JP2000153115A - 空気清浄化フィルター - Google Patents

空気清浄化フィルター

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JP2000153115A
JP2000153115A JP33214298A JP33214298A JP2000153115A JP 2000153115 A JP2000153115 A JP 2000153115A JP 33214298 A JP33214298 A JP 33214298A JP 33214298 A JP33214298 A JP 33214298A JP 2000153115 A JP2000153115 A JP 2000153115A
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electret
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filter
antibacterial
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JP33214298A
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English (en)
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Shinya Hioki
信也 火置
Katsumitsu Suzaki
活光 須崎
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Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、除塵性および脱臭性、好まし
くは抗菌性を有する通気性に優れたハニカム形状の空気
清浄化フィルター、詳しくは、脱臭性が高く、臭気の再
放出がない空気清浄化フィルターを提供することであ
る。 【解決手段】エレクトレット層および脱臭層、好ましく
は抗菌剤を含有する複層基材、更に好ましくは脱臭層が
光触媒剤を含有する複層基材をハニカム状に成形加工し
てなる空気清浄化フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアコンや空気清
浄機に搭載される空気清浄化フィルターに関し、更に詳
しくは、除塵性および脱臭性、好ましくは抗菌性を有す
る通気性に優れたハニカム形状の空気清浄化フィルター
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活環境の変化や健康志向の高ま
りなどにより、家庭や職場において空気清浄化装置の普
及が進んでいる。タバコの煙や花粉、ダニの死骸などの
塵埃を除去する方法として、家庭用空気清浄機ではエレ
クトレットフィルターが広く普及している。更に、エア
コンなどの空調機に空気清浄化機能を付加するケースが
増加しており、ルームエアコンにおいてもエレクトレッ
トフィルター方式が一般的な除塵手段として採用されて
いる。
【0003】最近では、家庭用空気清浄機やルームエア
コンには、除塵機能と共に脱臭機能や抗菌機能が付加さ
れており、集塵機能に加えて脱臭機能および抗菌機能を
備えたフィルターに対するニーズが高まってきている。
このような除塵と脱臭の両目的を達成できる空気清浄化
フィルターとして、ライナ部にシート状活性炭、中しん
部にエレクトレット化された不織布状シートを用いてハ
ニカム状に構成する技術が特開平7−241491号公
報に開示されている。この空気清浄化フィルターは、補
強材等の補助部材が不要で通気性が高い特徴を有する
が、脱臭性が充分ではなく、且つ除塵を担うエレクトレ
ット化された不織布状シートと脱臭を担うシート状活性
炭の隣接が極一部に限られるため、捕捉された塵埃が発
する臭気を充分に除去できず、使用に伴って空気清浄化
フィルター自体が臭気の発生源になるという問題があっ
た。
【0004】特開平4−74505号公報にはエレクト
レット化不織布と活性炭微粒子を含有させたシートとを
ホットメルト接着剤により接着後、プリーツ状に加工し
た空気清浄化フィルターが開示されており、除塵を担う
エレクトレット化不織布と脱臭を担う活性炭シートが全
面で隣接しているため、捕捉された塵埃が発する臭気を
充分に除去することが可能であるが、上記のハニカム状
フィルターに比べて圧力損失が高いため、静圧が低いク
ロスフローファンなどを搭載したルームエアコンなどの
機器には搭載し難く、また、エレクトレット化不織布は
加熱に伴って永久帯電が失われるため、ホットメルト接
着剤による接着および折り目を付けて熱板の間を通すプ
リーツ加工によって除塵性能が低下する恐れがあり、好
ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、除塵
性および脱臭性、好ましくは抗菌性を有する通気性に優
れたハニカム形状の空気清浄化フィルター、詳しくは、
脱臭性が高く、臭気の再放出がない空気清浄化フィルタ
ーを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
たものである。
【0007】(1)エレクトレット層および脱臭層から
なる複層基材をハニカム状に成形加工してなる空気清浄
化フィルター。
【0008】(2)上記の発明(1)において、複層基
材が抗菌剤を含有することを特徴とする空気清浄化フィ
ルター。
【0009】(3)上記の発明(1)または(2)にお
いて、脱臭層が光触媒剤を含有することを特徴とする空
気清浄化フィルター。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、通気性に優れたハニカ
ム状であって、除塵性および脱臭性、好ましくは抗菌性
を有する空気清浄化フィルターを提供する。
【0011】本発明に係わるエレクトレット層とは、エ
レクトレット素材、好ましくはエレクトレットフィルタ
ーからなり、半永久的に電気分極を保持し、外部に対し
て電気力を及ぼす層であって、その静電気力によって粒
子を捕捉するものである。帯電方法としては、エレクト
ロエレクトレット、熱エレクトレット、ラジオエレクト
レット、メカノエレクトレット、フォトエレクトレッ
ト、マグネットエレクトレットなどが挙げられるが、工
業的に不織布フィルターで用いられているものは、主に
エレクトロエレクトレットおよび熱エレクトレットであ
り、フィルター材料としてはポリプロピレンまたはプロ
ピレン主体の共重合体が用いられることが多い。
【0012】不織布は嵩高で3次元空隙が存在するた
め、コロナ放電などによる帯電処理では安定した帯電効
果を得ることが難しい。しかしながら、コロナ放電など
で帯電処理を施したフィルムを繊維状に断裁、それを不
織布化したスプリットファイバーエレクトレットフィル
ターや、メルトブロー紡糸時および溶融紡糸時に高電圧
を印加して熱エレクトレット的に繊維を帯電させたメル
トブロー不織布式エレクトレットフィルターおよびスパ
ンボンド不織布式エレクトレットフィルターなどは、安
定した分極電荷を得ることができる。なお、スプリット
ファイバーエレクトレットフィルターやメルトブロー不
織布式エレクトレットフィルターなどは単体では力学的
強度が小さいため、乾式不織布やスパンボンドなどを貼
り合わせて使用されるのが一般的である。
【0013】本発明に係わる脱臭層とは、脱臭剤を含有
する層であり、好ましくは脱臭剤を担持したシートであ
る。脱臭剤は主に悪臭を除去する目的で用いられる薬剤
の総称であり、具体的には、活性炭、添着活性炭、ゼオ
ライト、セピオライト、活性アルミナ、活性白土、イオ
ン交換樹脂、鉄アスコルビン酸、鉄フタロシアニン誘導
体などの吸着脱臭剤、マンガン系酸化物やペロブスカイ
ト型触媒などの低温酸化触媒、酸化チタンや酸化亜鉛な
どの光触媒剤、植物抽出成分に含まれる化合物であるフ
ィトンチット、カテキン、タンニン、フラボノイド等を
用いた消臭剤などを挙げることができる。中でも、臭気
成分を分解除去する光触媒剤が好ましく、光触媒剤と吸
着脱臭剤を併用することが特に好ましい。これらの脱臭
剤は必要に応じて複数のものを併用しても良く、また、
これらの脱臭剤を複合化したハイブリット脱臭剤として
も良い。
【0014】脱臭剤を担持したシートとしては、脱臭剤
を含有する樹脂フィルム、脱臭剤を含有する繊維からな
る不織布などの繊維状シート、ポリエステルなどの合成
繊維や木材パルプなどの天然繊維からなる基材繊維原料
と脱臭剤を混合して湿式抄造してなる繊維状シート、あ
るいは湿式法や乾式法やメルトブローン法などで作製さ
れた不織布や樹脂フィルム、金属箔などに脱臭剤を塗工
または含浸などの方法により担持したシートなどを挙げ
ることができる。中でも湿式抄造法によって作製された
繊維状シートが好ましく、塗工または含浸に用いられる
接着剤や練り込んだ樹脂などで脱臭剤の表面の一部が被
覆されることが無く、特に優れた脱臭性が得られる。
【0015】本発明に係わる抗菌剤とは、細菌、黴、ウ
イルスなどの有害微生物の除去、殺滅、失活、繁殖抑制
などの目的で用いられる薬剤の総称であり、具体的に
は、銀や亜鉛または燐酸カルシウムなどを主成分とする
無機系抗菌剤、ベンツイミダゾール系、イソチアゾリン
系、ピリチオン系などの有機系抗菌・防黴剤、キチンや
キトサンなどの高分子系抗菌剤、酸化チタンなどの光触
媒剤、およびこれらを複合したハイブリット抗菌剤など
を挙げることができる。中でも光触媒剤は、細菌の増殖
を抑えるだけでなく、細菌が死滅する際に発生する毒素
を分解して無害化し、また、細菌の死骸をも分解するた
め、その効果は従来の無機系抗菌剤などのように短期間
で低下することがなく永続すると言われており、特に好
ましい。
【0016】複層基材に抗菌剤を含有させる方法として
は、脱臭シートの基材原料などに練り込み担持する方法
や脱臭シートなどの基材に塗工、含浸または印刷などの
方法により担持する方法が挙げられる。エレクトレット
を補強するなどの目的で乾式不織布やスパンボンドを貼
り合わせる場合には、この補強材に抗菌剤を含有させて
も良い。
【0017】本発明に係わる光触媒剤とは、0.5〜5
eV、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を有する、光触
媒反応をもたらす光反応性半導体であり、励起光を照射
することによって、脱臭、抗菌、抗ウイルス、防黴、防
汚などの機能を発現する素材であり、本発明における脱
臭層の主要構成要素および本発明の第二の発明に係わる
抗菌剤として機能するものである。光触媒剤による脱臭
は、活性炭などの吸着剤のように飽和することがなく、
励起光が照射される限り、臭気成分を分解して脱臭する
ため、脱臭寿命が長いという利点を有する。
【0018】本発明に係わる光触媒剤としては、酸化亜
鉛、酸化タングステン、酸化チタン、及び酸化セリウム
等の金属酸化物粒子が挙げられる。中でも、酸化チタン
はその構造安定性、光反応性有害物除去能、更には取扱
い上の安全性等から生活空間において使用するには最も
適しており、本発明の光触媒剤として有利に用いられ
る。
【0019】脱臭層に光触媒剤を含有させる方法は、上
記の脱臭剤を担持したシートおよび抗菌剤を含有させる
方法と基本的に同じである。但し、光触媒剤はその高い
活性によって有機物を分解する性質を有するため、例え
ば湿式抄造による場合には、光触媒剤とゼオライトなど
の担体に微生物セルロースなどの微細繊維からなる凝集
剤を加えて複合凝集体とした後に基材繊維原料と混合し
てシート化することが好ましく、一方、基材に塗工また
は含浸する場合には、抗酸化性のバインダーを用いるこ
とが好ましく、抗酸化性バインダーとして、ラポナイト
やモンモリロナイト、スメクタイト、水ガラス等の無機
系接着剤、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂
系接着剤やシリコン樹脂系接着剤などが挙げられる。
【0020】本発明に係わる複層基材を得る方法として
は、エレクトレットフィルターなどのエレクトレット層
と脱臭シートなどの脱臭層を貼り合わせまたは積層によ
って一体化する方法が挙げられるが、特にこれに限定さ
れるものではない。エレクトレットフィルターなどのエ
レクトレット層と脱臭シートなどの脱臭層を貼り合わせ
る場合には、加熱によるエレクトレットの除塵性低下お
よび接着剤の被覆による脱臭層の脱臭性低下を最小限に
抑えることが好ましく、この条件を満たす方法として、
ピンソニック加工やエンボス加工などが挙げられる。ま
た、熱可塑性樹脂を用いた接着法においては、例えば、
脱臭シート側に熱可塑性樹脂を点状に散布して加熱によ
り可塑化した後、または、脱臭シート側に可塑化した熱
可塑性樹脂をスプレーノズルなどで塗布した後に、熱可
塑性樹脂の余分な熱を除去し、エレクトレットフィルタ
ーを冷却しながら貼り合わせるなど、エレクトレットフ
ィルターへの熱の影響を排除することが好ましい。
【0021】本発明に係わる複層基材は、一方の面が帯
電除塵機能、他方の面が脱臭機能を有する層から構成さ
れるものであり、本発明の効果を阻害しない限りにおい
ては、必要に応じて補強、接着、抗菌性能付与などを目
的とした中間層を有しても良く、また、例えばエレクト
レット層、次いで脱臭層、次いでエレクトレット層を順
次積層してなるように、脱臭層の上に更に除塵、補強、
抗菌性能付与などを目的とした上層を設けても良い。
【0022】本発明に係わるハニカム状とは、開孔を有
するセル壁からなる構造体の形状であり、ハニカムの具
体例として、JIS−Z−1516に記載の「外装用段
ボール」に準拠して作製される片段ボールを積層してな
るコルゲートハニカム、六角形セルからなるヘキサゴン
ハニカム、正方形セルからなるハニカム、三角形セルか
らなるハニカム、および中空円筒状セルを集合してなる
ハニカムなどが挙げられる。
【0023】本発明の第三の発明に係わる空気清浄化フ
ィルターに含まれる光触媒剤に励起光を照射する方法と
しては、専用の光源を設けて照射する以外にも、光触媒
方式の空気清浄化装置が内蔵する光源が発する直接光や
反射光等の間接光や通気性多孔質部材等からもれる漏洩
光の照射、蛍光灯などの室内照明光の照射、および屋外
や窓際での日光の照射などを利用することができる。励
起光の照射は連続または断続のいずれを採ることも可能
であり、特に、光源を有しない装置の内部に設置されて
使用中に励起光が当たらない場合には、装置の停止中な
どに一時的に日光や室内照明光を照射する手段もある。
【0024】本発明の空気清浄化フィルターは、形状が
ハニカム状であり、通気性が特に優れる特徴を有する。
一般に、ハニカム状の空気清浄化フィルターにおいて
は、空気清浄効果を優先する場合にはセルの目を細かく
し、通気性を優先する場合にはセルの目を大きくし、更
にはセル壁の厚さを薄くするなど調整が可能であるが、
セルの目を大きくすると、空気清浄機能を有するセルの
表面積が減ると共にセル壁への空気の衝突による撹拌効
果が低下して汚染空気がセル壁と接触する機会が減り、
脱臭性が低下する問題がある。しかしながら、本発明の
空気清浄化フィルターにおいては、エレクトレット層が
静電気力などの作用によって臭気物質を含む塵埃、例え
ばタバコの煙などを吸着し、更に、エレクトレット層で
捕捉されたタバコの煙などの塵埃から発生する臭気は隣
接した脱臭層が速やかに除去して脱臭することが可能で
ある。従って、本発明は、エレクトレット層と脱臭層の
共同作用によって優れた脱臭性を有し、且つフィルター
が捕捉した塵埃からの臭気の再放出がない空気清浄化フ
ィルターを提供するものである。
【0025】本発明の第二の発明の空気清浄化フィルタ
ーは、抗菌剤を含有する複層基材をハニカム状に成形加
工してなり、エレクトレット層などが捕集した細菌やウ
イルスなどが増殖することなく不活性化されるため、フ
ィルター上で高密度化してアレルギー性疾患などの原因
となることがなく、健康面および快適性に特に優れたも
のである。
【0026】本発明の第三の発明の空気清浄化フィルタ
ーは、脱臭層が光触媒剤を含有する複層基材をハニカム
状に成形加工してなり、光触媒剤は抗菌剤または脱臭剤
として機能し、その機能は励起光が当たる限り永続する
ため、脱臭性能および抗菌性能の耐久性を大幅に延長す
ることが可能である。更に、光触媒剤はタバコの煙など
のように有機物を主成分とする塵埃を分解することが可
能であり、塵埃を捕捉して汚れたエレクトレット層を再
生して除塵性能の耐久性を向上させることが可能であ
る。このように、本発明の第三の発明は、高い脱臭性な
どの優れた性能に加えて、脱臭性能、抗菌性能および除
塵性能の耐久性が高い空気清浄化フィルターを提供する
ものである。
【0027】
【実施例】以下、実施例により更に本発明を詳細に説明
するが、本発明はその主旨を越えない限り、これらに限
定されるものではない。
【0028】調製例1 脱臭層として市販の活性炭シート(商品名NS−70T
−10、大阪ガスケミカル(株)製)の上に粒状のエチ
レン酢酸ビニル樹脂を点状に散布して赤外線ヒーターで
加熱し、該樹脂を可塑化した後、余分な熱を除去し、活
性炭シートの樹脂散布側にエレクトレット層として市販
のエレクトレットフィルター(商品名PO−20ULO
G、東燃タピルス(株)製)を重ね合わせて水冷ロール
で冷却しながら加圧、一体化し、これを調製例1の複層
基材Aとした。
【0029】調製例2 エレクトレット層として市販のエレクトレットフィルタ
ー(商品名PO−20ULOG、東燃タピルス(株)
製)、脱臭層として市販の活性炭シート(商品名NS−
70T−10、大阪ガスケミカル(株)製)、もう一つ
のエレクトレット層として市販のエレクトレットフィル
ター(商品名PO−20ULOG、東燃タピルス(株)
製)を順次重ね合わせて、常温のエンボスロールで加
圧、一体化し、これを調製例2の複層基材Bとした。
【0030】調製例3 調製例1において、脱臭層として市販の活性炭シートに
代えて同じ活性炭シートの両面に市販の抗菌剤(商品名
アパサイザーA、(株)サンギ製)を表面加工した抗菌
性活性炭シートとする以外は、すべて調製例1と同一の
方法で調製し、これを調製例3の複層基材Cとした。
【0031】調製例4 調製例1において、脱臭層として市販の活性炭シートに
代えて市販の光触媒シート(商品名ラジット光触媒シー
ト、三菱製紙(株)製)とする以外は、すべて調製例1
と同一の方法で調製し、これを調製例4の複層基材Dと
した。
【0032】調製例5 調製例1において、市販の活性炭シートに代えて補強材
として坪量が60g/m2のスパンボンド不織布とする
以外は、すべて調製例1と同一の方法で調製し、これを
調製例5のエレクトレットシートとした。
【0033】実施例1 JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準
拠して、調製例1の複層基材Aをライナおよび中しんと
して片段ボールを作製し、次いでこの片段ボールを積層
してコルゲートハニカム状に成形し、実施例1の空気清
浄化フィルターを作製した。
【0034】実施例2〜4 実施例1において、調製例1の複層基材Aに代えて調製
例2の複層基材B、調製例3の複層基材C、または調製
例4の複層基材Dとする以外は、すべて実施例1と同一
の方法で空気清浄化フィルターを作製し、これらを調製
例の番号が小さい順に各々実施例2、実施例3および実
施例4の空気清浄化フィルターとした。
【0035】比較例1 JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」に準
拠して、市販の活性炭シート(商品名NS−70T−1
0、大阪ガスケミカル(株)製)をライナ、調製例5の
エレクトレットシートを中しんとして片段ボールを作製
し、次いでこの片段ボールを積層してコルゲートハニカ
ム状に成形し、比較例1の空気清浄化フィルターを作製
した。
【0036】比較例2 実施例1において、調製例1の複層基材Aに代えて市販
の活性炭シート(商品名NS−70T−10、大阪ガス
ケミカル(株)製)とする以外は、すべて実施例1と同
一の方法で空気清浄化フィルターを作製し、これを比較
例2の空気清浄化フィルターとした。
【0037】比較例3 調製例1の複層基材Aに山谷折り加工を施してプリーツ
状に成形し、比較例3の空気清浄化フィルターを作製し
た。
【0038】以上、実施例および比較例で得られた空気
清浄化フィルターは、以下の方法で試験を行い、その性
能を評価した。
【0039】[集塵試験]既設の空気清浄化フィルター
と置き換えて実施例および比較例の空気清浄化フィルタ
ーを搭載した市販の家庭用エアコン(商品名大清快、
(株)東芝製)を用いてJEM−1467−1995に
準拠して集塵性能を測定し、塵埃の除去率(%)を求め
た。
【0040】[脱臭試験]既設の空気清浄化フィルター
と置き換えて実施例および比較例の空気清浄化フィルタ
ーを搭載した市販の家庭用エアコン(商品名大清快、
(株)東芝製)を用いてJEM−1467−1995に
準拠して脱臭性能を測定し、初期の除去率(%)を求め
た。
【0041】[光再生試験]実施例および比較例の空気
清浄化フィルターにおいて、上記の脱臭試験を10回繰
り返した後に、家庭用エアコンから空気清浄化フィルタ
ーを取り外して晴天日の日中に屋外に置き、太陽光を4
時間照射した後に再び家庭用エアコンに搭載し、上記の
脱臭試験を行い、光再生後の除去率(%)を求めた。次
いで、光再生率R(%)を初期の除去率Aと光再生後の
除去率Bから、R=B/A×100として求めた。
【0042】[圧力損失]JIS−B−99008に準
拠して、風速1m/秒における実施例および比較例の空
気清浄化フィルターの圧力損失を測定した。
【0043】[抗菌試験]ガラス製漏斗の出口にエアポ
ンプをつないだ簡易試験機を用いて漏斗の入口に実施例
および比較例の空気清浄化フィルターを取り付けて1週
間運転した後に、試料の空気清浄化フィルターを標準寒
天培地に充分に接触さた後に取り除き、この培地を37
℃で24時間培養し、コロニー数をカウントし、0個の
場合を優、1〜20個の場合を良、21〜100個の場
合を並、101個以上を劣と評価した。
【0044】上記の方法により試験を行い、その性能を
評価した結果を表1に記載する。
【0045】
【表1】
【0046】表1の結果から、エレクトレット層および
脱臭層からなる複層基材をコルゲートハニカム状に成形
加工してなる空気清浄化フィルターは、エレクトレット
フィルターを中しん、脱臭シートをライナとしてコルゲ
ートハニカム状に成形加工してなる空気清浄化フィルタ
ーに比べて除塵性能および脱臭性能が優れ、また、脱臭
シートからなるコルゲートハニカム状の空気清浄化フィ
ルターと比較して脱臭性能が高く、エレクトレット層と
脱臭層の共同作用によって優れた脱臭性能が発現してい
ることが分かる。中でも、複層基材の層構成がエレクト
レット層/脱臭層/エレクトレット層の場合には除塵性
能と脱臭性能が一層高い。
【0047】殊に、脱臭層が光触媒剤を含む場合には、
高い脱臭性能に加えて、太陽光などの紫外線の照射によ
って脱臭性能が再生されて耐久性が優れる特徴を有す
る。なお、脱臭層が光触媒剤を含有にない場合にも脱臭
性能の回復が認められるが、これは脱臭層が太陽光で加
熱されるために吸着物質の一部が放出されたものであ
り、光触媒剤の光再生に比較すると明らかに低レベルの
再生に過ぎない。
【0048】抗菌剤を含有する複層基材をコルゲートハ
ニカム状に成形加工してなる空気清浄化フィルターは細
菌の増殖を抑え、特に抗菌剤が光触媒剤の場合には一層
高い抗菌性を示した。
【0049】エレクトレット層および脱臭層からなる複
層基材をプリーツ状に成形加工してなる空気清浄化フィ
ルターは、圧力損失が高く通気性が著しく低いためエア
コンに搭載しても空気が通過し難く、充分な除塵性能お
よび脱臭性能が得られない。従って、静圧が低いファン
を用いる装置に搭載する場合には、本発明のエレクトレ
ット層および脱臭層からなる複層基材をハニカム状に成
形加工してなる空気清浄化フィルターが特に優れている
ことが分かる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、エレクトレット層およ
び脱臭層からなる複層基材、好ましくは抗菌剤を含有す
る複層基材、更に好ましくは脱臭層が光触媒剤を含有す
る複層基材をハニカム状に成形加工してなる空気清浄化
フィルターは、空気清浄で必要とされる脱臭性、除塵
性、所望に応じて抗菌性を有しながら通気性に優れ、特
に脱臭性が高く、且つ臭気、中でも捕捉した塵埃からの
悪臭の再放出が無く、殊に複層基材が光触媒剤を含有す
る場合には脱臭性、抗菌性および除塵性の耐久性にも優
れて高い空気清浄効果が永続し、実用性に優れた空気清
浄化フィルターを提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/86 B01J 35/02 J 4G069 B01J 35/02 B03C 3/28 B03C 3/28 B01D 53/36 H Fターム(参考) 4C080 AA03 AA05 AA07 BB02 BB05 CC12 HH05 JJ05 JJ06 KK08 MM02 MM05 4D019 AA01 AA10 BA12 BA13 BB03 BB05 BB08 BB10 BC01 BC05 BC06 BC07 BC10 BC20 CA01 CB06 4D048 AA22 AB03 BA07X BA16Y BA19Y BA27Y BA41X BB02 BB18 CC11 CC38 CC40 EA01 EA04 4D054 AA11 BC16 EA07 EA22 EA27 4D058 JA32 JB13 JB14 JB39 JB41 JB50 SA01 SA04 TA03 TA06 TA07 TA08 4G069 AA03 BA08A BA08B BA48A CA01 EA18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレクトレット層および脱臭層からなる
    複層基材をハニカム状に成形加工してなる空気清浄化フ
    ィルター。
  2. 【請求項2】 該複層基材が抗菌剤を含有することを特
    徴とする請求項1に記載の空気清浄化フィルター。
  3. 【請求項3】 該脱臭層が光触媒剤を含有することを特
    徴とする請求項1または2に記載の空気清浄化フィルタ
    ー。
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