JP2010072463A - 光導波路の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐屈曲性が良好で、かつ光学特性の良好な光導波路を、ドライフィルムを用いて効率的に製造し得る光導波路の製造方法を提供する。
【解決手段】(A)下部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して下部クラッド層10を形成する工程、(B)該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルムを積層し、コア層53を形成する工程、(C)該コア層を露光現像し、光導波路のコアパターン50を形成する工程、(D)上部クラッド層形成用樹脂フィルムをコアパターン及び下部クラッド層に積層する工程、及び(E)上部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して上部クラッド層60を形成する工程を有する光導波路の製造方法であって、上部クラッド層形成用樹脂フィルムが、クラッド層形成用フィルム12と低弾性層形成用フィルム22を積層した複合樹脂フィルムであるとする光導波路の製造方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は光導波路の製造方法に関し、詳しくは、フレキシブルな光導波路であって、耐屈曲性が高く、光学特性に優れる光導波路の製造方法に関する。
電子素子間や配線基板間の高速・高密度信号伝送において、従来の電気配線による伝送では、信号の相互干渉や減衰が障壁となり、高速・高密度化の限界が見え始めている。これを打ち破るため電子素子間や配線基板間を光で接続する技術、いわゆる光インタコネクションが検討されている。
機器内部や機器間などの短距離で光信号を伝送するためには、フレキシブルなフィルム光導波路が望まれている。特に、携帯用小型機器の内部に光導波路を配線する場合には、省スペース化のために部品表面を這わせるようにして配線する場合も多く、小さな曲率半径で屈曲可能な、ポリマーフィルム光導波路が求められている。
フレキシブル光導波路の屈曲性、あるいは形状復元する際の界面における追従性を向上させるために、低弾性率材料を用いた光導波路の開発がなされている。例えば、特許文献1及び2では、光導波路の曲げ弾性率を1000MPa以下、膜厚を150μm以下とした、耐屈曲性、耐捻性の高いフィルム光導波路が提案されている。しかし、スタンパを用いて光導波路を作製していることから、設計の自由度が低く、設計の変更が難しいという欠点がある。
一方、光信号の伝送には、特に長距離において、光ファイバーが広く用いられている。光ファイバーは、光導波路と同様、光が透過するコアが中心にあり、それを取り囲む形で、コアより屈折率が低いクラッドがある。光ファイバーの形態は、ステップインデックス型(SI)とグレーデッドインデックス型(GI)に大別される。SIは、高屈折率コアと低屈折率クラッドの2層構造であるが、GIは、コア中心部にいくに従い、屈折率が高くなるように屈折率分布をつけた構造をとっている。光は、屈折率が高くなるほど速度が遅くなるので、GI型をとることによって、中心を直進する光の速度と、斜めに反射しながら進む光の速度が近くなり、光信号波形をくずさずに高速信号を伝搬させることが可能になる。
GI構造を導波路でも作製できれば、従来のSI構造より、さらに高速な信号を伝搬させることが可能となる。
特許第3870976号 特開第3906870号
本発明は、上記問題点に鑑み、耐屈曲性が良好で、かつ光学特性の良好な光導波路を、さらには、GI構造を有する光導波路を、ドライフィルムを用いて効率的に製造する方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、樹脂フィルムを積層してフィルム光導波路を製造する方法において、該樹脂フィルムの少なくとも一部に複数のフィルムをあらかじめラミネートした複合フィルムを用いて光導波路を製造することで、上記課題を解決し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(A)下部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して下部クラッド層を形成する工程、(B)該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルムを積層し、コア層を形成する工程、(C)該コア層を露光現像し、光導波路のコアパターンを形成する工程、(D)上部クラッド層形成用樹脂フィルムをコアパターン及び下部クラッド層に積層する工程、及び(E)上部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して上部クラッド層を形成する工程を有する光導波路の製造方法であって、上部クラッド層形成用樹脂フィルムが、クラッド層形成用フィルムと低弾性層形成用フィルムを積層した複合樹脂フィルムであることを特徴とする光導波路の製造方法、
(2)前記下部クラッド層形成用樹脂フィルムが前記クラッド層形成用フィルムと前記低弾性層形成用フィルムとをラミネートにより圧着した複合樹脂フィルムであり、前記工程(B)において、コア層形成用樹脂フィルムをクラッド層形成用フィルムに接するように積層する上記(1)に記載の光導波路の製造方法、
(3)(A)下部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して下部クラッド層を形成する工程、(B)該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルムを積層し、コア層を形成する工程、(C)該コア層を露光現像し、光導波路のコアパターンを形成する工程、(D)上部クラッド層形成用樹脂フィルムをコアパターン及び下部クラッド層に積層する工程、及び(E)上部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して上部クラッド層を形成する工程を有する光導波路の製造方法であって、上部クラッド層形成用樹脂フィルムが屈折率の異なる複数のクラッド層形成用フィルムを屈折率の高い順に積層した複合フィルムからなり、(D)工程において、該複合フィルムにおける屈折率の高い側をコアパターンに接するように積層することを特徴とする光導波路の製造方法、及び
(4)下部クラッド層形成用樹脂フィルムが屈折率の異なる複数のクラッド層形成用フィルムを屈折率の高い順に積層した複合フィルムからなり、前記(B)工程において、コア層形成用樹脂フィルムを該複合フィルムの屈折率の高い側に接するように積層することを特徴とする上記(3)に記載の光導波路の製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、耐屈曲性が良好で、かつ光学特性の良好な光導波路及び光学特性に優れるGI型の光導波路を効率的に製造し得る光導波路の製造方法を提供することができる。
本発明における光導波路の製造方法は、(A)下部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して下部クラッド層を形成する工程、(B)該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルムを積層し、コア層を形成する工程、(C)該コア層を露光現像し、光導波路のコアパターンを形成する工程、(D)上部クラッド層形成用樹脂フィルムをコアパターン及び下部クラッド層に積層する工程、及び(E)上部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して上部クラッド層を形成する工程を有する。
本発明の特徴は、上部クラッド層形成用樹脂フィルム、又は上部クラッド層形成用樹脂フィルム及び下部クラッド層形成用樹脂フィルムのいずれもが、クラッド層形成用フィルムと低弾性層形成用フィルムを積層した複合樹脂フィルムである点にある。このような複合フィルムを用いることで、通常では積層することが困難な薄層の機能層を光導波路に導入することを可能としたものである。
また、上部クラッド層形成用樹脂フィルム、又は上部クラッド層形成用樹脂フィルム及び下部クラッド層形成用樹脂フィルムを、屈折率の異なる複数のクラッド層形成用フィルムを屈折率の高い順に積層した複合フィルムとすることにより、GI型光導波路を容易に製造することを可能としたものである。
ここで、複合フィルムとしては異なる樹脂フィルムを積層したものであれば特に制限はなく、光導波路に付与したい機能に応じて適宜決定し得る。より具体的には、クラッド層を構成するためのクラッド層形成用フィルムと他の機能を有する樹脂フィルムを積層したもの、例えば、クラッド層形成用フィルムと低弾性層形成用フィルムを積層した複合フィルムが好適に挙げられる。このような複合フィルムを上部クラッド層形成用樹脂フィルムとして用いることによって、さらには下部クラッド層形成用樹脂フィルムとして用いることによって、耐屈曲性を有し、かつ光損失の少ない光導波路を得ることができる。
また、複合フィルムとして、段階的に屈折率の異なるフィルムを順次積層したものが好適に挙げられる。このようなフィルムを上部クラッド層や下部クラッド層、あるいはその両方に用い、高屈折率側をコア層に積層することによって、高速信号が伝搬可能なGI型光導波路を得ることができる。
本発明における上部クラッド層形成用樹脂フィルム及び下部クラッド層形成用樹脂フィルムは、それぞれクラッド層形成用フィルム単独からなる場合と、上述の複合フィルムからなる場合とがある。本発明においては、少なくとも上部クラッド層形成用樹脂フィルムが複合フィルムであることを必須とする。なお、両者が複合フィルムである場合には、これらは同一であっても異なってもよいが、上部クラッドと下部クラッドの密着性及び製造効率の観点からは、少なくとも、上部クラッド形成用フィルムを構成する樹脂組成物と下部クラッド形成用フィルムを構成する樹脂組成物として、同一もしくは類似するクラッド層形成用樹脂組成物を用いることが好ましい。
このような複合フィルムとして、クラッド層形成用フィルムと低弾性層形成用フィルムの複合フィルムを例に以下説明する。図1に示すように、支持体フィルム11上に形成したクラッド層形成用フィルム12と支持体フィルム21上に形成した低弾性層形成用フィルム22をラミネートすることにより容易に得ることができる(複合フィルム30)。ラミネートの方法としては、平板型ラミネートにより加熱圧着する方法、ロールラミネータを用いて圧着する方法などがある。
平板型ラミネートにより加熱圧着する場合には、密着性及び追従性の見地から減圧下で積層することが好ましい。減圧の尺度である真空度は、10000Pa以下が好ましく、1000Pa以下がより好ましい。真空度は、密着性及び追従性の見地から低い方が望ましいが、生産性の観点(真空引きにかかる時間)もあるため、下限は10Pa程度である。ここでの加熱温度は40〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kgf/cm2)程度とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
また、ロールラミネータを用いて圧着する際には、ロールは加熱しても良く、室温〜100℃の範囲が好ましい。100℃以下であると、ロールラミネート時に樹脂層が過度に流動することがなく、必要とする膜厚が得られる。圧力は0.2〜0.9MPaが好ましい。ラミネート速度は0.1〜3m/minが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
なお、気泡残りを防止するとの観点からは、ロールラミネータを用いた方法がより好ましい。
クラッド層形成用フィルム12及び低弾性層形成用フィルム22の作製方法としては特に制限はなく、例えば、それぞれのフィルムを形成するための樹脂組成物を溶媒等に溶解して得たワニスを支持体フィルム11及び21に塗布し、溶媒を除去することで容易に得ることができる。
また、上記複合フィルムとして、図2に示すような、屈折率の異なる複数のクラッド層形成用フィルムを屈折率の高い順に積層した複合フィルム40を好適に挙げることができる。図2に示す例では、支持体フィルム41−1の上に屈折率の低い順にクラッド層形成用フィルムが積層されたもので、支持体フィルムに接するクラッド層形成用フィルム42−1が最も屈折率が低く、支持体フィルム41−1から最も離れたクラッド層形成用フィルム42−3が最も屈折率が高くなるように積層されている。なお、支持体フィルム41−3は、クラッド層形成用フィルム(高屈折率)42−3を作製するための支持体フィルムである。このような複合フィルムを、上部クラッド層及び下部クラッド層に用いることによって、GI型の光導波路を得ることができ、高速信号の伝送を可能とすることができる。
このような複合フィルムについても、上記と同様に、支持体フィルム上に、各屈折率を有するクラッド層形成用フィルムを作製しておき、これを屈折率の高い順、あるいは低い順にラミネートすることで容易に得ることができる。なお、支持体フィルムは剥離を容易とするために離型処理されていることが好ましい。
上記複数のクラッド層形成用フィルムからなる複合フィルムにおけるクラッド層形成用フィルムの数については、2層以上であれば特に制限はないが、通常2〜50層の範囲である。
これらの複合フィルムは、上部クラッド層形成用樹脂フィルムとして、また下部クラッド層形成用樹脂フィルムとして使用することができ、いずれか一方に使用することもできるが、GI用光導波路として使用する場合には、両者に用いられる。なお、上部クラッド層形成用樹脂フィルムと下部クラッド層形成用樹脂フィルムは、同一であってもよいし、異なるものを組み合わせてもよいが、製造工程の効率化の点からは、同一の樹脂フィルムを用いることが好ましい。
各クラッド層形成用樹脂フィルムの厚さとしては、下部クラッド層形成用樹脂フィルムとして用いる場合には、光の閉じ込めを十分に行い、また均一な膜厚を確保するという理由から、平均厚さとして3〜500μmの範囲であることが好ましい。一方、上部クラッド層形成用樹脂フィルムとして用いる場合にも、下部クラッド層形成用樹脂フィルムと同様の理由から、平均厚さとして3〜500μmの範囲であることが好ましい。
クラッド層形成用フィルムを形成するための樹脂組成物しては、後述するコア層より低屈折率であり、光により硬化する樹脂組成物であれば特に制限はなく、感光性樹脂組成物を使用することができる。
より好適には、クラッド層形成用樹脂が(a)ベースポリマー、(b)光重合性化合物及び(c)光重合開始剤を含有する樹脂組成物により構成されることが好ましい。
なお、上記屈折率の異なるクラッド層形成用樹脂組成物は、(a)〜(c)成分の種類、含有量等を適宜調整することで、製造することができる。
ここで用いる(a)ベースポリマーは、クラッド層を形成し、該クラッド層の強度を確保するためのものであり、該目的を達成し得るものであれば特に制限はなく、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン等又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらのベースポリマーは1種単独でも、また2種以上を混合して用いてもよい。上記で例示したベースポリマーのうち、耐熱性が高いとの観点から、主鎖に芳香族骨格を有することが好ましく、特にフェノキシ樹脂が好ましい。
さらに、後に詳述する(b)光重合性化合物との相溶性が、クラッド層形成用フィルムの透明性を確保するために重要であるが、この点からは上記フェノキシ樹脂及び(メタ)アクリル樹脂が好ましい。なお、ここで(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂を意味するものである。
フェノキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA又はビスフェノールA型エポキシ化合物若しくはそれらの誘導体及びビスフェノールF又はビスフェノールF型エポキシ化合物若しくはそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものは、耐熱性、密着性及び溶解性に優れるため好ましい。ビスフェノールA又はビスフェノールA型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。
また、ビスフェノールF又はビスフェノールF型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂の具体例としては、東都化成(株)製「フェノトートYP−70」(商品名)が挙げられる。
室温で固形のエポキシ樹脂としては、例えば、東都化学(株)製「エポトートYD−7020、エポトートYD−7019、エポトートYD−7017」(いずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート1010、エピコート1009、エピコート1008」(いずれも商品名)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。
次に、(b)光重合性化合物としては、紫外線等の光の照射によって重合するものであれば特に限定されず、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物や分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物などが挙げられる。
また、(c)成分の光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えばエポキシ化合物の開始剤として、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリルセレノニウム塩、ジアルキルフェナジルスルホニウム塩、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム塩、スルホン酸エステル等が挙げられる。
また、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物の開始剤としては、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物等が挙げられる。
また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。なお、コア層及びクラッド層の透明性を向上させる観点からは、上記化合物のうち、芳香族ケトン及びフォスフィンオキサイド類が好ましい。
これらの(c)光重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
また、この他に必要に応じて、本発明で用いられるクラッド層形成用樹脂組成物中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤等のいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
下部クラッド層形成用樹脂フィルムが、クラッド層形成用フィルム単独からなる場合には、その厚さは必要とするクラッド層の厚さに応じて適宜決定することができるが、乾燥後の平均厚さとして、通常3〜500μmの範囲が好ましい。3μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、厚さを均一に制御することが容易である。以上の観点から、該クラッド層形成用樹脂フィルムの厚さは、さらに3〜100μmの範囲であることが好ましい。
また、下部クラッド層形成用樹脂フィルムが複合フィルムからなる場合、例えばクラッド層形成用フィルムと低弾性層形成用フィルムをラミネートしたものからなる場合には、クラッド層形成用フィルム(下部クラッド層形成用)平均厚さは、乾燥後の平均厚さで、3〜20μmの範囲が好ましい。3μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、20μm以下であると、低弾性層の効果を十分に発揮させることができ、十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、下部クラッド層形成用樹脂フィルムにおけるクラッド層形成用フィルムの厚さは、3〜10μmの範囲であることがより好ましい。
一方、上部クラッド層形成用樹脂フィルムの厚さについては、該樹脂フィルムが例えばクラッド層形成用フィルムと低弾性層形成用フィルムをラミネートしたものからなる場合には、クラッド層形成用フィルムの平均厚さは、乾燥後の平均厚さで、3〜20μmの範囲が好ましい。3μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、20μm以下であると、低弾性層の効果を十分に発揮させることができ、十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、上部クラッド層形成用樹脂フィルムにおけるクラッド層形成用フィルムの平均厚さは、3〜10μmの範囲であることがより好ましい。なお、ここでいうクラッド層形成用フィルムの平均厚さは、上部クラッド層の平均厚さを意味する。
通常、上部クラッド層は、コアパターンを埋め込むように厚くされるが、本発明では、図3(E)に示すようにコアパターンの周囲を取り囲むように上部クラッド層を配することができるために、コアパターンを埋め込むほどの厚みは必要ない。
また、クラッド層形成用樹脂組成物を重合、硬化してなる硬化フィルムの温度25℃における波長830nmでの屈折率が、1.400〜1.700であることが好ましい。1.400〜1.700であれば、通常の光学樹脂との屈折率が大きく異ならないため、光学材料としての汎用性が損なわれることがない。以上の観点から、該硬化フィルムの屈折率は1.425〜1.675であることがさらに好ましく、1.450〜1.650であることが特に好ましい。
低弾性層形成用樹脂組成物としては、ゴム成分を含有することが好ましく、具体的には、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムが好適に挙げられる。
アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とし、主として、ブチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体や、エチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。
共重合体モノマーとしては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、アクリロニトリル等を挙げることができる。
アクリロニトリル−ブタジエンゴムとしては、特に制限なく、公知のものを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。アクリロニトリル−ブタジエンゴムは、アクリロニトリルとブタジエンとの乳化共重合によって得られ、アクリロニトリルの含有量が5〜60質量%の範囲のものが好ましく、15〜40質量%の範囲のものがより好ましい。アクリロニトリルの含有量がこの範囲にあると(メタ)アクリレート及びエポキシ樹脂等との相溶性や他樹脂との密着性の点で有利である。
アクリルゴム及びアクリロニトリル−ブタジエンゴムは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、アクリルゴムとアクリロニトリル−ブタジエンゴムを併せて使用することもできる。
これらのゴム成分の重量平均分子量は、10万以上であることが好ましく、10万〜300万であることがより好ましく、30万〜300万であることがさらに好ましく、50万〜200万であることが特に好ましい。重量平均分子量が10万以上であれば、シート状、フィルム状での強度や可撓性が充分に得られ、タック性が増大することがない。一方、300万以下であれば、他の樹脂成分との相溶性が良好である。なお、本発明において、重量平均分子量とは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。
また、上記ゴム成分は、反応性官能基を有することが好ましい。反応性官能基としては、例えば、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、エピスルフィド基、アルデヒド基、エポキシ基、アミド基、ビニル基、アミノ基、イソシアネ−ト基又はアリル基などの官能基が好ましく挙げられる。中でも架橋性の点でカルボキシル基が好ましい。これらの官能基のアクリロニトリル−ブタジエンゴム分子中の結合位置に特に制限はなく、例えば、主鎖の末端に結合していてもよく、側鎖として結合してもよい。あるいは上記ゴム成分と反応性官能基含有モノマーとの共重合体であってもよい。
低弾性層形成用フィルムを構成する樹脂組成物を硬化してなる厚さ110μmの硬化フィルムの25℃での引張り弾性率が1〜2000MPaであることが好ましい。引張り弾性率が1MPa以上であれば、屈曲試験や捻り試験を行ったときに、硬化フィルムが伸びきることなく、もとの形状に戻る。一方、引張り弾性率が2000MPa以下であると、フィルムを厚み方向に曲げた場合、小さな曲率半径で曲げることができる。以上の観点から、該引張り弾性率は10〜1000MPaがより好ましく、20〜700MPaがさらに好ましい。
なお、ここで、引張り弾性率とは以下の方法により測定したものをいう。
(引張り弾性率)
得られた硬化フィルム(幅10mm、長さ70mm)の引張り試験(つかみ具間距離50mm)を、引張り試験機((株)オリエンテック製 RTM−100)を用いて、温度25℃、引張り速度50mm/minで、JIS K 7127に準拠して行う。引張り弾性率は、引張り応力−ひずみ曲線の初めの直線部分を用いて、以下に示す式により算出する。
引張り弾性率(MPa)=直線上の2点間の応力の差(N)÷硬化フィルムの元の平均断面積(mm2)÷同じ2点間のひずみの差
また、低弾性層形成用樹脂組成物を硬化してなる厚さ110μmの硬化フィルムの引張り試験における引張り降伏伸び率は5〜600%が好ましい。引張り降伏伸び率が5%以上であると、脆くなり屈曲時に破断することがなく、好適である。一方、600%以下であれば、屈曲試験により硬化フィルムが容易に伸びて、もとの形状に戻らないということがなく、好適である。以上の観点から、引張り降伏伸び率は6〜400%がより好ましく、7〜200%がさらに好ましい。
この低弾性層により、機械的な引張り力が加わっても、その力が吸収されるため、コアの変形を小さくすることができ、光導波路の伝送特性の劣化を抑制することができる。なお、引張り降伏伸び率とは、フィルム引張り試験においてフィルムが降伏した時点での伸び率のことを意味するものであり、具体的には以下の方法により算出する。
(引張り降伏伸び率)
引張り降伏伸び率は、以下に示す式により算出した。
引張り降伏伸び率(%)=(塑性変形開始時のつかみ具間距離(mm)−初期のつかみ具間距離(mm))÷初期のつかみ具間距離(mm)×100
本発明の光導波路は、上部クラッド層形成用樹脂組成物を硬化してなる、厚さ110μmの硬化フィルムの全光線透過率が90%以上であることが好ましい。全光線透過率が90%以上であると、パターニングされたコア層の周囲に配されたクラッド層の透過率が高いため、良好な光学特性を維持することができる。
なお、全光線透過率の測定は以下の方法により行う。
(全光線透過率)
得られた硬化フィルム(幅30mm、長さ30mm)の全光線透過率測定を、色度測定機(日本電色工業(株)製 300A)を用いて、温度25℃で、JIS K 7105に準拠して行う。
なお、本発明における硬化とは、熱又は活性光線あるいはその両方により、エポキシ基やエチレン性不飽和基などの重合性基が十分に反応し、フィルムが硬化した状態を指す。
低弾性層形成用フィルムの厚さについては、乾燥後の平均厚さで、5〜100μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光導波路の強靭性が得易く、100μm以下であると、光導波路に十分な柔軟性を付与することができる。
上記樹脂組成物を溶解させ、ワニスを製造するための溶媒としては、樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に制限はなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は、通常30〜80質量%程度であることが好ましい。
下部クラッド層形成用樹脂フィルム及び上部クラッド層形成用樹脂フィルムに用いられる支持体フィルムは、光導波路形成用フィルムを支持する支持体フィルムであって、その材料については特に限定されないが、柔軟性、強靭性などを有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルの他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等からなる高分子フィルムが好適に挙げられる。
次に、コア層形成用樹脂フィルムは、コア層形成用樹脂組成物を溶媒に溶解して、支持体フィルムに塗布し、溶媒を除去することで容易に製造することができる。
コア層形成用樹脂組成物としては、コア層がクラッド層より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターンを形成し得る樹脂組成物を用いることができ、感光性樹脂組成物が好適である。具体的には、上記下部クラッド層形成用樹脂組成物と同様の樹脂組成物を用いることが好ましい。すなわち、前記(a)、(b)及び(c)成分を含有し、必要に応じて前記任意成分を含有する樹脂組成物である。
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては、必要とするコア層の厚さに応じて適宜決定することができるが、乾燥後において、通常は5〜100μmとなるように調整される。コア層形成用樹脂フィルムの厚さが5μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバーとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子または光ファイバーとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、コア層形成用樹脂フィルムの厚さは、さらに10〜70μmの範囲であることが好ましい。
なお、コア層形成用樹脂フィルムに用いられる支持体フィルムについては、上部及び下部クラッド層形成用樹脂フィルムに用いられる支持体フィルムと同様のものを用いることができる。
次に、本発明の光導波路の製造方法について、図3を参照しつつ詳細に説明する。本発明における第1の工程は(A)下部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して下部クラッド層を形成する工程である。
下部クラッド層形成用樹脂フィルムがクラッド層形成用フィルム単独からなり、基材1としてフィルムを使用する場合は、あらかじめ作製しておいたクラッド層形成用樹脂フィルムをそのまま用いることができる。すなわち、クラッド層形成用樹脂と基材としての支持体フィルムから構成された下部クラッド層形成用樹脂フィルムの下部クラッド層形成用樹脂を硬化し、下部クラッド層10を形成するものである。このとき、上記支持体フィルム11が、図3(A)に示す下部クラッド層10の基材1となる。
この下部クラッド層10は、後述するコア層との密着性の観点から、コア層積層側の表面において段差がなく平坦であることが好ましい。また、クラッド層形成用樹脂フィルムを用いることにより、クラッド層10の表面平坦性を確保することができる。
下部クラッド層形成用樹脂フィルムの支持体フィルム11の反対側に保護フィルムを設けている場合には該保護フィルムを剥離後、下部クラッド層形成用樹脂フィルムを光又は加熱により硬化し、下部クラッド層10を形成する。このとき、下部クラッド層形成用樹脂は接着処理を施した支持体フィルム11上に製膜されていることが好ましい。これにより、下部クラッド層10と基材1(支持体フィルム11)の接着力を向上させ、下部クラッド層10と基材1の剥離不良を抑制できる。
ここで接着処理とは、易接着樹脂コート、コロナ処理、サンドブラスト等によるマット加工などにより、支持体フィルムとこの上に形成されるクラッド層樹脂との接着力を向上させる処理である。
一方、保護フィルムは、クラッド層形成用樹脂フィルムからの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
本発明では、下部クラッド層として、図2に例示されるような複合フィルムを用いることができる。図2に示される複合フィルムは、該複合フィルムの製造過程で用いられる支持体フィルム41−3がそのまま保護フィルムとして残される場合があるが、この支持体フィルム41−3を剥離後、複数ある下部クラッド層形成用樹脂フィルム42−1〜42−3を光又は加熱により硬化し、下部クラッド層を形成するものである。
基材1として支持体フィルム11とは別の基材1を用いることができる。この場合には、クラッド層形成用フィルム12に保護層がある場合は保護層を剥離し、次いで、クラッド層形成用樹脂フィルム12を基材にロールラミネータを用いたラミネート法などにより転写し、支持体フィルム11を剥離する。次いで、クラッド層形成用樹脂を光又は加熱により硬化し下部クラッド層10を形成する。なお、この場合には、クラッド層形成用フィルム12としては、支持体フィルムを有さないクラッド層形成用樹脂単独で構成されているものを用いてもよい。
本発明では、下部クラッド層として、図1に例示されるような複合フィルム30を用いることができるが、この場合には支持体フィルム11とは別の基材1を用いる転写法により、製造することができる。すなわち、図1においては、支持体フィルム21を剥離して低弾性層形成用フィルム22が基材1に接するようにロールラミネータを用いたラミネート法などにより転写する。次いで、支持体フィルム11を剥離し、クラッド層形成用樹脂及び低弾性層形成用樹脂を光又は加熱により硬化し下部クラッド層12及び低弾性層22を形成するものである(図3(A’)参照)。
基材1の種類としては、特に制限されるものではないが、例えば、FR−4基板、ポリイミド、半導体基板、シリコン基板やガラス基板等を用いることができる。
また、基材1としてフィルムを用いることで、光導波路に柔軟性および強靭性を付与させることができる。フィルムの材料としては、特に限定されないが、柔軟性、強靭性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが好適に挙げられる。
フィルムの厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
また、光導波路を作成後、基材1を剥離してもよい。
上述の基材1上には電気配線を設けてもよく、この場合、予め電気配線を設けたものを基材1として用いることができる。あるいは、光導波路製造後に、基材1上に電気配線を形成することが可能である。これにより、基板1上の金属配線の信号伝送線と光導波路の信号伝送線との両方を備えられ、両者を使い分けることが可能になり、高速でかつ早い長い距離の信号伝送を容易に行うことができる。
本発明の光導波路の製造方法における第2の工程(B)は、下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルム積層し、光導波路のコア層を積層する工程である。コア層を積層する工程においても、下部クラッド層を形成する場合と同様に、コア層形成用フィルムを用いて作製する。すなわち、コア層形成用樹脂52と支持体フィルム51から構成されたクラッド層形成用樹脂フィルムを用いて、該コア層形成用樹脂を光又は加熱により硬化し、コア層を形成するものである。
コア層の積層方法については、クラッド層10上にコア層形成用樹脂フィルムを、ロールラミネータを用いて圧着しコア層を形成することが好ましい(図3(B)参照)。ここで、圧着する際、ロールは加熱しても良く、室温〜100℃の範囲が好ましい。100℃を超えると、コア層が、ロールラミネート時に流動し、必要とする膜厚が得られないためである。圧力は0.2〜0.9MPaが好ましい。ラミネート速度は0.1〜3m/minが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
次に、本発明の光導波路の製造方法における第3の工程(C)は、コア層を露光現像し、光導波路のコアパターン50を形成する工程である(図3(C))。具体的には、フォトマスクパターンを通して活性光線が画像状に照射される。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射する公知の光源が挙げられる。また他にも写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いることができる。
次いで、コア層形成用樹脂フィルムの支持体フィルムが残っている場合には、支持体フィルムを剥離し、ウェット現像等で未露光部を除去して現像し、コアパターン50を形成する。ウェット現像の場合は、前記フィルムの組成に適した有機溶剤系現像液、アルカリ性水溶液、アルカリ性水溶液と1種以上の有機溶剤からなるアルカリ性水系現像液などを用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。また、現像温度は、コア部形成用樹脂層の現像性に合わせて調節される。
有機溶剤系現像液としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。また、必要に応じて2種類以上の現像方法を併用してもよい。
アルカリ性水溶液の塩基としては、特に制限はないが、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどのアルカリ金属リン酸塩;ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウムなどのアルカリ金属ピロリン酸塩;四ホウ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどのナトリウム塩;炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどのアンモニウム塩;水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2−モルホリンなどの有機塩基などが挙げられる。
これらの塩基は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜14であることが好ましい。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤などを混入させてもよい。
アルカリ性準水系現像液として、アルカリ性水溶液と1種類以上の前記有機溶剤からなるものであれば特に制限はない。アルカリ性準水系現像液のpHは、現像が十分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜13であることが好ましく、pH9〜12であることがさらに好ましい。
有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%であることが好ましい。また、アルカリ性準水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤などを少量混入させてもよい。
現像の方式としては、例えば、ディップ方式、パドル方式、高圧スプレー方式等のスプレー方式、ブラッシング、スクラッピング等が挙げられ、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱又は0.1〜1000mJ/cm2程度の露光を行うことにより、コアパターン50をさらに硬化して用いてもよい。
本発明の光導波路の製造方法における第4の工程(D)は、コアパターン及び下部クラッド層上に上部クラッド層形成用樹脂フィルムを積層する工程である(図3(D)及び(E)参照)。図3においては、クラッド層形成用樹脂フィルムと低弾性層形成用樹脂フィルムを積層した複合フィルム(図1の30)を用いた例を示す。すなわち、コアパターン50の上に、複合フィルム30から支持体フィルム11を剥離し、クラッド層形成用樹脂フィルム12がコアパターン50に接するように、複合フィルムを積層させるものである。ここでの積層は、平板型ラミネートにより加熱圧着することが好ましい。ここで、密着性及び追従性の見地から減圧雰囲気下で積層することが好ましい。減圧の尺度である真空度は、10000Pa以下が好ましく、1000Pa以下がより好ましい。
真空度は、密着性及び追従性の見地から低い方が望ましいが、生産性の観点(真空引きにかかる時間)もあるため、下限は10Pa程度である。ここでの加熱温度は40〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kgf/cm2)程度とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
本発明の光導波路の製造方法における第5の工程(E)は、上部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して上部クラッド層を形成する工程である(図3(E)参照)。
硬化は、活性光線によって上記と同様に行う。活性光線の光源としては、(C)工程で用いられるものと同様のものを用いることができる。
上記支持体フィルム21を剥離後、クラッド層形成用フィルム12及び低弾性層形成用フィルムを光又は加熱により硬化し、上部クラッド層60及び低弾性層70を形成する。
なお、保護フィルムとしての役割をも果たす支持体フィルム21は、低弾性層形成用フィルムからの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
本発明の製造方法により得られる光導波路は、上部クラッド層60の上に上部低弾性層70を有し、耐屈曲性が高く、フィルムを厚み方向に曲げた場合、小さな曲率半径で曲げることができる。
また、本発明の製造方法により得られる光導波路は、コア部より、クラッド層の屈折率が低いことが必要である。クラッド層が単層の場合は、該クラッド層とコア部の比屈折率差が1〜10%であることが好ましい。また、クラッド層が屈折率の異なる多層構造からなる場合は、最も屈折率の低い層とコア部との比屈折率差が1〜10%であることが好ましい。比屈折率差が1%以上であると、屈曲時にコア部を伝搬する光がクラッド層に漏れ出すことがない。10%以下であると、光導波路と光ファイバーなどの接続部において、伝搬光が広がりすぎることがなく、結合損失が大きくならない。以上の観点から、1.5〜7.5%であることがより好ましく、2〜5%であることが特に好ましい。なお、比屈折率差は、以下に示す式により求めた。
比屈折率差(%)=[(コア部の屈折率)2−(クラッド層の屈折率)2]/[2×(コア部の屈折率)2]×100
また、本発明の製造方法により、上記屈折率の異なる複数のクラッド層形成用樹脂フィルムを屈折率の高い順に積層した複合フィルム40(図2)を用い、図4に示すような光導波路を効率的に製造することができる。
第1の工程は、図2に示す屈折率の異なる複数の下部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して下部クラッド層を形成する工程である((A)工程)。保護フィルムの機能を兼ね備えた支持体フィルム41−3を剥離後、複数ある下部クラッド層形成用樹脂フィルム42−1〜42−3を光又は加熱により硬化し、下部クラッド層を形成するものである。
次に、上記した(B)工程及び(C)工程と同様の方法により、光導波路のコアパターン50を得る。すなわち、上記複数の層からなる下部クラッド層上に、コア層形成用樹脂フィルムを積層してコア層を得る工程、及び該コア層を露光現像して、光導波路のコアパターン50を形成する工程である。
次に、該コアパターン50上に、複合フィルム40から支持体フィルム41−3を剥離し、コアの屈折率よりも低いが、相対的に屈折率の高いクラッド形成用樹脂フィルム42−3がコアパターンに接するように、該複合フィルム40を積層させる。ここでの積層は、平板型ラミネートにより加熱圧着することが好ましく、条件等は上記と同様である。
硬化は、活性光線よって上記と同様に行う。活性光線の光源としては、(C)工程で用いられるものと同様のものを用いることができる。
上記支持体フィルム41−1を剥離後、クラッド層形成用樹脂フィルム42−1〜42−3を光又は加熱により硬化し、上部クラッド層を形成する。
なお、保護フィルムとしての役割をも果たす支持体フィルム41−1は、低弾性層形成用フィルムからの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
このようにして作製した光導波路(図4)は、GI型光導波路として有用であり、高速信号の通信手段として有望である。また、このようなGI型光導波路は、上部クラッド層上に上部低弾性形成用樹脂フィルムを積層し、さらに下部クラッド層の裏面に下部低弾性形成用樹脂フィルムを積層することで、柔軟性、可撓性を付与することができる。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
1.光伝搬損失
実施例で得られた光導波路(導波路長10cm)の光伝搬損失を、光源に波長850nmの光を中心波長とするVCSEL(EXFO社製FLS−300−01−VCL)、受光センサ((株)アドバンテスト製Q82214)、入射ファイバー(GI−50/125マルチモードファイバー、NA=0.20)及び出射ファイバー(SI−114/125、NA=0.22)を用いて、カットバック法(測定導波路長10、5、3、2cm)により測定した。
2.屈曲耐久試験
実施例で得られた光導波路(導波路長10cm)の屈曲耐久試験を、屈曲耐久試験機((株)大昌電子製)を用い、曲げ角度0〜180°、曲げ半径2mm、曲げ速度2回/秒の条件で屈曲耐久試験を行い、硬化フィルムの破断の有無を観察した。
製造例1
(コア層形成用樹脂フィルムおよび下部クラッド層形成用樹脂フィルムの作製)
第1表に示す配合にて、コア層およびクラッド層形成用樹脂組成物を用意し、これに溶剤としてエチルセロソルブを溶剤以外の成分100質量部に対して40質量部加え、コア層用およびクラッド層形成用樹脂ワニスを調合した。なお、第1表に示す配合において、(A)ベースポリマー及び(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量に対する質量%であり、(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対する割合(質量部)である。
Figure 2010072463
*1 フェノトートYP−70;東都化成(株)製、ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂
*2 A−BPEF;新中村化学工業(株)製、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン
*3 EA−1020;新中村化学工業(株)製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート
*4 KRM−2110;新中村化学工業(株)製、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート
*5 2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール;東京化成工業(株)製
*6 4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン;東京化成工業(株)製
*7 2−メルカプトベンゾイミダゾール;東京化成工業(株)製
*8 SP−170;旭電化工業(株)製、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩
得られたコア層および下部クラッド層形成用樹脂ワニスを、PETフィルム(東洋紡績(株)製、商品名「コスモシャインA1517」、厚さ16μm)にアプリケーター(ヨシミツ精機(株)製、「YBA−4」)を用いて塗布し(クラッド層形成用フィルム:巻内の接着処理面使用、コア層形成用フィルム:巻外の非処理面使用)、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤を乾燥させ、コア層およびクラッド層形成用フィルムを得た。このときのフィルムの厚さは、アプリケーターの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本製造例では、硬化後の膜厚が、コア層40μm、下部クラッド層20μmとなるように調節した。
製造例2
(複合フィルム1の作製)
(1)上部クラッド層形成用フィルムの作製
上部クラッド層形成用樹脂ワニスとして、製造例1の下部クラッド層形成用樹脂ワニスと同様のものを用い、PETフィルム(帝人(株)製、商品名「ピューレックスA53」、厚さ25μm)にアプリケーター(ヨシミツ精機(株)製、「YBA−4」)を用いて塗布し(巻内の処理面使用)、下部クラッド層形成時と同様の条件で乾燥し、上部クラッド層形成用フィルムを得た。このときのフィルムの厚さは、アプリケーターの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本製造例では、硬化後の膜厚が10μmとなるように調節した。
(2)低弾性層形成用フィルムの作製
低弾性層形成用樹脂組成物として、(株)日本ゼオン製「DN631」60質量部、東都化成(株)製「YD−8125」12.25質量部、大日本インキ化学工業(株)製「LF−4871」7.75質量部、共栄社化学(株)製「TMP―A」20質量部、四国化成工業(株)「2PZ−CN」0.3質量部、チバスペシャルティケミカルズ(株)製「イルガキュア2959」1.0質量部、チバスペシャルティケミカルズ(株)製「イルガキュア819」1.0質量部を用意し、これに溶剤としてシクロヘキサノンを40質量部加え、低弾性層形成用樹脂ワニスを調合した。
得られた低弾性層形成用樹脂ワニスを、PETフィルム(帝人(株)製、商品名「ピューレックスA53」、厚さ25μm)にアプリケーター(ヨシミツ精機(株)製、「YBA−4」)を用いて塗布し(巻外の非処理面使用)、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤を乾燥させ、低弾性層形成用フィルムを得た。このときのフィルムの厚さは、アプリケーターの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本製造例では、硬化後の膜厚が70μmとなるように調節した。
(3)複合フィルム1の作製
上記(1)で得られた上部クラッド層形成用フィルムと上記(2)で得られた低弾性層形成用フィルムを、真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にてラミネートした。
製造例3
(複合フィルム2の作製)
製造例2において、「YD−8125」を23.7質量部、「LF−4871」を16.3質量部とし、「TMP−A」「イルガキュア2959」「イルガキュア819」を用いなかったこと以外は、製造例2と同様にして複合フィルム2を得た。
実施例1
(光導波路の作製)
紫外線露光機((株)大日本スクリーン製、MAP−1200)にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射し、上記製造例1で得られたクラッド層形成用樹脂フィルムを光硬化して下部クラッド層3を形成した。
次に、この下部クラッド層上に、ロールラミネータ((株)日立化成工業製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、上記製造例1で得られたコア層形成用樹脂フィルムをラミネートした。
続いて幅40μmのフォトマスク(ネガ型)を介し、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射した後、エチルセロソルブとN,N−ジメチルアセトアミドの8対2質量比混合溶剤にて、コアパターンを現像した。現像液の洗浄には、メタノールおよび水を用いた。
次いで、製造例2で作製した複合フィルム1の上部クラッド層側のPETフィルムを除去した後、上部クラッド層がコアパターン側になるように重ねた。真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にてラミネートした。上記と同様の方法および条件で紫外線照射し、その後110℃で加熱処理を行って上部クラッド層5及び低弾性層6を形成した。
なお、コア層およびクラッド層の屈折率をMetricon社製プリズムカプラー(Model2010)で測定したところ、波長850nmにて、コア層が1.584、クラッド層が1.537であった。
上記評価方法にて評価したところ、光伝搬損失は0.07dB/cmであり、屈曲耐久試験の結果、10万回後も破断しなかった。
実施例2
製造例2で作製した複合フィルム1に代えて、製造例3で作製した複合フィルム2を用いたこと以外は実施例1と同様にして光導波路を作成した。
上記評価方法にて評価したところ、光伝搬損失は0.07dB/cmであり、屈曲耐久試験の結果、10万回後も破断しなかった。
比較例1
実施例1において、製造例2で作製した複合フィルム1に代えて、複合フィルム1を構成する上部クラッド層形成用フィルム及び低弾性層形成用フィルムをそれぞれ別々に積層したこと以外は実施例1と同様にして、光導波路を作成した。
すなわち、実施例1と同様の方法で、下部クラッド層3及びコア部を設け、該下部クラッド層及びコア部上に、製造例2(1)で作製した上部クラッド層形成用フィルムを、真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にてラミネートした。該上部クラッド層上に、製造例2(2)で作製した低弾性層形成用フィルムを、上記と同様の条件でラミネートした。次いで、実施例1と同様の方法および条件で紫外線照射し、その後110℃で加熱処理を行って上部クラッド層5及び低弾性層6を形成した。
この方法にて作製した光導波路は、コアパターンと上部クラッド層、上部クラッド層と低弾性層の間に空隙が発生した。また、上記評価方法にて評価したところ、光伝搬損失は3dB/cm以上であり、屈曲耐久試験の結果、1万回以下で破断した。
本発明の製造方法によれば、耐屈曲性が良好で、かつ光学特性の良好な光導波路を効率よく製造することができる。
本発明における複合フィルムの製造方法を示す図である。 本発明における複合フィルムの一例を示す図である。 本発明の製造方法を説明する図である。 本発明の製造方法により得られる光導波路の一例を示す図である。
符号の説明
1;基材
10;下部クラッド層
11、21、51;支持体フィルム
12;クラッド層形成用フィルム
22;低弾性層形成用フィルム
30;複合フィルム1
40;複合フィルム2
41−1、41−3;支持体フィルム
42−1;クラッド層形成用フィルム(低屈折率)
42−2;クラッド層形成用フィルム(中屈折率)
42−3;クラッド層形成用フィルム(高屈折率)
50;コアパターン
52;コア層形成用樹脂フィルム
53;コア層
60;上部クラッド層
70;低弾性層
R;ロールラミネータ
M;マスクパターン

Claims (11)

  1. (A)下部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して下部クラッド層を形成する工程、(B)該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルムを積層し、コア層を形成する工程、(C)該コア層を露光現像し、光導波路のコアパターンを形成する工程、(D)上部クラッド層形成用樹脂フィルムをコアパターン及び下部クラッド層に積層する工程、及び(E)上部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して上部クラッド層を形成する工程を有する光導波路の製造方法であって、上部クラッド層形成用樹脂フィルムが、クラッド層形成用フィルムと低弾性層形成用フィルムを積層した複合樹脂フィルムであることを特徴とする光導波路の製造方法。
  2. 前記上部クラッド層形成用樹脂フィルムが前記クラッド層形成用フィルムと前記低弾性層形成用フィルムとをラミネートにより圧着した複合樹脂フィルムであり、前記工程(D)において、該クラッド層形成用フィルムがコアパターン及び下部クラッド層に接するように、複合フィルムをコアパターン及び下部クラッド層に積層する請求項1に記載の光導波路の製造方法。
  3. 前記下部クラッド層形成用樹脂フィルムが、クラッド形層成用フィルムと低弾性層形成用フィルムを積層した複合樹脂フィルムである請求項1又は2に記載の光導波路の製造方法。
  4. 前記下部クラッド層形成用樹脂フィルムが前記クラッド層形成用フィルムと前記低弾性層形成用フィルムとをラミネートにより圧着した複合樹脂フィルムであり、前記工程(B)において、コア層形成用樹脂フィルムをクラッド層形成用フィルムに接するように積層する請求項3に記載の光導波路の製造方法。
  5. 上部クラッド層の平均厚さが3〜20μmである請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  6. 前記低弾性層形成用フィルムの平均厚さが5〜100μmである請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  7. 前記クラッド層形成用フィルムが、前記低弾性層形成用フィルムより屈折率の高い材料からなる請求項1〜6のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
  8. (A)下部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して下部クラッド層を形成する工程、(B)該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルムを積層し、コア層を形成する工程、(C)該コア層を露光現像し、光導波路のコアパターンを形成する工程、(D)上部クラッド層形成用樹脂フィルムをコアパターン及び下部クラッド層に積層する工程、及び(E)上部クラッド層形成用樹脂フィルムを硬化して上部クラッド層を形成する工程を有する光導波路の製造方法であって、上部クラッド層形成用樹脂フィルムが屈折率の異なる複数のクラッド層形成用フィルムを屈折率の高い順に積層した複合フィルムからなり、(D)工程において、該複合フィルムにおける屈折率の高い側をコアパターンに接するように積層することを特徴とする光導波路の製造方法。
  9. 下部クラッド層形成用樹脂フィルムが屈折率の異なる複数のクラッド層形成用フィルムを屈折率の高い順に積層した複合フィルムからなり、前記(B)工程において、コア層形成用樹脂フィルムを該複合フィルムの屈折率の高い側に接するように積層することを特徴とする請求項8に記載の光導波路の製造方法。
  10. 上部クラッド層の平均厚さが3〜100μmである請求項8又は9に記載の光導波路の製造方法。
  11. 下部クラッド層の平均厚さが3〜100μmである請求項8〜10のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
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