JP2010033823A - 微生物発電装置 - Google Patents

微生物発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010033823A
JP2010033823A JP2008193622A JP2008193622A JP2010033823A JP 2010033823 A JP2010033823 A JP 2010033823A JP 2008193622 A JP2008193622 A JP 2008193622A JP 2008193622 A JP2008193622 A JP 2008193622A JP 2010033823 A JP2010033823 A JP 2010033823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
positive electrode
power generation
electrode chamber
anion exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008193622A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5526505B2 (ja
Inventor
Tetsuro Fukase
哲朗 深瀬
Nobuhiro Oda
信博 織田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2008193622A priority Critical patent/JP5526505B2/ja
Publication of JP2010033823A publication Critical patent/JP2010033823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5526505B2 publication Critical patent/JP5526505B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】単位体積当りの発電量が多い微生物発電装置を提供する。
【解決手段】1対のエンドプレート30,30の間に4枚のアニオン交換膜31が互いに平行に配置されることにより、左から1番目及び2番目の該アニオン交換膜31,31同士と左から3番目及び4番目のアニオン交換膜31,31同士の間にそれぞれ負極室32が形成されている。左から1番目のアニオン交換膜と左側エンドプレート30との間、左から4番目のアニオン交換膜と右側エンドプレート30との間、及び、左から2番目及び3番目のアニオン交換膜同士の間にそれぞれ正極室33が形成されている。正極室33に酸素含有ガスを流通させ、負極室32に負極溶液を流通させ、好ましくは負極溶液を循環させることにより、正極35と負極34との間に電位差が生じ、発電が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、微生物の代謝反応を利用する発電装置に係り、特に、有機物を微生物に酸化分解させる際に得られる還元力を電気エネルギーとして取り出す微生物発電装置に関する。本発明は、特に、単位セルを複数個積層した微生物発電装置に関する。
近年、地球環境に配慮した発電方法へのニーズが高まり、微生物発電の技術開発も進められている。微生物発電は、微生物が有機物を資化する際に得られる電気エネルギーを取り出すことにより発電する方法である。
一般的に、微生物発電では負極が配置された負極室内に、微生物、微生物に資化される有機物、及び電子伝達媒体(電子メディエータ)を共存させる。電子メディエータは微生物体内に入り、微生物が有機物を酸化して発生する電子を受け取って負極に渡す。負極は外部抵抗(負荷)を介して正極と電気的に導通しており、負極に渡された電子は外部抵抗(負荷)を介して正極に移動し、正極と接する電子受容体に渡される。このような電子の移動により正極と負極との間に電流が流れる。
この多孔質体には、エアーカソードの電極反応促進用の触媒として、白金等が担持されている。
特許文献1には、円筒状のアノードの外周に円筒状の電解質膜を設け、さらにその外周に円筒状に多孔質カソードを設けて三層筒状体とし、この三層筒状体の内孔にグルコース水溶液等を流通させ、三層筒状体の外周に空気を流通させる微生物発電装置が記載されている。
この特許文献1の図2には、この三層筒状体を空気室内に複数本並列設置した微生物発電装置が記載されている。
特開2005−317520号公報
上記のように筒状体の内部にグルコース水溶液を流通させ、外周に空気を流通させる筒状単位セルを並列設置した微生物発電装置では、微生物発電装置の単位体積に対する筒状体の周面の面積の比率が小さく、微生物発電装置の単位体積当りの発電量が小さい。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、単位体積当りの発電量が多い微生物発電装置を提供することを目的とする。
請求項1の微生物発電装置は、平板状の負極を有し、微生物及び電子供与体を含む液を保持する負極室と、該負極室に対し平板状のイオン透過性非導電性膜を介して隔てられており、該イオン透過性非導電性膜に接する平板状の正極を備えた正極室と、を有する単位セルが複数個積層されたものである。
請求項2の微生物発電装置は、請求項1において、積層方向の両側に前記イオン透過性非導電性膜を介して負極室が配置されている正極室にあっては、双方のイオン透過性非導電性膜に接してそれぞれ正極が設けられており、これらの正極同士の間が酸素含有ガスの流通用のスペースとなっていることを特徴とするものである。
請求項3の微生物発電装置は、請求項1又は2において、積層方向の少なくとも一方の末端側は正極室となっており、この末端側の正極室は、エンドプレートと、前記イオン透過性非導電性膜とによって区画形成されており、このイオン透過性非導電性膜に接して設けられた前記正極と該エンドプレートとの間が酸素含有ガス流通用のスペースとなっていることを特徴とするものである。
請求項4の微生物発電装置は、請求項1ないし3のいずれか1項において、該正極が、導電性基材と、該導電性基材に担持された酸素還元触媒とを有することを特徴とするものである。
請求項5の微生物発電装置は、請求項3において、前記導電性基材が、グラファイトペーパー、グラファイトフェルト、グラファイトクロス、ステンレスメッシュ及びチタンメッシュよりなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項6の微生物発電装置は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記負極同士及び正極同士がそれぞれ並列に接続されていることを特徴とするものである。
本発明の微生物発電装置は、平板状の正極を有した正極室と平板状の負極を有した負極室とからなる単位セルを複数個積層したものであり、各正極室及び負極室も平板状となっている。従って、円筒状の正極及び負極を有した従来例に比べ、微生物発電装置の単位体積当りの負極液と負極との接触面積が大きく、また、酸素含有ガスと正極との接触面積も大きい。そのため、微生物発電装置の単位体積当りの発電量を多くすることが可能である。
以下に本発明の微生物発電装置の実施の形態を詳細に説明する。
まず、第3図を参照して、本発明の微生物発電装置の単位セルによる発電の原理について説明する。なお、第3図はこの単位セルの概略的な構成を示す模式的断面図である。
単位セル1内は、イオン透過性非導電性膜としての平板状のアニオン交換膜2によって平板状の正極室3と負極室4とに区画されている。正極室3内にあっては、アニオン交換膜2に接するように、平板状の正極5が設けられている。この正極5にはPt、Co、Fe、MnO、AgO等の触媒が担持されている。
負極室4内には、導電性多孔質材料よりなる平板状の負極6が配置されている。この負極6は、アニオン交換膜2に直に、又は1〜2層程度の微生物の膜を介して接している。
正極室3内の正極5以外は、ガス流通スペースであり、ガス流入口7から空気などの酸素含有ガスが導入され、ガス流出口8から排ガスが流出する。
多孔質材料よりなる負極6に微生物が担持されている。負極室4には流入口4aから負極溶液を導入し、流出口から廃液を排出させる。なお、負極室4内は嫌気性とされる。
負極室4内の負極溶液は循環往口9、循環配管10、循環用ポンプ11及び循環戻口12を介して循環される。この循環配管10には、負極室4から流出してきた液のpHを測定するpH計14が設けられると共に、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ添加用配管13が接続されている。
正極室3に酸素含有ガスを通気すると共に、必要に応じポンプ11を作動させて負極溶液を循環させることにより、負極室4内では、
(有機物)+HO→CO+H+e
なる反応が進行する。この電子eが負極6、端子16、外部抵抗17、端子18を経て正極5へ流れる。
正極室3では、
O+O+2e → 2OH
の電子消費反応が進行する。
なお、正極5に二酸化マンガンが担持されている場合には、正極室3では、
MnO+2HO+2e → Mn2++4OH
Mn2++O+HO → MnO+2H
+OH → H
の反応が進行し、電極反応が促進される。
正極室3内のOHはアニオン交換膜2を透過して負極室へ移動し、Hと反応してHOとなる。
負極室4では、微生物による水の分解反応によりCOが生成することにより、pHが低下しようとする。そこで、pH計14の検出pHが好ましくは7〜9となるようにアルカリが負極溶液に添加される。このアルカリは、負極室6に直接に添加されてもよいが、循環水に添加することにより、負極室6内の全域を部分的な偏りなしにpH7〜9に保つことができる。
次に、第1図を参照して実施の形態に係る微生物発電装置による発電の原理を説明する。なお、第1図はこの微生物発電装置の模式的な断面図である。この微生物発電装置は、第3図に示した単位セルを複数個(第1図では2個)積層し、両端にエンドプレートを配置し、積層方向の両末端に正極室を配置したものである。
1対のエンドプレート30,30の間に4枚のアニオン交換膜31が互いに平行に配置されることにより、左から1番目及び2番目の該アニオン交換膜31,31同士と左から3番目及び4番目のアニオン交換膜31,31同士の間にそれぞれ負極室32が形成されている。左から1番目のアニオン交換膜と左側エンドプレート30との間、左から4番目のアニオン交換膜と右側エンドプレート30との間、及び、左から2番目及び3番目のアニオン交換膜同士の間にそれぞれ正極室33が形成されている。
負極室32内には、各アニオン交換膜31と直に、又は1層〜2層程度の生物膜を介して接するように、多孔質材料よりなる負極34が配置されている。負極34は、アニオン交換膜31に対し軽く(例えば0.1kg/cm以下の圧力で)押し付けられるのが好ましい。
正極室33内には、アニオン交換膜31と接して正極35が配置されている。この正極35は、パッキン36に押圧されてアニオン交換膜31に押し付けられている。正極35とアニオン交換膜31との密着性を高めるために、両者を溶着したり、接着剤で接着してもよい。
左から1番目及び4番目の正極35と各エンドプレート30との間は、酸素含有ガスの流通スペースとなっている。また、左から2番目及び3番目の正極35,35同士の間も酸素含有ガスの流通スペースとなっている。
この正極35及び負極34は、端子37,39を介して外部抵抗(図示略)に並列に接続されている。
負極室32には、負極溶液の給液ライン61を介して、流入口32aから負極溶液が導入され、流出口32bから廃液が廃液ライン62へ流出する。負極室32内は嫌気性とされる。
各負極室32内の負極溶液は、循環往口41、循環配管42、循環ポンプ43及び循環戻口44を介して循環される。この循環配管42に、pH計47が設けられると共に、アルカリ添加用配管45が接続されている。負極室32から流出する負極溶液のpHをpH計47で検出し、このpHが好ましくは7〜9となるように水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリが添加される。
各正極室33には、空気、ライン71を介してガス流入口51から空気が流入し、排ガスがガス流出口52から廃空気ライン72へ流出する。
この第1図の微生物発電装置においても、正極室33に酸素含有ガスを流通させ、負極室32に負極溶液を流通させ、好ましくは負極溶液を循環させることにより、正極35と負極34との間に電位差が生じ、発電が行われる。
この実施の形態では、正極35、負極34及びアニオン交換膜31がいずれも平板状であり、酸素含有ガスと正極35との接触効率及び負極34と負極溶液との接触効率がいずれも高い。また、正極室33及び負極室32は、いずれも酸素含有ガスや負極溶液が流通する程度の厚みの小さいもので足りる。
なお、第1図では負極室32が正極室33に比べて相当に厚く図示されているが、これは図面を明瞭とするために模式的に描いたためであり、実際には、次に説明する第2図の通り、負極室32も十分に厚みの小さいものである。従って、微生物発電装置の単位体積当りの発電効率が高い。
次に、第2図を参照して微生物発電装置の積層構造について説明する。
正極室33は、方形枠状の正極室フレーム33Fによって囲まれ、負極室32は方形枠状の負極室フレーム32Fによって囲まれている。第2図の左側からエンドプレート(左側)30、正極室フレーム33F、アニオン交換膜31、負極室フレーム32F、アニオン交換膜31、正極室フレーム33F、アニオン交換膜31、負極室フレーム32F、アニオン交換膜31、正極室フレーム33F及びエンドプレート(右側)30がこの順に積層されている。エンドプレート30(左側)と各フレーム33F、32F及びアニオン交換膜31の上部にはそれぞれ空気ライン71を形成するための孔73が設けられている。
正極室フレーム33Fにあっては、この孔73と正極室33内を連通するように流入口51が設けられている。エンドプレート30(左側)と各フレーム33F、32F、及びアニオン交換膜31の下部には、それぞれ廃空気ライン72を形成するための孔74が設けられている。正極室フレーム33Fにあっては、この孔74と正極室33内を連通するように流出口52が設けられている。
エンドプレート(左側)30と各フレーム33F、32F及びアニオン交換膜31の下部には、負極溶液の給液ライン61を構成するための孔63が設けられている。負極室フレーム32Fにあっては、この孔63と負極室32内とを連通するように流入口32aが設けられている。
エンドプレート(左側)30と各フレーム33F、32F及びアニオン交換膜31の上部には、負極溶液の廃液ライン62を構成するための孔64が設けられている。負極室フレーム32Fにあっては、この孔64と負極室32内とを連通するように流出口32bが設けられている。
右側エンドプレート30と各フレーム33F、32F及びアニオン交換膜31の上部には、循環配管32の往側を構成するための孔81が設けられている。負極室フレーム32Fにあっては、この孔81と負極室32内とを連通するように循環往口41が設けられている。
右側エンドプレート30と各フレーム33F、32F及びアニオン交換膜31の下部には、循環配管32の戻側を構成するための孔82が設けられている。負極室フレーム32Fにあっては、この孔82と負極室32内とを連通するように循環戻口44が設けられている。
アニオン交換膜31の正極室33側の面のうち、正極室フレーム33Fの枠内側領域に正極35が設けられている。負極32は、負極室フレーム32Fの枠内側と同一大きさに成形され、負極室フレーム32Fに内嵌されている。
これらのエンドプレート30と各フレーム33F、32F及びアニオン交換膜31を、正極室32内にスペーサ36(第1図では図示略)を配置して、また相互間にガスケット(図示略)を介して積層し、タイボルト等の緊締具によって積層方向に締め付けることにより微生物発電装置が構成される。
なお、各孔73同士が同軸的に重なることにより空気ライン71が構成され、孔74同士が同軸的に重なることにより廃空気ライン72が構成される。また、孔63同士が同軸的に重なることによって負極溶液給液ライン61が構成され、孔64同士が同軸的に重なることによって負極溶液廃液ライン62が構成される。孔81同士が同軸的に重なることによって負極溶液の循環往ラインが構成され、孔82同士が同軸的に重なることによって負極溶液の循環戻ラインが構成される。
第2図において、例えば正極室フレーム33F、アニオン交換膜31、負極室フレーム32F及びアニオン交換膜31よりなる単位セルの数をさらに多数としてもよい。なお、第2図は、エンドプレート(左側)30に対しこの単位セルを複数個積層し、その最右側に正極室フレーム33Fを介してエンドプレート(右側)30を重ねた構成のものである。単位セルの数は、5〜50程度が好適である。なお、この実施の形態では、積層方向の両端側に正極室が配置されているが、一方又は双方の末端側に負極室を配置してもよい。
次に、この微生物発電装置の微生物、負極溶液などのほか、イオン透過性非導電性膜、負極、正極の好適な材料等について説明する。
負極溶液中に含有させることで電気エネルギーを産生させる微生物は、電子供与体としての機能を有するものであれば特に制限されない。例えば、Saccharomyces、Hansenula、Candida、Micrococcus、Staphylococcus、Streptococcus、Leuconostoa、Lactobacillus、Corynebacterium、Arthrobacter、Bacillus、Clostridium、Neisseria、Escherichia、Enterobacter、Serratia、Achromobacter、Alcaligenes、Flavobacterium、Acetobacter、Moraxella、Nitrosomonas、Nitorobacter、Thiobacillus、Gluconobacter、Pseudomonas、Xanthomonas、Vibrio、Comamonas及びProteus(Proteus vulgaris)の各属に属する細菌、糸状菌、酵母などを挙げることができる。このような微生物を含む汚泥として下水等の有機物含有水を処理する生物処理槽から得られる活性汚泥、下水の最初沈澱池からの流出水に含まれる微生物、嫌気性消化汚泥等を植種として負極室に供給し、微生物を負極に保持させることができる。発電効率を高くするためには、負極室内に保持される微生物量は高濃度であることが好ましく、例えば微生物濃度は1〜50g/Lであることが好ましい。
負極溶液としては、微生物又は細胞を保持し、かつ発電に必要な組成を有する溶液が用いられる。例えば、呼吸系の発電を行う場合は、負極側の溶液としては、ブイヨン培地、M9培地、L培地、Malt Extract、MY培地、硝化菌選択培地などの呼吸系の代謝を行うのに必要なエネルギー源や栄養素などの組成を有する培地が利用できる。また、下水、有機性産業排水、生ごみ等の有機性廃棄物を用いることができる。
負極溶液中には、微生物又は細胞からの電子の引き抜きをより容易とするために電子メディエーターを含有させてもよい。この電子メディエーターとしては、例えば、チオニン、ジメチルジスルホン化チオニン、ニューメチレンブルー、トルイジンブルー−O等のチオニン骨格を有する化合物、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン等の2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン骨格を有する化合物、ブリリアントクレジルブルー、ガロシアニン、レソルフィン、アリザリンブリリアントブルー、フェノチアジノン、フェナジンエソスルフェート、サフラニン−O、ジクロロフェノールインドフェノール、フェロセン、ベンゾキノン、フタロシアニン、あるいはベンジルビオローゲン及びこれらの誘導体などを挙げることができる。
さらに、微生物の発電機能を増大させるような材料、例えばビタミンCのような抗酸化剤や、微生物中の特定の電子伝達系や物質伝達系のみを働かせる機能増大材料を溶解すると、さらに効率よく電力を得ることができるので好ましい。
負極溶液は、必要に応じ、リン酸バッファを含有していてもよい。
負極溶液は有機物を含むものである。この有機物としては、微生物によって分解されるものであれば特に制限はなく、例えば水溶性の有機物、水中に分散する有機物微粒子などが用いられる。負極溶液は、下水、食品工場排水などの有機性廃水であってもよい。負極溶液中の有機物濃度は、発電効率を高くするために100〜10000mg/L程度の高濃度であることが好ましい。
正極室に流通させる酸素含有ガスとしては、空気が好適である。正極室からの排ガスを、必要に応じ脱酸素処理した後、負極室に通気し、負極溶液Lからの溶存酸素のパージに用いてもよい。
イオン透過性非導電性膜としては、非導電性、かつイオン透過性を有するものであればほとんどのものが使用できるが、前述の通り、特にアニオン交換膜が好適である。アニオン交換膜としては、アストム製アニオン交換膜やトクヤマ製アニオン型電解質膜などが好適である。イオン透過性非導電性膜は、薄くて丈夫であることが好ましく、通常、その膜厚は30〜300μm、特に30〜200μm程度であることが好ましい。
負極は、多くの微生物を保持できるよう、表面積が大きく空隙が多く形成され通水性を有する多孔体が好ましい。具体的には、少なくとも表面が粗とされた導電性物質のシートや導電性物質をフェルト状その他の多孔性シートにした多孔性導電体(例えばグラファイトフェルト、発泡チタン、発泡ステンレス等)が挙げられる。
複数のシート状導電体を積層して負極としてもよい。この場合、同種の導電体シートを積層してもよく、異なる種類の導電体シート同士(例えばグラファイトフェルトと粗面を有するグラファイトシート)を積層してもよい。
負極は全体の厚さが3mm以上40mm以下、特に5〜20mm程度であることが好ましい。積層シートによって負極を構成した場合、シート同士の合わせ面(積層面)に沿って液が流れるように、積層面を液の流入口と流出口とを結ぶ方向に配向させるのが好ましい。
正極は、導電性基材と、該導電性基材に担持された酸素還元触媒とを有する。
導電性基材としては、導電性が高く、耐食性が高く、厚みが薄くても十分な導電性と耐食性、更には導電性基材としての機械的強度を得ることがあるものであれば良く、特に制限はないが、グラファイトペーパー、グラファイトフェルト、グラファイトクロス、ステンレスメッシュ、チタンメッシュ等を用いることができ、これらのうち、特に耐久性と加工のしやすさ等の点から、グラファイトペーパー、グラファイトフェルト、グラファイトクロス等のグラファイト系基材が好ましく、とりわけグラファイトペーパーが好ましい。なお、これらのグラファイト系基材はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂によって疎水化されたものであっても良い。
導電性基材の厚さは、厚過ぎると酸素の透過が悪くなり、薄過ぎると、基材に必要な強度等の要求特性を満たすことができないことから、20〜3000μm程度であることが好ましい。
酸素還元触媒としては、白金等の貴金属のほか、安価で且つ触媒活性が良好であるところから、二酸化マンガン等の金属酸化物が好適である。
本発明の一実施形態に係る微生物発電装置の断面模式図である。 図1の微生物発電装置の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る微生物発電装置の単位セルの断面模式図である。
符号の説明
1 単位セル
2,31 アニオン交換膜
3,33 正極室
4,32 負極室
5,35 正極
6,34 負極
30 エンドプレート
32F 負極室フレーム
33F 正極室フレーム

Claims (6)

  1. 平板状の負極を有し、微生物及び電子供与体を含む液を保持する負極室と、
    該負極室に対し平板状のイオン透過性非導電性膜を介して隔てられており、該イオン透過性非導電性膜に接する平板状の正極を備えた正極室と、
    を有する単位セルが複数個積層された微生物発電装置。
  2. 請求項1において、
    積層方向の両側に前記イオン透過性非導電性膜を介して負極室が配置されている正極室にあっては、双方のイオン透過性非導電性膜に接してそれぞれ正極が設けられており、これらの正極同士の間が酸素含有ガスの流通用のスペースとなっていることを特徴とする微生物発電装置。
  3. 請求項1又は2において、積層方向の少なくとも一方の末端側は正極室となっており、この末端側の正極室は、エンドプレートと、前記イオン透過性非導電性膜とによって区画形成されており、
    このイオン透過性非導電性膜に接して設けられた前記正極と該エンドプレートとの間が酸素含有ガス流通用のスペースとなっていることを特徴とする微生物発電装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    該正極が、導電性基材と、該導電性基材に担持された酸素還元触媒とを有することを特徴とする微生物発電装置。
  5. 請求項3において、前記導電性基材が、グラファイトペーパー、グラファイトフェルト、グラファイトクロス、ステンレスメッシュ及びチタンメッシュよりなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする微生物発電装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記負極同士及び正極同士がそれぞれ並列に接続されていることを特徴とする微生物発電装置。
JP2008193622A 2008-07-28 2008-07-28 微生物発電装置 Active JP5526505B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008193622A JP5526505B2 (ja) 2008-07-28 2008-07-28 微生物発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008193622A JP5526505B2 (ja) 2008-07-28 2008-07-28 微生物発電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010033823A true JP2010033823A (ja) 2010-02-12
JP5526505B2 JP5526505B2 (ja) 2014-06-18

Family

ID=41738062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008193622A Active JP5526505B2 (ja) 2008-07-28 2008-07-28 微生物発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5526505B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101916873A (zh) * 2010-08-18 2010-12-15 天津理工大学 一种圆柱型微生物燃料电池
CN101924228A (zh) * 2010-08-25 2010-12-22 天津理工大学 一种微生物燃料电池及其处理苯胺废水的方法
JP2011212599A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 電池機能を有する熱交換器および該熱交換器を用いたメタン発酵処理システム
WO2015122125A1 (ja) * 2014-02-13 2015-08-20 パナソニック株式会社 微生物燃料電池、微生物燃料電池システム、及び微生物燃料電池の使用方法
JP2016024865A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 積水化学工業株式会社 微生物燃料電池用電極モジュール及び微生物燃料電池
JP2016198692A (ja) * 2015-04-07 2016-12-01 日本工営株式会社 汚染水処理装置
WO2017199475A1 (ja) * 2016-05-17 2017-11-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 液体処理ユニット及び液体処理装置
WO2017208495A1 (ja) * 2016-06-01 2017-12-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 浄化ユニット及び浄化装置
JP2020009593A (ja) * 2018-07-05 2020-01-16 日本工営株式会社 微生物燃料電池、発電装置および下水処理システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005317520A (ja) * 2004-03-29 2005-11-10 Ebara Corp 有機性物質を利用する発電方法及び装置
JP2007188810A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Sony Corp 燃料電池および電子機器
JP2008305559A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Sony Corp 燃料電池および電子機器
JP2009093861A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Kajima Corp 微生物燃料電池及び微生物燃料電池用の隔膜カセット

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005317520A (ja) * 2004-03-29 2005-11-10 Ebara Corp 有機性物質を利用する発電方法及び装置
JP2007188810A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Sony Corp 燃料電池および電子機器
JP2008305559A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Sony Corp 燃料電池および電子機器
JP2009093861A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Kajima Corp 微生物燃料電池及び微生物燃料電池用の隔膜カセット

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011212599A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 電池機能を有する熱交換器および該熱交換器を用いたメタン発酵処理システム
CN101916873A (zh) * 2010-08-18 2010-12-15 天津理工大学 一种圆柱型微生物燃料电池
CN101924228A (zh) * 2010-08-25 2010-12-22 天津理工大学 一种微生物燃料电池及其处理苯胺废水的方法
JPWO2015122125A1 (ja) * 2014-02-13 2017-03-30 パナソニック株式会社 微生物燃料電池、微生物燃料電池システム、及び微生物燃料電池の使用方法
WO2015122125A1 (ja) * 2014-02-13 2015-08-20 パナソニック株式会社 微生物燃料電池、微生物燃料電池システム、及び微生物燃料電池の使用方法
CN105981208A (zh) * 2014-02-13 2016-09-28 松下电器产业株式会社 微生物燃料电池、微生物燃料电池系统以及微生物燃料电池的使用方法
JP2016024865A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 積水化学工業株式会社 微生物燃料電池用電極モジュール及び微生物燃料電池
JP2016198692A (ja) * 2015-04-07 2016-12-01 日本工営株式会社 汚染水処理装置
WO2017199475A1 (ja) * 2016-05-17 2017-11-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 液体処理ユニット及び液体処理装置
WO2017208495A1 (ja) * 2016-06-01 2017-12-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 浄化ユニット及び浄化装置
CN109219579A (zh) * 2016-06-01 2019-01-15 松下知识产权经营株式会社 净化单元及净化装置
JPWO2017208495A1 (ja) * 2016-06-01 2019-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 浄化ユニット及び浄化装置
JP2020009593A (ja) * 2018-07-05 2020-01-16 日本工営株式会社 微生物燃料電池、発電装置および下水処理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5526505B2 (ja) 2014-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5526505B2 (ja) 微生物発電装置
JP5298589B2 (ja) 微生物発電装置
JP5428328B2 (ja) 微生物発電方法及び微生物発電装置
JP5407156B2 (ja) 微生物発電方法および微生物発電装置
JP2011065875A (ja) 微生物発電装置
JP2010033824A (ja) 微生物発電装置
WO2019181281A1 (ja) 微生物発電装置及びその運転方法
JP6252702B1 (ja) 微生物発電方法及び装置
JP5359725B2 (ja) 微生物発電方法及び微生物発電装置
WO2010071059A1 (ja) 微生物発電方法及び微生物発電装置
JP2009295488A (ja) 微生物発電装置及び微生物発電装置用正極
WO2019171833A1 (ja) 微生物発電装置及び方法
JP6358352B1 (ja) 微生物発電装置及び微生物発電方法
JP5287149B2 (ja) 微生物発電方法及び微生物発電装置
JP2010102953A (ja) 微生物発電装置及び微生物発電装置用正極
JP5369700B2 (ja) 微生物発電方法及び微生物発電装置
JP6652149B2 (ja) 殺菌剤を用いる微生物発電装置及び微生物発電装置の運転方法
JP2009231230A (ja) 微生物発電方法および装置
JP2010009772A (ja) 微生物発電装置及びその製作方法
JP2019160459A (ja) 微生物発電装置の運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130321

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140106

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5526505

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250