JP2019116585A - 補強用エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、簡便な施工方法と力学物性を実現する塗工型の補修材料、より具体的には、老朽化した構造物に対して、簡便で、施工時の作業負担の少ない修復補強工法を可能とするエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。【手段】 本発明では、常温硬化性を有するエポキシ樹脂組成物であって、(A)25℃における粘度が0.1〜50Pa・sである2官能以上の液状エポキシ樹脂、(B)アミン系硬化剤、(C)非球状の強化充填剤、(D)着色剤及び(E)揺変剤を含有し、前記(C)強化充填材の含有量が全組成物中の25〜60質量%であるパテ状のエポキシ樹脂組成物を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、常温硬化性を有するエポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関する。より詳しくは、老朽化した構造物の耐力を補強するために使用する常温硬化性を有するエポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関する。
我が国の高度経済成長期に建築され、建築後50年以上が経過しつつある橋梁や建築物等のインフラストラクチャーに対して、近年、その老朽化の進展が懸念されている。しかしながら、これらの建築物の多くは我が国の社会基盤インフラを担っていることもあり、安易な建替えや取り壊し、或いはインフラ機能を停止させての本格的な補修補強等の工事ができないことが多い。さらに、補修を必要とする社会基盤インフラは年々増加の一途をたどっていることから、補修や補強工事を行う上で案件について優先順位をつけて対応せざるを得なく、工事待ちの案件の維持管理を如何に行うかが危急の課題となっている。このため、これら老朽化した建築物に対して、簡便な補修や補強施工を可能とし、且つ、工事が行われるまでの期間において充分な補強機能を発現する材料の提供が求められている。
補修や補強工事においては、主にセメント材料が多用されているが、コンクリートを用いた土木建築が対象であり、下地との接着性が問題となるため、垂直に塗工する場合や、天井に塗工する場合は、別途にセメントを密着させるための鉄筋や金網等の付属付帯物の施工が必要となり、工事が複雑になるという問題点を有している。また、鋼構造物については、老朽化による損傷部分に鋼板で当て板補強を施すことが主に行われているが、多くは作業エリアが狭隘で重機が使用しにくく、施工条件的に厳しいために作業が大掛かりにならざるを得ず、施工品質を保つことが難しいという問題がある。
これらの問題点に対して、最近、繊維強化されたプリプレグを建築構造物の表面に貼り付けて、剛性を維持した補修工法が開発されている。この方法は、補修対象とする構造部材と貼り付ける繊維強化されたプリプレグの引張弾性率値から設計することによって、構造部材等に発生した断面欠損による耐力を補強することが可能となる。しかしながら、建築物の構造は必ずしも平面ばかりではなく、凹凸部やリブ部などが存在するため、作業現場で大きなシートを貼り付ける繊維強化されたプリプレグの貼り付け工法は必ずしも好ましくない場合があり、改良を求められている。
そこで、繊維強化されたプリプレグシートを鋼構造物の形状や断面欠損の状況に併せて加工して貼り付けることによって前記の問題点を克服しようとしたものが特許文献1に開示されている手法である。しかしながら、本法は作業現場での細かい作業は高コストや安全面において必ずしも好ましい方策とはいえない。
また、これらの工法は、繊維強化されたプリプレグを下地に貼り付けるに際して、好ましい接着剤を用いる必要があり、この接着剤の選定次第では貼り付け施工後に繊維強化されたプリプレグが剥がれてしまい、充分な補強効果を得られない等の問題も発生している。
特許文献2では、これまでの提案材料の長所と問題点を克服すべく、ポリマーセメント比を調整することにより、鋼構造物とモルタル層のせん断力に対する剛性がほぼ等しくなる厚さとなるような吹き付け型の補修材料を提案している。しかしながら、特許文献2の方法は剛性を得ることは可能であっても、セメントという脆性材料を用いるため、例えば常に振動等に晒される鋼橋等の建築物では吹付け材料自体の強度や、吹付け材料と補強を必要とする被鋼構造物との接着強度の面で、必ずしも充分とはいえない要素を有している。
また、特許文献3及び4では、これまでの提案材料の長所と問題点を克服すべく、熱硬化性樹脂に強化繊維フィラーを添加した複合材料系にすることによって、建物外壁や建物基礎等に簡便に塗工による補強を行う方法を提案している。しかしながら、この方法では、強化繊維フィラーの配向によっては著しい強度や弾性率の偏向性が生じてしまい、対象とする建築物に対して、必ずしもバランス良い補強が得られない可能性が生ずるばかりでなく、当該方法で提案されているガラス繊維やロックウール繊維は無機系フィラーである為に比重が高く、例えば外壁に垂直に厚さをもって塗工する場合などに、自重によって垂れてきたりするなど、実施工性の面での不具合が生じやすく、必ずしも充分とは言えない問題点を有している。
更に、特許文献5及び6においても、構造物の塗工型の補修材料として熱硬化性樹脂にアクリル樹脂組成物を応用した方法が提案されている。本方法は樹脂組成物粘度が低く、混合時に強化繊維フィラーが‘’だま‘’になり難いなどの良好な現場作業性と、硬化物の強度や弾性率の均一性が良好なことを特徴としている。しかし、本出願はあくまでコンクリート建造物の剥落防止を目的としているのであって、特に鋼構造物のような高強度構造物のき裂や腐食等により生じた断面欠損部の耐力の補強に用いるには樹脂組成物が強度不足であることが否めない。
以上の通り、特に鋼建築構造物等に発生した断面欠損部に対して、手間のかかる強化物の貼り付けではなく、樹脂組成物やセメント系材料の塗工のより一時的な補修を図った事例は存在する。しかしながら、断面欠損により失われた耐力を補強するための十分な性能を持った塗工型材料は見られない。
特開2006−57352号公報 特開2012−184575号公報 特開2003−213136号公報 特開2003−213938号公報 特開2003−342314号公報 特許2014−77287号公報
本発明の課題は、従来のセメントやポリマーセメント、樹脂組成物又は繊維強化型プリプレグでは実現できなかった簡便な施工方法と力学物性を実現する塗工型の補修材料を提供することである。ここで、塗工とは、補修材料を、各種作業現場において欠損部に塗布することをいう。より具体的には、老朽化して亀裂や腐食を生じた構造物に対して、簡便で、施工時の作業負担の少ない修復補強工法を可能とするエポキシ樹脂組成物を提供することである。
本発明の発明者らは上記課題について改善すべく鋭意検討した結果、エポキシ樹脂に強化繊維フィラーと非球状粒子を、特定の配合比率で混合し、硬化後の樹脂組成物の引張弾性率と硬化後の樹脂組成物の引張強度を特定の強度以上のものとすることにより、垂直塗工による硬化接着が可能で優れた補強効果を持つ常温硬化性を有するエポキシ樹脂組成物を実現した。
即ち、本発明の発明者らは、常温硬化性を有するエポキシ樹脂組成物であって、(A)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型および/またはビスフェノールF型液状エポキシ樹脂、(B)アミン系硬化剤、(C)強化充填材、(D)着色剤、(E)揺変剤、及び(F)密着改善剤またはカップリング剤の(A)〜(F)のうち、(A)〜(E)を必須の成分として、また、任意の成分として(F)を含み、前記(C)強化充填剤として(C−1)非球状粒子および(C−2)強化繊維フィラーが(C−1)/(C−2)=1〜10の質量比で含有し、且つ、(C)強化充填剤が全組成物中25〜60質量%含有し、前記(F)密着改善剤またはカップリング剤が全組成物中0.1〜5.0質量%含有する特徴とするエポキシ樹脂組成物を設計することにより、本発明の完成に至った。
本願発明は、以下の(1)〜(12)に存する。
(1) 常温硬化性を有するエポキシ樹脂組成物であって、
(A)25℃における粘度が0.1〜50Pa・sである2官能以上の液状エポキシ樹脂
(B)アミン系硬化剤
(C)非球状の強化充填剤
(D)着色剤
(E)揺変剤
を含有し、
前記(C)非球状の強化充填材の含有量が全組成物中の25〜60質量%であって、パテ状であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(2) (C)非球状の強化充填剤として、(C−1)燐片状または平板状の粒子および(C−2)強化繊維フィラーの2種類を含有し、
その比率(C−1)/(C−2)が1〜10の質量比であることを特徴とする上記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(3) 更に、(F)密着改善剤またはカップリング剤を全組成物中に0.1〜5.0質量%含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(4) 2液硬化型エポキシ樹脂組成物であって、
主剤が(A)エポキシ樹脂と(C−1)非球状粒子の一部とを含む粘度が5〜5000Pa・sの剤であり、
硬化剤が(B)アミン系硬化剤と残りの(C−1)非球状粒子とを含む粘度が0.2〜200Pa・sの剤であり、
主剤と硬化剤の粘度比(粘度(主剤)/粘度(硬化剤))が1〜500であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(5) 構造物の補強箇所に塗布されたときにその塗布された箇所に留まる性質を有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(6) 垂直に立てかけた鋼材板の中心に前記エポキシ樹脂組成物を約70x約70mmの面積に最大厚み約20mmで塗工したときの、24時間後の塗工物の下方向へのたれ量が2mm以内であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(7) (C−2)強化繊維フィラーが、繊維長3mm以上の炭素繊維若しくはガラス繊維、バサルト繊維、SiC等のセラミック繊維、アラミドやセルロース繊維等の有機繊維から選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(8) (A)エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型および/またはビスフェノールF型液状エポキシ樹脂を含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(9) 更に、(G)反応性希釈剤として、25℃における粘度が0.1〜1000mPa・sの単官能もしくは2官能の液状エポキシ樹脂を、
全組成物中に2.0〜20.0質量%含有することを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(10) 補強を行う構造物がコンクリート構造物もしくは鋼構造物であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(11) 腐食および/または疲労き裂により低下した鋼構造の耐力を補強することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
(12) 欠損部の全部または一部を覆って形成された厚さ1mm以上の硬化した塗膜であることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
本発明のエポキシ樹脂組成物によれば、簡便で、施工時の作業負担の少ない方法により、老朽化して亀裂や腐食による欠損を生じた構造物の耐力補強が可能となる。また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、従来から用いられる貼り付け型補強材料よりも不定形材料であるため、様々な形態の断面欠損に対して広く適応が可能となる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の補強効果を確認するためのモデルである。母材は鋼材SS400をモデルとし、その中央に面積xy(mm)、深さz(mm)の欠損を持つものとする。前記欠損付き鋼材に対する補強としては、欠損部を埋め、かつ、欠損部を覆うように2x×2y(mm)の範囲に厚み7z(mm)のエポキシ樹脂組成物を塗工し、硬化することで補強とした。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に記載する。なお、本発明はこれらの例示にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更を加え得ることは可能である。
<エポキシ樹脂組成物>
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物の構成成分に関して詳細に記載する。
(A)エポキシ樹脂
本発明の樹脂組成物には、常温硬化性を有する液状の熱硬化性樹脂として、塗布面への接着性や硬化物の強度等に優位性のあるエポキシ樹脂が好適に用いられる。
前記エポキシ樹脂は、液状であり、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物が好ましい。前記エポキシ樹脂は、例えば、ポリオールから得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、活性水素を複数有するアミンより得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸より得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂や、分子内に複数の2重結合を有する化合物を酸化して得られるポリエポキシドなどが用いられる。かかるエポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−メチレンジアニリンなどのグリシジルアミン型エポキシ樹脂、レゾルシンジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等を挙げることができるが、性能並びに経済性上、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、クレゾールノボラック型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等の2官能以上の液状エポキシ樹脂が好ましく、より好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である。ただし、これらエポキシ樹脂は単独使用に限定されるわけではなく、2種類以上の液状エポキシ樹脂を組み合せて用いても良く、固形のエポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂を組み合わせて用いても良い。その場合においても、性能並びに経済性の観点からビスフェノールA型エポキシ樹脂もしくはビスフェノールF型エポキシ樹脂を必須成分として組み合わせることが好ましい。その際、ビスフェノールA型エポキシ樹脂もしくはビスフェノールF型エポキシ樹脂の全エポキシ樹脂に対する割合は30〜95質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜90質量%、更に好ましくは65〜85質量%である。
なお、単独で用いる場合の液状エポキシ樹脂もしくは、複数のエポキシ樹脂を組み合わせて使用する場合の混合物の粘度は25℃で0.01〜50Pa・sの範囲にあることが望ましく、より好ましくは1〜25Pa・sである。粘度が0.01Pa・s以下であると、エポキシ樹脂組成物としたときに塗工時に垂れやすくなるほか、必要な強度が得られない等の問題がある。また、粘度が50Pa・s以上であるとフィラーの混練がし難くなるほか、エポキシ樹脂組成物の粘度が高すぎて塗工が出来なくなる問題が起きる。
なお、本発明の実施例に係るエポキシ樹脂組成物の粘度の測定は、JIS K 7233 エポキシ樹脂及び硬化剤の粘度試験方法に準じて行うことができる。
本発明の樹脂組成物は、パテ状である。本明細書において、「パテ状」とは、粘度が25℃で10〜1000Pa・sであり、かつ揺変性について、建築補修用エポキシ樹脂樹脂の規格JIS A 6024:2008における中粘度形のチクソトロピー性(揺変性)のチキソトロピックインデックスが、4以上であることをいう。
本発明の樹脂組成物がパテ状、即ち、粘度及びチキソトロピックインデックスが前記範囲であることで、本発明のエポキシ樹脂組成物は、塗工時に塗布した前記樹脂組成物が型崩れしにくく、塗工・成形が容易になり、構造物の補強箇所に塗布されたときにその塗布された箇所に留まる性質を有し得る。
(B)アミン系硬化剤
本発明のエポキシ樹脂組成物に使用される硬化剤は、常温でエポキシ樹脂を硬化することが可能であるものであれば酸無水物系やアミン系等、特に制限されないが、作業現場での可使時間や使用環境等を考慮するとアミン系硬化剤が好ましい。
アミン系硬化剤に用いるアミン化合物としては、例えば、脂肪族ポリアミン化合物(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等)、芳香環を有する脂肪族ポリアミン化合物(例えば、キシリレンジアミン等)、脂環式ポリアミン化合物(例えば、メンセンジアミン、ノルボルナンジアミン等)、芳香族ポリアミン化合物(例えば、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等)、その他ポリエーテル骨格のポリアミノ化合物(例えば、ポリエチレン骨格やポリプロピレン骨格のポリアミノ化合物等)等が挙げられる。これらはそのまま使用しても良いし、カルボキシル基を有する化合物との反応によるアミド変性、エポキシ化合物との付加反応によるアダクト変性、ホルムアルデヒドとフェノール類との反応によるマンニッヒ変性等の変性を行った後に使用しても良い。
アミン系硬化剤は上記アミン化合物を単独で使用しても良いし、複数を組み合せて用いても良い。更に、作業現場の環境や可使時間を調整するために、硬化促進剤を添加しても良い。
硬化促進剤とは、エポキシ樹脂中のグリシジル基とアミノ基との反応を促進させるものであり、各種芳香族カルボン酸類(例えば、安息香酸、サリチル酸、トリヒドロキシ安息香酸、フタル酸、ケイ皮酸、ベンゼンヘキサカルボン酸等)やアミン類(例えば、ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルジメチルアミン(BDMA),2−(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−10)、2,4,6−(トリスジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)、1,8−ジアザビスシクロ(5,4,0)ウンデセン−1(DBU)等の第三級アミン、ヒドロキシルアミン、フェノキシアミン等のヒドロキシルアミン類、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4(5)−メチルイミダゾール、2−エチル−4メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類等)、フェノール類(例えば、フェノール、クレゾール、ブチルフェノール、4−ターシャリーブチルフェノール、4−セカンダリーブチルフェノール、2−ターシャリ−ブチルフェノール、2−セカンダリーブチルフェノール、4−オクチルフェノール、4−ターシャリー・ブチルカテコール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、カルダノール等)およびその変性物等が挙げられる。
アミン系硬化剤としては、特に粘度が0.01〜20Pa・sの範囲にある液状の脂肪族ポリアミンおよびその変性物が、容易な混合と常温での短時間硬化が可能なため、好適に用いることができる。また、硬化剤の配合比について特に制限はないが、主剤となるエポキシ樹脂の当量100部に対して、硬化剤の割合が20〜100部になるようなアミン価を有するものが好ましい。
(C)強化充填材(フィラー)
塗工型で且つ、構造物の補強するための充分な力学特性を得るためには、樹脂組成物への強化充填材の配合が必須である。本発明者らは、常温硬化型の熱硬化樹脂に対して強化充填材として強化繊維フィラーと非強化繊維無機フィラーの併用し、効果的な補強効果を発現する強化繊維フィラーと非強化繊維無機フィラーの配合比率を見出した。これらのフィラーの配合比率は、得られる樹脂組成物の粘度を高めるため、単に配合後の樹脂組成物の強化効果が得られるだけではなく、塗工時のダレ防止などの施工面でのメリットを得ることも可能とする。
(C−1)非球状粒子
本発明に係る非球状粒子とは、前項にて説明した非強化繊維無機フィラーに該当するものであり、長径が1mm未満のミルドファイバーや、棒状もしくは針状フィラー、破砕形状などの無定形フィラー、平板もしくは鱗片状をした無機フィラーであって、例えば、炭素繊維のミルドファイバーやワラストナイト、ピッチコークスや黒鉛、アルミナ、シリカなどの粉砕物、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー等の天然物やセラミックスのような人工物等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
非球状粒子の中でも、特に、平板もしくは鱗片状の無機フィラーは、形状の異方性が強いため、塗布時に塗工面に対してフィラーが平行に配向しやすく、構造物を対象とした補強材料としての本発明のエポキシ樹脂組成物に必要とする引張弾性率等の力学特性を発現しやすいのでより好ましい。前記平板もしくは鱗片状フィラーは、タルクやマイカ、窒化ホウ素、板状アルミナ、板状シリカ等が例示されるが、本発明に係る非球状粒子としては、更に好ましくは、鱗片状を有し、それ自身の弾性率も高く、且つ炭素系元素で構成される樹脂組成物との相溶性に優れるピッチコークス粉砕品である。
特に、石炭系タールを原料とする針状結晶性を有するピッチコークス粉砕品は、粉砕粒子の強度や弾性率が高く、且つその組成のほとんどが炭素であるため、他の無機系フィラーの場合と異なり相溶化剤等を用いなくとも強度や弾性率の発現を得ることができ、また粉砕時に容易に鱗片状になるために、本発明に係る非球状粒子フィラーとして最も好ましい非球状粒子である。
本発明のエポキシ樹脂組成物に含有させて用いる非球状粒子の平均粒子径に関して特に制限はないが、平均粒子径が1〜80μmの範囲であると良い。好ましくは、1〜50μm、より好ましくは、1〜30μmで、より更に好ましくは、平均粒子径5〜20μmである。
平均粒子径が1μmより小さな非球状粒子は熱硬化型樹脂混合物との混合時に著しく粘度を高めてしまうため、塗工が困難となり好ましくない。また、平均粒子径が80μmより大きな非球状粒子フィラーは熱硬化型樹脂混合物の強度が得られず、好ましくない。
なお、本発明における非球状粒子の平均粒径とは、レーザー回折・散乱式の粒子径分布測定装置によって測定された非球状粒子フィラーのメジアン径(D50)である。
(C−2)強化繊維フィラー
本発明に係る強化繊維フィラーとは、繊維長が1mm以上の短繊維であり、炭素繊維、ガラス繊維、ロックウールファイバー、バサルト繊維、SiCやアルミナ等のセラミックス繊維等の無機繊維、アラミドやナイロン等のポリマー、セルロース等から構成される有機繊維を単独、もしくは、これらを混合物として用いることができる。前記強化繊維フィラーの中でも炭素繊維及びガラス繊維、アラミド繊維又はこれらの混合物は、製造時のハンドリングの面でより好ましく使用される。
また、本発明に係る強化繊維フィラーとして、力学特性の発現性上、3mm以上の長さを有し、且つ1本あたりの繊維直径が30μm未満の炭素繊維、アラミド繊維のチョップドストランド繊維を用いることがさらに好ましい。なお、本発明に係る強化繊維フィラーを限定するものではないが、前記強化繊維フィラー表面はマトリックス材料との親和性を向上させる表面処理、例えばエポキシ系樹脂サイジング剤等によるサイジング処理やシランカップリング剤等による表面処理が施されたものが好ましい。
〔フィラー配合量〕
本発明のエポキシ樹脂組成物には、非球状粒子と強化繊維フィラーの合計量が、全組成物中25〜60質量%となる量のフィラーが配合される。前記フィラーの合計量は、好ましくは、30〜55質量%である。配合されるフィラーの合計量が25質量%よりも少なくなると、補強効果を得るための力学特性が得られず、逆に、配合される合計量が60質量%よりも多くなると、樹脂組成物内に発生する空隙が多くなるため、エポキシ樹脂組成物自身の強度の低下が生じてしまう。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、(C)強化充填材として、(C−1)非球状粒子および(C−2)強化繊維フィラーを(C−1)/(C−2)=1〜10の質量比で含有する。質量比が1未満であると、補強効果を得るために十分な引張弾性率が得られず、10を超えると補強効果を得るために十分な弾性率だけでなく、強度も得られなくなってしまう。
(D)着色剤
着色剤とは、材料の配合時に例えば主剤と硬化剤が充分に混合されたか否かを色調の変化により容易に判断できるようにすることを目的に本発明のエポキシ樹脂組成物を着色するための構成成分である。着色剤は調色が可能なものであれば、本発明のエポキシ樹脂組成物を用いた補強効果を損なわない限り特に制限はない。上記着色剤としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、酸化クロム、紺青等の無機顔料、アゾ系、アントラセン系、ペリレン系、キナクリドン系、インジゴ系、フタロシアニン系化合物などから成る有機顔料もしくは染料などが挙げられる。これらは、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。好ましくは、化学的に安定である酸化物系の材料やカーボンブラックといった無機顔料である。無機顔料は着色力が強いため退色の問題が少なく、添加量も抑えることができるため補強効果へ影響を与える弾性率の低下を最小限に留めることができる。
(E)揺変剤
揺変剤とは、対象物にチクソトロピー性を与えるための材料であって、本発明においては、樹脂組成物のフィラー沈降防止による長期保管性の向上、垂直面等への塗工時のタレ防止性の向上などの目的で添加される。
揺変剤には、大きく有機系、無機系があり、有機系では、水添ひまし油系、アマイド系、酸化ポリエチレン系、植物油重合油系、界面活性剤系の揺変剤が挙げられる。具体的には、BYK−405、BYK−410、BYK−7410ET、BYK−411、BYK−7411ET、BYK−415、BYK−420、BYK−7420ET、BYK−425、BYK−430、BYK−431(以上、ビックケミー・ジャパン製)、ディスパロン6900−20X、ディスパロン6900−10X、ディスパロンA603−20X、ディスパロンA603−10X、ディスパロンA670−20A、ディスパロンA671−EZ、ディスパロンF−9020、ディスパロンF−9050、ディスパロンPFA−220、ディスパロンPFA−231、ディスパロンPFA−131、ディスパロン6810−20X、ディスパロン6850−20X、ディスパロン6820−20M、ディスパロン6820−10M、ディスパロンFS−6010、ディスパロン3600N、ディスパロン3900EF、ディスパロン4200−20、ディスパロン4200−10、ディスパロンPF−911、ディスパロンPF−930、ディスパロン4401−25X、ディスパロン4410−25M、ディスパロンNS−30、ディスパロンNS−5010、ディスパロンNS−5025、ディスパロンNS−5810、ディスパロンNS−5210、ディスパロンNS−5310、ディスパロン308、ディスパロン6500、ディスパロン6300、ディスパロン6650、ディスパロン6700(以上、楠本化成製)などが例示される。無機系では合成無機粒子(フュームドシリカなど)や天然鉱物(クレー系)やその有機変性物などの揺変剤が挙げられる。具体的には、AEROSIL50、AEROSIL90G、AEROSIL130、AEROSIL200、AEROSIL200CF、AEROSIL200V、AEROSIL200FAD、AEROSIL300、AEROSIL300CF、AEROSIL380、AEROSIL OX50、AEROSIL TT600、AEROSIL R972、AEROSIL R972CF、AEROSIL R9200、AEROSIL R974、AEROSIL R0765、AEROSIL R104、AEROSIL R106、AEROSIL RY50、AEROSIL NY50、AEROSIL RY2005、AEROSIL RY200、AEROSIL RX200、AEROSIL RY300、AEROSIL R202、AEROSIL R805、AEROSIL R711、AEROSIL R7200、AEROSIL MOX80、AEROSIL MOX170、AEROSIL COK84、AEROXIDE AluC、AEROXIDE Alu65、AEROXIDE Alu130、AEROXIDE AluC805、AEROXIDE TiOP25、AEROXIDE TiOP90、AEROXIDE TiOT805、AEROXIDE TiONKT90(以上、日本アエロジル製)、BENTONE27、BENTONE34、BENTONE38、BENTONE SD−1、BENTONE SD−2、BENTONE SD−3、BENTONE57、BENTONE TPG、BENTONE A140、BENTONE1000(以上、エレメンティス製)、CLAYTONE40、CLAYTONE AF、CLAYTONE APA、CLAYTONE HT、CLAYTONE HY、TIXOGEL MP、TIXOGEL MPZ、TIXOGEL MP100、TIXOGEL MP250、TIXOGEL VP、TIXOGEL VZ、GARAMITE1958、GARAMITE2578、GARAMITE7303、GARAMITE7305(以上、ビックケミー・ジャパン製)、クニビス−110、クニビス−127、モイストナイト−WO、スメクトン−SAN、スメクトン−SAN−P、スメクトン−STN、スメクトン−SEN(以上、クニミネ工業製)などが例示される。好ましくは、少量でもフィラーの沈降抑制効果や、塗工時のタレ防止効果の高い無機系揺変剤であって、より好ましくは、天然のケイ酸塩鉱物であるベントナイトやモンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スメクタイトなどの有機変性物を主成分とするものが良い。
(F)密着改善剤またはカップリング剤
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる密着改善剤は、強化充填材とマトリックス樹脂や、樹脂組成物と塗工面との界面における接着性を向上させるためのものであって、ポリマーカップリング剤(例えばBYK社製、BYK−4510等)やシランカップリング剤等が挙げられる。本発明においては取り扱いの容易さなど面からシランカップリング剤が密着改善剤として好ましく、グリシジルシラン系やイミダゾールシラン系のシランカップリング剤の接着力向上効果が大きいことからこれらの使用がより好ましい。
なお、密着改善剤またはシランカップリング剤の添加量は本発明の全組成物中0.1〜5.0質量%、好ましくは0.3〜2.0質量%が適する。シランカップリング剤の添加量を上記範囲内とすることにより、本発明のエポキシ樹脂組成物の粘度を必要以上に低下させることなく強化充填材や被塗工面との接着力を向上させることができる。
密着改善剤は、上記シランカップリング剤だけでなく、接着強度を改善し、エポキシ樹脂組成物の硬化後の物性を阻害しないものであれば、特に制限はない。
密着改善剤は、例えば、プライマーとして塗布された時に、接着強度を向上する成分を含む剤であっても良い。密着改善剤がエポキシ樹脂組成物中に含有されることで、接着面にも密着改善剤が存在することになり、接着強度が改善され得る。好ましくは、鋼材の表面の金属原子又は金属酸化物と相互作用し、金属表面に配位するものが好ましい。具体的には、トリアジン系化合物、イミダゾール系化合物等が挙げられる。
(G)反応性希釈剤
本明細書中、反応性希釈剤とは、低分子量のエポキシ樹脂であり、粘度が1Pa・s以下であることが特徴の低粘性のエポキシ樹脂である。これを用いることにより、本発明のエポキシ樹脂組成物の物性を低下させることなく粘度調整を行うことができることから、好ましく使用される。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる反応性希釈剤は、例えば、YED111N、YED122、YED216(いずれも三菱化学社製)、ネオトートS、YH−300、PG−207GS、ZX−1658(いずれも新日鉄住金化学社製)、BGE−C、BEG−R、SY−25L、SY−35M、SY−40M、PGE、SY−OCG、m,p−CGE、SY−OPG、SR−NPG、SR−14BL、SR−14BJ、SR−16H、SR−16HL、SR−16HJ、SR−TMP、SR−TMPL、SRB−301、SR−PG、SR−TPG、SR−4PG、SR−PTMG、SR−CF2、SR−HHPA、SR−2EGS、SR−8EGS、SR−GLG、SR−DGE(いずれも阪本薬品工業社製)、Epodil741、Epodil749、Epodil757(いずれもAir Products社製)、エポライトM−1230、エポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト1600、エポライト80MF、エポライト100MF(いずれも共栄社化学社製)等が例示されるが、これらに限られるものではない。
なお、本発明のエポキシ樹脂組成物中、反応性希釈剤が含有される場合の添加量は、前記組成物中に2.0〜20.0質量%、好ましくは4.0〜15.0質量部である。反応性希釈剤の添加量が上記範囲内であれば、樹脂組成物の力学特性が低下して補修効果を損なうような恐れはない。
本発明のエポキシ樹脂組成物中、反応性希釈剤として、25℃における粘度が0.1〜1000mPa・sの単官能もしくは2官能の液状エポキシ樹脂が、全組成物中に2.0〜20.0質量%含有されてもよい。
(H)その他の成分
本発明のエポキシ樹脂組成物には、その物性を損なわない範囲内で、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂や無機フィラー、有機フィラーの併用混合、紫外線防止剤、熱劣化防止剤、酸化防止剤、流動調整剤、レベリング剤、界面活性剤、消泡剤等の添加剤を併用混合しても良い。
〔エポキシ樹脂組成物〕
次に、本発明のエポキシ樹脂組成物の形態について記載する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、樹脂モノマーと硬化剤があらかじめ配合されている1液型の樹脂組成物でも良いが、樹脂モノマーを主体とした主剤と、硬化剤主体とした硬化剤が別々に提供され、作業者が作業直前に両者を混合する2液型の樹脂組成物であることが好ましい。2液型とすることによって、反応性の高い硬化剤を用いることができ、現場での短時間の施工が可能となる他、主剤と硬化剤を別々に保管するため、保管条件に特に制限なく長期保管でき、必要に応じて速やかに施工を行うことができる。
また、2液型の樹脂組成物とする場合、(D)着色剤は主剤もしくは硬化剤のどちらか一方に配合することが好ましい。このように、主剤と硬化剤に色差をつけることにより、混合作業時に主剤と硬化剤の混合する様子を目視で確認できる(以下、この特性を混合時視認性とする)ため、主剤と硬化剤の混合ムラを防ぎ、エポキシ樹脂組成物の硬化不良による補強効果の低下を抑制することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、垂直に立てかけた鋼材板の中心に前記エポキシ樹脂組成物を約70x約70mmの面積に最大厚み約20mmで塗工したとき、室温で24時間放置後の塗工物の下方向へのたれ量が2mm以内であることが好ましい。たれ量が2mmを超えてしまうようであると、老朽化により欠損を生じた構造体の所定位置において、塗工物が所望の強度を発現させることが難しくなるために適さない。
次に、本発明のエポキシ樹脂組成物の製造方法について記載する。
本発明のエポキシ樹脂組成物の製造においては、本発明を限定するものではないが、一般のヘリカルミキサーやヘンシェルミキサー、ダルトン型ミキサー、遠心分離ミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機を使用することが好ましい。これらの混合において減圧すると、混合物に内包される気泡が除去できるため、より好ましい。
また、各材料の配合に際しても特に制限はなく、マスターバッチ法などの公知の方法を適用することができる。
<補強方法>
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物を使用した補強方法に関して詳細に記載する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、野外の施工現場での塗工作業性の簡便さから、主剤と硬化剤は塗工作業直前に混合することが好ましい。例えば、本発明のエポキシ樹脂組成物は、主剤又は硬化剤へ強化繊維フィラーを事前に混合した混合物を準備し、塗工作業直前にその混合物に必要量の主剤又は硬化剤を添加混合して用いる方法がある。なお、その際、事前に準備する混合物は、主剤又は硬化剤の一方または両方に強化繊維フィラーを混合したものでもよい。より好ましくは、主剤及び硬化剤を施工現場で混合した後、強化繊維フィラーを添加/混合し、使用する方法を用いることで、混練時の強化繊維フィラーの欠損を最小限に塗止めることが出来るため、本組成物の効果を高めることが出来る。
施工時の簡便性を考えれば、2液の混合にはハンディータイプのミキサー、ノズルからの吐出時に混合されるスタティックミキサー等を用いるほか、手作業で混合する方法が適するが、このとき、2液のうちの主剤の粘度が5〜5000Pa・s、硬化剤の粘度が0.2〜200Pa・sの範囲にあり、主剤の硬化剤に対する粘度比(粘度(主剤)/粘度(硬化剤))が1〜500であることが適しており、さらに主剤が20〜500Pa・s、硬化剤が0.5〜50Pa・s、主剤の硬化剤に対する粘度比が20〜200であることが好ましい。このように、2液の粘度が所定範囲内であることによって、施工現場で実際に混合操作を行っても配合ムラが生じにくく、かつ施工後には充分な補強効果を発揮する樹脂組成物を得ることができる。
施工現場での主剤/硬化剤の混合方法については特に制限するものではないが、ドラム缶装着型の混合機や、ハンディタイプの混合機で混合する方法が、簡便で、施工時の作業負担が少ないという観点から好ましい。ドラム缶装着型の混合機の例としては、清健製マゼール等が、ハンディタイプの混合機の例としては、ハンディタイプの大塚刷毛製マザール等が挙げられる。ただし、強化繊維フィラーを配合以降の混合操作は、混合機を使用せず手作業で行うことが望ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を限定するものではないが、主剤と硬化剤を混合した混合物については、粘度が25℃で10〜1000Pa・sであり、より好ましくは、粘度が25℃で40〜400Pa・sであることが、壁や天井等での塗工を簡便なものにするために好ましい。このため、塗工時の垂れ防止やハンドリング性の点で、混合直後の粘度が25℃で80〜400Pa・sであることが好ましく、120〜400Pa・sであることがより好ましく、200〜400Pa・sであることが更にさらに好ましい。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記混合物は、1000Pa・sよりも高粘度で、流動性を有さず粘度が測定できないものであっても良い。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、熱硬化性樹脂及びフィラーを含有する樹脂組成物であるという性質上、チクソトロピー性(揺変性)を有する場合がある。
本発明のエポキシ樹脂組成物を限定するものではないが、建築補修用エポキシ樹脂樹脂の規格JIS A 6024:2008における中粘度形のチクソトロピー性(揺変性)のチキソトロピックインデックスが、5±1となっていることから、本発明のエポキシ樹脂組成物は、同規格における測定において、4以上、好ましくは5以上のチキソトロピックインデックスを示すものであっても良い。チキソトロピックインデックスが前記範囲であることで、本発明のエポキシ樹脂組成物は、塗工時に塗布した前記樹脂組成物が型崩れしにくく、塗工・成形が容易になる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化時間は施工作業上、10分〜5時間程度であることが好ましく、30分〜3時間程度であることがより好ましい。また、良好な硬化状態の容易な確認方法として、主剤と硬化剤および強化繊維フィラーを混合した直後の混合物を水平面に対して20mmの厚さに塗工した後、2時間後の厚さの変化が2mm以内で硬化していることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物を限定するものではないが、本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば一般構造材圧延鋼材SS400との接着性を示す引張せん断強度が5MPa以上であることが好ましい。これ未満の引張せん断強度であっても特に著しい支障を生ずるものではないが、塗工後のはく離が生じ難い方が長期耐久性などの面で優れる場合がある。
本発明のエポキシ樹脂組成物の塗工方法は、特に制限はなく、一般に用いられている方法を用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、構造物の欠損部分に充填するまたは/もしくは、覆うように塗工される。このように塗工されることにより、本発明のエポキシ樹脂組成物は、断面欠損によって失われた構造物の耐力を補強することができる。
塗布する厚さは、塗工が可能であり、硬化後に十分な強度が保たれる限りにおいて、特に制限がない。本発明のエポキシ樹脂組成物を、構造物の欠損部分に1mm以上、好ましくは20mm以上の厚さで塗布することにより、高い補強効果を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物が硬化後に形成する塗膜の厚さは、エポキシ樹脂組成物硬化時の乾燥、収縮等により、塗工直後の厚さよりも小さくなり得、硬化後に十分な強度が保たれる限りにおいて、特に制限がないが、好ましくは、1mm以上、より好ましくは、20mm以上である。十分な厚みとすることで、引張り及びせん断強度が向上する他、対候性、耐久性を向上することができる。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物を塗布する厚さを構造物の素材に応じて変化させ、硬化後の樹脂組成物の断面積及び形状、接着面の面積を変化させることにより、異なる形状・種類の素材の補強を行うことができる。
硬化方法は、常温硬化が可能であるが、必要に応じて加熱する等、一般的に用いられる方法を用いることができる。
なお、塗工に際しては、母材との密着性を向上させるために別途プライマーを使用してもよい。プライマーの種類は補修を行う母材の材質やケレンの状態などに応じて適宜選択されるが、例えばエポキシ樹脂系や、シランカップリング剤系等のプライマーが好ましく挙げられる。前記プライマーは、密着改善剤又はカップリング剤としての効果を生じる。
以下、本発明の実施例に係るエポキシ樹脂組成物について実施例と比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り各種測定、評価は下記によるものである。
〔機械物性(引張曲げ、引張弾性率)の測定〕
本発明に係るエポキシ樹脂組成物の引張曲げ強度及び引張弾性率の測定は、JIS K 7162/1B プラスチック引張特性の試験方法に準じて行った。試験片は、エポキシ樹脂組成物をダンベル形状の金型内に流し込み、25℃の条件下で1週間放置することで作成した。
〔せん断接着強度の測定〕
本発明に係るエポキシ樹脂組成物と一般構造用圧延用鋼材SS400との引張せん断強度による接着強度の評価測定は、JIS K 6850 接着剤−剛性被着材の引張せん断接着強さ試験方法に準じて行った。試験片は、エポキシ樹脂組成物を厚さ0.75mmで50mmの長さで塗工した一般構造用圧延鋼材SS400(幅32mm×長さ100mm×厚さ3mm)を2枚重ねとすることにより接着し、引張試験用の試験片同様にそのまま25℃の条件下で1週間放置することにより試験片を作製した。
〔補強効果の評価〕
硬化物の力学特性が下記条件を満たすものを○、満たさないものを×とした。
図1の鋼材の欠損断面積はx×z(式1)であり、図1のように補強を行った補強材の鋼換算断面積は{(x×z)+(2x×7z)}×(a/206)(aは補強材の引張弾性率(GPa))(式2)である。十分な補強効果を得るには、(式1)≦(式2)の条件を満たす必要がある。したがって、補強材の引張弾性率が14GPa以上であるもの○、それ以下のものを×と評価した。
〔垂直たれの評価〕
垂直に立てかけたSS400製の鋼材板の中心にエポキシ樹脂組成物を約70x約70mmの面積に最大厚み約20mmで塗工し、24時間後の塗工物の下方向へのたれ量を実際に測定することにより評価を行った。たれ量が5mm以下を○、それ以外を×と評価した。
〔混合時視認性の評価〕
主剤と硬化剤および強化繊維フィラーをそれぞれ混合する際、それぞれが均一になる様子を目視で判断できるものを○、目視で判断できないものを×とした。
〔吸水率の評価〕
JIS K 7209を参考に、円周約155mm×厚み約11mmの円盤状試験片を作成し、本試験片にて室温/24時間後の吸水率を求めた。
〔非球状粒子の粒子径測定〕
本発明に係る非球状粒子の粒子径は、レーザー回折式粒子径分布測定計(マイクロトラックMT3300EX 日機装社製)により体積基準粒子径の測定を行い、メジアン径(D50)を平均粒子径として求めた。
〔粘度測定〕
配合例における配合物の25℃の粘度は、東機産業(株)製B型粘度計、TVB−10を用いて測定した。
〔保存安定性〕
作成した樹脂組成物の保存安定性を以下の要領で評価した。
樹脂組成物を60mLポリ容器に入れ、40℃に設定した熱風循環式恒温槽内に12週間静置したのち、ステンレス製薬さじを用いて底部の沈降物の有無とその固さを確認した。その際、沈降物の無い場合を◎、柔らかい沈降物が生成しているものの手でかき混ぜることで容易に均一にできる場合を○、固い沈降物が生成しており手でかき混ぜる程度では均一にならない場合を×とした。
[配合例]
各原料を表1〜2に記載の質量部はかり、(株)シンキー製自転公転ミキサー、あわとり練太郎 ARV−310を用いて混合し、その粘度を測定した。
Figure 2019116585

YD128 ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(新日鉄住金化学製、粘度11〜15Pa・s(11,000〜15,000mPa・s))
YDF170 ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(新日鉄住金化学製、粘度2〜5Pa・s(2,000〜5,000mPa・s))
PC粉 粉砕ピッチコークス、平均粒径(D50)約20μm
ミクロエースK1 微粉タルク(日本タルク製)
A187 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ製)
GARAMITE1958 無機系揺変剤(ビックケミー・ジャパン製)
BENTONE34 無機系揺変剤(エレメンティス製)
SR−NPG ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル(阪本薬品工業製)
Figure 2019116585

FXD821F 脂肪族ポリアミン系硬化剤(T&K TOKA製)
JR301 白色顔料(酸化チタン、テイカ製)
MA8 黒色顔料(カーボンブラック、三菱ケミカル製)
GARAMITE7305 無機系揺変剤(ビックケミー・ジャパン製)
[実施例1〜4、および比較例1〜4]
表3に記載の割合で、配合例主1〜4/YD128/配合例硬1〜4/強化繊維フィラーを量り取り、手作業で均一になるまで混合することで実施例1〜4、比較例1〜4のエポキシ樹脂組成物を得た。各成分の混合順は、初めに主剤と硬化剤をよく混合し、そこに強化繊維フィラーを加え、均一になるまで混合した。本組成物を用い、各種物性評価を行った。評価結果を表3に示す。
Figure 2019116585

XN−80C−06S ピッチ系炭素繊維(日本グラファイトファイバー製)
また、比較例として市販のモルタル系材料の評価結果を表4に示す。
Figure 2019116585

ポリマーセメント ソルトストップSP(菊水化学工業製)
樹脂モルタル Kモルタル(コニシ製)
表1〜3の結果より、本発明のエポキシ樹脂組成物は保管中のフィラー沈降の恐れがなく、実施工性が良好であり、補強効果も得られているが、比較例の樹脂組成物では塗工物の実施工性に何らかの問題があるもしくは補強効果も得られていない。また、表4の結果より、一般のモルタル系材料は補強効果に乏しく、吸水率も低いことから、特に腐食環境にある断面欠損部の補修・補強においては、これらの材料よりも本発明のエポキシ樹脂組成物が好適に使用することが可能である。
更に、実施例1〜4は、少なくとも混合時視認性を併せ持っており、施工時に十分に混合されたことを目視で確認することができ、混合状態を把握することが容易であるため、施工時の取り扱いが容易であることが確認された。
以上より、本発明の効果は明瞭である。
本発明は、土木・建築分野における構造物の補修・補強等に用いることができる。

Claims (12)

  1. 常温硬化性を有するエポキシ樹脂組成物であって、
    (A)25℃における粘度が0.1〜50Pa・sである2官能以上の液状エポキシ樹脂
    (B)アミン系硬化剤
    (C)非球状の強化充填剤
    (D)着色剤
    (E)揺変剤
    を含有し、
    前記(C)非球状の強化充填材の含有量が全組成物中の25〜60質量%であって、パテ状であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. (C)非球状の強化充填剤として、(C−1)燐片状または平板状の粒子および(C−2)強化繊維フィラーの2種類を含有し、
    その比率(C−1)/(C−2)が1〜10の質量比であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 更に、(F)密着改善剤またはカップリング剤を全組成物中に0.1〜5.0質量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 2液硬化型エポキシ樹脂組成物であって、
    主剤が(A)エポキシ樹脂と(C−1)非球状粒子の一部とを含む粘度が5〜5000Pa・sの剤であり、
    硬化剤が(B)アミン系硬化剤と残りの(C−1)非球状粒子とを含む粘度が0.2〜200Pa・sの剤であり、
    主剤と硬化剤の粘度比(粘度(主剤)/粘度(硬化剤))が1〜500であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 構造物の補強箇所に塗布されたときにその塗布された箇所に留まる性質を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 垂直に立てかけた鋼材板の中心に前記エポキシ樹脂組成物を約70x約70mmの面積に最大厚み約20mmで塗工したときの、24時間後の塗工物の下方向へのたれ量が2mm以内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. (C−2)強化繊維フィラーが、繊維長3mm以上の炭素繊維若しくはガラス繊維、バサルト繊維、SiC等のセラミック繊維、アラミドやセルロース繊維等の有機繊維から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. (A)エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型および/またはビスフェノールF型液状エポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 更に、(G)反応性希釈剤として、25℃における粘度が0.1〜1000mPa・sの単官能もしくは2官能の液状エポキシ樹脂を、
    全組成物中に2.0〜20.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 補強を行う構造物がコンクリート構造物もしくは鋼構造物であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 腐食および/または疲労き裂により低下した鋼構造の耐力を補強することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 欠損部の全部または一部を覆って形成された厚さ1mm以上の硬化した塗膜であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
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CN112795342A (zh) * 2020-12-28 2021-05-14 中冶建筑研究总院有限公司 一种可打磨环氧树脂建筑接缝胶及其制备方法
CN114166669A (zh) * 2021-11-26 2022-03-11 沪东中华造船(集团)有限公司 一种lng船环氧树脂涂布装置供胶性能的测试方法
JP7402101B2 (ja) 2020-03-27 2023-12-20 積水化学工業株式会社 コンクリート補強部材
JP7442787B2 (ja) 2019-12-19 2024-03-05 東京新建装株式会社 壁面補強塗料及び、塗膜

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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