JP5077238B2 - 固体電解質形燃料電池支持構造体とそれを備えた固体電解質形燃料電池モジュール - Google Patents

固体電解質形燃料電池支持構造体とそれを備えた固体電解質形燃料電池モジュール Download PDF

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Description

この発明は、一般的には固体電解質形燃料電池支持構造体とそれを備えた固体電解質形燃料電池モジュールに関するものである。
一般的に、平板型の固体電解質形燃料電池(固体酸化物燃料電池(SOFC)ともいう)は、各々がアノード(負極)、固体電解質およびカソード(正極)からなる発電要素としての平板状の複数のセルと、複数のセルの間に配置されるセパレータ(インタコネクタともいう)とから構成される。セパレータは、複数のセルを相互に電気的に直列に接続し、かつ、複数のセルの各々に供給されるガスを分離するために、具体的にはアノードに供給されるアノードガスとしての燃料ガス(たとえば水素)と、カソードに供給されるカソードガスとしての酸化剤ガス(たとえば空気)とを分離するために複数のセルの間に配置される。
従来から、セパレータは、耐熱性の金属材料またはランタンクロマイト(LaCrO)などの導電性のセラミック材料から形成されている。このような導電性材料を用いてセパレータを形成すると、一種類の材料で上記の電気的接続とガスの分離という機能を果たす部材を構成することができる。
一方、セパレータは、セルを構成する三層の部材、すなわち、アノード(燃料極)、電解質およびカソード(空気極)を構成する三層の部材に接合され、かつ、燃料ガスと酸化剤ガスの漏れを防止するためにセパレータと三層の部材の周縁部が気密にシールされて配置される。
また、セパレータとセルとからなる積層体は、複数のセルの各々に燃料ガスと酸化剤ガスを供給するためにマニホールドに接続される。この場合においても、燃料ガスと酸化剤ガスの漏れを防止するためにセパレータおよび三層の部材の周縁部とマニホールドとの間、さらにマニホールド間が気密にシールされて配置される。
たとえば、特開平8−50911号公報(特許文献1)には、平板状固体電解質燃料電池の構造が開示されている。
図18は、上記の公報に開示された平板状固体電解質燃料電池の単位セルを示す分解斜視図である。
図18に示すように、平板状の固体電解質板521の両面には、電極としてのカソード522とアノード523が形成されている。固体電解質板521は、酸化物イオン導電性を有する電解質、たとえば、部分安定化ジルコニア、安定化ジルコニアなど公知の固体電解質材料で作った板状物からなる。カソード522とアノード523は導電性材料からなる。各セルにおいて、両面にカソード522とアノード523が形成された固体電解質板521は、ガス通路と電気的接合体(集電体)を兼ねたセパレータ524を介して積層される。セパレータ524は、金属またはたとえばLaSr1−xCrOなどの導電性セラミックスで形成される。セパレータ524の両面には、酸化剤ガス流路524aと燃料ガス流路524bを構成する溝が形成され(図では溝を片面だけ示している)、上下のセパレータ524の酸化剤ガス流路524aと燃料ガス流路524bが交差するように配置されている。酸化剤ガス流路524aと燃料ガス流路524bが交差する位置に固体電解質板521が位置するように積層され、セパレータ524間の固体電解質板521がない部分は絶縁性のAlを主成分とした無機質多孔体からなるガスケット525を挟み込んでガス封止されている。
このように構成された単位セルの複数個からなる電池本体の燃料ガスの入口・出口、酸化剤ガスの入口・出口には、それぞれ、セラミックス製のマニホールド(図示せず)が装着される。電池本体とマニホールドとの間は、ガスケットでガスシールされる。
以上のように、導電性材料からなるセパレータの間で固体電解質板521がない部分はガスケットでシールされ、電池本体と電気絶縁性のマニホールドとの間もガスケットでシールされている。
また、たとえば、特開平6−52872号公報(特許文献2)には、固体電解質形燃料電池用封着材の構造が開示されている。
図19は、上記の公報に開示された封着材が適用される平板状固体電解質形燃料電池とガス通路用マニホールドとの封着連結状態を示す図である。
図19に示すように、平板状に一体に積層された燃料電池単電池614は、順次、積層合体されたセパレータ608a、燃料電極層611、固体電解質層610、空気電極層609およびセパレータ608bによって構成される。燃料電池単電池614の4側面のうち空気供給面となる側面Aには空気供給マニホールド(図示せず)が連結され、燃料ガス供給面となる側面Bには燃料ガス供給マニホールド(図示せず)が連結され、燃料ガス排出面となる側面Cには燃料ガスを矢印607の方向に排出するための燃料ガス排出マニホールド615aが連結され、空気排出面となる側面Dには空気を矢印606の方向に排出するための空気排出マニホールド615bが連結されている。セパレータは、導電性のLa(Cr・Mg)O材料から形成される。各ガス通路用マニホールドは、希土類元素の酸化物を含むジルコニア製である。燃料電池単電池614と電気絶縁性の各マニホールドとは、電気絶縁性のセラミックス材料からなる封着材を用いて密封連結されている。
さらに、たとえば、特開2005−259490号公報(特許文献3)には、固体電解質形燃料電池スタックと固体電解質形燃料電池が開示されている。
図20は、上記の公報に開示された固体電解質形燃料電池スタックの概要を示す図である。
図20に示すように、固体電解質形燃料電池スタック801は、電子通路材薄膜720を有する空気極集電体711と、固体電解質薄膜713を有する燃料極集電体715とを積層して一つのユニット740とし、このユニット740を複数積層することによって形成されている。電池の最小構成単位であるセル710は、平板状の空気極集電体711と燃料極集電体715との間に固体電解質薄膜713が挟み込まれた構造からなる。空気極集電体711と燃料極集電体715には、ガス流路として空洞751が形成されている。セパレータとしての電子通路材薄膜720は、導電性セラミックスである緻密なランタンクロマイトからなり、ガスセパレータ機能によって二つのセル710間(互いに隣接する空気極集電体711と燃料極集電体715)でのガスの移動を防止するとともに、電子通路として機能する。
図21は、図20に示す固体電解質形燃料電池スタック801に接続されるマニホールド部分を示す図である。
図21に示すように、マニホールド781bは、金属で形成され、その内部には、金属製の酸化材ガス導入管785と燃料ガス排出管787が配備されている。酸化材ガス導入管785は、接続部830を介してスタック801の空気極集電体711のガス流路としての空洞751に連通している。燃料ガス排出管787は、接続部830を介して燃料極集電体715のガス流路としての空洞751に連通している。接続部830は、スタック801と同様の熱膨張係数を有する導電性セラミックス材料から構成されている。接続部830には、金属製の導電部材820が接合されている。マニホールド781bとスタック801との間には、断熱手段としての断熱部材791が配備ざれている。また、マニホールド781bとスタック801との間(マニホールド781bと断熱部材791との間、および、断熱部材791とスタック801との間の接続部830の周囲)には、絶縁シール部770が形成されている。絶縁シール部770は、シール材により封止された部分であり、これによってガスシール性と電気絶縁性が確保される。
以上のように、固体電解質形燃料電池スタックと電気導電性のマニホールドとの間は、シール材により封止されている。
特開平8−50911号公報 特開平6−52872号公報 特開2005−259490号公報
上述したように、特開平8−50911号公報(特許文献1)に開示された平板状固体電解質燃料電池では、導電性材料からなるセパレータの間で固体電解質板がない部分をガスケットでシールし、電池本体と電気絶縁性のマニホールドとの間もガスケットでシールする必要がある。
また、特開平6−52872号公報(特許文献2)に開示された平板状固体電解質形燃料電池では、燃料電池単電池と電気絶縁性のマニホールドとの間を封着材でシールする必要がある。
さらに、特開2005−259490号公報(特許文献3)に開示された固体電解質形燃料電池スタックと固体電解質形燃料電池では、複数のセルからなる固体電解質形燃料電池スタックと電気導電性のマニホールドとの間をシール材で封止する必要がある。
このように、従来の固体電解質形燃料電池では、複数のセルの間に配置される電気導電性のセル間分離体としてのセパレータの間をシールする必要があり、また、セルと電気絶縁性または電気導電性のマニホールドとの間もシールする必要がある。このため、従来の固体電解質形燃料電池では、シール部材を配置する必要があるので部材点数が多くなり、複雑な構造になるという問題がある。
そこで、この発明の目的は、セパレータ間とセル‐マニホールド間にシール部材を配置する必要性をなくすことが可能な固体電解質形燃料電池支持構造体と、それを備えた固体電解質形燃料電池モジュールを提供することである。
この発明に従った固体電解質形燃料電池支持構造体は、各々がアノード、固体電解質およびカソードからなる複数のセルの間に配置されるセル間分離部と、複数のセルの各々にアノードガスを供給するためにアノードガス通路と、複数のセルの各々にカソードガスを供給するためのカソードガス通路とを有するガス通路構造部とを備える。セル間分離部は、複数のセルの各々に供給されるアノードガスとカソードガスとを分離する電気絶縁体と、電気絶縁体内に形成され、かつ、複数のセルを相互に電気的に接続する電気導電体とから形成される。ガス通路構造部の本体が、セル間分離部を形成する電気絶縁体からなり、セル間分離部を形成する電気絶縁体に連続して形成されている。
この発明の固体電解質形燃料電池支持構造体においては、マニホールドの機能を果たすガス通路構造部の本体が、セパレータの機能を果たすセル間分離部を形成する電気絶縁体からなり、セル間分離部を形成する電気絶縁体に連続して形成されているので、セパレータとマニホールドの二つの機能を果たす部分が連続して形成されている。このため、従来の固体電解質形燃料電池において必要であった、セパレータ間とセル‐マニホールド間のシール部材が不要となる。これにより、電池全体としてのガスに対するシール性を高めることができ、部材点数を少なくすることができ、その結果として製造工程数を削減することができる。
この発明に従った固体電解質形燃料電池モジュールは、上述の特徴を有する固体電解質形燃料電池支持構造体と、この固体電解質形燃料電池支持構造体のセル間分離部の表面の上に配置され、カソード層、固体電解質層およびアノード層からなるセルとを備える。
このように構成することにより、セルが固体電解質形燃料電池支持構造体のセル間分離部によって支持されるので、固体電解質の厚みを薄くすることができる。その結果、固体電解質層の電気抵抗を低くすることができる。
この発明の固体電解質形燃料電池モジュールにおいて、セル間分離部の表面は、ほぼ平坦であることが好ましい。
このようにセル間分離部の表面は、ほぼ平坦で、ガス流路を構成する溝等が形成されないので、セル間分離部の機械的強度を低下させることがなく、セル間分離部の厚みを薄くすることができる。また、セル間分離部の表面がほぼ平坦であるので、製造が容易になり、その表面上に形成されるカソード層、固体電解質層およびアノード層の形成も容易になる。
また、この発明の固体電解質形燃料電池モジュールにおいて、固体電解質層と電気絶縁体を構成する材料は、安定化ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアを主成分として含むことが好ましい。
このようにすることにより、固体電解質形燃料電池支持構造体の電気絶縁体を構成する材料と、固体電解質を構成する材料とにおいて、熱膨張係数の差を小さくすることができるので、運転時等にヒートサイクルが与えられても、固体電解質に作用する熱応力が小さいため、熱応力による固体電解質の破壊を抑制することができる。
また、固体電解質形燃料電池支持構造体の電気絶縁体を構成する材料と、固体電解質を構成する材料とにおいて、焼結挙動を近づけることができるので、割れや反りを生じさせることなく、固体電解質形燃料電池支持構造体の電気絶縁体と固体電解質とを共焼結により製造することができる。
さらに、この発明の固体電解質形燃料電池モジュールにおいて、固体電解質形燃料電池支持構造体とセルとが共焼結によって形成されていることが好ましい。
このようにすることにより、固体電解質形燃料電池支持構造体のセル間分離部とセルの固体電解質層とが接する部分等においてガラス等を用いてシールする必要がなくなる。
以上のようにこの発明によれば、従来の固体電解質形燃料電池において必要であった、セパレータ間とセル‐マニホールド間のシール部材が不要となるので、電池全体としてのガスに対するシール性を高めることができ、部材点数を少なくすることができ、その結果として製造工程数を削減することができる。
この発明の一つの実施の形態として、固体電解質形燃料電池の単位モジュールの概略的な構成を示す断面図である。 図1の単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成を示す断面図である。 図1の単位モジュールの概略的な構成を示す平面図である。 固体電解質形燃料電池支持構造体の一部分を示す斜視図である。 固体電解質形燃料電池支持構造体の一部分を示す斜視図である。 固体電解質形燃料電池支持構造体の一部分を示す斜視図である。 燃料極層を示す斜視図である。 固体電解質層を示す斜視図である。 燃料極層を示す斜視図である。 本発明の固体電解質形燃料電池モジュールの製造方法の一つの実施の形態を示す斜視図である。 固体電解質形燃料電池支持構造体の一部分を示す断面図である。 この発明のもう一つの実施の形態として、固体電解質形燃料電池の概略的な構成を示す平面図である。 単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成として図12のXIII−XIII線に沿った方向から見た断面を示す断面図である。 単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成として図12のXIV−XIV線に沿った方向から見た断面を示す断面図である。 この発明のさらにもう一つの実施の形態として、固体電解質形燃料電池の概略的な構成を示す平面図である。 単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成として図15のXVI−XVI線に沿った方向から見た断面を示す断面図である。 単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成として図15のXVII−XVII線に沿った方向から見た断面を示す断面図である。 従来の平板状固体電解質燃料電池の単位セルを示す分解斜視図である。 封着材が適用される従来の平板状固体電解質形燃料電池とガス通路用マニホールドとの封着連結状態を示す斜視図である。 固体電解質形燃料電池スタックの概要を示す斜視図である。 図20に示す固体電解質形燃料電池スタックに接続されるマニホールド部分を示す部分断面図である。
符号の説明
1:固体電解質形燃料電池の単位モジュール、11:燃料極層、12:固体電解質層、13:空気極層、20:固体電解質形燃料電池支持構造体、21:電気絶縁体、21a:セル間分離部、21b:ガス通路構造部、22:電気導電体、23:燃料ガス通路、24:空気通路、100,200,300:固体電解質形燃料電池。
以下、この発明の一つの実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一つの実施の形態として、固体電解質形燃料電池の単位モジュールの概略的な構成を示す断面図である。図2は、図1の単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成を示す断面図である。図3は、図1の単位モジュールの概略的な構成を示す平面図である。この実施の形態の固体電解質形燃料電池は、燃料ガスの流れと空気の流れが直交するタイプ(直交流タイプ)である。
図1に示すように、固体電解質形燃料電池の単位モジュール(固体電解質形燃料電池モジュール)1は、固体電解質形燃料電池支持構造体(以下、「支持構造体」という)20を備える。支持構造体20の一方側の表面上には、セルを構成するアノード層としての厚みが100〜300μmの燃料極層11と、厚みが10〜50μmの固体電解質層12と、カソード層としての厚みが100〜300μmの空気極層13とが形成されている。なお、図1では、支持構造体20の一方側の表面上に、燃料極層11、固体電解質層12および空気極層13が順に形成されることによって単位モジュールが構成されているが、空気極層13、固体電解質層12および燃料極層11が順に形成されることによって単位モジュールが構成されてもよい。
図2に示すように、固体電解質形燃料電池100は、複数のセル10を有し、最上部に位置するセルには支持構造体20を介して厚みが10〜20μmの集電板30が電気的に接続するように配置され、最下部に位置するセルには支持構造体20を介して厚みが10〜20μmの集電板40が電気的に接続するように配置されている。複数のセル10の各々は、順に積層された燃料極層11と固体電解質層12と空気極層13とからなる。支持構造体20は、複数のセル10の間に配置される厚みが100μm程度のセル間分離部21aと、ガス通路構造部21bとから構成される。
図1と図2に示すように、セル間分離部20は、複数のセルの各々に供給されるアノードガスとしての燃料ガスと、カソードガスとしての酸化剤ガスである空気とを分離する電気絶縁体21と、電気絶縁体21内に形成され、かつ、複数のセル10を相互に電気的に接続する複数の電気導電体22とから形成される。集電板30は電気導電体22を通じて最上部のセルの燃料極層11に電気的に接続され、集電板40は電気導電体22を通じて最下部のセルの空気極層13に電気的に接続されている。
図3に示すように、ガス通路構造部21bは、複数のセル10の各々の燃料極層11の一方側の側面に接触するように配置された、燃料ガスを供給するためのアノードガス通路としての燃料ガス通路23と、空気極層13の一方側の側面に接触するように配置された、空気を供給するためのカソードガス通路としての空気通路24とを有する。図3において、燃料ガスは、左側に配置された燃料ガス通路23から右に向かって流れるとともに、空気は、上側に配置された空気通路24から下に向かって流れる。このように、この実施の形態の固体電解質形燃料電池100では、燃料ガスの流れと空気の流れが直交する。
図1と図2に示すように、ガス通路構造部21bの本体、すなわち、燃料ガス通路23と空気通路24を形成する壁部は、セル間分離部21aを形成する電気絶縁体21と同じ電気絶縁体からなり、セル間分離部21aを形成する電気絶縁体21に連続して形成されている。
なお、電気絶縁体21は、たとえば、添加量3モル%のイットリア(Y)で安定化されたジルコニア(ZrO)(イットリア安定化ジルコニア:YSZ)、添加量12モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(セリア安定化ジルコニア:CeSZ)等を用いて形成される。電気導電体22は、たとえば、銀(Ag)‐白金(Pt)合金、銀(Ag)‐パラジウム(Pd)合金等を用いて形成される。固体電解質層12は、たとえば、添加量10モル%のスカンジア(Sc)と添加量1モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(スカンジアセリア安定化ジルコニア:ScCeSZ)、添加量11モル%のスカンジア(Sc)で安定化されたジルコニア(ZrO)(スカンジア安定化ジルコニア:ScSZ)等を用いて形成される。燃料極層11は、たとえば、酸化ニッケル(NiO)と、添加量10モル%のスカンジア(Sc)と添加量1モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(スカンジアセリア安定化ジルコニア:ScCeSZ)との混合物等を用いて形成される。空気極層13は、たとえば、La0.8Sr0.2MnOと、添加量10モル%のスカンジア(Sc)と添加量1モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(スカンジアセリア安定化ジルコニア:ScCeSZ)との混合物等を用いて形成される。集電板30と40は、たとえば、銀(Ag)から形成される。
以上のように構成された本発明の固体電解質形燃料電池支持構造体20においては、マニホールドの機能を果たすガス通路構造部21bの本体が、セパレータの機能を果たすセル間分離部21aを形成する電気絶縁体21からなり、セル間分離部21aを形成する電気絶縁体21に連続して形成されているので、セパレータとマニホールドの二つの機能を果たす部分が連続して形成されている。このため、従来の固体電解質形燃料電池において必要であった、セパレータ間とセル‐マニホールド間のシール部材が不要となる。これにより、電池全体としてのガスに対するシール性を高めることができ、部材点数を少なくすることができ、その結果として製造工程数を削減することができる。
この発明に従った固体電解質形燃料電池モジュール1は、上述の特徴を有する固体電解質形燃料電池支持構造体20と、この固体電解質形燃料電池支持構造体20のセル間分離部21aの表面の上に配置された空気極層13と、空気極層13の上に形成された固体電解質層12と、固体電解質層12の上に形成された燃料極層11とを備え、セル10が固体電解質形燃料電池支持構造体20のセル間分離部21aによって支持されるので、固体電解質12の厚みを、たとえば、100μm以下に薄くすることができる。その結果、固体電解質層12の電気抵抗を低くすることができる。
この発明の固体電解質形燃料電池モジュール1においては、セル間分離部21aの表面は、ほぼ平坦で、ガス流路を構成する溝等が形成されていないので、セル間分離部21aの機械的強度を低下させることがなく、セル間分離部21aの厚みを薄くすることができる。また、セル間分離部21aの表面がほぼ平坦であるので、製造が容易になり、その表面上に形成される空気極層13、固体電解質層12および燃料極層11の形成も容易になる。
また、この発明の固体電解質形燃料電池モジュール1において、固体電解質層12と電気絶縁体21を構成する材料は、安定化ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアを主成分として含むことにより、固体電解質形燃料電池支持構造体20の電気絶縁体21を構成する材料と、固体電解質層12を構成する材料とにおいて、熱膨張係数の差を小さくすることができるので、運転時等にヒートサイクルが与えられても、固体電解質層12に作用する熱応力が小さいため、熱応力による固体電解質層12の破壊を抑制することができる。
また、固体電解質形燃料電池支持構造体20の電気絶縁体21を構成する材料と、固体電解質層12を構成する材料とにおいて、焼結挙動を近づけることができるので、割れや反りを生じさせることなく、固体電解質形燃料電池支持構造体20の電気絶縁体21と固体電解質層12、ひいては、固体電解質形燃料電池支持構造体20の電気絶縁体21と固体電解質層12を含むセル10とを共焼結により製造することができる。
図12は、この発明のもう一つの実施の形態として、固体電解質形燃料電池の概略的な構成を示し、特に燃料極層11、固体電解質層12、空気極層13の平面的な配置を示す平面図である。図13は、単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成として図12のXIII−XIII線に沿った方向から見た断面を示す断面図である。図14は、単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成として図12のXIV−XIV線に沿った方向から見た断面を示す断面図である。この実施の形態の固体電解質形燃料電池は、燃料ガスと空気が同じ方向に流れるタイプ(並行流タイプ)である。
図12〜図14に示すように、固体電解質形燃料電池200では、燃料ガス通路23は、複数のセル10の各々の燃料極層11の一方側の側面の一部に接触するように配置されている。空気通路24は、複数のセル10の各々の空気極層13の一方側の側面の一部に接触するように配置されている。燃料ガスは燃料ガス通路23を通じて供給され、空気は空気通路24を通じて供給される。燃料ガスと空気は、図12において左から右に向かって同じ方向に流れる。その他の構成は、図2に示される固体電解質形燃料電池100と同様である。
図15は、この発明のさらにもう一つの実施の形態として、固体電解質形燃料電池の概略的な構成を示し、特に燃料極層11、固体電解質層12、空気極層13の平面的な配置を示す平面図である。図16は、単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成として図15のXVI−XVI線に沿った方向から見た断面を示す断面図である。図17は、単位モジュールを複数備えた固体電解質形燃料電池の概略的な構成として図15のXVII−XVII線に沿った方向から見た断面を示す断面図である。この実施の形態の固体電解質形燃料電池は、燃料ガスと空気が互いに逆の方向に流れるタイプ(対向流タイプ)である。
図15〜図17に示すように、固体電解質形燃料電池300では、燃料ガス通路23は、複数のセル10の各々の燃料極層11の両側面の一部に接触するように配置されている。空気通路24は、複数のセル10の各々の空気極層13の両側面の一部に接触するように配置されている。燃料ガスは燃料ガス通路23を通じて供給され、空気は空気通路24を通じて供給される。図15において、燃料ガスは、左側に配置された燃料ガス通路23から右に向かって流れるとともに、右側に配置された燃料ガス通路23から左に向かって流れる。一方、図15において、空気は左側に配置された空気通路24から右に向かって流れるとともに、右側に配置された空気通路24から左に向かって流れる。その他の構成は、図2に示される固体電解質形燃料電池100と同様である。
以下、この発明の実施例について説明する。
まず、図1〜図3に示す固体電解質形燃料電池の単位モジュールを構成する各部材の材料粉末を以下のとおり準備した。
燃料極層11:酸化ニッケル(NiO)60重量%と、添加量10モル%のスカンジア(Sc)と添加量1モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(スカンジアセリア安定化ジルコニア:ScCeSZ)40重量%との混合物。
固体電解質層12:添加量10モル%のスカンジア(Sc2O3)と添加量1モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(スカンジアセリア安定化ジルコニア:ScCeSZ)。
空気極層13:La0.8Sr0.2MnO60重量%と、添加量10モル%のスカンジア(Sc)と添加量1モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(スカンジアセリア安定化ジルコニア:ScCeSZ)40重量%との混合物。
図1に示す固体電解質形燃料電池支持構造体20にて部分20a、部分20bおよび部分20c(図2)については、次の材料を作製するための各種原材料粉末を準備した。
添加量12モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(セリア安定化ジルコニア:CeSZ)に10重量%のジルコン(ZrSiO)を添加したもの(電気絶縁材料)。
以上のように準備された材料を用いて、まず、図2に示すように、固体電解質形燃料電池支持構造体20を構成する部分20a、20bおよび20cについて3種類の形状の各グリーンシートを以下のように作製した。
部分20aについては、各種原材料粉末と、ポリビニルブチラール系バインダーと、有機溶媒としてのエタノールとトルエンとの混合物(重量比率で混合比が1:4)とを混合した後、ドクターブレード法により固体電解質形燃料電池支持構造体20の部分20aのグリーンシートを作製した。
部分20aのグリーンシートでは、図4の(A)に示すように、電気絶縁体21に複数の電気導電体22を形成するための貫通孔を形成した。
具体的には、図11の(B)に示すように、2枚のシート25aと25bに互いの貫通孔の位置が重ならないように2種類の配置の貫通孔を形成し、これらの貫通孔に50重量%の銀と50重量%のパラジウムとからなるペーストを充填することにより、2種類の位置に配置された電気導電体22aと22bを形成するための導電性ペースト充填層を作製した。電気導電体22aと22bを形成するための導電性ペースト充填層同士が接続するように、電気導電体22bを形成するための導電性ペースト充填層が配置されたシート25bの表面上に、別のシート25aに電気導電体22aを形成するために配置された導電性ペースト充填層に接続するように、上記と同じ組成のペーストを印刷した。その後、図11の(B)に示すように、2枚のシート25aと25bを積層することにより、部分20aのグリーンシートを作製した。
なお、図11の(A)に示すように、部分20aのグリーンシートとして、1枚のシート25に、1種類の配置の電気導電体22を形成するための導電性ペースト充填層を形成してもよい。
また、図4(B)に示すように、部分20aには、燃料ガス通路23と空気通路24を形成するために細長い貫通孔を形成した。
次に、部分20bについては、各種原材料粉末と、ポリビニルブチラール系バインダーと、有機溶媒としてのエタノールとトルエンとの混合物(重量比率で混合比が1:4)とを混合した後、ドクターブレード法により固体電解質形燃料電池支持構造体20の部分20bのグリーンシートを作製した。
部分20bのグリーンシートでは、図3に示す空気通路24を形成するための隙間を存在させて空気極層13のグリーンシートを嵌め合わせすることができるように、図5に示すように、ほぼU字形状の電気絶縁体21からなるシートを作製した。また、図2と図3に示すように電気絶縁体21に燃料ガス通路23を形成するための細長い貫通孔を部分20bのグリーンシートに形成した。
そして、部分20cについては、各種原材料粉末と、ポリビニルブチラール系バインダーと、有機溶媒としてのエタノールとトルエンとの混合物(重量比率で混合比が1:4)とを混合した後、ドクターブレード法により固体電解質形燃料電池支持構造体20の部分20cのグリーンシートを作製した。
部分20cのグリーンシートでは、図2と図3に示す燃料ガス通路23を形成するための隙間を存在させて燃料極層11のグリーンシートを嵌め合わせすることができるように、図6に示すように、ほぼU字形状の電気絶縁体21からなるシートを作製した。また、図3に示すように電気絶縁体21に空気通路24を形成するための細長い貫通孔を部分20cのグリーンシートに形成した。
次に、図1と図2に示す空気極層13、固体電解質層12および燃料極層11のグリーンシートを以下のようにして作製した。
焼成後、ガス拡散に必要な気孔が十分に形成されるように、燃料極層11と空気極層13のそれぞれの材料粉末100重量部に対してカーボン粉末を20〜40重量部添加した。この混合粉末と、ポリビニルブチラール系バインダーと、有機溶媒としてのエタノールとトルエンとの混合物(重量比率で混合比が1:4)とを混合した後、ドクターブレード法により、燃料極層11と空気極層13のグリーンシートを作製した。
固体電解質層12の各種原材料粉末と、ポリビニルブチラール系バインダーと、有機溶媒としてのエタノールとトルエンとの混合物(重量比率で混合比が1:4)とを混合した後、ドクターブレード法により固体電解質層12のグリーンシートを作製した。
具体的には図7に示す形状で燃料極層11のグリーンシートを作製し、図8に示す形状で固体電解質層12のグリーンシートを作製し、図9に示す形状で空気極層13のグリーンシートを作製した。固体電解質層12のグリーンシートには、図8に示すように、燃料ガス通路23と空気通路24を形成するための細長い貫通孔を形成した。
以上のようにして作製された、固体電解質形燃料電池支持構造体20の部分20c、20aおよび20bのグリーンシートを順に積層し、さらにこの上に、空気極層13、固体電解質層12および燃料極層11のグリーンシートを順に積層することにより、図2に示す固体電解質形燃料電池支持構造体20(焼成後のセル間分離部21aの厚み:100μm)/空気極層13(焼成後の厚み:200μm)/固体電解質層12/燃料極層11(焼成後の厚み:200μm)からなる固体電解質形燃料電池単位モジュールを5組積層し、最上部にはガス通路を形成していない固体電解質形燃料電池支持構造体20の部分20aを積層した。この積層体を1000kgf/cmの圧力、80℃の温度にて2分間、冷間静水圧成形(CIP)することにより圧着した。この圧着体を温度400〜500℃の範囲内で脱脂処理を施した後、温度1300℃〜1400℃の範囲内で2時間保持することにより、焼成した。このようにして固体電解質形燃料電池の試料として、以下の実施例1〜2を作製した。
実施例1:固体電解質層12の厚みが20μmのもの。
実施例2:固体電解質層12の厚みが50μmのもの。
以上のようにして作製された固体電解質形燃料電池の各試料の上面と下面に、図2に示すように、銀からなる厚みが20μmの集電板30と40を固着した。
得られた各試料の初期状態の割れの有無を観察した。また、各試料における固体電解質層12の単位面積あたりの電気抵抗(Ω・cm)を測定した。
さらに、各試料の燃料電池の開回路電圧(open circuit voltage:OCV)を測定した。具体的には、各試料の燃料電池を800℃に昇温して、5%の水蒸気を含む水素ガスと空気とをそれぞれ、燃料ガス通路23と空気通路24とを通じて供給し、空気を常圧(1atm)で供給した場合の開回路電圧と、空気を加圧(1.5atm)して供給した場合の開回路電圧とを測定した。そして、各試料にクラックやガス漏れがないかどうかを確認した。
また、100℃/minの速度で温度800℃と温度100℃との間で昇温と降温を繰り返すヒートサイクル試験を10回行った後に各試料の燃料電池の開回路電圧を測定した。そして、各試料にクラックやガス漏れがないかどうかを確認した。
測定結果を表1に示す。
Figure 0005077238
表1から、実施例1〜2の加圧下とヒートサイクル試験後の開回路電圧は常圧時の開回路電圧よりも低下することがないので、本発明の固体電解質形燃料電池支持構造体を採用することにより、電池全体としてのシール性を高めることができることがわかる。
なお、上記の実施例とは異なり、図10に示すように、グリーンシートを作製して積層し、圧着し、焼成することによって燃料電池モジュールを作製してもよい。
図10の(A)に示すように、燃料ガス通路23と空気通路24を形成するための細長い貫通孔を形成した固体電解質層12のグリーンシートを作製する。その後、図10の(B)に示すように、固体電解質層12のグリーンシートに空気極層13のグリーンシートを重ね合わせて積層する。
一方、図10の(C)に示すように、電気絶縁体21に電気導電体22を形成するためのペースト充填層が形成された固体電解質形燃料電池支持構造体20のグリーンシートを作製する。その後、図10の(D)に示すように、燃料ガス通路23と空気通路24を形成するための細長い貫通孔を形成する。そして、図10の(E)に示すように、固体電解質形燃料電池支持構造体20のグリーンシートに燃料極層11のグリーンシートを重ね合わせて積層する。
最後に、図10の(F)に示すように、図10の(B)と(E)で得られた積層体を重ね合わせて積層し、圧着し、焼成することによって燃料電池モジュールを作製する。
今回開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものであることが意図される。
この発明の固体電解質形燃料電池支持構造体とそれを備えた固体電解質形燃料電池モジュールは、従来の固体電解質形燃料電池において必要であった、セパレータ間とセル‐マニホールド間のシール部材が不要となるので、電池全体としてのガスに対するシール性を高めることができ、部材点数を少なくすることができ、その結果として製造工程数を削減することができ、種々のタイプの固体電解質形燃料電池に適用することができる。

Claims (5)

  1. 各々がアノード、固体電解質およびカソードからなる複数のセルの間に配置されるセル間分離部と、
    前記複数のセルの各々にアノードガスを供給するためにアノードガス通路と、前記複数のセルの各々にカソードガスを供給するためのカソードガス通路とを有するガス通路構造部とを備え、
    前記セル間分離部は、前記複数のセルの各々に供給されるアノードガスとカソードガスとを分離する電気絶縁体と、前記電気絶縁体内に形成され、かつ、前記複数のセルを相互に電気的に接続する電気導電体とから形成され、
    前記ガス通路構造部の本体が、前記セル間分離部を形成する前記電気絶縁体からなり、前記セル間分離部を形成する前記電気絶縁体に連続して形成されていることを特徴とする、固体電解質形燃料電池支持構造体。
  2. 請求項1に記載の固体電解質形燃料電池支持構造体と、
    前記固体電解質形燃料電池支持構造体の前記セル間分離部の表面の上に配置され、カソード層、固体電解質層およびアノード層からなるセルとを備えた、固体電解質形燃料電池モジュール。
  3. 前記セル間分離部の表面は、ほぼ平坦である、請求項2に記載の固体電解質形燃料電池モジュール。
  4. 前記固体電解質層と前記電気絶縁体を構成する材料は、安定化ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアを主成分として含む、請求項2または請求項3に記載の固体電解質形燃料電池モジュール。
  5. 前記固体電解質形燃料電池支持構造体と前記セルとが共焼結によって形成されている、請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池モジュール。
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