JP2005187241A - 複合セラミックス及びそれを用いた固体電解質形燃料電池 - Google Patents

複合セラミックス及びそれを用いた固体電解質形燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度な複合セラミックス、更には絶縁性にも優れる複合セラミックス、及びそれを用いた固体電解質形燃料電池を提供する。
【解決手段】 本複合セラミックスは、マグネシア(MgO)、スピネル(MgAl)及びジルコニア(ZrO)を含み、マグネシアとスピネルとの質量比(マグネシア/スピネル)が20/1〜1/1であり、且つマグネシア、スピネル及びジルコニアの合計を100質量%とした場合に、ジルコニアが1〜40質量%である。また、本複合セラミックスは、ラマン分光分析において、ジルコニアの立方晶系のピーク、正方晶系のピーク及び単斜晶系のピークのうち少なくとも立方晶系のピーク及び正方晶系のピークを示すことが好ましい。本固体電解質形燃料電池は、上記複合セラミックスからなる構成部材[例えば、絶縁枠等の絶縁部材、セル間セパレータ等の構造部材など]を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複合セラミックス及びそれを用いた固体電解質形燃料電池に関する。更に詳しくは、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度な複合セラミックス、更には絶縁性にも優れる複合セラミックス、及びそれを用いた固体電解質形燃料電池に関する。
本発明の複合セラミックスは、固体電解質形燃料電池(以下、「SOFC」ともいう。)、特に耐熱金属製の構成部材が使用された低温型SOFCにおける絶縁部材などの構成部材等として幅広く利用される。
従来より、SOFCについては、1000℃で作動する高温型SOFCが検討されており、固体電解質材料として用いられているイットリア安定化ジルコニア(以下、「YSZ」ともいう。)の熱膨張との整合性に優れる材料として、マグネシア−スピネル焼結体が提案されている。例えば、構成部材に用いるマグネシア−スピネル複合材料にYSZを添加して、固体電解質材料であるYSZとの熱膨張差をなくし、高温での強度に優れた高温型SOFCが提供されている(特許文献1参照)。また、ガスセパレータに用いるマグネシア−スピネル複合材料にジルコニアを添加して、低温及び高温での両温度域において高強度であり、信頼性の高いガスセパレータを有したSOFCが提供されている(特許文献2参照)。更に、SOFCを構成するセルとマグネシア及びスピネルを主成分とするガスセパレータとを強固に接合し、約1000℃で長時間使用においても安定したガスシール性と耐ヒートサイクル性を有するSOFCの製造方法が提供されている(特許文献3参照)。また、スピネル系セラミックスを母材とし、これに安定化剤としてイットリアを含む正方晶系ジルコニアを分散させることによって、スピネル系セラミックスの強度及び靱性を向上させた材料が提供されている(特許文献4参照)。
特開平6−111833号公報 特開平9−115527号公報 特開平9−129251号公報 特開昭61−86466号公報
しかしながら、近年では、耐熱金属製のセパレータ等を構成部材として用いたSOFC、特に低温型SOFCの検討が主流となってきており、これらの構造によっては、熱膨張係数がジルコニアより大きい耐熱金属(10.0×10−6〜16.0×10−6/℃程度)が使用されることがある。そのため、ジルコニアの熱膨張との整合性に優れる従来のセラミックス材料等以外に、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れており、且つ高強度なセラミックス材料が求められている。更には、単セル内の短絡を防止するために用いられる絶縁部材等の絶縁性を要する構成部材としても使用することが可能なセラミックス材料が求められている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ、且つ高強度な複合セラミックス、更には絶縁性にも優れる複合セラミックス、及びそれを用いた固体電解質形燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、マグネシア(MgO)、スピネル(MgAl)及びジルコニア(ZrO)を主成分とする複合セラミックスを検討した結果、マグネシアとスピネルとの質量比、及びジルコニアの含有量をそれぞれ限定することにより、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度な複合セラミックスが得られること、更にはジルコニアの含有量をより限定することにより絶縁性にも優れる複合セラミックスが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の通りである。
(1)マグネシア(MgO)、スピネル(MgAl)及びジルコニア(ZrO)を含む複合セラミックスであって、該マグネシアと該スピネルとの質量比(マグネシア/スピネル)が20/1〜1/1であり、且つ該マグネシア、該スピネル及び該ジルコニアの合計を100質量%とした場合に、該ジルコニアが1〜40質量%であることを特徴とする複合セラミックス。
(2)室温から1000℃までの熱膨張係数が11.0×10−6〜14.0×10−6/℃である上記(1)に記載の複合セラミックス。
(3)上記ジルコニアが、上記マグネシア、上記スピネル及び該ジルコニアの合計を100質量%とした場合に、1〜25質量%である上記(1)又は(2)に記載の複合セラミックス。
(4)ラマン分光分析において、ジルコニアの立方晶系のピーク、正方晶系のピーク及び単斜晶系のピークのうち少なくとも該立方晶系のピーク及び正方晶系のピークを示す上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の複合セラミックス。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の複合セラミックスからなる構成部材を備えることを特徴とする固体電解質形燃料電池。
(6)上記構成部材が絶縁部材である上記(5)に記載の固体電解質形燃料電池。
本発明の複合セラミックスは、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度であるため、耐熱金属製の構成部材が使用されたSOFC(特に低温型SOFC)の構成部材などとして好適に利用できる。
また、上記複合セラミックスの熱膨張係数が特定の範囲である場合には、10.0×10−6〜16.0×10−6/℃程度の熱膨張係数を有する耐熱金属製部材と容易に整合させることができる。更に、ジルコニアの含有量を所定の範囲とした場合には、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ、高強度であり且つ絶縁性に優れる複合セラミックスとなる。
また、ラマン分光分析において、少なくともジルコニアの立方晶系及び正方晶系の各ピークを示す場合には、より強度に優れた複合セラミックスとなる。
本発明の固体電解質形燃料電池は、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度な上記複合セラミックスからなる構成部材を備えているため、急激な昇降温サイクルが生じても、この構成部材が使用された部分での破損を十分に抑制することができ、高い信頼性を有する。
更に、絶縁性にも優れる上記複合セラミックスからなる絶縁部材を備える場合には、SOFCのセル間の絶縁等が十分に確保でき、電気化学エネルギーの利用効率が非常に高いSOFCとなる。
以下、本発明を詳しく説明する。
[1]複合セラミックス
本発明の複合セラミックスは、マグネシア(MgO)、スピネル(MgAl)及びジルコニア(ZrO)を含むものである。
本発明の複合セラミックスにおいて、上記「マグネシア」と上記「スピネル」との質量比(マグネシア粉末/スピネル粉末)は、20/1〜1/1であり、この範囲内で、目的及び用途に応じて、特に所定の耐熱金属の熱膨張係数に応じて、適宜調整される。この質量比が20/1〜1/1である場合、所望の熱膨張係数、特にジルコニア(室温から1000℃までの熱膨張係数;8.0×10−6〜11.0×10−6)よりも熱膨張係数の大きい耐熱金属(室温から1000℃までの熱膨張係数;10.0×10−6〜16.0×10−6)の熱膨張と整合する複合セラミックスとなる。例えば、室温から1000℃までの熱膨張係数が11.0×10−6〜14.0×10−6/℃の複合セラミックスとなる。また、室温から700℃までの熱膨張係数が10.0×10−6〜13.0×10−6/℃の複合セラミックスとなる。一方、この質量比におけるマグネシア粉末の質量比が20を超える場合、複合セラミックスの強度が不十分となる。また、マグネシア粉末の質量比が1未満の場合、耐熱金属の熱膨張と整合する複合セラミックスが得られない。
また、本発明の複合セラミックスにおいて、上記「ジルコニア」の含有量は、上記マグネシア、スピネル及びジルコニアの合計を100質量%とした場合に、1〜40質量%であり、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは5〜25質量%である。この含有量1〜40質量%である場合、高強度な複合セラミックスとなる。また、この含有量が1〜25質量%、特に5〜25質量%である場合、高強度であり且つ絶縁性に優れる複合セラミックスとなる。一方、この含有量が1質量%未満の場合、複合セラミックスの強度が不十分となる。また、40質量%を超える場合、耐熱金属の熱膨張と整合する複合セラミックスが得られない。
本発明の複合セラミックスには、上記マグネシア、スピネル及びジルコニアの主成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲内で他の成分が含有されていてもよい。尚、複合セラミックスを100質量%とした場合に、マグネシア、スピネル及びジルコニアの合計は、通常80〜100質量%であり、好ましくは90〜100質量%、より好ましくは95〜100質量%である。
上記他の成分としては、例えば、カルシア(CaO)、イットリア(Y)、スカンジア(Sc)及び希土類酸化物などのジルコニアを部分安定化又は安定化させることができる成分等が挙げられる。
また、本発明の複合セラミックスは、室温から1000℃までの熱膨張係数が11.0×10−6〜14.0×10−6/℃、特に12.0×10−6〜14.0×10−6/℃、更には12.5×10−6〜13.5×10−6/℃であるものとすることができる。更には、室温から700℃までの熱膨張係数が10.0×10−6〜13.0×10−6/℃、特に10.5×10−6〜12.5×10−6/℃、更には11.0×10−6〜12.0×10−6/℃であるものとすることができる。そのため、SOFC(特に低温型SOFC)において使用されるフェライト系ステンレス材料等の耐熱金属が有する熱膨張係数と容易に整合させることが可能である。
更に、本発明の複合セラミックスにおいて、ジルコニアに関してラマン分光分析を行った場合、(1)立方晶系、正方晶系及び単斜晶系の各ピークを示す複合セラミックス、(2)立方晶系及び正方晶系の各ピークを示す複合セラミックス、(3)立方晶系のピークのみを示す複合セラミックスのいずれかとなる。これらのなかでも、強度の向上に起因する正方晶系のピークを有する(1)又は(2)の複合セラミックスが高強度であるため好ましい。更に、(2)の場合には、耐ヒートサイクル性にも優れるため、長期安定性の観点からより好ましい。
更に、上記ジルコニアの含有量が1〜25質量%である場合には、本発明の複合セラミックスは、下記実施例と同様にして測定される体積抵抗率が、1.0×10以上、特に1.0×10以上とすることができる。
本発明の複合セラミックスは、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度であるため、SOFC等の幅広い製品の構成部材として使用することができる。特に、本発明の複合セラミックスは、SOFCにおける構成部材として用いられるものとすることができる。この場合、強度に優れているため、従来よりも構成部材を薄く設計することが可能となり、SOFCをコンパクト化することができる。
上記構成部材としては、後述する固体電解質形燃料電池の説明をそのまま適用することができる。
[2]複合セラミックスの製造方法
本発明の複合セラミックスを製造する方法は特に限定されないが、例えば、マグネシア粉末、スピネル粉末及びジルコニア粉末を含む混合粉末を用いてなる成形体を焼成することにより製造することができる。
上記マグネシア粉末及び上記スピネル粉末の配合量は、上記混合粉末において、マグネシア粉末とスピネル粉末との質量比(マグネシア粉末/スピネル粉末)が、20/1〜1/1であることが好ましい。この質量比が20/1〜1/1である場合、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ、十分な強度を有する複合セラミックスを得ることができる。
上記マグネシア粉末及び上記スピネル粉末は特に限定されず、どのようにして製造されたものを用いてもよく、それぞれ市販品を用いることもできる。また、これらの粉末の平均粒径及び比表面積は特に限定されず、目的及び用途等に応じて各々適宜調整できる。
上記混合粉末における上記ジルコニア粉末の配合量は、上記マグネシア粉末、上記スピネル粉末及びジルコニア粉末の合計を100質量%とした場合に、1〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜40質量%、更に好ましくは5〜25質量%である。この配合量が1〜40質量%である場合、焼結体焼結した際に、マグネシア−スピネル成分の粒成長が抑制されて破壊靭性値が向上し、高強度な複合セラミックスを得ることができる。また、この配合量が1〜25質量%、特に5〜25質量%である場合、焼結体焼結した際に、一部のジルコニア成分がマグネシア成分と反応してしまっても絶縁性に優れる複合セラミックスを得ることができる。
上記ジルコニア粉末の種類は特に限定されず、非安定化ジルコニア粉末、部分安定化ジルコニア粉末及び安定化ジルコニア粉末のうちの少なくとも1種を用いることができる。これらのうち、非安定化ジルコニア粉末及び/又は部分安定化ジルコニア粉末を用いることが好ましく、部分安定化ジルコニア粉末のみを用いることがより好ましい。この場合、焼結時に一部のジルコニア成分がマグネシア成分と反応して導電率の高い安定化ジルコニアとなっても、強度向上に有効な正方晶系のジルコニアが存在する複合セラミックスとなる。
また、上記部分安定化ジルコニア粉末の種類は特に限定されないが、イットリア(Y)が2〜4モル%添加された部分安定化ジルコニア粉末であることが好ましい。このジルコニア粉末は、どのようにして製造されたものを用いてもよく、市販品を用いることもできる。また、この粉末の平均粒径及び比表面積は特に限定されず、目的及び用途等に応じて適宜調整できる。
上記成形体の形状等は特に限定されず、所望の形状とすることができる。また、前記混合粉末を用いて成形体を製造する方法は特に限定されず、例えば、冷間静水圧プレス(CIP)、一軸プレス、ドクターブレード等の公知の方法により成形体を得ることができる。尚、この工程では、上記混合粉末に、バインダ、溶剤、可塑剤及び分散剤等を含有させることで成形性を向上させることができる。
上記焼成における、上記成形体の焼成温度は任意に選択することができるが、通常1500〜1700℃であり、1550〜1650℃であることが好ましい。また、焼成時間は特に限定されないが、通常1〜100時間である。更に、焼成時の焼成雰囲気は特に限定されないが、大気雰囲気等の酸化性雰囲気が好ましい。
[3]固体電解質形燃料電池
本発明のSOFCは、前記複合セラミックスからなる構成部材を備えるものである。尚、「複合セラミックス」については、前記の説明をそのまま適用することができる。
また、上記「構成部材」としては、例えば、構造部材、絶縁部材等が挙げられる。
構造部材としては、セル間セパレータ、隔離セパレータ等が挙げられる。
絶縁部材としては、平板スタックの絶縁枠、外部マニホールドの絶縁管等が挙げられる。尚、絶縁部材とする場合には、上記複合セラミックスのジルコニアの含有量が1〜25質量%、特に1〜15質量%、更には5〜15質量%であるものが用いられる。
本発明のSOFCでは、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度な上記複合セラミックスからなる構成部材を備えているため、急激な昇降温サイクルが生じてもこの構成部材が使用された部分での破損を十分に抑制することができ、高い信頼性を有する。
更に、絶縁性にも優れる上記複合セラミックスからなる絶縁部材を備える場合には、SOFCのセル間の絶縁等が十分に確保でき、電気化学エネルギーの利用効率が非常に高いSOFCとなる。
また、本発明のSOFCは、上記構成部材を備えている限り特に限定されないが、例えば、図4(固体電解質形燃料電池の一例を説明する斜視図)及び図5(図4におけるA−A断面を示す模式図)に示す態様のSOFCとすることができる。
このSOFC1は、複数の単セルが、上記複合セラミックスからなる構造部材(セル間セパレータ31)を介して積層された構造を備えており、各々の単セルは、固体電解質層21、固体電解質層21の一面に設けられた燃料極22、及び他面に設けられた空気極23を有する発電層と、一部が固体電解質層21に接合され、且つ燃料極22に燃料ガスを導入するための流路と空気極23に支燃性ガスを導入するための流路とを隔離する耐熱金属からなる隔離セパレータ331、332、333と、上記複合セラミックスからなり、且つ複数の上記単セルの各々の発電層間を電気的に絶縁するための絶縁部材(絶縁枠6)と、を備えている。
また、各々の単セル等は、燃料電池の構造にもよるが、燃料ガスの流路と支燃性ガスの流路とを隔離するための隔離セパレータ331、332、333又は各々の単セル間に配設されるセル間セパレータ31を介して積層されている。
これらの隔離セパレータ、及び蓋部材、底部材等のその他の構成部材は、いずれも耐熱金属により形成されている。また、前記複合セラミックスにより構成され、且つそれぞれの単セルの発電層間を電気的に絶縁するための上記絶縁枠6が、積層方向の所定部分に積層されており、短絡が防止されている。
上記固体電解質層21は、電池の作動時に燃料極に導入される燃料ガス又は空気極に導入される支燃性ガスのうちの一方の一部をイオンとして移動させることができるイオン伝導性を有する。どのようなイオンを伝導することができるかは特に限定されないが、イオンとしては、例えば、酸素イオン及び水素イオン等が挙げられる。また、上記燃料極22は、水素源となる燃料ガスと接触し、SOFCにおける負電極として機能する。更に、上記空気極23は、酸素源となる支燃性ガスと接触し、SOFCにおける正電極として機能する。
上記耐熱金属としては、ステンレス鋼及びニッケル基合金等が挙げられる。ステンレス鋼としては、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼が挙げられる。フェライト系ステンレス鋼としては、SUS430、SUS434、SUS405等が挙げられる。マルテンサイト系ステンレス鋼としては、SUS403、SUS410、SUS431等が挙げられる。オーステナイト系ステンレス鋼としては、SUS201、SUS301、SUS305等が挙げられる。更に、ニッケル基合金としては、ニッケル合金600、ニッケル合金718、インコロイ802等が挙げられる。
また、この耐熱金属の室温から1000℃までの熱膨張係数は、10.0×10−6〜16.0×10−6/℃であることが好ましい。この場合、上記構成部材として用いられる複合セラミックスと、この耐熱金属との熱膨張を問題なく整合させることでき、急激な昇降温サイクルが生じてもこの構成部材が使用された部分での破損を十分に抑制することができる。
更に、耐熱金属の熱膨張係数と複合セラミックスの熱膨張係数との差が、±2.0×10−6/℃以内であることが好ましく、より好ましくは±1.0×10−6以内、更に好ましくは±0.5×10−6以内である。
以下、本発明について、実験例を挙げて具体的に説明する。
1.複合セラミックスの製造及び評価
実験例1〜8
1−1.複合セラミックスの製造
マグネシア粉末(市販品、平均粒径:約4.4μm、比表面積:13m/g)、スピネル粉末(市販品、平均粒径:約0.9μm、比表面積:4.2m/g)及びジルコニア粉末[市販品、部分安定化ジルコニア(3YSZ)、平均粒径:約1.5μm、比表面積:16m/g]を、表1に示す組成となるように所定量秤量し、エタノールを溶媒としてボールミルにより湿式混合を行った。混合にはジルコニア製のポット及び玉石を用いた。混合した粉末よりエタノールを乾燥除去し、混合粉末を得た。得られた混合粉末を用いて、金型により予備成形を行った後、冷間静水圧プレス(CIP)により1.5t/cmで成形し、得られた成形体を焼成炉に配置して温度1600℃で焼成した。この際の焼成条件は昇温速度を4℃/minとし、室温まで降温速度10℃/minとした。そして、得られた焼結体を平面研削盤を用いて加工し、3×4×35mmの各試験片を作製した。尚、各焼結体におけるマグネシア、スピネル及びジルコニアの合計を100質量%とした場合のジルコニアの含有量は、ICP分光分析[使用装置;誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−AES)装置、JARRELL ASH社製、型番「IRIS ADVANTAGE」]により得られた値の小数点第一位を四捨五入した値である。
Figure 2005187241
尚、表中の「*」は、本発明の範囲外であることを示す。
1−2.複合セラミックスの性能評価
上記1−1.で得られた各試験片を用いて、下記の各特性について評価し、その結果を表1に併記した。
(1)4点曲げ強度の測定
各試験片の室温における4点曲げ強度を、JIS 1601に従い、卓上型材料試験機と上スパン10mm、下スパン30mmの4点曲げ試験専用治具とを用いて、クロスヘッドスピード0.5mm/分にて測定した。各実験例において、30試料を測定し、その平均値を4点曲げ強度とした。
(2)熱膨張係数の測定
大気中における室温から700℃までの熱膨張係数、及び室温から1000℃までの熱膨張係数を、JIS R 3103に従って測定した。
(3)絶縁性の評価
大気中において、700℃における絶縁性(熱間体積抵抗率)を測定した。この試験片として、直径50mm、厚さ2.0mmに加工したものを3点作製し、その平均値を体積抵抗率とした。前処理として、試験片電極(導電性白金ペースト)を、試験片上に規定の大きさとなるよう印刷し、1000℃、10分の条件で焼き付け処理を行った。
尚、この体積抵抗率が1.0×10以上である場合に「○」とし、1.0×10未満の場合に「×」とした。
1−3.実験例の効果
表1によれば、マグネシアの質量比がスピネルに対して少ない実験例1では、4点曲げ強度が320MPaであり、体積抵抗率が2.0×10と高く、絶縁性の評価が「○」であったが、室温から700℃までの熱膨張係数が9.8×10−6/℃であり、且つ室温から1000℃までの熱膨張係数が10.6×10−6/℃であり、耐熱金属の熱膨張との整合性に劣るものであった。
また、マグネシアの質量比がスピネルに対して多い実験例8では、体積抵抗率が1.0×10と高く、絶縁性の評価が「○」であり、室温から700℃までの熱膨張係数が12.7×10−6/℃であり、室温から1000℃までの熱膨張係数が13.6×10−6/℃であったが、4点曲げ強度が230MPaであり、十分な強度を得ることができなかった。
これらに対して、実験例2〜7では、4点曲げ強度が250〜330MPaであり、体積抵抗率が1.2×10〜1.8×10と高く、絶縁性の評価が全て「○」であり、室温から700℃までの熱膨張係数が10.6×10−6〜12.6×10−6/℃であり、且つ室温から1000℃までの熱膨張係数が11.2×10−6〜13.6×10−6/℃であった。
これらのことから、実験例2〜7の複合セラミックスは、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ、高強度であり且つ絶縁性に優れていることが分かった。また、マグネシアの質量比を所定の範囲とすることにより、強度を維持したまま熱膨張係数を増加させることができることが分かった。
2.耐熱金属材料の熱膨張と整合させた複合セラミックスの製造及び評価
実験例9〜15
2−1.耐熱金属材料の熱膨張と整合させた複合セラミックスの製造
メタルセパレータに用いる一般的な耐熱金属材料(SUS430、室温から1000℃までの熱膨張係数;12.5×10−6/℃)の熱膨張との整合性が得られ、且つ十分な絶縁性を有していた上記1.における実験例4と同様の組成[マグネシア/スピネル=2.33/1(70/30)]に着目して、ジルコニアの含有量が表2に示すように、0、5、10、15、25、30、40質量%である試験片を、上記1−1.と同様にして作製した。尚、ジルコニアの含有量は上記1−1.と同様にして測定した値である。
Figure 2005187241
尚、表中の「*」は、本発明の範囲外であることを示す。
2−2.耐熱金属材料の熱膨張と整合させた複合セラミックスの評価
上記2−1.で得られた各試験片を用いて、上記1−2.と同様にして、4点曲げ強度の測定、熱膨張係数の測定及び絶縁性の評価を行った。その結果を表2に併記した。
2−3.実験例の効果
表2によれば、部分安定化ジルコニアを含有していない実験例9は、体積抵抗率が2.3×1011と高く、絶縁性の評価は「○」であったが、4点曲げ強度が220MPaと低く、十分な強度を有するものではなかった。
これらに対して、部分安定化ジルコニアの含有量が5〜40質量%である実験例10〜15では、4点曲げ強度が290〜380MPaと高く、室温から700℃までの熱膨張係数が10.2×10−6〜11.6×10−6/℃であり、且つ室温から1000℃までの熱膨張係数が11.0×10−6〜12.3×10−6/℃であった。また、実験例14及び15以外においては、体積抵抗率が2.0×10〜1.8×10と高く、絶縁性の評価が全て「○」であった。
このことから、実験例10〜15の複合セラミックスは、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度であることが分かった。また、部分安定化ジルコニアの含有量を所定の範囲とすることで、強度を向上させることができ、且つ絶縁性を付与できることが分かった。更に、部分安定化ジルコニア粉末の配合量は、熱膨張係数にほぼ影響しないことが分かった。
[3]ジルコニア粉末の種類を変化させた複合セラミックスの製造及び評価
実験例16〜18
3−1.ジルコニア粉末の種類を変化させた複合セラミックスの製造
前記耐熱金属材料(SUS430)の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度であり、更には絶縁性に優れていた、上記2.における実験例12と同様の組成[マグネシア/スピネル=2.33/1(70/30)、ジルコニアの含有量:15質量%]に着目して、配合するジルコニア粉末の種類を、表3に示すように、安定化ジルコニア(8YSZ)粉末[市販品、平均粒径:約1.5μm、比表面積:16m/g]、部分安定化ジルコニア(3YSZ)粉末[市販品、平均粒径:約1.5μm、比表面積:16m/g]、及び非安定化ジルコニア粉末[市販品、平均粒径:約1.5μm、比表面積:16m/g]とした試験片を、上記1−1.と同様にして作製した。尚、ジルコニアの含有量は上記1−1.と同様にして測定した値である。
Figure 2005187241
尚、表中の「*」は、本発明の範囲外であることを示す。
3−2.ジルコニア粉末の種類を変化させた複合セラミックスの評価
上記3−1.で得られた各試験片を用いて、上記1−2.と同様にして、4点曲げ強度の測定を行い、その結果を表3に併記した。尚、比較として上記1.における実験例9のデータを表3に併記した。
また、ラマン分光分析により、各試験片の結晶系を同定した。それらの結果を表3に併記した。尚、表3における「ラマンスペクル」欄の「○」は、該当する結晶相の同定(存在)が確認できたことを意味する。
更に、実験例16〜18のラマン分光分析のチャートによる説明図を図1〜3に示した。
3−3.実験例の効果
表3及び図1〜3によれば、配合されたジルコニア粉末の種類が安定化ジルコニア粉末である実験例18は、立方晶系のピークのみを示しており(図3参照)、4点曲げ強度が240MPaであった。また、部分安定化ジルコニア粉末が配合された実験例16は、正方晶系及び立方晶系の各ピークを示しており(図1参照)、且つ4点曲げ強度が360MPaであった。更に、非安定化ジルコニア粉末が配合された実験例17では、単斜晶系、正方晶系及び立方晶系の各ピークを示しており(図2参照)、且つ4点曲げ強度が360MPaであった。
このように、ジルコニア粉末が配合されていない実験例9の4点曲げ強度が220MPaであることから、ジルコニアを含有させることで強度が向上することが確認できた。更には、部分安定化ジルコニア粉末を配合させて得られる複合セラミックスは、正方晶系及び立方晶系の各ピークを有しており、より強度に優れるものとなることが分かった。また、非安定化ジルコニア粉末を配合させて得られる複合セラミックスにおいても、単斜晶系、正方晶系及び立方晶系の各ピークを有しており、より強度に優れるものとなることが分かった。特に、正方晶系及び立方晶系の各ピークのみを示すものの方が、熱履歴により相転移し易い単斜晶系の結晶相が存在しない分、長期安定性に優れると考えられる。
[4]複合セラミックスからなる構成部材を備える固体電解質形燃料電池(積層された3個の単セルを有し、燃料極を基板とする内部マニホールド型燃料電池)
実験例19
4−1.固体電解質形燃料電池の構造
3個の発電層が積層された、平板型SOFCスタック1の外観を図4に斜視図により示す。また、図5は、図4におけるA−A断面の模式図である。
この平板型SOFCスタック1では、3個の単セルが上記2−1.で得られた複合セラミックス(実験例12)からなる2個のセル間セパレータ31を介して積層されている。尚、このセル間セパレータ31には、図6に示すように、マニホールド用穴部311が4箇所に設けられており、且つ中心部付近に銀製の導通部312が形成されたものである。また、各々の単セルが備える発電層は、それぞれNiとYSZとからなり、平面形状が正方形であり、厚さが1000μmの燃料極22を基板としている。この燃料極22の表面にはそれぞれ安定化ジルコニア(YSZ)からなり、平面方向の形状、寸法が燃料極22と同じであり、厚さが30μmの固体電解質層21が形成されている。更に、この固体電解質層21の表面にはそれぞれLa1−xSrMnO系複合酸化物からなり、平面方向の形状が固体電解質層21と同じであり、寸法が固体電解質層21より小さく、厚さが30μmの空気極23が形成されている。
上部の単セルは、セル間セパレータ31の上面に配設されたニッケルフェルト層4、基板となる燃料極22、固体電解質層21、空気極23、ニッケル基合金繊維メッシュ層5及び蓋部材32をこの順に備える。また、下面が固体電解質層21及び金属製枠72と接合され、上面が上記2−1.で得られた複合セラミックス(実験例12)からなる絶縁枠6及び金属製枠71を介して蓋部材32と接合されている上部単セル用隔離セパレータ331を有する。
中間の単セルは、セル間セパレータ31の上面に配設されたニッケルフェルト層4、基板となる燃料極22、固体電解質層21、空気極23及びニッケル基合金繊維メッシュ層5をこの順に備える。また、下面が固体電解質層21及び金属製枠74と接合され、上面が上記複合セラミックスにより構成された絶縁枠6及び金属製枠73を介してセル間セパレータ31と接合されている中間単セル用隔離セパレータ332を有する。
下部の単セルは、底部材34の上面に配設されたニッケルフェルト層4、基板となる燃料極22、固体電解質層21、空気極23及びニッケル基合金繊維メッシュ層5をこの順に備える。また、下面が固体電解質層21及び金属製枠76と接合され、上面が絶縁枠6及び金属製枠75を介してセル間セパレータ31と接合されている下部単セル用隔離セパレータ333を有する。
蓋部材32、上部単セル用隔離セパレータ331、下部単セル用隔離セパレータ333、中間単セル用隔離セパレータ332、金属製枠71、72、73、74、75、76及び底部材34は、いずれも耐熱金属(フェライト系ステンレス鋼、SUS430)により形成されている。更に、蓋部材32と金属製枠71、上部単セル用隔離セパレータ331と金属製枠72、金属製枠72とセル間セパレータ31、セル間セパレータ31と金属製枠73、中間単セル用隔離セパレータ332と金属製枠74、金属製枠74とセル間セパレータ31、セル間セパレータ31と金属製枠75、下部単セル用隔離セパレータ333と金属製枠76、及び金属製枠76と底部材34、はそれぞれAgを主成分とし、Pd及びTiを含有する接合材により接合され、接合層9が形成されている。
また、このSOFCスタック1は、内部マニホールド型であるため、蓋部材と、底部材と、セル間セパレータと、単セル用隔離セパレータとを貫通するガス通路が設けられており、それぞれ水素などの燃料ガスが通過するマニホールド(図示せず)と、酸素を含む支燃製ガスが通過するマニホールド(支燃性ガス導入管81、支燃性ガス排気管82)が形成されている。
これらは、全て金属質の接合層9によりシールされているため、複合セラミックスにより構成される絶縁枠6の部分で、セル内の絶縁が確保されており、短絡が防止されている。
4−2.固体電解質形燃料電池の作用
実験例19の固体電解質形燃料電池は、耐熱金属の熱膨張との整合性に優れ且つ高強度である複合セラミックスからなる絶縁部材(絶縁枠6)及び構造部材(セル間セパレータ31)を備えているため、急激な昇降温サイクルが生じてもこれらの部分での破損を十分に抑制することができ、信頼性の高いSOFCスタックとなる。更に、上記複合セラミックスは、強度に優れているため、従来よりも構成部材を薄く設計することができ、スタックのコンパクト化にも寄与している。また、この複合セラミックスは、絶縁性にも優れているため、SOFCのセル間の絶縁が十分に確保でき、電気化学エネルギーの利用効率が非常に高い。
尚、本発明では上記の実施例に限られず、目的、用途等によって本発明の範囲内において種々変更した実施例とすることができる。例えば、固体電解質形燃料電池において、発電層等の平面形状は、長方形、円形及び楕円形等とすることができ、同様の平面形状を有する固体電解質形燃料電池とすることができる。また、平板型SOFCスタックでは、各種セパレータ等の金属成形体の間は溶接などの方法によっても接合することができる。更に、本複合セラミックスは、高強度であり、絶縁性にも優れるため、金属枠71、73、75(図4及び図5参照)と、各金属枠の下方側の各絶縁枠6とを兼用する1つの部材(絶縁枠)として用いることもできる。
固体電解質形燃料電池において、各々の単セルが有する発電層は、強度の観点から過度に薄くすることは好ましくないが、発電性能の観点では固体電解質層を厚くすることは好ましくない。そのため、実験例19のように燃料極支持型とすることができ、この燃料極支持型では、燃料極は固体電解質層の20倍以上の厚さであることが好ましい。20倍未満であると発電層の機械的強度が不十分となる傾向にある。この燃料極の厚さは200〜3000μm、特に500〜2000μmであることが好ましい。200μm未満であると基板として有効に機能せず、3000μmを越えると、体積当たりの発電効率が低下する傾向にある。一方、空気極支持型とすることもでき、この場合は、燃料極の厚さは、10〜50μm、特に20〜40μmであることが好ましい。この厚さが10〜50μmであれば、電極として十分に機能し、50μmを越えて厚くする必要はない。
実験例16のラマン分光分析におけるチャートによる説明図である。 実験例17のラマン分光分析におけるチャートによる説明図である。 実験例18のラマン分光分析におけるチャートによる説明図である。 本発明の固体電解質形燃料電池の一例(実験例19)を説明する斜視図である。 図4の燃料電池のA−A断面を示す模式図である。 セル間セパレータの一例を説明する模式図である。
符号の説明
1;平板型SOFCスタック、21;固体電解質層、22;燃料極、23;空気極、31;セル間セパレータ、311;マニホールド用穴部、312;導通部、32;蓋部材、331;上部単セル用隔離セパレータ、332;中間単セル用隔離セパレータ、333;下部単セル用隔離セパレータ、34;底部材、4;ニッケルフェルト層、5;ニッケル基合金繊維メッシュ層、6;絶縁枠、71、72、73、74、75、76;金属製枠、81;支燃性ガス導入管、82;支燃性ガス排気管、9;接合層。

Claims (6)

  1. マグネシア(MgO)、スピネル(MgAl)及びジルコニア(ZrO)を含む複合セラミックスであって、該マグネシアと該スピネルとの質量比(マグネシア/スピネル)が20/1〜1/1であり、且つ該マグネシア、該スピネル及び該ジルコニアの合計を100質量%とした場合に、該ジルコニアが1〜40質量%であることを特徴とする複合セラミックス。
  2. 室温から1000℃までの熱膨張係数が11.0×10−6〜14.0×10−6/℃である請求項1に記載の複合セラミックス。
  3. 上記ジルコニアが、上記マグネシア、上記スピネル及び該ジルコニアの合計を100質量%とした場合に、1〜25質量%である請求項1又は2に記載の複合セラミックス。
  4. ラマン分光分析において、ジルコニアの立方晶系のピーク、正方晶系のピーク及び単斜晶系のピークのうち少なくとも該立方晶系のピーク及び該正方晶系のピークを示す請求項1乃至3のいずれかに記載の複合セラミックス。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の複合セラミックスからなる構成部材を備えることを特徴とする固体電解質形燃料電池。
  6. 上記構成部材が絶縁部材である請求項5に記載の固体電解質形燃料電池。
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