JP2010025222A - 電動式ディスクブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電動式ブレーキキャリパに独立して制御される2つの駆動部を設け、それぞれの駆動部が備える電動モータ23i,23oの回転力を進退運動に変換して、進退するピストンに荷重センサを設け、ディスクロータと摺接する摩擦パッドの押圧力を測定し、押圧力Fin,Foutと車輪速Sとを用いて記憶部100に予め記憶させた指令値データ98i,98oを参照することにより、駆動部の電動モータ23i,23oに新たに与える補正押圧力P*in,P*outとを演算し、演算された補正押圧力P*in,P*outに基づきそれぞれの電動モータ23i,23oを駆動することにより、摩擦パッドに生じる面圧を均一とするような押圧力を作用させる。
【選択図】図5
Description
また、特許文献2では、電動モータをブレーキの駆動力とするブレーキキャリパに及ぼす熱の問題に着目し、摩擦パッドに生じる熱をキャリパの駆動部に伝導させないための押圧部材に断熱材などを用いる構造が開示されている。
本発明によれば、ディスクロータの回入側、回出側に第1及び第2の駆動部を配置し、第1及び第2の駆動部を制御する指令値データを制御部の記憶手段に予め設定して記憶させたことにより、指令値データに基づき第1及び第2の駆動部が個別に制御され、回入側、回出側にそれぞれ異なった押圧力で摩擦パッドをディスクロータに対して摺接させることで摩擦パッドの偏摩耗を防ぐことができる。
本構成によれば、駆動部に荷重センサを備えたことにより駆動部の摩擦パッドにかかる回入側、回出側の押圧力を検出することができ、検出された押圧力に基づき駆動部の回入側入力荷重及び回出側入力荷重を指令値データから読み出して、第1及び第2の駆動部を個別に制御することで摩擦パッドの偏摩耗を防ぐことができる。
本構成によれば、車輪速を検知する車輪速センサを備えたことにより、車輪速センサにより検知された車輪速に基づき、車輪速に応じて荷重が設定される回入側入力荷重及び回出側入力荷重を指令値データから読み出して、回入側、回出側の押圧力を個別に制御することで摩擦パッドの偏摩耗を防ぐことができる。
本構成によれば、荷重センサと車輪速センサを備えたことにより、荷重センサにより検出された駆動部の摩擦パッドにかかる回入側、回出側の押圧力と、車輪速センサにより検知された車輪速とに基づき、それぞれに対応する指令値データから摩擦パッドを押圧する回入側入力荷重及び回出側入力荷重を読み出して個別に制御することにより摩擦パッドの偏摩耗を防ぐことができる。
本構成によれば、クランプ荷重が大きくなるに従い、回入側入力荷重よりも回出側入力荷重の増加率が大きくなるように予め設定したことにより摩擦パッドの偏摩耗を防ぐことができる。
本構成によれば、車輪速が大きくなるに従い、回入側入力荷重よりも回出側入力荷重の増加率が大きくなるように予め設定したことにより摩擦パッドの偏摩耗を防ぐことができる。
本構成によれば、クランプ荷重と車輪速とのどちらかが大きくなるに従い、回入側入力荷重よりも回出側入力荷重の増加率が大きくなるように予め設定したことにより摩擦パッドの偏摩耗を防ぐことができる。
本構成によれば、車輪速又はクランプ荷重のどちらかがそれぞれに設定された閾値よりも大きい場合に、回出側入力荷重が回入側入力荷重より大きくなるように予め設定したことにより摩擦パッドの偏摩耗を防ぐことができる。
以下、図面に基づき本発明の一実施例を詳述する。
図1は、車両において本発明の電動式ディスクブレーキ装置1を実装した場合のブレーキシステムを示す。図2は、図1の電動式ディスクブレーキ装置1を車両の1輪について実装した場合の概略構成を示す図である。
図2に示す電動式ディスクブレーキ装置1は、電動モータなどを駆動力とする電動式ブレーキ装置であり、ディスクロータ2と、摩擦パッド3と、ブレーキキャリパ4と、制動制御部13とによって構成される。
摩擦パッド3は、前記ディスクロータ2を挟んで対向する一対の摩擦パッド3aと摩擦パッド3bとから構成される。摩擦パッド3a,3bはブレーキキャリパ4が作用することにより互いに近づく方向に押圧され前記ディスクロータ2と摺接すると、ディスクロータ2の回転する運動エネルギーを摩擦により熱エネルギーに変換し、車輪を制動する。
図3(a)は、図3(b)におけるブレーキキャリパ4のK1−K1の断面図、図3(b)は、図3(a)におけるブレーキキャリパ4のK2−K2の断面図である。
図3に示すようにブレーキキャリパ4は、概略として、キャリパ本体7と、キャリパ本体7をスライド可能に支持するブラケット6と、キャリパ本体7の内部に介挿される一対の駆動部11,12を備える。
ブラケット6は、タイヤホイール内側の非回転部分に対してディスクロータ2を跨ぐように取付けられる断面コ字状の部材である。ブラケット6の対向する面には、一対の摩擦パッド3a,3bが互いに対向するように配置され、摩擦パッド3a,3bがディスクロータ2の回転方向に動かないよう強固に固着される。ブラケット6は、一対のスライド穴6a,6bを備え、キャリパ本体7に設けられた取付け孔7a,7bと位置決めされた状態でスライドボルト8,8が螺入されることにより、ブラケット6とキャリパ本体7がスライド可能に取付けられる。
なお、本実施例において回入側駆動部11とは、図3において矢印で示す方向にディスクロータ2が回転すると仮定した場合に、ディスクロータ2がキャリパ本体7に入る側に位置する駆動部である。これとは逆に回出側駆動部12とは、ディスクロータ2がキャリパ本体7から出る側に位置する駆動部である。本実施例は車体が前進している場合を示す。従って、車体が後進した場合には回入側駆動部11が回出側となり、回出側駆動部12が回入側となる。本実施例においては、回入側駆動部11と回出側駆動部12とはディスクロータ2の回転方向に沿って並列に配置される。なお、上記回入側駆動部11及び回出側駆動部12については後述する。
シリンダボディ32は、後述の回入側駆動部11と回出側駆動部12とを組み込むための回入側シリンダ36と回出側シリンダ37と、後述の固定ボルト68が螺入されるネジ孔67を有する。回入側シリンダ36及び回出側シリンダ37は、車体左右方向に延長する両端開口の孔として形成され、開口部55よりも縮径した段部43を備え、当該段部43よりもディスクロータ2側の空間が基径部38として形成され、段部43よりも開口部55側の空間が拡径部として形成される。基径部38のディスクロータ2側の端部には内周面に沿ってリング溝39が形成される。開口部55の周面には、後述のミドルボディ33に設けられた穴に対して突出する突起58が設けられる。
遊星歯車29は、回転中心にベアリング57が取付けられ、ベアリング57を介して支持軸30と結合する。支持軸30は、軸部の中間に軸径よりも拡径した厚みを持つフランジ56を備え、一端が上述のフランジ42に設けられた支持穴27に嵌め込まれ、他端が遊星歯車29のベアリング57を支持することにより太陽歯車28の回転を変換機構25に伝達する。外輪歯車31は、後述のミドルボディ33の収容部に固定され、太陽歯車28の周囲を公転する複数の遊星歯車29と噛み合う。
減速機構22よりも電動モータ23側には円環状のスペーサ62が設けられる。スペーサ62の円環内周にはベアリング63が内挿される。ベアリング63は、電動モータ23の出力軸64を支持する。スペーサ62は後述のボディエンド34の内部に収容される。
回入側シリンダ36の内部には、ニードルベアリング41,41、スラストベアリング44、シールリング45、荷重センサ47、押圧部材48、ダストシール65が介挿される。ニードルベアリング41,41は基径部38の周壁に対して直列に内挿され、開口部55側から挿入される変換機構25の外周を回転可能に保持する。スラストベアリング44は、段部43と、変換機構25のフランジ42の他端面46との間に内挿され、変換機構25を回転可能に保持する。
ダストシール65は、円環状に形成されたシール部材であって、円環の内周面が押圧部材48の周囲に形成された溝48bに沿って嵌め込まれ、変換機構25が開口部55側から介挿された状態において、円環の外周面がリング溝39に嵌め込まれる。ダストシール65は、ピストン24の前進に伴い押圧部材48がシリンダ36の開口部36aより露出し、摩擦パッド3aの基台3cを押圧する場合に、外部から塵芥等の異物がシリンダ36内に進入するのを防止する。以上、全ての部材が回入側シリンダ36内に介挿された後、ピストン部21が開口部55側から回入側シリンダ36内に収容される。
電気式ディスクブレーキ装置1は、記憶部100、入力部101、演算処理部102及び出力部103を備えた制動制御部13と、主として車体側に設けられ前記入力部101に各種の信号を出力するブレーキスイッチ81、ペダルセンサ82及び車輪速センサ84と、入力部101と電気的に接続され荷重信号を出力する回入側荷重センサ47i及び回出側荷重センサ47oと、出力部103と回入側電動モータ23i及び回出側電動モータ23oと電気的に接続され出力部103からの出力信号に基づいて回入側電動モータ23i及び回出側電動モータ23oの駆動制御を行うモータ制御部14とから構成される。
例えば、踏込角度を検出するセンサにはロータリエンコーダなど回転する角度を検出できるものなら良く、特にロータリエンコーダを使用したときには角度とその角度に至るまでの角速度を同時に検出できるため、同時に踏込角度と踏込速度とを検出することができる。踏込荷重を検出するセンサには荷重センサ、ロードセルなどによって踏込みの強さが検出できる。本実施例においては、ペダルセンサ82は踏込角度と踏込荷重とが出力できるセンサによって構成される。なお、ブレーキ操作を出力する信号は、踏込角信号と踏力信号とのいずれか一方でも良い。
記憶部100は、例えばROM等の記憶媒体であり、演算処理部102による演算処理に必要な回入側指令値データ98i,回出側指令値データ98oを記憶する。
なお、記憶部100は、演算処理部102に含まれても良い。
指令値データ98iは、車輪速Sと回入側の実押圧力Finとに応じて補正押圧力P*inを求めるデータである。指令値データ98oは、車輪速Sと回出側の実押圧力Foutとから回出側の補正押圧力P*outを求めるデータである。
指令値データ98iと指令値データ98oとは、車輪速Sと実押圧力FinとFoutの少なくとも一方が大きくなるに従い、回出側の補正押圧力P*outが回入側の補正押圧力P*inよりも補正押圧力の増加率が大きくなるように設定される。
また、指令値データ98iと指令値データ98oは、図8(a)に示すように、車輪速Sと、実押圧力FinとFoutとが小さいときには摩擦パッド3に生じる面圧分布は制御の有無に関わらず変化が見られないため、車輪速Sと実押圧力FinとFoutの少なくとも一方が予め設定された値(閾値)よりも大きいときに回出側入力荷重が回入側入力荷重より大きくなるように設定しても良い。
なお、回入側指令値データ98iと回出側指令値データ98oとは、車輪速Sに応じるかまたは回入側と回出側で検出される実押圧力FinとFoutの何れか一方によって補正押圧力P*inとP*outとが出力され、回出側の補正押圧力P*outが回入側の補正押圧力P*inよりも補正押圧力の増加率が大きくなるように設定しても良い。
例えば電動モータ23がステッピングモータの場合、モータの回転は、制御信号として送られるパルス信号の数によって行われるため、制動制御部13から出力される信号が電流の場合には、パルス信号などに変換する。なお、モータ制御部14は、モータドライバによって構成されても良く、また、その機能が制動制御部13の中に組み込まれても良い。
車両の走行時においてブレーキ操作が行われると、ブレーキスイッチ81の出力するブレーキ信号91が入力部101を介して出力され、演算処理部102は、制動制御プログラム200に基づく制御処理を開始する(S1)。
例えば、制御例として高速走行からの高負荷な制動とすれば回入側、回出側で検出される実押圧力FinとFoutは大きいため、回入側補正押圧力P*inと回出側補正押圧力P*outは、回入側指令値データ98iと回出側指令値データ98oとを参照し、回入側補正押圧力P*inよりも回出側補正押圧力P*outの方が大きくなるような回入側補正押圧力P*inと回出側補正押圧力P*outとを出力する。
以上のS6〜S9を繰り返すことにより摩擦パッド3に作用する面圧分布が均一となるような制御が繰り返される。
図10(a)は、本願発明に係る他の実施形態を示す。なお、実施の形態1と同一構成の部材については適宜符合を省略する。本実施形態においては、実施の形態1と同一構成からなる電動式ディスクブレーキ装置1に関し、荷重センサ47を作用部9でなく反作用部10に設けた点で異なる。具体的には、本実施例における荷重センサ77は、反作用部10側に設けられる。この状態において作用部9のピストン24i,24oが突出し、押圧部材48が摩擦パッド3aの基台3cを押圧すると、摩擦パッド3aはディスクロータ2と摺接する。同時にブラケット6のスライド孔6a,6bに沿ってキャリパ本体7は反力によってスライドし、反作用部10側の摩擦パッド3bがディスクロータ2に押圧される。これにより、実施の形態1でピストン24i,24oに設けた荷重センサ47i,47oと同じ作用が得られる。
なお、荷重センサ77を単一の構成とするのではなく、反作用部10側でピストン24i,24oの軸芯と対応する位置に複数個設けることによっても精度良く実押圧力Fin及びFoutを検出することができる。
さらに、図10(b)に示すように、荷重センサ47i,47oとを荷重センサ77とを組み合わせて双方向から荷重を検出することでさらに精度の良い制御を行うことができる。例えば上述したように、作用部9のピストン24i,24oの突出により摩擦パッド3aがディスクロータ2に摺接することで、ブラケット6のスライド孔6a,6bに沿ってキャリパ本体7は反力によってスライドし、反作用部10側の摩擦パッド3bがディスクロータ2に摺接する。
4 ブレーキキャリパ、11 回入側駆動部、12 回出側駆動部、13 制動制御部、14 モータ制御部、21 ピストン部、22 減速機構、23 電動モータ、
47 荷重センサ、81 ブレーキスイッチ、82 ペダルセンサ、
84 車輪速センサ。
Claims (8)
- キャリパ本体の作用部及び反作用部のそれぞれからディスクロータに摺接可能に設けられた摩擦パッドと、
前記摩擦パッドを押圧する押圧部材と、
前記作用部側に設けられ前記押圧部材に押圧力を発生させる駆動手段と、
前記駆動手段を制御する制御部と、
記憶手段とを有する電動式ディスクブレーキ装置であって、
前記駆動手段は、前記ディスクロータの回入側、回出側のそれぞれに配置された少なくとも第1及び第2の駆動部からなり、
前記記憶手段は、予め設定した摩擦パッドに付加させるのに必要な押圧力を得る指令値データを記憶し、
前記制御部は、前記記憶手段より読み出した指令値データより得た前記摩擦パッドに付加させるのに必要とする押圧力に応じて、前記第1及び第2の駆動部それぞれの前記押圧部材に対する押圧力を制御することを特徴とする電動式ディスクブレーキ装置。 - 前記電動式ディスクブレーキ装置は、駆動部の摩擦パッドにかかる回入側、回出側の押圧力をそれぞれ検出可能な荷重センサを備え、
前記指令値データは、前記荷重センサの出力に対応してそれぞれ変化する回入側入力荷重及び回出側入力荷重が得られるように予め個別に設定され、
前記制御部は、当該回入側入力荷重及び回出側入力荷重を参照して必要な押圧力を読み出して第1,第2駆動部を個別に制御することを特徴とする請求項1に記載の電動式ディスクブレーキ装置。 - 前記電動式ディスクブレーキ装置は、車輪速を検知する車輪速センサを備え、
記憶手段の指令値データは、車輪速センサの出力する車輪速に応じて荷重が設定される回入側入力荷重及び回出側入力荷重が予め個別に設定され、
前記制御部は、当該回入側入力荷重及び回出側入力荷重を参照して必要な押圧力を読み出すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動式ディスクブレーキ装置。 - 前記電動式ディスクブレーキ装置は、駆動部の摩擦パッドにかかる回入側、回出側の押圧力をそれぞれ検出可能な荷重センサと、車輪速を検知する車輪速センサとを備え、
記憶手段の指令値データは、前記荷重センサの出力する回入側、回出側の押圧力及び前記車輪速センサの出力する車輪速に対応してそれぞれ変化する回入側入力荷重及び回出側入力荷重が得られるように予め個別に設定され、
前記制御部は、当該回入側入力荷重及び回出側入力荷重を参照して必要な押圧力を読み出すようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電動式ディスクブレーキ装置。 - 前記指令値データは、荷重センサの出力するクランプ荷重が大きくなるにつれて回入側入力荷重よりも回出側入力荷重の方が増加率が大きくなるように予め設定されることを特徴とする請求項2に記載の電動式ディスクブレーキ装置。
- 前記指令値データは、車輪速センサの出力する車輪速が大きくなるにつれて回入側入力荷重よりも回出側入力荷重の方が増加率が大きくなるように予め設定されることを特徴とする請求項3に記載の電動式ディスクブレーキ装置。
- 前記指令値データは、車輪速とクランプ荷重の少なくとも一方が大きくなるにつれて回入側入力荷重よりも回出側入力荷重の方が増加率が大きくなるように予め設定されることを特徴とする請求項4に記載の電動式ディスクブレーキ装置。
- 前記指令値データは、車輪速とクランプ荷重の少なくとも一方が予め設定された閾値よりも大きいときに回出側入力荷重が回入側入力荷重より大きくなるように予め設定されることを特徴とする請求項4に記載の電動式ディスクブレーキ装置。
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