JP2010083957A - ポリブチレンテレフタレートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
色調や耐加水分解性、重合性に優れたポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】
テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオールとを主原料として有機チタン化合物の触媒の存在下でエステル化反応させた後、続いて、2つ以上の重縮合反応槽で連続的に重縮合反応させてポリブチレンテレフタレートを製造する方法であって、最終重合反応槽以外の重縮合反応槽におけるジカルボン酸成分の反応率を98%以上とした後、さらに有機チタン化合物を追加添加して重縮合反応し、エステル化反応と重縮合反応における有機チタン化合物総添加量が、チタン原子換算でポリマー総重量に対して30〜160ppmであり、最終重合反応槽より上流の少なくとも1つの重縮合反応槽の温度が245℃以上であるポリブチレンテレフタレートの製造方法。
【選択図】 なし
Description
(1)テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオールとを主原料として有機チタン化合物の触媒の存在下でエステル化反応させた後、続いて、2つ以上の重縮合反応槽で連続的に重縮合反応させてポリブチレンテレフタレートを製造する方法であって、最終重合反応槽以外の重縮合反応槽におけるジカルボン酸成分の反応率を98%以上とした後、さらに有機チタン化合物を追加添加して重縮合反応し、エステル化反応と重縮合反応における有機チタン化合物総添加量が、チタン原子換算でポリマー総重量に対して30〜160ppmであり、最終重合反応槽より上流の少なくとも1つの重縮合反応槽の温度が245℃以上であるポリブチレンテレフタレートの製造方法、
(2)ジカルボン酸成分の反応率を98%以上とした後、追加添加する有機チタン化合物の添加量がチタン原子換算でポリマー総重量に対して10〜100ppmである(1)1記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法、
(3)最終重合反応槽より上流の少なくとも1つの重縮合反応槽において、245〜270℃の温度かつ1〜7kPaの減圧下で重縮合反応を行う(1)または(2)に記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法、
(4)有機チタン化合物が、テトラ−n−ブチルチタネートである(1)〜(3)のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法、
である。
(R1O)nTi(OR2)4−n
(ただし、R1、R2は炭素数1〜10の脂肪族、脂環族または芳香族の炭化水素基、nは0〜4の数字(小数含む)である。)で表されるチタン酸エステルおよび縮合物である。
ジカルボン酸成分の反応率(%)={(ケン化価−酸価)/ケン化価}×100
従って求める。
ジカルボン酸成分の反応率は反応物の酸価、ケン化価から次式に従って求めた。
ジカルボン酸成分の反応率(%)={(ケン化価−酸価)/ケン化価}×100
反応物1.0gをo−クレゾール/クロロホルム溶媒(2/1)50mlに加熱溶解し、冷却後、クロロホルム30mlを加え、さらに、12%メタノール性塩化リチウム溶液を5ml添加した。得られた溶液をエタノール性水酸化カリウムで電位差滴定(平沼産業社製自動滴定装置COMTITE COM−450)を行い、酸価(mgKOH/g)を得た。
反応物を0.4gに0.5Nエタノール性水酸化カリウム溶液20mlを加え、還流加温し、20mlの水を加え、冷却した。得られた溶液を0.5N硫酸水溶液で逆滴定を行いケン化価(mgKOH/g)を得た。
試料ポリマー5gに硫酸を加えて加熱分解後、550℃の電気炉を用い灰化した。次にその灰分を希硝酸で処理し、定容50mlとしてICP発光分光分析装置を用いTi含有量を定量した。なお、Ti含有量1ppmとはポリマー1g中にTiが1μg含有することをさす。
ウベローデ型粘度計とo−クロロフェノールを用い、25℃において、ポリブチレンテレフタレートの濃度1.0dl/g、0.5dl/g及び0.25dl/gの溶液粘度を測定し、粘度数を濃度0に外挿し求めた。
反応物2.0gをo−クレゾール/クロロホルム溶媒(2/1)50mlに加熱溶解し、冷却後、クロロホルム30mlを加え、さらに、12%メタノール性塩化リチウム溶液を5ml添加した。得られた溶液をエタノール性水酸化カリウムで電位差滴定を行い、カルボキシル末端量(eq/t)を得た。
試料ポリマー5.4gをフェノール/四塩化エタン(60:40wt%)の混合溶媒40mlに100℃で2時間加熱溶解し、この溶液を光路長30mmのセルに入れて積分式ヘーズメーター(スガ試験機:HZ−2)でヘイズを測定した。
反射法によりスガ試験機社製カラーテスターSC−3−CH型を用いて、JIS Z 8730(1970/03/01制定)の参考1に記載されるLab表色系におけるハンターの色差式の色座標b値を測定した。測定は電源投入後4時間以上放置し、予め装置を十分安定させた後、内径60mm、深さ30mm、受光部が石英ガラス製である測定セルに試料ペレットをすり切り位置まで充填し、測定セルの向きを90度ずつ4方向変えて測定し、その平均値をもって値とした。
図1に本実施例のフローチャートを示す。図1において、1はスラリー調製槽、1aおよび1bはそれぞれ、スラリー調製槽1の上部に設けられたジカルボン酸成分およびジオール成分の各原料供給口、2はエステル化反応槽(オリゴマーを製造する工程が行われる)、2aはエステル化反応槽2の上部に設けられた触媒供給口、3はエステル化反応槽2の上部に設けられた精留塔、3aは精留塔3の上部に設けられた留出液出口、4は第1予備重縮合反応槽(4、5、6にて重縮合工程が行われる)、4aは第1予備重縮合反応槽4の上部に設けられたベント用口、4bは第1予備重縮合反応槽4の下部に設けられた触媒供給口、5は第2予備重縮合反応槽、5aは第2予備重縮合反応槽5の上部に設けられたベント用口、5bは第2予備重縮合反応槽5の下部に設けられた触媒供給口、6は水平方向に攪拌軸を有する横型の最終重縮合反応槽、6aは最終重縮合反応槽6の上部に設けられたベント用口、7はポリマー抜き出しダイ、8はペレタイザー、M1、M2、M3、M4、M5は攪拌装置、G1、G2、G3、G4はギヤポンプ、P1、P2はポンプ、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7は配管である。
実施例1において、予備重縮合反応槽の反応温度、テトラ−n−ブチルチタネート(TBT)を追加添加する位置、反応条件を表1の値となるように変更した以外は実施例1と同様に行った結果、その結果を表1に示す。なお、第2予備重合条件で、触媒添加量が「−」とは、触媒である有機チタン化合物を添加しなかったことを意味する。
1a、1b 原料供給口
2 エステル化反応槽
2a 触媒供給口
3 精留塔
3a 留出液出口
4 第1予備重縮合反応槽
4a ベント用口
5 第2予備重縮合反応槽
5a ベント用口
6 最終重合機
7 ポリマー抜出ダイ
8 ペレタイザー
M1、M2、M3、M4、M5 攪拌装置
G1、G2、G3、G4 ギアポンプ
P1、P2 ポンプ
L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7 配管
Claims (4)
- テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオールとを主原料として、有機チタン化合物の触媒の存在下でエステル化反応させた後、続いて、2つ以上の重縮合反応槽で連続的に重縮合反応させてポリブチレンテレフタレートを製造する方法であって、最終重合反応槽以外の重縮合反応槽におけるジカルボン酸成分の反応率を98%以上とした後、さらに有機チタン化合物を追加添加して重縮合反応し、エステル化反応と重縮合反応における有機チタン化合物総添加量が、チタン原子換算でポリマー総重量に対して30〜160ppmであり、最終重合反応槽より上流の少なくとも1つの重縮合反応槽の温度が245℃以上であるポリブチレンテレフタレートの製造方法。
- ジカルボン酸成分の反応率を98%以上とした後、追加添加する有機チタン化合物の添加量がチタン原子換算でポリマー総重量に対して10〜100ppmである請求項1記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法。
- 最終重合反応槽より上流の少なくとも1つの重縮合反応槽において、245〜270℃の温度かつ1〜7kPaの減圧下で重縮合反応を行う請求項1または2に記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法。
- 有機チタン化合物が、テトラ−n−ブチルチタネートであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレートの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013159756A (ja) * | 2012-02-08 | 2013-08-19 | Toray Ind Inc | ポリブチレンテレフタレートの製造方法および製造装置 |
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CN108479671A (zh) * | 2018-05-28 | 2018-09-04 | 南京昊扬化工装备有限公司 | 新型终缩聚釜 |
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2008
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