JP6895616B2 - 2液混合型エポキシ樹脂組成物及び該組成物の硬化物 - Google Patents
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Description
現場での配合が主であるので、配合の容易性及び良好な作業性が求められる。特許文献1は、液状エポキシ樹脂、反応性希釈剤、及び超微粒子状シリカを含有する主剤成分と、アミン系硬化剤成分とよりなる、簡便な撹拌釜を用いて大量に生産でき、取り扱いが簡単で作業性の良好な2成分系エポキシ樹脂接着用並びに充填用組成物を開示している。
特許文献3は、エポキシ基を有する化合物と、特定粒径の中空フィラーと、充填剤と、硬化剤とを含む、現場施工において取り扱い易く、硬化後に釘やネジを立てる際に充分な強度や定着力を発揮できる軽量エポキシ樹脂組成物を開示している。
そこで、本発明は、主剤組成物と硬化剤組成物とからなる2液混合型(2液硬化型)エポキシ樹脂組成物であって、撹拌装置を準備できない場合であっても、コテ等による手撹拌、さらには手捏ねによっても両組成物を均一に混合でき、かつ混合組成物が塗付に好適な流動特性を有し得る2液混合型エポキシ樹脂組成物、及びその硬化物を提供することを課題とする。
好ましくは、前記炭酸カルシウム(a)は、重質炭酸カルシウム、表面処理重質炭酸カルシウム、及び沈降性炭酸カルシウムから選択される1種以上であり、前記炭酸カルシウム(b)は、重質炭酸カルシウム、表面処理重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、及び表面処理沈降性炭酸カルシウムから選択される1種以上であり、前記炭酸カルシウム(a)又は炭酸カルシウム(b)に重質炭酸カルシウムが含まれる場合は、前記炭酸カルシウム(a)及び炭酸カルシウム(b)のいずれか一方にのみ含まれる。
ここで、コテ切れ性とは、混合組成物をコテで塗布してコテを塗布面から離したときの、塗付面側の混合組成物とコテとの離れやすさのことをいい、コテ切れ性が良いとは、該混合組成物がすばやく離れ、塗付端がコテに引っ張られたように盛り上がったりしないことをいう。
2液混合型エポキシ樹脂組成物は、通常、エポキシ樹脂を含有する主剤組成物と、硬化剤を含有する硬化剤組成物とからなり、施工直前に両組成物を混合して使用する。両者が混合されると、硬化剤の作用により、エポキシ基が開環重合して強固な硬化物が形成される。この性質を利用して建築物のひび割れ、剥落及び欠損部等を補修したり、建築物表面の保護層として使用したりするものである。
両組成物を接触させると硬化反応が開始、進行するので、両組成物の混合が短時間で容易に行うことができ、施工時の塗付作業も素早く実施できることが求められる。また、天井面等の補修を視野に入れた場合、床や壁への施工時に求められる以上に塗付面との接着性が要求される。
塗装対象物としては、コンクリート、モルタル等の建築物、建造物の外壁、内壁及び天井等を挙げることができる。具体的には、経年劣化等による壁や天井のひび割れ、剥落、欠損等の補修用としての使用を例示できる。また、補修用途以外に、防食目的等の表面仕上げを目的として使用することもできる。
(A)は、分子内に1以上のエポキシ基を有する化合物、平均粒径(D50)50〜300μmの中空粒子1、及び炭酸カルシウム(a)を含有する。
分子内に1以上のエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ジアリールスルホン型エポキシ樹脂、ヒドロキノン型エポキシ樹脂、及びこれらの変性物などのエポキシ樹脂を挙げることができる。これらのエポキシ樹脂を単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。(A)の調製のし易さ、(B)との配合容易性、及び塗布作業性の点で、液状のエポキシ樹脂であることが好ましい。
分子内に1以上のエポキシ基を有する化合物の含有割合が20質量%未満であると、JIS A6024に規定されるエポキシ樹脂モルタルの品質で求められる圧縮強さを満たさない場合がある。また、分子内に1以上のエポキシ基を有する化合物の含有割合が60質量%を超えると、粘度が低下し、主剤と硬化剤を混合する際の混合作業性が悪化する場合がある。
(A)中の中空粒子1の含有割合は、25〜60質量%が好ましく、30〜55質量%がより好ましい。硬化後の強度を確保しつつ軽量性及び施工容易性に優れるからである。
また、中空粒子1の平均粒径(D50)は50〜300μmである。
また、本発明において沈降性炭酸カルシウムは、軽質炭酸カルシウム及び/又は膠質炭酸カルシウムを指すものとする。
なお、(A)中の(a)の含有量が少なすぎると、コテ切れ性が低下する場合がある。また、(A)中の(a)の含有量が多すぎると(A)と(B)との混合作業時にパサつきが生じ、混合作業性が低下する場合がある。
また、この様な表面処理重質炭酸カルシウムの具体例としては、MCコートS−10〜23、MCコートP−15[いずれも丸尾カルシウム(株)製]、及びライトンA5[備北粉化工業株式会社製]などを例示できる。表面処理沈降性炭酸カルシウムの具体例としては、シーレッツ200、カルファイン500、N−350、MT100、MS−700、MS−100M、[いずれも丸尾カルシウム株式会社製]、CALSHITECVigot−10[白石工業株式会社製]などを例示できる。
ポリ(メタ)アクリレート系分散剤としては、サンノプコ(SAN NOPKO)(株)製「SNシックナーA−850、SNシックナーA−815」(いずれも商品名)、エフカアディティブズ(EFKA ADDITIVES B.V.)社製「EFKA4500、EFKA4530」(いずれも商品名)、ビックケミー(BYK−Chemie)社製「Disperbyk−116」(商品名)、楠本化成株式会社製「DISPARLON DN900」(商品名)等が例示される。
ポリエステル系分散剤としては、アビシア(Avecia)社製「Solsperse22000、24000SC、24000GR、26000、27000、28000、36000、36600、38500」(いずれも商品名)、楠本化成株式会社製「DISPARLON DA70350、DA7301、DA705、DA725、DA860、DA873N、DA375」(いずれも商品名)等が例示される。
ポリウレタン系分散剤としては、エフカアディティブズ社製「EFKA4046、4047、4520」(いずれも商品名)、コグニス(Cognis)社製「TEXAPHOR P60、P63、P610」(いずれも商品名)等が例示される。
ポリエーテル系分散剤としては、サンノプコ株式会社製「SNシックナーA−801、A−802、A−803、A−804、A−806」(いずれも商品名)、楠本化成株式会社製「DISPARLON DA234、DISPARLON DA325」(いずれも商品名)等が例示さる。
これらいずれかの高分子分散剤を1種以上使用することが好ましい。
(A)中の中空粒子1及び炭酸カルシウム(a)の分散性が良好となる点で、ポリ(メタ)アクリレート及びポリエステル酸アミドアミン塩(ポリエステル系)が好ましく、いずれか一方を単独で用いてもよく、両者を併用してもよい。より分散性が良好となる点で、両者を併用使用することが好ましい。
(A)中の高分子分散剤の含有割合は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.1〜2.5質量%がより好ましい。中空粒子1及び炭酸カルシウム(a)の分散性が良好となるからである。
なお、(A)及び(B)の両者にシランカップリング剤を配合してもよい。
(B)は、硬化剤、平均粒径(D50)50〜300μmの中空粒子2、及び炭酸カルシウム(b)を含有する。
硬化剤としては、脂肪族ポリアミン、変性脂肪族ポリアミン、ポリアミドアミン、ポリアミド、脂環式ポリアミン、変性脂環式ポリアミン、変性芳香族ポリアミン、3級アミンなどのアミン化合物が挙げられる。(B)の調製のし易さ、(A)との配合容易性、及び塗布作業性の点で、液状の硬化剤であることが好ましい。具体的には、ポリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、イソホロンジアミン、2、4、6−トリスジメチルアミノメチルフェノール等を例示できる。これらの硬化剤を単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。中でも、混合組成物の塗布作業性と、塗付後の硬化時間のバランスに好適な硬化速度を調整できる点で、脂肪族ポリアミン及び/又は変性脂肪族ポリアミンが好ましい。
(B)中の硬化剤の含有割合は、20〜60質量%が好ましく、25〜50質量%がより好ましい。好適な硬化速度と硬化物の堅牢性を好適に両立できるからである。
(B)中の中空粒子2の含有割合は、25〜55質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。硬化後の強度を確保しつつ軽量性及び施工容易性に優れるからである。
また、中空粒子2の平均粒径(D50)は50〜300μmである。
なお、(B)中の(b)の含有量が少なすぎると、コテ切れ性が低下する場合がある。また、(B)中の(b)の含有量が多すぎると(A)と(B)との混合作業時にパサつきが生じ、混合作業性が低下する場合がある。
(B)中の中空粒子2及び炭酸カルシウム(b)の分散性が良好となる点で、ポリ(メタ)アクリレート及びポリエステル酸アミドアミン塩(ポリエステル系)が好ましく、いずれか一方を単独で用いてもよく、両者を併用してもよい。より分散性が良好となる点で、両者を併用使用することが好ましい。
(B)中の高分子分散剤の含有割合は、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.1〜2.5質量%がより好ましい。中空粒子2及び炭酸カルシウム(b)の分散性が良好となるからである。
また、低強度で伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、及びシラスバルーン等から選ばれる充填剤を添加すれば好ましい結果が得られる。
これら充填剤は1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよい。
まず、主剤組成物(A)は、分子内に1以上のエポキシ基を有する化合物、中空粒子1、炭酸カルシウム(a)、及び所望により、高分子分散剤、接着性向上剤、及び溶剤等を任意の順に撹拌(混合)装置に投入して、撹拌混合することにより製造することができる。上記説明した理由により、分子内に1以上のエポキシ基を有する化合物は液状エポキシ樹脂が好ましく、該液状エポキシ樹脂中に、中空粒子1及び炭酸カルシウム(a)等が均一に分散するように撹拌混合する。混合温度は室温程度でよい。
撹拌装置としては、ニーダー、パドル撹拌機、ホモミキサー、ホモディスパー等を使用することができ、撹拌力や撹拌時間等は組成に合わせて、均一な分散体としての主剤組成物(A)が得られるように適宜設定すればよい。
撹拌装置としては、上記(A)の製造に使用し得るものと同じ装置が使用でき、撹拌力や撹拌時間等も(A)と同じように均一な分散体が得られるように適宜設定すればよい。また、混合温度も(A)同様室温程度でよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は2液混合型であり、(A)及び(B)は別々の容器に充填された状態で、販売、保管、運搬等される。施工現場において、施工、すなわち塗装対象物への塗付前、好ましくは直前にこの両者を混合する。
具体的には、コテ等による手撹拌又は手捏ねによって両組成物を均一に混合する。現場で撹拌機を手配できれば撹拌機を用いて混合してもよい。
(A)と(B)の混合割合は質量比で、(A):(B)=4:1〜1:1が好ましく、3:1〜1.5:1がより好ましく、2.5:1〜2:1が特に好ましい。当該範囲であれば、両組成物の混合が容易だからである。また、ちょう度を下記範囲内とすることができるからである。
ちょう度が上記範囲内であれば、(A)と(B)の混合組成物を対象物へ塗布する際において、後述する総合的現場作業性等の各種作業性が優れるからである。
このとき、混合組成物は粘土状を呈し、重力による垂れがほとんど生じない性状(擬塑性)であることが好ましい。コテ板上での保持力が良好であると共に、塗装面への塗付性及びコテ切れ性も良好だからである。
混合組成物の塗付による施工目的としては、コンクリート表面等をエポキシ樹脂組成物の硬化皮膜で被覆することによる防食等の表面保護、並びにコンクリート製の壁、床及び天井等のひび割れ、剥落及び欠損等の補修を挙げることができる。さらに、土木分野での道路及び橋梁等の補修目的で施工することもできる。
(1)分子内に1以上のエポキシ基を有する化合物(エポキシ樹脂)
e−1;D.E.R331(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ダウ・ケミカル日本株式会社製)
e−2;jER807(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、三菱化学株式会社製)
(2)中空粒子1
p−1;FS150(フライアッシュバルーン、平均粒径70μm、巴工業株式会社製)
p−2;MSB9011(シラスバルーン、平均粒径150μm、株式会社アクシーズケミカル社製)
p−3;S38(ガラスバルーン、平均粒径40μm、スリーエム ジャパン株式会社製)
(3)炭酸カルシウム(a)
a−1;NN500(重質炭酸カルシウム、平均粒径4.4μm、日東粉化工業株式会社製)
a−2;ライトンA5[表面(脂肪酸)処理重質炭酸カルシウム、平均粒径3.5μm、備北粉化工業株式会社製]
a−3;Brilliant−1500[沈降性炭酸カルシウム、平均粒径0.15μm、白石工業株式会社製]
a−4;カルファイン500[表面(脂肪酸)処理沈降性(膠質)炭酸カルシウム、平均粒径0.05μm、丸尾カルシウム株式会社製]
(4)高分子分散剤1
d−1;DISPARLON DN900(ポリアクリレート、楠本化成株式会社製)
d−2;DISPARLON DA7301(ポリエステル酸アミドアミン塩、楠本化成株式会社製)
(5)接着性向上剤
ad−1;KBM403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社製)
(6)硬化剤
c−1;フジキュア5000(高粘度変性脂肪族ポリアミン、T&K TOKA株式会社)
(7)中空粒子2
p−3;S38(ガラスバルーン、平均粒径40μm、スリーエム ジャパン株式会社製)
p−4;WB9011(シラスバルーン、平均粒径150μm、株式会社アクシーズケミカル社製)
p−5;MSB5011(シラスバルーン、平均粒径60μm、株式会社アクシーズケミカル社製)
(8)炭酸カルシウム(b)
b−1;NN500(重質炭酸カルシウム、平均粒径4.4μm、日東粉化工業株式会社製)
b−2;ライトンA5[表面(脂肪酸)処理重質炭酸カルシウム、平均粒径3.5μm、備北粉化工業株式会社製]
b−3;Brilliant−1500[沈降性炭酸カルシウム、平均粒径0.15μm、白石工業株式会社製]
b−4;カルファイン500[表面(脂肪酸)処理沈降性(膠質)炭酸カルシウム、平均粒径0.05μm、丸尾カルシウム株式会社製]
なお、b−1、b−2、b−3は、各々(A)のa−1、a−2、a−3と同じである。
(9)高分子分散剤2
d−1;DISPARLON DN900(ポリアクリレート、楠本化成株式会社製)
d−2;DISPARLON DA7301(ポリエステル酸アミドアミン塩、楠本化成株式会社製)
下記実施例1〜17、並びに比較例1及び2で調製した各混合組成物のちょう度を、JIS K2220のちょう度試験方法に準拠して23℃の温度条件下で測定した。
4−1.混合作業性
混合組成物の混合作業性とは、主剤組成物(A)と硬化剤組成物(B)とを手捏ねにより混合する際の練り混ぜやすさを評価するものであり、混合作業時の作業負担を総合的に判断した。具体的には、後述の表1に示す各(A)及び(B)の混合時に評価した。評価基準は、下記の基準によって判定した。点数の高い方が混合作業性が良好である。
5:混合組成物にパサつき、又はベタつきがなく、手捏ねによる混合作業が非常に容易
4:混合組成物にパサつき、又はベタつきが少なく、手捏ねによる混合作業が容易
3:混合組成物が若干パサつく、又はベタつくが、問題なく混合が可能
2:混合組成物にパサつき、又はベタつきがあり、手捏ねによる混合作業が困難
1:混合組成物がポロポロと崩れが生じる、又はベタつきがひどく手捏ねによる混合作業が非常に困難
施工作業性とは、表1に示す各実施例及び比較例で調製した混合組成物を、コテで塗布してコテを塗布面から離したときの、塗付面側の混合組成物とコテとの離れやすさを評価するものであり、下記の基準によって判定した。点数の高い方がコテ切れ性が良く、施工作業性が良好である。
5:塗付された混合組成物を均す際コテ離れが非常に良く、塗付端の盛り上がりが全く 認められない。
4:塗付された混合組成物を均す際コテ離れが良く、塗付端の盛り上がりが認められな い。
3:塗付された混合組成物を均す際コテへの抵抗があるが、塗付端の盛り上がりはほぼ 見られない。
2:塗付された混合組成物が塗付端においてコテに引っ張られ、塗付端の盛り上がりが 見られる。
1:塗付された混合組成物が塗付端においてコテに引っ張られ、塗付端の垂れが見られ る。
混合作業性及び施工作業性の両評価結果を基にして、現場での作業性を総合的に評価した。総合的現場作業性の判定基準は次の通りとした。
5:混合作業性及び施工作業性とも評点が5であり、現場での作業が特に容易。
4:混合作業性及び施工作業性とも評点が4以上かつ少なくとも一方が4であり、現場での作業が容易。
3:混合作業性及び施工作業性とも評点が3以上かつ少なくとも一方が3であり、実用上問題なし。
2:混合作業性及び施工作業性とも評点が2以上かつ少なくとも一方が2であり、現場での作業がやや困難。
1:混合作業性及び施工作業性の少なくとも一方の評点が1であり、現場での作業が特に困難。
(1)主剤組成物(A)及び硬化剤組成物(B)の調製
表1に示した各成分を表1に示した配合量で混合し、本発明の2液混合型エポキシ樹脂組成物の(A)及び(B)をそれぞれ調製した。
(A)及び(B)いずれも、表1に示した各成分を、表1に示した所定量秤量して撹拌容器に投入した後、室温下、均一に混合されるまでパドル撹拌機で混合した。
調製した(A)及び(B)の全量をコテにより均一になるように約5分間混合した後、ちょう度を測定した。また同時に、モデルモルタル板にコテで塗付し、上記混合作業性、施工作業性及び総合的現場作業性を評価した。ちょう度及び評価結果を表1に示す。
主剤組成物(A)及び硬化剤組成物(B)の各成分組成を表1に示したものとした以外は、実施例1と同様にして、それぞれ(A)及び(B)を調製した。
各実施例及び参考例の混合組成物について、実施例1と同様にしてちょう度を測定し、混合作業性、施工作業性及び総合的現場作業性を評価した。結果を表1に示す。
主剤組成物(A)及び硬化剤組成物(B)の各成分組成を表1に示したものとした以外は、実施例1と同様にして、それぞれ(A)及び(B)を調製した。
各比較例の混合組成物について、実施例1と同様にしてちょう度を測定し、混合作業性、施工作業性及び総合的現場作業性を評価した。結果を表1に示す。比較例1及び2のちょう度は、ちょう度測定機の測定可能上限値210(1/10mm)を超えたため、測定不可であった。
Claims (3)
- 分子内に1以上のエポキシ基を有する化合物、平均粒径(D50)50〜300μmの中空粒子1、及び炭酸カルシウム(a)を含有する主剤組成物(A)と、硬化剤、平均粒径(D50)50〜300μmの中空粒子2、及び炭酸カルシウム(b)を含有する硬化剤組成物(B)と、を独立して有し、
前記炭酸カルシウム(a)は重質炭酸カルシウムであり、前記炭酸カルシウム(b)は、表面処理重質炭酸カルシウムを必須で含有する、表面処理重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、及び表面処理沈降性炭酸カルシウムから選択される1種以上であり、
前記主剤組成物(A)と前記硬化剤組成物(B)との混合組成物の調製直後に、JIS K2220に準拠して23℃の温度条件下で測定される、前記混合組成物のちょう度が50(1/10mm)以上、210(1/10mm)未満である、
2液混合型エポキシ樹脂組成物。 - 前記主剤組成物(A)及び/又は硬化剤組成物(B)が、さらに高分子分散剤を含有する、
請求項1に記載の2液混合型エポキシ樹脂組成物。 - 請求項1又は2に記載の主剤組成物(A)と硬化剤組成物(B)とを混合し、硬化させてなる硬化物。
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