JP2008053046A - 固体電解質形燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスの流通が確実な高い寸法精度のガスの流路を容易に形成できる固体電解質形燃料電池及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】固体電解質体用のセラミックグリーンシート(61)の表裏に、電極用ペーストを印刷して未焼成の固体電解質形燃料電池セル(65)を形成し、コネクタ用のセラミックグリーンシート(67、75)のガスの流路となるガス貫通孔(73、75)に、可燃性材料ペースト(91、93)を充填して未焼成のコネクタ(95)を形成し、この未焼成の固体電解質形燃料電池セル(65)と未焼成のコネクタ(95)とを交互に積層圧着し、その後焼成して固体電解質形燃料電池スタック101を製造する。
【選択図】図4

Description

本発明は、固体電解質形燃料電池セルとコネクタとを備えた固体電解質形燃料電池、及びその製造方法に関するものである。
従来より、燃料電池として、固体電解質(固体酸化物)を用いた固体酸化物形燃料電池(以下SOFCとも記す)が知られている。
このSOFCでは、発電単位として、例えば固体電解質体の一方の側に燃料ガスに接する燃料極を設けるとともに、他方の側に空気と接する空気極を設けた固体酸化物形燃料電池セルが(SOFCセル)使用されており、このSOFCセルを複数積層した固体酸化物形燃料電池スタック(SOFCスタック)が開発されている。
また、SOFCスタックでは、セル間の導通を確保したり、セル間のガス流路を分離するために、導電性を有する例えば板状のインターコネクタが使用されている。
上述したSOFCのセル形状としては、円筒形、平板形、モノリス形などが知られており、このうち、モノリス形SOFCは、セラミックグリーンシートの状態で、固体電解質体とインターコネクタとを積層して焼成する、いわゆる一体焼結型SOFCである(特許文献1参照)。
このモノリス形SOFCは、セル間の接続信頼性が高く、かつガスシール性が高くなるので、優れたスタック構造であると考えられる。しかし、モノリス形SOFCスタックの場合には、SOFCセルとインターコネクタとを積層するために、SOFCセルとインターコネクタとの間にガスを供給するための流路を、焼成前の状態で形成する必要がある。
ところが、前記流路を未焼成工程で形成しようとすると、シートを圧着積層した際に、未焼成のSOFCセルやインターコネクタが変形して流路が潰れてしまい、ガス供給できないという問題がある。
このモノリス形SOFCスタックの流路の形成方法として、例えば特許文献2には、焼成途中のセラミックス同士を一体化して、その後焼成する方法が開示されている。また、特許文献3には、固体電解質の電極上に、(焼成後にガス流路となる)消失可能部材を形成し、更に消失可能部材の上に他の電極を積層して、一体に焼成する方法が開示されている。更に、特許文献4には、焼成後のセラミックス製のインターコネクタを加工して流路を形成する方法が開示されている。
特開平6−68885号公報 特表平6−502957号公報 特開2003−297385号公報 特表平9−503614号公報
しかしながら、上述した特許文献2の技術では、スタックを一体化する際に割れやすいという問題がある。
また、特許文献3の技術では、固体電解質体の電極上に消失可能部材を形成するとともにその周囲にスペーサを形成し、更に消失可能部材上に電極を形成するという方法であるので、製造方法が複雑であり、寸法精度の高いガス流路を形成しにくいという問題があった。
更に、特許文献4の技術は、シール材を配置したスタックを前提としたものなので、未焼成のSOFCセルの変形に対しては効果が無く、モノリス形SOFCに適用することはできない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、製造工程の途中で割れ等の不具合の発生がなく、ガスの流通が確実な高い寸法精度のガスの流路を容易に形成できる固体電解質形燃料電池及びその製造方法を提供することにある。
(1)請求項1の発明は、燃料ガスに接する燃料極と酸化剤ガスに接する空気極と固体電解質体(酸素イオン導電性セラミックス)とを備えた固体電解質形燃料電池セルと、前記固体電解質形燃料電池セルとの導通を確保するコネクタと、が交互に積層されるとともに、一体に焼結された固体電解質形燃料電池において、前記コネクタには、前記固体電解質形燃料電池セルと対向するように、前記燃料ガス及び/又は酸化剤ガスが流れる凹状の流路を有するとともに、該流路の前記積層方向の高さが、50〜500μmであることを特徴とする。
本発明は、一体焼結型の固体電解質形燃料電池(いわゆるモノリス形SOFC)に関するものであり、本発明では、コネクタに高さ50〜500μmの燃料ガスや酸化剤ガスの流路が設けられている。尚、この高さとは、流路をガスの流れと垂直に破断した場合における積層方向(図1の上下方向)の高さであり、よって、高さの平均値(図1の左右方向の各位置の高さの平均値)もこの範囲に含まれる。
従って、本発明では、この流路にて、ガスの流通が確実に行われるので、固体電解質形燃料電池の信頼性が高いという効果がある。
また、本発明では、固体電解質形燃料電池は、一体焼結されて一体となっているので、高いシール性を有しており、従来の組み付け形のようなシール材が不要である。尚、固体電解質形燃料電池としては、通常は、前記固体電解質形燃料電池セルが複数積層された固体電解質形燃料電池スタックが用いられる。
・ここで、前記固体電解質体は、電池の作動時に燃料極に導入される燃料ガス又は空気極に導入される酸化剤ガスのうちの一方の一部をイオンとして移動させることができるイオン伝導性を有する。このイオンとしては、例えば酸素イオン及び水素イオン等が挙げられる。また、燃料極は、還元剤となる燃料ガスと接触し、セルにおける負電極として機能する。空気極は、酸化剤となる酸化剤ガスと接触し、セルにおける正電極として機能する。
・また、前記コネクタとしては、固体電解質形燃料電池セル同士を電気的に接続するインターコネクタや、固体電解質形燃料電池の端部に配置された固体電解質形燃料電池セルと外部とを電気的に接続する外側コネクタが挙げられる。
・尚、一体焼結されて一体になっていることは、固体電解質体とコネクタのセラミックス部分(セラミックス基体)とにおいて、互いのセラミックス組織が連続して一体となっていることから分かる。特に、固体電解質体とコネクタのセラミックス部分とが同種のものの場合、通常は、互いにセラミックス組織は完全に同一になり、界面は消失する。
(2)請求項2の発明は、前記流路の高さの最小値が、最大値の50%以上であることを特徴とする。
本発明は、ガスの流路の高さ(積層方向の間隙の厚み)の好ましい寸法を規定したものである。本発明では、間隙の寸法がほぼ揃っているので、ガスの流通の信頼性が高いという利点がある。例えば、間隙の最大値を100μmとすると、他の各位置(図1の左右方向の各位置)における間隙の上下方向の寸法は50〜100μmの範囲内である。
(3)請求項3の発明は、前記コネクタが板状であり、該コネクタの板厚方向の両側に凹状の流路を備えたことを特徴とする。
本発明は、コネクタの好ましい形状を例示したものである。
(4)請求項4の発明は、前記コネクタが板状であり、前記コネクタを板厚方向に貫通するビアを備えるとともに、前記ビアが前記固体電解質形燃料電池セルの燃料極又は空気極に電気的に接続されたことを特徴とする。
本発明は、コネクタの好ましい形状を例示したものである。コネクタが固体電解質形燃料電池セルの間に配置される場合には、このビアにより、積層された固体電解質形燃料電池セル同士の導通を確保することができる。また、コネクタが固体電解質形燃料電池スタックの最外側(積層方向の端部)に配置される場合には、このビアにより、固体電解質形燃料電池セルと外部との導通を確保することができる。
(5)請求項5の発明(固体電解質形燃料電池の製造方法)は、固体電解質体用のセラミックグリーンシートの表裏に、電極用ペーストを印刷して未焼成の固体電解質形燃料電池セルを形成する工程と、コネクタ用のセラミックグリーンシートのガスの流路となる空間に、可燃性材料を充填して未焼成のコネクタを形成する工程と、前記未焼成の固体電解質形燃料電池セルと前記未焼成のコネクタとを交互に積層圧着して積層体を形成した後に、前記積層体を焼成する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明により、製造工程の途中で割れ等の不具合が発生することを防止することができる。また、積層時に周囲のシートが周り込んで流路が潰れることがなく、(ガスの流通が確実な)高い寸法精度のガスの流路を備えた固体電解質形燃料電池を、容易に製造することができる。
つまり、本発明では、コネクタ用のセラミックグリーンシートは、その凹部等の空間に可燃性材料を充填して平坦化することができるので、流路の変形が防止でき、よって、流路の高さのバラツキを低減することができる。しかも、流路の高さのバラツキを小さくできるので、流路の高さの平均を50〜500μmの範囲に揃えることができ、これにより積層間隔を低減できるので、スタックを小型化することができる。
また、本発明では、流路が広い場合(積層方向と垂直方向の面積が広い場合)でも、凹部等に可燃性材料を充填して平坦化することにより、流路を潰れなく形成できる。例えば、10mm2以上(更には20mm2〜200mm2)の流路面積を好適に形成できるので、ガス性能に優れたスタックを容易に形成することができる。
従って、本発明により、例えば前記請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解質形燃料電池を容易に製造することができる。
・ここで、固体電解質体の材料としては、ジルコニア固溶体、セリア固溶体、ペロブスカイト酸化物など、公知のものを使用できる。特にジルコニア固溶体は、耐酸化還元性が高く、且つ他の材料との反応性が低いので望ましい。
・コネクタの(セラミック部分の)材料としては、アルミナ、マグネシア、スピネル、シリカ、ジルコニア固溶体、セリア固溶体、ペロブスカイト酸化物など、公知のものが使用できる。特に、ジルコニア固溶体を用いると、固体電解質体との熱膨張率が一致又は近くなるので望ましい。尚、ジルコニア固溶体のような電子伝導性のないセラミックスを適用した場合には、未焼成のコネクタに、導電性のビアを設けることが好ましい。
・可燃性材料としては、カーボン粉末、有機ビーズ、昇華性有機物など公知のものが使用できる。これら可燃性材料としては、ペースト化したものを充填すると、充填工程を簡易化でき、その表面を容易に平坦化できるので望ましい。
・空気極としては、公知のもの、例えばペロブスカイト系酸化物、各種金属、及び金属とセラミックスとのサーメット等を使用できる。また、燃料極としては、公知のもの、例えば各種金属、及び金属とセラミックスとのサーメット等を使用できる。
(6)請求項6の発明は、前記流路となる部分に貫通孔を設けた第1グリーンシートと、前記貫通孔を設けていない第2グリーンシートとを積層して、前記コネクタ用のセラミックグリーンシートを形成することを特徴とする。
本発明によれば、グリーンシートの穴開け加工によって、容易に流路を形成できる。例えば200μm厚の第1グリーンシートに貫通孔を形成したものと、貫通孔を形成していない第2グリーンシートを積層することで、容易に200μmの凹みを有する未焼成のコネクタ用のセラミックグリーンシートを形成できる。
尚、可燃性材料を充填する時期は、各グリーンシートの積層の前でも後でもよい。特に、積層前の場合には、積層時にグリーンシートの変形が少なく一層好適である。
(7)請求項7の発明は、前記第2グリーンシートの両側に前記第1グリーンシートを積層して、前記コネクタ用のセラミックグリーンシートを形成することを特徴とする。
これにより、板厚方向の両側に流路となる凹部を備えたコネクタ用のセラミックグリーンシートを、容易に製造することができる。
(8)請求項8の発明は、前記コネクタ用のセラミックグリーンシートは、その板厚方向を貫くように、未焼成のビアを備えたものであることを特徴とする。
これにより、導電性のビアを備えたコネクタを容易に製造することができる。
このビアに充填されるビア導体としては、金属単体でもよく、セラミックスとの複合体でもよい。セラミックスとの複合体とする場合、セラミックスとしては公知のもの、例えばアルミナ、シリカ、ジルコニア、スピネル等が使用できる。特に、固体電解質体と同じものであると、同時焼成が容易に行えるようになり望ましい。
・前記固体電解質形燃料電池を用いて発電を行う場合、燃料極側には燃料ガスを導入し、空気極側には酸化剤ガスを導入する。
燃料ガスとしては、水素、還元剤となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、及びこれらのガスを所定温度の水中を通過させ加湿した燃料ガス、これらのガスに水蒸気を混合させた燃料ガス等が挙げられる。炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等が挙げられる。この燃料ガスとしては水素が好ましい。これらの燃料ガスは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。また、50体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスを含有していてもよい。
酸化剤ガスとしては、酸素と他の気体との混合ガス等が挙げられる。更に、この混合ガスには80体積%以下の窒素及びアルゴン等の不活性ガスが含有されていてもよい。これらの酸化剤ガスのうちでは安全であって、且つ安価であるため、空気(約80体積%の窒素が含まれている。)が好ましい。
次に、本発明の最良の形態の例について説明する。
[実施形態]
a)本実施形態であるモノリス形固体電解質形燃料電池(詳しくはモノリス形固体電解質形燃料電池スタック:モノリス形SOFCスタック)の構成について、図1に基づいて説明する。
尚、図1は固体電解質形燃料電池スタックの一部を破断して模式的に示したものであり、ここでは、説明の簡易化のために、燃料ガスの流路と空気の流路とを平行に示してある。
同図に示す様に、本実施形態の固体電解質形燃料電池スタック1は、燃料ガス(例えば水素)と酸化剤ガス(例えば空気(詳しくは空気中の酸素))との供給を受けて発電を行う装置である。
この固体電解質形燃料電池スタック1は、発電単位である板状の固体電解質形燃料電池セル3と、セル3間の導通を確保するとともにガス流路を遮断する板状のインターコネクタ5とが交互に積層され、更に積層方向の両外側の端部に板状の外側コネクタ6が積層され、一体焼結されたものである。
このうち、固体電解質形燃料電池セル3は、板状の固体電解質体7の一方の側(同図上側:表側)に、空気極(カソード)9が形成され、他方の側(同図下側:裏側)に、燃料極(アノード)11が形成されている。
また、インターコネクタ5は、板状のセラミック基体13の表側に、燃料極11を覆うように凹状の燃料ガス流路15が設けられ、裏側に、空気極9を覆うように凹状の空気流路17が設けられている。このインターコネクタ5には、セラミック基体13を(燃料ガス流路15と空気流路17の両脇にて)板厚方向に貫くように、ビア導体が充填されたビア19が形成されており、このビア19により、上方の固体電解質形燃料電池セル3の燃料極11と下方の固体電解質形燃料電池セル3の空気極9とが電気的に接続されている。
また、外側コネクタ6のうち、同図上方の外側コネクタ6Aは、板状のセラミック基体21Aの下側(セル側)に、空気極9を覆うように凹状の空気流路17が設けられ、上側(積層方向外側)に、外部と電気接続される取出電極23Aが設けられている。この外側コネクタ6Aには、セラミック基体21Aを板厚方向に貫くように、ビア導体が充填されたビア19が形成されており、このビア19により、下方の固体電解質形燃料電池セル3の空気極9と取出電極23Aとが電気的に接続されている。
一方、同図下方の外側コネクタ6Bは、板状のセラミック基体21Bの上側(セル側)に、燃料極11を覆うように凹状の燃料ガス流路15が設けられ、下側(積層方向外側)に、取出電極23Bが設けられている。この外側コネクタ6Bにも、同様なビア19が形成されており、このビア19により、上方の固体電解質形燃料電池セル3の燃料極11と取出電極23Bとが電気的に接続されている。
特に、本実施形態では、インターコネクタ5及び外側コネクタ6の凹状の燃料ガス流路15及び空気流路17は、その積層方向の高さ(間隔)は、図1の左右方向のどの位置で測定しても、50〜500μmの範囲内であり、その最小値は最大値の50%以上である。尚、燃料ガス流路15及び空気流路17の幅は、2〜15μmである。
また、本実施形態では、固体電解質形燃料電池スタック1は、一体焼結されたものであるので、固体電解質体7とインターコネクタ5のセラミックス基体13と外側コネクタ6のセラミック基体21とは、互いのセラミックス組織が連続して一体となっている。
b)上述した固体電解質形燃料電池スタック1を製造する場合には、後に実施例にて詳述する様に、固体電解質体用のセラミックグリーンシートの表裏に、電極用ペーストを印刷して未焼成の固体電解質形燃料電池セルを形成するとともに、コネクタ用のセラミックグリーンシートのガスの流路となる空間に、可燃性材料を充填して未焼成のコネクタを形成する。そして、未焼成の固体電解質形燃料電池セルと未焼成のコネクタとを交互に積層圧着して積層体を形成し、この積層体を焼成する。
この様にして、固体電解質形燃料電池スタック1を製造することにより、製造工程の途中で割れ等の不具合が発生することを防止できる。また、従来の様に、積層時に流路の周囲のシートが周り込んで流路が潰れることがなく、(ガスの流通が確実な)高い寸法精度のガスの流路を備えた固体電解質形燃料電池スタック1を、容易に製造することができる。
[実験例]
次に、固体電解質形燃料電池の実験例について説明する。
本実験例は、本発明の製造方法によって、モノリス形SOFCの流路が作製可能かどうかを、簡易サンプルを作製して確認したものである。尚、流路の高さの目標値は、300μmである。
(1)グリーンシートの作成
ジルコニア固溶体粉末(8YSZ)とブチラール樹脂と可塑剤と有機溶剤とを混合して、スラリーを調整し、そのスラリーをドクターブレード法でキャスティングし、200μm厚のジルコニアグリーンシートを作製した。
(2)可燃性材料ペーストの作成
アクリル有機ビーズとエチルセルロールと有機溶剤とを混合し、可燃性材料ペーストを作製した。尚、アクリル有機ビーズとエチルセルロールとは、体積比で5:1とした。
(3)評価用簡易サンプルの作製
図2に示す様に、ジルコニアグリーンシートに、ガス流路となる10cm角のガス貫通孔31、33を形成したシート35、37を2枚と、ガス貫通孔の無いシート39、41を2枚作製した。次に、ガス貫通孔31、33に、可燃性材料ペースト43、45を穴埋めした。次に、ガス貫通孔の無いシート39と、ガス貫通孔31、33を備えたシート35、37と、ガス貫通孔の無いシート41とを、順次積層して積層体47を形成した。
この積層体47のA−A断面を図3(a)に示すが、中央に可燃性材料ペースト43、45が充填されている。次に、この積層体47を250で脱脂し、その後1400℃で焼成し、図3(b)に示す評価簡易サンプル49を得た。この評価簡易サンプル49では、可燃性材料ペースト43、45が燃焼により消失し、大きなガス貫通孔(流路)51が形成されている。
(4)サンプル評価
得られた評価サンプル49の断面を観察し、貫通孔の無いシートの対向面の間隔(流路51の深さ:高さH)を測定した。
その結果、対向面間の距離Hの最大値は340μm、最小値は220μm、最大値と最小値の差は120μmであり、流路の変形が少なく、寸法精度の高い流路を形成することができた。
[比較例]
次に、固体電解質形燃料電池の比較例について説明する。
本実験例は、本発明の製造方法とは異なる製造方法、即ち可燃性材料をガス貫通孔に充填しない方法によって、どの程度の流路が作製可能かどうかを、簡易サンプルを作製して確認したものである。尚、可燃性材料の充填以外は、前記実験例と同様であるので、図面は省略する。
(1)評価用簡易サンプルの作製
前記実験例のジルコニアグリーンシートに、ガス流路となる10cm角のガス貫通孔を形成したシートを2枚と、ガス貫通孔の無いシートを2枚作製した。
次に、ガス貫通孔に、可燃性材料ペーストを穴埋めせずに、ガス貫通孔の無いシートと、ガス貫通孔を備えたシートと、ガス貫通孔の無いシートとを、順次積層して積層体を形成した。
次に、この積層体を250で脱脂し、その後1400℃で焼成し、評価簡易サンプルを得た。
(2)サンプル評価
得られた評価サンプルの断面を観察したところ、対向するシート同士が接触してしまい、流路となる空間は形成できなかった。
本実施例は、SOFCセルが多層に積層されたモノリス形SOFCスタック(多層モノリス形SOFC)である。
この多層モノリス形SOFCは、下記の手順で製造することができる。
(1)グリーンシートの作成
ジルコニア固溶体粉末(8YSZ)とブチラール樹脂と可塑剤と有機溶剤とを混合して、スラリーを調整し、そのスラリーをドクターブレード法でキャスティングし、200μm厚のジルコニアグリーンシートを作製した。
(2)電極及びビアペーストの作製
Pt粉末とジルコニア固溶体粉末(8YSZ)とエチルセルロースと有機溶剤とを混合して、Ptペーストを作製した。
(3)未焼成発電セルの作製
図4(a)に示す様に、ジルコニアグリーンシート61の表裏に、燃料極及び空気極となる電極パターン63を形成するために、Ptペーストを12cm角形状に印刷して、未焼成発電セル65を作製した。
(4)未焼成インターコネクタの作製
図4(b)〜(d)に示す様に、ガス流路となる10cm角のガス貫通孔73、75と、その周囲にビアとなるφ0.25mmの貫通孔(ビアホール)77、81を形成したジルコニアグリーンシート67、71を2枚作製するとともに、ビアホール79だけを形成したジルコニアグリーンシート69を1枚作製した。
その後、全てのグリーンシート67〜71のビアホール77〜81をPtペーストで穴埋め印刷して未焼成ビア83〜87を作製した。
更に、ジルコニアグリーンシート67、71のガス貫通孔31、33に、印刷により、可燃性材料ペースト91、93を穴埋めし、金属板(図示せず)でプレスすることによって、その表面を平坦にした。
次に、未焼成ビア85だけからなるグリーンシート69の表裏に、未焼成ビア83〜87の位置を一致させるようにして、(可燃性材料ペースト91、93を充填した)ガス貫通孔73、75及び未焼成ビア83、87を形成したグリーンシート67、71を積層圧着して、(三層構造の)未焼成インターコネクタ95(図4(e)参照)を作製した。
(5)積層及び焼成
前記未焼成発電セル65と前記未焼成インターコネクタ95とを交互に配置し、積層圧着して一体とし、未焼成の積層体97(図5(a)参照)を形成した。このとき、未焼成発電セル65の電極パターン63と未焼成インターコネクタ95のガス貫通孔73、75及び未焼成ビア83〜87とが重なるようにした。
その後、積層体97を同図の破線に沿って必要な大きさに切断して、未焼成の多層モノリス形SOFC99(図5(b)参照)とした。尚、未焼成の多層モノリス形SOFC99の側壁には、ガスの流路となる箇所に、可燃性材料ペースト91(93)が露出している。
そして、この未焼成の多層モノリス形SOFC99を250℃にて脱脂し、その後1400℃にて焼成して、図6に示す多層モノリス形SOFC101を作製した。
この様にして製造された多層モノリス形SOFC101は、空気極103及び燃料極105を有する固体電解質体107からなるSOFCセル109と、インターコネクタ111とを交互に積層したものである。
このインターコネクタ111は、中央のプレート状の部材113の両側に一対の長方形の部材115〜121を備えたものであり、これらの部材113〜121によって、空気極103に接する空気流路123と燃料極105に接する燃料ガス流路125が形成されている。
本実施例の多層モノリス形SOFC101の空気流路123及び燃料ガス流路125の高さは、いずれも50〜500μmの範囲であった。この空気流路123及び燃料ガス流路125は、多層モノリス形SOFC99全体から見た場合は、直方体形状の空間であるが、インターコネクタ111のみを見た場合、凹状の流路である。
尚、多層モノリス形SOFC101は、固体電解質体107とインターコネクタ111のセラミックス部分との接合断面を、走査型電子顕微鏡(倍率:2000倍)で観察したところ、互いのセラミックス組織が連続して一体となっていた。
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
実施形態の固体電解質形燃料電池スタックの一部を破断して模式的に示す説明図である。 実験に用いるサンプルの製造手順を示す説明図である。 (a)実験例の焼成前のサンプルの図2のA−A断面図、(b)実験例の焼成後のサンプルの断面図である。 実施例1の固体電解質形燃料電池スタックの製造手順を示す説明図である。 (a)実施例1の切断前の未焼成の積層体の概略を示す斜視図、(b)切断後の未焼成の多層モノリス形SOFCを示す斜視図である。 実施例1の固体電解質形燃料電池スタックを示す斜視図である。
符号の説明
1、101…固体電解質形燃料電池スタック
3、109…固体電解質形燃料電池セル
5、111…インターコネクタ
7、107…固体電解質体
9、103…空気極
11、105…燃料極
15、125…燃料ガス流路
17、123…空気流路

Claims (8)

  1. 燃料ガスに接する燃料極と酸化剤ガスに接する空気極と固体電解質体とを備えた固体電解質形燃料電池セルと、
    前記固体電解質形燃料電池セルとの導通を確保するコネクタと、
    が交互に積層されるとともに、一体に焼結された固体電解質形燃料電池において、
    前記コネクタには、前記固体電解質形燃料電池セルと対向するように、前記燃料ガス及び/又は酸化剤ガスが流れる凹状の流路を有するとともに、該流路の前記積層方向の高さが、50〜500μmであることを特徴とする固体電解質形燃料電池。
  2. 前記流路の高さの最小値が、最大値の50%以上であることを特徴とする前記請求項1に記載の固体電解質形燃料電池。
  3. 前記コネクタが板状であり、該コネクタの板厚方向の両側に凹状の流路を備えたことを特徴とする前記請求項1又は2に記載の固体電解質形燃料電池の製造方法。
  4. 前記コネクタが板状であり、前記コネクタを板厚方向に貫通するビアを備えるとともに、前記ビアが前記固体電解質形燃料電池セルの燃料極又は空気極に電気的に接続されたことを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載の固体電解質形燃料電池。
  5. 固体電解質体用のセラミックグリーンシートの表裏に、電極用ペーストを印刷して未焼成の固体電解質形燃料電池セルを形成する工程と、
    コネクタ用のセラミックグリーンシートのガスの流路となる空間に、可燃性材料を充填して未焼成のコネクタを形成する工程と、
    前記未焼成の固体電解質形燃料電池セルと前記未焼成のコネクタとを交互に積層圧着して積層体を形成した後に、前記積層体を焼成する工程と、
    を備えたことを特徴とする固体電解質形燃料電池の製造方法。
  6. 前記流路となる部分に貫通孔を設けた第1グリーンシートと、前記貫通孔を設けていない第2グリーンシートとを積層して、前記コネクタ用のセラミックグリーンシートを形成することを特徴とする前記請求項5に記載の固体電解質形燃料電池の製造方法。
  7. 前記第2グリーンシートの両側に前記第1グリーンシートを積層して、前記コネクタ用のセラミックグリーンシートを形成することを特徴とする前記請求項6に記載の固体電解質形燃料電池の製造方法。
  8. 前記コネクタ用のセラミックグリーンシートは、その板厚方向を貫くように、未焼成のビアを備えたものであることを特徴とする前記請求項5〜7のいずれかに記載の固体電解質形燃料電池の製造方法。
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