JP2010037848A - タイルパネル - Google Patents

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竹応 井村
Yuko Kubouchi
佑子 窪内
Hideji Kawai
秀治 川合
Kenichi Hara
健一 原
Koji Amimoto
浩二 網本
Seiji Morikawa
聖士 森川
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Abstract

【課題】従来のエポキシ樹脂系目地材を用いた目地連結型タイルパネルの問題点を解決し、施工性、取り扱い性、施工後の耐衝撃性に優れたタイルパネルを提供する。
【解決手段】タイル間の目地部に充填された樹脂系目地材によってタイル同士が連結されたタイルパネルであって、該樹脂系目地材のヤング率が0.15〜5.0GPaであるタイルパネル。タイルを連結する樹脂系目地材が、エポキシ樹脂本来の硬度をも備えると共に、適度な弾性(可撓性)を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイル間の目地部に充填された樹脂系目地材によってタイル同士が連結されたタイルパネルに係り、特にこの樹脂系目地材が適度な硬度と可撓性を有し、施工性、取り扱い性、施工後の耐衝撃性に優れたタイルパネルに関する。
複数枚のタイルを整列して接着したタイルパネルは、現場施工性の改善、施工時間の短縮に極めて有効であることから、広く用いられている。
タイルパネルには、合板、ケイカル板、セメント板、金属板等の下地の板面にタイルを貼り付けたものと、このような下地を用いず、タイル同士を目地材による連結部のみで連結したものとがある。
このうち、下地のあるものでは、
・タイルと下地との膨張率差(熱膨張率差、含水膨張率差)などにより反りが発生する。
・下地の分だけ重量が重くなり、取り扱い性が悪い。
・下地の分だけ厚みが増えるため、その分施工空間を要し、また、他部材とのレベル調整が難しい。
・金属板などの切断し難い下地の場合、切断のための特殊な工具が必要となり、現場施工性が悪い。
といった問題がある。また、このような下地を有するタイルパネルにあっては、目地部に目地材が充填されていない目地なしタイプと目地部に目地材が充填された目地ありタイプがあるが、目地なしタイプのものでは更に現場にて目地詰め作業が必要となるという問題もある。
このようなことから、タイルパネルは、目地部に目地材が充填されており、また、下地がなく、目地部の目地材によってタイル同士が連結されているもの(以下、このようなタイルパネルを「目地連結型タイルパネル」と称す場合がある。)が取り扱い性、施工性の面で有利である。
従来、目地連結型タイルパネルとしては、シリコーン系シーリング剤、変性シリコーン系シーリング剤、或いはウレタン等を目地材としてタイルを連結されたものが提供されているが、これらの目地材はゴム弾性を有するため、大型のタイルパネルにあっては、歪み易く、取り扱い性が悪いものであった。また、セメント系目地材を用いたものもあるが、セメント系目地材では、目地部が割れ易く、やはり取り扱い性の悪いものであった。
このような問題のないものとしてエポキシ樹脂系目地材があり、エポキシ樹脂系目地材の適用が有望視されている(特許文献1)。このエポキシ樹脂系目地材の主成分となるエポキシ樹脂としては、通常、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、或いはノボラック型エポキシ樹脂が用いられている。
なお、タイルパネルを施工する場合、一般に、仮固定用の両面テープと本接着用の接着剤とが用いられ、接着剤は全面接着ではなく、ビード状に部分的に塗布されて施工面とタイルパネルとの接着が行われる。
特開平11−270100号公報
しかしながら、エポキシ樹脂系目地材で連結したタイルパネルにあっては、剛性が高く、脆いため、次のような問題があった。
・タイルパネルの施工面に不陸(凹反り、凸反り、段差)があった場合、目地部の剛性が強く、タイルパネルが殆ど撓まないため、施工面に沿って、密着させて施工することができない。
無理にタイルパネルを施工面に沿わせると、タイルパネルの目地部が脆いために、目地部に亀裂が入る。前述の如く、タイルパネルの裏面は全面接着ではなく部分接着とするため、タイルパネルの目地部に亀裂が入るとタイルの脱落につながる。
また、不陸のある施工面に一時的に接着剤で接着することができたとしても、接着剤が硬化する前にタイルパネルが剛直な平板状に戻り、接着面からはがれてしまう。
・目地部が硬いために、目地部分をパイプソー等の簡易な切断具で切断することができない。切断のためには、大がかりな切断具が必要となる。
・施工面に不陸がない場合であっても、目地部が脆いために、施工後の衝撃で目地部が割れてタイルが脱落する可能性がある。
本発明は上記従来のエポキシ樹脂系目地材を用いた目地連結型タイルパネルの問題点を解決し、施工性、取り扱い性、施工後の耐衝撃性に優れたタイルパネルを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のタイルパネルは、タイル間の目地部に充填された樹脂系目地材によってタイル同士が連結されたタイルパネルであって、該樹脂系目地材のヤング率が0.15〜5.0GPaであることを特徴とする。
請求項2のタイルパネルは、請求項1において、該樹脂系目地材は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなり、該エポキシ樹脂組成物が、1官能又は2官能の脂肪族グリシジルエーテル系反応性希釈剤を、エポキシ樹脂に対して10重量%以上含むことを特徴とする。
請求項3のタイルパネルは、請求項1において、該樹脂系目地材は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなり、該エポキシ樹脂が鎖状脂肪族エポキシ樹脂及び/又は脂環式エポキシ樹脂を30重量%以上含むことを特徴とする。
請求項4のタイルパネルは、請求項1において、該樹脂系目地材は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなり、該エポキシ樹脂がゴム変性エポキシ樹脂を10重量%以上含むか、或いは、該エポキシ樹脂組成物中にゴム成分をエポキシ樹脂に対して5重量%以上含むことを特徴とする。
請求項5のタイルパネルは、請求項1において、該樹脂系目地材は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなり、シランカップリング剤をエポキシ樹脂に対して0.3重量%以上含むことを特徴とする。
請求項6のタイルパネルは、請求項1ないし5のいずれか1項において、該エポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を主成分とすることを特徴とする。
請求項7のタイルパネルは、請求項1ないし6のいずれか1項において、タイルが200mm×200mm以下の小型タイルであることを特徴とする。
本発明のタイルパネルは、タイルを連結する樹脂系目地材が、エポキシ樹脂本来の硬度を備えると共に、適度な弾性(可撓性)を有する。このため、取り扱い時には、その剛性により、大型タイルパネルであっても撓むことはなく、取り扱い性に優れ、しかも、施工時には、施工面に不陸がある場合であっても、施工面に追従してある程度撓むことにより、密着性良く施工することができる。また、目地部にクラックが入り難いため、施工時や施工後、目地部のクラックに起因してタイルが脱落することもない。
更には、目地部が過度に高硬度ではないため、簡易な切断具で切断し易い。
従って、本発明のタイルパネルによれば、良好な取り扱い性、施工性のもとに、効率的なタイル施工を行える。
ヤング率0.15〜5.0GPaを満たす樹脂系目地材としては、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなる樹脂系目地材であって、エポキシ樹脂組成物として次のようなものを用いたものが好ましい。
(1)1官能又は2官能の脂肪族グリシジルエーテル系反応性希釈剤を、エポキシ樹脂に対して10重量%以上含むエポキシ樹脂組成物(請求項2)
(2)エポキシ樹脂が鎖状脂肪族エポキシ樹脂及び/又は脂環式エポキシ樹脂を30重量%以上含むエポキシ樹脂組成物(請求項3)
(3)エポキシ樹脂がゴム変性エポキシ樹脂を10重量%以上含むか、或いは、エポキシ樹脂組成物中にゴム成分をエポキシ樹脂に対して5重量%以上含むエポキシ樹脂組成物(請求項4)
(4)シランカップリング剤をエポキシ樹脂に対して0.3重量%以上含むエポキシ樹脂組成物(請求項5)
本発明において、エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を主成分とするものが好ましい(請求項6)。
また、本発明は特に、200mm×200mm以下の小型タイルを連結したタイルパネルであることが好ましく(請求項7)、このようなタイルパネルであれば、単位面積当たりの目地本数が増え、弾性部分が増えることにより、より一層施工面に追従し易くなる(請求項7)。
以下に本発明のタイルパネルの実施の形態を詳細に説明する。
本発明のタイルパネルは、タイル間の目地部に充填された樹脂系目地材によってタイル同士が連結されたタイルパネルであって、該樹脂系目地材のヤング率が0.15〜5.0GPaであることを特徴とする。
本発明のタイルパネルに係る樹脂系目地材のヤング率が0.15GPa未満では、剛性が不足し、取り扱い性、施工性に劣るものとなる。樹脂系目地材のヤング率が5GPaを超えると弾性が不足し、やはり取り扱い性に劣るものとなる。樹脂系目地材のヤング率は特に0.5〜3.5GPaであることが好ましい。なお、樹脂系目地材のヤング率は、後述の実施例の項に記載する方法で測定される。
本発明に係る樹脂系目地材は、好ましくは、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含み、前記ヤング率を満たすために、次の(1)〜(4)の成分配合としたエポキシ樹脂組成物を硬化させてなる。
(1)1官能又は2官能の脂肪族グリシジルエーテル系反応性希釈剤を、エポキシ樹脂に対して10重量%以上含むエポキシ樹脂組成物
(2)エポキシ樹脂が鎖状脂肪族エポキシ樹脂及び/又は脂環式エポキシ樹脂を30重量%以上含むエポキシ樹脂組成物
(3)エポキシ樹脂がゴム変性エポキシ樹脂を10重量%以上含むか、或いは、エポキシ樹脂組成物中にゴム成分をエポキシ樹脂に対して5重量%以上含むエポキシ樹脂組成物
(4)シランカップリング剤をエポキシ樹脂に対して0.3重量%以上含むエポキシ樹脂組成物
以下、このエポキシ樹脂組成物について説明する。
<エポキシ樹脂>
エポキシ樹脂組成物の主成分となるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を好適に用いることができ、これらのエポキシ樹脂を混合して用いても良い。
なお、エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂に限らず、ノボラック型エポキシ樹脂等のその他のエポキシ樹脂を用いることもでき、ノボラック型エポキシ樹脂をビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂と併用することもできる。
<エポキシ樹脂用硬化剤>
エポキシ樹脂用硬化剤としては、この分野で使用されているものはいずれも使用できるが、一般には酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、カチオン重合触媒等を用いることができ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのうち、特にポリアミン系硬化剤が好ましい。
ポリアミン系硬化剤としては、具体的には、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミン類、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン、N−ベンジルエチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、アミノエチルエタノールアミン、ジエチレングリコール・ビスプロピレンジアミン、メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノピロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、ジシアンジアミド等の脂肪族ポリアミン類及びそれらの混合物や、カルボン酸類、エポキシ化合物、メタクリル酸メチル、フェノール・ホルムアルデヒド、アクリロニトリル等による変性物が例示される。また、高融点イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、アミンをエポキシ樹脂等に付加したアミン付加物等の高融点分散型潜在硬化剤、イミダゾール系硬化剤等の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性硬化剤、アミン塩型潜在性硬化剤等の潜在性硬化剤を使用することもできる。
<骨材>
骨材としては、特に制限はなく、目地材の骨材として一般に用いられているものであればいずれも用いることができ、例えば、珪砂、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、フライアッシュバルーン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、骨材の粒径は、過度に大きいと目地の表面が粗くなることから、平均粒径500μm以下であることが好ましい。
<配合割合>
本発明に係るエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂用硬化剤は、用いるエポキシ樹脂及びその硬化剤の種類によっても異なるが、エポキシ樹脂に対する重量比で0.3〜1.0、特に、0.4〜0.6の割合で用いることが好ましい。この範囲よりも硬化剤が少ないと十分な硬化特性を得ることができず、多いと硬化剤の染み出しが発生する。
また、骨材は、エポキシ樹脂と骨材との体積比で、エポキシ樹脂:骨材=10:10〜40の範囲で用いることが好ましい。この範囲よりも骨材が少ないと目地の光沢が強くなりすぎ、多いと硬化前の目地材の流動性が低すぎるため、タイルパネルを製造することが困難になる。
<前記(1)の配合>
本発明に係るヤング率を満たすために、前記(1)の配合とする場合、1官能又は2官能の脂肪族グリシジルエーテル系反応性希釈剤としては、グリシジル基を1個又は2個有する脂肪族グリシジルエーテルを用いることができ、例えば、阪本薬品工業株式会社より下記製品名で市販されているものを用いることができる。
Figure 2010037848
これらのうち、高分子量であることにより、エポキシ当量200g/eq.以上の高エポキシ当量のものが好ましく、とりわけエポキシ当量200〜350g/eq.のものが好ましい。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの脂肪族グリシジルエーテル系反応性希釈剤は、エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂に対して10重量%以上、特に20〜40重量%の割合で用いることが好ましい。脂肪族グリシジルエーテル系反応性希釈剤の使用量が少な過ぎると、この反応性希釈剤を用いることによる高弾性化の効果を十分に得ることができず、多過ぎると硬度、剛性が低下し、好ましくない。
<前記(2)の配合>
本発明に係るヤング率を満たすために、前記(2)の配合とする場合、鎖状脂肪族エポキシ樹脂としては、(株)ADEKA製アデカレジンEP−4005(エポキシ当量510g/eq.)、アデカシレジンEP−4000(エポキシ当量320g/eq.)等を用いることができる。また、脂環式エポキシ樹脂としては、(株)ADEKA製アデカレジンEP−4080(エポキシ当量240g/eq.)、アデカレジンEP−4085(エポキシ当量100g/eq.)等を用いることができる。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、高分子量であることにより、エポキシ当量150〜350g/eq.程度のものが好ましい。
これらの鎖状脂肪族エポキシ樹脂及び/又は脂環式エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂として、10重量%以上、特に30〜80重量%の割合で用いることが好ましい。鎖状脂肪族エポキシ樹脂及び/又は脂環式エポキシ樹脂の使用量が少な過ぎると、この鎖状脂肪族エポキシ樹脂及び/又は脂環式エポキシ樹脂を用いることによる高弾性化の効果を十分に得ることができず、多過ぎると硬度、剛性が低下し、好ましくない。
<前記(3)の配合>
本発明に係るヤング率を満たすために、前記(3)の配合とする場合、ゴム変性エポキシ樹脂としては、ウレタンゴム、CTBN(ブタジエンアクリロニトリルゴム)、NBN(ニトリルゴム)で変性されたエポキシ樹脂が挙げられ、このようなゴム変性エポキシ樹脂の市販品としては、(株)ADEKA製アデカレジンEPR−4023(CTBN変性エポキシ樹脂、エポキシ当量230g/eq.)、EPR−1309(NBR変性エポキシ樹脂、エポキシ当量300g/eq.)、EPR−1415−1(NBR変性エポキシ樹脂、エポキシ当量400g/eq.)、EPU−1395(ウレタン変性エポキシ樹脂、エポキシ当量210g/eq.)等を用いることができる。
これらのうち、高分子量であることにより、エポキシ当量200〜500g/eq.のものが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのゴム変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂中に10重量%以上、特に20〜40重量%の割合で含むことが好ましい。ゴム変性エポキシ樹脂の使用量が少な過ぎると、このゴム変性エポキシ樹脂を用いることによる高弾性化の効果を十分に得ることができず、多過ぎると硬度、剛性が低下し、好ましくない。
また、このようなゴム変性エポキシ樹脂を用いる代りに、或いは、これらのゴム変性エポキシ樹脂と共に、エポキシ樹脂組成物にゴム成分を配合することもできる。
この場合、ゴム成分としては、シリコーンゴム、架橋性アクリルゴム、ニトリルゴム、ポリエステルエラストマー等の1種又は2種以上を用いることができる。
これらのゴム成分は、エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂に対して5重量%以上、特に20〜40重量%の割合で用いることが好ましい。ゴム成分の使用量が少な過ぎると、ゴム成分を用いることによる高弾性化の効果を十分に得ることができず、多過ぎると硬度、剛性が低下し、好ましくない。
なお、ゴム変性エポキシ樹脂を用いると共にゴム成分を配合する場合は、各々の合計のゴム成分を勘案して、適宜その配合量を調整することが好ましい。
<前記(4)の配合>
本発明に係るヤング率を満たすために、前記(4)の配合とする場合、シランカップリング剤としてはエポキシ基を有するシランカップリング剤(エポキシ系シランカップリング剤)や、アミノ基を有するシランカップリング剤(アミノ系シランカップリング剤)等を用いることができ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
エポキシ系シランカップリング剤としては、より具体的には2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等を用いることができる。また、アミノ系シランカップリング剤としては、より具体的には、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等を用いることができる。
これらのシランカップリング剤は、エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂に対して0.3重量%以上、特に0.3〜3重量%の割合で用いることが好ましい。シランカップリング剤の使用量が少な過ぎると、シランカップリング剤を用いることによる高弾性化の効果を十分に得ることができず、多過ぎると硬度、剛性が低下し、好ましくない。
<その他の成分>
本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、上述の成分以外に、接着付与剤、希釈剤、顔料、染料、脱水剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、防カビ剤等、その他の添加剤を含んでいても良い。
<エポキシ樹脂組成物の調製・硬化方法>
本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、上述の配合成分を混合し、好ましくは、エポキシ樹脂硬化剤以外の成分の混合物よりなる主剤とエポキシ樹脂硬化剤とを混合し、得られたエポキシ樹脂組成物をタイル間の目地部に充填して当該エポキシ樹脂組成物の硬化条件、例えば20〜80℃で3〜24時間程度加熱することにより硬化させて樹脂系目地材を形成することができる。
[タイル]
本発明のタイルパネルに用いるタイルとしては特に制限はないが、タイルパネル面積当たりの目地本数を多くして、本発明に係る樹脂系目地材の高弾性特性を有効に発揮させるために、本発明は、200mm×200mm以下の小型のタイル、即ち、面積として40000mm以下の小型タイルを連結してタイルパネルとする場合に有効である。
用いるタイルは、特に10〜50mm×10〜50mm程度であることが好ましい。
また、タイルの厚さについては特に制限はないが、タイルパネルを過度に厚くすることなく樹脂系目地材による十分な連結強度を得るために4〜9mm程度であることが好ましい。
[目地幅]
本発明のタイルパネルの目地幅については特に制限はなく、タイルの大きさやタイルパネル自体の大きさ、用途等によっても異なるが、美観を損なうことなく十分な強度を得るために、目地幅は2〜5mm程度であることが好ましい。
[タイルパネルの製造方法]
本発明のタイルパネルは、前述のエポキシ樹脂組成物等を樹脂系目地材として用いて、常法に従って、タイル同士を連結することにより製造することができる。
[タイルパネルの施工方法]
本発明のタイルパネルの施工方法には特に制限はないが、前述の如く、施工下地面に対して、本発明のタイルパネルを両面テープで仮止めし、タイルパネル用接着剤を用いて接着することによりタイル施工面を形成することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
なお、以下において、樹脂系目地材のエポキシ樹脂組成物に用いた各成分の詳細は次の通りである。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂:ジャパンエポキシレジン株式会社製
「エピコート828」
低級アルコールグリシジルエーテル:阪本薬品工業株式会社製「BGE−C」
(エポキシ当量145g/eq.)
高級アルコールグリシジルエーテル:阪本薬品工業株式会社製「SY−25L」
(エポキシ当量260g/eq.)
鎖状脂肪族エポキシ樹脂:(株)ADEKA製「アデカレジンEP−4000」
(エポキシ当量320g/eq.)
CTBN変性エポキシ樹脂:(株)ADEKA製「アデカレジンEPR−4023」
(エポキシ当量230g/eq.)
エポキシ系シランカップリング剤:信越化学工業株式会社製「KBM−403」
7号珪砂
酸化チタン:石原産業株式会社製「R−820」
硬化剤:エアープロダクツジャパン株式会社製
変性ポリアミン系硬化剤「IM−544」
[実施例1〜4、比較例1,2]
表2に示す配合の主剤と硬化剤とを混合してなるエポキシ樹脂組成物を樹脂系目地材として用い、22.5mm×22.5mmで厚さ6.0mmのタイル1600枚を縦40枚、横40枚連結して目地連結型タイルパネルを製造した。
目地幅は2.25mmとし、エポキシ樹脂組成物は80℃で6時間加熱することにより硬化させた。
得られたタイルパネルについて、以下の方法で評価を行い、結果を表2に示した。
また、表3には、各エポキシ樹脂組成物について、以下の方法でヤング率を測定した結果を併記した。
<下地追従性>
不陸のある施工下地面に両面テープでタイルパネルを貼り付けたときの状況を観察し、以下の基準で評価した。
○ :下地面に沿って貼り付け可能
×1:目地が割れる
×2:タイルパネルが跳ね返って剥れてしまう
<耐クラック性>
平坦な施工下地面にタイルパネルを両面テープで貼り付けた後、サンドバッグで衝撃を与え、目地部のクラックの無有を確認し、クラックの入らないものを「○」、クラックの入るものを「×」とした。
<切断性>
タイルパネルの目地部をパイプソーを用いて手で切断し、切断可能なものを「○」、切断不可能なものを「×」とした。
<ヤング率>
エポキシ樹脂組成物を目地詰め時と同様の条件で硬化させて、硬化体から幅12mm×高さ10mm×長さ100mm厚さの試験片を切り出し、3点曲げ試験(支点間距離70mm)法によりヤング率を測定した。
Figure 2010037848
表2より、本発明のタイルパネルは、施工性、取り扱い性に優れることが分かる。

Claims (7)

  1. タイル間の目地部に充填された樹脂系目地材によってタイル同士が連結されたタイルパネルであって、
    該樹脂系目地材のヤング率が0.15〜5.0GPaであることを特徴とするタイルパネル。
  2. 請求項1において、該樹脂系目地材は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなり、該エポキシ樹脂組成物が、1官能又は2官能の脂肪族グリシジルエーテル系反応性希釈剤を、エポキシ樹脂に対して10重量%以上含むことを特徴とするタイルパネル。
  3. 請求項1において、該樹脂系目地材は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなり、該エポキシ樹脂が鎖状脂肪族エポキシ樹脂及び/又は脂環式エポキシ樹脂を30重量%以上含むことを特徴とするタイルパネル。
  4. 請求項1において、該樹脂系目地材は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなり、該エポキシ樹脂がゴム変性エポキシ樹脂を10重量%以上含むか、或いは、該エポキシ樹脂組成物中にゴム成分をエポキシ樹脂に対して5重量%以上含むことを特徴とするタイルパネル。
  5. 請求項1において、該樹脂系目地材は、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂用硬化剤と、骨材とを含むエポキシ樹脂組成物を硬化させてなり、シランカップリング剤をエポキシ樹脂に対して0.3重量%以上含むことを特徴とするタイルパネル。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、該エポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を主成分とすることを特徴とするタイルパネル。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、タイルが200mm×200mm以下の小型タイルであることを特徴とするタイルパネル。
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