以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
図1は、本実施形態に係る露光装置EXの一例を示す概略構成図、図2は、露光装置EXを模式的に示す平面図である。本実施形態の露光装置EXは、液体LQを介して露光光ELで基板Pを露光する液浸露光装置である。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。
本実施形態において、露光装置EXは、インターフェースIFを介して、外部装置CDと接続されている。本実施形態において、外部装置CDは、露光前の基板Pに感光膜を形成するコーティング装置、及び露光後の基板Pを現像するデベロッパ装置を有するコータ・デベロッパ装置を含む。感光膜は、感光材(フォトレジスト)の膜である。基板Pは、露光装置EXと外部装置CDとの間で、インターフェースIFを介して搬送される。
露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ1と、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材(計測器)Cを搭載して移動可能な計測ステージ3と、マスクステージ1を移動する駆動システム4と、基板ステージ2を移動する駆動システム5と、計測ステージ3を移動する駆動システム6と、マスクステージ1、基板ステージ2、及び計測ステージ3の位置を計測する干渉計システム7と、基板ステージ2の位置を検出する検出システム8と、基板Pを搬送可能な搬送装置9と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光光ELの光路の少なくとも一部が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能な液浸部材10と、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置11とを備えている。
また、露光装置EXは、プロセスガスより生成されたプラズマを用いて、露光装置EX内の部材の表面処理を実行可能なプラズマ処理装置101,102を備えている。本実施形態において、プラズマ処理装置101,102は、露光装置EX内の部材をクリーニングするクリーニング処理、及び露光装置EX内の部材の表面の液体LQに対する撥液性を高める撥液化処理の少なくとも一方を実行可能である。
マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。マスクMは、例えばガラス板等の透明板と、その透明板上にクロム等の遮光材料を用いて形成されたパターンとを有する透過型マスクを含む。なお、マスクMとして、反射型マスクを用いることもできる。
基板Pは、デバイスを製造するための基板である。基板Pは、例えば半導体ウエハ等の基材と、その基材上に形成された感光膜とを含む。
また、露光装置EXは、内部空間12を形成するチャンバ装置13と、内部空間12に配置されたボディ14とを備えている。ボディ14は、第1コラム15と、第1コラム15上に設けられた第2コラム16とを含む。本実施形態において、チャンバ装置13によって形成される内部空間12には、マスクステージ1、基板ステージ2、計測ステージ3、照明系IL、投影光学系PL、搬送装置9、及びボディ14等が配置される。露光光ELは、内部空間12の少なくとも一部を進行する。
第1コラム15は、第1支持部材18と、第1支持部材18に防振装置19を介して支持された第1定盤20とを備えている。第2コラム16は、第1定盤20上に配置された第2支持部材21と、第2支持部材21に防振装置22を介して支持された第2定盤23とを備えている。
本実施形態において、内部空間12は、実質的に閉ざされた第1,第2、第3、第4空間12A,12B,12C,12Dを含む。本実施形態において、第1空間12Aは、第1コラム15と例えばクリーンルーム内に配置された支持面FLとの間の空間の少なくとも一部を含む。本実施形態において、第2空間12Bは、第2コラム16と第1定盤20との間の空間の少なくとも一部を含む。本実施形態において、第3空間12Cは、チャンバ装置13と第2定盤23との間の空間の少なくとも一部を含む。本実施形態において、第4空間12Dは、第1コラム15(第1支持部材18)とチャンバ装置13との間の空間の少なくとも一部を含む。
また、本実施形態において、露光装置EXは、第1,第2,第3,第4空間12A,12B,12C,12Dの環境(温度、湿度、圧力、及びクリーン度の少なくとも1つ)を調整する環境調整装置24A,24B,24C,24Dを備えている。本実施形態において、環境調整装置24A〜24Dのそれぞれは、ガスの温度を調整可能な温度調整装置、及びガス中の異物を除去可能なフィルタユニット等を有する。環境調整装置24A〜24Dは、第1〜第4空間12A〜12Dのそれぞれにクリーンで温度調整されたガスを供給することによって、第1〜第4空間12A〜12Dの環境を調整する。本実施形態において、環境調整装置24A〜24Dが供給するガスの温度は、例えば23℃である。なお、第1空間12A〜第4空間12Dのそれぞれに1つの環境調整装置を備える必要はなく、複数の区間の環境を1つの環境調整装置で制御してもよい。
照明系ILは、所定の照明領域IRに露光光ELを照射する。照明領域IRは、照明系ILから射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。照明系ILは、照明領域IRに配置されたマスクMの少なくとも一部を、均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、紫外光(真空紫外光)であるArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージ1は、マスクMを保持した状態で、第3処理空間12C内で移動可能である。マスクステージ1は、第2定盤23のガイド面23G上を露光光ELの光路に対して可動である。マスクステージ1は、照明領域IR(照明系ILからの露光光ELが照射可能な位置)にマスクMを移動可能である。マスクステージ1は、マスクMをリリース可能に保持するマスク保持部25を有する。本実施形態において、マスク保持部25は、マスクMの表面(パターン形成面)とXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。
マスクステージ1は、駆動システム4の作動により、移動可能である。本実施形態において、駆動システム4は、ガイド面23G上でマスクステージ1を移動するための平面モータを含む。マスクステージ1を移動するための平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、マスクステージ1に配置された可動子1Mと、第2定盤23に配置された固定子23Cとを有する。本実施形態においては、マスクステージ1は、平面モータを含む駆動システム4の作動により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
投影光学系PLは、所定の投影領域PRに露光光ELを照射する。投影光学系PLは、投影領域PRに配置された基板Pの少なくとも一部に、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で投影する。投影光学系PLの複数の光学素子は、鏡筒26に保持されている。鏡筒26は、フランジ26Fを有する。投影光学系PLは、フランジ26Fを介して、第1定盤20に支持される。なお、第1定盤20と鏡筒26との間に防振装置を設けることができる。
本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、又は1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸はZ軸と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
投影光学系PLの複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子27は、投影光学系PLの像面に向けて露光光ELを射出する射出面28を有する。投影領域PRは、投影光学系PL(終端光学素子27)の射出面28から射出される露光光ELが照射可能な位置を含む。
本実施形態において、投影光学系PLの複数の光学素子のうち、少なくとも終端光学素子27は、第1空間12Aに配置されている。終端光学素子27の射出面28から射出される露光光ELの光路は、第1空間12Aに配置される。すなわち、本実施形態において、第1空間12Aは、投影光学系PLの像面側の光路を含み、基板Pに入射する露光光ELの光路の少なくとも一部を含む。
基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、第1空間12A内で移動可能である。基板ステージ2は、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部29を有する。基板ステージ2は、露光光ELの光路に対して可動である。基板ステージ2は、ガイド面30G上において、投影領域PR(投影光学系PLからの露光光ELが照射可能な位置)に基板Pを移動可能である。
計測ステージ3は、第1空間12A内で露光光ELの光路に対して可動である。計測ステージ3には、複数の計測部材(計測器)Cが搭載されている。計測部材Cの少なくとも一つには、露光光ELが照射される。計測ステージ3は、投影領域PRに計測部材Cの少なくとも一つを移動可能である。
ガイド面30Gは、XY平面とほぼ平行である。第3定盤30は、防振装置31を介して、支持面FLに支持されている。
基板ステージ2及び計測ステージ3は、駆動システム5,6の作動により移動可能である。本実施形態において、駆動システム5,6は、ガイド面30G上で基板ステージ2及び計測ステージ3を移動するための平面モータを含む。基板ステージ2及び計測ステージ3を移動するための平面モータは、例えば米国特許第6452292号明細書に開示されているような、基板ステージ2及び計測ステージ3のそれぞれに配置された可動子2M,3Mと、第3定盤30に配置された固定子30Cとを有する。本実施形態においては、基板ステージ2及び計測ステージ3のそれぞれは、平面モータを含む駆動システム5,6の作動により、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
液浸部材10は、終端光学素子27の近傍に配置される。液浸部材10は、投影領域PRに配置された物体との間で液体LQを保持して、終端光学素子27から射出される露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成可能である。液浸空間LSは、液体LQで満たされた部分(空間、領域)である。本実施形態において、投影領域PRに配置可能な物体は、基板ステージ2、基板ステージ2に保持された基板P、計測ステージ3、及び計測ステージ3に搭載された計測部材(計測器)Cの少なくとも一つを含む。
液浸部材10は、投影領域PRに配置される物体と対向可能な下面32を有する。一方側の射出面28及び下面32と、他方側の物体の表面(上面)との間に液体LQが保持されることによって、終端光学素子27と物体との間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。
基板Pの露光中において、基板ステージ2に保持された基板Pの表面の少なくとも一部は、液浸部材10の下面32と対向する。基板Pの露光中において、液浸部材10は、終端光学素子27と基板Pとの間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。
本実施形態においては、基板Pの露光中において、投影領域PRを含む基板Pの表面の一部の領域が液体LQで覆われるように液浸空間LSが形成される。基板Pの露光中において、液体LQの界面(メニスカス、エッジ)LGの少なくとも一部は、液浸部材10の下面32と基板Pの表面との間に形成される。すなわち、本実施形態の露光装置EXは、局所液浸方式を採用する。
本実施形態において、プラズマ処理装置101,102は、第1空間12Aに配置されている。本実施形態において、プラズマ処理装置101は、支持機構36を介して、第1コラム15(第1定盤20)に支持されている。本実施形態において、基板ステージ2及び計測ステージ3のそれぞれは、プラズマ処理装置101と対向する位置、すなわちプラズマ処理装置101の下方に移動可能である。
本実施形態において、プラズマ処理装置102は、計測ステージ3に配置されている。計測ステージ3を移動することによって、プラズマ処理装置102は、液浸部材10の下面32と対向する位置に移動可能である。
搬送装置9は、基板Pを搬送可能である。搬送装置9は、基板Pを基板ステージ2に搬入(ロード)する動作、及び基板ステージ2から基板Pを搬出(アンロード)する動作の少なくとも一方を実行可能である。
本実施形態において、搬送装置9の少なくとも一部は、第4空間12Dに配置される。基板ステージ2に露光前の基板Pをロードする動作、及び露光後の基板Pを基板ステージ2からアンロードする動作の少なくとも一方を実行するとき、搬送装置9の少なくとも一部は、開口33を介して、第1空間12Aに移動可能である。
第1空間12Aには、基板交換位置CPが設けられている。基板交換位置CPは、基板ステージ2に基板Pをロードする動作、及び基板ステージ2から基板Pをアンロードする動作の少なくとも一方を実行可能な位置である。基板交換位置CPは、投影光学系PLから射出される露光光ELが照射可能な位置と異なる位置である。基板ステージ2は、基板交換位置CPに移動可能である。
干渉計システム7は、XY平面内におけるマスクステージ1(マスクM)の位置情報を光学的に計測可能な第1干渉計ユニット7Aと、XY平面内における基板ステージ2(基板P)及び計測ステージ3(計測部材C)の位置情報を光学的に計測可能な第2干渉計ユニット7Bとを有する。第1,第2干渉計ユニット7A,7Bのそれぞれは、レーザ干渉計を複数有する。第1干渉計ユニット7Aは、マスクステージ1に設けられた計測ミラーに計測光を照射して、X軸、Y軸、及びθZ方向に関するマスクステージ1(マスクM)の位置情報を計測する。第2干渉計ユニット7Bは、基板ステージ2に設けられた計測ミラー、及び計測ステージ3に設けられた計測ミラーのそれぞれに計測光を照射して、X軸、Y軸、及びθZ方向に関する基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置情報を計測する。
検出システム8は、基板ステージ2に配置されたスケール部材Tを用いて、XY平面内における基板ステージ2の位置を検出するエンコーダシステムを含む。検出システム8は、基板ステージ2の位置を検出可能なエンコーダヘッド121と、エンコーダヘッド121を支持する支持部材122とを備えている。スケール部材Tは、終端光学素子27の射出面28及び液浸部材10の下面32と対向可能な基板ステージ2の上面2Fの少なくとも一部を形成する。スケール部材Tは、第1保持部29に保持された基板Pの周囲の少なくとも一部に配置される。本実施形態において、支持部材122は、連結部材124を介して、第1コラム15の第1定盤20に支持されている。エンコーダヘッド121は、基板ステージ2に配置されたスケール部材Tと対向可能である。エンコーダヘッド121は、基板ステージ2に配置されたスケール部材Tの上方に配置される。
スケール部材Tは、Y軸方向に関する基板ステージ2の位置を検出するためのYスケール134,135と、X軸方向に関する基板ステージ2の位置を検出するためのXスケール136,137とを含む。Yスケール134は、第1保持部29に保持される基板Pに対して−X側に配置され、Yスケール135は、第1保持部29に保持される基板Pに対して+X側に配置されている。Xスケール136は、第1保持部29に保持される基板Pに対して−Y側に配置され、Xスケール137は、第1保持部29に保持される基板Pに対して+Y側に配置されている。
Yスケール134,135のそれぞれは、X軸方向を長手方向とし、Y軸方向に所定ピッチで配置された複数の格子(格子線)RGを含む。すなわち、Yスケール134,135は、Y軸方向を周期方向とする一次元格子を含む。Xスケール136,137のそれぞれは、Y軸方向を長手方向とし、X軸方向に所定ピッチで配置された複数の格子(格子線)RGを含む。なお、図示の便宜上、図2等において、回折格子RGのピッチは、実際のピッチに比べて格段に大きく示されている。
検出システム8は、Y軸方向に関する基板ステージ2の位置を検出するリニアエンコーダ8A,8Cと、X軸方向に関する基板ステージ2の位置を検出するリニアエンコーダ8B,8Dとを備えている。リニアエンコーダ8A,8B,8C,8Dのそれぞれは、スケール部材Tと対向可能な複数のエンコーダヘッド121と、それらエンコーダヘッド121を支持する支持部材122とを含む。以下の説明において、リニアエンコーダ8A,8B,8C,8Dそれぞれの支持部材122を適宜、第1、第2、第3、第4支持部材122A,122B,122C,122D、と称する。また、第1支持部材122Aに支持されている複数のエンコーダヘッド121を合わせて適宜、第1ヘッドユニット121A、と称し、第2支持部材122Bに支持されている複数のエンコーダヘッド121を合わせて適宜、第2ヘッドユニット121B、と称し、第3支持部材122Cに支持されている複数のエンコーダヘッド121を合わせて適宜、第3ヘッドユニット121C、と称し、第4支持部材122Dに支持されている複数のエンコーダヘッド121を合わせて適宜、第4ヘッドユニット121D、と称する。第1〜第4ヘッドユニット121A〜121Dのそれぞれは、複数のエンコーダヘッド121を含み、所謂、多眼のリニアエンコーダを構成する。なお、検出システム8(リニアエンコーダ8A,8B,8C,8D)の構成、および動作などは、例えば米国特許出願公開第2008/0088843号明細書に開示されている。
上述したリニアエンコーダ8A〜8Dの検出値は、制御装置11に出力される。制御装置11は、リニアエンコーダ8A〜8Dの検出値に基づいて、XY平面内における基板ステージ2の位置制御を実行可能である。
基板Pの露光処理を実行するとき、あるいは所定の計測処理を実行するとき、制御装置11は、干渉計システム7の計測結果、及び検出システム8の検出結果に基づいて、駆動システム4、5,6を作動し、マスクステージ1(マスクM)、基板ステージ2(基板P)、及び計測ステージ3(計測部材C)の位置制御を実行する。
図3は、本実施形態に係る基板ステージ2及び計測ステージ3の一例を示す側断面図、図4は、上方から見た平面図である。本実施形態において、基板ステージ2は、米国特許出願公開第2007/0177125号明細書、米国特許出願公開第2008/0049209号明細書等に開示されているような、ピンチャック機構を含み、基板Pをリリース可能に保持する第1保持部29と、ピンチャック機構を含み、プレート部材Tをリリース可能に保持する第2保持部37とを有する。
本実施形態においては、プレート部材Tの一部に、エンコーダヘッド21によって検出されるスケール134〜136が配置されている。すなわち、本実施形態においては、プレート部材Tが、検出システム8で検出されるスケール部材として機能する。以下の説明において、スケール部材Tを適宜、プレート部材T、と称する。
第2保持部37は、第1保持部29の周囲に配置される。プレート部材Tは、基板Pを配置可能な開口THを有する。第2保持部37に保持されたプレート部材Tは、第1保持部29に保持された基板Pの周囲に配置される。本実施形態において、第1保持部29は、基板Pの表面(露光面)とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持可能である。第2保持部37は、プレート部材Tの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Tを保持可能である。本実施形態において、第1保持部29に保持された基板Pの表面と第2保持部37に保持されたプレート部材Tの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。また、本実施形態において、第1保持部29に保持された基板Pの側面と、第2保持部37に保持されたプレート部材Tの側面(内側面)とはギャップG1を介して対向する。
本実施形態において、終端光学素子27の射出面28及び液浸部材10の下面32と対向可能な基板ステージ2の上面2Fは、第2保持部37に保持されたプレート部材Tの上面を含む。
本実施形態においては、プレート部材Tは、低熱膨張率の材料で形成された基材Tbと、その基材Tb上に形成された光透過性の撥液性材料の膜Tfとを含む。本実施形態において、プレート部材Tの基材Tbは、例えば、光学ガラス部材又はセラミックス部材(ショット社のゼロデュア(商品名)、Al2O3あるいはTiC等)で形成されている。本実施形態において、液浸空間LSの液体LQと接触するプレート部材Tの上面は、膜Tfの表面を含む。撥液性材料としては、例えば非晶質フッ素樹脂(ハイドロフルオロエーテル)を用いることができる。これにより、少なくともプレート部材Tの上面が、液体LQに対して撥液性となる。液体LQに対するプレート部材Tの上面の接触角は、例えば90度以上である。
なお、膜Tfが、例えばPFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)、PTFE(Poly tetra fluoro ethylene)、PEEK(polyetheretherketone)、テフロン(登録商標)等で形成されていてもよい。
また、膜Tfが、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂等で形成されていてもよい。また、膜Tfが、カーボン、ダイヤモンド・ライク・カーボン等の有機材料で形成されてもよい。
なお、本実施形態においては、第1保持部29に保持される基板Pの周囲に、1つのプレート部材Tが配置される場合を例にして説明するが、例えば、プレート部材Tが、開口THを有し、格子が設けられていない第1プレートと、第1プレートの周囲に配置され、格子が設けられた第2プレートから構成されてもよい。この場合、第1プレートと第2プレートとの間にギャップが形成されていてもよい。
本実施形態において、計測ステージ3は、計測部材C(C1〜C3)をリリース可能に保持する第3保持部38と、プレート部材Sをリリース可能に保持する第4保持部39とを有する。
第4保持部39は、第3保持部38の周囲に配置される。プレート部材Sは、計測部材C(C1〜C3)を配置可能な複数の開口SH(SH1〜SH3)を有する。第4保持部39に保持されたプレート部材Sは、第3保持部38に保持された計測部材Cの周囲に配置される。本実施形態において、第3保持部38は、計測部材Cの表面とXY平面とがほぼ平行となるように、計測部材Cを保持可能である。第4保持部39は、プレート部材Sの上面とXY平面とがほぼ平行となるように、プレート部材Sを保持可能である。本実施形態において、第3保持部38に保持された計測部材Cの表面と第4保持部39に保持されたプレート部材Sの上面とは、ほぼ同一平面内に配置される(ほぼ面一である)。また、本実施形態において、第3保持部38に保持された計測部材Cの側面と、第4保持部39に保持されたプレート部材Sの側面(内側面)とがギャップG2を介して対向する。
本実施形態において、終端光学素子27の射出面28及び液浸部材10の下面32と対向可能な計測ステージ3の上面3Fは、第3保持部38に保持された計測部材Cの表面(上面)、及び第4保持部39に保持されたプレート部材Sの上面を含む。
本実施形態においては、プレート部材Sは、プレート部材Tと同様、低熱膨張率の材料で形成された基材Sbと、その基材Sb上に形成された撥液性材料の膜Sfとを含む。
なお、本実施形態においては、プレート部材S(計測ステージ3)には、検出システム8が検出する格子が設けられてない場合を例にして説明するが、プレート部材S(計測ステージ3)の少なくとも一部に、検出システム8が検出可能な格子を設けてもよい。
計測部材(計測器)Cは、露光に関する計測を実行可能である。計測部材Cの少なくとも一つは、露光光ELを受光可能である。計測部材Cは、光学部品を含む。一例として、本実施形態においては、計測ステージ3は、計測部材(計測器)Cとして、3つの計測部材C1〜C3を備えている。
本実施形態においては、計測部材C(C1〜C3)は、例えば石英ガラス等の光透過性の基材Cbと、その基材Cb上に形成された光透過性の撥液性材料の膜Cfとを含む。本実施形態において、液浸空間LSの液体LQと接触する計測部材Cの上面は、膜Cfの表面を含む。撥液性材料としては、例えば非晶質フッ素樹脂(ハイドロフルオロエーテル)を用いることができる。これにより、少なくとも計測部材Cの上面が、液体LQに対して撥液性となる。液体LQに対する計測部材Cの上面の接触角は、例えば90度以上である。
本実施形態において、計測部材Cは、露光光ELを透過可能な開口パターンが形成されたスリット板C1を含む。スリット板C1は、計測ステージ3の上面3Fの所定位置に配置されている。スリット板C1は、投影光学系PLによって形成された空間像を計測可能な空間像計測システムの一部を構成する。空間像計測システムは、スリット板C1と、スリット板C1の開口パターンを介した露光光ELを受光する受光素子とを備えている。制御装置11は、スリット板C1に露光光ELを照射し、そのスリット板C1の開口パターンを介した露光光ELを受光素子で受光して、投影光学系PLの結像特性などの計測を実行する。空間像計測システムは、例えば米国特許出願公開第2002/0041377号明細書に開示されている。
また、計測部材Cは、露光光ELを透過可能な透過パターンが形成された上板C2を含む。上板C2は、計測ステージ3の上面3Fの所定位置に配置されている。上板C2は、露光光ELの照度むらを計測可能な照度むら計測システムの一部を構成する。照度むら計測システムは、上板C2と、上板C2の開口パターンを介した露光光ELを受光する受光素子とを備えている。制御装置11は、上板C2に露光光ELを照射し、その上板C2の開口パターンを介した露光光ELを受光素子で受光して、露光光ELの照度むらの計測を実行する。照度むら計測システムは、例えば米国特許第4465368号明細書に開示されている。
また、計測部材Cは、基準板C3を含む。基準板C3は、計測ステージ3の上面3Fの所定位置に配置されている。基準板C3は、基板Pのアライメントマークを検出するアライメントシステム(不図示)で検出される基準マークを有する。なお、基準板C3に、露光光ELと同じ波長の検出光で検出される基準マークが設けられてもよい。
なお、計測ステージ3に搭載される計測部材(上板)は上述の計測部材C1〜C3に限られず、計測部材C1〜C3の少なくとも一部の替わりに、あるいは計測部材C1〜C3に加えて、上記計測システムと異なる少なくとも一つの計測システムの計測部材を計測ステージ3に搭載してもよい。上記計測システムと異なる計測システムは、例えば米国特許第6721039号明細書に開示されているような、投影光学系PLの露光光ELの透過率の変動量を計測可能な計測システム、例えば米国特許出願公開第2002/0061469号明細書等に開示されているような、照射量計測システム(照度計測システム)、例えば欧州特許第1079223号明細書に開示されているような、波面収差計測システム等の少なくとも一つを含む。
基板Pを保持して移動可能な基板ステージ2と、基板Pを保持せずに、露光光ELを計測する計測部材(計測器)Cを搭載して移動可能な計測ステージ3とを備えた露光装置EXの一例が、例えば、例えば米国特許第6897963号明細書、米国特許出願公開第2007/0127006号明細書等に開示されている。
また、本実施形態においては、計測ステージ2に、プラズマ処理装置102の少なくとも一部が配置されている。
図5は、エンコーダヘッド21及びスケール部材Tの一例を示す構成図である。図5に示すように、スケール部材Tは、貼り合わされた2枚の板状部材138A、138Bを含む。板状部材138Aは、板状部材138Bの上側(+Z側)に配置されている。
板状部材138A,138Bは、プレート部材Tの基材Tbを構成する。上述のように、本実施形態においては、基材Tb(板状部材138A,138B)は、例えばショット社のゼロデュア(商品名)、Al2O3あるいはTiC等、低熱膨張率の材料で形成されている。板状部材138Aの上面(+Z側の面)に、膜Tfが設けられる。
なお、板状部材138Aが、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂で形成されてもよい。板状部材138Aが合成樹脂製の場合、膜Tfを省略してもよい。
回折格子RGは、下側の板状部材138Bの上面(+Z側の面)に設けられている。上側の板状部材138Aは、下側の板状部材138Bの上面を覆う。すなわち、上側の板状部材138Aは、下側の板状部材138Bの上面に配置されている回折格子RGを覆う。これにより、回折格子RGの劣化、損傷等が抑制される。
図6は、本実施形態に係る液浸部材10の一例を示す側断面図である。以下においては、説明を簡単にするために、主に、終端光学素子27及び液浸部材10と基板ステージ2に保持された基板Pとが対向している状態を例にして説明する。
図6に示すように、本実施形態において、液浸部材10は、本体部材43と、多孔部材44とを含む。本実施形態において、多孔部材44は、複数の孔(openingsあるいはpores)61を含むプレート状の部材である。
本体部材43は、Z軸方向に関して少なくとも一部が終端光学素子27の射出面28と基板Pの表面との間に配置されるプレート部45を有する。プレート部45は、中央に開口46を有する。また、プレート部45は、開口46の周囲に配置され、露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される基板P(物体)と対向可能な下面47と、下面47の反対側の上面48とを有する。上面48の少なくとも一部は、射出面28の一部と対向する。射出面28から射出された露光光ELは、開口46を通過可能である。
また、本体部材43は、基板P上に液体LQを供給可能な供給口49と、基板P上の液体LQを回収可能な回収口50とを備えている。供給口49は、供給流路51を介して、液体供給装置52と接続されている。供給流路51は、供給口49に連通する。液体供給装置52は、供給流路51を介して、クリーンで温度調整された液体LQを供給口49に供給可能である。本実施形態において、供給流路51は、本体部材43の内部に形成された内部流路51A、及びその内部流路51Aと液体供給装置52とを接続する供給管53で形成される流路51Bを含む。液体供給装置52から送出された液体LQは、供給流路51を介して供給口49に供給される。供給口49は、露光光ELの光路の近傍において、光路に面する本体部材43の所定位置に配置されている。本実施形態において、供給口49は、射出面28と上面48との間の空間54に液体LQを供給する。供給口49から空間54に供給された液体LQは、開口46を介して、液浸部材10の下面32と基板Pの表面との間の第1空間55に供給される。
本実施形態において、供給流路51は、流路切替装置71を介して、吸引装置70と接続可能である。吸引装置70は、真空システム(真空源)を含み、流体を吸引可能である。流路切替装置71は、例えば電磁バルブを含むバルブ機構を有する。流路切替装置71の動作は、制御装置11に制御される。制御装置11は、流路切替装置71を制御して、液体供給装置52と供給口49とが供給流路51を介して接続される状態と、吸引装置70と供給口49とが供給流路51を介して接続される状態とを切り替えることができる。
回収口50は、液浸部材10の下面32と基板Pの表面との間の第1空間55の液体LQを回収可能である。回収口50は、回収流路56を介して、液体回収装置57と接続されている。液体回収装置57は、真空システム(真空源)を含み、回収流路56を介して、回収口50より液体LQを吸引して回収可能である。本実施形態において、回収流路56は、液浸部材10の内部に形成された内部流路56A、及びその内部流路56Aと液体回収装置57とを接続する回収管58で形成される流路56Bを含む。回収口50から回収された液体LQは、回収流路56を介して、液体回収装置57に回収される。
本実施形態においては、回収口50は、露光光ELの光路の周囲に配置されている。回収口50は、基板Pの表面と対向可能な本体部材43の所定位置に配置されている。回収口50は、液浸部材10の下面32と対向する基板P上の液体LQの少なくとも一部を回収可能である。
多孔部材44は、回収口50に配置されている。本実施形態において、多孔部材44は、露光光ELが照射可能な位置(投影領域PR)に配置される基板Pと対向可能な下面59と、下面59の反対側の上面60と、下面59と上面60とを結ぶ複数の孔61とを備えている。
本実施形態において、液浸部材10の下面32は、本体部材43(プレート部45)の下面47と、その下面47の周囲に配置され、基板Pと対向可能な多孔部材44の下面59とを含む。
以下の説明において、多孔部材44の上面60に面する内部流路56Aを適宜、第2空間56A、と称する。
孔61の下端は、第1空間55に面しており、孔61の上端は、第2空間56Aに面している。第1空間55は、孔61を介して、第2空間56Aと接続されている。第1空間55の液体LQは、孔61を介して、第2空間56Aに移動可能である。
液体回収装置57は、第2空間56Aの圧力を調整可能である。液体回収装置57は、第2空間56Aの圧力を調整して、下面59と上面60との圧力差を調整可能である。本実施形態において、下面59を含む第1空間55の周囲の圧力は、ほぼ大気圧であり、液体回収装置57は、上面60を含む第2空間56Aを、第1空間55より低い圧力に調整することよって、第1空間55の液体LQの少なくとも一部を多孔部材44を介して第2空間56Aに吸引する。
本実施形態において、制御装置11は、終端光学素子27及び液浸部材10と基板Pとの間に液体LQで液浸空間LSを形成するために、供給口49から第1空間55に液体LQを供給しながら、第2空間56Aを負圧に調整して、多孔部材44の孔61(回収口50)から液体LQを回収する。供給口49を用いる液体供給動作が実行されるともに、回収口50(多孔部材44)を用いる液体回収動作が実行されることによって、一方側の終端光学素子27及び液浸部材10と、他方側の基板Pとの間に、液体LQで液浸空間LSが形成される。液浸空間LSの液体LQの少なくとも一部は、第1空間55に配置される。
なお、液浸部材10として、例えば米国特許出願公開第2007/0132976号明細書、欧州特許出願公開第1768170号明細書に開示されているような液浸部材10(ノズル部材)を用いることができる。
本実施形態においては、例えば米国特許第7372538号明細書、米国特許出願公開第2007/0127006号明細書等に開示されているように、制御装置11は、基板ステージ2及び計測ステージ3の少なくとも一方が終端光学素子27及び液浸部材10との間で液体LQを保持可能な空間を形成し続けるように、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとを接近又は接触させた状態で、基板ステージ2の上面2F及び計測ステージ3の上面3Fの少なくとも一方と終端光学素子27の射出面28及び液浸部材10の下面32とを対向させつつ、終端光学素子27及び液浸部材10に対して、基板ステージ2と計測ステージ3とをXY方向に同期移動させることができる。これにより、制御装置11は、終端光学素子27及び液浸部材10と基板ステージ2との間に液浸空間LSが形成可能な状態、及び終端光学素子27及び液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSが形成可能な状態の一方から他方へ変化させることができる。すなわち、制御装置11は、液体LQの漏出を抑制しつつ、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとの間で液体LQの液浸空間LSを移動可能である。
以下の説明において、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとを接近又は接触させた状態で、基板ステージ2の上面2F及び計測ステージ3の上面3Fの少なくとも一方と終端光学素子27の射出面28及び液浸部材10の下面32とを対向させつつ、終端光学素子27及び液浸部材10に対して、基板ステージ2と計測ステージ3とをXY方向に同期移動させる動作を適宜、スクラム移動、と称する。
本実施形態においては、スクラム移動を実行するとき、制御装置11は、基板ステージ2の+Y側の側面と計測ステージ3の−Y側の側面とを対向させる。そして、制御装置11は、基板ステージ2の+Y側の側面と計測ステージ3の−Y側の側面とを対向させた状態で、基板ステージ2及び計測ステージ3を同時に移動させる。本実施形態においては、スクラム移動を実行するとき、制御装置11は、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとがほぼ同一平面内に配置されるように、基板ステージ2の上面2Fと計測ステージ3の上面3Fとの位置関係を調整する。
例えば、計測部材C1を用いる計測処理を実行するとき、図7に示すように、制御装置11は、終端光学素子27及び液浸部材10と計測ステージ3とを対向させ、終端光学素子27と計測部材Cとの間の光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。制御装置11は、投影光学系PL及び液体LQを介して計測部材C1に露光光ELを照射する。その計測処理の結果は、その後に実行される基板Pの露光処理に反映される。
また、基板Pの露光処理を実行するとき、制御装置11は、終端光学素子27及び液浸部材10と基板ステージ2とを対向させ、終端光学素子27と基板Pとの間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSを形成する。制御装置11は、照明系ILにより露光光ELで照明されたマスクMからの露光光ELを投影光学系PL及び液体LQを介して基板Pに照射する。これにより、基板Pは露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
図8は、本実施形態に係るプラズマ処理装置101の一例を示す図である。プラズマ処理装置101は、露光装置EX内の部材の表面処理を実行可能である。プラズマ処理装置101は、例えば投影領域PR(露光光ELが照射可能な位置)に移動可能な部材の表面処理を実行可能である。本実施形態において、プラズマ処理装置101は、基板ステージ2、及び計測ステージ3の表面処理を実行可能である。例えば、プラズマ処理装置101は、プレート部材Tの上面を含む基板ステージ2の上面2F、基板ステージ2の第1保持部29の表面、及び第2保持部37の表面の少なくとも一部の表面処理を実行可能である。また、プラズマ処理装置101は、計測部材Cの上面及びプレート部材Sの上面を含む計測ステージ3の上面3F、計測ステージ3の第3保持部38の表面、及び第4保持部39の表面の少なくとも一部の表面処理を実行可能である。以下の説明において、プラズマ処理装置101が表面処理する露光装置EX内の部材を適宜、処理対象部材B,と称する。
図8において、プラズマ処理装置101は、プロセスガスより生成されたプラズマを供給可能な第1供給口81を有する第1部材80を備えている。第1供給口81は、処理対象部材Bの表面と対向可能な第1部材80の下面82に配置されている。処理対象部材Bは、プラズマ処理装置101の第1供給口81と対向する位置に移動可能である。本実施形態において、プラズマ処理装置101は、第1供給口81から供給されたプラズマと、処理対象部材Bとを接触させて、処理対象部材Bの表面処理を実行する。
本実施形態において、プラズマ処理装置101は、第1部材80に形成された放電空間83と、放電空間83にプロセスガスを供給するガス供給装置84とを備えている。放電空間83の一端(下端)は、第1供給口81に接続されている。ガス供給装置84は、放電空間83の他端(上端)より、放電空間83にプロセスガスを導入する。
放電空間83は、対向する電極85,85間に配置されている。電極85の表面は、誘電体86で覆われている。誘電体86は、例えばポリテトラフルオロエチレン及びポリエチレンテレフタラート等のプラスチック、ガラス、二酸化珪素、酸化アルミニウム、二酸化ジルコニウム及び二酸化チタン等の金属酸化物、チタン酸バリウム等の複酸化物で形成される。
ガス供給装置84より放電空間83にプロセスガスを導入し、電極85,85間に高周波、パルス波、及びマイクロ波等の電界を与えることにより、放電空間83にプラズマが生成される。プラズマ処理装置101は、放電空間83に導入されたプロセスガスの少なくとも一部より生成されたプラズマを、第1供給口81より供給する。第1供給口81は、下面82と処理対象部材Bの表面との間の空間87にプラズマ(プラズマを含むガス)を供給する。空間87に供給されたプラズマは、処理対象部材Bの表面と接触する。これにより、処理対象部材Bは、プラズマにより表面処理される。
このように、本実施形態のプラズマ処理装置101は、対向する電極85,85間における放電により生成されたプラズマを処理対象部材Bに供給して、その処理対象部材Bの表面処理を実行する、所謂、間接方式のプラズマ処理装置である。
また、本実施形態において、放電空間83は、ほぼ常圧(大気圧)である。すなわち、本実施形態のプラズマ処理装置101は、ほぼ常圧における放電によりプラズマを生成する、所謂、常圧プラズマ処理装置である。
本実施形態において、ガス供給装置84は、第1プロセスガスPG1及び第2プロセスガスPG2の少なくとも一方を放電空間83に導入可能である。本実施形態において、第1プロセスガスPG1は、酸素(O2)を含み、第2プロセスガスPG2は、四フッ化炭素(CF4)等のフッ素化合物を含む。なお、例えば常圧で放電を容易に開始させ且つ安定に維持するために、第1プロセスガスPG1が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)等の希ガス、窒素(N2)等の不活性ガスを含んでもよい。同様に、第2プロセスガスPG2が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)等の希ガス、窒素(N2)等の不活性ガスを含んでもよい。
本実施形態において、ガス供給装置84は、第1プロセスガスPG1を送出可能な第1プロセスガス供給源88と、第2プロセスガスPG2を送出可能な第2プロセスガス供給源89と、第1プロセスガス供給源88からの第1プロセスガスPG1を放電空間83に供給するための第1供給路91と、第2プロセスガス供給源89からの第2プロセスガスPG2を放電空間83に供給するための第2供給路92と、放電空間83と第1供給路91とが連通している第1状態と放電空間83と第2供給路92とが連通している第2状態とを切換可能な流路切換装置90とを有する。第1供給路91は、第1プロセスガス供給源88と流路切替装置90とを接続する第1供給管93によって形成される流路、及び流路切替装置90と放電空間83の他端とを接続する供給管95によって形成される流路を含む。第2供給路92は、第2プロセスガス供給源89と流路切替装置90とを接続する第2供給管94によって形成される流路、及び流路切替装置90と放電空間83の他端とを接続する供給管95によって形成される流路を含む。
流路切替装置90は、例えば電磁バルブを含むバルブ機構を有する。流路切替装置90の動作は、制御装置11に制御される。放電空間83と第1供給路91とが連通している第1状態において、放電空間83に対して第1プロセスガスPG1が供給され、放電空間83に対する第2プロセスガスPG2の供給が停止される。放電空間83と第2供給路92とが連通している第2状態において、放電空間83に対して第2プロセスガスPG2が供給され、放電空間83に対する第1プロセスガスPG1の供給が停止される。制御装置11は、放電空間83に対して第1プロセスガスPG1を供給するとき、放電空間83に対する第2プロセスガスPG2の供給が停止され、放電空間83に対して第2プロセスガスPG2を供給するとき、放電空間83に対する第1プロセスガスPG1の供給が停止されるように、流路切替装置90を制御する。
制御装置11は、処理対象部材Bに対する表面処理の目的に応じて、流路切替装置90を制御して、放電空間83に、第1プロセスガスPG1及び第2プロセスガスPG2のいずれか一方を導入する。
プラズマ処理装置101は、露光装置EX内の処理対象部材Bをクリーニングするクリーニング処理、及び露光装置EX内の処理対象部材Bの表面の液体LQに対する撥液性を高める撥液化処理の少なくとも一方を実行可能である。
本実施形態において、クリーニング処理するとき、制御装置11は、流路切替装置90を制御して、放電空間83と第1供給路91とが連通している第1状態にする。第1状態において、放電空間83に第1プロセスガスPG1が導入される。その放電空間83において、第1プロセスガスPG1より生成され、第1供給口81から供給されたプラズマと処理対象部材Bとが接触する。プラズマ処理装置101は、その第1プロセスガスPG1より生成されたプラズマにより、処理対象部材Bをクリーニングする。
また、撥液化処理するとき、制御装置11は、流路切替装置90を制御して、放電空間83と第2供給路92とが連通している第2状態にする。第2状態において、放電空間83に第2プロセスガスPG2が導入される。その放電空間83において、第2プロセスガスPG2より生成され、第1供給口81から供給されたプラズマと処理対象部材Bとが接触する。プラズマ処理装置101は、その第2プロセスガスPG2より生成されたプラズマにより、処理対象部材Bの表面の液体LQに対する撥液性を高める。
このように、本実施形態においては、プラズマ処理装置101は、第1プロセスガスPG1より生成されたプラズマを第1供給口81から供給し、その第1供給口81から供給されたプラズマと処理対象部材Bとを接触させて、処理対象部材Bをクリーニングすることができる。また、プラズマ処理装置101は、第2プロセスガスPG2より生成されたプラズマを第1供給口81から供給し、その第1供給口81から供給されたプラズマと処理対象部材Bとを接触させて、処理対象部材Bの表面の液体LQに対する撥液性を高めることができる。
また、本実施形態においては、プラズマ処理装置101は、第1供給口81からプラズマが供給された空間87の周囲に第2ガスG2を供給する第2供給口96と、第1供給口81からプラズマが供給された空間87のガスの少なくとも一部を排出する排気口97とを有する。本実施形態において、第2供給口96及び排気口97は、第2部材98に配置されている。第2部材98は、第1部材80の周囲の少なくとも一部に配置される。第2供給口96は、第2ガス供給源103と流路104を介して接続されている。流路104は、第2部材98の内部流路、及びその内部流路と第2ガス供給源103とを接続する供給管によって形成される流路を含む。排気口97は、真空システムを含む吸引装置105と流路106を介して接続されている。流路106は、第2部材98の内部流路、及びその内部流路と吸引装置105とを接続する排気管によって形成される流路を含む。
第2供給口96及び排気口97は、処理対象部材Bの表面と対向可能な第2部材98の下面99に配置されている。排気口97は、第1供給口81の周囲の少なくとも一部に配置されている。第2供給口96は、排気口97の周囲の少なくとも一部に配置されている。
制御装置11は、第2供給口96を用いるガス供給動作と並行して、排気口97を用いるガス排出動作を実行することによって、第1供給口81からプラズマが供給される第1部材80の下面82と処理対象部材Bの表面との間の空間87の周囲に、ガスシール107を形成する。これにより、第1供給口81から供給されたプラズマなどが、空間87の外部に放出されることが抑制される。
本実施形態において、第2供給口96から供給される第2ガスG2は、環境制御装置24Aから第1空間12Aに供給されるガスとほぼ同じ温度(例えば23℃)である。第2供給口96から供給される第2ガスG2の温度と、環境制御装置24Aから第1空間12Aに供給されるガスの温度とがほぼ同じなので、環境制御装置24Aによって環境(温度)が調整されている第1空間12Aに、第2供給口96から第2ガスG2が供給されても、その第1空間12Aの環境(例えば温度、屈折率)の変化を抑制できる。
また、本実施形態において、第2供給口96から供給される第2ガスG2は、環境制御装置24Aから第1空間12Aに供給されるガスとほぼ同じ種類である。上述のように、本実施形態においては、環境制御装置24Aから第1空間12Aに供給されるガスは、空気である。本実施形態において、第2供給口96は、空気を供給する。第2供給口96から供給される第2ガスG2の種類と、環境制御装置24Aから第1空間12Aに供給されるガスの種類とがほぼ同じなので、環境制御装置24Aによって環境が調整されている第1空間12Aに、第2供給口96から第2ガスG2が流出しても、その第1空間12Aの環境(例えば屈折率)の変化を抑制できる。
なお、第2供給口96から供給される第2ガスG2の温度が、第2空間12B、第3空間12C、及び第4空間12Dの温度とほぼ一致するように、第2ガスG2の温度が調整されてもよい。
また、第2ガスG2は、環境制御装置24Aから第1空間12Aに供給されるガスと同じ温度でなくてもよいし、種類が異なっていてもよい。
図9は、プラズマ処理装置102の一例を示す図である。本実施形態において、プラズマ処理装置102の少なくとも一部は、計測ステージ3に配置されている。本実施形態において、プラズマ処理装置102は、プラズマ処理装置101とほぼ同等の構成を有する。以下、プラズマ処理装置102に関する説明において、プラズマ処理装置101と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
本実施形態において、プラズマ処理装置102のうち、少なくとも第1供給口81は、投影領域PR(露光光ELが照射可能な位置)に移動可能な計測ステージ3の上面3Fに設けられている。また、本実施形態においては、第2供給口96及び排気口97は、計測ステージ3の上面3Fに配置されている。本実施形態において、上面3Fは、第1供給口81が配置される第1部材80の上面82Fと、第2供給口96及び排気口97が配置される第2部材98の上面99Fとを含む。
本実施形態において、プラズマ処理装置102は、例えば液浸部材10の少なくとも一部の表面処理を実行可能である。本実施形態において、プラズマ処理装置102の第1供給口81は、液浸部材10の下面32等、処理対象部材Bの下面と対向する位置に移動可能である。プラズマ処理装置102は、処理対象部材Bの下面との間に、第1供給口81からのプラズマが供給される空間87を形成可能である。プラズマ処理装置102は、露光装置EX内の処理対象部材Bの下面と対向する位置に移動して、その処理対象部材Bをクリーニングするクリーニング処理、及び処理対象部材Bの表面の液体LQに対する撥液性を高める撥液化処理の少なくとも一方を実行可能である。
次に、上述の露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法の一例について説明する。
基板Pの露光処理を開始するために、制御装置11は、投影領域PRと離れた基板交換位置CPに基板ステージ2を移動し、搬送装置9を用いて、基板交換位置CPに配置された基板ステージ2に露光前の基板Pをロードする。基板ステージ2が基板交換位置CPに配置されているとき、投影領域PRには計測ステージ3が配置されており、終端光学素子27及び液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSが形成されている。
露光前の基板Pが基板ステージ2にロードされた後、制御装置11は、基板ステージ2を投影領域PRに向けて移動する。制御装置11は、スクラム移動を実行して、終端光学素子27及び液浸部材10と計測ステージ3との間に液浸空間LSが形成されている状態から、終端光学素子27及び液浸部材10と基板ステージ2との間に液浸空間LSが形成される状態へ変化させる。これにより、終端光学素子27及び液浸部材10と、基板ステージ2に保持されている基板Pとの間の露光光ELの光路が液体LQで満たされるように液浸空間LSが形成される。
制御装置11は、基板Pの露光を開始する。本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。図4に示したように、基板P上には、露光対象領域である複数のショット領域S1〜S21が設定される。基板Pのショット領域S1〜S21の露光時において、マスクM及び基板Pは、XY平面内の所定の走査方向に移動される。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。制御装置11は、基板Pのショット領域S1〜S21を投影領域PRに対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明領域IRに対してマスクMのパターン形成領域をY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと液浸空間LSの液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射する。これにより、基板Pのショット領域S1〜S21は、投影光学系PL(終端光学素子27)からの露光光ELで液体LQを介して露光され、マスクMのパターンの像が基板Pのショット領域に投影される。本実施形態においては、一例として、基板Pの露光時に、投影領域PRに対して基板ステージ2が、図4中、矢印R1に沿って相対的に移動する。
露光後の基板Pは、基板ステージ2よりアンロードされる。制御装置11は、露光後の基板Pを基板ステージ2からアンロードするために、基板ステージ2を基板交換位置CPに移動する。制御装置11は、搬送装置9を用いて、その基板交換位置CPに配置された基板ステージ2から露光後の基板Pをアンロードする。
制御装置11は、露光前の基板Pのローディング動作、基板Pの露光動作、及び露光後の基板Pのアンローディング動作を繰り返し、複数の基板Pを順次液浸露光する。
ところで、基板ステージ2の上面2F、計測ステージ3の上面3F、及び液浸部材10の下面32等、露光装置EX内の部材の表面状態が悪化する可能性がある。
例えば、露光装置EX内の部材の表面が汚染される可能性がある。例えば、基板Pの露光中、基板Pから発生(溶出)した物質(例えば感光材等の有機物)が、異物(汚染物)として液浸空間LSの液体LQ中に混入する可能性がある。また、基板Pから発生する物質のみならず、例えば空中を浮遊する異物が、液浸空間LSの液体LQに混入する可能性もある。液浸空間LSの液体LQ中に異物が混入すると、液浸空間LSの液体LQと接触する液浸部材10の下面32、及び基板ステージ2の上面2F、及び計測ステージ3Fの少なくとも一つに異物が付着したり、汚染されたりする可能性がある。それら露光装置EX内の部材に異物が付着している状態、あるいは部材が汚染されている状態を放置しておくと、その異物が露光中に基板Pに付着したり、供給口49から供給された液体LQが汚染されたりする可能性がある。また、例えば液浸空間LSを良好に形成できなくなる可能性もある。その結果、露光不良が発生する可能性がある。
また、液体LQと接触する部材のみならず、露光装置EX内の各種部材の表面が汚染する可能性がある。その汚染された部材が、例えば基板Pの近傍に配置される場合、基板Pに形成されるパターンに欠陥が生じる等、露光不良が発生する可能性がある。
また、例えば、上面2F,3Fに対する露光光EL(紫外光)の照射によって、液体LQに対する上面2F,3F(上面2F,3Fを形成する膜Tf、Sf、Cf)の撥液性が低下する可能性がある。
液体LQに対する上面2F,3F(膜Tf,Sf、Cf)の撥液性が低下した状態を放置しておくと、終端光学素子27の射出面28及び液浸部材10の下面32と上面2F,3Fとの間で液体LQを良好に保持することができず、液浸空間LSを良好に形成できなくなる可能性がある。また、上面2F,3F上に液体LQが滴(あるいは膜)となって、残留する可能性が高くなる。液体LQが残留すると、その液体LQの気化熱によって、基板ステージ2,計測ステージ3等が熱変形したり、露光光EL、及び各種検出光の光路上の気体の屈折率変動を招いたりして、露光不良が発生する可能性がある。
そこで、本実施形態においては、露光装置EX内の部材の表面状態を所望の状態にするために、制御装置11は、所定のタイミングで、プラズマ処理装置101,102を用いて、露光装置EX内の部材の表面状態を改善するための表面処理を含むメンテナンスを実行する。メンテナンスは、クリーニング処理及び撥液化処理の少なくとも一方を含む。
図10は、プラズマ処理装置101を用いて、計測ステージ3のクリーニング処理が実行されている状態を示す。図10に示すように、プラズマ処理装置101を用いて計測ステージ3をクリーニングする際、制御装置11は、プラズマ処理装置101の下面82,99と対向する位置に、計測ステージ3を移動する。
制御装置11は、流路切替装置90を制御して、放電空間83に、第1プロセスガスPG1を供給する。第1プロセスガスPG1より生成されたプラズマは、第1供給口81より、第1部材80と計測ステージ3との間の空間87に供給される。これにより、計測部材Cの上面及びプレート部材Sの上面を含む、計測ステージ3の上面3Fの少なくとも一部がプラズマと接触してクリーニングされる。また、第2供給口96を用いるガス供給動作と並行して、排気口97を用いるガス排出動作が実行され、ガスシール107が形成されることによって、空間87のプラズマ、あるいはクリーニング処理により発生したガスが、空間87の外部に放出されることが抑制される。
図10に示すように、第1供給口81からのプラズマは、計測ステージ3の上面3F(計測部材Cの上面、プレート部材Sの上面)のみならず、計測部材Cとプレート部材Sとの間のギャップG2内にも供給することができる。これにより、例えば計測部材Cの側面、計測部材Cの下面の少なくとも一部、プレート部材Sの側面、及びプレート部材Sの下面の少なくとも一部が、プラズマと接触し、そのプラズマによりクリーニングされる。また、ギャップG2内に供給されたプラズマが、第3、第4保持部38,39と接触することによって、その第3,第4保持部38,39の少なくとも一部が、プラズマによりクリーニングされる。
また、図11に示すように、例えば第3保持部38から計測部材Cを外した状態で、計測ステージ3のクリーニング処理を実行することができる。制御装置11は、プラズマ処理装置101の下面82,99と第3保持部38とを対向させた状態で、第1供給口81からプラズマを供給して、第3保持部38にプラズマを接触させることによって、その第3保持部38をクリーニングすることができる。もちろん、第4保持部39からプレート部材Sを外した状態で、計測ステージ3のクリーニング処理を実行することもできる。制御装置11は、プラズマ処理装置101の下面82,99と第4保持部39とを対向させた状態で、第1供給口81からプラズマを供給して、第4保持部39にプラズマを接触させることによって、その第4保持部39をクリーニングすることができる。
また、制御装置11は、プラズマ処理装置101の下面82,99と、基板ステージ2の上面2F(第2保持部37に保持されたプレート部材Tの上面)とを対向させた状態で、第1供給口81からプラズマを供給して、上面2Fにプラズマを接触させることによって、その上面2Fをクリーニングすることができる。もちろん、第2保持部37からプレート部材Tを外した状態で、基板ステージ2のクリーニング処理を実行することもできる。制御装置11は、プラズマ処理装置101の下面82,99と第2保持部37とを対向させた状態で、第1供給口81からプラズマを供給して、第2保持部37にプラズマを接触させることによって、その第2保持部37をクリーニングすることができる。同様に、プラズマ処理装置101は、第1保持部29をクリーニングすることができる。
プラズマを使って、第1,第2,第3,第4保持部29,37,38,39の少なくとも一部が、良好にクリーニングされる。
図12は、プラズマ処理装置102を用いて、液浸部材10のクリーニング処理が実行されている状態を示す。図12に示すように、プラズマ処理装置102を用いて液浸部材10をクリーニングする際、制御装置11は、プラズマ処理装置102の上面82F,99Fと液浸部材10の下面32とが対向するように、計測ステージ3を移動する。また、本実施形態においては、プラズマ処理装置102を用いて液浸部材10をクリーニングする際、液浸空間LSの液体LQはすべて回収されている。
制御装置11は、流路切替装置90を制御して、放電空間83に、第1プロセスガスPG1を供給する。第1プロセスガスPG1より生成されたプラズマは、第1供給口81より、第1部材80と液浸部材10との間の空間87に供給される。これにより、プレート部45の下面47及び多孔部材44の下面59を含む、液浸部材10の下面32の少なくとも一部がプラズマと接触してクリーニングされる。また、第1供給口81からのプラズマは、開口46を介して、空間54に供給される。これにより、例えばプレート部45の上面48等もプラズマと接触してクリーニングされる。また、第2供給口96を用いるガス供給動作と並行して、排気口97を用いるガス排出動作が実行され、ガスシール107が形成されることによって、空間87のプラズマ、あるいはクリーニング処理により発生したガスが、空間87の外部に放出されることが抑制される。
また、本実施形態においては、制御装置11は、プラズマを用いて、回収流路56の内面をクリーニングする。図12に示すように、本実施形態においては、制御装置11は、第1供給口81からプラズマを供給する動作と並行して、液体回収装置57を作動して、第1供給口81から供給されたプラズマを回収口50から吸引することによって、第1供給口81から供給されたプラズマと回収流路56の内面とを接触させる。回収口50と真空源を含む液体回収装置57とは、回収流路56を介して接続されている。したがって、制御装置11は、液体回収装置57を作動することによって、第1供給口81から供給されたプラズマを回収口50から吸引することができる。回収口50から吸引されたプラズマは、回収口50に配置されている多孔部材44の孔61を介して、回収流路56に流入する。回収流路56に流入したプラズマは、その回収流路56の内面と接触しつつ、液体回収装置57に向かって移動する。これにより、本体部材43の内面、多孔部材44の上面60、及び回収管58の内面を含む、回収流路56の内面が、プラズマによってクリーニングされる。また、多孔部材44の孔61の内面も、プラズマによってクリーニングされる。
また、本実施形態においては、制御装置11は、プラズマを用いて、供給流路51の内面をクリーニングする。図12に示すように、本実施形態においては、制御装置11は、第1供給口81からプラズマを供給する動作と並行して、吸引装置70を作動して、第1供給口81から供給されたプラズマを供給口49から吸引することによって、第1供給口81から供給されたプラズマと供給流路51の内面とを接触させる。上述のように、供給流路51は、流路切替装置71を介して、吸引装置70と接続可能である。供給流路51の内面をクリーニングするとき、制御装置11は、流路切替装置71を制御して、供給口49と真空源を含む吸引装置70とを供給流路51を介して接続する。制御装置11は、流路切替装置70を制御して、供給口49と吸引装置70とを供給流路51を介して接続した状態で、吸引装置70を作動することによって、第1供給口81から供給されたプラズマを吸引口49から吸引することができる。吸引口49から吸引されたプラズマは、供給流路51に流入する。供給流路51に流入したプラズマは、その供給流路51の内面と接触しつつ、吸引装置70に向かって移動する。これにより、本体部材43に形成された内部流路51Aの内面、及び供給管53の内面を含む、供給流路51の内面が、プラズマによってクリーニングされる。
供給流路51の内面がクリーニングされるので、メンテナンス後に実行される基板Pの露光中においても、供給口49からクリーンな液体LQが供給される。
なお、回収流路56の内面(多孔部材44の内面)のクリーニングを実行する際に、回収流路56内には液体LQは存在しない。同様に、供給流路51の内面のクリーニングを実行する際に、供給流路51内には液体LQは存在しない。
また、回収流路56の内面(多孔部材44の内面)、及び供給流路51の内面の少なくとも一方のクリーニングを行わなくても良い。供給流路51の内面のクリーニングを行わない場合には、供給流路51を吸引装置70に接続するための流路切替装置70が省くことができる。
また、プラズマ処理装置102を用いて終端光学素子27の射出面のクリーニングも期待できる。
また、上述の実施形態においては、検出装置8のスケールが基板ステージ2に配置されているが、例えば、米国特許出願公開第2007/0263197号明細書などに開示されているように、検出装置8のエンコーダヘッドが基板ステージ2に配置され、基板ステージ2の上方にスケール部材が配置されていてもよい。この場合、プラズマ処理装置102を用いて、基板ステージ2の上方のスケール部材を、プラズマ処理装置102を用いてクリーニング及び/又は撥液化処理することができる。
図13は、プラズマ処理装置101を用いて、プレート部材(スケール部材)Tの上面の撥液化処理が実行されている状態を示す。図13に示すように、プラズマ処理装置101を用いてプレート部材Tの上面の液体LQに対する撥液性を高める際、制御装置11は、プラズマ処理装置101の下面82,99と対向する位置に、プレート部材Tを移動する。
制御装置11は、流路切替装置90を制御して、放電空間83に、第2プロセスガスPG2を供給する。第2プロセスガスPG2より生成されたプラズマは、第1供給口81より、第1部材80と基板ステージ2との間の空間87に供給される。これにより、プレート部材Tの上面の少なくとも一部がプラズマと接触して撥液性が高められる。また、第2供給口96を用いるガス供給動作と並行して、排気口97を用いるガス排出動作が実行され、ガスシール107が形成されることによって、空間87のプラズマ等が、空間87の外部に放出されることが抑制される。
なお、図13に示す例では、第1保持部29にダミー基板DPが保持された状態で、撥液化処理が実行される。ダミー基板DPは、デバイスを製造に使われない基板である。ダミー基板DPの外形は、基板Pの外形をほぼ等しい。第1保持部29は、ダミー基板DPを保持可能である。第2保持部37に保持されたプレート部材Tは、第1保持部29に保持されたダミー基板DPとギャップG1を介して配置される。プラズマ処理装置101は、ギャップG1に第1供給口81からのプラズマを供給する。プラズマは、ギャップG1内に円滑に供給されるので、プレート部材Tの開口THを規定する側面の液体LQに対する撥液性が良好に高められる。
図14は、プラズマ処理装置101を用いて、計測ステージ3の撥液化処理が実行されている状態を示す。制御装置11は、流路切替装置90を制御して、放電空間83に、第2プロセスガスPG2を供給する。第2プロセスガスPG2より生成されたプラズマは、第1供給口81より、第1部材80と計測ステージ3との間の空間87に供給される。これにより、計測部材Cの上面及びプレート部材Sの上面を含む、計測ステージ3の上面3Fの少なくとも一部がプラズマと接触して撥液性が高められる。
図14に示すように、第1供給口81からのプラズマは、計測ステージ3の上面3F(計測部材Cの上面、プレート部材Sの上面)のみならず、計測部材Cとプレート部材Sとの間のギャップG2内にも供給できる。これにより、例えば計測部材Cの側面、計測部材Cの下面の少なくとも一部、プレート部材Sの側面、及びプレート部材Sの下面の少なくとも一部のそれぞれが、プラズマと接触し、そのプラズマにより撥液性が高められる。プラズマは、ギャップG2内に円滑に供給されるので、計測部材Cの側面、下面、及びプレート部材Sの側面、下面等の撥液性が良好に高められる。
クリーニング処理及び撥液化処理の少なくとも一方を含むメンテナンスが終了した後、基板Pの露光処理が開始される。制御装置11は、メンテナンスされた液浸部材10を用いて、例えばメンテナンスされた計測ステージ3と終端光学素子27との間を液体LQで満たして液浸空間LSを形成して、計測部材Cを用いる計測処理を実行する。そして、制御装置11は、スクラム移動を実行して、基板ステージ2に保持された基板Pと終端光学素子27との間の空間を液体LQで満たして液浸空間LSを形成する。制御装置11は、終端光学素子27と基板Pとの間の液体LQを介して終端光学素子27からの露光光ELを基板Pに照射することによって、基板Pを露光する。
以上説明したように、本実施形態によれば、プラズマ処理装置101,102を用いて、露光装置EX内の部材の表面処理を実行することができる。したがって、露光不良の発生を抑制できる。液浸露光装置においては、装置内の部材のクリーニング処理と装置内の部材の撥液化処理の両方が求められているが、上述の実施形態のプラズマ処理装置は放電空間83に供給されるプロセスガスを変更するだけで、所望の処理(クリーニング処理又は撥液化処理)を実行でき、液浸露光装置の性能を長期間維持することができる。
なお、上述の実施形態において、第1プロセスガスPG1が、酸素を含む場合を例にして説明したが、第1プロセスガスPG1として、例えばアルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス、ラドンガス、ネオンガス、及び窒素ガスの少なくとも一つを含むガスを使用することによっても、露光装置EX内の部材を良好にクリーニングできる。
なお、上述の実施形態においては、プラズマ処理装置101,102が、所謂、間接方式である場合を例にして説明したが、例えば米国特許出願公開第2008/0115892号明細書、米国特許出願公開第2008/0193342号明細書等に開示されているような、電極と処理対象部材とを対向させ、電極と処理対象部材との間における放電により生成されたプラズマで、その処理対象部材の表面処理を実行する、所謂、直接方式のプラズマ処理装置でもよい。直接方式のプラズマ処理装置を用いた場合でも、プロセスガスとして、第1プロセスガスPG1を用いることにより、処理対象部材をクリーニング処理することができ、プロセスガスとして、第2プロセスガスPG2を用いることにより、処理対象部材を撥液化処理することができる。
また、上述の実施形態においては、プラズマ処理装置101,102は、クリーニング処理及び撥液化処理が実行できるが、プラズマ処理装置101,102の少なくとも一方が、撥液化処理を実行できなくてもよい。すなわち、プラズマ処理装置101,102の少なくとも一方が、第1プロセスガスPG1のみを供給するように構成されていてもよい。
また、上述の実施形態においては、基板ステージ2の上面2Fなどの表面処理を実行するためのプラズマ装置101と、液浸部材10の下面などの表面処理を実行するためのプラズマ処理装置102を備えているが、露光装置EXはどちらか一方を備えるだけでもよい。
また、上述の実施形態においては、プラズマ処理装置102の少なくとも一部が計測ステージ3に搭載されているが、基板ステージ2に搭載されていてもよいし、基板ステージ2及び計測ステージ3と異なる他の可動部材に搭載されてもよい。
なお、例えば、米国特許第6952253号明細書に開示されているように、液浸空間LSの周囲にガスシールが形成する液浸部材を用いることもできる。この場合、クリーニング処理、及び撥液化処理の少なくとも一方を実行するために、ガスシールを形成するためのガス供給口からプラズマを供給してもよい。さらにガスシールを形成するためのガス回収口からプラズマを含むガス、プラズマ処理によって発生したガスを排気することもできる。
なお、上述の実施形態においては、干渉計システム7と検出装置8の両方を備えているが、どちらか一方だけで、各ステージの移動を制御してもよい。
なお、上述の実施形態においては、投影光学系PLの終端光学素子27の射出側(像面側)の光路が液体LQで満たされているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、終端光学素子27の入射側(物体面側)の光路も液体LQで満たされる投影光学系PLを採用することができる。
なお、上述の各実施形態においては、液体LQとして水を用いているが、水以外の液体LQであってもよい。液体LQとしては、露光光ELに対して透過性であり、露光光ELに対して高い屈折率を有し、投影光学系PLあるいは基板Pの表面を形成する感光材(フォトレジスト)などの膜に対して安定なものが好ましい。例えば、液体LQとして、ハイドロフロロエーテル(HFE)、過フッ化ポリエーテル(PFPE)、フォンブリンオイル等を用いることも可能である。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板P、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置EXで用いられるマスクMまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置EX(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系PLを用いて第1パターンの縮小像を基板P上に転写した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系PLを用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光してもよい(スティッチ方式の一括露光装置)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6611316号明細書に開示されているように、2つのマスクMのパターンを、投影光学系PLを介して基板P上で合成し、1回の走査露光によって基板P上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、米国特許第6341007号明細書、米国特許第6208407号明細書、米国特許第6262796号明細書等に開示されているような、複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。この場合、少なくとも一つの基板ステージにプラズマ処理装置102を搭載できる。
また、複数の基板ステージと計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクMなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の各実施形態においては、レーザ干渉計を含む干渉計システムを用いて各ステージの位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクMを用いたが、このマスクMに代えて、例えば米国特許第6778257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する可変成形マスク(電子マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれる)を用いてもよい。また、非発光型画像表示素子を備える可変成形マスクに代えて、自発光型画像表示素子を含むパターン形成装置を備えるようにしても良い。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置EXを例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光ELはレンズ等の光学部材を介して基板Pに照射され、そのような光学部材と基板Pとの間の所定空間に液浸空間LSが形成される。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
上述の実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了した後、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図15に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスクM(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板Pを製造するステップ203、上述の実施形態に従って、マスクMのパターンを用いて露光光ELで基板Pを露光すること、及び露光された基板Pを現像することを含む基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した露光装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。