JP2003178769A - 薄膜積層体、その製造方法およびそれを用いた固体酸化物型燃料電池 - Google Patents

薄膜積層体、その製造方法およびそれを用いた固体酸化物型燃料電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン導電性膜と電子導電性膜とを積層して
なる薄膜積層体であって、両膜の反応を抑制し、イオン
導電性と電子導電性という各々の膜の特性を発揮できる
薄膜積層体を提供する。 【解決手段】 薄膜積層体を、イオン導電性膜と電子導
電性膜とからなる2つの薄膜と、該2つの薄膜の間に介
在した中間膜とを含む薄膜積層体であって、前記中間膜
は、前記イオン導電性膜を構成する元素のいずれか1種
以上と、前記電子導電性膜を構成する元素のいずれか1
種以上とを含むよう構成する。介在する中間膜がイオン
導電性膜と電子導電性膜とが反応した場合に生成すると
考えられる反応生成物を含み、化学的に安定化した膜で
あるため、その両側に設けられたイオン導電性膜と電子
導電性膜との反応が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜積層体および
その製造方法に関し、詳しくは、ガスセンサ、温度セン
サ、圧力センサ、固体酸化物型燃料電池の電解質−電極
接合体等に用いられる薄膜積層体およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高温下で特定のイオンのみが伝導
する固体電解質の研究・開発が進められており、なかで
も、酸素イオン導電体は、ガスセンサ、温度センサ、圧
力センサや固体酸化物型燃料電池(SOFC)等に広く
使用されている。例えば、固体酸化物型燃料電池では、
通常、酸素イオン導電体である固体電解質の両側に電子
導電性を有する一対の電極を設けたセルを発電単位と
し、一方の電極(空気極)に酸素ガスあるいは空気を供
給し、他方の電極(燃料極)に水素やメタンガス等を供
給して、約1000℃の高温下で電気化学的な反応を進
行させる。ここで、セルを構成する電解質−電極接合体
は、例えば、固体電解質の表面にスクリーン印刷法、ド
クターブレード法等により電極を薄膜状に成膜し、13
00〜1400℃の高温で焼成することにより製造され
る。
【0003】このように、電解質−電極接合体は、その
製造時、また長時間の電池作動時において高温にさらさ
れる。そして、電解質−電極接合体は、電解質と電極と
いう異なる材料を積層してなるものであるため、高温下
における両者の反応が問題となる。つまり、高温下で
は、互いに接する材料間で元素拡散や化学反応が生じ易
く、その結果、各材料が変質して機械的強度が低下した
り、イオン導電性や電子導電性といった両材料の特性が
損なわれ、材料の導電特性や界面での電極反応に影響を
与えるのである。図1に、電解質と電極との接合状態を
モデルで示す。図1に示すように、高温下では、イオン
導電性膜である電解質1と電子導電性膜である電極2と
の間で、各々を構成する元素の拡散が生じ、それらが反
応することによって反応生成物が生成する。通常、電解
質はその膜厚が極めて薄いため、膜全体に反応が広が
り、電解質が本来有するイオン導電性が損なわれてしま
う。例えば、酸素イオン導電性の高い電解質に電子導電
性が発現すると、酸素イオンと逆方向の短絡電流が電解
質内に流れ、電解質の両端に生じる起電力が低下してし
まう。
【0004】互いに接する電解質と電極との高温下にお
ける反応を抑制するため、例えば、製造時における焼成
を1100℃以下の低温で行う試みがなされている。ま
た、電極材料であるLa1-xSrxMnO3等の酸化物の
酸素不定比性が上記反応に影響することに着目し、材料
組成や温度、酸素圧等を調整して反応を抑制する試みも
なされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接合す
る両材料間の反応を抑制するために焼成を低温で行った
場合には、焼結が充分に進行せず緻密な電解質を得るこ
とが困難となる。また、電極材料の反応性を低下させる
ため、用いる元素の種類や組成における元素の置換割合
を変更すると、電極に接する電解質との熱膨張率の差が
問題となる。熱膨張率が異なると、加熱あるいは冷却時
において両材料の界面に熱応力が発生し、材料の剥離や
亀裂等を生じる恐れがある。つまり、熱膨張率を考慮し
た場合には、使用できる材料は実質上制限されることに
なる。
【0006】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
であり、イオン導電性膜と電子導電性膜とを積層してな
る薄膜積層体であって、両膜の反応を抑制し、イオン導
電性と電子導電性という各々の膜の特性を発揮できる薄
膜積層体を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜積層体は、
イオン導電性膜と電子導電性膜とからなる2つの薄膜
と、該2つの薄膜の間に介在した中間膜とを含む薄膜積
層体であって、前記中間膜は、前記イオン導電性膜を構
成する元素のいずれか1種以上と、前記電子導電性膜を
構成する元素のいずれか1種以上とを含むことを特徴と
する。
【0008】図2に、本発明の薄膜積層体の一例をモデ
ルで示す。図2に示すように、本発明の薄膜積層体3
は、イオン導電性膜4と電子導電性膜5との間に中間膜
6が介在する3層構造となっている。上述したように、
イオン導電性膜と電子導電性膜との積層体を製造する場
合等において、両者を互いに重ね合わせ高温で焼成する
と、両材料間でイオンの拡散や化学反応が生じ、各材料
の性質が変化することになる。本発明の薄膜積層体は、
例えば、中間膜の表面にイオン導電性膜を高温で焼成し
て薄膜積層体を製造する場合であっても、中間膜は後述
するように化学的に安定であるため、イオン導電性膜と
中間膜およびイオン導電性膜と電子導電性膜の反応は各
々抑制される。また、長時間の電池作動時においても、
中間膜が介在しているため、イオン導電性膜と電子導電
性膜との反応は抑制される。
【0009】イオン導電性膜と電子導電性膜との間に介
在する中間膜は、イオン導電性膜を構成する元素のいず
れか1種以上と、電子導電性膜を構成する元素のいずれ
か1種以上とを含むものである。イオン導電性膜と電子
導電性膜との反応は、各々の膜を構成する元素のいずれ
か1種以上が反応することにより生じるものである。中
間膜は、各々の膜を構成する元素のいずれか1種以上を
含む、つまり、イオン導電性膜と電子導電性膜とが反応
した場合に生成すると考えられる反応生成物を含むもの
であるため、化学的に安定化した膜である。すなわち、
中間膜は、イオン導電性膜と電子導電性膜との反応をブ
ロックする膜となる。したがって、本発明の薄膜積層体
は、中間膜が介在することにより、高温下においてもイ
オン導電性膜および電子導電性膜の各々の特性が損なわ
れることのない薄膜積層体となる。
【0010】また、例えば、電子導電性膜の材料となる
ランタン−マンガン系酸化物は、イオン導電性膜を構成
するイオン導電性酸化物材料との反応性が低い組成範囲
と、熱膨張率の値がイオン導電性酸化物材料のそれと近
くなる組成範囲とが一致しないことが知られている。通
常、熱膨張率の値がイオン導電性酸化物材料のそれとよ
り近くなるような組成のランタン−マンガン系酸化物が
採用されることが多く、この場合には、特に両者の反応
が問題となっていた。本発明の薄膜積層体では、イオン
導電性膜と電子導電性膜との反応が抑制されるため、両
膜の熱膨張率を優先的に考慮した材料を採用することが
でき、熱応力や熱衝撃による剥離や割れ等の少ない積層
体とすることができる。
【0011】本発明の固体酸化物型燃料電池は、上記本
発明の薄膜積層体を電解質−電極接合体として用いた固
体酸化物型燃料電池であって、2つの薄膜におけるイオ
ン導電性膜が電解質となり、電子導電性膜が電極となる
ものである。本発明の薄膜積層体を電解質−電極接合体
として用いることにより、その接合体を製造する際はも
ちろん、電池を高温で長時間作動させた場合であって
も、電解質と電極との相互拡散や反応が抑制され、電池
性能が良好で、かつ高耐久性の固体酸化物型燃料電池と
なる。
【0012】上記本発明の薄膜積層体の製造方法は、特
に限定されるものではないが、以下に示す本発明の方法
により簡便に製造することができる。すなわち、本発明
の薄膜積層体の製造方法は、2つの薄膜の一方の前駆体
である第1薄膜前駆体の表面に、該2つの薄膜の他方を
構成する元素の少なくとも1種を含む中間膜前駆体を成
膜する中間膜前駆体成膜工程と、前記第1薄膜前駆体お
よび前記中間膜前駆体を所定の温度で焼成することによ
り、該第1薄膜前駆体と該中間膜前駆体とを反応させ、
前記一方の薄膜の表面に該反応により生成した反応生成
物を含む中間膜を形成する焼成工程と、形成された前記
中間膜の表面に前記2つの薄膜の他方を形成する第2薄
膜形成工程とを含む。本製造方法では、最初に中間膜を
焼成により形成しておくことがポイントとなる。予め、
支持体となる2つの薄膜の一方の前駆体と、他方の薄膜
を構成する元素の少なくとも1種を含む中間膜前駆体と
を焼成し、両者を反応させて化学的に安定な中間膜を形
成しておくことにより、その後に形成される他方の薄膜
との反応を抑制することができる。したがって、本製造
方法によれば、中間膜前駆体成膜工程、焼成工程、第2
薄膜形成工程という3つの単純な工程により、上記本発
明の薄膜積層体を簡便に製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の薄膜積層体、そ
れを用いた固体酸化物型燃料電池および本発明の薄膜積
層体の製造方法についてそれぞれ順に説明する。なお、
説明する実施形態は一実施形態にすぎず、本発明の薄膜
積層体、その製造方法およびそれを用いた固体酸化物型
燃料電池が下記の実施形態に限定されるものではない。
下記実施形態を始めとして、当業者が行い得る変更、改
良等を施した種々の形態にて実施することができる。
【0014】〈薄膜積層体〉本発明の薄膜積層体は、イ
オン導電性膜と電子導電性膜とからなる2つの薄膜と、
その2つの薄膜の間に介在した中間膜とを含むものであ
る。イオン導電性膜は、本薄膜積層体を使用する条件下
においてイオン導電率が高い膜であり、その導電種によ
り種々の材料を用いることができる。例えば、酸素イオ
ンを導電種とする材料として、緻密で酸素イオン導電率
が高く、耐熱性、耐衝撃性および高温安定性に優れると
いう理由から、Zr、Ce、Sc、Y、La、Mn、I
n、Ba、Sr、Ca、Yb、Fe、Coから選ばれる
少なくとも1種を含む酸化物を含む材料を用いることが
望ましい。具体的には、ZrO2、ZrCeO3、Ce0.
8Ln0.21.9(Ln:Y、Gd、Sa、Nd、L
a)、Ba(InSn)O、ZrO2−Y23、ZrO2
−CeO、ZrO2−Yb23、Zr23−CaO、
(LaSr)MgCaCoO3、LaGaO3、LaSr
MgCoO3等が挙げられる。なかでも、イオン導電率
が高く機械的特性に優れる上、高温、酸化・還元雰囲気
で熱力学的に安定であるという理由から、ZrO2を主
体とする複合材料を用いることが望ましい。特に、イオ
ン導電性がより高く機械的特性や安定性が良好である等
の理由から、ZrO2−Sc23系材料を含むものを用
いることが望ましい。なお、イオン導電性膜の膜厚は、
特に限定されるものではないが、抵抗を小さくしイオン
導電率を大きくするという観点から、膜厚は100μm
以下とすることが望ましい。より望ましくは30μm以
下である。
【0015】電子導電性膜は、本薄膜積層体を使用する
条件下において電子導電率が高い膜である。電子導電性
膜には、白金、金、ニッケル等の金属、ペロブスカイト
型酸化物等の金属酸化物、またNi/YSZサーメット
等の金属とイオン導電性膜の材料との混合物等、電子導
電率の高い種々の材料を用いることができる。例えば、
本薄膜積層体を固体酸化物型燃料電池の電解質−電極接
合体として使用する場合であって、電極として空気極を
想定した場合には、電子導電性膜にはペロブスカイト型
酸化物を含む材料を用いることが望ましい。具体的に
は、LnMO3系(LnはLa、Sr、Pr、Nd、S
m、Gd、Ca、Gaから選ばれる1種以上、MはC
a、Co、Fe、Cr、Ga、Gd、Mg、Mn、N
i、Ba、Tiから選ばれる1種以上)の材料が挙げら
れる。なかでも、電子導電率が高く、高温、酸化・還元
雰囲気で熱力学的に安定であるという理由から、ランタ
ン−マンガン系酸化物や、ランタン−鉄系酸化物、ある
いはランタン−コバルト系酸化物を含む材料を用いるこ
とが望ましい。特に、熱膨張率、高温安定性、電極反応
性、導電性等を考慮した場合には、組成式La1-xSrx
MnO3(0≦x≦0.5)で表されるランタン−マン
ガン系酸化物や、組成式La(Fe1-xNix)O3、L
aFeO3、(LaSr)(Fe,Co)Oで表される
ランタン−鉄系酸化物を用いることが望ましい。
【0016】中間膜は、上記イオン導電性膜を構成する
元素のいずれか1種以上と、上記電子導電性膜を構成す
る元素のいずれか1種以上とを含むものである。上述の
通り、イオン導電性膜および電子導電性膜の各々の膜を
構成する元素の少なくとも1種ずつを含むということ
は、イオン導電性膜と電子導電性膜とが反応した場合に
生成すると考えられる反応生成物を含むことを意味す
る。例えば、イオン導電性膜をZrO2膜と、電子導電
性膜を(La、Sr)MnO3膜とした場合には、反応
生成物としては、La2Zr27、SrZrO3等が考え
られる。したがって、この場合における中間膜は、La
2Zr27、SrZrO3等を含むものとなる。また、中
間膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、多量の
イオンの授受をスムーズに行うという観点から、30μ
m以下であることが望ましい。さらに10μm以下とす
るとより好適である。
【0017】中間膜は、その形成方法が特に限定される
ものではない。例えば、上記2つの薄膜の一方の前駆体
である第1薄膜前駆体と、上記2つの薄膜の他方を構成
する元素の少なくとも1種を含む中間膜前駆体とが重ね
合わせられ、焼成されることにより形成されたものであ
る態様を採用することができる。言い換えると、上記第
1薄膜前駆体と上記中間膜前駆体とが反応することによ
り中間膜が形成された態様である。後の本発明の製造方
法において詳しく説明するが、2つの薄膜の一方の前駆
体と、他方を構成する元素の少なくとも1種を含む中間
膜前駆体とを重ね合わせて焼成することで、第1薄膜前
駆体が上記一方の薄膜となるとともに、中間膜前駆体は
中間膜となる。そして、形成された中間膜は、中間膜前
駆体を構成する元素(他方の薄膜を構成する元素を含
む)と、第1薄膜前駆体を構成する元素とが反応して生
成された上記反応生成物を含み安定化した膜となる。な
お、一方の薄膜と中間膜とは異なる2層として存在する
が、両膜の界面は明確ではなく、両膜の界面には、反応
生成物がある濃度勾配を有して存在すると考えられる。
【0018】〈固体酸化物型燃料電池〉本発明の固体酸
化物型燃料電池は、上記本発明の薄膜積層体を電解質−
電極接合体として用いたものであり、2つの薄膜におけ
るイオン導電性膜が電解質となり、電子導電性膜が電極
となる。電子導電性膜は、その材料を適宜選択すること
により燃料極または空気極となる。特に、空気極となる
材料と電解質とが反応し易いため、反応をより抑制し、
電池性能を向上させるという観点から、電子導電性膜で
ある電極を空気極とする態様が望ましい。
【0019】また、電解質−電極接合体として、イオン
導電性膜である電解質の両側に、材料の異なる電子導電
性膜である2種類の電極がそれぞれ設けられ、電解質と
電極との間にはそれぞれ中間膜が介在している態様をも
採用することができる。この場合、2種類の電極をそれ
ぞれ燃料極、空気極とすることができる。ここで、イオ
ン導電性膜を中心にして、その片側だけを考えると、イ
オン導電性膜−中間膜−電子導電性膜という本発明の薄
膜積層体が構成されている。また、反対側についても同
様の構成となっている。つまり、イオン導電性膜を共通
にして、その両側に中間膜および電子導電性膜が積層さ
れており、本態様は、本発明の薄膜積層体を2種類積層
したものとして認識することができる。すなわち、本発
明の薄膜積層体を用いた電解質−電極接合体として、イ
オン導電性膜の両側に電子導電性膜がそれぞれ設けら
れ、イオン導電性膜と電子導電性膜との間にはそれぞれ
中間膜が介在した態様を採用することができる。
【0020】固体酸化物型燃料電池は、一般に、一対の
電極の間に固体電解質を挟んでなる電解質−電極接合体
から構成されるセルを発電単位とし、円筒方式、平板方
式、ハニカム方式、一体積層方式等、種々の構造を採用
することができる。本発明の固体酸化物型燃料電池も、
電解質−電極接合体に本発明の薄膜積層体を用いる他
は、その一般的な構成に従えばよい。
【0021】〈薄膜積層体の製造方法〉本発明の薄膜積
層体の製造方法は、中間膜前駆体成膜工程と、焼成工程
と、第2薄膜形成工程とを含む。以下、各工程について
詳しく説明する。
【0022】(1)中間膜前駆体成膜工程 本工程は、2つの薄膜の一方の前駆体である第1薄膜前
駆体の表面に、該2つの薄膜の他方を構成する元素の少
なくとも1種を含む中間膜前駆体を成膜する工程であ
る。2つの薄膜のうち、いずれか一方の前駆体を支持体
となる第1薄膜前駆体とし、その表面に中間膜前駆体を
成膜する。イオン導電性膜の前駆体を支持体としてもよ
く、また、電子導電性膜の前駆体を支持体としてもよ
い。イオン導電性膜を薄膜化して導電率の向上を図ると
いう観点から、電子導電性膜の前駆体を支持体とするこ
とが望ましい。ここで、支持体となる第1薄膜前駆体と
は、一方の薄膜を構成する材料が、焼成により中間膜前
駆体と反応する前の状態を意味するものである。したが
って、第1薄膜前駆体は、一方の薄膜を構成する材料
を、ある基材の表面に薄膜状に成膜した状態のものでも
よく、成膜後に焼結させたものであってもよい。また、
中間膜前駆体とは、2つの薄膜のうちの他方、つまり、
前駆体となる薄膜とは別の薄膜を構成する元素の少なく
とも1種を含む膜である。他方の薄膜を構成する元素の
うち1種以上が含まれていればよく、他方の薄膜に用い
る材料と同じ材料を用いてもよい。例えば、前駆体とな
る一方の薄膜を電子導電性膜とした場合には、中間膜前
駆体として他方の薄膜、すなわちイオン導電性膜の材料
を用いることができる。また、同様に前駆体となる一方
の薄膜を電子導電性膜とした場合において、中間膜前駆
体として電子導電性膜の材料とイオン導電性膜の材料と
の複合材料を用いることもできる。
【0023】第1薄膜前駆体の表面に中間膜前駆体を成
膜する方法は、表面が平滑な薄膜を成膜することができ
る方法であれば特に限定されるものではない。例えば、
ドクターブレード法、スクリーン印刷法、テープキャス
ト法、押出し法等のスラリーコート法、スパッタ法、レ
ーザアブレーション、蒸着、MOCVD、MBE等で成
膜すればよい。
【0024】また、電子導電性膜を一方の薄膜とする態
様を採用した場合等には、第1薄膜前駆体が多孔質の材
料からなる場合もある。この場合には、細孔を有する多
孔質材料の表面に膜厚の薄い膜を均一に成膜するという
観点から、以下に示すいわゆる転写法を用いて中間膜前
駆体を成膜することが望ましい。すなわち、転写法は、
成膜する中間膜前駆体の材料を含む原料ペーストを調製
する原料ペースト調製工程と、調整した原料ペーストを
成膜基板の表面に塗布して成膜し、その膜を成膜基板か
ら剥離して中間膜前駆体を得る成膜剥離工程と、得られ
た中間膜前駆体の表面を第1薄膜前駆体の表面に重ね合
わせる接合工程とを含んで構成される。
【0025】ここで、原料ペーストは、例えば、中間膜
前駆体の材料を粉末状にし、メタアクリル系樹脂等の有
機バインダを混合して調製することができる。成膜基板
は、特に制限されるものではなく、薄膜を成膜すること
ができる緻密で表面が平滑な基板を用いればよい。ま
た、原料ペーストから成膜する方法は、上述したスラリ
ーコート法等で行えばよい。成膜後にその膜を成膜基板
から剥離する方法は、特に限定されるものではない。例
えば、予め水溶性の樹脂をコートした成膜基板の表面に
成膜し、その後、成膜基板ごと水中に浸漬することによ
り、膜を成膜基板から剥離して中間膜前駆体を得る態様
を採用することができる。この態様を採用する場合に
は、膜を保形するという理由から、成膜後、水中に浸漬
させる前に、その膜の表出している面をアクリル樹脂等
の非水溶性の樹脂で覆っておくことが望ましい。なお、
この保護膜となる非水溶性の樹脂は、後に焼成すること
により燃焼し消滅する。そして、得られた中間膜前駆体
と第1薄膜前駆体とを、互いの表面を合わせて重ね合わ
せればよい。
【0026】いずれの方法で成膜した場合であっても、
成膜条件は、目的とする中間膜の膜厚等を考慮して適宜
決定すればよい。例えば、中間膜を30μm以下とする
場合には、中間膜前駆体の成膜時の膜厚は、40μm以
下とすることが望ましい。
【0027】(2)焼成工程 本工程は、中間膜前駆体成膜工程で得られた第1薄膜前
駆体および中間膜前駆体を所定の温度で焼成することに
より、該第1薄膜前駆体と該中間膜前駆体とを反応さ
せ、一方の薄膜の表面に該反応により生成した反応生成
物を含む中間膜を形成する工程である。焼成の温度は、
第1薄膜前駆体と中間膜前駆体とが反応し、第1薄膜前
駆体が一方の薄膜となり、その表面に上記反応により生
成した反応生成物を含む中間膜が形成される温度であれ
ば、特に限定されるものではない。第1薄膜前駆体と中
間膜前駆体との間で予め元素を拡散させることにより反
応物を生成させ安定化させるという観点から、1000
℃以上とすることが望ましい。特に1200℃以上とす
ることが好適である。また、第1薄膜前駆体が多孔質材
料である場合には、その所定の気孔率を確保するという
観点から、1450℃以下とすることが望ましい。特に
1400℃以下とすることが好適である。焼成は、一般
に用いられる電気炉等を使用すればよく、焼成時間は
0.5〜6時間程度とすればよい。
【0028】また、第1薄膜前駆体は、上述の通り、一
方の薄膜を構成する材料からなるものである。そして、
中間膜前駆体は、他方の薄膜を構成する元素の少なくと
も1種を含む膜である。したがって、焼成することによ
り形成される中間膜は、一方の薄膜を構成する元素のい
ずれか1種以上と、中間膜前駆体に含まれる他方の薄膜
を構成する元素のいずれか1種以上とが反応して生成さ
れた反応生成物を含むものとなる。
【0029】(3)第2薄膜形成工程 本工程は、焼成工程で形成された中間膜の表面に2つの
薄膜の他方を形成する工程である。他方の薄膜は、一方
の薄膜を電子導電性膜とした場合には、イオン導電性膜
であり、反対に、一方の薄膜をイオン導電性膜とした場
合には、電子導電性膜である。他方の薄膜の形成方法
は、特に限定されるものではなく、表面が平滑な薄膜を
形成することができる方法を用いればよい。例えば、上
述したドクターブレード法、スクリーン印刷法、テープ
キャスト法、押出し法、転写法等を用いて成膜した後、
焼成して形成する他、スパッタ法、プラズマ溶射法、蒸
着法等で形成することができる。
【0030】例えば、他方の薄膜を上記転写法により成
膜し、得られた薄膜と中間膜とを互いの表面を重ね合わ
せて焼成することにより形成することができる。この場
合、焼成は、中間膜と他方の薄膜との間の元素拡散を抑
制するという理由から、前に行った焼成工程における焼
成温度と同じ、あるいはそれより低い温度で行うことが
望ましい。また、焼成時間は0.5〜10時間程度とす
ればよい。なお、成膜条件は、上記同様、目的とする薄
膜の膜厚等を考慮して適宜決定すればよい。
【0031】
【実施例】上記実施の形態に基づいて、本発明の薄膜積
層体を製造した。そして、イオン導電性膜および電子導
電性膜の室温での電気抵抗値をそれぞれ測定することに
よって、薄膜積層体を評価した。以下、薄膜積層体の製
造および薄膜積層体の評価について説明する。
【0032】〈薄膜積層体の製造〉ZrO2に11mo
l%のScを固溶したZrO2/Sc23(以下「Sc
SZ」と示す。)膜をイオン導電性膜として、La0.8
Sr0.2MnO3膜を電子導電性膜として薄膜積層体を製
造した。なお、2つの薄膜のうち、一方をLa0.8Sr
0.2MnO3膜とし、他方をScSZ膜とした。また、中
間膜前駆体には他方の膜材料と同様のScSZを用い
た。
【0033】まず、中間体前駆体膜を転写法により成膜
した。中間膜前駆体である粉末状のScSZと有機バイ
ンダであるメタアクリル系樹脂とを混合し、粘度が約
0.06Pa・sである原料ペーストを調製した。調整
した原料ペーストを、水溶性樹脂であるデキストリンを
コートした成膜基板の表面にスクリーン印刷して成膜
し、さらに、その膜表面全体を非水溶性樹脂であるアク
リル系樹脂でコートした。なお、成膜した膜の厚さは、
約5μmであった。このように成膜、コートした成膜基
板を水中に浸漬し、成膜した膜を成膜基板から剥離し
て、アクリル系樹脂でコートされた中間膜前駆体(Sc
SZ膜)を得た。次いで、電子導電性膜であるLa0.8
Sr0.2MnO3膜の前駆体であるLa0.8Sr0.2MnO
3膜前駆体(φ20mm、厚さ1mm)の表面に、上記
得られた厚さ5μmのScSZ膜を重ね合わせた。その
後、温度1400℃にて4時間焼成して、La0.8Sr
0.2MnO3膜の表面に中間膜を形成した。形成された中
間膜の膜厚は3μmであった。
【0034】次に、イオン導電性膜であるScSZを上
記同様、転写法により成膜した。粉末状のScSZとメ
タアクリル系樹脂とを混合して粘度が約0.06Pa・
sである原料ペーストを調製した。調整した原料ペース
トを、デキストリンをコートした成膜基板の表面にスク
リーン印刷して成膜し、さらに、その膜表面全体をアク
リル系樹脂でコートした。なお、成膜した膜の厚さは、
約5μmであった。このように成膜、コートした成膜基
板を水中に浸漬し、成膜した膜を成膜基板から剥離し
て、アクリル系樹脂でコートされたScSZ膜を得た。
得られたScSZ膜を上記形成された中間膜の表面に重
ね合わせ、温度1400℃にて1時間焼成することによ
り、La0.8Sr0.2MnO3膜−中間膜−ScSZ膜か
らなる薄膜積層体を得た。形成されたScSZ膜の膜厚
は3μmであった。なお、本薄膜積層体を実施例の薄膜
積層体とする。
【0035】なお、比較のため、上記電子導電性膜であ
るLa0.8Sr0.2MnO3膜の表面に、上記ScSZ膜
を2回に分けて成膜し、温度1400℃にて1時間焼成
して薄膜積層体を製造した。得られた薄膜積層体を比較
例の薄膜積層体とする。
【0036】〈薄膜積層体の評価〉上記実施例および比
較例の薄膜積層体を構成する2つの薄膜の室温での電気
抵抗値をそれぞれ測定することにより薄膜積層体を評価
した。電気抵抗は、イオン導電性膜であるScSZ膜内
と中間膜との間、および電子導電性膜であるLa0. 8
0.2MnO3膜内と中間膜との間でデジタルボルトメー
タを用いて測定した。測定結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1から明らかなように、予め焼成により
中間膜を形成した本発明の薄膜積層体では、イオン導電
性膜であるScSZ膜の抵抗値は10MΩを超える大き
な値であった。このように電気抵抗が大きいということ
は、電子導電率が極めて小さいことを示すものである。
つまり、本来の特性であるイオン導電性が損なわれてい
ないことがわかる。これに対し、比較例の薄膜積層体で
は、イオン導電性膜であるScSZ膜の抵抗値は2〜1
0kΩ程度と小さい値となった。これは、本来の特性で
あるイオン導電性が損なわれ電子導電性が発現している
ことを示すものである。すなわち、たとえイオン導電性
膜を2層設けたとしても、電子導電性膜との間に化学的
に安定な層が存在しないため、高温で焼成することによ
り電子導電性膜との間に相互拡散や化学反応が生じ、膜
の電気的性質が変化してしまうと考えられる。一方、電
子導電性膜の抵抗値は、実施例の薄膜積層体、比較例の
薄膜積層体ともに同じ値となった。これは、電子導電性
膜の膜厚が1mmと比較的厚かったため、反応による影
響がそれほど強く表れなかったと考えられる。
【0039】以上より、本発明の薄膜積層体は、イオン
導電性膜と電子導電性膜との間に化学的に安定な中間膜
が介在しているため、積層体を製造する際に高温で焼成
した場合であっても、イオン導電性膜と電子導電性膜と
の反応が抑制されることが確認できた。
【0040】
【発明の効果】本発明の薄膜積層体は、イオン導電性膜
と電子導電性膜との間に中間膜が介在した積層体であ
り、その中間膜が、イオン導電性膜を構成する元素のい
ずれか1種以上と、電子導電性膜を構成する元素のいず
れか1種以上とを含むものである。イオン導電性膜と電
子導電性膜との間に化学的に安定化した中間膜が介在し
ているため、積層体の製造時等、高温にさらされた場合
であっても、イオン導電性膜と電子導電性膜との反応は
抑制される。また、本発明の固体酸化物型燃料電池は、
本発明の薄膜積層体を電解質−電極接合体として用いた
ものである。接合体を製造する際はもちろん、電池を高
温で長時間作動させた場合であっても、電解質と電極と
の相互拡散や反応が抑制され、また、電解質と電極との
界面における熱膨張差による剥離も生じ難いため、電池
性能の良好な電池となる。さらに、本発明の製造方法に
よれば、中間膜前駆体成膜工程、焼成工程、第2薄膜形
成工程という3つの単純な工程により、上記本発明の薄
膜積層体を簡便に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電解質−電極接合体における電解質と電極と
の接合状態をモデルで示す。
【図2】 本発明の薄膜積層体の一例をモデルで示す。
【符号の説明】
1:電解質 2:電極 3:薄膜積層体 4:イオン導電性膜 5:電子導電性
膜 6:中間膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA41 JA02A JA02C MA08 MA09 MA31 MB03 MB07 MB16 MB18 MC03 MC03X NA31 NA39 NA46 NA49 PA01 PB18 PB66 PC80 5H018 AA06 AS03 BB01 BB08 EE13 HH05 5H026 AA06 BB00 BB01 BB04 EE13 HH03 HH05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン導電性膜と電子導電性膜とからな
    る2つの薄膜と、該2つの薄膜の間に介在した中間膜と
    を含む薄膜積層体であって、 前記中間膜は、前記イオン導電性膜を構成する元素のい
    ずれか1種以上と、前記電子導電性膜を構成する元素の
    いずれか1種以上とを含むことを特徴とする薄膜積層
    体。
  2. 【請求項2】 前記中間膜は、前記2つの薄膜の一方の
    前駆体である第1薄膜前駆体と、前記2つの薄膜の他方
    を構成する元素の少なくとも1種を含む中間膜前駆体と
    が重ね合わせられ、焼成されることにより形成されたも
    のである請求項1に記載の薄膜積層体。
  3. 【請求項3】 前記イオン導電性膜は、Zr、Ce、S
    c、Y、La、Mn、In、Ba、Sr、Ca、Yb、
    Fe、Coから選ばれる少なくとも1種を含む酸化物を
    含む請求項1または請求項2にに記載の薄膜積層体。
  4. 【請求項4】 前記イオン導電性膜は、ZrO2−Sc2
    3系材料を含む請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載の薄膜積層体。
  5. 【請求項5】 前記電子導電性膜は、ペロブスカイト型
    酸化物を含む請求項1ないし請求項4のいずれかに記載
    の薄膜積層体。
  6. 【請求項6】 前記ペロブスカイト型酸化物は、ランタ
    ン−マンガン系酸化物を含む請求項5に記載の薄膜積層
    体。
  7. 【請求項7】 前記ランタン−マンガン系酸化物は、組
    成式La1-xSrxMnO3(0≦x≦0.5)で表され
    る請求項6に記載の薄膜積層体。
  8. 【請求項8】 前記イオン導電性膜の膜厚は、100μ
    m以下である請求項1ないし請求項7のいずれかに記載
    の薄膜積層体。
  9. 【請求項9】 前記中間膜の膜厚は、30μm以下であ
    る請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の薄膜積層
    体。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載の薄膜積層体を電解質−電極接合体として用いた固
    体酸化物型燃料電池であって、前記2つの薄膜における
    前記イオン導電性膜が電解質となり、前記電子導電性膜
    が電極となる固体酸化物型燃料電池。
  11. 【請求項11】 前記電極が空気極である請求項10に
    記載の固体酸化物型燃料電池。
  12. 【請求項12】 イオン導電性膜と電子導電性膜とから
    なる2つの薄膜と、該2つの薄膜の間に介在した中間膜
    とを含み、前記中間膜は、前記イオン導電性膜を構成す
    る元素のいずれか1種以上と、前記電子導電性膜を構成
    する元素のいずれか1種以上とを含むことを特徴とする
    薄膜積層体の製造方法であって、 前記2つの薄膜の一方の前駆体である第1薄膜前駆体の
    表面に、該2つの薄膜の他方を構成する元素の少なくと
    も1種を含む中間膜前駆体を成膜する中間膜前駆体成膜
    工程と、 前記第1薄膜前駆体および前記中間膜前駆体を所定の温
    度で焼成することにより、該第1薄膜前駆体と該中間膜
    前駆体とを反応させ、前記一方の薄膜の表面に該反応に
    より生成した反応生成物を含む中間膜を形成する焼成工
    程と、 形成された前記中間膜の表面に前記2つの薄膜の他方を
    形成する第2薄膜形成工程とを含む薄膜積層体の製造方
    法。
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