JP6159245B2 - 窒化アルミニウム結晶の製造方法 - Google Patents

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本発明は、液相成長法により窒化アルミニウムをエピタキシャル成長させる窒化アルミニウム結晶の製造方法に関する。
紫外発光素子は、蛍光灯や水銀灯の代替、高密度DVD、生化学用レーザ、光触媒による公害物質の分解、He−Cdレーザなどの次世代の光源として幅広く注目されている。紫外発光素子は、ワイドギャップ半導体と呼ばれる窒化アルミニウムガリウム系窒化物半導体からなり、以下の表1に示すようなサファイア、炭化ケイ素(4H−SiC)、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)などの異種基板上に積層される。
しかしながら、サファイア基板を用いた場合には、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)との格子不整合が大きいため、多数の貫通転位が存在してしまい、非発光再結合中心となって内部量子効率を著しく低下させてしまうという問題がある。また、4H−SiC基板および窒化ガリウム基板を用いた場合には、格子整合性が高いという利点があるものの、高価であるためコスト性に問題があるだけでなく、それぞれ波長380nmおよび365nm以下の紫外線を吸収してしまうという問題がある。
これに対して、窒化アルミニウム基板は、窒化アルミニウムガリウムと格子定数が近く、200nmの紫外領域まで透明であるため、発光した紫外線を吸収することなく、紫外光を効率よく外部へ取り出すことができる。つまり、窒化アルミニウム単結晶を基板として用いて窒化アルミニウムガリウム系発光素子を準ホモエピタキシャル成長させることにより、結晶の欠陥密度を低く抑えた紫外光発光素子を作製することができる。
現在、ハイドライド気相成長法(HVPE法)、液相成長法(LPE法)、昇華再結晶法などの方法により、窒化アルミニウムのバルク単結晶の作製が試行されている。例えば、特許文献1には、III族窒化物結晶の液相成長法において、フラックスへの窒素の溶解量を増加させるために圧力を印加し、ナトリウムなどのアルカリ金属をフラックスに添加することが開示されている。また、特許文献2には、アルミニウム融液に窒素原子を含有するガスを注入して、窒化アルミニウム微結晶を製造する方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の技術を用いて窒化アルミニウム結晶を製造する場合には、高い成長温度が必要となり、コストおよび結晶品質に関して満足するものが得られない。
これに対し、本発明者らの一部は、コストおよび結晶品質に関する問題に応えるものとして、液相成長法におけるフラックスとしてGa−Al合金融液を用いることにより、低温での窒化アルミニウムの結晶成長が可能であり、基板表面の結晶性を引き継いだ良好な窒化アルミニウム結晶が得られることを見出した(特許文献3)。
特許文献3には、Ga−Al合金融液に窒素を含有するガス(以下、「窒素含有ガス」という。)を導入し、Ga−Al合金融液中の種結晶基板上に窒化アルミニウム結晶をエピタキシャル成長させるにあたり、種結晶基板として窒化サファイア基板を用いることが開示されている。特許文献3に記載の製法によれば、窒化サファイア基板の表面に形成された窒素極性の窒化アルミニウム膜上に、窒化サファイア基板表面の良好な結晶性を引き継いだ窒化アルミニウム結晶をエピタキシャル成長させることができる。
しかしながら、特許文献3に記載の製法では、得られた窒化アルミニウムの単結晶膜の一部の領域において、μmオーダーで表面に凹凸を持った単結晶膜の成長が観察されることがあり、表面平坦性を持つ単結晶膜が再現性よく得られないという問題がある。
特開2004−224600号公報 特開平11−189498号公報 国際公開第2012/008545号
そこで、本発明は、Ga−Al合金融液に窒素含有ガスを供給して窒化サファイア基板上に窒化アルミニウム結晶をエピタキシャル成長させる液相成長法において、窒化サファイア基板上に良好な表面モフォロジーを有する窒化アルミニウム結晶を安定して形成することが可能な窒化アルミニウム結晶の製造方法を提供することを目的とする。なお、ここでいう「表面モフォロジー」とは、窒化アルミニウム結晶の膜厚や表面平坦性などの薄膜特性である。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、Ga−Al合金融液に炭素を添加することにより、良好な表面モフォロジーを有する窒化アルミニウム結晶が安定して得られることを見出した。
すなわち、本発明の窒化アルミニウム結晶の製造方法は、窒素含有ガスを導入したGa−Al合金融液中の窒化サファイア基板上に、液相成長法により窒化アルミニウム結晶がエピタキシャル成長する窒化アルミニウム結晶の製造方法において、Ga−Al合金融液中のアルミニウムの含有量に対する炭素の含有量が1×10−3mol%以上5×10−2mol%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、種結晶基板の窒化サファイア基板上に表面平坦性に優れた窒化アルミニウム結晶を安定して成長させることができる。また、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やレーザダイオード(LD:Laser diode)デバイスなどでは、光を放射する活性層に、量子井戸を複数重ねた多重量子井戸構造が用いられており、この構造は、各種薄膜を積層することにより形成されている。本発明によれば、表面平坦性に優れた窒化アルミニウム結晶を安定して成長させることができるので、有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて多重量子井戸構造を形成する場合において、窒化アルミニウム結晶上に、この結晶の表面平坦性を引き継いだ良質な薄膜を形成することができる。
窒化アルミニウム結晶製造装置の構成例を示す図である。 実施例1における良好な表面モフォロジーを有する窒化アルミニウム膜の断面SEM観察写真である。 比較例1における凹凸を持った窒化アルミニウム膜の断面SEM観察写真である。
以下、本発明の実施の形態における窒化アルミニウム結晶の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明にかかる窒化アルミニウム結晶の製造方法は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることは可能である。
窒化アルミニウム結晶の製造方法では、Ga−Al合金融液に窒素含有ガスを導入し、Ga−Al合金融液中の種結晶基板上に、液相成長法により窒化アルミニウム結晶をエピタキシャル成長させる。より詳細には、この製造方法では、アルミニウムの含有量に対する炭素の含有量が1×10−3mol%以上5×10−2mol%以下のGa−Al合金融液を用い、表面平坦性に優れた窒化アルミニウム結晶を安定してエピタキシャル成長させる。
また、この製造方法では、図1に示すような、ガス導入管1と、坩堝2と、坩堝2内のシード基板3と、シード基板3を保持する保持プレート4と、Ga−Al合金融液5を加熱するヒータ6と、ガス排出管7と、熱電対8とを備える窒化アルミニウム結晶製造装置9を用いる。
なお、窒化アルミニウム結晶製造装置9におけるガス導入管1、坩堝2および保持プレート4は、少なくとも、Ga−Al合金融液5と接触する部分、あるいは、Ga−Al合金融液5に浸漬させる部分は、炭素を含まない材質とすることが好ましい。ただし、Ga−Al合金融液5と接触する面積、時間などにより、ガス導入管1、坩堝2および保持プレート4を構成する炭素含有部材からの炭素の溶出量を、後述するGa−Al合金融液5中の適正な炭素含有量の範囲内に制御することが可能な場合はこの限りではない。
ガス導入管1は、後端側から供給された窒素含有ガスを先端から排出して、Ga−Al合金融液5中に窒素含有ガスを導入するものである。ガス導入管1は、上下に可動可能であり、坩堝2内のGa−Al合金融液5中に先端が挿入可能となっている。すなわち、窒化アルミニウム結晶製造装置9では、Ga−Al合金融液5をガス導入管1から導入される窒素含有ガスでバブリング可能となっている。
坩堝2には、耐高温性の素材が用いられ、該素材として、例えばアルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)などのセラミックを用いることが好ましい。
シード基板3には、窒化アルミニウム結晶と格子不整合率が小さい格子整合基板として、窒化アルミニウム薄膜を表面に形成した窒化サファイア基板を用いる。窒化サファイア基板は、例えば、特開2005−104829号公報、特開2006−213586号公報、特開2007−39292号公報などに開示されている方法により得ることができる。具体的には、c面サファイア基板を窒素分圧0.9atm/CO分圧0.1atm、温度1500℃で1時間保持した後、窒素分圧1.0atmで5時間保持することにより、窒化アルミニウム薄膜の結晶性が優れた窒化サファイア基板を得ることができる。なお、これにより得られる窒化アルミニウム薄膜の膜厚は10nm程度である。
保持プレート4は、上面にシード基板3が取り付けられ、Ga−Al合金融液5中でシード基板3を保持する。これにより、窒化アルミニウム結晶製造装置9では、シード基板3がGa−Al合金融液5中で浮いたり、動いたりせず、所定位置で維持することができる。
Ga−Al合金融液5は、ガリウムとアルミニウムとを含む融液である。具体的には、Ga−Al合金融液5中に含まれるガリウムとアルミニウムとのモル比率が99:1〜1:99の範囲のものを用いることができる。この中でも、低温成長および結晶性の観点から、ガリウムとアルミニウムとのモル比率が98:2〜40:60の範囲のものが好ましく、98:2〜50:50の範囲のものがさらに好ましい。
さらに、Ga−Al合金融液5は、炭素を含む融液である。具体的には、Ga−Al合金融液5中のアルミニウムの含有量に対する炭素の含有量が1×10−3mol%以上5×10−2mol%以下となるように調整したものである。アルミニウムの含有量に対する炭素の含有量が少なすぎる場合には、目的とする表面モフォロジーの良好な窒化アルミニウム膜を得ることができなくなる。一方、アルミニウムの含有量に対する炭素の含有量が多すぎる場合には、種結晶基板の一部が侵食を受け、この部分には窒化アルミニウム膜が成長しなくなる。
また、Ga−Al合金融液5中への炭素成分の供給方法としては、Ga−Al合金融液5中に炭素単体または炭素含有物質を直接添加する方法が挙げられる。炭素単体としては、粉末状または塊状のグラファイト(黒鉛)、木炭などが挙げられ、炭素含有物質としては、炭化アルミニウムなどが挙げられる。また、他の炭素成分供給方法としては、窒化アルミニウム結晶製造装置9におけるガス導入管1、坩堝2、保持プレート4などの要素を構成する部材を、炭素単体または炭素含有物質を含む部材に置き換えて、Ga−Al合金融液5と接触させる方法が挙げられる。該供給方法では、炭素単体または炭素含有物質を含む部材とGa−Al合金融液5との接触時間や面積などを調整することで、炭素の供給量を制御することができる。
Ga−Al合金融液5中に導入する窒素含有ガスには、Nガス、NHガスなどを用いることができる。中でも安全性の観点からNガスを用いることが好ましい。また、窒素分圧は、通常0.01MPa以上1MPa以下である。
次に、以上のような構成からなる窒化アルミニウム結晶製造装置9を用いた窒化アルミニウム結晶の製造方法について説明する。
窒化アルミニウム結晶の製造方法は、窒化サファイア基板をシード基板3としてGa−Al合金融液5中に浸漬し、Ga−Al合金融液5中に窒素含有ガスを導入して、シード基板3上に窒化アルミニウム結晶をエピタキシャル成長させるものである。
具体的には、先ず、図1に示す窒化アルミニウム結晶製造装置9にて、Nガス、Arガスなどの雰囲気中でGa−Al合金融液5を熱電対6で昇温させ、アルミニウムの融点に達した後、Ga−Al合金融液5中に窒素含有ガスを注入する。
次に、坩堝2内のGa−Al合金融液5の温度を1000℃以上1500℃以下に保ち、シード基板3を取り付けた保持プレート4をGa−Al合金融液5中に浸漬すると、シード基板3上に、窒化アルミニウム結晶がエピタキシャル成長する。
シード基板3上に窒化アルミニウム結晶をエピタキシャル成長させるためには、Ga−Al合金融液5の温度を1000℃以上とすることが好ましい。Ga−Al合金融液5の温度を1000℃以上にすると、注入された窒素含有ガス中に含まれる窒素とGa−Al合金融液5中のガリウムおよびアルミニウムとが、それぞれ化合する。その後、生成された窒化ガリウムおよび窒化アルミニウムの微結晶のうち窒化ガリウム微結晶が解離し、ガリウムと窒素に分解するため、窒化アルミニウム結晶成長の阻害を防ぐことができる。なお、窒化アルミニウム結晶の融点は、2000℃以上であり、1500℃以下では安定である。
また、窒化アルミニウム結晶は、1気圧の常圧条件でも成長させることができ、窒素の溶解度が小さい場合には加圧してもよい。
そして、所定時間が経過した後、シード基板3をGa−Al合金融液5から取り出して徐冷を行う。これにより、窒化アルミニウム結晶が形成されたシード基板3を得ることができる。
したがって、窒素含有ガスを導入したGa−Al合金融液5中のシード基板3上に、液相成長法により窒化アルミニウム結晶がエピタキシャル成長する窒化アルミニウム結晶の製造方法において、Ga−Al合金融液5中のアルミニウムの含有量に対する炭素の含有量が1×10−3mol%以上5×10−2mol%以下となるように調整することにより、良好な表面モフォロジーを有する窒化アルミニウム結晶をシード基板3上に安定して成長させることができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、先ず、c面サファイア基板を窒素分圧0.9atm/CO分圧0.1atm、温度1500℃で1時間保持した後、窒素分圧1.0atmで5時間保持し、窒化サファイア基板を得た。
次に、ガリウムとアルミニウムのモル比率が60:40のGa−Al合金融液となるように金属ガリウムと金属アルミニウムをアルミナ製坩堝内に装入し、さらに、グラファイト粉末を、炭素の含有量がアルミニウムの含有量に対して5×10−3mol%となるように添加した。
金属ガリウム、金属アルミニウムおよびグラファイト粉末の各原料を投入した坩堝を装置内にセットし、Nガス中で昇温した。そして、坩堝内の各原料が溶融した後、融液中に0.1MPaのNガスを100cc/minの流速で吹き込んだ。坩堝内の融液の温度を1300℃に保ち、常圧で基板を融液中に浸漬させた。5時間経過した後、基板を融液中から取り出して徐冷を行い、その基板上に窒化アルミニウム結晶を生成させた。
得られた基板の断面をSEMで観察した結果、図2に示すように、良好な表面モフォロジーを有した窒化アルミニウム結晶がサファイア基板上に成長していることが確認できた。また、窒化アルミニウム結晶の膜厚を測定したところ約4μmであった。
また、得られた窒化アルミニウム結晶について、チルト成分(結晶試料面に垂直な方向の結晶面の揺らぎ)の結晶性を、窒化アルミニウム結晶(002)面のX線回折ロッキングカーブの半値幅で評価し、ツィスト成分(結晶試料面内における回転方向の揺らぎ)の結晶性を、窒化アルミニウム結晶(102)面のロッキングカーブの半値幅で評価した。その結果、AlN結晶の結晶性は、(002)面チルトの半値幅で45arcsecであり、(102)面ツィストは470arcsecであり、結晶性も良好であることが確認できた。
[実施例2]
実施例2では、炭素の含有量がアルミニウムの含有量に対して1×10−3mol%となるように、炭化アルミニウム粉末を添加したGa−Al融液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム結晶をサファイア基板上に成長させた。実施例1と同様にしてSEM画像による評価を行った結果、良好な表面モフォロジーを有した窒化アルミニウム結晶がサファイア基板上に成長していることを確認できた。また、窒化アルミニウム結晶の膜厚は約3.6μmであった。
[実施例3]
実施例3では、炭素の含有量がアルミニウムの含有量に対して5×10−2mol%となるように、グラファイト粉末を添加したGa−Al融液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム結晶をサファイア基板上に成長させた。実施例1と同様にしてSEM画像による評価を行った結果、良好な表面モフォロジーを有した窒化アルミニウム結晶がサファイア基板上に成長していることを確認できた。また、窒化アルミニウム結晶の膜厚は約3.5μmであった。
[比較例1]
比較例1では、炭素の含有量がアルミニウムの含有量に対して5×10−4mol%となるように、グラファイト粉末を添加したGa−Al融液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム結晶をサファイア基板上に成長させた。得られた基板の断面をSEMで観察した結果、図3に示すように、凹凸を持った窒化アルミニウム結晶がサファイア基板上に成長していることを確認できた。また、窒化アルミニウム結晶の膜厚は約1.5μm〜2.5μmであった。
[比較例2]
比較例2では、炭素の含有量がアルミニウムの含有量に対して7.5×10−2mol%となるように、グラファイト粉末を添加したGa−Al融液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム結晶をサファイア基板上に成長させた。実施例1と同様にしてSEM画像による評価を行った結果、基板表面の一部が侵食を受けて窒化アルミニウム結晶が成長していない部分があることを確認できた。
[比較例3]
比較例3では、炭素を含有しないGa−Al融液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、窒化アルミニウム結晶をサファイア基板上に成長させた。実施例1と同様にしてSEM画像による評価を行った結果、凹凸を持った窒化アルミニウム結晶がサファイア基板上に成長していることを確認できた。また、窒化アルミニウム結晶の膜厚は約1.0μm〜2.5μmであった。
実施例1〜3および比較例1〜3の結果から、窒素含有ガスを導入したGa−Al合金融液中の種結晶基板上に、液相成長法により窒化アルミニウム結晶がエピタキシャル成長する窒化アルミニウム結晶の製造方法において、Ga−Al合金融液中のアルミニウムの含有量に対する炭素の含有量を1×10−3mol%以上5×10−2mol%以下に調整することにより、優れた表面平坦性を有する窒化アルミニウム結晶を安定して得られることがわかった。
1 ガス導入管、2 坩堝、3 シード基板、4 保持プレート、5 Ga−Al溶融液、6 ヒータ、7 ガス排出管、8 熱電対、9 窒化アルミニウム結晶製造装置

Claims (2)

  1. Ga−Al合金融液に窒素含有ガスを導入し、該Ga−Al合金融液中の窒化サファイア基板上に窒化アルミニウム結晶をエピタキシャル成長させる液相成長法による窒化アルミニウム結晶の製造方法において、
    前記Ga−Al合金融液中のアルミニウムの含有量に対する炭素の含有量が1×10−3mol%以上5×10−2mol%以下であることを特徴とする窒化アルミニウム結晶の製造方法。
  2. 前記炭素は、炭素単体および/または炭素含有物質であることを特徴とする請求項1に記載の窒化アルミニウム結晶の製造方法。
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