JP2011046860A - 共重合ポリエステル - Google Patents

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Abstract


【課題】
連続的に成形する際に成形ダイスの汚れや成形体への異物付着の発生が少なく、商品価値の高い成形体を有利に与えることができる共重合ポリエステルを提供する。
【解決手段】
テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコール及びネオペンチルグリコールを主たるグリコール成分としてなる共重合ポリエステルであって、全グリコール成分に対するネオペンチルグリコールの含有量が25モル%より多くかつ80モル%以下であり、テレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる遊離の環状2量体の含有量が15000ppm以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明性、色調および成形性に優れ、成形ダイスの汚れや異物付着の発生が少ない共重合ポリエステルに関する。
ポリエステル、とりわけ、テレフタル酸(以下、TPAと略称することがある)とエチレングリコール(以下、EGと略称することがある)を原料として製造されるポリエチレンテレフタレート(PET)は、化学的、物理的性質に優れていることから、容器、フィルム、シート、繊維等の用途に広範囲に使用されている。
近年、かかるポリエチレンテレフタレート(PET)製造時に、ネオペンチルグリコール(以下、NPGと略称することがある)を共重合させたポリエステル(以下、共重合ポリエステルと略称することがある)が透明性、耐衝撃性、成形性、耐熱性等に優れることで注目され、各種用途、特にフィルム、シート、射出成形体、異形成形体などの成形体用の原料ポリマーとして用いられてきている。
一方、加工性、環境安定性、価格競争力などから塩化ビニル樹脂が建材用などの屋外使用の成形体などに用いられているが、これらの成形体からのモノマーや可塑化剤の溶出による発がん性や内分泌かく乱作用の懸念および焼却時の有毒ガス発生の問題などから、前記のNPGを共重合させたポリエステルを含むポリエステル樹脂への代替需要が高まりつつある。
透明性や耐薬品性あるいは成形性などを改良するためにネオペンチルグリコール共重合量を特定の範囲に規定した共重合ポリエステルや前記共重合ポリエステルからの成形品に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。また、分岐構造導入剤を共重合して溶融粘度を増加させることにより押出成形性を改良した共重合ポリエステル樹脂に関する技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これらの技術によって成形品を連続的に成形する際、押出成形機のダイス近辺などに異物が付着し、これが成形品の表面に付着して商品価値が劣化するなどの問題が生じており、解決策が求められている。
特開平8−337659号公報 特開2000−109546号公報 特開2004−27176号公報
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑み創案されたものであり、連続的に成形する際に成形ダイスの汚れや成形体への異物付着の発生が少なく、商品価値の高い成形体を有利に与えることができる共重合ポリエステルを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、本発明を完成するに到った。即ち、本発明は(1)〜(5)の構成を有するものである。
(1)テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコール及びネオペンチルグリコールを主たるグリコール成分としてなる共重合ポリエステルであって、全グリコール成分に対するネオペンチルグリコールの含有量が25モル%より多くかつ80モル%以下であり、テレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる遊離の環状2量体の含有量が15000ppm以下であることを特徴とする共重合ポリエステル。
(2)テレフタル酸とエチレングリコールからなる環状3量体の含有量が5000ppm以下であることを特徴とする(1)に記載の共重合ポリエステル。
(3)全グリコ−ル成分に対するジエチレングリコールの含有量が1.0〜5.0モル%であることを特徴とする(1)または(2)に記載の共重合ポリエステル。
(4)カラーb値が−5.0〜5.0であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
(5)段付成形板に成形したときの厚み5mmにおけるヘイズ値が15%以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
本発明の共重合ポリエステルは、連続的に成形する際に成形ダイスの汚れや成形体への異物付着の発生しにくい特性を有しており、表面に異物などが存在しない成形体用の材料として好適に使用することができる。
以下、本発明の共重合ポリエステルを以下に具体的に説明する。
本発明の共重合ポリエステルは、テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコール及びネオペンチルグリコールを主たるグリコール成分として構成されるものであり、全グリコール成分に対するネオペンチルグリコールの含有量は25モル%より多くかつ80モル%以下であり、テレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる遊離の環状2量体の含有量が15000ppm以下であることを特徴とする。
全グリコール成分に対するネオペンチルグリコールの含有量は、好ましくは28〜75モル%、より好ましくは28〜70モル%、最も好ましくは30〜60モル%である。ネオペンチルグリコールの含有量が上記範囲未満では、結晶性になるために成形体の透明性が悪くなり、特に肉厚成形体の場合には十分な透明性が達成できず商品価値がなくなる。また、上記範囲を超えると、テレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる遊離の環状2量体が多くなり、連続成形時に押出成形機のダイスの樹脂出口近辺や射出成形機の金型などの汚れが非常に酷くなり、付着した異物が成形体表面に付着して商品価値が低下する。
なお、ここで非晶性とは、ヤマトDP63乾燥機にて120℃で120分放置した試料を、示差走査型熱量計(DSC)を用いて、−100℃〜300℃まで20℃/minで昇温し、次に−100℃まで50℃/minで降温し、続いて−100℃〜300℃まで20℃/minで昇温する二度の昇温過程のどちらにおいても融解ピークを示さないものを指す。本発明の共重合ポリエステルは、非晶性であることにより、特に肉厚成形体であっても好適に使用しうるだけの透明性を有することができる。つまり、本測定条件で「非晶性」であると言うことは、肉厚成形体に成形した際、十分な透明性を維持できることを表す。
テレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる遊離の環状2量体(CD)の含有量は、好ましくは10000ppm以下、さらに好ましくは8000ppm以下、最も好ましくは7000ppm以下である。遊離の環状2量体の含有量が上記範囲を超えると、連続成形時に押出成形機のダイスの樹脂出口近辺の汚れが酷くなり、付着した異物が成形体表面に付着して表面状態が悪くなり、透明性にも影響して商品価値が低下する。また、連続射出成形時には射出成形の金型排気口が詰まり、正常な成形体が得られなくなる。また、この含有量の下限値は生産時の経済性より1000ppmである。テレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる遊離の環状2量体は、後述する実施例の測定方法によって定量した値である。
また、本発明の共重合ポリエステル中のテレフタル酸とエチレングリコールからなる環状3量体(CT)の含有量は好ましくは5000ppm以下、より好ましくは4000ppm以下、さらに好ましくは3000ppm以下、最も好ましくは2000ppm以下である。環状3量体の含有量が上記範囲を超えると、上記のような押出成形機のダイスの樹脂出口近辺の汚れや射出成形の金型排気口詰まりがさらに酷くなり、成形時の連続生産可能時間がより短くなり経済性が阻害されうる。また、この含有量の下限値は生産時の経済性より100ppmである。
本発明の共重合ポリエステルの主たるジカルボン酸成分はテレフタル酸であり、全ジカルボン酸成分に対するテレフタル酸成分の割合は好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、最も好ましくは100モル%である。
テレフタル酸とともに使用できる他のジカルボン酸成分としては、(1)イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、(2)アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、ダイマー酸、ドデカンジカルボン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、(3)ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸及びその機能的誘導体などが挙げられる。
本発明の共重合ポリエステルは、全グリコール成分がエチレングリコールとネオペンチルグリコールとで構成されることが好ましいが、本発明の目的とする種々の特性を阻害しない範囲で、共重合ポリエステルに他の機能を付与ないし特性を改良するために、エチレングリコールとネオペンチルグリコール以外の他のグリコール成分を使用してもよい。全グリコール成分に対するエチレングリコールとネオペンチルグリコールの合計量は70モル%以上が好ましく、さらに好ましくは85モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、最も好ましくは100モル%である。
他のグリコール成分としては、(1)トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングルコール等の脂肪族グリコール類、(2)1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環式グリコール類、(3)p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール等の芳香族グリコール類等が挙げられる。これらの中でも、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好適である。また、これらのグリコール成分は、いずれかを単独で使用しても2種以上を任意の割合で組み合わせて使用してもよい。
本発明の共重合ポリエステルには、カルボキシル基、ヒドロキシル基またはそれらのエステル形成性基を3個以上有する多官能化合物(例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、グリセリン、トリメチロールプロパン等)を共重合ポリエステルの酸成分および/またはグリコール成分の0.001〜5モル%含有することが異形押出し成形性を高める上で好ましい。
本発明の共重合ポリエステルは、直接エステル化反応と重縮合反応による製造法、あるいはエステル交換反応と重縮合反応による製造法のいずれの方法によっても生産することができる。前記の反応は、回分式反応装置で行っても良いし、連続式反応装置で行っても良いが、経済性及び品質の安定性の点で連続式反応装置によるのが好ましい。
連続式反応装置(連続式重縮合法)では、エステル化反応、エステル交換反応及び溶融重縮合反応はそれぞれ1段階で行ってもよいが、複数の段階に分けて行うのが好ましい。エステル化反応またはエステル交換反応を複数の段階に分けて行う場合、反応缶数は2缶〜3缶が好ましい。また、溶融重縮合を複数の段階に分けて行う場合、反応缶数は3缶〜7缶が好ましい。
本発明の共重合ポリエステルを連続式重縮合法で製造する場合、全ジカルボン酸またはそのエステル誘導体1モルに対して1.02〜1.5モル、好ましくは1.03〜1.4モルの全てのグリコ−ルを含有するスラリ−を調製し、これをオリゴマーを含有するエステル化反応工程に連続的に供給する。エステル化反応温度は通常240〜270℃であり、好ましくは250〜265℃である。また、反応缶内の圧力は通常0.2MPa以下、好ましくは0.01〜0.05MPaである。また、重縮合反応の温度は通常265〜285℃であり、好ましくは270〜280℃であり、反応缶内の圧力は通常1.5hPa以下、好ましくは0.5hPa以下である。エステル化反応の反応時間は5時間以下が好ましく、特に好ましくは2〜3.5時間である。また、重縮合反応の反応時間は3時間以下が好ましく、特に好ましくは1〜2時間である。
本発明の共重合ポリエステルを回分式重縮合法で製造する場合、エステル化反応温度は通常220〜250℃であり、好ましくは230〜245℃である。また、反応缶内の圧力は通常0.2〜0.4MPa、好ましくは0.25〜0.30MPaである。また、重縮合反応は1段階で行っても、複数段階に分けて行ってもよい。1段階で行う場合は、漸次減圧および昇温を行い、最終的な温度を260〜280℃、好ましくは265〜275℃の範囲とし、最終的な圧力を、通常3hPa以下、好ましくは0.5hPa以下とする。エステル化反応の反応時間は4時間以下が好ましく、特に好ましくは2〜3時間である。また、重縮合反応の反応時間は5時間以下が好ましく、特に好ましくは1〜3時間である。
次に、連続式エステル交換反応によって低重縮合体を製造する場合は、テレフタル酸ジメチル1モルに対して1.1〜1.6モル、好ましくは1.2〜1.5モルのグリコールを含有する溶液を調製し、これをエステル交換反応工程に連続的に供給する。エステル交換反応温度は通常200〜270℃であり、好ましくは230〜265℃である。エステル交換法の場合、重縮合触媒以外にエステル交換触媒を使用することが必要である。得られた低重縮合体を前記の連続式重縮合と同様に反応させる。
また、回分式エステル交換反応によって低重縮合体を製造する場合は、回分式反応器にテレフタル酸ジメチル1モルに対して2.3〜2.0モル、好ましくは2.2〜2.0モルのグリコールとテレフタル酸ジメチルを投入してエステル交換触媒存在下に反応を行う。得られた低重縮合体を前記のエステル化反応による場合と同様にして重縮合させる。
重縮合触媒としては、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物の少なくとも1種を用いることができる。前記アンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキサイド等が挙げられる。これらの中でも、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン、アンチモングリコキサイドが好ましく、特に好ましくは三酸化アンチモンである。これらのアンチモン化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して50〜400ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは100〜350ppmであり、特に好ましくは150〜300ppmである。
また、前記ゲルマニウム化合物としては、例えば、結晶性二酸化ゲルマニウム、非晶性二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、蓚酸ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド、亜リン酸ゲルマニウム等の化合物等が挙げられる。これらの中でも、結晶性二酸化ゲルマニウム、非晶性二酸化ゲルマニウムがさらに好ましく、特に好ましくは非晶性二酸化ゲルマニウムである。これらのゲルマニウム化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して10〜100ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは30〜70ppmであり、特に好ましくは30〜50ppmである。
また、前記チタン化合物としては、例えば、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等のテトラアルキルチタネート及びそれらの部分加水分解物、酢酸チタン、蓚酸チタニル、蓚酸チタニルアンモニウム、蓚酸チタニルナトリウム、蓚酸チタニルカリウム、蓚酸チタニルカルシウム、蓚酸チタニルストロンチウム等の蓚酸チタニル化合物、トリメリット酸チタン、硫酸チタン、塩化チタン、チタンハロゲン化物の加水分解物、シュウ化チタン、フッ化チタン、六フッ化チタン酸カリウム、六フッ化チタン酸アンモニウム、六フッ化チタン酸コバルト、六フッ化チタン酸マンガン、チタンアセチルアセトナート、ヒドロキシ多価カルボン酸又は含窒素多価カルボン酸とのチタン錯体物、チタン及び珪素或いはジルコニウムからなる複合酸化物、チタンアルコキサイドとリン化合物の反応物等が挙げられる。これらの中でも、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラブトキシド、シュウ酸チタニルカリウムが好ましく、特に好ましくはチタニウムテトラブトキシドである。これらのチタン化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して1〜50ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは2〜20ppmであり、特に好ましくは3〜10ppmである。
また、前記アルミニウム化合物としては、蟻酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム等のカルボン酸塩、酸化物、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、炭酸アルミニウム等の無機酸塩、アルミニウムメトキサイド、アルミニウムエトキサイド等のアルミニウムアルコキサイド、アルミニウムアセチルアセトネ−ト、アルミニウムアセチルアセテ−ト等とのアルミニウムキレ−ト化合物、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物およびこれらの部分加水分解物等が挙げられる。これらの中でも、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム、およびアルミニウムアセチルアセトネ−トが特に好ましい。これらのアルミニウム化合物は、生成ポリエステルに対して10〜100ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは15〜50ppmであり、特に好ましくは15〜40ppmである。
また、本発明の共重合ポリエステルの製造においては、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を併用してもよい。アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物としては、これら元素の酢酸塩等のカルボン酸塩、アルコキサイド等が挙げられ、粉体、水溶液、エチレングリコ−ル溶液等として反応系に添加される。
直接エステル化法の場合、前記重縮合触媒は、エステル化反応開始前、あるいは加圧エステル化反応終了後から初期重縮合反応開始前までの任意の時点で添加することができる。但し、アンチモン化合物またはチタン化合物を重縮合触媒として使用する場合には、エステル化反応前に添加することが好ましい。また、他の重縮合触媒、熱安定剤、添加物はエステル化反応後に添加することが好ましい。
また、エステル交換法の場合には、前記重縮合触媒は、エステル交換反応開始前から初期重縮合反応開始前までの任意の時点で添加することができる。但し、チタン化合物は、重縮合触媒としての機能だけでなくエステル交換触媒としての機能も有するので、エステル交換反応開始前に添加することが好ましい。また、他の重縮合触媒、熱安定剤、添加物はエステル交換反応終了後からに添加することが好ましい。エステル交換触媒としては、酢酸マンガン、酢酸マグネシウム、チタニウムテトラブトキサイドなどのチタン化合物などが好適である。エステル交換触媒は、エステル交換反応開始前に添加することが必要である。
また、安定剤としてリン化合物を使用することができる。リン化合物としては、例えば、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸およびそれらの誘導体等が挙げられる。好適な具体例としては、リン酸、リン酸トリメチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル、リン酸モノメチル、リン酸ジメチル、リン酸モノブチル、リン酸ジブチル、亜リン酸、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリブチル、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、エチルホスホン酸ジメチル、フェニールホスホン酸ジメチル、フェニールホスホン酸ジエチル、フェニールホスホン酸ジフェニールが挙げられる。これらの中でも、リン酸トリメチル、リン酸が特に好適である。これらのリン化合物は、生成する共重合ポリエステルに対して1〜100ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは3〜70ppmであり、特に好ましくは5〜50ppmである。
共重合ポリエステルの色調改善のためにコバルト化合物を配合することができる。このコバルト化合物の添加により、特にカラーb値を小さくすることができる。コバルト化合物はコバルト原子として共重合ポリエステルに対して0.5〜30ppm含有させることが好ましく、さらに好ましくは1〜20ppm、特に好ましくは1〜15ppmの範囲である。コバルト原子の含有量が上記範囲を越えると、コバルト金属の還元により共重合ポリエステルが黒ずんだり、青味が強くなったりし、カラーL値が50未満となったり、カラーb値が−5未満となったりし、商品価値が低下する。コバルト化合物としては、酢酸コバルト、塩化コバルト、安息香酸コバルト、クロム酸コバルト等が挙げられる。これらの中では、酢酸コバルトが好ましい。
上記の連続式重縮合法または回分式重縮合法で得られた共重合ポリエステルは、通常、反応缶の底部に設けた抜き出し口からストランド状に抜き出し、水冷後、チップ状またはシート状にカットされる。
本発明のCD含有量が少ない共重合ポリエステルは、例えば、エステル化反応工程やエステル交換反応工程で用いるエチレングリゴールの10〜20モル%の量をエステル化反応終了後、あるいはエステル交換反応終了後に低重合度反応生成物に追加添加して10分以上攪拌後に重縮合する方法、さらに、このような方法により得られた共重合ポリエステルを赤外線照射装置で加熱処理する方法などにより得ることができる。エチレングリコールを追加添加・攪拌することで、重縮合反応中に、既に生成していたCDを開環させて、CD量を減少しているものと考えられる。
赤外線放射装置による処理は、これを設置した横型の結晶化装置を用いて行うことができ、この結晶化装置に共重合ポリエステルチップを供給して、攪拌下あるいは回転下にチップを移送しつつチップ温度が150〜250℃の範囲で加熱処理を行うことで可能である。この際、加熱した不活性ガスを向流方向に流すことも可能である。この装置は、一方からポリエステルチップが供給され、他方から排出されるような連続式装置であることが好ましい。赤外線放射装置を用いる処理では、共重合ポリエステルチップが赤外線を吸収して分子運動を起すために摩擦熱が発生してチップ内外層がほぼ均一に加熱されるので、チップ内外層に含まれるCDが、加熱処理により減少していると考えられる。従って、このようなメカニズムが達成できるのであれば、他の方法、例えば遠赤外線や近赤外線等々の組み合わせも使用可能である。ただし、CD量は、全グリコール成分に対するネオペンチルグリコールの含有量に依存する傾向にあり、ネオペンチルグリコールの含有量が、80モル%超であると、上記方法を用いても、CD量を15000ppm以下にすることは困難である。用いる反応装置にもよるが、ネオペンチルグリコールの含有量が40モル%以下程度であれば、上記エチレングリゴールを追加添加・攪拌する方法のみでも、CD量を15000ppm以下にすることは可能である。
また、上述のCT含有量を低くするためには、上記赤外線照射装置で加熱処理する方法、またはこれと同等の方法が必要である。赤外線照射の効果は、上記CD減少のメカニズムと同様と考えられる。上記のようにして得られた共重合ポリエステルは、末端カルボキシル基濃度が、ポリマー1トン当たり40当量以下である。末端カルボキシル基濃度は、30当量/トン以下が好ましく、20当量/トン以下がさらに好ましい。末端カルボキシル基濃度が上記範囲であることにより、共重合ポリエステルの成形後の着色を抑制することに寄与することができる。
本発明の共重合ポリエステルの数平均分子量は、好ましくは15000〜40000、より好ましくは18000〜35000、さらに好ましくは20000〜35000である。数平均分子量が上記範囲未満であると、樹脂凝集力不足のために成形品の強伸度が不足し、脆くなって使用できないことがある。一方、上記範囲を越えると、溶融粘度が上がり過ぎるために、種々の成形加工に最適な温度も上がってしまい、前記の環状2量体や環状3量体の含有量が増加し、結果的に成形体の透明性が悪化してしまい問題である。
本発明の共重合ポリエステルに共重合されたジエチレングリコール成分は、反応副生物として生成したジエチレングリコールがポリマー主鎖に組み込まれたものであり、共重合されたジエチレングリコ−ル量は全グリコ−ル成分の1.0〜5.0モル%、好ましくは1.5〜4.0モル%である。ジエチレングリコール量が上記範囲未満の場合は、共重合ポリエステルの結晶化速度が早くなり透明性に影響を及ぼし、また、上記範囲を超える場合は、熱安定性や熱酸化安定性が悪くなり、成形時に溶融体出口などの汚れが酷くなり問題となる。
また、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ベンジルジメチルアミン等の第3級アミン、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ−n−ブチルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウム等の水酸化第4級アンモニウム及び炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム等の塩基性化合物を少量添加して実施すると、ポリエチレンテレフタレートの主鎖中のジオキシエチレンテレフタレート成分単位の割合を比較的低水準(全ジオール成分に対して3モル%以下)に保持できるので好ましい。
本発明の共重合ポリエステルのガラス転移温度は、55℃以上120℃未満、好ましくは、60℃以上115℃未満であり、最も好ましくは、65℃以上110℃未満である。なお、ここでガラス転移温度とは、示差走査型熱量計(DSC)を用いて、20℃/minで昇温して測定した値を指す。ガラス転移温度が上記範囲未満の場合、異形押出し成形品が夏季に屋外で使用される場合や、夏季に密閉状態で行う製品輸送時や倉庫保管時においては、異形押出し成形品が熱変形を起こし問題が多発する。
本発明の共重合ポリエステルのカラーb値の上限は5.0が好ましく、4.0がより好ましく、3.0がさらに好ましく、特に好ましくは2.5である。カラーb値が上限値を超えると、共重合ポリエステルの黄色味が強くなり色調の点で好ましくない。一方、カラーb値が−5.0よりも負の方に数値が大きくなると、共重合ポリエステルの青味が目立つようになり、用途によっては使用できない場合がある。
本発明の共重合ポリエステルを段付成形板に成形した際、金型温度10℃において成形した場合の段付成形板の厚さ5mm部位におけるヘイズ値は、15%以下であることが好ましく、さらに好ましくは13%以下、特に好ましくは10%以下である。ヘイズ値が上記値を越えると、成形品の透明性が悪化し、透明性の要求が厳しい用途では使用できない場合がある。
本発明の共重合ポリエステルには、用途に応じて他の成分も適宜添加することができる。例えば、耐衝撃性向上剤、充填剤、紫外線吸収剤、表面処理剤、滑剤、光安定剤、顔料、帯電防止剤、抗菌剤、架橋剤、イオウ系酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、発泡剤等を添加することができる。本発明の共重合ポリエステルは、従来からPETやポリ塩化ビニルなどで一般的に用いられている押出ブロー成形、絞り成形、射出成形、異形押出成形、カレンダー加工成形などにより、各種の成形体に好適に成形される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、共重合ポリエステルの特性は以下の方法に従って測定した。
1)数平均分子量
溶剤としてテトラヒドロフランおよび検定標準としてポリスチレンを用いるウオーターズ(Waters)ゲル透過クロマトグラフィーによって測定した。クロロホルムを溶離液としてポリスチレン換算の測定値を得た。
2)共重合ポリエステルのジエチレングリコ−ル含有量(以下[DEG含有量]という)
メタノ−ルにより分解し、ガスクロマトグラフィ−によりDEG量を定量し、全グリコ−ル成分に対する割合(モル%)で表した。
3)共重合ポリエステルのテレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる遊離の環状2量体の含有量(以下「CD含有量」という)
試料約100mgを精秤し、HFIP/クロロホルム=2/3(v/v)、3mlで溶解した。クロロホルム20mlを加え、メタノ−ル10mlで再沈した。濾過後、濃縮乾固し、DMF10mlで再溶解した。遠心濾過した溶液をHPLCに供した。
装置 :L−7000(日立製作所製)
カラム:μ−Bondasphere C18 5μ 100Å 3.9mm×15cm(waters製)
検量線:別途単離したテレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる環状2量体を用いた。
4)共重合ポリエステルのテレフタル酸とエチレングリコールの環状3量体の含有量(CT含有量)
試料300mgをヘキサフルオロイソプロパノール/クロロホルム混合液(容量比=2/3)3mlに溶解し、さらにクロロホルム30ccを加えて希釈する。これにメタノール15ccを加えてポリマーを沈殿させた後、濾過する。濾液を蒸発乾固し、ジメチルフォルムアミド10ccで定容とし、高速液体クロマトグラフ法により環状3量体を定量した。
5)共重合ポリエステルの組成比
共重合ポリエステル試料約5mgを重クロロホルムとトリフルオロ酢酸の混合溶液(体積比9/1)0.7mlに溶解し、H−NMR(varian製、UNITY50)を使用して求めた。
6)色調
共重合ポリエステルチップのカラーをカラーメーター(日本電色社製、Model 1001DP)を使用し測定し、カラーb値を求めた。
7)ヘイズ値
射出成形機(名機製作所製、M−150C−DM)を使用して、280℃で共重合ポリエステルを溶融させ、金型温度10℃で厚さ2〜11mmの段付成形板を成形し、厚さ5mmの部位をヘイズメーター(日本電色社製、Model NDH2000)にてヘイズ値(%)を測定した。
8)成形試験
乾燥した共重合ポリエステル試料をシート用ダイス付き押出機に投入して2日間、約0.5mm厚みのシートを連続成形した。次の基準によりダイス出口の汚れ付着状況及びシート表面の状態を肉眼で評価した。
(評価基準)
◎:ダイス出口汚れ物付着がほとんどなく、シート表面状態良好
○:ダイス出口汚れ物付着が僅かにあるが、シート表面状態良好
△:ダイス出口汚れ物付着が少しあり、シート表面に付着異物少しあり
×:ダイス出口汚れ物付着が非常に酷く、シート表面に付着物多数あり
9)共重合ポリエステルのDSC測定
ヤマトDP63乾燥機にて、120℃で120分放置した試料を、示差走査型熱量計(DSC)を用いて、−100℃〜300℃まで20℃/minで昇温し、次に−100℃まで50℃/minで降温し、続いて−100℃〜300℃まで20℃/minで昇温する二度の昇温過程において融解ピークを示すかどうかを確認し、二度の昇温過程のどちらにおいても融解ピークを示さないものを「○」、示すものを「×」とする。
(実施例1)
予め反応物が残存している第1エステル化反応缶に、ジカルボン酸成分として高純度テレフタル酸(TPA)を100質量部、グリコール成分としてエチレングリコール(EG)を53質量部及びネオペンチルグリコール(NPG)を31質量部、ジカルボン酸成分に対する全グリコール成分のモル比(G/A)を2.2に調製したスラリーを連続的に供給した。さらに、生成共重合ポリエステルに対して三酸化アンチモンが200ppmとなるように、三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液を、第1エステル化反応缶に連続的に供給した。次いで、攪拌下、缶内圧力0.05MPa、250℃の条件下で、平均滞留時間が3時間となるようにエステル化反応を行った。この反応物を第2エステル化反応缶に移送し、缶内圧力0.05MPaで攪拌下、260℃の条件下で、平均滞留時間が1時間となるようにエステル化反応を行った。次いで、このエステル化反応物を第3エステル化反応缶に移送し、攪拌下、缶内圧力0.05MPa、260℃の条件下でエステル化反応を行った。
生成したオリゴマーに、EGをエステル化反応前に添加した量の20%に相当する量を添加して約15分間以上反応させ、次いで、生成共重合ポリエステルに対して、リン含有量が50ppm、コバルト含有量が5ppmとなるように別々の供給口から、リン酸トリメチルのEG溶液及び酢酸コバルト4水和物のEG溶液を、第3エステル化反応缶に連続的に供給した。
このエステル化反応生成物を第1重縮合反応缶に連続的に供給し、攪拌下、265℃、35hPaで1時間、次いで第2重縮合反応缶で攪拌下、270℃、5hPaで1時間、さらに最終重縮合反応缶で攪拌下、280℃、0.5〜1.5hPaで1時間かけて重縮合反応を行った。重縮合反応後、ポリマーフィルターを通過させ、溶融状態の共重合ポリエステルをダイのノズルからストランド状に抜き出し、クーリングバスで水冷後、チップ状にカッティングした。数平均分子量は31,000であった。この共重合ポリエステルを、赤外線放射装置に投入して加熱処理した。
評価結果を表1に示す。本実施例で得られた共重合ポリエステルを8)の方法によりシート成形で評価したが、成形性は良好であった。
(実施例2)
攪拌機及び留出コンデンサーを有する、容積10Lのエステル化反応槽に、テレフタル酸(TPA)2414質量部、エチレングリコール(EG)1497質量部、ネオペンチルグリコール(NPG)515質量部を投入し、触媒として三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液を生成共重合ポリエステルに対してアンチモン金属が180ppm含有するように添加した。
その後、反応系内を最終的に240℃となるまで徐々に昇温し、圧力0.25MPaでエステル化反応を180分間行った。反応系内からの留出水が出なくなるのを確認した後、反応系内を常圧に戻し、生成したオリゴマーに、EGをエステル交換前に添加した量の10%に相当する量を添加して約15分間以上反応させ、次いで、酢酸コバルト2水和物のエチレングリコール溶液を生成共重合ポリエステルに対してコバルト金属が5ppm含有するように、リン酸トリメチルのエチレングリコール溶液を生成共重合ポリエステルに対して残存リン原子が50ppm含有するように添加した。
得られたオリゴマーを重縮合反応槽に移送し、徐々に昇温しながら減圧し最終的に温度が280℃で、圧力が0.2hPaになるようにした。固有粘度に対応する攪拌翼のトルク値が所望の数値となるまで反応させ、重縮合反応を終了した。得られた溶融共重合ポリエステル樹脂を重縮合槽下部の抜き出し口からストランド状に抜き出し、水槽で冷却した後チップ状に切断した。数平均分子量は30,000であった。実施例1と同様に加熱処理を行った。
結果を表1に示す。本実施例で得られた共重合ポリエステルを8)の方法によりシート成形で評価したが、成形性は良好であった。
(実施例3〜5)
EGおよびNPGの量を変更する以外は、実施例1と同様にして反応させて共重合ポリエステルを得た。また、実施例1と同様に加熱処理を行った。評価結果を表1に示す。本実施例で得られた共重合ポリエステルを8)の方法によりシート成形で評価したが、成形性は良好であった。
(実施例6)
EGおよびNPGの含有量を実施例3に合わせ、重合後の赤外線放射装置による加熱処理を実施しなかった以外は、実施例1と同様にして反応させて共重合ポリエステルを得た。評価結果を表1に示す。本実施例で得られた共重合ポリエステルを8)の方法によりシート成形で評価したが、成形性は実施例3に比べて僅かに劣っていた。
(比較例1)
EGおよびNPGの量を変更する以外は、実施例1と同様にして反応させて共重合ポリエステルを得た。また、実施例1と同様に加熱処理を行った。評価結果を表1に示す。本比較例で得られた共重合ポリエステルは、非晶性でないため、肉厚成形体として好適に使用しうるだけの透明性を有するものではなかった。
(比較例2)
EGおよびNPGの量を変更する以外は、実施例1と同様にして反応させて共重合ポリエステルを得た。また、実施例1と同様に加熱処理を行った。評価結果を表1に示す。本比較例で得られた共重合ポリエステルを8)の方法によりシート成形で評価したが、成形性に問題があった。
(比較例3)
エステル交換反応後にEGを添加せず、重合後の赤外線放射装置による加熱処理を実施しなかった以外は、実施例1と同様にして反応させて共重合ポリエステルを得た。評価結果を表1に示す。本比較例で得られた共重合ポリエステルを8)の方法によりシート成形で評価したが、成形性に問題があった。
Figure 2011046860
本発明の共重合ポリエステルは、透明性、色調および成形性に優れ、成形ダイスの汚れや成形体への異物付着の発生が少ないので、経済性に優れ、商品価値の高い成形体を有利に与えることができ、産業界に寄与することが大である。

Claims (5)

  1. テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコール及びネオペンチルグリコールを主たるグリコール成分としてなる共重合ポリエステルであって、全グリコール成分に対するネオペンチルグリコールの含有量が25モル%より多くかつ80モル%以下であり、テレフタル酸とネオペンチルグリコールからなる遊離の環状2量体の含有量が15000ppm以下であることを特徴とする共重合ポリエステル。
  2. テレフタル酸とエチレングリコールからなる環状3量体の含有量が5000ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の共重合ポリエステル。
  3. 全グリコ−ル成分に対するジエチレングリコールの含有量が1.0〜5.0モル%であることを特徴とする請求項1または2に記載の共重合ポリエステル。
  4. カラーb値が−5.0〜5.0であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
  5. 段付成形板に成形したときの厚み5mmにおけるヘイズ値が15%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の共重合ポリエステル。
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