JP2010058498A - インクジェット印刷方法及びインクセット - Google Patents

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    • C09D11/324Inkjet printing inks characterised by colouring agents containing carbon black

Abstract

【課題】色材を溶媒中に分散させてなるインクを用いたインクジェット印刷方式において、印刷媒体上でインクを増粘させて色材を印刷媒体の表面に留めることにより印刷濃度を高める。
【解決手段】印刷媒体上へ第一のインク及び第二のインクの何れか一方を吐出した後これに重ねて他方のインクを連続的に吐出させることにより印刷を行うインクジェット印刷方法において、前記第一のインクは、第一の有機溶剤とα,β−不飽和カルボニル化合物とを少なくとも含有し、前記第二のインクは、第二の有機溶剤と前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物とを少なくとも含有し、前記第一及び第二のインクの少なくとも何れか一方は、色材を含有してなる、インクジェット印刷方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、印刷媒体上でインクを増粘させて色材を印刷媒体の表面に留めることにより印刷濃度を向上させるインクジェット印刷方法及び該印刷方法に用いるインクセットに関する。
インクジェット印刷方式に用いられるインクジェットインクは、水性インクと非水性インクに大別される。
水性インクは、溶媒として水を含有するため、印刷媒体として普通紙を用いた場合、溶媒が印刷媒体に容易に浸透し、顔料が印刷媒体の表面に留まり易いため、高濃度・高画質の印刷画像が得られ易い一方で、印刷媒体がカールやコックリングを起こし易く、印刷媒体の搬送性に悪影響を及ぼし、高速印刷の弊害となるという欠点がある。
非水性インクは、主として高揮発性の有機溶剤を溶媒として含有する溶剤インクと、主として低揮発性の有機溶剤を溶媒として含有する油性インクに大別される。溶剤インクは、乾燥性に優れているが、溶媒が大量に揮発するため使用環境が制限される。他方、油性インクは、印刷媒体として普通紙を用いた場合、印刷媒体への浸透性及び乾燥性に優れる一方で、水性インク及び溶剤インクよりも溶媒が揮発し難いため、インクノズルにおける目詰まりが生じにくく、インクノズルのクリーニング回数が少なくて済むといった利点があり、高速印刷、特にラインヘッド方式の高速インクジェット印刷に適している。
しかし、油性インクは、印刷媒体上での色材と溶媒の離脱性が悪く、特に印刷媒体として普通紙を用いた場合、色材と溶媒が一緒に印刷媒体の繊維間隙に浸透し易く、画像濃度の低下、裏抜けの増大、印刷ドットの滲みが生じ、印刷画像の画質が悪化するという欠点があった。
従来、水性インクでは、色材を溶媒と一緒に浸透させずに紙表面に留める方法として、インク中に反応性をもった物質を含有させ、その物質と反応する物質を含む処理液を用意し、該インクに重ねて該処理液を吐出し、紙表面で両物質を反応させることにより、色材を凝集させ、浸透しにくくする方法が提案されている(特許文献1及び特許文献2)。しかし、非水性インクについて同様の効果を示す方法は未だ提案されていない。
また、溶媒として紫外線・電子線硬化型の有機溶剤を使用したインクを用い、該インクを印刷媒体に吐出させた後、紫外線、熱等を照射することによりインクを硬化させて紙表面にとどめる印刷方式もあるが、照射装置や加熱装置が必要となり、装置が大掛かりになり消費電力も増大する。
特開平08−281930号公報 特開2000−198263号公報
本発明は、色材を溶媒中に分散させてなるインクを用いたインクジェット印刷方式において、印刷媒体に吐出されたインクを、従来の技術とは異なる方法で増粘させ、インク浸透を抑制することによってインク中の色材を紙表面に留めることで、印刷濃度を高めることを目的とする。
本発明者は、上記目的のもとに鋭意研究した結果、印刷媒体上へ第一のインク及び第二のインクの何れか一方を吐出した後これに重ねて他方のインクを連続的に吐出させることにより印刷を行うインクジェット印刷システムにおいて、第一のインクに第一の有機溶剤とα,β−不飽和カルボニル化合物とを少なくとも含有させ、第二のインクに第二の有機溶剤と前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物とを少なくとも含有させ、第一及び第二のインクの少なくとも何れか一方に色材を含有させることにより、第一及び第二のインクを印刷媒体上に重ねて吐出したときに前記両化合物が互いに反応してインクが増粘し、反応に関与しないインク中の溶媒が色材から離脱して印刷媒体に浸透する一方で色材が印刷媒体の表面に留まり、その結果、画像濃度が向上し、裏抜けと滲みが防止されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一局面によれば、印刷媒体上へ第一のインク及び第二のインクの何れか一方を吐出した後これに重ねて他方のインクを連続的に吐出させることにより印刷を行うインクジェット印刷方法において、前記第一のインクは、第一の有機溶剤とα,β−不飽和カルボニル化合物とを少なくとも含有し、前記第二のインクは、第二の有機溶剤と前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物とを少なくとも含有し、前記第一及び第二のインクの少なくとも何れか一方は、色材を含有してなる、インクジェット印刷方法が提供される。
また、本発明の他の局面によれば、印刷媒体上へ第一のインク及び第二のインクの何れか一方を吐出した後これに重ねて他方のインクを連続的に吐出させることにより印刷を行うためのインクジェット印刷用インクセットであって、第一の有機溶剤とα,β−不飽和カルボニル化合物とを少なくとも含有してなる第一のインクと、第二の有機溶剤と前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物とを少なくとも含有してなる第二のインクとを少なくとも備えてなり、前記第一及び第二のインクの少なくとも何れか一方は色材を含有する、インクジェット印刷用インクセットが提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記α,β−不飽和カルボニル化合物は、α,β−不飽和カルボニル基を1分子中に2つ以上含有する化合物である。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する前記有機化合物は、1級または2級アミノ基を1分子中に1つ以上含有する化合物である。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、前記α,β−不飽和カルボニル化合物は、α,β−不飽和カルボニル基を1分子中に2つ以上含有する化合物であって、該α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する前記有機化合物は、1級または2級アミノ基を1分子中に2つ以上含有する化合物である。この場合、両化合物が反応することにより架橋構造が形成されて高度なゲルが生じ、高い増粘効果が得られるので、画像濃度が大きく向上する。
本発明によれば、第一のインクにα,β−不飽和カルボニル化合物を含有させ、第二のインクに該α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物を含有させ、第一のインクと第二のインクを印刷媒体に重ねて吐出して両者を相互に混合させて印刷した時に、両化合物が相互に反応して分子量の大きな反応物を生成し、インクを増粘させるので、インク中の溶媒が色材から離脱して印刷媒体に浸透する一方で色材が印刷媒体の表面に留まり、その結果、画像濃度が向上し、裏抜けと滲みが防止される。両化合物の反応は、有機溶剤中でも容易に進行し、加熱や光等の照射を必要とせず、また、重合開始剤や過激な反応触媒も必要としない。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
1.第一のインク
本発明で使用される第一のインクは、第一の有機溶剤とα,β−不飽和カルボニル化合物とを少なくとも含有してなるものであれば、特に限定されない。なお、本発明で使用される第一のインクは、所望により、さらに、色材、分散剤、その他の添加剤を含有しても良い。
1−1.第一の有機溶剤
第一の有機溶剤は、インクの溶媒すなわちビヒクルとして機能し、かつ、α,β−不飽和カルボニル化合物を溶解または分散できるものであれば特に限定されず、揮発性溶剤及び難揮発性溶剤の何れであってもよい。しかしながら、本発明では環境上の観点から、第一の有機溶剤は、難揮発性溶剤を主体として含有することが好ましい。難揮発性溶剤の沸点は、好ましくは240℃以上である。
難揮発性溶剤としては、公知の有機溶剤を使用することができ、水不溶性であっても、水溶性であってもよく、これらは1種単独で使用してもよく、また、単一の相を形成する限り、2種以上混合して使用してもよい。
1−1−1.水不溶性有機溶剤
水不溶性有機溶剤としては、炭化水素系溶剤、高級脂肪酸エステル系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、高級アルコール系溶剤などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また、単一の相を形成する限り、2種以上混合して使用してもよい。
炭化水素系溶剤としては、例えば、ナフテン系、パラフィン系、イソパラフィン系等の石油系炭化水素溶剤が挙げられ、具体的には、エクソンモービル社製「アイソパー、エクソール」(いずれも商品名)、新日本石油社製「AFソルベント」(商品名)、サン石油社製「サンセン、サンパー」(いずれも商品名)等が挙げられる。
高級脂肪酸エステル系溶剤としては、例えば、1分子中の炭素数が5以上、好ましくは9以上、より好ましくは12乃至32の脂肪酸エステル類が挙げられ、具体的には、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ヘキシル、パルミチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソステアリル、イソパルミチン酸イソオクチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸イソオクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ヒバリン酸2−オクチルドデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸ヘキシル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソブチル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2エチルヘキサン酸グリセリルなどが挙げられる。
高級脂肪酸系溶剤としては、例えば、1分子中の炭素数が4以上、好ましくは9乃至22の脂肪酸類が挙げられ、具体的には、イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などが挙げられる。
高級アルコール系溶剤としては、例えば、1分子中の炭素数が12以上の脂肪族アルコール類が挙げられ、具体的には、イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどが挙げられる。
1−1−2.水溶性有機溶剤
水溶性有機溶剤としては、グリコール系溶剤、グリコールエーテル類、グリコールエーテル類のアセタート、低級アルコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、イミダゾリジノン系溶剤、3−メチル−2,4−ペンタンジオールなどが挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、また、単一の相を形成する限り、2種以上混合して使用してもよい。
グリコール系溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコール類が挙げられる。
グリコールエーテル類としては、アルキレングリコールアルキルエーテル及びポリアルキレングリコールアルキルエーテル(本明細書では、両者を(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルと総称する)が挙げられ、例えば、下記式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2010058498
(式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6好ましくは4〜6のアルキル基であり、nは1乃至4の整数である。)
上記式(1)で示される(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルの具体例としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。
他の(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルの具体例としては、下記式(2)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2010058498
(式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6好ましくは4〜6のアルキル基であり、nは1乃至4の整数である。)
上記式(2)で示される(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルの具体例としては、例えば、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。
低級アルコールとしては、例えば一分子中の炭素数が1〜6の脂肪族アルコール類が挙げられ、具体的には、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等が挙げられる。
これらの水溶性有機溶剤のうち、グリコール系溶剤、グリコールエーテル類、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン及びポリグリセリンが好ましく使用される。
1−2.α,β−不飽和カルボニル化合物
α,β−不飽和カルボニル化合物は、上記第一の有機溶剤中に溶解又は分散可能で、下記式(3)で示されるマイケル付加反応において求電子剤として作用するものであれば特に限定されない。
Figure 2010058498
すなわち、α,β−不飽和カルボニル化合物は、CH2=CH−(CO)−で示されるα,β−不飽和カルボニル基を1分子中に1つ以上備える化合物であればよく、第一のインクと第二のインクとの混合時にゲル化し易い点から、該α,β−不飽和カルボニル基を1分子中に2つ以上備える化合物であることがより好ましい。
α,β−不飽和カルボニル化合物の具体例としては、例えば1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート等のような、炭素数4〜12の脂肪族又は脂環族2価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル等が挙げられる。また、例えばエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレートのような、アルキレンオキサイド基をもつ(メタ)アクリル酸ジエステル等が挙げられる。さらに、例えばエトキシ化グリセリントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートのような、トリエステル、テトラエステル等が挙げられる。インクとして調製した際の粘度の観点から、ジエステルが特に好ましい。
α,β−不飽和カルボニル化合物の含有量は、第一のインク全量に対して10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、より好ましくは25質量%以上50質量%以下である。この含有量が10質量%未満であると、画像濃度の向上効果が不十分となり、裏抜けや滲みが発生する。この含有量が60質量%を超えると、インク中の色材の分散安定性が低下したり、インクの粘度調整が困難になる。
1−3.色材
本発明において、第一及び第二のインクの少なくとも何れか一方は、色材を含有してなる。したがって、第二のインクが色材を含有しない場合は、第一のインクは色材を含有する必要がある。なお、第二のインクが色材を含有する場合、第一のインクは色材を含有しても含有しなくてもよい。
本発明で使用する色材は、使用する溶剤中に溶解又は分散可能なものであれば特に限定されないが、好ましくは、顔料である。顔料は、元来凝集し易く印刷媒体上では目止め効果を発揮するので、本発明の印刷方法によって凝集が促進されることにより、印刷媒体の表面に一層留まり易くなり、画像濃度の向上及び裏抜けや滲みの防止が効果的に達成できる。
顔料としては、有機顔料、無機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用でき、特に限定されない。具体的には、カーボンブラック、カドミウムレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、酸化クロム、ピリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料などが好適に使用できる。
これらの顔料は単独で用いてもよいし、適宜組み合わせて使用してもよい。
顔料は、インク全量に対して0.01質量%〜20質量%の範囲で含有されることが好ましい。
1−4.分散剤
本発明で使用する分散剤は、使用する有機溶剤と色材に応じて、公知の分散剤から適宜選択して使用することができる。
上記顔料を上記有機溶剤中に分散させるために使用できる分散剤としては、例えば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等が挙げられ、そのうち、高分子分散剤を使用するのが好ましい。
かかる顔料分散剤の具体例としては、日本ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、11200、22000、24000、28000」(いずれも商品名)、Efka CHEMICALS社製「エフカ400、401、402、403、450、451、453(変性ポリアクリレート)、46、47、48、49、4010、4055(変性ポリウレタン)」(いずれも商品名)、花王社製「デモールP、EP、ポイズ520、521、530、ホモゲノールL-18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)」(いずれも商品名)、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩)」(いずれも商品名)、第一工業製薬「ディスコール202、206、OA−202、OA-600(多鎖型高分子非イオン系)」(いずれも商品名)等が挙げられる。
上記顔料分散剤のうち、ポリエステル鎖からなる側鎖を複数備える櫛型構造のポリアミド系分散剤が好ましく使用される。ポリエステル鎖からなる側鎖を複数備える櫛型構造のポリアミド系分散剤とは、ポリエチレンイミンのような主鎖に多数の窒素原子を備え、該窒素原子を介してアミド結合した側鎖を複数備える化合物であって、該側鎖がポリエステル鎖であるものをいい、例えば、特開平5−177123号公報に開示されているような、ポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミンからなる主鎖一分子当り3〜80個のポリ(カルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ)鎖がアミド架橋によって側鎖として結合している構造の分散剤が挙げられる。なお、かかる櫛型構造のポリアミド系分散剤としては、上記日本ルーブリゾール社製ソルスパース11200、ソルスパース28000(何れも商品名)が該当する。
上記分散剤の含有量は、上記顔料を十分にインク中に分散可能な量であれば足り、適宜設定できる。
1−5.その他成分
本発明の第一のインクには、インクの性状に悪影響を与えない限り、上記第一の有機溶剤、色材及び分散剤に加えて、例えば、染料、界面活性剤、定着剤、防腐剤等の他の成分を添加できる。
1−6.インクの製造方法
本発明の第一のインクは、例えばビーズミル等の公知の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等の公知のろ過機を通すことにより調製できる。具体的には、予め溶剤の一部とα,β−不飽和カルボニル化合物、色材及び分散剤の全量を均一に混合させた混合液を調製して分散機にて分散させた後、この分散液に残りの成分を添加してろ過機を通すことにより調製することができる。
1−7.インクの物性
このようにして得られる本発明のインクジェットインクの23℃における粘度は、インクジェットヘッドノズルからの吐出に適した5〜30mPa・sの範囲に設定することが好ましく、7〜14mPa・sの範囲に設定することがより好ましい。また、保存環境によってインクが凍結しないように、インクの凝固点は−5℃以下とするのが好ましい。
2.第二のインク
本発明で使用される第二のインクは、第二の有機溶剤と前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物とを少なくとも含有してなるものであれば、特に限定されない。なお、本発明で使用される第二のインクは、所望により、さらに、色材、分散剤、その他の添加剤を含有しても良い。
2−1.第二の有機溶剤
第二の有機溶剤は、インクの溶媒すなわちビヒクルとして機能し、かつ、前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物を溶解または分散できるものであれば特に限定されず、揮発性溶剤及び難揮発性溶剤の何れであってもよい。しかしながら、本発明においては、環境上の観点から、第二の有機溶剤は、難揮発性溶剤を主体として含有することが好ましい。難揮発性溶剤の沸点は、好ましくは240℃以上である。
第二の有機溶剤は、第一の有機溶剤に関して上記した有機溶剤から適宜選択して使用することができる。
第二の有機溶剤は、第一の有機溶剤と同じ有機溶剤であってもよく、または、第一の有機溶剤と異なる有機溶剤であってもよい。但し、第一のインクと第二のインクは印刷時に混合して、それらに含まれる化合物が互いに反応する必要があるので、第二の有機溶剤は第一の有機溶剤と異なる場合であっても、第一の有機溶剤とある程度混和する性質を備えることが好ましい。具体的には、第一の有機溶剤と第二の有機溶剤との溶解度パラメータの差は1.0(cal/cm)1/2以上、6.0(cal/cm)1/2以下であることが好ましい。第二の有機溶剤として第一の有機溶剤と溶解度パラメータの差が1.0(cal/cm)1/2以上の有機溶剤を使用することにより、第一のインクと第二のインクが印刷媒体上で混和する際に、インク中における顔料の分散平衡状態が破壊されるため、上記化合物同士の反応と相俟って、顔料の凝集が促進され、画像濃度の向上および裏抜けや滲みの防止を一層効果的に達成できる。
2−2.α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物
α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物は、上記式(3)中Nuで示される化合物であり、上記式(3)で示されるマイケル付加反応においてα,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応して結合する化合物であれば特に限定されない。
かかる求核剤として反応する有機化合物としては、例えば、1級アミン又は2級アミンを1分子中に1つ以上備えた化合物が挙げられ、1級アミン又は2級アミンを1分子中に2つ以上備えた化合物が好ましい。該有機化合物として、1級アミン又は2級アミンを1分子中に2つ以上備えた化合物を使用する場合、第一のインク中に含有させるα,β−不飽和カルボニル化合物として、不飽和カルボニル基を1分子中に2つ以上含有する化合物を使用することが好ましい。この場合、印刷媒体上で第一のインクと第二のインクが混合して両化合物が反応すると、架橋構造が形成されゲル化が生じるので、顔料凝集が促進され、本発明の効果がより容易に得られやすくなる。
1級アミン又は2級アミンを1分子中に2つ以上備えた化合物の具体例としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フルオレンジアミン、牛脂プロピレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン等のジアミン類、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリアルキレンイミン、ポリビニルピリジン、ポリジアリルアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミジン、ポリアクリル酸ヒドラジン等の1分子中に1級アミン又は2級アミンを多数もつ高分子アミン類などを挙げることができ、そのうち、式R−NH−CHCHCH−NHで表される化合物や、重合体の側鎖に−NH2基が多数グラフトした1級アミングラフトポリマーなどが好ましい。
かかる求核剤として反応する有機化合物の含有量は、第二のインク全量に対して2.5質量%以上40質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以上30質量%以下である。この含有量が2.5質量%未満であると、画像濃度の向上効果が不十分となり、裏抜けや滲みが発生する。この含有量が40質量%を超えると、インクに色材を含む場合、色材の分散状態に悪影響を及ぼしたり、インク粘度の増大につながり、インクジェット吐出適性が悪くなる。
2−3.その他の成分
本発明において、第一及び第二のインクの少なくとも何れか一方は、色材を含有してなる。したがって、第一のインクが色材を含有しない場合は、第二のインクは色材を含有する必要がある。なお、第一のインクが色材を含有する場合、第二のインクは色材を含有しても含有しなくてもよい。しかし、第一のインクが色材を含有する場合でも、第二のインクは、第一のインクに重ねて吐出したときの印刷濃度を向上させるために、さらに、色材及びその分散剤を含有することが好ましい。
色材としては、上記第一のインクに関して記載したものから適宜選択して使用することができ、好ましくは顔料が使用される。印刷濃度を向上させるためには、通常、第一のインクが含有する色材と同じ色材を第二のインクに含有させることが好ましい。また、黒色インクの場合は、シアンインクを重ねて印字することにより印刷濃度を高めることができる。従って、例えば、第一のインクがカーボンブラック及び/または銅フタロシアニンを含有する場合、第二のインクにカーボンブラック及び/または銅フタロシアニンを含有させることにより、黒色又はシアン色の印刷濃度を向上させることができる。通常、カラーインクジェットインクは、シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)のインクをそれぞれ備えているので、シアン(C)インク及びブラック(K)インクの何れか一方を本発明の第一のインクとして構成し、他方を本発明の第二のインクとして構成することで、本発明は容易に実施できる。
分散剤としては、上記第一のインクに関して記載したものから適宜選択して使用することができるが、第一の有機溶剤と第二の有機溶剤の構成が異なる場合は、選択した第二の有機溶剤に応じて、適切に選択する必要がある。
本発明の第二のインクには、インクの性状に悪影響を与えない限り、上記の溶剤、色材及び分散剤に加えて、例えば、染料、界面活性剤、定着剤、防腐剤等の他の成分を添加できる。
2−4.インクの製造方法及び物性
本発明の第二のインクの製造方法及び物性は、第一のインクに関して上記したものがそのまま当てはまる。
3.インクジェット印刷方法
本発明のインクジェット印刷方法は、印刷媒体上へ第一のインク及び第二のインクの何れか一方を吐出した後にこれに重ねて他方のインクを連続的に吐出させることにより行われる。本発明は、第一のインクに含まれる化合物と第二のインクに含まれる化合物とを印刷媒体上で反応させることを必須とするものであるから、一方のインクが吐出されて印刷媒体の内部に浸透する前に連続して迅速に他方のインクを吐出させることにより、両インクを重ねて印刷する必要がある。
なお、本発明のインクジェット印刷方法を容易に実施できるように、上記第一のインクと第二のインクを少なくとも含むインクセットを構成して販売すると好都合である。
例えばシアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の吐出ノズルを備えたインクヘッドが装着された通常のインクジェットプリンタで本発明の印刷方法を実施して黒色の印刷濃度を高める場合、ブラックインクを第一のインクとして調製し、シアンインクを第二のインクとして調製し、ブラックインクの印刷媒体への吐出に連続して、この印字部分にシアンインクを重ねて吐出するようにインクジェットプリンタを制御すれば、本発明の印刷方法を容易に実施することができる。また、逆に、ブラックインクを第二のインクとして調製し、シアンインクを第一のインクとして調製してもよい。さらには、2種類のブラックインクをプリンタに搭載し、一方を第一のインクとして調製し、他方を第二のインクとして調製してもよい。
本発明において、印刷媒体は、特に限定されるものではなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシートなどが使用できる。とりわけ、本発明によれば、油性インクを用いて普通紙に印刷する場合でも、顔料等の色材が印刷用紙に浸透せずに印刷用紙の表面に留まるので、印刷濃度が向上し、裏抜けが低減するという大きなメリットが得られる。
以下、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
製造例(第一のインクNo.1〜5、第二のインクNo.1〜4)
表1又は表2に示す各成分を表1又は表2に示す割合でプレミックスし、その後、ビーズミル(直径(φ)0.5mmのジルコニアビーズ使用)にて分散し、得られた分散液をメンブレンフィルター(開口径3μm)でろ過し、インクジェットインクを調製した。なお、表1及び表2中の各成分の配合量は質量%で示してある。
実施例1〜5、比較例1〜3
表1及び表2に記載の第一のインク及び第二のインクから、表3に記載の各1種のインクを選択し、インクジェットプリンタHC5500(商品名;理想科学工業株式会社製)の第一のインク吐出経路及び第二のインク吐出経路にそれぞれ導入し、印刷用紙として普通紙(理想用紙薄口(商品名;理想科学工業株式会社製))を用い、第一のインク吐出経路から印刷用紙上に吐出されたインクのドットに第二のインク吐出経路から吐出されたインクのドットが重なるようにベタ画像を印刷した。得られた印刷物の印刷画像濃度(OD)値を光学濃度計(RD920:マクベス社製)を用いて測定し、下記基準で評価した。また、印刷物に発生した裏抜け、文字・細線の滲みを目視で下記基準に従い評価した。結果を表3に示す。
印刷濃度評価基準:
◎:1.2≦OD値
○:1.1≦OD値<1.2
×:OD値<1.1
印刷物の裏抜け評価基準
◎:OD値≦0.25
○:0.25<OD値≦0.3
△:0.3<OD値≦0.4
×:OD値>0.4
印刷物の文字・細線の滲み評価基準:
◎:全く滲みなし
〇:やや滲みあり
×:明らかに滲みあり
Figure 2010058498
Figure 2010058498
尚、表1及び表2記載の原材料の詳細は下記のとおりである。
MA−11:三菱化学社製カーボンブラック MA−11(商品名)。
ソルスパース11200:脂肪族炭化水素(非極性)溶剤を50%含有する、ルーブリゾール社製顔料分散剤 ソルスパース11200(商品名)。
ソルスパース28000:ルーブリゾール社製顔料分散剤 ソルスパース28000(商品名)。
ファインオキソコール140N:日産化学工業株式会社製高級アルコール ファインオキソコール140N(商品名)。
AFソルベント7号:新日本石油製炭化水素系溶剤 AF7(商品名)。
ジアミンRRT:花王ケミカル社製牛脂プロピレンジアミン ジアミンRRT(商品名)。
ポリメントNK−380:日本触媒株式会社製1級アミングラフトポリマー ポリメントトNK−380(商品名)。
Figure 2010058498
表3の結果から、以下のことがわかる。
α,β−不飽和カルボニル化合物を含有する第一のインクと、該化合物の求核剤を含有する第二のインクとを重ねて印刷した実施例1〜5では、画像濃度が向上し、印刷物の裏抜け及び文字・細線の滲みも発生しなかった。
これに対し、α,β−不飽和カルボニル化合物を含有しない第一のインクを単独で印刷した比較例1では、画像濃度が劣り、印刷物の裏抜け及び文字・細線の滲みが発生した。
また、α,β−不飽和カルボニル化合物を含有しない第一のインクと、該化合物の求核剤を含有しない第二のインクとを重ねて印刷した比較例2では、画像濃度が不十分であり、印刷物の裏抜け及び文字・細線の滲みが発生した。また、α,β−不飽和カルボニル化合物を含有する第一のインクを用いた以外比較例2と同様に行った比較例3の結果も、比較例2と同様であった。
本発明のインクジェット印刷方法及びインクセットは、第一のインクと第二のインクをノズルヘッドから連続的に吐出して印刷媒体に重ねて印字できるインクジェットプリンタで簡単に実施することができ、インクジェット印刷の分野で広く利用できる。

Claims (18)

  1. 印刷媒体上へ第一のインク及び第二のインクの何れか一方を吐出した後これに重ねて他方のインクを連続的に吐出させることにより印刷を行うインクジェット印刷方法において、前記第一のインクは、第一の有機溶剤とα,β−不飽和カルボニル化合物とを少なくとも含有し、前記第二のインクは、第二の有機溶剤と前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物とを少なくとも含有し、前記第一及び第二のインクの少なくとも何れか一方は、色材を含有してなる、インクジェット印刷方法。
  2. 前記第一及び第二の有機溶剤は、同一の有機溶剤である、請求項1に記載のインクジェット印刷方法。
  3. 前記第一及び第二の有機溶剤は、互いに異なるが互いに混和性の有機溶剤である、請求項1に記載のインクジェット印刷方法。
  4. 前記第一の有機溶剤と前記第二の有機溶剤との溶解度パラメータの差が1.0(cal/cm)1/2以上、6.0(cal/cm)1/2以下である、請求項3に記載のインクジェット印刷方法。
  5. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物が、α,β−不飽和カルボニル基を1分子中に2つ以上含有する化合物である、請求項1乃至4の何れか1項に記載のインクジェット印刷方法。
  6. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物を、前記第一のインク全量に対して10質量%以上60質量%以下含有する、請求項5に記載のインクジェット印刷方法。
  7. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する前記有機化合物は、1級または2級アミノ基を1分子中に1つ以上含有する化合物である、請求項1乃至4の何れか1項に記載のインクジェット印刷方法。
  8. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する前記有機化合物を、前記第二のインク全量に対して2.5質量%以上30質量%以下含有する、請求項7に記載のインクジェット印刷方法。
  9. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する前記有機化合物は、1級または2級アミノ基を1分子中に2つ以上含有する化合物である、請求項5に記載のインクジェット印刷方法。
  10. 印刷媒体上へ第一のインク及び第二のインクの何れか一方を吐出した後これに重ねて他方のインクを連続的に吐出させることにより印刷を行うためのインクジェット印刷用インクセットであって、第一の有機溶剤とα,β−不飽和カルボニル化合物とを少なくとも含有してなる第一のインクと、第二の有機溶剤と前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する有機化合物とを少なくとも含有してなる第二のインクとを少なくとも備えてなり、前記第一及び第二のインクの少なくとも何れか一方は色材を含有する、インクジェット印刷用インクセット。
  11. 前記第一及び第二の有機溶剤は、同一の有機溶剤である、請求項10に記載のインクジェット印刷用インクセット。
  12. 前記第一及び第二の有機溶剤は、互いに異なるが互いに混和性の有機溶剤である、請求項10に記載のインクジェット印刷用インクセット。
  13. 前記第一の有機溶剤と前記第二の有機溶剤との溶解度パラメータの差が1.0(cal/cm)1/2以上、6.0(cal/cm)1/2以下である、請求項12に記載のインクジェット印刷用インクセット。
  14. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物が、α,β−不飽和カルボニル基を1分子中に2つ以上含有する化合物である、請求項10乃至13のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用インクセット。
  15. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物を、前記第一のインク全量に対して10質量%以上60質量%以下含有する、請求項14に記載のインクジェット印刷用インクセット。
  16. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する前記有機化合物は、1級または2級アミノ基を1分子中に1つ以上含有する化合物である、請求項10乃至13の何れか1項に記載のインクジェット印刷用インクセット。
  17. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する前記有機化合物を、前記第二のインク全量に対して2.5質量%以上30質量%以下含有する、請求項16に記載のインクジェット印刷用インクセット。
  18. 前記α,β−不飽和カルボニル化合物に対して求核剤として反応する前記有機化合物は、1級または2級アミノ基を1分子中に2つ以上含有する化合物である、請求項14に記載のインクジェット印刷用インクセット。
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