JP2007188810A - 燃料電池および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】正極および負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化される場合に大幅な高出力化が可能な燃料電池を提供する。
【解決手段】空気を透過可能な構造のスペーサー11、正極集電体12、正極13、プロトン伝導体14、負極15、負極集電体16、燃料を透過可能な構造のスペーサー17、負極集電体18、負極19、プロトン伝導体20、正極21、正極集電体22および空気を透過可能な構造のスペーサー23を順次積層して燃料電池を構成する。負極15、19には酵素が固定化される。負極15、負極集電体16、スペーサー17、負極集電体18および負極19を包み込むように袋状に燃料保持容器28を設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、正極および負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池およびこの燃料電池を用いる電子機器に関する。
燃料電池は、正極(酸化剤極)と負極(燃料極)とが電解質(プロトン伝導体)を介して対向した構造を有する。従来の燃料電池では、負極に供給された燃料(水素)が酸化されて電子とプロトン(H+ )とに分離し、電子は負極に渡され、H+ は電解質を通って正極まで移動する。正極では、このH+ が、外部から供給された酸素および負極から外部回路を通って送られた電子と反応してH2 Oを生成する。
このように、燃料電池は燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する高効率な発電装置であり、天然ガス、石油、石炭などの化石エネルギーが持つ化学エネルギーを使用場所や使用時によらずに、しかも高い変換効率で電気エネルギーとして取り出すことができる。このため、従来から大規模発電用途などとしての燃料電池の開発研究が活発に行われている。例えば、スペースシャトルに燃料電池が搭載され、電力と同時に乗組員用の水を補給できることや、クリーンな発電装置であることを証明した実績がある。
さらに、近年、固体高分子型燃料電池など、室温から90℃程度の比較的低温の作動温度域を示す燃料電池が開発され、注目を集めている。このため、大規模発電用途のみならず、自動車の駆動用電源、パーソナルコンピュータやモバイル機器などのポータブル電源などの小型システムへの応用が模索されつつある。
このように、燃料電池は大規模発電から小規模発電まで幅広い用途が考えられ、高効率な発電装置として多くの注目を集めている。しかしながら、燃料電池では、燃料として通常、天然ガス、石油、石炭などを改質器により水素ガスに変換して用いており、限りある資源を消費するとともに、高温に加熱する必要があったり、白金(Pt)などの高価な貴金属の触媒を必要としたりするなど、いろいろと問題点がある。また、水素ガスやメタノールを直接燃料として用いる場合でも、その取り扱いには注意を要する。
そこで、生物内で行われている生体代謝が高効率なエネルギー変換機構であることに着目し、これを燃料電池に適用する提案がなされている。ここでいう生体代謝には、微生物体細胞内で行われる呼吸、光合成などが含まれる。生体代謝は、発電効率が極めて高く、また、室温程度の穏やかな条件で反応が進行するという特長を兼ね備えている。
例えば、呼吸は、糖類、脂肪、タンパク質などの栄養素を微生物または細胞内に取り込み、これらの化学エネルギーを、数々の酵素反応ステップを有する解糖系およびトリカルボン酸(TCA)回路を介して二酸化炭素(CO2 )を生成する過程でニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+ )を還元して還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)とすることで酸化還元エネルギー、すなわち電気エネルギーに変換し、さらに電子伝達系においてこれらのNADHの電気エネルギーをプロトン勾配の電気エネルギーに直接変換するとともに酸素を還元し、水を生成する機構である。ここで得られた電気エネルギーは、アデノシン三リン酸(ATP)合成酵素を介して、アデノシン二リン酸(ADP)からATPを生成し、このATPは微生物や細胞が生育するために必要な反応に利用される。このようなエネルギー変換は、細胞質ゾルおよびミトコンドリアで行われている。
また、光合成は、光エネルギーを取り込み、電子伝達系を介してニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+ )を還元して還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)とすることで電気エネルギーに変換する過程で、水を酸化し酸素を生成する機構である。この電気エネルギーは、CO2 を取り込み炭素固定化反応に利用され、炭水化物の合成に利用される。
上述したような生体代謝を燃料電池に利用する技術としては、微生物中で発生した電気エネルギーを電子メディエーターを介して微生物外に取り出し、この電子を電極に渡すことで電流を得る微生物電池が報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、微生物および細胞には化学エネルギーから電気エネルギーへの変換といった目的の反応以外にも不要な機能が多く存在するため、上述した方法では望まない反応に化学エネルギーが消費されて充分なエネルギー変換効率が発揮されない。
そこで、酵素を用いて所望の反応のみを行う燃料電池(バイオ燃料電池)が提案されている(例えば、特許文献2、3、4参照。)。このバイオ燃料電池は、燃料を酵素により分解してプロトンと電子とに分離するもので、燃料としてメタノールやエタノールのようなアルコール類あるいはグルコースのような単糖類を用いたものが開発されている。
特開2000−133297号公報 特開2003−282124号公報 特開2004−71559号公報 特開2005−13210号公報
しかしながら、バイオ燃料電池は、現時点では、得られる出力が必ずしも十分ではないのが実情である。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、正極および負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化される場合に大幅な高出力化が可能な燃料電池およびこの燃料電池を用いた電子機器を提供することである。
上記課題を解決するために、第1の発明は、
正極と負極とがプロトン伝導体を介して対向した構造を有し、上記正極および上記負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池において、
少なくとも第1の正極、第1のプロトン伝導体、負極、第2のプロトン伝導体および第2の正極が順次積層され、
上記負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるように構成されている
ことを特徴とするものである。
この燃料電池は、典型的には、負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料を保持するための容器を有する。この容器は、好適には、負極の全体を包み込むように袋状に形成され、その中に負極の全体と接触するように燃料が入れられる。燃料を保持する部位は問わず、第1の正極、第1のプロトン伝導体、負極、第2のプロトン伝導体および第2の正極からなる積層構造の外部に燃料を保持し、この燃料を負極に供給するようにしてもよい。この容器の形状は問わず、密閉されていても、そうでなくてもよいが、密閉容器とすれば燃料電池を天地無用とすることができ、使用上便宜であり、例えばモバイル機器に用いたときに非常に有利である。この容器を密閉容器とする場合、この容器は、典型的には燃料の供給口および排出口を有し、この供給口を介して外部から燃料を容器内に連続的に供給することで燃料電池の連続使用が可能である。この容器の材料は、燃料漏れが生じない限り、基本的にはどのようなものであってもよいが、例えば、第1のプロトン伝導体および第2のプロトン伝導体(セパレータ)として使用される材料と同一の材料を用いる。この場合、この容器の一部により、第1のプロトン伝導体および第2のプロトン伝導体を構成することができる。この容器を負極の全体を包み込むように構成する場合、例えば、この容器のうちの少なくとも、第1の正極と負極との間に挟まれた部分および第2の正極と負極との間に挟まれた部分をプロトン伝導体により形成し、これらの部分を第1のプロトン伝導体および第2のプロトン伝導体として用い、その他の部分は第1のプロトン伝導体および第2のプロトン伝導体と異なる材料により形成するようにしてもよい。
この燃料電池は、例えば、少なくとも、第1の正極、第1のプロトン伝導体、第1の負極、燃料が透過可能な構造を有するスペーサー、第2の負極、第2のプロトン伝導体および第2の正極が順次積層された構造を有する。この場合、例えば、第1の正極と接続された第1の集電体、第1の負極と接続された第2の集電体、第2の負極と接続された第3の集電体および第2の正極と接続された第4の集電体をさらに有する。第2の集電体および第3の集電体は互いに分離して形成してもよいし、一体に形成してもよい。また、この場合、第1の負極の少なくとも一部および第2の負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるようにする。また、燃料電池は、例えば、少なくとも、気体が透過可能な構造を有する第1のスペーサー、第1の正極、第1のプロトン伝導体、負極、第2のプロトン伝導体、第2の正極および気体が透過可能な構造を有する第2のスペーサーが順次積層された構造を有する。これらのスペーサーは、各種の材料からなるものであってよく、絶縁体のほか、電気抵抗が小さければ金属(集電体)やカーボン電極などであってもよいが、燃料あるいは気体の透過を容易にするために空隙率が大きいものが好ましい。第1の負極および第2の負極を有する場合、これらの間を集電体で繋げてもよい。
第1の正極、第1のプロトン伝導体、負極、第2のプロトン伝導体および第2の正極の全体の形状は問わず、例えば板状または柱状であり、具体的には筒状、直方体状、三角柱状、平板状、コ字状、L字状などやこれらを変形した形状などのいずれであってもよい。筒状の形状の例では、気体が透過可能な構造を有する材料からなる中心軸の外周面を覆うように、少なくとも第1の正極、第1のプロトン伝導体、負極、第2のプロトン伝導体および第2の正極が順次積層される。
第1の正極、負極(あるいは第1の負極および第2の負極)および第2の正極の少なくとも一つに固定化する酵素は種々のものであってよく、必要に応じて選ばれる。また、好適には、酵素に加えて電子メディエーターが固定化される。典型的には、負極に酵素が固定化される。負極に固定化する酵素は、例えば、燃料としてグルコースのような単糖類を用いる場合には、単糖類の酸化を促進し分解する酸化酵素を含み、通常はこれに加えて酸化酵素によって還元される補酵素を酸化体に戻す補酵素酸化酵素を含む。この補酵素酸化酵素の作用により、補酵素が酸化体に戻るときに電子が生成され、補酵素酸化酵素から電子メディエーターを介して電極に電子が渡される。酸化酵素としては例えばNAD+ 依存型グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)、補酵素としては例えばニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+ )が、補酵素酸化酵素としては例えばジアホラーゼが用いられる。
燃料として多糖類(広義の多糖類であり、加水分解によって2分子以上の単糖を生じる全ての炭水化物を指し、二糖、三糖、四糖などのオリゴ糖を含む)を用いる場合には、好適には、上記の酸化酵素、補酵素酸化酵素、補酵素および電子メディエーターに加えて、多糖類の加水分解などの分解を促進し、グルコースなどの単糖類を生成する分解酵素も固定化される。多糖類としては、具体的には、例えば、デンプン、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、セルロース、マルトース、スクロース、ラクトースなどが挙げられる。これらは単糖類が二つ以上結合したものであり、いずれの多糖類においても結合単位の単糖類としてグルコースが含まれている。なお、アミロースとアミロペクチンとはデンプンに含まれる成分であり、デンプンはアミロースとアミロペクチンとの混合物である。多糖類の分解酵素としてグルコアミラーゼを用い、単糖類を分解する酸化酵素としてグルコースデヒドロゲナーゼを用いた場合には、グルコアミラーゼによりグルコースにまで分解することができる多糖類、例えばデンプン、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、マルトースのいずれかを含むものであれば、これを燃料として発電することが可能となる。なお、グルコアミラーゼはデンプンなどのα−グルカンを加水分解しグルコースを生成する分解酵素であり、グルコースデヒドロゲナーゼはβ−D−グルコースをD−グルコノ−δ−ラクトンに酸化する酸化酵素である。多糖類を分解する分解酵素も負極上に固定化される構成とし、最終的に燃料となる多糖類も負極上に固定化される構成としてもよい。
また、デンプンを燃料とする場合には、デンプンを糊化してゲル状の固形化燃料としたものを用いることもできる。この場合、糊化したデンプンを酵素などが固定化された負極に接触させる、あるいは負極上に酵素などともに固定化する方法をとることができる。このような電極を用いると負極の表面のデンプン濃度を、溶液中に溶解したデンプンを用いた場合よりも高い状態に保持することができ、酵素による分解反応がより速くなり、出力が向上するとともに、燃料の取り扱いが溶液の場合よりも容易で、燃料供給システムを簡素化することができ、しかも燃料電池を天地無用とすることができるため、例えばモバイル機器に用いたときに非常に有利である。
一方、第1の正極および第2の正極に酵素を固定化する場合、この酵素は典型的には酸化酵素を含む。この酸化酵素としては、例えば、ビリルビンオキシダーゼ、ラッカーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼなどを用いることができる。この場合、第1の正極および第2の正極には、好適には、酵素に加えて電子メディエーターも固定化される。電子メディエーターとしては、例えば、ヘキサシアノ鉄酸カリウム、フェリシアン化カリウム、オクタシアノタングステン酸カリウムなどを用いる。電子メディエーターは、好適には、十分に高濃度、例えば、平均値で0.64×10-6mol/mm2 以上固定化する。
第1の正極、第2の正極、負極(あるいは第1の負極および第2の負極)の電極材としては、カーボン系材料などの従来公知の材料を用いることができるほか、多孔体材料からなる骨格と、この骨格の少なくとも一部の表面を被覆する、カーボン系材料を主成分とする材料とを含む多孔体導電材料を用いることができる。この多孔体導電材料は、多孔体材料からなる骨格の少なくとも一部の表面にカーボン系材料を主成分とする材料をコーティングすることにより得ることができる。この多孔体導電材料の骨格を構成する多孔体材料は、多孔率が高くても骨格を安定に維持することができるものであれば、基本的にはどのようなものであってもよく、導電性の有無も問わない。多孔体材料としては、好適には、高多孔率および高導電性を有する材料が用いられる。このような高多孔率および高導電性を有する多孔体材料としては、具体的には、金属材料(金属または合金)や、骨格を強固にした(もろさを改善した)カーボン系材料などを用いることができる。多孔体材料として金属材料を用いる場合、金属材料は溶液のpHや電位などの使用環境との兼ね合いにより状態安定性が異なることから、様々な選択肢が考えられるが、例えば、ニッケル、銅、銀、金、ニッケル−クロム合金、ステンレス鋼などの発泡金属あるいは発泡合金は入手しやすい材料の一つである。多孔体材料としては、上記の金属材料やカーボン系材料以外に樹脂材料(例えば、スポンジ状のもの)を用いることもできる。この多孔体材料の多孔率および孔径(孔の最小径)は、この多孔体材料からなる骨格の表面にコーティングする、カーボン系材料を主成分とする材料の厚さとの兼ね合いで、多孔体導電材料に要求される多孔率および孔径に応じて決められる。この多孔体材料の孔径は一般的には10nm〜1mm、典型的には10nm〜600μmである。一方、骨格の表面を被覆する材料は、導電性を有し、想定される作動電位において安定なものを用いる必要がある。ここでは、このような材料としてカーボン系材料を主成分とする材料を用いる。カーボン系材料は一般に電位窓が広く、しかも化学的に安定なものが多い。このカーボン系材料を主成分とする材料は、具体的には、カーボン系材料のみからなるものとカーボン系材料を主成分とし、多孔体導電材料に要求される特性などに応じて選ばれる副材料を微量含む材料とがある。後者の材料の具体例を挙げると、カーボン系材料に金属などの高導電性材料を添加することにより電気伝導性を向上させた材料や、カーボン系材料にポリテトラフルオロエチレン系材料などを添加することにより表面撥水性を付与するなど、導電性以外の機能を付与した材料である。カーボン系材料にも様々な種類が存在するが、いかなるカーボン系材料であってもよく、カーボン単体のほかに、カーボンに他の元素を添加したものであってもよい。このカーボン系材料は、特に、高導電性・高表面積を有する微細粉末カーボン材料が好ましい。このカーボン系材料としては、具体的には、例えば、KB(ケッチェンブラック)などの高導電性を付与したものや、カーボンナノチューブ、フラーレンなどの機能性カーボン材料などを用いることができる。このカーボン系材料を主成分とする材料のコーティング方法は、必要に応じて適当な結着剤を用いるなどして多孔体材料からなる骨格の表面にコーティング可能であれば、いかなるコーティング方法を用いてもよい。この多孔体導電材料の孔径は、その孔を通して基質などを含む溶液が容易に出入り可能な程度の大きさに選ばれ、一般的には9nm〜1mm、より一般的には1μm〜1mm、さらに一般的には1〜600μmである。多孔体材料からなる骨格の少なくとも一部の表面がカーボン系材料を主成分とする材料により被覆された状態、あるいは、多孔質材料からなる骨格の少なくとも一部の表面をカーボン系材料を主成分とする材料によりコーティングした状態では、孔が全て互いに連通し、あるいは、カーボン系材料を主成分とする材料による目詰まりが発生しないようにするのが望ましい。
第1のプロトン伝導体および第2のプロトン伝導体として緩衝物質(緩衝液)を含む電解質を用いる場合には、高出力動作時に十分な緩衝能を得ることができ、酵素が本来持っている能力を十分に発揮することができるようにするために、電解質に含まれる緩衝物質の濃度を0.2M以上2.5M以下にすることが有効であり、好適には0.2M以上2M以下、より好適には0.4M以上2M以下、さらに好適には0.8M以上1.2M以下とする。緩衝物質は、一般的には、pKa が6以上9以下のものであれば、どのようなものを用いてもよいが、具体例を挙げると、リン酸二水素イオン(H2 PO4 - )、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(略称トリス)、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、カコジル酸、炭酸(H2 CO3 )、クエン酸水素イオン、N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸(ADA)、ピペラジン−N,N’−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−3−プロパンスルホン酸(HEPPS)、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン(略称トリシン)、グリシルグリシン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(略称ビシン)などである。リン酸二水素イオン(H2 PO4 - )を生成する物質は、例えば、リン酸二水素ナトリウム(NaH2 PO4 )やリン酸二水素カリウム(KH2 PO4 )などである。緩衝物質を含む電解質のpHは好適には7付近であるが、一般的には1〜14のいずれであってもよい。
この燃料電池は、およそ電力が必要なもの全てに用いることができ、大きさも問わないが、例えば、電子機器、移動体(自動車、二輪車、航空機、ロケット、宇宙船など)、動力装置、建設機械、工作機械、発電システム、コージェネレーションシステムなどに用いることができ、用途などによって出力、大きさ、形状、燃料の種類などが決められる。
第2の発明は、
正極と負極とがプロトン伝導体を介して対向した構造を有し、上記正極および上記負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池において、
少なくとも第1の負極、第1のプロトン伝導体、正極、第2のプロトン伝導体および第2の負極が順次積層され、
上記第1の負極の少なくとも一部および上記第2の負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるように構成されている
ことを特徴とするものである。
この燃料電池は、正極と負極とが第1の発明による燃料電池と逆になっている。
この第2の発明においては、正極と負極とが第1の発明による燃料電池と逆になっていることに伴う相違を除いて、第1の発明に関連して説明したことが成立する。
第3の発明は、
一つまたは複数の燃料電池を用いる電子機器において、
少なくとも一つの上記燃料電池が、
正極と負極とがプロトン伝導体を介して対向した構造を有し、上記正極および上記負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池において、
少なくとも第1の正極、第1のプロトン伝導体、負極、第2のプロトン伝導体および第2の正極が順次積層され、
上記負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるように構成されているものである
ことを特徴とするものである。
この電子機器は、基本的にはどのようなものであってもよく、携帯型のものと据え置き型のものとの双方を含むが、具体例を挙げると、携帯電話、モバイル機器、ロボット、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、車載機器、家庭電気製品、工業製品などである。
第3の発明においては、上記以外のことについては、その性質に反しない限り、第1の発明に関連して説明したことが成立する。
第4の発明は、
一つまたは複数の燃料電池を用いる電子機器において、
少なくとも一つの上記燃料電池が、
正極と負極とがプロトン伝導体を介して対向した構造を有し、上記正極および上記負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池において、
少なくとも第1の負極、第1のプロトン伝導体、正極、第2のプロトン伝導体および第2の負極が順次積層され、
上記第1の負極の少なくとも一部および上記第2の負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるように構成されているものである
ことを特徴とするものである。
第4の発明においては、その性質に反しない限り、第1〜第3の発明に関連して説明したことが成立する。
上述のように構成されたこの発明による燃料電池においては、少なくとも、第1の正極と負極とが第1のプロトン伝導体を介して対向した構造あるいは第1の負極と正極とが第1のプロトン伝導体を介して対向した構造の第1の電池部と、第2の正極と負極とが第2のプロトン伝導体を介して対向した構造あるいは第2の負極と正極とが第2のプロトン伝導体を介して対向した構造の第2の電池部とを、負極あるいは第1の負極および第2の負極への燃料の供給と第1の正極および第2の正極あるいは正極への空気などの酸化剤の供給とが可能な状態で最もコンパクトな形で一体化することができる。このため、第1の電池部から取り出すことができる電圧あるいは電流と第2の電池部から取り出すことができる電圧あるいは電流との合計の電圧あるいは電流を出力電圧あるいは出力電流として取り出すことが可能となり、これらの第1の電池部および第2の電池部の組を必要な数だけ繰り返し設けることにより、さらに大きな出力電圧あるいは出力電流を取り出すことが可能となる。
この発明によれば、十分に大きな出力電圧あるいは出力電流を取り出すことができ、大幅な高出力化が可能な燃料電池を得ることができる。そして、このように高出力の燃料電池を用いることにより、高性能の電子機器を実現することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全図において、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
図1および図2はこの発明の第1の実施形態によるバイオ燃料電池を示し、図1はこのバイオ燃料電池の積層構造を示す断面図、図2はこのバイオ燃料電池の各構成要素を分解して示す分解斜視図である。
図1および図2に示すように、このバイオ燃料電池においては、スペーサー11、正極集電体12、正極13、プロトン伝導体14、負極15、負極集電体16、スペーサー17、負極集電体18、負極19、プロトン伝導体20、正極21、正極集電体22およびスペーサー23が順次積層されており、スペーサー11、23の外側が固定板24、25により挟み込まれ、これらの固定板24、25同士がねじ(図示省略)などにより締結されることで各構成要素が互いに固定されている。正極13と負極15とがプロトン伝導体14を介して対向した構造により第1の電池部26が構成され、正極21と負極19とがプロトン伝導体20を介して対向した構造により第2の電池部27が構成されている。スペーサー11、正極13、負極15、スペーサー17、負極19、正極21およびスペーサー23は互いにほぼ同一の形状および大きさを有し、例えば長方形の板状に形成されるが、これに限定されるものではない。この場合、負極集電体16と負極集電体18とは一体に形成されているが、これに限定されるものではない。正極集電体12、負極集電体16および正極集電体22はそれぞれ細長く延びた端子12a、16a、22aを有する。符号28は燃料保持容器を示す。この燃料保持容器28の中に使用する燃料、例えばグルコース溶液などが入れられる。この燃料保持容器28はプロトン伝導体14、20と一体化されており、全体として密閉された袋状の形状を有する。プロトン伝導体14、20と一体化したこの袋状の燃料保持容器28により、負極15、負極集電体16、スペーサー17、負極集電体18および負極19が包み込まれており、負極15、19と接触した状態で燃料が保持されるようになっている。負極集電体16の端子16aはこの燃料保持容器28の外に出ている。この端子16aと燃料保持容器28との間の部分は例えばシール部材(図示せず)などによりシールされており、この部分から燃料が外部に漏れないようになっている。この燃料保持容器28を上記の積層方向から見たときの形状の一例を図3に示す。
スペーサー11、23は、少なくとも酸化剤を含む気体、例えば空気や酸素などの気体を外部から取り入れる機能およびこの気体の拡散機能を有する。具体的には、これらのスペーサー11、23はこの気体が透過可能な構造を有し、例えば電気的に絶縁性の物質、具体的にはプラスチックなどからなる。これらのスペーサー11、23は、好適には、その全体にわたって連通した空隙を有し、いずれかの面に供給された気体が他の面から出てくることが可能に構成されるが、これに限定されるものではなく、少なくともスペーサー11、23のうちそれぞれ正極12、21と対向している面以外のいずれかの面に供給された気体がこの正極12、21と対向している面から出てくるような構造であればよい。より具体的には、これらのスペーサー11、23は、例えば、各面に多数の貫通孔を規則的あるいは不規則な配置で形成したものであり、各貫通孔の形状や径は同一であっても異なっていてもよい。図4に、スペーサー11に多数の貫通孔11aを規則的に形成した一例を示す。スペーサー23も同様である。これらのスペーサー11、23は、例えばアクリル板を用いて容易に形成することが可能である。
スペーサー17は、例えばグルコース溶液などの燃料を保持する、いわば燃料タンクとしての機能およびこの燃料の拡散機能を有する。具体的には、このスペーサー17は燃料が透過可能な構造を有し、例えば電気的に絶縁性の物質、具体的にはプラスチックなどからなる。このスペーサー17は、好適には、その全体にわたって連通した空隙を有し、いずれかの面に供給された燃料が他の面から出てくることが可能に構成されるが、これに限定されるものではなく、少なくともこのスペーサー17のうち負極15、19と対向している面以外のいずれかの面に接触した燃料がこの負極15、19と対向している面から出てくるような構造であればよい。より具体的には、スペーサー17は、例えば、各面に多数の貫通孔を規則的あるいは不規則な配置で形成したものであり、各貫通孔の形状や径は同一であっても異なっていてもよい。このスペーサー17の具体例は例えば図4に示すものと同様である。このスペーサー17は、スペーサー11、23と同様に、例えばアクリル板を用いて容易に形成することが可能である。
正極集電体12、22は、それぞれ正極13、21で発生した電流を集めるためのものであり、端子12a、22aから外部に電流が取り出される。これらの正極集電体12、22は、これらを介して正極13、21に対する酸化剤を含む気体の供給を可能にするため、この気体が透過可能な構造を有する導電体により形成され、具体的には、例えば、チタンなどの金属製のメッシュにより形成される。同様に、負極集電体16、18も、それぞれ負極15、19で発生した電流を集めるためのものであり、端子16aから外部に電流が取り出される。これらの負極集電体16、18は、これらを介して負極15、19に対する燃料の供給を可能にするため、この燃料が透過可能な構造を有する導電体により形成され、具体的には、例えば、正極集電体12、22と同様にチタンなどの金属製のメッシュにより形成される。
負極15、19は、例えば、多孔質カーボンなどからなる電極の表面に、燃料の分解に関与する酵素や関連する補酵素や補酵素酸化酵素などが、例えばポリマーなどからなる固定化材により固定されて構成されている。これらの負極15、19には、好適には、これらの酵素、補酵素、補酵素酸化酵素に加えて、補酵素酸化酵素から補酵素の酸化に伴って生じる電子を受け取って電極に渡す電子メディエーターも固定化される。例えば、燃料としてグルコース溶液を用いる場合には、負極15、19は、グルコースの分解に関与する酵素と、グルコースの分解プロセスにおける酸化反応に伴って還元体が生成される補酵素(例えば、NAD+ 、NADP+ など)と、補酵素の還元体(例えば、NADH、NADPHなど)を酸化する補酵素酸化酵素(例えば、ジアホラーゼ)と、補酵素酸化酵素から補酵素の酸化に伴って生じる電子を受け取って電極に渡す電子メディエーターとが、例えばポリマーなどからなる固定化材により電極上に固定化されて構成される。
グルコースの分解に関与する酵素としては、例えば、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)を用いることができる。この酸化酵素を存在させることにより、例えば、β−D−グルコースをD−グルコノ−δ−ラクトンに酸化することができる。
さらに、このD−グルコノ−δ−ラクトンは、グルコノキナーゼとフォスフォグルコネートデヒドロゲナーゼ(PhGDH)との二つの酵素を存在させることにより、2−ケト−6−フォスフォ−D−グルコネートに分解することができる。すなわち、D−グルコノ−δ−ラクトンは、加水分解によりD−グルコネートになり、D−グルコネートは、グルコノキナーゼの存在下、アデノシン三リン酸(ATP)をアデノシン二リン酸(ADP)とリン酸とに加水分解することでリン酸化されて、6−フォスフォ−D−グルコネートになる。この6−フォスフォ−D−グルコネートは、酸化酵素PhGDHの作用により、2−ケト−6−フォスフォ−D−グルコネートに酸化される。
また、グルコースは上記分解プロセスのほかに、糖代謝を利用してCO2 まで分解することもできる。この糖代謝を利用した分解プロセスは、解糖系によるグルコースの分解及びピルビン酸の生成並びにTCA回路に大別されるが、これらは広く知られた反応系である。
単糖類の分解プロセスにおける酸化反応は、補酵素の還元反応を伴って行われる。この補酵素は作用する酵素によってほぼ定まっており、GDHの場合、補酵素にはNAD+ が用いられる。すなわち、GDHの作用によりβ−D−グルコースがD−グルコノ−δ−ラクトンに酸化されるとNAD+ がNADHに還元され、プロトン(H+ )を発生する。
生成されたNADHは、ジアホラーゼ(DI)の存在下で直ちにNAD+ に酸化され、二つの電子とH+ とを発生する。したがって、グルコース1分子につき1段階の酸化反応で二つの電子と二つのH+ とが生成されることになる。2段階の酸化反応では、合計四つの電子と四つのH+ とが生成される。
上記プロセスで生成された電子はジアホラーゼから電子メディエーターを介して負極15、19の電極に渡され、H+ はそれぞれプロトン伝導体14、20を通って正極13、21へ輸送される。
電子メディエーターは負極15、19の電極との電子の受け渡しを行うもので、燃料電池の出力電圧は、電子メディエーターの酸化還元電位に依存する。つまり、より高い出力電圧を得るには、負極15、19側ではよりネガティブな電位の電子メディエーターを選ぶのが望ましいが、電子メディエーターの酵素に対する反応親和性、電極との電子交換速度、阻害因子(光、酸素など)に対する構造安定性なども考慮しなければならない。このような観点から、負極15、19に用いる電子メディエーターとしては、好適には、2−アミノ−3−カルボキシ−1,4−ナフトキノン(ACNQ)やビタミンK3などが用いられる。そのほかに、例えばキノン骨格を有する化合物、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、鉄(Fe)、コバルト(Co)などの金属錯体、ベンジルビオローゲンなどのビオローゲン化合物、ニコチンアミド構造を有する化合物、リボフラビン構造を有する化合物、ヌクレオチド−リン酸構造を有する化合物なども電子メディエーターとして用いることができる。
負極15、19の電極に上記の酵素、補酵素および電子メディエーターを固定化するための固定化材としては、例えば、グルタルアルデヒド(GA)とポリ−L−リシン(PLL)とを組み合わせたものや、ポリアクリル酸ナトリウム(PAAcNa)とポリ−L−リシン(PLL)とを組み合わせたものを用いてもよいし、これらを単独で用いてもよいし、さらには他のポリマーを用いてもよい。グルタルアルデヒドとポリ−L−リシンとを組み合わせた固定化材を用いることにより、それぞれが持つ酵素固定化能力を大きく改善することが可能となり、固定化材全体として優れた酵素固定化能力を得ることができる。この場合、グルタルアルデヒドとポリ−L−リシンとの組成比は、固定化する酵素とこの酵素の基質とに応じて最適な値が異なるが、一般的には任意の組成比で構わない。具体例を挙げると、グルタルアルデヒド水溶液(0.125%)とポリ−L−リシン水溶液(1%)とを用い、それらの比を1:1、1:2、2:1などとする。
正極13、21は、例えば、触媒が担持された炭素粉末あるいは炭素に保持されない触媒粒子により構成される。触媒としては、例えば、白金(Pt)の微粒子、または鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)あるいはルテニウム(Ru)などの遷移金属と白金との合金あるいは酸化物などの微粒子が用いられる。これらの正極13、21は、例えば、それぞれプロトン伝導体14、20の側から順に触媒あるいは触媒を含む炭素粉末よりなる触媒層と多孔質の炭素材料よりなるガス拡散層とが積層された構造に形成される。正極13、21はこの構成に限らず、触媒として酸素還元酵素、例えばビリルビンオキシダーゼなどを固定化したものであってもよい。この場合、この酸素還元酵素は、好適には、電極との間で電子の受け渡しを行う電子メディエーターと組み合わせて用いる。これらの正極13、21においては、触媒の存在下で、プロトン伝導体14、20を通って輸送されるH+ と負極15、19から供給される電子とにより例えば空気中の酸素を還元して水を生成する。
プロトン伝導体14、20は、それぞれ負極15、19において発生したH+ を正極13、21に輸送するものであり、電子伝導性を持たず、H+ を輸送することが可能な材料により構成されている。これらのプロトン伝導体14、20としては、具体的には、セロハン、ゼラチン、含フッ素カーボンスルホン酸基を有するイオン交換樹脂(例えば、ナフィオン(商品名、米国デュポン社))などからなるものが挙げられる。
燃料保持容器28のうちのプロトン伝導体14、20以外の部分は、これらのプロトン伝導体14、20と同一の材料により構成してもよいし、他の材料、例えばナイロンなどにより構成してもよい。
固定板24、25は、例えば、ねじなどにより相互に締め付けることで燃料電池の上記の各構成要素を相互に確実に固定することができるようにするために、高弾性の材料、例えば硬質アルミニウムのような金属などにより構成されるが、これに限定されるものではない。固定板24、25をねじで締め付ける位置は、燃料電池の各構成要素に均一に力を加えることができるように選ぶのが望ましい。
以上のように構成されたバイオ燃料電池においては、燃料保持容器28に入れる燃料として例えばグルコース溶液を用いる場合、負極15、19は、供給されたグルコースを酵素により分解して電子を取り出すとともに、H+ を発生する。正極13、21は、負極15、19からそれぞれプロトン伝導体14、20を通って輸送されたH+ と負極15、19から外部回路を通って送られた電子と例えば空気中の酸素とにより水を生成する。そして、正極13と負極15とがプロトン伝導体14を介して対向した構造の第1の電池部26の端子12aと端子16aとの間に出力電圧が得られるとともに、正極21と負極19とがプロトン伝導体20を介して対向した構造の第2の電池部27の端子22aと端子16aとの間に出力電圧が得られる。このため、例えば、このバイオ燃料電池の端子16aと端子12aおよび端子22aとの間に負荷を接続した場合、第1の電池部26の出力電流と第2の電池部27の出力電流との合計の出力電流をこの負荷に流すことができる。
以上のように、この第1の実施形態によれば、酸化剤を含む気体が透過可能なスペーサー11、正極集電体12、正極13、プロトン伝導体14、負極15、負極集電体16、燃料が透過可能なスペーサー17、負極集電体18、負極19、プロトン伝導体20、正極21、正極集電体22および酸化剤を含む気体が透過可能なスペーサー23が順次積層され、さらに負極15、負極集電体16、スペーサー17、負極集電体18および負極19が包み込まれるように燃料保持容器28が設けられてバイオ燃料電池が構成されているので、正極13、21への酸化剤を含む気体の供給と負極15、19への燃料の供給とが可能な状態で第1の電池部26と第2の電池部27とを最もコンパクトな形で一体化することができる。そして、このバイオ燃料電池によれば、従来に比べて大きな出力電流および電力を得ることができ、大幅な高出力化を図ることができる。
次に、この発明の第2の実施形態によるバイオ燃料電池について説明する。
このバイオ燃料電池は、燃料を連続的に供給可能に構成されていることが第1の実施形態によるバイオ燃料電池と異なる。すなわち、図5に示すように、このバイオ燃料電池においては、燃料保持容器28に燃料供給用のチューブ28aおよび排出用のチューブ28bが取り付けられており、チューブ28aを通して外部から燃料を燃料保持容器28に供給することができるようになっている。その他のことは第1の実施形態と同様である。
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて、燃料を連続的に供給可能であるため、バイオ燃料電池を連続使用することが可能であるという利点を得ることができる。
次に、この発明の第3の実施形態によるバイオ燃料電池について説明する。
このバイオ燃料電池においては、第1の実施形態によるバイオ燃料電池における第1の電池部26および第2の電池部27の組がn組(ただし、nは2以上の整数)積層されており、各組の間は所定の絶縁層(図示せず)により互いに電気的に分離されている。その他のことは第1の実施形態と同様である。
この第3の実施形態によれば、第1の電池部26および第2の電池部27の組をn組有するので、極めて高出力のバイオ燃料電池を得ることができる。
次に、この発明の第4の実施形態によるバイオ燃料電池について説明する。第1の実施形態によるバイオ燃料電池が平板状の各構成要素を積層した構造を有するのに対し、このバイオ燃料電池は、中心軸の外周面を覆うように各構成要素を形成した柱状の構造を有する。
図6および図7はこのバイオ燃料電池を示し、図6はこのバイオ燃料電池の縦断面図、図7はこのバイオ燃料電池の横断面図である。
図6および図7に示すように、このバイオ燃料電池においては、中心軸29の外周面を覆うように、正極集電体12、正極13、プロトン伝導体14、負極15、負極集電体16、スペーサー17、負極集電体18、負極19、プロトン伝導体20、正極21、正極集電体22およびスペーサー23が順次積層されている。この場合、中心軸29の断面形状はほぼ四角形であるが、これに限定されるものではなく、円形などの他の形状であってもよい。この中心軸29はスペーサー11、23と同様に、酸化剤を含む気体を透過可能な構造を有する。その他のことは第1の実施形態と同様である。
この第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第5の実施形態によるバイオ燃料電池について説明する。
このバイオ燃料電池においては、第4の実施形態によるバイオ燃料電池における第1の電池部26および第2の電池部27の組が中心軸29の周りにn組(ただし、nは2以上の整数)繰り返し設けられており、各組の間は所定の絶縁層(図示せず)により互いに電気的に分離されている。その他のことは第1および第4の実施形態と同様である。
この第5の実施形態によれば、第3の実施形態と同様な利点を得ることができる。
次に、この発明の第6の実施形態によるバイオ燃料電池について説明する。
この第6の実施形態によるバイオ燃料電池は、負極15、19の電極材に図8に示すような多孔体導電材料を用いることを除いて、第1の実施形態による燃料電池と同様な構成を有する。
図8Aはこの多孔体導電材料の構造を模式的に示し、図8Bはこの多孔体導電材料の骨格部の断面図である。図8AおよびBに示すように、この多孔体導電材料は、三次元網目状構造の多孔体材料からなる骨格41と、この骨格41の表面を被覆するカーボン系材料42とからなる。この多孔体導電材料は、カーボン系材料42に囲まれた多数の孔43が網目に相当する三次元網目状構造を有する。この場合、これらの孔43同士は互いに連通している。カーボン系材料42の形態は問わず、繊維状(針状)、粒状などのいずれであってもよい。
多孔体材料からなる骨格41としては、発泡金属あるいは発泡合金、例えば発泡ニッケルが用いられる。この骨格41の多孔率は一般的には85%以上、より一般的には90%以上であり、その孔径は、一般的には例えば10nm〜1mm、より一般的には10nm〜600μm、さらに一般的には1〜600μm、典型的には50〜300μm、より典型的には100〜250μmである。カーボン系材料42としては、例えばケッチェンブラックなどの高導電性のものが好ましいが、カーボンナノチューブやフラーレンなどの機能性カーボン材料を用いてもよい。
この多孔体導電材料の多孔率は一般的には80%以上、より一般的には90%以上であり、孔43の径は、一般的には例えば9nm〜1mm、より一般的には9nm〜600μm、さらに一般的には1〜600μm、典型的には30〜400μm、より典型的には80〜230μmである。
次に、この多孔体導電材料の製造方法について説明する。
図9Aに示すように、まず、発泡金属あるいは発泡合金(例えば、発泡ニッケル)からなる骨格41を用意する。
次に、図9Bに示すように、この発泡金属あるいは発泡合金からなる骨格41の表面にカーボン系材料42をコーティングする。このコーティング方法としては従来公知の方法を用いることができる。一例を挙げると、カーボン粉末や適当な結着剤などを含むエマルションをスプレーにより骨格41の表面に噴射することによりカーボン系材料42をコーティングする。このカーボン系材料42のコーティング厚さは、発泡金属あるいは発泡合金からなる骨格41の多孔率および孔径との兼ね合いで、多孔体導電材料に要求される多孔率および孔径に応じて決められる。このコーティングの際には、カーボン系材料42に囲まれた多数の孔23同士が互いに連通するようにする。
こうして、目的とする多孔体導電材料が製造される。
上記以外のことは第1の実施形態と同様である。
この第6の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点に加えて次のような利点を得ることができる。すなわち、発泡金属あるいは発泡合金からなる骨格41の表面をカーボン系材料42により被覆した多孔体導電材料は、孔43の径が十分に大きく、粗な三次元網目状構造を有しながら、高強度でしかも高い導電性を有し、必要十分な表面積を得ることもできる。このため、この多孔体導電材料を電極材に用い、これに酵素、補酵素および電子メディエーターを固定化することで得られる酵素/補酵素/電子メディエーター固定化電極からなる負極15、19は、その上での酵素代謝反応を高効率に行わせることができ、あるいは、電極の近傍で起こっている酵素反応現象を効率よく電気信号として捉えることが可能であり、しかも使用環境によらずに安定であり、高性能のバイオ燃料電池を実現することが可能である。
次に、この発明の第7の実施形態によるバイオ燃料電池について説明する。
このバイオ燃料電池においては、燃料として、多糖類であるデンプンを用いる。また、デンプンを燃料に用いることに伴い、負極15、19にデンプンをグルコースに分解する分解酵素であるグルコアミラーゼも固定化する。
このバイオ燃料電池においては、負極15、19に燃料としてデンプンが供給されるとこのデンプンがグルコアミラーゼによりグルコースに加水分解され、さらにこのグルコースがグルコースデヒドロゲナーゼにより分解され、この分解プロセスにおける酸化反応に伴ってNAD+ が還元されてNADHが生成され、このNADHがジアホラーゼにより酸化されて2個の電子とNAD+ とH+ とに分離する。したがって、グルコース1分子につき1段階の酸化反応で2個の電子と2個のH+ とが生成される。2段階の酸化反応では合計4個の電子と4個のH+ とが生成される。こうして発生する電子は負極15、19の電極に渡され、H+ はプロトン伝導体14、20を通って正極13、21まで移動する。正極13、21では、このH+ が、外部から供給された酸素および負極15、19から外部回路を通って送られた電子と反応してH2 Oを生成する。
上記以外のことは第1の実施形態によるバイオ燃料電池と同様である。
この第7の実施形態によれば、第1の実施形態と同様な利点を得ることができるほか、デンプンを燃料に用いていることにより、グルコースを燃料に用いる場合に比べて発電量を増加させることができるという利点を得ることができる。
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた数値、構造、構成、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、構成、形状、材料などを用いてもよい。
この発明の第1の実施形態によるバイオ燃料電池を示す断面図である。 この発明の第1の実施形態によるバイオ燃料電池を示す分解斜視図である。 この発明の第1の実施形態によるバイオ燃料電池の燃料保持容器を示す側面図である。 この発明の第1の実施形態によるバイオ燃料電池のスペーサーの一例を示す斜視図である。 この発明の第2の実施形態によるバイオ燃料電池の燃料保持容器を示す側面図である。 この発明の第4の実施形態によるバイオ燃料電池を示す縦断面図である。 この発明の第4の実施形態によるバイオ燃料電池を示す横断面図である。 この発明の第6の実施形態によるバイオ燃料電池において電極材に用いる多孔体導電材料の構造を説明するための略線図および断面図である。 この発明の第6の実施形態によるバイオ燃料電池において電極材に用いる多孔体導電材料の製造方法を説明するための略線図である。
符号の説明
11、17、23…スペーサー、12、22…正極集電体、13、21…正極、14、20…プロトン伝導体、15、19…負極、16、18…負極集電体、24、25…固定板、26…第1の電池部、27…第2の電池部、28…燃料保持容器、29…中心軸、41…骨格、42…カーボン系材料、43…孔

Claims (19)

  1. 正極と負極とがプロトン伝導体を介して対向した構造を有し、上記正極および上記負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池において、
    少なくとも第1の正極、第1のプロトン伝導体、負極、第2のプロトン伝導体および第2の正極が順次積層され、
    上記負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるように構成されている
    ことを特徴とする燃料電池。
  2. 上記負極の少なくとも一部と接触した状態で上記燃料を保持するための容器を有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 上記容器は燃料の供給口および排出口を有する密閉容器であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 上記第1のプロトン伝導体および上記第2のプロトン伝導体が上記容器の一部を構成していることを特徴とする請求項2記載の燃料電池。
  5. 少なくとも上記第1の正極、上記第1のプロトン伝導体、第1の負極、燃料が透過可能な構造を有するスペーサー、第2の負極、上記第2のプロトン伝導体および上記第2の正極が順次積層された構造を有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  6. 上記第1の正極と接続された第1の集電体、上記第1の負極と接続された第2の集電体、上記第2の負極と接続された第3の集電体および上記第2の正極と接続された第4の集電体をさらに有することを特徴とする請求項5記載の燃料電池。
  7. 上記第1の正極、上記第1のプロトン伝導体、上記負極、上記第2のプロトン伝導体および上記第2の正極が板状または柱状の形状を有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  8. 少なくとも、気体が透過可能な構造を有する第1のスペーサー、上記第1の正極、上記第1のプロトン伝導体、上記負極、上記第2のプロトン伝導体、上記第2の正極および気体が透過可能な構造を有する第2のスペーサーが順次積層されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  9. 気体が透過可能な構造を有する材料からなる中心軸の外周面を覆うように、少なくとも上記第1の正極、上記第1のプロトン伝導体、上記負極、上記第2のプロトン伝導体および上記第2の正極が順次積層されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  10. 上記第1の正極、上記負極および上記第2の正極の少なくとも一つに上記酵素に加えて電子メディエーターが固定化されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  11. 上記負極に酵素が固定化され、上記酵素が、単糖類の酸化を促進し分解する酸化酵素を含むことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  12. 上記酵素が、上記単糖類の酸化に伴って還元された補酵素を酸化体に戻すとともに電子メディエータを介して電子を上記負極に渡す補酵素酸化酵素を含むことを特徴とする請求項11記載の燃料電池。
  13. 上記補酵素の酸化体がNAD+ であり、上記補酵素酸化酵素がジアホラーゼであることを特徴とする請求項12記載の燃料電池。
  14. 上記酸化酵素がNAD+ 依存型グルコースデヒドロゲナーゼであることを特徴とする請求項11記載の燃料電池。
  15. 上記負極に酵素が固定化され、上記酵素が、多糖類の分解を促進し単糖類を生成する分解酵素および生成した単糖類の酸化を促進し分解する酸化酵素を含むことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  16. 上記分解酵素がグルコアミラーゼ、上記酸化酵素がNAD+ 依存型グルコースデヒドロゲナーゼであることを特徴とする請求項15記載の燃料電池。
  17. 正極と負極とがプロトン伝導体を介して対向した構造を有し、上記正極および上記負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池において、
    少なくとも第1の負極、第1のプロトン伝導体、正極、第2のプロトン伝導体および第2の負極が順次積層され、
    上記第1の負極の少なくとも一部および上記第2の負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるように構成されている
    ことを特徴とする燃料電池。
  18. 一つまたは複数の燃料電池を用いる電子機器において、
    少なくとも一つの上記燃料電池が、
    正極と負極とがプロトン伝導体を介して対向した構造を有し、上記正極および上記負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池において、
    少なくとも第1の正極、第1のプロトン伝導体、負極、第2のプロトン伝導体および第2の正極が順次積層され、
    上記負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるように構成されているものである
    ことを特徴とする電子機器。
  19. 一つまたは複数の燃料電池を用いる電子機器において、
    少なくとも一つの上記燃料電池が、
    正極と負極とがプロトン伝導体を介して対向した構造を有し、上記正極および上記負極の少なくとも一方に触媒として酵素が固定化されている燃料電池において、
    少なくとも第1の負極、第1のプロトン伝導体、正極、第2のプロトン伝導体および第2の負極が順次積層され、
    上記第1の負極の少なくとも一部および上記第2の負極の少なくとも一部と接触した状態で燃料が保持されるように構成されているものである
    ことを特徴とする電子機器。
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