JP2010002147A - 通気ダクト - Google Patents

通気ダクト Download PDF

Info

Publication number
JP2010002147A
JP2010002147A JP2008162650A JP2008162650A JP2010002147A JP 2010002147 A JP2010002147 A JP 2010002147A JP 2008162650 A JP2008162650 A JP 2008162650A JP 2008162650 A JP2008162650 A JP 2008162650A JP 2010002147 A JP2010002147 A JP 2010002147A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
duct
air
breathable
permeable
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008162650A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinsuke Mizuta
真介 水田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tigers Polymer Corp
Original Assignee
Tigers Polymer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tigers Polymer Corp filed Critical Tigers Polymer Corp
Priority to JP2008162650A priority Critical patent/JP2010002147A/ja
Publication of JP2010002147A publication Critical patent/JP2010002147A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Duct Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】 多孔質素材により構成されるダクト壁部分を有する通気ダクトにおいて、多孔質材により構成されるダクト壁部分の強度や剛性を高めるとともに、当該部分の通気性の調整が行いやすいような通気ダクトを提供する。
【解決手段】 ダクト本体2の壁面に設けられた開口部に、開口部を覆うように通気性部材3を一体化した通気ダクト1において、前記通気性部材3を、山部と谷部を有する襞折状としたシート状通気性素材を、隣接する襞の表面が互いに接触するように形成した部材により構成する。山部と谷部を有する襞折状としたシート状通気性素材が、襞の折方向がダクト軸と平行となるように円筒状にされるとともに、隣接する襞の表面が互いに接触するようにして通気性ダクト部材6を形成しても良い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、合成樹脂などで形成されたダクトの内部に空気を通流する通気ダクトに関する。特に、ダクト壁の一部に通気性が与えられた通気ダクトに関する。
通気ダクトは、特に自動車用内燃機関の吸気システムや、空調システム・冷却風送風システムなどの一連のダクト系の一部として使用されている。このようなダクト系においては、一般にダクト壁が非通気性素材からなるダクトが使用されることが多く、そのために、エンジンやファンやモータなどを騒音源とする騒音がダクト内を伝播したり、ダクト系に生ずる気柱共鳴が発生したりするので、かねてから騒音の低減が望まれていた。
ダクト系を伝播する騒音を低減する技術としては、拡径チャンバー部を設けるものや、ヘルムホルツレゾネータなどの共鳴型消音器を設けるものなどが開発・応用されているが、非通気性素材で形成されるダクト壁の一部に通気性を有する部分を設けて、ダクト系の気柱共鳴を予防して、ダクトを伝播する騒音の低減を図る技術、いわゆるポーラスダクトと呼ばれる技術が開発されている。
そのような機能を有するポーラスダクトダクトとして、特許文献1に記載されたような技術が知られている。この技術は、非通気性のダクト壁の一部に穴を設けて、適度な通気性を有する不織布などの多孔質材を、それらの穴を覆うように取付け、ダクト内部空間と外部空間とが多孔質材を通じて連通するようにした技術であり、さらに、特許文献1に記載のポーラスダクトにおいては、ダクト本体の壁面から突出する取り付け部を設け、取り付け部先端の開口部に不織布が熱溶着されている。このようなダクトにおいては、多孔質材の通気度を調整することにより、ダクト系に生ずる気柱共鳴の発生を防止しながら、ダクト系を伝播する騒音の低減を図ることができるという効果が得られる。
また、特許文献2には、いわゆるポーラスダクトの他の例として、ダクト軸方向の一部の区間のダクトが、多孔質材がパイプ状に形成された多孔質材ダクトにより構成された吸気ダクトが開示されており、このようなダクトによっても、上記したポーラスダクト特有の効果が得られる。
特開2001−323853号公報 特開2000−161160号公報
しかしながら、こうしたポーラスダクトにおいて適度な消音効果が得られるようにするためには、通気性を有する多孔質素材で形成されるダクト壁部分の大きさ(面積)や配置や通気性(透気度)を調整する必要があるうえに、比較的脆弱な多孔質素材に通気ダクトとして必要な強度・剛性を持たせる必要があるため、それらをバランスよく調整してポーラスダクトの設計を行うことは難しいことであった。
特に、適度な消音性能を確保するために、濾紙や不織布などの多孔性のシート材の通気度を調整する必要がある場合には、繊維密度や繊維径を変更したり、バインダーを塗布したりするなど、多孔性シート素材そのものを調製しなおすことが必要となる。そのため、適度な消音性能を有するようにシート材の通気度などを調整して、多孔性シート材を用いた消音構造を開発することは容易なことではなかった。また、多孔性シート材の形状が通流する空気にさらされても変形しないだけの保形性をもたせる必要があるが、通常の不織布を用いた場合には、ダクトがつぶれて閉塞するおそれがあるなど、十分な保形性を持たせることが困難となる場合がある。そのような場合には、不織布にバインダー樹脂を含浸させるなどして固める必要が生じ、好ましい消音性を持たせることが一層困難となることがあった。
したがって、本発明は、多孔質素材により構成されるダクト壁部分を有する通気ダクトにおいて、多孔質材により構成されるダクト壁部分の強度や剛性を高めるとともに、当該部分の通気性の調整が行いやすいような通気ダクトを提供することを目的とする
発明者は、鋭意検討の結果、山部と谷部を有する襞折状としたシート状通気性素材を、隣接する襞の表面が互いに接触するように形成して、通気性を有するダクト壁として使用すると、上記課題が解決できることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、その内部に空気を通流するダクト本体の壁面に設けられた開口部に、開口部を覆うように通気性部材を一体化した通気ダクトであって、前記通気性部材が、山部と谷部を有する襞折状としたシート状通気性素材を、隣接する襞の表面が互いに接触するように形成した部材であることを特徴とする通気ダクトである。
また、本発明は、ダクト軸方向の少なくとも一部の区間において、ダクト壁が通気性素材からなるダクト区間を有するとともに、その内部に空気を通流する通気ダクトであって、前記ダクト区間では、山部と谷部を有する襞折状としたシート状通気性素材が、襞の折方向がダクト軸と平行となるように円筒状にされるとともに、隣接する襞の表面が互いに接触するようにしてダクト壁が形成されていることを特徴とする通気ダクトである(請求項2)。
本発明によれば、ダクト壁の一部が通気性を有するようになっているので、通気ダクトがいわゆるポーラスダクトとして働き、ダクト系の気柱共鳴を予防して、ダクトを伝播する騒音の低減を図ることができる。
さらに、本発明では、シート状通気性素材が山部と谷部を有する襞折状とされ、隣接する襞の表面が互いに接触するようにして通気性部材やダクト壁が形成されているので、比較的薄いシート状通気性素材を使用した場合であっても、比較的厚い通気性部材やダクト壁を得ることができ、その機械的強度や剛性を高めることができる。
さらに、本発明によれば、通気性部材やダクト壁の通気性の調整や通気ダクトの消音性能の調整が行いやすい。すなわち、通気度の調整をするために新たな仕様のシート状通気性素材を製造しなくても、襞折の山数や、互いに接触する襞の接触の程度を調整すれば通気性部材やダクト壁の通気度を調整することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の通気ダクト1の外観を示す斜視図である。図2には、本発明の通気ダクト1の通気性部材3付近のダクト軸方向に沿った断面(図1の矢視方向)を示す。本発明の通気ダクト1は、自動車のエンジンに空気を供給するための吸気システムの吸気ダクトの一部や、エアコンの送風ダクトの一部や、電池などを冷却するための送風ダクトの一部として他のダクトやエアクリーナや送風ユニットなどに接続して使用されるダクト部材であり、ダクト本体2に設けられた開口部21に通気性部材3が取付けられてなる通気ダクトである。
ダクト本体2は、熱可塑性樹脂により形成された中空のダクト部材であり、特に本実施形態においては、ダクト本体2全体がポリプロピレン樹脂のブロー成形によって形成されている。本発明において好ましくは、ダクト壁は非通気性となるように形成される。ダクト本体2は、その両端部に他のダクト部材などに接続するための口元部25、25を有し、その間に大筒部22が形成されており、大筒部22が、通流する空気の流路を形成している。さらに、大筒部22の壁面からダクト外側に向かって取り付け部23が額縁状に突出しており、取り付け部23に囲まれるように略長方形状の開口部21が設けられている。大筒部22の内部空間とダクト外部とは開口部21を通じて互いに連通している。
取り付け部23は、ダクト軸方向に沿う長さL、幅Wの略長方形状に設けられ、その内側には、開口部21を取り囲むように通気性部材3を取付けるためのフランジ27が設けられている。
通気性部材3は、開口部21を覆うようにダクト本体2のフランジ27にホットメルト接着剤により取付けられている。その結果、通気ダクト1の内部と外部とは、通気性部材3を通じて連通するようになっている。通気性部材3はシート状の通気性素材である不織布をプリーツ加工して山部と谷部を有する襞折形状に賦形し、略長方形の平板状(略直方体状)とした通気性部材であり、襞折の山と谷の間の略平板状の区間が通気性部材3の板厚方向(即ち通気ダクト1の内部から外部に連通する方向)に沿うように折り畳まれた部材である。通気性部材3は、隣接する襞の表面が互いに接触するような状態に折り畳まれて、取り付け部23及びフランジ27に取り付けられている。本実施形態においては、隣接する襞の表面が確実に互いに接触するように、襞折山部の間隔dが不織布のもともとの厚みtに対し、d=1.8tとなるようにされている。
通気性部材3に使用される不織布には、合成樹脂繊維からなる不織布が好ましく使用でき、合成樹脂繊維としては、本実施形態のようにPET樹脂が使用できる。不織布を構成する合成樹脂としては、その他、ポリプロピレン樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂繊維が例示できる。これら樹脂を芯鞘構造とした樹脂繊維を使用しても良いし、これら樹脂を混紡して不織布としても良い。特に、融点の異なる合成樹脂繊維を混紡して、比較的低融点の繊維をバインダー繊維として使用すると、プリーツ加工をする際に熱を加えることにより賦形性がよくなり、襞折形状の固定が行いやすくなるとともに、通気性の調整も行いやすくなる。
通気性部材3に使用する不織布は、単層の不織布であっても良いし、複層の不織布であっても良い。また、不織布には、不織布の保形性を高めたり、不織布の通気性を調整する目的で、アクリル系樹脂や、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などの樹脂成分を含むバインダー樹脂を含浸させて使用することもできる。
本発明の通気ダクトにおいては、折り畳まれた不織布が通気性部材3として適度な通気性、ひいては消音性能を有するように、以下のような不織布を使用するのが好ましい。不織布の目付け量は、80〜500g/m程度の範囲から選択できる。また、不織布3の厚みは、0.5〜10.0mmであることが好ましい。
好ましい不織布の透気度(JIS P8117に準拠したガーレー式デンソメーターを用いた方法により測定)は0.1〜10s/300ml程度の範囲から選択でき、例えば、消音性が向上するためには、0.3〜5s/300ml、好ましくは0.4〜2s/300ml程度であってもよい。
本発明の実施形態である通気ダクト1は、次のように製造される。ダクト本体2は周知の合成樹脂製ダクトの製造方法、例えば、ブロー成形、射出成形などにより成形される。通気性部材3は、所定幅に裁断された帯状の不織布を所定の折幅(例えば15mm)で山部と谷部とが形成されるように襞状に折りたたんでいく、いわゆるプリーツ加工により、不織布を襞付けして成形する。襞状の折りぐせを付けるために、プリーツ加工時に熱を加えることが好ましい。
なお、不織布をプリーツ加工する際に、熱プレスを併用して、不織布を部分的に、あるいは全体的に圧縮加工し、通気性の調整を行うこともできる。その場合には、特に熱可塑性樹脂からなるバインダー繊維を不織布に混紡したり、熱可塑性樹脂を含むバインダー液により不織布を前処理したりすることが好ましい。通気性部材3には、通気性を調整する目的や、剛性を高める目的、撥水性を与える目的などに応じて、バインダーや種々の処理剤を塗布含浸させるが、これら塗布含浸工程を、熱プレスと同時に行うことが好ましい。
所定の襞折形状に成形された通気性部材3を、ダクト本体2の開口部21を覆うようにして取り付け、フランジ27と通気性部材周縁部とを互いにホットメルト接着剤により接着一体化する。ダクト本体2と通気性部材3の一体化は、他の接着剤や粘着剤を使用したり、熱溶着によって行うこともできる。熱溶着により一体化する場合には、加熱した熱盤にフランジ27を押し付けてその表面を溶融させ、その後直ちに通気性部材3を押し付けることによって行うことができる。なお、本発明の通気ダクトにおいては、襞折した不織布の隣接する山部間の間隔dが、所定の幅(本実施形態においてはd=1.8t)となるように、襞折した不織布をやや圧縮傾向に仮保持した状態で、取り付け部23およびフランジ27に固定するようにすることが好ましい。以上のようにして、本発明の通気ダクト1を得ることができる。
本発明の作用効果を説明する。本発明においては、通気性部材3が、ダクト本体に設けられた開口部21を覆うように取付けられているので、いわゆるポーラスダクトとして働き、ダクト系の気柱共鳴を予防して、ダクトを伝播する騒音の低減を図ることができる。
さらに、本発明では、シート状通気性素材(本実施形態では不織布)が山部と谷部を有する襞折状とされ、隣接する襞の表面が互いに接触するようにして通気性部材3が形成されているので、比較的薄いシート状通気性素材を使用した場合であっても、比較的厚い通気性部材3を得ることができ、通気性部材3の機械的強度や剛性を高めることができる。また、隣接する襞の表面が互いに接触するようにして通気性部材3が形成されているので、通気ダクト内部を通流する空気の流れに通気性部材がさらされても、ばたついたり襞折形状が乱れたりすることが防止できる。
さらに、本発明においては、通気性部材3の通気性の調整や通気ダクト1の消音性能の調整が行いやすい。以下にその説明をする。
ダクト壁の一部に不織布素材等の通気性素材を用いた、いわゆるポーラスダクトにおいては、通常、その消音性能は、主に通気性部材の通気特性やその配置・面積などにより決定される。そのため、通気性部材の設置スペースが制限されている場合などには、通気性部材の通気特性を直接変更して通気ダクトの消音性能を調整する必要が生じ、特性の異なる通気性部材を別途調製して通気ダクトの消音特性の変更を行う必要があった。これは、特許文献1や特許文献2に記載のポーラスダクトにおいて顕著であり、消音性能の調整が難しかった。
しかしながら、本発明においては、シート状の通気性素材の隣接する襞の表面が互いに接触するようにしたので、通気ダクト内部空間と、外部空間との間を、空気が通気性部材を通過して流れようとする際の抵抗を大きくできる。したがって、本発明によれば、比較的通気度の大きい(通気抵抗の小さな)シート状通気性素材を用いても、通気性部材3としての通気度を抑えることができ(通気抵抗を大きくして)、シート状通気性素材そのものの特性変更を行わなくてもポーラスダクトの消音性能を調整できる。
また、本発明においては、襞折山部や襞折谷部が折り曲げられることにより、当該部位の通気度が抑えられると共に、この部分の通気度が、通気性部材3全体の通気特性に及ぼす寄与が高くなるため、当該山部/谷部の数(即ち襞折の数)を調整することで、通気度の調整を行うことができる。即ち、山数を多くすれば通気度が抑えられ、山数を少なくすれば通気を高めることができる。したがって、本発明によれば、通気度の調整をするために新たな仕様のシート状通気性素材を製造しなくても、山数を調整すれば通気性部材3の通気度や消音特性を調整することができる。
なお、本発明において、消音性能をより高めるためには、シート状通気性素材の隣接する襞の表面同士の接触が確実となるように、襞折山部の間隔dが、シート状通気性素材のもともとの厚みをtとして、1.5t≦d≦3.0tであることが好ましい。また、1.5t≦d≦2.0tとすれば、シート状通気性素材が襞折の間の部分で互いに圧縮されるようになって、シート状通気性素材を通過する空気の抵抗を高めることができるので、更に通気性部材3の通気度の調整範囲を拡げることができる。
以上、本発明の通気ダクトの実施形態を説明したが、本発明はその性質を大きく変えない範囲で、以下のような改変を加えて実施することもできる。なお、以下の説明においては、上記第1実施例との相違点を中心に説明し、同様である点についてはその詳細な説明は省略する。
図3、図4、図5には本発明の第2の実施形態を示す。第2実施形態の通気ダクトにおいては、通気ダクト5のダクト軸方向の所定長さにわたる区間(本実施例においてはダクト中央部の区間A)が、シート状通気性素材によって形成された通気性ダクト部材6によって形成され、通気性を有するダクト部材6(以下「通気性ダクト部材」ともいう)の部分のダクト壁を通じて、ダクト内部空間と外部とが互いに連通する事によって、いわゆるポーラスダクトとして機能する。
すなわち、通気ダクト5は、略円筒状に形成された通気性ダクト部材6の両端部に、合成樹脂などにより非通気性に形成されたダクト部材7,7が接続されて構成されてなる、その内部に空気を通流するダクトである。ダクト部材7,7は、その一端に他のダクト部材などと接続されるべき口元部71を有し、他端に通気性ダクト部材6が取り付けられる拡径された嵌合部72を有し、その間がダクト部70に形成された部材である。図4にも示すように、通気性ダクト部材6の両端部は、嵌合部72の内側にはめ込まれるように接着一体化されており、ダクト部材6の内周面が、ダクト部70の内周面とほぼ連続するようになっている。
図5にはダクト軸と垂直な面による通気ダクト5の断面を示すが、通気性ダクト部材6は、シート状の通気性素材が山部と谷部を有する襞折状にプリーツ加工され、襞の折方向がダクト軸と平行となるように、その両端部を接合して円筒状に形成された部材である。更に、隣接する襞の表面が互いに接触するようにしてダクト壁が形成されている。なお、本実施形態においては、隣接する襞の接触状態が確実に維持されるように、通気性ダクト部材6の外周に嵌合部72が外嵌するようにして、その外周形状を規制し、通気性部材3がその周方向にやや圧縮傾向となるように保つことが好ましい。また、本実施形態において通気性ダクト部材6は長円状の断面を有しているが、これに限定されるものではない。
本実施の形態においても、第1の実施形態と同様に、通気ダクト5はいわゆるポーラスダクトのような消音機能を発揮する。また、比較的薄いシート状通気性素材を使用しても通気性ダクト部材6は、その形状保持性と強度剛性に優れたものとなって、通気ダクトとしての使用に好適なものとできる。さらに、襞折の山数を調整することによって、シート状通気性素材の圧縮の程度を調整して、通気性ダクト部材6の通気性を調整することができ、通気ダクト5の消音性能の調整を容易に行うことができる。
本実施形態においては、通気性ダクト部材6の保形性や隣接する襞の接触状態の維持を向上させるために、通気性ダクト部材6に保形部材を追加しても良い。保形部材としては、例えば、通気性ダクト部材6の外周に配置・固定されるリング状のバンド部材や、通気性ダクト部材6の末端面に一体化されるリング状の保形部材が例示できる。
これら保形部材を備えるような通気性ダクト部材6であれば、ダクト部材7を使用することなく、直接エアクリーナなどの他の部材に接続したり、ダクトの開口末端部となることができる。
また、図2の第1の実施形態においては、襞折の方向がダクト軸方向と略直角となるように通気性部材を取り付けた例を示したが、本発明はこれに限定されず、第1の実施形態において、襞折の方向がダクト軸方向と平行になるように取り付けてもよい。開口部の長さLは幅Wよりも長くされていることが多いので、襞折の方向がダクト軸方向と略直角となるようにすれば、通気性部材2の剛性や強度を高めることができる。一方、襞折の方向がダクト軸方向と平行になるようにすれば、通気性部材2をダクト壁の周形状に沿うように湾曲させて取り付けることができるので、取り付け部23やフランジ27の形成が容易となるとともに、省スペース化できる。
また、説明した実施形態においては、プリーツ成形された不織布を通気性部材3として使用した例を示したが、通気性部材はシート状の不織布からなるものに限定されるものではなく、その他の通気性素材、例えば樹脂発泡体などを使用することもできる。図6には、樹脂発泡体として、発泡ポリウレタン樹脂を使用した例を示す。第1の実施形態においては、略V字状に襞折された不織布を隣接する襞の表面が互いに接触するようにした通気性部材を示したが、図6に示す実施の形態においては、薄いシート状の発泡ポリウレタンスポンジを略Uの字状に襞折して隣接する襞の表面が互いに接触するようにして通気性部材8を構成している。本実施の形態においては、特に、襞折された山部81、81や谷部82、82に近い部分(近傍部)で、隣接する襞の表面が互いに接触している。このような実施形態とすることによって、通気性部材8の内部の空気層の部分が多く確保でき、適度な通気性を維持しながら、通気性部材8を比較的少ない通気性素材で形成することが可能となる。特に発泡樹脂シートを使用する際はこの形態が好ましい。
本実施形態においてはシート状の発泡樹脂体として、連続気泡構造を有するポリウレタン系発泡体が使用できる。その他の好ましい樹脂発泡体としては、ポリオレフィン系発泡体(ポリエチレン発泡体、発泡エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル系発泡体などの合成樹脂発泡体が例示できる。
樹脂発泡体の気泡構造には、独立気泡構造、連続気泡構造、両者を組み合わせた構造があるが、本発明においては通気性を有する樹脂発泡体である必要があるので、少なくとも連続気泡を含む構造が好ましい。また、樹脂発泡体の表面にスキン層がある場合には、スキン層を除去して使用することが好ましい。連続気泡の割合は、全気泡中60〜100%(例えば、65〜99.9%)、好ましくは70〜99%程度である。
また、樹脂発泡体の密度は、10〜100kg/m程度の範囲から選択でき、例えば、適度な通気性をもたせるためには、30〜70kg/m、好ましくは40〜48kg/m、さらに好ましくは42〜46kg/m程度である。樹脂発泡体の通気度(JIS K6400−7 A法に準拠した方法)は0.1〜5dm/秒程度の範囲から選択でき、例えば、0.3〜2dm/秒、好ましくは0.4〜1.4dm/秒、さらに好ましくは0.5〜1.3dm/秒(特に0.6〜1.2dm/秒)程度であってもよい。
合成樹脂からなる非通気性のダクト本体2やダクト部材7を形成する材料や製造方法は、ダクトが成形可能であれば上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、種々のプラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド6などのポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの熱可塑性樹脂;ゴム又は熱可塑性エラストマー;ポリウレタン系樹脂など)などを、ブロー成形法や射出成形法により成形することが好ましい。これらの素材のうち、生産性や成形性、耐熱性などの点から、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を使用することが特に好ましい。
ダクト本体2と通気性部材3の一体化方法は、上記実施形態で説明した熱溶着や接着などの方法に限定されず、通気性部材で開口部が覆われるように取付け可能な一体化方法であれば、その他、取付け枠部材を使用する構造や、係合爪・係合部材により固定する構造、粘着テープを使用する構造、かしめにより通気性部材の脱落を防止する構造などの周知の取付け構造が採用できる。
本発明によれば、通気ダクトの一部が通気性部材あるいは通気性のダクトによって構成された通気ダクトにおいて、通気性部材の機械的強度や剛性を高められるとともに、通気性部材の通気性の調整が行いやすいような通気ダクトが得られる。したがって、本発明によれば、騒音防止に効果的なポーラスダクトが提供しやすくなる。
本発明の通気ダクトの第1実施形態を示す斜視図である。 本発明の通気ダクトの第1実施形態を示す断面図である。 本発明の通気ダクトの第2実施形態を示す斜視図である。 本発明の通気ダクトの第2実施形態を示す断面図である。 本発明の通気ダクトの第2実施形態を示す断面図である。 本発明の通気性部材の他の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 通気ダクト
2 ダクト本体
21 開口部
22 大筒部
23 取り付け部
25 口元部
27 フランジ
3、8 通気性部材
31、81 山部
32、82 谷部
5 通気ダクト
6 通気性ダクト部材
7 ダクト部材
70 ダクト部
71 口元部
72 嵌合部

Claims (2)

  1. その内部に空気を通流するダクト本体の壁面に設けられた開口部に、開口部を覆うように通気性部材を一体化した通気ダクトであって、
    前記通気性部材が、山部と谷部を有する襞折状としたシート状通気性素材を、隣接する襞の表面が互いに接触するように形成した部材であることを特徴とする通気ダクト。
  2. ダクト軸方向の少なくとも一部の区間において、ダクト壁が通気性素材からなるダクト区間を有するとともに、その内部に空気を通流する通気ダクトであって、
    前記ダクト区間では、山部と谷部を有する襞折状としたシート状通気性素材が、襞の折方向がダクト軸と平行となるように円筒状にされるとともに、隣接する襞の表面が互いに接触するようにしてダクト壁が形成されていることを特徴とする通気ダクト。
JP2008162650A 2008-06-23 2008-06-23 通気ダクト Pending JP2010002147A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008162650A JP2010002147A (ja) 2008-06-23 2008-06-23 通気ダクト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008162650A JP2010002147A (ja) 2008-06-23 2008-06-23 通気ダクト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010002147A true JP2010002147A (ja) 2010-01-07

Family

ID=41584011

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008162650A Pending JP2010002147A (ja) 2008-06-23 2008-06-23 通気ダクト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010002147A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010038452A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Tigers Polymer Corp 通気ダクト
CN106089518A (zh) * 2015-05-01 2016-11-09 泰贺斯聚合物股份有限公司 通气管道和通气系统
CN115316779A (zh) * 2021-07-06 2022-11-11 珠海大拇指创新科技有限公司 一种折叠式防误触动的牙刷
JP2023005371A (ja) * 2021-06-29 2023-01-18 株式会社セキソー 車両用ダクト

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03279454A (ja) * 1990-03-23 1991-12-10 Nippon Insarutetsuku:Kk 断熱吸音材
JPH0512407Y2 (ja) * 1986-09-05 1993-03-30
JPH07268984A (ja) * 1994-03-31 1995-10-17 Tsuchiya Mfg Co Ltd 吸音壁構造
JP2000153131A (ja) * 1998-11-18 2000-06-06 Mitsubishi Paper Mills Ltd 光触媒を用いた除塵脱臭フィルター
JP2000161160A (ja) * 1998-12-01 2000-06-13 Toyota Motor Corp 内燃機関の吸気ダクト
JP2001254259A (ja) * 2000-03-09 2001-09-21 Tokyo Kasen Kk 繊維成型材
JP2001323853A (ja) * 2000-05-17 2001-11-22 Toyoda Gosei Co Ltd 吸気ダクト及びその製造方法
JP2002004834A (ja) * 2000-06-27 2002-01-09 Kogi Corp 内燃機関用吸音材
JP2002180362A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 Bridgestone Kbg Co Ltd 吸音材
JP2004066908A (ja) * 2002-08-05 2004-03-04 Nihon Sekiso Industries Co Ltd 空調ダクト
JP2005218539A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動送風機ユニットおよびこれを内蔵した電気掃除機
JP2006138927A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Shikoku Tohcello Co Ltd 吸音材、吸音材料、吸音ダクトおよび音響装置
JP2009293531A (ja) * 2008-06-05 2009-12-17 Tigers Polymer Corp 吸音材及び吸音ダクトシステム

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0512407Y2 (ja) * 1986-09-05 1993-03-30
JPH03279454A (ja) * 1990-03-23 1991-12-10 Nippon Insarutetsuku:Kk 断熱吸音材
JPH07268984A (ja) * 1994-03-31 1995-10-17 Tsuchiya Mfg Co Ltd 吸音壁構造
JP2000153131A (ja) * 1998-11-18 2000-06-06 Mitsubishi Paper Mills Ltd 光触媒を用いた除塵脱臭フィルター
JP2000161160A (ja) * 1998-12-01 2000-06-13 Toyota Motor Corp 内燃機関の吸気ダクト
JP2001254259A (ja) * 2000-03-09 2001-09-21 Tokyo Kasen Kk 繊維成型材
JP2001323853A (ja) * 2000-05-17 2001-11-22 Toyoda Gosei Co Ltd 吸気ダクト及びその製造方法
JP2002004834A (ja) * 2000-06-27 2002-01-09 Kogi Corp 内燃機関用吸音材
JP2002180362A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 Bridgestone Kbg Co Ltd 吸音材
JP2004066908A (ja) * 2002-08-05 2004-03-04 Nihon Sekiso Industries Co Ltd 空調ダクト
JP2005218539A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動送風機ユニットおよびこれを内蔵した電気掃除機
JP2006138927A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Shikoku Tohcello Co Ltd 吸音材、吸音材料、吸音ダクトおよび音響装置
JP2009293531A (ja) * 2008-06-05 2009-12-17 Tigers Polymer Corp 吸音材及び吸音ダクトシステム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010038452A (ja) * 2008-08-05 2010-02-18 Tigers Polymer Corp 通気ダクト
CN106089518A (zh) * 2015-05-01 2016-11-09 泰贺斯聚合物股份有限公司 通气管道和通气系统
JP2016211398A (ja) * 2015-05-01 2016-12-15 タイガースポリマー株式会社 通気ダクト
JP2023005371A (ja) * 2021-06-29 2023-01-18 株式会社セキソー 車両用ダクト
CN115316779A (zh) * 2021-07-06 2022-11-11 珠海大拇指创新科技有限公司 一种折叠式防误触动的牙刷

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6881237B2 (en) Air filter for an internal combustion engine
JP6642253B2 (ja) 内燃機関のエアクリーナ
JP6449095B2 (ja) 通気ダクト
JP2016217147A (ja) レゾネータおよびレゾネータを備える送風管
JP6452540B2 (ja) エアクリーナ
JP2009293531A (ja) 吸音材及び吸音ダクトシステム
JP2010002147A (ja) 通気ダクト
US20180340499A1 (en) Intake passage component for internal combustion engine
US20040226772A1 (en) Air intake apparatus
JP5513277B2 (ja) 吸音材取付構造
JP3555014B2 (ja) 車両用吸気ダクト
JP5091741B2 (ja) 消音ダクト
JP2002266715A (ja) エアクリーナ
JP5052453B2 (ja) 通気ダクト
JP2004346750A (ja) 複合型ダクト
JP2001046824A (ja) エアフィルタ及びその枠体、並びにフィルタエレメントの装着方法
JP2009007912A (ja) 室内換気口
JP2009047140A (ja) 自動車用通気管
JP4996535B2 (ja) 吸音ダクト
WO2017216824A1 (ja) エアクリーナ
JP2010275916A (ja) 吸気ダクト
JP2004066908A (ja) 空調ダクト
JP2010131568A (ja) 空調用フィルタ
JP2008202519A (ja) ダクト
JP4812654B2 (ja) ダクト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120501

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120510

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120717