JP2010031882A - 潤滑装置およびそれを備えた変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑性能の安定化を図ることができる潤滑装置を提供する。
【解決手段】潤滑装置Lは、第3速カウンタギヤG13と、オイルガータ6と、を備えている。オイルガータ6は、第1誘導部61と、第2誘導部62と、を有している。第1誘導部61は、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の少なくとも一部を捕集する第1捕集部61aを有しており、捕集された潤滑油を第2速カウンタギヤG12に供給する。第2誘導部62は、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の少なくとも一部を捕集する第2捕集部62aを有しており、捕集された潤滑油をカウンタドライブギヤG17に供給する。第2捕集部62aにより捕集された潤滑油の流速は、第2捕集部62aと同じタイミングで第1捕集部61aにより捕集された潤滑油の流速よりも速い。
【選択図】図2

Description

本発明は、潤滑装置、特にギヤなどの被潤滑部材に潤滑油を供給するための潤滑装置に関する。
機械部品が用いられた装置では、部品の損耗を抑制するために潤滑油の供給が必要とされる場合がある。例えば、多数のギヤを有する変速機では、ギヤの損耗を抑制するために潤滑装置が搭載されている。具体的には、車両の手動変速機は、複数のギヤと、ギヤを回転可能に収容するケースと、を有している。ギヤを潤滑するために、ギヤの下部が浸る程度に潤滑油がケース内に溜められている。ギヤが回転すると、ギヤの歯が潤滑油と接触し、ギヤ同士の噛み合い領域が潤滑される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−76815号公報
特許文献1に記載の変速機では、ギヤにより掻き上げられた潤滑油を捕集するために、ケース内にオイルガータが設けられている。オイルガータにより捕集された潤滑油は、オイルガータにより他のギヤに誘導される。
しかし、複数の被潤滑部材に潤滑油を供給する必要がある場合、前述のオイルガータでは被潤滑部材に十分に潤滑油を供給できないおそれがある。特に、潤滑油を掻き上げるギヤよりも被潤滑部材が遠い位置に配置されている場合、前述のオイルガータでは遠方の被潤滑部材に十分に潤滑油が供給されないおそれがある。
このように、被潤滑部材に対して安定して潤滑油を供給できる潤滑装置が求められている。
本発明の課題は、潤滑性能の安定化を図ることができる潤滑装置および変速機を提供することにある。
本発明に係る潤滑装置は、第1被潤滑部材と第2被潤滑部材とに潤滑油を供給するための装置である。この潤滑装置は、回転部材と、第1誘導部と、第2誘導部と、を備えている。回転部材は潤滑油と接触可能である。第1誘導部は、回転部材により掻き上げられた潤滑油の少なくとも一部を捕集する第1捕集部を有しており、第1捕集部により捕集された潤滑油を第1被潤滑部材に供給する。第2誘導部は、回転部材により掻き上げられた潤滑油の少なくとも一部を捕集する第2捕集部を有しており、第2捕集部により捕集された潤滑油を、回転部材に対して第1被潤滑部材よりも遠い位置に配置された第2被潤滑部材に供給する。第2捕集部により捕集された潤滑油の流速は、第2捕集部と同じタイミングで第1捕集部により捕集された潤滑油の流速よりも速い。
この潤滑装置では、第1被潤滑部材へは第1誘導部材により潤滑油が供給され、第2被潤滑部材へは第2誘導部材により潤滑油が供給される。このように、第1および第2被潤滑部材に対して別系統で潤滑油を誘導している。
それに加えて、第2捕集部により捕集された潤滑油の流速は、第2捕集部と同じタイミングで第1捕集部により捕集された潤滑油の流速よりも速い。このため、第2捕集部により捕集された潤滑油は第1捕集部により捕集された潤滑油よりも遠くまで流れる。
以上より、この潤滑装置では、第1被潤滑部材だけでなく、第1被潤滑部材よりも遠くに配置されている第2被潤滑部材へも十分に潤滑油を供給することができ、潤滑性能の安定化を図ることができる。
このように、本発明に係る潤滑装置およびそれを備えた変速機では、潤滑性能の安定化を図ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<変速機の全体構成>
図1を用いて変速機1について説明する。図1は変速機1の概略断面図である。この変速機1が車両に搭載されている場合、図1の左側が車両の前方となり、図1の右側が車両の後方となる。以下の説明では、図1における左方向を前方、図1における右方向を後方、と定義する。また、図1の上下方向は、変速機1が車両に搭載されている状態と一致しているため、以下の説明での上下方向および左右方向は、変速機1が車両に搭載されている状態での上下方向および左右方向を意味している。
変速機1は、6段変速が可能な、FR(Front Engine Rear Drive)車用の手動変速機である。具体的には図1に示すように、変速機1は主に、ケース2と、入力シャフト3と、カウンタシャフト4と、メインシャフト8と、複数のギヤG1〜G17と、複数のシンクロ機構S1〜S4と、を備えている。
ケース2は、第1ケース21と、第1ケース21に固定された第2ケース22と、第1ケース21および第2ケース22の間に挟み込まれたアダプタプレート23と、を有している。第1ケース21、第2ケース22およびアダプタプレート23によりギヤ室28が形成されている。ギヤ室28の下部には潤滑油を溜めることができる。
入力シャフト3は、クラッチ装置(図示せず)を介してエンジン(図示せず)で発生した動力が伝達されるシャフトであり、回転軸A1を中心に回転可能なように軸受53を介してケース2により支持されている。入力シャフト3の端部には、メインドライブギヤG7が入力シャフト3と一体回転可能なように設けられている。
メインシャフト8は、動力を出力するためのシャフトであり、回転軸A1を中心に回転可能なように軸受51を介してケース2により支持されている。メインシャフト8の前方側の端部は、入力シャフト3により回転可能に支持されている。メインシャフト8には第4速メインギヤG4および第3速メインギヤG3が固定されている。メインシャフト8は、第6速メインギヤG6、第2速メインギヤG2、第1速メインギヤG1およびリバースメインギヤG5を相対回転可能なように支持している。第4シンクロ機構S4、第3シンクロ機構S3および第1シンクロ機構S1はメインシャフト8により支持されている。第3シンクロ機構S3は、第1速メインギヤG1または第2速メインギヤG2をメインシャフト8と連結するための機構である。第4シンクロ機構S4は、第6速メインギヤG6またはメインドライブギヤG7をメインシャフト8に連結するための機構である。第1シンクロ機構S1は、リバースメインギヤG5をメインシャフト8と連結するための機構である。
カウンタシャフト4は、回転軸A2を中心に回転可能なように軸受54および52を介してケース2により支持されている。カウンタシャフト4には、カウンタドライブギヤG17(第2被潤滑部材の一例)、第6速カウンタギヤG16、第2速カウンタギヤG12(第1被潤滑部材の一例)、第1速カウンタギヤG11およびリバースカウンタギヤG15が固定されている。カウンタシャフト4は、第4速カウンタギヤG14および第3速カウンタギヤG13(回転部材、第1回転部材の一例)を相対回転可能に支持している。第3速カウンタギヤG13は潤滑油に接触可能である。第2シンクロ機構S2(回転部材、第1回転部材の一例)は、第3速カウンタギヤG13または第4速カウンタギヤG14をカウンタシャフト4と連結するための機構であり、カウンタシャフト4により支持されている。
第1速メインギヤG1は、第1速走行時に使用されるギヤであり、第1速カウンタギヤG11と噛み合っている。第2速メインギヤG2は、第2速走行時に使用されるギヤであり、第2速カウンタギヤG12と噛み合っている。第3速メインギヤG3は、第3速走行時に使用されるギヤであり、第3速カウンタギヤG13と噛み合っている。第4速メインギヤG4は、第4速走行時に使用されるギヤであり、第4速カウンタギヤG14と噛み合っている。リバースメインギヤG5は、後進時に使用されるギヤであり、リバースカウンタギヤG15と噛み合っている。第6速メインギヤG6は、第6速走行時に使用されるギヤであり、第6速カウンタギヤG16と噛み合っている。
メインドライブギヤG7は、入力シャフト3に伝達された動力を、カウンタドライブギヤG17を介してカウンタシャフト4に伝達するためのギヤであり、カウンタドライブギヤG17と噛み合っている。リバースメインギヤG5は、後進時に使用されるギヤであり、リバースカウンタギヤG15と噛み合っている。なお、第5速走行時は、第4シンクロ機構S4により入力シャフト3とメインシャフト8とが直接連結される。
第1速メインギヤG1および第1速カウンタギヤG11は、第2速メインギヤG2および第2速カウンタギヤG12よりも後方側に配置されている。第3速メインギヤG3、第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2は、第1速メインギヤG1および第1速カウンタギヤG11よりも後方側に配置されている。第2速メインギヤG2および第2速カウンタギヤG12のギヤ比は、第1速メインギヤG1および第1速カウンタギヤG11のギヤ比よりも小さい。メインドライブギヤG7およびカウンタドライブギヤG17は、少なくとも第1速走行時および第2速走行時において動力を伝達する。カウンタドライブギヤG17は、他のギヤに比べて第3速カウンタギヤG13に対して軸方向に最も遠い位置(最前方端)に配置されている。
<変速機の詳細構成>
潤滑性能の安定化を考慮して、変速機1にはオイルガータ6およびガータプレート7が設けられている。本実施形態では、潤滑油を掻き上げる第3速カウンタギヤG13、オイルガータ6およびガータプレート7により潤滑装置Lが実現されている。ここでは、図1〜図16を用いて、オイルガータ6およびガータプレート7について説明する。
図2および図3は、カウンタシャフト4およびその周辺の斜視図である。図4は、カウンタシャフト4およびその周辺の平面図である。図5はカウンタシャフト4およびその周辺の側面図である。図6および図7はオイルガータ6の斜視図である。図8はオイルガータ6の平面図である。図9〜図12はオイルガータ6の側面図である。図13は受け部材Bの概略平面図である。図14は第1捕集部61aおよび第2捕集部62aの概略斜視図である。図13および図14ではオイルガータ6の形状および構造が簡略化されている。図15は図5のXV−XV断面図である。図16は図15のXVI−XVI断面図である。
(1)オイルガータ6
図1〜図5に示すように、オイルガータ6は、第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2により掻き上げられた潤滑油を、カウンタドライブギヤG17、第2速カウンタギヤG12および第1速カウンタギヤG11に誘導するための部材であり、カウンタシャフト4の側方に配置されている。オイルガータ6の後方側の端部は、例えばアダプタプレート23に固定されている。オイルガータ6は、回転軸A2に対してカウンタドライブギヤG17が潤滑油を掻き上げる側(カウンタドライブギヤG17の外周部が概ね上方に移動する側)に配置されている。
図6〜図14に示すように、オイルガータ6は、受け部材Bおよび蓋部材Cにより形成されており、第1誘導部61と、第2誘導部62と、第3誘導部63と、を有している。受け部材Bおよび蓋部材Cは、例えば樹脂製であり、それぞれ一体形成されている。蓋部材Cは受け部材Bに装着されている。
受け部材Bは、受け部材本体B1と、湾曲部B2と、仕切板B3と、を有している。蓋部材Cは、底板C1と、側壁部C2と、を有している。これらの部分により、第1誘導部61、第2誘導部62および第3誘導部63が形成されている。第1誘導部61および第2誘導部62は蓋部材Cにより概ね密閉されている。ここで、「概ね密閉されている」状態とは、入口から出口まで潤滑油がほとんどあふれ出ないような状態を意味しており、潤滑油の入口および出口以外が完全に密閉されている状態(例えば、受け部材Bおよび蓋部材Cのつなぎ目が完全にシールされている状態)の他に、所望の潤滑性能を確保できる程度に潤滑油が受け部材Bおよび蓋部材Cのつなぎ目から漏れ出す状態(例えば、受け部材Bおよび蓋部材Cの間に隙間が形成されている状態)も含んでいる。
1)第1誘導部
第1誘導部61は、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の少なくとも一部を捕集し第2速カウンタギヤG12に供給するための部分であり、第1捕集部61aと、第1中間部61bと、第1排出部61cと、を有している。
第1捕集部61aは、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の少なくとも一部を捕集するための部分であり、第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2の半径方向外側に配置されている。第1捕集部61a(より詳細には第1開口61e)は、第3速カウンタギヤG13が潤滑油を掻き上げる方向を向くように設けられている。本実施形態では、第1捕集部61aが回転軸A2と概ね同じ高さに配置されているため、第1捕集部61aの第1開口61eは概ね下方を向いている。少なくとも車両の第1速および第2速走行時の状態で、第1捕集部61aは潤滑油に浸漬しない位置に配置されている。
第1捕集部61aでは、潤滑油の流れ方向が上方から軸方向前方に変更される。具体的には、第1捕集部61aは、受け部材本体B1と、湾曲部B2と、仕切板B3と、により形成されている。湾曲部B2は、潤滑油の流れ方向を軸方向に変更できるように湾曲した板状の部分である。これにより、潤滑油が第1捕集部61aから第1中間部61bに円滑に流れる。このように、潤滑油の流れ方向を変更する方向変更部D1が第1捕集部61aにより実現されている。
第1中間部61bは第1捕集部61aと第1排出部61cとを接続する部分である。具体的には、受け部材本体B1、湾曲部B2および底板C1により第1中間部61bは形成されている。第1捕集部61aにより捕集された潤滑油は第1中間部61bを介して第1排出部61cに流れ込む。
第1排出部61cは、第1捕集部61aで捕集された潤滑油を第2速カウンタギヤG12に向けて排出するための部分である。具体的には、第1排出部61cは、第3速カウンタギヤG13に近づくように斜め上方に向かって延びる傾斜部61dを有している。
第1排出部61cは、第1中間部61bからカウンタドライブギヤG17に向かって突出しており、第2速カウンタギヤG12に近接して配置されている。ここで、「第1排出部61cが第2速カウンタギヤG12に近接している」とは、所望の潤滑性能を確保できる程度に第1排出部61cが第2速カウンタギヤG12から離れている状態も含んでいる。第1排出部61cが第2速カウンタギヤG12に近接している状態としては、例えば、第1排出部61cの先端と第2速カウンタギヤG12の歯の先端との間の最短寸法が、第2速カウンタギヤG12の歯の高さと概ね同じまたは小さい状態が考えられる。第1排出部61cにより第2速カウンタギヤG12の回転方向前方に向かって潤滑油が排出される。つまり、潤滑油の流れ方向を変更する方向変更部D3が第1排出部61cにより実現されている。
第1排出部61cは、さらに第1後方側壁部61fと第1前方側壁部61eとを有している。第1後方側壁部61fは、傾斜部61dの後方側に配置された板状の部分であり、第2速カウンタギヤG12に向かって延びている。第1前方側壁部61eは、傾斜部61dの前方側に配置された板状の部分であり、第2速カウンタギヤG12に向かって延びている。さらに、第1後方側壁部61fは第1前方側壁部61eに近づくように第2速カウンタギヤG12に向かって延びている。つまり、第1排出部61cにより流路が若干絞られている。傾斜部61d、第1後方側壁部61fおよび第1前方側壁部61eにより潤滑油が第2速カウンタギヤG12に向かって排出されやすくなる。
これらの構成により、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油を第2速カウンタギヤG12に誘導する第1流路P1が形成されている。
2)第2誘導部
第2誘導部62は、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の少なくとも一部を捕集し第2速カウンタギヤG12に供給するための部分であり、第2捕集部62aと、第2中間部62bと、第2排出部62cと、延長部64と、を有している。
第2捕集部62aは、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の少なくとも一部を捕集するための部分であり、第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2の半径方向外側に配置されている。第1捕集部61aと同様に、第2捕集部62aは第3速カウンタギヤG13が潤滑油を掻き上げる方向を向くように設けられている。本実施形態では、第1捕集部61aが回転軸A2と概ね同じ高さに配置されているため、第2捕集部62aの第2開口62eは概ね下方を向いている。少なくとも車両の第1速および第2速走行時の状態で、第2捕集部62aは潤滑油に浸漬しない位置に配置されている。第1捕集部61aおよび第2捕集部62aは半径方向に並ぶように配置されている。第2捕集部62aは第1捕集部61aの半径方向外側に配置されている。
第2捕集部62aでは、潤滑油の流れ方向が上方から軸方向前方に変更される。具体的には、受け部材本体B1、湾曲部B2および仕切板B3により第2捕集部62aが形成されている。これにより、潤滑油が第2捕集部62aから第2中間部62bに円滑に流れる。このように、潤滑油の流れ方向を変更する方向変更部D2が第2捕集部62aにより実現されている。
第2中間部62bは第2捕集部62aと第2排出部62cとを接続する部分である。具体的には、受け部材本体B1、湾曲部B2および底板C1により第2中間部62bは形成されている。第2捕集部62aにより捕集された潤滑油は第2中間部62bを介して第2排出部62cに流れ込む。
第2排出部62cは、第2捕集部62aで捕集された潤滑油を第2速カウンタギヤG12に向けて排出するための部分である。具体的には、第2排出部62cは、第2中間部62bから第2速カウンタギヤG12に向かって突出しており、第2速カウンタギヤG12に近接して配置されている。第1排出部61cとは異なり、第2排出部62cはほぼ水平に突出している。
具体的には、第2排出部62cは底板62dと第2後方側壁部62fと第2前方側壁部62eとを有している。底板62dはカウンタドライブギヤG17側に突出している。第2後方側壁部62fは、底板62dの後方側に配置された板状の部分であり、カウンタドライブギヤG17に向かって延びている。第2前方側壁部62eは、底板62dの前方側に配置された板状の部分であり、カウンタドライブギヤG17に向かって延びている。例えば、第2後方側壁部62fは第1後方側リブ64c(後述)と一体形成されており、第2前方側壁部62eは第1前方側リブ64d(後述)と一体形成されている。第2後方側壁部62fおよび第2前方側壁部62eにより潤滑油がカウンタドライブギヤG17に向かって排出されやすくなる。
第2誘導部62は、第3速カウンタギヤG13に対して第1誘導部61よりも半径方向に遠い位置に配置されている。第2誘導部62は、第2捕集部62aおよびカウンタドライブギヤG17の間で流路断面積が徐々に小さくなる部分Qを有している(図13を参照)。より詳細には、受け部材本体B1の側壁の一部が傾斜しているため、仕切板B3と受け部材本体B1の側壁との間の寸法が徐々に小さくなっている(図6、図9および図11を参照)。
これらの構成により、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油をカウンタドライブギヤG17に誘導する第2流路P2が形成されている。なお、延長部64の詳細については後述する。
3)第3誘導部
第3誘導部63は、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aの上側に配置されており、蓋部材Cの底板C1および側壁部C2により形成されている。第3誘導部63は、ケース2の上部から滴下した潤滑油を捕集し第1速カウンタギヤG11に供給する。具体的には、第3誘導部63は、第3捕集部63aと、第3排出部63cと、を有している。
第3捕集部63aはケース2の上部から滴下した潤滑油を捕集する部分である。第3排出部63cは第3捕集部63aにより捕集された潤滑油を第1速カウンタギヤG11に供給するための部分である。第3排出部63cは、第3捕集部63aから第1速カウンタギヤG11に向かって突出しており、第1速カウンタギヤG11に近接して配置されている。第3排出部63cは第3捕集部63aから概ね水平に突出している。
第3捕集部63aは、第3排出部63cに向かって下るように水平面に対して傾斜する傾斜部63dを有している。傾斜部63dにより第3排出部63cの方へ潤滑油が流れやすくなり、第3排出部63cから潤滑油が排出されやすくなる。
4)延長部
ここで、第2誘導部62の延長部64の詳細について説明する。
延長部64は、カウンタドライブギヤG17の外周部に沿って第2排出部62cの端部から下方に延びる第1延長部64aと、カウンタドライブギヤG17から離れるように第1延長部64aの端部から下方に延びる第2延長部64bと、を有している。
第1延長部64aとカウンタドライブギヤG17との間の隙間寸法は、概ね一定である。第1延長部64aは、第1本体部64eと、第1後方側リブ64cと、第1前方側リブ64dと、を有している。第1本体部64eはカウンタドライブギヤG17と半径方向に対向するように配置されている。
第1後方側リブ64cは、第1本体部64eの後方側端部に配置されており、第1本体部64eからカウンタドライブギヤG17の半径方向内側に向かって延びている。第1後方側リブ64cは第1本体部64eの全長にわたってカウンタドライブギヤG17の外周部に沿って回転方向に延びている。第1後方側リブ64cはカウンタドライブギヤG17に対して後方側に配置されている。本実施形態では、第1後方側リブ64cの高さは第1前方側リブ64dの高さよりも高い。
第1前方側リブ64dは、第1本体部64eの前方側端部に配置されており、第1本体部64eからカウンタドライブギヤG17に半径方向内側に向かって延びている。第1前方側リブ64dは第1本体部64eの全長にわたってカウンタドライブギヤG17の外周部に沿って回転方向に延びている。
第2延長部64bは、第2本体部64fと、第2後方側リブ64gと、第2前方側リブ64hと、を有している。第2本体部64fは、第3速カウンタギヤG13から徐々に離れるように第1延長部64aの端部から斜め下方に延びている。
第2後方側リブ64gは、第2本体部64fの後方側端部に配置されており、第2本体部64fからカウンタドライブギヤG17の半径方向内側に向かって延びている。第2後方側リブ64gは第2本体部64fの全長にわたってカウンタドライブギヤG17の外周部に沿って回転方向に延びている。第2後方側リブ64gはカウンタドライブギヤG17に対して後方側に配置されている。例えば、第2後方側リブ64gは第1後方側リブ64cと一体形成されている。
第2前方側リブ64hは、第2本体部64fの前方側端部に配置されており、第2本体部64fからカウンタドライブギヤG17に半径方向内側に向かって延びている。第2前方側リブ64hは第2本体部64fの全長にわたってカウンタドライブギヤG17の外周部に沿って回転方向に延びている。例えば、第2前方側リブ64hは第1前方側リブ64dと一体形成されている。
さらに、延長部64は、3本のリブ64iを有している。リブ64iは、第1後方側リブ64cと第1前方側リブ64dとの間、そして第2後方側リブ64gと第2前方側リブ64hとの間に配置されており、第1延長部64aおよび第2延長部64bの全長にわたって回転方向に延びている。リブ64iの高さは、第1前方側リブ64dの高さとほぼ同じである。第1後方側リブ64c、第1前方側リブ64dおよびリブ64iは、第1本体部64eの強度を高める機能の他に、カウンタドライブギヤG17と延長部64との間を流れる潤滑油を回転方向の整流する機能も有している。
(2)ガータプレート
ガータプレート7(第4誘導部の一例)は、カウンタシャフト4の下部に配置された板金製の部材であり、プレート本体71と、案内部72と、を有している。
プレート本体71は、ガータプレート7の主要な部分であり、第1ケース21の下部と各ギヤとの間に配置されている。案内部72は、プレート本体71と一体形成されており、第3速カウンタギヤG13の半径方向外側に配置されている。
プレート本体71は、カウンタシャフト4に支持されたギヤやシンクロ機構の下半分を覆うように配置された板金製の部材である。例えば、第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2は、プレート本体71と半径方向に対向している。プレート本体71により第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2の半径方向外側の空間が狭くなっている。これにより、第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2により潤滑油が掻き上げられやすくなる。
案内部72は、第2捕集部62a周辺に配置されており、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油をプレート本体71とともに第2捕集部62aに誘導する。より詳細には、案内部72は、1対の側壁部72aを有している。側壁部72aは、第3速カウンタギヤG13よりも軸方向前方および後方にずれた位置に配置されており、プレート本体71から半径方向外側に延びている。つまり、案内部72は、第3速カウンタギヤG13の下方から側方にかけてプレート本体71よりも半径方向外側に迫り出している。このため、図16に示すように、カウンタシャフト4の下方から第2捕集部62a付近まではプレート本体71により潤滑油が掻き上げられやすくなっており、第2捕集部62a付近では掻き上げられた潤滑油が案内部72に沿って第2捕集部62aに誘導される。
このように、第3速カウンタギヤG13の回転に伴って潤滑油がガータプレート7により第2捕集部62aに案内されやすくなり、第2捕集部62aでの捕集効率が高まる。特に、潤滑油に軸方向の加速度が作用しても、案内部72では1対の側壁部72aにより潤滑油の軸方向への移動が規制されるため、車両の加速時および減速時でも第2捕集部62aの捕集効率が安定しやすい。
<変速機の動作>
図1を用いて変速機1の動作について説明する。
例えば、第1速走行時には、第3シンクロ機構S3により第1速メインギヤG1とメインシャフト8とが連結されている。入力シャフト3に伝達された動力は、メインドライブギヤG7およびカウンタドライブギヤG17を介してカウンタシャフト4に伝達される。カウンタシャフト4に伝達された動力は、第1速カウンタギヤG11および第1速メインギヤG1を介してメインシャフト8に伝達される。このとき、第1速メインギヤG1および第1速カウンタギヤG11のギヤ比に応じた回転速度でメインシャフト8が回転する。
また、第2速走行時には、第3シンクロ機構S3により第2速メインギヤG2とメインシャフト8とが連結される。入力シャフト3に伝達された動力は、メインドライブギヤG7およびカウンタドライブギヤG17を介してカウンタシャフト4に伝達される。カウンタシャフト4に伝達された動力は、第2速カウンタギヤG12および第2速メインギヤG2を介してメインシャフト8に伝達される。このとき、第2速メインギヤG2および第2速カウンタギヤG12のギヤ比に応じた回転速度でメインシャフト8が回転する。
第1速および第2速走行時には、メインシャフト8が常に回転するため、第3速メインギヤG3および第3速カウンタギヤG13も回転している。このため、第1速および第2速走行時には、ケース2の下部に溜められた潤滑油は第3速カウンタギヤG13により掻き上げられている。
<潤滑油の挙動>
車両が第1速で走行している際、第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2が回転しているため、第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2により潤滑油が掻き上げられる。第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油は、第1誘導部61および第2誘導部62により第2速カウンタギヤG12およびカウンタドライブギヤG17に誘導される。具体的には、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油は、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aに流れ込む。
第1捕集部61aに流れ込んだ潤滑油は、湾曲部B2により軸方向前方へ案内され、第1中間部61bを介して第1排出部61cから第2速カウンタギヤG12に向かって排出される。傾斜部61dが斜め上方に向かって延びているため、潤滑油は第1排出部61cから斜め上方に排出される。これにより、排出された潤滑油が第2速カウンタギヤG12の外周部に概ね沿うように流れる。
第2捕集部62aに流れ込んだ潤滑油は、湾曲部B2により軸方向前方へ流れ方向が変わり、第2中間部62bにより第2排出部62cまで誘導され、第2排出部62cからカウンタドライブギヤG17に向かって排出される。延長部64の第1延長部64aがカウンタドライブギヤG17の外周部に沿って設けられているため、第2排出部62cから排出された潤滑油がカウンタドライブギヤG17と第1延長部64aとの間に流れ込み、カウンタドライブギヤG17により掻き上げられる。この結果、第2排出部62cから排出された潤滑油がカウンタドライブギヤG17に付着しやすくなり、カウンタドライブギヤG17の潤滑効率が高くなる。ガータプレート7の案内部72により第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油が第2捕集部62aに案内されるため、第2捕集部62aの捕集効率が高くなる。
第1捕集部61aおよび第2捕集部62aの潤滑油を捕集する位置が異なるため、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aでの潤滑油の流速も異なる。具体的には、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられる潤滑油の流速は、主に遠心力の作用により、回転軸A2に近い半径方向内側よりも回転軸A2から遠い半径方向外側の方が速くなる。このため、第1捕集部61aよりも半径方向外側に配置されている第2捕集部62aでの潤滑油の流速は、第1捕集部61aでの潤滑油の流速よりも速い。これにより、第3速カウンタギヤG13に対して第2排出部62cが第1排出部61cよりも遠くに配置されていても、第2捕集部62aで捕集された潤滑油が第2排出部62cまで確実に流れることができる。
一方、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aにより捕集されなかった潤滑油は、ケース2の下部に戻るか、あるいは、ケース2の上部に付着する。ケース2の上部に付着した潤滑油の一部は、第3誘導部63の第3捕集部63a内に落下する。第3捕集部63aにより捕集された潤滑油は、第3排出部63cから第1速カウンタギヤG11に向かって排出される。これにより、第1速カウンタギヤG11の潤滑効率が高まる。
<特徴>
潤滑装置Lおよび変速機1の特徴は以下の通りである。
(1)
この潤滑装置Lでは、第2速カウンタギヤG12へは第1誘導部61により潤滑油が供給され、カウンタドライブギヤG17へは第2誘導部62により潤滑油が供給される。このように、第2速カウンタギヤG12およびカウンタドライブギヤG17に対して別系統で潤滑油を誘導している。
それに加えて、第2捕集部62aにより捕集された潤滑油の流速は、第2捕集部62aと同じタイミングで第1捕集部61aにより捕集された潤滑油の流速よりも速い。このため、第2捕集部62aにより捕集された潤滑油は第1捕集部61aにより捕集された潤滑油よりも遠くまで流れる。
したがって、この潤滑装置Lでは、第2速カウンタギヤG12だけでなく、第2速カウンタギヤG12よりも遠くに配置されているカウンタドライブギヤG17へも十分に潤滑油を供給することができ、潤滑性能の安定化を図ることができる。
(2)
第1捕集部61aおよび第2捕集部62aが第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2の半径方向外側に配置されているため、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油が第1捕集部61aおよび第2捕集部62aに流れ込みやすい。このため、潤滑油の捕集効率が高くなり、第2速カウンタギヤG12およびカウンタドライブギヤG17へより多くの潤滑油を供給できる。
また、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aが第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2の半径方向外側に配置されているため、潤滑油を掻き上げるための部材を別途設ける必要がない。このため、この潤滑装置Lでは、製造コストの増加を防止しつつ、潤滑性能の安定化を図ることができる。
(3)
第2捕集部62aが第3速カウンタギヤG13に対して第1捕集部61aよりも半径方向に遠い位置に配置されているため、第1捕集部61aに流れ込む潤滑油の流速よりも第2捕集部62aに流れ込む潤滑油の流速の方が速くなる。つまり、第2捕集部62aに流れ込む潤滑油はより多くの運動エネルギーを有していると言える。これにより、第2誘導部62により潤滑油をより遠くへ誘導することができ、カウンタドライブギヤG17に対して潤滑油を確実に誘導することができる。
(4)
第2誘導部62が第3速カウンタギヤG13に対して第1誘導部61よりも半径方向に遠い位置に配置されている。具体的には、第2中間部62bが第3速カウンタギヤG13に対して第1中間部61bよりも半径方向に遠い位置に配置されている。このため、第3速カウンタギヤG13に対して遠くに配置されたカウンタドライブギヤG17へ潤滑油を誘導する構成を簡素化することができる。
(5)
第1誘導部61が第1中間部61bを有しているため、第1捕集部61aで捕集された潤滑油を第1排出部61cへ確実に誘導することができる。第2誘導部62が第2中間部62bを有しているため、第2捕集部62aで捕集された潤滑油を第2排出部62cへ確実に誘導することができる。これらの構成により、第2速カウンタギヤG12およびカウンタドライブギヤG17に対して潤滑油を確実に供給することができる。
特に、第1誘導部61が概ね密閉されているため、潤滑油がほとんどあふれることなく第1排出部61cに誘導される。第2誘導部62についても第1誘導部61と同様である。このため、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aにより捕集された潤滑油が第1排出部61cおよび第2排出部62cに確実に誘導される。
(6)
第1捕集部61aおよび第2捕集部62aが、第3速カウンタギヤG13が潤滑油を掻き上げる方向を向くように設けられた第1開口61eおよび第2開口62eを有しているため、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aに潤滑油が流入しやすくなり、より多くの潤滑油を捕集することができる。
(7)
第1捕集部61aおよび第2捕集部62aが半径方向に並ぶように配置されているため、第3速カウンタギヤG13に掻き上げられた潤滑油が第1捕集部61aおよび第2捕集部62aのうち一方に流れ込みやすくなり、潤滑油の捕集効率が高まる。
(8)
潤滑油の流れ方向を変更する方向変更部D1およびD2が第1捕集部61aおよび第2捕集部62aにより実現されている。具体的には、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aが第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の流れ方向を第3速カウンタギヤG13の軸方向に変更する。このため、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の勢いを利用して潤滑油を軸方向に誘導することができ、第2速カウンタギヤG12およびカウンタドライブギヤG17に確実に潤滑油を供給できる。
また、第1排出部61cおよび第2排出部62cが潤滑油の流れ方向を第2速カウンタギヤG12およびカウンタドライブギヤG17に向かうように変更するため、第1中間部61bおよび第2中間部62bを流れる潤滑油が円滑に第2速カウンタギヤG12およびカウンタドライブギヤG17に流れ込む。
(9)
潤滑油の流れ方向を変更する方向変更部D3が第1排出部61cにより実現されている。具体的には、第1排出部61cは、第2速カウンタギヤG12の回転方向前方に向かって潤滑油が排出される形状を有している。より詳細には、第1排出部61cは第2速カウンタギヤG12に近づくように斜め上方に向かって延びる傾斜部61dを有している。この傾斜部61dにより、第2速カウンタギヤG12の回転方向前方に向かって潤滑油が排出される。これにより、第2速カウンタギヤG12の外周部に概ね沿うように潤滑油が排出され、潤滑油が第2速カウンタギヤG12に衝突して飛散するのを抑制できる。つまり、第2速カウンタギヤG12の潤滑効率を高めることができる。
(10)
第1捕集部61aおよび第2捕集部62aが潤滑油に浸漬された状態では、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aに潤滑油が流れ込みにくい。
しかし、この潤滑装置Lでは、少なくとも第1速および第2速走行時においては第1捕集部61aおよび第2捕集部62aが潤滑油に浸漬しない位置に配置されているため、第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油を効果的に捕集することができる。
(11)
第2誘導部62が第2捕集部62aおよびカウンタドライブギヤG17の間に設けられ流路断面積が徐々に小さくなる部分Qを有しているため、潤滑油の流速の低下を抑制でき、より遠くまで潤滑油を送ることができる。
(12)
カウンタドライブギヤG17は、他のギヤに比べて第3速カウンタギヤG13に対して軸方向に最も遠い位置に配置されている。つまり、カウンタドライブギヤG17はギヤ列において最前方側に配置されている。このため、車両の走行時にケース2内で潤滑油が後方に偏りカウンタドライブギヤG17が潤滑油に浸漬されない状態となっても、第2誘導部62により潤滑油をカウンタドライブギヤG17に確実に供給できる。
(13)
第3速カウンタギヤG13により掻き上げられた潤滑油の一部は、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aにより捕集されずにケース2の側壁や上部に付着する。第3誘導部63が第1捕集部61aおよび第2捕集部62aの上側に配置されているため、ケース2の上部から滴下する潤滑油が第3誘導部63により捕集されやすい。特に、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aの上側に垂れる潤滑油の量は比較的多い。このため、第3誘導部63により捕集された潤滑油は、第1速カウンタギヤG11に供給される。
このように、第3誘導部63を設けることで、コンパクトな構造でケース内の潤滑油を効率的に利用できる。
(14)
第3誘導部63が第1および第2誘導部62の一部として利用されている底板C1を有しているため、部品の共有化を図ることができ、構造の簡素化が可能となる。
(15)
ガータプレート7により第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2で掻き上げられた潤滑油が第2捕集部62aへ誘導されるやすくなる。このため、第2捕集部62aにより捕集される潤滑油の量が多くなり、遠くに配置されたカウンタドライブギヤG17に供給される潤滑油の量を増加させることができる。つまり、第2捕集部62aでの捕集効率を高めることができる。
特に、潤滑油に軸方向の加速度が作用しても、案内部72では1対の側壁部72aにより潤滑油の軸方向への移動が規制されるため、車両の加速時および減速時でも第2捕集部62aの捕集効率が安定しやすい。
(16)
この潤滑装置Lでは、第2誘導部62の第2排出部62cがカウンタドライブギヤG17に向かって突出しカウンタドライブギヤG17に近接して配置されているため、第2排出部62cから排出された潤滑油がカウンタドライブギヤG17に接触しやすくなり、さらに潤滑油がカウンタドライブギヤG17と第2排出部62cとの間から下方に落下しにくくなる。これにより、カウンタドライブギヤG17の潤滑効率が高まり、潤滑性能を高めることができる。
(17)
第2誘導部62が第1延長部64aを有しているため、第2排出部62cから排出された潤滑油が第2排出部62cとカウンタドライブギヤG17との間から落下しようとしても、第1延長部64aにより受け止められ、カウンタドライブギヤG17に掻き上げられる。これにより、さらに潤滑性能を高めることができる。
(18)
第1延長部64aとカウンタドライブギヤG17との間の隙間寸法が概ね一定であるため、第1延長部64aとカウンタドライブギヤG17との間に潤滑油が流れ込んでも、カウンタドライブギヤG17により潤滑油が掻き上げられやすくなる。
(19)
第2誘導部62は、カウンタドライブギヤG17から離れるように第1延長部64aの端部から下方に延びる第2延長部64bを有しているため、カウンタドライブギヤG17周辺の潤滑油がカウンタドライブギヤG17と第2延長部64bとの間に流入しやすくなる。これにより、カウンタドライブギヤG17の潤滑効率がさらに高まる。
(20)
第1延長部64aの第1後方側リブ64cにより第1延長部64aとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が後方側へ流れ出るのが抑制される。また、第2延長部64bの第2後方側リブ64gにより第2延長部64bとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が後方側へ流れるのが抑制される。これにより、カウンタドライブギヤG17の潤滑効率がさらに高まる。
また、車両が加速する際に後方への加速度が潤滑油に作用した場合に、第1延長部64aとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が後方側へ流れ出るのが第1後方側リブ64cにより効果的に抑制される。第2延長部64bの場合も同様に、第2延長部64bとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が後方側へ流れ出るのが第2後方側リブ64gにより効果的に抑制される。
さらに、車両が加速する際に後方への加速度が潤滑油に作用した場合に、第2排出部62cから排出される潤滑油が後方側へ流れ出るのが第2後方側壁部62fにより効果的に抑制される。
(21)
第1延長部64aの第1前方側リブ64dにより第1延長部64aとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が前方側へ流れ出るのが抑制される。また、第2延長部64bの第2前方側リブ64hにより第2延長部64bとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が前方側へ流れ出るのが抑制される。これにより、カウンタドライブギヤG17の潤滑効率がさらに高まる。
さらに、車両が停止する際に前方への加速度が潤滑油に作用した場合に、第1延長部64aとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が前方側へ流れ出るのが第1前方側リブ64dにより効果的に抑制される。第2延長部64bの場合も同様に、第2延長部64bとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が前方側へ流れ出るのが第2前方側リブ64hにより効果的に抑制される。
さらに、車両が加速する際に後方への加速度が潤滑油に作用した場合に、第2排出部62cから排出される潤滑油が前方側へ流れ出るのが前方側壁部62eにより効果的に抑制される。
(22)
第1後方側リブ64cおよび第1前方側リブ64dが第1本体部64eの全長にわたってカウンタドライブギヤG17の外周部に沿って延びているため、第1延長部64aとカウンタドライブギヤG17との間の潤滑油が第1延長部64aの外側へ流れ出るのが抑制されやすくなり、カウンタドライブギヤG17の潤滑効率を高めることができる。
(23)
第2誘導部62は、カウンタドライブギヤG17の回転中心に対してカウンタドライブギヤG17の外周部が概ね上方に移動する側であってカウンタドライブギヤG17の回転中心よりも鉛直方向上側に配置されている。このため、潤滑油が供給される領域と被潤滑領域(カウンタドライブギヤG17とメインドライブギヤG7とが噛み合う部分)とが近くなり、被潤滑領域に潤滑油が供給されやすくなる。つまり、この潤滑装置Lでは潤滑性能の安定化を図ることができる。
(24)
潤滑油の流れ方向を変更する方向変更部D3が第1排出部61cにより実現されている。具体的には、第1排出部61cは、カウンタドライブギヤG17に近づくように斜め上方に向かって延びる傾斜部61dを有している。このため、傾斜部61dにより潤滑油が斜め上方に向かって排出される。この結果、潤滑油が第2速カウンタギヤG12の外周部に概ね沿うように排出される。これにより、潤滑油が第2速カウンタギヤG12に衝突して飛散するのを抑制でき、第2速カウンタギヤG12の潤滑効率を高めることができる。
(25)
カウンタドライブギヤG17の半径方向外側に配置された延長部64をオイルガータ6が有しているため、カウンタドライブギヤG17に形成された複数の歯の間の空間を利用して潤滑油を運搬することができる。これにより、カウンタドライブギヤG17の潤滑効率を高めることができる。
(26)
以上のように、この変速機1では潤滑装置Lが搭載されているため、潤滑性能を高めることができる。
<他の実施形態>
本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
なお、前述の実施形態と実質的に同一の機能を有する構成については、同じ符号を使用し、詳細な説明は省略する。
(A)
オイルガータ6およびガータプレート7の形状は、前述の実施形態に限定されない。例えば、オイルガータ6が、受け部材Bおよび蓋部材Cの2つの部材ではなく、一体で形成されていてもよい。つまり、第1誘導部61が一体形成されていてもよいし、第2誘導部62が一体形成されていてもよいし、第1誘導部61および第2誘導部62が一体形成されていてもよい。
逆に、第1誘導部61、第2誘導部62および第3誘導部63が別部材により形成されていてもよい。さらに、ガータプレート7とオイルガータ6とが一体で形成されていてもよいし、案内部72だけがオイルガータ6と一体形成されていてもよい。
(B)
第1捕集部61aおよび第2捕集部62aが半径方向に並んで配置されているが、潤滑油を捕集できる位置であれば、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aの位置が上下方向あるいは軸方向(例えば、車両の前後方向)にずれていてもよい。
例えば図17に示すように、第1捕集部161a(前述の第1捕集部61aに対応)が第2捕集部162a(前述の第2捕集部62aに対応)よりも上側に配置されていてもよい。この場合、第1捕集部161aを有する第1オイルガータ106と、第2捕集部162aを有する第2オイルガータ107と、が別体で設けられている。第1オイルガータ106は第2オイルガータ107よりも上側に配置されている。なお、図17では、第1オイルガータ106および第2オイルガータ107は模式的に描かれている。
第1オイルガータ106には第1流路P11(前述の第1流路P1に対応)が形成されており、第1捕集部161aにより捕集された潤滑油は第2速カウンタギヤG12に向かって第1排出部161cから排出される。第2オイルガータ107には第2流路P12(前述の第2流路P2に対応)が形成されており、第2捕集部162aにより捕集された潤滑油はカウンタドライブギヤG17に向かって第2排出部162cから排出される。このような構成であっても、前述の実施形態と同様に潤滑性能の向上を図ることができる。
また、第1捕集部61aの第1開口61eおよび第2捕集部62aの第2開口62eが、潤滑油が掻き上げられる方向を向いているが、第1捕集部61aおよび第2捕集部62aの向きは前述の実施形態に限定されない。
(C)
オイルガータ6により潤滑油が供給される部材は、シンクロ機構であってもよい。この場合、シンクロ機構の潤滑効率が高まり、潤滑性能の安定化を図ることができる。
(D)
潤滑油を掻き上げる部材を第3速カウンタギヤG13および第2シンクロ機構S2として説明しているが、潤滑油を掻き上げる部材はギヤだけでもよく、シンクロ機構だけでもよい。
(E)
第1排出部61cが傾斜部61dを有しているが、第1排出部61cが第1中間部61bから突出し第2速カウンタギヤG12と近接しているのであれば、傾斜部61dが設けられていなくてもよい。
第2排出部62cの端部に延長部64が設けられているが、第2排出部62cが第2中間部62bから突出しカウンタドライブギヤG17と近接していれば、延長部64が設けられていなくてもよい。
第1排出部61cに傾斜部61dが設けられているが、第2排出部62cが第1排出部61cと同じような形状を有していてもよい。逆に、第2排出部62cに延長部64が設けられているが、第1排出部61cにも延長部64と同じような形状の部分が設けられていてもよい。つまり、第1排出部61cに傾斜部61dおよび延長部64が設けられていてもよいし、第1排出部61cに傾斜部61dではなく延長部64のみが設けられていてもよい。
(F)
第1捕集部61aの開口面積は第2捕集部62aの開口面積と同じでなくてもよい。例えば、より多くの潤滑油が求められる側の開口面積、あるいは、潤滑油が流れ込みにくい側の開口面積を大きくしてもよい。
また、第1開口61eおよび第2開口62eの形状は前述の実施形態に限定されない。
例えば図18および図19に示すオイルガータ206では、第2捕集部262a(前述の第2捕集部62aに対応)の第2開口262eの面積が第1捕集部261a(前述の第1捕集部61aに対応)の第1開口261eの面積よりも大きくてもよい。この場合、第2流路P22(前述の第2流路P2に対応)の流路断面積は、第1流路P21(前述の第1流路P1に対応)の流路断面積よりも大きくなる。これらの構成により、カウンタドライブギヤG17に供給される潤滑油量が第2速カウンタギヤG12に供給される潤滑油量よりも多くなる。
(G)
オイルガータ6の配置は前述の実施形態に限定されない。例えば、第1誘導部61および第2誘導部62が回転軸A2よりも鉛直方向上側に配置されていてもよい。この場合、第1排出部61cおよび第2排出部62cの位置が前述の実施形態よりも高くなるため、ギヤの噛み合い部(被潤滑部分)に潤滑油が供給される部分(潤滑油供給部)が近くなる。これにより、ギヤの潤滑効率を高めることができる。
(H)
第1誘導部61および第2誘導部62のように潤滑油を捕集あるいは誘導する部分が3つ以上あってもよい。例えば、第1誘導部61の内側(第1誘導部61の第2誘導部62と反対側)や第2誘導部62の外側(第2誘導部62の第1誘導部61と反対側)、あるいは第1誘導部61および第2誘導部62とは異なる上下方向位置などに別の誘導部が配置されていてもよいし、
また、第3誘導部63が第1誘導部61および第2誘導部62の全範囲にわたって配置されていてもよい。この場合、第3誘導部63の潤滑油捕集性能が高まる。
(I)
第1誘導部61および第2誘導部62の底面が傾斜していてもよい。例えば図20に示すオイルガータ306では、第1誘導部361(前述の第1誘導部61に対応)の第1底面361fが、水平面に対して第3速カウンタギヤG13からカウンタドライブギヤG17にかけて下るように傾斜していてもよい。また、第2誘導部362(前述の第2誘導部62に対応)の第2底面362fが、水平面に対して第3速カウンタギヤG13から第2速カウンタギヤG12にかけて下るように傾斜していてもよい。図20に示すオイルガータ306では、第1底面361fと第2底面362fとは傾斜角度が同じである。
この場合、重力の作用により、第1捕集部361a(前述の第1捕集部61aに対応)により捕集された潤滑油が第1底面361fをつたってカウンタドライブギヤG17に流れ込みやすくなる。また、重力の作用により、第2捕集部362a(前述の第2捕集部62aに対応)により捕集された潤滑油が第2底面362fをつたって第2速カウンタギヤG12に流れ込みやすくなる。
(J)
潤滑装置Lが適用される装置は、変速機1に限定されない。ギヤなどの被潤滑部材を有する装置であれば本発明は適用可能である。
本発明に係る潤滑装置であれば潤滑性能の安定化を図ることができるため、本発明は被潤滑部材を有する装置の分野において有用である。
変速機の概略断面図 カウンタシャフトおよびその周辺の斜視図 カウンタシャフトおよびその周辺の斜視図 カウンタシャフトおよびその周辺の平面図 カウンタシャフトおよびその周辺の側面図 オイルガータの斜視図 オイルガータの斜視図 オイルガータの平面図 オイルガータの側面図 オイルガータの側面図 オイルガータの側面図 オイルガータの側面図 受け部材の概略平面図 第1捕集部および第2捕集部の概略斜視図 図5のXV−XV断面図 図15のXVI−XVI断面図 カウンタシャフトおよびその周辺の側面図(他の実施形態) 第1捕集部および第2捕集部の概略斜視図(他の実施形態) 受け部材の概略平面図(他の実施形態) カウンタシャフトおよびその周辺の側面図(他の実施形態)
符号の説明
1 変速機
2 ケース
3 入力シャフト
4 カウンタシャフト
6 オイルガータ
61 第1誘導部
61a 第1捕集部(方向変更部の一例)
61b 第1中間部
61c 第1排出部(方向変更部の一例)
61d 傾斜部
61e 第1開口
62 第2誘導部
62a 第2捕集部(方向変更部の一例)
62b 第2中間部
62c 第2排出部(方向変更部の一例)
63 第3誘導部
63a 第3捕集部
63c 第3排出部
7 ガータプレート(第4誘導部の一例)
71 プレート本体
72 案内部
72a 側壁部
8 メインシャフト
G11 第1速カウンタギヤ(第3被潤滑部材の一例)
G12 第2速カウンタギヤ(第1被潤滑部材の一例)
G13 第3速カウンタギヤ(回転部材の一例)
G17 カウンタドライブギヤ(第2被潤滑部材の一例)
S2 第2シンクロ機構(回転部材の一例)

Claims (23)

  1. 第1被潤滑部材と第2被潤滑部材とに潤滑油を供給するための潤滑装置であって、
    前記潤滑油と接触可能な回転部材と、
    前記回転部材により掻き上げられた前記潤滑油の少なくとも一部を捕集する第1捕集部を有し、前記第1捕集部により捕集した前記潤滑油を前記第1被潤滑部材に供給する第1誘導部と、
    前記回転部材により掻き上げられた前記潤滑油の少なくとも一部を捕集する第2捕集部を有し、前記第2捕集部により捕集した前記潤滑油を、前記回転部材に対して前記第1被潤滑部材よりも遠い位置に配置された前記第2被潤滑部材に供給する第2誘導部と、を備え、
    前記第2捕集部により捕集された前記潤滑油の流速は、前記第2捕集部と同じタイミングで前記第1捕集部により捕集された前記潤滑油の流速よりも速い、潤滑装置。
  2. 前記第1誘導部は、前記第1捕集部で捕集された前記潤滑油を前記第1被潤滑部材に向けて排出する第1排出部を有しており、
    前記第2誘導部は、前記第2捕集部で捕集された前記潤滑油を前記第2被潤滑部材に向けて排出する第2排出部を有している、
    請求項1に記載の潤滑装置。
  3. 前記第2捕集部は、前記回転部材に対して前記第1捕集部よりも前記半径方向に遠い位置に配置されている、
    請求項1または2に記載の潤滑装置。
  4. 前記第1誘導部は、前記第1捕集部と前記第1排出部とを接続する第1中間部を有しており、
    前記第2誘導部は、前記第2捕集部と前記第2排出部とを接続する第2中間部を有しており、
    前記第2誘導部は、前記回転部材に対して前記第1誘導部よりも前記半径方向に遠い位置に配置されている、
    請求項1から3のいずれかに記載の潤滑装置。
  5. 前記第1捕集部は、前記回転部材が前記潤滑油を掻き上げる方向を向くように設けられた第1開口を有している、
    請求項1から4のいずれかに記載の潤滑装置。
  6. 前記第2捕集部は、前記回転部材が前記潤滑油を掻き上げる方向を向くように設けられた第2開口を有している、
    請求項1から5のいずれかに記載の潤滑装置。
  7. 前記第1および第2捕集部は、前記半径方向に並ぶように配置されている、
    請求項1から6のいずれかに記載の潤滑装置。
  8. 前記第1および第2誘導部のうち少なくとも一方は、前記回転部材により掻き上げられた潤滑油の流れ方向を変更する方向変更部を有しており、少なくとも前記方向変更部において概ね密閉されている、
    請求項1から7のいずれかに記載の潤滑装置。
  9. 前記方向変更部は、前記第1および第2捕集部のうち少なくとも一方に形成されている、
    請求項8に記載の潤滑装置。
  10. 前記方向変更部は、前記第1および第2排出部のうち少なくとも一方に形成されている、
    請求項8または9に記載の潤滑装置。
  11. 前記第1および第2誘導部のうち少なくとも一方は、概ね密閉されている、
    請求項1から10のいずれかに記載の潤滑装置。
  12. 前記第1および第2捕集部は、前記潤滑油に浸漬しない位置に配置されている、
    請求項1から11のいずれかに記載の潤滑装置。
  13. 前記第2誘導部は、前記第2捕集部および第2被潤滑部材の間で流路断面積が徐々に小さくなる部分を有している、
    請求項1から12のいずれかに記載の潤滑装置。
  14. 前記第1および第2排出部のうち少なくとも一方は、前記第1および第2被潤滑部材のうち対応する被潤滑部材の回転方向前方に向かって前記潤滑油が排出される形状を有している、
    請求項2に記載の潤滑装置。
  15. 前記第1および第2排出部のうち少なくとも一方は、前記第1および第2被潤滑部材のうち対応する被潤滑部材に近づくように斜め上方に向かって延びる傾斜部を有している、
    請求項14に記載の潤滑装置。
  16. 前記第1誘導部の底面は、水平面に対して前記回転部材から前記第1被潤滑部材にかけて下るように傾斜している、
    請求項1から15のいずれかに記載の潤滑装置。
  17. 前記第2誘導部の底面は、水平面に対して前記回転部材から前記第2被潤滑部材にかけて下るように傾斜している、
    請求項1から16のいずれかに記載の潤滑装置。
  18. 前記第1および第2誘導部は、一体形成されている、
    請求項1から17のいずれかに記載の潤滑装置。
  19. 前記第2被潤滑部材は、他の被潤滑部材に比べて前記回転部材に対して前記軸方向に最も遠い位置に配置されている、
    請求項1から18のいずれかに記載の潤滑装置。
  20. 第3被潤滑部材と、
    前記第1および第2捕集部の上側に配置され、前記ケースをつたって滴下した潤滑油を捕集し前記第3被潤滑部材に供給する第3誘導部と、をさらに備えた、
    請求項1から19のいずれかに記載の潤滑装置。
  21. 前記第3誘導部は、前記第1および第2誘導部の一部として利用されている底板を有している、
    請求項1から20のいずれかに記載の潤滑装置。
  22. 前記回転部材の半径方向外側に配置され前記回転部材により掻き上げられた潤滑油を前記第2捕集部に誘導するための第4誘導部をさらに備えた、
    請求項1から21のいずれかに記載の潤滑装置。
  23. 前記第1被潤滑部材と、
    前記第2被潤滑部材と、
    請求項1から22のいずれかに記載の前記潤滑装置と、を備え
    前記回転部材は、歯車およびシンクロ機構のうち少なくとも一方を含んでいる、
    変速機。
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