JP2000153131A - 光触媒を用いた除塵脱臭フィルター - Google Patents

光触媒を用いた除塵脱臭フィルター

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JP2000153131A
JP2000153131A JP10327982A JP32798298A JP2000153131A JP 2000153131 A JP2000153131 A JP 2000153131A JP 10327982 A JP10327982 A JP 10327982A JP 32798298 A JP32798298 A JP 32798298A JP 2000153131 A JP2000153131 A JP 2000153131A
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filter
photocatalyst
deodorizing
deodorizing filter
dust removing
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JP10327982A
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English (en)
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Katsumitsu Suzaki
活光 須崎
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少なくとも光触媒を含有する脱臭フィルターと
除塵フィルターを重ね合わせ、周囲を枠体により接着固
定化した形態をとることを特徴とする光触媒を用いた除
塵脱臭フィルターにより、圧力損失が小さく、長寿命の
除塵脱臭効率の良い一体型フィルターを提供することを
目的とする。また、光触媒の光分解作用による有害物質
の分解で発生するアルデヒド類や、新建材など住環境に
放出されるアルデヒド等臭気成分などを急速に吸着除去
することによる、吸着剤の失活や、アルデヒドの放散に
よる異臭の発生や健康阻害のない除塵脱臭フィルターを
提供することを目的とする。 【解決手段】図1に示す様に少なくとも光触媒を含有す
る光触媒脱臭フィルター1と除塵フィルター3を重ね合
わせ、周囲を枠体2により接着固定化した形態をとる除
塵脱臭フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除塵フィルターと
脱臭フィルターを用いた除塵脱臭フィルターに関し、さ
らに詳しくは、脱臭フィルターが光触媒作用により、効
率よく各種の臭気成分を分解除去することを特徴とする
光触媒を用いた除塵脱臭フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場などにおける工業的に発生す
る悪臭や、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテルなど
のサービス産業における廃棄物に起因した悪臭が問題と
なっていたが、最近では、自動車内や一般室内などの日
常生活空間における悪臭もクローズアップされてきてい
る。従って、これら悪臭などの有害物質の除去に対する
ニーズが高まっており、悪臭除去装置や悪臭除去フィル
ターなどを組み込んだ空気清浄機の開発が盛んに行なわ
れている。
【0003】一般の空気清浄機には、活性炭を含有する
フィルターが使用されており、活性炭に悪臭などの有害
物質を吸着させる方法がとられている。しかしながら、
活性炭は大部分の有害物質に対して吸着作用しか示さ
ず、一定量の有害物質を吸着するとフィルターを交換せ
ねばならない。あるいは、周囲の温度上昇や有害物質の
濃度低下などにより、一度吸着した有害物質が離脱し易
いという問題点があった。
【0004】近年、このような問題を解決するために、
有害物質を分解し得る触媒を用いた材料、あるいは該触
媒と活性炭のような吸着剤とを組み合わせた材料が開発
されてきている。例えば、特開平1−234729号公
報では、ハニカム状活性炭表面に光触媒能を有する二酸
化チタンの層を形成してなる脱臭剤を組み込んだ空気清
浄機が開示されている。該空気清浄機には紫外線ランプ
が装着されており、該脱臭剤に紫外線を照射することに
よって、二酸化チタンの光触媒作用で活性炭に吸着した
有害物質を分解除去する。
【0005】その他にも、特開平2−253848号公
報では、無機質繊維状担体にアナターゼ型酸化チタン、
活性炭、並びにマンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケル
などのオゾン分解能を有する成分を担持したオゾン分解
触媒、特開平3−233100号公報では、二酸化チタ
ン、活性炭、鉄系金属化合物の混合物と、これに300
nm以上の波長の光を照射する光源とからなる自動車道
トンネル用換気設備、特開平4−256755号公報で
は、二酸化チタンなどの光触媒を担持させた粒状パルプ
からなる光反応性有害物質除去材といった具合に実に様
々な有害物質を分解除去可能な材料が開示されている。
【0006】また、有害物質を分解し得る触媒を用いた
材料や、該触媒と活性炭のような吸着剤とを複合化した
材料を用いることによって、吸着剤を単独で使用した場
合に比べて、より効果的な脱臭が可能となる。しかしな
がら、これらの従来技術においては、有害物質の分解に
よって生ずる各種のアルデヒドに対しては何ら考慮はな
されていない。例えば、アルコール類の触媒による分解
作用により、代表悪臭物質の一つであるアルデヒド類が
生成するが、一般にアルデヒド類はアルコール類より健
康に好ましくないことが知られている。
【0007】さらに、一般住宅環境において、特に新建
材を用いた場合に接着剤中に含まれるホルムアルデヒド
成分が室内に放出され呼吸疾患や皮膚疾患を引き起こす
などの、いわゆるシックビル症候群が社会的な問題にな
っている。また、タバコの主成分として含まれるアセト
アルデヒドにより健康を害するなどの問題が指摘されて
いるが、通常の活性炭ではアルデヒド類が効率よく除去
できないうえ、たとえ、アルデヒド吸着能に優れた吸着
剤を使用しても飽和してしまえばそれ以上のアルデヒド
除去効果が望めないばかりか、周囲のアルデヒド濃度が
低い場合には逆に吸着したアルデヒドを放出するという
問題点があった。これらのアルデヒド類は活性炭に吸着
されにくく、活性炭が吸着飽和した場合や、吸着飽和に
達していなくても周辺温度が上昇した場合には外部に放
散され、異臭の発生や周辺材料の汚染の原因となる恐れ
がある。また、活性炭は湿度が高い環境下では、吸着性
能が低下することが知られている。日本は高温多湿の風
土であり、梅雨や夏場に活性炭の吸着性能が低下する懸
念がある。
【0008】また、アルデヒドを吸着する活性炭とし
て、添着活性炭などが知られてる。これら添着活性炭は
アルデヒド類と反応する化学物質を添着しているため、
これら化学物質の高温下や高湿下での揮発や溶け出しな
どにより、大気中に放出されて、有害物質となり、空気
汚染になる可能性がある。
【0009】この様な材料を組み込んだ空気清浄機は脱
臭機能を持つ脱臭フィルター、除塵機能を持たせるため
の除塵フィルター、空気を吸引するファンなど様々な部
材から構成されている。これら、ファンや除塵フィルタ
ー、脱臭フィルターなどを組み合わせて装置を組み上げ
るとき、風量による除塵性や脱臭性の変化など、様々な
要因を考慮してバランス良く組み上げる必要がある。
【0010】特に光触媒を含有した脱臭フィルターを空
気清浄機に用いるときは、通常光触媒を活性化させる紫
外線ランプが必要となる。ファン式空気清浄機などは除
塵フィルター、光触媒脱臭フィルター、紫外線ランプ、
ファンなど順番に並べていくため、どうしても機器の厚
みが厚くなり、ファンに負荷がかかる問題があった。
【0011】さらに、特開平9−206547号報に示
される様に、ウレタン発泡材に活性炭を担持させた脱臭
フィルターと、ひだ折りした濾過エレメントの除塵フィ
ルターを重ね合わせて、少なくとも対向する2側面を被
い両フィルターを一体的に保持する枠体を共有化させた
除塵脱臭フィルターが提案されている。しかし、紙製の
枠体で脱臭フィルターと除塵フィルターを固定している
だけで、紙枠とフィルターの間はきっちりと接着されて
いないので、空気の漏れが生じ、除塵脱臭が効率よく行
われない恐れがある。
【0012】また、特開平7−213843号報など
は、脱臭フィルターとして活性炭を付着したシートを用
い、除塵フィルターとしてプリーツ状のフィルターを用
いて、これら2つを重ねて、枠体に接着固定している。
接着固定のため、空気の漏れなどの懸念はない。しか
し、脱臭フィルターと除塵フィルターは枠体により完全
に一体化しており、除塵フィルターなどは掃除機等で埃
を除去してやれば、さらに使用できるが、脱臭剤として
活性炭を用いているため、寿命がこの除塵脱臭フィルタ
ーの寿命となり、活性炭の吸着能力が無くなったところ
で、このユニットごと交換する必要がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するものであり、少なくとも光触媒を含有する
脱臭フィルターと除塵フィルターを重ね合わせ、周囲を
枠体により接着固定化した形態をとることを特徴とする
除塵脱臭フィルターにより、圧力損失が小さく、ロング
ライフ性の除塵脱臭効率の良い一体型フィルターを提供
することを目的とする。また、光触媒の光分解作用によ
る有害物質の分解で発生するアルデヒド類や、新建材な
ど住環境に放出されるアルデヒド等臭気成分などを急速
に吸着除去することによる、吸着剤の失活や、アルデヒ
ドの放散による異臭の発生や健康阻害のない除塵脱臭フ
ィルターを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意検討した結果、少なくとも光触媒
を含有する脱臭フィルターと除塵フィルターを重ね合わ
せ、周囲を枠体により接着固定化した形態をとることを
特徴とする除塵脱臭フィルターを発明するに至った。
【0015】すなわち、請求項1 少なくとも光触媒を
含有する脱臭フィルターと除塵フィルターを重ね合わ
せ、周囲を枠体により接着固定化した形態をとることを
特徴とする除塵脱臭フィルター。
【0016】請求項2 少なくとも脱臭フィルターがハ
ニカムあるいはコルゲートの形状であることを特徴とす
る請求項1記載の除塵脱臭フィルター。
【0017】請求項3 少なくとも脱臭フィルターがハ
イシリカゼオライトを含有することを特徴とする請求項
1および2記載の除塵脱臭フィルター。
【0018】以下に本発明を図1を参照して詳しく説明
する。
【0019】本発明において、少なくとも光触媒を含有
する脱臭フィルターと除塵フィルターを重ね合わせ、周
囲を枠体により接着固定化した形態をとるため、効率よ
く除塵脱臭が行える。通常、除塵部分と脱臭部分が離れ
ており、通気する空気の漏れやパスの長さが長くなるた
め、効率よく埃や塵をキャッチして、脱臭することは難
しかった。
【0020】よって、本発明において、少なくとも光触
媒を含有する脱臭フィルターと除塵フィルターを重ね合
わせ、周囲を枠体により接着固定化した形態をとるた
め、脱臭除塵フィルターが非常にコンパクトになるの
で、空気清浄機以外にも様々な用途に用いることができ
る。たとえば、除塵と脱臭性が必要であるが、新たな設
置地スペースを設け難いエアコンや掃除機、自動車のエ
アコン部に設置したり、自動車用空気清浄機、ビルやオ
フィスの空調機用のフィルターなどに使用できる。
【0021】本発明において、少なくとも光触媒を含有
する脱臭フィルターを使用しているため、脱臭機能は活
性炭などの吸着剤を用いた脱臭フィルターに比較して長
寿命である。さらに、除塵脱臭フィルターでは、通常、
除塵フィルターなどは掃除機等で溜まったホコリなどを
掃除してやれば、寿命を長くすることができるが、脱臭
フィルターの性能低下はいかんともし難く、これが除塵
脱臭フィルターの寿命となっていた。しかし、少なくと
も光触媒を含有する脱臭フィルターは前記したように、
光分解能力で臭気を次々に分解するため、長寿命であ
り、ひいては除塵脱臭フィルターも長寿命化できる。
【0022】本発明において、少なくとも脱臭フィルタ
ーがハニカムあるいはコルゲートの形状であるため、高
通気性と高表面積による高脱臭性を実現している。ま
た、ハニカムやコルゲートのピッチサイズを変化させる
ことにより、通気性と脱臭性を任意に調整できるメリッ
トもある。さらに、ハニカムやコルゲートの厚みや面積
を変化させることによっても、通気性や脱臭性を調節で
きる。
【0023】また、本発明において少なくとも光触媒を
含有する脱臭フィルターに吸着剤を併用することによ
り、通常はその吸着剤により悪臭成分を吸着させて、定
期的な天日干しによる光分解効果でその吸着剤の吸着性
を回復させるような使い方も考えられる。
【0024】本発明における少なくとも光触媒を含有す
る脱臭フィルターは、光触媒の光分解作用により、有害
物質を分解除去するものであるが、アルコール類などか
らは分解中間生成物としてアルデヒド類が発生する場合
がある。
【0025】これらのアルデヒドは代表的な悪臭物質で
あったり、健康を損ねる化合物であったりするため効果
的に住環境より除去できることが好ましいが、効果的に
吸着できる吸着剤がなかったり、吸着が飽和すると吸着
分子を放出するなどの問題があった。
【0026】しかしながら、本発明において、少なくと
も脱臭フィルターがハイシリカゼオライトを含有するこ
とにより各種アルデヒド、雰囲気中のアルデヒドや光触
媒反応により生成したアルデヒドおよび種々の臭気成分
を除去することができる。
【0027】本発明におけるハイシリカゼオライトは、
臭気を化学反応で吸着させたり、分解したりするのでは
なく、単純に臭気を吸着除去するだけなので、光触媒と
非常に相性がよい。すなわち、ハイシリカゼオライトが
吸着した臭気成分を、しかるべき紫外線下により素直に
光触媒の光分解作用で酸化分解して完全に無臭化でき
る。
【0028】以下、本発明に使用されるハイシリカゼオ
ライトについて詳しく述べる。ハイシリカゼオライトは
水分子をほとんど吸着しないため、高湿下での脱臭性能
の性能低下がほとんどない。腐敗臭や汗の臭いなど生体
由来の臭気は高温高湿の環境下で多く発生する。そのた
め、高湿下での脱臭性能は非常に重要になってくる。ま
た、高温下でも、結晶格子内にしっかりと閉じこめられ
るので、ハイシリカゼオライトの脱臭性能はほとんど低
下しない。
【0029】本発明におけるハイシリカゼオライトは広
範囲の臭気成分を吸着できる。例えば、有機酸、アンモ
ニア、アセトアルデヒド類、ケトン類、アミン類、硫黄
化合物、インドール類と実にさまざまな臭気成分を吸着
できる。ハイシリカゼオライトの吸着機構は細孔の大き
さと、ゼオライト結晶の骨格中のアルミ原子数に対応す
るカチオンの静電気に依存する。そのため、シリカの割
合を変化させることにより、通常のゼオライトとは異な
り、非極性分子までも吸着できる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は、少なくとも光触媒を含
有する脱臭フィルターと除塵フィルターを重ね合わせ、
周囲を枠体により接着固定化した形態をとることを特徴
とする除塵脱臭フィルターにより、圧力損失が小さく、
長寿命の除塵脱臭効率の良い一体型フィルターを提供す
る。また、光触媒の光分解作用による有害物質の分解で
発生するアルデヒド類や、新建材など住環境に放出され
るアルデヒド等臭気成分などを急速に吸着除去すること
による、吸着剤の失活や、アルデヒドの放散による異臭
の発生や健康阻害のない除塵脱臭フィルターを提供す
る。
【0031】本発明の実施の形態を図1に示しながら、
詳細に説明する。
【0032】本発明において、用いられる除塵フィルタ
ーは種々のものが使用できる。例えば、目の粗い不織布
や、帯電フィルター、サランネット、HEPAフィルタ
ー、ウレタンフォームなどあらゆる除塵フィルターが使
用できる。また、これら生地を折ってプリーツにして圧
力損失を上げないで、表面積を稼ぐ方法なども好ましく
使用できる。
【0033】本発明において少なくとも光触媒を含有す
る脱臭フィルターで用いられる光触媒とは、0.5〜5
eV、好ましくは1〜3eVの禁止帯幅を有する光触媒
反応を生ずる半導体であって、光励起で生成したOHラ
ジカルにより有害物質が分解される。光触媒の形状とし
ては、粒子状のものが好ましく、比表面積が10〜50
0m2/gの粒子を適宜選択して用いる。
【0034】このような光触媒としては、特開平2−2
73514号公報に開示されているものを挙げることが
可能であり、酸化亜鉛、三酸化タングステン、酸化チタ
ン、酸化セリウムなどの金属酸化物が好ましく、これら
の中でも、酸化チタンは、構造安定性、光触媒としての
能力、取扱い上の安全性などを考慮した場合、特に好ま
しい材料である。酸化チタンとしては、二酸化チタンの
ほか、含水酸化チタン、水和酸化チタン、メタチタン
酸、オルトチタン酸、水酸化チタンなどを使用すること
が可能であり、その結晶型については特に制限はない。
酸化チタンを用いる場合には、その比表面積は50〜4
00m2/gのものが好ましい。さらに、酸化チタンの表
面に白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム
などの金属、酸化ルテニウム、酸化ニッケルなどの金属
酸化物を被覆したものであっても何ら構わない。
【0035】本発明において、少なくとも光触媒を含有
する脱臭フィルターに用いられる光触媒は有効な紫外線
存在下でアルデヒド等臭気成分などを酸化分解すること
ができるが、この酸化反応は無差別に起こるため有機系
化合物などが併存する場合はそれすらも分解してしま
う。よって、光触媒を固定化する場合は、分解されない
担体に固定化する必要がある。
【0036】本発明において、光触媒を担持させる担体
の例としては、活性炭、ゼオライト、酸化鉄などの鉄系
化合物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウ
ム、シリカ、シリカ−酸化亜鉛複合物、シリカ−アルミ
ナ−酸化亜鉛複合物、複合フィロケイ酸塩、あるいはこ
れらの混合物などが挙げられる。これらの担体の形状は
特に限定されるものではないが、光触媒の担持能力を考
慮した場合、粒子状のものが好ましく、比表面積が50
〜2000 m2/gのものを適宜選択して用いることが
可能であり、例えば活性炭の場合には、500〜150
0m2/gのものが好ましい。
【0037】本発明において、少なくとも光触媒を含有
している脱臭フィルターは前記の担体と光触媒の凝集複
合体、あるいは該凝集複合体中に担体や微細繊維を含有
してなる凝集複合体を含有するのが好ましい。また、凝
集複合体の形成方法としては、例えば次の方法が挙げら
れる。
【0038】まず、光触媒、担体を水中に添加混合す
る。微細繊維を用いる場合には、同じくこの段階で水中
に添加する。次いで、適当な凝集剤を用いて光触媒、担
体、並びに微細繊維の凝集複合体を形成するか、あるい
は粒状に乾燥させるか、適当なバインダーを混合して塗
工/乾燥時の接着強度を持たせるように調整する。
【0039】凝集剤としては、カチオン性高分子凝集
剤、例えばカチオン性ポリアクリルアマイド、ポリ塩化
アルミニウムなどを使用することができる。好ましくは
無機のポリ塩化アルミニウムなどがよい。凝集剤の添加
量は、使用する光触媒、担体、ハイシリカゼオライト、
微細繊維の種類や配合量によって異なるが、光触媒、担
体、ハイシリカゼオライト、微細繊維の総量100重量
部に対して0.01〜10重量部添加するのが適当であ
る。
【0040】さらに、これらのカチオン性高分子凝集剤
と複合体を形成し、凝集を強化するようなアニオン性高
分子凝集剤、例えばアニオン性ポリアクリルアマイドな
ど、あるいはアニオン性無機微粒子、例えばコロイダル
シリカやベントナイト水分散物などを併用することもで
きる。
【0041】使用目的に応じて、上記の凝集複合体水分
散物のまま脱臭フィルター用原紙に漉き込んだり、塗工
して使用しても構わないし、あるいは濾過や遠心脱水な
どの方法で該水分散物から凝集複合体を分離、次いで乾
燥した後、必要に応じて粉砕して使用しても構わない。
【0042】次に、本発明における脱臭フィルターに用
いられる原紙について、以下に具体的に説明する。
【0043】本発明において、脱臭フィルター用の原紙
用基材としては、先の光触媒凝集複合体を保持し得るも
のであれば、いずれでも使用できる。できれば光分解反
応により分解しない基材であることが好ましが、原紙と
した後の加工性も加味して選択する必要があり、不織布
が好ましい基材のひとつとして挙げられる。
【0044】本発明において、光触媒を封入する原紙の
特性としては、有害物質を通過させるための通気性、光
触媒を活性化させるための光透過性を有することであ
る。このような基材の形態としては、不織布あるいは多
孔質フィルム状のものなどが挙げられるが、坪量、通気
性を制御し易く、加工性にも優れている点から不織布が
特に好ましい基材である。
【0045】不織布は、ポリアミド系繊維、ポリエステ
ル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊
維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊
維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊
維、フェノール系繊維などの合成繊維、ガラス繊維、金
属繊維、アルミナ繊維、活性炭素繊維などの無機繊維、
木材パルプ、麻パルプ、コットンリンターパルプなどの
天然繊維、再生繊維、あるいはこれらの繊維に親水性や
難燃性などの機能を付与した繊維などを使用し、各種方
法によって製造したものである。
【0046】不織布の製造方法については特に制限はな
く、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルト
ブローン法、スパンボンド法などで得られたウェブをウ
ォータージェット法、ニードルパンチ法、ステッチボン
ド法などの物理的方法、サーマルボンド法などの熱によ
る接着方法、レジンボンドなどの接着剤による方法で強
度を発現させる方法を適宜組み合わせて製造することが
できる。
【0047】本発明において、上述の基材に光触媒を含
有する該凝集複合体を内添する脱臭フィルター用原紙を
製造する場合は、例えば基材の製造時に基材の素材と共
に該凝集複合体を添加して製造することで本発明の脱臭
フィルター用原紙を製造することができる。
【0048】本発明において、基材上に光触媒や、該凝
集複合体を塗工することによっても脱臭フィルター原紙
を得ることができる。製造方法としては、光触媒を基材
上に固定化する場合は種々の粘土系無機バインダーを用
いるのが好ましい。更に該凝集複合体を基材に固定化す
る場合は無機バインダー以外にも、有機バインダーが用
いることができる。
【0049】該凝集複合体を基材に固定化させるバイン
ダーとして熱可塑性樹脂の水性エマルジョンなどが好ま
しく用いることができる。さらに、好ましく用いる熱可
塑性樹脂としては、具体的には、エチレン酢酸ビニル共
重合樹脂またはこの変性ポリマー、エチレンアクリレー
ト共重合樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂アイオノマ
ー樹脂、ポリアミド、ナイロン樹脂、ポリエステル、ポ
リプロピレン、酢酸ビニル共重合体系、セルロース誘導
体系、ポリメチルメタクリレート系、ポリビニルエーテ
ル系、ポリウレタン系、ポリカーボネイト系の樹脂など
が挙げられる。
【0050】上記、塗工に用いられる無機バインダーの
添加量は光触媒や該凝集複合体に対して20〜80重量
%が好ましく、更には20〜40重量%が好ましい。2
0重量%未満では、光触媒や該凝集複合体を基材に十分
に固定することができず、基材からの脱落を招くので好
ましくない。
【0051】さらに、塗工に用いられる有機バインダー
の添加量は該凝集複合体に対して3〜40重量%が好ま
しい。更には3〜20重量%が好ましい。3重量%未満
では、該凝集複合体を基材に十分に固定することができ
ず、基材からの脱落を招くので好ましくない。40重量
%以上では光触媒の部分に触れるバインダーがあり、光
触媒で分解してしまう。また、バインダーの被膜によ
り、吸着能力などが低下してしまう。
【0052】本発明において、塗工には種々の基材が好
ましく用いられる。例えば、乾式不織布、湿式不織布、
ウレタンフォーム、サランネットなど通気性のある物は
そのままフィルターとして、通気性のないものはハニカ
ムやコルゲートに加工すればフィルターとして使用でき
る。
【0053】本発明において、少なくとも光触媒を含有
する脱臭フィルターと除塵フィルターを重ね合わせ、周
囲を枠体により接着固定化する場合、好ましくは空気の
漏れの無いように、形状としてはある程度厚みを持った
四角形などが挙げられる。図1に示すように、光触媒脱
臭フィルター1と除塵フィルター3を枠体2にはめ込ん
でその枠体2と各フィルターを接着固定化する。すなわ
ち、厚み方向に光触媒脱臭フィルター1と除塵フィルタ
ー3を平行に並べて重ね、枠体に接着固定化させて一体
化させるのが好ましい。この場合、脱臭フィルターの厚
みやプリーツ折りした除塵フィルターの厚みなど任意に
設定して、全体の厚みが決まる。好ましくは全体の厚み
は3〜200mmであり、更には3〜100mmであ
る。
【0054】本発明において枠加工したフィルターの形
状は四角形以外でも、用途にあわせて様々な形でもよ
い。例えば、円形や三角形、掃除機本体の曲線に合わせ
た形状など、種々の形状に枠加工することが好ましい。
【0055】本発明において、枠体にフィルターを接着
固定化する場合、種々の方法が利用できるが、空気の漏
れなどを考慮してホットメルト方式などが好ましく利用
できる。
【0056】本発明において、脱臭フィルターがハニカ
ムあるいはコルゲートの形状であることを特徴とする場
合、種々のピッチサイズのものが使用できる。脱臭フィ
ルターがハニカムの場合、好ましいピッチサイズは2〜
15mm、同じくコルゲートの場合は2〜9mmが好ま
しい。
【0057】本発明において、ハニカムあるいはコルゲ
ートに好ましく使用できる脱臭フィルター用原紙は種々
のものが使用できる。例えば、前記した不織布に該凝集
複合体を漉き込んだもの、また光触媒を塗工したもの、
通気性のある基材に該凝集複合体や光触媒を担持させた
もの、該凝集複合体を通気性の不織布に挟み込んだもの
などが使用できる。しかし、好ましくは、通気性の少な
い基材に光触媒を担持させた原紙が好ましい。
【0058】本発明において、少なくとも光触媒を含有
する脱臭フィルターは、光触媒以外に様々な吸着剤と併
用するのが好ましい。好ましく用いられる吸着剤として
は活性炭、ゼオライト、二酸化マンガンや白金、パラジ
ウムなどが挙げられる。中でも、活性炭やゼオライト、
ハイシリカゼオライトなど物理吸着で脱臭する吸着剤が
さらに好ましい。特に、ハイシリカゼオライトはアルデ
ヒド類の吸着性に優れており、光触媒との相性が良く、
最も好ましい吸着剤である。
【0059】本発明において、光触媒と吸着剤を併用す
る場合、前記した光触媒と担体との凝集複合体と同様、
凝集複合体を作り、不織布に漉き込んだり、基材に塗工
することによって使用するのが好ましい。
【0060】以上のように、本発明において、光触媒を
用いた除塵脱臭フィルターは空気清浄の2大ニーズの除
塵と脱臭の機能を併せ持ち、その長寿命とコンパクトさ
から様々な用途に使用できる。
【0061】例えば、掃除機やエアコン、除湿器や加湿
器など圧力損失を嫌う機器には、帯電フィルターの除塵
フィルターと光触媒脱臭フィルターのコルゲートの組み
合わせが好ましく用いられる。また、空気清浄機などの
除塵フィルターは帯電フィルター、HEPAフィルター
どちらを使用しても好ましく、光触媒脱臭フィルターの
ハニカム、コルゲートが好ましく用いられる。
【0062】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0063】<脱臭フィルター1の作製>脱臭フィルタ
ーとして光触媒コルゲート(三菱製紙(株)製 商品名
ラジットRKP3)、ピッチサイズ3.4mm、コルゲ
ートサイズ300×273×15mmのものを脱臭フィ
ルター1とした。
【0064】<脱臭フィルター2の作製>脱臭フィルタ
ーとして光触媒ハニカム(三菱製紙(株)製 商品名ラ
ジットRHP5)、ピッチサイズ5mm、引き延ばした
時のハニカムサイズ300×273×15mmのものを
脱臭フィルター2とした。
【0065】<脱臭フィルター3の作製>脱臭フィルタ
ーとして光触媒コルゲート(三菱製紙(株)製 商品名
ラジットRKP3) ピッチサイズ3.4mm、コルゲ
ートサイズ300×273×20mmのものを脱臭フィ
ルター3とした。
【0066】<脱臭フィルター4の作製>脱臭フィルタ
ーとしてハイシリカゼオライトを含有した光触媒コルゲ
ート(三菱製紙(株)製 商品名ラジット RKP3
H)、ピッチサイズ3.4mm、コルゲートサイズ30
0×273×15mmのものを脱臭フィルター4とし
た。
【0067】<脱臭フィルター5の作製>活性炭をm2
当たり20gになるように湿式不織布に漉き込んで、脱
臭フィルターの原紙とする。この原紙を273mm方向
に高さ15mm、山−山の間が7mmになるように30
0×273×15mmの大きさにプリーツ加工して、脱
臭フィルター5とした。
【0068】<脱臭フィルター6の作製>活性炭をm2
当たり20gになるように湿式不織布に漉き込んで、脱
臭フィルターの原紙とする。活性炭の粒子が大きく、原
紙厚みがあるのでピッチサイズ4.2mm、コルゲート
サイズ300×273×15mm、側面紙張りで作製。
これを脱臭フィルター6とした。
【0069】<除塵フィルター1の作製>エレクトレッ
トフィルター(住友3M(株)製、GSB-40N)を
273mm方向に高さ15mm、山−山の間が7mmに
なるように300×273×15mmの大きさにプリー
ツ加工して、除塵フィルター1とする。
【0070】<除塵フィルター2の作製>HEPAフィ
ルター(東燃タピルス製)を273mm方向に高さ15
mm、山−山の間が7mmになるように300×273
×15mmの大きさにプリーツ加工して、除塵フィルタ
ー2とする。
【0071】<除塵フィルター3の作製>エレクトレッ
トフィルター(住友3M(株)製、GSB-40N)を
273mm方向に高さ10mm、山−山の間が7mmに
なるように300×273×10mmの大きさにプリー
ツ加工して、除塵フィルター3とする。
【0072】実施例1 <除塵脱臭フィルター1の作製>脱臭フィルター1と除
塵フィルター1を重ねて、枠サイズ300×273×3
0mmのプラスチック枠体に図1に示すようにはめ込ん
で、ホットメルトで枠体への接着固定化により一体化し
て、除塵脱臭フィルター1を作製して実施例1とした。
【0073】実施例2 <除塵脱臭フィルター2の作製>脱臭フィルター2と除
塵フィルター1を重ねて、枠サイズ300×273×3
0mmのプラスチック枠体に図1に示すようにはめ込ん
で、ホットメルトで枠体への接着固定化により一体化し
て、除塵脱臭フィルター2を作製して実施例2とした。
【0074】実施例3 <除塵脱臭フィルター3の作製>脱臭フィルター1と除
塵フィルター2を重ねて、枠サイズ300×273×3
0mmのプラスチック枠体に図1に示すようにはめ込ん
で、ホットメルトで枠体への接着固定化により一体化し
て、除塵脱臭フィルター3を作製して実施例3とした。
【0075】実施例4 <除塵脱臭フィルター4の作製>脱臭フィルター3と除
塵フィルター3を重ねて、枠サイズ300×273×3
0mmのプラスチック枠体に図1に示すようにはめ込ん
で、ホットメルトで枠体への接着固定化により一体化し
て、除塵脱臭フィルター4を作製して実施例4とした。
【0076】実施例5 <除塵脱臭フィルター5の作製>脱臭フィルター4と除
塵フィルター1を重ねて、枠サイズ300×273×3
0mmのプラスチック枠体に図1に示すようにはめ込ん
で、ホットメルトで枠体への接着固定化により一体化し
て、除塵脱臭フィルター5を作製して実施例5とした。
【0077】比較例
【0078】比較例1 <除塵脱臭フィルター6の作製>脱臭フィルター5を枠
サイズ300×273×15mmのプラスチック枠には
め込んで、ホットメルトで枠づけをして、脱臭フィルタ
ーとする。次に、除塵フィルター1も枠サイズ300×
273×15mmのプラスチック枠にはめ込んで、ホッ
トメルトで枠づけをして、除塵フィルターとする。この
脱臭フィルターと除塵フィルターの組み合わせを除塵脱
臭フィルター6とし、比較例1とした。
【0079】比較例2 <除塵脱臭フィルター7の作製>脱臭フィルター5を枠
サイズ300×273×15mmのプラスチック枠には
め込んで、ホットメルトで枠づけをして、脱臭フィルタ
ーとする。次に、除塵フィルター2も枠サイズ300×
273×15mmのプラスチック枠にはめ込んで、ホッ
トメルトで枠づけをして、除塵フィルターとする。この
脱臭フィルターと除塵フィルターの組み合わせを除塵脱
臭フィルター7とし、比較例2とした。
【0080】比較例3 <除塵脱臭フィルター8の作製>脱臭フィルター6を枠
サイズ300×273×15mmのプラスチック枠には
め込んで、ホットメルトで枠づけをして、脱臭フィルタ
ーとする。次に、除塵フィルター1も枠サイズ300×
273×15mmのプラスチック枠にはめ込んで、ホッ
トメルトで枠づけをして、除塵フィルターとする。この
脱臭フィルターと除塵フィルターの組み合わせを除塵脱
臭フィルター7とし、比較例3とした。
【0081】比較例4 <除塵脱臭フィルター9の作製>脱臭フィルター6を枠
サイズ300×273×15mmのプラスチック枠には
め込んで、ホットメルトで枠づけをして、脱臭フィルタ
ーとする。次に、除塵フィルター2も枠サイズ300×
273×15mmのプラスチック枠にはめ込んで、ホッ
トメルトで枠づけをして、除塵フィルターとする。この
脱臭フィルターと除塵フィルターの組み合わせを除塵脱
臭フィルター9とし、比較例4とした。
【0082】比較例5 <除塵脱臭フィルター10の作製>脱臭フィルター6と
除塵フィルター1を重ねて、枠サイズ300×273×
30mmのプラスチック枠体にはめ込んで、ホットメル
トで枠体への接着固定化により一体化して、除塵脱臭フ
ィルター10を作製して比較例5とした。
【0083】<除塵脱臭フィルターの機器への設置>上
記実施例1〜5、比較例1〜5で作製した除塵脱臭フィ
ルターを新・鮮風機(三菱製紙製(株)光触媒方式空気
清浄機)の光触媒フィルターをはずして、プレフィルタ
ー設置部分に図1に示す様に除塵フィルターが風上、脱
臭フィルターが風下になるように設置した。実施例及び
比較例で作製した除塵脱臭フィルターのサイズは新・鮮
風機の筐体枠にぴったりと収まる。また、現行の新・鮮
風機は紫外線ランプ設置部からプレフィルター部まで距
離があるので、プレフィルターの風下に紫外線ランプ2
本を設置した。
【0084】<脱臭性能の評価>実施例1〜5および比
較例1〜5の除塵脱臭フィルターを前記の通りに組み込
んだ新・鮮風機を用いて、日本電気工業界規格JEM1
467の家庭用空気清浄機の脱臭性能試験に沿って脱臭
性能を評価した。この時、新・鮮風機に新たに設置した
紫外線ランプを点灯させて運転し、タバコ耐久本数によ
り脱臭性能を評価した。タバコ耐久本数より、脱臭性能
とそのフィルターの寿命が分かる。その結果を表1に示
した。
【0085】<空気漏れの評価>あらかじめ、除塵フィ
ルターの除塵効率を測定する。次に、実施例1〜5およ
び比較例1〜5の除塵脱臭フィルターを前記の通りに組
み込んだ新・鮮風機を設置してデジタル粉じん計(柴田
科学機器工業(株)MODEL P−5)により、除塵
脱臭フィルターに通す前(風上)のダストと、該フィル
ターを通過した後(風下)の空気のダストを測定して、
除塵効率を求める。除塵フィルター本来の除塵効率との
比較により、空気の漏れ具合を求める。該フィルターに
漏れがある場合には除塵フィルター本来の除塵効率に対
して該フィルターの除塵効率は低くなる。反対に、該フ
ィルターの漏れが少ない場合には除塵フィルターに対し
て、除塵効率は高くなる。すなわち、該フィルターの空
気の漏れ具合は(除塵脱臭フィルターの除塵効率/除塵
フィルター本来の除塵効率)×100=kより求められ
る。その結果を表1に示した。
【0086】
【表1】
【0087】<脱臭性能の評価その2>実施例1〜5お
よび比較例1〜5の除塵脱臭フィルターを前記の通りに
組み込んだ新・鮮風機を設置。日本電気工業界規格JE
M1467の家庭用空気清浄機の脱臭性能試験に用いる
1m3のチャンバーに新・鮮風機をその中に設置。チャ
ンバーのアセトアルデヒド濃度が100ppmになるよ
うにアセトアルデヒドを注入。新・鮮風機に新たに設置
した紫外線ランプを点灯させて、3時間運転させた後の
アセトアルデヒド残存濃度を検知管で測定してアセトア
ルデヒドの脱臭性能とした。その結果を表2に示した。
【0088】
【表2】
【0089】
【発明の効果】本発明の少なくとも光触媒を含有する脱
臭フィルターと除塵フィルターを重ね合わせ、周囲を枠
体により接着固定化した形態をとることを特徴とする除
塵脱臭フィルターは先の実施例の結果より、圧力損失が
小さく、脱臭性能が優れており、長寿命の除塵脱臭効率
の良い一体型フィルターであることが分かる。光触媒作
用により悪臭物質や細菌などの有害物質を分解除去可能
であり、有害物質の分解によって生ずるアルデヒドなど
を吸着することができる。従って、本発明の除塵脱臭フ
ィルターは、空気清浄機、空調設備、エアコン、掃除
機、自動車内などの除塵脱臭フィルターなどそのコンパ
クトさと利便性から多方面の分野へ利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒を用いた除塵脱臭フィルターの
一実施例を示す、斜めから見た構成図ある。
【図2】本発明の光触媒を用いた除塵脱臭フィルターの
一実施例を示す、上から見た透視断面図である。
【符号の説明】 1 光触媒脱臭フィルター 2 枠体 3 除塵フィルター 4 風向き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 BB02 BB05 HH05 JJ03 JJ05 JJ06 KK08 LL10 MM02 MM04 MM05 4D019 AA01 AA10 BB03 BB05 BB10 BC01 BC05 BC07 BC10 BC20 CA01 CA02 CB01 4D048 AA19 AA22 AB03 BA05X BA07X BA11X BA13X BA16Y BA19Y BA27Y BA41Y BB02 BB04 BB08 CA01 CC01 CC40 CD05 EA04 EA08 4G069 AA03 BA07A BA07B BA48A CA10 CA17 DA05 EA08 EA09 EA18 ZA36A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも光触媒を含有する脱臭フィル
    ターと除塵フィルターを重ね合わせ、周囲を枠体により
    接着固定化した形態をとることを特徴とする光触媒を用
    いた除塵脱臭フィルター。
  2. 【請求項2】 少なくとも脱臭フィルターがハニカムあ
    るいはコルゲートの形状であることをを特徴とする請求
    項1記載の光触媒を用いた除塵脱臭フィルター。
  3. 【請求項3】 少なくとも脱臭フィルターがハイシリカ
    ゼオライトを含有することを特徴とする請求項1または
    2記載の光触媒を用いた除塵脱臭フィルター。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002177718A (ja) * 2000-12-12 2002-06-25 Toray Ind Inc エアフィルタ用濾材及びエアフィルタユニット
JP2005304532A (ja) * 2004-04-16 2005-11-04 Toto Ltd ファン式脱臭器
JP2006159086A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Kajima Corp 空気質改善方法
JP2010002147A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Tigers Polymer Corp 通気ダクト
KR101972583B1 (ko) * 2018-05-15 2019-05-09 에어랩 주식회사 차량용 필터
KR102523753B1 (ko) * 2022-10-04 2023-04-21 주식회사 다람이엔지 광촉매 헤파필터 및 그 제조방법

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