JP5309950B2 - 光導波路の製造方法 - Google Patents

光導波路の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5309950B2
JP5309950B2 JP2008318500A JP2008318500A JP5309950B2 JP 5309950 B2 JP5309950 B2 JP 5309950B2 JP 2008318500 A JP2008318500 A JP 2008318500A JP 2008318500 A JP2008318500 A JP 2008318500A JP 5309950 B2 JP5309950 B2 JP 5309950B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clad layer
film
optical waveguide
core
forming resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008318500A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010139970A (ja
Inventor
正利 山口
智章 柴田
竜也 牧野
敦之 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd, Showa Denko Materials Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2008318500A priority Critical patent/JP5309950B2/ja
Publication of JP2010139970A publication Critical patent/JP2010139970A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5309950B2 publication Critical patent/JP5309950B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ドライフィルムを用いた光導波路の製造方法に関し、詳しくは、コアパターンの凹凸に起因する気泡の発生がなく、光学特性に優れた光導波路の製造方法に関するものである。
情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理にも光信号を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。具体的には、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるために、電気配線板に光伝送路を複合した光電気混載基板の開発がなされている。光伝送路としては、光ファイバーに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いることが望ましく、中でも、加工性や経済性に優れたポリマー材料を用いた光導波路が有望である。
光導波路は電気配線板と共存するため、高透明性とともに高耐熱性も要求されるが、このような光導波路材として、フッ素化ポリイミド(例えば非特許文献1)やエポキシ樹脂(例えば特許文献1)が提案されている。
フッ素化ポリイミドは、300℃以上の高耐熱性と、波長850nmにおいて0.3dB/cmの高透明性を有するものの、製膜には300℃以上で数十分から数時間の加熱条件が必要であるため、電気配線板上での製膜が困難であった。また、フッ素化ポリイミドには感光性がないため、感光・現像による光導波路作製法が適用できず、生産性・大面積化に劣っていた。さらに、液状の材料を基板上に塗布し製膜する方法を用いて光導波路を作製するため、膜厚管理が煩雑であり、しかも基板上に塗布した樹脂が、硬化前は液状であるため、基板上で樹脂が流れてしまい、膜厚の均一性を保つことが困難であるなど、材料形態が液状であることに起因した課題があった。
一方、液状エポキシ樹脂に光重合開始剤を添加した光導波路形成用エポキシ樹脂は、感光・現像法によりコアパターンが形成可能であり、高透明性、高耐熱性を有するものもあるが、材料が液状であることに起因した同様な課題があった。
そこで、放射線重合可能な成分を含有するドライフィルムを基板上に積層し、所定量の光を照射することで所定場所を放射線硬化させてクラッドを形成するとともに、必要に応じて未露光部を現像することによりコア部分などを形成、さらに該コア部分を埋め込むためのクラッドを形成して、伝送特性に優れる光導波路を製造する方法は有用である。この方法を用いるとコア埋め込み後のクラッドの平坦性確保が容易である。また、大面積の光導波路を製造することにも適している。
ドライフィルムを基板上にラミネートする方法として、特許文献2の図1および図2に開示されているような、相対的に上下動が可能な一対のブロック体によって形成される真空室を有する真空式ラミネータを用いて減圧下でラミネートする、いわゆる真空ラミネート方式や、上下ヒートロールで熱圧着しながらラミネートする、いわゆるロールラミネート方式が知られている。
しかし、通常行われる真空ラミネート方式やロールラミネート方式では、凹凸のある基板に対して、凸部の付け根で空気が残存し、気泡が発生するなど埋め込み性が不十分という問題があった。
特開平6−228274号公報 特開平11−320682号公報 エレクトロニクス実装学会誌、Vol.7、No.3、pp.213−218、2004年
本発明は、上記問題点に鑑み、ドライフィルムを用いて光導波路を製造する方法において、コアパターンの凹凸による気泡の発生がなく、光学特性に優れた光導波路の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、コアパターンを形成した後、上部クラッド層を形成する工程として、平板型ラミネータを用いて加熱圧着する方法を用い、加圧材として特定のものを用いることで上記課題を解決し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づき完成したものである。
すなわち、本発明は、基材上に形成されたクラッド層形成用樹脂を硬化して下部クラッド層を形成する工程、該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルムを積層してコア層を形成する工程、該コア層を露光現像してコアパターンを形成する工程、及び該コアパターンの上に上部クラッド層形成用樹脂を積層して上部クラッド層を形成する工程を有する光導波路の製造方法であって、該上部クラッド層を形成する工程が、平板型ラミネータを用いて加熱圧着するものであり、該平板型ラミネータの基材側の加圧材としてJIS K 6213 に準拠したデュロメータA硬度計による硬度が50以下の弾性材料を用い、上部クラッド層側の加圧材として同方法による硬度が70以上の材料を用いることを特徴とする光導波路の製造方法である。
本発明によれば、コアパターンの凹凸による気泡の発生がなく、光学特性に優れた光導波路の製造方法を提供することができる。
本発明の光導波路の製造方法は、上述のような工程を有してなり、上部クラッド層を形成する工程において、図1に示すように、平板型ラミネータを用いて加熱圧着することを特徴とするものである。本発明において平板型ラミネータとは、積層材料を一対の平板の間に挟み、平板を加圧することにより圧着させるラミネータのことをいう。平板型ラミネータとして、例えば、特許文献2に記載されているような真空加圧式ラミネータを好適に用いることができる。
本発明では、基材1側の加圧材61としてデュロメータA硬度が50以下の弾性材料を用い、上部クラッド層9側の加圧材62としてデュロメータA硬度が70以上の材料を用いることを特徴とする。このような態様をとることにより、気泡を発生させることなく、光導波路を製造することができる。
基材側の加圧材61としては、上記硬度を有する弾性材料であれば特に制限されず、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴムなどを挙げることができる。
また、上部クラッド層側の加圧材62は、上記硬度を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、SUS板などの金属板、高硬度シリコーンゴムなどを挙げることができる。
また、上記平板型ラミネータを用いての加熱圧着は減圧雰囲気下で行われることが密着性および追従性向上の観点から好ましい。減圧の尺度である真空度の上限は、10000Pa以下が好ましく、さらには1000Pa以下が好ましい。真空度は、密着性および追従性の見地から低い方が望ましい。一方、真空度の下限は、生産性の観点(真空引きにかかる時間)から、10Pa程度であることが好ましい。加熱温度は、40〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kgf/cm2)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
以下、本発明の光導波路の製造方法について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。なお、以下の製造例では、クラッド層形成用樹脂フィルム(図3、200)及びコア層形成用樹脂フィルム(図4、300)を用いた場合の実施形態の一例を具体的に説明する。
(光導波路の製造方法)
まず、第1の工程として、クラッド層形成用樹脂20と支持体フィルム10から構成されたクラッド層形成用樹脂フィルム(図3、200)を用いて、該クラッド層形成用樹脂20を光又は加熱により硬化し、下部クラッド層2を形成する(図2(a))。このとき、上記支持体フィルム10が、図2(a)に示す下部クラッド層2の基材1となる。
この下部クラッド層2は、後述するコア層との密着性の観点から、コア層積層側の表面において段差がなく平坦であることが好ましい。また、クラッド層形成用樹脂フィルムを用いることにより、クラッド層2の表面平坦性を確保することができる。
図3に示すようにクラッド層形成用樹脂フィルム200の支持体フィルム10の反対側に保護フィルム11を設けている場合には、該保護フィルムを剥離後、クラッド層形成用樹脂20を光又は加熱により硬化し、クラッド層2を形成する。このとき、クラッド層形成用樹脂20は接着処理を施した支持体フィルム10上に製膜されていることが好ましい。一方、保護フィルム11は、クラッド層形成用樹脂フィルム200からの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
基材1として支持体フィルム10とは別の基材1を用いることができる。この場合には、クラッド層形成用樹脂フィルム200に保護層11がある場合は保護層11を剥離し、次いで、クラッド層形成用樹脂フィルム200を基材にロールラミネータを用いたラミネート法などにより転写し、支持体フィルム10を剥離する。次いで、クラッド層形成用樹脂20を光又は加熱により硬化し下部クラッド層2を形成する。また、この場合には、クラッド層形成用樹脂フィルム200としてはクラッド層形成用樹脂20単独で構成されているものを用いてもよい。
次いで、下記に詳述する第2および第3の工程によって、下部クラッド層2上にコア層3を形成する。この第2および第3の工程において、下部クラッド層2上にコア層形成用樹脂フィルム300を積層して、下部クラッド層2より屈折率の高いコア層3を形成する。
具体的には、第2の工程として、下部クラッド層2上にコア層形成用樹脂フィルム300を、ロールラミネータ5を用いて加熱圧着してコア層3を積層する(図2(b))。加熱圧着することによって、密着性および追従性が向上し、特にロールラミネータを用いることで、気泡などの発生を抑制することができるため好ましい。
ラミネート温度は、30℃〜100℃の範囲が好ましい。30℃より高い温度であると、下部クラッド層とコア層との密着性が向上し、40℃以上であると、更に密着力を向上させることができる。一方、100℃以下であると、コア層がロールラミネート時に流動することなく、必要とする膜厚が得られる。以上の観点から、40〜70℃の範囲がより好ましく、50℃〜60℃の範囲がさらに好ましい。圧力は0.2〜0.9MPaが好ましい。ラミネート速度は0.1〜3m/minが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
コア層形成用樹脂フィルム300は、取扱性の観点から、コア層形成用樹脂30と支持体フィルム4から構成されていることが好ましく、この場合、コア層形成用樹脂30を下部クラッド層2側にしてラミネートする。また、コア層形成用樹脂フィルム300はコア層形成用樹脂30単独で構成されていてもよい。
図4に示すようにコア層形成用樹脂フィルム300の基材の反対側に保護フィルム11を設けている場合には、該保護フィルム11を剥離後、コア層形成用樹脂フィルム300をラミネートする。このとき、保護フィルム11および支持体フィルム4は、コア層形成用樹脂フィルム300からの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
次に、第3の工程として、コア層3を露光現像し、光導波路のコアパターン8を形成する(図2(c)及び(d))。具体的には、フォトマスクパターン7を通して活性光線が画像状に照射される。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射する公知の光源が挙げられる。また、他にも写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いることができる。
次いで、コア層形成用樹脂フィルム300の支持体フィルム4が残っている場合には、支持体フィルム4を剥離し、ウェット現像等で未露光部を除去して現像し、コアパターン8を形成する。ウェット現像の場合は、前記フィルムの組成に適した有機溶剤系現像液を用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。
有機溶剤系現像液としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。また、必要に応じて2種類以上の現像方法を併用してもよい。
現像の方式としては、例えば、ディップ方式、パドル方式、高圧スプレー方式等のスプレー方式、ブラッシング、スクラッピング等が挙げられ、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。
現像後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱または0.1〜1000mJ/cm2程度の露光を行うことにより、コアパターン8をさらに硬化して用いてもよい。
この後、コアパターン8を埋込むため、クラッド層形成用樹脂フィルム200をラミネートし、さらに該クラッド層形成用樹脂フィルム200のクラッド層形成用樹脂20を硬化し、上部クラッド層9を形成する第4の工程を行う(図2(e)及び(f))。
具体的には、第4の工程として、コアパターン8上にクラッド層形成用樹脂フィルム200を、平板型ラミネータを用いて減圧雰囲気下において加熱圧着する(図2(e))。平板型ラミネータを用いた加熱圧着方法については、上述のとおりである。
ラミネートは、クラッド層形成用樹脂フィルム200がクラッド層形成用樹脂20と支持体フィルム10からなる場合には、クラッド層形成用樹脂20をコアパターン8側にしてラミネートする。このときのクラッド層9の厚さは、前述のようにコア層3の厚さより大きくすることが好ましい。硬化は、光または加熱によって上記と同様に行う。
図3に示すように、クラッド層形成用樹脂フィルム200の支持体フィルム10の反対側に保護フィルム11を設けている場合には、該保護フィルム11を剥離後、クラッド層形成用樹脂フィルム200をラミネートして光又は加熱により硬化することによりクラッド層9を形成する。このとき、クラッド層形成用樹脂20は接着処理を施した支持体フィルム10上に製膜されていることが好ましい。一方、保護フィルム11は、クラッド層形成用樹脂フィルム200からの剥離を容易にするため接着処理は行っていないことが好ましく、必要に応じ離型処理が施されていてもよい。
次に、本発明で用いる基材、クラッド層形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムについて説明する。
(基材)
基材1の種類としては、特に制限されるものではないが、例えば、FR−4基板、ポリイミド、半導体基板、シリコン基板やガラス基板等を用いることができる。
また、基材1としてフィルムを用いることで、光導波路に柔軟性および強靭性を付与することができる。フィルムの材料としては、特に限定されないが、柔軟性、強靭性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが好適に挙げられる。
フィルムの厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
基材1として、前述のようにクラッド層形成用樹脂フィルム200の製造過程で用いる支持体フィルム10を用いることができる。この場合、クラッド層形成用樹脂フィルム200としては、図3に示すように、接着処理を施した支持体フィルム10上にクラッド層形成用樹脂20が製膜されていることが好ましい。これにより、下部クラッド層2と基材1の接着力を向上させ、下部クラッド層2と基材1の剥離不良を抑制できる。ここで接着処理とは、易接着樹脂コート、コロナ処理、サンドブラスト等によるマット加工などにより、支持体フィルム10とこの上に形成されるクラッド層形成用樹脂20との接着力を向上させる処理である。
また、基材1として上記支持体フィルム10とは別の基材を用いる場合、支持体フィルム10上にクラッド層形成用樹脂20が製膜されたクラッド層形成用樹脂フィルム200を基材1上にラミネート法などにより転写してもよい。この場合、該支持体フィルム10上には、接着処理を行っていないことが好ましい。
また、上部クラッド層の外側に基材を有していてもよく、該基材の種類としては、前述した基材1と同様のものが挙げられ、例えば、図2(f)に示すように後述するクラッド層形成用樹脂フィルム200の製造過程で用いる支持体フィルム10等が挙げられる。
上述の基材1の片面または両面上にコアパターンおよびクラッド層を有する高分子層を複数積層し、多層光導波路を作製してもよい。
さらに、上述の基材1上には電気配線を設けてもよく、この場合、予め電気配線を設けたものを基材1として用いることができる。あるいは、光導波路製造後に、基材1上に電気配線を形成することが可能である。これにより、基板1上の金属配線の信号伝送線と光導波路の信号伝送線との両方を備えられ、両者を使い分けることが可能になり、高速でかつ早い長い距離の信号伝送を容易に行うことができる。
(クラッド層形成用樹脂およびクラッド層形成用樹脂フィルム)
以下、本発明で使用されるクラッド層形成用樹脂およびクラッド層形成用樹脂フィルム(図3、200)について詳述する。
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂としては、コア層より低屈折率で、光または熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。より好適にはクラッド層形成用樹脂が、(A)ベースポリマー、(B)光重合性化合物および(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物により構成されることが好ましい。なお、クラッド層形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、上部クラッド層9と下部クラッド層2において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
ここで用いる(A)ベースポリマーはクラッド層を形成し、該クラッド層の強度を確保するためのものであり、該目的を達成し得るものであれば特に限定されず、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン等、あるいはこれらの誘導体などが挙げられる。これらのベースポリマーは1種単独でも、また2種以上を混合して用いてもよい。上記で例示したベースポリマーのうち、耐熱性が高いとの観点から、主鎖に芳香族骨格を有することが好ましく、特にフェノキシ樹脂が好ましい。また、3次元架橋し、耐熱性を向上できるとの観点からは、エポキシ樹脂、特に室温で固形のエポキシ樹脂が好ましい。さらに、後に詳述する(B)光重合性化合物との相溶性が、クラッド層形成用樹脂の透明性を確保するために重要であるが、この点からは上記フェノキシ樹脂および(メタ)アクリル樹脂が好ましい。なお、ここで(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂およびメタクリル樹脂を意味するものである。
フェノキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA、ビスフェノールA型エポキシ化合物またはそれらの誘導体、およびビスフェノールF、ビスフェノールF型エポキシ化合物またはそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものは、耐熱性、密着性および溶解性に優れるため好ましい。ビスフェノールAまたはビスフェノールA型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。また、ビスフェノールFまたはビスフェノールF型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂の具体例としては、東都化成(株)製「フェノトートYP−70」(商品名)が挙げられる。
室温で固形のエポキシ樹脂としては、例えば、東都化学(株)製「エポトートYD−7020、エポトートYD−7019、エポトートYD−7017」(いずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート1010、エピコート1009、エピコート1008」(いずれも商品名)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。
次に、(B)光重合性化合物としては、紫外線等の光の照射によって重合するものであれば特に限定されず、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物や分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物などが挙げられる。
分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルピリジン、ビニルフェノール等が挙げられるが、これらの中で、透明性と耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1官能性のもの、2官能性のもの、3官能性以上の多官能性のもののいずれをも用いることができる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートを意味するものである。
分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能または多官能芳香族グリシジルエーテル、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂等の2官能または多官能脂肪族グリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能脂環式グリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル等の2官能芳香族グリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の2官能脂環式グリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2官能または多官能芳香族グリシジルアミン、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート等の2官能脂環式エポキシ樹脂、2官能複素環式エポキシ樹脂、多官能複素環式エポキシ樹脂、2官能または多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの(B)光重合性化合物は、単独でまたは2種類以上組み合わせて用いることができる。
次に(C)成分の光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば(B)成分にエポキシ化合物を用いる場合の開始剤として、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリルセレノニウム塩、ジアルキルフェナジルスルホニウム塩、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム塩、スルホン酸エステルなどが挙げられる。
また、(B)成分に分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合の開始剤としては、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。なお、コア層およびクラッド層の透明性を向上させる観点からは、上記化合物のうち、芳香族ケトンおよびフォスフィンオキサイド類が好ましい。これらの(C)光重合開始剤は、単独でまたは2種類以上組み合わせて用いることができる。
(A)ベースポリマーの配合量は、(A)成分および(B)成分の総量に対して、5〜80質量%とすることが好ましい。また、(B)光重合性化合物の配合量は、(A)および(B)成分の総量に対して、95〜20質量%とすることが好ましい。
この(A)成分および(B)成分の配合量として、(A)成分が5質量%以上であり、(B)成分が95質量%以下であると、樹脂組成物を容易にフィルム化することができる。一方、(A)成分が80質量%以下であり、(B)成分が20質量%以上であると、(A)ベースポリマーを絡み込んで硬化させることが容易にでき、光導波路を形成する際に、パターン形成性が向上し、かつ光硬化反応が十分に進行する。以上の観点から、この(A)成分および(B)成分の配合量として、(A)成分10〜85質量%、(B)成分90〜15質量%がより好ましく、(A)成分20〜70質量%、(B)成分80〜30質量%がさらに好ましい。
(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。この配合量が0.1質量部以上であると、光感度が十分であり、一方10質量部以下であると、露光時に感光性樹脂組成物の表層での吸収が増大することがなく、内部の光硬化が十分となる。さらに、光導波路として使用する際には、重合開始剤自身の光吸収の影響により伝搬損失が増大することもなく好適である。以上の観点から、(C)光重合開始剤の配合量は、0.2〜5質量部とすることがより好ましい。
また、このほかに必要に応じて、クラッド層形成用樹脂中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
クラッド層形成用樹脂フィルム(図3、200)は、前記(A)〜(C)成分を含有する樹脂組成物を溶媒に溶解して、前記支持体フィルム10に塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
クラッド層形成用樹脂フィルム200の製造過程で用いられる支持体フィルム10は、その材料については特に限定されず、種々のものを用いることができる。支持体フィルムとしての柔軟性および強靭性の観点から、上記した基材1のフィルム材料として例示したものが同様に挙げられる。
支持体フィルム10の厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
このとき、クラッド層形成用樹脂フィルム200の保護やロール状に製造するときの巻き取り性などの観点から、必要に応じクラッド層形成用樹脂フィルム200に保護フィルム11を貼り合わせてもよい。保護フィルム11としては、支持体フィルム10として例に挙げたものと同様なものが使用でき、必要に応じ離型処理や帯電防止処理がされていてもよい。
ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒またはこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は30〜80質量%程度であることが好ましい。
下部クラッド層2および上部クラッド層9(以下、クラッド層2,9と略す)の厚さに関しては、乾燥後の厚さで、5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要なクラッド厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、該クラッド層2、9の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
また、クラッド層2,9の厚さは、最初に形成される下部クラッド層2と、コアパターンを埋め込むための上部クラッド層9において、同一であっても異なってもよいが、コアパターンを埋め込むために、上部クラッド層9の厚さは、コア層3の厚さよりも厚くすることが好ましい。
(コア層形成用樹脂フィルム)
次に、本発明で使用するコア層形成用樹脂フィルム(図4、300)について詳述する。
コア層形成用樹脂フィルム300を構成するコア層形成用樹脂30としては、コア層3がクラッド層2,9より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコアパターン8を形成し得る樹脂組成物を用いることができ、感光性樹脂組成物が好適である。具体的には、前記クラッド層形成用樹脂で用いたのと同様の樹脂組成物を用いることが好ましい。すなわち、前記(A)、(B)および(C)成分を含有し、必要に応じて前記任意成分を含有する樹脂組成物である。
コア層形成用樹脂フィルム300は、前記(A)〜(C)成分を含有する樹脂組成物を溶媒に溶解して支持体フィルム4に塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に限定されず、前述のクラッド形成用樹脂フィルムの製造に用いられる溶媒として例示したものを用いることができる。また、樹脂溶液中の固形分濃度は、通常30〜80質量%であることが好ましい。
コア層形成用樹脂フィルム300の厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層3の厚さが、通常は10〜100μmとなるように調整される。該フィルムの厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子または光ファイバーとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子または光ファイバーとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30〜70μmの範囲であることが好ましい。
コア層形成用樹脂フィルム300の製造過程で用いる支持体フィルム4は、コア層形成用樹脂30を支持する支持体フィルムであって、その材料については特に限定されないが、後にコア層形成用樹脂30を剥離することが容易であり、かつ、耐熱性および耐溶剤性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが好適に挙げられる。
該支持体フィルム4の厚さは、5〜50μmであることが好ましい。5μm以上であると、支持体フィルム4としての強度が得やすいという利点があり、50μm以下であると、パターン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパターンが形成できるという利点がある。以上の観点から、該支持体フィルム4の厚さは10〜40μmの範囲であることがより好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。
コア層形成用樹脂フィルム300の保護やロール状に製造するときの巻き取り性などの観点から、必要に応じコア層形成用樹脂フィルム300に保護フィルム11を貼り合わせてもよい。保護フィルム11としては、支持体フィルム4として例に挙げたものと同様なものが使用でき、必要に応じ離型処理や帯電防止処理がされていてもよい。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
製造例1
(コア層形成用樹脂フィルムおよびクラッド層形成用樹脂フィルムの作製)
表1に示す配合にて、コア層およびクラッド層形成用樹脂組成物を用意し、これに溶剤としてエチルセロソルブを全量に対して40質量部加え、コア層用およびクラッド層形成用樹脂ワニスを調合した。なお、表1に示す配合において、(A)ベースポリマーおよび(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量に対する質量%であり、(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100質量部に対する割合(質量部)である。
Figure 0005309950
*1 フェノトートYP−70;東都化成(株)製、ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂
*2 A−BPEF;新中村化学工業(株)製、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン
*3 EA−1020;新中村化学工業(株)製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート
*4 KRM−2110;新中村化学工業(株)製、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート
*5 2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール;東京化成工業(株)製
*6 4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン;東京化成工業(株)製
*7 2−メルカプトベンゾイミダゾール;東京化成工業(株)製
*8 SP−170;旭電化工業(株)製、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩
得られたコア層およびクラッド層形成用樹脂ワニスを、PETフィルム(東洋紡績(株)製、商品名「コスモシャインA1517」、厚さ16μm)にアプリケーター(ヨシミツ精機(株)製、「YBA−4」)を用いて塗布し(クラッド層形成用樹脂フィルム:巻内の接着処理面使用、コア層形成用樹脂フィルム:巻外の非処理面使用)、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤を乾燥させ、コア層およびクラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このときのフィルムの厚さは、アプリケーターの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本製造例では、硬化後の膜厚が、コア層40μm、下部クラッド層20μm、上部クラッド層70μmとなるように調節した。
実施例1
(光導波路の作製)
紫外線露光機((株)大日本スクリーン製、MAP−1200)にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射し、上記製造例1で得られたクラッド層形成用樹脂フィルムを光硬化して下部クラッド層2を形成した(図1(a)参照)。
次に、この下部クラッド層上に、ロールラミネータ(日立化成工業(株)製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、上記製造例1で得られたコア層形成用樹脂フィルムをラミネートした(図1(b)参照)。
続いて幅40μmのフォトマスク(ネガ型)を介し、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を1000mJ/cm2照射した後(図1(c)参照)、エチルセロソルブとN,N−ジメチルアセトアミドの8対2質量比混合溶剤にて、コアパターンを現像した(図1(d)参照)。現像液の洗浄には、メタノールおよび水を用いた。
次いで、真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒のラミネート条件にて、コアパターンを埋込むように、上記製造例1で得られたクラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートし、上記と同様の方法および条件で紫外線照射し、その後110℃で加熱処理を行って上部クラッド層9を形成し、光導波路を作製した(図1(e)、(f)参照)。
ここで、平板型ラミネータの基材側の加圧材としては、シリコーンゴム((株)名機製作所製、デュロメータA硬度40)を用い、上部クラッド層側の加圧材としてSUS板((株)名機製作所製、デュロメータA硬度100以上)を用いた。
なお、コア層およびクラッド層の屈折率をMetricon社製プリズムカプラー(Model2010)で測定したところ、波長850nmにて、コア層が1.584、クラッド層が1.537であった。
上記の方法により作製した光導波路において、気泡残りは全く見られなかった。また、伝搬損失は、光源に855nmのLED((株)アドバンテスト製、Q81201)および受光センサ((株)アドバンテスト製、Q82214)を用い、入射ファイバー;GI−50/125マルチモードファイバ(NA=0.20)、出射ファイバー;SI−114/125(NA=0.22)、入射光;実効コア径26μmにより測定したところ、0.1〜0.15dB/cmであった。
比較例1
実施例1において、平板型ラミネータの基材側の加圧材及び上部クラッド層側の加圧材のいずれもSUS板((株)名機製作所製、デュロメータA硬度100以上)を用いたこと以外は実施例1と同様にして光導波路を製造した。気泡残りが見られ、実施例1と同様の方法で測定した伝搬損失は、0.2〜0.3dB/cmであった。
比較例2
実施例1において、平板型ラミネータの基材側の加圧材及び上部クラッド層側の加圧材のいずれもシリコーンゴム((株)名機製作所製、デュロメータA硬度40)を用いたこと以外は実施例1と同様にして光導波路を製造した。気泡残りが見られ、実施例1と同様の方法で測定した伝搬損失は、0.2〜0.3dB/cmであった。
比較例3
実施例1において、平板型ラミネータの基材側の加圧材として、SUS板((株)名機製作所製、デュロメータA硬度100以上)を用い、上部クラッド層側の加圧材として、シリコーンゴム((株)名機製作所製、デュロメータA硬度40)を用いたこと以外は実施例1と同様にして光導波路を製造した。気泡残りが見られ、実施例1と同様の方法で測定した伝搬損失は、0.2〜0.3dB/cmであった。
本発明によれば、コアパターンの凹凸による気泡の発生がなく、光学特性に優れた光導波路の製造方法を提供することができる。本発明の製造方法により得られた光導波路は、光伝送特性に優れ、ボード間あるいはボード内における光インターコネクション等の幅広い分野に適用可能である。
平板型ラミネータにより加熱圧着する方法を示す模式図である。 本発明の製造方法を示す図である。 本発明の光導波路の製造方法に用いるクラッド層形成用樹脂フィルムを説明する図である。 本発明のフレキシブル光導波路の製造方法に用いるコア層形成用樹脂フィルムを説明する図である。
符号の説明
1;基材
2;下部クラッド層
3;コア層
4;支持体フィルム(コア層形成用)
5;ロールラミネータ
6;真空加圧ラミネータ(平板型ラミネータ)
7;フォトマスク
8;コアパターン
9;上部クラッド層
10;支持体フィルム(クラッド層形成用)
11;保護フィルム(保護層)
20;クラッド層形成用樹脂
30;コア層形成用樹脂
61;基材側加圧材
62;上部クラッド層側加圧材
200;クラッド層形成用樹脂フィルム
300;コア層形成用樹脂フィルム
P;加圧方向
V;真空ポンプ

Claims (4)

  1. 基材上に形成されたクラッド層形成用樹脂を硬化して下部クラッド層を形成する工程、該下部クラッド層上にコア層形成用樹脂フィルムを積層してコア層を形成する工程、該コア層を露光現像してコアパターンを形成する工程、及び該コアパターンの上に上部クラッド層形成用樹脂を積層して上部クラッド層を形成する工程を有する光導波路の製造方法であって、該上部クラッド層を形成する工程が、平板型ラミネータを用いて加熱圧着するものであり、該平板型ラミネータの基材側の加圧材としてデュロメータA硬度が50以下の弾性材料を用い、上部クラッド層側の加圧材としてデュロメータA硬度が70以上の材料を用いることを特徴とする光導波路の製造方法。
  2. 平板型ラミネータを用いた加熱圧着を減圧雰囲気下で行う請求項1に記載の光導波路の製造方法。
  3. 前記コア層を形成する工程がロールラミネータを用いる請求項1又は2に記載の光導波路の製造方法。
  4. 前記下部クラッド層のコア層積層側の表面に段差が形成されていないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
JP2008318500A 2008-12-15 2008-12-15 光導波路の製造方法 Expired - Fee Related JP5309950B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008318500A JP5309950B2 (ja) 2008-12-15 2008-12-15 光導波路の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008318500A JP5309950B2 (ja) 2008-12-15 2008-12-15 光導波路の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010139970A JP2010139970A (ja) 2010-06-24
JP5309950B2 true JP5309950B2 (ja) 2013-10-09

Family

ID=42350141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008318500A Expired - Fee Related JP5309950B2 (ja) 2008-12-15 2008-12-15 光導波路の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5309950B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012027182A (ja) * 2010-07-22 2012-02-09 Fuji Electric Co Ltd 分極反転領域の形成方法およびその装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001055758A1 (fr) * 2000-01-28 2001-08-02 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Module de rechauffage et module guide d'ondes optiques
JP2002368395A (ja) * 2001-06-11 2002-12-20 Sony Corp 部品の熱圧着固定方法及びその装置
JP2004233590A (ja) * 2003-01-29 2004-08-19 Kyocera Corp 圧着装置
KR20090058511A (ko) * 2006-09-22 2009-06-09 히다치 가세고교 가부시끼가이샤 광도파로의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010139970A (ja) 2010-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2008035658A1 (ja) 光導波路の製造方法
JP4265695B2 (ja) フレキシブル光導波路およびその製造方法ならびに光モジュール
EP2368939A1 (en) Resin composition for optical material, and resin film for optical material
JP4894348B2 (ja) フレキシブル光導波路及びその製造方法
JP5211940B2 (ja) 光導波路、光電気混載基板及び光モジュール
JP5610046B2 (ja) 光導波路の製造方法及び光導波路
JP5218562B2 (ja) 光導波路
JP5754127B2 (ja) 光学材料用樹脂組成物、光学材料用樹脂フィルム及び光学材料用ワニス並びにこれらを用いた光導波路
JP4715437B2 (ja) 光学材料用樹脂組成物、光学材料用樹脂フィルム及びこれを用いた光導波路
JP2007293244A (ja) 多層光導波路
KR101665740B1 (ko) 광도파로의 제조방법, 광도파로 및 광전기 복합배선판
JP5309950B2 (ja) 光導波路の製造方法
WO2009116421A1 (ja) 光導波路の製造方法
JP5685926B2 (ja) 光電気複合基板及びその製造方法
JP4929667B2 (ja) 光学材料用樹脂組成物、光学材料用樹脂フィルム及びこれを用いた光導波路
JP5131114B2 (ja) 光導波路の製造方法
JP2010164655A (ja) 光電気複合部材の製造方法
JP5066926B2 (ja) フレキシブル光導波路の製造方法
JP2010079058A (ja) 光電気複合基板の製造方法
JP2011221288A (ja) 光導波路及び光電気複合基板の製造方法、並びにそれにより得られる光導波路及び光電気複合基板
JPWO2009041439A1 (ja) 光導波路及びその製造方法
KR20100090685A (ko) 광도파로용 수지 조성물 및 광도파로
JP5386999B2 (ja) 光モジュール及び電気接続方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130617

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees