JP2010049885A - 固体酸化物形燃料電池複合体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高いシール性及び熱衝撃性を有するとともに、小型の固体酸化物形燃料電池に好適に適用できる固体酸化物形燃料電池複合体及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】SOFC複合体1は、柱状のSOFCスタック3の底面と金属マニホールド5、7の表面(接合面)とを、銀ローにより接合しているので、熱衝撃に強く、しかも、その接合界面を小面積で形成できる。また、SOFCスタック3の底面近傍の側面と金属マニホールド5、7の接合面の張出部49とを、銀ローによりシールしているので、小面積でも熱衝撃に強いシールが可能となる。つまり、SOFC複合体1では、従来のような貯留部を設けることなく金属ローによる接合が可能であるので、小型のSOFC複合体1においても、高いシール性及び熱衝撃性を実現することができる。
【選択図】図1
【解決手段】SOFC複合体1は、柱状のSOFCスタック3の底面と金属マニホールド5、7の表面(接合面)とを、銀ローにより接合しているので、熱衝撃に強く、しかも、その接合界面を小面積で形成できる。また、SOFCスタック3の底面近傍の側面と金属マニホールド5、7の接合面の張出部49とを、銀ローによりシールしているので、小面積でも熱衝撃に強いシールが可能となる。つまり、SOFC複合体1では、従来のような貯留部を設けることなく金属ローによる接合が可能であるので、小型のSOFC複合体1においても、高いシール性及び熱衝撃性を実現することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体酸化物形燃料電池に金属マニホールドを接合した固体酸化物形燃料電池複合体及びその製造方法に関するものである。
従来より、燃料電池として、固体電解質(固体酸化物)を用いた固体酸化物形燃料電池(以下SOFCとも記す)が知られている。
このSOFCでは、発電単位として、例えば固体電解質層の一方の側に燃料ガスに接する燃料極を設けるとともに、他方の側に空気と接する空気極を設けた固体酸化物形燃料電池セル(発電セル)が使用されている。また、この発電セルを複数積層した固体酸化物形燃料電池スタックも開発されている。
このSOFCでは、発電単位として、例えば固体電解質層の一方の側に燃料ガスに接する燃料極を設けるとともに、他方の側に空気と接する空気極を設けた固体酸化物形燃料電池セル(発電セル)が使用されている。また、この発電セルを複数積層した固体酸化物形燃料電池スタックも開発されている。
上述したSOFCとしては、円筒形、平板形、モノリス形などのSOFCが知られている。このうち、モノリス形のSOFCは、セラミックスグリーンシートの状態で、固体電解質層と(セル間の導通を確保する)インターコネクタとを積層して焼成した、いわゆる一体焼結型SOFCである。このモノリス形SOFCは、セル間の接続信頼性が高く、しかもガスシール性が高いため、優れたスタック構造であると考えられている。
モノリス形のSOFCは、セル部分とマニホールド部分とをガスタイトに接合する必要がある。これに関連する技術として、例えば特許文献1には、マニホールド部分と円筒型セルとをセラミックス系結合剤で接合する方法が記載されている。また、特許文献2には、略円筒型セルと金属マニホールドをガラスでシールする方法が記載されている。更に、特許文献3には、円筒型セルと金属マニホールドとの間を金属部材(金属ロー)によってシールする方法が記載されている。
特開2004−119300号公報
特開2005−158531号公報
特開2002−349714号公報
しかしながら、前記特許文献1の様に、セラミック系結合剤で結合する方法では、十分なガスシールができないという問題があった。また、前記特許文献2の様に、ガラスでシールする方法では、熱衝撃等によってガラスシールが破損して、シール劣化してしまうという問題があった。更に、特許文献3の様に、金属ローでシールする方法は、熱衝撃には強いものの、シールする際に金属ローを充填しておくための貯留部を設けなければならないため、小型のSOFCには適用できないという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、高いシール性及び熱衝撃性を有するとともに、小型の固体酸化物形燃料電池に好適に適用できる固体酸化物形燃料電池複合体及びその製造方法を提供することにある。
(1)請求項1の発明は、柱状の固体酸化物型燃料電池と金属マニホールドとを接合した固体酸化物型燃料電池複合体において、前記固体酸化物型燃料電池の長手方向の底面にガス導入孔を有しており、前記ガス導入孔と前記金属マニホールドとが連通するように、前記固体酸化物型燃料電池の底面と前記金属マニホールドの表面とが、銀ロー又は銀合金ローにより接合され、且つ、前記固体酸化物型燃料電池の底面近傍の側面と前記金属マニホールドの前記接合部分より外側に張り出す表面とが、前記銀ロー又は銀合金ローによりシールされていることを特徴とする。
本発明のSOFC複合体は、柱状のSOFCの底面(長手方向の端面)と金属マニホールドの表面(接合面)とを、銀ロー又は銀合金ローにより接合しているので、熱衝撃に強く、しかも、その接合界面を小面積で形成できる。
また、本発明では、SOFCの底面近傍の側面と金属マニホールドの接合部分より外側に張り出す表面とを、銀ロー又は銀合金ローによりシールしているので、小面積でも熱衝撃に強いシールが可能となる。
つまり、本発明では、従来のような貯留部を設けることなく、銀ロー又は銀合金ローによる接合が可能であるので、小型のSOFCにおいても、高いシール性及び熱衝撃性を実現することができる。
以下、本発明の各構成について説明する。
・柱状のSOFCは、発電単位である発電セルとして、少なくとも固体電解質基板(固体電解質層)に空気極及び燃料極を備えている。
・柱状のSOFCは、発電単位である発電セルとして、少なくとも固体電解質基板(固体電解質層)に空気極及び燃料極を備えている。
このうち、固体電解質層としては、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC(サマリア添加セリア)、GDC(ガドリニウム添加セリア)、ペロブスカイト酸化物など公知のものを使用できる。空気極としては、ペロブスカイト酸化物、各種貴金属、貴金属とセラミックとのサーメットを使用でき、また、燃料極としては、各種貴金属、Ni等の卑金属、これらの金属とセラミックとのサーメットを使用できる。
・柱状のSOFCとしては、円筒状、略円筒状、角柱状のものを採用でき、その柱の長手方向の端面(底面)にガス導入孔が形成されている。なお、ガス導入孔は、燃料ガス、酸化剤ガス(支燃性ガス)のどちらでも良い。
・金属マニホールドは、SOFCのガス導入孔とガス配管等との接続を容易にするためのものである。この金属マニホールドとしては、各種ステンレス、Ni系合金等の公知のものを使用できるが、特にSOFCとの熱膨張係数の差が±2ppm以下のものが好ましい。例えばSOFCをZrO系電解質にて作製した場合、金属マニホールドはフェライト系ステンレスで作製することが望ましい。
この金属マニホールドは、SOFCのガス導入孔と連通する貫通孔を有し、例えば貫通孔の片側でSOFCと接合し、もう片方でガス配管等と接続される。
金属マニホールドのSOFCとの接合側は、SOFCの底面と接合するために、平面となっていることが望ましい。一方、ガス配管等との接続側は、ガス配管等と接続し易い公知の形状等であればよく、例えばメスねじ加工した孔であったり、いわゆるSwagelokユニオンで連結し易いような構成を採用できる。
金属マニホールドのSOFCとの接合側は、SOFCの底面と接合するために、平面となっていることが望ましい。一方、ガス配管等との接続側は、ガス配管等と接続し易い公知の形状等であればよく、例えばメスねじ加工した孔であったり、いわゆるSwagelokユニオンで連結し易いような構成を採用できる。
・銀合金ローとしては、銀以外の合金材料を含む、例えばAg−Pd合金、Ag−Cu合金、Ag−Zn合金を用いることができる。
・なお、銀ローや銀合金ローとしては、各種の周知のものを使用できる。例えば銀ローとしては、銀の含有量が80質量%以上(80〜100質量%)のものを採用でき、銀合金ローとしては、銀の含有量が50質量%以上(50〜100質量%)のものを採用できる。
・なお、銀ローや銀合金ローとしては、各種の周知のものを使用できる。例えば銀ローとしては、銀の含有量が80質量%以上(80〜100質量%)のものを採用でき、銀合金ローとしては、銀の含有量が50質量%以上(50〜100質量%)のものを採用できる。
(2)請求項2の発明では、前記固体酸化物型燃料電池は、固体電解質基板とインターコネクタとを交互に積層した構造の固体酸化物型燃料電池スタックであり、該固体酸化物型燃料電池スタックの底面にガス導入孔を有することを特徴とする。
本発明は、SOFC複合体の好適な例を示したものである。
・インターコネクタとしては、例えばステンレス等の耐熱金属、電子伝導性酸化物、セラミックスに導電性ビアを形成して導電性を付与したものを採用できる。
・インターコネクタとしては、例えばステンレス等の耐熱金属、電子伝導性酸化物、セラミックスに導電性ビアを形成して導電性を付与したものを採用できる。
・SOFCスタックは、発電セル(固体電解質基板に燃料極と空気極とを備えたもの)を複数積層したものであり、例えば板状の長方形の固体電解質基板とインターコネクタとを積層して構成され四角柱状が好適である。つまり、SOFCスタックは、長方形の長手方向が四角柱の長手方向であることが望ましく、四角柱とすることで、SOFCスタックの耐熱衝撃性が向上する。
また、SOFCスタックは、例えば四角柱状のSOFCスタックの底面(即ち、長方形の固体電解質基板の長手方向の一端側)にガス導入孔を有するが、特に、一方の底面から燃料ガスを導入し、他方の底面から酸化剤ガスを導入することが望ましい。このような構造とすることで、四角柱の最も小さい面にガス導入孔が配置されることになるので、SOFCスタックとガス配管等の接続を容易に行うことができる。
更に、SOFCスタックの底面の面積は、0.1〜10mm2であることが望ましい。0.1mm2より小さいとガス配管等との接続が困難になるからであり、10mm2より大きいと耐熱衝撃性が低下するからである。SOFCスタックの長手方向の長さは、1〜10mmであることが望ましい。1mmより小さいと発電能力が小さくなるからであり、10mmより大きいと導入するガスの圧損が大きくなり、ガス導入が困難になるからである。
(3)請求項3の発明では、前記固体酸化物型燃料電池の底面及び底面近傍の側面は、電子伝導性のない材料で形成されていることを特徴とする。
SOFCの底面や底面近傍の側面は、電子伝導性のある銀ロー又は銀合金ローによりシール及び接合されているので、SOFCと金属マニホールドとを絶縁する機構が必要あるが、本発明では、銀ロー又は銀合金ローが接触する部分を電子伝導性のない材料で形成しているので、絶縁が容易にできる。
SOFCの底面や底面近傍の側面は、電子伝導性のある銀ロー又は銀合金ローによりシール及び接合されているので、SOFCと金属マニホールドとを絶縁する機構が必要あるが、本発明では、銀ロー又は銀合金ローが接触する部分を電子伝導性のない材料で形成しているので、絶縁が容易にできる。
なお、前記電子伝導性のない材料としては、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、セリア、カルシア、マグネシア、スピネル、各種珪酸塩、アルミノ珪酸塩、ガラスセラミック等の公知のセラミックスを使用できる。
(4)請求項4の発明では、前記固体酸化物型燃料電池は、モノリス形固体酸化物型燃料電池であることを特徴とする。
本発明のモノリス形SOFCとしては、例えば固体電解質基板とインターコネクタとをシール材を介さずに一体に焼結したSOFCとすることができる。モノリス形のSOFCは、発電セル間の接続信頼性が高くガスシール性が高く好適である。
本発明のモノリス形SOFCとしては、例えば固体電解質基板とインターコネクタとをシール材を介さずに一体に焼結したSOFCとすることができる。モノリス形のSOFCは、発電セル間の接続信頼性が高くガスシール性が高く好適である。
以下、本発明の各構成について説明する。
・本発明では、固体電解質基板(固体電解質層)に空気極及び燃料極が形成される。このうち、固体電解質層としては、YSZ、ScSZ、SDC、GDC、ペロブスカイト酸化物など公知のものを使用でき、特にYSZ、ScSZ等のジルコニア固溶体は、材料強度や雰囲気安定性が高く望ましい。
・本発明では、固体電解質基板(固体電解質層)に空気極及び燃料極が形成される。このうち、固体電解質層としては、YSZ、ScSZ、SDC、GDC、ペロブスカイト酸化物など公知のものを使用でき、特にYSZ、ScSZ等のジルコニア固溶体は、材料強度や雰囲気安定性が高く望ましい。
・空気極や燃料極としては、公知のものを使用できるが、特に、金属材料又は金属材料とセラミックスとの複合体が望ましい。金属材料とすることで、焼成時の割れやそりを抑制できるからである。金属材料としては、Pt、Pd、Ag、Au、Cu、Ni、W、Mo、Fe、Co、及びこれらの合金を使用できる。
なお、空気極には、Pt、Ag−Pd等の貴金属を使用することが望ましい。貴金属は酸化雰囲気において安定だからである。特に焼成温度より融点の高い金属であることが望ましい。セラミックスとの同時焼成が容易になるからである。
また、電極材料を、金属材料とセラミックスとの複合体とする場合、セラミックスとしては公知のもの、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、セリア、カルシア、マグネシア、スピネル等が使用できる。特に、固体電解質層と同じものであると、同時焼成が容易に行えるようになり、また、電極性能が向上するので好適である。
・また、本発明に用いられるインターコネクタのセラミックスとしては、固体電解質層の焼成温度で焼結可能なもの、例えばアルミナ、シリカ、スピネル、ジルコニア、各種珪酸塩、アルミノ珪酸塩、ガラスセラミックス、ペロブスカイト酸化物、金属、サーメットなどが使用できる。特に電子伝導性のない材料であると、SOFCと金属マニホールドとの絶縁ができるので望ましい。
なお、セラミックス製のインターコネクタの場合には、導電性を付与するために、ビア導体等を形成する必要がある。ビア導体は焼結して導電性を有するもの、例えばペロブスカイト系酸化物、各種金属、金属とセラミックスとのサーメットが使用できる。
・本発明のSOFCは、モノリス形なので、発電セルとインターコネクタとがシール材を介さずに一体となっている。つまり、発電セルの固体電解質層とインターコネクタのセラミックスは、互いのセラミックス組織が連続して一体となっている。
・本発明のSOFCスタックを製造する場合には、例えば固体電解質層用のグリーンシートの表裏に電極ペーストを印刷した未焼成発電セルと、インターコネクタ用のグリーンシートとを交互に積層圧着して、未焼成のSOFCを形成し、これを焼成して、モノリス形のSOFCを得ることができる。
(5)請求項5の発明は、前記請求項1〜4のいずれかに記載の固体酸化物型燃料電池複合体の製造方法であって、前記固体酸化物型燃料電池の底面及び底面近傍の側面に、前記銀ロー又は銀合金ローのペーストを塗布し、その後焼成する工程と、前記固体酸化物型燃料電池の底面より大きな接合面を有する金属マニホールドを用い、該金属マニホールドの接合面に、前記銀ロー又は銀合金ローのペーストを塗布する工程と、前記焼成後の固体酸化物型燃料電池の底面と前記金属マニホールドの接合面とを接触させ、酸化雰囲気で焼成して接合する工程と、前記固体酸化物型燃料電池と前記金属マニホールドとが接合した接合体の境界部分の周囲に、前記銀ロー又は銀合金ローのペーストを塗布し、その後焼成して、前記接合体の境界部分をシールする工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、SOFCの底面及び底面近傍の側面に、予め銀ロー又は銀合金ローを焼き付けておくので、ロー材の(SOFCに対する)密着強度が向上する。この焼き付けは、大気中で行うと、更に密着強度が向上する。なお、ロー材に、Cu、Cr又はこれらの酸化物などの添加物を加えると、更に、密着強度が向上する。
また、SOFCと金属マニホールドとをシールする際の焼成は、大気中でも不活性雰囲気でも良いが、特に大気中で行うと、シール性及び接合強度が向上し、更にSOFCの電極劣化が少ないため望ましい。
更に、大気中で焼成を行うと、ローだれが少なく、ロー材の焼き付け処理した部分だけに、ロー材が付着するので、シール及び接合部分を小型化できる。つまり、金属マニホールドの(ロー材が焼き付けられていない)表面は、接合工程の加熱により酸化するので、その後、ロー材でシールする際には、ロー材は金属マニホールドの酸化した表面に回り込みにくい。よって、SOFCの底面近傍の側面と金属マニホールドの(SOFCの底面との)接触部分より外側に張り出す表面のみの小範囲にロー材を溜めることができる。
尚、上述した各発明において、固体電解質層は、電池の作動時に燃料極に導入される燃料ガス又は空気極に導入される酸化剤ガスのうちの一方の一部をイオンとして移動させることができるイオン伝導性を有する。このイオンとしては、例えば酸素イオン及び水素イオン等が挙げられる。また、燃料極は、還元剤となる燃料ガスと接触し、セルにおける負電極として機能する。空気極は、酸化剤となる酸化剤ガスと接触し、セルにおける正電極として機能する。
・そして、前記固体酸化物形燃料電池を用いて発電を行う場合、燃料極側には燃料ガスを導入し、空気極側には酸化剤ガスを導入する。
燃料ガスとしては、水素、還元剤となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、及びこれらのガスを所定温度の水中を通過させ加湿した燃料ガス、これらのガスに不活性ガスを混合させた燃料ガス等が挙げられる。炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等が挙げられる。この燃料ガスとしては水素が好ましい。これらの燃料ガスは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、50体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスを含有していてもよい。
燃料ガスとしては、水素、還元剤となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、及びこれらのガスを所定温度の水中を通過させ加湿した燃料ガス、これらのガスに不活性ガスを混合させた燃料ガス等が挙げられる。炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等が挙げられる。この燃料ガスとしては水素が好ましい。これらの燃料ガスは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、50体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスを含有していてもよい。
酸化剤ガスとしては、酸素と他の気体との混合ガス等が挙げられる。更に、この混合ガスには80体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスが含有されていてもよい。これらの酸化剤ガスのうちでは安全であって、且つ安価であるため、空気(約80体積%の窒素が含まれている。)が好ましい。
次に、本発明の最良の形態の例について説明する。
[実施形態]
a)本実施形態であるモノリス形の固体酸化物型燃料電池(SOFC)の複合体(固体酸化物型燃料電池複合体:SOFC複合体)の構成について、図1〜図4に基づいて説明する。
[実施形態]
a)本実施形態であるモノリス形の固体酸化物型燃料電池(SOFC)の複合体(固体酸化物型燃料電池複合体:SOFC複合体)の構成について、図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示す様に、本実施形態のSOFC複合体1は、燃料ガス(例えば水素)と酸化剤ガス(例えば空気(詳しくは空気中の酸素))との供給を受けて発電を行う装置である。
このSOFC複合体1は、柱状のSOFCスタック3の長手方向の各端面(底面)に、空気の導入を行う金属マニホールド5と燃料ガスの導入を行う金属マニホールド7とが、それぞれ銀又は銀合金ローのロー材9によりシール及び接合されたものである。
このSOFC複合体1は、柱状のSOFCスタック3の長手方向の各端面(底面)に、空気の導入を行う金属マニホールド5と燃料ガスの導入を行う金属マニホールド7とが、それぞれ銀又は銀合金ローのロー材9によりシール及び接合されたものである。
図2に示す様に、前記SOFCスタック3は、例えば縦0.25cm×横1cm×長さ5cmの長尺の四角柱であり、0.25cm×1cmの面が底面であり、5cm×1cmの面が主面であり、5cm×0.25cmの面が側面である。
このSOFCスタック3は、一方の主面側(同図上面)に、カソード端子用の電極(Ag−Pd電極)11が設けられ、その反対側の主面には、アノード端子用の電極(Ag−Pd電極)13が設けられている。
また、SOFCスタック3の長手方向の端面(底面)の一方には、燃料導入孔15が設けられるとともに、他方の端面(底面)には、同様に空気導入孔17が設けられている。更に、SOFCスタック3の左右の側面(図2の左右方向)の燃料導入孔15側には、空気排気孔19が設けられ、燃料導入孔17側には、同様に燃料排気孔21が設けられている。
前記SOFCスタック3は、図3に分解して示す様に、インターコネクタ23と、その両側に配置されたSOFCセル(発電セル)25、27と、その両側に配置された外部コネクタ29、31とが、板厚方向に積層されたものであり、そのうち、インターコネクタ23と外部コネクタ29、31とは、複数のセラミックス層から構成されている。
また、図4に示す様に、前記金属マニホールド5、7は、例えばフェライト系金属からなる例えば縦0.65cm×横1.4cm×厚み0.4cmの長方形の板材(接合板)33に、例えば同様なフェライト系金属からなるチューブ35が接合されたものである。
前記接合板33は、例えば縦0.65cm×横1.4cm×厚み0.2cmの底板37の上面に、外径は底板37と同じで内径が例えば縦0.25cm×横0.6cmの枠体39が接合されたものである。なお、底板37の中央には、底板37を厚み方向に貫く内径0.25cmのガス孔41が形成されている。
また、前記チューブ35は、基台43から細径部45が伸びる2段形状であり、その軸中心には、接合板33のガス孔41と連通するように、内径0.25cmの貫通孔47が形成されている。
本実施形態では、上述した寸法に設定されているので、前記図1に示す様に、金属マニホールド5、7の接合板33は、SOFCスタック3の底面より、全周にわたり2mm枠状に外側に張り出している。
特に、ロー材9は、SOFCスタック3の底面と金属マニホールド5、7の表面との間に配置されて、SOFCスタック3と金属マニホールド5、7とを接合するとともに、前記枠状に張り出す部分(張出部)49の表面に配置されて、SOFCスタック3と金属マニホールド5、7とをシールしている。
b)次に、SOFC複合体1の製造方法を説明する。
(1)固体電解質基板用グリーンシートの作製
Ce添加Sc安定化ジルコニア粉末(10Sc1CeSZ)とブチラール樹脂と可塑剤と有機溶剤とを混合して、スラリーを調整し、そのスラリーをドクターブレード法でキャスティングし、200μm厚の固体電解質基板用グリーンシートを作製した。
(1)固体電解質基板用グリーンシートの作製
Ce添加Sc安定化ジルコニア粉末(10Sc1CeSZ)とブチラール樹脂と可塑剤と有機溶剤とを混合して、スラリーを調整し、そのスラリーをドクターブレード法でキャスティングし、200μm厚の固体電解質基板用グリーンシートを作製した。
(2)インターコネクタ用及び外部コネクタ用のグリーンシートの作製
SiO2:50mol%、Al2O3:7.5mol%、SrO:20mol%、BaO:22.5mol%のセラミックス粉とブチラール樹脂と可塑剤と有機溶剤とを混合して、スラリーを調整し、そのスラリーをドクターブレード法でキャスティングし、200μm厚のコネクタ用のグリーンシートを作製した。
SiO2:50mol%、Al2O3:7.5mol%、SrO:20mol%、BaO:22.5mol%のセラミックス粉とブチラール樹脂と可塑剤と有機溶剤とを混合して、スラリーを調整し、そのスラリーをドクターブレード法でキャスティングし、200μm厚のコネクタ用のグリーンシートを作製した。
(3)電極及びビアペーストの作製
Ag−Pd(Pd:30mol%)粉末と10Sc1CeSZ粉末とエチルセルロースと有機溶剤とを混合し、Ag−Pdペーストを作製した。
Ag−Pd(Pd:30mol%)粉末と10Sc1CeSZ粉末とエチルセルロースと有機溶剤とを混合し、Ag−Pdペーストを作製した。
(4)未焼成発電セルの作製
図5に示す様に、固体電解質基板用グリーンシート51の表裏面に、Ag−Pdペーストを印刷して電極パターン52を形成し、2枚の未焼成発電セル53、54を作製した。
図5に示す様に、固体電解質基板用グリーンシート51の表裏面に、Ag−Pdペーストを印刷して電極パターン52を形成し、2枚の未焼成発電セル53、54を作製した。
(5)未焼成インターコネクタの作製
図5に示す様に、コネクタ用グリーンシート55に、流路形成用貫通孔57とAg−Pdペーストにてビア59を形成した第1平板用シート61を2枚、前記流路形成用貫通孔57に連通するように形成した流路形成用貫通孔63と同様なビア65とを形成した第2平板用シート67を2枚、貫通孔がなくビア69のみを形成した第3平板用シート71を1枚用意した。
図5に示す様に、コネクタ用グリーンシート55に、流路形成用貫通孔57とAg−Pdペーストにてビア59を形成した第1平板用シート61を2枚、前記流路形成用貫通孔57に連通するように形成した流路形成用貫通孔63と同様なビア65とを形成した第2平板用シート67を2枚、貫通孔がなくビア69のみを形成した第3平板用シート71を1枚用意した。
そして、前記流路形成用貫通孔57、63に、可燃性ペースト(昇華性有機物とエチルセルロースと有機溶剤とを混合したもの)を充填し、充填部72とした。
次に、第1平板用シート61、第2平板用シート67、第3板用シート71、第2平板用シート67、第1平板用シート61の順で積層して積層体を形成し、その積層体を所定寸法に切断して、未焼成インターコネクタ73を形成した。
次に、第1平板用シート61、第2平板用シート67、第3板用シート71、第2平板用シート67、第1平板用シート61の順で積層して積層体を形成し、その積層体を所定寸法に切断して、未焼成インターコネクタ73を形成した。
(6)未焼成外部コネクタの作製
図5に示す様に、コネクタ用グリーンシート55に、流路形成用貫通孔75とAg−Pdペーストにてビア77を形成した第1平板用シート79を1枚、前記流路形成用貫通孔77に連通するように形成した流路形成用貫通孔81とビア83とを形成した第2平板用シート85を1枚、貫通孔がなくビア87のみを形成した第3平板用シート89を2枚、貫通孔がなくビア91と表面にAg−Pdペーストを印刷した電極パターン92を備えた第4平板用シート93を1枚用意した。
図5に示す様に、コネクタ用グリーンシート55に、流路形成用貫通孔75とAg−Pdペーストにてビア77を形成した第1平板用シート79を1枚、前記流路形成用貫通孔77に連通するように形成した流路形成用貫通孔81とビア83とを形成した第2平板用シート85を1枚、貫通孔がなくビア87のみを形成した第3平板用シート89を2枚、貫通孔がなくビア91と表面にAg−Pdペーストを印刷した電極パターン92を備えた第4平板用シート93を1枚用意した。
そして、前記流路形成用貫通孔77、81に、同様に可燃性ペーストを充填した。
次に、第1平板用シート79、第2平板用シート85、2枚の第3平板用シート89、第4平板用シート93の順で積層して積層体を形成し、その積層体を所定寸法に切断して、2枚の未焼成外部コネクタ95、97を形成した。
次に、第1平板用シート79、第2平板用シート85、2枚の第3平板用シート89、第4平板用シート93の順で積層して積層体を形成し、その積層体を所定寸法に切断して、2枚の未焼成外部コネクタ95、97を形成した。
(7)積層及び焼成
図6に分解して示す様に、未焼成インターコネクタ73の両側に未焼成発電セル53、54を配置するとともに、未焼成発電セル53、54の両側に未焼成外部コネクタ95、97を配置し、図7に示す様に、それらを積層して圧着して一体とした。
図6に分解して示す様に、未焼成インターコネクタ73の両側に未焼成発電セル53、54を配置するとともに、未焼成発電セル53、54の両側に未焼成外部コネクタ95、97を配置し、図7に示す様に、それらを積層して圧着して一体とした。
この積層体101を250℃にて加熱して脱脂を行い、その後、1150℃、1時間、大気雰囲気という条件で焼成して、前記図2に示した様な四角柱状のモノリス形SOFCスタック3を作製した。
この様にして製造されたSOFCスタック3は、緻密化しており、割れなども確認できなかった。
(8)金属マニホールドの作製
図8に示す様に、金属マニホールド5、7の材料として、フェライト系ステンレスであるCrofer22APUを用いて、通常の金属加工により、底板37と枠体39とチューブ35とを作製した。
(8)金属マニホールドの作製
図8に示す様に、金属マニホールド5、7の材料として、フェライト系ステンレスであるCrofer22APUを用いて、通常の金属加工により、底板37と枠体39とチューブ35とを作製した。
そして、チューブ35の貫通孔47と底板37のガス孔41とが連通するようにして、底板37と枠体39とチューブ35とを組み合わせて、Niロー付けにより一体に接合した。
(9)SOFCスタックの焼き付け処理
図9に示す様に、SOFCスタック3の底面及び底面近傍の側面(例えば幅2mm)に、Ag:100質量部、Cr2O3:4質量部と有機ビヒクルとを混合したAgローペーストを塗布し(斜線部分)、乾燥した。
図9に示す様に、SOFCスタック3の底面及び底面近傍の側面(例えば幅2mm)に、Ag:100質量部、Cr2O3:4質量部と有機ビヒクルとを混合したAgローペーストを塗布し(斜線部分)、乾燥した。
その後、このSOFCスタック3を、900℃、1時間、大気中で熱処理した(Agローの焼き付け)。
(10)SOFCスタックと金属マニホールドとの接合
図10に示す様に、金属マニホールド5、7の枠体39の表面(上面)に、前記Agローペーストを塗布し(斜線部分)、乾燥した。
(10)SOFCスタックと金属マニホールドとの接合
図10に示す様に、金属マニホールド5、7の枠体39の表面(上面)に、前記Agローペーストを塗布し(斜線部分)、乾燥した。
そして、図11(a)に示す様に、SOFCスタック3の中心軸と金属マニホールド5、7の枠体39の中心とを合わせるとともに、SOFCスタック3の底面の長手方向と枠体39の長手方向とを同じ側とし、且つ、枠体39の外周がSOFCスタック3の底面より全周にわたって張り出すように配置し、SOFCスタック3の底面と枠体39の上面とを接触させる。
つまり、金属マニホールド5、7のAgロー塗布位置(金属マニホールド5、7の枠体39がSOFCスタック3の底面より外側に枠状に張り出す部分)とSOFCスタック3の底面の焼き付け位置とを重ね合わせ、1000℃、1時間、大気中で熱処理し、金属マニホールド5、7とSOFCスタック3とを接合し、接合体50を作製した。
(11)SOFC複合体の作製
図11(b)に示す様に、前記接合体50の境界部分に、詳しくは、前記図11(a)の斜線部分であるSOFCスタック3の底面近傍と枠体39の張出部49の表面を覆うように、前記Agローペーストを塗布し、乾燥した。これを、1000℃、1時間、大気中で熱処理し、本実施形態のSOFC複合体1を得た。
図11(b)に示す様に、前記接合体50の境界部分に、詳しくは、前記図11(a)の斜線部分であるSOFCスタック3の底面近傍と枠体39の張出部49の表面を覆うように、前記Agローペーストを塗布し、乾燥した。これを、1000℃、1時間、大気中で熱処理し、本実施形態のSOFC複合体1を得た。
このSOFC複合体1では、境界部分のAgローは、金属マニホールド5、7の枠体39の張出部49の表面とSOFCスタック3の底面近傍の側面の焼き付け位置を、(自身の表面張力によって)内側に湾曲して滑らかに覆って、境界部分をシールするとともに、金属マニホールド5、7とSOFCスタック3を接合している。
c)次に、本実施形態による効果について説明する。
本実施形態のSOFC複合体1は、柱状のSOFCスタック3の底面と金属マニホールド5、7の表面(接合面)とを、Agローにより接合しているので、熱衝撃に強く、しかも、その接合界面を小面積で形成できる。また、SOFCスタック3の底面近傍の側面と金属マニホールド5、7の接合面の張出部49とを、Agローによりシールしているので、小面積でも熱衝撃に強いシールが可能となる。
本実施形態のSOFC複合体1は、柱状のSOFCスタック3の底面と金属マニホールド5、7の表面(接合面)とを、Agローにより接合しているので、熱衝撃に強く、しかも、その接合界面を小面積で形成できる。また、SOFCスタック3の底面近傍の側面と金属マニホールド5、7の接合面の張出部49とを、Agローによりシールしているので、小面積でも熱衝撃に強いシールが可能となる。
つまり、本実施形態では、従来のような貯留部を設けることなくAgローによる接合が可能であるので、小型のSOFC複合体1においても、高いシール性及び熱衝撃性を実現することができる。
また、本実施形態では、SOFC複合体1を構成するセラミックス材料は、電子伝導性がないものであるので、Agローで接合やシールする際に、絶縁工程が不要であるという利点がある。
更に、本実施形態のSOFC複合体1を製造する場合には、Agローと接触するSOFCスタック3の底面及び底面近傍の側面に予めAgローを焼き付けておくので、(後にその上にAgローでシールする際には)Agローの密着強度が向上する。
その上、SOFCスタック3と金属マニホールド5、7とのシールの際には、大気中で焼成するので、シール性及び接合強度が向上し、SOFCスタック3の電極劣化が少ないため望ましい。特に、この様に大気中で焼成することにより、Agローの焼き付け処理した部分だけに、Agローが付着するので、ローだれが少なく、シール及び接合部分を小型化できるという顕著な効果を奏する。
d)次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
[実施例1]
[実施例1]
上述した実施形態の製造方法によって製造したSOFC複合体を、水中に投入し、金属マニホールドから、1L/minのN2ガスを投入した。
その結果、ガスはSOFCスタックの排気孔のみから排出されており、Agローによりガスシールした境界部分からは、気泡は発生していなかった。
[比較例1]
その結果、ガスはSOFCスタックの排気孔のみから排出されており、Agローによりガスシールした境界部分からは、気泡は発生していなかった。
[比較例1]
この比較例1では、前記実施形態のSOFCスタックと金属マニホールドを用い、SOFCスタックと金属マニホールドとの接合までを、前記実施形態と同様に行った。
次に、SOFCスタックと金属マニホールドとの境界部分に、市販のガラスペースト(即ちホウ珪酸ガラス粉末と有機ビヒクルよりなるペースト)を塗布し、乾燥した。これを、900℃、1時間、大気中で熱処理し、比較例1のSOFC複合体を作製した。
次に、SOFCスタックと金属マニホールドとの境界部分に、市販のガラスペースト(即ちホウ珪酸ガラス粉末と有機ビヒクルよりなるペースト)を塗布し、乾燥した。これを、900℃、1時間、大気中で熱処理し、比較例1のSOFC複合体を作製した。
そして、この比較例1のSOFC複合体を、水中に投入し、金属マニホールドから、1L/minのN2ガスを投入した。
その結果、ガスによる気泡は、SOFCスタックの排気孔のほか、ガラスシール部分からも発生していた。
その結果、ガスによる気泡は、SOFCスタックの排気孔のほか、ガラスシール部分からも発生していた。
また、ガラスシール部を観察して見ると、ガラスシール部にクラックが発生していた。
[比較例2]
[比較例2]
この比較例2では、前記実施形態のSOFCスタックと金属マニホールドを用い、以下の方法でSOFC複合体を作製した。
SOFCスタックと金属マニホールドとを、接合したい位置で重ね合わせ、その境界部分に、前記実施形態と同様なAgローペーストを塗布し、乾燥した。これを、1000℃、1時間、大気中で熱処理し、比較例2のSOFC複合体を作製した。
SOFCスタックと金属マニホールドとを、接合したい位置で重ね合わせ、その境界部分に、前記実施形態と同様なAgローペーストを塗布し、乾燥した。これを、1000℃、1時間、大気中で熱処理し、比較例2のSOFC複合体を作製した。
そして、この比較例2のSOFC複合体を、水中に投入し、金属マニホールドから、1L/minのN2ガスを投入した。
その結果、ガスによる気泡は、SOFCスタックの排気孔のほか、シール部分からも発生していた。
その結果、ガスによる気泡は、SOFCスタックの排気孔のほか、シール部分からも発生していた。
また、シール部を観察して見ると、シール部に未充填の部分が存在していた。
尚、本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
尚、本発明は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えばロー材として、銀ロー以外にも、銀合金ローを使用することができる。
1…固体酸化物形燃料電池複合体
3…固体酸化物形燃料電池スタック
5、7…金属マニホールド
9…ロー材
15…ガス導入孔
17…空気導入孔
23…インターコネクタ
25…固体酸化物形燃料電池セル(発電セル)
29、31…外部コネクタ
3…固体酸化物形燃料電池スタック
5、7…金属マニホールド
9…ロー材
15…ガス導入孔
17…空気導入孔
23…インターコネクタ
25…固体酸化物形燃料電池セル(発電セル)
29、31…外部コネクタ
Claims (5)
- 柱状の固体酸化物型燃料電池と金属マニホールドとを接合した固体酸化物型燃料電池複合体において、
前記固体酸化物型燃料電池の長手方向の底面にガス導入孔を有しており、
前記ガス導入孔と前記金属マニホールドとが連通するように、前記固体酸化物型燃料電池の底面と前記金属マニホールドの表面とが、銀ロー又は銀合金ローにより接合され、
且つ、前記固体酸化物型燃料電池の底面近傍の側面と前記金属マニホールドの前記接合部分より外側に張り出す表面とが、前記銀ロー又は銀合金ローによりシールされていることを特徴とする固体酸化物型燃料電池複合体。 - 前記固体酸化物型燃料電池は、固体電解質基板とインターコネクタとを交互に積層した構造の固体酸化物型燃料電池スタックであり、該固体酸化物型燃料電池スタックの底面にガス導入孔を有することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物型燃料電池複合体。
- 前記固体酸化物型燃料電池の底面及び底面近傍の側面は、電子伝導性のない材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体酸化物型燃料電池複合体。
- 前記固体酸化物型燃料電池は、モノリス形固体酸化物型燃料電池であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体酸化物型燃料電池複合体。
- 前記請求項1〜4のいずれかに記載の固体酸化物型燃料電池複合体の製造方法であって、 前記固体酸化物型燃料電池の底面及び底面近傍の側面に、前記銀ロー又は銀合金ローのペーストを塗布し、その後焼成する工程と、
前記固体酸化物型燃料電池の底面より大きな接合面を有する金属マニホールドを用い、該金属マニホールドの接合面に、前記銀ロー又は銀合金ローのペーストを塗布する工程と、
前記焼成後の固体酸化物型燃料電池の底面と前記金属マニホールドの接合面とを接触させ、酸化雰囲気で焼成して接合する工程と、
前記固体酸化物型燃料電池と前記金属マニホールドとが接合した接合体の境界部分の周囲に、前記銀ロー又は銀合金ローのペーストを塗布し、その後焼成して、前記接合体の境界部分をシールする工程と、
を有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池複合体の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2008211930A JP2010049885A (ja) | 2008-08-20 | 2008-08-20 | 固体酸化物形燃料電池複合体及びその製造方法 |
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2008
- 2008-08-20 JP JP2008211930A patent/JP2010049885A/ja active Pending
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