,ウシ血清由来,結晶品,和光純薬工業(株)製)100μlを加え室温で2時間混合した。
反応液を15000×gの重力加速度で30分遠心分離し、上清を回収した。上清のタンパク質濃度をBCA法によって測定し、反応開始時のBSAの量から減少したBSAの量を求め、さらに粒子1mgあたりに結合したBSAの量を求めた。その結果、粒子1mgあたり73μgのBSAが結合した。
粒径を0.21μm、密度を1.06g/cmとして単位面積当たりのBSA結合量を式2から計算したところ、2.7mg/mと算出された。
表1に示した結果から明らかなように、表面修飾をしていない参考例のシリカ粒子はBSA結合量が極めて少なかった。また、比較例のカルボキシル基が粒子表面に導入されたラテックス粒子はBSA結合量は十分であるが、表面修飾に縮合剤EDCを要し煩雑であった。
一方、本発明の製造方法によってシリカ粒子表面にイソシアネート基を導入した実施例1〜3のシリカ粒子は、カルボキシル基が粒子表面に導入されたラテックス粒子にNHSとEDCを用いて縮合反応によって結合させた場合と同程度以上の量のBSAが結合可能であることが分かる。
実施例5(分子認識試験)
実施例1で調製したシリカ粒子に実施例4においてBSAを結合させて得た複合粒子コロイド(5mg/ml)100μlを96穴マイクロプレートのウェルの1つに入れた。次に、抗BSA抗体(商品名、Covalab社製)が1mg/mL含まれる溶液(10mMKHPO,pH7.0)を用意した。図2は、分子認識試験に用いたストリップ1の平面図である。一方の末端2から約15mmの位置3にライン状に、前記溶液を0.75μL/cmの塗布量(約1mm幅)で塗布したメンブレン4(Hi−Flow Plus120 membrane、MILLIPORE社製)を5mm幅にカットし、ストリップ1(丈25mm)とした。
前記ストリップ1の末端を前記96穴マイクロプレートのウェルの1つに入れた前記表面にイソシアネート基を導入したシリカ粒子コロイドに浸し、1時間放置した。
図2から明らかなように、抗BSA抗体がライン状に塗布された部分3が赤く発色し、実施例4においてBSAを結合させて得た複合粒子が結合していることが確認された。また、本発明の複合粒子が分析試薬として好適であることが分かる。
図1は、得られたローダミン含有シリカ粒子のSEM写真像を示す図である。 図2は、実施例5の分子認識試験に用いたストリップの平面図である。

Claims (13)

  1. 非プロトン性溶媒に分散したシリカ粒子の分散液に、2個以上の架橋性官能基を有する架橋性化合物を含有させ、前記シリカ粒子の表面に前記架橋性化合物を反応させて共有結合させ、前記2個以上の架橋性官能基のうち少なくとも1個の未反応の架橋性官能基を前記シリカ粒子の表面に存在させる工程を含んでなることを特徴とする架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子の製造方法。
  2. 前記架橋性官能基がイソシアネート基又はエポキシ基であり、前記架橋性化合物がイソシアネート基2個以上を有するポリイソシアネート化合物又はエポキシ基2個以上を有するポリエポキシ化合物であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記ポリイソシアネート化合物がイソシアネート基2〜20個を有する炭素原子数2〜100の炭化水素化合物であり、前記ポリエポキシ化合物がエポキシ基2〜20個を有する炭素原子数4〜100の炭化水素化合物であることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記非プロトン性溶媒がジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジクロロメタンまたはクロロホルムのいずれかである請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 原料となる前記シリカ粒子が、アミノ基を少なくとも1つ有するアルキル基が粒子表面に共有結合してなるシリカ粒子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 架橋性官能基を少なくとも1つ有する基が粒子表面に共有結合してなる、平均粒径1nm〜1μmの架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子。
  7. 請求項6に記載のシリカ粒子が非プロトン性溶媒に分散したシリカ粒子コロイド。
  8. 前記非プロトン性溶媒が、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルまたはアセトンのいずれかであることを特徴とする請求項7に記載のシリカ粒子コロイド。
  9. 請求項6に記載のシリカ粒子に、生体分子が共有結合してなるシリカ粒子/生体分子の複合粒子。
  10. 前記生体分子が、抗原、抗体、DNA、RNA、糖、糖鎖、リガンド、受容体、ペプチド及び化学物質からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項9に記載の複合粒子。
  11. 請求項10に記載の複合粒子を分散媒中に分散してなる複合粒子コロイド。
  12. 請求項11に記載の複合粒子コロイドを用いてなる分析試薬。
  13. 非プロトン性溶媒に分散した架橋性官能基を粒子表面に有するシリカ粒子と生体分子とを反応させて共有結合させることを特徴とする請求項9又は10に記載の複合粒子の製造方法。
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