JP2007161890A - インクジェット記録用非水系インク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境負荷が少なく、かつ印刷品質やインクの信頼性にも優れるインク組成物を提供する。
【解決手段】顔料と、分散剤と、溶剤とを少なくとも含んでなる、インクジェット記録用非水系インク組成物であって、前記溶剤が、植物油由来の脂肪酸エステルおよび非水性極性溶剤を含んでなり、前記非水性極性溶剤として20℃における粘度が、20mPa・s以下のである非水性極性溶剤を使用する。
【選択図】なし

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、インクジェット記録用非水系インク組成物に関し、さらに詳細には、環境負荷が少なくかつ印刷品質やインクの信頼性にも優れる、インクジェット記録用非水系インク組成物に関する。
背景技術
インクジェット記録方法は、微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出して、文字や図形を紙などの記録媒体の表面に記録する方法である。インクジェット記録方法としては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインク液滴を断続的に吐出して記録媒体表面に文字や記号を記録する方法や、ノズルヘッドの吐出部分に近い一部でインク液の一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張でインク液滴を断続的に吐出して、記録媒体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。そして、これらのインクジェット記録方式には主溶媒として水を用いる水性インクと、主溶媒として有機溶媒を用いる非水系インクとが一般に用いられている。
非水系インクは、水系インクと比較して溶媒の蒸発は少ないため、印刷時におけるインク粘度などの物性変化が少なく、水系インクは、インクジェット記録装置のノズル近傍で増粘したインクをつば吐きするフラッシングを定期的に行う必要があるのに対して、非水系インクではフラッシングを行う必要がないため、高速印刷が可能となる。また、普通紙に印刷した場合であっても印刷部に凹凸(コックリング)が生じにくい、とう利点を有する。
このような非水系インクにおいて、近年、環境負荷の少ない植物油由来の溶剤を使用することが試みられている。例えば、特開2005−132907号公報(特許文献1)には、溶剤として植物油由来の脂肪酸エステルを使用した非水系インクが提案されている。
しかしながら、このような植物油由来の脂肪酸エステルを溶剤として用いたインクは、印刷品質が不十分な場合があり、また、インクの信頼性が問題となる場合があった。
特開2005−132907号公報
発明の概要
本発明者らは、非水系インクにおいて、植物油由来の脂肪酸エステルに、特定の粘度を有する非水性極性溶剤を添加したものを、インクの溶剤として用いることにより、環境負荷が少なく、かつ印刷品質やインクの信頼性にも優れるインクを実現できる、との知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
従って、本発明の目的は、環境負荷が少なく、かつ印刷品質やインクの信頼性にも優れるインクジェット記録用非水系インク組成物を提供することにある。
そして、本発明によるインク組成物は、顔料と、分散剤と、溶剤とを少なくとも含んでなる、インクジェット記録用非水系インク組成物であって、
前記溶剤が、植物油由来の脂肪酸エステルおよび非水性極性溶剤を含んでなり、
前記非水性極性溶剤の20℃における粘度が、20mPa・s以下である。
本発明によれば、環境負荷が少なく、かつ印刷品質やインクの信頼性にも優れるインクを実現できる。
発明の具体的説明
本発明によるインクジェット記録用非水系インク組成物は、顔料と、分散剤と、溶剤とを少なくとも含んでなり、その溶剤として、植物油由来の脂肪酸エステル、および20℃における粘度が20mPa・s以下である非水性極性溶剤を必須成分として使用するものである。非水系インクの溶剤として、植物油由来の脂肪酸エステルを用いるとともに、エステルと混和性のある低粘度の非水性極性溶剤を添加することにより、環境負荷が少なく、かつ印刷品質やインクの信頼性にも優れるインクを実現できる。その理由は定かではないが以下のように考えられる。すなわち、20mPa・s以下のような低粘度の非水性極性溶剤が、非環境負荷の少ない植物油由来の脂肪酸エステルが記録媒体に拡散してしまうことを抑制するため、印刷品質や信頼性が向上するもとと考えられる。
本発明に使用される植物油由来の脂肪酸エステルとしては、植物油脂を加水分解して得られる脂肪酸を公知の方法によりアルコールでエステル化して得られる脂肪酸エステル、及び植物油脂を適当なアルコールを用いてエステル交換(アルコリシス化)して得られる脂肪酸エステルが挙げられ、これらの脂肪酸エステルは常温で液状であれば何れも本発明において使用できる。
植物油脂を加水分解して得られる脂肪酸を公知の方法によりアルコールでエステル化して得られる脂肪酸エステルとしては、下記式:
Figure 2007161890
(式中、Rは炭素数5〜23の直鎖または分岐鎖を有する飽和もしくは不飽和のアルキル基を表し、Rは、炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基を表す。)
で表される脂肪酸エステルが好ましい。
上記の式で表される脂肪酸エステルは、具体的には、大豆油、ココナッツ油、ヤシ油、菜種油、パーム油、パーム核油、桐油、アマニ油、ごま油、コーン油、ヒマワリ油、サフラ ワー油およびこれらの硬化油などの植物油脂を、公知の方法で加水分解などによって得られる脂肪酸を、適当なアルコールによりエステル化して得ることができる。
上記の脂肪酸エステルとしては、例えば、カプリル酸、パルミチン酸、ラウリン酸、オレイン酸またはミリスチン酸のそれぞれのメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル、オクチルエステルが挙げられ、これらの中でもカプリル酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸プロピル、オレイン酸ブチルおよびオレイン酸2−エチルヘキシル、およびそれらの混合物が好ましい。
また、植物油脂を適当なアルコールを用いてエステル交換(アルコリシス化)して得られる脂肪酸エステルとしては、前記の植物油脂を公知の方法でアルコールによりエステル交換して得られるものが挙げられ、例えば、ヤシ油脂肪酸、 パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、菜種油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ココナッツ脂肪酸などの植物油脂肪酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、2 −エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルエステルなどが挙げられる。これらのなかでも、大豆油脂肪酸エステル、ココナッツ脂肪酸エステル、ヤシ油脂 肪酸エステル、菜種油脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種を好適に使用できる。具体的には、大豆油脂肪酸2−エチルヘキシルおよびココナッツ脂肪酸2−エ チルヘキシルなどを好適に使用することができる。
また、本発明においては、溶剤として、植物油由来の脂肪酸エステルに加えて、更に半乾性油および/または不乾性油からなる植物油を含んでもよい。
半乾性油としては、例えば、大豆油、菜種油、綿実油、ごま油、コーン油など、また、不乾性油としては、例えば、ヒマシ油、落花生油、オリーブ油などが挙げられる。これらのなかでも半乾性油の菜種油が好ましい。なお、エノ油、アマニ油、キリ油、サフラワー油などの乾性油を含むインク組成物は、経時変化を伴い、インクジェットプリンターのノズル部にインク詰まりが発生するため好ましくない。
本発明に使用する植物油由来の脂肪酸エステルとしては、植物油脂を加水分解して得られる脂肪酸を公知の方法によりアルコールでエステル化して得られる脂肪酸エステル、又は植物油脂を適当なアルコールを用いてエステル交換(アルコリシス化)して得られる脂肪酸エステルを単独で用いてもよく、これら2種の脂肪酸エステルの混合物を用いることができる。本発明においては、単一化合物である、植物油脂を加水分解して得られる脂肪酸を公知の方法によりアルコールでエステル化して得られる脂肪酸エステルを使用することが、物性の安定性の観点から好ましい。
また、2種の脂肪酸エステルの混合物を用いる場合は、植物油脂を加水分解して得られる脂肪酸を公知の方法によりアルコールでエステル化して得られる脂肪酸エステル(A)と、植物油脂を適当なアルコールを用いてエステル交換(アルコリシス化)して得られる脂肪酸エステル(B)との混合比は、A/B= 0〜30/100(質量比)であることが好ましい。上記した2種の脂肪酸エステルの配合割合が上記の範囲にあることにより、ベタ印刷や細線印刷をした場合であっても滲みの発生が抑制されるとともに、高濃度の印刷物が得られる。
また、本発明に使用される植物油由来の脂肪酸エステルは、インク組成物全体に対して1〜20質量%であることが好ましい。脂肪酸エステルの含有量が1重量%未満であると十分なインクの広がりが得られず、ベタ印刷時の被覆性が悪く濃度が得られない場合があり、一方、20重量%を超えると、インクの浸透性が増し、インクの裏抜けや滲みが発生する場合がある。
本発明において、上記の植物油由来の脂肪酸エステルとともに使用される非水性極性溶剤としては、20℃における粘度が、20mPa・s以下であれば、特に制限されるものでなく、種々の非水性極性溶剤が使用できる。非水性極性溶剤としてはC3〜C12の直鎖または分岐鎖のアルコール類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、C2〜C10のアルキルグリセリルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートの多価アルコールの誘導体等の極性溶剤が挙げられる。
C3〜C12の直鎖または分岐鎖のアルコール類としては、n−プロパノール、イソプロパノール、ブトキシエタノール、ブトキシイソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、エトキシエタノール、メトキシメトキシエタノール、1−ペンタノール、2−メチルー1−ブタノール、3−メチルー1−ブタノール、3−ペンタノール、n−ヘキサノール、4−メチルー2−ペンタノール、2−エチルブタノール、n−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、n−ドデカノール、トリメチルノニルアルコール等が挙げられる。
また、好ましい非水性極性溶剤としては、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、C2〜C10のアルキルグリセリルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートの多価アルコールの誘導体としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチルグリセリルエーテル、エチルヘキシルグリセリルエーテル、セチルグリセリルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。
また、本発明に使用される非水性極性溶剤が、インク全体に対して5〜80重量%含まれることが好ましい。非水性極性溶剤の含有量が5重量%未満であるとインクジェット記録方式における信頼性(吐出性や目詰まり性)が悪いという問題があり、一方、80重量%を超えると、インクの乾燥性の点で問題となる。
さらに、植物油由来の脂肪酸エステルと前記非水性極性溶剤とが、重量基準で1:80〜4:1で含まれてなることがインクジェット記録方式において、適正な物性を得るという点と、印刷品質(発色、ムラ、乾燥性など)の点で好ましい。
本発明によるインク組成物に使用できる顔料としては、特に制限されるものではなく、通常の非水系インクに使用される無機または有機の顔料を使用できる。顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、紺青、群青、弁柄、亜鉛華、炭酸カルシウムなどの無機顔料や、ベンジジンエロー、ハンザエロー、トルイジンレッドなどの不溶性アゾ顔料、パーマネントレッド2B、ピグメントスカーレット、リトールレッドなどの溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの フタロシアニン系、キナクリドンレッドなどのキナクリドン系、ピランスロンオレンジ、ピランスロンレッドなどのピランスロン系、キノフタロンエローなどの キノフタロン系、チオインジゴ系、アンスラキノン系、ジオキサジン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、ジケトピロロピロール系などの有機顔料等が挙げられる。
着色剤の添加量は、インク組成物全体に対し、0.5〜10重量%であることが好ましく、この範囲の添加量とすることにより、所望の発色濃度が得られ、インクの吐出安定性などの信頼性も良好である。
本発明によるインク組成物は、顔料をインク中で溶解または分散させるための分散剤を含む。分散剤としては、顔料を使用した非水系インクに通常使用される分散剤を使用することができる。このような分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステル の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホ ン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、 ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等を用いることができる。
これら分散剤の具体例としては、Anti−Terra−U(ポリアミノアマイドリン酸塩)、Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸 塩)、Disperbyk−101(ポリアミノアマイドリン酸塩と酸エステル)、同107(水酸基含有カルボン酸エステル)、同110(酸基を含む共重合物)、同130(ポリアマイド)、同161、同162、同163、同164、同165、同166、同170(高分子共重合物)、同400、Bykumen(高分子量 不飽和酸エステル)、BYK−P104、同P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)、P104S、同240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン系)、Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコン):いずれもBYK Chemie社製)が挙げられる。
また、エフカ44、同46、同47、同48、同49、同54、同63、同64、同65、同66、同71、同701、同764、同766(EfkaCHEMICALS社製)、エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、同150(脂肪族系変性ポリマー)、同400、同401、同402、同403、同450、同451、同452、同453(変性ポリアクリレート)、同745(銅フタロシアニン系):いずれもEfkaCHEMICALS社製)、フローレン TG−710(ウレタンオリゴマー)、フローレンDOPA−15B(アクリルオリゴマー)、フローレンSH−290、同SP−1000、ポリフローNo.50E、同No.300(アクリル系共重合物:いずれも共栄社化学社製)、ディスパロンKS−860、同873SN、同874(高分子分散剤)、同#2150(脂肪族多価カルボン酸)、同#7004(ポリエーテルエステル型)、DA −703−50(ポリエステル酸アマイドアミン塩:いずれも楠本化成社製)が挙げられる
さらに、デモールRN、同N(ナフタレンスルホ ン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS.C、同SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、同EP、ホモゲノールL−18(ポリカル ボン酸型高分子)、エマルゲン920、同930、同931、同935、同950、同985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、同86(ステアリルアミンアセテート:いずれも花王社製)や、ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、同13940(ポリエステルアミン系)、同17000、同18000(脂肪酸アミン系)、同22000、同24000、同28000(いずれもアビシア社製)、ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline4−O(ヘキサグリ セリルテトラオレート:いずれも日光ケミカル社製)等が挙げられる。
分散剤は、顔料の添加量にもよるが、インク全体に対して0.5〜5重量%を添加することが好ましい。この範囲とすることにより、粘度変化が少なく、安定したインク組成物が得られる。
本発明による非水系インク組成物は、必要に応じて、公知の各種添加剤、例えばpH調整剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐・防カビ剤等を添加することができる。
本発明によるインク組成物は、上記の各成分を適当な方法で分散・混合することよって製造することができる。好ましくは、顔料と分散剤と溶剤とを適当な分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミルなど)で混合し、均一な顔料分散液を調製し、次いで、pH調製剤、防腐剤、防かび剤等を加えて十分溶解させてインク溶液を調製する。十分に攪拌した後、目詰まりの原因となる粗大粒径及び異物を除去するために濾過を行って目的のインク組成物を得ることができる。
本発明によるインクジェット記録方法は、上記したインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うものである。本発明によるインク組成物をインクジェット記録方法に適用することにより、環境負荷が少なく、かつ印刷品質やインクの信頼性にも優れるインクを実現できる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
<インク組成物の調製>
下記の表1に示した組成にしたがって、全量が100重量部となるように各成分を加え、2時間攪拌した。その後、孔径約1.2μmのメンブランフィルタ(商品名、日本ミリポア・リミテッド製)にて濾過して実施例1〜4及び比較例1〜2のインク組成物を調製した。なお、表1中の数値は、全て重量部を示すものである。
Figure 2007161890
<インク組成物の評価>
(1)印字濃度
得られた各インク組成物について、インクジェットプリンターPX−V600(セイコーエプソン社製)を用いて、下記の3種類の普通紙に、720×720dpiでベタ印字(100%duty)した。普通紙として、ゼロックスP(富士ゼロックス社製)、Xerox4024(Xerox Co.社製)、リサイクルカットR―100(王子製紙社製)を用いた。印刷した記録物を24℃の環境下で24時間放置した後、グレタグ濃度計(グレタグマクベス社製)を用いてベタ部分のOD値を測定した。
印字濃度は、各印刷物における測定値の平均値を用いて、以下の基準に基づいて評価した。
A:印字濃度が1.2以上
B:印字濃度が1.1以上、1.2未満
C:印字濃度が1.1未満
評価結果は下記の表2に示される通りであった。
(2)インクの裏抜け
上記の各印刷物について、印刷面の裏側におけるインクの裏抜け状態を目視にて評価した。評価基準は以下の通りとした。
A:インクの裏抜けが全く認められない。
B:インクの裏抜けがわずかに認められるが、裏面への再印字には支障がない
C:インクの裏抜けがかなり認められ、裏面への再印字に支障がある
評価結果は下記の表2に示される通りであった。
(3)印刷品質
上記と同様のインクジェットプリンターを用い、下記の6種類の記録媒体に、720×720dpiでベタ印字した。記録媒体として、上記した3種類の普通紙に加え、エプソン写真用紙<光沢>(セイコーエプソン社製)、及びプロフェッショナルフォトペーパーPR−101(キャノン社製)の2種の光沢紙、及びOKトップコートN_90K(王子製紙社製)の印刷本紙を用いた。得られた各印刷物について、印刷品質を目視によって評価した。評価基準は以下の通りとした。
A:発色がよく、ムラがない。
B:ムラが若干発生するが、発色がよい。
C:発色が悪いか、またはムラが目立つ。
評価結果は下記の表2に示される通りであった。
(4)コックリング
上記と同様のインクジェットプリンターを用い、リサイクルカットR―100(王子製紙社製)、OKトップコートN_90K(王子製紙社製)に対し、720×720dpiで10cm×10cmベタ印字のパッチを印刷し、記録メディアの凹凸(コックリング)度合いをレーザー変位計 LK−010(キーエンス社製)を用いて測定し、以下の評価基準で判定した。
A:1.0mm未満
B:1.0mm以上1.5mm未満
C:1.5mm以上2.0mm未満
D:2.0mm以上
評価結果は下記の表2に示される通りであった。
(5)印刷直後の定着性
上記と同様のインクジェットプリンターを用い、光沢紙であるエプソン写真用紙<光沢>(セイコーエプソン社製)に、720×720dpiでベタ印字した。印刷直後に、印刷面を指で強く擦り、印刷面の状態を目視によって観察した。評価基準は以下の通りとした。
A:インクが全くとれない
B:若干インクがとれるが指は汚れない
C:インクがとれ、指も汚れる
評価結果は下記の表2に示される通りであった。
(6)目詰まり回復性
インクジェットプリンターPX−V600(セイコーエプソン社製)を用いて10分間連続して印刷し、全てのノズルから正常にインクが吐出していることを確認した後、インクカートリッジを取り外し、記録ヘッドをヘッドキャップから外した状態で、40℃の環境下に1週間放置した。放置後、全ノズルが初期と同等に吐出するまでクリーニング動作を繰り返し、以下の判断基準により、回復しやすさを評価した。
A:3回未満のクリーニング操作で初期と同等に回復
B:3〜6回のクリーニング操作で初期と同等に回復
C:6回以上のクリーニング操作で初期と同等に回復
D:現実的な回数のクリーニング操作では回復せず
評価結果は下記の表2に示される通りであった。
(7)保存安定性
アルミパックにインク組成物50gを入れた状態で70℃の環境下に1週間放置した。放置後、異物(沈降物)の発生の有無を確認した。また、異物の発生がないものについては、更に物性(粘度、表面張力、pH、樹脂粒子の粒子径)の変化を確認した。
評価基準は以下の通りとした。
A:異物の発生がなく、物性の変化もない
B:異物の発生はないが、
物性が若干変化する
C:異物が発生するか、物性が著しく変化する
評価結果は下記の表2に示される通りであった。
Figure 2007161890

Claims (11)

  1. 顔料と、分散剤と、溶剤とを少なくとも含んでなる、インクジェット記録用非水系インク組成物であって、
    前記溶剤が、植物油由来の脂肪酸エステルおよび非水性極性溶剤を含んでなり、
    前記非水性極性溶剤の20℃における粘度が、20mPa・s以下である、インクジェット記録用非水系インク組成物。
  2. 前記植物油由来の脂肪酸エステルが、下記式:
    Figure 2007161890
    (式中、Rは炭素数5〜23の直鎖または分岐鎖を有する飽和もしくは不飽和のアルキル基を表し、Rは、炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基を表す。)
    で表される脂肪酸エステルである、請求項1に記載のインクジェット記録用非水系インク組成物。
  3. 前記植物油由来の脂肪酸エステルが、カプリル酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸プロピル、ラウリン酸メチル、オレイン酸ブチル、およびオレイン酸2−エチルヘキシル、からなる群から選択される少なくとも1種を含んでなる、請求項1または2に記載のインクジェット記録用非水系インク組成物。
  4. 前記植物油由来の脂肪酸エステルが、植物油脂をアルコールによってエステル交換した脂肪酸エステルである、請求項1または2に記載のインクジェット記録用非水系インク組成物。
  5. 前記植物油脂が、大豆油脂、菜種油脂、ヤシ油脂、およびココナッツ油脂からなる群から選択されるものである、請求項4に記載のインクジェット記録用非水系インク組成物。
  6. 前記非水性極性溶剤が、C3〜C12の直鎖または分岐鎖のアルコール類、および、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、C2〜C10のアルキルグリセリルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテートの多価アルコールの誘導体からなる群から選択されるものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録用非水系インク組成物。
  7. 前記植物油由来の脂肪酸エステルが、インク全体に対して1〜20重量%含まれてなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録用非水系インク組成物。
  8. 前記非水性極性溶剤が、インク全体に対して5〜80重量%含まれてなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクジェット記録用非水系インク組成物。
  9. 前記植物油由来の脂肪酸エステルと前記非水性極性溶剤とが、重量基準で1:80〜4:1で含まれてなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のインクジェット記録用非水系インク組成物。
  10. インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、請求項1〜9のいずれか一項に記載のインク組成物を用いる、インクジェット記録方法。
  11. 請求項10に記載のインクジェット記録方法によって記録が行われた、記録物。
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