JP4715505B2 - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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本発明は、基板を露光する露光装置、及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、下記特許文献に開示されているような、露光光の光路を液体で満たし、その液体を介して基板を露光する液浸露光装置が知られている。
国際公開第99/49504号パンフレット
液浸露光装置においては、液体の気化により、露光装置が置かれている環境が変動する可能性がある。例えば、液体の気化熱により温度変化が生じると、各種部材が熱変形したり、基板に対する露光光の照射状態が変化し、露光性能が劣化する可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、性能の劣化を抑制できる露光装置、及びその露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、第1光学素子(LS1)及び第2光学素子(LS2)を介して基板(P)上に露光光(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置において、第1光学素子(LS1)と第2光学素子(LS2)との間に供給された液体(LQ)の気化熱に起因する温度変化を抑制するための抑制装置(60)を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第1の態様によれば、液体の気化熱に起因する性能の劣化を抑制できる。
本発明の第2の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いるデバイス製造方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、性能の劣化を抑制された露光装置を用いてデバイスを製造できる。
本発明によれば、液体の気化熱に起因する性能の劣化を抑制し、基板を良好に露光することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内における所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。図1において、露光装置EXは、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ3と、基板Pを保持する基板ホルダ4Hを有し、基板ホルダ4Hで基板Pを保持して移動可能な基板ステージ4と、マスクステージ3に保持されているマスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像を基板ステージ4に保持されている基板P上に投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置7とを備えている。
なお、ここでいう基板は半導体ウエハ等の基材上に感光材(フォトレジスト)を塗布したものを含み、マスクは基板上に縮小投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。また、本実施形態においては、マスクとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いてもよい。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、露光光ELの光路を液体LQで満たす第1液浸システム1及び第2液浸システム2を備えている。本実施形態においては、液体LQとして純水を用いる。
第1液浸システム1は、投影光学系PLの複数の光学素子LS1〜LS7のうち、投影光学系PLの像面に最も近い第1光学素子LS1の下面と、その第1光学素子LS1の下面と対向する位置に配置された基板Pの上面との間の露光光ELの光路を含む第1空間K1を液体LQで満たす。第2液浸システム2は、投影光学系PLの第1光学素子LS1の上面と、第1光学素子LS1に次いで投影光学系PLの像面に近い第2光学素子LS2の下面との間の露光光ELの光路を含む第2空間K2を液体LQで満たす。本実施形態においては、第1空間K1と第2空間K2とは独立した空間であり、第1空間K1及び第2空間K2の一方から他方への液体LQの出入りは生じないようになっている。
また、後に詳述するように、本実施形態の露光装置EXは、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間に供給された液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑制するための抑制装置60を備えている。
照明系ILは、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明するものである。照明系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。
マスクステージ3は、リニアモータ等のアクチュエータを含むマスクステージ駆動装置3Dの駆動により、マスクMを保持した状態で、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。マスクステージ3(ひいてはマスクM)の位置情報は、レーザ干渉計3Lによって計測される。レーザ干渉計3Lは、マスクステージ3上に設けられた移動鏡3Kを用いてマスクステージ3の位置情報を計測する。制御装置7は、レーザ干渉計3Lの計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置3Dを駆動し、マスクステージ3に保持されているマスクMの位置制御を行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターン像を所定の投影倍率で基板P上に投影するものである。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態では、投影光学系PLの光軸AXはZ軸方向と平行となっている。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
基板ステージ4は、基板Pを保持する基板ホルダ4Hを有しており、リニアモータ等のアクチュエータを含む基板ステージ駆動装置4Dの駆動により、基板ホルダ4Hに基板Pを保持した状態で、ベース部材BP上で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。基板ホルダ4Hは、基板ステージ4上に設けられた凹部4Rに配置されており、基板ステージ4のうち凹部4R以外の上面4Fは、基板ホルダ4Hに保持された基板Pの上面とほぼ同じ高さ(面一)になるような平坦面となっている。なお、基板ホルダ4Hに保持された基板Pの上面と、基板ステージ4の上面4Fとの間に段差があってもよい。
基板ステージ4(ひいては基板P)の位置情報は、レーザ干渉計4Lによって計測される。レーザ干渉計4Lは、基板ステージ4に設けられた移動鏡4Kを用いて、基板ステージ4のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測する。また、基板ステージ4に保持されている基板Pの上面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)は、不図示のフォーカス・レベリング検出系によって検出される。制御装置7は、レーザ干渉計4Lの計測結果及びフォーカス・レベリング検出系の検出結果に基づいて、基板ステージ駆動装置4Dを駆動し、基板ステージ4に保持されている基板Pの位置制御を行う。
次に、図1及び図2を参照しながら第1システム1について説明する。図2は図1の要部を拡大した断面図である。
第1液浸システム1は、投影光学系PLの第1光学素子LS1と基板Pとの間の露光光ELの光路を液体LQで満たすことによって、基板Pの上面での露光光ELが照射される領域である投影光学系PLの投影領域AR1を覆うように、基板Pの上面に液体LQの第1液浸領域LR1を局所的に形成する。
第1液浸システム1は、第1光学素子LS1と基板Pとの間の第1空間K1の近傍に設けられ、第1空間K1に液体LQを供給可能な供給口12及び液体LQを回収可能な回収口22を有する第1ノズル部材71と、供給管13、及び第1ノズル部材71の内部に形成された供給流路14を介して供給口12に液体LQを供給可能な第1液体供給装置11(図1参照)と、第1ノズル部材71の回収口22から回収された液体LQを、第1ノズル部材71の内部に形成された回収流路24、及び回収管23を介して回収可能な第1液体回収装置21(図1参照)とを備えている。
第1液体供給装置11は、供給する液体LQの温度を調整する温度調整装置、液体LQ中の気体成分を低減する脱気装置、及び液体LQ中の異物を取り除くフィルタユニット等を備えており、清浄で温度調整された液体LQを送出可能である。第1液体供給装置11は、例えば、投影光学系PLの鏡筒PKの内部空間(第2光学素子LS2よりも上側(マスク側)の空間)の温度に応じて、第1空間K1に供給する液体LQの温度を調整する。例えば、制御装置7は、鏡筒PKの内部空間の温度と、第1空間K1に供給する液体LQの温度とが一致するように、第1液体供給装置11を制御する。また、第1液体回収装置21は、真空系等を備えており、液体LQを回収可能である。
本実施形態においては、第1ノズル部材71は、第1空間K1の露光光ELの光路を囲むように環状に設けられており、液体LQを供給する供給口12は、第1ノズル部材71のうち、露光光ELの光路を向く内側面に設けられ、液体LQを回収する回収口22は、第1ノズル部材71のうち、基板Pの上面と対向する下面に設けられている。また、本実施形態においては、回収口22には多孔部材(メッシュ)25が配置されている。
第1液浸システム1の動作は制御装置7に制御される。制御装置7は、第1液浸システム1を制御して、第1液体供給装置11による液体供給動作と第1液体回収装置21による液体回収動作とを並行して行うことで、第1光学素子LS1と基板Pとの間の露光光ELの光路を液体LQで満たすように、基板Pの上面に液体LQの第1液浸領域LR1を局所的に形成する。
次に、第2液浸システム2について、図2〜図5を参照して説明する。図3は第1光学素子LS1近傍を上方から見た図、図4は第1光学素子LS1近傍の断面斜視図、図5は図2の要部を拡大した断面図である。
第2液浸システム2は、投影光学系PLの第1光学素子LS1と、第2光学素子LS2との間の露光光ELの光路を液体LQで満たすことによって、第1光学素子LS1の上面T2での露光光ELが照射される領域である所定領域AR2を覆うように、第1光学素子LS1の上面T2に液体LQの第2液浸領域LR2を形成する。
第2液浸システム2は、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の第2空間K2の近傍に設けられ、第2空間K2に対して液体LQを供給可能な供給口32及び液体LQを回収可能な回収口42を有する第2ノズル部材72と、供給管33、及び第2ノズル部材72の内部に形成された供給流路34を介して供給口32に液体LQを供給可能な第2液体供給装置31と、第2ノズル部材72の回収口42から回収された液体LQを、第2ノズル部材72の内部に形成された回収流路、及び回収管43を介して回収可能な第2液体回収装置41と、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の第2空間K2の液体LQを外部空間K3へ排出可能な排出口52と、第2空間K2に接続された排出口52と外部空間K3とを接続する排出流路54と、外部空間K3に設けられ、排出口52から排出流路54を介して排出された液体LQを捕集する捕集部材55と、捕集部材55に捕集された液体LQを吸引管53を介して吸引(回収)可能な吸引装置51とを備えている。
本実施形態においては、第2空間K2の外側の外部空間K3は気体空間を含む。以下の説明においては、外部空間K3を適宜、気体空間K3、と称する。
第2液体供給装置31は、供給する液体LQの温度を調整する温度調整装置、液体LQ中の気体成分を低減する脱気装置、及び液体LQ中の異物を取り除くフィルタユニット等を備えており、清浄で温度調整された液体LQを送出可能である。第2液体供給装置31は、例えば、投影光学系PLの鏡筒PKの内部空間(第2光学素子LS2よりも上側(マスク側)の空間)の温度に応じて、第2空間K2に供給する液体LQの温度を調整する。例えば、制御装置7は、鏡筒PKの内部空間の温度と、第2空間K2に供給する液体LQの温度とが一致するように、第2液体供給装置31を制御する。また、第2液体回収装置41は、真空系等を備えており、液体LQを回収可能である。また、吸引装置51も、真空系等を備えており、液体LQを吸引(回収)可能である。
本実施形態においては、第2ノズル部材72は、第1ノズル部材71の上方において、第1光学素子LS1を囲むように環状に設けられている。供給口32、回収口42、及び排出口52のそれぞれは、第1光学素子LS1の上面T2のうち、露光光ELが通過する所定領域AR2の外側に設けられている。
液体LQを供給する供給口32は、第2空間K2に対して一方側(+Y側)の所定位置に設けられている。
液体LQを排出する排出口52は、第2空間K2に対して他方側(−Y側)の所定位置に設けられている。排出口52は、第1光学素子LS1と第2ノズル部材72との間に設けられている。本実施形態においては、第1光学素子LS1の外縁にはフランジF1が設けられており、排出口52は、第1光学素子LS1のフランジF1と第2ノズル部材72との間に設けられている。図3に示すように、第2ノズル部材72の内縁の所定位置には切欠78Aが形成されているとともに、第1光学素子LS1のフランジF1の所定位置にも切欠78Bが形成されている。排出口52は、第2ノズル部材72の切欠78Aと、第1光学素子LS1の切欠78Bとの間に設けられている。また、排出口52の上端は、第1光学素子LS1の上面T2の所定領域AR2とほぼ同じ高さ、あるいは所定領域AR2よりも低い位置に設けられている。
回収口42は、排出口52の近傍に設けられている。回収口42は、第2ノズル部材72の内側面72Tのうち、第1光学素子LS1の上面T2の所定領域AR2よりも高い位置に設けられている。本実施形態においては、回収口42は、第2ノズル部材72の内側面72Tのうち、排出口52の両側のそれぞれの所定位置に設けられている。
第2液浸システム2の動作は制御装置7に制御される。制御装置7は、第2液浸システム2を制御して、第1液体供給装置31による液体供給動作を行うことで、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の露光光ELの光路を液体LQで満たすように、第1光学素子LS1の上面T2に液体LQの第2液浸領域LR2を形成する。
捕集部材55は、液体LQを収容可能な容器であって、その上部に開口55Kを有している。捕集部材55は、第1光学素子LS1のフランジF1及び第2ノズル部材72の下側に設けられている。捕集部材55は、撥液性を有する材料、例えばPTFE(ポリテトラフロエラエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)などのフッ素系樹脂やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)で形成される。あるいは、捕集部材55は、上述した撥液性を有する材料で撥液処理(撥水処理)された材料(金属)で構成される。
排出流路54は、捕集部材55の開口部55Kと接続される。第2空間K2より排出口52を介して排出された液体LQは、排出流路54を流れた後、捕集部材55に捕集される。本実施形態においては、捕集部材55は、第2ノズル部材72の下面に接続されている。また、捕集部材55は、第2ノズル部材72に対して脱着可能となっている。
なお、第2ノズル部材72と捕集部材55とを一体的に形成してもよい。また、捕集部材55は、第1光学素子LS1のフランジF1の下面に接続されていてもよいし、所定の支持機構で支持されていてもよい。
捕集部材55には、吸引管53を介して吸引装置51が接続されている。吸引装置51は、捕集部材55に捕集された液体LQを回収(吸引)可能である。吸引装置51の動作は制御装置7により制御される。制御装置7は、吸引装置51を駆動することによって、捕集部材55に捕集された液体LQを吸引管53を介して吸引(回収)する。
本実施形態においては、第1光学素子LS1は第2ノズル部材72に保持される。第2ノズル部材72は、第1光学素子LS1のフランジF1を支持する第1支持機構80を備えている。図2に示すように、第1支持機構80は、例えば板ばね等の弾性部材82を含む。第2ノズル部材72は、第1支持機構80を用いて、第1光学素子LS1のフランジF1を保持する。
第2光学素子LS2は鏡筒PKに保持される。第2光学素子LS2の外縁にはフランジF2が設けられており、鏡筒PKは、第2光学素子LS2のフランジF2を支持する第2支持機構58を備えている。鏡筒PKは、第2支持機構58を用いて、第2光学素子LS2のフランジF2を保持する。
また、第2ノズル部材72は、鏡筒PKの下端に接続されている。本実施形態においては、第1光学素子LS1及びその第1光学素子LS1を保持する第2ノズル部材72は、鏡筒PKに対して脱着可能である。
また、投影光学系PLの鏡筒PKの内部空間は略密閉されており、不図示のガス置換装置によって所定のガス環境に維持されている。本実施形態においては、鏡筒PKの内部空間のうち、第2光学素子LS2よりも上側(マスク側)の空間が、例えばヘリウム、アルゴン、窒素などの不活性ガスで満たされる。なお、鏡筒PKの内部空間がドライエアで満たされてもよい。
次に、抑制装置60について説明する。抑制装置60は、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間に供給された液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑制するためのものである。
図5に示すように、本実施形態においては、液体LQは、その表面張力により、第1光学素子LS1の上面T2と第2光学素子LS2の下面T3との間に保持される。本実施形態においては、第2空間K2が所定の圧力(以下、第1の圧力、と称する)のとき、第2空間K2を満たす液体LQとその外側の気体空間(外部空間)K3との界面LG1が、第1光学素子LS1の上面T2と第2光学素子LS2の下面T3との間であって、少なくとも所定領域AR2よりも外側の所定位置に形成されるようになっている。すなわち、本実施形態においては、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間を満たしている液体LQは、気体空間K3との間で界面LG1を形成する。
また、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間から排出され、捕集部材55で捕集された後の液体LQも、気体空間K3との間で界面LG2を形成する。気体空間K3との間で界面LG1、LG2を形成する液体LQの気化熱により、液体LQの界面LG1、LG2近傍の気体空間K3の温度が変化(低下)する可能性がある。本実施形態においては、抑制装置60は、液体LQの気化熱に起因する、液体LQとの間で界面LG1、LG2を形成する気体空間K3の温度変化を抑制する。
本実施形態においては、抑制装置60は、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間から排出された液体LQを捕集する捕集部材55の温度を調整する温度調整装置61を含み、この捕集部材55の温度を調整することによって、気体空間K3の温度変化を抑制する。
図5に示すように、抑制装置60の温度調整装置61は、捕集部材55の内面(底面)55Aに設けられている。温度調整装置61は、ヒータを含み、捕集部材55の内面55Aに接するように設けられている。また、捕集部材55で液体LQを捕集したとき、温度調整装置61は、捕集部材55に収容された液体LQに浸かるように配置されている。抑制装置60は、温度調整装置61を用いて、捕集部材55の温度、及び捕集部材55に捕集された液体LQの温度を調整可能である。
また、捕集部材55には、この捕集部材55の外面55Bを覆うように断熱材55Sが設けられている。捕集部材55の外面55Bは、基板Pの上面と対向する下面、及び第1光学素子LS1と対向する側面を含み、断熱材55Sは、これら下面及び側面を含む捕集部材55の外面55Bを覆うように配置されている。すなわち、本実施形態においては、断熱材55Sは、捕集部材55(ひいては温度調整装置61)と基板Pとの間、及び捕集部材55と第1光学素子LS1(露光光ELの光路)との間のそれぞれに配置される。
また、吸引管53にも、この吸引管53の外面55Bを覆うように断熱材53Sが設けられている。また、吸引管53の吸引口には、多孔部材(メッシュ)が配置されている。
また、露光装置EXは、気体空間K3の温度を検出する温度センサ62を備えている。温度センサ62は、捕集部材55に収容された液体LQの界面LG2近傍における気体空間K3、及び第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の液体LQの界面LG1近傍における気体空間K3の少なくとも一方に配置される。本実施形態においては、温度センサ62は、捕集部材55に収容された液体LQの界面LG2近傍の気体空間K3に配置されている。具体的には、温度センサ62は、鏡筒PKのうち、捕集部材55に収容された液体LQの界面LG2と対向する下面に設けられている。なお、温度センサ62は、第2ノズル部材72に設けられていてもよい。温度センサ62と制御装置7とは接続されており、温度センサ62の検出結果は制御装置7に出力される。
次に、上述した構成を有する露光装置EXを用いて基板Pに露光する方法について説明する。以下では、図6〜図9の模式図を参照しながら、第2液浸システム2及び抑制装置60の動作について主に説明する。
基板Pを液浸露光するために、制御装置7は、図6の模式図に示すように、第1光学素子LS1の上面T2のうち、少なくとも露光光ELが通過する所定領域AR2が第2液浸領域LR2となるように、第2液浸システム2の第2液体供給装置31より液体LQを送出し、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の第2空間K2に液体LQを供給する。第2液体供給装置31が液体LQの送出を開始する前においては、第2空間K2には液体LQが存在していない。以下の説明においては、液体LQが存在していない空間(第2空間K2)を液体LQで満たすために、その空間に対して液体LQを供給する動作を適宜、初期満たし動作、と称する。すなわち、初期満たし動作とは、液体LQが無い状態(空の状態)の空間に対して液体LQを供給することによって、その空間を液体LQで満たす動作を言う。
第2液体供給装置31から送出された液体LQは、供給管33を流れた後、第2ノズル部材72の内部に形成された供給流路34を介して、第2空間K2に供給される。第2液体供給装置31の液体供給動作を継続することにより、図7に示すように、第2空間K2が液体LQで満たされる。第2空間K2の初期満たし動作においては、制御装置7は、第2液体供給装置31より第2空間K2に対して単位時間当たり所定量で液体LQを供給し、第2空間K2の圧力(液体LQの圧力)を、第1の圧力よりも高い第2の圧力に設定する。初期満たし動作における第2液体供給装置31の液体供給動作により、第2空間K2の液体LQの一部は、排出口52及び排出流路54を介して外部空間K3に排出される。
本実施形態においては、第2空間K2が第2の圧力のときに、第1光学素子LS1の上面T2と第2光学素子LS2の下面T3との間には界面LG1は形成されず、第2空間K2の液体LQが外部空間K3に流れるように、例えば第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間のギャップや、排出口52(排出流路54)の大きさ等が設定されている。したがって、制御装置7は、第2液体供給装置31による第2空間K2に対する単位時間当たりの液体供給量を調整して、第2空間K2を第2の圧力に設定することにより、第2空間K2の液体LQを第2空間K2から外部空間K3へ排出することができる。
ここで、第2の圧力は、第2空間K2の液体LQが外部空間K3に流れ、且つ第2空間K2を形成する第1光学素子LS1の上面T2及び第2光学素子LS2の下面T3をほぼ変動させない程度(あるいは第1光学素子LS1の上面T2や第2光学素子LS2の下面T3を変形させない程度、あるいは変形(変動)したとしても所望の結像特性が維持可能な程度)の圧力となるように設定されている。
本実施形態においては、所定領域AR2の外側に設けられた供給口32より第2空間K2に液体LQを供給し、所定領域AR2を挟んで供給口32と対向する位置に設けられた排出口52(排出流路54)から液体LQを排出するので、液体LQは第1光学素子LS1の上面T2を円滑に流れることができる。また、本実施形態においては、排出口52の上端は、第1光学素子LS1の上面T2の所定領域AR2とほぼ同じ高さ、又は所定領域AR2よりも低い位置に設けられているため、液体LQは、第1光学素子LS1及び第2光学素子LS2を動かすことなく、円滑に排出される。
また、供給口32から第2空間K2に液体LQを供給しているとき、排出口52より排出しきれなかった液体LQは、第2ノズル部材72の内側面72Tに設けられた回収口42を介して第2液体回収装置41に回収される。
本実施形態においては、第2空間K2を液体LQで満たすために供給口32より液体LQを供給している間、制御装置7は、第2液体回収装置41を駆動し続ける。すなわち、初期満たし動作の間、第2液体供給装置31の液体供給動作と、第2液体回収装置41の駆動とが並行して行われる。第2液体回収装置41が駆動することにより、第2光学素子LS2の側面と第2ノズル部材72の内側面72Tとの間のギャップに浸入した液体LQは、回収口42を介して第2ノズル部材72の回収流路に流入し、回収管43を介して第2液体回収装置41に回収される。
第2空間K2が液体LQで十分に満たされた後、制御装置7は、第2液体供給装置31の液体供給動作を停止する。第2液体供給装置31の液体供給動作が停止されることにより、第2空間K2の圧力(液体LQの圧力)は、第1の圧力になる。
第2空間K2が第1の圧力のとき、図2、図5、及び図8等に示すように、第1光学素子LS1の上面T2と第2光学素子LS2の下面T3との間の所定位置に界面LG1が形成される。制御装置7は、第2液体供給装置31の液体供給動作を停止することにより、第2空間K2を第1の圧力にすることができ、供給口32からの液体LQの供給が停止されているときには、第1光学素子LS1の上面T2と第2光学素子LS2の下面T3との間の所定位置に界面LG1が形成される。
第2空間K2が液体LQで満たされて界面LG1が形成された後、制御装置7は、第2空間K2の初期満たし動作を終了する。第2空間K2を満たす液体LQは、第1光学素子LS1の上面T2のうち、少なくとも露光光ELが通過する所定領域AR2を覆うように、第2液浸領域LR2を形成する。
また、制御装置7は、第1液浸システム1を制御して、第1液体供給装置11による液体供給動作と第1液体回収装置21による液体回収動作とを並行して行うことで、第1光学素子LS1と基板Pとの間の露光光ELの光路を液体LQで満たすように、基板P上の一部の領域に第1液浸領域LR1を形成する。
制御装置7は、第1光学素子LS1及び第2光学素子LS2を含む投影光学系PLと、第1空間K1及び第2空間K2を満たす液体LQとを介して、マスクMを通過した露光光ELを基板Pに照射することによって、マスクMのパターン像を基板P上に投影して、基板Pを露光する。なお、本実施形態では、露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向(例えばY軸方向)に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する。
本実施形態においては、制御装置7は、少なくとも基板Pに露光光ELを照射している間、第1液浸システム1の第1液体供給装置11による液体LQの供給動作と第1液体回収装置21による液体LQの回収動作とを並行して行う。
また、本実施形態においては、制御装置7は、少なくとも基板Pに露光光ELを照射している間、第2液浸システム2の第2液体供給装置31、第2液体回収装置41、及び吸引装置51の駆動を停止する。すなわち、本実施形態においては、制御装置7は、第2空間K2に液体LQを溜めた状態で、基板Pに露光光ELを照射する。第2空間K2に対する液体LQの供給動作や回収動作、あるいは捕集部材55の液体LQの吸引動作に伴って振動が発生する場合があるが、少なくとも基板Pに露光光ELを照射している間、第2液体供給装置31による液体LQの供給動作、第2液体回収装置41による液体LQの回収動作、及び吸引装置51による捕集部材55の液体LQの吸引動作を行わないことにより、基板Pの露光中には、第2液浸システム2の動作に起因する振動が発生しないので、基板Pを精度良く露光することができる。
また、制御装置7は、第2空間K2の液体LQの置換(交換)動作を、例えば所定時間間隔毎、あるいは所定処理基板枚数毎(例えばロット毎)に行う。第2空間K2の液体LQの置換を行う際、制御装置7は、第2液体供給装置31より供給口32を介して第2空間K2に単位時間当たり所定量で液体LQを供給し、第2空間K2を第2の圧力にする。これにより、第2空間K2の液体LQは、排出口52及び排出流路54を介して外部空間K3へ排出される(押し出される)とともに、第2空間K2は、供給口32より供給された新たな(清浄な)液体LQで満たされる。そして、第2空間K2が新たな液体LQで置換された後、制御装置7は、第2液体供給装置31による液体LQの供給を停止する。これにより、第2空間K2は第1の圧力となり、第2空間K2はLQで満たされ、第1光学素子LS1の上面T2と第2光学素子LS2の下面T3との間の所定位置に界面LG1が形成される。
基板Pの露光中、第2液体供給装置31による液体供給動作が停止されており、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の第2空間K2を満たしている液体LQと気体空間K3との間に界面LG1が形成されるとともに、捕集部材55に捕集された液体LQと気体空間K3との間にも界面LG2が形成される。界面LG1、LG2が形成された状態においては、第2空間K2の液体LQは気体空間K3に露出し、捕集部材55の液体LQも気体空間K3に露出する。界面LG1、LG2において液体LQが気化し、その気化による気化熱に起因して、界面LG1、LG2近傍の気体空間K3の温度が変化(低下)する可能性がある。
制御装置7は、抑制装置60を用いて、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間に供給された液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑制する。制御装置7は、抑制装置60の温度調整装置61を用いて、捕集部材55の温度を調整することによって、気体空間K3の温度変化を抑制する。本実施形態においては、制御装置7は、温度センサ62を用いて、気体空間K3の温度を検出し、その温度センサ62の検出結果に基づいて、温度調整装置61を制御する。制御装置7は、温度調整装置61により捕集部材55の温度を調整することにより、その捕集部材55に収容されている液体LQの温度を調整可能であるとともに、その捕集部材55近傍及び捕集部材55に収容されている液体LQの界面LG2近傍の気体空間K3の温度を、捕集部材55及び捕集部材55に収容されている液体LQを介して調整可能である。
例えば、制御装置7は、気体空間K3が所定の目標温度となるように、温度センサ62の検出結果に基づいて、温度調整装置61を用いて捕集部材55の温度を調整する。制御装置7は、例えば、投影光学系PLの鏡筒PKの内部空間(第2光学素子LS2よりも上側(マスク側)の空間)の温度と、気体空間K3の温度とが一致するように、気体空間K3の温度を調整する。例えば、鏡筒PKの内部空間の温度(すなわち目標温度)がTp1であり、気体空間K3の温度(温度センサ62の検出温度)が、液体LQの気化熱により、Tp1よりも低いTp2である場合、制御装置7は、温度センサ62の検出結果をモニタしつつ、気体空間K3の温度がTp1となるように、捕集部材55の温度を、Tp1よりも僅かに高い温度Tp3に設定する。これにより、液体LQの気化熱で冷えた気体空間K3の温度を、目標温度Tp1にすることができる。
また、液体LQの気化により、界面LG2近傍の液体LQの温度が変化(低下)する可能性もあるが、制御装置7は、温度調整装置61を用いて、捕集部材55に収容されている液体LQの温度(界面LG2近傍の液体LQの温度)を調整可能である。
このように、液体LQとの間で界面を形成する気体空間K3の温度が液体LQの気化熱により変化(低下)しても、温度調整装置61を用いて、捕集部材55の温度を調整することによって、その捕集部材55を介して、気体空間K3の温度を調整することができる。
図9に示すように、制御装置7は、捕集部材55の液体LQが所定量に達したとき、あるいは所定時間間隔毎、あるいは所定処理基板枚数毎に、吸引装置51を駆動する。制御装置7は、基板Pに露光光ELを照射していないときに、吸引装置51を駆動する。吸引装置51が駆動されることにより、捕集部材55の液体LQは、吸引管53を介して、吸引装置51に吸引(回収)される。
なお、吸引装置51の駆動と、第2液体供給装置32の駆動とをほぼ同時に行うようにしてもよい。すなわち、第2液体供給装置32を駆動し、第2空間K2に対して所定量の液体LQを供給することにより、先に第2空間K2を満たしていた液体LQは排出されて捕集部材55に捕集されるが、その第2液体供給装置32が駆動されるタイミング(すなわち、第2空間K2から液体LQが捕集部材55に排出されるタイミング)に合わせて、吸引装置51を駆動するようにしてもよい。
以上説明したように、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間に供給された液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑制するための抑制装置60を設けたので、露光装置EXが置かれている環境の温度変化を抑制することができる。液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑えることで、例えば、投影光学系PLの光学素子(第1、第2光学素子LS1、LS2含む)、投影光学系PLの光学素子を支持する鏡筒PKや第2ノズル部材72、及び捕集部材55など、露光装置EXの各種部材・機器の温度変化を抑制することができる。また、液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑えることで、露光装置EXの各種部材・機器の熱変形を抑制することができる。また、液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑えることで、光学素子や露光光ELの光路の温度変化に伴う投影光学系PLの結像特性(収差)の変動、あるいは露光光ELの照射状態の変動、ひいては露光精度の劣化を抑制することができる。また、液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑えることで、例えば、レーザ干渉計の計測光、フォーカス・レベリング検出系の検出光、及びアライメント系の検出光など、各種計測光(検出光)の光路の温度変化に伴う計測精度の劣化を抑制することができる。このように、抑制装置60を用いて、液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑制することで、露光装置EXの性能の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態においては、捕集部材55を覆う断熱材55Sを設けたので、例えば温度調整装置61の周辺部材・機器等に対する影響を抑えることができる。すなわち、温度調整装置61が、目標温度Tp1よりも高い温度Tp3となるように捕集部材55の温度を調整する場合、その捕集部材55近傍の基板Pや第1光学素子LS1等を暖めてしまう可能性がある。本実施形態においては、断熱材55Sが、捕集部材55を覆うように、捕集部材55と周辺部材(基板P、第1光学素子LS1等)との間に設けられているので、温度調整装置61の周辺部材に対する熱の影響を抑えることができる。
また、吸引管53を用いて捕集部材55の液体LQを吸引するとき、吸引管53を通過する液体LQにより、その吸引管53の温度が変化(低下)する可能性があるが、吸引管53にも、その吸引管53を覆うように断熱材53Sを設けたことにより、吸引管53の温度変化(温度低下)が周辺部材・機器等に対して影響を及ぼすことを抑制することができる。
なお、上述の第1実施形態においては、制御装置7は、温度センサ62の検出結果に基づいて、気体空間K3の温度が目標温度Tp1となるように温度調整装置61を制御しているが、温度センサ62を用いずに、温度調整装置61を制御してもよい。例えば、液体LQの物性や開口55Kの大きさ等を考慮し、実験又はシミュレーション等を用いて、液体LQの気化熱に起因する気体空間K3の温度(温度変化量)に関する情報を予め求めておくことができるのであれば、その情報に基づいて、気体空間K3を目標温度Tp1にするための温度調整装置61の制御量(駆動量)を決定することができる。そして、液体LQの気化熱により温度変化する気体空間K3の温度を目標温度Tp1にするための温度調整装置61の制御量(駆動量)に関する情報を、例えば実験又はシミュレーションにより予め求めておくことにより、制御装置7は、その情報に基づいて、気体空間K3が所望の温度となるように、温度調整装置61を制御して気体空間K3の温度を調整することができる。
なお、本実施形態においては、温度調整装置(ヒータ)61は1つだけ設けられているように説明したが、もちろん、任意の複数位置のそれぞれに温度調整装置61を設けるようにしてもよい。また、複数の温度調整装置61を設けた場合には、各温度調整装置61それぞれの目標温度を同じ値に設定してもよいし、互いに異なる値に設定してもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図10は第2実施形態に係る露光装置EXの要部を拡大した断面図である。図10において、露光装置EXは、捕集部材55に捕集された液体LQの界面LG2を覆うカバー部材63を備えている。カバー部材63は、捕集部材55の開口55Kに配置される蓋部材であり、捕集部材55に捕集された液体LQの界面LG2の大部分を覆うように配置されている。すなわち、カバー部材63によって、界面LG2が気体空間K3に露出する表面積を減らすことができる。また、カバー部材63の一部には、排出流路54と、カバー部材63と捕集部材55との間の空間とを連通する開口63Kが形成されている。排出口52及び排出流路54を介して第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間から排出された液体LQは、排出流路54及び開口63Kを通過し、捕集部材55に捕集される。
液体LQの界面LG2の少なくとも一部を覆うカバー部材63を設けることで、液体LQの気化熱に起因して第3空間K3の温度が変化(低下)するのを抑制することができる。また、本実施形態においては、露光装置EXは、抑制装置60の温度調整装置61とカバー部材63とを併用して、液体LQの気化熱に起因する気体空間K3の温度変化を効果的に抑制することができる。
なお、第2実施形態において、温度調整装置61を省略することも可能であり、カバー部材63を用いて、液体LQの気化熱に起因する気体空間K3の温度変化を抑制することができる。
なお、図10に示す例においては、捕集部材55に収容された液体LQの界面LG2を覆うカバー部材63を例にして説明したが、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間を満たしている液体LQの界面LS1の少なくとも一部を覆うカバー部材を設けることも可能である。例えば、第2空間K2に液体LQを溜めている状態においては、カバー部材で界面LS1を覆い、第2空間K2の液体LQを排出するときには、そのカバー部材を所定の駆動機構等を用いて、界面LS1近傍より退かせばよい。
<第3実施形態>
第3実施形態について説明する。図11は第3実施形態に係る露光装置EXの要部を拡大した断面図である。
図11において、露光装置EXは、液体LQとの間で界面を形成する気体空間K3近傍に配置され、第1光学素子LS1及び第2光学素子LS2を保持する保持部材の温度を調整する温度調整装置61’を備えている。上述の実施形態と同様、第1光学素子LS1は第2ノズル部材72に保持され、第2光学素子LS2は鏡筒PKに保持されており、本実施形態においては、温度調整装置61’は、第2ノズル部材72及び鏡筒PKの温度を調整する。
温度調整装置61’は、第2ノズル部材72及び鏡筒PKそれぞれの内部に形成された内部流路64に温度調整用流体を供給する流体供給装置65を備えている。内部流路64は、例えば露光光ELの光路を囲むように、第2ノズル部材72及び鏡筒PKの内部において環状に形成されている。なお、内部流路64は螺旋状に形成されていてもよい。内部流路64の一部には第2供給管66に接続される導入口が設けられており、流体供給装置65は、第2供給管66及び導入口を介して内部流路64に温度調整用流体を供給する。また、内部流路64の所定位置には、内部流路64を流れた温度調整用流体を排出するための排出口が設けられている。温度調整装置61’は、流体供給装置65より内部流路64に対して温度調整用流体を供給するとともに、排出口より温度調整用流体を排出することにより、内部流路64に温度調整用流体を流し続けることができる。
また、本実施形態においては、捕集部材55にも内部流路64が形成されており、流体供給装置65は、捕集部材55の内部流路64に温度調整用流体を供給可能である。また、捕集部材55の内部流路64の一部には、内部流路64を流れた温度調整用流体を排出するための排出口が設けられており、温度調整装置61’は、捕集部材55の内部流路64に温度調整用流体を流し続けることができる。
流体供給装置65は、温度調整用流体として、液体及び気体の少なくとも一方を供給可能である。液体としては、露光光ELの光路に供給される液体(純水)LQであってもよいし、露光光ELの光路に供給される液体(純水)LQとは別の液体であってもよい。流体供給装置65は、供給する流体の温度を調整可能な温度調整器を含み、内部流路64に対して供給する温度調整用流体の温度を調整可能である。温度調整装置61’は、第2ノズル部材72及び鏡筒PKの内部流路64に温度調整用流体を供給することによって、第2ノズル部材72及び鏡筒PKの温度を調整可能であり、その第2ノズル部材72及び鏡筒PKを介して、気体空間K3の温度を調整可能である。
同様に、温度調整装置61’は、捕集部材55の内部流路64に温度調整用流体を供給することによって、捕集部材55の温度を調整し、その捕集部材55を介して、気体空間K3の温度を調整可能である。
制御装置7は、少なくとも界面LG1、LG2が形成されている間、内部流路64に液体LQを供給し続ける。制御装置7は、気体空間K3が所望の温度となるように、流体供給装置65の温度調整器を用いて、内部流路64に供給される温度調整用流体の温度を調整する。例えば、制御装置7は、気体空間K3が所定の目標温度Tp1となるように、流体供給装置65を制御し、第2ノズル部材72、鏡筒PK、及び捕集部材55を介して、気体空間K3の温度を調整する。
以上説明したように、光学素子LS1、LS2を保持する第2ノズル部材72及び鏡筒PKの温度を調整することによっても、気体空間K3の温度変化を抑制することができる。
なお、第3実施形態においては、第2ノズル部材72、鏡筒PK、及び捕集部材55の温度を調整することによって、界面LG1、LG2近傍の気体空間K3の温度変化を抑制しているが、これら部材に限られず、液体LQとの間で界面を形成する気体空間K3近傍に配置された任意の部材を温度調整することにより、気体空間K3の温度を調整することができる。
また、液体LQとの間で界面を形成する気体空間K3近傍に、第2ノズル部材72、鏡筒PK、及び捕集部材55等、複数の部材が配置されている場合、各部材の内部流路64に流す温度調整用流体の温度のそれぞれは、同じ値であってもよいし、互いに異なる値であってもよい。
なお、第3実施形態において、第2ノズル部材72及び鏡筒PKを含む保持部材に、上述の第1実施形態で説明したような、ヒータを設けてもよい。また、ヒータによる温度調整と、温度調整用流体による温度調整とを併用してもよい。
なお、第3実施形態においても、例えば捕集部材55に収容された液体LQの界面LG2の少なくとも一部を覆うようにカバー部材を設けてもよいし、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の液体LQの界面LG2の少なくとも一部を覆うようにカバー部材を設けてもよい。
<第4実施形態>
第4実施形態について説明する。上述の実施形態においては、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の第2空間K2に液体LQを溜めた状態で基板Pを露光し、基板Pを露光していないときの所定のタイミングで、第2空間K2の液体LQの置換(交換)動作を実行しているが、例えば、制御装置7は、図12の模式図に示すように、基板Pの露光中に、供給口32による第2空間K2に対する液体LQの供給動作を継続してもよい。こうすることにより、基板Pの露光中においても、第2空間K2には、第2液体供給装置31から供給された、清浄で温度調整された液体LQが流れ続ける。第2空間K2に液体LQを溜めた状態で基板Pの露光を行う場合、露光光ELの照射等により、第2空間K2の液体LQの温度が変化する可能性があるが、第2空間K2に供給口32より液体LQを常に供給し続けることにより、温度調整された液体LQで第2空間K2を常に満たすことができ、第2空間K2の液体LQの温度をほぼ一定に維持することができる。
また、図12に示すように、供給口32からの液体LQの供給動作を継続することにより、排出口52からは、第2空間K2の液体LQが常に排出され続ける。またこのとき、制御装置7は、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間の第2空間K2から排出される液体量に応じて、吸引装置51の吸引動作を制御する。制御装置7は、第2空間K2から排出される液体量に応じて、吸引装置51の駆動を継続して行う。これにより、液体LQは、捕集部材55から溢れ出ることなく、吸引装置51に吸引される。
また、第2空間K2から捕集部材55に排出される単位時間当たりの液体量に応じて、吸引装置51により吸引される単位時間当たりの液体量を調整し、捕集部材55に対する第2空間K2の液体LQの排出動作と、吸引装置51による捕集部材55の液体LQの吸引動作とを並行して行うことにより、基板Pの露光中においても、捕集部材55においては、第2液体供給装置31から供給され、第2空間K2を通過した、清浄で温度調整された液体LQが流れ続ける。これにより、温度調整された液体LQで捕集部材55を常に満たすことができ、その捕集部材55の液体LQとの間で界面LG2を形成する気体空間K3の温度変化を抑制することができる。
すなわち、捕集部材55に液体LQを溜めた状態で放置しておくと、液体LQの気化により、液体LQとの間で界面LG2を形成する気体空間K3の温度が変化したり、捕集部材55の液体LQの温度が変化し易くなる可能性がある。制御装置7は、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間から排出される液体量に応じて吸引装置51の吸引動作を制御し、捕集部材55において温度調整された液体LQを流し続けることにより、気体空間K3の温度変化を抑制することができる。
また、本実施形態においては、第2空間K2から捕集部材55に排出される単位時間当たりの液体量は、供給口32から第2空間K2に供給される単位時間当たりの液体量に応じた値であり、第2空間K2から捕集部材55に排出される単位時間当たりの液体量(すなわち供給口32から第2空間K2に供給される単位時間当たりの液体量)と、吸引装置51により吸引される単位時間当たりの液体量とのそれぞれを多くすることにより、より一層、液体LQの気化熱に起因する温度変化を抑制することができる。
なお、上述の第1〜第4実施形態においては、第1光学素子LS1と第2光学素子LS2との間を満たしている液体LQとの間で界面LG1を形成する気体空間、及び捕集部材55に捕集された液体LQとの間で界面LG2を形成する気体空間の温度変化を抑制する場合を例にして説明したが、露光装置EXの所定空間を満たす液体との間で界面を形成する様々な気体空間の温度変化を抑制する場合にも本発明を適用することができる。
なお、上述の第1〜第4実施形態において、液体LQとの間で界面を形成する気体空間K3の近傍に配置された所定部材(捕集部材55、第2ノズル部材72、鏡筒PKなど)の温度を調整するための温度調整装置として、その所定部材の壁面と対向し、所定部材を温度調整するための温度調整用流体が流れる内部流路を有するジャケット部材(チューブ状部材)を設けてもよい。また、そのチューブ状部材を所定部材に巻き付けてもよい。
また、温度調整装置として、所定部材に向かって熱を放射する放射装置を設けてもよい。例えば、放射装置として、遠赤外線セラミックヒータを所定部材と対向する位置に配置することにより、所定部材を暖めることができ、液体LQの気化熱によって冷えた所定部材の温度を所望の温度に調整することができる。
なお、上述の各実施形態においては、排出口52(排出流路54)は、第1光学素子SL1と第2ノズル部材72との間に設けられているが、第2ノズル部材72に設けられていてもよい。例えば第2ノズル部材72の所定位置に、第2空間K2と外部空間(気体空間)K3とを接続するような貫通孔を設け、その貫通孔を排出口52(排出流路54)としてもよい)。また、排出口52(排出流路54)を、第1光学素子LS1の一部に形成してもよい。
なお、上述の各実施形態において、気体空間K3は、鏡筒PKの内部空間と同じガスでもよい。例えば、鏡筒PKの内部空間が、例えばヘリウム、アルゴン、窒素などの不活性ガスで満たされる場合には、気体空間K3のガスも、ヘリウム、アルゴン、窒素などの不活性ガスでよい。また、鏡筒PKの内部空間が空気(ドライエア)で満たされている場合には、気体空間K3のガスも、空気でよい。
なお、上述の各実施形態において、第1液浸システム1は、第1液浸領域LR1を、基板P上だけでなく、投影光学系PLの像面側において、第1光学素子LS1の下面と対向する位置に配置された物体上、例えば基板ステージ4の一部などにも形成可能である。
なお、上述の実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、液体LQとしてはFレーザ光を透過可能な例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体であってもよい。この場合、液体LQと接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。また、液体LQとしては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板Pの表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。
また、液体LQとしては、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。更に、石英や蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で光学素子LS1を形成してもよい。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置EXとしては、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板P上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているような複数の基板ステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも適用できる。
更に、特開平11−135400号公報や特開2000−164504号公報に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材や各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスクを用いてもよい。
また、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図13に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
第1実施形態に係る露光装置を示す概略構成図である。 図1の要部を拡大した断面図である。 第1光学素子及び第2ノズル部材を示す平面図である。 第1光学素子及び第2ノズル部材を示す断面斜視図である。 第1実施形態に係る抑制装置を説明するための要部を拡大した断面図である。 第2液浸システムの動作を説明するための模式図である。 第2液浸システムの動作を説明するための模式図である。 第2液浸システムの動作を説明するための模式図である。 第2液浸システムの動作を説明するための模式図である。 第2実施形態に係る抑制装置を説明するための要部を拡大した断面図である。 第3実施形態に係る抑制装置を説明するための要部を拡大した断面図である。 第4実施形態に係る抑制装置を説明するための要部を拡大した断面図である。 マイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…第1液浸システム、2…第2液浸システム、7…制御装置、32…供給口、42…回収口、51…吸引装置、52…排出口、53…吸引管、53S…断熱材、55…捕集部材、55S…断熱材、60…抑制装置、61…温度調整装置、62…温度センサ、63…カバー部材、65…流体供給装置、71…第1ノズル部材、72…第2ノズル部材、EL…露光光、EX…露光装置、K1…第1空間、K2…第2空間、K3…気体空間、LG1、LG2…界面、LQ…液体、LR1…第1液浸領域、LR2…第2液浸領域、LS1…第1光学素子、LS2…第2光学素子、P…基板、PK…鏡筒、PL…投影光学系

Claims (15)

  1. 第1光学素子及び第2光学素子を介して基板上に露光光を照射して前記基板を露光する露光装置において、
    前記第1光学素子と前記第2光学素子との間に供給された液体の気化熱に起因する温度変化を抑制するための抑制装置を備えた露光装置。
  2. 前記液体は、前記第1光学素子と前記第2光学素子との間を満たしている液体、及び前記第1光学素子と前記第2光学素子との間から排出された後の液体の少なくとも一方を含む請求項1記載の露光装置。
  3. 前記抑制装置は、前記液体との間で界面を形成する気体空間の温度変化を抑制する請求項1又は2記載の露光装置。
  4. 前記抑制装置は、前記気体空間近傍に配置された所定部材の温度を調整する温度調整装置を含み、前記所定部材の温度を調整することによって、前記気体空間の温度変化を抑制する請求項3記載の露光装置。
  5. 前記所定部材は、前記第1光学素子と前記第2光学素子との間から排出された前記液体を捕集する捕集部材を含む請求項4記載の露光装置。
  6. 前記所定部材は、前記第1光学素子及び前記第2光学素子を保持する保持部材を含む請求項4又は5記載の露光装置。
  7. 前記所定部材は、前記第1光学素子と前記第2光学素子との間に液体を供給可能な供給口及び液体を排出可能な排出口の少なくとも一方を有するノズル部材を含む請求項4〜6のいずれか一項記載の露光装置。
  8. 前記所定部材を覆う断熱材を備えた請求項4〜7のいずれか一項記載の露光装置。
  9. 前記温度調整装置は、前記所定部材に設けられたヒータを含む請求項4〜8のいずれか一項記載の露光装置。
  10. 前記温度調整装置は、前記所定部材の内部に形成された流路に温度調整用流体を供給する流体供給装置を含む請求項4〜9のいずれか一項記載の露光装置。
  11. 前記気体空間の温度を検出する検出装置を備え、
    前記温度調整装置は、前記検出装置の検出結果に基づいて制御される請求項4〜10のいずれか一項記載の露光装置。
  12. 前記抑制装置は、前記液体の界面の少なくとも一部を覆うカバー部材を含む請求項3〜11のいずれか一項記載の露光装置。
  13. 前記抑制装置は、前記第1光学素子と前記第2光学素子との間から排出され、捕集部材で捕集された液体を吸引回収する吸引装置と、前記第1光学素子と前記第2光学素子との間から排出される液体量に応じて前記吸引装置の吸引動作を制御する制御装置とを含む請求項1〜12のいずれか一項記載の露光装置。
  14. 投影光学系を備え、
    前記第1光学素子は、前記投影光学系の複数の光学素子のうち、前記投影光学系の像面に最も近い光学素子であり、前記第2光学素子は、前記第1光学素子に次いで前記像面に近い光学素子である請求項1〜13のいずれか一項記載の露光装置。
  15. 請求項1〜請求項14のいずれか一項記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。
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