JP2009293531A - 吸音材及び吸音ダクトシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 空気を通流するダクトのダクト壁面の一部を径方向外側に膨出させた拡径部(膨出部)を形成し、拡径部内部に吸音材を配設して、ダクト内部を伝播する騒音を低減する吸音ダクトに使用できる吸音材であって、吸音材の取付け構造を簡素化でき、消音性能に優れ、低コスト化できる吸音材を提供する。
【解決手段】 山部と谷部を有する襞折状とした多孔性シート材を、隣接する襞の表面が互いに接触するようにして板状の吸音材を構成する。襞折の山部の近傍部において、隣接する襞の表面が互いに接触するようにすることが好ましく、襞の表面が互いに接触する状態を保持できるように、多孔性シート材の端部に枠を一体化したり、襞折り方向と交わる方向に延びる樹脂条帯を吸音材の表面に接着したりすることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダクトの内部に空気を通流する通気ダクト内部に配置される吸音材や、それら吸音材を使用した吸音ダクトシステムに関する。特に、合成樹脂などで形成されたダクト壁面の一部を径方向外側に膨出させた拡径部あるいは拡張チャンバーに形成して、拡径部やチャンバー内部に吸音材を配設して、ダクト内部を伝播する騒音を低減する吸音ダクトに関する。
そのような吸音ダクトは、特に自動車用内燃機関の吸気システムや、空調システム・冷却風送風システムなどの一連のダクトシステムの一部として使用されており、特許文献1や特許文献2に記載したようなものが知られている。
特許文献1には、車両に搭載された電池を冷却する冷却風を導通するダクトに関し、ダクト本体から径方向外側に拡張した拡張室内に樹脂発泡体からなる吸音材を収容保持した消音ダクトが開示されている。
また、特許文献2には、内燃機関の吸気系のエアクリーナ内部に設けられる吸音構造として、襞折状とした多孔性シート状濾紙を壁体に取付けて吸音壁とする吸音壁構造が開示されている
特開2007−192262号公報 特開平7−268984号公報
しかしながら、これら従来の吸音ダクトにおいては、吸音材の保持固定や、吸音性能、そしてコストをバランスよく両立させることは容易ではなかった。例えば、特許文献1に記載された送風ダクトにおいては、樹脂発泡体からなる吸音材をあらかじめ所定の形状(ドーナツ形状)に加工しておく必要があった。そのため、ブロック状の吸音材から所定形状に切り出すといった加工が必要となり、吸音材のコストが上昇する他、廃材の量も多くなるため、その改善が望まれていた。また、薄い樹脂発泡シートを吸音材に使用する場合には、薄い発泡樹脂シート製吸音材の形状保持性に難点があるうえに、薄いシート状吸音材では、吸音性能が不十分であるという問題があった。
また、特許文献2に示されるような吸音壁構造とする場合には、適度な吸音性能を確保するために、濾紙や不織布などの多孔性のシート材の通気度を調整する必要があるが、それは、繊維密度や繊維径を変更したり、バインダーを塗布したりするなど、多孔性シート素材そのものを調製しなおすことを必要としており、そのため、適度な吸音性能を有するようにシート材の通気度などを調整して、多孔性シート材を用いた吸音構造を開発することは容易なことではなかった。また、吸音材の形状が通流する空気にさらされても変形しないだけの保形性をもたせる必要があるが、通常の不織布を用いた場合には、そのような保形性を持たせることが困難となる場合がある。そのような場合には、不織布にバインダー樹脂を含浸させるなどして固める必要が生じ、好ましい吸音性を持たせることが一層困難となることがあった。
本発明は、不織布などの多孔性シート材を活用して、形状保持性と消音性能に優れる吸音材及びその吸音材を使用したダクトシステムを提供することを目的とする。
発明者は、鋭意検討の結果、多孔性シート材を隣接する襞の表面が互いに接触するように襞折すると、上記課題が解決できることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、空気を通流するダクトシステム内に収容保持される吸音材であって、山部と谷部を有する襞折状とした多孔性シート材を、隣接する襞の表面が互いに接触するようにして構成したことを特徴とする吸音材である。
通流する空気に吸音材が面する側の山部の近傍部において、隣接する襞の表面を接触させることが好ましい(請求項2)。さらに、隣接する襞の表面が互いに接触する状態となるように、多孔性シート材の端部に枠を一体化してもよく(請求項3)、襞折り方向と交わる方向に延びる樹脂条帯を吸音材の表面に接着しても良い(請求項4)。また本発明は、上記吸音材をその内部に収容配置したダクトシステムである(請求項5)。
本発明によれば、不織布などの多孔性シートを活用して、形状保持性と消音性に優れ、コストの低い吸音ダクトシステムを提供することができる。
さらに、通流する空気に吸音材が面する側の山部の近傍部において、隣接する襞の表面を接触させるようにした場合には(請求項2)、吸音性能をより向上させることができるという効果が得られる。また、多孔性シート材の端部に枠を一体化した場合や(請求項3)、襞折り方向と交わる方向に延びる樹脂条帯を吸音材の表面に接着した場合には(請求項4)、隣接する襞の表面を確実に接触させることができると共に、吸音材の取扱性やダクト壁面への取付け性が向上する。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の吸音材2を使用した吸音チャンバー1の構造を示す図であり、その一部を断面として示す図である。図2には、本発明の吸音チャンバー1に収容保持される吸音材2の形状を示す。吸音チャンバー1は、自動車のエンジンに空気を供給するための吸気システムのダクトの一部や、エアコンの送風ダクトの一部や、電池などを冷却するための送風ダクトの一部として、一連のダクトシステムの中で他のダクトやエアクリーナや送風ユニットなどに接続して使用されるダクト部材の一種である。
本発明の実施形態である吸音チャンバー1は、合成樹脂(本実施形態ではポリプロピレン樹脂)により形成されたチャンバー本体3の内部に、吸音材2を収容固定したダクト部材である。チャンバー本体3は、その内部に空気を通流する中空の部材であり、その両端部には、前後する他のダクト部品などと接続すると共に、空気の流通経路を形成する円筒状のダクト部31、32が設けられており、チャンバー本体3の中央部には、ダクト部31、32よりも断面が拡径された箱状の拡径部33が設けられている。吸音材2は拡径部33の内面に沿うように収容・固定されている。
吸音材2は、多孔性シート材である不織布を、山部21と谷部22を有する高さ約30mmの襞折状に折りたたんで、図2に示すような長方形の略平板状(略直方体状)に形成した部材である。吸音材2は、図3にその詳細な断面を示すように、襞折状に折りたたんだ不織布が、山部21の内面23や谷部22の外面24などの、隣接する襞の表面が互いに接触するような状態に折りたたまれている。本実施形態においては、隣接する襞の表面が確実に互いに接触するように、山部21,21の間隔dが不織布のもともとの厚みtに対し、d=1.8tとなるようにされている。
さらに、吸音材2の襞折山部21,21が並ぶ面の側には、襞の折方向(図示a方向)と直交する様に交わる方向(図示b方向)に軟質樹脂からなる条帯4、4が2本接着されており、これら条帯により、不織布の隣接する襞の表面が互いに接触するような状態が保たれている。そして、吸音材2は、チャンバー内部を通流する空気に襞折の山部21が面するように、襞折の谷部22がチャンバー本体3の壁部に接着一体化されて拡径部33に収容固定されている。
吸音材2に使用される不織布は、合成樹脂繊維からなる不織布が好ましく使用でき、合成樹脂繊維としては、本実施形態のようにPET樹脂が使用できる。不織布を構成する合成樹脂としては、その他、ポリプロピレン樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂繊維が例示できる。これら樹脂を芯鞘構造とした樹脂繊維を使用しても良いし、これら樹脂を混紡して不織布としても良い。特に、融点の異なる合成樹脂繊維を混紡して、比較的低融点の繊維をバインダー繊維として使用すると、後述する熱プレス加工やプリーツ加工の際の加工性がよくなり、襞折の形状の固定や通気性の調整が行いやすくなる。
吸音材2に使用される不織布は、単層の不織布であっても良いし、複層の不織布であっても良い。また、不織布には、不織布の保形性を高めたり、不織布の通気性を調整する目的で、アクリル系樹脂や、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などの樹脂成分を含むバインダー樹脂を含浸させて使用することが好ましい。
本発明の吸音材においては、不織布が適度な通気性(以下透気度ともいう)、ひいては吸音性能を有するように、以下のような不織布を使用するのが好ましい。不織布の目付け量は、80〜500g/m程度の範囲から選択できる。また、不織布の厚みは、0.5〜20.0mmであることが好ましい。
好ましい不織布の透気度(JIS P8117に準拠したガーレー式デンソメーターを用いた方法により測定)は0.1〜10s/300ml程度の範囲から選択でき、例えば、消音性が向上するためには、0.3〜5s/300ml、好ましくは0.4〜2s/300ml程度であってもよい。
吸音材2及び吸音チャンバー1は、次のように製造される。
チャンバー本体3は周知の合成樹脂製ダクトの製造方法、例えば、ブロー成形、射出成形などにより成形される。吸音材2の配置固定を容易にするために、半割れ状に形成された一対の半割れ部材を射出成形などにより成形して、吸音材2を内部に配置・固定した後に、接着や溶着などの接合手段により半割体を一体化してチャンバーを完成することが好ましい。
吸音材2は、所定幅に裁断された帯状の不織布を所定の折幅で山部と谷部とが形成されるように襞状に折りたたんでいく、いわゆるプリーツ加工により、不織布を襞付けして成形する。襞状の折りぐせを付けるために、プリーツ加工時に熱を加えることが好ましい。さらに、本発明の吸音材においては、襞折した不織布の山部間の間隔dが、所定の幅(本実施形態においてはd=1.8t)となるように、襞折した不織布をやや圧縮傾向に仮保持して、山部が連なった側の面に、襞の折方向(図示a方向)と直交する方向(図示b方向)に、溶融した状態の比較的軟質な合成樹脂(例えばホットメルト接着剤など)をひも状に押し出して、不織布の山部21と山部21とが、所定の間隔で互いに固定されるようにする。以上のようにして、図2に示すような吸音材2が得られる。
なお、不織布をプリーツ加工する際に、熱プレスを併用して、不織布を部分的に、あるいは全体的に圧縮加工し、通気性の調整を行うこともできる。その場合には、特に熱可塑性樹脂からなるバインダー繊維を不織布に混紡したり、熱可塑性樹脂を含むバインダー液により不織布を前処理したりすることが好ましい。
得られた吸音材2を、チャンバー本体3の箱状の拡張部33の内周面に配置して、ホットメルト接着剤などにより、チャンバー壁部と吸音材2の襞折谷部22とを互いに接着して固定し、吸音チャンバー1を完成させる。
本発明の作用効果を説明する。
本発明においては、不織布の厚みtと襞折の山部間隔d(や後述する襞折の形状)を調整して、吸音材2を構成する不織布の隣接する襞の表面が互いに接触するようにしたので、吸音材2全体としての吸音性能を高めることができ、また、吸音材2として十分な保形性能を持たせることができる。
即ち、本発明においては、不織布を隣接する襞が互いに接触するように襞折して吸音材が構成されているので、薄い不織布を用いてもかさ高い吸音材が形成できる一方、吸音材の剛性や形状保持性が高くなり、空気の通流によって吸音材がばたついたり、吸音材がばらばらになりにくい。したがって、本発明の吸音材によれば、吸音材を比較的簡便な方法で取付けることもできる。
また、本発明においては、比較的薄い不織布材料を用いながら、隣接する襞が互いに接触するような襞折にすることにより、比較的厚みの厚い吸音材を提供することができるので、吸音材の消音効果、特に比較的低い周波数領域の吸音効果を高めることができる。
さらに、本発明においては、吸音材の吸音性能の調整が行いやすい。
不織布素材等の吸音材を用いた吸音構造においては、通常、ダクトシステム内を音波が伝播しようとする際には、その圧力変動によって、空気が吸音材の内部へ出入りして、エネルギーの消散がおこることで吸音作用が生ずると考えられるが、その吸音性能は、主に不織布そのものの通気特性やいわゆる背後空気層の大きさなどにより決定される。そのため、吸音材の設置スペースが制限されている場合などには、不織布の吸音特性(通気特性)を直接変更して吸音性能を調整する必要が生じ、特性の異なる不織布を別途調製して吸音材の特性の変更を行う必要があった。これは、特に特許文献2に記載の吸音壁構造などにおいて顕著であり、吸音性能の調整が難しかった。
しかしながら、本発明においては、不織布の隣接する襞の表面が互いに接触するようにしたので、チャンバー内を通流する空気が存在する空間の側と、チャンバー壁の側の空間との間を、空気が不織布(吸音材)を通過して流れようとする際の抵抗を大きくできる。したがって、本発明によれば、比較的通気度の大きい(通気抵抗の小さな)不織布を用いても、吸音材としての通気度を抑えることができ(通気抵抗を大きくして)、不織布そのものの特性変更を行わなくても吸音性能を調整できる。
また、本発明においては、特に通流する空気に面するように配置される襞折山部21,21が折り曲げられることにより、当該部位の通気度が抑えられると共に、この部分の通気度が、吸音材全体の吸音特性に及ぼす寄与が高くなるため、当該山部の数(即ち襞折の数)を調整することで、通気度の調整を行うことができる。即ち、山数を多くすれば通気度が抑えられ、山数を少なくすれば通気を高めることができる。したがって、本発明の吸音材によれば、通気度の調整をするために新たな仕様の不織布を製造しなくても、吸音材の通気度や吸音特性を調整することができる。
なお、本発明において、吸音材としての吸音性能をより高めるためには、確実に不織布の隣接する襞の表面が互いに接触するように、襞折山部の間隔dが、不織布のもともとの厚みをtとして、1.5t≦d≦3.0tであることが好ましい。また、1.5t≦d≦2.0tとすれば、不織布が襞折の間の部分で互いに圧縮されるようになって、不織布を通過する空気の抵抗を高めることができるので、更に効果的に吸音材としての吸音性能を高めることができる。
以上、本発明の吸音材や吸音チャンバーの実施形態を説明したが、本発明はその性質を大きく変えない範囲で、以下のような改変を加えて実施することもできる。なお、以下の説明においては、上記第1実施例との相違点を中心に説明し、同様である点についてはその詳細な説明は省略する。
図4には、本発明の吸音材の他の実施形態を示す。本実施形態においては、不織布を襞折して隣接する襞の表面が互いに接触するようにして吸音材を構成する点は、図2の吸音材と同様である。本実施形態においては、そのような状態に不織布が保持されるように、吸音材を取り囲むように合成樹脂製の枠体5を設け、吸音材を構成する不織布の端部を枠体5に接着一体化している。このような形態としても、本発明の吸音材に固有の構成である、不織布を襞折して不織布の隣接する襞の表面が互いに接触するという構成を持つ吸音材2’が構成できる。枠体5の一体化は、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂のインサート成形により行ってもよいし、あらかじめ成形された枠体5に襞折した不織布をホットメルト接着剤などにより接着一体化しても良い。また、本実施形態において、必ずしも、額縁状の枠体とする必要はなく、不織布の襞の折方向と交わる方向に延在する枠部材51,51のみをもって、吸音材2’の枠体としても良い。このような枠体5を設けることにより、吸音材2’の取扱性やチャンバー本体3への取り付け性を向上できる。
なお、図2の吸音材の樹脂条帯4,4や、図4の吸音材の枠体5は、必ずしも本発明の吸音材に必要なものではなく、例えば、適度な接着性を有するバインダー樹脂を、不織布が襞折され不織布の隣接する襞の表面が互いに接触するような状態で、不織布に含浸・固化させて、その襞折構造を維持させても良い。また、バインダー樹脂などを使用しなくても、チャンバー本体に吸音材を収容すべく所定の大きさに形成された部分を設けて、所定の襞折状態となるように不織布を押し込んで、例えば井桁状の保持部材等によって、吸音材をチャンバー本体に取付けても良い。この場合は、吸音材単体では、襞折の状態が不定な襞折不織布であるが、所定の空間に取付けられることにより、本発明の吸音材として機能するようになる。
また、不織布の襞折の形態は、図3に示した形態に限定されるものではなく、以下のような形態とすることもできる。図3の実施形態においては、略V字状に襞折された不織布を隣接する襞の表面が互いに接触するようにした吸音材を示したが、図5に示す実施の形態においては、略Uの字状に襞折された不織布を隣接する襞の表面が互いに接触するようにした吸音材6を示す。本実施の形態においては、特に、襞折された山部61、61や谷部62、62に近い部分(近傍部)で、隣接する襞の表面が互いに接触している。このような実施形態とすることによって、吸音材6の内部の空気層の部分が多く確保でき、高い吸音性能を維持しながら、吸音材6を比較的少ない不織布で形成することが可能となる。
また、図6に示す吸音材7のように、襞折された山部71、71や谷部72、72に近い部分(近傍部)で、隣接する襞の表面が互いに接触するとともに、山部や谷部の頂部が略平坦となるように襞折した吸音材としても良い。本実施の形態の吸音材7によっても、図5に示す吸音材6と同様の効果が得られると共に、得られる吸音材7の保形性が更に高められるという効果が得られる。
なお、上記第1実施形態においては、襞折の高さが30mmである実施形態について説明したが、襞折の高さは、吸音材に許されるスペースや要求される吸音性能に応じて決定すればよく、30mmに限定されるものではない。自動車吸気システムや、エアコンの送風ダクトシステムなどにおいては、吸音すべき騒音の周波数が比較的高周波領域であるため、襞折の高さは5〜50mmに設定されることが多い。
また、本発明の吸音材は、特に拡径部33の形状と関連して、種々の改変を加えることもできる。図7には、本発明の吸音材8がダクト本体9の拡張部に円筒状に配設された吸音ダクト10を示す。本実施の形態においては、ダクト本体9は、ダクトの軸方向に分割された一組のダクト部材91、92によって構成されている。ダクト部材91、92は拡径部において互いに嵌合するようになっており、吸音材8の設置作業が容易とされている。また、本実施形態においては、ダクト本体9のダクト部と拡径部は長円状の断面を有している。
さらに、本実施形態においては、吸音材8は、所定の幅の不織布を襞折して、襞折の折りの方向をダクトの軸方向と平行にして略円筒状となるように、その両端部を接合して形成されている。また、吸音材8は、その襞折状態が、ダクト内部を通流する空気に面する側(山部81、81)に近い部分で、隣接する襞の表面が互いに接触するように形成されており(図8)、その状態で、円筒状をなす吸音材8の外周面にホットメルト接着剤の条帯83、83を3本巻きつける様に接着一体化して、襞の表面の接触が保たれている。
本実施の形態に示すように、吸音材8は、特に山部と谷部を形成するような襞部が、ダクト内を通流する空気に面する部分(吸音材8でいえば山部81,81)に近い部分で、襞部表面が互いに接触するようにすることが、吸音性能を高める観点から好ましい。
また、本発明の吸音材8は、本実施形態に示したように曲げて使用することもできる。曲げて使用する際には、本実施形態(吸音材8)や、図2に示した吸音材2のように、柔軟性を有するホットメルト接着剤などを使用して吸音材の襞の状態を保つようにすることが好ましく、そのようにすれば、平面状や形成された吸音材をダクト曲面に沿うように配置したり、円筒状に形成された吸音材を少し変形させながら長円断面や四角断面の拡張室に収容したりするのに好都合である。
なお、本発明の吸音材を吸音ダクト(吸音チャンバー)の内部に配置する場合には、例えば、図7に示した実施形態のように、ダクト内部を通流する空気の流れ方向に沿うように吸音材の襞の折方向を向けることが好ましく、そうすることによって、ダクトシステム内部を通流する空気の通気抵抗を低減することができる。
また、上記説明では、本発明の吸音材を、ダクトシステムに使用される吸音ダクトや吸音チャンバーに使用する実施形態について説明してきたが、本発明はそれらに限定されるものではなく、空気を通流する一連のダクトシステムや送風システムの内部に吸音材を用いる限り、同様に実施することができ、例えば、送風ファンのファンケースの内面やエアクリーナケースの内面に、本発明の吸音材を設けても良い。
また、上記実施形態の説明においては、多孔性シート材として不織布を使用した実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、不織布のかわりに、織布や濾紙や発泡樹脂シート(発泡樹脂スポンジシート)等の、適度な厚みと通気性を有するような多孔性シート材を用いて本発明の吸音材を構成しても良い。
本発明によれば、内部に空気を通流する一連のダクトシステムの内部に使用される吸音材として、形状保持性や消音性能に優れ、低コストな吸音材が提供できる。
本発明の第1実施形態の吸音チャンバーの構造を示す図である。 本発明の吸音材の形状を示す図である。 本発明の吸音材の詳細な断面構造を示す図である。 本発明の吸音材の他の実施形態を示す図である。 本発明の他の実施形態の詳細な吸音材断面構造を示す図である。 本発明の他の実施形態の詳細な吸音材断面構造を示す図である。 本発明の他の実施形態の吸音ダクトの構造を示す図である。 本発明の他の実施形態の詳細な吸音材断面構造を示す図である。
符号の説明
1 吸音チャンバー
2 吸音材
21 山部
22 谷部
3 チャンバー本体
31,32 ダクト部
33 拡径部(チャンバー)
4 樹脂条帯
5 枠体
6,7,8 吸音材
61、71、81 山部
62、72、82 谷部
9 ダクト本体
10 吸音ダクト

Claims (5)

  1. 空気を通流するダクトシステム内に収容保持される吸音材であって、
    山部と谷部を有する襞折状とした多孔性シート材を、隣接する襞の表面が互いに接触するようにして構成したことを特徴とする吸音材。
  2. 通流する空気に吸音材が面する側の山部の近傍部において、隣接する襞の表面が互いに接触するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の吸音材。
  3. 隣接する襞の表面が互いに接触する状態となるように、多孔性シート材の端部に枠を一体化したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸音材。
  4. 隣接する襞の表面が互いに接触する状態となるように、襞折り方向と交わる方向に延びる樹脂条帯を吸音材の表面に接着したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸音材。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の吸音材を、その内部に収容配置したダクトシステム。
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