JP2010089971A - 窒化アルミニウム単結晶基板、積層体、およびこれらの製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム単結晶基板、積層体、およびこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高純度で光学特性に優れた窒化アルミニウム単結晶基板を提供する。
【解決手段】無機ベース基板11上に、第一の窒化アルミニウム単結晶層12を成長させて、第一の積層体15を製造し、第一の積層体15から無機ベース基板11を分離して窒化アルミニウム単結晶自立基板16を準備する。前記窒化アルミニウム単結晶自立基板16は、酸素濃度を、例えば、2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下とする。続いて、前記窒化アルミニウム単結晶自立基板16の温度を1400〜1900℃の範囲に制御し、かつ、該窒化アルミニウム単結晶自立基板16の窒素極性を有する面14上に、ハロゲン化アルミニウムガス、および窒素源ガスを供給し、窒化アルミニウム単結晶層17を成長させて積層体18を製造し、該窒化アルミニウム単結晶自立基板16を分離することにより、窒化アルミニウム単結晶基板19を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規な窒化アルミニウム単結晶基板、積層体、およびこれらの製造方法に関し、詳細には、不純物濃度が低く、光学特性に優れた窒化アルミニウム単結晶基板、該基板を備えた積層体、およびこれらの製造方法に関する。
窒化アルミニウム(AlN)は、その禁制帯幅が6.2eVと大きく、かつ直接遷移型の半導体であることから、AlNと同じIII族窒化物である窒化ガリウム(GaN)や窒化インジウム(InN)との混晶を含めて紫外発光素子材料として期待されている。
紫外発光素子などの半導体素子を形成するためには、n電極に電気的に接合したn形半導体層とp電極に電気的に接合したp形半導体層との間にクラッド層、活性層等を含む積層構造を形成する必要があり、発光効率の点から何れの層においても高い結晶性、すなわち、結晶の転位や点欠陥が少ないことが重要である。このような理由から、一般に上記積層構造は、自立して存在するに十分な機械的強度を有する単結晶基板(単結晶自立基板)上に形成される。
上記積層構造形成用の基板としては、積層構造を形成する窒化アルミニウムガリウムインジウム(AlGaInN)などのIII族窒化物単結晶との格子定数差や熱膨張係数差が小さいこと、さらには、素子の劣化を防ぐ観点から熱伝導率が高いことが要求される。そのため、窒化アルミニウムを含有する半導体素子を作製するためには、Al系III族窒化物単結晶基板を基板として上記層構造を形成するのが有利である。中でも、該基板としては、成長層の転位密度や欠陥、およびクラックを低減し、発光効率を向上させるためには、窒化アルミニウム単結晶よりなる基板であることが好ましいと考えられている。
現状、上記積層構造成形用のAl系III族窒化物単結晶基板(窒化アルミニウム単結晶基板)は、市販されていない。よって、通常、サファイア、シリコン(Si)、または炭化珪素(SiC)の異種の単結晶基板(ベース基板)上に、窒化アルミニウム単結晶層を形成して、それをベース基板から分離することにより、上記積層構造成形用の窒化アルミニウム単結晶基板の製造が試みられている。具体的な方法としては、気相成長法、昇華再結晶法、液相を介した成長法が適用可能である。
上記積層構造成形用の窒化アルミニウム単結晶基板としては、成長層の転位密度や欠陥、およびクラックを低減し、発光効率を向上させるため、結晶性が高く、不純物が少なく、かつ、光学特性の優れたものが要求されている。
上記窒化アルミニウム単結晶基板として、昇華法により得られた基板が知られている(非特許文献1参照)。この非特許文献1には、不純物である酸素の濃度が非常に低い(最も低い値で2.7×1017atom/cmを示す。)高純度の窒化アルミニウム単結晶基板が記載されている。しかしながら、該窒化アルミニウム単結晶基板は、段階的に酸素の濃度が減少しているため、該基板内で酸素濃度にムラがあった。そのため、発光素子として使用するには、より均一な窒化アルミニウム単結晶基板が望まれている。また、昇華法では、原料となる窒化アルミニウムを高温下で昇華させなければならず、どうしても着色の問題が避けられないため、光学特性に劣るといった問題があった。特に、昇華法により上記積層構造成形用の窒化アルミニウム単結晶基板を製造しようとした場合、該窒化アルミニウム単結晶基板は、自立して存在するに十分な機械的強度を有する程度に厚くすると、光学特性に劣るといった問題があった。
一方、上記窒化アルミニウム単結晶基板の製造方法として、結晶性の良好な単結晶を速い成膜速度で得ることが可能であるという理由から、気相成長法の一種であるハイドライド気相エピタキシー (HVPE:Hydride Vapor Phase Epitaxy)法が注目されている。HVPE法は、サファイア、シリコン、または炭化珪素のベース基板上に、ハロゲン化アルミニウムガスおよび窒素源ガスを供給して、該ベース基板上に窒化アルミニウム単結晶層を形成するものである(特許文献1、2参照)。このHVPE法においては、原料ガスであるハロゲン化アルミニウムガスを金属アルミニウムと接触させた後、反応域に供給することにより、得られる窒化アルミニウム単結晶の酸素不純物を低減させる方法が知られている(特許文献3参照)。
これらの方法により得られる窒化アルミニウム単結晶層(窒化アルミニウム単結晶基板)は、成長速度が速く、良好な結晶性を有するものであり、非常に利用価値が高い。しかしながら、本発明者等の検討によると、上記方法により得られる窒化アルミニウム単結晶層は、サファイア、シリコン、または炭化珪素のベース基板に由来する不純物や、その他の因子によるものと考えられるが、酸素原子、珪素原子を比較的多く含むことが分かり、改善の余地があった。しかも、ハロゲン化アルミニウムガスを金属アルミニウムと接触させた特許文献3に記載の方法においても、改善の余地があった。
また、HVPE法においては、サファイア基板の表面を還元して窒化することにより、窒化アルミニウム単結晶薄膜層を有するサファイア基板を形成し、その窒化アルミニウム単結晶薄膜層上に、窒化アルミニウム単結晶の膜を成長させる方法も検討されている(特許文献4、5参照)。
Journal of Crystal Growth(2008),doi:10.1016/j.jcrysgro.2008.06032 特開2006−114845号公報 特開2006−253462号公報 特開2007−42854号公報 特開2006−240895号公報 特開2006−240895号公報
特許文献4、および5に記載の方法によれば、サファイア基板上に、窒化アルミニウム単結晶薄膜層を介して、窒化アルミニウム単結晶層を成長させることができるため、サファイア基板由来の不純物が、窒化アルミニウム単結晶層へ移行するのを防ぐことができると考えられる。しかしながら、これらの方法でも、十分に酸素を低減することはできなかった。
したがって、本発明の目的は、酸素、珪素等の不純物が少なく、光学特性に優れた窒化アルミニウム単結晶基板を提供すること、および該窒化アルミニウム単結晶基板を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため、鋭意検討を行った。特に、従来のHVPE法により得られる窒化アルミニウム単結晶層(窒化アルミニウム単結晶基板)において、酸素原子等の不純物が比較的多く含まれる原因を検討した。そして、その原因が、使用するベース基板の種類、結晶性(極性)、および窒化アルミニウム単結晶層を成長させる際の条件に起因することをつきとめ、それらを改善することによって、不純物である酸素原子等の濃度が極めて低く、光学特性に優れた窒化アルミニウム単結晶基板を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、第一の本発明は、酸素濃度が2.5×1017atom/cm以下であり、23℃でのフォトルミネッセンス測定における発光波長が210nmのスペクトル強度(A)と360nmのスペクトル強度(B)との比(A/B)が0.50以上である窒化アルミニウム単結晶基板である。また、該窒化アルミニウム単結晶基板は、珪素濃度を5.5×1017atom/cm以下とすることもできる。
第二の本発明は、上記第一の本発明の窒化アルミニウム単結晶基板となる窒化アルミニウム単結晶層を有する積層体であって、酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下の窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、酸素濃度が2.5×1017atom/cm以下であり、23℃でのフォトルミネッセンス測定における発光波長が210nmのスペクトル強度(A)と360nmのスペクトル強度(B)との比(A/B)が0.50以上である窒化アルミニウム単結晶層が形成されてなる積層体である。また、該積層体は、前記窒化アルミニウム単結晶層の珪素濃度を5.5×1017atom/cm以下とすることもできる。
第三の本発明は、上記第二の本発明の積層体を製造する方法であって、
(1)酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下の窒化アルミニウム単結晶自立基板を準備する工程、および
(2)前記窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度を1400℃以上1900℃以下の範囲に制御し、かつ、該窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、ハロゲン化アルミニウムガス、および窒素源ガスを供給して、窒化アルミニウム単結晶層を気相成長させて積層体を製造する工程
とを含むことを特徴とする積層体の製造方法である。
また、前記第三の本発明においては、工程(1)において、シリコン単結晶ベース基板上に第一の窒化アルミニウム単結晶層を成長させた第一の積層体から、該シリコン単結晶ベース基板を分離して得られる第一の窒化アルミニウム単結晶層を前記窒化アルミニウム単結晶自立基板として準備することが好ましい。さらに、前記第三の発明においては、工程(2)において、窒素源ガスを先に供給し、次いで、ハロゲン化アルミニウムガスを供給することにより、窒化アルミニウム単結晶層を気相成長させることが好ましい。
第四の本発明は、上記第三の発明により得られた積層体から、少なくとも前記窒化アルミニウム単結晶自立基板部分を分離する工程を含んでなる窒化アルミニウム単結晶基板の製造方法であり、こうすることにより容易に第一の発明の窒化アルミニウム単結晶基板を製造することができる。
以上説明したように、第一から第四の本発明は、互いに関連している。この関係を図1に示す。図1は本発明の概要を示すものである。図1について説明すると、先ず、無機ベース基板11上に、第一の窒化アルミニウム単結晶層12を成長させて、第一の積層体15を製造する。次いで、第一の積層体15から無機ベース基板11を分離して得られる窒化アルミニウム単結晶層を窒化アルミニウム単結晶自立基板16として準備する。次いで、該窒化アルミニウム単結晶自立基板16の無機ベース基板11と接触していた面(窒素極性面14)上に、窒化アルミニウム単結晶層17を気相成長させて積層体18(第二の本発明)を製造する。そして、該積層体18から窒化アルミニウム単結晶自立基板を分離することにより、第一の発明である窒化アルミニウム単結晶基板19を得ることができる。
本発明によれば、ある程度の酸素を含む窒化アルミニウム単結晶自立基板を特定の温度範囲に制御し、かつ、該窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、窒化アルミニウム単結晶層を気相成長させることにより、非常に純度が高く、かつ、深さ方向に対して、不純物のムラがない均一な窒化アルミニウム単結晶層が形成された積層体を製造することができる。また、本発明においては、窒化アルミニウム単結晶自立基板上に、さらに窒化アルミニウム単結晶層を成長させるため、1400℃以上の高温でも、クラック等の発生がなく安定して窒化アルミニウム単結晶層を成長させることができる。
そして、本発明の方法により得られた積層体から、酸素を含んだ窒化アルミニウム単結晶自立基板の部分を分離することにより、酸素および珪素濃度が非常に低い、高純度の窒化アルミニウム単結晶基板を製造することができる。
本発明の窒化アルミニウム単結晶基板は、不純物である酸素原子、および珪素原子の濃度を極めて低減したものであり、光学特性に優れた基板であるから、紫外発光素子用の基板として有効に利用することができる。
このように高純度で光学特性に優れた窒化アルミニウム単結晶基板は、従来存在しないものであり、本発明の積層体、該積層体の製造方法、窒化アルミニウム単結晶基板は、工業的利用価値が非常に高い。
(窒化アルミニウム単結晶基板)
本発明は、酸素濃度が2.5×1017atom/cm以下であり、23℃でのフォトルミネッセンス測定における発光波長が210nmのスペクトル強度(A)と360nmのスペクトル強度(B)との比(A/B)が0.50以上である窒化アルミニウム単結晶基板である。また、本発明の窒化アルミニウム単結晶基板は、酸素濃度が深さ方向に対して変化が無いものである。本発明の窒化アルミニウム単結晶基板は、さらに、酸素濃度を2.0×1017atom/cm以下とし、上記スペクトル強度の比(A/B)を0.80以上とすることもできる。以上の通り、本発明の窒化アルミニウム単結晶基板は、酸素濃度、およびスペクトル強度比(A/B)が上記範囲を満足する非常に純度が高く、光学特性に優れたものであるため、紫外発光素子等の用途に好適に使用できる。なお、上記酸素濃度の下限は、少なければ少ないほどよいため、0atom/cmであるが、工業的な生産を考慮すると、1.0×1016atom/cmである。また、上記スペクトル強度の比(A/B)の上限値は、特に制限されるものではないが、工業的生産を考慮すると、20.00である。
また、本発明の窒化アルミニウム単結晶基板は、珪素濃度が好ましくは5.5×1017atom/cm以下、さらに好ましくは5.0×1017atom/cm以下である。上記珪素濃度の下限は、少なければ少ないほどよいため、0atom/cmであるが、工業的な生産を考慮すると、1×1016atom/cmである。下記に詳述するが、本発明の方法により得られる窒化アルミニウム単結晶基板は、シリコン等の無機ベース基板を使用したり、反応器の材質として石英を使用した場合においても、珪素濃度が上記範囲に低減されたものとなる。
また、上記窒化アルミニウム単結晶基板の厚み、および大きさは、特に制限されるものではなく、使用する用途に応じて適宜決定してやればよい。工業的な生産、および用途等を考慮すると、通常、厚みは100〜3000μm、基板の直径は10〜100mmである。
以上のような高純度であって、優れた光学特性を示す窒化アルミニウム単結晶基板は、従来知られておらず、本発明によって初めて達成されたものである。
(積層体)
本発明の積層体は、酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下の窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、酸素濃度が2.5×1017atom/cm以下であり、23℃でのフォトルミネッセンス測定における発光波長が210nmのスペクトル強度(A)と360nmのスペクトル強度(B)との比(A/B)が0.50以上である窒化アルミニウム単結晶層が形成されてなる。なお、後述するが、本発明の積層体は、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、上記窒化アルミニウム単結晶層が形成されていることが重要である。
本発明の上記窒化アルミニウム単結晶基板は、該積層体から上記窒化アルミニウム単結晶自立基板部分を分離し、得られた窒化アルミニウム単結晶層部分からなるものである。
(積層体の窒化アルミニウム単結晶層部分)
本発明の積層体において、上記窒化アルミニウム単結晶層は、酸素濃度が2.5×1017atom/cm以下であり、好ましくは2.0×1017以下である。また、23℃のフォトルミネッセンス測定における発光波長が210nmのスペクトル強度(A)と360nmのスペクトル強度(B)との比(A/B)が0.50以上であり、好ましくは0.80以上である。なお、上記酸素濃度の下限は、少なければ少ないほどよいため、0atom/cmであるが、工業的な生産を考慮すると、1.0×1016atom/cmである。また、上記スペクトル強度の比(A/B)の上限値は、特に制限されるものではないが、工業的生産を考慮すると、20.0である。
さらに、上記窒化アルミニウム単結晶層は、珪素濃度が好ましくは5.5×1017atom/cm以下であり、さらに好ましくは5.0×1017atom/cm以下である。上記珪素濃度の下限は、少なければ少ないほどよいため、0atom/cmであるが、工業的な生産を考慮すると、1.0×1016atom/cmである。
また、窒化アルミニウム単結晶層の厚みは、所望とする上記窒化アルミニウム単結晶基板の厚みに応じて決定してやればよく、そのため、所望とする窒化アルミニウム単結晶基板以上の厚みであればよい。積層体の工業的な生産性を考慮すると厚みの上限は、通常、1000μm程度である。この窒化アルミニウム単結晶層は、下記に詳述する方法により製造することができるが、その際、この窒化アルミニウム単結晶層の最表面は、アルミニウム極性を有する面となる。
(積層体の窒化アルミニウム単結晶自立基板部分)
本発明の積層体において、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板は、酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下である。該窒化アルミニウム単結晶自立基板自体の生産性、最終的に得られる上記窒化アルミニウム単結晶基板の純度、光学特性、および結晶性等を考慮すると、酸素濃度は、好ましくは1.0×1018〜1.0×1019atom/cmである。本発明によれば、上記酸素濃度を含む窒化アルミニウム単結晶自立基板を使用したとしても、得られる窒化アルミニウム単結晶基板は、酸素濃度等の不純物が少なく、光学特性に優れたものとなる。
また、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板は、自立して存在するに十分な機械的強度を有するものであり、その厚みは、50〜1000μmであることが好ましい。上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の厚みが上記範囲を満足することにより、窒化アルミニウム単結晶自立基板がそれ相応の強度を有するため、取り扱い易くなり、窒化アルミニウム単結晶基板の生産性を向上することができる。さらに、該窒化アルミニウム単結晶自立基板自体の製造が容易となる。また、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板は、最終的に得られる上記窒化アルミニウム単結晶基板の純度、光学特性等を考慮すると、窒化アルミニウム単結晶のみの単層であることが好ましい。本発明においては、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板を使用することにより、1400℃以上の温度でも安定して窒化アルミニウム単結晶層を成長させることができるため、純度が高く、光学特性に優れた窒化アルミニウム単結晶層(窒化アルミニウム単結晶基板)を安定して製造できる。
(窒化アルミニウム単結晶層の成長面:窒素極性を有する面)
本発明の積層体においては、上記窒化アルミニウム単結晶層が、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に形成されていることが重要である。先ず、窒化アルミニウム単結晶における極性(窒素極性、アルミニウム極性)について説明する。
窒化アルミニウム単結晶おける窒素極性とは、特開2006−253462号公報に記載されている通り、原子配列の方向性を示すものである。窒化アルミニウム単結晶は、六方晶系のウルツ鉱型構造をとる。ウルツ鉱型構造ではc軸方向に関して対象面がなく、結晶には表裏の関係が生じる。アルミニウム原子に注目した場合、アルミニウム原子から垂直上側に窒素原子を配置する結晶をアルミニウム極性という。反対に窒素原子から垂直上側にアルミニウム原子を配置する結晶を窒素極性という。そのため、窒化アルミニウム単結晶の膜において、窒素極性を有する面の反対側の面はアルミニウム極性を有する面となる。
この極性は、通常、水酸化カリウム水溶液を用いたエッチング処理によって判定することができる。この判定については、Applied Physics Letter,Vol.72(1998)2480(非特許文献2)、MRS Internet Journal Nitride Semiconductor Research,Vol.7,No.4,1−6(2002)(非特許文献3)、特開2006−253462号公報(特許文献2)等に記載されている。つまり、窒化アルミニウム単結晶の膜において、窒素極性を有する面は、水酸化カリウム水溶液を用いたエッチングにより溶解し、一方、反対の面であるアルミニウム極性を有する面は、水酸化カリウム水溶液を用いてエッチング処理しても溶解することはない。そのため、本発明においては、50℃に加熱された50質量%濃度の水酸化カリウム水溶液に一方の面を5分間浸し、電子顕微鏡観察した際、該水酸化カリウム水溶液に浸す前後において、面形状が全く変化していない面を「アルミニウム極性を有する面」とし、その反対の面で、面形状が変化している面を「窒素極性を有する面」とする。
本発明の積層体は、窒化アルミニウム単結晶層側の表面、および窒化アルミニウム単結晶自立基板側の表面共に、アルミニウム極性を有する面となっているため、上記条件でエッチング処理したとしても、処理前後で該両表面に変化がない。そのため、積層体をエッチング処理することにより、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、上記窒化アルミニウム単結晶層を形成しているかどうか確認することもできる。
本発明の積層体は、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、上記窒化アルミニウム単結晶層が形成されているものである。下記に詳述するが、該積層体は、該面上に、特定の条件で窒化アルミニウム単結晶層を成長させることが重要である。
(積層体の製造方法)
本発明の窒化アルミニウム単結晶基板は、上記の通り、上記積層体から製造することができるが、次に、この積層体の製造方法について説明する。
本発明において、上記積層体の製造方法は、
(1)酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下の窒化アルミニウム単結晶自立基板を準備する工程、および
(2)前記窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度を1400℃以上1900℃以下の範囲に制御し、かつ、該窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、ハロゲン化アルミニウムガス、および窒素源ガスを供給し、窒化アルミニウム単結晶層を気相成長させて積層体を製造する工程
とを含んでなる。
上記工程を経て得られる積層体は、非常に純度が高く、光学特性に優れた窒化アルミニウム単結晶層を有することが可能となる。
(工程(1) 窒化アルミニウム単結晶自立基板の準備工程)
本発明において、工程(1)は、酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下の窒化アルミニウム単結晶自立基板を準備する工程である。
工程(1)は、公知の窒化アルミニウム単結晶自立基板を製造方法する方法が採用される。例えば、昇華法、HVPE法により、サファイア、炭化珪素、またはシリコン等の無機ベース基板上に、第一の窒化アルミニウム単結晶層を成長させた第一の積層体を製造し、該第一の積層体から無機ベース基板を分離することにより得られた第一の窒化アルミニウム単結晶層を窒化アルミニウム単結晶自立基板とすることができる。
本発明の窒化アルミニウム単結晶自立基板における上記酸素濃度の範囲は、特別なものではなく、通常の方法で得られる自立基板の範囲である。そのため、公知の方法で上記無機ベース基板上に、第一の窒化アルミニウム単結晶層を成長させることにより、酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下の窒化アルミニウム単結晶自立基板を製造(準備)することができる。中でも、上記無機ベース基板上に第一の窒化アルミニウム単結晶層を成長させる方法は、第一の窒化アルミニウム単結晶層(窒化アルミニウム単結晶自立基板)の生産性、最終的に得られる窒化アルミニウム単結晶基板の純度、光学特性、および結晶性等を考慮すると、HVPE法を採用することが好ましい。以下に、HVPE法により上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の製造方法を、図2を使用して説明する。
HVPE装置は、円筒状の石英ガラス反応管21からなる本体と、該反応管21の外部に配置される外部加熱手段22と、該反応管21の内部に配置される支持台23とを具備する。そして、反応管21の一方の端部からキャリアガスおよび原料ガス(ハロゲン化アルミニウムガスおよび窒素源ガス)を供給し、他方の端部近傍の側壁に設けられた開口部からキャリアガスおよび未反応の反応ガスを排出する構造となっている。なお、外部加熱手段22は、無機ベース基板24の加熱を目的とするものではなく、主として反応域の反応ガスの温度を所定温度に保持する目的で使用されるものであり、必ずしも必須のものではない。この外部加熱手段22としては、抵抗加熱式ヒータ、高周波加熱装置、高周波誘導加熱装置、ランプヒータなどが使用できるが、本実施例では抵抗加熱式ヒータを用いた。また、前記支持台23は、その上面に無機ベース基板24を保持できるようになっている。
また、キャリアガスは、水素、窒素、ヘリウムまたはアルゴンの単体ガス、もしくはそれらの混合ガスが使用可能であり、あらかじめ精製器を用いて酸素、水蒸気、一酸化炭素あるいは二酸化炭素等の不純物ガス成分を除去しておくことが望ましい。
図2に示す装置における原料ガス供給側の反応管において、例えば、ノズル25からキャリアガスで希釈されたハロゲン化アルミニウムガスが供給され、ノズル25と反応管壁との間の空間を流路としてキャリアガスで希釈された窒素源ガスが供給される。ハロゲン化アルミニウムガスとしては、一塩化アルミニウムガス、三塩化アルミニウムガス等が挙げられるが、反応管に石英ガラスを使用するのであれば石英ガラスに対する腐食性が低い観点から三塩化アルミニウムガスを用いることが好ましい。一方、窒素源ガスは、取り扱い易さを考慮するとアンモニアガスが好ましい。なお、これら原料ガスは、当然のことながら極力、酸素等の不純物を低減したもの使用することが好ましい。
ハロゲン化アルミニウムガスの流路は、配管を通じて図示しない“ハロゲン化アルミニウムガス供給源”と接続されている。ハロゲン化アルミニウムガス供給源とは、例えば、石英ガラス製反応管内に金属アルミニウムを設置し、反応管外部に設置した抵抗加熱方式の電気炉により500℃に加熱し、そこに水素や窒素等のキャリアガスとともに塩化水素ガスを供給し、塩化水素ガスと金属アルミニウムとを反応させることにより、三塩化アルミニウムが発生し、ノズル25に供給される。このハロゲン化アルミニウムガスの発生は、特開2003−303774号公報に記載の方法を参考に実施することができる。また、このハロゲン化アルミニウムガスは、特開2007−42854号公報の方法により酸素不純物を低減させることもできる。
一方、窒素源ガス流路は、配管により流量調節手段を介して図示しない“窒素源ガス供給源”と接続していると共に、該流量調節手段より下流側の配管には流量調節手段を介してキャリアガス供給源に接続する配管が接続され、窒素源ガスをキャリアガスで所望の希釈倍率に希釈できるようになっている。
図2に示すHVPE装置においては、支持台23としてカーボン発熱体を必要に応じて窒化ホウ素のような耐食性の良好な物質でコートした複合体ヒータを用い、支持台23上に無機ベース基板24を設置して加熱する。ヒータの端面には電極部分を有しており、当該支持台には電極を介して外部から電力を印加する(基板支持台通電用電極26を介して、支持台23を加熱し、無機ベース基板24を所定の温度に制御する。)。
本発明の工程(1)において、上記のようなHVPE装置を使用した場合には、以下の条件で第一の積層体を製造することが好ましい。具体的な製造条件としては、先ず、加熱された無機ベース基板24に、ハロゲン化アルミニウムガスを接触させた後、該無機ベース基板24にハロゲン化アルミニウムガス、および窒素源ガスを接触させることが好ましい。こうすることにより第一の窒化アルミニウム単結晶層(窒化アルミニウム単結晶自立基板)の結晶性がよくなり、最終的に得られる窒化アルミニウム単結晶基板の結晶性を向上させることができる。
また、その他の条件としては、無機ベース基板上に、窒化アルミニウムがエピタキシャル成長する条件であれば特に制限されるものではない。第一の窒化アルミニウム単結晶層を成長させる際の無機ベース基板の温度は、使用する材質の分解温度、溶融温度以下の範囲で適宜決定してやればよいが、好ましくは1050℃以上1700℃以下、より好ましくは1050℃以上1500℃以下、さらに好ましくは1100℃以上1400℃未満である。
また、ハロゲン化アルミニウムガスと窒素源ガスの供給割合も、使用する装置に応じて適宜決定してやればよいが、ハロゲン化アルミニウムガスの分圧を1.0×10−5〜1.0×10−1atmで供給し、窒素源ガスの分圧を1.0×10−5〜1.0×10−1atmで供給することが好ましい。
以上の条件により、所望とする厚みの第一の窒化アルミニウム単結晶層が無機ベース基板上に積層されるまで、窒化アルミニウムをエピタキシャル成長させる。また、第一の窒化アルミニウム単結晶層の厚みは、所望とする窒化アルミニウム単結晶自立基板の厚みに応じて適宜決定してやればよい。こうすることにより、第一の積層体を製造することができ、この第一の積層体から無機ベース基板を分離することにより、上記酸素濃度範囲を満足する第一の窒化アルミニウム単結晶層、すなわち、窒化アルミニウム単結晶自立基板を製造することができる。
本発明においては、下記に詳述する工程(2)を実施するため、窒化アルミニウム単結晶自立基板(第一の窒化アルミニウム単結晶層)の窒素極性を有する面を表面に露出させなければならない。昇華法や上記方法によるHVPE法によって第一の積層体を製造した場合、窒素極性を有する面は、第一の窒化アルミニウム単結晶層の無機ベース基板側の面となる。そのため、本発明においては、該第一の積層体から無機ベース基板を分離する必要がある。
本発明において、第一の積層体から無機ベース基板を分離する方法は、使用するベース基板の材質に応じて決定してやればよい。具体的には、サファイア基板、炭化珪素基板を使用した場合には、該基板が化学的耐久性を有するものであるため、機械的に切断する必要がある。また、シリコン単結晶基板の場合は、機械的に切断する方法の他、化学的エッチング処理、例えば、フッ酸、硝酸、および酢酸等の混合酸によるエッチング処理によって除去することもできる。機械的に切断する方法よりも、化学的エッチング処理によって無機ベース基板を分離する方が、第一の窒化アルミニウム単結晶層の破壊も少なく、また、研磨処理等も必要なく、表面の平滑性を出すことができる。そのため、無機ベース基板としては、シリコン単結晶を材質としたものを使用することが好ましい。
以上のような方法に従うことにより、酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下、好ましくは1.0×1018〜1.0×1019atom/cmの窒化アルミニウム単結晶自立基板を準備することができる。次に、工程(2)について説明する。
(工程(2))
本発明において、工程(2)は、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度を1400〜1900℃の範囲に制御し、かつ、該窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、ハロゲン化アルミニウムガス、および窒素源ガスを供給し、窒化アルミニウム単結晶層を該面上に気相成長させて積層体を製造する工程である。なお、工程(2)を実施する際に、窒化アルミニウム単結晶自立基板は、同じ条件で作製した窒化アルミニウム単結晶自立基板を用いて、水酸化カリウム水溶液によるエッチング処理を行い、極性面を確認してから使用する。
工程(2)においては、工程(1)で得られた窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、ハロゲン化アルミニウムガス、および窒素源ガスを供給し、窒化アルミニウム単結晶層を気相成長させて積層体を製造する。すなわち、HVPE法により窒化アルミニウム単結晶層を気相成長させるものである。この工程(2)におけるHVPE法は、基本的には工程(1)で説明した装置、原料ガスを使用して実施できる。なお、当然のことであるが、工程(2)においては、無機ベース基板の変わりに、工程(1)で得られた窒化アルミニウム単結晶自立基板を使用する。
工程(2)においては、HVPE法により窒化アルミニウム単結晶層を成長させるに際し、該窒化アルミニウム単結晶層を成長させる窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度とその成長させる面が窒素極性を有する面であることが重要である。
窒化アルミニウム単結晶層を成長させる際、該窒化アルミニウム単結晶層が成長する上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度は、1400℃以上1900℃以下でなければならない。窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度が1400℃未満の場合には、得られる窒化アルミニウム単結晶層(延いては窒化アルミニウム単結晶基板)の酸素濃度を十分に低減できず、また十分に光学特性を向上できない傾向にある。一方、1900℃を超える場合、窒化アルミニウム単結晶自体が分解するおそれがあるため好ましくない。より酸素濃度を低減し、光学特性の優れた窒化アルミニウム単結晶層を効率よく生産するためには、該窒化アルミニウム単結晶層が成長する上記窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度は、好ましくは1400℃以上1700℃以下、より好ましくは1450℃以上1600℃以下である。
本発明者等は、本発明の温度よりも低い温度で窒化アルミニウム単結晶層を成長させた場合には、窒化アルミニウム単結晶自立基板からの不純物の移行、反応管に使用した材質(例えば、石英等)からの酸素の取り込みなどが原因で、成長させた窒化アルミニウム単結晶層に酸素などの不純物が多く含まれるようになると推定している。そのため、従来の窒化アルミニウム単結晶薄膜層を表面に有するサファイア基板上に、窒化アルミニウム単結晶層を成長させた特許文献4、および5の方法では、該窒化アルミニウム単結晶薄膜層が薄いため下層のサファイア基板の影響を受けること、および窒化アルミニウム単結晶層を高々1250℃の温度でしか成長させていないため、得られる窒化アルミニウム単結晶層に酸素が多く含まれるものと考えられる。また、特許文献4、および5の方法では、サファイア基板上に窒化アルミニウム単結晶薄膜層が積層されているが、サファイア基板は窒化アルミニウムよりなる基板よりも耐熱性が劣るため、1400℃以上の温度ではサファイア基板が分解する。本発明においては、窒化アルミニウム単結晶自立基板を使用することにより、1400℃以上の温度で窒化アルミニウム単結晶層を成長させることができ、耐熱性という点でも優れている。
さらに、工程(2)においては、窒化アルミニウム単結晶自立基板を上記温度範囲に制御し、かつ、窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、窒化アルミニウム単結晶層を成長させなければならない。窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度を上記範囲に制御し、該基板のアルミニウム極性面上に窒化アルミニウム単結晶層を成長させた場合、上記温度範囲よりも低温で窒化アルミニウム単結晶層を成長させた場合と比較すると、窒化アルミニウム単結晶層中の酸素濃度が低減する効果は確認される。しかしながら、より窒化アルミニウム単結晶層中の酸素濃度を低減させるためには、窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、窒化アルミニウム単結晶層を成長させなければならないことが分かった。この理由は明らかではないが、窒素極性を有する面上に窒化アルミニウム単結晶層を成長させることで、窒化アルミニウム単結晶自立基板に含まれる酸素の移行を防いでいるのではないかと考えられる。
公知の方法で一旦、窒化アルミニウム単結晶自立基板を製造した場合、上記の通り、サファイア、炭化珪素、シリコン等の窒化アルミニウムとは異なる材質よりなる無機ベース基板と接する面が窒素極性を有する面となる。そのため、このような窒化アルミニウムとは異なる材質と直に接していた面上に、窒化アルミニウム単結晶層を成長させると、その材質の影響を受け、サファイアであれば酸素、炭化珪素およびシリコンであれば珪素が成長させる単結晶中に取り込まれるおそれがあると考えるのが一般的である。しかしながら、この推定とは逆に、窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、窒化アルミニウム単結晶層を成長させることで酸素濃度を低減できることは、通常では予測できないことである。
さらに、本発明においては、工程(1)で説明した通り、シリコン単結晶基板上で窒化アルミニウム単結晶自立基板を製造することが好ましいが、窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度を上記範囲に制御し、かつ該基板の窒素極性を有する面上に、窒化アルミニウム単結晶層をHVPE法により成長させることで、珪素濃度も非常に低減された窒化アルミニウム単結晶層(窒化アルミニウム単結晶基板)を製造することができる。
以上のような条件で製造された積層体において、該積層体の窒化アルミニウム単結晶層の部分は、酸素濃度が2.5×1017atom/cm以下、好ましくは2.0×1017atom/cm以下とすることができ、また、23℃でのフォトルミネッセンス測定における発光波長が210nmのスペクトル強度(A)と360nmのスペクトル強度(B)との比(A/B)が0.50以上、好ましくは0.80以上とすることができる。さらに、シリコン単結晶ベース基板上に成長させた第一の窒化アルミニウム単結晶層を窒化アルミニウム単結晶自立基板として使用しても、該窒化アルミニウム単結晶層は、珪素濃度は5.5×1017atom/cm以下、さらに好ましくは5.0×1017atom/cm以下を満足するものとなる。
本発明において、工程(2)におけるその他の製造条件は、窒化アルミニウム単結晶層が成長する条件であれば特に制限されるものではない。中でも、より不純物が少なく、光学特性の優れた窒化アルミニウム単結晶層を形成するためには、工程(2)においては、上記温度範囲(1400℃以上1900℃以下)に制御した窒化アルミニウム単結晶自立基板に、先に窒素源ガスを接触させ、次いで、ハロゲン化アルミニウムガスおよび窒素源ガスを反応域に供給することが好ましい。また、これら原料ガスの供給割合は、反応装置等に応じて適宜決定してやればよいが、ハロゲン化アルミニウムガスの分圧を1.0×10―5〜1.0×10―1atm、窒素源ガスの分圧を1.0×10―5〜1.0×10―1atmとして供給してすることが好ましい。この場合、当然のことながら、上記キャリアガスを同時に供給することもできる。
以上のような条件により、窒化アルミニウム単結晶自立基板上に、所望とする窒化アルミニウム単結晶層の厚み(窒化アルミニウム単結晶基板の厚み)となるまで、窒化アルミニウム単結晶層を成長させてやればよい。
工程(2)においては、上記方法により、上記窒化アルミニウム単結晶自立基板上に、酸素濃度、珪素濃度が低い、高純度であって、かつ光学特性に優れた窒化アルミニウム単結晶層が形成された積層体を製造することができる。
本発明の窒化アルミニウム単結晶基板は、上記積層体から窒化アルミニウム単結晶自立基板部分を分離することにより得ることができる。次に、この分離方法について説明する。
(積層体から窒化アルミニウム単結晶自立基板を分離する工程(窒化アルミニウム単結晶基板の製造))
本発明の窒化アルミニウム単結晶基板は、上記工程(2)を経て得られる積層体から少なくとも窒化アルミニウム単結晶自立基板部分を分離する工程を経て得ることができる。 積層体から窒化アルミニウム単結晶自立基板を分離する方法は、公知の方法を採用することができ、具体的には、積層体を機械的に研磨することで、窒化アルミニウム基板を分離することが可能である。
得られた窒化アルミニウム単結晶基板は、非常に不純物が少なく、光学特性にも優れるので、深紫外発光素子用の基板等の様々な用途で使用することができる。
以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
先ず、各物性の測定方法について説明する。
(1)酸素濃度、および珪素濃度の測定方法
酸素濃度、および珪素濃度の測定には、表面付近に存在する元素を高感度に検出できるという特徴から二次イオン質量分析(Secondary Ion Mass Spectrometry:SIMS )法によって測定した。測定装置はCAMECA社製IMS−4fを使用した。測定は、加速電圧は14.5kvで、セシウムイオンの 一次イオンビームを、入射角60°(試料法線方向)から30μmφ の領域に照射し、測定を行った。この時に得られた深さ方向のO およびSi 二次イオン強度プロファイルの平均値を酸素濃度、珪素濃度とした。
(2)23℃のフォトルミネッセンス測定によるスペクトル強度比の算出方法
測定装置として、堀場製作所製HR800 UV(レーザー光源:ExciStarS−200)を使用した。励起光源に193nmのArFレーザーを用いて、試料に照射し、試料を励起させた。この時、試料に対して垂直にArFレーザーを照射した。試料から発生したルミネッセンスを集束レンズにて結像した後、分光器にて検出し、波長に対するスペクトル強度を得た。測定条件は、測定温度は室温とし、照射時間は10秒として、積算回数は3回、ホール径は1000μm、グレーティングは300grooves/mmとした。測定時の温度は23℃である。
窒化アルミニウムのバンド端発光である210nmのスペクトル強度(A)と不純物である酸素に由来する360nmのスペクトル強度(B)に注目し、下記に示す式で規格化を行い、スペクトル強度比を算出した。
式:(スペクトル強度比(A/B))=(210nmのスペクトル強度(A))/(360nmのスペクトル強度(B))。
実施例1
気相成長装置は、図2に示す構造のHVPE反応装置を使用した。また、アルミニウム源となる原料ガスとしては、特開2003−303774号公報に記載された方法に従って金属アルミニウムと塩化水素ガスを反応させて得た三塩化アルミニウムガスを使用した。さらに、特開2007−42854に示される方法に従って、該三塩化アルミニウムガスと金属アルミニウムとを接触させることにより、酸素不純物濃度を低減させた三塩化アルミニウムガスを使用した。該装置は、ヒータ機能を有する支持台23の他に、「三塩化アルミニウムガスを発生させる領域の温度」と「発生した三塩化アルミニウムガスと窒素源ガスを反応させて窒化アルミニウムを堆積させる領域の温度」とを同時に制御することができるホットウォールタイプの抵抗加熱装置を有しているものを使用した。
(第一の積層体の製造方法)
上記の反応器内の支持台23上にシリコン単結晶(111)ベース基板(無機ベース基板24)を設置した後、反応管21内の雰囲気を、水素(分圧:0.70atm)と窒素(分圧:0.30atm)との混合ガス流通雰囲気とした。支持台23のヒータに徐々に電力を投入して、シリコン単結晶(111)ベース基板を1230℃まで徐々に加熱した。加熱後、先ず、三塩化アルミニウムを供給し、次いで、アンモニアガスを供給することにより、窒化アルミニウム単結晶の成長を開始した。このときの三塩化アルミニウムガスの供給分圧は6.0×10−4atm、アンモニアガスの供給分圧は2.4×10−3atmとした。成長温度(シリコン単結晶ベース基板の温度)は、1230℃とし、この状態で420分間保持することにより第一の窒化アルミニウム単結晶層を成長させ、第一の積層体を製造した。
所定時間経過後に三塩化アルミニウムの供給を停止することにより結晶成長を終了させ、外部及び局所加熱装置の降温を開始した。この際、シリコン単結晶ベース基板上に成長した第一の窒化アルミニウム単結晶層の再分解を防ぐため、シリコン単結晶ベース基板の温度が550℃以下になるまでアンモニアガスを反応管21に流通した。加熱装置が室温付近まで下がったことを確認して、反応管21から第一の積層体を取り出した。第一の窒化アルミニウム単結晶層の厚みを電子顕微鏡で確認したところ、110μmであった。
(窒化アルミニウム単結晶自立基板の製造方法)
次いで、フッ化水素酸(濃度49重量%)、硝酸(濃度70重量%)、酢酸(濃度99重量%)、超純水を1:2:1:2の体積比で混合した化学エッチング用溶液200mlに、上記第一の積層体を12時間浸漬し、ベース基板であるシリコンを溶解除去した。次いで超純水で洗浄して化学エッチング用溶液を除去し、窒化アルミニウム単結晶自立基板を得た。
ここで、窒化アルミニウム単結晶自立基板をSIMS測定にて、酸素濃度及び、珪素濃度を測定した。測定した結果、酸素濃度は、1.0×1019atom/cm、珪素濃度は、5.0×1019atom/cmであった。また、この窒化アルミニウム単結晶自立基板の厚みを電子顕微鏡で確認したところ、第一の窒化アルミニウム単結晶の厚みと同じ110μmであった。
(極性面の確認)
同じ方法で製造した窒化アルミニウム単結晶自立基板を50℃に加熱された50質量%濃度の水酸化カリウム水溶液に5分間浸漬させ、堆積前後表面の電子顕微鏡観察により極性面の確認を行った。その結果、シリコン単結晶ベース基板と接していた面において、上記水酸化カリウム水溶液への浸漬前後で形状が変化していることを確認し、他方の面は浸漬前後で変化がないことを確認した。上記窒化アルミニウム単結晶自立基板において、シリコン単結晶ベース基板と接していた面が窒素極性面であることを確認した。
(積層体の製造方法)
上記の方法によって得られた窒化アルミニウム単結晶自立基板を図2の支持台23上に設置した。3×5mmの長方形で厚さが110μmの窒化アルミニウム(0001)単結晶自立基板の窒素極性面を上側(表面)として設置した後、反応管21内の雰囲気を、水素(分圧:0.70atm)と窒素(分圧:0.30atm)との混合ガス流通雰囲気とした。その後、支持台23のヒータに徐々に電力を投入して、窒化アルミニウム単結晶自立基板を加熱した。窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度が550℃になって時点で、反応管21内の雰囲気を、水素(分圧:0.7atm)、窒素(分圧:0.3atm)及びアンモニアガス(分圧:2.0×10−3atm)の混合ガス流通雰囲気に変更した。アンモニアガスを上記分圧で共存させたのは、単結晶窒化アルミニウム基板の分解を防ぐためである。その状態で、窒化アルミニウム単結晶基板の温度が1450℃となるまで徐々に加熱した。加熱後、先ず、アンモニアガスを供給し、次いで、三塩化アルミニウムガスを供給して、窒化アルミニウム単結晶の成長を開始した。このときの三塩化アルミニウムガスの供給分圧は5.0×10−4atm、アンモニアガスの供給分圧は2.0×10−3atmとした。成長温度(窒化アルミニウム単結晶基板の温度)は、1450℃とし、この状態で240分間保持することにより窒化アルミニウム単結晶層を成長させ、積層体を製造した。
所定時間経過後に三塩化アルミニウムの供給を停止することにより結晶成長を終了させ、外部及び局所加熱装置の降温を開始した。この際、窒化アルミニウム単結晶自立基板上に成長した窒化アルミニウム単結晶層の再分解を防ぐため、積層体の温度が550℃以下になるまでアンモニアガスを反応管に流通した。加熱装置が室温付近まで下がったことを確認して、反応器から積層体を取り出した。この積層体の厚みは、190μmであり、成長させた窒化アルミニウム単結晶層の厚みは、80μmであることが確認された。
またこの積層体を上記極性面の確認と同じ方法により評価したところ、上面、下面のいずれの面においても、水酸化カリウム水溶液へ浸漬させた前後で形状に変化がないことを確認した。
(窒化アルミニウム単結晶基板の製造、および評価)
上記方法により得られた積層体から、窒化アルミニウム単結晶自立基板部分を機械的な研磨により分離した。得られた窒化アルミニウム単結晶層部分を窒化アルミニウム単結晶基板として、以下の評価を行った。
得られた窒化アルミニウム単結晶基板をSIMS測定にて、酸素濃度及び、珪素濃度を測定した。測定した結果、酸素濃度は、深さ方向に対して、2.0×1017atom/cmで一定であり、また、珪素濃度も、深さ方向に対して、5.0×1017atom/cmで一定であった。一方、フォトルミネッセンス測定によって、210nmと360nmのスペクトル強度比を算出した結果、1.04であった。
比較例1
(積層体の製造方法)
実施例1で示した方法で得られた窒化アルミニウム単結晶自立基板を使用した。支持台23上に、3×5mmの長方形で厚さが110μmの窒化アルミニウム(0001)単結晶自立基板のアルミニウム極性面を上側(表面)として設置した以外は、実施例1の条件に従って、窒化アルミニウム単結晶層を成長させ、積層体を製造した。該積層体における窒化アルミニウム単結晶層の厚みは80μmとした。
(窒化アルミニウム単結晶基板の製造、および評価)
得られた積層体から実施例1と同様の方法で窒化アルミニウム単結晶自立基板を分離し、窒化アルミニウム単結晶層を取り出し、窒化アルミニウム単結晶基板として評価した。
得られた窒化アルミニウム単結晶基板をSIMS測定にて、酸素濃度及び、珪素濃度を測定した。測定した結果、酸素濃度は、4.0×1017atom/cm、珪素濃度は、7.0×1017atom/cmであった。一方、フォトルミネッセンス測定によって、210nmと360nmのスペクトルの強度比を算出した結果、0.91であった。
比較例2
(積層体の製造方法)
比較例1の積層体の製造方法において、窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度を1230℃として、積層体を製造した以外は比較例1と同様の操作を行った。得られた積層体における窒化アルミニウム単結晶層の厚みは40μmとした。
(窒化アルミニウム単結晶基板の製造、および評価)
得られた積層体から実施例1と同様の方法で窒化アルミニウム単結晶自立基板を分離し、窒化アルミニウム単結晶層を取り出し、窒化アルミニウム単結晶基板として評価した。
得られた窒化アルミニウム単結晶基板をSIMS測定にて、酸素濃度及び、珪素濃度を測定した。測定した結果、酸素濃度は、1.0×1019atom/cm、珪素濃度は、2.0×1018atom/cmであった。次に、フォトルミネッセンス測定によって、210nmと360nmのスペクトルの強度比を算出した結果、0.29であった。
比較例3
支持台23上に7×11mmの長方形で厚さが380μmのサファイア(0002)基板を設置した以外は、実施例1の条件に従って、窒化アルミニウム単結晶層を成長させた。成長終了後、積層体を反応装置より取り出すと、ピット及びクラックが多数存在し、窒化アルミニウム単結晶を成長させることが出来なかった。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う窒化アルミニウム単結晶基板、積層体、および積層体の製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明の概要と製造方法を示す概略図である。 本発明で使用するHVPE装置の模式図である。
符号の説明
11 無機ベース基板
12 第一の窒化アルミニウム単結晶層
13 アルミニウム極性面
14 窒素極性面
15 第一の積層体
16 窒化アルミニウム単結晶自立基板
17 窒化アルミニウム単結晶層
18 積層体
19 窒化アルミニウム単結晶基板
21 石英ガラス製の反応管
22 外部加熱装置
23 支持台
24 無機ベース基板
25 ノズル
26 基板支持台通電用電極

Claims (8)

  1. 酸素濃度が2.5×1017atom/cm以下であり、23℃でのフォトルミネッセンス測定における発光波長が210nmのスペクトル強度(A)と360nmのスペクトル強度(B)との比(A/B)が0.50以上である窒化アルミニウム単結晶基板。
  2. 珪素濃度が5.5×1017atom/cm以下である請求項1に記載の窒化アルミニウム単結晶基板。
  3. 酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下の窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、酸素濃度が2×1017atom/cm以下であり、23℃でのフォトルミネッセンス測定における発光波長が210nmのスペクトル強度(A)と360nmのスペクトル強度(B)との比(A/B)が0.5以上である窒化アルミニウム単結晶層が形成されてなる積層体。
  4. 前記窒化アルミニウム単結晶層の珪素濃度が5.5×1017atom/cm以下である請求項3に記載の積層体。
  5. 請求項3または4に記載の積層体を製造する方法であって、
    (1)酸素濃度が2.5×1017atom/cmを超え2.0×1019atom/cm以下の窒化アルミニウム単結晶自立基板を準備する工程、および
    (2)前記窒化アルミニウム単結晶自立基板の温度を1400℃以上1900℃以下の範囲に制御し、かつ、該窒化アルミニウム単結晶自立基板の窒素極性を有する面上に、ハロゲン化アルミニウムガス、および窒素源ガスを供給して、窒化アルミニウム単結晶層を気相成長させて積層体を製造する工程
    とを含むことを特徴とする積層体の製造方法。
  6. 前記工程(2)において、窒素源ガスを先に供給し、次いで、ハロゲン化アルミニウムガスを供給することにより、窒化アルミニウム単結晶層を気相成長させることを特徴とする請求項5に記載の積層体の製造方法。
  7. 前記工程(1)において、シリコン単結晶ベース基板上に第一の窒化アルミニウム単結晶層を成長させた第一の積層体から、該シリコン単結晶ベース基板を分離して得られる第一の窒化アルミニウム単結晶層を前記窒化アルミニウム単結晶自立基板として準備することを特徴とする請求項5または6に記載の積層体の製造方法。
  8. 請求項5〜7の何れかに記載の方法により積層体を製造した後、得られた積層体から少なくとも前記窒化アルミニウム単結晶自立基板部分を分離する工程を含んでなる窒化アルミニウム単結晶基板の製造方法。
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