JP2017155069A - シリカナノ粒子、シリカナノ粒子の製造方法、及びシリカナノ粒子の分散液 - Google Patents
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Abstract
【課題】分散媒に分散させた場合に分散安定性が優れるシリカナノ粒子、及びその製造方法を提供する。【解決手段】原子の結合ネットワークが、少なくとも、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子からなり、これらの原子が結合ネットワークの構成原子として共有結合してなる、ナノシリカ粒子、及び分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物とを縮重合し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とがシロキサン結合により結合したシリカナノ粒子を製造する、シリカナノ粒子の製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、シリカナノ粒子、シリカナノ粒子の製造方法、及びシリカナノ粒子の分散液に関する。
近年、数nm〜1μm程度の微粒子が様々な病原菌の検出に応用され、注目を集めている。例えば、蛍光色素を含むシリカナノ粒子等は、特にバイオテクノロジーの分野において、新たな標識用粒子としての応用が期待されている。高濃度の色素を含むシリカナノ粒子もまた、高いモル吸光係数を有することから、より高感度な標識用粒子としての応用が期待されている。
上記標識用粒子は、特定の標的分子との結合能を有する生体分子(抗体等)をその表面に結合させることで、インフルエンザ核タンパク質などの生体分子の検出、定量等に利用可能な標識試薬として利用することができる。
上記標識用粒子は、特定の標的分子との結合能を有する生体分子(抗体等)をその表面に結合させることで、インフルエンザ核タンパク質などの生体分子の検出、定量等に利用可能な標識試薬として利用することができる。
球状の多孔質シリカ粒子の製造方法としては、ゾル・ゲル法により作製することが一般的である(例えば、特許文献1参照)。シリカ粒子分散液から有機化合物や無機化合物を加熱洗浄により除去し、シリカ粒子を多孔質化させる方法が、特許文献2に記載されている。
本発明は、分散媒に分散させた場合に分散安定性が優れるシリカナノ粒子の提供を課題とする。
また、本発明は、前記シリカナノ粒子の製造方法の提供を課題とする。
また、本発明は、前記シリカナノ粒子の製造方法の提供を課題とする。
多孔質シリカ粒子を分散媒に分散して標識用粒子として用いる場合、安定した分散性の維持が求められる。しかし、従来のシリカナノ粒子は分散安定性が劣り、長時間の分散状態を維持することは容易ではなかった。分散性が低い場合、シリカナノ粒子と検体とを混合後、標的物質を検出することが困難となり、作業者に再分散作業を強いることになる。その結果、作業能率が低下する。
得られるシリカナノ粒子分散系の分散安定性を高める方法として、シリカナノ粒子の密度を制御する方法が考えられる。
前記特許文献1及び2に記載の方法では、シリカ粒子を多孔質化することで粒子密度を低下させ、粒子の沈降速度を低下させている。しかし、特許文献1に記載のゾル・ゲル法によるシリカ粒子の製造方法では粒子内部に生じる空孔量を制御できず、所望の粒子密度に制御することが難しい。また、特許文献2に記載の方法では、粒子密度の制御は容易であるが、有機化合物又は無機化合物の除去のために加熱洗浄工程が必要となる。そのため、シリカ粒子の親水性が低下する。さらに、仮に低密度分子を導入させ、その後加熱洗浄工程を行わなかった場合であっても、シリカと低分子密度が化学的に結合してないので、長期保存すると低密度分子が粒子から分離し、粒子密度が変化する場合がある。
前記特許文献1及び2に記載の方法では、シリカ粒子を多孔質化することで粒子密度を低下させ、粒子の沈降速度を低下させている。しかし、特許文献1に記載のゾル・ゲル法によるシリカ粒子の製造方法では粒子内部に生じる空孔量を制御できず、所望の粒子密度に制御することが難しい。また、特許文献2に記載の方法では、粒子密度の制御は容易であるが、有機化合物又は無機化合物の除去のために加熱洗浄工程が必要となる。そのため、シリカ粒子の親水性が低下する。さらに、仮に低密度分子を導入させ、その後加熱洗浄工程を行わなかった場合であっても、シリカと低分子密度が化学的に結合してないので、長期保存すると低密度分子が粒子から分離し、粒子密度が変化する場合がある。
本発明者らはこのような問題点に鑑み鋭意検討を行った。その結果、シリカナノ粒子の骨格内に、低密度分子構造を化学結合により導入することで、シリカナノ粒子の粒子密度の制御が可能となることを見い出した。例えば、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とをシロキサン結合により結合させて、得られたシリカナノ粒子が、優れた分散安定性を示し、分散状態を長期間維持できることを見い出した。
本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
本発明の上記課題は、下記の手段により解決された。
(1)原子の結合ネットワークが、少なくとも、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子からなり、これらの原子が結合ネットワークの構成原子として共有結合してなる、ナノシリカ粒子。
(2)分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とが、シロキサン結合により結合してなる、前記(1)項に記載のシリカナノ粒子。
(3)前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、前記(2)項に記載のシリカナノ粒子。
(4)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、前記(2)又は(3)項に記載のシリカナノ粒子。
(5)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、前記(2)〜(4)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(6)前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、前記(2)〜(5)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(7)前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記(2)〜(6)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(8)前記シリカナノ粒子の密度が1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下である、前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(9)前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(1)原子の結合ネットワークが、少なくとも、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子からなり、これらの原子が結合ネットワークの構成原子として共有結合してなる、ナノシリカ粒子。
(2)分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とが、シロキサン結合により結合してなる、前記(1)項に記載のシリカナノ粒子。
(3)前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、前記(2)項に記載のシリカナノ粒子。
(4)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、前記(2)又は(3)項に記載のシリカナノ粒子。
(5)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、前記(2)〜(4)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(6)前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、前記(2)〜(5)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(7)前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記(2)〜(6)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(8)前記シリカナノ粒子の密度が1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下である、前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(9)前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
(10)前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子を分散媒に分散させてなる、シリカナノ粒子の分散液。
(11)前記分散媒が水及び水系溶媒からなる群より選ばれる、前記(10)項に記載の分散液。
(12)前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子又はシリカナノ粒子の分散液を含んでなる、生体分子検出用キット。
(11)前記分散媒が水及び水系溶媒からなる群より選ばれる、前記(10)項に記載の分散液。
(12)前記(1)〜(11)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子又はシリカナノ粒子の分散液を含んでなる、生体分子検出用キット。
(13)分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物とを縮重合し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とがシロキサン結合により結合したシリカナノ粒子を製造する、シリカナノ粒子の製造方法。
(14)前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、前記(13)項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(15)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、前記(13)又は(14)項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(16)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、前記(13)〜(15)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(17)前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、前記(13)〜(16)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(18)前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記(13)〜(17)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(19)前記シリカナノ粒子の密度が1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下である、前記(13)〜(18)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(20)前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(13)〜(19)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(14)前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、前記(13)項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(15)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、前記(13)又は(14)項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(16)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、前記(13)〜(15)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(17)前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、前記(13)〜(16)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(18)前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記(13)〜(17)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(19)前記シリカナノ粒子の密度が1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下である、前記(13)〜(18)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(20)前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(13)〜(19)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
(21)分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物とを縮重合し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とをシロキサン結合により結合させ、シリカナノ粒子の粒子密度を調整する、シリカナノ粒子密度の調整方法。
(22)前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、前記(21)項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(23)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、前記(21)又は(22)項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(24)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、前記(21)〜(23)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(25)前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、前記(21)〜(24)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(26)前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記(21)〜(25)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(27)前記シリカナノ粒子の密度を1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下に調整する、前記(21)〜(26)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(28)前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(21)〜(27)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(22)前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、前記(21)項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(23)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、前記(21)又は(22)項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(24)前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、前記(21)〜(23)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(25)前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、前記(21)〜(24)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(26)前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、前記(21)〜(25)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(27)前記シリカナノ粒子の密度を1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下に調整する、前記(21)〜(26)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
(28)前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、前記(21)〜(27)のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
本発明のシリカナノ粒子は分散安定性に優れ、分散状態を長期間維持することができる。
また、本発明のシリカナノ粒子の製造方法は、前記シリカナノ粒子を製造することができる。
また、本発明のシリカナノ粒子の製造方法は、前記シリカナノ粒子を製造することができる。
本発明のナノシリカ粒子は、原子の結合ネットワークが少なくとも、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子を有してなる。すなわち、これらの原子が結合ネットワークの構成原子として共有結合している。本発明のナノシリカ粒子は従来のシリカナノ粒子と比較して、粒子1個当たりの密度(g/cm3)が低い。そのため、本発明のナノシリカ粒子を分散媒に分散させた場合、粒子の沈降速度が低下し、分散安定性が優れるため、沈降しにくい。
本発明のシリカナノ粒子の好ましい形態について、従来のシリカナノ粒子との対比で、図1及び2を参照しながら説明する。しかし、本発明はこの形態に制限するものではない。
本発明のシリカナノ粒子の好ましい形態について、従来のシリカナノ粒子との対比で、図1及び2を参照しながら説明する。しかし、本発明はこの形態に制限するものではない。
従来のシリカナノ粒子は、図2に示すように、1種又は2種以上のシラン化合物の縮重合反応により、シロキサン成分がシロキサン結合により結合してなる化学構造を有し、主元素がケイ素原子(Si、原子量28)と酸素原子(O、原子量16)で構成されている。
これに対して本発明のシリカナノ粒子は、図1に示すように、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とが、シロキサン結合により結合してなる化学構造を有する。そして、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子を結合ネットワークの構成原子として、共有結合(化学結合)を形成する。従来のシリカナノ粒子におけるシロキサン結合による主元素のネットワークに、主元素の一部を炭素原子(C、原子量12)に置換し、適宜に水素原子(H、原子量1)含有して構成される炭素構造部を共有結合により導入することで、粒子内部に空孔を設けて粒子密度を小さくし、分散性を向上させることができる。
これに対して本発明のシリカナノ粒子は、図1に示すように、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とが、シロキサン結合により結合してなる化学構造を有する。そして、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子を結合ネットワークの構成原子として、共有結合(化学結合)を形成する。従来のシリカナノ粒子におけるシロキサン結合による主元素のネットワークに、主元素の一部を炭素原子(C、原子量12)に置換し、適宜に水素原子(H、原子量1)含有して構成される炭素構造部を共有結合により導入することで、粒子内部に空孔を設けて粒子密度を小さくし、分散性を向上させることができる。
本発明のシリカナノ粒子は、図1に示すように、前記炭素構造部は、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している。さらに前記炭素構造部を構成する水素原子や官能基は、配位結合、水素結合、ファンデルワールス結合、分子間力などの任意の化学結合により結合ネットワークの構成原子と結合していてもよい。
なお本明細書において「結合」とは、複数のものが分離した状態から連続して一体となることを全般的に指し、直接複数のものが結合しても、別のものを介して間接的に結合していることも意味する。
なお本明細書において「結合」とは、複数のものが分離した状態から連続して一体となることを全般的に指し、直接複数のものが結合しても、別のものを介して間接的に結合していることも意味する。
シリカナノ粒子に導入する炭素構造部の分子量は、所定の粒子密度を実現し、所望の分散状態を達成できるよう、適宜設定することができる。例えば、炭素構造部の分子量は60以上が好ましい。またその上限値は、550以下が好ましい。
本発明における「炭素構造部」としては特に制限はなく、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよいし、環状であってもよい。具体例としては、アルキル基(例えば、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基など)、アルケニル基(例えば、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基など)、アルキニル基(例えば、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基など)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基など)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基など)、アラルキル基(例えばベンジル基など)などが挙げられる。これらの炭素構造部は、ヒドロキシル基やオキソ基などの置換基を有してもよい。
このうち、粒子内部に空孔を設ける観点から、本発明における炭素構造部は直鎖状であることが好ましい。直鎖状の炭素構造部としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられる。
炭素構造部の炭素数に特に制限はなく、所定の粒子密度を実現し、所望の分散状態を達成できるよう、適宜設定することができる。例えば、炭素構造部の炭素数は5以上が好ましい。またその上限値は、39以下が好ましい。
このうち、粒子内部に空孔を設ける観点から、本発明における炭素構造部は直鎖状であることが好ましい。直鎖状の炭素構造部としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基などが挙げられる。
炭素構造部の炭素数に特に制限はなく、所定の粒子密度を実現し、所望の分散状態を達成できるよう、適宜設定することができる。例えば、炭素構造部の炭素数は5以上が好ましい。またその上限値は、39以下が好ましい。
本発明において、図1に示すように、前記炭素構造部はシロキサン結合を形成するケイ素原子と直接結合してもよい。あるいは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合等を介して、シロキサン結合を形成するケイ素原子と炭素構造部とが結合してもよい。
本発明のシリカナノ粒子は、機能性化合物を内包していてもよい。本発明で用いることができる機能性分子としては、TAMRA(商品名、フナコシ社製)、ローダミン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、Cy3(商品名、Thermo Fisher Scientific社製)、Cy5(商品名、Thermo Fisher Scientific社製)、緑色蛍光タンパク質(GFP)等の蛍光分子、ポルフィリン、フタロシアニン等の特定の波長に吸収をもつ色素分子、ルミノール等の発光分子、放射性分子、磁性分子、pH感受性色素分子、酵素等が挙げられる。このような機能性分子をシリカナノ粒子に内包させることで、機能性分子を標識とする標識試薬に、本発明のシリカナノ粒子を用いることができる。
機能性分子を内包したシリカナノ粒子の製造方法に特に制限はない。例えば、常法により機能性分子をオルガノシロキサン成分に導入し、機能性分子含有オルガノシロキサン成分とシロキサン成分とを、シロキサン結合により結合させることで、作製することができる。
機能性分子を内包したシリカナノ粒子の製造方法に特に制限はない。例えば、常法により機能性分子をオルガノシロキサン成分に導入し、機能性分子含有オルガノシロキサン成分とシロキサン成分とを、シロキサン結合により結合させることで、作製することができる。
本発明のシリカナノ粒子の密度は、好ましくは1.20g/cm3以上である。またその上限値は、好ましくは1.45g/cm3以下、より好ましくは1.35g/cm3以下である。
本発明において、シリカナノ粒子の密度は、粒子の体積と粒子の重さから単位体積当たりの重さとして算出する。具体的には、シリカナノ粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影し、SEM画像から無作為に100個の粒子を選定し、粒子の平均粒径を算出し、その値から体積を近似的に算出する。そして、常法により別途測定したシリカナノ粒子重さから、シリカナノ粒子の密度を算出する。
本発明において、シリカナノ粒子の密度は、粒子の体積と粒子の重さから単位体積当たりの重さとして算出する。具体的には、シリカナノ粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影し、SEM画像から無作為に100個の粒子を選定し、粒子の平均粒径を算出し、その値から体積を近似的に算出する。そして、常法により別途測定したシリカナノ粒子重さから、シリカナノ粒子の密度を算出する。
本発明において、シリカナノ粒子への炭素構造部の導入量に特に制限はないが、シリカナノ粒子の単位体積当たりの炭素構造部の割合は、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上である。またその上限値は、好ましくは80%以下であり、より好ましくは50%以下である。
シリカナノ粒子の単位体積当たりの炭素構造部の割合は、エネルギー分散型X線分析(EDX)等の常法に従いシリカナノ粒子の組成分析を行い、その結果から炭素構造体の導入量を算出する。
シリカナノ粒子の単位体積当たりの炭素構造部の割合は、エネルギー分散型X線分析(EDX)等の常法に従いシリカナノ粒子の組成分析を行い、その結果から炭素構造体の導入量を算出する。
本発明のシリカナノ粒子は、球状、又は球状に近いシリカ粒子であることが好ましい。ここで、「球状に近いシリカ粒子」とは、具体的には長軸と短軸の比が2以下の形状である。
シリカナノ粒子の平均粒径に特に制限はないが、20nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましく、60nm以上がさらに好ましく、1000nm未満が好ましく、600nm以下がより好ましく、500nm以下がさらに好ましく、300nm以下が特に好ましい。
本発明において、前記平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等の画像から無作為に選択した100個の標識試薬シリカ粒子の合計の投影面積からシリカナノ粒子の占有面積を画像処理装置によって求め、この合計の占有面積を、選択したシリカナノ粒子の個数(100個)で割った値に相当する円の直径の平均値(平均円相当直径)を求めたものである。
なお、前記平均粒径は、一次粒子が凝集してなる二次粒子を含む概念の後述する「動的光散乱法による粒度」とは異なり、一次粒子のみからなる粒子の平均粒径である。
所望の平均粒径のシリカナノ粒子を得るためには、YM−10、YM−100(いずれも商品名、ミリポア社製)等の限外ろ過膜を用いて限外ろ過を行い、粒径が大きすぎたり小さすぎる粒子を除去するか、又は適切な重力加速度で遠心分離を行い、上清若しくは沈殿のみを回収することで可能である。
シリカナノ粒子は粒状物質として単分散であることが好ましい。シリカナノ粒子の粒度分布の変動係数、いわゆるCV値に特に制限はないが、10%以下が好ましく、8%以下がより好ましい。
シリカナノ粒子の平均粒径に特に制限はないが、20nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましく、60nm以上がさらに好ましく、1000nm未満が好ましく、600nm以下がより好ましく、500nm以下がさらに好ましく、300nm以下が特に好ましい。
本発明において、前記平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等の画像から無作為に選択した100個の標識試薬シリカ粒子の合計の投影面積からシリカナノ粒子の占有面積を画像処理装置によって求め、この合計の占有面積を、選択したシリカナノ粒子の個数(100個)で割った値に相当する円の直径の平均値(平均円相当直径)を求めたものである。
なお、前記平均粒径は、一次粒子が凝集してなる二次粒子を含む概念の後述する「動的光散乱法による粒度」とは異なり、一次粒子のみからなる粒子の平均粒径である。
所望の平均粒径のシリカナノ粒子を得るためには、YM−10、YM−100(いずれも商品名、ミリポア社製)等の限外ろ過膜を用いて限外ろ過を行い、粒径が大きすぎたり小さすぎる粒子を除去するか、又は適切な重力加速度で遠心分離を行い、上清若しくは沈殿のみを回収することで可能である。
シリカナノ粒子は粒状物質として単分散であることが好ましい。シリカナノ粒子の粒度分布の変動係数、いわゆるCV値に特に制限はないが、10%以下が好ましく、8%以下がより好ましい。
本明細書において、前記「動的光散乱法による粒度」とは、動的光散乱法により測定され、前記の平均粒径とは異なり、一次粒子だけでなく、一次粒子が凝集してなる二次粒子をも含めた概念であり、前記複合粒子の分散安定性を評価する指標となる。
動的光散乱法による粒度の測定装置としては、ゼータサイザーナノ(商品名;マルバーン社製)が挙げられる。この手法は、微粒子などの光散乱体による光散乱強度の時間変動を測定し、その自己相関関数から光散乱体のブラウン運動速度を計算し、その結果から光散乱体の粒度分布を導出するというものである。
動的光散乱法による粒度の測定装置としては、ゼータサイザーナノ(商品名;マルバーン社製)が挙げられる。この手法は、微粒子などの光散乱体による光散乱強度の時間変動を測定し、その自己相関関数から光散乱体のブラウン運動速度を計算し、その結果から光散乱体の粒度分布を導出するというものである。
本発明のシリカナノ粒子は通常、適当な分散媒に分散させた分散液の形態で使用する。本発明で好ましく用いることができる分散媒としては、シリカナノ粒子を均一に分散するものであれば特に制限はない。例えば、水、並びにリン酸バッファー、ボラックスバッファーなどの水系溶媒が挙げられる。
本発明のシリカナノ粒子の製造方法に特に制限はなく、任意のいかなる製造方法によってシリカナノ粒子を得ることができる。例えば、Journal of Colloid and Interface Science,159,p.150-157(1993)に記載のゾル−ゲル法や、国際公開第2007/074722号パンフレットに記載されたコロイドシリカ粒子の調製方法、特開昭50−140397号公報、特開平7−172814号公報などに記載の方法を参照することができる。
以下、本発明のシリカナノ粒子の製造方法について、好ましい実施態様を概括的に説明する。しかし、本発明はこれに制限されるものではない。
以下、本発明のシリカナノ粒子の製造方法について、好ましい実施態様を概括的に説明する。しかし、本発明はこれに制限されるものではない。
(1)分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物の調製
まず、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製する。このようなオルガノシロキサン化合物は、炭素構造部と結合する官能基又は活性基と、シラン化合物が有する官能基又は活性基とを結合させることで調製することができる。前記官能基の具体例としては、アミノ基、カルボキシル基、チオール基等が挙げられる。また前記活性基の具体例としては、スクシンイミド基やマレイミド基が挙げられる。
例えば、下記スキームIに従い、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製する。
まず、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製する。このようなオルガノシロキサン化合物は、炭素構造部と結合する官能基又は活性基と、シラン化合物が有する官能基又は活性基とを結合させることで調製することができる。前記官能基の具体例としては、アミノ基、カルボキシル基、チオール基等が挙げられる。また前記活性基の具体例としては、スクシンイミド基やマレイミド基が挙げられる。
例えば、下記スキームIに従い、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製する。
前記スキームIは、シランカップリング剤としてアミノプロピルトリエトキシシラン(APS)を用いた場合を示す。
まず、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル基、マレイミド基、イソシアナート基、イソチオシアナート基、アルデヒド基、パラニトロフェニル基、ジエトキシメチル基、エポキシ基、シアノ基等の活性基を有する化合物と、これら活性基と対応して反応する置換基(例えば、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、チオール基)を有する炭化水素化合物とを反応させる。
そして、得られた生成物と、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)などのシランカップリング剤との縮合反応により、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製する。使用するシランカップリング剤に特に制限はなく、具体例としてはAPSのほか、3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤が挙げられる。
まず、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステル基、マレイミド基、イソシアナート基、イソチオシアナート基、アルデヒド基、パラニトロフェニル基、ジエトキシメチル基、エポキシ基、シアノ基等の活性基を有する化合物と、これら活性基と対応して反応する置換基(例えば、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、チオール基)を有する炭化水素化合物とを反応させる。
そして、得られた生成物と、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)などのシランカップリング剤との縮合反応により、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製する。使用するシランカップリング剤に特に制限はなく、具体例としてはAPSのほか、3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤が挙げられる。
(2)分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との脱水縮合反応
次に、下記スキームIIに従い、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との脱水縮合反応を行う。この反応により、シリカナノ粒子の基本骨格となるシロキサン成分と、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分との間で共有結合が形成される。
次に、下記スキームIIに従い、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との脱水縮合反応を行う。この反応により、シリカナノ粒子の基本骨格となるシロキサン成分と、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分との間で共有結合が形成される。
前記スキームIIは、シラン化合物としてテトラエトキシシラン(TEOS)を用いた場合を示す。
前記スキームに示すように、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との脱水縮合反応を行い、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との間でシロキサン結合を形成する。ここで使用するシラン化合物に特に制限はなく、具体例としては、TEOSのほか、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、APS、3-チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、及び3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシラン等を挙げることができる。
前記スキームに示すように、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との脱水縮合反応を行い、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との間でシロキサン結合を形成する。ここで使用するシラン化合物に特に制限はなく、具体例としては、TEOSのほか、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(MPS)、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、APS、3-チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、及び3-[2-(2-アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリエトキシシラン等を挙げることができる。
(3)粒子形成、粒子成長
最後に、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との脱水縮合反応により得られた生成物を、シラン化合物と縮合重合反応させることにより、下記スキームIIIに示す模式に従い粒子形成と粒子成長が進行する。
最後に、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物との脱水縮合反応により得られた生成物を、シラン化合物と縮合重合反応させることにより、下記スキームIIIに示す模式に従い粒子形成と粒子成長が進行する。
本発明のシリカナノ粒子の用途に特に制限はなく、生体分子の検出用試薬に好適に用いることができる。ここで「生体分子」とは、抗原、抗体、核酸、糖、糖鎖、リガンド、受容体、ペプチド、その他生体活性を有する化学物質等が挙げられる。本発明のシリカナノ粒子又はその分散液は、このような生体分子の検出用キットに包含させることができる。
例えば、シリカナノ粒子の表面に抗体又は抗原を結合させることで、各種免疫学的検査(イムノアッセイ)の標識試薬として用いることができる。当該イムノアッセイとしては、イムノクロマトグラフィー、エンザイムイムノアッセイ(EIA、例えばEnzyme-Linked ImmunoSorbent Assay(ELISA)等)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)等の標識粒子として適用することができる。
また、免疫凝集法(抗体又は抗原を結合した粒子と検体とを混合し、検体に含まれる抗原又は抗体との抗原抗体反応によって粒子を凝集させる検査方法)、免疫比濁法(抗体又は抗原を結合した粒子と検体とを混合し、検体に含まれる抗原又は抗体との抗原抗体反応によって生じる抗原−抗体複合体の沈降物を形成させ、その凝集塊に光を照射して、散乱による照射光の減衰を分光光度計で計測して検体に含まれる抗原量を測定する検査方法)、免疫比ろう法(抗体又は抗原を結合した粒子と検体とを混合し、検体に含まれる抗原または抗体との抗原抗体反応によって生じる抗原−抗体複合物を形成させ、その複合物の分散液に光をあて散乱した光を測定することで、検体に含まれる抗原または抗体を定量する検査方法)、CLEIA法(化学発光酵素免疫測定法;抗体を結合した粒子及び酵素標識抗体と抗原を含む検体とを混合し、粒子−抗原−酵素標識抗体の複合体を形成し、未反応物を除去後、発光試薬を添加し、その発光量を測定して検出対象物を定量する検査方法)などにも利用できる。
その他にも、本発明のシリカナノ粒子は、フローサイトメトリーにおける標識粒子や、各種バイオチップ等における標識粒子としても用いることができる。
例えば、シリカナノ粒子の表面に抗体又は抗原を結合させることで、各種免疫学的検査(イムノアッセイ)の標識試薬として用いることができる。当該イムノアッセイとしては、イムノクロマトグラフィー、エンザイムイムノアッセイ(EIA、例えばEnzyme-Linked ImmunoSorbent Assay(ELISA)等)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)等の標識粒子として適用することができる。
また、免疫凝集法(抗体又は抗原を結合した粒子と検体とを混合し、検体に含まれる抗原又は抗体との抗原抗体反応によって粒子を凝集させる検査方法)、免疫比濁法(抗体又は抗原を結合した粒子と検体とを混合し、検体に含まれる抗原又は抗体との抗原抗体反応によって生じる抗原−抗体複合体の沈降物を形成させ、その凝集塊に光を照射して、散乱による照射光の減衰を分光光度計で計測して検体に含まれる抗原量を測定する検査方法)、免疫比ろう法(抗体又は抗原を結合した粒子と検体とを混合し、検体に含まれる抗原または抗体との抗原抗体反応によって生じる抗原−抗体複合物を形成させ、その複合物の分散液に光をあて散乱した光を測定することで、検体に含まれる抗原または抗体を定量する検査方法)、CLEIA法(化学発光酵素免疫測定法;抗体を結合した粒子及び酵素標識抗体と抗原を含む検体とを混合し、粒子−抗原−酵素標識抗体の複合体を形成し、未反応物を除去後、発光試薬を添加し、その発光量を測定して検出対象物を定量する検査方法)などにも利用できる。
その他にも、本発明のシリカナノ粒子は、フローサイトメトリーにおける標識粒子や、各種バイオチップ等における標識粒子としても用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
オレイン酸(東京化成工業株式会社製)とAPS(信越シリコーン社製 LS-3150)とをモル比で1:1になるように混合し、1時間以上撹拌し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製した。
オレイン酸(東京化成工業株式会社製)とAPS(信越シリコーン社製 LS-3150)とをモル比で1:1になるように混合し、1時間以上撹拌し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製した。
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、60mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した前記オルガノシロキサン化合物16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌することで、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
得られたコア粒子含有分散液に、TEOS30μL(135μmol)と、60mMの濃度になるようにDMFに溶解した前記オルガノシロキサン化合物11μL(110nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌することでコア粒子の表面にシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第1シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第1シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た。
前記第1シリカナノ粒子含有分散液に、TEOS10μL(45μmol)と、60mMの濃度になるようにDMFに溶解した前記オルガノシロキサン化合物5.3μL(53nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌し、第1シリカナノ粒子の表面にさらにシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第2シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第2シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た(平均粒径:250nm、粒子密度:1.44g/cm3)。
(実施例2)
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、180mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した、実施例1で調製したオルガノシロキサン化合物16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌することで、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、180mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した、実施例1で調製したオルガノシロキサン化合物16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌することで、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
得られたコア粒子含有分散液に、TEOS30μL(135μmol)と、180mMの濃度になるようにDMFに溶解した前記オルガノシロキサン化合物11μL(110nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌することでコア粒子の表面にシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第3シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第3シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た。
前記第3シリカナノ粒子含有分散液に、TEOS10μL(45μmol)と、180mMの濃度になるようにDMFに溶解した前記オルガノシロキサン化合物5.3μL(53nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌し、第3シリカナノ粒子の表面にさらにシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第4シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第4シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た(平均粒径:250nm、粒子密度:1.35g/cm3)。
(実施例3)
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、300mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した、実施例1で調製したオルガノシロキサン化合物16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌することで、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、300mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した、実施例1で調製したオルガノシロキサン化合物16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌することで、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
得られたコア粒子含有分散液に、TEOS30μL(135μmol)と、300mMの濃度になるようにDMFに溶解した前記オルガノシロキサン化合物11μL(110nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌することでコア粒子の表面にシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第5シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第5シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た。
前記第5シリカナノ粒子含有分散液に、TEOS10μL(45μmol)と、300mMの濃度になるようにDMFに溶解した前記オルガノシロキサン化合物5.3μL(53nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌し、第5シリカナノ粒子の表面にさらにシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第6シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第6シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た(平均粒径:250nm、粒子密度:1.20g/cm3)。
(実施例4)
安息香酸(東京化成工業株式会社製)とAPS(信越シリコーン社製 LS-3150)とをモル比で1:1になるように混合し、1時間以上撹拌し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製した。
安息香酸(東京化成工業株式会社製)とAPS(信越シリコーン社製 LS-3150)とをモル比で1:1になるように混合し、1時間以上撹拌し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物を調製した。
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、300mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した前記オルガノシロキサン化合物16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌することで、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
得られたコア粒子含有分散液に、TEOS30μL(135μmol)と、300mMの濃度になるようにDMFに溶解した前記オルガノシロキサン化合物11μL(110nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌することでコア粒子の表面にシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第7シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第7シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た。
前記第7シリカナノ粒子含有分散液にTEOS10μL(45μmol)と、300mMの濃度になるようにDMFに溶解した前記オルガノシロキサン化合物5.3μL(53nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌し、第7シリカナノ粒子の表面にさらにシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第8シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第8シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た(平均粒径:250nm、粒子密度:1.38g/cm3)。
(比較例1)
5-カルボキシローダミン6G(商品名、ANASPEC社製)とAPS(信越シリコーン社製)とをモル比で1:1になるように混合し、1時間以上撹拌し、5-カルボキシローダミン6G−APS複合体を得た。
5-カルボキシローダミン6G(商品名、ANASPEC社製)とAPS(信越シリコーン社製)とをモル比で1:1になるように混合し、1時間以上撹拌し、5-カルボキシローダミン6G−APS複合体を得た。
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、60mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した5-カルボキシローダミン6G−APS複合体16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌すること、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
得られたコア粒子含有分散液に、TEOS30μL(135μmol)と、10mMの濃度になるようにDMFに溶解した5-カルボキシローダミン6G−APS複合体11μL(110nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌することでコア粒子の表面にシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第9シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第9シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た。
前記第9シリカナノ粒子含有分散液に、TEOS10μL(45μmol)と、10mMの濃度になるようにDMFに溶解した5-カルボキシローダミン6G−APS複合体5.3μL(53nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌し、第9シリカナノ粒子の表面にさらにシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第10シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第10シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た(平均粒径:250nm、粒子密度:1.48g/cm3)。
(比較例2)
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、180mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した、比較例1で調製した5-カルボキシローダミン6G−APS複合体16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌すること、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)30μL(135μmol)と、180mMの濃度になるようにジメチルスルフォキシド(DMF)に溶解した、比較例1で調製した5-カルボキシローダミン6G−APS複合体16μL(160nmol)とを添加して、40℃で30分攪拌すること、シリカナノ粒子(以下、「コア粒子」という。)含有分散液を得た。
得られたコア粒子含有分散液に、TEOS30μL(135μmol)と、180mMの濃度になるようにDMFに溶解した5-カルボキシローダミン6G−APS複合体11μL(110nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌することでコア粒子の表面にシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第11シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第11シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た。
前記第11シリカナノ粒子含有分散液に、TEOS10μL(45μmol)と、180mMの濃度になるようにDMFに溶解した5-カルボキシローダミン6G−APS複合体5.3μL(53nmol)とを追添し、40℃で30分攪拌し、第11シリカナノ粒子の表面にさらにシェル層を形成させたシリカナノ粒子(以下、「第12シリカナノ粒子」という。)を含む分散液(以下、「第12シリカナノ粒子含有分散液」という。)を得た(平均粒径:250nm、粒子密度:1.47g/cm3)。
(比較例3)
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)90μL(135μmol)を添加して、40℃で90分攪拌することで、シリカナノ粒子含有分散液を得た(平均粒径:250nm、粒子密度:1.50g/cm3)。
14質量%のアンモニア水をエタノールで5倍希釈し、3.5mLのアンモニア水含有溶媒を調製した。該アンモニア水含有溶媒にTEOS(信越シリコーン社製、商品名:LS-2430)90μL(135μmol)を添加して、40℃で90分攪拌することで、シリカナノ粒子含有分散液を得た(平均粒径:250nm、粒子密度:1.50g/cm3)。
(試験例)
実施例及び比較例で調製したシリカ粒子を精製水に分散させ、0.25mg/mLの分散液10mLを103mm×φ16mの容器(商品名:先細スピッツ)に注入した。
液面から10mmの位置から分散液6μL抜き取り、水で200倍に希釈して吸光度を測定した(波長:420nm)。そして、測定開始時の値から1/100まで吸光度が低下するまでの時間を沈降時間とした。その結果を表1に示す。
また、各粒子に導入された添加剤(オレイン酸、安息香酸、5-カルボキシローダミン6G)の導入量は、EDXによって分析した(型番:HORIBA X-Max)。その結果も表1に示す。
実施例及び比較例で調製したシリカ粒子を精製水に分散させ、0.25mg/mLの分散液10mLを103mm×φ16mの容器(商品名:先細スピッツ)に注入した。
液面から10mmの位置から分散液6μL抜き取り、水で200倍に希釈して吸光度を測定した(波長:420nm)。そして、測定開始時の値から1/100まで吸光度が低下するまでの時間を沈降時間とした。その結果を表1に示す。
また、各粒子に導入された添加剤(オレイン酸、安息香酸、5-カルボキシローダミン6G)の導入量は、EDXによって分析した(型番:HORIBA X-Max)。その結果も表1に示す。
表1に示すように、比較例の粒子はいずれも沈降までの時間が短く、分散状態を長期間維持することができなかった。
これに対して、本発明のシリカナノ粒子いずれも、沈降までの時間が8時間以上であり、分散状態を長期間維持することができた。
これに対して、本発明のシリカナノ粒子いずれも、沈降までの時間が8時間以上であり、分散状態を長期間維持することができた。
Claims (28)
- 原子の結合ネットワークが、少なくとも、ケイ素原子、酸素原子及び炭素原子からなり、これらの原子が結合ネットワークの構成原子として共有結合してなる、ナノシリカ粒子。
- 分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とが、シロキサン結合により結合してなる、請求項1に記載のシリカナノ粒子。
- 前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、請求項2に記載のシリカナノ粒子。
- 前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、請求項2又は3に記載のシリカナノ粒子。
- 前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、請求項2〜4のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
- 前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、請求項2〜5のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
- 前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2〜6のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
- 前記シリカナノ粒子の密度が1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
- 前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子を分散媒に分散させてなる、シリカナノ粒子の分散液。
- 前記分散媒が水及び水系溶媒からなる群より選ばれる、請求項10に記載の分散液。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子又はシリカナノ粒子の分散液を含んでなる、生体分子検出用キット。
- 分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物とを縮重合し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とがシロキサン結合により結合したシリカナノ粒子を製造する、シリカナノ粒子の製造方法。
- 前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、請求項13に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
- 前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、請求項13又は14に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
- 前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、請求項13〜15のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
- 前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、請求項13〜16のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
- 前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項13〜17のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
- 前記シリカナノ粒子の密度が1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下である、請求項13〜18のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
- 前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、請求項13〜19のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子の製造方法。
- 分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン化合物とシラン化合物とを縮重合し、分子鎖末端に炭素構造部を有するオルガノシロキサン成分とシロキサン成分とをシロキサン結合により結合させ、シリカナノ粒子の粒子密度を調整する、シリカナノ粒子密度の調整方法。
- 前記炭素構造部が、シロキサン結合を形成するケイ素原子と共有結合により結合している、請求項21に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
- 前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が10%以上である、請求項21又は22に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
- 前記シリカナノ粒子の単位体積に対する前記炭素構造部の体積の割合が20%以上である、請求項21〜23のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
- 前記炭素構造部の分子量が60以上550以下である、請求項21〜24のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
- 前記炭素構造部が、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項21〜25のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
- 前記シリカナノ粒子の密度を1.20g/cm3以上1.45g/cm3以下に調整する、請求項21〜26のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
- 前記シリカナノ粒子の平均粒径が60nm以上300nm以下である、請求項21〜27のいずれか1項に記載のシリカナノ粒子密度の調整方法。
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